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Release Info 9.0 ja

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Release Info 9.0 ja
International Material Data System
2014/06/12 (前回からの変更点を赤字にしています)
(2014 年 5 月 8 日(木)に実装されることが、IMDS ステアリングコミッティーで決定い
たしました。)
5 章の”同一部品番号のデータシートに対する新バージョンルール”について、
2014/6/23 から、”エラー”を”警告”に変更致します。
IMDS リリース 9.0 の情報
このドキュメントは準備段階の文書であり、技術的なニーズやパフォーマンスのために変更さ
れる可能性があることに、予めご了承下さい。
IMDS リリース 9.0 のモデルオフィスでのテストに参加された、AIAG/CLEPA/JAPIA およびその他のステ
ークホルダーの皆様から、いくつかのフィードバックやご提案を頂きました。それらについて IMDS ス
テアリングコミッティーは、以前お伝えしていた IMDS リリース 9.0 の新機能を以下の通り変更すること
を決定いたしました。
この変更は、全ての自動車サプライチェーンでの、より良いデータシート交換プロセスを実現するため
のものです:
章番号
変更点
IMDS リリース 9.0 への影響
IMDS-AI への影響
9.0/4. a)
「IMDS エラーチェックの
追加または変更 - a) 無効化
されたデータシート、また
無効化された化学物質を含
むデータシートを既存のデ
ータシートの中で使用禁
止」について、
作成元企業が有効か無効か
のチェックを延期
無効なデータシート・化学物質を含
むデータシートの作成元企業が、有
効か無効かどうかというチェックを
実装から除外
IMDS-AI インターフェ
ースの定義(ダウンロー
ドファイル、アップロ
ードファイルのレイア
ウト)の変更はありませ
ん。
ただし、エラーチェッ
クのルールが変更にな
るため、社内システム
等で影響がないかどう
か、確認が必要です。
無効化されている参照データシート
が、他社データシートだった場合は
今まで通り警告とする – この仕様は
IMDS8.0 でも同じで、変更はありま
せん。
参照されている自社データシートが
無効化されている場合は、エラーを
発生させます。これは自社データシ
ートであれば簡単に修正が可能であ
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International Material Data System
るためです。 - IMDS8.0 よりもチェ
ックが厳しくなりました。(警告から
エラーへの変更)
9.0/4. a)
材料データシート(MMDS)
に無効/隠し属性の化学物質
が参照されていた場合のエ
ラーチェックの変更
IMDS-AI インターフェ
ースの定義(ダウンロー
ドファイル、アップロ
ードファイルのレイア
ウト)の変更はありませ
ん。
ただし、エラーチェッ
クのルールが変更にな
るため、社内システム
等で影響がないかどう
か、確認が必要です。
i. 無効な化学物質:
それを参照している MMDS
が自社で作成したものであ
れば、エラーとする。
9.0/4. d)
ii. 無効な化学物質:
それを参照している MMDS
が他社で作成したものであ
れば、警告とする。
材料データシート内の
GADSL 化学物質は報告必
須
自社の MMDS に無効な化学物質が含
まれている場合は、簡単に更新が可
能です – IMDS8.0 よりもチェックが
厳しくなりました。(警告からエラー
への変更)
IMDS8.0 からの変更はありません。
チェックボックスの文言を以下の通
り変更:
“I have declared all GADSL
substances.”
(日本語訳は後日モデルオフィスに掲
載いたします)
IMDS-AI インターフェ
ースの定義(ダウンロー
ドファイル、アップロ
ードファイルのレイア
ウト)の変更はありませ
ん。
1. データシート更新のお知らせ (Allow faster MDS updates)
IMDS リリース 9.0 の拡張機能では、自社のデータシートから参照している他社データシート
(サプライヤーから受信したもの)がサプライヤーによって更新されると、その事をこれまでよ
りも早く知ることができるようになります。この機能では、サプライヤーが更新したデータシ
ート、及びそれらの古いバージョンを参照している自社または公開データシートの名称を一覧
で表示します。この機能は既存の“Where-Used 分析“機能と類似しています。ただし、IMDS シ
ステム側で結果を自動的に生成しているため、メニューを開くとすぐに結果を確認したり、検
索を実行できるという点では異なります(初期設定は全てのサプライヤーのデータを表示させま
す)。
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International Material Data System
この新しい画面では、特定のデータシートのIDまたは名称を指定したり、データシートのタイ
プ(自社/公開/承認済み)で絞り込んで検索をすることができます。検索結果は最大500件まで表
示されます。
注意: この新しい機能は、Where-used分析と同様、完全なリアルタイムではありません。この
ため、実際に参照データシートの更新があってから、この機能の一覧に表示されるまでに時差
が生じます。
この新機能によって検出された、古いデータシートを参照しているデータシートを更新する機
能は、次の2ステップで行われます。1ステップ目では、親データシートを更新し、古いデータ
シートを新しいバージョンに差し替えてエラーチェックが行われます。エラーが無いデータシ
ートはリリースされますが、もしエラーが見つかった場合には、ユーザー自身でエラーを修正
することができます。利便性を上げるため、この機能では複数のデータシートを、一度に更
新・リリースすることができます。
•
•
公開または自社データシートの旧バージョンは、1つ前のバージョン番号です。
承認済みデータシートの古いバージョンは、1つ前のバージョン番号です。
全ての企業は分析作業を行うことなく、更新の検索をすることができます。また、リストにあ
る処理中の項目は、一度中断して後から処理を再開させることもできます。このリストは、新
しい更新(このIMDS9.0の新機能が実装された後に発生したもの)に対してのみ生成されます。
つまり、この機能が実装される前に更新された既存のデータシートは影響を受けません。
データシート更新の新機能を使ってデータシートの新バージョンを作成すると、参照されてい
る古いバージョンのデータシートは自動で新しいバージョンに置き換わります。一方で、現在
のIMDSリリース8.0でも、既存の機能によってデータシートの新バージョンを作成することが
できます。そこで、エラーチェックを行うときに、参照データシートの更新されたバージョン
が自社に送られてきていて、参照できる状態かどうかを確認し、もし該当する場合は関連する
参照データシートを警告メッセージに表示します。もしシステムが古いバージョンを検出して、
ユーザーがそれを新バージョンに置き換えたいと思った場合、新しく導入される更新ボタンを
クリックすると、自動で旧バージョンを検索して、新バージョンと置き換えます。
この新しい”データシート更新”(MDS update)画面は、IMDSの”機能”メニューに追加されます。
IMDSのメニューの”機能””データシート更新”を選択すると、新しい“データシート更新”画
面が表示され、自社データシートに参照されている新旧のデータシートの情報が確認できます。
また他の検索画面などと同じように、このデータシートの一覧からデータシートを選択して表
示や編集タブに移ることができます。
複数のリリースが可能:
一度に複数のデータシートを更新する場合、リストで複数の行を選択(コントロールまたはシフ
トキーを押しながらクリック)すると、それらのデータシートに対して更新・リリース・削除と
いった操作を行うことができます。その他の作業(最新バージョンの表示・編集・参照データシ
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ートの新旧バージョンの表示など)は複数選択できません。複数のデータシートが選択されてい
た場合は、最初のデータシートに対してのみこれらの処理が行われます。
また、参照データシートの新旧バージョンの表示については、更新するかどうかの確認にも利
用できます。仮に、参照データシートの更新が自社のデータシートに関係なく、新バージョン
への置き換えは行わない、と判断した場合は、その項目を一覧から削除することができます。
IMDS-AIへの影響 – なし
2. 機密扱いになっている GADSL または REACH-SVHC の化学物質を含
む材料データシートの制限 (Restriction of Material MDSs containing
GADSL or REACH-SVHC substances being flagged as confidential)
材料データシート(以下 MMDS とします)を作成時に化学物質を追加する際、GADSL または
REACH-SVHC (substances of concern)ではない限りは「機密扱い」とすることができます。しか
し、このように機密扱いとして MMDS に参照された後で GADSL または REACH-SVHC になっ
てしまうと、有害だと懸念される物質が隠されることになってしまい、その材料データシート
を本来は送信したり、他のデータシートに参照するべきではありません。
自社の MMDS については、既存の IMDS チェック項目でこういったデータシートを検出できま
すが、このエラーチェックを全てのデータシートに対して行い、該当する場合はエラーを返す
よう拡張します。
更に既存の機能で、IMDS の化学物質に新たに GADSL のフラグが追加されたときに行われる
プロセスを、REACH-SVHC のフラグが変更になった時にも実施するよう変更します。これ以
降、IMDS の化学物質に REACH-SVHC (これまで通り GADSL も同様)のフラグが追加された化
学物質が、MMDS で機密扱いになっていた場合は、関連するユーザーにお知らせのメールが届
きます。この機能は IMDS の個人設定画面で E メールを受け取るかどうかを設定できます。
IMDS-AIへの影響 – なし
3. OEM へデータシートを送信する際の追加更新機能 (Additional
update options available for MDSs with OEM companies as recipient)
IMDS9.0 の機能拡張では、サプライチェーンを通してデータシートの変更プロセスを促進させ
ることができます。Tier 1 サプライヤーが OEM にデータシートを送信する前に、任意で以下の
項目を「送信先情報」画面で変更することができるようにすることで、両社間のコミュニケー
ションを促進させます。
• 材料規格
• リサイクル情報
• 樹脂・ゴム製部品の材質表示
• アプリケーションコード
材料規格の編集
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International Material Data System
材料データシート(以下MMDSとします)には、公的材料規格、またはOEMの社内材料規格を入
力することができます。社内材料規格は、その規格を所有する特定のOEMしか見ることはでき
ず、そのデータシートが送られてきた他のサプライヤーが見ても非表示になっています。
MMDSの作成者が入力した材料規格の情報が、送信先情報にコピーされることで、Tier1サプラ
イヤーは送信先情報の材料規格を上書きすることができます。この上書きされたデータと作成
者が入力したオリジナルのデータは、両方とも同じように保持されていますが、データシート
自体の存在(IMDS-ID/バージョンで定義)は単一です。一つのMMDSに対して複数の材料規格が
入力されていた場合は、カンマ区切りで“規格/企画コード (Norm/Norm Code)”として保存され
ます。オリジナルのMMDSに材料規格が入力されていない場合も、Tier1サプライヤーが追加で
きます。
材料規格はポップアップ画面で編集または追加できます。またリセット機能を使って、ツリー
で参照されているMMDSのオリジナルの値にリセットすることもできます。”全ての送信先
OEMに適用”(Apply to all recipient OEMs)を選択すると、全ての送信先OEMの送信先情報に
Tier1サプライヤーが設定した固有の値を適用させることができます。
トヨタ固有のチェックでOEM材料規格の警告がありますが、この新機能でTier1サプライヤー
が編集した材料規格に対しても、この固有チェックは行われます。
リサイクル情報の編集
リサイクル情報は、材料分類が1、2、3、4、5、7.1、7.2のMMDSがセミコンポーネントまた
はコンポーネントに参照されたときに入力できます。送信先情報にこのリサイクル情報の項目
が追加されます。リサイクル情報は、MMDSが親のデータシート(コンポーネントまたはセミコ
ンポーネント)に参照されているという関係の中であらかじめツリーの中で入力される値です。
Tier1サプライヤーは送信先情報としてリサイクル情報を上書きするとき、ポップアップメニュ
ーで入力します。またリセット機能を使って、ツリーで参照されているMMDSのオリジナルの
値にリセットすることもできます。”全ての送信先OEMに適用”(Apply to all recipient OEMs)を
選択すると、全ての送信先OEMの送信先情報にTier1サプライヤーが設定した固有の値を適用
させることができます。
上書きした値とオリジナルの値は、(参照)MMDSに同時に保持されています。また、各入力対
象のMMDSの存在一つ一つに対して上書き可能です。このオプションは、オリジナルのデータ
シートでリサイクル情報が”いいえ”の場合にも上書きできます。
リサイクル情報に関するエラーチェック項目が3つあります。これらのチェック項目は、送信
先情報でTier1サプライヤーが上書きした値に対しても実施されます。エラーが発生した場合は、
送信先情報で上書きして修正することもできます。
樹脂・ゴム製部品への材質表示の編集
材料分類が5.xのMMDSがコンポーネントに参照されていると、材質表示の質問への回答を求め
られます。送信先情報タブに、材質表示の回答を編集する項目が新設されます。この値は、デ
ータ作成者によってデータシートのツリー構造の中であらかじめ設定されています。Tier1サプ
ライヤーは送信先情報画面でこの値を上書きすることができます。上書きした値とオリジナル
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の値は、(参照)MMDSに同時に保持されています。また、各入力対象のMMDSの存在一つ一つ
に対して上書き可能です。
材質表示の回答はポップアップメニューから変更可能です。また、リセット機能を使って、ツ
リーで参照されているMMDSのオリジナルの値にリセットすることもできます。”全ての送信先
OEMに適用”
(Apply to all recipient OEMs)を選択すると、全ての送信先OEMの送信先情報にTier1サプライヤ
ーが設定した固有の値を適用させることができます。
既存のエラーチェックで材質表示の回答に関する項目がありますが、このチェックは送信先情
報でTier1サプライヤーが上書きした値に対しても実施されます。エラーまたは警告が発生した
場合は、送信先情報で上書きして修正することもできます。
アプリケーションコードの編集
現在アプリケーションコードは、コンポーネントに参照されたMMDSの材料分類、そのMMDS
に参照されている化学物質の種類(アプリケーションコード入力対象)、そしてそのアプリケー
ションコード入力対象の化学物質の含有率(%)の組み合わせによって決まります。そしてアプ
リケーションコードはコンポーネントに材料を参照したユーザーが、材料レベルで入力をして
います。
例外:
アプリケーションコードが導入されたIMDSリリース3.0以前の古いデータシートでは、Tier1サ
プライヤーがOEMにデータシートを送信する際に、ツリーの中でアプリケーションコードが欠
けている箇所に全て入力してから送信しています。このように追加されたアプリケーションコ
ードは、送信先情報ではなくデータシートの構成情報として保存されており、データの所有権
や変更管理は、既存のIMDSのルールと同じ考え方になっています。
送信先情報タブでは、アプリケーションコードを編集する項目が表示されるようになります。
この値はデータシートのツリー構造の中であらかじめ設定されています。Tier1サプライヤーは
送信先情報画面でこの値を上書きすることができます。上書きした値とオリジナルの値は、
MMDSに同時に保持されています。また、MMDSとアプリケーションコード入力対象の化学物
質の組み合わせ一つ一つに対して上書き可能です。
各アプリケーションコードはポップアップメニューから変更可能です。リセット機能を使って、
ツリーで参照されているMMDSのオリジナルの値にリセットすることもできます。(ただし画面
には表示されません)。
”全ての送信先OEMに適用”(Apply to all recipient OEMs)を選択すると、全ての送信先OEMの送
信先情報にTier1サプライヤーが設定した固有の値を適用させることができます。
既存のエラーチェックでアプリケーションコードに関する項目がありますが、このチェックは
送信先情報でTier1サプライヤーが上書きした値に対しても実施されます。エラーまたは警告が
発生した場合は、送信先情報で上書きして修正することもできます。
IMDS-AIへの影響 – あり
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International Material Data System
アップロードの変更
アップロード用DTDファイルの中の”Chap4”要素が”ChangeChap1”要素に拡張されま
す。”ChangeChap1"要素には、Tier1が変更する属性の一覧 (種類によっては更にサブ属性に分
かれます) が含まれています。属性は以下の通りです:
Substance Applications / Parts Marking / Norms / Recyclates
これらの要素は、ツリー構造の中でこれらの属性が追加される場所に追加されます。
1. Norms – ツリーの中で材料規格が記述される場所は、該当する親の材料のノードIDで決
定します。
2. Recyclates – 該当する材料がコンポーネントまたはセミコンポーネントに参照されると
値が入力できます。このため、リサイクル情報が記述される場所は、該当する材料のノ
ードIDおよびその直上の親ノードのノードID(コンポーネントまたはセミコンポーネン
ト)で定義されます。
3. Parts Marking – 材質表示が記述される場所は、該当するコンポーネントのノードIDで
定義されます。
4. Substance Applications – アプリケーションコードが記述される場所は、該当する化学
物質のノードID、その直上の材料のノードID、更にその親のコンポーネントのノードID
で定義されます。
エラーおよび警告メッセージは以下の通りです:
既存のエラーメッセージ 10、108、109 が以下の通り変更になります:
Error message No. 10:”Referenced datasheet/module <ID> does not exist or is not visible to your
company"
Error message No. 108: "Referenced node <NODE> does not contain <TYPE> <ID>"
Error message No. 109: "Referenced node <NODE> does not contain substance <ID>”'
新しいメッセージが追加になります:
Error message No. 218: “Specified norm <NORM> to be removed not present at node <NODE>”
変更のための属性が無視されるケースでは、以下の警告メッセージが出力されます:
Warning message No. 1: "Element <CHANGEELEMENT> ignored. Reason: <REASON>"
重要なお知らせ:
これらの変更はTier1サプライヤーが、データシートのツリーに入力された各属性を変更し、
OMEへ送信する必要がある場合のみ有効です。他のケースの場合にはこれらは必要ありま
せん。
ダウンロードの変更(OEMのみ)
OEM固有のダウンロードファイル(CA)
既存のMSおよびCMSファイルは変更ありません。新しい種類の企業固有のファイルが導入さ
れます。このファイルには変更された4つの属性(Norms, Recyclates, Parts Marking, Substance
Applications)が累積した形で縦一列に含まれています。現時点でTier1サプライヤーが更新した
アプリケーションコードが含まれている既存のダウンロードファイルの仕様に合わせるため、
このような方式になっています。このファイルはOEM企業にのみ作成されます。
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International Material Data System
新しいダウンロードファイル(COA)の追加導入 - 変更後・オリジナルデータ
この機能により、OEMがダウンロードするCMSファイル(受信データシート)だけには、T1サプ
ライヤーが送信先情報で編集した項目の情報が含まれます。しかし、T1サプライヤーのCMSフ
ァイル(送信済みデータシート)には、オリジナルの値しか含まれず、編集後のデータや、どの
OEMにどのような編集をしたのか、といった情報は一切ダウンロードファイルで取り込めませ
ん。そこで、送信側と受信側の両方の項目について、どちらの値なのか(編集後/オリジナル)、
送信先の企業(または組織)IDといった情報を含む、新しいファイル(COA)を実装します。
このファイルは、全てのAIユーザーに対して毎日自動的に作成されます。T1サプライヤーや
OEM以外で、この機能を使用していないユーザーについては、空のファイルが作成されます。
このファイルは、この機能によって変更された情報を、社内システムで取り込んで管理しよう
とするユーザー向けで、ご利用は任意です。
4. IMDS エラーチェックの追加または変更 (New or Updated IMDS
Checks)
a) 無効化されたデータシート、また無効化された化学物質含むデータシートを既存のデータシ
ートの中で使用禁止
データシートおよび化学物質は、IMDS の中で無効化あるいは削除されることがあります。こ
のように削除されたデータシートやそれを参照しているデータを使用し続けることは、IMDS
のデータ品質を落とすことにつながります。また、無効な化学物質を含むデータシートは今後
利用されるべきではありません。
削除されたデータシートには、以下のチェックが適用されます:
他社データシートが削除されていた場合は、警告メッセージが表示されます。これは現行の
IMDSリリース8.0の仕様のままです。一方、自社データシートが削除されていた場合はエラー
となります。
無効な化学物質を含む材料データシートには、以下のチェックが適用されます:
自社で作成した材料データシートの中に、無効な化学物質が含まれている場合は、エラーが発
生します。一方、他社の材料データシートの中に無効な化学物質が含まれている場合は、IMDS
リリース8.0と変わらず、警告となります。
b) (SC90チェックに基づいた)適切な材料分類を特定
IMDSユーザーは材料データシート(以下MMDSとします)を作成する最初の段階で、材料分類を
選択します。その後、構成情報を追加しますが、最初に選択した材料分類とは違う内容でその
構成を作成することができてしまいます。そこで中身に合った、適切な材料分類を選択できる
ようにするために、構成情報を入力した後にIMDSのエラーチェックでSC90チェックに沿った
適切な分類を選べるようにします。
この新しいチェックで、最初に選択したものと異なる材料分類が適切だと判断した場合、IMDS
のエラーチェックで警告を表示し、選択できる材料分類を表示します。
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International Material Data System
c) 機密扱いのチェックを付ける化学物質はCASナンバーまたはEINECS ナンバーが必須
認識番号(CAS または EINECSナンバー)を持たない化学物質は、機密扱いとして隠されるべき
ではありません。新しいIMDSのエラーチェックでは、機密扱いのチェックがついている化学物
質にCASナンバーまたは EINECSナンバーがついていない場合はエラーを表示させます。
d) 材料データシートでは全てのGADSLの化学物質を申告していることを明示
材料データシートをリリース(送信や社内送信)する際、ユーザーは全てのGADSLの化学物質を
開示しているという事を、チェックボックスへのチェックで明示する必要があります。チェッ
クボックスの項目は” I have declared all GADSL substances.”(日本語訳は後日ご案内)です。
この項目には、GADSL化学物質がジョーカー/ワイルドカードにより隠されていないという意
味も含まれています。
e) 材料分類5.xすべてに対して、10%ルールを最上位の材料に適用
未指定物質(ワイルドカード/機密扱い物質)の含有率が合計で10%を超えると警告が発生すると
いうエラーチェックについて、現在のIMDSでは、親材料が子材料を参照している構成の場合、
材料分類が5.2および5.3に対しては子材料をベースに計算されており。それ以外の5.1.a、5.1.b、
5.4、5.5の材料については最上位の親材料をベースに計算していました。このルールがIMDSレ
コメンデーション001に合わせて変更になり、5.xの全ての材料分類に対して、最上位の親材料
をベースに計算されるようになります。
f) GADSL / REACH-SVHC化学物質が機密扱いとして参照されている材料データシートの
チェック
懸念物質が機密扱いの物質を含む全てのデータシートはエラーとなります。(上の 2. 機密扱
いになっているGADSLまたはREACH-SVHCの化学物質を含む材料データシートの制限を参照
してください。)
IMDS-AIへの影響 – あり
アップロードの変更
既存のDTDファイルの変更があります:
材料の要素の中に "NoJokerForGadsl" (値はyes / no)の属性(フラグ)が追加されます。この項目
は必ず”Yes”と指定しなければならず、このことにより、全ての全てのGADSL化学物質を開示
したという事を意味しています。
更に、以下のエラーメッセージが追加になります:
Error No. 216: " Wrong value of attribute 'NoJokerForGadsl': 'Yes' or 'No' expected".
ダウンロードの変更
材料を表す(M)レコードが拡張され、新しい属性"NoJokerForGadsl" (yes=1 / no=0 / does not
apply = -1)が追加されます。新しい属性は行の最後に追加されます。この変更はMS、CMS、
MPファイルに適用されます。
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5. 同一部品番号のデータシートに対する新バージョンルール (New
version rule for identical part numbers)
あるデータシートを送信する際に、送信元企業の組織が、過去に同じ部品番号のデータシート
をその送信先企業の組織に送信したことがあるかどうかを、IMDS で自動的にチェックします。
もし、これから送るデータシートの部品番号(送信先情報画面で入力した値)と同じ部品番号の
データシートを送信したことがあった場合、そのデータシートの ID(バージョンは違ってもよ
い)は、過去に送った同一部品番号のデータシートと同じでなければなりません。
データシートを顧客に送信または全送信
送信/全送信する際、IMDS では以下の項目をチェックします:
• 送信しようとしているデータシートの ID およびバージョン
• データシートの全ての送信先企業
• データシートの全ての送信先企業の「企業データ」画面に入力されている部品番号およ
びサプライヤーコード
• 過去にその送信先企業の組織に送られた全てのデータシートのうち、同じ部品番号で送
られたデータシートの ID とバージョン
このチェックは、サプライヤーが過去に同じ部品番号のデータを同じ送信先に送ったことがあ
るかどうかを確認するものです。仮にこのチェックに当てはまった場合、レコメンデーション
001の規則3.2.2.Bに違反しているという警告を表示します。加えて、過去に送信したデータシ
ートのIDと部品番号もお知らせします。
また、このチェックで”送信先企業”、”部品番号”、”サプライヤーコード”が同じデータシートが
見つからないが、データシートのバージョン番号が1.0より大きい場合は警告を表示させます。
そして、部品番号またはサプライヤーコードを規則3.2.2.Aに合わせるようお知らせします。
データシートを顧客に転送
転送機能は、複数のサプライヤー企業から類似する製品を購入し、送信先へ納入している卸売
業者のような企業が日常的に使用している機能です。卸売業者は異なる送信元からのデータシ
ートを転送することができますが、送信先情報画面においては特定の部品番号を入力すること
ができます。
サプライヤーがデータシートを転送したいと思った時、IMDSのエラーチェックでは、送信済み
一覧から過去に同じ送信先に送られたデータシートを検索し、送信先情報に入力されている部
品番号、サプライヤーコード、データシートのIDを確認します。
もしデータシートのIDは異なるが、それ以外の項目が合致していた場合は、その送信先に部品
番号(およびサプライヤーコード)が同じでIDが異なるデータシートを、過去に送信したことが
あるとお知らせします。
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International Material Data System
これは転送についてもバージョン管理をサポートする、というIMDSの新しい考え方によるもの
で、送信先向け部品番号が同じデータシートのリストをシステムで表示し、選択できるように
するためです(レコメンデーション001の規則3.2.2.Bに準拠)。メッセージによって表示されたデ
ータシートを一つ選択すると、IMDSシステムが自動でデータシートのIDとバージョンをルール
に沿ったものに変更します。
部品番号、サプライヤーコード、データシートのIDが合致しなかった場合は、次に転送するデ
ータシートのバージョン番号を確認します。もし1.0以下だった場合は、規則3.2.2.Aに準拠し
ているという事で、エラーや警告は発生しません。
バージョン番号が1.0より大きい場合には、警告を表示し、新しい部品番号またはサプライヤー
コードの場合は新しいデータシートのIDで送信するようお知らせします。
IMDS-AI の影響
-あり
アップロードの変更
上述の機能に合わせるため、IMDS のチェック処理が変更になります。(IMDS-AI のアップロード機能固
有のものではありません)
既存の DTD ファイルの変更があります:
新しい属性が追加になります: Forward_Module_ID
(コピー機能の中の転送バージョンを全送信する際に、元のデータシートのモジュール ID を指定する属
性です。)
更に、新しいエラーメッセージが追加されます:
Error No. 217: " An inappropriate Forward_Module_ID provided. Propose could not be executed".
Error No. 220: "Datasheet to be proposed is not a forward copy. Remove Forward_Module_ID to
process normal propose".
ダウンロードの変更
ダウンロード機能の変更はありません。
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6. データシートコピーの制限 (Restrict MDS copies)
データシートのコピーは、オリジナルのデータシートの変更管理を難しくします。特に材料の
データシートはコピーされるべきではありません。ただし、材料メーカーだけはコピーの作
成・編集が可能です。
このことは特に材料に対して言えることですが、セミコンポーネントやコンポーネントについ
ても同様に考慮されなければなりません。
IMDSリリース9.0では、コピーできる条件を以下の通り変更します:
• 材料のコピーは、その材料データシートの所有者/作成者のみが可能。
• 承認済みまたは公開済みの材料データシートはコピー不可。
• 承認済みまたは公開済みのセミコンポーネントおよびコンポーネントのデータシートは
コピー可能。
• 受信済みの材料データシートは転送不可。
• 承認済みまたは公開済みのコンポーネントまたはセミコンポーネントをコピーした後、
コピーに参照されている全てのノードはそのまま保持される。
• コンポーネントおよびセミコンポーネントについては、そのユーザーが所有者ではない
参照ノードもコピーでき、編集が可能。
IMDS-AIへの影響 – あり
アップロードの変更
エラーメッセージが追加になります。既存のエラーメッセージに変更はありません。
・Error No. 214: "Materials cannot be forwarded"
説明: 自身が所有者ではない(承認または公開済み)材料はいかなる場合もコピーすることも、転
送することもできません。
• Error No. 215: "You can copy only your own materials"
説明: 自身が所有者ではない(承認または公開済み)材料はいかなる場合もコピーすることができ
ません。自社、承認済み、公開済みのコンポーネントおよびセミコンポーネントはコピーする
ことができます。
ダウンロードの変更
ダウンロードの変更はありません。
7. 自社の機密扱い化学物質の閲覧権限 (Visibility of Own Confidential
Substances)
材料のデータシート(以下MMDSとします)を作成している一部の企業は、自社の全ての従業員
が機密扱いの化学物質の情報を確認できることを望んでいません。そこで、自社MMDSの機密
扱い物質への閲覧権を、ユーザーレベルで管理できるようにする必要があります。
IMDSの”システム管理”>”ユーザー”メニューで、カンパニーアドミニストレーターが各ユーザー
IDに対して、「機密扱いの化学物質の閲覧」という新しいチェックボックスにチェックを入れ
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International Material Data System
ることで、自社のユーザーに対して機密扱いの化学物質を検索できる権限を与えることができ
ます。新規または既存ユーザーの初期設定は全て”オフ”です。
機密扱い化学物質の閲覧設定は、ユーザー設定画面で確認できます。(編集は不可)
加えてカンパニーアドミニストレーターは、トラストユーザー画面から、自社ユーザーで機密
扱いの化学物質を閲覧できる権限を付与することもできます。
機密扱い化学物質の閲覧権限はこれ以降、企業レベルでは管理されません。閲覧権限のないユ
ーザーはMMDS作成時に、化学物質を機密扱いにすることはできなくなります。同じことが、
コピー機能にも適用されます。閲覧権限を持っていないユーザーが機密扱い化学物質を含む
MMDSをコピーすると、機密扱い化学物質はコピーされず、その部分はプレースホルダー(ダミ
ーノード)に置き換わります。
他社ユーザーに対する閲覧権限は、これまで通り変更ありません。
IMDS-AIへの影響 – いいえ
AI機能の変更はありませんが、AIユーザーに対する閲覧権限の管理は、Webアプリケーション
の画面(トラストユーザー>Own Company)から行ってください。
8. ルノー固有の項目の削除 (Removal of some of the Renaultspecific fields)
ルノーにデータシートを送信する際の固有の項目のうち、以下の項目は使用されないことにな
りました:
1. Engineering (エンジニアリング)
2. Concerned project (incl. related Error Message) (関連プロジェクト、および関
連するエラーメッセージ)
3. Parts for which the MDS is valid (データシートが対応する部品)
IMDS-AIへの影響 – いいえ
アップロード機能を使用してルノーにデータシートを送信するサプライヤーも、アップロード
ファイルの構文を変更する必要はありません。仮にこれらの属性をそのまま使用してアップロ
ードしたとしてもエラー等は発生せず、無視された状態でIMDSシステムに取り込まれます。
9. 便利機能: コンテクストメニューを追加 (Usability feature Context
menu)
検索結果の一覧において、ユーザーが各項目の上で右クリックをすると、その時の画面に
応じたオプション(コンテクストメニュー)が表示されます。今後は右クリックの代わりに、
検索結果の一覧の上部または右下にある「メニュー」オプションをクリックしても、コン
テクストメニューが表示されます。
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International Material Data System
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