...

女子短期大学生の靴と足部のサイズ(I)

by user

on
Category: Documents
29

views

Report

Comments

Transcript

女子短期大学生の靴と足部のサイズ(I)
女子短期大学生の靴と足部のサイズ(I)
一一運動群と非運動群との相違一一
金 野 澄 子
I
n
f
l
u
e
n
c
eo
fF
o
o
tS
i
z
e
so
nt
h
eHe
a
1
t
hi
nWomen'sJ
u
n
i
o
rC
o
l
l
e
g
eS
t
u
d
e
n
t
s(
l
I
)
一一一Di旺'e
r
e
n
c
e
si
nF
o
o
tS
i
z
e
sbetweenS
p
o
r
t
i
n
ga
n
dN
o
n
s
p
o
r
t
i
n
gS
t
u
d
e
n
t
s一一一
S
u
m
i
k
oKANo
垂直距離を,胸囲は女子のバストポイント(右乳頭
1.緒
百
点)を通る胸部の水平周囲長を,足囲は足の踏み付け
足と靴の関係は,健康で快適な生活を送るために無
部の第 l指と第 5指の付け根をとりまく長さを測定し
視できない要因である。靴は歩くための足の保護以外
た。また,大腿最大図は大腿部の最大周囲長を,下腿
に被服の一部としてとらえられている。著者は「履き
最小囲は下腿部の最小周囲長を測定した。さらに,足
心地のよい鞘しを求める目的で女子短期大学生の足部
長は腫の後端から最も長い足指の先端までの投影距離
のす法について報告 1) した。本報ではさらに,クラブ
を,足幅は足の内・外最突出点間の投影距離を測定し,
活動等による運動群と非運動群の足部のす法について
身長はマルチン式身長計で,胸囲,足囲,大腿最大図
調査し,運動群の運動種目と足部の寸法との関係につ
及び最小聞は巻き尺(スチール製)で,足長及び足幅
いて考察した。
は粁状言「で,体重は体重計で測定した。
I
I
. 実
皿.結果と考察
験
1
. 測定の対象と足の寸法測定法
(
1
) 測定平均値,標準偏差値及び最大・最小値を表
2に示した。
(1)対象
被測定者の年齢は 1
8
1
9歳で,表 1のように呉女子
短期大学生活学科の昭和 6
3
年度(19
8
8
) 入学生8
0
例
,
平成元年度(19
8
9
) 入学生 8
0
例,平成 2年度(19
9
0
)
(
2
) 足長,足幅及び足聞の左右差についての例数百
分率を図 lに示した。
入学生 6
9
例の計2
2
9例を対象とした。
(
3
)
身長区分別の例数及び百分率を表 3 に示した。
(
4
)
身長区分別の測定平均値,標準偏差値及び最
表1. 被測定者の年齢別例数及び百分率
年齢
1
8
1
9
例数(%)
6
5(
2
8
)
1
6
4(
7
2
)
大・最小値を表 4に示した。
表 4から明らかなように,身長区分高・中・低の各
(
2
)
測定時期
測定は, 1
9
8
8
1
9
9
0
年の各 4月に行なった。
測定平均値及び‘最大・最小値はいずれも高>中>低の
買である。また,足長右,足長左及び足囲右,足囲左
1
1
測定項目,測定時の姿勢,測定器具及び測定方
Iであ
の各長さはいずれも身長に準じて高>中>低のJll
測定項目,測定時の姿勢,測定器具及び測定方法は
ついても高>中>低の順であるが最小値は高>中=低
(
3
)
I
定平均値及び最大値に
る。なお,足幅右,足幅左の浪J
法
すべて前報1)によった。身長は床面から頭頂点までの
である。
3
6
ノ
'
"
L
¥
表2
i
設
子
i
H
I
J定平均値
標準偏差値
身
長
胸
開
1
5
7
.
3
8
2
.
9
2
2
.
8
2
2
.
8
9
.
0
9
.
0
.7
21
21
.6
5
0
.7
5
0
.7
2
0
.
5
4
0
.
6
51
.2
3
4
.7
5
.7
0
.
9
0
.
9
0
.
5
0
.
5
1
.0
1
.0
4
.
4
4
.
4
1
.5
1
.5
7
.
3
0
足
長(右)
足
長(左)
足
幅(右)
足
幅(左)
足
開(右)
足
囲(左)
大腿最大囲(右)
大腿最大岡(左)
下腿最小囲(右)
下腿最小間(左)
体
(
c
m
)
測定平均値,標準偏差値及び最大・最小値
目
項
l
2
3
4
5
6
7
8
9
1
0
1
1
1
2
1
3
!
j
!
J
重 (
k
g
)
最大値
1
6
9
.
5
1
1
7
.
0
2
5
.
1
2
5
.
1
1
0
.
5
1
0
.
5
2
6
.
5
2
5
.
3
7
8
.
0
7
9
.
0
.0
31
.0
31
9
4
.
0
最小値
1
4
3
.
0
7
2
.0
2
0
.
1
2
0
.
1
7
.
8
8
.
0
1
8
.
5
1
9
.
0
4
3
.
0
.0
41
1
7
.
0
1
7
.
5
3
8
.
0
(%)
4
0
1><1右=左
歴盈右>左
思悶右<左
3
0
2
0
1
0
。
o
0
.
1 0
.
4以上
o
0
.
1 0
.
4以上
o
0
.
10
.
"以上
0
.
3
O
.)
:
0
.
3
足長
足幅
足囲
以
]1
足長,足幅及び足囲の左右差の例数百分率
(
c
m
)
女子短期大学生の靴と足部のサイズ (
I
I)
3
7
表 3 身長区分別伊j数及び百分率
目h-c.hh
-
∞- o 。-
目.ド︻匂目
0.
N
。
EH噌
h
0.門 -T
凹.白骨回目申
0.円 申 山 - 内 申
∞.由。。-。。
∞
・
[email protected]
h的∞.円
0.Gkhc
0
0
3 0
φ3 同
・
.
~・
凹.∞-
0.0N
∞
・
∞
-
N
ザ門 N
回申
目。山円
N-
。.∞
∞
h
。∞
o∞
0門
叩.
co-
0∞
.
∞
.
∞
0.0-
的・0-
申。
目。
目。
.
0
-
申。
o
m・0-
申
目。
。.的h
N
L!")にD
0.∞円
∞ド
M
oNh
c
N
に
D
-.0N
。.匂ザ
。ザ()向
CC由
に
O
0.
∞向
E
山 匂h
0.∞山
コN
L
!
"
) 0 α
σ)
0. 同N
mNN
h 申N
にD
小3 小J N
O-vN
ーーー
m
.
4
T
L
'
)
。
o
0.申。
~、
1
1
口
同十
に
D
- のN
。.凹
円.∞
h
申。-
∞
.
の
申 同 市w
∞
h申
0・
にp σ o 00 ~・小3
司て"
h.0
h.0
hv.0
-NN
0
0
モボ
<
:
'
"
コ
ーーーーーー
l1"コで伊
相E壬 逗 担Eモ
ト
詰fj
r
e:任ヰZ担Eモ
ト
話
芸
g
Fで幡
岨唱リ帆耐帽
川掛同町聡
題山間選
阿国平やか }μ
3
6
(
7
1
)
1
7
5(
7
6
)
8
(
2
5
)
3
1(
2
1
)
1
5(
2
9
)
5
4
(
2
4
)
∞
.
∞
2
4
(
7
5
)
1
1
5(
7
9
)
。
。
。
∞
円。∞
低
全例数
3
2(
14
)
1
4
6(
6
4
)
5
1(
2
2
)
10
0
)
2
2
9(
h.N
中
h
。.︻目
。。口
高
.NN
∞.円N
身長区分 例数(%) 運動群(%) 非運動群(%)
1
必
!
I
I
!
¥
。
c
回腎
表 5 運動群と非運動群との身長の区分別例数
及び百分率
N[N
叩.∞
トボール
-N
y
O
m N
か3 小J N
∞∞。t-t
-∞ー目。寸・。。
35%),中区分ではテニス(16%に
はバレーボール (
バレーボール(14%),卓球及びパスケ
∞
同
{
守
元
十
以 1
経
E塁
身長区分別の中で例数比率の多いものは,高区分で
。
-
(
7
) クラブ活動等の種目別運動群と非運動群との身
NN
川崎
(促)
宅
司
円
長区分別例数及び百分率を表 6に示した。
M
:
7
;1
E や?、…。
以1
5
15i51 53d dcF32325E3535言
とくに,身長の中区分では運動群 4倍弱か室見察され中
区分>高区分>低区分であった。
一 凸
。
(}山庁)
表 5から明らかなように,運動群 1
7
5例 (76%) の
例数は非運動群 5
4例 (24%) のそれの 3倍強であり,
(b
コ田市ボ凶泌勘
した。
(川河)
クラブ活動等による運動群と非運動群の足の寸
。
噌
(
6
)
法を測定し,身長の区分別例数及び百分率を表 5に示
辺
て左足より右足が大きいことが観察された。
四
号
幅及び足囲の高区分では
以上の結果から,足長,足 l
左右が同じであるが,各々の中区分,低区分ではすべ
。
。
c
- h - N
- c
小J 小J
ミ
コl
N
小J
(持)
左足より僅かに大きい。
医│勺 l
川崎
2
.
3cm,中区分では右
足囲の高区分では,左右が 2
足が 21
.8cm,低区分でも右足が 21
.2cmでいずれも
で曜・ソ門酬明己点曜日快晴世叫柑誕吋宇宥比川川官票
足より僅かに大きい。
同盟F F
足l
幅の高区分では,左右が 9.4cm,中区分では右
-門町内。何一山
円︻
。申。門
足が 2
2
.
1cmでいずれも左足より僅かに大きい。
足が 9
.
1cm,低区分でも右足が 8.8cmでいずれも左
。山一円。目
N-
o-問 。 ︻ 門
--。∞.目
門同門司
N.N-.N
。。申ド白叩
目。目。。山
差がなしミ。中区分では右足が 2
2
.
9cm,低区分でも右
)(}JW)
3
.
8cmでその
足長の高区分では,左右の足とも 2
門.的目的門的
(
記
宝ベ雌同組ソ門
(
5
) 左右の足長,足幅及び足囲の身長区分別測定平
均値について,左右の値を比較し図 2に示した。
由。N
h﹁
た
。
0NOON
*被浪J
I定者についての区分方法は前報1)に準じ
目。N
153.95
1(
2
2
)
-Nm.-N
162.0-154.0
1
4
6
(
6
4
)
。
14
)
3
2(
(川伺)(持)
一162.1
例数(%)
EFマ酬明選
{
氏
I
司
身長 (
c
m
)
(gu)
中
主主
・
-
区 分*
金 野 澄 子
3
8
関図
(
c
m
)
2
5
2
0
1
5
1
0
5
。
中 低
高 中 低
高
足囲
足幅
足長
低(身長区分)
中
図2
. 足長,足幅及び足囲の身長区分別測定平均値の左右の比較
表6
. クラブ活動等の種目別運動群と非運動群の身長区分別例数及び百分率
種目
例数(%)
バレーボール
一
ア
ス
バスケットボール
卓
球
ソフトボール
バドミントン
陸
上
リ
実
弓
道
道
水
百K
体
操
他*
そ
非
の
運
動
言
「
群
高区分
中区分
低区分
言
十
1
1(
3
5
)
3 (9
)
2 (6
)
1 (3
)
o(0)
2 (6
)
3(
10
)
1 (3
)
o(0)
1 (3
)
o(0)
o(0)
8(
2
5
)
3
2(
10
0
)
2
0(
14
)
2
3(
1
6
)
1
6(
1
1
)
1
7(
1
1
)
8 (5
)
1 (1
)
7 (5
)
5 (3
)
4 (3
)
3 (2
)
4 (3
)
7 (5
)
3
1(
2
1
)
1
4
6(
10
0
)
4 (8
)
1
2(
2
3
)
4 (8
)
5(
10
)
2 (4
)
2 (4
)
1 (2
)
1 (2
)
2 (4
)
o(0)
2 (4
)
1 (2
)
1
5(
2
9
)
5
1(
10
0
)
15
)
3
5(
3
8(
1
7
)
2
2 (9
)
2
3(
1
0
)
1
0 (4
)
5 (2
)
1
1 (5
)
7 (3
)
6 (3
)
4 (2
)
6 (3
)
8 (3
)
5
4(
2
4
)
2
2
9(
10
0
)
ネ種目のその他には,ハンドボール,バトン,柔道,幅跳び,登山を含む。
女子短期大学生の靴と足部のサイズ(1I)
(11%)であり,低区分ではテニス (
2
3
%
) である。
3
9
ラブ活動を中学校さらに高等学校からはじめたと考え
られる。経験年数 7年以上の 1
4
例ではバレーボールが
中区分では今回調査したすべての種目に例数がある
が,高区分にはソフトボール,弓道,体操,その他に
8例,テニスが 3例,陸上,体操,バスケットボール
は例数がなく,低区分には水泳に例数がない。高区分
が各 l例で小学校からなじみ深い運動種目が長期間に
ではバレーボール,低区分ではテニスの例数が高比率
わたって継続されている。また,身長の区分別では高
をしめており,例数分布から運動種目が身長と跳躍を
区分にバレーボールが 3例,中区分ではバレーボール
必要とするかしないか,またはこれらをあまり必要と
5例,テニス 3例,陸上とパスケァトボール各 l例で
しないかによって,身長と運動能力に適合した運動種
低区分では体操が l例(13
年)である。
(
9
) 種目別運動群と非運動群の身長に対する足長,
目との聞には相関性がみられる。
(
8
) 身長の区分別と運動経験年数
是幅及び足囲の割合とそれらの順位を表 8に示した。
身長の区分別と運動経験年数との相関を表 7に示し
表 8から明らかなように,身長に対する足長の割合
た
。
ではテニス,ソフトボール,バレーボール,パスケッ
表 7から明らかなように,高・中・低区分いずれも
トボール,剣道及び体操の順に低くなっている。また,
運動経験年数は 3年が最も多く,とくに中区分では経
足i
隔では体操,テニス,パスケァトボール,その他,
験年数が 1年 -6年にわたっている。このことは,ク
バレーボール及びバドミントンの順に低くなり,足囲
表7
. 身長の区分別と運動経験年数
経験年数
身長区分
高
中
低
全例数
2
3
4
5
3 2 9
1
4 2
6 4
2
7 8 1
5
2
4 3
6 6
6
O
4
9
6
3
9
6
7
8
9
1
3 全例数
4
4
2
2
5
4
2
4
1
1
5
3
6
1
7
5
。 。
。 。。。
3
8
2
1
3 1
3
O
4
(
%
)
表 8 種目別運動群と非運動群の身長に対する足長,足幅及び足囲の割合とその順位
項目
(例数)
種目
ノf
レーボール
ス
一
バスケットボール
ア
卓
球
ソフトボール
ノf ド ミ ン ト ン
3
5
3
8
2
2
2
3
1
0
5
陸
1
1
上
道
7
剣
道
6
'
:
l
水
泳
4
6
操
体
他*
の
そ
8
非 運 動 群
5
4
平
1
与 2
2
9
身
(c
長
m
) 足長右足長左足幅右足幅左足囲右足囲左足長料足幅料足囲料
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一ーの
の
の
身長
身長
身長
身長
身長
身長順位
~頂位
順位
1
5
9
.
3
1
5
5
.
6
1
5
6
.
9
1
5
6
.
9
1
5
8
.
0
1
5
8
.
1
1
5
8
.
7
1
5
7
.
3
1
5
6
.
5
1
6
0
.
6
1
5
4
.
8
1
5
7
.
1
1
5
7
.
1
1
5
7
.
3
1
4
.
5
1
4
.
7
1
4
.
5
1
4
.
5
H.6
1
4
.
3
1
4
.
4
1
4
.
6
1
4
.
3
1
4
.
2
1
4
.
5
1
4
.
4
1
4
.
5
1
4
.
5
1
1
.5
1
4
.
6
1
4
.
5
1
4
.
4
1
4
.
6
H.3
1
4
.
3
1
4
.
4
1
4
.
2
1
4
.
3
1
4
.
5
1
4
.
4
1
4
.
5
1
4
.
5
L
5
.
8
5
.
8
5
.
8
5
.
7
5
.
6
5
.
8
5
.
7
5
.
5
5
.
7
5
.
5
5
.
9
5
.
8
5
.
7
5
.
7
5
.
7
5
.
8
5
.
8
5
.7
5
.
7
5
.
7
5
.
7
5
.
6
5
.
6
5
.
4
5
.
8
5
.
8
5
.
7
5
.
7
1
3
.
9
1
3
.
8
1
4
.
0
1
3
.
6
1
3
.
9
1
4
.
3
1
3
.7
1
3
.
8
1
3
.
6
1
3
.
5
1
3
.7
1
3
.
9
1
3
.7
1
3
.
8
1
3
.
8
1
3
.
8
1
4
.
0
1
3
.
6
1
3
.7
1
4
.1
1
3
.
6
1
4
.
1
1
3
.
5
1
3
.
4
1
3
.7
1
3
.
9
1
3
.
7
1
3
.
8
3
3
8
2
1
1
1
0
3
1
2
1
2
3
9
3
5
2
2
7
1
0
5
7
1
2
1
0
1
3
2
7
5
6
2
1
1
6
1
0
3
1
2
1
3
8
8
*種目のその他には,ハンドボール,バトン,柔道,幅跳び,登山を含む。
特身長,足長,足幅及び足囲の数値は,各運動種目ごとの測定平均値を求め,身長に対する割合を示した。
また,足長,足幅及び足図の順位は左右の割合の平均値を基に求めた。
4
0
金 野 澄 子
ではバドミントン,バスケットボール,剣道,その他,
3 運動群と非運動群を例数百分率からみると運動
バレーボール及びテニスの I
1買に低くなっている。この
群の割合は,非運動群のそれの約 3倍強である。また,
ことは運動種目によって多少の差はあるにしても,種
I
頃である。
身長区分別では中>低>高の 1
目間の最大・最小の差は足長右で 0.5%,足長左で
4
. 運動経験年数は,高・中・低区分いずれも 3年
0.4%,足幅では左右とも 0.4%,足囲右は 0.8%,足
が最も多く,クラブ活動は中学校・高等学校から継続
囲左は 0.7%であり,足長及び足幅の差に対して足囲
して行なっているものが主である。
5
. 身長に対する足長,足幅及び足囲の割合と運動
の差が大きい。
足長の割合ではテニスの動に対して静の弓道との聞
にわずかな差がみられるが全体的に大差はない。
足幅の割合は,平衡感覚及び安定保持を必要とする
種目の関係を考察した結果は,足長では静的及び動的
な運動種目によって大差なく,足幅では体位の安定保
持を必要とする種目とか動きの激しい種目で高い割合
体操とか動きの激しいテニス,パスケットボールで、高
を示し,足囲では瞬間的に蹴る動作を必要とする種目
く,足部を激しく使用しない弓道とか水泳では低い割
で高い割合を示している。
合を示している。また,足囲では瞬間的に蹴る動作の
今回の調査では,李氏らの報告 6) のように季節,性
あるバドミントン,パスケソトボール,剣道で高い割
周期,日内の下腿部のむくみによって生じる足部の面
合を示している。特に剣道の構えの姿勢では体重の負
積ならびに容積の変化についてはふれなかった。
荷が右足にかかるのに対し,左足は常に爪先立った状
謝 辞
態である。その結果は,足長で右足(14.6%) >左足
(
14.4%) であるのに対し足幅は右足 (5.5%) <左足
おわりに,本研究に対し,終始ご懇篤なご指導を賜
(5.6%),足囲で右足(13.8%) <左足(14.1%) と
わりました元広島文化女子短期大学教授藤田光子先生
足長で右足が大であるのに対し,足幅と足囲では逆に
に深謝いたします。また,測定にご協力くださいまし
左足が大で 1
2種目中左足囲が大であるのは今回の調査
た呉女子短期大学生活学科の学生に厚くお礼申し上げ
では剣道のみであった。
ます。
N.
結
引用文献
量五
悶
ロ
健康で快適な生活を送るために履き心地のよい
1
) 日本工業標準調査会審議:J
I
S,靴のサイズ, J
I
S
9
8
3年に改正された靴のサイズ
鞘しを求める目的で, 1
S5
0
3
7
1
9
8
3日本規格協会 p.3,東京(19
8
3
)
J
I
SS5
0
3
7
1
9
8
3を参照してクラブ活動等による運動群,
p
.6
8,6
9(
19
8
7
)
2
) 小野三嗣:あし,風淳社,東京, p
非運動群について足部の寸法を測定し,考察した結果
3
) 小野三嗣:運動不足とは,風詩社,東京, pp.44,
49,5
2,58 (
19
8
7
)
を要約した。
1 足長,足 l
幅及び足囲の左右差を例数からみると,
隔では 0.3cm以下の差のものが多く,足閲
足長,足 i
では左右差のないものと 0.4cm以上の差のものが足
長,足幅に比して多く顕著である
O
2
. 身長区分別の測定平均値は,足長の高区分では
左右差は認められないが,中区分,低区分では足幅及
び足囲とも右足が左足より僅かに大きしミ。
8,2
0
5
4
) 李英淑,大野静枝,福田明子:家政誌 3
(
19
8
7
)
5
) ウ ィ リ ア ム A. ロァシ,訳者熊谷温生:プロ
フェッショナルシューフイァテイン夕、,プレジデ
ント社,東京(19
8
7
)
6
) 金野澄子:広島文化女子短大紀要 2
,
15
5ー(19
8
7
)
女子短期大学生の靴と足部のサイズ(II)
4
1
Summary
l
甘ss
t
u
d
y,t
h
ef
o
o
ts
i
z
e
so
fs
p
o
r
t
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
sa
r
ecomparedw
i
t
ht
h
o
s
eo
fn
o
n
s
p
o
r
t
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
st
o白l
do
u
tt
h
e
I
nt
c
o
r
r
e
l
a
t
i
o
nbetweeno
n
e
'
sf
o
o
ts
i
z
ea
n
dt
h
ee
f
f
e
c
to
fp
h
y
s
i
c
a
Ie
x
e
r
c
i
s
e
.
u
Jto
ft
h
es
t
u
d
yshows出a
tad
i
f
f
e
r
e
n
c
eo
fl
e
s
s出an0
.
3c
e
n
t
i
m
e
t
e
r
si
nt
h
el
e
n
g
t
l
1andw
i
d
t
h
,anda
Ther
e
s
d
i
宜e
r
e
n
c
eo
fmoreぬan0.
4c
e
n
t
i
m
e
t
e
r
so
rnod
i
f
f
e
r
e
n
c
ei
nt
h
ec
i
r
c
u
m
f
e
r
e
n
c
ea
r
emostcommo
n
I
yf
o
u
n
dbetween
t
h
el
e
f
ta
n
dr
i
g
h
tf
o
o
tamongt
h
eg
r
o
u
po
ft
h
es
p
o
r
t
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
s
. Nos
i
g
n
i
f
i
c
a
n
td
i
f
f
e
r
e
n
c
ei
sf
o
u
n
di
nt
h
er
a
t
i
o
so
f
t
h
ef
o
o
tl
e
n
g
t
l
1t
ot
h
ebodyh
e
i
g
h
tbetweent
h
ea
c
t
i
v
es
p
o
r
t
o
r
i
e
n
t
e
dg
r
o
u
pa
n
dt
h
en
o
n
a
c
t
i
v
es
p
o
r
t
o
r
i
e
n
t
e
d
g
r
o
u
p
.
However
,t
h
er
a
t
i
o
so
ft
h
ef
o
o
tw
i
d
出t
ot
h
ebodyh
e
i
g
h
tbecomeh
i
g
h
e
ramongt
h
es
t
u
d
e
n
t
swhop
l
a
yo
rh
a
d
p
l
a
y
e
ds
t
a
b
l
e
p
o
s
i
t
i
o
nr
e
q
u
i
r
e
do
ra
c
t
i
v
es
p
o
r
t
s
. A
l
s
ot
h
er
a
t
i
o
so
f白ef
o
o
tc
i
r
c
u
m
f
e
r
e
n
c
et
ot
h
ebodyh
e
i
g
h
ti
s
t
u
d
e
n
t
swhopJ
a
yo
rh
a
dpJ
a
yedk
i
c
k
m
o
t
i
o
nr
e
q
u
i
r
e
ds
p
o
r
t
s
.
h
i
g
h
e
ramong出 es
Fly UP