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石巻市が挑戦する、復興モデル都市
City Summit 2012 ~次世代に繋ぐ未来の都市(まち)づくり~ 石巻市が挑戦する、復興モデル都市 石巻市長 亀山 紘 復興の基本理念 基本理念1 災害に強い まちづくり 基本理念3 絆と協働の共 鳴社会づくり 基本理念2 産業・経済の 再生 石巻復興協働プロジェクト協議会 新エネルギーを活用した循環型社会、世界最先端のエコタウンの実現等に より、産業の創造と雇用の創出を図り、魅力的な都市として石巻市を復興 石巻に利益をもたらし 『産業』 産業の復興と 新産業の創設 人材の集積による 定住人口の増加 『人材』 世界の復興モデル都市 『石巻』 『経済』 新しい雇用が生まれる 石巻復興協働プロジェクト協議会 •産学官の垣根を超え、約40の組織が参画して石巻復興協働プロジェクトを構成 •大きく4つのテーマに分かれて、石巻復興に資する事業の検討を実施 アドバイザー (専門的立場からの助言) z 東北電力 z ユニゾンキャピタル z 東京ガス z 三井物産 z 石巻商工会議所 z 七十七銀行 銀行/三菱総研/東芝/国際航業 z 東北大学 z 日本GE、NTT東日本 z 石巻専修大学 z 日本IBM (幹事) z 東芝 (副幹事) z 大和ハウス z 東北電力 z 石巻ガス z 双日 z おひさま z 石巻IT・測量業協同組合 z 石巻市(幹事) 等 【市をサポート】 z 石巻ガス/日本製紙/東北電力/日本政策投資 z 石巻漁業協同組合 スマートグリッド技術を活 用し、地域のきめ細かい先 進的なエネルギー管理の 仕組みを構築 z 石巻市【事務局】 z 日本IBM z いしのまき農業協同組合z 三井住友銀行 スマート コミュニティWG ステアリングコミッティ 循環型エネルギー システムWG 未利用エネルギーや再生 エネルギーにより、効率的 な地域エネルギー供給シ ステムを構築 z 石巻ガス (幹事) z 日本製紙 (副幹事) z JFEエンジニアリング z 東北電力 z 日本IBM z 双日 z おひさま z 石巻IT・測量業協同組合 z 石巻市(幹事) 等 水産業・農業WG ICTを活用したシェアド加工 工場、共同利用冷凍冷蔵 庫、植物工場等により、強 い産業を実現 z 三菱総研(幹事) z 日本IBM (副幹事) z ユニゾンキャピタル z 日本GE z 石巻IT・測量業協同組合 z 石巻ガス z 石巻市(幹事) 等 医療・介護・福祉・ くらしWG 医療/介護/福祉/在宅にお いて災害に強く包括的に情報 連携できる仕組みを構築。安 全/安心に暮らせる基盤を整 備 z 日本GE(幹事) z NTT東日本(副幹事) z 石巻市医師会/桃生郡医師会 z 東北大学 ・日本IBM z 地域医療福祉情報連携協議会 z 石巻IT・測量業協同組合 z シバタインテック z 国家ビジョン研究会 z 石巻市(幹事) 等 石巻復興協働プロジェクト協議会 ~検討10事業(2012.10現在)~ グループ エコ・ セーフティ タウン 産業関連 再生可能 エネルギー 医療関連 № 事業名 事業概要 ① エコ・セーフティタウン事業 •民間住宅や公営住宅、公共施設に太陽光発電施設及び非常用蓄電池を設置 し、再生可能エネルギーを利用した効率的で災害に強い生活を実現する ② ICTセンター事業 •エネルギ-統合管理、防災・救急等の公共サ-ビスを迅速・的確に情報提 供できる基盤を構築し、市民に対する行政サ-ビスの向上を図る ③ 水産加工高度化事業 •共同高性能冷凍(CAS)冷蔵庫の設置、超低温冷蔵庫エネルギーマネジメント の構築、共同販売施設設置等の基盤を整備し、水産業の高度化や高付加価 値化により、失われたシェアの回復を図る ④ 次世代食料供給事業 •植物工場事業、藻類バイオマス事業、閉鎖型陸上養殖事業の推進により、 新産業の育成や、新たな雇用の場を創出する 水産加工地区 ⑤ エネルギーセンター事業 •水産加工地区において、ガスエンジンコジェネ設備を設置し、下水汚泥・ 漁業系廃棄物のバイオマス化や、発電で得られる電力・排熱・温水を地区 内等で使用する地産地消エネルギー循環システムを構築する ⑥ バイオマス発電事業 •木質系災害廃棄物や未利用間伐材を活用したバイオマス発電施設の設置に より、発電や排熱・温水の有効利用を図る。 ※事業内容・採算を検討中 医療・福祉・介護・在宅 連携基盤ネットワーク整備事業 •各医療機関の保有する情報を安全・円滑に管理する情報連携基盤を構築し、 医療従事者等が情報共有できる仕組みを整備する くらしに関する事業 •定期的な健康運動教室・個別運動指導による健康増進活動やイベント開催 による地域コミュニティ形成を図る。健康配慮型配食サービスのための拠 点を構築し、カフェ機能活用による地域コミュニティ形成に役立てる。 安心して子育てできる ⑨ 街づくり(周産期医療)事業 •妊婦健診や産褥ケアは産婦人科診療所・助産院、出産は設備の整った周産 母子センターで実施できるようなセミオープンシステムを構築し、施設間 での情報共有・管理を図り、適時、適切な診療等を可能にする。 ⑦ ⑧ ⑩ 巡回型診療による医療の 均てん化(ドクターカー)事業 •深刻な医師不足問題/高齢化/通院困難な地域の存在等を緩和するため、巡 回型の在宅医療を推進し、医療が平等に受けられる体制を整備する 石巻復興協働プロジェクト協議会 事業検討概要イメージ •協議会では「世界の復興モデル都市」「『安心・安全』かつ『環境に優しい』生活が出来る 都市」を目指す姿と設定 •その実現に向けた10の事業を検討・計画し、予算申請などを行なっている 住む 便利になる 働く 居住ゾーン(蛇田) エコ・セー フティ ハ ウス 牡鹿半島地区 公共施設 エコ・セー フティ 施 設 • 太陽光パネル・蓄電 池・HEMSが装備され た新規公営住宅 中心市街地 エコ・セーフ ティ ハウス • 既存公営住宅にも 太陽光パネル・蓄 電池・HEMSを装備 • 全ての学校・病院等公 共施設・防災施設に太 陽光パネル・蓄電池・ コジェネ等が装備され、 緊急時には7日間の自 立が可能 市内全域 • 石巻のICT基盤となる石 巻ICTセンターを設置 • IT産業の集積により関連 雇用を創出 • ドクターカー、電気自動 車の導入 水産加工地区 工業団地地区 • 地産エネルギーを • バイオマス発電、 活用した植物工 余剰エネルギー 場で石巻の新特 の地区内での有 産品生産 効活用 • メガソーラーにより再生可 能エネルギーを供給 • 先進的な藻類バイオマス工場 で燃料/飼料/薬品等を生産 • 環境に優しく、高い生産性を 実現する閉鎖型陸上養殖 バイオマス 燃料 居住ゾーン (渡波) エコ・セーフ ティ ハウス • 太陽光パネル・蓄 電池・HEMSが装 備された新規公営 住宅 • 水産加工地区 • 最新式共同利 エネルギー需 用冷蔵冷凍庫 要の効率管理 で鮮度を維持 • 下水汚泥を活用 したバイオマスエネル ギー供給 •水産品の海 外輸出増加 「石巻スマートコミュニティ」構築 に向けた基本的な考え方 あるべき姿 市民が安心して暮らせる、住みたいと思えるコミュニティの形成 地域産業活性化や雇用促進を創出するスマートコミュニティ事業構造 施策や取り組みと結び付いた、流出人口を減らし交流人口を増やす持続的効果 目指すまちづくり(事業コンセプト) 低炭素なエコタウン 災害時にも灯りと情報が途切れない安全・安心なまちづくり 具体的な取り組み方針 新蛇田地区、新渡波地区、北上地区、中心市街地を対象モデル地区として展開 太陽光発電システムの最大導入によるエコタウンの形成 エコタウンのエネルギー安定供給、効率的運用、災害時にも強いインフラを構築 市民参加、公民連携によるコミュニティモデルのショーケース化 期待する効果 暮らしや生活に関する期待効果:CO2 削減による市の低炭素化、防災力強化 地域活性化に関する期待効果:地域経済効果、交流人口増加 「石巻スマートコミュニティ」のモデル地区イメージ平常時 「石巻スマートコミュニティ」のモデル地区イメージ災害時 「石巻スマートコミュニティ」におけるエネルギー管理システム全体構成 市内ほか 中心市街 民間の複合ビルなど 民間の複合ビルなど 地 北上地区 防災拠点 BEMS BEMS コンパクトな住宅・公共施設集積エリア コンパクトな住宅・公共施設集積エリア EV充電設備 災害公営住宅 ビル HEMS 集合住宅 EV充電設備 防災拠点 BEMS HEMS、MEMS EV充電設備 (防災バックアップ) HEMS、MEMS HEMS、MEMS EV充電設備 EV充電設備 災害公営住宅 復興住宅 新蛇田地 住宅集積エリア 住宅集積エリア 区 災害公営住宅 復興住宅 新渡波地 中規模な住宅集積エリア 中規模な住宅集積エリア 区 地域経済への影響 石巻市の成長が期待できる産業の振興や人口動向への寄与を期待 経済波及効果 機器・設備の販売及び設置工事 保守メンテナンスサービス 情報プラットフォームを活用した地域サービス 生産誘発効果 等 新規事業創出 地域サービス事業者による新規事業創出への期待 (見守りなど 生活支援サービス事業等) 地域産業振興 新たな雇用創出 地域に密着したサービス提供のため地域事業主体 の設立等も検討 高齢者や女性、若年層など地域での幅広い雇用の 創出への期待 人材活用 域外人口流入 “4th generation agriculture” All Year Round Anywhere Always Safe High-quality Science-based agriculture independent of experience and intuition SWOT Analysis【Opportunities】 ①東日本大震災 ②国民の食の安全・安心に対する関心の高まり ③農地法改正で農業への株式会社の参入が可能に ④植物工場で光源として利用する発光ダイオード(LED)やヒート ポンプを利用したハイブリッド加温システム などの技術開発の進展 ⑤電源地域においては,電気料金補助制度 ⑥地球環境の悪化、異常気象による穀物の収穫減 ⑦高齢者等の労働力の余剰 微細藻類の世界 クロレラ 円石藻 ヘマトコッカス スピルリナ 細胞直径5~100μm 20~30μmの卵形~球状 幅 5-8μm、長さ 300-500μm 直径3~8μm 有毒渦鞭毛藻 渦鞭毛藻もラフィド 藻と並び、赤潮の 代表的な構成生物 デュナリエラ ユーグレナ(ミドリムシ) 90%はβ-カロテン 機能性食品や化粧品 キートセラス ポトリオコッカス (約10μm、希少飼料) (光合成で重油を生産) 渦鞭毛藻 ラフィド藻(30-130μm) 珪 藻 植物種と比較した微細藻類からの燃料生産性効率 原料 バイオ燃料の1ha 当たりの生産量 (ℓ/ha /年) 耕地面積 (A) (A)の耕地に占 める割合 (B) (百万ha) (%) トウモロコシ 172 1,540 846 大豆 446 594 326 油菜 1,190 223 112 ヤトロファ 1,890 140 77 ヤシ油 5,950 45 24 微細藻類* 微細藻類** 58,700 4.5 2.5 136,900 2.0 1.1 (A) 米国の全輸送用燃料の 需要の50%を充たすのに 必要な耕地面積 (B) 耕地面積(A)が、米国 の耕地に占める割合 *乾燥重量あたり30%の 油成分を含む種類 **乾燥重量あたり70% の油成分を含む種類 Yusuf Chisti, Biodiesel from microalgae,Biotechnol. Advances 25,294306(2007) 微細藻類を利用した燃料生産の特徴 ○増殖速度が速い→→炭酸ガス固定への寄与が高い。 ○脂質のみならず炭化水素を生成する株もある。 ○食料との競合がない。 ○高等植物の栽培に適さない土地で培養できる(耕作放棄地の利用) ○既存の植物油に比べて四季の影響を受けない。 ○他のバイオマスと比較して生産効率が極めて高い。 マリンバイオマスタウン構想 開放式レースウェイ培養槽 高齢化社会を支える機能性 食材、疾患予防食材の開発 医療・健康 ω3-低級 脂肪酸の利用 エネルギー バイオ燃料 Algal Biofuels 循環型社会 地球温暖化 高齢化社会 微細藻類 科学 暮らしと産業に新エネル ギーを活かしたまちづくり 環 境 CO2固定化 水質浄化 植物工場 医療・健康マーケットニーズに 適した高付加価値商品の開発 バイオマス 食料、飼料 稚貝の育成 への応用 環境と暮らしを支える 農業・漁業振興 家畜の飼育 糖質、たんぱく質、脂質、ミネラル が栄養学的にバランス良く含む。 石巻市の挑戦 世界の復興モデル 都市を目指して ご清聴ありがとう ございました。