...

1. 建築物リフォーム・リニューア ルの現状 2.建設業の概要と維持・修繕

by user

on
Category: Documents
13

views

Report

Comments

Transcript

1. 建築物リフォーム・リニューア ルの現状 2.建設業の概要と維持・修繕
1.建築物リフォーム・リニューア
5.事業者の実態
ルの現状
<建築物リフォーム・リニューアル
調査による>
国土交通省
5.1リフォーム事業の実像
108
5.2住宅新築・リフォームの実態
110
<ジェルコ・リフォーム・企業実態
調査による>
一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会
1.1すべての元請建築工事に占める
建築物リフォーム・リニューア
ル工事の割合
92
1.2建 築物リフォーム・リニューア
ル工事の受注高
93
1.3建 築物リフォーム・リニューア
ル工事の工事内容
94
1.4受 注に係る工事の受注件数・受
注高の比較
97
<住宅新築・リフォーム実態調査による>
全国建設労働組合総連合
6.中 古住宅再販における改修リ
フォーム
<平成26年度不動産税制に係る消
費者実態調査による>
公益社団法人全国宅地建物取引業
協会連合会
6.1良質な中古住宅提供のための不
動産買取再販の現状について
2.建設業の概要と維持・修繕工事高
<建設工事施工統計調査による>
国土交通省
112
7.経営者の住宅景況感
2.1業者数
98
<経済センサス>
総務省
<経営者の住宅景況感調査による>
一般社団法人住宅生産団体連合会
7.1リフォームの景況感について
116
2.2新設工事、維持・修繕工事別元請
完成工事高
98
2.3就業者数
100
2.4大工数の推移
101
<国勢調査による>
総務省
3.住宅着工の現況と増築・改築戸数
<建築着工統計調査による>
国土交通省
3.1新設住宅着工戸数
102
3.2増築、改築戸数
103
4.住宅リフォームの実態
<住宅リフォーム実例調査による>
一般社団法人住宅リフォーム推進協議会
4.1調査結果の特徴
104
8.住宅部品データ
8.1住宅部品市場規模
117
8.2住宅太陽光発電
118
8.3高効率給湯器
119
8.4住宅用断熱建材の出荷状況
121
<住宅部品出荷統計による>
一般社団法人リビングアメニティ協会
<補助金に関する都道府県別申請
件数集計データによる>
一般社団法人太陽光発電協会太陽
光発電普及センター
<各製品別普及台数の推移による>
一般社団法人日本冷凍空調工業会
一般社団法人日本ガス石油機器工
業会・日本ガス体エネルギー普及促
進協議会(コラボ)
一般社団法人燃料電池普及促進協会
<建材・住宅設備統計要覧による>
一般社団法人日本建材・設備産業協会
Section3 住宅リフォーム供給の現状
Section.3 住宅リフォーム供給の現状
-リフォーム供給者向け調査結果より-
1.建築物リフォーム・リニューアルの現状 <建築物リフォーム・リニューアル調査による>
建築物リフォーム・リニューアル調査は建設業者に対して、元請の建築物リフォーム・リニュー
アル工事の受注高と、各月の最初に受注した工事 2 件の個別工事内容(用途、構造、目的、工事部位
等)を調査したものである。
本調査は、リフォーム・リニューアル市場の規模や動向、工事内容を把握し、建設投資推計や既
存建築物ストックの有効活用に関する基礎資料とすることを目的とし、平成 21 年 3 月より、上半期
(4 月~ 9 月)と下半期(10 月~ 3 月)の受注分に分かれて行われており、
「住宅に係る工事の調査」、
「非住宅建築物に係る工事の調査」の2種類からなる。最新版は平成 24 年度版(下半期)。
1 . 1 す べての元請建築工事に占める建
築物リフォーム・リニューアル工
事の割合
部改築等を含む)の受注高に占める建築物リ
フォーム・リニューアル工事の割合について、
今回の調査で回答のあった業者数の分布は、表
1-1 のとおりである。
すべての元請建築工事(新築、別棟増築、全
表 1-1 平成 24 年度 すべての元請建築工事に占める建築物リフォーム・リニューアル工事の割合業者数の分布(単純集計)
(単位:業者)
すべての元請建築工事(新築,別棟
増築、全部改築等を含む)のうち、
リフォーム・リニューアル工事が占
める割合
平成 24 年度上半期
住宅に係る工事
計
580
812
20%未満
117
194
20%以上 40%未満
37
77
40%以上 60%未満
26
53
60%以上 80%未満
27
33
373
455
80%以上
※すべての建築工事の受注高が 0 及び不明の業者を除く。
92
平成 24 年度下半期
住宅に係る工事
Section3 住宅リフォーム供給の現状
1.2 建 築物リフォーム・リニューアル
工事の受注高
期 1 兆 9,953 億円(表 1-2)。
住宅に係るリフォーム・リニューアル工事
について、受注業者の業種別にみると、建築工
本調査結果から、平成 24 年度上半期・下半
事業の受注高が上半期 9,493 億円、下半期 1 兆
期における日本全体の建築物リフォーム・リ
2,618 億円、職別工事業の受注高が上半期 4,248
ニューアル受注件数及び受注高を推定した。
億 円、下 半 期 2,966 億 円 で あ っ た( 表 1-3、表
住宅に係る工事が上半期 1 兆 9,422 億円、下半
1-4)
。
表 1-2 平成 24 年度 工事種類別建築物リフォーム・リニューアル工事 受注件数・受注高(全数推定)
(単位:件,億円,対前年同期比 %)
計
増築
一部改築
改装
平成 24 年度上半期
住宅に係る工事
受注件数
受注高
前 年
前 年
同期比
同期比
1,942,296
29.7
14,993
4.9
10,905
▲ 33.8
689
▲ 25.5
52,538
▲ 21.7
1,452
2.8
1,878,854
32.8
12,852
7.5
平成 24 年度下半期
住宅に係る工事
受注件数
受注高
前 年
前 年
同期比
同期比
1,995,357
39.5
18,590
13.3
10,254
▲ 45.7
660
8.6
74,736
12.5
1,474
9.3
1,910,366
42.0
16,455
13.9
※数値は「増築」
「一部改築」
「改装」
「合計」別に独立して推計しているため,丸め誤差(調査票記載単位千円から億円へ
の標記単位換算)により「計」は必ずしも一致しない。
表 1-3 平成 24 年度上半期 業種別 住宅に係るリフォーム・リニューアル工事 受注件数・受注高(全数推定)
(単位:件,億円,対前年同期比 %)
業種別
計
一般土木建築工事業
土木工事業
建築工事業
職別工事業
管工事業
電気,機械器具設置工事業
業者数
前 年
同期比
75,907
▲ 6.2
3,671
▲ 0.2
4,173
8.2
44,873
▲ 5.9
12,905
▲ 12.6
4,838
▲ 3.2
5,447
▲ 8.4
受注件数
前 年
同期比
1,942,296
29.7
8,649
▲ 72.3
13,036
▲ 55.0
1,291,716
52.8
521,143
3.1
87,933
15.6
19,818
75.9
受注高
前 年
同期比
14,993
4.9
354
▲ 26.4
94
▲ 42.6
9,493
▲ 0.6
4,248
29.0
641
18.9
163
▲ 40.1
※ 復元集計のため,丸め誤差(調査票記載単位千円から億円への標記単位換算)により「計」は必ずしも一
致しない。
※ 業者数とは,各区分において,住宅に係る建築工事・建築設備工事の実績のあるすべての業者数で,建
設工事施工統計調査から推定したもの。
93
Section3 住宅リフォーム供給の現状
表 1-4 平成 24 年度下半期 業種別 住宅に係るリフォーム・リニューアル工事 受注件数・受注高(全数推定)
(単位:件,億円,対前年同期比 %)
業種別
計
一般土木建築工事業
土木工事業
建築工事業
職別工事業
管工事業
電気,機械器具設置工事業
業者数
前 年
同期比
75,907
▲ 6.2
3,671
▲ 0.2
4,173
8.2
44,873
▲ 5.9
12,905
▲ 12.6
4,838
▲ 3.2
5,447
▲ 8.4
受注件数
前 年
同期比
1,995,357
39.5
43,067
57.6
5,566
23.2
1,328,053
84.7
435,415
▲ 2.1
158,073
▲ 30.3
25,183
211.8
受注高
前 年
同期比
18,590
13.3
636
▲ 74.6
36
▲ 30.8
12,618
30.8
2,966
▲ 10.6
1,278
69.8
1,056
667.9
※ 復元集計のため,丸め誤差(調査票記載単位千円から億円への標記単位換算)により「計」は必ずしも一
致しない。
※ 業者数とは,各区分において,住宅に係る建築工事・建築設備工事の実績のあるすべての業者数で,建
設工事施工統計調査から推定したもの。
1.3 建 築物リフォーム・リニューアル
工事の工事内容
本調査結果から、平成 24 度上半期・下半期に
おける日本全体の建築物リフォーム・リニュー
アル工事の内容を推定した。
用途別にみると、住宅では上半期、下半期と
も共同住宅、一戸建住宅の工事の受注高が多い
(表 1-5、表 1-6)。
目的別にみると、上半期、下半期とも劣化や
壊れた部位の更新・修繕が多い(表 1-7)。
工事部位別にみると、上半期、下半期とも住
宅に係る工事では、内装、給水給湯排水衛生機
器設備の工事が多い(表 1-8)。
94
Section3 住宅リフォーム供給の現状
表 1-5 平成 24 年度上半期 用途別建築物リフォーム・リニューアル工事受注高(全数推定)
表 1-6 平成 24 年度下半期 用途別建築物リフォーム・リニューアル工事受注高(全数推定)
95
Section3 住宅リフォーム供給の現状
表 1-7 平成 24 年度目的別 建築物リフォーム・リニューアル工事受注件数(全数推定,複数回答)
(単位:件,対前年同期比 %,寄与度 %)
計
2,386,388
劣化や壊れた部位の
1,620,435
更新・修繕
省エネルギー対策
187,065
高齢者・身体障害者
156,998
対応
防災・防犯・安全性
98,357
向上
用途変更
32,633
耐震性向上
67,057
屋上緑化,壁面緑化
7,967
アスベスト対策
882
その他
182,579
不明
32,415
件数
前 年
同期比
27.6
平成 24 年度上半期
住宅に係る工事
内,主たるものとした件数
前 年
寄与度
寄与度
同期比
27.6
949,249
7.3
7.3 2,434,131
8.0 1,651,547
件数
前 年
同期比
39.0
47.2
平成 24 年度下半期
住宅に係る工事
内,主たるものとした件数
前 年
寄与度
寄与度
同期比
39.0 1,929,869
162.2
162.2
32.2
21.1
742,399
10.5
30.2 1,506,197
176.5
130.6
15.0
1.3
49,462
▲ 6.3
▲ 0.4
205,336
31.0
2.8
102,622
113.1
7.4
15.0
1.1
38,799
▲ 27.8
▲ 1.7
149,427
38.1
2.4
61,293
86.7
3.9
60.4
2.0
12,314
53.6
0.5
85,852
38.1
1.4
34,681
149.7
2.8
131.8
▲ 4.4
64.7
28.4
14.4
▲ 6.7
1.0
▲ 0.2
0.2
0.0
1.2
▲ 0.1
15,676
15,738
5,037
0
47,661
22,161
257.9
11.3
277.3
▲ 11.4
▲ 9.3
1.3
0.2
0.4
0.0
▲ 0.7
▲ 0.3
8,270
74,899
2,084
2,811
200,871
53,034
▲ 51.5
54.1
38.3
86.1
2.3
42.8
▲ 0.5
1.5
0.0
0.1
0.3
0.9
5,538
21,962
1,020
784
144,644
51,128
▲ 29.2
66.0
401.5
127.4
147.6
209.3
▲ 0.3
1.2
0.1
0.1
11.7
4.7
※復元集計のため,丸め誤差(調査票記載単位千円から億円への標記単位換算)により「計」は必ずしも一致しない。
※件数:当該工事目的が、選択肢の工事目的(「不明」を含む 10 項目。)に照らして「主たるもの」又は「該当あるもの」とした件数である。
※主たるものとした件数:当該工事目的が、選択肢の工事目的(「不明」を含む 10 項目。)に照らして、
「主たるもの」と回答した件数である。
表 1-8 平成 24 年度工事部位別 建築物リフォーム・リニューアル工事受注件数(全数推定,複数回答)
96
Section3 住宅リフォーム供給の現状
1.4 住 宅に係る工事の受注件数・受注
高の比較
事の全数推定を単純に足し上げて、平成 23 年
度と 24 年度を比較する。
これによると、平成 24 年度の建築物リフォー
国土交通省の「建築物リフォーム・リニュー
ム・リニューアル工事においては改装が受注件
アル調査」は年度の上半期と下半期別に工事受
数、受注高ともに前年度を上回っているが、増
注件数・受注高の全数推定を行っているが、年
築については前年度を下回っている。
全体では受注件数は前年度比 34.5%増、受注
度を通した推定値を発表していない。
ここでは、公表されている上半期、下半期の
高では同 9.4% のプラスとなっている。
それぞれの建築物リフォーム・リニューアル工
表 1-9 平成 24 年度建築物リフォーム・リニューアル工事受注件数、受注高推移(住宅に係る工事)
計
増築
一部改築
改装
平成 23 年度住宅に係る工事 平成 24 年度住宅に係る工事
受注件数
2,928,416
35,359
133,510
2,759,547
受注高
30,706
1,532
2,761
26,412
受注件数
3,937,653
21,159
127,274
3,789,219
受注高
33,582
1,349
2,927
29,307
平成 24 年度対平成 23 年度
受注件数
34.5%
▲ 40.2%
▲ 4.7%
37.3%
受注高
9.4%
▲ 12.0%
6.0%
11.0%
出典:国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査」
参照:http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000395.html
97
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2.建設業の概要と維持・修繕工事高<建設工事施工統計調査による>
建設工事施工統計調査は、建設業者が 1 年間に施工した建設工事の完成工事高等を調査し、建設
業の実態、建設活動の内容を明らかにすることによって、経済政策、建設行政等に資することを目
的として、毎年実施されている統計法に基づく指定統計である。本調査では、建設業者数、就業者
数、完成工事高、新設と維持・修繕工事別工事高などを知ることができる。
2.1 業者数
と、以下のとおりとなった。
平成 24 年経済センサス-活動調査をみると、
平成 23 年度に建設工事の実績があった業者
数は、23 万 3,141 業者で、前年度比 8.6%の増加
建築リフォーム工事業は、全国で 14,702 事業
所、従業者 73,153 人となっている。
となり、大臣・知事許可別、経営組織別にみる
表 2-1 業者数
出典:総務省「経済センサス-活動調査」
参照:http://www.stat.go.jp/data/e-census/index.htm
2.2 新設工事、維持・修繕工事別元請完
成工事高
平成 23 年度の新設工事、維持・修繕工事別
元請完成工事高は、以下のとおりとなった。
表 2-2 新設、維持・修繕工事別元請完成工事高
98
Section3 住宅リフォーム供給の現状
図 2-1 元請完成工事高構成比(新設工事、維持・修繕工事)の推移
表 2-3 新設、維持・修繕工事別、発注者別、工事種類別-元請完成工事高
99
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2.3 就業者数
平成 23 年度の建設業の就業者数を業種別にみると、以下のとおりとなった。
表 2-4 建設業の就業者
出典:国土交通省「建設工事施工統計調査」
参照:http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000351.html
100
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2.4 大工数の推移 < 国勢調査による >
国勢調査による大工数の推移をみると 1995
年には 76 万人いた大工数が 2010 年には約 40 万
人となっており、大工数の減少が明らかとなっ
ている。
図 2-2 大工数の推移(国勢調査より)
出典:総務省「国勢調査」
参照:http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/index.htm
101
Section3 住宅リフォーム供給の現状
3.住宅着工の現況と増築・改築戸数<建築着工統計調査による>
建築基準法では、建築主が建築物を建築しようとする場合又は建築物の除却の工事を施工する
者が建築物を除却しようとする場合には、それぞれその旨を都道府県知事に届け出なければなら
ないと定めており(ただし、10㎡以下の建築物は対象から除外)、建築動態統計は、これらの届出や
報告をもとに都道府県の建築主事等が必要事項を調査票に転記作成して国土交通省に送付する方
法により行われている。このうち住宅着工統計において、住宅の着工状況(戸数、床面積の合計)を
構造、建て方、利用関係、資金等に分類して把握することができる。
3.1 新設住宅着工戸数
戸。前年度比では 6.2%増となり、3 年連続の増加
となった。新設住宅着工床面積は 79,413 千㎡、前
平成 24 年度の新設住宅着工戸数は 89 万 3,002
年度比 4.8%増で 3 年連続の増加となった。
図 3-1 新設住宅(戸数・前年度比)
図 3-2 新設住宅着工戸数の推移(総戸数・利用関係別)
102
Section3 住宅リフォーム供給の現状
3.2 増築、改築戸数
表 3-1 都道府県別増築、改築戸数
出典:国土交通省「建築着工統計調査」
参照:http://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_000359.html
103
Section3 住宅リフォーム供給の現状
4.住宅リフォームの実態<住宅リフォーム実例調査による>
住宅リフォーム実例調査は、住宅リフォームに係る実態の把握を経年的に行うため、一般社団法
人住宅リフォーム推進協議会が平成 15 年度から継続して行っているアンケート調査。最新版は平
成 24 年 9 月~ 25 年 8 月の住宅リフォーム工事の施工完了物件、リフォーム事業者が対象。
また、本調査は、リフォーム事業者が、自社の受託実績から任意で対象物件を選び、施主に代わっ
て回答するものであることから、事業者は自社の代表物件や回答しやすい物件(設問に対する選択
肢として挙げている性能向上を伴うリフォーム工事を実施した例など)を適宜選んでいると考え
られる。このため、結果的に、本調査のサンプルは、工事の内容及び金額面で平均的なリフォーム
工事よりも大型物件にシフトしていると考えられる。また、設問には、リフォームの目的、税制優
遇措置等の利用状況など、事業者が回答するにはやや難しい内容も含まれており、これらについて
は、あくまでも事業者が分かる範囲で回答したものである。
4.1 調査結果の特徴
ンでも、特に「1000 万円超」の高額リフォーム
が前年度の 10.2%から 19.1%と大幅に増加して
1)高額リフォーム件数が拡大
いる(図 4-1)。
前年度までに比べ、高額リフォームの件数が
住宅の築年数をみると、年数の経過した住宅
大きく増加した。今年度の調査対象工事では、
が増加してきており、今年度は 「31 年以上」が
戸建てでは「1000 万円超」の高額リフォームが
戸建てでは 26.6%、マンションでは 22.4%と多
前年度の 22.4%から 31.8%に増加し、マンショ
くなっている(図 4-2)。
図 4-1 リフォーム契約金額 時系列比較
図 4-2 住宅の築年数 時系列比較
104
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2)リ フォームを行った住宅の取得は、年代に
よる違いが顕著
古住宅購入」 となっており、中古住宅をリフォー
ムした年代による違いが顕著である(図 4-3)
。
リフォームを行った住宅の取得方法は、施主
特に、
「中古住宅購入」の場合は、入居前後の
の年代が高いほど、「注文住宅」 や 「分譲住宅購
リフォーム(リフォーム実施までの居住期間 0
入」 で、新築時からの住宅が 7 ~ 8 割。これに対
年)が戸建てで約半数、マンションでは 6 割を
して、30 代以下の層では、戸建てでは約 3 割が
超えており、中古流通に際してのリフォーム
「親からの相続等」
、マンションでは 7 割弱が 「中
ニーズが大きい(図 4-4)。
図 4-3 リフォームを行った住宅の取得方法 施主の年齢別
図 4-4 リフォームまでの居住期間 住宅の取得方法別
105
Section3 住宅リフォーム供給の現状
3)リフォーム工事の目的は、高年代では、耐久
「耐久性向上」 や 「耐震性 ・ 災害安全性の向上」
性・省エネ向上、若年代は、2 世帯同居など
の比率が増加しており、マンションでは「省エ
や中古購入が多い
ネルギー対応」が増加している。
リフォーム工事の目的は、全体としてみる
これに対して、施主が 30 代以下の場合は、戸
と「使い勝手、好みに変更(嗜好対応)」が最も
建てでは「2 世帯同居など、他の世帯との同居
多いが、施主の年代別にみると、戸建て、マン
への対応」を目的としたリフォームが多く、マ
ションともに高年代では「高齢化への対応」の
ンションでは「中古住宅の購入に合わせて」が
比率が高く、若年代では「子供の成長・世帯人
多くなっている(図 4-5)。
員変更」の比率が高くなるなど、年代によって
リフォームの目的に違いがみられる。
施主の年代が高くなるにつれて、戸建てでは
図 4-5 リフォーム工事の目的 施主の年齢別(複数回答)
106
Section3 住宅リフォーム供給の現状
4)若年代は、リフォーム金額も大きく、ローン
の利用率も高い
資金調達については、若年層ほど借入の利用
率が高く、戸建ての 30 代以下ではローンの利用
30 代以下は、リフォーム金額が大きいのも特
が 4 割を超えるなど、若い年代では、ローンの借
徴であり、戸建ての 30 代以下では「1000 万円超」
り入れを行い、規模の大きなリフォームを実施し
が約半数と大きな比率を占めている(図 4-6)。
ているケースも多いことがうかがえた(図 4-7)
。
図 4-6 リフォーム契約金額 施主の年齢別
図 4-7 借入金の金額 施主の年齢別
出典:一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「平成25年度住宅リフォーム実例調査」
107
Section3 住宅リフォーム供給の現状
5.事業者の実態
一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会(以下ジェルコ)では、2011 年 8 月~ 9 月に、4 年ぶり第
10 回目となる会員企業実態調査「第 10 回ジェルコ・リフォーム・企業実態調査」を実施した。今回
の調査結果では、これまでの調査と比べ会員企業規模の充実、大規模改修の増大が明らかになったほ
か、新たな姿が浮かび上がってきた。調査方法は、ジェルコの第一種会員のリフォーム事業者を対象
に、アンケートを郵送(2011 年調査では対象事業者 310 社に対し、回答数は 173 社、回答率 55.8%)
。最
新版は 2011 年度に発表された第 10 回調査で、調査期間は 2011 年 8 月~ 9 月。
5 . 1リフォーム事業者の実像<ジェルコ・
リフォーム・企業実態調査による>
1)リフォーム事業の経営について
た。企業の景況感では、前期と比較してどうだっ
たかを聞いた。回答者の 30 ~ 40%は全ての項目
で横ばいとしているものの、売上高、平均受注
単価、粗利益率、営業1人当たりの売上とも全
売上高階層別で会員企業を見ると、1億~3億
ての項目で、増加の回答が減少の回答を数ポイ
未満が 34.6%、3億~6億未満が 22.3%で、この
ントから十数ポイント上回った。また「現在のリ
2つで半数以上である。5000 万円未満は 13.8%、
フォーム部門の採算性について」どう思うか聞
10 億以上は 7.7%である。平均受注単価は 158.8
いたところ、半数がふつうと回答したが、わるい
万円、中央値は 80 万円、最頻値 50 万円である。
という回答がよいの倍近くあった。その理由と
4年前の調査では平均単価が 142 万円であった
しては「売上、粗利益率は上がっている。同時に
から 16.8 万円アップした。受注単価の階層別で
販管費率が上がっている」というマネージメン
は、50 万~ 100 万円未満が 38.0%、100 万~ 300
トの問題から、
「相見積、競合相手が多い」など
万円未満が 34.3%であり、この2つの階層で7割
による市場での競争激化、
「若手の伸び悩み、社
を超えている。平均粗利益率は 26.6%で、こちら
会情勢の急激な変化、自然環境」等々の人材面、
も前回調査より0.6 ポイントアップした。階層別
新たなニーズ、市場への対応など、様々なテー
では平均粗利益率 25 ~ 30%未満が 41.7%、30 ~
マを抱えており、これらを解決していくために
35%未満が 29.6%で、この2階層で全体の7割を
は更なる採算性の向上が必要としている企業が
超えている。35%以上の企業が6社あり、最高値
多いようだ。そのため、今後取り組みが必要な
は 42%だった。営業1人当たりの年間売上高では
課題は何かを聞いた。現在抱えている経営上の
平均で 4169.2 万円で、前回調査 4336 万円を 166.8
悩みを解決する課題で最も多かったのは、人材
万円下回った。過去数年間のデフレ経済下にお
育成で 49.1%、次いで設計・デザイン力 43.9%、
いて、リフォーム業界もその影響を受け、売上高
粗利益確保 42.8%、ネットの有効利用と人材確
の頭打ち、減少傾向は営業1人当たりの売上の減
保がともに 42.2%である。リフォーム市場は、国
少となった形だ。これらの数字を見ると、売上減
の施策もあり今後さらに規模が拡大していく
少を粗利益率のアップでバランスしようという企
が、その中でリフォーム企業の事業拡大のため
業、業界の姿勢が見える。
の人材の育成・確保が急務の課題となっている。
また直近の決算の概要では、回答した 97 企業
とくに少子化の大きな波で若年者の人材確保・
のうち、89 企業が経常益プラス企業で、経常利
育成では、同業他社に加えて他の業界との厳し
益の平均は 4362 万円、欠損企業は8企業であっ
い競争ともなり、大きなテーマである。
108
Section3 住宅リフォーム供給の現状
図 5-1 リフォーム部門の売上規模
図 5-2 経営上の悩み、今後取り組みが必要な課題
出典:一般社団法人日本住宅リフォーム産業協会
ジェルコ・リフォームハンドブック 2012-13年版「ジェルコ・リフォーム・企業実態調査」
109
Section3 住宅リフォーム供給の現状
5.2 住宅新築・リフォームの実態<住宅新築・リフォーム実態調査による>
全国建設労働組合総連合(以下全建総連)では、2012 年 5 月に全建総連組織部が公表した「職種別人
員構成調査結果」に基づき、大工(建築大工)14 万 6,011 名を対象に住宅新築・リフォームの実態調査
を実施した。調査時期は 2012 年 8 月~ 11 月。
全建総連に加盟する 53 県連・組合に対して、組織内大工数の 5%程度を目途に、全体で 6,070 票の
調査を依頼し、そのうち 51 県連・組合から 5,959 票の回答が得られた。回収率は 98.2%となった。最新
版は 2013 年 3 月。
1)リフォーム元請工事の規模
(1)リフォーム 年間元請件数
平成 23(2011)年の国土交通省の住宅市場動
向調査によると、施主が回答した住宅リフォー
リフォーム元請件数は、年間 2 ~ 4 件が 32%
ム資金の平均金額は 216 万円/件であり、本ア
で最も多く、次いで 11 件以上が 19%となってい
ンケートにおける平均金額と近いが、35 万円の
る。全回答からの平均件数は 4.89 件となった。
開きがある。
組合員の約 8 割がリフォーム元請工事を行っ
ており、新築の約 5 倍の工事件数となってい
る。平成 24(2012)年の国土交通省の建築物リ
フォーム・リニューアル調査報告によると、建
設工事業における住宅リフォームの平均件数は
16.4 件であり、全建総連のおよそ 3.3 倍である。
図 5-3 リフォーム年間元請件数
(2)リフォーム元請金額
リフォーム元請金額は、年間で 1 千万円以上
が 21%で最も多く、次いで 500 万円以上 1 千万
円未満が 18%となった。平均金額は年間で 886
万円(181 万円/件)となった。
110
図 5-4 リフォーム元請金額
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2)リフォーム下請の件数、金額
図 5-7 リフォーム下請平均金額
組合員(大工)の約 4 割がリフォームの下請
工事を行っており、年間 2 ~ 4 件が最も多く、
「なし」の回答を除いた割合では、約 6 割を占め
ている。
下請工事の年間平均受注件数は、1 事業者あ
たり 2.11 件で、年間受注金額は平均して 239 万
円、工事 1 件当たりでは 113 万円/件となる。
リフォームの下請工事の年間受注金額は、300
図 5-8 平均金額構成比
万円未満の回答が約 5 割を占めている。
図 5-5 リフォーム年間下請件数
図 5-6 リフォーム下請金額
件数ごとの平均金額では、年間の受注が多い
ほど 1 件当たりの平均金額は低下する(図 5-7)。
年間に 1 件しか行っていない事業者を除く
と、およそ 100 万円/件の平均金額となった。
300 万円/件未満が約半数であり、100 万円
/件未満と合わせると約 9 割となる(図 5-8)。
出典:全国建設労働組合総連合「住宅新築・リフォーム実態調査」
参照:http://www.zenkensoren.org/dl/newbuilding-reform-investigation.pdf
111
Section3 住宅リフォーム供給の現状
6.中古住宅再販における改修リフォーム
<平成 26 年度不動産税制に係る消費者実態調査による>
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(以下宅建協会)では、2013 年 4 月に、平成 26 年度
不動産税制に係る消費者実態調査を実施した。調査方法は、宅建協会のモニター会員を対象にアン
ケートを郵送(有効発送数 1,013 件、回答は 482 件回答率 47.5%)最新版は 2013 年 5 月。
6 . 1 良 質な中古住宅提供のための不動
産買取再販の現状について
ムの後消費者に提供するいわゆる買取再販が注
目されている。この現状を把握するために回答
者全員に対し、過去 5 年間の取引で自ら売主と
1)自ら売主となって中古住宅の買取再販を
行った案件の有無
現在、国土交通省では国策として良質な中古
住宅ストックの確保に取組んでおり、その方策
なって不動産の買取再販(中古不動産等を自ら
買取りし消費者へ提供する)を行った案件の有
無をたずねたところ、
「あった」が 32.0%、
「ない」
が 67.0%、
「無回答」1.0%であった(図 6-1)
。
として、中古住宅を宅建業者が買取りリフォー
図 6-1 自ら売主となって中古住宅の買取再販を行った案件の有無
112
Section3 住宅リフォーム供給の現状
2)自ら売主となった中古住宅買取再販の件数
「2 件」14.5%、
「11 件以上」10.8%と 10%台で続
前述の 1)で、不動産の買取再販をしたこと
いた。このうち改修リフォームの件数は「1 件」
が「あった」と回答した事業者に対して、過去 5
の 32.6%をはじめ、
「5 ~ 10 件」が 19.4%、
「2 件」
年間に自ら売主となって中古住宅の買取再販を
16.4%、
「3 件」11.9%、
「0 件」10.4%、
「11 件以上」
行った案件数をたずねた。
9.0%と、再販件数にほぼ準ずる比率を示した
マンションの買取再販件数は「1 件」が最も多
(無回答を除く)
(図 6-2)。
く 34.9%、
「5 ~ 10 件」が 16.9%、
「3 件」15.7%、
図 6-2 自ら売主となった中古住宅買取再販の件数/マンション
一戸建ての買取再販件数については、
「1 件」
フォームの件数は「1 件」の 25.3%をはじめ、
「2 件」
が 26.4 %、
「2 件 」及 び「5 ~ 10 件 」が 19.2 %、
「3
19.2%、
「11 件以上」15.2%、
「3 件」及び「5 ~ 10 件」
件」及び「11 件以上」が 14.4%。このうち改修リ
が 14.1%と続いた(無回答を除く)
(図 6-3)
。
図 6-3 自ら売主となった中古住宅買取再販の件数/一戸建て
113
Section3 住宅リフォーム供給の現状
3)中古住宅再販における改修リフォームの平
均工事費用
も多く 32.5%、
「100 万円~ 150 万円」が 24.7%、
「150 万 円 ~ 200 万 円 」が 11.7 %、
「250 万 円 ~
前述の 1)で、不動産の買取再販をしたことが
300 万円」が 10.4%だった。
「ある」と回答した事業者に対して、中古住宅を
一戸建では、
「150 万円~ 200 万円」が最も多
買取って再度販売する場合、一定の改修リフォー
く 20.3%、
「250 万円~ 300 万円」が 16.1%、
「100
ム等の 1 件あたりの平均工事費用をたずねた。
万円~ 150 万円」が 14.4%、
「50 万円~ 100 万円」
マンションでは、
「50 万円~ 100 万円」が最
が 13.6%だった(図 6-4)。
図 6-4 中古住宅再販における改修リフォームの平均費用
114
Section3 住宅リフォーム供給の現状
4)中古住宅再販における改修リフォームの工
事箇所
く 91.0%、
「壁張替え」が 89.7%、
「床(フローリ
ング、カーペット)の張替え」84.6%、
「CF(クッ
前述の 1)で、不動産の買取再販をしたことが
ションフロア)の張替え」75.6%と続いた。
「ある」と回答した事業者に対して、中古住宅を
一戸建では、
「畳、襖の張替え」が 87.0%、
「壁張
買取って再度販売する場合、一定の改修リフォー
替え」が 85.4%、
「床(フローリング、カーペット)の
ム等を行う具体的な工事箇所をたずねた。
張替え」が 74.8%、
「洗面台の交換」及び「キッチン
マンションでは、
「畳、襖の張替え」が最も多
の交換」が 66.7%だった(複数回答可)
、
(図 6-5)
。
図 6-5 中古住宅再販における改修リフォームの工事箇所
出典:公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会「平成26年度不動産税制等に係る消費者実態調査」
参照:www.zentaku.or.jp/public/researchreport/pdf/h26consumer_tax.pdf
115
Section3 住宅リフォーム供給の現状
7.経営者の住宅景況感<経営者の住宅景況感調査による>
一般社団法人住宅生産団体連合会では、平成 5 年 10 月から住団連の法人会員 15 社のトップ(住
宅の受注動向を把握している経営トップ)に対して、アンケートを依頼。低層住宅に関する「経営
者の住宅景況感調査」を年 4 回(1、4、7、10 月)実施している。調査内容は対象住宅の戸建注文住宅、
戸建分譲住宅、低層賃貸住宅、リフォームについて、各々の受注戸数・受注金額(リフォームは受
注金額のみ)の直近 3 ヶ月間の実績並びに向こう 3 ヶ月の見通しを、前年同時期比で「10%程度以
上良い、5%程度良い、変わらず、5%程度悪い、10%程度以上悪い」の 5 段階でたずねることで、住
宅の受注動向をタイムリーに、かつ的確に把握し、その情報を広く社会に提供することを目的に実
施されている。最新調査は平成 26 年 1 月。
7.1 リフォームの景況感について
装など新築工事と重複する工事は逼迫すること
が懸念される」との不安もあるが、
「消費税の駆
1)実績
平成 25 年度第 3 四半期(平成 25 年 10 ~ 12 月)
け込み受注のピークを迎える」、
「コストダウン
等、政策を含め年度末まで好調を維持」、
「工期
実績の景況判断指数は受注金額がプラス 73 ポ
の短い受注の消費税増税前の駆け込みにより
イントと前期比大幅増が継続している(前 10 月
増加」、
「潜在的需要の掘り起こしに期待」、
「駆
度受注金額プラス 83)。
け込み需要残存」、
「消費税の駆け込み、太陽光
コメントでは、
「消費税駆け込みの兆し、堅
の受注堅調」、
「消費増税前の受注を一定量見込
調にプラスに推移」、
「リフォーム需要は依然旺
む」、
「イベント等で増える可能性あり」と、3 月
盛である。60 歳代、50 歳代に加え、70 歳代のリ
末の消費税増税前の駆け込み需要への期待もあ
フォーム需要も旺盛である」、
「好調を継続、増
り、大幅なプラスが継続する見通しである。
税前駆け込みの影響あり」、
「市場が拡大傾向で
あること、工期の短い受注の消費税増税前の駆
け込みにより受注は大幅増加」、
「消費税増税前
引き渡し物件の受注により良好」、
「一部駆け込
み需要が寄与」、
「消費税の駆け込み、太陽光の
受注堅調」、
「消費増税前の受注を一定量見込
む」、など、消費増税前の駆け込み効果もあり、
好調なコメントが多く見られる。
2)見通し
平成 25 年度第 4 四半期(平成 26 年 1 ~ 3 月)
見通しの景況判断指数は受注金額がプラス 64
ポイントと、更に大幅増が継続するという見通
しである(前 10 月度受注金額プラス 63)。
コ メ ン ト で は、
「1 ~ 3 月 期 も、短 工 期 の リ
フォーム需要は旺盛であると考える。足場、塗
116
出典:一般社団法人住宅生産団体連合会「経営者の住宅景況感
調査」
参照:h ttp://www.judanren.or.jp/activity/chosa/
report01/201401/keiko.html
Section3 住宅リフォーム供給の現状
8.住宅部品データ
8.1 住宅部品市場規模 < 住宅部品出荷統計による >
住宅部品出荷統計は、一般社団法人リビングアメニティ協会にて毎年住宅部品統計ハンドブッ
クとして住宅部品に関するデータを横断的にまとめたものである。公的統計、あるいは業界統計を
より利用しやすい形に整理している。商品区分 62、品目分類 95 種について、原則として「年度統計」
から住宅用のみが掲載されており、住宅部品を製品分野に大別し、商品ごとに時系列の出荷データ
を図表で示している。最新版は 2013 年度版。
住宅部品全体の 2012 年度の推計市場規模は
製品分野別に前年度比を見ると、アウトドア
約 4 兆 2,100 億 円 と な り、前 年 度 比 101.7 % で
関係(同 108.2%)の伸び が 大きく、リビング関
あった。
係( 前 年 度 比 106.0 %)
、給 湯 ・ 暖 房 ・ 冷 房 関 係
住宅用市場を商品分野別にみると、最も多い
(同 104.2%)
、住宅 情 報 ・セキュリティ関係(同
のは 「給湯・暖房・冷房関係」 の、約 1 兆 1,711 億
103.9%)
、トイレルーム関係(同103.7%)
、開口関係
円で、全体に占める構成比率は 27.8%となる。次
(同102.8%)
、 共同設備関係(同102.6%)
、 キッチン
いで 「キッチンルーム関係」 の 8,814 億円(構成
ルーム関係(同100.1%)は前年を上回っている。
比 20.9%)
、「開口関係」 の 5,860 億円(同 13.9%)
これに対して、バスルーム関係(前年度比
の順となっている。これら 3 分野の金額合計は
99.3%)、その他(同 76.6%)は前年を下回って
約 2 兆 6,385 億円で、全体の 62.7%を占める。
いる。
表 8-1 住宅用・住宅部品金額構成比の推移
< 単位:百万円 ( )内は構成比 (%)>
(注1)資料源等の変更によりデータを遡って修正したものがあるため過年度版の数値とは一致しない
(注2)四捨五入の関係で 100.0 にならないものがある
出典:一般社団法人リビングアメニティ協会 2013年度 住宅部品統計ハンドブック
「住宅部品出荷統計」
117
Section3 住宅リフォーム供給の現状
8.2 住宅太陽光発電<補助金に関する都道府県別申請件数集計データによる>
一般社団法人太陽光発電協会太陽光発電普及拡大センターでは、住宅用太陽光発電の補助金の
申込受付件数と交付決定件数を集計し発表している。
他にも、住宅用太陽光発電補助対象の太陽光電池平均設置容量や住宅用太陽光発電導入支援策
を実施している自治体の一覧表も公表している。
下表は、平成 25 年度の住宅用太陽光発電の補
助金申込受付件数と交付決定件数を都道府県別
に集計したものである(平成 26 年 1 月 29 日時
点)
。
表 8-2 平成 25 年度住宅用太陽光発電補助金申込受付件数と交付決定件数
出典:一般社団法人太陽光発電協会太陽光発電普及拡大センター
「補助金に関する都道府県別申請件数集計データ」
(平成26年1月29日時点)
参照:http://www.j-pec.or.jp/information/doc/pdat_h25koufu_20140129.pdf
118
Section3 住宅リフォーム供給の現状
8.3 高効率給湯器<各製品別普及台数の推移等による>
一般社団法人日本冷凍空調工業会では、工業会の会員を対象に家庭用自然冷媒ヒートポンプ給
湯機「エコキュート」の出荷状況を調査し、結果を発表している。
一般社団法人日本ガス石油機器工業会・日本ガス体エネルギー普及促進協議会(コラボ)では、
高効率ガス給湯器「エコジョーズ・エコウィル」の普及実績の推移を公表している。
一般社団法人燃料電池普及促進協会では、家庭用燃料電池システム「エネファーム」の都道府県
別(設置場所別)申込受理台数状況を公表している。
下図は、エコキュートの普及台数の推移(国
内出荷)である。エコキュートは 2013 年 10 月に
出典:一般社団法人日本冷凍空調工業会
参照:http://www.jraia.or.jp/statistic/index.html
累計 400 万台を超えた。
図 8-1 エコキュート普及台数の推移
下図は、高効率ガス給湯器(エコジョーズ・
エコウィル)の普及実績(2013 年 9 月末出荷ベー
ス)の推移である。
図 8-2 高効率給湯器普及台数の推移
出典:一般社団法人日本ガス石油機器工業会・日本ガス体エネルギー普及促進協議会(コラボ)
119
Section3 住宅リフォーム供給の現状
下図は、エネファーム(家庭用燃料電池シス
テム)の補助金交付決定台数についての区分の
なお、平成 24 年度の交付決定台数は、13,086
台となった。
構成比である。
図 8-3 平成 24 年度民生用燃料電池導入支援補助金 区分別交付決定台数構成比
出典:一般社団法人燃料電池普及促進協会
参照:http://www.fca-enefarm.org/kinkyutaisaku/data/pdf/dataH24b.pdf
120
Section3 住宅リフォーム供給の現状
8.4 住宅用断熱建材の出荷状況 <建材・住宅設備統計要覧による>
121
Section3 住宅リフォーム供給の現状
出典:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会「2013/2014年版 建材・住宅設備統計要覧」
参照:http://www.kensankyo.org/business/publish.html
122
Fly UP