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No.3 - K-INT

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No.3 - K-INT
福江中学校
道徳便り
平成28年 2 月 1 日
「かえりみち」
五島市立福江中学校
道徳係
今号では1月28日に1年1組で行われた道徳の授業の紹介
をします。
「最後のテスト」という題名の資料で、授業をしました。
〇 授業の初めに、生徒に「あなたの友達が、忘れ物を借りに
来たらどうしますか。」と質問。
「○○くん、教科書貸してよ」と先生が、友達になった
ように数人に尋ねます。生徒らの反応は…
・困っているから貸す ・友達関係を保ちたいので貸す ・その人のためにならないから貸さない
など、本音を答えていました。
〇
〇
次に、資料「最後のテスト」(裏面に掲載)を読んで、「真に友達のことを思った行動は、どの
ようなものか」について考えました。資料は、次のような内容でした。
主人公の義男には、五郎という親友がいる。五郎は、三年間成績トップを続けていたので、最
後のテストも一番で終わりたかった。数・社・英・理の4教科の合計は、ライバルの勇太と同点。
最後に返却された国語のテストの点数は、勇太より1点悪い。五郎は、答案を書き換え、先生に
申し出て+2点が認められ、学年トップとなった。義男は、その一部始終を目撃し、知ってしま
った事実をどうするか、ためらっている。
「この後、義男はどのような行動をとったか」
「先生か五郎などに言う派」と「だれにも言わない派」の立場で意見を出し合いました。
○
出た意見などを参考に、班で話し合いをしました。
班長が的確に司会をし、活発に行われ、
各班からその結果がつぎのように発表されました。
(言った方が良い)
・五郎が大人になって不正をしないように
・親友だからこそ道を踏み外してほしくない
・五郎の心を救いたい ・他の人も頑張っている
(言わない)
・友達関係がこわれるのが怖い
・仲が悪くなるから言わない
○ そして、「日常生活の中で似たような経験はないか」発表し合iいました。
【Sさんの経験】
私は、前期に学習委員として、学習に関することで、学級のみんなに厳しいことを言ってました。
仕事の責任感もあったのですが、本当はみんなから何と思われているのか、何か言われないか心配で
怖くもありました。でもその怖さをなくさせたのは、みんなの
優しさでした。いろいろ協力もしてもらいました。
【Hさんの経験】
私は、前期に魁委員をしていました。仕事柄、みんなを注意
することも多く、Sさんのような気持ちの時もありましたが、
”このままだとみんなのためにならない”という思いでがん
ばりました。
〇 授業の終わりでは、私たちの道徳60ページ「励まし合
い高め合える生涯の友を」(裏面参照)の紹介があり、「嫌な
ことであっても、友達のために気兼ねなく言えるような関係が本当の友達」とまとめました。
(資料)
最後のテスト
(自作資料)
義男たち3年生は、「受験」という人生で大きな分岐点に立っています。義男の
親友である五郎は、これまで学年で一番の成績をずっと取り続けてきました。最後
のテストでも成績トップの座を譲りたくないと、部活を7月に引退してから毎晩
12時過ぎまで勉強するのは当たり前、朝や昼休みも図書室で一人勉強していま
した。
「今回も頑張って、絶対に一番をとってやる!!」
と言って意気込んでいました。
実力テストが終わり、早速テストが返却されました。数学、社会、英語、理科、
…。自分の思っていた通りの点数です。そして5枚時。最後の答案が返ってきます。
今の学年の状況は、ライバルの勇太と356点で同点。つまり、この国語のテスト
で学年トップが決まるのです。五郎の胸が高鳴ります。期待と不安が入り交じり、
口から心臓が飛び出てきそうです。
「97点だ!やった!!」
勇太のテストが返却されました。そして五郎の番が…。なんと96点です。
(ちくしょう。今までこんなに頑張ってきたのに。)
悔しくて悔しくてたまりません。隣の席に座っている義男も五郎の心配をしてい
ます。
先生の解説が始まりました。五郎は何かを思い詰めている表情です。
その時です。五郎の手が動き始めたことに、義男は気づいてしまいました。
解答を書き換えているのです。
「それでは、何か間違いがあったら先生の所にもってきてください。」
先生の解説が終わりました。
ガタッ
五郎がうつむいたまま先生の所に行きました。
結果、五郎の点数が上がり、98点に。
そして学年トップは3年間全て五郎になりました。
うつむいたままの五郎。
真実を知っている義男。
義男は、知ってしまった事実をどうしようか、ためらっていました。
(資料)私たちの道徳60ページ「励まし合い高め合える生涯の友を」
友人との関係は、楽しく、頼もしい。
一方で、私たちはしばしば、
その関係につまずいたり、気まずくなったりする。
「友情は成長の遅い植物である。」
というのは初代米国大統領ジョージ・ワシントンの言葉だ。
そして、友情という名に値するようになるためには
幾度かの困難な打撃に耐えなければならない、と続く。
表面的な仲間関係にしがみついたり
無批判に相手に同調したり、
自分が傷つくことを恐れて心を開かない関係からは、
真の友情は生まれないだろう。
心から信頼できる友を得るために、
私たちはどうあるべきなのだろうか。
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