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首都大学東京
講義資料
成田国際空港の現状と今後の展望
成田国際空港株式会社
経営企画部門 経営計画部
担当部長 佐久間 潔
２００９年１０月２１日
Narita International Airport Corporation
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本日の講義内容
¾ 過 去
～ 成田空港とは （成田空港の歩み） ～
¾ 現 在
～ 成田空港を取り巻く状況 （羽田空港の国際化） ～
¾ 将 来
～ 成田空港が進むべき道 （更なる容量拡大に向けて） ～
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1
1
過 去
～ 成田空港とは （成田空港の歩み） ～
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成田空港の歩み
1963年12月 航空審議会新空港候補地について答申（千葉県富里村）
1966年 7月 新東京国際空港公団発足
1971年 9月 第2次代執行警察官3名殉職（東峰十字路事件）
1978年 3月 過激派管制塔乱入（開港延期）
5月 成田空港開港
1991年11月 第1回成田空港問題シンポジウム開催
1993年 9月 第1回成田空港問題円卓会議開催
2002年 4月 成田空港暫定平行滑走路供用開始
2004年 4月 民営化（成田国際空港株式会社発足）
2006年 6月 第1旅客ターミナルビル南ウインググランドオープン
2008年 5月 成田国際空港開港30周年
2009年10月 平行滑走路2500m化供用開始（22日）
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2
新空港構想・富里案
滑走路数
滑走路数
主滑走路２本
副滑走路２本
横風用滑走路１本 計５本
敷地面積
敷地面積
２，３００ヘクタール
１９６３年（昭和３８年）１２月１１日
航空審議会答申「新東京国際空港の候補地及びその規
模について」より
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過激派による管制塔襲撃
（１９７８年３月２６日）
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3
開港当時の成田空港（1978年5月20日）
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暫定平行滑走路の供用（現在の成田空港）
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4
空港に必要なサービス主体
空 港 機 能
（例）羽田空港
成田空港
空港の基本となる施設
（滑走路・誘導路・エプロン等）
国土交通省
日本空港
ビルデング
旅客ターミナルビル
ターミナルビル内のテナント
ＮＡＡグループ会社
日本空港ビルデング
一般のテナント
一般のテナント
航空管制
（航空機の離着陸の許可）
国土交通省
ＣＩＱ機能
税 関 (Customs)
入 管 (Immigration)
検 疫 (Quarantine)
財務省
法務省
農林水産省
厚生労働省
ハイジャック保安検査
航空会社
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私たちのビジネスとは・・・
石油パイプライン使用料
着陸料
FUEL
停留料
事務所部分の貸付
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FUEL
旅客サービス施設使用料
構内営業料
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5
成田空港の経営状況～決算額の推移（連結）～
2004年度
営業収益
2007年度
2008年度
1,715億円
1,998億円
1,894億円
1,135億円
（66%）
580億円
（34%）
1,046億円
（52%）
952億円
（48%）
980億円
（52%）
914億円
（48%）
営業利益
417億円
328億円
234億円
経常利益
295億円
235億円
141億円
64億円
109億円
59億円
総資産
9,685億円
9,921億円
1兆118億円
借入金残高
6,835億円
6,592億円
6,659億円
航空系収入
非航空系収入
当期純利益
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成田空港の運用実績推移(1978年度～2008年度)
„
„ 開港時との比較では、発着回数が日平均約３.１倍、旅客数が日平均約４.０倍、貨物量は日平均約４.９倍
開港時との比較では、発着回数が日平均約３.１倍、旅客数が日平均約４.０倍、貨物量は日平均約４.９倍
となっている。
となっている。 ※１９７８年度と２００８年度における年間を通じた取扱量の１日平均の比較
※１９７８年度と２００８年度における年間を通じた取扱量の１日平均の比較
（
旅
客
数
4000
２００３年３月 イラク戦争
ＳＡＲＳ、ＷＨＯ勧告
２００２年４月
Ｂ滑走路（暫定）
供用開始
3500
250
２００８年
世界的な経済危機
200
2500
100
千
回
1500
２００１年９月
米国同時多発テロ
1000
◇２００８年度実績◇
）
千
ト
ン
2000
）
（
・
貨
物
量
（
150
発
着
回
数
3000
）
万
人
50
旅客数・・・・３,２６５万人
500
発着回数・・・・１９１千回
貨物量・・・・１,８８１千トン
0
0
1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
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6
現 在
～ 成田空港を取り巻く状況 （羽田空港の国際化） ～
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成田空港の整備
„„ 大型機（ジャンボ機）の使用に制限がある
大型機（ジャンボ機）の使用に制限がある
暫定平行滑走路(2,180m)を北側に延伸
暫定平行滑走路(2,180m)を北側に延伸
して2,500mとする。
して2,500mとする。
(2006年9月着工→2009年10月22日供
(2006年9月着工→2009年10月22日供
用開始)
用開始)
方位
„„ 同時に誘導路やエプロン等も整備し、空港
同時に誘導路やエプロン等も整備し、空港
容量を現在の20万回から22万回に2万回
容量を現在の20万回から22万回に2万回
拡大。（2010年3月予定）
拡大。（2010年3月予定）
暫定平行滑走路2180m
横
用
風
走
滑
第2旅客ﾀｰﾐﾅﾙﾋﾞﾙ
（B'暫定（平行）滑走路）
完成時
完成時
4,000m 1本
2,500m 1本
3,200m
旅客
旅客
ターミナルビル
ターミナルビル
ｍ
00
32
滑走路
滑走路
現在
現在
4,000m 1本
2,180m 1本
路
区分
区分
第1旅客ターミナルビル
第2旅客ターミナルビル
空港南部貨物地区
1本（注）
貨物取扱施設区域
航空機整備施設区域
第1旅客ﾀｰﾐﾅﾙﾋﾞﾙ
A滑走路4000m
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13
7
平行滑走路2500m化（10月22日供用）
東関東自動車道
国道51号
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滑走路延伸による航続距離の拡大（2,180m→
2,180m→2,500m）
2,500m）
ﾆｭｰﾖｰｸ
ﾛﾝﾄﾞﾝ
ｼｶｺﾞ
2,180m滑走路
ﾊﾞﾝｸｰﾊﾞｰ
モスクワ
ﾛｽｱﾝｾﾞﾙｽ
ｱﾝｶﾚｯｼﾞ
北京
ｿｳﾙ
ﾑﾝﾊﾞｲ
成田
上海
香港
ｸｱﾗﾙﾝﾌﾟｰﾙ
ｸﾞｱﾑ・ｻｲﾊﾟﾝ
ケアンズ
2,500m滑走路
シドニー
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成田新高速鉄道の整備
印旛沼橋梁工事
印旛日本医大付近
„
„ 2010年夏までの開業を目指し整備中
2010年夏までの開業を目指し整備中
新型スカイライナー
日暮里－成田空港
（36分）
成田新高速鉄道線
※京成電鉄㈱資料
成田湯川駅（完成イメージ）
10.7km
32.3km
8.4km
北総線
京成線
京成スカイライナー
日暮里－成田空港
（51分）
空港駅（新設ホーム）
ＪＲ
成田市地区高架橋工事
ＪＲ成田エクスプレス
東京－成田空港
（53分）
※新型成田ｴｸｽﾌﾟﾚｽ
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都心部からの鉄道アクセス時間
（分）
70
60
ロスアンゼルス
成田
50
ニューヨーク（JFK）
シカゴ
40
パリ
30
関空
マレーシア
（クアラルンプール）
香港
20
ロンドン
（ヒースロー）
羽田
アムステルダム
フランクフルト
10
0
0
10
20
30
40
50
60
70
(km)
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9
成田・羽田の発着回数の推移
20万回
20万回
成田
1978年
1978年 成田空港開港
成田空港開港
10万回
10万回
国際線
0
1967
1972
1977
1982
1992
1997
2002
2007
2002年
2002年 成田暫定B滑走路供用
成田暫定B滑走路供用
中華航空（台湾）羽田から移転
中華航空（台湾）羽田から移転
国内線
10万回
10万回
1987
20万回
20万回
羽田
30万回
30万回
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大きく変わる羽田空港
【現在】
２９．６万回／年
《810回／日》
【2010.10～】
４０．７万回／年
《2228回／日》
新設滑走路
新設滑走路
（2,500ｍ）
（2,500ｍ）
Ｃ滑走路（3,000ｍ）
Ｃ滑走路（3,000ｍ）
第２旅客ターミナル
Ｂ滑走路
Ｂ滑走路
（2,500ｍ）
（2,500ｍ）
第１旅客ターミナル
Ａ滑走路（3,000ｍ）
Ａ滑走路（3,000ｍ）
多摩川
国際線地区
国際線貨物
国際線貨物
国際線旅客ビル
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10
2010年以降の首都圏の国際線はこうなる
【新しいネットワーク】インド（チェンナイ）、UAE（ドバイ、アブダビ）、カタール（ドーハ）、
【新しいネットワーク】インド（チェンナイ）、UAE（ドバイ、アブダビ）、カタール（ドーハ）、
スウェーデン（ストックホルム）、カナダ（カルガリー）、マカオ
スウェーデン（ストックホルム）、カナダ（カルガリー）、マカオ
【使い勝手向上】オーストリア（ウィーン）、ドイツ（フランクフルト）、フィンランド（ヘルシンキ）、
【使い勝手向上】オーストリア（ウィーン）、ドイツ（フランクフルト）、フィンランド（ヘルシンキ）、
オランダ（アムステルダム）、トルコ（イスタンブル）、イタリア（ローマ）、
オランダ（アムステルダム）、トルコ（イスタンブル）、イタリア（ローマ）、
スイス（チューリヒ）、パプアニューギニア（ポートモレスビー）、カイロ（エジプト）
スイス（チューリヒ）、パプアニューギニア（ポートモレスビー）、カイロ（エジプト）
0:00
23:00 24:00
6:00
成
22万回
田
CLOSE
CLOSE
【現行20万回+2万回】
羽
3万回
【欧米を含む世界主要都市】
【近距離アジア・ビジネス路線】
田
3万回
6:00
0:00
7:00
22:00
23:00
24:00
韓国（金浦・釜山）、香港
韓国、香港、タイ、マレーシア、
シンガポール、カナダ、ドイツ、オランダ、
フランス、イギリス
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将 来
～ 成田空港が進むべき道 （更なる容量拡大に向けて） ～
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11
首都圏における国際線発着回数（試算）
発着回数（回）
300,000
：需要予測値
280,000
首都圏国際線枠
オーバー分
260,000
240,000
220,000
羽田国際線分（※）
羽田⇔虹橋 就航
（2007年9月～）
200,000
羽田空港Ｄ滑走路供用
（2010年10月）
180,000
160,000
羽田⇔金浦 就航
（2003年11月～）
成田空港国際線枠
成田空港北伸供用
（2010年3月）
140,000
120,000
100,000
2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
年度
※ 羽田空港の発着回数は、D滑走路供用開始時点（2010年10月）において、昼間時間帯に国際旅客定期便が
約3万回、さらに深夜・早朝の発着として約3万回が就航。
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アジア各国における国際拠点空港の整備状況
５，３５９
１，２７２
北京首都
４，０８７
３，１２２
３７．７
万回
３８００ｍ
３８００ｍ
３２００ｍ
２１．１
３，４２４
万回
１２４
万回
４７
上海（浦東）
１，３０９
２１８０ｍ（２５００ｍ）
４０００ｍ
※延長させた２本目の滑走路を‘０９年１０月に供用開始予定
２５．１
関 空
４，６３０
１，６６３
香 港
万回
１，５８３
２９．０
バンコク
（ｽﾜﾝﾅﾌﾞｰﾑ）
３８００ｍ
３８００ｍ
２，９５９
２８．０
万回
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４０００ｍ
４０００ｍ
１，１０６
万回
５５７
４０００ｍ
３５００ｍ
中 部
１，１８６
１０．３
５５８
万回
６２８
３５００ｍ
３，５２２
１，１４２
※旅客数、発着回数は２００６年１月～開港までの旧空港（ドンムアン）の値を含む
１２．２
４，６３０
万回
４，１０１
３７００ｍ
４０００ｍ
１９．１
※３本目の滑走路は‘０８年６月に供用開始
２，８９２
３4００ｍ
３８００ｍ
４０００ｍ
３，５４８
仁 川
３，０７５
４０００ｍ
３７５０ｍ
３７５０ｍ
成 田
３，５２２
シンガポール
凡 例
２２．１
発着
回数
万回
旅客数（万人）
国際線
国内線
滑走路
整備中
供 用
※発着回数及び旅客数については2007年実績
23
12
世界主要空港における滑走路本数と発着回数
空 港
年間発着回数[万回] 滑走路本数
（Ａ）
（Ｂ）
滑走路一本あたりの
年間発着回数[万回]
（Ａ÷Ｂ）
ロンドンヒースロー空港
47.1
2
23.6
ミュンヘン空港
38.6
2
19.3
フランクフルトマイン空港
48.2
3
16.1
パリシャルル・ド・ゴール空港
53.3
4
13.3
成田空港
19.4
2
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Ａ滑走路 13.2
B滑走路 6.2
※出典：ACI『WORLD AIRPORT TRAFFIC REPORT 2006』
※成田空港の数値については2008年度実績値
24
空港容量拡大に向けた取り組み状況
① 第1回成田国際空港都市づくり推進会議 （2008年1月30日）
・第2回推進会議にてＮＡＡに対し容量拡大について説明
を要請（2月25日）
② 発着回数30万回のポテンシャルを説明 （3月25日）
成田国際空港都市づくり推進会議
成田空港周辺９市町が「国際空港都市づくり」を目指して、交通
インフラ整備、交流促進、産業集積、住みよいまちづくり等の取
り組みを連携して推進していくために設置
神崎町
・第3回推進会議で、ＮＡＡから『成田空港の容量拡大の
方向と可能性について』を説明
栄町
成 田 空港
芝山町
山武市
・四者協議会（国・県・市町・ＮＡＡ）でＮＡＡより、空港運
用の安全性と効率性確保のための誘導路整備等の着手
について説明
・併せて、容量拡大に向けた施設面の課題を説明
⑤ 地域との協議
・今後、航空局が飛行コースを作成し、それを受けNAAが30万回を
前提に予測騒音コンターを作成し地域に提示し協議
容量拡大について合意
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横芝光町
国 際 空 港 都 市 づ く り
③ 地域と容量拡大の検討について合意 （2009年1月23日）
④ 誘導路の整備等の着手と容量拡大に向けた課題の説明
（7月29日）
香取市
多古町
富里市
「推進会議」（プラス面の効果を検討）及び「四者協議会」（マイナス面の
影響を検討）においてプラス・マイナスの両面から検討
・四者協議会（国・県・市町・ＮＡＡ）で『成田空港の更なる
容量拡大の検討に当たっての確認書』を締結
成田市
成田空港のポテンシャル -最大処理能力の可能性約15万回／年
約15万回／年
運用面等の制
約を解消するこ
とで約15万回ま
では処理可能
B滑走路も運用
面等の制約を
解消することで
A滑走路同等の
処理が可能
（現状）
13.5万回/年
（現状）
6.5万回/年
（4,000m）
（2,500m）
環境面、施設面
及び運用面の制約が
解消されれば
最大約３０万回
までの処理が可能
成田空港の容量拡大に
向けてはB滑走路をA滑
走路同等の処理能力に
することがポイント
25
13
ビジットジャパンキャンペーン（ＶＪＣ）による効果
出所：UNWTO「Tourism 2020 Vision 」より作成
予測
15.61億人
実績
世界の観光市場
（万人）
南アジア
中東
アフリカ
東アジア・太平洋
アメリカ
ヨーロッパ
1,000
900
3.97億人
25.4%
10.06億人
1,000
１.95億人
19.4%
6.94億人
835
835
ビジット・ジャパン・
キャンペーン開始
800
700
733
673
614
600
524
476
500
384
400
訪日外国人旅行者数の推移
324
179
200
100
206
35
43
52
66
68
85
66 72
76
92
70
72
74
76
78
６年間
６年間
１７年間
１７年間
（３１４万人）
（３１４万人）
（３１５万人）
（３１５万人）
132
104
347
284
236
300
211
358
521
411
0
64
80
82
84
86
88
90
92
94
96
98
00
02
04
06
08
10
西暦（年）
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訪日外国人旅行者数のデータ：JNTOによる
26
ご清聴ありがとう
ございました。
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27
14