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第2次 岬町男女共同参画プラン

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第2次 岬町男女共同参画プラン
第2次
岬町男女共同参画プラン
5
平成25(2013)年3月
岬 町
はじめに
人口減少・少子高齢化社会の到来、家族形態や個人の価値観の多様化など、社会経
済環境が大きく変化する今日の21世紀社会において、本町の将来像である「豊かな自
然 心かよう温もりのまち みさき」を実現するためには、すべての人が、お互いに
その人権を尊重し、責任を分ち合い、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発
揮しながらまちづくりに参画することが重要となっております。
本町では、これまでに「男女共同参画社会基本法」の趣旨、理念等を踏まえた「岬
町男女共同参画プラン」を平成15年 3 月に策定し、住民の皆様と共に男女共同参画を
推進する様々な施策に取り組んでまいりました。
この度、こうした背景を踏まえ、本町における男女共同参画社会の形成に向けた基
本理念を明らかにして、その方向性を示した「岬町男女共同参画推進条例」に基づい
た初めての計画として「第 2 次岬町男女共同参画プラン」を策定しました。
本プランでは、本町がめざす将来像として「男女平等に基づくお互いの人権の尊重
と男女共同参画社会の実現」を掲げ、「岬町男女共同参画推進条例」に示された 6 つ
の基本理念を基に、男女共同参画を推進する 8 つの「基本的施策」を定め、その基本
的施策を達成するための「施策の方向」
、及びその施策を効果的に推進するための「施
策の内容」を盛り込みました。
今後は、本プランを実効あるものとしていくためには、住民、教育関係者及び事業
者の皆様と行政が、それぞれの役割を十分認識し、一体となって取り組んでいくこと
が重要であると考えております。本プランに対する皆様のご理解とご協力を賜ります
ようお願い申し上げます。
最後に、本プランの策定にあたり、皆様の声を反映するための町民意識調査、パブ
リックコメントの実施、及び岬町男女共同参画推進懇話会の委員の皆様をはじめ、多
数のご意見をお寄せいただきました住民の皆様に心からお礼を申し上げます。
平成25(2013)年 3 月
岬町長 田 代 堯
目 次
第
1 章 第 2 次男女共同参画プランの策定にあたって
………………………… 1
1 男女共同参画社会とは ……………………………………………………………… 2
2 岬町男女共同参画推進条例がめざすこと ………………………………………… 2
3 社会の変化に伴う岬町の現状 ……………………………………………………… 4
4 国・大阪府の取組 …………………………………………………………………… 8
5 第 1 次男女共同参画プランに基づくこれまでの取組と
平成24年度町民意識調査から見える成果と課題……………………………… 10
第
2 章 第 2 次男女共同参画プランの概要
……………………………………… 23
⑴ 第 2 次男女共同参画プランの目的と基本理念 ……………………………… 24
⑵ 第 2 次プランの構成 …………………………………………………………… 25
⑶ 第 2 次プランの位置づけ ……………………………………………………… 25
⑷ 第 2 次プランの期間 …………………………………………………………… 25
⑸ 計画の進行管理…………………………………………………………………… 25
⑹ 第 2 次プラン全体に関わる基本的視点 ……………………………………… 26
第
3 章 第 2 次男女共同参画プランのめざす方向
…………………………… 27
1 第 2 次プランの施策体系………………………………………………………… 28
2 第 2 次プランの基本的施策と施策の方向……………………………………… 34
基本的施策Ⅰ 男女平等・男女共同参画という考え方の浸透 ……………… 34
基本的施策Ⅱ 政策・方針決定過程への男女共同参画の推進 ……………… 37
基本的施策Ⅲ 多様な選択を可能にする男女平等・男女共同参画の
視点に立った教育・学習の充実 ……………………………… 39
基本的施策Ⅳ 地域における男女共同参画の推進 …………………………… 41
基本的施策Ⅴ 男女が共に能力を発揮できる就業環境づくり ……………… 43
基本的施策Ⅵ 職業生活と家庭生活、その他の社会における活動の両立支援
…………………………………………………………………… 45
基本的施策Ⅶ 男女間のあらゆる暴力の根絶 ………………………………… 47
基本的施策Ⅷ 生涯を通じた男女の健康づくり支援 ………………………… 50
第
4 章 第 2 次男女共同参画プランの推進
……………………………………… 53
資 料 ……………………………………………………………………………………………… 57
第
1章
第 2 次男女共同参画プランの
策定にあたって
岬町がめざす男女共同参画社会像
(イメージ)
男女共同参画社会とは
平成11(1999)年に制定された「男女共同参画社会基本法」では、男女共同参画社会とは、
「男
女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画す
岬町においては将来、互いの人権と個性が大切にされ、
家庭や地域等あらゆる場面において全ての人が豊かな生活を営んでいます。
でき、かつ、共に責任を担うべき社会」
(第 2 条)と定義しています。
2
家庭では
・固定的な役割分担意識にとらわれず、家事、
育児、介護等の分担が行われています。
・子育てや介護等のサービスが充実しており、
必要に応じて利用できます。
岬町男女共同参画推進条例がめざすこと
・性別にかかわりなく、子ども自身の個性や
自主性を尊重した子育てが行われています。
平成25(2013)年 4 月、岬町においては「岬町男女共同参画推進条例」を施行します。その中
・配偶者や恋人同士がお互いの人権を尊重し、
暴力のない社会で安心して暮らしています。
では、 6 つの基本理念を掲げ、町と町民等の協働で、だれもがその個性と能力を十分に発揮できる
真に豊かなまちづくりに取り組むことを規定しています。
基本理念 (第 3 条)
( 1 )男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が直接的又は間接的に性別によ
る差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保される
こと、その他の男女の人権が尊重されること。
( 2 )性別による固定的な役割分担等に基づく制度又は慣行が改善され、男女が社会にお
ける活動に制限を受けることなく参画し、多様な生き方が自由に選択できること。
地域では
・地 域活動やボランティア、NPO 活動にお
いて男女が積極的に参画し、活力ある住み
よいまちづくりに取り組んでいます。
・男女の偏りのない役員編成で、様々な立場
の意見が尊重された活動が行われています。
・地域活動における性別役割分担が解消され、
それぞれの個性と能力に応じた役割分担が
行われています。
( 3 )町における政策又は事業者その他民間の団体における方針の立案及び決定に、男女
が平等に参画する機会が確保されること。
( 4 )家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、ともに家事、育児、介護
働く場では
・採用、配置、昇進、給与等において男女の
差別がなくなっています。
等の家庭生活における活動を協力して担うとともに、職場、学校、地域その他の社会
・育児休暇や介護休業等の制度が充実し、男
女がともに利用できる環境が整い、仕事と
生活の調和が図られています。
生活における活動に参画し、両立できること。
( 5 )男女がお互いに身体的な特徴について理解を深め、健康の保持を図り、生涯にわた
・男女の偏りなく管理職についています。
る性と生殖に関する事項について、自らが決定する権利が尊重されること。
( 6 )男女間におけるあらゆる暴力は人権の侵害にあたることから、あらゆる暴力が根絶
されること。
学校では
・性別にかかわりなく、一人ひとりの個性や
自主性を尊重した教育が行われています。
・お互いを理解し、協力し合い、人権を尊重
することの大切さを学んでいます。
・進学・就職においては、性別にとらわれず、
個人の意見と能力を尊重した進路指導や幅
広い選択が行われています。
2
3
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
る機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することが
第1章
1
3
( 1 )人口減少と少子高齢化の進行
(2)
家族形態の多様化、
意識の変化
成31(2019)年には35. 5 %と予測されます(図 - 1 、 2 )
。
岬町が今後もますます活力ある町をめざすためには、男女共同参画施策を充実させ、老若男女が
一人ひとりの個性と能力を発揮し、「超高齢社会のパイオニア」として協働のまちづくりを進める
ことが求められています。
世帯構成をみると、これまで多数を占めていた夫婦と子どもから成る世帯が減少し、単独世帯(ひ
とり暮らし)や夫婦のみの世帯が増加、女親と子どもから成る世帯(母子世帯)が微増しており、
家族の規模が縮小すると同時に、家族形態の多様化が進んでいます(図 - 3 )。
また、平成24(2012)年に実施した「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」に
よると、「結婚」は選択肢の一つとする考え方が、女性の場合は 6 割を占めています(図 - 4 )。
図- 1 年齢 3 区分別人口と高齢化の推移
(推計含む)
(岬町)
20,000
15,000
2,612
14,995
15歳未満
(年少人口)
22,326
15∼64歳
(生産年齢人口)
21,560
2,815
20,812
3,243
3,723
14,946
14,730
12.6
11.4
5,257
4,565
0
昭和55
60
21.6
12,939
2,977
年少人口
平成2
高齢化率
(%)
5,341
2,516
7
12
11,535
32.2
5,572
15,879
5,633
9,841
1,881
1,925
17
8,745
22
26
12,657
5,209
4,743
50
7,843
1,197
31
36
6,933
981
41
40
夫婦のみの世帯
夫婦と子どもから成る世帯
女親と子どもから成る世帯
男親と子どもから成る世帯
その他の親族世帯
非親族世帯
一世帯当たりの人数
0.1
0.0
80%
30
6.3
1.3
6.8
0.1
0.2
1.2
1.2
7.1
8.0
世
帯 60%
の
20
割
10
(年)
11.3
1.6
8.8
9.1
32.1
2.82
37.4
1.7
4
平
3 均
29.4
世
2.67
帯
2 人
2.55
24.8
24.0
22.7
19.7
17.4
14.5
20%
3.03
40.4
合
0
資料:昭和55〜平成22年は総務省「国勢調査」(各年10月 1 日現在)
、
平成26〜41年は「第 4 次岬町総合計画」
3.20
42.9
40%
1.3
(人)
5
0.4
13.1
34.2
3.33
構
0.3
15.1
17.9
19.7
21.0
員
1
13.9
14.4
16.5
18.7
20.2
昭和60
平成2
7
12
17
23.4
0%
推計値
※総数には年齢不詳を含まない ※高齢化率は65歳以上人口/総数×100
単独世帯
100%
成
1,501
実績値
37.5
14,249
10,150
生産年齢人口
2,161
36.6
35.5
17,294
26.0
17.9
3,587
4,805
17,416
30.7
14,112
15.0
18,501
高齢者人口
4,252
10,000
5,000
19,707
65歳以上
(高齢者人口)
図- 3 世帯類型別割合と一世帯当たりの人数の推移(岬町)
0
22(年)
※非親族世帯とは、二人以上の世帯員から成る世帯のうち、世帯主と親族関係にある者がいない世帯
図- 2 岬町の年齢別人口
資料:総務省「国勢調査」
図- 4 結婚に関する考え方
(人)
1000
女性 N=300
わからない
17.7
17.3
無回答
そう思わない
どちらかといえば
そう思わない
どちらかといえば
そう思う
そう思う
無回答
わからない
そう思わない
女
700
どちらかといえば
そう思わない
男
800
どちらかといえば
そう思う
そう思う
900
男性 N=243
600
500
結婚は個人の自由であるか
400
34.7
300
200
0%
100
40%
12.3 14.3 9.3
3.0
60%
80%
ら、結婚してもしなくても
28.0
どちらでもよい
0%
100%
20%
22.6
40%
60%
10.3
4.1
80%
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100(歳)
∼
5∼9
0∼4
0
20%
26.3
14 19 24 29 34 39 44 49 54 59 64 69 74 79 84 89 94 99
資料:岬町住民基本台帳・外国人登録人口(平成23年 9 月末現在)
4
5
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
人口減少が急速に進むと同時に、高齢化率は平成22(2010)年で30. 7 %であったものが、平
(人)
25,000
22,864
第1章
社会の変化に伴う岬町の現状
岬町の平成22(2010)年の就業率は女性36. 6 %・男性55. 1 %で、全国平均を下回っています。
特に、男性の就業率は平成 7 (1995)年以降の低下が著しく、女性の場合でも平成 7 (1995)
年以降微減しています(図 - 5 )
。
の影響を受けて以降、日本経済は低迷を続けており、それに伴って、女性ばかりでなく男性の非正
規雇用者も増加しています(図 - 6 )
。
男女間の給与をみると、一般労働者の場合は男女の格差が年々縮まっているとはいえ、平成23
(2011)年では、男性を100とした場合、女性は70. 6 にとどまっています。短時間労働者の場合は、
男性55. 5 、女性50. 3 と一般労働者との差が大きくなっています(図 - 7 )
。
100%
3.6
80%
60%
<男性>
40%
60.9
35.5
0%
0%
67.9
28.5
3.7
20%
20%
40%
60%
80%
100%
昭和60年
92.6
3.3 4.1
平成7年
91.1
5.2 3.7
11.8
40.7
47.5
平成17年
82.3
8.6 9.1
12.6
41.2
46.2
平成22年
81.1
9.1 9.8
[12.6]
[42.1]
[45.3]
平成23年
[80.1]
[10.2]
[9.7]
非正規雇用は雇用不安の問題であると同時に、高齢期の経済力に影響を与えます。
正規の職員・従業員
パート・アルバイト
その他
(労働者派遣事業所の派遣社員,契約社員・嘱託,その他)
図- 5 男女別労働力人口と就業率の推移
(岬町)
(人)
12,000
10,000
72.6
労働力人口
(女性)
労働力人口
(男性)
就業率
(女性)
就業率
(男性)
70.1
6,157
6,000
35.5
4,000
3,458
36.1
3,558
100
図- 7 労働者の 1 時間当たり平均所定内給与格差の推移
80
70.2
64.5
8,000
6,457
(%)
※ 1 .昭和60年と平成 7 年は、総務庁「労働力調査特別調査」
(各年 2 月)より、17年以降は総務省「労働力調査(詳細集計)
」
(年平均)より作成。
※ 2 .平成23年の [ ] 内の割合は、岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。
資料:内閣府「平成24年版男女共同参画白書」
58.9
55.1
60
6,134
38.3
37.3
3,833
5,476
3,601
37.3
4,891
3,494
(男性一般労働者の給与水準を100とした場合)
(全国)
75
70
36.6
4,339
40
65
3,267
20
2,000
60
55
0
0
昭和60
平成2
7
12
※労働力人口とは、15歳以上の人口のうち , 就業者・完全失業者の合計。
※就業率とは、15歳以上の人口の中で、就業者の割合。
17
女性一般労働者の給与水準
男性短時間労働者の給与水準
女性短時間労働者の給与水準
22
60.2
60.2
57.8
55.4
54.9 54.2
40
42.9
43.8
平 2
成
3
4
44.3
5
54.2
44.5
43.7
44.6
43.6
55.3
6
51.7
44.3
8
9
65.9
48.9
44.4
43.9 44.0
50.6
45.2
52.5
46.3
69.3
70.6
69.8
66.9
65.9
49.9
51.2
44.3
67.8
54.7
53.3
52.6
50.7
44.0
43.4
44.0
7
50.8
51.9
66.8
65.3
64.6
63.1
62.5
58.3 58.1
50
45
62.0
61.5
61.6
(年)
資料:総務省「国勢調査」
60.7
62.8
66.5
65.5
63.9
67.6
53.8
46.8 47.7
54.8
49.5
48.5 49.1
55.5
50.3
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
(年)
元
※ 1 . 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より作成。
※ 2 .「一般労働者」は、常用労働者のうち、「短時間労働者」以外の者をいう。
「短時間労働者」は、常用労働者のうち、 1 日の所定内労働時間が一
般の労働者よりも短い又は 1 日の所定労働時間が一般の労働者と同じでも 1 週の所定労働日数が一般の労働者よりも少ない労働者をいう。
※ 3 . 男性及び女性短時間労働者は、男性一般労働者の 1 時間当たり平均所定内給与額を100として、各区分の 1 時間当たり平均所定内給与額の水
準を算出したものである。
資料:内閣府「平成24年版男女共同参画白書」
6
7
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
これまでは、女性の非正規雇用が課題とされていましたが、1990年代後半のバブル経済の崩壊
<女性>
第1章
図- 6 雇用形態別にみた役員を除く雇用者の構成割合の推移(全国)
( 3 )雇用の状況と賃金格差
国・大阪府の取組
平成15(2003)年 3 月に策定した岬町男女共同参画プラン(ウイッシュプラン)の計画策定後
も国及び大阪府においては、男女共同参画社会の形成に向けた様々な取組を行っています。
第1章
4
◆国の第 3 次男女共同参画基本計画の特徴◆
「男性、子どもにとっての男女共同参画」
( 1 )国の取組
「貧困など生活上の困難に直面する男女への支援」
国においては、
「男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)
」の理念を具体化すべく、様々
「高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備」
な法整備がなされました。
「科学技術・学術分野における男女共同参画」
正され、保護命令の内容が拡充されるとともに、市町村の役割も強化されました。また、「児童虐
②実効性のあるアクション・プランとするため、それぞれの重点分野に「成果目標」を設
るとされました。
③2020年に指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする目標に向けた取
が改正されたほか、次代の社会を担う子どもの生育環境の整備を進めるため、平成15(2003)年
④女性の活躍による経済社会の活性化や「M 字カーブ問題」の解消も強調
「配偶者暴力防止法(DV 防止法)
」が平成16(2004)年12月及び平成19(2007)年 7 月に改
待防止法」の改正により、「児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力」が児童虐待にあた
一方、育児や介護を行う労働者の仕事と家庭の両立をより一層推進するため「育児・介護休業法」
7 月に「次世代育成支援対策推進法」が成立しました。この法律に基づき、事業主に労働者が仕事
と子育てを両立させ、少子化の流れを変えるための次世代育成支援対策のための行動計画を策定す
ることが義務づけられました。
「男女雇用機会均等法」も改正(平成19(2007)年 4 月施行)され、性別による差別禁止の範
囲が拡大(間接差別禁止も含む)されたほか、男性に対するセクシュアル・ハラスメントについて
も保護の対象とすることが盛り込まれました。
また、平成17(2005)年12月、これまでの取組を評価・総括し、新しい基本計画である「男
女共同参画基本計画(第 2 次)
」が策定されました。特に政策・方針決定過程への女性の参画につ
いては「社会のあらゆる分野において、平成32(2020)年までに、指導的地位に女性が占める割
「地域、防災・環境その他の分野における男女共同参画の推進」
定
組を推進
◆おおさか男女共同参画プラン
(2011-2015)
のめざすもの◆
大阪らしい「男女共同参画社会」の形成
①大都市圏である大阪が有する文化、産業、ネットワーク等の財産を再確認し、活かした
男女共同参画社会
②大阪のそれぞれの地域が有する力を再確認し、活かした男女共同参画社会
③女性、男性、子ども、困難な課題を有する人々など、それぞれの人にかかわるものとし
ての男女共同参画社会
④グローバル化が進展する中、国際社会から大阪として評価される男女共同参画社会
合が少なくとも30%程度に」との目標を掲げ、重点的に取り組んでいます。
その後、平成22(2010)年12月、
「男女共同参画社会基本法」の施行後10年間の取組を評価・
総括し、新しい基本計画である「男女共同参画基本計画(第 3 次)
」が策定されました。この基本
計画の特徴などは右記の表の通りとなっています。
( 2 )大阪府の取組
男女共同参画をめぐる様々な課題に的確に対応していくために、平成13(2001)年 7 月、「男
女共同参画社会基本法」に基づき、平成22(2010)年度を目標年度とした「おおさか男女共同参
画プラン」を策定するとともに、平成14(2002)年 4 月に府民や事業者と共に男女共同参画社会
の実現をめざす指針となる「大阪府男女共同参画推進条例」を施行しました。
その後、「おおさか男女共同参画プラン」が目標年次を迎えるため、社会状況の変化やこれまで
実施してきた施策を踏まえ、平成27(2015)年度を目標年次とする「おおさか男女共同参画プラ
ン(2011-2015)
」を策定し、市町村や NPO、大学、企業、経済団体等と連携・協働し、大阪全
体で男女共同参画社会の実現に向けた取組を推進することとしています。
なお、新たなプランの特徴などは右記の表の通りとなっています。
8
9
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
①経済社会情勢の変化に対応して、重点分野を新設
100%
0%
20%
40%
21.8
60%
80%
9.9
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
」
女共同参画社会」という言葉の認知度は高くありません(図 - 8 )
。
また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」といった性別に基づく固定的な役割分担意
図- 9 性別役割分担意識の考え方について(全国・大阪府・岬町)
識は依然として根強く、特に男性では肯定する割合が高くなっています(図 - 9 )
。
無回答
わからない
れている」と「どちらかといえば男性が優遇されている」の合計)と感じている割合が高く、「平
そう思わない
こうした状況を反映して、
「社会全体」における男女の平等感では、
「男性優遇」
(
「男性が優遇さ
どちらかといえば
そう思わない
す(図 -10)。
どちらかといえば
そう思う
そう思う
「家族を養い守るのは男の責任である」という男性役割については、 7 割の男性が肯定していま
等である」の割合を大きく上回っています(図 -11)
。
岬町調査
( 2 )男女共同参画社会に対する教育部門での取組
女性
大阪府調査
10.7
4.2
32.7
17.7
42.7
4.3 7.7 (N=300)
27.0
20.4
32.5
0.0
学校教育においては「学校教育方針」に基づき、人権教育の一環として「男女平等教育」を推進
するとともに、成人に対しては、「両親教室」や「男の料理教室」等の開催を通じて、地域や子育
て中の男女に対して男女平等・男女共同参画の考え方の普及に努めてきました。
しかし、「平成24年町民意識調査」では、「男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしくしつ
けたほうがよい」という考え方に賛成の割合は、男性で約 7 割、女性で 6 割を超えています(図
-12)。将来どのような子どもに育ってほしいかをたずねた設問では、女の子男の子の区別なく様々
な能力を身につけてほしいとする割合が高くなっているものの、「正義感のある子に」や「経済的
世論調査
12.4
岬町調査
12.8
大阪府調査
男性
36.0
30.4
42.4
7.0
7.0
49.7
18.4
14.4
13.3
世論調査
また、実際の家庭生活での役割分担をみると、
「生活収入を得る」は「主に夫・パートナー」
、そ
の他の「食事の用意」
「食事のあとかたづけ」
「掃除」等は「主に妻・パートナー」の割合が高くな
っており、家庭内の仕事が性別で役割分担されていることがわかりました(図 -14)
。
27.9
どちらかといえば賛成
※大阪府調査は「わからない」の選択肢はなし
( 3 )男女共同参画社会に対する本町での取組
25.2
20%
40%
どちらかといえば反対
0.0
(N=298)
1.0
3.8 (N=1,432)
60%
80%
反対
わからない
100%
無回答
資料:内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」
(平成24年)
大阪府「男女共同参画に関する府民意識調査」
(平成21年)
岬町「男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
庁内の男女共同参画を推進するため、毎年職員研修として人権研修を行い、個人の人権の尊重や
男女共同参画に関する意識向上に努めています。
しかし、町政の中での政策・方針決定過程への参画は進まず、町の管理職に占める女性の割合は、
7 . 7 %にとどまっています(図 -15)が、小・中学校の校長、教頭においては平成23年度に 8 名
中 3 名おり、府内の公立平均を上回っています(表 - 1 )
。審議会等の委員における女性の割合は平
成23(2011)年 4 月で20. 9 %と、「岬町男女共同参画プラン」の目標数値である30%に達して
いません(図 -16)
。
10
15.8
(N=243)
0.0
0%
賛成
41.8
0.0
9.1
に自立できる子に」は「主に男の子に」、「素直でだれにでも好かれる子に」では「主に女の子に」
を選ぶ割合が高くなっています(図 -13)
。
2.8
(N=1,601)
2.9
25.9
(N=382)
0.3
11
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
80%
35.4
無回答
60%
18.5
知らない
40%
14.4
9.3
言葉は聞いたことが
ある
20%
34.3
少しは中身を知って
いる
0%
よく知っている
女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(以下、
「平成24年町民意識調査」という。
)では、
「男
33.7
無回答
ープ」の発行等を通して啓発に努めてきました。しかし、平成24(2012)年に実施した「岬町男
5.3 17.3
知らない
男女共同参画に関する記事の広報誌への掲載や、毎年全戸配布する男女共同参画啓発紙「ミズケ
男性 N=243
言葉は聞いたことが
ある
( 1 )男女共同参画社会に関する町民意識
少しは中身を知って
いる
基本目標Ⅰ 「あらゆる分野での男女共同参画を推進するための条件
整備」に関する取組等について
第1章
女性 N=300
よく知っている
5
図- 8 「男女共同参画社会」という言葉の認知度
第 1 次男女共同参画プランに基づくこれまでの取組と
平成24年度町民意識調査から見える成果と課題
女性 N=300
大阪府調査
世論調査
64.7
(N=1,601)
0.2 0.0
20%
40%
60%
9.9
80%
11.3
9.3 3.7
15.0
2.3
100%
40%
0.0
12.3
6.7
69.7
20%
17.7
17.0
1.7 1.3
79.0
0%
3.3
3.3 2.7
3.0 15.0
(N=298)
0.6
(N=1,432)
4.4
0.0
0.8
13.3
2.3
(N=243)
資料:内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成24年)
大阪府「男女共同参画に関する府民意識調査」(平成21年)
岬町「男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
12
1.7
76.0
10.1
7.0
1.0
2.3
30.0
55.6
8.7
0%
24.8
52.3
2.3
4.1
9.9
2.9
無回答
男性
14.8
45.3
13.2
特に身につけてほしい
と思わない
(N=382)
67.7
岬町調査
4.3 0.3
1.7 12.0
81.7
2.6
2.5
主に男の子に
2.6
主に女の子に
5.5
両方に
0.3
19.8
62.1
12.7
世論調査
15.4
57.6
16.0
大阪府調査
無回答
女性
100%
(N=300)
0.3
2.6
80%
男性 N=243
特に身につけてほしい
と思わない
主に男の子に
主に女の子に
8.7
60%
60%
80%
①優しく思いやりのある子に
②正義感のある子に
2.1
62.6
③経済的に自立できる子に
2.9
64.2
④協調性のある子に
75.3
⑤自分の意見を持ち、
はっき
り言える子に
75.7
⑥素直でだれにでも好かれる
子に
20%
40%
1.6
14.8
18.9
19.8
2.5
0.0
13.2
1.616.0
4.5
2.5
1.2
9.5 11.1
8.6 2.5
2.9 14.4
71.6
0%
100%
8.2 0.8
3.3 12.3
75.3
60%
80%
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
13
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
女性 N=300
両方に
16.0
40%
10.3 8.6
4.9
図-13 子どもへの希望
無回答
わからない
女性が優遇されている
どちらかといえば
女性が優遇されている
平等である
どちらかといえば
男性が優遇されている
男性が優遇されている
1.3
7.7
47.3
18.7
20%
5.3
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
図-11 「社会全体」
における男女の地位の平等感
(全国・大阪府・岬町)
岬町調査
0%
100%
36.2
無回答
80%
わからない
60%
34.6
そう思わない
40%
7.7
3.7
どちらかといえば
そう思わない
20%
8.7 14.7
どちらかといえば
そう思う
36.7
そう思う
0%
無回答
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
わからない
80%
28.7
男性 N=243
そう思わない
60%
どちらかといえば
そう思わない
40%
12.8 8.6
2.5
どちらかといえば
そう思う
20%
5.3
そう思う
0%
37.0
無回答
100%
わからない
80%
33.7
女性 N=300
そう思わない
60%
どちらかといえば
そう思わない
9.7 16.0 9.0
2.3
どちらかといえば
そう思う
そう思う
無回答
40%
わからない
20%
41.0
男性 N=243
そう思わない
0%
どちらかといえば
そう思わない
どちらかといえば
そう思う
そう思う
22.0
図-12 「男の子は男の子らしく、
女の子は女の子らしくしつけたほうがよい」
という考え方について
第1章
図-10 「家族を養い守るのは男の責任である」
という考え方について
表- 1 小中学校の校長・教頭の女性の人数の推移
(岬町)
女性 N=300
③掃除
26.9
3.0
27.9
13.7
2.5
53.8
4.1
2.5
13.2
1.5
41.1
5.1 4.1
15.2
1.5
58.9
15.2
11.7 7.6
9.6
0.5
1.5
69.0
19.8 1.5
1.0
50.8
20%
9.6
6.1
40%
60%
80%
20.8
14.9
④食料品・日用品の買い物
⑤自治
(区)
会への参加
⑦日常の家計管理
8.8
0%
2.8
1.1
16.0
1.7
33.7
5.0 3.9
56.9
16.0
0.0
0.0 8.3
2.2
64.1
5.5
20%
38.1
40%
17.1
0.6
8.3
60%
23.2
80%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
図-15 公務員管理職の女性割合の推移
(国・大阪府・岬町)
(%)
国家公務員
(本府省課室長相当職以上)
10
女性
計
女性
計
女性
計
女性
3
1
3
1
1
0
1
0
17年度
3
1
3
1
1
0
1
0
18年度
3
2
3
0
1
0
1
0
19年度
3
1
3
1
1
0
1
0
20年度
3
1
3
1
1
0
1
0
21年度
3
1
3
1
1
0
1
1
22年度
3
1
3
1
1
0
1
1
23年度
3
2
3
1
1
0
1
0
資料:大阪の学校統計
図-16 審議会等における女性委員割合の推移(国・大阪府・岬町)
(%)
国
40
35
31.1
30
25.7
25
20
24.7
22.2
25.0
23.0
31.9
26.8
23.8
大阪府
33.0
28.2
24.9
20.0
33.4
30.9
24.1
市町村
(府内)
34.2
31.3
24.4
11.5
6.3
5.3
4
2
0
5.7
平成13
1.6
0.0
平成16
1.7
5.3
5.4
5.0
1.9
2.0
2.2
18
19
20
5.9
5.7
6.0
5.3
2.4
2.5
14
15
16
17
18
21
22
5.3
4.9
0.0
17
23 (年度)
資料:国は総務省・人事院「女性国家公務員の採用・登用の拡大状況等のフォローアップの実施結果」(各年 1 月15日現在)、大阪府は大阪
府人事課調べ、岬町は内閣府「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況」(各年 4 月 1 日現在)
14
32.4
24.9
25.2
36.0
33.2
33.8
33.2
26.6
26.5
26.1
10.4
22.2
34.5
20.9
11.2
19
20
21
22
23(年)
資料:国は内閣府「国の審議会等における女性委員の参画状況調べ」
(各年 9 月30日現在)
、大阪府と市町村は大阪
府男女共同参画・府民協働課調べ(各年 4 月 1 日現在、ただし市町村の平成13年は 6 月 1 日現在)
、岬町は、
内閣府「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況」
(各年 4 月 1 日現在)
大阪府(知事部局課長級以上)
6.3
32.3
35.8
10
岬町(課長級以上 一般行政職のみ)
6.1
35.9
岬町
21.0
8
6
34.5
21.2
15
100%
中学校教頭
計
3.9
0.0 8.3
中学校校長
平成16年度
0.0 7.7
49.7
33.1
24.3
6.6
4.4
60.2
17.1
⑧子どもの世話や介護・看護
100%
13.3
14.4
9.4
0.6
68.0
30.4
⑥生活収入を得る
2.8
小学校教頭
15
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
0.5 11.2
3.6
0.6 7.2
73.5
11.0 9.4
無回答
②食事のあとかたづけ
家族全員
2.0 10.7
3.6
67.5
6.1
11.0
5.0
①食事の用意
その他の家族
11.2
主に妻・パートナー
72.1
5.1
主に夫・パートナー
1.5
9.6
夫婦・カップルで
同じくらい
6.6
無回答
家族全員
2.0
76.6
1.5
0%
その他の家族
主に妻・パートナー
主に夫・パートナー
夫婦・カップルで
同じくらい
8.6
小学校校長
男性 N=243
第1章
図-14 家庭での仕事の役割分担
している割合が高くなっています(図 -17、18)。
男女が共に、仕事とその他の生活を充実させ、地域や家庭等で活躍するためには、仕事と生活の調
和(ワーク・ライフ・バランス)の実現が重要であるという認識を普及することが求められています。
( 1 )男女が共に参画できる協働のまちづくりの取組
全体
を活かし、
「第 4 次岬町総合計画」においても協働のまちづくりをめざし、子育て支援、高齢者施策、
環境保全等の課題解決に取り組んでいます。
地域づくりでは、従来の自治会活動等の地域活動と共に福祉、子育て等多岐にわたる課題解決型
の市民活動グループによる活動も活発に行われ、女性が積極的に参加しています。自治区組織では、
全体 上段/実数
下段/%
女性の自治会長は少ないものの、班長会議では女性が多く、女性の意見が反映されています。また、
20歳代
「ふれあい大運動会」や「ふれあい教育フェスタ」には老若男女が集い、様々な活動団体が主体的
女 性
に活動・連携し、子どものエンパワメントが図られています。町においては、人権啓発のブースを
設置するなど、町民との協働としての成果も上がっています。
高齢者施策としては、いつまでも元気で自立して暮らせるよう介護予防の事業を行い、参加者は
リピーターと口コミで増加しているところです。また、地区福祉委員等を中心に、いきいきサロン
「平成24年町民意識調査」によると、今後の地域活動への参加意向は、各年代共に高くなってお
50歳代
70歳以上
り(表 - 2 )、今後の多世代にわたる町民が参加・参画しやすいしくみの工夫が必要です。一方、
20歳代
政策・方針決定過程への女性の参画や男性や若年層の参加・参画が少ないという課題もあります。
男 性
( 2 )男女が共に参画できる子育て支援の取組
子育て支援では、
「こんにちは赤ちゃん事業」として保健センターのスタッフと民生委員が連携し、
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
全戸訪問を実施しています。学童保育指導員に対する研修を毎年実施するとともに、子育て支援セ
では、子育て世代や青少年の居場所づくりを行っています。
40歳代
60歳代
を開催し、地域の交流を図っています。
ンターの「みんなが集える場」や、
「中高生の居場所づくり(中高生世代の居場所 ぴあ・ぽーと)」
30歳代
70歳以上
106
19. 2
6
28. 6
7
20. 6
6
17. 6
5
10. 6
10
12. 2
9
11. 1
4
50. 0
10
50. 0
6
24. 0
14
34. 1
19
27. 5
9
11. 3
これまで参加し これまで参加
たことがある、 したことがな
現 在 参 加して い、今後も参
い る、今 後 は 加したくない
参加したくない
57
115
10. 3
20. 9
2
9
9.5
42. 9
5
8
14. 7
23. 5
5
4
14. 7
11. 8
5
10
10. 6
21. 3
9
11
11. 0
13. 4
6
22
7.4
27. 2
1
1
12. 5
12. 5
1
6
5.0
30. 0
4
8
16. 0
32. 0
3
5
7.3
12. 2
6
13
8.7
18. 8
9
16
11. 3
20. 0
無回答
71
12. 9
ー
ー
2
5.9
2
5.9
2
4.3
13
15. 9
23
28. 4
ー
ー
ー
ー
1
4.0
3
7.3
4
5.8
17
21. 3
表- 3 性・年代別 1日の仕事にかかる時間
(平日)
て分野の住民活動も活発です。
( 3 )防災における男女共同参画の取組
20歳代
女 性
国の「第 3 次男女共同参画基本計画」に掲げられた「防災における男女共同参画」については、
「岬
町地域防災計画」の下で、防災・減災に向けた取組を進めているところです。女性消防団では、防
災の啓発や救急講座など熱心な活動が行われ、一人ひとりの防災力の向上をめざして防災マップの
30歳代
40歳代
50歳代
作成・配布、防災訓練の実施、自主防災組織の組織化に取り組んでいるところですが、先の東日本
60歳代
大震災の教訓を踏まえ、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立をめざす必要があります。
20歳代
男 性
( 4 )仕事と生活の調和による男女共同参画の推進
「平成24年町民意識調査」では、30歳代、50歳代の男性の労働時間は平日で10時間を超える割
合が50%を超えています(表 - 3 )
。また、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)
」に
30歳代
40歳代
50歳代
ついての設問では、男女共に、仕事も家庭生活も地域活動も個人生活も複合的に優先したいと考え
16
これまで参加
したことがな
い、今後は参
加したい
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
また、「岬子育てネットワーク」のメンバーが子育て支援センターの運営に協力するなど、子育
ているにもかかわらず、実際の生活では、「仕事」あるいは「家庭生活」のどちらかを単独で優先
551
100. 0
21
100. 0
34
100. 0
34
100. 0
47
100. 0
82
100. 0
81
100. 0
8
100. 0
20
100. 0
25
100. 0
41
100. 0
69
100. 0
80
100. 0
これまで 参 加
し たこと が あ
る、現 在 参 加
している、今後
も参加したい
202
36. 7
4
19. 0
12
35. 3
17
50. 0
25
53. 2
39
47. 6
21
25. 9
2
25. 0
3
15. 0
6
24. 0
16
39. 0
27
39. 1
29
36. 3
60歳代
全体
なし
14
100. 0
19
100. 0
29
100. 0
31
100. 0
25
100. 0
5
100. 0
20
100. 0
22
100. 0
31
100. 0
33
100. 0
1
5.0
2
9.1
1
3.2
2
6.1
時間~ 6 時間~ 8 時間~ 10時間~ 12時間以上
4 時間未満 64時間未満
8 時間未満 10時間未満 12時間未満
1
4
4
2
3
7.1
28. 6
28. 6
14. 3
21. 4
1
8
5
2
3
5.3
42. 1
26. 3
10. 5
15. 8
4
3
7
9
4
2
13. 8
10. 3
24. 1
31. 0
13. 8
6.9
4
7
4
10
3
3
12. 9
22. 6
12. 9
32. 3
9.7
9.7
4
9
3
4
2
1
16. 0
36. 0
12. 0
16. 0
8.0
4.0
2
1
1
1
40. 0
20. 0
20. 0
20. 0
1
1
6
7
4
5.0
5.0
30. 0
35. 0
20. 0
3
10
2
4
13. 6
45. 5
9.1
18. 2
1
3
8
6
10
3.2
9.7
25. 8
19. 4
32. 3
5
2
8
9
5
1
15. 2
6.1
24. 2
27. 3
15. 2
3.0
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
17
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
表- 2 性・年代別 地域活動への参加意向
岬町は、人口規模的に住民一人ひとりの顔が見え、心の通う関係がつくれる環境です。そのよさ
第1章
基本目標Ⅱ 「男女共同参画社会を実現するための
地域・まちづくりの推進」に関する取組等について
無回答
(1)
安全・安心分野における男女共同参画の取組
子どもや高齢者等の安全を守る取組として、「地域安全センター」を淡輪、深日、多奈川小学校
の 3 ヶ所に設置し、学校、PTA、自治区、地域住民(老人クラブなど)等が中心となって運営を行
っています。また、小学校の登下校を見守る安全ボランティアが100人を超え、安心・安全の地域
づくりが男女を問わない住民の協力の下で展開されています。
24.3
4.4 2.2
N=136
(2)
DV防止対策と被害者支援の取組
児童虐待の防止・予防の取組としては、淡輪駅・みさき公園駅においてオレンジリボンキャンペ
男性
5.3
5.3
21.3
26.6
11.7
4.3
16.0
6.4 3.2
N=94
ーンを実施しています。また、子どもを取り巻く関係機関で組織する「要保護児童対策地域協議会」
を立ち上げ、代表者会議・実務者会議を定例で行うほか、保健センター、学校、幼稚園・保育所と
0%
20%
40%
60%
80%
常に連携を図っています。
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
近年増加している高齢者虐待に関する通報は多く、警察や病院とも虐待予防のためのネットワー
クを図っています。
庁内では、様々な相談窓口を設けており、DV 被害相談があった場合、関係各課・岸和田子ども
家庭センターと情報を共有し、連携をとりながら、DV 被害者の保護・DV 被害再発防止に努めて
図-18 ワーク・ライフ・バランスの現実
(60歳未満)
います。
無回答
わからない
﹁仕事﹂
と
﹁家庭生活﹂
と
﹁地域・個人
の生活﹂
をともに優先している
﹁家庭生活﹂
と
﹁地域・個人の生活﹂
を
ともに優先している
﹁仕事﹂
と
﹁地域・個人の生活﹂
を
ともに優先している
﹁仕事﹂
と
﹁家庭生活﹂
を
ともに優先している
﹁地域・個人の生活﹂
を
優先している
﹁家庭生活﹂
を優先している
﹁仕事﹂
を優先している
「平成24年町民意識調査」によると、DV 被害の経験のうち、「命の危険を感じるほどの暴行」
を何度も受けた女性の割合が 2 . 3 %、「なぐったり、けったり、物を投げつけたり、突き飛ばした
りするなどの身体に対する暴行」を何度も受けた女性の割合は、 3 . 9 %となっています(図 -19)。
セクシュアル・ハラスメントについては、女性の場合、職場では約26%、学校や地域では10%の
割合で被害経験があることがわかりました(図 -20)。
また、女性の人権が侵害されていると思うものとして「ドメスティック・バイオレンス(DV)
やデート DV」「セクシュアル・ハラスメント」の割合が相対的に高くなっていますが、それでも
男女共に30%前後であり、暴力が人権侵害であるという認識を高める必要があり、これまで以上
女性
34.6
1.5
22.1
20.6
0.7 5.9 4.4 5.9
4.4
N=136
の啓発活動が望まれます(図 -21)。
(3)
労働分野における男女共同参画の取組
男性
46.8
10.6
1.1
18.1
5.3 3.2 3.2
6.4
5.3
N=94
就労に関する取組では、地域就労支援センターにおいて女性、高齢者、ひとり親家庭、障がい者
等、就労に結びつきにくい人々への支援や就労相談を行っていますが、そのほかの取組としては、
0%
20%
40%
60%
80%
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
国や大阪府から提供されるポスターやリーフレットの配布等にとどまり、働く場における男女平等
に関する取組が徹底されていない状況があります。
平成22(2010)年の国勢調査の結果をみると、岬町における女性の労働力率は、20歳代後半
で全国平均を上回るものの、結婚や出産、子育て期にあたる30歳代で落ち込んでその後もほとん
ど上昇しない状況で、いわゆる M 字型曲線を描いています(図 -22)。この結果からは、女性の就
労が、結婚や出産、子育てによって大きな影響を受けていることと、再就職の場が多くないことが
うかがえます。
また、岬町は、府内にも数少ない水産業のある町ですが、 6 次産業で活躍する女性も見受けられ
ません。農業委員会委員は男性のみが立候補し、委員に就任する状況が続いています。
18
19
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
14.0
わからない
2.2
﹁仕事﹂
と
﹁家庭生活﹂
と
﹁地域・個人
の生活﹂
をともに優先したい
21.3
﹁家庭生活﹂
と
﹁地域・個人の生活﹂
を
ともに優先したい
3.7
﹁仕事﹂
と
﹁地域・個人の生活﹂
を
ともに優先したい
20.6
﹁仕事﹂
と
﹁家庭生活﹂
を
ともに優先したい
﹁地域・個人の生活﹂
を優先したい
﹁家庭生活﹂
を優先したい
﹁仕事﹂
を優先したい
7.4
女性
基本目標Ⅲ 「女性の人権が尊重される社会づくり」に関する
取組等について
第1章
図-17 ワーク・ライフ・バランスの希望
(60歳未満)
図-20 セクシュアル・ハラスメントやストーカー行為等の被害経験
今では、ウイッシュ講座の講師を担当しています。
【職場】
生涯を通じた女性の心とからだの健康づくりの一環として、乳がん、子宮がん検診については、
無料クーポンを配布しているものの、子宮がん検診24%、乳がん検診28%と受診率は低く、受診
率の向上に向けた取組が求められています。
63.6
29.1
③あなたの交友関係や携帯
電話を細かくチェックされ
たり、外出を制限される
29.1
④実家の親・きょうだい、友人
との付き合いをいやがられ
たり、禁止される
2.3
28.7
67.4
1.6
5.0
6.6
9.3
2.3
58.1
28.7
⑦なぐったり、
けったり、物を投
げつけたり、突き飛ばしたり
するなどの身体に対する暴
行を受ける
28.7
67.4
1.6
3.9
30.2
60.9
5.0
20%
40%
60%
80%
1.5
7.8
2.0
5.4
2.9
4.9
68.1
24.5
67.2
25.0
5.4
男性N=165
24.5
身体をじろじろ見られたり、触
られたりする
宴会などでお酌やデュエット
を強要される
25.5
65.7
8.3
73.0
⑨いやがっているのに性的な
行為を強要される
0.5
2.5
71.6
20%
40%
25.0
25.0
80%
男性N=142
2.1
0.0
3.1
1.0
0.0
1.3
0.5
0.0
73.9
7.3
100%
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
20%
90.2
89.7
40%
60%
94.4
【家庭】
80%
100%
4.5
3.5
0.6
0%
20%
40%
60%
80%
100%
4.7
4.9
2.,6
女性N=200
男性N=162
4.5
0.3
0.0
女性N=191
男性N=151
0.0
1.9
0.0
3.0
0.0
0.0
0.0
1.0
0.5
0.6
0.0
上記のような経験はない
25.5
60%
女性N=193
1.4
0.0
0.0
性的な行為を強要される
100%
0.5
2.2
0.6
80%
1.6
8.8
しつこくつきまとわれる
(スト
ーカー行為)
60%
1.6
【地域】
年齢や身体のことについて不
愉快な意見や冗談を言われる
40%
0.0
0%
性的なうわさを流される
1.0
0.0
2.0
20
女性N=226
3.6
上記のような経験はない
卑わい な 言 葉をかけられた
り、
わい談をされる
1.0
0%
25.0
24.5
⑧命の危険を感じるほどの暴
行をされる
100%
性的な行為を強要される
20%
6.7
8.4
1.2
0%
5.6
1.2
66.2
68.1
28.3
100%
18.1
8.4
性的なうわさを流される
しつこくつきまとわれる
(スト
ーカー行為)
48.0
6.4 20.6
71.6
60.1
【学校】
80%
0.0
⑤あなたのお金を取り上げた
0.5
り、預貯金を勝手におろされ
3.4
る、家にお金を入れない
⑥
「だれのおかげで、
お前は食
べられるんだ」
「かいしょうな
し」
などと言われる
60%
2.4
宴会などでお酌やデュエット
を強要される
無回答
28.7
61.2
7.0
0%
65.5
②あなたが大切にしている
ものを、
わざと壊したり捨
てたりされる
まったくない
2.7
①大声でどなられる
1、
2度あった
︵ある︶
5.4
29.5
何度もあった
︵ある︶
1.9
無回答
3.5
3.9
まったくない
1、
2度あった
︵ある︶
何度もあった
︵ある︶
2.3
男性 N=243
32.2
25.6
7.3
40%
0.0
2.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
89.0
93.2
94.8
97.4
※無回答が20〜40%を占めるため有回答者を母数として再集計、
「その他」は回答数が60%未満であるため削除
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」
(平成24年度)
21
第2次男女共同参画プランの策定にあたって
身体をじろじろ見られたり、触
られたりする
女性 N=300
20%
年齢や身体のことについて不
愉快な意見や冗談を言われる
卑わい な 言 葉をかけられた
り、
わい談をされる
図-19 DVの被害経験
12.8
0%
第1章
また、女性の起業支援として、
「ウイッシュ講座」を開講し、パートナースタッフが約10名誕生、
図-21 女性の人権が侵害されていると思うこと
0%
20%
40%
60%
27.3
職場における男女の待遇の違い
28.4
36.7
男女の役割を固定した考え方
32.9
21.0
女性の社会進出のための支援制度の不備
20.6
31.0
セクシュアル・ハラスメント
28.0
第
23.7
ストーカー行為
21.8
16.0
売買春
(援助交際を含む)
19.8
17.3
女性の性を誇張した広告
21.4
第 2 次男女共同参画プランの
11.7
ポルノ雑誌・コミック
15.2
12.7
アダルト向けのビデオやゲーム等
16.0
概 要
15.7
人身売買
17.7
14.7
インターネット
(携帯電話を含む)
上のアダルト
向けサイト
14.8
10.7
電車内等での性情報の氾濫
(つり広告や乗客
の読むスポーツ新聞・コミックなど)
15.2
ドメスティック・バイオレンス
(夫婦・パートナー
間の暴力、
DV)
やデートDV
(恋人からの暴力)
31.3
28.8
1.3
その他
1.2
女性 N=300
13.7
特にない
男性 N=243
15.2
資料:岬町「岬町男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」(平成24年度)
図-22 年齢階級別労働力率
(全国・大阪府・岬町)
(%)
100
97.3
96.3
93.0
97.0
96.0
95.5
91.7
87.0
80
71.2
70.4
68.0
60
78.7
77.8
63.0
69.4
72.5
68.0
66.1
68.4
66.8
65.0
68.1
63.5
75.8
73.8
71.5
73.2
70.4
63.9
68.4
59.3
68.1
51.2
40
47.5
44.4
17.0
20
15.4
14.2
12.1
0
15∼19
20∼24
25∼29
2章
岬町
(男性)
岬町
(女性)
大阪府
(女性)
全国
(女性)
30∼34
35∼39
40∼44
45∼49
50∼54
20.3
31.7
14.9
7.1
55∼59
60∼64
14.4
65∼ (歳)
資料:総務省「国税調査」(平成22年)
22
( 1 )第 2 次男女共同参画プランの目的と基本理念
第 2 次男女共同参画プラン(以下「第 2 次プラン」という。
)は、男女が互いにその人権を尊重
(2)
第 2 次プランの構成
第 2 次プランは、「第 2 次男女共同参画プランの策定にあたって」(第 1 章)、「第 2 次男女共同参
画プランの概要」
(第 2 章)、
「第 2 次男女共同参画プランのめざす方向」
(第 3 章)で構成しています。
の実現を目的とします。
的施策を掲げ、その目標を達成するための「施策の方向」、それに基づく「施策の内容」について
野に参画し、性別、年齢、国籍、障がいの有無にかかわらず、心豊かに暮らせる男女共同参画社会
第 3 章の「第 2 次男女共同参画プランのめざす方向」では、男女共同参画を推進する 8 つの基本
記述しています。
なお、基本的施策については、国の「第 3 次男女共同参画基本計画」の「施策の基本的方向」で
第 2 次プランのめざす姿は、
男女共同参画社会の実現
基本理念としては、「岬町男女共同参画推進条例」に 6 つの基本理念を掲げ、町、町民、教育関
係者、事業者が共に男女共同参画のまちづくりに取り組むための指針とします。
基 本 理 念
( 1 ) あらゆる差別を受けることなく男女の人権が尊重されること
( 2 ) 性別による固定的な役割分担等に基づく制度又は慣行が改善されること
( 3 ) 様々な方針の立案及び決定に男女が平等に参画する機会が確保されること
( 4 ) 家事、育児、介護等の家庭生活と仕事などの活動の両立を図ること
( 5 ) 生涯にわたる性と生殖に関する事項は自らが決定する権利が尊重されること
( 6 ) 男女間におけるあらゆる暴力が根絶されること
ある15分野を岬町の現状にそって組み替えたものです。
(3)
第 2 次プランの位置づけ
1 このプランは、「男女共同参画推進条例」第10条に基づく男女共同参画の推進に関する施策を
総合的かつ計画的に実施するためのプランです。「男女共同参画社会基本法」第14 条第 3 項に
規定されている「市町村男女共同参画計画」にあたります。
2 国では、平成22(2010)年に「第 3 次男女共同参画基本計画」が策定され、大阪府でも、翌
年に「おおさか男女共同参画プラン(2011-2015)」を策定しています。このプランは、これ
らの内容を踏まえつつ、岬町の特性を反映したものです。
3 この第 2 次プランは、「第 4 次岬町総合計画」(平成23〜平成32(2011〜2020)年度)の部
門別プランの一つであり、「岬町次世代育成支援行動計画及びみさき健やか親子21」(平成22〜
平成26(2010〜2014)年度)、「岬町地域福祉計画・地域福祉活動計画」(平成21〜平成25
(2009〜2013)年度)、「岬町高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」(平成21〜平成25
(2009〜2013)年度)等の岬町の計画とも整合性を図り、男女共同参画を推進するために、総
合的かつ計画的に施策を実施するという視点からまとめています。
4 この第 2 次プランの一部分である「岬町 DV 施策に関する基本方針及び計画」は、「配偶者か
らの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV 防止法)」第 2 条の 3 第 3 項に規定されてい
る「市町村基本計画」にあたります。
(4)
第 2 次プランの期間
平成25(2013)年度から平成34(2022)年度までの10ヵ年を目標年度とします。ただし、
国内外の動向や社会経済情勢の変化に対応し、適切な施策の推進を図るため、 5 年をめどに計画の
見直しを行うものとします。
(5)
計画の進行管理
第 2 次プランの達成度や取組の進捗状況を的確に把握・評価するため、指標等を活用しながら、
より効果的なプラン推進に資するための進行管理を行います。
24
25
第2次男女共同参画プランの概要
男女平等に基づく互いの人権の尊重と
第2章
するとともに、性別にかかわりなく、一人ひとりがそれぞれの個性と能力を発揮して、あらゆる分
( ₆ )第 2 次プラン全体に関わる基本的視点
この第 2 次プランでは、次の 3 つの視点を持って男女共同参画社会の実現に向けた取組を進めま
す。
1 .超高齢社会に対応した男女共同参画施策の推進
岬町では、平成23(2011)年 9 月末の65歳以上の男女比は約 4 対 6 であり、75歳以上に
なると約 3 対 7 と、高齢になるほど女性が多くなっています。今後も75歳以上の後期高齢者
第
が増加し、なかでも女性高齢者の割合はより一層高まると同時に、女性高齢者のひとり暮ら
しが多くなることが予想されます。
女性高齢者は、性別役割分業などの下で男性に比べて就業期間が短く賃金も低かったため
3章
に男性に比べて資産や年金などの収入が少ない場合もあります。そして、健康面でも、女性
高齢者には骨折が多く、退院後家庭で十分療養できない等の課題があります。
また、男性高齢者には長年仕事を中心とした生活を送ってきたため、家族や地域の人との
交流が乏しい人が多く、家事の苦手な人も多い状況があります。こうした男女の違いを踏ま
えて様々な施策を展開していけるよう、このプランを活用していきます。
第 2 次男女共同参画プランの
めざす方向
一方、人生100年時代の中で、社会から支えられる存在ではなく、地域が抱える課題を解
決する「地域社会の主役」として活躍できる社会を実現していくことが重要です。男女が共に、
身の回りのことは自分で行うという「自己力」を高めるとともに、長い人生を活き活きと自
立し、誇りを持って社会の支え手や担い手として活躍できるよう、このプランで方向性を示
します。
2 .地域における男女共同参画の視点に立った取組
男女共同参画社会の実現は行政のみでできるものではありません。本町においては、教育
や福祉等の施策の中で、町民自らが主体的に運営に参加・参画する素地ができあがっています。
今後はそこに男女共同参画の視点を加味し、男女が共に参画できるしくみや女性のリーダー
の発掘・育成を進めます。
3 .男性、子どもにとっての男女共同参画の推進
男性にとっての男女共同参画社会形成の意義について理解を深め、男性自身も「男らしさ」
にとらわれず、職場、地域、家庭において活き活きと活躍し、喜びを感じられる心豊かな生
き方ができるよう支援します。
次代を担う子どもたちが健やかに育ち、一人ひとりの個性と能力を発揮できるよう、子ど
もの頃から男女平等・男女共同参画への理解が進むよう取組を進めます。
■第 3 章では、第 2 次プランの計画期間における実施計画として、施策ごとの主な事業を記載していますが、
社会経済情勢等の変化、または、第 2 次プランの進捗状況により、施策ごとの事業の見直しを行います。
■課名の標記についての説明
まちづくり戦略室・・・秘書人事担当・企画地域再生担当・危機管理担当のいずれか、または全て
教育委員会・・・・・・学校教育課・指導課・生涯学習課のいずれか、または全て
学校教育課・・・・・・学校教育係・淡輪幼稚園・給食センターのいずれか、または全て
生涯学習課・・・・・・生涯学習係・青少年センター・文化センター・淡輪公民館のいずれか、または全て
26
基本的施策
施策の方向
Ⅱ
1
基本的施策
第 2 次プランの施策体系
(5)
広報・啓発活動では、様々な分野に参画している女性の活
動の成果が広く世の中に目に見える形で伝わるように配慮
します。
(2)
男女共同参画に関する各種図書や児童図書、資料、DVD
等を整備し、いつでも町民が男女共同参画についての学習
ができる機会を充実します。
男女共同参画社会の形成に関する先進的な取組を行ってい
る諸外国の事例や国の統計や調査・研究結果を収集し、様々
な媒体を活用して提供します。
全ての町行政施策の立案の段階から男女共同参画の視点を
取り入れるよう努めます。
(3)
町職員の男女共同
参画意識の向上
(4)
相談の充実
岬町男女共同参画推進本部・実務担当者会の活動を活発に
し、庁内の男女平等・男女共同参画の実現を図ります。
町職員が男女共同参画の視点に配慮した施策の推進を図れ
るよう、研修や啓発、情報提供を充実します。
庁内におけるセクシュアル・ハラスメント等の防止対策の
ため、町職員に対し情報提供や啓発活動を充実します。また、
パワー・ハラスメント防止について積極的に働きかけます。
人権相談、法律相談、就労相談、行政相談等の相談窓口の
役割を明確化するとともに、その趣旨や内容を周知し、定
着を図るため、広報を充実します。
相談者の気持ちを尊重しながら、問題解決に向けた相談が
できるよう、相談にあたる職員、行政相談委員、人権擁護
委員、民生委員・児童委員の研修を充実します。
基本的施策
多様な選択を可能にする男女平等・男女共同
参画の視点に立った教育・学習の充実
男女共同参画に関
する情報の収集・
分析と提供
男女間の格差や不平等の実態を把握し、その解消を図ると
ともに、施策に役立てるため、男女別データを収集・提供
します。
町の管理職における女性の参画を推進します。
事業所、各種団体等に対し、管理職や役職への女性の参画
の拡大を啓発するとともに、自主的な取組のための情報提
供を行います。
(6)
女性の人材育成
全ての職員がその能力を十分に発揮し町政に参画できるよ
う、管理的立場への進出意欲の醸成に努め、性別を問わな
い人材の活用・登用を進めます。
広報誌等を活用して、雇用主や事業所等に対して、「男女
雇用機会均等法」など法制度の趣旨を周知するとともに、
女性に対する正当な評価や女性管理職の登用拡大などを働
きかけます。
施策の方向
施策の内容
「学校教育方針」等にそって男女平等に関する教育をさら
に推進します。
(7)
保育所・幼稚園・
学校等における男
女平等保育・教育
の推進
(8)
多様なニーズに対
応した楽しい生涯
学習の推進
(9)
男性にとっての男
女共同参画の推進
教職員や保育者、地域活動指導者に対して、男女共同参画
の意識啓発を行い、資質向上を図ります。
家庭において自立心や自己決定能力を育て、一人ひとりの
個性と能力を伸ばす教育が行えるよう、家庭における支援
を推進します。
性別にとらわれず、自身の進路に対する目的意識を高め、
労働を含め意欲を持って生活できるよう、子どもや保護者
に対する進路指導を充実します。
生涯学習の拠点である社会教育施設において、指定管理者
などと連携して、男女共同参画社会実現のための各種講座
や事業を実施します。
様々な分野へ女性が積極的に参画できるような能力開発と
意識啓発を促進します。
情報格差を少なくするため、パソコン教室を実施するなど、
情報活用能力の向上をめざします。
子育て支援センターや保健センター、岬町立アップル館等
と連携して、父親の育児参加を促進するセミナーやイベン
トを充実します。
生涯学習という視点に立って、定年後の男性や家族介護を
担っている男性、ひとり暮らしの男性が孤立しないよう、
仲間づくりを促進します。
男性が自立した生活を行うに必要な技術を習得できる講座
を開催します。
28
29
第2次男女共同参画プランのめざす方向
男女共同参画施策を進めるための基礎資料となるよう、男
女共同参画に関する意識や実態、取組状況等について継続
的に情報収集・分析を行います。
審議会等への女性の参画の割合を40%以上にすることをめ
ざすとともに、女性のいない審議会等をなくします。
女性職員が管理職としての能力を向上できる研修の機会を
提供するとともに、女性職員の職域・職務拡大や管理職へ
の登用についての理解が進むよう職員への研修・啓発を行
います。
Ⅲ
男女平等・男女共同参画という考え方の浸透
「男女共同参画社会基本法」等の国内法令や「女子差別撤
廃条約」等の条約について、子ども、高齢者、外国人等に
配慮して、その内容をわかりやすく周知するよう努めます。
施策の内容
第3章
国や大阪府の表現ガイドラインを活用して、町の発行する
広報やポスター、チラシ、ホームページ等において、固定
的な性差観にとらわれない、人権尊重の表現を推進します。
政策・方針決定過程への
男女共同参画の推進
Ⅰ
固定的な性別役割
分担意識の解消
あらゆる分野にお
ける政策・方針決
定過程への男女共
同参画
施策の内容
「男女共同参画週間」
「男女雇用機会均等月間」
「人権週間」
等、様々な機会をとらえて、広報・啓発活動を推進します。
(1)
施策の方向
施策の方向
Ⅳ
(10)
あらゆる機会を通じて、様々な分野で活躍している女性人
材の発掘を行い、好事例となる情報を提供します。
女性リーダー養成講座の開催や協働事業の実施等を通して、
指導的役割を果たすことのできる人材の育成に努めます。
岬“ゆめ・みらい”サポート事業実施団体に対して、男女
共同参画に関する研修や情報提供を実施します。
(11)
地域活動への参加・参画の重要性について、男性や若年層
に向けた啓発活動を充実します。
高齢者や障がい者、子育て世代等が活き活きと安心して暮
らすことのできるまちづくりに男女が協力して参加・参画
できるよう支援します。
(12)
防災やその他の分
野における男女共
同参画の推進
町民の環境保全活動や地域おこし等の活動が男女共同で行
われるよう、男女が協力した地域活動を推進します。
女性、高齢者、障がい者、子育て中の母親等の視点を取り
入れた防災計画や災害対応マニュアルの策定に努めます。
Ⅴ
男女が共に能力を発揮できる
就業環境づくり
働く場における男
女平等の促進
仕事とその他の生
活の調和の実現の
ための職場環境の
整備
町内事業所に対し、男女が育児・介護休業を取得しやすく、
職場復帰をしやすい環境づくりに努めるよう働きかけます。
母性保護のための規定があることを周知し、働きながら安
心して子どもを産み、育てることができる環境づくりの必
要性について事業所に働きかけます。
広報誌や情報紙を活用して、男女が働きやすい職場づくり
に取り組んでいる事業所を紹介します。
多様なニーズに対応できる保育サービスの充実に努めます。
(16)
仕事とその他の生
活の調和の実現の
ための社会的支援
の充実
保護者が帰宅するまでの間、子どもたちが安心して放課後
を過ごすことができるよう、学童保育を充実します。
子育てに関わる従事者に対し、性の固定観念にとらわれず、
個性を大切にした保育・教育が実施されるよう研修会等を
実施します。
各小学校区「地域安全センター」を中心に、子どもの安全
確保のための取組を推進します。
児童扶養手当制度やひとり親家庭等医療費支給制度により、
ひとり親家庭への経済的支援に努めます。
女性等が防災に取り組む力を身につける研修機会を充実します。
地域における防災リーダーという観点に立って、女性消防
団の活動を充実します。
施策の方向
(13)
(15)
施策の内容
施策の内容
「男女雇用機会均等法」等の労働関連法が一層定着するよう、
町民及び町内事業所に法制度の周知徹底を図ります。
町内事業所に対し、セクシュアル・ハラスメント等防止の
ための配慮義務の周知徹底に努めます。また、パワー・ハ
ラスメント防止について積極的に働きかけます。
小規模企業や自営業における女性の働きに対しての適正な
評価や、就業条件の整備を進めます。
女性の起業やキャリアアップ、再就業に役立つ技術が習得
できるよう、能力開発センター等関係機関が実施する講習
等の情報を提供します。
(14)
女性や若者等の就
業支援
事業所や労働者に対して、各種制度に関する情報提供を充
実します。
岬町地域就労支援センターと連携し、障がい者、ひとり親
家庭、生活保護世帯、在住外国人の雇用のための支援をし
ます。
岬町商工会等関係機関と連携し、女性企業家や女性経営者
等のネットワークづくりへの支援を行います。また、起業
に向けた支援に努めます。
経営・労務・税務・記帳などの相談や指導等を実施し、コ
ミュニティビジネスを支援します。
30
31
第2次男女共同参画プランのめざす方向
退職時などの機会をとらえて、「地域デビュー講座」や企
業の退職者講座等、地域への円滑な参画を支援する講座等
を充実します。
施策の方向
第3章
あらゆる世代が男
女共同参画で取り
組む地域づくりの
推進
岬町で活動する住民活動団体に対して、男女共同参画に関
する啓発活動や研修を充実します。
基本的施策
職業生活と家庭生活、その他の
社会における活動の両立支援
地域における男女共同参画の推進
基本的施策
女性リーダー育成
の支援と女性のエ
ンパワメント支援
施策の内容
Ⅵ
基本的施策
基本的施策
施策の方向
(17)
町内事業所や各種団体、学校に対して、セクシュアル・ハ
ラスメント等防止のための情報提供を進めます。
性暴力救援センター・大阪(SACHICO)等との連携を強
化し、相談窓口を充実します。
DV 被害者への情報提供や、町民等への普及啓発を充実し、
暴力根絶の意識づくりと、DV についての正しい理解の普
及を図ります。
(19)
DV に対する取組
の充実
「児童虐待防止法」では、児童の前で暴力がふるわれるこ
とは、子どもの心身を傷つけ、児童虐待になるとしています。
また、「配偶者暴力防止法(DV 法)
」では、裁判所の命令
により加害者が接近を禁じられる対象は、被害者本人だけ
でなく、その子どもにも適用されています。子どもへの
DV 被害の予防や支援を充実します。
子どもの頃からの男女平等教育と人権教育の推進、デート
DV に関する若年層への啓発・学習機会の提供、被害者に
同伴する子どもに対する支援、DV やデート DV について
の保育・教育に携わる職員、保護者への研修等、子どもへ
の施策を総合的に推進します。
施策の内容
健康教育や健康相談など生涯を通じて健康を自己管理でき
る施策を充実します。
子育て支援センター、地域包括支援センター、保健センタ
ー、地域福祉担当部門で行っている相談と連携の充実を図
ります。
健康手帳を活用し、自分の健康は自らつくるといった意識
を若い頃から持ってもらえるよう、広報誌等を通じて情報
の提供や講座の開催をしていきます。
だれもが、いつでも、どこでも、健康や体力づくりができ
るよう支援するとともに、多世代で集える場の提供を行い
ます。
(20)
生涯を通じた男女
の健康づくり支援
大学等との連携を深め、食料生産者など食に関わるあらゆ
る関係機関・団体と共に、望ましい食習慣の形成や食文化
の継承などの施策を総合的かつ計画的に推進します。
思春期の心身の変化にうまく対応できない児童・生徒を支
援するための啓発活動や相談体制を充実します。
妊娠・出産・産褥期の女性の健康保持に対し、両親学級や
新生児期の全戸訪問を通じて支援します。
わが国の自殺者全体の約 4 割が40歳代から60歳代の男性
である現状を踏まえ、特に中高年の男性に焦点を当てた自
殺予防に関する啓発活動を推進します。
高齢期を健やかに過ごせるよう、男女の課題の違いを考慮
した支援を進めます。
男女の性差について正しい知識の周知を図るとともに、多
様な性のあり方や性的マイノリティへの理解を深めるため
の啓発を推進します。
相談員等の育成や相談体制の充実を図り、被害者又は被害
者となる恐れのある者が安心して相談できる体制を充実し
ます。
緊急一時保護に関する対応マニュアルを作成し、関係部署・
機関が連携し、DV 被害者やその家族が安心して安全な場
所に一時避難できるよう、被害者への同行支援をできるか
ぎり実施する等、被害者の安全確保の徹底を図ります。
課題解決に関わる部署や関係機関が連携して、DV 被害者
が自立して生活できるよう、関連制度の活用を通した生活
基盤を整えるための支援、就業機会や住宅・生活費の確保、
子どもの就学等についての支援に努めます。
32
33
第2次男女共同参画プランのめざす方向
男女間のあらゆる暴力の根絶
町職員に対して、男女間での、また職場内での暴力防止に
関する研修を充実します。
施策の方向
第3章
Ⅶ
セクシュアル・ハ
ラスメント等の女
性に対する暴力防
止と被害者支援の
強化
地域住民や地域安全センターに参画する関係団体、警察署
等と協力連携して、地域を中心とした暴力根絶に向けた取
組を強化します。
生涯を通じた男女の健康づくり支援
(18)
DV、デート DV、セクシュアル・ハラスメント等が重大な
人権侵害であることや、暴力が起こる社会的背景に対する
理解を深め、暴力を許さない意識の浸透を図ります。
基本的施策
Ⅷ
暴力を許さない機
運の醸成
施策の内容
2
施策の方向( 2 ) 男女共同参画に関する情報の収集・分析と提供
第 2 次プランの基本的施策と施策の方向
基本的施策Ⅰ
男女平等・男女共同参画という考え方の浸透
岬町では、町民が、自分の人権だけではなく、相手の人権を尊重しながら、自身の個性と能
力を十分に発揮することができる、男女平等のまちづくりをめざしています。
国の「男女共同参画社会基本法」第 3 条においても、
「男女共同参画社会の形成は、男女の個
岬町での男女共同参画に関する現状や課題を把握するために、継続的に情報収集・分析、情報提
供をします。また、庁内で実施する調査・研究や情報収集にあたっては、男女間の違いや格差の実
態を把握できるよう、できるかぎり男女別データの表示・公開をします。
施策の内容
5
男女共同参画施策を進めるための基礎資料となるよう、男
女共同参画に関する意識や実態、取組状況等について継続
的に情報収集・分析を行います。
実施
充実
人権推進課
6
男女間の格差や不平等の実態を把握し、その解消を図ると
ともに、施策に役立てるため、男女別データを収集・提供
します。
実施
充実
人権推進課
7
男女共同参画に関する各種図書や児童図書、資料、DV D
等を整備し、いつでも町民が男女共同参画についての学習
ができる機会を充実します。
実施
充実
生涯学習課
人権推進課
8
男女共同参画社会の形成に関する先進的な取組を行ってい
る諸外国の事例や国の統計や調査・研究結果を収集し、様々
な媒体を活用して提供します。
実施
充実
人権推進課
人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が
旨として、行われなければならない」と規定されています。
本町に暮らす男女が、岬町は男女平等のまちであると宣言できるよう、男女平等や人権の尊
重の意識を高め、性別や年齢、障がいの有無、国籍等に縛られない、多様な生き方を尊重でき
る社会の形成をめざします。
担当課
男女共同参画の実現を妨げる大きな障がいの一つは、人々の意識の中に根強く残る固定的な性別
役割分担意識です。
「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」というきめつけは、個人の自由
な選択や活動を制約し、生きづらさにつながるばかりでなく、次代を担う子どもたちの生き方にも
影響を与えることになります。
職場、地域、教育の場、家庭など、社会のあらゆる場に存在する、性別による固定的な役割分担
について敏感な視点を持てるよう、広報・啓発活動を推進します。その場合、特に、男性や若者、
子どもの理解が進むような工夫をします。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
1
「男女共同参画週間」「男女雇用機会均等月間」「人権週間」
等、様々な機会をとらえて、広報・啓発活動を推進します。
2
広報・啓発活動では、様々な分野に参画している女性の活
動の成果が広く世の中に目に見える形で伝わるように配慮
します。
3
4
担当課
施策の方向( 3 ) 町職員の男女共同参画意識の向上
男女共同参画の視点に配慮した施策を実施するためには、施策や事業を企画し、実施する町職員
の意識がなにより重要です。
全庁で男女共同参画のまちづくりを進めるしくみをつくるとともに、研修を充実します。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
9
全ての町行政施策の立案の段階から男女共同参画の視点を
取り入れるよう努めます。
実施
充実
全課
担当課
充実
人権推進課
産業振興課
10
岬町男女共同参画推進本部・実務担当者会の活動を活発に
し、庁内の男女平等・男女共同参画の実現を図ります。
実施
充実
人権推進課
増加
充実
人権推進課
まちづくり戦略室
11
町職員が男女共同参画の視点に配慮した施策の推進を図れ
るよう、研修や啓発、情報提供を充実します。
充実
充実
まちづくり戦略室
国や大阪府の表現ガイドラインを活用して、町の発行する
広報やポスター、チラシ、ホームページ等において、固定
的な性差観にとらわれない、人権尊重の表現を推進します。
充実
充実
まちづくり戦略室
人権推進課
庁内におけるセクシュアル・ハラスメント等の防止対策の
ため、町職員に対し情報提供や啓発活動を充実します。
12
また、パワー・ハラスメント防止について積極的に働きか
けます。
充実
充実
まちづくり戦略室
「男女共同参画社会基本法」等の国内法令や「女子差別撤廃
条約* 2 」等の条約について、子ども、高齢者、外国人等に
配慮して、その内容をわかりやすく周知するよう努めます。
実施
充実
人権推進課
増加
* 1 固定的な性別役割分担意識
男女を問わず個人の能力等によって役割の分担を決めることが適当であるにもかかわらず、男性、女性という性別を理由として、役割
を固定的に分けることをいう。
* 2 女子差別撤廃条約
昭和54(1979)年に国連総会で採択され、わが国は昭和60(1985)年に批准。女姓に対するあらゆる差別を撤廃することを基本理
念とし、政治的、公的活動、教育、雇用、保健、家族関係等あらゆる分野での男女の平等を規定するもの。締約国は、条約の実施状況
について、少なくとも 4 年ごとに報告を提出することとなっている。
34
35
第2次男女共同参画プランのめざす方向
*1
施策の方向
( 1 ) 固定的な性別役割分担意識 の解消
第3章
個人としての能力を発揮する機会が確保されること、その他の男女の人権が尊重されることを
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の方向
( 4 ) 相談の充実
固定的な性別役割分担意識や男女の不平等、性差別に生きづらさを感じている人に対して、社会
基本的施策Ⅱ
的性別(ジェンダー)* 3 に敏感な視点を持って相談にあたることができるよう、相談に携わる者へ
の研修を充実します。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
人権相談、法律相談、就労相談、行政相談等の相談窓口の
13 役割を明確化するとともに、その趣旨や内容を周知し、定
着を図るため、広報を充実します。
実施
女性は、人口の半分を占め、自治会等の地域活動や市民活動、職場で活躍しているにもかか
わらず、政治、経済、社会等の分野における政策・方針決定過程への女性の参画は極めて低調で、
担当課
充実
人権推進課
まちづくり戦略室
産業振興課
充実
人権推進課
まちづくり戦略室
地域福祉課
男女共同参画社会実現のための大きな課題です。
国においては、政策・方針決定過程への女性の参画の拡大は、わが国の社会にとって喫緊の
課題であるととらえ、「社会のあらゆる分野において、2020年までに指導的地位に女性が占め
る割合が、少なくとも30%程度になるよう期待する」という目標を設定し、そのための方策と
して、様々な実効性のある積極的改善措置(ポジティブ・アクション)* 4 の推進を掲げています。
審議会等委員や町の管理職等への女性の参画が進まない要因を把握し、まず、行政において
女性の積極的参画を推進するとともに、地域や事業所の政策・方針決定過程への男女共同参画
を促進します。
行政、事業所、地域活動などにおける男女共同参画の実情を把握・公開するとともに、男女双方
が方針決定過程への参画の重要性についての啓発活動や情報提供を進めます。
また、政策・方針決定過程への男女共同参画を進めるため、目標値を設定して積極的に取り組み
ます。
2017年 2022年
担当課
までに までに
女性の
審議会等への女性の参画の割合を40%以上にすることをめ
維持
参画率 関係各課
15
ざすとともに、女性のいない審議会等をなくします。
40%以上
NO
施策の内容
16 町の管理職における女性の参画を推進します。
事業所、各種団体等に対し、管理職や役職への女性の参画
17 の拡大を啓発するとともに、自主的な取組のための情報提
供を行います。
増加
増加
まちづくり戦略室
実施
充実
関係各課
* 3 社会的性別(ジェンダー)
「社会的・文化的に形成された性別」のこと。人間には生まれついての生物学的性別(セックス/ sex)がある一方、社会通念や慣習
の中には、社会によってつくり上げられた「男性像」、「女性像」があり、このような男性、女性の別を「社会的・文化的に形成された
性別」(ジェンダー/ gender)という。「社会的・文化的に形成された性別」は、それ自体に良い、悪いの価値を含むものではなく、
国際的にも使われている。
* 4 積極的改善措置(ポジティブ・アクション)
様々な分野において、活動に参画する機会の男女間の格差を改善するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、活動
に参画する機会を積極的に提供するものであり、個々の状況に応じて実施していくもの。例としては、国の審議会等委員への女性の登
用のための目標の設定や、女性国家公務員の採用・登用の促進等が実施されている。「男女共同参画社会基本法」では、積極的改善措
置は国の責務として規定され、また、国に準じた施策として地方公共団体の責務にも含まれている。
36
37
第2次男女共同参画プランのめざす方向
施策の方向( 5 )
あらゆる分野における政策・方針決定過程への男女共同参画
第3章
相談者の気持ちを尊重しながら、問題解決に向けた相談が
14 できるよう、相談にあたる職員、行政相談委員、人権擁護
委員、民生委員・児童委員の研修を充実します。
実施
政策・方針決定過程への男女共同参画の推進
施策の方向
( 6 ) 女性の人材育成
基本的施策Ⅲ
女性たちが社会のあらゆる分野に進出できるよう、女性自身がさらに力をつけていくことを支援
するとともに、女性がその能力を十分に発揮することのできる環境づくりを進めます。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
女性職員が管理職としての能力を向上できる研修の機会を
提供するとともに、女性職員の職域・職務拡大や管理職へ
18
の登用についての理解が進むよう職員への研修・啓発を行
います。
充実
全ての職員がその能力を十分に発揮し町政に参画できるよう、
19 管理的立場への進出意欲の醸成に努め、性別を問わない人
材の活用・登用を進めます。
実施
まちづくり戦略室
人々の意識や価値観は、幼い頃から家庭や地域社会の影響を受けて形成されていき、いった
ん獲得すると容易には変えがたいものです。なかでも、保護者の言動や考え方が子どもに与え
る影響は大きく、親から子へ無意識のうちに受け継がれる社会的性別(ジェンダー)意識も少
なくありません。
子どもたちが「男はこう、女はこう」という固定的な性別役割分担意識を受け継ぐことがな
いよう、学校教育とともに、家庭や地域での男女平等に関する教育力を高めていきます。
充実
また、固定的な性別役割分担意識によって子どもたちが自分らしく生きるための選択肢を狭
まちづくり戦略室
めることがないように、一人ひとりの個性と能力を生かせるような労働観・職業観を育むキャ
リア教育* 6 を進めていきます。
実施
充実
産業振興課
第3章
広報誌等を活用して、雇用主や事業所等に対して、「男女雇
用機会均等法* 5 」など法制度の趣旨を周知するとともに、
20
女性に対する正当な評価や女性管理職の登用拡大などを働
きかけます。
充実
担当課
多様な選択を可能にする男女平等・
男女共同参画の視点に立った教育・学習の充実
人生100年時代を生きる私たちは、これまで経験したことのない新たな生活設計が必要であ
を健康で、生きがいを持ち、自らが持つ能力を最大限に活用して生きていけるよう、青少年期、
成人期、高齢期のそれぞれの時期のニーズに応じた生涯学習事業を実施していきます。
また、男女共同参画の実現の大きな障壁の一つは、人々の意識の中に長い時間をかけて形づ
くられてきた性別に基づく固定的性別役割分担意識です。特に男性により強く残っていること
を踏まえ、男性自身がこれまでの価値観を見直し、人生の選択の幅を広げられるような学習機
会の提供等の支援を行っていきます。
施策の方向( 7 )
保育所・幼稚園・学校等における男女平等保育・教育の推進
保育所・幼稚園・学校での男女平等教育の推進はもとより、地域や家庭での男女平等保育・教育
を推進できるよう、保育所・幼稚園・学校、地域、家庭と連携して取り組みます。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
21
「学校教育方針」等にそって男女平等に関する教育をさらに
推進します。
教職員や保育者、地域活動指導者に対して、男女共同参画
22
の意識啓発を行い、資質向上を図ります。
家庭において自立心や自己決定能力を育て、一人ひとりの
23 個性と能力を伸ばす教育が行えるよう、家庭における支援
を推進します。
性別にとらわれず、自身の進路に対する目的意識を高め、
24 労働を含め意欲を持って生活できるよう、子どもや保護者
に対する進路指導を充実します。
担当課
充実
指導課
学校教育課
充実
充実
指導課
子育て支援課
生涯学習課
充実
充実
子育て支援課
実施
充実
子育て支援課
指導課
学校教育課
充実
* 5 男女雇用機会均等法
雇用の分野で男女が共に均等な機会を得、その意欲・能力に応じて均等な待遇を受けられるよう定めた法律。平成11(1999)年の改
正で「募集・採用」、「配置・昇進」の女性に対する差別を「禁止規定」とすることや、ポジティブ・アクションの促進、違反企業の公
表制度、調停制度の改善、職場におけるセクシュアル・ハラスメントに関する雇用管理上の配慮義務などが、新たに加わった。平成
19(2007)年の改正では、男女双方に対する差別の禁止や間接差別の禁止などが盛り込まれ、差別禁止が強化されている。
* 6 キャリア教育
主体的に自己の進路を選択・決定できる能力やしっかりとした勤労観・職業観を身につけ、将来直面するであろう様々な課題に対応し、
社会人・職業人として自立していくことができるようにするための教育。
38
39
第2次男女共同参画プランのめざす方向
るとともに、近年の急速な社会状況の変化に柔軟に対応する力も求められています。長い人生
施策の方向
(8)
多様なニーズに対応した楽しい生涯学習の推進
基本的施策Ⅳ
人生100年時代をより豊かに生きるために、だれでも、いつでも、どこでも学べる環境づくりと
ともに、その成果を活かせる場を積極的に設けます。
NO
生涯学習の拠点である社会教育施設において、指定管理者
25 などと連携して、男女共同参画社会実現のための各種講座
や事業を実施します。
様々な分野へ女性が積極的に参画できるような能力開発と
26
意識啓発を促進します。
情報格差を少なくするため、パソコン教室を実施するなど、
情報活用能力の向上をめざします。
実施
担当課
充実
生涯学習課
充実
充実
生涯学習課
人権推進課
充実
充実
生涯学習課
化が加速されると予想され、地域の共生・共助がますます必要になってきます。特に、高齢者
や子育て支援、防災分野において重要です。
本町のコンパクトな町域は、協働のまちづくりを進める上での大きな強みです。今後は、町
民の「まちづくりへの参加意欲」をより一層高め、多世代の地域参加を拡大し、町民の中に潜
在する知恵と活力を発掘しながら、男女共同参画による協働のまちづくりを進めていきます。
なかでも、災害・復興時においてはその被害が女性等弱者に集中することから、男女共同参
画の視点に立った防災・復興に対する取組が重要であるという観点に立ち、男女のニーズの違
い等男女双方の視点に配慮した地域防災計画を策定するとともに、だれもが防災力をつけられ
るよう取組を進めます。
第3章
27
これからの社会は、少子・高齢化の進行、人間関係の希薄化や単身世帯の増加等の様々な変
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
地域における男女共同参画の推進
施策の方向
( 9 ) 男性にとっての男女共同参画の推進
生活においても個性や能力を活かせるよう、スキルを磨くと同時に、仲間づくりの支援をします。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
子育て支援センターや保健センター、岬町立アップル館等
28 と連携して、父親の育児参加を促進するセミナーやイベン
トを充実します。
生涯学習という視点に立って、定年後の男性や家族介護を
29 担っている男性、ひとり暮らしの男性が孤立しないよう、
仲間づくりを促進します。
30
男性が自立した生活を行うに必要な技術を習得できる講座
を開催します。
担当課
充実
子育て支援課
地域福祉課
生涯学習課
実施
充実
生涯学習課
地域福祉課
高齢福祉課
増加
充実
生涯学習課
高齢福祉課
増加
施策の方向(10)
*7
女性リーダー育成の支援と女性のエンパワメント 支援
地域活動や市民活動は、女性たちによって担われているといっても過言ではありません。にもか
かわらず、団体のリーダー等の政策・方針決定過程に参画している女性は多くありません。女性が
男性と共に、暮らしに最も身近な地域がだれにとっても住みやすい場にするために力が発揮できる
よう、女性の自主的な学習意欲を引き出し、女性自らが計画し、参加する研修や事業等に対して支
援します。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
31
あらゆる機会を通じて、様々な分野で活躍している女性人
材の発掘を行い、好事例となる情報を提供します。
実施
充実
関係各課
32
女性リーダー養成講座の開催や協働事業の実施等を通して、
指導的役割を果たすことのできる人材の育成に努めます。
増加
充実
人権推進課
担当課
* 7 エンパワメント
自分の内にある力を社会のしくみの中で見えなくされてきた者が、他者との共感を通して自分の内なる力に気づき、自らの意識と能力
を高め、共感できる他者と連携しながら、家庭や地域、職場など社会のあらゆる分野で、政治的、経済的、社会的、文化的に力をつけ
ること、及び、そうした力を持った主体的な存在となり、力を発揮し、行動していくことをいう。
40
41
第2次男女共同参画プランのめざす方向
男性はこうすべきという固定観念を払拭し、仕事だけでなく、地域活動や家庭での役割、個人の
施策の方向
(11)
あらゆる世代が男女共同参画で取り組む地域づくりの推進
基本的施策Ⅴ
地域活動や市民活動を展開している団体に対して、男女共同参画で取り組む好事例についての情
報提供や、男女共同参画で取り組む地域づくりについての学習機会を提供します。
また、参加意向が強いにもかかわらず、現実には地域活動に携わっていない男性や若年層が参加・
参画できるよう工夫をします。
男女が共に能力を発揮できる就業環境づくり
岬町の女性の労働力率をみると、20歳代後半では87. 0 %と高い率であるにもかかわらず、
30歳代以降は全国平均を下回っています。こうした結果の背景には、固定的な性別役割分担意
識や、慣行によって仕事を続けられない状況があると同時に、町内に就労の場が少なく、仕事
と子育て等との両立が難しい状況にあることが推察できます。
2017年 2022年
までに までに
また、一般的に、女性の労働に対しては、適正な評価と働きに応じた収入の確保が難しいば
NO
施策の内容
33
岬“ゆめ・みらい”サポート事業実施団体に対して、男女
共同参画に関する研修や情報提供を実施します。
実施
充実
まちづくり戦略室
岬町で活動する住民活動団体に対して、男女共同参画に関
34
する啓発活動や研修を充実します。
実施
充実
関係各課
の取組を進めます。
地域活動への参加・参画の重要性について、男性や若年層
35
に向けた啓発活動を充実します。
実施
充実
まちづくり戦略室
とり親家庭、障がい者などに対して、自立・就職活動等の支援を充実します。
充実
まちづくり戦略室
地域福祉課
高齢福祉課
子育て支援課
充実
生涯学習課
高齢福祉課
産業振興課
実施
施策の方向
(12) 防災やその他の分野における男女共同参画の推進
地域活動における男女共同参画の意義を啓発します。
地域防災計画の企画立案や自主防災組織に女性の視点を反映するとともに、防災計画や各種対応
マニュアルにおいて、男女のニーズの違いに配慮します。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
担当課
町民の環境保全活動や地域おこし等の活動が男女共同で行
38
われるよう、男女が協力した地域活動を推進します。
充実
充実
住民生活課
まちづくり戦略室
産業振興課
39
女性、高齢者、障がい者、子育て中の母親等の視点を取り
入れた防災計画や災害対応マニュアルの策定に努めます。
実施
充実
まちづくり戦略室
40
女性等が防災に取り組む力を身につける研修機会を充実し
ます。
実施
増加
まちづくり戦略室
41
地域における防災リーダーという観点に立って、女性消防
団の活動を充実します。
充実
充実
まちづくり戦略室
42
生産年齢人口の減少に伴い、女性の能力の活用は、企業にとっても町政にとっても重要であ
るという観点から、どのような働き方を選んでも、男女が活き活きと働ける職場づくりのため
また、厳しい雇用情勢の下、就労状態の不安定な若者や学校を卒業後も無業でいる若者、ひ
施策の方向(13) 働く場における男女平等の促進
事業所を対象にした男女の均等な機会と待遇確保の啓発を充実し、男女が共に活き活きと働ける
職場づくりの促進に努めます。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
42
「男女雇用機会均等法」等の労働関連法が一層定着するよう、
町民及び町内事業所に法制度の周知徹底を図ります。
担当課
実施
充実
産業振興課
町内事業所に対し、セクシュアル・ハラスメント等防止の
ための配慮義務の周知徹底に努めます。
43
また、パワー・ハラスメント防止について積極的に働きか
けます。
実施
充実
人権推進課
小規模企業や自営業における女性の働きに対しての適正な
評価や、就業条件の整備を進めます。
実施
充実
産業振興課
44
43
第2次男女共同参画プランのめざす方向
退職時などの機会をとらえて、「地域デビュー講座」や企業
37 の退職者講座等、地域への円滑な参画を支援する講座等を
充実します。
充実
かりか、経営や政策・方針決定過程への参画も進んでいません。
第3章
高齢者や障がい者、子育て世代等が活き活きと安心して暮
36 らすことのできるまちづくりに男女が協力して参加・参画
できるよう支援します。
担当課
施策の方向
(14)
女性や若者等の就業支援
基本的施策Ⅵ
働くことを人生の中に位置づけ、経済的に自立していくことの重要性を伝えるとともに、女性や
若者、高齢者等が、それぞれの個性や能力を生かし、働き続けられるよう多様な支援を行います。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
女性の起業やキャリアアップ、再就業に役立つ技術が習得
担当課
実施
充実
産業振興課
事業所や労働者に対して、各種制度に関する情報提供を充
実します。
実施
充実
産業振興課
充実
充実
産業振興課
子育て支援課
地域福祉課
実施
充実
産業振興課
等の情報を提供します。
46
岬町地域就労支援センターと連携し、障がい者、ひとり親
47 家庭、生活保護世帯、在住外国人の雇用のための支援をし
ます。
岬町商工会等関係機関と連携し、女性企業家や女性経営者
48 等のネットワークづくりへの支援を行います。また、起業
に向けた支援に努めます。
ス)* 9 憲章」及び「仕事と生活の調和のための行動指針」を策定し、「国民一人ひとりがやり
がいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおい
ても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」
をめざすべき社会の姿として掲げています。
人口減少社会の中で社会が持続的な発展を遂げるためには、男性と共に、女性や高齢者が働
き続けられる環境の整備が不可欠です。
企業に対しては、
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」の実現に取り組むことは、
企業にとってはコストではなく、業務の効率化や従業員の定着や満足度の向上、有能な人材の
確保、企業イメージの向上やそれに伴う自社への誇りの促進などにつながり、ひいては社会的
信用等をもたらす企業の中長期的な経営戦略の一つであるという認識を広げ、長時間の残業の
見直しや育児・介護との両立、女性や高齢者の就労を促進するよう働きかけます。
実施
充実
産業振興課
施策の方向(15)
仕事とその他の生活の調和の実現のための職場環境の整備
町内事業所や労働者に対して、短時間勤務制度や育児・介護休業制度等、
「仕事と生活の調和(ワ
ーク・ライフ・バランス)」の実現のための法律や制度の周知を図り、男女が共に仕事とその他の
生活のバランスがとれるよう取組を進めます。
特に、男性に対しては、これまでの働き方を見直し、育児・介護休業の取得促進に向けた働きか
けをし、家事や育児・介護、地域活動等への参加を促進する取組を進めます。
2017年 2022年
までに までに
NO
施策の内容
50
町内事業所に対し、男女が育児・介護休業を取得しやすく、
職場復帰をしやすい環境づくりに努めるよう働きかけます。
担当課
実施
充実
産業振興課
51 心して子どもを産み、育てることができる環境づくりの必
実施
充実
産業振興課
広報誌や情報紙を活用して、男女が働きやすい職場づくり
に取り組んでいる事業所を紹介します。
実施
増加
産業振興課
母性保護のための規定があることを周知し、働きながら安
要性について事業所に働きかけます。
52
* 8 コミュニティビジネス
地域社会では、環境保護、高齢者・障がい者の介護・福祉、子育て支援、まちづくり、観光等、多種多様な社会課題が顕在化しつつあ
る。こうした地域社会の課題解決に向けて、住民、NPO、企業など、様々な主体が協力しながらビジネスの手法を活用して取り組む
こと。それによって、行政コストが削減されるだけでなく、地域における新たな起業や雇用の創出等を通じた地域活性化につながるこ
とが期待できる。
* 9 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)
老若男女だれもが、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、様々な活動について、自ら希望するバランスで展開できる状態
であること。
44
45
第2次男女共同参画プランのめざす方向
経営・労務・税務・記帳などの相談や指導等を実施し、コ
49
ミュニティビジネス* 8 を支援します。
国においては、2007年(平成19年)12月に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バラン
第3章
45 できるよう、能力開発センター等関係機関が実施する講習
職業生活と家庭生活、その他の社会における
活動の両立支援
施策の方向
(16)
仕事とその他の生活の調和の実現のための社会的支援の充実
基本的施策Ⅶ
国が進める「就労と出産・子育ての二者択一構造の解消」に向けた「働き方の見直しによる仕事
と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現」を踏まえ、子育てや介護と仕事を両立できる
環境づくりを進めます。
NO
男女間のあらゆる暴力の根絶
男女間の暴力は、男女が等しく社会に参画する際の障壁になり、男女共同参画社会を形成し
ていく上で克服すべき重要な課題です。
なかでも、女性に対する暴力には、配偶者からの暴力(ドメスティック・バイオレンス(以
施策の内容
53 多様なニーズに対応できる保育サービスの充実に努めます。
2017年 2022年
までに までに
担当課
下「DV *10」という。))、デート DV *11、セクシュアル・ハラスメント、性暴力、買売春、ス
トーカー行為、人身取引*12 等があり、これらは犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害です。
充実
充実
子育て支援課
保護者が帰宅するまでの間、子どもたちが安心して放課後
54
を過ごすことができるよう、学童保育を充実します。
充実
充実
子育て支援課
差別意識等があります。
子育てに関わる従事者に対し、性の固定観念にとらわれず、
55 個性を大切にした保育・教育が実施されるよう研修会等を
実施します。
増加
充実
子育て支援課
指導課
法律」(以下「DV 防止法」という。)を制定。平成20(2008)年 1 月には改正 DV 防止法が
増加
充実
生涯学習課
57
児童扶養手当制度やひとり親家庭等医療費支給制度により、
ひとり親家庭への経済的支援に努めます。
増加
充実
子育て支援課
施行され、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する基本的な
計画(以下「DV に関する市町村基本計画」という。)の策定」と「市町村が設置する適切な施
設において、配偶者暴力相談支援センター(以下「DV 相談支援センター」という。)としての
機能を果たすこと」が、市町村の努力義務となっており、本プランを「DV に関する市町村基
本計画」として位置づけ、取組を充実します。同時に示された「配偶者からの暴力の防止及び
被害者の保護のための施策に関する基本的な方針(以下「国の基本的方針」という。)」では、
DV に関する市町村基本計画の策定にあたっては、① DV 被害者の立場に立った切れ目のない
支援を行うこと、②幅広い分野にわたる関係機関等との連携、③被害者やその家族、支援者等
の関係者の生命・身体の安全の確保を常に考慮すること、が必要であるとしています。
いかなる暴力も決して許されるものではないという認識を高めるための啓発に取り組みます。
DV 被害者に対しては、自立にいたるまでの中・長期にわたる総合的な支援を充実します。
また、ここ数年、男女間の暴力が配偶者間だけでなく、若年層の恋人同士の間(= デート DV)
で起こっていることが明らかになっています。学校での男女平等教育等を通して防止につなが
る教育を進めていきます。
*10 配偶者からの暴力(ドメスティック・バイオレンス(DV))
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律」
(平成16(2004)年 6 月 2 日公布、平成16(2004)
年12月 2 日施行)では、配偶者からの暴力を「配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危
害を及ぼすものをいう。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下「身体に対する暴力等」という。
)をいい、配偶者か
らの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から
引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。」と定義している。なお、内閣府においては、対象範囲に恋人も含むより広い
概念として、「夫・パートナーからの暴力」という用語を使用する場合もある。ここで「夫」という言葉を用いているのは、女性が被
害者になることが圧倒的に多いからである。
*11 デート DV
カップルの間で起こる暴力のこと。身体的暴力のほかに強い束縛や行動の規制、性的な行為の強要、金銭を貸すように強要されたりす
るなどの行為がある。
*12 人身取引(トラフィッキング)
国際的な犯罪組織が暴力、脅迫、誘拐、詐欺などの強制的な手段により、女性や子どもといった弱い立場にある人々を別の国や場所に
移動させ、売春や強制的な労働、臓器売買をさせて搾取することをいう。
46
47
第2次男女共同参画プランのめざす方向
各小学校区「地域安全センター」を中心に、子どもの安全
確保のための取組を推進します。
国においては、平成13(2001)年、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する
第3章
56
また、これらの暴力の背景には、暴力を許す意識や男性を優位と見る社会通念、女性に対する
施策の方向
(17)
暴力を許さない機運の醸成
施策の方向(19) DVに対する取組の充実
「男女間のあらゆる暴力を許さない」という意識を社会全体で共有していくために、様々な機会
を通じての広報・啓発を行うとともに、出前講座等を実施し、地域や学校、職場での学習機会を提
供します。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
DV、デート DV、セクシュアル・ハラスメント等が重大な
58 人権侵害であることや、暴力が起こる社会的背景に対する
理解を深め、暴力を許さない意識の浸透を図ります。
実施
充実
担当課
人権推進課
対応策、相談窓口等の情報提供を行います。
役場で相談や支援に関わる職員のみならず、全職員が男女間の暴力への認識を持ち、適切な対応
ができるよう、研修を充実します。
2017年 2022年
までに までに
担当課
59 等と協力連携して、地域を中心とした暴力根絶に向けた取
充実
充実
まちづくり戦略室
人権推進課
生涯学習課
60
町内事業所や各種団体、学校に対して、セクシュアル・ハ
ラスメント等防止のための情報提供を進めます。
実施
充実
関係各課
61
*13
性暴力救援センター・大阪(SACHICO)
等との連携を
強化し、相談窓口を充実します。
実施
充実
人権推進課
62
町職員に対して、男女間での、また職場内での暴力防止に
関する研修を充実します。
増加
充実
まちづくり戦略室
組を強化します。
被害者の状況に応じた就業等の自立支援、子どもへの支援等、切れ目のない一貫した支援の実施に
努めます。
NO
2017年 2022年
までに までに
施策の内容
充実
人権推進課
実施
充実
子育て支援課
地域福祉課
指導課
人権推進課
65 者となる恐れのある者が安心して相談できる体制を充実し
充実
充実
人権推進課
地域福祉課
まちづくり戦略室
緊急一時保護に関する対応マニュアルを作成し、関係部署・
機関が連携し、DV 被害者やその家族が安心して安全な場
66
所に一時避難できるよう、被害者への同行支援をできるか
ぎり実施する等、被害者の安全確保の徹底を図ります。
充実
充実
人権推進課
充実
人権推進課
産業振興課
地域福祉課
子育て支援課
住民生活課
指導課
「児童虐待防止法」では、児童の前で暴力がふるわれること
は、子どもの心身を傷つけ、児童虐待になるとしています。
また、「配偶者暴力防止法(DV 法)」では、裁判所の命令
により加害者が接近を禁じられる対象は、被害者本人だけ
でなく、その子どもにも適用されています。子どもへの
64 DV 被害の予防や支援を充実します。
子どもの頃からの男女平等教育と人権教育の推進、デート
DV に関する若年層への啓発・学習機会の提供、被害者に
同伴する子どもに対する支援、DV やデート DV について
の保育・教育に携わる職員、保護者への研修等、子どもへ
の施策を総合的に推進します。
相談員等の育成や相談体制の充実を図り、被害者又は被害
ます。
課題解決に関わる部署や関係機関が連携して、DV 被害者
が自立して生活できるよう、関連制度の活用を通した生活
67
基盤を整えるための支援、就業機会や住宅・生活費の確保、
子どもの就学等についての支援に努めます。
*13 性暴力救援センター・大阪(SACHICO)
平成22(2010)年 4 月 1 日阪南中央病院内に開設したセンター。ホットラインで支援者とつながり、安全な場所で心と身体の回復を
図り、「女性の安全と医療支援ネット」に加わっている機関と連携した支援を受けられる。
48
49
実施
担当課
充実
第2次男女共同参画プランのめざす方向
校に対して、セクシュアル・ハラスメントや性犯罪等を防止するため、暴力に対する正しい知識や
地域住民や地域安全センターに参画する関係団体、警察署
また、DV 被害者に対しては、被害者の立場に立った相談体制、安心・安全な一時保護の体制、
第3章
セクシュアル・ハラスメントが職場や地域、学校で起きているため、町内事業所や各種団体、学
施策の内容
児童委員等に対して、DV に関する正しい知識を持ってもらえるよう、啓発を推進します。
DV 被害者への情報提供や、町民等への普及啓発を充実し、
63 暴力根絶の意識づくりと、DV についての正しい理解の普
及を図ります。
施策の方向
(18)
セクシュアル・ハラスメント等の女性に対する暴力防止と被害者支援の強化
NO
DV を潜在化させないために、DV 被害者はもとより、住民や地域で身近に相談にあたる民生委員・
基本的施策Ⅷ
生涯を通じた男女の健康づくり支援
男女共同参画社会の実現にあたっては、男女が互いの身体的性差を十分に理解し合い、人権
を尊重しつつ、相手に対する思いやりを持つことが前提であり、生涯を通じた健康の保持が不
可欠です。
そのための前提になる考え方として、平成 6 (1994)年の国際人口・開発会議で提唱され
た「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利) 」は、ライフサイ
*14
クルを通して性と生殖の健康を自身の権利としてとらえ、男女共に正確な知識・情報を得て、
主体的に行動することで健康を享受することの重要性をうたっています。
しかし、現在の女性の状況をみると、婚姻年齢・出産年齢の上昇による出産に伴うリスク、
学校、行政、地域が連携し、男女の生涯を通じた健康づくりに関して切れ目のない支援を充実し
ます。
本町では、様々なスポーツ団体が多様な活動を活発に実施しています。今後も、こうした団体や
地域の中で、多世代の住民がスポーツを通じて健康づくりと親睦が図れるよう支援します。
施策の内容
68
健康教育や健康相談など生涯を通じて健康を自己管理でき
る施策を充実します。
子育て支援センター、地域包括支援センター、保健センター、
69 地域福祉担当部門で行っている相談と連携の充実を図りま
す。
働く女性の母性保護に関する課題、子育てを取り巻く社会状況の変化による母親の負担感の増大、
若い女性のやせすぎ等の課題があります。
一方、男性においては、固定的性別役割分担意識が男性にもたらす重圧や、年間 3 万人(平
健康手帳を活用し、自分の健康は自らつくるといった意識
70 を若い頃から持ってもらえるよう、広報誌等を通じて情報
の提供や講座の開催をしていきます。
だれもが、いつでも、どこでも、健康や体力づくりができ
担当課
充実
充実
地域福祉課
充実
充実
子育て支援課
高齢福祉課
地域福祉課
充実
充実
地域福祉課
充実
充実
地域福祉課
保険年金課
生涯学習課
康の課題があります。
71 るよう支援するとともに、多世代で集える場の提供を行い
をおびやかす問題も多くあります。
大学等との連携を深め、食料生産者など食に関わるあらゆ
72 る関係機関・団体と共に、望ましい食習慣の形成や食文化
の継承などの施策を総合的かつ計画的に推進します。
充実
充実
地域福祉課
子育て支援課
学校教育課
指導課
さらに、HIV /エイズ及び性感染症、望まない妊娠、喫煙や薬物・アルコール依存等、健康
「平成24年町民意識調査」の中で、心身の健康を保つために岬町に取り組んでほしいことを
たずねたところ、女性は「リフレッシュできるような場を提供する」
「食生活や健康づくりに
ます。
関する情報を提供する」
、男性は「食生活や健康づくりに関する情報を提供する」
「リフレッシ
73
思春期の心身の変化にうまく対応できない児童・生徒を支
援するための啓発活動や相談体制を充実します。
充実
充実
子育て支援課
指導課
の割合が30%を超えて高くなっています。
74
妊娠・出産・産褥期の女性の健康保持に対し、両親学級や
新生児期の全戸訪問を通じて支援します。
充実
充実
地域福祉課
そのために、性差を踏まえた心身の健康維持支援や生活習慣病の予防施策等、生涯における各
段階に応じた疾病の発症予防や早期発見、健康づくりに取り組みます。
わが国の自殺者全体の約 4 割が40歳代から60歳代の男性
75 である現状を踏まえ、特に中高年の男性に焦点を当てた自
殺予防に関する啓発活動を推進します。
実施
充実
地域福祉課
喫煙、薬物・アルコール依存等について、発達の段階に応じた教育を進め、一人ひとりの性と
76
高齢期を健やかに過ごせるよう、男女の課題の違いを考慮
した支援を進めます。
実施
充実
高齢福祉課
保険年金課
生涯学習課
実施
充実
指導課
人権推進課
ュできるような場を提供する」
「生涯を通じて心身ともに健康で過ごすための学習機会をつくる」
これから迎える超高齢社会では、一人ひとりの健康寿命をできるだけ長くすることが重要です。
さらに、若い世代を対象に、思春期の心身の健康や HIV /エイズ、性感染症、望まない妊娠、
健康に関する理解と尊重の気持ちを育んでいきます。
男女の性差について正しい知識の周知を図るとともに、多
77 様な性のあり方や性的マイノリティ*15 への理解を深めるた
めの啓発を推進します。
*14 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)
平成 6 (1994 )年の国際人口・開発会議の「行動計画」及び平成 7 (1995 )年の第 4 回世界女性会議の「北京宣言及び行動綱領」
において、「人間の生殖システム、その機能と(活動)過程の全ての側面において、単に疾病、障がいがないというばかりでなく、身
体的、精神的、社会的に完全に良好な状態にあることを指す」とされている。
また、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)は、「全てのカップルと個人が自分たちの子どもの数、出産間隔、並びに
出産する時を責任を持って自由に決定でき、そのための情報と手段を得ることができるという基本的権利、並びに最高水準の性に関す
る健康及びリプロダクティブ・ヘルスを得る権利」とされている。
*15 性的マイノリティ
性的少数者のこと。性的指向が同性に向かう同性愛者、性自認において生物学的な性と心の性に違和感を覚える性同一性障がいの人(ト
ランスジェンダー)などが含まれる。
50
51
第2次男女共同参画プランのめざす方向
成23(2011)年中)もの自殺者の多くが中高年の男性であること等を含めて男性の心身の健
2017年 2022年
までに までに
NO
第3章
特に女性は、妊娠や出産のための身体的機能があることに留意する必要があります。
施策の方向(20) 生涯を通じた男女の健康づくり支援
第
4章
第 2 次男女共同参画プランの
推 進
1
男女共同参画推進条例に基づく施策の推進
平成25(2013)年 4 月 1 日に、本町における男女共同参画施策推進の基本となる「岬町男女共
同参画推進条例」
(以下「条例」という。
)が施行され、町、町民、事業者、教育関係者それぞれが
果たす役割が定められています。
男女共同参画社会の形成についての基本理念にのっとり、
男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的に策定
し、及び実施する責務を有する。
(
「男女共同参画社会基本法」
第 8 条)
事業者の役割
実施するにあたっては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない」と定めており、本プラン
の施策は、岬町が行う施策の様々な分野に及びます。そのため、町長を本部長として設置している
町民は、基本理念に基づき、社会のあらゆる分野において
積極的に男女共同参画の推進に努めるとともに、町が実施す
る男女共同参画施策に協力するよう努めるものとする。
(条
例第 5 条)
教育関係者は、基本理念に基づき、男女共同参画の推進を
図るよう努めるものとする。
(条例第 6 条)
3
岬町男女共同参画審議会
条例第19条に基づく町長の附属機関として、町長の諮問に応じて、本プランその他男女共同参
画の推進に関する重要事項を調査審議します。また、事業の実施状況、目標の達成状況などに基づ
き、行動計画の進捗状況についての評価を行い、必要に応じて町長に施策の方向について提言して
いきます。
4
町民、事業所、グループ、団体等との連携・協力
男女共同参画社会の形成は、行政の力だけで達成できるものではありません。地域活動や市民活
動、あるいは町内事業所の取組が大きな牽引力となります。相互の活動のネットワークを広げ、相
乗効果が生まれるよう、積極的な情報の提供や交換に努めるとともに、あらゆる機会での積極的な
協力を求めていきます。
5
国・大阪府・他市町村との連携
国においては平成22(2010)年12月の「第 3 次男女共同参画基本計画」の策定など様々な施
策が展開され、法整備も積極的に行われています。また、大阪府では、「おおさか男女共同参画プ
ラン」が翌年に策定され、具体的な取組が進められているところです。こうした動向を踏まえつつ、
また、他市町村との連携を強化して、町の今後の取組に活かしていくよう努めます。
事業者は、基本理念に基づき、事業活動を行うにあたり、
積極的に男女が職場における活動に対等に参画する機会の確
保に努めるとともに、男女が職場における活動と家庭生活に
おける活動等とを両立することができる環境の整備に努める
ものとする。
2 事業者は、町が実施する男女共同参画施策に協力する
よう努めるものとする。
(条例第 7 条)
54
55
第2次男女共同参画プランの推進
岬町の役割
町は、条例第 3 条に定める基本理念(以下「基本理念」と
いう。
)に基づき、男女共同参画施策を総合的に策定し、実
施する責務を有する。
2 町は、男女共同参画を推進するため、あらゆる施策の
策定と実施において、男女共同参画社会の実現に配慮しなけ
ればならない。
3 町は、男女共同参画の推進にあたり、国、府及び他の
地方自治体と連携し、町民、教育関係者及び事業者と協力し
て取り組むものとする。
(条例第 4 条)
教育関係者の役割
条例第11条には、「町は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び
第4章
大阪府の役割
基本理念にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策 ( 積
極的改善措置を含む。以下「男女共同参画施策」という。)
を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
(
「大阪府男女
共同参画推進条例」
第 4 条)
町民の役割
岬町男女共同参画推進本部
庁内組織である「岬町男女共同参画推進本部」を核とし、本プランの施策を推進していきます。
■計画を推進する上での役割■
国の役割
2
資
料
用 語 解 説
●エンパワメント 自分の内にある力を社会のしくみの中で見えなくされてきた者が、他者との共感を通して自分
の内なる力に気づき、自らの意識と能力を高め、共感できる他者と連携しながら、家庭や地域、
職場など社会のあらゆる分野で、政治的、経済的、社会的、文化的に力をつけること、及び、そ
うした力を持った主体的な存在となり、力を発揮し、行動していくことをいう。
●キャリア教育 主体的に自己の進路を選択・決定できる能力やしっかりとした勤労観・職業観を身につけ、将
来直面するであろう様々な課題に対応し、社会人・職業人として自立していくことができるよう
にするための教育。
●固定的な性別役割分担意識 男女を問わず個人の能力等によって役割の分担を決めることが適当であるにもかかわらず、男
性、女性という性別を理由として、役割を固定的に分けることをいう。
●仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)
老若男女だれもが、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、様々な活動について、
自ら希望するバランスで展開できる状態であること。
●社会的性別(ジェンダー)
「社会的・文化的に形成された性別」のこと。人間には生まれついての生物学的性別(セック
ス/ sex)がある一方、社会通念や慣習の中には、社会によってつくり上げられた「男性像」
、
「女
性像」があり、このような男性、女性の別を「社会的・文化的に形成された性別」
(ジェンダー
/ gender)という。
「社会的・文化的に形成された性別」は、それ自体に良い、悪いの価値を
含むものではなく、国際的にも使われている。
●女子差別撤廃条約 昭和54(1979)年に国連総会で採択され、わが国は昭和60(1985)年に批准。女姓に対す
るあらゆる差別を撤廃することを基本理念とし、政治的、公的活動、教育、雇用、保健、家族関
係等あらゆる分野での男女の平等を規定するもの。締約国は、条約の実施状況について、少なく
とも 4 年ごとに報告を提出することとなっている。
●人身取引(トラフィッキング)
国際的な犯罪組織が暴力、脅迫、誘拐、詐欺などの強制的な手段により、女性や子どもといっ
た弱い立場にある人々を別の国や場所に移動させ、売春や強制的な労働、臓器売買をさせて搾取
することをいう。
●性的マイノリティ 性的少数者のこと。性的指向が同性に向かう同性愛者、性自認において生物学的な性と心の性
に違和感を覚える性同一性障がいの人(トランスジェンダー)などが含まれる。
58
●積極的改善措置(ポジティブ・アクション)
様々な分野において、活動に参画する機会の男女間の格差を改善するため、必要な範囲内にお
いて、男女のいずれか一方に対し、活動に参画する機会を積極的に提供するものであり、個々の
状況に応じて実施していくもの。例としては、国の審議会等委員への女性の登用のための目標の
設定や、女性国家公務員の採用・登用の促進等が実施されている。「男女共同参画社会基本法」
では、積極的改善措置は国の責務として規定され、また、国に準じた施策として地方公共団体の
責務にも含まれている。
●男女雇用機会均等法 雇用の分野で男女が共に均等な機会を得、その意欲・能力に応じて均等な待遇を受けられるよ
う定めた法律。平成11(1999)年の改正で「募集・採用」、「配置・昇進」の女性に対する差別
を「禁止規定」とすることや、ポジティブ・アクションの促進、違反企業の公表制度、調停制度
の改善、職場におけるセクシュアル・ハラスメントに関する雇用管理上の配慮義務などが、新た
に加わった。平成19(2007)年の改正では、男女双方に対する差別の禁止や間接差別の禁止な
どが盛り込まれ、差別禁止が強化されている。
●デート DV カップルの間で起こる暴力のこと。身体的暴力のほかに強い束縛や行動の規制、性的な行為の
強要、金銭を貸すように強要されたりするなどの行為がある。
●配偶者からの暴力(ドメスティック・バイオレンス(DV))
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律」(平成16
(2004)年 6 月 2 日公布、平成16(2004)年12月 2 日施行)では、配偶者からの暴力を「配
偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすも
のをいう。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下「身体に対する暴力等」と
いう。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその
婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴
力等を含むものとする。」と定義している。なお、内閣府においては、対象範囲に恋人も含むよ
り広い概念として、
「夫・パートナーからの暴力」という用語を使用する場合もある。ここで「夫」
という言葉を用いているのは、女性が被害者になることが圧倒的に多いからである。
●リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)
平成 6 (1994 )年の国際人口・開発会議の「行動計画」及び平成 7 (1995 )年の第 4 回世
界女性会議の「北京宣言及び行動綱領」において、「人間の生殖システム、その機能と(活動)
過程の全ての側面において、単に疾病、障がいがないというばかりでなく、身体的、精神的、社
会的に完全に良好な状態にあることを指す」とされている。
また、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)は、「全てのカップルと個人が自
分たちの子どもの数、出産間隔、並びに出産する時を責任を持って自由に決定でき、そのための
情報と手段を得ることができるという基本的権利、並びに最高水準の性に関する健康及びリプロ
ダクティブ・ヘルスを得る権利」とされている。
59
資 料
●コミュニティビジネス 地域社会では、環境保護、高齢者・障がい者の介護・福祉、子育て支援、まちづくり、観光等、
多種多様な社会課題が顕在化しつつある。こうした地域社会の課題解決に向けて、住民、NPO、
企業など、様々な主体が協力しながらビジネスの手法を活用して取り組むこと。それによって、
行政コストが削減されるだけでなく、地域における新たな起業や雇用の創出等を通じた地域活性
化につながることが期待できる。
●性暴力救援センター・大阪(SACHICO)
平成22(2010)年 4 月 1 日阪南中央病院内に開設したセンター。ホットラインで支援者とつ
ながり、安全な場所で心と身体の回復を図り、「女性の安全と医療支援ネット」に加わっている
機関と連携した支援を受けられる。
岬町男女共同参画推進懇話会設置要綱
岬町男女共同参画推進懇話会委員名簿
制 定 平成14年 4 月 1 日
役 職
氏 名
会 長
西 本 幹 生
副 会 長
源 淳 子
学識経験者(関西大学研究員)
委 員
有 田 千代子
公募による委員
委 員
岡 田 耕 治
岬町校園長会関係代表
委 員
小 畑 信 行
岬町人権擁護委員関係代表
委 員
小宮山 和 実
公募による委員
委 員
田 中 孝 之
公募による委員
委 員
永 田 歌 代
岬町人権協会関係代表
第 5 条 懇話会に会長及び副会長を置く。
委 員
松 原 文 代
岬町各保育所及び子育てセンター所長
関係代表
3 会長は、会務を総理し、懇話会を代表する。
委 員
松 本 君 代
婦人団体関係代表
最終改正 平成24年 4 月 1 日
(設置)
第 1 条 男女共同参画社会の実現に向けて、広く町民から意見を聴取し、男女共同参画に関する施
策の総合的かつ効果的な推進を図るため、岬町男女共同参画推進懇話会(以下「懇話会」という。)
を置く。
現 職 等
(社福)岬町社会福祉協議会関係代表
(所掌事務)
第 2 条 懇話会は、次に掲げる事務を所掌し、町長に報告する。
( 1 )男女共同参画社会の形成に関する行政施策の推進に関すること。
( 2 )本町における女性問題の課題及びそれを解決するための方策の調査・研究に関すること。
( 3 )前 2 号に掲げるもののほか、男女共同参画社会の形成に関すること。
(組織)
第 3 条 懇話会は、委員10人以内で組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから、町長が委嘱する。
( 1 )学識経験を有する者
( 2 )関係団体を代表する者
( 3 )公募により選出する者
( 4 )その他町長が必要と認める者
第 4 条 委員の任期は、 2 年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は再任することができる。
(会長及び副会長)
2 会長及び副会長は、委員の互選により定める。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
(敬称略・五十音順)
第 6 条 懇話会の会議は、会長が招集し、会長が会議の議長となる。
2 懇話会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 懇話会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによ
る。
4 会長は、必要があると認めるときは、会議に関係者及び関係職員の出席を求めることができる。
(庶務)
第 7 条 懇話会の庶務は、男女共同参画担当課において処理する。
(補則)
第 8 条 この要綱に定めるもののほか、懇話会の運営に関し必要な事項は、会長が懇話会に諮って
定める。
附 則
この要綱は、平成14年 4 月 1 日から施行する。
この要綱は、平成24年 4 月 1 日から施行する。
60
資 料
(任期)
61
岬町男女共同参画プラン策定経過
開催年月日
平成24年
7 月20日
男女共同参画に関する年表
内容
第 1 回 岬町男女共同参画推進懇話会開催
・岬町男女共同参画プラン(ウィッシュプラン)見直しの必
要性
・男女共同参画推進に関する条例(仮称)の概要
・町民意識調査の実施内容について
世界の動き
昭和50年
(1975年)
平成25年
2 月25日
平成25年
3 月26日
平成25年
3 月28日
第 2 次岬町男女共同参画プラン(素案)パブリックコメント
の実施
「岬町男女共同参画推進条例」を町長に答申
第 4 回 岬町男女共同参画推進懇話会開催
・第 2 次岬町男女共同参画プラン(素案)パブリックコメン
ト報告
・第 2 次岬町男女共同参画プラン(案)について
「第 2 次岬町男女共同参画プラン」を町長に答申
62
昭和55年 ・「国連婦人の10年」 中間 ・「女子差別撤廃条約」署 ○企画部に婦人政策係設置
(1980年) 年世界会議(コペンハー
名
ゲン)「国連婦人の10年
後半期行動プログラム」
採択
昭和56年 ・「女子差別撤廃条約」発 ・「国内行動計画後期重点 ○「女性の自立と参加を進める大阪府行動計画」
(1981年) 効
目標」策定
策定
・「ILO156号条約」採択
・民法一部改正施行
(男女労働者特に家族的
責任を有する労働者の機
会均等及び均等待遇に関
する条約)
昭和57年
(1982年)
○企画部に婦人政策室設置
昭和58年
(1983年)
昭和60年 ・「国連婦人の10年」 最終 ・男女雇用機会均等法公布
(1985年) 年世界会議(ナイロビ) ・「国籍法及び戸籍法の一
「婦人の地位向上のため
部を改正する法律」施行
のナイロビ将来戦略(ナ (国籍の父母両系主義確
イロビ戦略)」 採択(1986
立)
〜2000年)
・「女子差別撤廃条約」批
准
昭和61年
(1986年)
・「 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 」 ○「21世紀をめざす大阪府女性プラン」(第 2 期
施行
行動計画)策定
・国民年金法一部改正施行
昭和62年
(1987年)
・「西暦2000年に向けての
新国内行動計画」 策定
平成元年
(1989年)
・「児童の権利に関する条 ・学 習 指 導 要 領 改 訂( 中
約」 採択
学・高校家庭科の男女必
修化)
平成 2 年
(1990年)
・国連経済社会理事会
「婦人の地位向上のため
のナイロビ将来戦略の実
施に関する第 1 回見直し
と評価に伴う勧告及び結
論」 採決
63
資 料
平成25年
2 月 6 日〜 2 月25日
・「国内行動計画」策定
○大阪府婦人問題推進会議設置
・「国立婦人教育会館」開
館
昭和54年 ・国連第34回総会 「女子差 ・「婦人問題推進地域会議」 ○大阪府婦人問題企画推進本部設置
(1979年) 別撤廃条約」 採択
開催
国連婦人の十年
平成25年
1 月30日
第 3 回 岬町男女共同参画推進懇話会開催
・
(仮称)岬町男女共同参画推進条例(案)に対する意見公
募の内容と町の考え方について
・
(仮称)岬町男女共同参画推進条例(案)について
・第 2 次岬町男女共同参画プラン(素案)について
・
(仮称)岬町男女共同参画推進条例(案)に対する中間答
申について
・国際婦人年(目標:平等、 ・婦人問題企画推進本部設
発展、平和)
置
・国際婦人年世界会議(メ ・婦人問題企画推進会議開
キ シ コ シ ティ )「 世 界 行
催
動計画」 採択
昭和52年
(1977年)
第 2 回 岬町男女共同参画推進懇話会開催
・町民意識調査の結果について
・
(仮称)岬町男女共同参画推進条例(案)について
・第 2 次岬町男女共同参画プランの体系の背景について
平成24年
(仮称)岬町男女共同参画推進条例(案)パブリックコメン
11月 5 日〜11月26日 トの実施
○大阪府・●岬町の動き
昭和51年 ・「国連婦人の10年」スタ ・民法、戸籍法一部改正施 ○女性行政窓口を労働部労働福祉課に設置
(1976年) ート
行
平成24年
「男女共同参画社会実現に向けての町民意識調査」の実施
8 月17日〜 8 月31日
平成24年
11月 2 日
日本の動き
世界の動き
平成 3 年
(1991年)
日本の動き
○大阪府・●岬町の動き
・「西暦2000年に向けての ○「男女協働社会の実現をめざす大阪府第 3 期
新国内行動計画」第 1 次
行動計画〜女と男のジャンプ・プラン」策定
改定
○「大阪府女性基金」設置
・育児休業法の公布
平成 4 年
(1992年)
・1995年北京での世界女性 ・「育児休業等に関する法
会議開催を決定
律」 施行
・婦人問題担当大臣設置
・「農山漁村の女性に関す
る中長期ビジョン(新し
い 農 山 漁 村 の 女 性 2001
年)
」策定
平成 5 年
(1993年)
・国連第48回総会「女性に ・中学校の家庭科男女共修 ●「総務部人権推進室」を女性問題担当窓口と
対する暴力の撤廃に関す
開始
する
る宣言」
・「 パー ト タ イ ム 労 働 法 」 ●「女性問題についての住民意識調査」実施
・国連世界人権会議「ウィ
施行
ーン宣言及び行動計画」
採択
平成 6 年
(1994年)
・国際家族年
・高校の家庭科男女共修開 ○「大阪府女性基金プリムラ賞」創設
・国際人口・開発会議(カ
始
○ドーンセンター(大阪府立女性総合センタ
イロ)
・男女共同参画室設置
ー)開館
・ILO 「パートタイムに関す ・男女共同参画審議会設置 ●女性問題啓発冊子『ミズCAPE』を創刊
る条約」 及び勧告を採択
(政令)
(以後毎年発行)
・男女共同参画推進本部設
置
平成 7 年
(1995年)
・第 1 回子どもの性の商業 ・「男女共同参画2000年プ ○大阪女子大学に女性学研究センター開設
的搾取に関する世界会議
ラン」策定
(ストックホルム)
・男女共同参画推進連携会
・ILO 総会「家内労働に関
議(えがりてネットワー
する条約」採択
ク)発足
平成 9 年
(1997年)
・男女共同参画審議会設置 ●「総務部人権推進室」に改称
(法律)
○「男女協働社会の実現をめざす大阪府第 3 期
・「 男 女 雇 用 機 会 均 等 法、 行動計画(改定)〜新 女と男のジャンプ・
労働基準法、育児・介護
プラン」策定
休業法の一部を改正する
法律」成立
・介護保険法公布
平成10年
(1998年)
○男女協働社会づくり課に改称
平成11年
(1999年)
平成12年
(2000年)
・「 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 」
改正施行
・「男女共同参画社会基本
法」 施行
・「食料・農業・農村基本
法」施行(女性の参画の
促進を規定)
・国連特別総会 「女性2000
年会議」(ニューヨーク)
「北京宣言及び行動綱領
実施のための更なる行動
とイニシアティブ(成果
文書)」 採択
・「男女共同参画基本計画」
閣議決定
・「介護保険法」 施行
・「ストーカー規制法」 施
行
・「児童虐待防止法」施行
64
●「泉州地域男女共同参画社会づくり協議会」
で男女共同参画に関する冊子を発行
(以降毎年発行)
●「男女平等に関する職員意識調査」実施
○「男女協働社会の実現をめざす府民意識調査」
結果報告
日本の動き
○大阪府・●岬町の動き
平成13年
(2001年)
・男女共同参画局設置
○男女共同参画課に改称
・男女共同参画会議設置
○「大阪府男女共同参画計画」(おおさか男女共
・「配偶者からの暴力の防
同参画プラン)策定
止及び被害者の保護に関 ●「岬町男女共同参画推進本部」設置
する法律(DV 防止法)」
施行
・第 1 回男女共同参画週間
・閣議決定「「女性に対す
る暴力をなくす運動」に
ついて」
・閣議決定 「仕事と子育て
の両立支援策の方針につ
いて」
平成14年
(2002年)
・「改正育児・介護休業法」 ○「大阪府男女共同参画推進条例」施行
施行
●「職場をジェンダー・フリーに〜職員意識調
・アフガニスタンの女性支
査」実施
援に関する懇談会開催
●「男女共同参画に関する住民意識調査」実施
●「岬町男女共同参画推進懇話会」設置
●同懇話会より岬町男女共同参画プラン策定に
向けて「岬町男女共同参画ビジョン」提言
●機関誌『らしく』発刊
平成15年
(2003年)
・男女共同参画推進本部決 ○「男女いきいき・元気宣言」事業者制度創設
定 「女性のチャレンジ支 ●「岬町男女共同参画プラン」策定
援策の推進について」
●「みさきウイッシュ講座」開催
・「次世代育成支援対策推 (以降毎年実施)
進法」 施行
・男女共同参画社会の将来
像検討会開催
・第 4 回・ 5 回女子差別撤
廃条約実施状況報告審議
平成16年
(2004年)
・男女共同参画推進本部決 ●「秘書政策室人権推進係」に改称
定 「女性国家公務員の採
用・登用の拡大等につい
て」
・男女共同参画社会の将来
像検討会報告書の取りま
とめ
・「DV 防 止 法 」 改 正 及 び
同法に基づく基本方針の
策定
・「児童虐待防止法」改正
・「性同一性障害者特例法」
施行
平成17年
(2005年)
・第49回国連婦人の地位委 ・「男女共同参画基本計画 ●「総務部人権推進課」に改称
員会
(第 2 次)」 閣議決定
○「大阪府配偶者からの暴力の防止及び被害者
( 国 連 「 北 京 + 10 」 世 界 ・「女性の再チャレンジ支
の保護に関する基本計画」策定
閣 僚 級 会 合 )( ニュー ヨ
援プラン」策定
ーク)
・「改正育児・介護休業法」
施行
平成18年
(2006年)
・男女共同参画推進本部決 ●「企画部人権推進課」に改称
定「国の審議会等におけ ○「大阪府男女共同参画計画改訂版(改訂おお
る女性委員の登用の促進
さか男女共同参画プラン)」策定
について」
・「 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 」
改正
平成19年
(2007年)
・「DV 防止法」一部改正
・「仕事と生活の調和(ワ
ーク・ライフ・バランス)
憲章」及び「仕事と生活
の調和推進のための行動
指針」策定
65
資 料
平成 8 年
(1996年)
・国連人権委員会
・「ILO 156号条約」批准
○「男女協働社会の実現をめざす府民意識調査」
「女性に対する暴力をな ・「育児休業法」改正(介
結果報告
くす決議」 採択
護休業制度の法制化)
・第 4 回世界女性会議(北 ・
「子育て支援総合計画(エ
京)
ンゼルプラン)
」スター
「北京宣言及び行動綱領」 ト
採択
世界の動き
世界の動き
平成20年
(2008年)
日本の動き
○大阪府・●岬町の動き
・改正「DV 防止法」施行 ○「大阪府における男女共同参画施策の検証・
評価システムのあり方について」答申
平成21年
(2009年)
・女子差別撤廃委員会最終
見解
平成22年
(2010年)
・「北京+15」記念会合と ・「改正育児・介護休業法」
して「第54回国連婦人の
施行
地位委員会」を開催
・「第 3 次男女共同参画基
本計画」閣議決定
・「仕事と生活の調和(ワ
ーク・ライフ・バランス)
憲章」新たな合意
岬町男女共同参画推進条例
○「大阪府配偶者からの暴力の防止及び被害者
の保護に関する基本計画」改定
○「男女共同参画に関する府民意識調査」実施
平成23年
(2011年)
●「総務企画部人権推進課」に改称
○「おおさか男女共同参画プラン(2011-2015)」
策定
平成24年
(2012年)
●「総務部人権推進課」に改称
●「男女共同参画社会実現に向けての町民意識
調査」実施
●「第 2 次岬町男女共同参画プラン」策定
資 料
66
67
資 料
68
69
男女共同参画社会基本法
(平成11年 6 月 法律第78号)
目次
前文
第 1 章 総則(第 1 条―第12条)
第 2 章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策(第13条―第20条)
第 3 章 男女共同参画会議(第21条―第28条)
附則
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と
語の意義は、当該各号に定めるところによる。
た様々な取組が、国際社会における取組とも連動
対等な構成員として、自らの意思によって社
法の下の平等がうたわれ、男女平等の実現に向け
一 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の
しつつ、着実に進められてきたが、なお一層の努
会のあらゆる分野における活動に参画する機
力が必要とされている。
会が確保され、もって男女が均等に政治的、
一方、少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟
経済的、社会的及び文化的利益を享受するこ
化等我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応し
とができ、かつ、共に責任を担うべき社会を
ていく上で、男女が、互いにその人権を尊重しつ
形成することをいう。
つ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その
二 積極的改善措置 前号に規定する機会に係
同参画社会の実現は、緊要な課題となっている。
において、男女のいずれか一方に対し、当該
個性と能力を十分に発揮することができる男女共
る男女間の格差を改善するため必要な範囲内
機会を積極的に提供することをいう。
の実現を21世紀の我が国社会を決定する最重要
(男女の人権の尊重)
課題と位置付け、社会のあらゆる分野において、
第 3 条 男女共同参画社会の形成は、男女の個人
男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推
としての尊厳が重んぜられること、男女が性別
進を図っていくことが重要である。
による差別的取扱いを受けないこと、男女が個
ここに、男女共同参画社会の形成についての基
人として能力を発揮する機会が確保されること
本理念を明らかにしてその方向を示し、将来に向
その他の男女の人権が尊重されることを旨とし
かって国、地方公共団体及び国民の男女共同参画
て、行われなければならない。
社会の形成に関する取組を総合的かつ計画的に推
(社会における制度又は慣行についての配慮)
進するため、この法律を制定する。
第 4 条 男女共同参画社会の形成に当たっては、
社会における制度又は慣行が、性別による固定
第 1 章 総則
的な役割分担等を反映して、男女の社会におけ
(目的)
る活動の選択に対して中立でない影響を及ぼす
第 1 条 この法律は、男女の人権が尊重され、か
ことにより、男女共同参画社会の形成を阻害す
つ、社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活
る要因となるおそれがあることにかんがみ、社
力ある社会を実現することの緊要性にかんがみ、
会における制度又は慣行が男女の社会における
男女共同参画社会の形成に関し、基本理念を定
活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中
め、並びに国、地方公共団体及び国民の責務を
立なものとするように配慮されなければならな
明らかにするとともに、男女共同参画社会の形
い。
成の促進に関する施策の基本となる事項を定め
(政策等の立案及び決定への共同参画)
ることにより、男女共同参画社会の形成を総合
第 5 条 男女共同参画社会の形成は、男女が、社
的かつ計画的に推進することを目的とする。
会の対等な構成員として、国若しくは地方公共
(定義)
団体における政策又は民間の団体における方針
第 2 条 この法律において、次の各号に掲げる用
70
の立案及び決定に共同して参画する機会が確保
71
資 料
このような状況にかんがみ、男女共同参画社会
されることを旨として、行われなければならな
しなければならない。
い。
(家庭生活における活動と他の活動の両立)
第 2 章 男女共同参画社会の形成の促進に関する
第 6 条 男女共同参画社会の形成は、家族を構成
基本的施策
する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、
(男女共同参画基本計画)
子の養育、家族の介護その他の家庭生活におけ
第13条 政府は、男女共同参画社会の形成の促
る活動について家族の一員としての役割を円滑
進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図
に果たし、かつ、当該活動以外の活動を行うこ
るため、男女共同参画社会の形成の促進に関す
とができるようにすることを旨として、行われ
る基本的な計画(以下「男女共同参画基本計画」
なければならない。
という。)を定めなければならない。
(国際的協調)
2 男女共同参画基本計画は、次に掲げる事項に
第 7 条 男女共同参画社会の形成の促進が国際社
ついて定めるものとする。
会における取組と密接な関係を有していること
一 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画
にかんがみ、男女共同参画社会の形成は、国際
社会の形成の促進に関する施策の大綱
的協調の下に行われなければならない。
二 前号に掲げるもののほか、男女共同参画社
(国の責務)
会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計
第 8 条 国は、第 3 条から前条までに定める男女
画的に推進するために必要な事項
共同参画社会の形成についての基本理念(以下
3 内閣総理大臣は、男女共同参画会議の意見を
「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参
聴いて、男女共同参画基本計画の案を作成し、
画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善
閣議の決定を求めなければならない。
措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、
4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決
及び実施する責務を有する。
定があったときは、遅滞なく、男女共同参画基
(地方公共団体の責務)
本計画を公表しなければならない。
5 前 2 項の規定は、男女共同参画基本計画の変
男女共同参画社会の形成の促進に関し、国の施
更について準用する。
策に準じた施策及びその他のその地方公共団体
(都道府県男女共同参画計画等)
の区域の特性に応じた施策を策定し、及び実施
第14条 都道府県は、男女共同参画基本計画を
する責務を有する。
勘案して、当該都道府県の区域における男女共
(国民の責務)
同参画社会の形成の促進に関する施策について
第10条 国民は、職域、学校、地域、家庭その
の基本的な計画(以下「都道府県男女共同参画
他の社会のあらゆる分野において、基本理念に
計画」という。)を定めなければならない。
のっとり、男女共同参画社会の形成に寄与する
2 都道府県男女共同参画計画は、次に掲げる事
ように努めなければならない。
項について定めるものとする。
(法制上の措置等)
一 都道府県の区域において総合的かつ長期的
第11条 政府は、男女共同参画社会の形成の促
に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に
進に関する施策を実施するため必要な法制上又
関する施策の大綱
は財政上の措置その他の措置を講じなければな
二 前号に掲げるもののほか、都道府県の区域
らない。
における男女共同参画社会の形成の促進に関
(年次報告等)
する施策を総合的かつ計画的に推進するため
第12条 政府は、毎年、国会に、男女共同参画
に必要な事項
社会の形成の状況及び政府が講じた男女共同参
3 市町村は、男女共同参画基本計画及び都道府
画社会の形成の促進に関する施策についての報
告を提出しなければならない。
画社会の形成の状況を考慮して講じようとする
男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を
明らかにした文書を作成し、これを国会に提出
72
会の形成の促進に関する基本的な方針、基本
社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策を
的な政策及び重要事項を調査審議すること。
策定し、及び実施するに当たっては、男女共同
三 前 2 号に規定する事項に関し、調査審議し、
参画社会の形成に配慮しなければならない。
必要があると認めるときは、内閣総理大臣及
(国民の理解を深めるための措置)
び関係各大臣に対し、意見を述べること。
第16条 国及び地方公共団体は、広報活動等を
四 政府が実施する男女共同参画社会の形成の
通じて、基本理念に関する国民の理解を深める
促進に関する施策の実施状況を監視し、及び
よう適切な措置を講じなければならない。
政府の施策が男女共同参画社会の形成に及ぼ
(苦情の処理等)
す影響を調査し、必要があると認めるときは、
第17条 国は、政府が実施する男女共同参画社
内閣総理大臣及び関係各大臣に対し、意見を
会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画
述べること。
社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策に
(組織)
ついての苦情の処理のために必要な措置及び性
第23条 会議は、議長及び議員24人以内をもっ
別による差別的取扱いその他の男女共同参画社
て組織する。
会の形成を阻害する要因によって人権が侵害さ
(議長)
れた場合における被害者の救済を図るために必
第24条 議長は、内閣官房長官をもって充てる。
要な措置を講じなければならない。
2 議長は、会務を総理する。
(調査研究)
(議員)
第18条 国は、社会における制度又は慣行が男
第25条 議員は、次に掲げる者をもって充てる。
女共同参画社会の形成に及ぼす影響に関する調
一 内閣官房長官以外の国務大臣のうちから、
査研究その他の男女共同参画社会の形成の促進
内閣総理大臣が指定する者
に関する施策の策定に必要な調査研究を推進す
二 男女共同参画社会の形成に関し優れた識見
るように努めるものとする。
を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命
(国際的協調のための措置)
する者
第19条 国は、男女共同参画社会の形成を国際
2 前項第 2 号の議員の数は、同項に規定する議
的協調の下に促進するため、外国政府又は国際
員の総数の10分の 5 未満であってはならない。
機関との情報の交換その他男女共同参画社会の
3 第 1 項第 2 号の議員のうち、男女のいずれか
形成に関する国際的な相互協力の円滑な推進を
一方の議員の数は、同号に規定する議員の総数
図るために必要な措置を講ずるように努めるも
の10分の 4 未満であってはならない。
のとする。
4 第 1 項第 2 号の議員は、非常勤とする。
(地方公共団体及び民間の団体に対する支援)
(議員の任期)
第20条 国は、地方公共団体が実施する男女共
第26条 前条第 1 項第 2 号の議員の任期は、 2
同参画社会の形成の促進に関する施策及び民間
年とする。ただし、補欠の議員の任期は、前任
の団体が男女共同参画社会の形成の促進に関し
者の残任期間とする。
て行う活動を支援するため、情報の提供その他
2 前条第 1 項第 2 号の議員は、再任されること
の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
第21条 内閣府に、男女共同参画会議(以下「会
4 都道府県又は市町村は、都道府県男女共同参
は関係各大臣の諮問に応じ、男女共同参画社
第15条 国及び地方公共団体は、男女共同参画
関する施策についての基本的な計画(以下「市
うに努めなければならない。
二 前号に掲げるもののほか、内閣総理大臣又
(施策の策定等に当たっての配慮)
第 3 章 男女共同参画会議
町村男女共同参画計画」という。)を定めるよ
3 項に規定する事項を処理すること。
ければならない。
県男女共同参画計画を勘案して、当該市町村の
区域における男女共同参画社会の形成の促進に
2 政府は、毎年、前項の報告に係る男女共同参
一 男女共同参画基本計画に関し、第13条第
は変更したときは、遅滞なく、これを公表しな
ができる。
(資料提出の要求等)
第27条 会議は、その所掌事務を遂行するため
(設置)
に必要があると認めるときは、関係行政機関の
長に対し、監視又は調査に必要な資料その他の
議」という。)を置く。
資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協
(所掌事務)
力を求めることができる。
第22条 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
2 会議は、その所掌事務を遂行するために特に
73
資 料
第 9 条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、
画計画又は市町村男女共同参画計画を定め、又
必要があると認めるときは、前項に規定する者
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律
以外の者に対しても、必要な協力を依頼するこ
とができる。
(政令への委任)
第28条 この章に定めるもののほか、会議の組
織及び議員その他の職員その他会議に関し必要
(平成十三年四月十三日法律第三十一号)
最終改正:平成一九年七月一一日法律第一一三号目次
な事項は、政令で定める。
目次
附則(平成11年 6 月 法律第78号)(抄)
第一章の二 基本方針及び都道府県基本計画等(第二条の二・第二条の三)
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 配偶者暴力相談支援センター等(第三条―第五条)
(施行期日)
第三章 被害者の保護(第六条―第九条の二)
第 1 条 この法律は、公布の日から施行する。
第四章 保護命令(第十条―第二十二条)
(男女共同参画審議会設置法の廃止)
第五章 雑則(第二十三条―第二十八条)
第 2 条 男女共同参画審議会設置法(平成 9 年法
第六章 罰則(第二十九条・第三十条)
律第 7 号)は、廃止する。
附則(平成11年 7 月 法律第102号)(抄)
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と
(施行期日)
第 1 条 この法律は、内閣法の一部を改正する法
法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等
行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行
等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその
婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶
の実現に向けた取組が行われている。
律(平成11年法律第88号)の施行の日から施
者であった者から引き続き受ける身体に対する
暴力等を含むものとする。
該各号に定める日から施行する。
為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、
2 この法律において「被害者」とは、配偶者か
二 附則第10条第 1 項及び第 5 項、第14条第
た。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの
3 この法律にいう「配偶者」には、婚姻の届出
対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳
ある者を含み、「離婚」には、婚姻の届出をし
被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかっ
一 略
公布の日
場合女性であり、経済的自立が困難である女性に
をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情に
を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。
(委員等の任期に関する経過措置)
ていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあっ
このような状況を改善し、人権の擁護と男女平
第28条 この法律の施行の日の前日において次
に掲げる従前の審議会その他の機関の会長、委
等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防
を除く。
)の任期は、当該会長、委員その他の
が必要である。このことは、女性に対する暴力を
た者が、事実上離婚したと同様の事情に入るこ
とを含むものとする。
止し、被害者を保護するための施策を講ずること
員その他の職員である者(任期の定めのない者
(国及び地方公共団体の責務)
第二条 国及び地方公共団体は、配偶者からの暴
根絶しようと努めている国際社会における取組に
職員の任期を定めたそれぞれの法律の規定にか
力を防止するとともに、被害者の自立を支援す
も沿うものである。
かわらず、その日に満了する。
ることを含め、その適切な保護を図る責務を有
ここに、配偶者からの暴力に係る通報、相談、
一から十まで 略
する。
保護、自立支援等の体制を整備することにより、
十一 男女共同参画審議会
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図る
十二から五十八まで 略
第一章の二 基本方針及び都道府県基本計画等
ため、この法律を制定する。
(別に定める経過措置)
第30条 第 2 条から前条までに規定するものの
(基本方針)
第一章 総則
ほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措
置は、別に法律で定める。
第二条の二 内閣総理大臣、国家公安委員会、法
務大臣及び厚生労働大臣(以下この条及び次条
(定義) 第五項において「主務大臣」という。)は、配
第一条 この法律において「配偶者からの暴力」
附則(平成11年12月 法律第160号)(抄)
偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のため
とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に
(施行期日)
の施策に関する基本的な方針(以下この条並び
対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害
第 1 条 この法律(第 2 条及び第 3 条を除く。)は、
に次条第一項及び第三項において「基本方針」
を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに
平成13年 1 月 6 日から施行する。
という。)を定めなければならない。
準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下こ
2 基本方針においては、次に掲げる事項につき、
る。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力
の市町村基本計画の指針となるべきものを定め
の項において「身体に対する暴力等」と総称す
74
次条第一項の都道府県基本計画及び同条第三項
75
資 料
3 項、第23条、第28条並びに第30条の規定 らの暴力を受けた者をいう。
るものとする。
施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機
一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に
能を果たすようにするものとする。
関する基本的な事項
二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護の
三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の
この章において同じ。)を受けている者を発見
ンターとしての機能を果たすようにするよう努
ー又は警察官に通報するよう努めなければなら
3 配偶者暴力相談支援センターは、配偶者から
2 医師その他の医療関係者は、その業務を行う
めるものとする。
保護のための施策の実施に関する重要事項
3 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変
の暴力の防止及び被害者の保護のため、次に掲
更しようとするときは、あらかじめ、関係行政
げる業務を行うものとする。
機関の長に協議しなければならない。
一 被害者に関する各般の問題について、相談に
4 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変
応ずること又は婦人相談員若しくは相談を行う
更したときは、遅滞なく、これを公表しなけれ
機関を紹介すること。
ばならない。
二 被害者の心身の健康を回復させるため、医学
(都道府県基本計画等)
的又は心理学的な指導その他の必要な指導を行
第二条の三 都道府県は、基本方針に即して、当
うこと。
該都道府県における配偶者からの暴力の防止及
三 被害者(被害者がその家族を同伴する場合に
び被害者の保護のための施策の実施に関する基
あっては、被害者及びその同伴する家族。次号、
本的な計画(以下この条において「都道府県基
第六号、第五条及び第八条の三において同じ。)
本計画」という。)を定めなければならない。
の緊急時における安全の確保及び一時保護を行
2 都道府県基本計画においては、次に掲げる事
うこと。
項を定めるものとする。
四 被害者が自立して生活することを促進するた
一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に
め、就業の促進、住宅の確保、援護等に関する
関する基本的な方針
制度の利用等について、情報の提供、助言、関
係機関との連絡調整その他の援助を行うこと。
ための施策の実施内容に関する事項
五 第四章に定める保護命令の制度の利用につい
三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の
保護のための施策の実施に関する重要事項
本方針に即し、かつ、都道府県基本計画を勘案
して、当該市町村における配偶者からの暴力の
防止及び被害者の保護のための施策の実施に関
する基本的な計画(以下この条において「市町
ら行い、又は厚生労働大臣が定める基準を満た
村基本計画」という。)を定めるよう努めなけ
は市町村基本計画を定め、又は変更したときは、
5 主務大臣は、都道府県又は市町村に対し、都
第五条 都道府県は、婦人保護施設において被害
者の保護を行うことができる。
(配偶者暴力相談支援センター)
第三章 被害者の保護
第三条 都道府県は、当該都道府県が設置する婦
人相談所その他の適切な施設において、当該各
(配偶者からの暴力の発見者による通報等)
76
福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)、母
のとする。
子 及 び 寡 婦 福 祉 法( 昭 和 三 十 九 年 法 律 第
3 刑法(明治四十年法律第四十五号)の秘密漏
百二十九号)その他の法令の定めるところによ
示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規
り、被害者の自立を支援するために必要な措置
定は、前二項の規定により通報することを妨げ
を講ずるよう努めなければならない。
るものと解釈してはならない。
(被害者の保護のための関係機関の連携協力)
4 医師その他の医療関係者は、その業務を行う
第九条 配偶者暴力相談支援センター、都道府県
に当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又
警察、福祉事務所等都道府県又は市町村の関係
は疾病にかかったと認められる者を発見したと
機関その他の関係機関は、被害者の保護を行う
きは、その者に対し、配偶者暴力相談支援セン
に当たっては、その適切な保護が行われるよう、
ター等の利用について、その有する情報を提供
相互に連携を図りながら協力するよう努めるも
するよう努めなければならない。
のとする。
(配偶者暴力相談支援センターによる保護につ
(苦情の適切かつ迅速な処理)
いての説明等)
第九条の二 前条の関係機関は、被害者の保護に
係る職員の職務の執行に関して被害者から苦情
に関する通報又は相談を受けた場合には、必要
の申出を受けたときは、適切かつ迅速にこれを
処理するよう努めるものとする。
より配偶者暴力相談支援センターが行う業務の
内容について説明及び助言を行うとともに、必
第四章 保護命令
要な保護を受けることを勧奨するものとする。 (警察官による被害の防止)
(保護命令)
の法令の定めるところにより、暴力の制止、被
(婦人保護施設における保護)
第二章 配偶者暴力相談支援センター等
護法(昭和二十五年法律第百四十四号)、児童
おいて、その者の意思を尊重するよう努めるも
を行う民間の団体との連携に努めるものとする。
要な指導を行うことができる。
ければならない。
は警察官に通報することができる。この場合に
体に対し害を加える旨を告知してする脅迫をい
第四条 婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必
めに必要な助言その他の援助を行うよう努めな
において「福祉事務所」という。)は、生活保
和二十九年法律第百六十二号)、警察官職務執
(婦人相談員による相談等)
道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のた
きは、その旨を配偶者暴力相談支援センター又
行うに当たっては、必要に応じ、配偶者からの
暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動
遅滞なく、これを公表しなければならない。
四十五号)に定める福祉に関する事務所(次条
第十条 被害者(配偶者からの身体に対する暴力
5 配偶者暴力相談支援センターは、その業務を
4 都道府県又は市町村は、都道府県基本計画又
(福祉事務所による自立支援)
第八条の三 社会福祉法(昭和二十六年法律第
第八条 警察官は、通報等により配偶者からの暴
す者に委託して行うものとする。
ればならない。
るために必要な援助を行うものとする。
は疾病にかかったと認められる者を発見したと
に応じ、被害者に対し、第三条第三項の規定に
4 前項第三号の一時保護は、婦人相談所が、自
他配偶者からの暴力による被害の発生を防止す
に当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又
六 被害者を居住させ保護する施設の利用につい
その他の援助を行うこと。
当該被害を自ら防止するための措置の教示その
ない。
第七条 配偶者暴力相談支援センターは、被害者
て、情報の提供、助言、関係機関との連絡調整
し、国家公安委員会規則で定めるところにより、
した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センタ
て、情報の提供、助言、関係機関への連絡その
他の援助を行うこと。
3 市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、基
は、当該配偶者からの暴力を受けている者に対
力が行われていると認めるときは、警察法(昭
又は生命等に対する脅迫(被害者の生命又は身
行法(昭和二十三年法律第百三十六号)その他
う。以下この章において同じ。)を受けた者に
限る。以下この章において同じ。)が、配偶者
害者の保護その他の配偶者からの暴力による被
からの身体に対する暴力を受けた者である場合
害の発生を防止するために必要な措置を講ずる
にあっては配偶者からの更なる身体に対する暴
よう努めなければならない。
力(配偶者からの身体に対する暴力を受けた後
(警察本部長等の援助)
に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消
第八条の二 警視総監若しくは道府県警察本部長
された場合にあっては、当該配偶者であった者
(道警察本部の所在地を包括する方面を除く方
から引き続き受ける身体に対する暴力。第十二
面については、方面本部長。第十五条第三項に
条第一項第二号において同じ。)により、配偶
おいて同じ。)又は警察署長は、配偶者からの
者からの生命等に対する脅迫を受けた者である
暴力を受けている者から、配偶者からの暴力に
場合にあっては配偶者から受ける身体に対する
よる被害を自ら防止するための援助を受けたい
暴力(配偶者からの生命等に対する脅迫を受け
77
資 料
二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護の
旨の申出があり、その申出を相当と認めるとき
あった者からの身体に対する暴力に限る。以下
2 市町村は、当該市町村が設置する適切な施設
において、当該各施設が配偶者暴力相談支援セ
ための施策の内容に関する事項
第六条 配偶者からの暴力(配偶者又は配偶者で
た後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取
リ装置を用いて送信し、又は電子メールを送信
り消された場合にあっては、当該配偶者であっ
すること。
た者から引き続き受ける身体に対する暴力。同
六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌
号において同じ。)により、その生命又は身体
悪の情を催させるような物を送付し、又はその
に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、
裁判所は、被害者の申立てにより、その生命又
は身体に危害が加えられることを防止するため、
当該配偶者(配偶者からの身体に対する暴力又
は生命等に対する脅迫を受けた後に、被害者が
あっては、当該配偶者であった者。以下この条、
得る状態に置くこと。
親族等の身辺につきまとい、又は当該親族等の
項において同じ。)その他の場所において当該
八 その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しく
住居、勤務先その他その通常所在する場所の付
3 第一項本文に規定する場合において、被害者
おいて同じ。)に対し、次の各号に掲げる事項
がその成年に達しない子(以下この項及び次項
を命ずるものとする。ただし、第二号に掲げる
並びに第十二条第一項第三号において単に「子」
事項については、申立ての時において被害者及
という。)と同居しているときであって、配偶
び当該配偶者が生活の本拠を共にする場合に限
者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を
る。
行っていることその他の事情があることから被
一 命令の効力が生じた日から起算して六月間、
害者がその同居している子に関して配偶者と面
被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠と
会することを余儀なくされることを防止するた
している住居を除く。以下この号において同じ。)
め必要があると認めるときは、第一項第一号の
その他の場所において被害者の身辺につきまと
規定による命令を発する裁判所又は発した裁判
い、又は被害者の住居、勤務先その他その通常
所は、被害者の申立てにより、その生命又は身
所在する場所の付近をはいかいしてはならない
体に危害が加えられることを防止するため、当
該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、
二 命令の効力が生じた日から起算して二月間、
同号の規定による命令の効力が生じた日から起
被害者と共に生活の本拠としている住居から退
算して六月を経過する日までの間、当該子の住
去すること及び当該住居の付近をはいかいして
居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住
はならないこと。
居を除く。以下この項において同じ。)、就学す
2 前項本文に規定する場合において、同項第一
る学校その他の場所において当該子の身辺につ
号の規定による命令を発する裁判所又は発した
きまとい、又は当該子の住居、就学する学校そ
裁判所は、被害者の申立てにより、その生命又
の他その通常所在する場所の付近をはいかいし
は身体に危害が加えられることを防止するため、
てはならないことを命ずるものとする。ただし、
当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、
当該子が十五歳以上であるときは、その同意が
同号の規定による命令の効力が生じた日から起
ある場合に限る。
算して六月を経過する日までの間、被害者に対
して次の各号に掲げるいずれの行為もしてはな
らないことを命ずるものとする。
一 面会を要求すること。
項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
三 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
四 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得
ない場合を除き、連続して、電話をかけ、ファ
ールを送信すること。
五 緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から
午前六時までの間に、電話をかけ、ファクシミ
78
ニ 相談又は申立人の求めに対して執られた措置
の内容
2 前項の書面(以下「申立書」という。)に同
る。
項第五号イからニまでに掲げる事項の記載がな
(管轄裁判所)
い場合には、申立書には、同項第一号から第四
第十一条 前条第一項の規定による命令の申立て
号までに掲げる事項についての申立人の供述を
に係る事件は、相手方の住所(日本国内に住所
記載した書面で公証人法(明治四十一年法律第
がないとき又は住所が知れないときは居所)の
五十三号)第五十八条ノ二第一項の認証を受け
所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
たものを添付しなければならない。
2 前条第一項の規定による命令の申立ては、次
(迅速な裁判)
の各号に掲げる地を管轄する地方裁判所にもす
第十三条 裁判所は、保護命令の申立てに係る事
ることができる。
件については、速やかに裁判をするものとする。
一 申立人の住所又は居所の所在地
(保護命令事件の審理の方法)
二 当該申立てに係る配偶者からの身体に対する
第十四条 保護命令は、口頭弁論又は相手方が立
暴力又は生命等に対する脅迫が行われた地
ち会うことができる審尋の期日を経なければ、
(保護命令の申立て)
これを発することができない。ただし、その期
第十二条 第十条第一項から第四項までの規定に
日を経ることにより保護命令の申立ての目的を
よる命令(以下「保護命令」という。)の申立
達することができない事情があるときは、この
ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなけ
限りでない。
ればならない。
2 申立書に第十二条第一項第五号イからニまで
一 配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に
に掲げる事項の記載がある場合には、裁判所は、
対する脅迫を受けた状況
当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属
官署の長に対し、申立人が相談し又は援助若し
偶者からの生命等に対する脅迫を受けた後の配
くは保護を求めた際の状況及びこれに対して執
られた措置の内容を記載した書面の提出を求め
又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きい
るものとする。この場合において、当該配偶者
暴力相談支援センター又は当該所属官署の長
三 第十条第三項の規定による命令の申立てをす
は、これに速やかに応ずるものとする。
る場合にあっては、被害者が当該同居している
子に関して配偶者と面会することを余儀なくさ
れることを防止するため必要があると認めると
があると認めるに足りる申立ての時における事
より、その生命又は身体に危害が加えられるこ
ハ 相談又は求めた援助若しくは保護の内容
人の同意)がある場合に限り、することができ
その他の事情があることから被害者がその親族
裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てに
及び場所
被後見人である場合にあっては、その法定代理
と認めるに足りる申立ての時における事情
きは、第一項第一号の規定による命令を発する
ロ 相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時
の同意(当該親族等が十五歳未満の者又は成年
この項及び次項並びに第十二条第一項第四号に
等に関して配偶者と面会することを余儀なくさ
クシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メ
察職員の所属官署の名称
歳未満の子を除く。以下この項において同じ。)
偶者から受ける身体に対する暴力により、生命
て著しく粗野又は乱暴な言動を行っていること
及びその事実があるときは、次に掲げる事項
イ 当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警
5 前項の申立ては、当該親族等(被害者の十五
て密接な関係を有する者(被害者と同居してい
おいて「親族等」という。)の住居に押し掛け
し、又は援助若しくは保護を求めた事実の有無
とする。
二 配偶者からの更なる身体に対する暴力又は配
る子及び配偶者と同居している者を除く。以下
二 その行動を監視していると思わせるような事
職員に対し、前各号に掲げる事項について相談
近をはいかいしてはならないことを命ずるもの
4 第一項本文に規定する場合において、配偶者
が被害者の親族その他被害者と社会生活におい
五 配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察
3 裁判所は、必要があると認める場合には、前
項の配偶者暴力相談支援センター若しくは所属
れることを防止するため当該命令を発する必要
官署の長又は申立人から相談を受け、若しくは
援助若しくは保護を求められた職員に対し、同
情
項の規定により書面の提出を求めた事項に関し
四 第十条第四項の規定による命令の申立てをす
て更に説明を求めることができる。
る場合にあっては、被害者が当該親族等に関し
(保護命令の申立てについての決定等)
79
資 料
こと。
認めるに足りる申立ての時における事情
までの間、当該親族等の住居(当該配偶者と共
七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り
しくはその知り得る状態に置くこと。
同項第三号及び第四号並びに第十八条第一項に
を防止するため当該命令を発する必要があると
効力が生じた日から起算して六月を経過する日
に生活の本拠としている住居を除く。以下この
心を害する文書、図画その他の物を送付し、若
て配偶者と面会することを余儀なくされること
効力が生じた日以後、同号の規定による命令の
知り得る状態に置くこと。
はその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥
離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合に
とを防止するため、当該配偶者に対し、命令の
第十五条 保護命令の申立てについての決定には、
ら第四項までの規定による命令が発せられてい
理由を付さなければならない。ただし、口頭弁
るときは、抗告裁判所は、当該命令をも取り消
論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨
さなければならない。
を示せば足りる。
7 前条第四項の規定による通知がされている保
2 保護命令は、相手方に対する決定書の送達又
は相手方が出頭した口頭弁論若しくは審尋の期
日における言渡しによって、その効力を生ずる。
3 保護命令を発したときは、裁判所書記官は、
速やかにその旨及びその内容を申立人の住所又
長に通知するものとする。
判所がこれを取り消したときは、裁判所書記官
十八条第一項本文の事情」と、同項第五号中
一号、第二号及び第五号に掲げる事項並びに第
は、速やかに、その旨及びその内容を当該通知
「前各号に掲げる事項」とあるのは「第一号及
合並びに抗告裁判所が保護命令を取り消した場
偶者暴力相談支援センターの職員に対し相談し、
合について準用する。
又は援助若しくは保護を求めた事実があり、か
(保護命令の取消し)
つ、申立書に当該事実に係る第十二条第一項第
第十七条 保護命令を発した裁判所は、当該保護
五号イからニまでに掲げる事項の記載があると
命令の申立てをした者の申立てがあった場合に
きは、裁判所書記官は、速やかに、保護命令を
は、当該保護命令を取り消さなければならない。
発した旨及びその内容を、当該申立書に名称が
第十条第一項第一号又は第二項から第四項まで
記載された配偶者暴力相談支援センター(当該
の規定による命令にあっては同号の規定による
申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援
命令が効力を生じた日から起算して三月を経過
センターが二以上ある場合にあっては、申立人
がその職員に対し相談し、又は援助若しくは保
5 保護命令は、執行力を有しない。
(即時抗告)
第十六条 保護命令の申立てについての裁判に対
2 前条第六項の規定は、第十条第一項第一号の
しては、即時抗告をすることができる。
規定による命令を発した裁判所が前項の規定に
2 前項の即時抗告は、保護命令の効力に影響を
より当該命令を取り消す場合について準用する。
及ぼさない。
3 第十五条第三項及び前条第七項の規定は、前
3 即時抗告があった場合において、保護命令の
二項の場合について準用する。
取消しの原因となることが明らかな事情がある
(第十条第一項第二号の規定による命令の再度
ことにつき疎明があったときに限り、抗告裁判
の申立て)
所は、申立てにより、即時抗告についての裁判
が効力を生ずるまでの間、保護命令の効力の停
止を命ずることができる。事件の記録が原裁判
所に存する間は、原裁判所も、この処分を命ず
ることができる。
による命令の効力の停止を命ずる場合において、
住居から転居しようとする被害者がその責めに
同条第二項から第四項までの規定による命令が
帰することのできない事由により当該発せられ
発せられているときは、裁判所は、当該命令の
た命令の効力が生ずる日から起算して二月を経
効力の停止をも命じなければならない。
過する日までに当該住居からの転居を完了する
5 前二項の規定による裁判に対しては、不服を
ことができないことその他の同号の規定による
申し立てることができない。
命令を再度発する必要があると認めるべき事情
6 抗告裁判所が第十条第一項第一号の規定によ
があるときに限り、当該命令を発するものとす
る命令を取り消す場合において、同条第二項か
る。ただし、当該命令を発することにより当該
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第二十四条 国及び地方公共団体は、配偶者から
の暴力の防止に関する国民の理解を深めるため
の教育及び啓発に努めるものとする。
(調査研究の推進等)
者は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧
第二十五条 国及び地方公共団体は、配偶者から
若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の
の暴力の防止及び被害者の保護に資するため、
交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請
加害者の更生のための指導の方法、被害者の心
求することができる。ただし、相手方にあって
身の健康を回復させるための方法等に関する調
は、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは
査研究の推進並びに被害者の保護に係る人材の
養成及び資質の向上に努めるものとする。
は相手方に対する保護命令の送達があるまでの
(民間の団体に対する援助)
第二十六条 国及び地方公共団体は、配偶者から
(法務事務官による宣誓認証)
の暴力の防止及び被害者の保護を図るための活
第二十条 法務局若しくは地方法務局又はその支
動を行う民間の団体に対し、必要な援助を行う
局の管轄区域内に公証人がいない場合又は公証
よう努めるものとする。
人がその職務を行うことができない場合には、
(都道府県及び市の支弁)
法務大臣は、当該法務局若しくは地方法務局又
第二十七条 都道府県は、次の各号に掲げる費用
はその支局に勤務する法務事務官に第十二条第
を支弁しなければならない。
二項(第十八条第二項の規定により読み替えて
一 第三条第三項の規定に基づき同項に掲げる業
適用する場合を含む。)の認証を行わせること
務を行う婦人相談所の運営に要する費用(次号
ができる。
に掲げる費用を除く。)
(民事訴訟法の準用)
性質に反しない限り、民事訴訟法(平成八年法
裁判所は、配偶者と共に生活の本拠としている
(教育及び啓発)
第十九条 保護命令に関する手続について、当事
の理由となった身体に対する暴力又は生命等に
定による命令の再度の申立てがあったときは、
4 前項の規定により第十条第一項第一号の規定
行うものとする。
(事件の記録の閲覧等)
第二十一条 この法律に特別の定めがある場合を
対する脅迫と同一の事実を理由とする同号の規
する理解を深めるために必要な研修及び啓発を
一項本文の事情」とする。
第十八条 第十条第一項第二号の規定による命令
が発せられた後に当該発せられた命令の申立て
被害者の人権、配偶者からの暴力の特性等に関
一号及び第二号に掲げる事項並びに第十八条第
間は、この限りでない。
とを確認したときも、同様とする。
2 国及び地方公共団体は、職務関係者に対し、
第四号までに掲げる事項」とあるのは「同項第
ら起算して二週間を経過した後において、これ
これらの命令の申立てをした者に異議がないこ
配慮をしなければならない。
文の事情」と、同条第二項中「同項第一号から
相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり、又
らの命令を受けた者が申し立て、当該裁判所が
もに、その安全の確保及び秘密の保持に十分な
二 第三条第三項第三号の規定に基づき婦人相談
所が行う一時保護(同条第四項に規定する厚生
除き、保護命令に関する手続に関しては、その
労働大臣が定める基準を満たす者に委託して行
う場合を含む。)に要する費用
律第百九号)の規定を準用する。
三 第四条の規定に基づき都道府県知事の委嘱す
(最高裁判所規則)
る婦人相談員が行う業務に要する費用
第二十二条 この法律に定めるもののほか、保護
四 第五条の規定に基づき都道府県が行う保護
命令に関する手続に関し必要な事項は、最高裁
(市町村、社会福祉法人その他適当と認める者
判所規則で定める。
に委託して行う場合を含む。)及びこれに伴い
必要な事務に要する費用
第五章 雑則
2 市は、第四条の規定に基づきその長の委嘱す
る婦人相談員が行う業務に要する費用を支弁し
(職務関係者による配慮等)
なければならない。
第二十三条 配偶者からの暴力に係る被害者の保
(国の負担及び補助)
護、捜査、裁判等に職務上関係のある者(次項
第二十八条 国は、政令の定めるところにより、
81
資 料
センター)の長に通知するものとする。
障害の有無等を問わずその人権を尊重するとと
び第二号に掲げる事項並びに第十八条第一項本
した後において、同条第一項第二号の規定によ
る命令にあっては当該命令が効力を生じた日か
護を求めた日時が最も遅い配偶者暴力相談支援
置かれている環境等を踏まえ、被害者の国籍、
規定の適用については、同条第一項各号列記以
によりその効力の停止を命じたとき又は抗告裁
8 前条第三項の規定は、第三項及び第四項の場
4 保護命令を発した場合において、申立人が配
務を行うに当たり、被害者の心身の状況、その
2 前項の申立てをする場合における第十二条の
外の部分中「次に掲げる事項」とあるのは「第
するものとする。
において「職務関係者」という。)は、その職
るときは、当該命令を発しないことができる。
護命令について、第三項若しくは第四項の規定
をした配偶者暴力相談支援センターの長に通知
は居所を管轄する警視総監又は道府県警察本部
配偶者の生活に特に著しい支障を生ずると認め
都道府県が前条第一項の規定により支弁した費
附 則 (平成一六年六月二日法律第六四号)
用のうち、同項第一号及び第二号に掲げるもの
については、その十分の五を負担するものとす
(施行期日)
る。
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月
2 国は、予算の範囲内において、次の各号に掲
を経過した日から施行する。
げる費用の十分の五以内を補助することができ
(経過措置)
る。
第二条 この法律の施行前にしたこの法律による
一 都道府県が前条第一項の規定により支弁した
改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の
費用のうち、同項第三号及び第四号に掲げるも
保護に関する法律(次項において「旧法」とい
の
う。)第十条の規定による命令の申立てに係る
二 市が前条第二項の規定により支弁した費用
同条の規定による命令に関する事件については、
なお従前の例による。
第六章 罰則
2 旧法第十条第二号の規定による命令が発せら
れた後に当該命令の申立ての理由となった身体
第二十九条 保護命令に違反した者は、一年以下
に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危
の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
害を及ぼすものと同一の事実を理由とするこの
第三十条 第十二条第一項(第十八条第二項の規
法律による改正後の配偶者からの暴力の防止及
定により読み替えて適用する場合を含む。)の
び被害者の保護に関する法律(以下「新法」と
規定により記載すべき事項について虚偽の記載
いう。)第十条第一項第二号の規定による命令
のある申立書により保護命令の申立てをした者
の申立て(この法律の施行後最初にされるもの
は、十万円以下の過料に処する。
に限る。)があった場合における新法第十八条
第一項の規定の適用については、同項中「二月」
附 則 抄
とあるのは、「二週間」とする。
(検討)
(施行期日)
第三条 新法の規定については、この法律の施行
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月
後三年を目途として、新法の施行状況等を勘案
を経過した日から施行する。ただし、第二章、
し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要
第六条(配偶者暴力相談支援センターに係る部
な措置が講ぜられるものとする。
分に限る。
)
、第七条、第九条(配偶者暴力相談
支援センターに係る部分に限る。)、第二十七条
附 則(平成一九年七月一一日法律第一一三
及び第二十八条の規定は、平成十四年四月一日
号) 抄
から施行する。
(経過措置)
(施行期日)
第二条 平成十四年三月三十一日までに婦人相談
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月
所に対し被害者が配偶者からの身体に対する暴
を経過した日から施行する。
力に関して相談し、又は援助若しくは保護を求
(経過措置)
めた場合における当該被害者からの保護命令の
第二条 この法律の施行前にしたこの法律による
号並びに第十四条第二項及び第三項の規定の適
保護に関する法律第十条の規定による命令の申
申立てに係る事件に関する第十二条第一項第四
改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の
用については、これらの規定中「配偶者暴力相
立てに係る同条の規定による命令に関する事件
談支援センター」とあるのは、「婦人相談所」
については、なお従前の例による。
とする。
(検討)
第三条 この法律の規定については、この法律の
施行後三年を目途として、この法律の施行状況
等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づ
いて必要な措置が講ぜられるものとする。
82
第 2 次岬町男女共同参画プラン
平成25(2013)年 3 月
発行:岬町 総務部 人権推進課
〒599-0392 大阪府泉南郡岬町深日2000番地の 1
電話:072-492-2773
HP: http://www.town.misaki.osaka.jp/
岬 町
第2次岬町男女共同参画プラン
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