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東京都立つばさ総合高等学校

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東京都立つばさ総合高等学校
普及・啓発部門
毎日 エコの環 マスター賞
東京都立つばさ総合高等学校
〒 144 - 8533 東京都大田区本羽田 3 -11- 5
☎ 03 - 5737- 0151
活動団体
ISO委員会
主な活動時間
最終審査会発表生徒
休み時間や放課後
活動人数
47 人
弘中 初季(3年)、桜井 みゆき(2年)
担当教諭
吉岡 大介
リサイクルからその先へ ~つばさのゴミ削減・その後の挑戦1
【目標・今後の計画】
そこで私たち
以前はリサイクル資源の回収によるゴミ削減だけを
は、今年 6 月にふ
目標にしてきましたが、リユースやリデュースも目指
た た び「28 分 別
すようになりました。学校で捨てられる物すべてを調
実験」を行いまし
査した結果、特に多くを占めたペットボトルと食品容
た。普段は 9 種類
器。この二つの排出量削減を目標に、いくつかのアイ
に分別して集めて
デアを実験したり具体化させたりしています。
いる資源・ゴミを
無理に協力してもらうのではなく、楽しく取り組め
1 週間分溜めておき、これを 28 種類に分けます。たと
るリユース・リデュースを学校内に普及させて、みん
えば「紙資源」として集めている物を、
「飲料の紙パック」
なのライフスタイルを少しずつ変えていくのが今後の
目標です。
「箱」
「ノート・プリント」などの種類別に細分するので
す。集まった資源・ゴミから 1/5 を抽出して細分・計量
し、それを 5 倍して種類ごとの全量を推計するのが原則
【活動内容】
ですが、今回は、私たちが注目している飲料の容器につ
=「28 分別実験」の再実施=
いては全量を計測し、全数をカウントしました。
リユースやリ
=「おいしいリユース」キャンペーンの実験=
デュースの必要性
飲料容器や食品容器のリユース・リデュースを進め
を考え始めた私た
るにあたって、
「やって何か得をすることがないと、
ちですが、どんな
大勢の人にやってもらうのは難しい」と考えた私たち
物をターゲットに
は、
みんなが得をするアイデアをいくつか考えました。
すれば効果的なの
その中の一つが「
『おいしいリユース』キャンペーン」
かが思いつきませ
で、まずこれを実験することにしました。
んでした。そのため昨年度に、捨てられるもの全部の
内容ですが、最初に数日間、特定の捨て場からペッ
内訳を詳細に調べる実験(以下「28 分別実験」と呼
トボトルと弁当容器を取り出して、捨てられている
びます)を行いました。この実験でペットボトルが一
量を計測しておきます。その後で、
「かわいい水筒の
番多く、続いて弁当の容器が多いことが分かり、私た
紹介」
「簡単でお
ちは飲料や食品の容器をターゲットに決めました。
いしいお弁当のメ
ですが、1 回きりなので、結果には「その時は偶然
ニュー」など、マ
多かった」可能性があります。また実験から1年が経
イボトルや弁当の
ち、新入生も活動に加わりましたが、彼らは数字を知
持参につながるよ
ることはできても、実験を通して飲料や食品の容器の
うなチラシを作成
多さを体感することはできていません。
し、掲示・配布・
32
多くの学校や会社のライフスタイルを変えるアイデア
拡散などによる
だと思っているので、
引き続き計画を進めていきます。
キャンペーンを 1
=その他=
週間行いました。
リサイクル資源回収のためのゴミ分別と、それを
そしてキャンペー
守っていくのに必要な取り組みも引き続き行っていま
ンの終わりの数日
す。広報紙と朝の呼びかけを毎月 1 回、昼休みのゴ
間に、先ほどと同
ミ・資源ステーションでの分別指導を毎月 1 週間ずつ、
じ条件でペットボトルと弁当容器の廃棄量を測定した
そして集まったゴミ・資源の分別の手直しを毎週 1 回、
のです。
昨年度も今年度も継続してきました。
=「自動販売機 丸1号(仮)」作戦=
着手しているアイデアのもう一つは、「通常はペッ
【成果・実績】
トボトルや缶に入っている飲み物を、マイボトルに注
2 度目の 28 分別実験では、ペットボトルが群を抜
いで販売する自動販売機」です。これを開発し、容器
いて多いこと、次に多いのが食品の容器であることが
がいらない分だけ商品を低価格にして、それを主な動
ともに再確認できました。また、実験を初めて経験し
機づけにしてマイボトルの普及を図ります。
たメンバーたちにも、リユースやリデュースの必要性
現在は、
自分たちで話し合うのはもちろん、飲料メー
を実感として分かってもらうことができました。
カーからお話をうかがったりアンケートを取ったりし
「おいしいリデュース」キャンペーンでは、ペット
て、問題点を洗い出したり、低価格の他にどんな付加
ボトルの廃棄量を約 17%、弁当容器を約 18%減少さ
価値をつけるかを考えたりしています。
せることができました。
試作や製造・普及のために協力先を探す必要があり
「自動販売機 丸1号(仮)
」は実現に時間がかかる
ますし、協力を得るためには綿密で実現可能性のある
アイデアですが、
生徒対象の調査では「ぜひ使いたい」
プランを作らなけ
という反応が圧倒的で、興味を示してくれる企業も複
ればいけません。
数現れているので、実現すれば日本中の学校のペット
ですから実現まで
ボトル消費量を半減させることも可能だと思います。
何年もかかるアイ
以前から取り組んできたリサイクル資源の回収によ
デアですが、実現
るゴミの削減については、昨年度も、取り組みを始め
すれば私たちの学
る前の 1/6 程度の水準を維持しました。今年度も現在
校だけではなく、
までのところ昨年度までと同じ水準で推移しています。
●活動にあたり創意工夫したこと
28 分別実験では、「多くの人に数字だけではなく、実感としてペットボトルや弁当容器の多さを分かってもらう」
ことを考えて、あえて大規模にして幅広く参加者を募った。その他の取り組みでは、「無理に協力してもらうのでは
なく、協力した人が得をするような取り組みを」という着想にこだわった。
●活動の際に苦労したこと
メンバーはそれぞれ部活動に属しているので、集まって会議や活動をする時間の確保が大変だった。
また、多くの人に協力してもらう必要がある作業では、快く協力してもらえる人を集めるのに苦労した。
わ
活動の環を広げよう 出場者からの提言
◎私は普段の生活の中で『資源の無駄遣い』をしている物や場面を探しています。理由は探す事によって新しいエコ活動を
する切り口にするためです。普段の生活から始めるエコ活動にすれば誰もが簡単に行えてエコの環が広がります。皆さん
も普段の生活を振り返ってみてはいかがでしょうか?
(弘中初季・女・3 年)
◎私達が学校で何気なく行っているゴミの分別。みなさんの学校でも参考にしてもらえてとても嬉しいです。環境について
考え実践し、それを周りへと広げていく。多くの人がそれを実践すれば環境がよくなるかもしれない。今回エコワングラ
ンプリに参加してそれを強く感じました。これからも多くの人に実践してもらいたいです。
(桜井みゆき・女・2 年)
33
第3回
(2014年)
最終審査会出場校
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