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『大学のセミナーハウス』 譲渡厳禁
譲渡厳禁 平成25年度 1級建築士設計製図 チャレンジ課題 『大学のセミナーハウス』 Ⅰ.設 計 条 件 この課題は、ある小都市の市街地において、大学のセミナーハウスを計画するも のである。本施設は大学の課外活動として短期間の宿泊セミナーを行い、共同生活 を通して学生及び講師の交流を深めることを目的とする。 また、明るく家庭的な雰囲気の中で共同生活ができるよう配慮し、自然光を取り 入れて、明るく開放的な空間となるように計画する。 1.敷地及び周辺条件 (1) 敷地の形状、接道条件、周辺状況等は、下図のとおりである。 (2) 敷地は、平坦で、道路及び隣地との高低差はないものとする。また、歩道の 切り開きは、1箇所あたり6mまでできるものとする。 (3) 敷地は、近隣商業地域及び準防火地域に指定されている。また、建ぺい率の 限度は90%(特定行政庁が指定した角地における加算を含む。)、容積率の限 度は400%である。 (4) 電気、ガス及び上下水道は、完備している。 (5) 地盤は良好である。 (6) 気候は温暖で、積雪についての特別の配慮はしなくてよい。 商店街 歩 道 車 道 歩 道 敷 地 1,786㎡ 遊歩道 道 路 事務所ビル (地上5階建) 美術館 (地上2階建) 3.その他の施設等 (1) 駐車場は、地上に平面駐車とし、送迎用(マイクロバス、1台当たり3.5m×7.5m) として1台分、車いす使用者用として2台分、サービス用として1台分を設け る。なお、職員用の駐車場は、近隣の公共駐車場を利用するものとし、考慮し なくてよい。 (2) (1)の駐車場は、床面積に算入しないものとする。 4.計画に当たっての留意事項 (1) 建築計画については、次の点に留意して計画する。 ① 建築物はバリアフリーに配慮する。 ② セミナー部門、宿泊部門及び共用・管理部門を適切にゾーニングし、明快な 動線計画とするとともに、避難等に配慮する。 ③ 交流ラウンジ、食堂等の共用部については、自然光を積極的に取り入れる計 画とする。 ④ 敷地の周辺環境に配慮するとともに、南側の集合住宅とのプライバシーに配 慮する。 (2) 構造計画については、次の点に留意して計画する。 ① 建築物全体が、構造耐力上、安全であるように計画するとともに、経済性に も配慮する。 ② 構造種別、架構形式及びスパン割を適切に計画する。 ③ 耐震性に配慮し、必要に応じて、耐力壁等を設ける。 ④ 部材の断面寸法を適切に計画する。 (3) 設備計画については、次の点に留意して計画する。 ① 空調設備、給排水衛生設備、電気設備等を適切に設け、環境負荷低減に配慮 する。 ② エレベーターを適切に設ける。 Ⅱ.要 求 図 書 答案用紙Ⅰ及び答案用紙Ⅱの定められた枠内(寸法線については枠外でもよい。)に、 黒鉛筆を用いて記入する。 共用廊下 N 集合住宅 (地上4階建) 8m 47m 6m 縮尺 1/1,000 セミナー部門 2.建 築 物 (1) 構造、階数等 構造種別は自由とし、地上2階建ての1棟の建築物とする (2) 床面積の合計 床面積の合計は、1,900㎡以上、2,300㎡以下とする。 この課題の床面積の算定においては、ピロティ、塔屋、バルコニー、屋外階 段等は、床面積に算入しないものとする。 (3) 要求室 下表の室は、すべて計画する。 部門 室 名 特 記 事 項 床面積 ・各種セミナーに利用する。 セ ミ ナ ー 室 ・3室設ける。 適 宜 ・それぞれ机付きスクール形式で30人程度が利用で きるようにする。 ・セミナーの合間の休憩スペースとして利用する。 交 流 ラ ウ ン ジ ・自販機コーナー及びコピーコーナーを設ける。 約120㎡ ・ソファー等を設ける。 ・講師控室を兼ねる。 準 備 室 計約40㎡ ・2室(約20㎡/1室)設ける。 ・各セミナー室で利用する機材等を保管する。 備 品 庫 約30㎡ ・サービス用駐車場からの搬入動線に配慮する。 ・宿泊部門は、すべて2階に計画する。 ・学生及び講師の交流やくつろぎの場となるように、 談話コーナー(100㎡以上)を設ける。 2階ホール 適 宜 ・談話コーナーにはソファー、自販機等を設ける。 ・天井高3.0m以上とする。 ・洋室4人部屋とし、4室(約40㎡/1室)設ける。 宿 泊 室 A 計約160㎡ ・バス、トイレ、洗面台付とする。 ・和室4人部屋とし、2室(約40㎡/1室)設ける。 宿 泊 室 B 計約80㎡ ・バス、トイレ、洗面台付とする。 ・洋室2人部屋とし、3室(約25㎡/1室)設ける。 宿 泊 室 C ・講師用宿泊室を兼ねる。 計約75㎡ ・バス、トイレ、洗面台付とする。 ・車いす使用者用とする。 宿 泊 室 D ・洋室1人部屋とする。 約25㎡ ・バス、トイレ、洗面台付とする。 ・2室(約30㎡/1室)設ける。 浴 室 ・脱衣室を設ける。 計約60㎡ ・脱衣室にはロッカー、洗面台、便所を設ける。 ラ ン ド リ ー ・宿泊者が利用する。 適 宜 エントランスホール ・風除室を設ける。 適 宜 ・インターネットを利用して各種情報を検索するた めのPC端末スペースを10席設ける。 ・CD、DVD等の視聴用として10ブース(約2㎡/ 趣味・娯楽室 1ブース)設ける。 約180㎡ ・書籍、CD、DVD等を備える図書スペース(約60 ㎡、閲覧席は設けないものとし、施設内で自由に 閲覧することができるようにする。)を設ける。 ・2階に設ける。 食 堂 ・40人程度が利用できるようにする。 ・厨房を設け、サービス用駐車場からの搬入動線に 配慮する。 事 務 室 ・3人分の事務スペースを設ける。 ・受付を設ける。 ・1DKとする。 管 理 人 室 適 宜 ・バス、トイレ、洗面台を設ける。 更 衣 室 ・職員用とし、男女別に設ける。 リ ネ ン 室 電 気 室 ボイラー室 ・採用した設備計画に応じて、設備機械室(空調、給 設備スペース 排水等)、屋外機器置場等を設置する。 ・便所及び倉庫については適切に計画する。 ・その他必要と思われる室等は、適宜計画するものとする。 泊部門 1.要 求 図 面(答案用紙Ⅰに記入) 下表により、所定の図面を作成し(フリーハンドでもよい。)、必要な事項を記入する。 図面及び縮尺 特 記 事 項 (1) 1階平面図 ① 1階平面図兼配置図、2階平面図には、次のものを図示又は 兼 記入する。 配 置 図 イ.建築物の主要寸法(柱割り及び床面積の計算に必要な程度) 1/200 ロ.室名等(宿泊室A、B、C及びDの表示は、④による。) ハ.要求室の床面積 ニ.採用した構造種別、架構形式及びスパン割に応じて必要と なる構造要素 (2) 2階平面図 ホ.設備シャフト〔パイプシャフト(PS)、ダクトスペース 1/200 (DS)、電気シャフト(EPS)〕の位置 ヘ.設備計画に応じた設備スペース(ただし、屋上に設けた場合 は断面図に図示する。) ト.断面図の切断位置 ② 1階平面図兼配置図には、次のものを図示又は記入する。 イ.建築物の出入口 ロ.駐車場(台数を明示する。) ハ.通路、植栽等 ③ 2階平面図には、次のものを図示又は記入する。 イ.居室の最も遠い位置から避難階段の一に至る歩行距離及び 経路 ロ.1階の屋根、庇となる部分 ④ 宿泊室については、次のものを図示する。 イ.宿泊室Aの室名(A1、A2~A4と表示する。) ロ.宿泊室Bの室名(B1、B2と表示する。) ハ.宿泊室Cの室名(C1、C2、C3と表示する。) ニ.宿泊室Dの室名(D1と表示する。) ホ.代表的な宿泊室A、B及びCの室内プラン (3) 断 面 図 ① 切断位置は、宿泊室を含み、建築物の立体構成が分かる断面 1/200 とする。なお、水平方向、鉛直方向の省略は行わないものと する。 ② 屋上に設備スペースを設けた場合は図示する。 ③ 塔屋を除く建築物の高さ、階高、天井高、1階床高及び主要 な室名を記入する。 ④ 基礎、梁及びスラブの断面を図示する。 (4) 2階梁伏図 ① 2階からの見下げ図とし、主要な柱(C)、大梁(G)、小梁 1/200 (B)及びスラブ(S)の符号を明示する。 ② 構造部材表を作成し、柱、大梁、小梁及びスラブの断面寸法 を記入する。 2.面 積 表(答案用紙Ⅰに記入) 地上1、2階の床面積及びその合計を記入する。なお、各階の床面積については、 その算定式も記入する。 共用・管理部 3.計画の要点等(答案用紙Ⅱに記入) (1) 建築計画について、次の①及び②の要点等を具体的に記述する。なお、要求 図面では表せない部分についても記述する。 ① 駐車場(送迎用のマイクロバス及び車いす使用者用)の計画及び南側集合住宅 について配慮したこと ② 交流ラウンジ、2階ホール(談話コーナー)及び趣味・娯楽室について、その 位置とした理由及び動線計画において工夫したこと (2) 構造計画について、次の①~③の要点等を具体的に記述する。なお、要求図面 では表せない部分についても記述する。 ① 建築物に採用した構造種別、架構形式及びスパン割とこれらを採用した理由 ② 耐震計画について工夫したこと ③ スラブ及び小梁の架け方について工夫したこと (3) 設備計画について、次の①及び②の要点等を具体的に記述する。なお、要求図 面では表せない部分についても記述する。 ① 建築物に採用した空調方式及び給水方式とそれらを採用した理由 ② 空調設備、給排水衛生設備及び電気設備における水道光熱費の削減のために 工夫したことを3つ記述すること