Comments
Transcript
new cinema paradise magazine ハードオフ・ハザードに関するレポート
ハードオフ・ハザードに関するレポートVol.1 ハードオフ・ハザードに関するレポート 河村雄大 はじめに そもそもハードオフとは全国にチェーン展開するリサイクルショップであり、本拠地は新潟、そしてこ の高知には高知駅北側と高須で2店が営業している。このハードオフという存在の最も大きな驚異はジャ ンクコーナーにあると言って過言ではない。ジャンクコーナーに取り憑かれてジャンキーになってしまっ たり、ジャンクコーナーで決断力が鍛えられたりとその効用は幸不幸どちらにも転がることができる。全 国ではワンフロア全体がジャンクコーナーになっていたり、ハードオフ系列のジャンクハウスという店舗 も存在したりしているらしい。ジャンクコーナーの破格の値段と動くか動かないのかの微妙な見極めは最 大の魅力である。ハードオフが存在するかぎり日本のデフレ不況は治まらないだろう。 ハードオフのジャンクコーナーで格安で手に入るオーディオセットの一例 レコードプレーヤー 品名: Technics Direct Drive Automatic Turntable System SL−D33 価格:¥2000 キャプション:「AC、OK まわりました」 実際に使用してみて: 何の問題も無い。スクラッチも可能。 アンプ(上) カセットデッキ(下) 品名:Lo−D STEREO AMPLIFIER HA−W5(上) Technics M220(下) 価格:¥500(上) ¥100(下) キャプション:「AC、OK」(上) 「未チェック」(下) 実際に使用してみて: 何の問題も無い。アンプのグラフィックイコライ ザーとカセットデッキのメータ−がポイント。 スピーカー 品名:SONY APM−V705AV BASS−REFLEX 3WAY SPEAKER SYSTEM 価格:¥1000 キャプション:「音出ました」 実際に使用してみて: 何の問題も無い。¥3000から値下げされた痕跡あり。 new cinema paradise magazine ハードオフ・ハザードに関するレポート VOL.2 2003年ハードオフの旅 伊藤康博a.k.a.djyahsu for bigo fundamentalz ハードオフにおけるジャンクコーナーはいわゆるジャングルの奥地のイメージなんですね。存在は知りつつも長い間踏み入る事はなかったんです。ジャンク=使えない、 という「言葉」の既成概念があったわけです。然しある日試しにジャンク品を買ってみようと思ったんです。千円のものでしたが、確固たる決断力を要しました。その時同 時にACアダプターを別に買い求める、という方法も見つけたんです。これは大きな一歩でしたね。そのジャンク品が見事に可動したんで、徐々に僕の中で「AC、OK= オールOK」という確信が芽生え始めたんです。それからは僕個人でも色々買い求めましたし、第三者が買うのを決断する現場に幾度となく立ち会いました。それぞれに深 い感動の物語がそこにはありましたね。 ハードオフのジャンクコーナーで格安で手に入る音楽機材の一例 ドラム・マシーン 品名: KAWAI digital drum machine R-50 価格:¥1000 キャプション:「AC、OK」 実際に使用してみて: 何の問題も無い。音色を多少調節できる ところがミソ。 シーケンサー 品名: KAWAI digital MIDI sequencer Q-80 価格:¥2000(取説付属) キャプション:「AC、OK」 実際に使用してみて: 何の問題も無い。まだまだ使いこなせてないけど。 スピーカー 品名: Technics SB-F6 linear phase speaker system 価格:¥800 キャプション:「音出ました」 実際に使用してみて: 何の問題も無い。片方にkochiFMのステッカーが貼ってある。 エフェクター 品名:YAMAHA simul-effect processor FX500 価格:¥2000(取説、MIDIケーブル付属) キャプション:「なし」 実際に使用してみて: ベースにエフェクトをかけることができました。DJミキサーにSEND/RETURNしても使用で きましたが、かかり具合が微妙です。だが基本的には何の問題もない。 番外編(ハードオフ正規の商品) イコライザー 品名: Technics stereo graphic equalizer SH-E5 価格:¥200 キャプション:「なし」 実際に使用してみて: 何の問題もない。L,Rともに12個ずつのチャンネルを装備しているところが頼もしい。 new cinema paradise magazine DJミキサー 品名: pioneer djmixer DJM-500 価格:¥40000 実際に使用してみて: 定価が10万以上するので即決で購入 。サンプラーは付いてないが、使いや すいエフェクターがDJミックスの世 界を広げる。 ハードオフ特集 高知ハードオフ物語 −伊藤康博の証言− 僕は元々「オーシャン」派でした。高知に引っ越してきた所が近くだったので、家具とかは殆 んどそこで購入しました。勉強机セット(DJブースに利用)とか、折り畳みのベッドとか、パ イプイスとか、あとガラスのテーブルとか。あと再生専用のMDプレイヤーも買いました。そこ らへんのものはいくらだったかはよく思い出せないですけど、2回生頃まではよくチェックして ました。一番の思い出はやっぱりONKYOのコンポですね。1万7000円で、即決でした。 今まで使ってたCDプレイヤーを友達に1万円で売ってからすぐに購入したのを覚えてます。台 車で持って帰りました。それからハードオフの存在を知って、車をもらってからは時々チェック してました。するとある日PIONEERの4万円のDJM500というミキサーが出されてい たのです。それまでポップ・インで購入したAUDIO TECHNICAのミキサーを使って たのですが、それを曽根さんに売り渡してからそれを購入しました。定価が12万円位なのでこ れは間違いないと思いました。それからしばらくしてから、ジャンクでドラムマシーンとかシー ケンサーを見るようになりました。それまでジャンクは敬遠していたのですが、高須店でKAW AIのR50というドラムマシーンが1000円で出されていて、これはかなり迷ったのですが 、ヴィジュアルにも惹かれて購入しました。この時初めてACアダプターを別に買うというテク ニックを身に付けました。そしてこれが見事に稼動したことをいいことに、ジャンクにある種の 確信が生まれ始めました。それは「未チェック?ACオッケーならオールOK!」というおかし なフレーズでした。それからまたしばらくしてから、和泉店でジャンクのテクニクスのイコライ ザー(¥500)を購入し、改めてジャンクを奥深さを身に沁みて感じたものでした。それから 高須店ではスピーカーとアンプ、テープデッキ周辺が豊富であることに気が付き、家のサウンド システム再編の為、ジャンクのテクニクスのスピーカー(¥800)を購入します。そうしてか ら高須店ではYAMAHAのQ80というMIDIシーケンサー(¥2000)を購入します。 勿論ジャンクです。高知のハードオフを観察し、研究しながらも、県外のハードオフ探訪も行い ました。仙台駅東口のスーパーハードオフは2階が全てジャンク!という店構えでしたが、音楽 機材は少ないようでした。また、同じく仙台の南吉成店は、ジャンクではありませんでしたが、 優れた音楽機材が豊富に揃っていました。とくにROLANDのシーケンサー(¥1万5000円 )やAKAIのモノラル・サンプラー(かなり初期のもの。1万円)などが秀逸で、特筆すべき はVESTAXのサンプラー付DJミキサー(¥40000)でした。ミキサー持ってなかった ら是非手に入れたいというような代物でした。兎に角渋い作りに感動すら覚えました。香川では 宇多津店でジャンクのYAMAHAのFX500(エフェクター)を2000円で購入、説明書 とMIDIケーブル付。利用手段を決めかねていますが、他のハードオフでは5000円で売っ ている所もあって、ナイスだったと思いました。 new cinema paradise magazine