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2012年(平成24年)度 共済業務・システム最適化実施評価報告書
2012年(平成24年)度 共済業務・システム最適化実施評価報告書 2014 年 ( 平 成 26 年 ) 4 月 1 日 各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議報告 1.共済業務・システムの概要 項 目 個別管理組織担当課室名 内 容 財務省主計局給与共済課 (各府省 19 共済組合が、システムを共同開発、保守) 府省全体管理組織担当課室名 財務省大臣官房文書課業務企画室 評価期間 2012 年 4 月 1 日~2013 年 3 月 31 日 最適化工程の段階 運用段階 2.運用段階における評価 (1) 運用段階 イ 共済組合事務システムの安全性・信頼性の確保及び個人情報の保護 (最適化の実施内容) 共済組合事務システムは、組合員やその家族の個人情報を情報資源とするシステムであ ることから、安全性・信頼性の確保及び個人情報の保護に関しては、専用サーバを設置し、 安全性・信頼性確保対策が十分に取られたネットワーク等を基盤とした、外部からの攻撃 を受けにくいシステム構成を基本とし、利用者の認証機能、データアクセス権限コントロ ール機能及びログ監視機能等のセキュリティ対策機能を装備したシステムとし、また、セ キュリティ監査を実施するなど、共済組合は、各府省等の情報セキュリティポリシーに沿 って、必要な対策を講ずる。 また、人事・給与関係業務情報システム等との連携等に当たっても、共済組合は、上記 と同様に、安全性・信頼性の確保及び個人情報の保護に関する必要な対策を講ずる。 (最適化の実施状況) ① 共済組合事務システムの共同開発は、2006 年度末(平成 18 年度末)に開発を完了し、 2007 年(平成 19 年)3 月 26 日より、総務省共済組合にて共同開発した分散管理型共済組 合事務システムは本番稼動開始した。更に 2010 年(平成 22 年)7 月末には、共同コンピ ュータセンター(国家公務員共済組合連合会内に設置)で集中管理可能にするためのシス テム改修を完了している(集中管理型共済組合事務システム)。 ② 2010 年(平成 22 年)8 月 1 日より、国家公務員共済組合連合会に生体認証などのセキ ュリティ対策を施した集中管理型共済組合事務システム用の共同コンピュータセンター を稼働させている。 なお、2013 年(平成 25 年)3 月末日現在、防衛省共済組合を除く 18 組合のうち 17 組 合が共同コンピュータセンターの集中管理型共済組合事務システムを導入し、大きな問題 なく概ね順調に稼動している。 また、防衛省共済組合については、共同コンピュータセンターと同等のセキュリティ対 1 策を施した省内サーバルームで 2013 年(平成 25 年)末より、分散管理型の共済組合事務 システムを稼働させている。 ③ 共済組合事務システムはユーザ ID、パスワードにより各種権限をコントロールし、各 種操作ログ等も取得する仕様となっている。また、共同コンピュータセンターや防衛省内 サーバルームでも各種通信ログ等の取得を行っている。 ④ 共済組合事務システムのサーバ、ネットワークは、共同コンピュータセンターの情報セ キュリティポリシーに沿った情報セキュリティ実施手順を整備し、それに沿ってシステム 運用等がなされている。 また、防衛省共済組合については、防衛省共済組合の情報セキュリティポリシーに沿っ た情報セキュリティ実施手順を整備し、それに沿ってシステム運用等がなされている。 ⑤ 各共済組合における共済組合事務システムの端末、ネットワークは、各府省や各共済組 合の情報セキュリティポリシーに沿った情報セキュリティ実施手順を整備し、それに沿っ てシステム運用等がなされている。 ⑥ 運用開始後は、運用状況(稼働状況や障害状況等)を把握するため、日次、月次毎の定 期報告を求めるとともに、サービスの質の維持のため、契約事業者とサービス実施時間帯 等の条件を契約締結して、特に問題は発生していない。 (最適化実施の評価) ○ 課題及び問題とその原因 共済組合事務システムの開発言語・フレームワーク及び共同コンピュータセンターのサ ーバ等に導入されているミドルウェアがサポート期限を迎えるため、バージョンアップを 実施する必要がある。 ○ 対策 開発言語・フレームワークは2012年度(平成24年度)にバージョンアップのためのシス テム改修を完了させ、2013年(平成25年)5月末までに共済組合事務システムを導入済み の全端末へ適用完了予定。また、2013年度(平成25年度)に共同コンピュータセンターの サーバ等に導入されているウィルス対策ソフトのバージョンアップを実施する計画を策 定した。 ロ 情報システムの統一化及び共同利用化による経費削減 (最適化の実施内容) 共済組合の本部及び支部における事務処理のための共済組合事務システムを 2006 年度 末(平成 18 年度末)までに共済組合が共同で開発し、各共済組合は、人事・給与関係業務 情報システムの導入時期を勘案しつつ、できるだけ早期に共済組合事務システムの導入計 画を策定し、個々に整備・運用している既存システムを、2010 年度(平成 22 年度)を目 処に、サーバルーム等の共同利用化を図った上で共済組合事務システムの導入を開始する。 ただし、当該システムが霞が関WANの活用を前提としたシステムであるため、同WA Nへの接続の制約等で、共同利用化に参加することが費用対効果の観点から効率化に資さ 2 ない共済組合(防衛省共済組合)については、本最適化計画に基づいて開発されたソフト ウェアを利用し、独自に運用するものとする。なお、防衛省は人事・給与関係業務情報シ ステムの機能の追加・修正を予定しているため、防衛省共済組合における当該システムの 導入時期は、当該機能の追加等を踏まえた同システムの導入時期に応じて確定することに なる。 (最適化の実施状況) ① 共済組合事務システムの保守 2012 年(平成 24 年)1 月 5 日、入札公告を実施。3 月 16 日、総合評価方式による競 争入札を実施した結果、以下のとおり契約を締結した。 ・契約件名 標準共済システムのプログラム保守等に関する業務 ・契約相手方 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ ・契約日 2012 年 4 月 2 日 ・契約期間 2012 年 4 月 1 日から 2013 年 3 月 31 日 ・契約金額 155,400,000 円 ② 共済組合事務システムの共同利用化に係る運用支援 2012 年(平成 24 年)2 月 9 日、入札公告を実施。2 月 24 日に一般競争入札を実施し た結果、以下のとおり契約を締結した。 ・契約件名 平成 24 年度標準共済システムのセンタ運用支援業務 ・契約相手方 株式会社NTTデータSMS ・契約日 2012 年 4 月 2 日 ・契約期間 2012 年 4 月 1 日から 2013 年 3 月 31 日 ・契約金額 18,375,000 円 ③ 共済組合事務システムの共同利用化に係る機器の借入等 2009 年度(平成 21 年度)に共同利用化に係る機器の借入等の一般競争入札を行い、 2010 年 3 月に共同コンピュータセンターに同機器等を設置し、2012 年度においては、 以下のとおり随意契約を締結した。 ・契約件名 標準共済システムの共同利用化(集中管理方式)に係る機器等の借 入等 ・契約相手方 株式会社NTTデータアイ ・契約日 2012 年 4 月 2 日 ・契約期間 2012 年 4 月 1 日から 2013 年 3 月 31 日 ・契約金額 72,084,600 円 ④ 防衛省共済組合システムサーバ等の機器等の借入 2012 年(平成 24 年)5 月 23 日、入札公告を実施。6 月 13 日に一般競争入札を実施し た結果、以下のとおり契約を締結した。 ・契約件名 防衛省共済組合標準共済システムサーバ等のリースに係る機器等の 賃貸借契約 ・契約相手方 NTTファイナンス株式会社 ・契約日 2012 年 6 月 20 日 3 ・契約期間 2013 年 3 月 1 日から 2013 年 3 月 31 日 ・契約金額 7,098,241 円 ⑤ 共済組合事務システムの改修(市販ソフトウェアバージョンアップ対応等) 2012 年(平成 24 年)7 月 19 日に公募公示した結果、以下のとおり契約を締結した。 ・契約件名 標準共済システムのプログラム改修の委託(市販ソフトウェアバー ジョンアップ対応等) ・契約相手方 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ ・契約日 2012 年 8 月 9 日 ・契約変更日 2013 年 2 月 13 日 ・契約期間 2012 年 8 月 9 日から 2013 年 3 月 31 日 ・当初契約金額 70,974,225 円 ・変更契約金額 72,003,330 円 (最適化実施の評価) ○ 課題及び問題とその原因 霞が関WANへの接続の制約や費用対効果等の観点から集中管理型共済組合事務シ ステムを導入できない防衛省共済組合については、2012 年度末(平成 24 年度末)に分 散管理型共済組合事務システムを導入したことから、分散管理型共済組合事務システム の安定稼働のためのシステム運用体制を確立する必要がある。 また、共同コンピュータセンターにおいて、震災等非常時の体制を確立する必要があ る。 ○ 対策 2012 年度(平成 24 年度)に、各組合のシステム担当からなる専門委員会で分散管理 型共済組合事務システムのシステム運用体制を確立した。 また、共同コンピュータセンターのシステム運用継続計画を策定し、震災等非常時の 体制を確立した。 3.最適化の効果の評価 (1) 最適化効果指標の目標値に対する達成度の評価 (最適化共通効果指標) ○ 経費削減 目標値に対する実績値の評価は 2014 年度が終了した時点で行う。 ○ 削減業務処理時間 目標値に対する実績値の評価は 2014 年度が終了した時点で行う。 (最適化個別効果指標) ○ システム装備率 2012 年度末(平成 24 年度末)時点では、実績値 75%(目標値 90%)となっており、 目標は未達成である。(厚生労働省第二共済組合の共済組合事務システム導入予定が 2012 年度(平成 24 年度)から 2013 年度(平成 25 年度)10 月に変更されたことにより 目標が未達成となった。 ) 4 なお、防衛省共済組合を含めると、2012 年度末(平成 24 年度末)時点でシステム装 備率は 81%となる。 (2) サービス指標の目標値に対する達成度の評価 (共通サービス指標) ○ 稼働率 2012 年度(平成 24 年度)は、実績値 100%(目標値 99%)となっており、目標を達 成した。 4.最適化実施の総合評価 (1) 共済組合事務システムの運用は順調であり、安定稼動していることから、品質面は評価でき る。また、今後人給システムとの連携について段階的に対象範囲が増加する予定であることか ら、業務面での効果について 2014 年度末(平成 26 年度末)までに達成状況を確認し、次期の 方針を検討する必要がある。 (2) 2013 年度(平成 25 年度)で全共済組合への共済組合事務システムの導入が完了することか ら、更なるシステムの安定運用に向けた具体的な調整(共済組合事務システムの運用定着化、 共同コンピュータセンターサービス内容及びサービスレベルの見直しなど)を行う必要がある。 5.その他 (1) 各共済組合は、共同コンピュータセンターや人事・給与関係業務情報システムのデータ交換 基盤の利用開始にあたっては、各府省のネットワーク管理部門等との十分な調整等が必要であ る。 (2) 各種検討が行われている社会保険に関わる制度改正等が共済組合の業務・システムに与える 影響や、共済組合事務システムのシステムライフサイクルを鑑み、次期システムの方針を検討 し始める必要がある。 6.添付書類 最適化効果指標・サービス指標一覧 5 最適化効果指標・サービス指標一覧 (共済業務) 2006 年 ( 平 成 18 年 ) 6月 30日 2009 年 ( 平 成 21 年 ) 8月 28日 改定 各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定 1. 最適化共通効果指標 (1) 最適化共通効果指標 ①経費削減 (単位:千円) 初~3年度目 2004~2006年度 4~6年度 2007~2009年度 7~11年度 2010~2014年度 2,500,000 190,000 3,704,000 6,394,000 700,000 159,000 2,592,000 3,451,000 削減経費(目標値) ((a)-(b)) 1,800,000 31,000 1,112,000 2,943,000 開発・運用経費(実績値) (c) 478,000 120,000 削減経費(実績値) ((a)-(c)) 2,022,000 70,000 各共済組合において各々開発・運用した場合の経 費(試算値) (a) 標準システムを共同で開発し、共済組合で共同で運 用した場合の経費(試算値) (b) 合計 経費の削減効果は、標準システムを共済組合において共同で開発、運用する場合の費用を試算し、現在運用してる典型的な 共済システムの開発、運用に係る費用を基に試算した各共済組合における費用の所要額との差額を示したものであり、システム 開発、運用に係る経費の削減効果(試算値)である。(制度改正等対応のための改修費用、移行費用、問合せ費用等は含まな い。また防衛共済組合分を除く。) ※本計画においては、開発・運用経費を効果指標としているが、運用経費のみを算出した場合、2012年度の目標値は-438,400 千円、実績値は-343,539千円。 備考 ②削減業務処理時間 (単位:時間) (ⅰ) 時間 2009年度 2014年度 削減業務処理 時間(目標値) 削減業務処理 時間(実績値) 452,328 組合内異動時の組合員原票移管等の電子化 22,232 組合間異動時の書類移管の電子化 検認回数の削減 544 214,440 一部負担金払戻金等の自動払い化 13,096 入院附加金の自動払い化 5,104 医療状況実態調査の電子化 3,168 医療費のお知らせの電子化 42,888 団体扱保険の一部事務の外部委託化 支部会計、所属所会計の削減 事業報告書等作成事務の自動化 金額換算(千円) (3,125円/時間) (ⅱ) 14,136 122,544 14,176 1,413,525 2009年度 2014年度 削減業務処理 時間(目標値) 削減業務処理 時間(実績値) 時間 33,656 人事・給与関係業務情報システムにおける電子化 31,560 連合会電子申請システムにおける電子化 2,096 ・ 金額換算(千円) (3,125円/時間) 備考 105,175 削減業務処理時間は、業務改善により不用となる作業時間の積み上げのみを試算し、最適化前後の業務処理時間の試算は 行っていない。 (2) 最適化個別効果指標 主要課題 共済業務の効率化 最適化実施内容 最適化個別効果指標 標準共済システムを導入し、業務を見直 すことにより、資格管理、短期給付、事業 報告、経理業務を効率的に実施する システム装備率 計算式 備考 システム配備済み 保険者番号数/シス 防衛省共済組合分 テム配備予定保険 は除く 者番号総数×100 最適化個別効果指標 システム装備率 計算式 システム配備済み保険者番号数/システム配備予定保険者番号総数×100 単位 % 7年度目 8年度目 9年度目 2010年度 2011年度 2012年度 目標値 30% 60% 90% 実績値 28% 68% 75% 10年度目 2013年度 100% 11年度目 2014年度 100% 10年度目 2013年度 99% 11年度目 2014年度 99% 2. サービス指標 (1) 共通サービス指標 共通サービス指標 計算式 単位 稼働率 実稼動時間/予定稼動時間×100 % 7年度目 8年度目 2010年度 2011年度 目標値 99% 99% 実績値 99.9% 99.9% 備考 防衛省共済組合分は除く 9年度目 2012年度 99% 100%