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評 価 概 要 【放課後プログラム実施状況】 【新規開発プログラム開発過程

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評 価 概 要 【放課後プログラム実施状況】 【新規開発プログラム開発過程
評 価 概 要
対象団体名 特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール
対象事業名 「放課後プログラムの実施と検証」
対象年度
2011年度~ 2012年度 (5ヵ年計画 3・4年目)
助成実績
2011年度~ 2012年度 累計3,160千円
評価選定理由:本事業の事業プロセスと教育効果を分析・評価する。また、参加型評価手法を用いて、関与者の意識変化や行動変容を促進する。
事業要約
事業目的
本事業の受益者 =利用している児童および保護者
学齢期の子どもを対象に,子どもにとって安全,保護
者にとって安心な「放課後の居場所」を提供する「預かり
機能」とともに,放課後の時間を利用して市民が先生と
なる放課後プログラムを企画・実施する「体験機能」を有
する放課後事業を行っている。
特にもつ放課後プログラムでは,大人と子どもとの絆,
地域の絆を強め,社会全体で子どもを育てる基盤をづく
り,子どもの安全性の確保及び生きる力の育成を目指す。
評価結果
事業実施内容
【放課後プログラム実施状況】
※定期的に実施されているレギュラープログラムを除く
11年度
12年度
実数 目標 達成率 実数 目標 達成率
実施回数
156 100
156% 160 100
160%
新規開発数
21
20
105%
23
20
115%
参加者数
600
0%
600
0%
いずれの指標も当初目標を上回っていた。特にプログ
ラム実施回数は2011年度,12年度ともに目標の1.5倍,
また全ての指標で,2011年度から12年度にかけて増加
が見られた。
【新規開発プログラム開発過程】
2011年度 2012年度 合計
新規開発件数
21
23
44
継続件数
5
7
12
継続率
24%
30% 27%
事業目標
企業,団体と連携した放課後プログラムを拡大,発展す
る。
具体的には,年度ごとに以下の目標を設定する。
・ 放課後プログラム実施回数:100回
・ 参加者数:600名
・ 新規放課後プログラム開発数:20件
さらに放課後プログラムの実施を含む団体の放課後事
業全体のインパクトとして,子どもが多様性を認め,自身
の可能性を信じ,個性を伸ばすこと,安全な放課後の居
場所を提供することを通して,保護者が子育てへの安心
感を得ることを目指す。さらに子育てへの安心感が保護
プログラム開発の際に連携した団体は,営利企業が最
も多く(50%),次いでNPOを含む非営利法人,学生団体
等の任意団体,公的団体など,多様な団体との連携が
行われていら。新規開発プログラムの継続率は概ね30%
を維持していた。これら継続プログラムの中には,レギュ
ラープログラム化(週1回,定期的に実施するプログラ
ム)したものもあった。
【児童・保護者へのアウトカム・インパクト】
児童,保護者ともに高い満足度を示していた(10点満点
で7点超が70%以上)。また児童・保護者に共通して,多
様なプログラムに参加する経験を通して『自分(児童)の
得意なことを再発見し,可能性を広げることができた』と
いう認識を抱いていた。また保護者は,『安心して仕事
ができる』という意識を抱いただけでなく,プログラムが
継続的に実施されているしている学校ではプログラム導
入1年目の学校と比較して,実際に,母親の就労率が高
く,(4年目校72%;初年度校50%)。プログラム実施を含め
た事業全体が,母親の就労支援の機能を有しているこ
とが明らかとなった。
総合評価
レベルB(優良である)
①プログラムの実施回数,新規開発数,参加人数について当
初目標を上回っていること,②参加した保護者,児童ともに高
い満足度を示していること,③プログラムの実施を含めた団体
の活動の結果,児童の自己意識の成長を促し,保護者の就
労継続を可能としたなど,非常に優れた成果を示している。ま
たプログラム開発過程では,新たに関わった団体との関係性
が継続しており,放課後プログラムの実施という観点だけでな
く,将来的に,団体の活動を拡大・発展させるためのキャパシ
ティの拡大につながっている。
ただし,現状で観察可能な児童へのインパクトが限られて
いることや,現在も事業全体が拡大中であること等,長期的視
点でのさらなる発展,改善の余地があることから,レベルBと判
断した。
改善提案例
評価結果のとおり,本事業の中で,早急に改善すべき大き
な課題は見られない。ただし中長期的視点では,本事業を
さらにレベルアップするために,受益者を中心とした利害関
係者の多様なニーズを事業の中に反映させると同時に,団
体のミッションやビジョンとの関連,相互の位置づけを検討
する必要がある。例えば,高学年児童の参加率が低くなっ
ているが,その一因として,保護者の声から,プログラムと密
接に関連する預かりの利用者数が学年が上がるにつれ減
少し,預かりの雰囲気やプログラムの内容が高学年児童の
ニーズに合いづらい可能性が報告されている。
またこうした問題への対応を団体が主体的に検討するた
めに,プログラムの開発過程から実施後まで,統合的に情
報を記録,管理し,包括的に振り返りを行う組織内自己評価
システムの導入,定着が望まれる。
総合振り返り(事業担当部署使用欄)
本評価により副次的な効果として母親の就労支援プログ
ラムとしても期待できることがわかった。そのため今後
の活動についても継続することによりさらに必要とされ
るプログラムとなることが期待される。
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