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近年の天文現象。
みなさんは、 どの程度覚えていらっしゃいますか?(主に札幌での見え
方と特筆すべき事柄を掲載しています。 時刻の後の 「出」 「没」 は地
平線に対するものです。)
1990 年
皆既月食=2月10日 4 時 11 分 (最大 108.0%、 曇)
ハッブル宇宙望遠鏡の設置=4月 2 4 日
(スペースシャトル ・ ディスカバリー号によって宇宙に運ばれる)
オ-スチン彗星 (4等級) =4~5月
部分日食=7月22日 12 時 04 分 (最大 30.1%)
北欧 ・ シベリアなどで皆既
レビー彗星=8月
部分月食=8月6日 23 時 12 分 (最大 68.2%)
日本人初の宇宙飛行士=12月2日 TBS 秋山氏(ソユーズ)
1991 年
ハワイ ・ メキシコ皆既日食=7月11日現地時刻
18年ごとに繰り返される大型の皆既日食。 大勢の人が海外に出かけました。
ペルセウス座流星群活発=8月13日
部分月食=12月21日 19 時 33 分 (最大 9.3%)
1992 年
日の出日食=1月5日 7 時 5 分出→ 7 時 49 分 (高度7度で食の終わり)
白鳥座新星=2月19日(V1974Cyg)最大 4.4 等級
初のカイパーベルト天体=8月31日
毛利氏エンデバーに搭乗=9月12日( スペース ・ シャトル)
スイフト ・ タットル彗星の検出=9月26日木内氏
島根県美保関に隕石落下=12月10日
部分日食=12月24日 8 時 49 分(最大 66.2%)
1 99 3 年
シューメイカー ・ レビー第9彗星の発見=3月24日
M81に超新星=3月28日
皆既月食=6月4日 22 時 01 分 (最大 156.7%、 曇で見られず)
北海道南西沖地震= 7 月 12 日 22 時 17 分
- 1 -
水星の太陽面通過=11月6日 12 時 08 分→ 13 時 45 分
月の出帯食=11月29日 16 時 01 分出→ 17 時 12 分
1994 年
シューメイカー ・ レビー第9彗星 が木星に衝突 = 7 月 1 7 日 か ら 2 2 日
大望遠鏡でなければ見られないと予想されていた衝突痕は、 札幌市天文台の
20cm 望遠鏡でも捉えられました。 しかし、 それを外に伝えるインターネット
環境はありませんでした。 ともあれ、 雨の降らない暑い夏でした。
1995 年
兵庫県南部地震( 阪神淡路大震災) = 1 月 17 日 5 時 47 分
石川県根上町に隕石落下=2月18日
火星の小接近=2月 11 日
部分月食=4月15日 21 時 18 分 (最大 11.7%)
土星の環の消失= 5 月 22 日、8 月 11 日、11 月 19 日、 96 年 2 月 11 日
(この現象はおよそ 15 年ごとに起こります)
ヘイル ・ ボップ彗星の発見=7月23日
土星軌道よりも外側にあるときでの発見で、 巨大彗星であることが予想されま
した。
部分日食=10月24日 13 時 57 分(最大 4.1%)東南アジアで皆既
曇で見られず
太陽系外惑星の発見=ドップラー法
1996 年
茨城県つくば市に隕石落下=1月7日
百武彗星が地球に接近 =3月~4月尾の長さ100度
前年末に発見され、 急速に明るくなり、 一時北極星の側を通ったこともあって
一晩中観測されました。 記録的な尾の長さとなりました。
1997 年
部分日食=3月9日 10 時 18 分(最大 75.4%)シベリア等で皆既
1981 年 7 月 31 日以来の大きな日食で、 曇の中最大までは見られました。
火星の小接近=3月 21 日
ヘイルボップ彗星 =3月(未明)~4月(夕方)マイナス等級
期待通り、 大都会の中でも肉眼で見られるほどの明るさになりました。 そして
大勢の人が見ました。
マーズ ・ パスファインターが火星着陸=7月4日
皆既月食=9月17日 3 時 47 分 (最大 119.7%)
台風 19 号が接近し見られず
- 2 -
土星食= 10 月 16 日 3 時 37 分→ 4 時 33 分
1998 年
ESO184-G82 銀河に極超新星(1998bw)= 4 月 25 日発見
ジャコビニ流星群活発=10月8日
しし座流星群が大出現するだろうと予測していたロシアの科学者がジャコビニ流
星群の出現時刻についても的確に予想しました。 ここで用いられた 「ダスト ・
トレイル理論」 は、 その後のしし座流星群の出現予報に威力を発揮しました。
火星食=11月14日 1 時 17 分出→ 1 時 58 分
しし座流星群= 11 月 17 日未明突発出現
ヨーロッパで、 明るい流星を中心にした出現が見られました。
宇宙の加速膨張の発見→宇宙項の再評価→ダーク ・ エネルギー
1999 年
半影皆既月食= 2 月 1 日 1 時 18 分
半影にすっぽり入るものの、 本影に掛からない月食です
冥王星最遠の惑星に復帰=3月14日 (1979/1/21 以来)
部分月食=7月28日 20 時 34 分 (最大 40.2%)
水星の太陽面通過=11月 1 6日 6 時 27 分出→ 7 時 09 分
しし座流星群ヨーロッパで活発出現=11月18日
日本でも翌日の未明に1時間当たり 100 個前後という活動が見られましたが、
見逃した人も多かったようです。
わし座に新星(V1494)= 12 月 2 日、 最大 4.0 等級?
2000 年
木星と土星の接近=5月31日 20年ごと
リニア彗星3.5等級?=7月
残念ながら途中で分裂し消滅しました。
皆既月食=7月16日 22 時 56 分 (最大 177.3%)
またしても悪天候!
しし座流星群出現=11月18日
かに座に太月があったこともあり、 わずかな出現があった程度です。
すばる望遠鏡の運用開始
太陽系外惑星の検出=トランジット法
2001 年
皆既月食=1月10日 5 時 21 分 (最大 119.5%)
札幌での皆既月食は悪天候、 というジンクスが続いています。
火星接近=6月22日
部分月食=7月5日 23 時 56 分 (最大 49.9%)
- 3 -
木星食=8月16日 3 時 18 分→ 4 時 03 分 (未明に見られました。)
土星食=10月 8 日 3 時 31 分→ 4 時 33 分 (未明に見られました。)
しし座流星群大出現! ! ! ! =11月19日未明
日本各地で1時間当たり数千個という出現が見られ、活発な活動は夜明けまで続
き、 青空の中でも飛んでいました。
2002 年
木星食=1月27日
M74 に超新星(SN2002ap)= 1 月 29 日発見。
土星食=3月20日
池谷 ・ チャン彗星=4月
部分日食=6月11日 7 時 55 分 (最大 33.5%)
2003 年
水星の太陽面通過=5月7日 (曇で見られず)
小惑星探査機 「はやぶさ」 打ち上げ=5月9日
昼間の金星食=5月29日
火星大接近 =8月27日。 8 月 21 日~ 9 月 1 日視直径 25 秒以上
数値的には歴史的な接近となったこともあり、 全国で大勢の人が見ました。
2004 年
ブラッドフィールド彗星=4月下旬の明け方
月没帯食=5月5日 5 時 31 分 (欠け始め高度5度、 月没 4:23)
ニート彗星とリニア彗星=5月中旬
期待通りには明るくなりませんでした。
金星の太陽面通過 =6月8日 14 時 12 分→ 19 時 10 分没
日本では130年ぶり!でしたが、札幌では悪天候のため見られませんでした。
ペルセウス座流星群活発?=8月12/13日
部分日食=10月14日 11 時 31 分 (最大 38.0% 快晴)
太陽系外惑星の検出=重力マイクロレンズ
2005 年
部分月食=10月17日 21 時 04 分 (最大 6.8%)
火星接近=10月30日
2006 年
惑星の新しい定義により、 冥王星は 「準惑星」 に分類(IAU 総会)
=8月6日
部分月食=9月8日 3 時 52 分 (最大 19.0% )
水星の太陽面通過=11月9日 6 時 19 分出→ 9 時 10 分
- 4 -
次は、 2062 年 5 月 11 日、 2095 年 5 月 9 日
2007 年
さそり座に新星= 2 月 4 日、 最大 3.8 等級
部分日食=3月19日 11 時 59 分 (最大 4.7%)
新潟県中越沖地震= 7 月 16 日 10 時 13 分
皆既月食=8月28日 19 時 38 分 (最大 148.1%)
ただし、 皆既の始めで高度6度、 最大で13度
札幌では皆既月食のたびに悪天候となるのが20年以上続いていましたが、この
月食でやっと天候に恵まれました。
プレアデス星団食= 9 月 30 日
火星接近=12月19日
太陽系外惑星の直接撮像
2008 年
プレアデス星団食= 7 月 27 日、 10 月 17 日
シベリア ・ モンゴル ・ 中国で皆既日食= 8 月1日
日本では、 利尻 ・ 礼文島で日没帯食。
M61 に超新星(SN 2008in)= 12 月 27 日
2009 年
人工衛星同士の衝突= 2 月 1 0 日
ロシアのコスモス 2251 とイリジウム 33 衛星がシベリア上空 790km で衝突
し、 大量のデブリが発生しました。
部分日食=7月22日 11 時 10 分 (最大 50.5%) 沖縄の北の諸島で皆既が見られるはずでしたが、全国的に悪天候となりました。
札幌でも雲越しの日食となりました。 この日食は 1991 年のシリーズのもので
した。
次回の皆既日食は、 2035年9月2日10時、 北陸から関東にかけて見れます。
北海道では、 1963 年 7 月 21 日 4 時以来となる 2063 年 8 月 24 日 9 時、 津
軽海峡両側で見られます。
土星の環の消失= 8 月 11 日、9 月 4 日(太陽に近く観測困難)
2010 年
部分月食=1月1日 4 時 24 分 (最大 8.2%)
小惑星探査機 「はやぶさ」 帰還=6月13日 (オーストラリア)
部分月食=6月26日 20 時 39 分 (最大 54.2%、 高度10度)
皆既月食=12月21日 17 時 18 分 (最大 126.1%)
たたし、 皆既の始めで高度6度、 最大で12度。
- 5 -
天候に恵まれ最後まで見られました。
2011 年
東北地方太平洋沖地震( 東日本大震災) = 3 月 11 日 14 時 46 分
部分日食= 6 月 2 日 4 時 50 分 (最大 8.6%)
月没帯食=6月16日 3 時 23 分→ 3 時 56 分没
M101 に超新星(SN 2011fe)= 8 月 24 日
皆既月食=12月10日 23 時 32 分 (最大 111.0%)
久しぶりに条件の良い皆既月食!しかし、皆既に入る前に曇ってしまいました。
ラヴジョイ彗星(C/2011 W3)=クロイツ群
南半球で、 -3~4等級となり、 長大な尾を見せました 「クリスマス大彗星」
ISS からも、 その美しい姿が撮影されました。
2012 年
部分日食=5月21日 7 時 49 分 (最大 84.0%)
金環日食が見られるのは鹿児島から関東にかけての太平洋側のみ。
札幌では部分食でしたが、 中央区は快晴で最後まで見られました。(南から東に
かけての区では曇られたようです。)
次回の金環日食は、 2030年 6 月 1日 16時 56分前後北海道だけで見れます。
月の出帯食=6月4日 20 時 4 分 (最大 37.8%、 高度8度)
月の出が欠け始めという月食で、 天文台では 19時 40分頃になってやっと建物
の陰から欠けた満月が姿を現しました。
金星の太陽面通過 =6月6日 7 時 09 分→ 13 時 49 分
(次回は 105 年後の 2117 年 12 月 11 日 11 時)
天気予報では見られないかもしれなかったのですが、 幸い進入の部分は見られ
ました。 札幌では 9 時前から雨になりました。
うるう秒の挿入= 7 月 1 日 9 時。
金星食=8月14日2時46分~3時49分
潜入近くまで雲がありましたが、 出現はよく見られました。
2013 年
チェリャビンスク隕石落下= 2 月 15 日日の出前( 現地)
シベリア上空に大火球とそれに伴う衝撃波が観測されました。 大きさは20m前
後で一部は隕石として地上に落下しました。 突入速度は秒速 19km ほど。
また、 非常に多くのドライブカメラで、 発光し始める前から記録されました。
パン ・ スターズ彗星= 3 月
北海道では明るい姿は見られませんでした。 その後北極星に近づき、 写真では
とても長いアンチテイルが写されています。
M74 に超新星(SN 2013ej)= 7 月 25 日発見、 2002 年以来
- 6 -
いるか座に新星= 8 月 14 日、 最大 4.4 等級
アイソン彗星= 1 1 月 大変期待を持って待たれましたが、 当初予想されたよりも核は小さく、 12 月
1 日に太陽に最接近した後に消滅しました。
ラヴジョイ彗星(C/2013 R1)= 11 月~ アイソン彗星が注目される中、 アイソン彗星よりも明るく長期間にわたって観
測されました。
2014 年
M82 に超新星(SN2014J)= 1 月 21 日発見。
1993 年にはすぐそばの M81 に超新星が現れています。
火星小接近= 4 月 5 日~ 4 月 23 日視直径 15 秒以上。
およそ木星の半分ほどの大きさに見えました。
部分月食= 4月 15 日 18 時 17 分出→ 18 時 33 分終
金星と木星が接近(12’)= 8 月 18 日
皆既月食=10月8日 (最大 117.1%) 18 時 14 分→ 21 時 35 分
ほぼ快晴で、 最後まで見られました。
サイディング ・ スプリング彗星が火星に最接近(11 万 km)= 10 月 20 日
火星探査機によると、火星大気成分に流星起源と思われるマグネシウムが大量に
観測されたとのことです。流星というよりもコマの成分だったかもしれません。
木星規模の肉眼黒点出現= 10/17(東端)~ 10/30(西端)
裏側期間を過ぎて、 11 月中旬に再び姿を表しました。 長寿命黒点です。
小惑星チュリモフ-ゲラシメンコ彗星に ESA のフィラエが着地= 11 月 12 日
着地時に固定がされず、 数回ジャンプして岩陰に着地しました。
2015 年
ラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)= 1 月中旬におうし座で 4 等級。
札幌は悪天候が続いていましたが、 空の暗いところでは肉眼で見られました。
皆既月食=4月4日 21 時 01 分 (最大 100.5%)
うるう秒の挿入= 7 月 1 日 9 時。
金星と木星が接近(0.3°)= 7 月 1 日、 夕方低空
アメリカの探査機 「ニュー ・ ホライゾン」 が冥王星に接近= 7/14
火星 ・ 木星と金星が接近= 10 月 18 日、 朝方低空
2016 年
部分日食= 3 月 9 日 11 時 18 分 (最大 12.8%)
この日食は、 インドネシアから太平洋で皆既日食になります。
火星小接近= 5 月 16 日~ 6 月 14 日視直径 18 秒以上
- 7 -
2017 年
水星食= 7 月 25 日 18 時 41 分(16 度)→ 19 時 40 分(5 度)
部分月食= 8 月 8 日 3 時 22 分 (最大 25.2%)
半月後の 21 日 18:30 前後、 皆既日食がアメリカ合衆国で見られます。 皆既
時間は短いのですが、 交通の便が良いので多くの人が見に出かけるかもしれま
せん。
2018 年
皆既月食= 1 月 31 日 22 時 30 分 (最大 132.1%)
火星と土星が接近= 4 月 2 日 4 時、 直ぐ側に M22
皆既月食= 7 月 28 日 5 時 23 分 (最大 161.4%)
火星大接近= 7/23 ~ 8/9 視直径 24 秒以上、 南天低空 2019 年
部分日食= 1 月 6 日 10 時 13 分 (最大 53.9%)
この日食は、 地球上で中心食は見られません。(本影が地球に掛からない)
部分日食= 12 月 26 日 15 時 27 分 (最大 26.5%)
オマーン→インド→インドネシア→フィリピン南沖で金環日食
2020 年
部分日食= 6 月 21 日 17 時 01 分 (最大 29.1%)
アフリカ→イエメン ・ オマーン→チベット→台湾で金環日食
木星と土星が接近= 12 月 21 日 18 時(8.6 度)
2000 年以来
(2015.01.23 更新)
【参考文献】
新こよみ便利帳、 暦計算研究会編、 恒星社厚生閣
ステラナビゲータ Ver.9.2b、 アストロアーツ
暦象年表、 理科年表、 国立天文台編、 国立天文台
NASA http://eclipse.gsfc.nasa.gov/eclipse.html
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