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中国企業所得税法 - ジョーンズ・デイ法律事務所

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中国企業所得税法 - ジョーンズ・デイ法律事務所
中国企業所得税法
ジョーンズ・デイ 北京オフィス 曹 福利
2008年4月
© 2008 JONES DAY All Rights Reserved
中国企業所得税法
第1部
2
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• 背景
• 税率及び実施細則の主な条項
• 多国籍企業の中国進出への影響
• 地区をまたいで経営を行う企業の総機構・分支機構
の所得税仮納付
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背景
• 2007年3月16日
2007年3月16日、全国人民代表大会が「中華人民共
全国人民代表大会が「中華人民共
和国企業所得税法」を可決した
• 2007年12月6日
2007年12月6日、国務院が「中華人民共和国企業所
国務院が「中華人民共和国企業所
得税法実施条例」を公布した
• 同法及び同条例はいずれも2008年1月1日に施行され
た
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納税者
• 居民企業(内国企業)は
居民企業(内国企業)は全世界の所得について企業所得税を
世界 所得
企業所得税を
納付する
• 中国の法律により中国国内で設立され、又は
中国の法律 より中国国内で設立され、又は
• 外国(地区)の法律に基づき設立されたものの、実質的な
管理機構が中国国内にある
– 実質性
– 全面的な管理及び支配が行われている場所
– 生産経営、人員、財務及び財産等
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納税者
•
非居民企業(非内国企業)
• 中国国内に設立された機構・場所(いわゆるPE)に帰属する中国国内
源泉所得、及び国外で発生したものの、当該機構・場所と実質的に関
連する所得につき企業所得税を納付する
– 営業代理人は機構・場所とみなされる
– 組織又は個人に契約締結の代理権を与える場合
組織又は個人に契約締結の代理権を与える場合、若しくは物品の
若しくは物品の
保存又は引渡しを常習的に委託する場合を含む
• 機構
機構・場所が設立されていない場合、又はその所得が国内に設立され
場所が設立されていない場合、又はその所得が国内に設立され
た機構・場所と実質的に関連しない場合、その中国国内源泉所得につ
き企業所得税を納付する
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税率
•
居民企業
• 通常 25%
• 小規模で利益の少ない企業の場合 20%
– 工業企業:
– 年間課税所得額≦30万人民元
– 従業員数≦100人
– 資産総額≦3,000万人民元
資
– その他の企業:
– 年間課税所得額≦30万人民元
– 従業員数≦80人
資産総額≦1 000万人民元
– 資産総額≦1,000万人民元
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税率
•
居民企業
• 国家が重点的に支援するハイテク企業の場合 15%
– ハイテク企業の認定条件
– 中国国内(香港、マカオ、台湾を除く)において登録を済ませて1年以上
経過している
– 過去3年以内に、研究開発、譲受、贈与を受け、又はM&Aを通して、若
しくは5年以上の独占許可を得ることによって、企業の主要製品(サービ
ス)の核心となる独自の知的財産権を有する
– 製品(サービス)が「国家が重点的に支援するハイテク企業の場合」に属
する
電子情報技術
バイオ及び新医学技術
航空 宇宙飛行技術
航空、宇宙飛行技術
新材料技術
ハイテクサービス
新エネルギー及び省エネルギー技術
資源、環境技術
伝統産業に対するハイテク改良
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税率
–
–
–
–
短大卒以上の学歴を有する技術者の当年度企業総従業員数に占める割
技
度
員数
合が30%以上で、うち研究開発者の総従業員数に占める割合が10%以上
過去1年の企業の売上における研究開発費用の占める割合が、所定の割
合を下回 な
合を下回らない
–
売上が5,000万人民元に満たない場合
6%
–
売上が5,000万人民元から2億人民元までの場合
4%
–
売上が2億人民元以上の場合
3%
–
国内における研究開発費用≧研究開発費用の60%
企業収入総額におけるハイテク製品(サービス)による収入の占める割合
が60%以上
ハイテク企業認定管理弁法が規定するその他の条件を具備
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税率
–
ハイテク企業認定プロセス
–
企業による自己評価、及び認定機関に認定申請を提出する
–
認定申請書及び以下を含む資料を提出する
– 知的財産権証書(独占許諾契約)、生産認可書、新製品又は新
技術証明書、製品質量検査報告書、省レ ル以上の科学技術
技術証明書、製品質量検査報告書、省レベル以上の科学技術
計画立案証明
– 従業員数、学歴構成の証明
– 仲介機構が監査した過去3年の研究開発費用状況説明表
– 仲介機構が監査した過去3年の財務諸表及び技術から得た収
入状況説明表
–
専門家による審査(専門家リストに基 き選任)
専門家による審査(専門家リストに基づき選任)
–
認定機関は、「ハイテク企業認定管理ウェブサイト」においてハイテク
企業を15営業日にわたって公示する
異議がない場合には、指導グル プ事務局に届出が行われる
異議がない場合には、指導グループ事務局に届出が行われる
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税率
– 認定の有効期限は3年とする
– ハイテク企業の経営業務又は生産活動に重大な変更が
ある場合(例えば M&A 組織再編又は業務転換等) 、
ある場合(例えば、M&A、組織再編又は業務転換等)
15日以内に認定機関に報告しなければならない
変更により規定条件に合致しなくなった場合、ハイテク企
変更により規定条件に合致しなくなった場合
ハイテク企
業資格が終了される
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税率
• 非居民企業
• 中国国内において設立された機構・場所と実質的に関連
する所得
- 25%
• 当該機構・場所と実質的に関連しない場合、その中国国
内源泉の所得(株式配当金、利息、賃料、ロイヤルティ等)
- 源泉所得税 10%
• 税収条約又は取極がより低い税率を規定している場合
税収条約又は取極がより低い税率を規定している場合、
条約又は取極に従う
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居民企業間の株式配当金の支払
• 居民企業が他の居民企業から支払いを受ける
株式配当金又は特別配当金は益金不算入
• ただ
ただし、居民企業が公開発行し、上場され流通
企業が 開発行
場され流通
する株式を、連続12ヶ月未満保有することによっ
て取得した投資収益は含まれない
得 た投資収益は含まれな
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国内、国外源泉所得についての確定
所得の種類
源泉地
物品販売
取引発生地
労務提供
労務発生地
不動産の譲渡
財産所在地
動産の譲渡
譲渡企業所在地
持分の譲渡
投資先企業所在地
株式配当金
配当金を支払う企業所在地
利息、賃料、ロイヤルティ
利息等を負担し、又は支払った企業、機構・
場所の所在地;若しくは利息等を負担し、又
は支払 た個人の居住地
は支払った個人の居住地
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支出の控除限度額
支出項目
控除限度額
超過部分の翌年
度以降 の繰越
度以降への繰越
の可否
従業員福利厚生費
賃金給与総額の14%
できない
労働組合経費
賃金給与総額の2%
できない
従業員教育訓練費
賃金給与総額の2.5%
無期限で繰り越し可
生産経営活動と関連する交際費
支出額の60%を損金算入できるが、
当年度売上高の0.5%を超えては損
算
金算入できない
できない
広告宣伝費
当年度の売上高の15%
無期限で繰り越し可
公益目的の寄付金
年間利益総額の12%
できない
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その他損金算入が認められない支出
• 賛助支出:生産経営活動と関連がなく、広告性のない支出
賛助支出 生産経営活動と関連がなく、広告性のない支出
• 企業間で支払った管理費用
• 企業内部の営業機構間で支払った賃料やロイヤルティ
企業内部の営業機構間で支払 た賃料やロイヤルティ
• 企業内部の営業機構間で支払った利息(銀行を除く)
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企業合併・買収
•
企業再編
• 国務院財政、税務所轄部門が別段の定めをした場合を除き
– 効力発生時に関連資産のキャピタルゲイン又はロスを計上すべき
– 関連資産は取引価格に基づいて改めて課税基礎を確定すべき
• 財務部、税務総局による具体的な規定は未だ公布されていない
•
外部より購入したのれん
• 損金算入も償却も認められない
• ただし、企業全体が譲渡又は清算される際に損金算入が認められる
ただし 企業全体が譲渡又は清算される際に損金算入が認められる
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過小資本税制
• 関連企業
関連企業に対する負債と資本との比率が一定の比率を
対する負債 資本
比率
定 比率を
超える場合、当該超過部分につき、当該関連企業に支
払った利息は、損金算入が認められない
• 具体的な負債・資本比率については未だ規定されてい
ない
• 負債・資本比率と、登録資本・投資総額比率との関係
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外国税額控除
• 直接的控除
間接的控除
• 居民企業が直接又は間接的にその20%以上の持分を保有
する非居民企業が、実際に納付した国外の企業所得税
国外の子会社のレ ベルについて規定されていない
• 国外の子会社のレーベルについて規定されていない
• 項目を分けず、国別に控除限度額を計算する
• 控除限度額を超過した部分
控除限度額を超過した部分の国外納税額は、以後5年間、次
国外納税額は
後 年間 次
年度以降に順次繰越して控除することが可能
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支配される外国企業(タックスヘイブン対策税制)
•
•
定義
•
外国企業の議決権のある株式を単独で10%以上保有し、かつ当該外国企業の
持分を共同で50%以上保有する場合、又は
•
株式所有、資金、経営、売買等の面において、当該外国企業に対する実質的
株式所有
資金 経営 売買等の面において 当該外国企業に対する実質的
支配を構成する場合
以下の場合、居民企業に帰属する被支配外国企業の留保利益は、当該居民企業
の当期の益金に算入する
•
支配される外国企業所在地の実効税率が12 5%未満
支配される外国企業所在地の実効税率が12.5%未満
•
合理的な経営上の必要性がないにもかかわらず、利益配当金を支払わない、
又は支払配当額を減少した場合
20
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移転価格税制
•
独立取引原則
•
ドキュメンテーション
• 年度企業所得税を申告する際に、情報開示をする
• 税務機関が関連者間取引の調査を行う際、関係企業は所定の期間内に関連
資料を提出する必要がある
•
コストシェアリング協議
• 独立取引原則に基づき、共通原価を分担する
• 原価と予測収益対応の原則に基づいて分担し、税務機関が指定する期限まで
に、関連資料を提出しなければならない
•
事前協議
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