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当日配布資料(404KB)
2本のジョイスティックを用いた 高速な日本語入力手法 山梨大学 大学院 医学工学総合研究部 生体環境医工学系 准教授 郷 健太郎 1 新技術:いとね 【新技術の概要】 • ゲーム用の2本のジョイスティックに50音表の文字を バランス良く配置して、習熟と操作が容易な日本語入力 方式を提供する。本手法では、2本のジョイスティックを 並行操作することによって、1操作で任意のかな文字を 入力できる。 【従来技術・競合技術との比較】 • 50音表を画面に表示しカーソルを動かして文字を選択する 手法では、手間と時間がかかる。また、カーソルの開始位置 から近い文字と遠い文字とでは操作の手間と時間に大きな 違いがある。本手法にはこの違いがなく少ない手間ですむ。 2 新技術:いとね 【新技術の特徴】 • 2つのジョイスティックを用いた文字入力法 • 任意のかな文字を1操作で入力可能 • 50音表からの文字選択よりも理論的に高速 【想定される用途】 • コンピュータゲーム機用の文字入力 • 福祉機器用の文字入力 3 研究背景 【問題】家庭用ゲーム機器での文字入力は難しい • ゲーム用コントローラーは必ずあるが、キーボードはない • 一般的なキーボードが使えない環境であることが多い • ゲーム用コントローラーによる文字入力 – 画面に50音表かキーボードの図を表示して、ジョイスティックまたは ボタンで選択する 時間と手間が非常にかかる 4 従来手法:50音表からの文字選択 あ か さ た な は ま い き し ち に ひ み う く す つ ぬ ふ む え け せ て ね へ め お こ そ と の ほ も や ら わ ん り ゆ る れ よ ろ を 5 問題の分析 • 50音表は母音と子音の2軸をもった表だとみなせる。 • 家庭用ゲームコントローラーの多くは、2本のジョイスティック を備えてるため、各軸を1本ずつに割り当てれば、両手の 並行動作が可能ではないか? この考え方による従来手法:EGCONVERT – 問題点:割り当てのバランスが良くない。 か • 母音側:5 (a, i, u, e, o) • 子音側:10 (φ, k, s, t, n, h, m, y, r, w) – 結果として、入力効率減、学習難につながる。 ら か さ き わ や く ま こ た け な は 6 提案手法:いとね • 50音表をバランスよく2本のジョイスティック操作に配分 か あ さ L た ま な は や R ら わ L R 7 か さ た あ や ま な ら は あ か さ た な は ま い き し ち に ひ み う く す つ ぬ ふ む わ や ら わ ん り ゆ か る こ き え け せ て ね へ め お こ そ と の ほ も れ よ ろ く け を 8 例:「く」の入力 (1/3) Step 1 か あ さ た ま な は や ら わ 初期表示 9 例:「く」の入力 (2/3) Step 2 か さ た あ な か こ き か あ さ く け た な か こ き く け 10 例:「く」の入力 (3/3) Step 3 か さ た あ ま な や ら は わ 例:「め」の入力 ま は ま や ら わ も み む め 11 性能評価 EGCONVERTよりも優れている 70 0.276 y = 24.21x 2 R = 0.9463 Text Entry Speed (cpm) 60 50 40 0.1005 y = 34.149x 2 R = 0.8886 30 20 EG-CONVERT IToNe 10 0 0 2 4 6 8 10 12 14 Practice Session 12 想定される業界 • 想定されるアプリケーション – 家庭用ゲーム機の文字入力手法として • 業界におけるインパクト – 現在の家庭用ゲーム機器の多くはインターネット接続 機能をもっており、メーカーの多くがインターネット常時 接続を想定したビジネスを行おうとしている。 – インターネットでのサービスは、文字入力に大きく依存 する。 例:URLの入力、ユーザ登録作業、メール、テキスト チャットなど。 13 実用化に向けた課題 • 現在、評価実験用ソフトウェアとして、PC版と XBOX360版を実装済み。しかし、他のアプリ ケーションと連動して使えるようなソフトウェア の部品化は実現していない。 • 実用化に向けて、ソフトウェアの部品化を 実現しなければならない。 14 企業への期待 • コンピュータゲーム用のソフトウェアを開発し ている企業には、50音表からの文字選択に 替わる新たな日本語入力法として、本手法を 採用してほしい。 • 福祉機器を対象とした日本語入力法を検討 中の企業には、本技術の導入が有効と思わ れる。 15 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称:日本語入力方法および装置、 ならびに日本語入力装置用プログラム および同プログラムを記録した媒体 • 出願番号:特願2007-214712 • 出願人 :山梨大学 • 発明者 :郷 健太郎、小西 隼人、松浦 吉祐 16 お問い合わせ先 技術的なお問い合わせ その他お問い合わせ 山梨大学 山梨大学 産学官連携・研究推進機構 准教授 地域連携室 室長 還田 隆 TEL 055-220 - 8758 FAX 055-220 - 8757 e-mail tkanda@yamanashi.ac.jp 産学官連携・研究推進機構 知的財産戦略室 名取 裕貴 TEL 055-220 - 8756 FAX 055-220 - 8757 e-mail [email protected] 17