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【資料3-1-5】
準備書の審査書(案)
No.
1
発電所名(仮称)
大間風力発電所建設事業
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
青森県下北郡大間町の大間牧場周辺
事
業
特
性
大
気
騒
音
)
低
周
波
音
含
む
び
審
査
工事の内容
工事期間:平成25年6月~平成27年3月(予定)…試運転期間含め21ヶ月
工事・管理用道路:基本は既設道路を使用するが、一部、牧場内を通行(敷鉄板又は
整地等)
用地造成:風車1基あたり約2,600㎡
造成工事:約7ヶ月
風車輸送:約8ヶ月
風車基礎工事:約5ヶ月
風車据付工事:約6ヶ月
配電線工事:約7ヶ月
変電所工事:約4ヶ月
1.現況
窒素酸化物、粉じん等については記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
対象事業実施区域内の5地点で現況の騒音レベルおよび低周波音レベルを測定した。
<騒音>
対象事業実施区域は、騒音に係る環境基準の類型指定はされていないが、周辺状況
を勘案して「騒音に係る環境基準のA類型値55dB(昼間)以下、45dB(夜間)以下」を環
境保全目標とする。
<低周波音>
「低周波音問題対応の手引書」(平成16年6月、環境省)によれば、心身に係る苦情に
関する参照値はG特性音圧レベルで92 dBとされている。そのため、「G特性音圧レベル
で92 dB以下」を環境保全目標とする。
(要約書P.17~18参照)
2.保全
記載なし
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中:記載なし
②供用中
<騒音、低周波音とも>
環境保全目標を満足させるとともに、事業者の実行可能な範囲内で影響が回避・低減
された計画であると評価する。
(要約書P.17~18参照)
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
(
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
及
事業の内容
風力発電所設置事業
・風力発電所出力:19,500kW
・風力発電機の台数:10台
・ブレード直径:82.6m
・ブレード中心高さ:77m
・配電線設備:(電圧)22kV、(架空)約5000m、 (埋設)約1000m
・着工:平成25年6月(予定)
・運開:平成27年3月(予定)
振
動
1
結
果
水
質
底
質
地
形
・
地
質
ー
ド
( ャ
ッ ー )
風
車
フ
の
リ
影
カ
シ
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
対象事業実施区域内に重要な地形・地質は存在しないため選定しない。
(評価書P3-17~3-22参照)
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
<鳥類>
対象事業実施区域及びその周辺では、重要な種であるミサゴが生息しており、最大で4
ペアの営巣が確認された。その他の猛禽類の繁殖は確認されず。
猛禽類の渡りについて、ノスリが春の渡り時期に多数確認されたことから、対象事業実
施区域周辺は春の渡りルートになっていると考えられる。また、重要な種であるオオタ
カ、ハイタカも少数ながら対象事業実施区域周辺を春の渡りのルートとして利用してい
ると考えられる。
なお、その他の重要な種であるハチクマ、オジロワシ、オオワシは、確認回数が少なく、
マガン、ヒシクイはいずれも高い高度の飛翔であった。
また、重要な種であるオオジシギは確認されず。
<ニホンザル>
下北半島のニホンザルは国の「天然記念物」および青森県の「地域限定希少野生生
物」に指定されている。対象事業実施区域に遊動域がかかる群れは「M1C群」である。
年々個体数を増加させている(H20年には81頭)。
<ゴマシジミ(チョウ類)>
・重要な種「ゴマシジミ」について、改変区域及びその周辺の一部で生息が確認され
た。生息地点には本種の食草であるナガボノシロワレモコウが群生または点在してい
た。
(以上、要約書P.20~23参照)
2
(
、 ー
猛
禽
類
バ
3.監視
①工事中
<鳥類>
上記の保全策により、エサ資源の減少・逃避は一時的なものであり影響は少ないもの
と考えられる。また、ミサゴについては、繁殖阻害を低減することができると考えられ
る。
<ニホンザル>
上記の保全策並びに段階的施工により、騒音の発生箇所も段階的に移動していくこと
から、工事中の騒音の影響は一時的なものであると考えられる。
<ゴマシジミ>
上記の保全策により保護を図る。
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
2.保全
<全般>
・資機材運搬車両の運行については、不必要な騒音・振動を発生させないように対策を
徹底する。
・建設機械の適正配置、低騒音型機械の導入等、建設機械の稼働による騒音の低減
に努める。
<鳥類>
・ミサゴ営巣地から一定の距離を置いた風車配置とした。
・春の渡り鳥の飛翔方向と平行になるように尾根上に比較的直線上に風車を配列し
た。
<ゴマシジミ>
・食草であるナガボノシロワレモコウを工事前に非改変区域へ移植する。
(以上、要約書P.20~34参照)
4.予測・評価
①工事中
②供用中
②供用中
<鳥類>
ミサゴおよび渡り鳥の風車への衝突のリスクは、上記の保全策により低減されるものと
考えられる。
<ニホンザル>
樹木の伐採面積を極力抑え、また、風車騒音がニホンザルの行動に与える影響は小さ
いと推察されることから、影響は少ないものと考えられる。
<ゴマシジミ>
周辺の非改変区域にもナガボノシロワレモコウが群生しておりゴマシジミも多数確認さ
れており影響は小さいと考えられるが、上記の保全策により影響の一層の低減を図
る。
(以上、要約書P.20~34参照)
植
物
1.現況
改変エリア及びその周辺において実施した植物相調査の結果、合計で80科270種の植
物種が確認された。重要な種「エビネ属の一種」についても複数地点で確認された。ゴ
マシジミの食草であるナガボノシロワレモコウも一部で群生が確認された。
(要約書P.35~36参照)
2.保全
・エビネおよびゴマシジミは工事前に近傍の非改変エリアに移植する。
・建設機械の稼働や車両運行に伴う粉じん等の飛散防止に努める。
(要約書P.35~36参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
・上記の保全策により、エビネおよびゴマシジミへの影響はほとんどないと考えられる。
・2ha程度の伐採を伴うが、大間町の林野面積の0.05%に留まり、また植物相が単調な
スギ植林も含まれており、影響は比較的軽微と考えられる。
(要約書P.35~36参照)
5.審査結果
①工事中
②供用中
生
態
系
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
①工事中
②供用中
同上
1.現況
周辺の主要な眺望点、景観資源の状況を把握した上で、3地点(大間崎、大間港フェ
リー乗場、シーサイドキャトルパーク大間)の視点場を選定した。
(要約書P.37~38、評価書P.6-74参照)
3
景
観
ふ
れ
あ
い
廃の
棄活
物動
等の
場
・
産
業
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
上記3地点のフォトモンタージュを作成・評価を行った結果、地域の景観特性に著しい
変化を及ぼさないものと考えられる。
(要約書P.37~38参照)
1.現況
周辺の主な「人と自然の触れ合いの活動の場」として、「大間崎」(本州の最北端に位置
し多くの観光客が訪れる)、「シーサイドキャトルパーク大間」(展望台があり、放牧され
た牛や海峡の景色を眺めながら散策ができる)がある。その他、大間町のシンボル的
な存在の「弁天島」や切り立った岩壁の「津鼻崎」などがある。
(要約書P.39参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
・シーサイドキャトルパーク大間は風車設置位置に近いが、散策路には設置せず、資
材搬入路にもならない。また「大間崎」「弁天島」「津鼻崎」は距離が離れていることか
ら、利用への影響はほとんどないものと考えられる。
(要約書P.39参照)
1.現況
<教育・医療・福祉施設の配置状況>
対象事業実施区域の北側に複数の施設がある(評価書P3-53~55参照)
<公園指定等環境保全地域区域指定状況>
大間崎周辺およびその海域が「下北半島国定公園」に指定されている(評価書P3-76
~77参照)
<電波障害>
対象事業実施区域周辺は、主に大間局及び函館局の地上デジタル放送を受信してい
る。電波法による重要無線回線の電波伝搬路は、対象事業実施区域周辺にはなかっ
た。
(要約書P.19)
<既設風力設置状況>記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
<教育・医療・福祉施設の配置状況>記載なし
<公園指定等環境保全地域区域指定状況>記載なし
<電波障害>
風力発電所建設によるテレビ受信障害について、しゃへい障害、フラッター障害、反射
障害等を予測した結果、テレビ受信への影響は少ないものと考えられる。
<既設風力設置状況>記載なし
(
2.保全
・シーサイドキャトルパーク大間展望台は、特に北側(北海道方面)の眺望に優れてい
るため、風車は展望台より南側に配置する計画とした。
・周辺環境との調和を図るために、風力発電機のブレード及びタワーの色は背景となる
空に溶け込む白色を採用する計画である。
(要約書P.37~38参照)
、
教指
育定
・ 等障
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置定況
状状等
況況
)
、
、
公電
園波
事後調査
<騒音・低周波音>
供用後の測定により、予測・評価を確認する。
<鳥類>
予測・評価に不確実性が残ることから、ミサゴの繁殖・飛翔状況、ノスリ等渡り鳥の飛翔
状況、風車ブレードへの衝突の有無等を事後調査により検証する。
<ニホンザル>
予測・評価に不確実性が残ることから、M1C群の風車計画地における利用状況を事後
調査により検証する。
<植物>
工事前に移植した2種の移植後の活着状況を確認する。
また、住民及び有識者等の意見により、その他の事後調査の必要性が生じた場合も、
速やかに適切な事後調査を実施する。
その他特記事項
特になし
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙参照)
環境の保全の見地からの意見:12件
(別紙のとおり)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
4
備考
当地点の準備書は平成23年3月に取り纏められた。その後、平成24年8月に風車配置
が変更された。事業者は配置変更に伴う追加調査および予測・評価の見直しの結果を
実施し、「要約書」に反映した。本審査書については、かかる見直し結果を反映した内
容とした。
5
【資料3-2-5】
方法書の審査書(案)
No.
2
発電所名(仮称)
新苫前ウィンビラ発電所(仮称)
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
北海道苫前郡苫前町上平地区他
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電出力 :32,200kW
風力発電機台数 :新設2,300kW×14基(予定)、
既設撤去19基(出力記載なし)
ブレード中心高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機
等の搬入・組立工事等
【変電所の設置に係る主要な工事】
用地造成・基礎工事等の土木工事、変電所等の機器組立
【送電線の敷設に係る主要な工事】
架空送電線の場合は建柱・装柱の建築工事及び送電線の架線工事
埋設送電線の場合は電線管の設置、送電ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の一般排出基準は、K値17.5となっている。
騒音(低周波音を含む)
騒音規制法に基づく規制地域には該当しない。
環境基準の類型区分の指定を受けている地域には該当していない。
振動
振動規制法に基づく規制地域に該当していない。
水質
【対象事業実施区域周辺の主要河川】
古丹別川(二級)、江島の沢川(普通)、ウエンビラ川(普通)、天谷の沢川(普通)、番
屋の沢川(普通)が存在する。
対象事業実施区域周辺では、河川の水質調査は実施されていない。また、対象事業
実施区域が属する苫前町には、水質環境基準類型指定水系はない。
底質
記載なし
地形・地質
地形:隆起後の侵食により典型的に発達した幼年期の丘陵地帯
典型地形:記載なし
選定された保存すべき地形:記載なし
地質:大部分が新第三系古丹別層上部にあたり、凝灰質砂岩、泥岩及び礫岩などか
らなっている。
1
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
記載なし
文献調査の結果
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 6目16科25種、哺乳類 4目6科8種、両生類 2目3科3種、爬虫類 1目1科1種、
陸上昆虫類 1目2科3種
り含む)
植物
生態系
景観
ふれあいの活動の場
産業廃棄物等
植物相 記載なし。
植生 「ミズナラ-ミヤマシキミ群落(低地や丘陵地)」、「エゾイタヤ-シナノキ群落(谷
沿いの斜面地)」なども立地するところである。対象事業実施区域及びその周辺は
「エゾイタヤ-シナノキ群落」「カラマツ植林」「牧草地」等が分布している。なお、特定
植物群落及び巨樹・巨木は分布しない。
記載なし
景観資源:(河川景観)古丹別川中流、三毛別川下流、(湖沼景観)田淵湖、(海岸景
観)苫前段丘、鬼鹿段丘
上平共同利用模範牧場に風車が林立している。
対象事業実施区域である苫前町は北海道景観計画に基づく景観計画区域に指定さ
れており、対象事業は届出対象行為である。
「三毛別ヒグマ事件復元現地」、「夫婦愛の鐘」、「とままえ夕陽ケ丘オートキャンプ
場」、「とままえ夕陽ケ丘ホワイトビーチ(シーフロントパーク海浜公園)」、「とままえ夕
陽ケ丘未来港公園(シーフロントパーク海浜公園)」「とままえ温泉ふわっと」、「上平
グリーンヒルウィンドファーム」、「古代の里」、「苫前町青少年研修センター(ななかま
どの館)」、「古丹別緑ヶ丘公園」
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬出が必要
な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にとどめ、有効
利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:
苫前地区と古丹別地区に保育所(2箇所)、小学校(2箇所)、中学校(2箇所)、高等学
校(1箇所)、病院(1箇所)、福祉施設(5箇所)、介護施設(1箇所)、行政施設(2箇所)
公園指定等環境保全地域区域指定状況:
・苫前町には原生自然環境保全地域及び自然環境保全地域の指定はない。
(教育・医療・福祉施設の配置 ・調査対象範囲には、国立公園及び国定公園はない。
状況、公園指定等環境保全地 ・対象事業実施区域には、道立自然公園の指定はない。
域区域指定状況、電波障害、 ・対象事業実施区域内は保安林の指定がある。
既設風力設置状況等)
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:「上平グリーンヒルウィンドファーム」がある。
その他
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評紙
価○
の○
項参
目照
)
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人と自然との
触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水の濁り)、底
質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸・海)、植物(陸・海)、生
態系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物(海)、植物
(海)、生態系
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
2
(
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
(自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価については記載していない。)
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物(陸)、植物(陸)、景観、人と自然の触れ合いの活動
の場
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形及び地質は存在しない為。
(方法書P77参照)
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目)
記載なし
騒音:(JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して)6地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して6地点で評価
電波障害:電波障害の程度の予測及び評価を行うことが適切かつ効果的と考えられ
る5地点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(哺乳類は四季、小型哺乳類・コウモリ類は
冬季を除く三季、鳥類四季、渡り鳥は調査日時間帯を考慮して実施、猛禽類は営巣
期2回を含む1.5年間、両生類・爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季)
植物:文献その他の資料及び植物の生育及び植生の特性を踏まえ、評価する為の
適切かつ効果的な地点又は経路の現地調査(春季、夏季、秋季の三季)
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点(春季、夏
季、秋季の三季)
人触れ:文献その他の資料及び人と自然の触れ合いの活動の場の特性を踏まえ評
価する為の適切かつ効果的な地点、期間、時期、及び時間帯。
(方法書P79~P93参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
3
【資料3-3-5】
方法書の審査書(案)
No.
3
発電所名(仮称)
(仮称)由利本荘海岸風力発電事業
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
秋田県由利本荘市 子吉川河口南側(水林地区、海士剥地区)
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :24,000kW
風力発電機の台数:新設 3,000kW×8基
ブレード中心高さ:約80m
ブレード枚数:3枚
ブレード直径(ブレードの回転直径):約101m
工事の内容
【準備工事】
発電機基礎、発電機組立及び資器材搬出入に要する敷地確保のための造成及び
仮設工事等
【発電所建設工事】
風車タワー基礎工事、風車組立工事
【配電線等建設工事】
架空配電線としてコンクリート柱及び鉄柱設置、配電線下の伐採、また、埋設配電
は地下約1mに電線を配線し、埋設後地表の原形復旧を行う。変電所周囲のフェン
ス設置等。
大気質
記載なし
騒音(低周波音を含む)
騒音規正法に基づく規制地域には該当しない。
環境基準の類型区分の指定を受けている地域には該当しない。
振動
振動規制法に基づく規制地域に該当しない。
水質
対象事業実施区域及びその周辺の河川である「子吉川下流」はB類型、「西目川」
はA類型に指定されている。
一方、対象事業実施区域及びその周辺の海域のうち河口付近の「本荘港泊地航
路」はB類型、本荘港泊地航路以外の海域はA類型に指定されている。
底質
記載なし
地形・地質
地形:対象事業実施区域は、子吉川の河口以南で西目海岸の一角にあたり、海岸
沿いは主に低地の「海浜(Sb)」、その他の「被覆砂丘(S)」が分布している。
また、「日本の典型地形 都道府県別一覧」によると、海の作用による地形として「西
目海岸」が砂浜、「本荘砂丘」が砂丘・風紋として記載されている。
地質:対象事業実施区域は、主に未固結堆積物の「砂がち堆積物1(Sa1)」、「砂が
ち堆積物2(Sa2)」からなっている。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
1
文献調査の結果
鳥類 16目39科94種、哺乳類 5目8科14種、両生類 2目6科14種 爬虫類 1目4科
9種、魚類 10目23科45種、昆虫類 16目201科1,017種
重要な種として、鳥類37種、哺乳類5種、両生類4種、爬虫類1種、魚類13種、昆虫
類30種が挙げられている。このうち対象事業実施区域及びその周辺には、両生類1
種(モリアオガエル)1箇所、淡水魚類1種(イトヨ)2箇所、昆虫類8種(ギフチョウ、ヒメ
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 ギフチョウ、ヒメキマエホソバ、マイコトラガ、オオカバスジヤガ、クロテンキリガ、ヤン
コウスキーキリガ、シロオビアオシャク)4箇所の生息地が記載されている。
り含む)
猛禽類の渡り経路について、「鳥類等に関する風力発電施設 立地適正化のための
手引き」によると、サシバ、ハチクマ、ノスリの渡り経路が3種とも由利本荘市を通過
しており、特にサシバの春季、ハチクマの春季・秋季については、対象事業実施区
域付近を通過している可能性がある。
植物
文献調査の結果
植物相 76科338種 重要な種として76種が挙げられている。
植生 海岸沿いを中心に「クロマツ植林」が広がり、内陸側は「スギ・ヒノキ・サワラ植
林」、「市街地」、「水田雑草群落」、「開放水域」等が分布している。
対象事業実施区域は、「クロマツ植林」、「市街地」、「自然裸地」が分布している。
天然記念物:由利本庄市 1件「赤沼の赤松」
特定植物群落:本庄市 2件「水林のクロマツ林」、「水林砂丘の森林植生」
生態系
記載なし
景観
対象事業実施区域の周辺には、河川景観(河成段丘)として「子吉川流域河岸段
丘」がある。
対象事業実施区域及びその周辺は、「秋田県の景観を守る条例」に基づく沿道・沿
線地域に指定されており、一定規模以上の建築物の新築等を行う場合、届出が必
要とされている。
また、由利本荘市の都市計画区域内に「都市計画法」に基づく風致地区の指定が
あるが、対象事業実施区域は指定されていない。
ふれあいの活動の場
対象事業実施区域の周辺には、「新山公園」、「本荘マリーナ」、「本荘マリーナ海水
浴場」、「本荘マリーナオートキャンプ場」、「東北自然歩道」、「菖蒲公園」、「本荘公
園」、「本荘由利総合運動公園」、「道の駅「にしめ」」
産業廃棄物等
記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:対象事業実施区域近傍には、南東約0.7kmに
「西目保育園」、北約0.5kmに「菅原病院」、「介護支援センターしょうわ」がある。
その他
公園指定等環境保全地域区域指定状況:対象事業実施区域は、「鳥獣の保護及び
(教育・医療・福祉施設の配置 狩猟の適正化に関する法律」に基づく鳥獣保護区が指定されている。
状況、公園指定等環境保全地 また、対象事業実施区域及びその周辺は、「森林法」に基づく保安林、「海岸法」に
域区域指定状況、電波障害、
基づく海岸保全区域に指定されている。
既設風力設置状況等)
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:対象事業実施区域の南側約0,7kmに2基
2
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目)
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人と自然と
の触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水の濁り)、
底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸・海)、植物(陸・海)、
生態系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物(海)、植物
(海)、生態系、人と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
(自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価については記載していない。)
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物(陸)、植物(陸)、景観
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域には、重要な地形及び地質が存在しないため。
人と自然との触れ合い活動の場:対象事業区域には、人と自然との触れ合い活動
の場が存在しないため。
記載なし
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で評価
電波障害:重要無線の届出状況を調査するとともに、テレビジョン地上デジタル波に
ついて、理論計算式あるいは定性的な手法を用いて障害範囲を把握・評価する。
動物:現地調査を実施する。哺乳類・鳥類は四季(鳥類の定点観察は主に猛禽類調
査・渡り鳥を対象とし、毎月(12回)実施する。)、両生類・爬虫類・昆虫類に関しては
冬季を除く三季実施する。
植物:対象事業実施区域内において現地調査(植物相:春季、夏季、秋季の三季、
植生:春季から秋季の間に1回)を実施する。
景観:文献その他の資料及び現地調査、現況写真撮影により情報を収集(春季~
夏季の間に1回)する。
住民意見・事業者見解・自治
別紙参照
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を
記載。
備考
3
【資料3-4-5】
方法書の審査書(案)
No.
4
発電所名(仮称)
(仮称)新葛巻風力発電事業・葛巻風力発電事業
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
岩手県岩手郡葛巻町江刈地区、岩手県下閉伊郡岩泉町三巣子岳付近
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
地
域
特
性
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :82,800kW
風力発電機の台数:新設2,300kW×27基、既設2,300kW×9基
ブレード中心高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ローター直径(ブレードの回転直径):約82m
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事、管理棟の建築工事等
【既設再開発事業に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事、管理棟の建築工事、既設風車の解体・
撤去、搬出等
【変電所の設置に係る主要な工事】
用地造成・基礎工事等の土木工事、変電所等の機器組立
【送電線の敷設に係る主要な工事】
架空送電線の場合は建柱・装柱の建築工事及び送電線の架線工事
埋設送電線の場合は電線管の設置、送電ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は葛巻町及び岩泉町は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
1
域
特
性
水質
小本川水域の小本川本流及び大川が「河川AA」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:三巣子岳周辺の稜線にあたり、稜線の起伏量は100m 未満、斜面の
起伏量は200~400m程度
典型地形:「早坂高原」及び「馬淵川上流部江刈付近」が該当
日本の地形レッドデータブック:「三巣子岳、早坂高原の周氷河地形」
地質:中・古生代の堆積岩(砂・泥など)が交互に分布しており、一部に石
灰岩
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
動物
文献調査の結果
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 29科65種、哺乳類 13科34種、両生類 6科9種、爬虫類 4科6種、
昆虫類 18科100種
り含む)
植物
植物相 科数124、種類818
植物群落レッドデータ・ブック 「イヌブナ群落(北限分布域)」等14件
特定植物群落 「早坂高原のシラカンバ林」
巨樹・巨木林 1件
天然記念物 岩泉町3件 葛巻町17件
生態系
(陸域)生産者:ブナ-ミズナラ群落・クリ-ミズナラ群落・カラマツ林・草地
等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類等、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類等・オサムシ類等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・ツツキ類、ネズミ類・コウモリ類・ニホンリス等、サン
ショウウオ類・カエル類・トカゲ類等
最上位の消費者:イヌワシ・クマタカ・フクロウ等、テン・キツネ等
景観
三巣子岳、末崎頭、上明神山から萱森岳など1000m クラスの標高のある
山岳地帯
上外川高原エリアには既に12 基の風力発電機が稼働中
「岩手の景観と保全と創造に関する条例」に基づく「大規模建築等行為景
観形成基準」による要届出区域には該当しない
ふれあいの活動の場
「早坂高原」、「道の駅三田貝分校」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
参考項目との差異
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸・海)、植物
(陸・海)、生態系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]動物(海)、植物(海)、人と自然との触れ合いの
活動の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:9基
既設風力設置状況等)
(
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
方法書P80の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、地形及び地質、動物(陸)、植物(陸)、生態系、
景観
選定しなかった評価項目
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
風車の影(シャドーフリッカー):対象事業実施区域から820m程度の範囲
内に住居が存在しないため
(方法書P81参照)
3
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の 参 土地又は工作物の存
項 照 在及び併用
目)
記載なし
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置、テレビジョン電波の受信障害を受ける可能性
のある地点を複数点で評価
地形及び地質:重要な地形について、分布、成立環境の改変の程度を把
握
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、渡り時期は10~11月
と3~4月、猛禽類は12~7月と9~10月、両生類・爬虫類・昆虫類に関して
は冬季を除く三季)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季の三季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査2地点
(方法書P82~P107参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-5-5】
方法書の審査書(案)
No.
5
発電所名(仮称)
幌延浜里風力発電事業(仮称)
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
北海道天塩郡幌延町浜里地区
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :34,500kW
風力発電機の台数:2,300kW×15 基(予定)
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
ハブ高さ:約78m
構内配電線設備 電圧: 33kV 総延長:最長5km 程度
送電線設備:電圧: 33kV 総延長: 約18km
送電方式:コンクリート柱、鉄塔または埋設方式
変電所の新設箇所数:1 箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、埋設送電線の場合は電線管の設置、送電
ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は幌延町は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
天塩川水系のうち天塩川下流(4)が「河川B」に類型指定
幌延町のやや上流側で天塩川に合流するパンケナイ川は全域が「河川A」
に類型指定
底質
記載なし
1
性
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
地形:北海道北部の日本海側にあり、サロベツ湿原と日本海に挟まれた緩
やかな砂丘上に位置
典型地形:「稚咲内」「サロベツ湿原」
日本の地形レッドデータブック:サロベツ湿原
地質:未固結の礫・砂・粘土であり、天塩川が運搬した土砂が風と海流の
作用で堆積したもの
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 53科259 種、哺乳類 12科23種、両生類 3科3種、爬虫類 1科2
種、昆虫類 87科350種
植物
植物相 128科912種
植物群落レッドデータ・ブック 該当なし
特定植物群落:「稚咲内砂丘林および湖沼群」「サロベツ原野」
巨樹・巨木林・天然記念物 0件
生態系
(陸域)生産者:エゾイタヤ-シナノキ群落・牧草地・畑地・ハマナス群落等
第一次消費者:チョウ類・カミキリムシ類等、エゾユキウサギ・エゾシカ等
第二次消費者:トンボ類・ゲンゴロウ等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・エゾシマリス等、エゾアカガ
エル等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等の猛禽類、キタキツネ・ヒグマ等
景観
天塩川の河口部上流に位置し、周囲には河川改修により人工的に作り出
された三日月湖
南部にはオトンルイ風力発電所にて風力発電機が全28基すでに稼働
「北海道景観条例」に基づいた「景観計画区域」に指定されており、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出
要
ふれあいの活動の場
「サロベツ原野」、「トナカイ観光牧場」、「幌延ビジターセンター」、「オトンル
イ風力発電所」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
2
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:該当なし
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:28基
その他
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響 別 工事の実施
評紙
価○
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)
方法書P78の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
電波障害、動物、植物、生態系、景観
選定しなかった評価項目
騒音、低周波音:対象事業実施区域から最寄りの住居までの距離は4km
程度あり、影響は全くないものと考えられるため
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
シャドーフリッカー:対象事業実施区域から820m程度の範囲内には住居
は存在しないことから影響はほとんどないものと考えられるため
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
(方法書P79参照)
記載なし
3
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3~4月、希少鳥
類は4~8月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査2地点
(方法書P80-P97参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-6-5】
方法書の審査書(案)
No.
6
発電所名(仮称)
(仮称)新仁賀保風力発電事業
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
秋田県にかほ市仁賀保高原
(院内地区、小国地区、馬場地区、伊勢居地地区、畑地区)
事業の内容
事
業
特
性
地
域
特
性
工事の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :71,300kW
風力発電機の台数:新設 2,300kW×21基 既設の最開発 2,300kW×10
基
ブレード中心高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ブレード直径(ブレードの回転直径):約82m
【準備工事】
発電機基礎、発電機組立及び資器材搬出入に要する敷地確保のための
造成及び仮設工事等
【発電所建設工事】
風車タワー基礎工事、風車組立工事、既設風車撤去工事等
【配電線等建設工事】
架空配電線としてコンクリート柱及び鉄柱設置、配電線下の伐採、また、
埋設配電は地下約1mに電線を配線し、埋設後地表の原形復旧を行う。変
電所周囲のフェンス設置等。
大気質
事業の実施に当たっては、大気汚染防止法に定めるばい煙発生施設等
並びに「秋田県公害防止条例」に定める指定ばい煙発生施設等を設定し
ないことから排出基準の適用はない。
騒音(低周波音を含む)
騒音規正法に基づく規制地域には該当しない。
環境基準の類型区分の指定を受けている地域には該当しない。
振動
振動規制法に基づく規制地域に該当しない。
水質
対象事業実施区域及びその周辺の河川である「白雪川」、「西目川」及び
子吉川支川の「鮎川」はA類型、「大沢川」はB類型にそれぞれ指定されて
いる。
底質
記載なし
1
性
地形・地質
地形:対象事業実施区域は、鳥海山(鳥海火山)(最高点2,237m)の北部
に位置し、主として「火山山麓地(由利原火山山麓地)」に区分され、大小
多数の溜池及び低凹湿地が分布している。「火山山麓地」は、溶岩流、泥
流、降下火山灰の堆積による起伏量200m以下の緩斜面で形成されてい
る。
地質:対象事業実施区域は、第四紀洪積世の火山性岩石「新期安山岩
(Ag)」からなっている。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
文献調査の結果
鳥類 14目35科83種、哺乳類 6目10科16種、両生類 2目6科14種 爬虫
類 1目4科7種、昆虫類 10目98科454種
重要な種として、鳥類30種、哺乳類5種、両生類4種、爬虫類1種、昆虫類
43種が挙げられている。このうち対象事業実施区域及びその周辺には、
動物
両生類1種(モリアオガエル)1箇所、昆虫類4種(アオスジアゲハ、ギフチョ
(猛禽類、バードストライク、渡 ウ、ヒメギフチョウ、マダラナニワトンボ)4箇所の生息地が記載されてい
り含む)
る。
猛禽類の渡り経路について、「鳥類等に関する風力発電施設 立地適正化
のための手引き」によると、サシバ、ハチクマ、ノスリの渡り経路が3種とも
にかほ市を通過しており、特にハチクマ・ノスリは春季・秋季ともに対象事
業実施区域を通過している可能性がある。
植物
文献調査の結果
植物相 107科406種 重要な種として78種が挙げられている。
植生 対象事業実施区域の周辺は、主に「水田雑草群落」が広がってお
り、「ススキ群団及びシバ群団」、「スギ植林」等が多く分布している。
対象事業実施区域は、牧草地」と「ススキ群団及びシバ群団」が大部分を
占め、その他に「スギ植林」、「アカマツ植林」、「クリ-ミズナラ群落」、「開放
水域」等が分布している。
天然記念物:にかほ市 4件「鳥海ムラスギ原生林」等
特定植物群落:にかほ市 2件「冬師のハンノキ林」、「新田堤の湿原植生」
由利本庄市 1件「大谷池周辺の植物群落」
生態系
記載なし
景観
対象事業実施区域の周辺には、火山景観の火山群として「鳥海山」、同じ
く火山景観の流れ山群として「象潟泥流堆積物」がある。
対象事業実施区域の周辺は、にかほ市の都市計画区域内に「都市計画
法」に基づく風致地区の指定があるが、対象事業実施区域は指定されて
いない。
また、対象事業実施区域及びその周辺は、「秋田県の景観を守る条例」
に基づく沿道・沿線地域に指定されており、一定規模以上の建築物の新
築等を行う場合、届出が必要とされている。
ふれあいの活動の場
対象事業実施区域の周辺には、「薫風苑」、「七高神社」、「陽山寺」、「山
根館跡」、「仁賀保高原」、「巾山スキー場」、「南由利原青少年旅行村」、
「白窓苑」、「湯の台温泉」がある。
産業廃棄物等
記載なし
2
教育・医療・福祉施設の配置状況:象事業実施区域近傍には、西約2.5km
に院内小学校及び院内診療所がある。【保育園(1)、小学校(3)、中学校(1),
病院(2)、老人福祉施設(1)】
公園指定等環境保全地域区域指定状況:対象事業実施区域の周辺は、
「自然公園法」に基づく「鳥海国定公園(特別地域)」が、「秋田県自然環境
その他
保全条例」に基づく「冬師自然環境保全地域」と「南由利原自然環境保全
(教育・医療・福祉施設の配置 地域(特別地域を含む)」がそれぞれ指定されている。
状況、公園指定等環境保全地 また、対象事業実施区域の周辺は、「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に
域区域指定状況、電波障害、
関する法律」に基づく「鳥獣保護区」等が指定されており、対象事業実施区
既設風力設置状況等)
域は、「特定猟具(銃器)使用禁止区域」等が指定されている。また、対象
事業実施区域及びその周辺は、「森林法」に基づく保安林、「砂防法」に基
づく砂防指定地に指定されている。
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:15基
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項照
目)
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸・海)、植物
(陸・海)、生態系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物
(海)、植物(海)、生態系
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
(自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は記載していない。)
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物(陸)、植物(陸)、景観、人と自然との触れ
合い活動の場
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域には、重要な地形及び地質が存在しな
いため。
記載なし
3
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評 ○ 土地又は工作物の存
価 ○ 在及び併用
の参
項照
目)
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の届出状況を調査するとともに、テレビジョン地上デ
ジタル波について、理論計算式あるいは定性的な手法を用いて傷害範囲
を把握・評価。また、重要無線の届出状況を調査するとともに、その他電
波送受信施設の状況も調査する。
動物:現地調査を実施する。哺乳類・鳥類は四季実施(鳥類の定点観察は
主に猛禽類と渡り鳥を対象とし、毎月(12回)実施する)。両生類・爬虫類・
昆虫類に関しては冬季を除く三季実施する。
植物:対象事業実施区域内において現地調査(植物相:春季、夏季、秋季
の三季、植生:春季から秋季の間に1回)を実施する。
景観:文献その他の資料及び現地調査、現況写真撮影により情報を収集
する。(春季~夏季の間に1回)
人と自然との触れ合いの活動の場:文献その他の資料及び現地調査によ
り位置関係、利用特性、アクセスルート等の情報を収集する。(「仁賀保高
原」にて実施)
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内
容)を記載。
備考
4
【資料3-7-5】
方法書の審査書(案)
No.
7
発電所名(仮称)
(仮称)高森高原・筍平牧野風力発電事業
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
岩手県二戸郡一戸町(高森高原)、岩手県二戸市浄法寺地区(筍平牧野)
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :46,000kW
風力発電機の台数:(2,300kW)×20基(予定)
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
ハブ高さ:約78m
構内配電線設備:22kVまたは33kV、最長15km程度
送電線設備:22kVまたは33kV、最長12km程度、コンクリート柱、鉄柱また
は埋設方式
変電所の新設箇所数:1箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、埋設送電線の場合は電線管の設置、送電
ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は一戸町及び二戸市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:一戸町及び二戸市では指定はあるが、対
象事業実施区域には該当しない
騒音規制法及び県民の健康で快適な生活を確保するための環境の保全
等に関する条例に基づく規制地域:一戸町及び二戸市には指定はある
が、対象事業実施区域には該当しない
その他:新幹線鉄道騒音に係る環境基準の地域の類型指定が行われて
いるが、対象事業実施区域には該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:一戸町及び二戸市には指定があるが対象
事業実施区域には該当しない
水質
白鳥川が「河川C」、安比川が「河川A」に指定
1
性
底質
記載なし
地形・地質
地形:七時雨山・田代山火山の東北側の斜面にあたり、起伏量が200~
100m 程度のやや急峻な丘陵地
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:田代山などの火山から噴出した、火山性の岩石からなり、山頂付近
及び谷沿いは安山岩質岩石により、田代山周辺は角閃石安山岩により構
成
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 25科55種、哺乳類 13科36種、両生類 1科1種、爬虫類 0種、昆虫
類 20科84種
植物
植物相 100科334種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 1件
特定植物群落 なし
巨樹・巨木林 11件
天然記念物 国指定 2件、一戸町指定 12件、二戸市指定 11件
生態系
(陸域)生産者:ミズナラ林やアカマツ林、牧草地等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・ゲンゴロウ類、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・コウモリ類、ニホンリス、サン
ショウウオ類等
最上位の消費者:イヌワシ・クマタカ・フクロウ等の猛禽類、テン・キツネ等
景観
一戸町及び二戸市浄法寺地区は岩手県内陸北部に位置し、北上山地と
奥羽山脈に囲まれ、南西部に位置する標高1,018mの西岳を頂点に、北に
傾斜する丘陵地がほとんどを占めている高原の町
「岩手県の景観と保全と創造に関する条例」に2地域指定
ふれあいの活動の場
「高森高原」、「銀河牧場一戸町観光天文台」、「奥中山高原」、「いわて子
供の森」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
2
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林及び砂防指定地の指定
がある
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質
[施設の稼働]
方法書P74の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観、人と自然との触れ合いの活動の場
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質(対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため)
(方法書P75参照)
工事の実施
記載なし
3
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、哺乳類四季、両生類・
爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3~
4月、猛禽類は12~7月、9~10月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
人と自然との触れ合いの活動の場:「観光天文台」を選定、人と触れ合い
の活動の場の範囲と発電所計画に伴う物理的改変範囲及び車両の走行
ルートを地形図上に示し、それらの質的変化等を事例の引用等により予測
(方法書P76~102参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-8-5】
方法書の審査書(案)
No.
8
発電所名(仮称)
せたな大里風力発電事業(仮称)
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
北海道久遠郡せたな町大里地区
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電出力 :50,000kW
風力発電機台数 :新設2,300kW×22基(予定)
ブレード中心高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事、管理棟の建築工事等
【変電所の設置に係る主要な工事】
用地造成・基礎工事等の土木工事、変電所等の機器組立等
【送電線の敷設に係る主要な工事】
架空送電線の場合は建柱・装柱の建築工事及び送電線の架線工事
埋設送電線の場合は電線管の設置、送電ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の一般排出基準は、K値17.5となっている。
騒音(低周波音を含む)
せたな町は騒音規制法に基づく規制地域に指定されているが、対象事業
実施区域は環境基準の類型区分の指定を受けている地域には該当して
いない。
振動
せたな町では、振動規制法に基づく規制地域が指定されている。
水質
【対象事業実施区域周辺の主要河川】
馬場川(二級)、下六枚川(二級)、立岩川(普通)、中歌川(普通)、嗣内川
(普通)
対象事業実施区域周辺では、後志利別川水系の後志利別川及びその支
流の真駒内川、利別目名川が水質環境基準類型指定水系に指定されて
いる。
底質
記載なし
1
性
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
地形:せたな地域は利別川水系に属する北半部と南東部、太櫓川水系に
属する南半部とに区分できるが、いずれも険しい山岳地帯が存在し、丘陵
地域、台地地域、低平地地域となっている。
典型地形:記載なし
選定された保存すべき地形:記載なし
地質:本地域は、先第三系とこれを覆う新第三系・第四系が分布している。
砂岩、粘板岩及びチャートからなる地層とこれに迸入してホルンフェルス化
を与えた花崗閃緑岩及びこれを貫く脈岩などからなっている。
記載なし
動物
文献調査の結果
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 12目25科50種、哺乳類 5目8科14種、両生類 1目1科1種、陸上昆
虫類 2目3科4種
り含む)
植物
植物相 記載なし。
植生 植物社会学的には「ミズナラ-ブナクラス域(低地や丘陵地)」に該当
する、対象事業実施区域及びその周辺は「エゾイタヤ-シナノキ群落」「ブ
ナ-ミズナラ群落」「トドマツ植林」「牧草地」等が分布している。
特定植物群落:「茂津多岬海岸崖地草原」「狩場山塊ブナ林」
巨樹・巨木:分布しない。
生態系
記載なし
景観
景観資源:(火山景観)狩場、狩場山、(河川景観)熊戻り渓谷、須築川、横
滝、(海岸景観)瀬棚段丘、瀬棚~川尻海岸、美谷-元浦海岸、須築-美谷
海岸、三本杉岩。
日本海の強風と波浪によって形成された茂津多岬周辺は豪壮な海蝕崖、
道路沿いに広がる崖礁、海蝕棚の発達した海岸地形となっている。
道南最高峰の狩場山の山麓には北限に近いブナの原生林、山頂部の高
山植物群落に包まれた山岳景観を有している。
せたな町は、景観法に基づき良好な景観を形成するために必要な事項を
定めた北海道景観計画の景観計画区域に指定されている。
ふれあいの活動の場
「B&G海洋センター艇庫」「北檜山グリーンパーク」「真駒内ダム公園」「真
駒内さけ観察広場」「ふとろ海水浴場」「せたな青少年旅行村」「三本杉海
水浴場」「平浜海水浴場」「大成野営場」「貝取澗渓谷」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:合併前の旧北檜山町、旧瀬棚町、旧大
成町にそれぞれ整備されている。幼稚園(1箇所)、小学校(13箇所)、中学
校(3箇所)、高等学校(2箇所)、病院(3箇所)、老人福祉施設(9箇所)、児
童福祉施設(9箇所)、行政施設(3箇所)
公園指定等環境保全地域区域指定状況:対象事業実施区域内及びその
一部は自然公園条例で指定されている狩場茂津多道立自然公園に入っ
その他
ている。また、対象事業実施区域の一部は、にしおおさと鳥獣保護区、保
(教育・医療・福祉施設の配置 安林に指定されている。対象事業実施区域を含む流域に土石流危険渓流
状況、公園指定等環境保全地 が指定されている。
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況等)
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし。(実際には既設風車が8基)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評紙
価○
の ○ 工事の実施
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸・海)、植物
(陸・海)、生態系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物
(海)、植物(海)、生態系
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
(自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価については記載して
いない。)
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物(陸)、植物(陸)、景観、人と自然の触れ合
いの活動の場
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形及び地質は存在しない
為。
(方法書P83参照)
3
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目)
記載なし
騒音:(JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して)6地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して6地点で
評価
電波障害:電波障害の程度の予測及び評価を行うことが適切かつ効果的
と考えられる10地点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(哺乳類は四季、小型哺乳類・コウ
モリ類は冬季を除く三季、鳥類四季、渡り鳥は調査日時間帯を考慮して実
施、猛禽類は営巣期2回を含む1.5年間、両生類・爬虫類・昆虫類に関して
は冬季を除く三季)
植物:文献その他の資料及び植物の生育及び植生の特性を踏まえ、評価
する為の適切かつ効果的な地点又は経路の現地調査(春季、夏季、秋季
の三季)
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点
(春季、夏季、秋季の三季)
人触れ:文献その他の資料及び人と自然の触れ合いの活動の場の特性を
踏まえ評価する為の適切かつ効果的な地点、期間、時期、及び時間帯。
(方法書P79~P93参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-9-5】
方法書の審査書(案)
No.
9
発電所名(仮称)
根室フレシマ風力発電所(仮称)
事業者名
電源開発株式会社
事業実施区域
北海道根室市別当賀地区、初田牛地区
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :34,500kW
風力発電機の台数:2,300kW×15 基(予定)
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
ハブ高さ:約78m
構内配電線設備 電圧: 33kV 総延長:最長5km 程度
送電線設備:電圧: 33kV 総延長: 約15km
送電方式:コンクリート柱、鉄柱または埋設方式
変電所の新設箇所数:1 箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、埋設送電線の場合は電線管の設置・送電
ケーブルの敷設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は根室市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
事
業
特
性
地
域
特
性
1
域
特
性
水質
風連川水系として風連川、別当賀川、ヤウシュベツ川及びポンヤウシュベ
ツ川がいずれも「河川A」に、海域については、風連湖が「海域A」に類型指
定されている(周辺の地質の影響により、COD の基準値は5mg/L)ほか、
根室海域(1)及び根室海域(3)が「海域C」に、根室海域(2)及び根室海域(4)
が「海域A」にそれぞれ類型指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:北海道東部、根室半島の付け根に位置
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:表面に見られるのは礫及び砂といった段丘面構成層で、段丘斜面
は砂岩・泥岩の互層
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 57科332種、哺乳類 14科40種、両生類 1科1種、爬虫類 0種、昆
虫類 9科30種
植物
植物相 114科1,037種
植物群落レッドデータ・ブック 2種
特定植物群落:なし
巨樹・巨木林 0件
天然記念物 2件
生態系
(陸域)生産者:トドマツ植林・ミヤコザサ群落・ヨシクラス等に生育する植物
第一次消費者:チョウ類等、エゾユキウサギ・エゾシカ等
第二次消費者:トンボ類等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、エゾシマリス等、カエル等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等の猛禽類、キタキツネ・ヒグマ等
景観
内陸部の地形に属し、大部分が平坦な平原であり、最高背部で150m 程度
大きな河川はなく、わずかにオンネベツ川、別当賀川を最大にホロニタイ
川の小河川がある
「北海道景観条例」に基づいた「景観計画区域」に指定されており、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出
要
ふれあいの活動の場
「風蓮湖」、「春国岱」、「伊藤牧場」、「根室フットパス」、「落石岬」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
その他
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]なし
方法書P75の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
(方法書P76参照)
3
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
記載なし
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3月、希少猛禽
類は12~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-10-6】
準備書の審査書(案)
No.
10
発電所名(仮称)
(仮称)由利高原風力発電事業
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
秋田県由利本荘市子吉、西由利原、西目地区
(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、P4 図2.2-2 風力発電機の設置計画位置
参照)
事
業
特
性
地環
域境
特監
性視
・計
環画
、
境予
保測
全・
措評
置価
・
大
気
騒
音
(
低
周
波
音
含
む
)
事業の内容
2,000kW~3,000kW×20~21基。総発電量20,000kW~63,000kW。
ブレード直径約80m~90m。ブレード中心高さ80m。
送電線設備 容量:154kV、総延長:約0.1km、敷設方法:架空線による
着工・運開時期は未定。
工事の内容
工事期間は18カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~18カ月目、据付工事
は着工より13~18ヶ月目、電気・計装工事は着工より1~18ヶ月目を予定している。
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準が定められており、対象事業実施区域周辺は17.5となっている。また、ば
いじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、発生施
設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適用され
るばい煙発生施設は設置されない。(P57~P58参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
秋田県では、由利本荘市を含む13 市2 町において、都市計画法の用途地域に応じた
類型指定を行い基準値を設けているが、対象事業実施区域周辺における指定はな
い。
また、秋田県では、由利本荘市を含む13 市2 町において、用途地域に応じた規制地
域及び基準値の指定を行っているが、対象事業実施区域周辺における指定はない。
(P66~P67参照)
2.保全
風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図るため、
低騒音タイプである3枚ブレード型風力発電機を採用することとしている。(P118参照)
3.監視
記載なし
1
置価
・
(
低
周
波
音
含
む
)
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、より影響の大きい3,000kW 級風力発電
機の場合でも、対象事業実施区域周辺の居住地域等において35~38dB 程度と予測
された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベルは、昼間で43~46dB、夜間で
41~43dB と現況からの変化はほとんどないものと評価される。
環境基準との比較においては、全地点において、将来にわたり環境基準を下回ってお
り、風力発電機の稼働に伴う騒音が周辺の居住者の生活に支障を与える可能性は低
いものと考えられ、本事業による影響はほとんどないものと評価される。(P118参照)
1.現況
北海道では、松前町を含む35市68町において都市計画法の用途地域に応じた規制地
域の指定を行っているが、対象事業実施区域及びその周辺は指定地域外である。
(P64参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
振
動
1.現況
水
質
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。対象事業実施区域周辺において
は、BOD・COD に関して子吉川中流及び西目川が「河川A」に、子吉川下流が「河川
B」に、また本荘港泊地航路が「海域B」に指定されている。
また、秋田県においては「秋田県公害防止条例」により、適用区域の対象特定施設に
ついて上乗せ排水基準を設定している。ただし、本事業は上記法令の規制対象事業
にはなっていない。
(P58~P65参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
秋田県の南部にあたる由利地域は、出羽山地中央部の鳥海山北麓に位置する。鳥海
火山泥流の被覆する一大tabelle-land 上の火山山麓地域であり、大小無数の溜池及
び凹湿地が発達、火山山麓地の縁辺はその基盤をなす新第三紀泥岩丘陵地となって
発達している。
また、仁賀保高原、由利原高原など、対象事業実施区域及びその周囲一帯には、鳥
海山による火砕泥流堆積物が広く分布している。(P8~P11参照)
底
質
地
形
・
地
質
2
地
形
・
地
質
風
車
の
影
カ(
ーシ
ャ
) ド
ー
フ
リ
ッ
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
秋田県土は天然ブナ林に代表される良好な自然環境のほか、日本海沿岸、農耕地
帯、二次林など極めて多様性に富んだ環境にあり、300種を超える鳥類が生息すると
記載されている。越冬期の生息状況については、対象事業実施区域が含まれる「前
郷」の範囲ではオオハクチョウ、ノスリ、ヤマシギ、アオシギなど40 種の確認が報告さ
れている。
「2002-秋田県版レッドデータブック-動物編」によると、現存する秋田県の陸生哺乳
類は46種で、その内訳は在来種としてコウモリ類が14 種、ネズミ類が8種、食肉類(ネ
コ目)が8種、モグラ類が7種、ウサギ類が1種、有蹄類が1種、霊長類が1種、これに外
国からの移入種が6種(ネズミ類5種、食肉類1種)加わると記載されている。また、秋田
県内に野生する両生類は2目6科15種、爬虫類は2目5科12種とされる。
昆虫類は環境庁により選定された指標昆虫類及び、都道府県毎により選定された特
定昆虫類が18種確認されている。(P12~P27参照)
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
(
猛
禽
類
、
バ
ー
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
)
2.保全
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報
告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する
原因となっている。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突の可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯に白色閃光灯を使用すること
で、夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用
することで、現状の植生の早期回復に努める。
土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
(P174参照)
3.監視
記載なし
3
ク
含
む
)
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、オオジシギ、ヒバリ、ノビタキ、ホオアカ
等の草地性の鳥類や、アカゲラ、アオバト等の森林性の鳥類が生息しているほか、タ
ヌキやキツネ、ヒグマ等の哺乳類、ニホンカナヘビやアオダイショウ等の爬虫類、ニホ
ンアエゾサンショウオやニホンアマガエル等の両生類、オニヤンマ、キバネハサミム
シ、ムラサキトビケラ、ヒメアカタテハ、クロヤマアリ等の昆虫類が生息する。また、希少
猛禽類のミサゴやオオタカ、ハイタカ、ハヤブサ等が一時的な採餌環境として利用して
いるほか、春秋の渡り時期には猛禽類やヒヨドリ等の鳥類が対象事業実施区域周辺
を通過している。
本事業においては、風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さい
こと、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による動物への影
響は全般的に軽微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機へ
の衝突に関しても、対象事業実施区域付近に渡りが集中するコースが見受けられない
ことや、他地域の既設のウィンドファームにおける調査事例から、猛禽類が風力発電
機を認識し迂回する様子が確認されていることから、本事業に関してもその可能性は
低いものと評価される。また、鳥類、哺乳類及び昆虫類の夜間照明への誘引・忌避に
ついても、夜間工事を実施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響は
ほとんどないものと評価される。(P199参照)
1.現況
「秋田県植物分布図」によると、対象事業実施区域周辺には575種の植物が、「都市計
画道路(仁賀保高速線、本荘南高速線)環境影響評価書」によると、113科512種の植
物が確認されている。(P28~P38参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する
ことで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
2.保全
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、
踏圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
(P187参照)
植
物
生
態
系
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、周辺地域への土砂流出を防止し、水辺環境
に生育する植物への影響を回避する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る植生は改変に対して比較的耐性がある二次草原や牧草地、落葉広葉樹高木林など
であること、これらの環境は周辺にも広くみられること等から、本事業の実施による植
物相及び植生への影響は小さいものと評価される。
注目すべき種については、選定された16種の植物のうち、10種はいずれも文献その他
の資料によってのみ確認されているものであり、現地調査では確認されていない。
また、現地調査で確認された6種は生育地が改変地域から離れている、もしくは一部が
近接していても周辺にはより多くの個体が確認されていることから、生育環境が悪化す
ることはほとんどないものと評価され、注目すべき種への影響も小さいものと評価され
る。
特定植物群落や巨樹・巨木林・天然記念物についても、対象事業実施区域からは十
分に離れていることから、これらに対する影響もないものと評価される。(P186~P187
参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
4
1.現況
景
観
2.保全
由利本荘市は、秋田県の南西部に位置し、北は秋田市、南はにかほ市、東は大仙
市、横手市、湯沢市、羽後町に接している。南には標高2,236mの秀峰鳥海山、東に出
羽丘陵を背し、中央を一級河川子吉川が貫流して日本海にそそぎ、鳥海山と出羽丘
陵に接する山間地帯、子吉川流域地帯、日本海に面した海岸平野地帯の三地帯から
構成される。
うち日本海に近い対象事業実施区域周辺の地形は、東の海岸から丘陵地を経て、水
田や畑が広がる平野部や、牧草地や山林が広がる山地が交錯し、特徴的な景観を構
成している。白砂青松百選にも選ばれた西目海岸は、遙かな海岸線とそこを飾る黒松
が美しく調和している。一方、対象事業実施区域が位置する山地部には、広大な牧草
地と緑豊かな森林がパッチ上に広がり、牧歌的な景観を形成している。それらの間の
丘陵地上には、平成16年11月に運転を開始した15基の風力発電機が日本海からの風
を受けて回転し、自然エネルギーによって発電した電気を地域に供給している。(P43
参照)
色彩上の配慮
風力発電機の設置における色彩上の要配慮事項として「茨城県立自然公園条例の行
為の許可基準の細部解釈及び運用方法」(茨城県)においては、「つや消しの薄い灰
色」が明記されている。本事業においてもこれに準拠し、周囲から浮き立つことのない
よう、風力発電機を灰白色に塗色する。
改変面積の最小化
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。
(P194参照)
ふ
れ
あ
い
の
棄活
物動
等の
場
・
産
業
廃
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
本事業に伴う風力発電機は、当該地域に特徴的な丘陵地上に設置されることから、全
景を確認できる眺望点は少ない。やや離れた田高地区などからは見る者によっては圧
迫感を覚える可能性があるものの、他の眺望点と同様に風力発電機の背景が空とな
ること、風力発電機の構造が細い柱状であること、設置間隔が十分に確保されている
ことから、本地域に特徴的な景観構成要素に与える影響は小さいものと予測された。
当該地域の主たる眺望の対象である鳥海山の稜線を分断することもないものと予測さ
れ、景観に与える影響は小さいものと評価される。
(P194参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、日
本海を望む「望海の丘」、桜の名所である「浜館公園」等がある。(P52~P53参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な放送局は主として秋田局、本
荘局、本荘西目局であり、それぞれの地上デジタル放送を対象として状況を把握した。
(P126参照)
既設風力設置状況等:記載なし
( 教指
育定
・ 等障
医 環 害 2.保全
療境、
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置定況
状状等
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、共同受信施設への移行等、適切な対応を図るものとする。(P131参照)
既設風力設置状況:記載なし
5
医環害
療境、
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置 定 況 3.監視
状状等
況況)
、 、
公電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:現状で地上デジタル放送が受信できていない地点を除いては、いずれの放
送局に対
しても端子電圧が十分に高いことから、遮蔽障害、フラッター障害、反射障害ともに発
生しないものと予測される。地上デジタル放送の受信が困難な地域では、ケーブルテ
レビの普及が進んでいることからも、風力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影
響はほとんどないものと評価される。(P131参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
対象事業実施区域及びその周辺において聞き取り調査を実施し、本事業に伴う騒音
に
より何らかの影響が生じていると判断された場合には、詳細な現地調査を実施する。
低周波音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行うものとする。
動物
鳥類のブレード、タワーへの接近・接触が起きる可能性は小さいものと評価したが、予
測には不確実性も伴っていることから、稼働後にはバードストライクの有無を確認する
ための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、順応的管
理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総合判断し、必
要な方策を講じることとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の
情報が得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
6
【資料3-11-6】
準備書の審査書(案)
No.
11
発電所名(仮称)
(仮称)市浦
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
青森県五所川原市 岩井牧場及び実取牧場周辺地域
(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、P4 図2.2-2 風力発電機の設置計画位置
参照)
事
業
特
性
地環
域境
特監
性視
・計
環画
、
境予
保測
全・
措評
置価
・
大
気
騒
音
(
低
周
波
音
含
む
)
事業の内容
2,000kW~3,000kW×17基。総発電量34,000kW~51,000kW。
ブレード直径約80m~90m。ブレード中心高さ80m。
送電線設備 容量:1案33kV、2案66kV 総延長:1案約1.3km、2案約10km 鉄塔高
さ:1案20~40m、2案20~40m。
着工・運開時期は未定。
工事の内容
工事期間は11カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~10カ月目、据付工事
は着工より5~6ヶ月目、電気・計装工事は着工より5~11ヶ月目を予定している。
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準が定められており、市浦村は17.5となっている。また、ばいじん、有害物
質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、発生施設の種類、規模
ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適用されるばい煙発生
施設は設置されない。(P55~P56参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
青森県においては、「騒音に係る環境基準」に関しては8市において、「航空機騒音に
係る環境基準」に関しては青森空港、八戸飛行場及び三沢飛行場周辺地域4市9町2
村において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に関しては盛岡-八戸間の県内部分
及び八戸-新青森間におい類型指定を行っているが、市浦村については、いずれも地
域類型の指定はない。
また、青森県では、用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定を行っているが、市
浦村においては規制地域の指定はない。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
1
・
(
低
周
波
音
含
む
)
振
動
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域に最も近い居住地域
において48~50dB 程度であり、風力発電機が定格運転に近い状態にて稼働すること
が見込まれる調査1日目の気象条件に対しては、将来の騒音の増加はほとんどないも
のと予測された。
風力発電が定格運転状態にて稼働するような気象条件時には、本調査においても明
らかなように、風自体に起因する暗騒音も非常に高くなるものと予測される。したがっ
て、本事業に伴い、周辺の居住地域における騒音レベルはやや上昇し、風力発電機
の音として聞かれる時間帯があると考えられるが、上記のような暗騒音の存在により
居住者の生活に支障を与える可能性は小さいものと評価される。(P110~P114参照)
1.現況
「振動規制法」に基づき、特定工場振動に関する規制基準、特定建設作業に伴って発
生する振動に関する規制基準及び道路交通振動の要請限度が定められているが、市
浦村においては規制地域の指定はない。(P67参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。対象事業実施区域及びその周囲
の水域類型の指定状況は、山田川(全域)が「河川A」、日本海岸地先海域(西側海域
全域)が「海域A」、岩木川(神田橋から下流)が「河川B」となっている。
また、対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水につい
ては、「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27 物質、生活環境
15 項目)が定められているが、青森県条例で定められる上乗せ排水基準の指定はな
されていない。
(P56~P63参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
水
質
底
質
2
地
形
・
地
質
風
車
の
影
カ(
ーシ
ャ
) ド
ー
フ
リ
ッ
(
猛
禽
類
、
バ
ー
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
)
1.現況
青森県北西部、津軽半島の西北部に位置する本地域には、北部には険しい山地、南
部には台地や谷底平野が分布している。
対象事業実施区域は、西部の脇元付近から市浦村の中心地を経て、東の中里町まで
ほぼ東西方向に分布する市浦台地に計画されている。標高は実取牧場など台地上位
面では約40~70m、岩井牧場など台地下位面では約15~30mとなっている。
対象事業実施区域及びその周囲の地質は、実施区域の北部は、安山岩質凝灰岩・凝
灰角礫岩からなり、また西部には硬質頁岩が分布する地域を含んでいるが、実施区域
のほとんどの地域は、十三湖北岸にひろがる砂、粘土、礫などからなる段丘面である。
これらの層厚は5~8mとなっている。(P9~P12)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
市浦村で確認された鳥類は、15目38科175種にのぼっており、年による生息頻度で
は、毎年見られる種が138種、毎年とは限らない種が35種、迷鳥的な出現が2種となっ
ている。対象事業実施区域周辺では「小泊」の範囲について調査がなされており、12目
29科52種の生息が確認されている。このうち繁殖が確認されている種としてはカイツブ
リ、バンなど15種が、繁殖の可能性のある種としてはウズラ、オオジシギなど24種が挙
げられている。
また、対象事業実施区域周辺に生息する哺乳類についてはキツネ、タヌキ、アナグマ
の3種の生息の情報がある。市浦村ではニホンザル、ノウサギ、ムササビ、タヌキ、キ
ツネ、テン、イタチ、アナグマの8種の分布情報が得られている。
また、「青森県の自然」によると、青森県でみられる両生類はサンショウウオ類のトウホ
クサンショウウオ、クロサンショウウオ、ハコネサンショウウオをはじめとする2目6科14
種、爬虫類は2目7科14種であるとされているが市浦町についての分布情報はない。
昆虫類においては、「青森県動植物分布図」及び「日本の重要な昆虫類(東北版)」で
は、調査対象とした10種の指標昆虫類及び調査対象昆虫類選定基準により選定され
た54種の特定昆虫類についての調査がなされており、市浦村では、ムカシトンボやカ
バイロシジミが確認されている(P13~P28参照)
3
(
猛
禽
類
、
バ
ー
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
)
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
風力発電機への航空障害灯の設置あるいは塗色
風力発電機への航空障害灯の設置や塗色を検討し、鳥類からの視認性を高める。
2.保全
ライトアップの抑制
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報
告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する
原因となっている。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突の可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用
することで、現状の植生の早期回復に努める。
土砂流出防止策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関し、土砂流出防止策を講じ
ることにより周辺地域への流出を防止し、水辺環境の保全に努める。
(P164参照)
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
記載なし
風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、周辺には同様
な環境が広がっていることなどから、本事業の実施による動物への影響は全般的に軽
微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機への衝突に関して
も、近隣の三厩村竜飛崎に位置する「竜飛ウィンドパーク」においても衝突の事例報告
がないこと、対象事業実施区域がハクチョウ類や小型鳥類などの主要な渡り時の移動
経路には該当しておらず、さらには風力発電機が設置される区域外にも迂回するため
の空間が十分に確保されていることから、風力発電機に接近・接触する可能性は極め
て低いものと評価される。
また現地調査において営巣地が特定されたミサゴに関しても、対象事業実施区域から
は2km以上離れていること、餌場である十三湖や日本海沿岸と営巣地間の移動も、対
象事業実施区域外を中心として広範囲に及んでいることなどから、その生息環境に及
「津軽半島の自然」によれば、津軽半島の内陸部において残存する自然植生は、概ね
標高300~400m以上の山地に分布しており、ヒノキアスナロの生育限界を越えた標高
に相当している。同資料では、津軽半島で生育が確認されたシダ植物83種、裸子植物
8種、単子葉植物253種、双子葉植物627種(いずれも、変種、雑種、変異を含む)が掲
載され、30種が、初めて記録された種や植物分布上注目される種として挙げられてい
る。(P28~P36参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する
ことで、現状の植生の早期回復に努める。
2.保全
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、対象事業実施区域への土砂流出を防止し、
必要以上の土地の改変を抑え、植物の生育環境への影響を最小限にとどめる。
(P179参照)
植
物
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や工事用道路の敷設による改変面積が小さいこと、周辺には同様
な環境が広がっていること、改変は既に人為的な環境下に成立する植生に限られるこ
となどから、本事業の実施による植物への影響は軽微であると評価される。注目すべ
き種として選定された植物に対しても、確認位置が改変地域に該当しないことから、直
接的な個体の消滅や減尐はなく、影響はほとんどないものと推測される。
また、特定植物群落や巨樹・巨木林・天然記念物などの指定地も、対象事業実施区域
からは十分に離れていることから、これらに対する影響もないものと評価される。
(P179参照)
4
生
態
系
景
観
ふ
れ
あ
い
の
棄活
物動
等の
場
・
産
業
廃
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
市浦村は津軽半島の西北部に位置し、東方は原野と茫漠とした十三湖を持って中里
町へと連なり、起伏に富んだ海抜600m以上の木無岳、四ツ滝山が鬱蒼として重畳し
ている。
西は日本海に面した長大な海岸線を保有し、南は十三湖に津軽の秀峰、岩木山を映
し、七里長浜を境に、車力村につながっている。さらに北は、豊かな森林資源を有する
中山連峰を望む。
青森県では、青森県景観条例(平成8年3月27日,青森県条例第2号)に基づき、平成
11年3月に県内の優れた景観を眺望できる地点を、「ふるさと眺望点」として指定して
いる。対象事業実施区域周辺においては、唐川城址展望台からの眺望が指定されて
おり、市浦台地上に広がる牧場地と森林、さらには南部に隣接する十三湖、はるか遠
方の岩木山などで構成されている。(P41参照)
2.保全
「自然公園における風力発電施設の新築,改築及び増築に係る許可・措置命令・指導
指針」(茨城県,2004 年)においては、風力発電機の設置における色彩上の要配慮事
項として「つや消しの薄い灰色」が明記されている。本事業においてもこれに準拠し、
周囲から浮き立つことのないよう、風力発電機を灰白色に塗色する。(P187参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域近傍の居住地域やレクリエーション地からの眺望においては、最も
近い風力発電機までの距離が350~750m程度であることから、見る者によっては圧迫
感を受けることもあるものと予測された。しかしながら、風力発電機の色彩が空や雲の
色になじみやすいこと、また細い柱状であることに加え、設置予定位置のほとんどが、
樹木の伐採を伴わない牧草地であることからも、本地域に特徴的な景観要素である森
林緑地に対しては、ほとんど変化を与えないものと評価される。
津軽半島においては、既に稼働している竜飛崎の風力発電機などの導入実績からも、
風力発電自体が違和感なく受け入れられる下地が形成されつつあるものと考えられ
る。一部の眺望点からは、背景となる十三湖の前面に風力発電機が設置されることに
はなるが、化石燃料に頼らないクリーンなエネルギーの供給源として、一般には好意
的にプラスのイメージとして受け入れられやすいことなども勘案すると、景観上の環境
影響は小さいものと評価される。(P187参照)
1.現況
市浦村における代表的な観光地としては、脇元海辺ふれあいゾーン、し~うらんど 「海
遊館」、中の島ブリッジパークなどが挙げられる。(P51~P52参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
5
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
( 教指
育定
・ 等 障 2.保全
医環害
療境、
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の 域 置 3.監視
配指状
置定況
状状等
況況)
、 、
公電
園波
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な放送局は青森局、五所川原
局、中里今
泉局の3局であり、それぞれのVHF及びUHF波を対象として調査を実施した。(P115
~P119参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、その状
況に応じた適切な対応策の検討を行うものとする。(P121参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:風力発電機の設置に伴い、遮蔽障害及びフラッター障害は生じないものと
予測され
た。また、風力発電機に対する見通しが良好な一部の地域において、青森局のUHF
や五所川原局を山地を迂回しながら受信している家屋に対しては、反射障害が生じる
可能性が示唆されたが、その他の地域においては、いずれも障害は生じないものと予
測された。
これより、風力発電機の設置に伴うテレビジョン電波への影響は総じて小さいものと評
価される。
(P121参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
周辺の居住地域において、本事業に伴う騒音により何らかの影響が生じていると判断
された場合には、詳細な事後調査を実施する。
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行う方針である。
事後調査
動物
事業の実施後には、鳥類やコウモリ類の風力発電機への衝突の有無を確認するため
の事後調査を実施する。また、今後も最新の知見を収集しながら、対象事業実施区域
を利用する注目すべき種が新たに確認された場合は、必要に応じてその状況の確認
に努めるものとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の
情報が得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
6
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-12-5】
方法書の審査書(案)
No.
12
発電所名(仮称)
東由利原風力発電事業(仮称)
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
秋田県由利本荘市黒沢字東由利原地内
及び矢島町川辺字金保陀羅地内
・ 敷地面積 :約100ha
・ 改変面積 :約6~9ha
(風力発電機の作業ヤード/約4~6ha、管理用道路/約2~3ha)
※P3~5参照
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大45,000kW
風力発電機の台数:(2,000~3,000kW)×13~15 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:80~101m
ハブ高さ:70~80m
送電線の新設:送電線ルート:22kV、約5~15km
(東北電力株式会社鳥海線または由利A・B線に接続する
ルート)
所内配電線:22kV、最大5km
変電所の新設箇所数:1 箇所
管理棟の新設箇所数:1 箇所(予定)
着工・運開時期:記載なし
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
運行経路:風力発電機の運搬は秋田港より国道7号、県道285号、同58号
を経由する経路を利用。運搬に先立ち、県道285号、同58号の一部拡幅工
事を行う。その他の工事用資材等は国道108号を利用(P9参照)。
大気質
一般環境大気測定局、自動車排出ガス測定局のいずれも存在しない。
事
業
特
性
地
域
1
地
域
特
性
騒音(低周波音を含む)
「騒音規制法」に基づき指定される規制地域は存在しない。
「騒音に係る環境基準」の評価の対象となる自動車騒音常時監視測定局
は存在しない。
※現地踏査の結果、対象事業実施区域から最寄りの住居まで約1.3km。
振動
「振動規制法」に基づき指定される規制地域は存在していない。
水質
公共用水域
河川:河川子吉川中流「河川A」。大腸菌群数を除く項目について環境基
準を達成している(P17、P18参照)。
湖沼、海域:類型指定なし。
地下水:調査実施なし。
水浴場:存在せず。
酸性河川:平成22年度調査において境基準を満たしている(調査地点/
子吉川「泥沼橋」)。
底質
記載なし
地形・地質
地形:対象事業実施区域のほぼ全域が東由利原火山麓地(鳥海火山山
麓地の中~北部に分布)に該当している。
典型地形:「鳥海火山象潟岩屑なだれ」(流れ山(泥流丘))
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:半固結堆積物(安山岩岩塊を含む火山灰・礫・粘土からなる堆積物)
が広く分布している。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
・対象事業実施区域周辺ではオオタカ、カモシカ、クロシジミなどの注目す
べき生息種や、ゴマノハグサ、ヒメヒゴタイなどの注目すべき生育種が見ら
れる可能性がある。
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 文献調査:鳥類 15目39科97種、哺乳類 6目10科14種、両生類 2目5科
11種、爬虫類 1目3科5種、昆虫類 15目165科739種
り含む)
現地調査:計4回([第1回 平成23年10月、第2回 平成23年11月、第3回 平
成24年2月、第4回 平成24年3月)
(方法書P103~202参照)
2
植物
生態系
・対象事業実施区域内の植生は主にアカマツ植林と牧草地からなる。
文献調査:植物相 139科975種、植生 レッドデータブックによる植物群落
「ミズナラ群落」等 計9件、特定植物群落「大谷地周辺の植物群落」、巨
樹・巨木林なし、天然記念物「葛岡のカスミザクラ」等 計16件
(陸域)生産者:アカマツ植林や牧草地、水田雑草群落等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類等、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・ニホンリス等、カエル類・ニ
ホンカナヘビ等
第四次消費者:アオダイショウ、ヤマカガシ等
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等、テン・キツネ等
(水域)生産者:藻類等
第一次消費者:水生昆虫類、マルタニシ等
第二次消費者:アカハライモリ・カエル類等、オイカワ・アブラハヤ等
第三次消費者:サギ類・カワセミ等、テン・キツネ等
景観
由利高原、大谷地池、子吉川等の自然景観資源が存在している。
「秋田県の景観を守る条例」に基づき、高速自動車国道、一般国道もしくは
県道、または旅客鉄道線路の境界線から200m以内に一定規模以上の建
築物、工作物の新築・増改築等につていは秋田県への届出要。
(P53~55参照)
ふれあいの活動の場
ふれあい農場やサイクリングロードが整備された「由利高原」、キャンプ・カ
ヌー・サイクリングが楽しめる「大谷地池」などが存在する。
(P56~58参照)
産業廃棄物等
建設工事に伴い廃棄物及び残土が発生するが、それらが必要最小限とな
るよう、有効利用に努めるとともに、発生後にはただちに処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:対象事業実施区域から最寄りの施設
「西沢診療所」まで約2.5km。(P68~69参照)
公園指定等環境保全地域区域指定状況:県自然環境保全地域、鳥獣保
護区、保安林、砂防指定地、急傾斜地崩壊危険区域、地すべり防止区域
その他
の指定がある(いずれも周辺にあり・対象事業実施区域に該当せず)(P93
(教育・医療・福祉施設の配置 ~100参照)
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況:仁賀保高原風力発電所/15基、西目ウインドファーム
既設風力設置状況等)
/15基(P57~58参照)
3
参考項目との差異
(
詳
細
は
方
環
法 工事の実施
境
書
影
P
響
2
評
0
価
6
の~
項
2
目
0
9
参
照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
選定した評価項目
[造成等の施工による一時的な影響]動物、植物、生態系、廃棄物等(産業
廃棄物・残土)
選定しなかった評価項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)
選定した評価項目
[地形改変及び施設の存在]動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]騒音(対象事業実施区域から最寄り住居まで約1.3km。簡易
予測の結果は、風速8m/s(高さ10m)時における騒音レベルは37dB程度、
G特性低周波音レベルは72dB程度であり、影響は軽微と考えられるが、周
辺への影響を十分に把握するため選定する)、動物、生態系
選定しなかった評価項目
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
4
[造成等の施工による一時的な影響]
動物
調査:対象事業実施区域周辺約300m、希少猛禽類については周辺役
1.5kmの範囲とする。哺乳類・鳥類・両生類・爬虫類・昆虫類その他の主な
動物に関する動物相の状況、重要な種及び注目すべき生息地の分布・生
息の状況及び生息環境の状況
、希少猛禽類の生息状況について、文献その他の資料及び現地調査によ
る情報の収集並びに当該情報の整理及び解析による
予測:重要な種・注目すべき生息地について定量的に把握し、事例の引用
又は解析による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「第2次秋田県環境基本
計画」、「由利本荘市環境基本条例」との整合性。
工事の実施
(
詳
細
は
調
方
査
法
・
書
予
P
測
2
・
1
評
1
価~
の
2
項
2
目
2
参
照
)
植物
調査:対象事業実施区域周辺約300mの範囲とする。種子植物その他主な
植物に関する植物相及び植生の状況、重要な種及び重要な群落の分布・
生育の状況及び生育環境の状況について、文献その他の資料及び現地
調査による情報の収集並びに当該情報の整理及び解析によるものとす
る。
予測:重要な種・重要な群落について定量的に把握し、事例の引用又は解
析による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「第2次秋田県環境基本
計画」、「由利本荘市環境基本条例」との整合性。
生態系
調査:複数の注目種等の生態・他の動植物との関係又は生息環境若しく
は生育環境の状況について、文献その他の資料及び現地調査による情報
の収集並びに当該情報の整理及び解析による。
予測:注目種等について定量的に把握し、事例の引用又は解析による。
評価:地域を特徴づける生態系に係る環境影響が、実行可能な範囲内で
回避又は低減されているか。環境保全についての配慮が適正になされて
いるか。「第2次秋田県環境基本計画」、「由利本荘市環境基本条例」との
整合性。
廃棄物等(産業廃棄物・残土)
調査:記載なし
予測:工事計画に基づく、産業廃棄物の種類ごとの発生量及び残土の排
出量の把握による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。
騒音[施設の稼動]
調査:対象事業実施区域周辺約1.5kmの範囲とする。JIS Z 8731「環境騒
音の表示・測定方法」に準拠して3地点で測定。
予測:音の理論伝搬式により、等価騒音レベルを予測。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。環境基準と調査・予測
の結果との間に整合性が図られているか。
低周波音[施設の稼動]
調査:対象事業実施区域周辺約1.5kmの範囲とする。「低周波音の測定方
法に関するマニュアル」及び「低周波音問題対応の手引書」に準拠して、3
地点で測定。
予測:音の理論伝搬式により、等価低周波音レベルを予測。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。調査・予測の結果を、感
5
覚閾値や住宅内における低周波音の測定事例等と比較。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。環境基準と調査・予測
の結果との間に整合性が図られているか。
)
低周波音[施設の稼動]
調査:対象事業実施区域周辺約1.5kmの範囲とする。「低周波音の測定方
法に関するマニュアル」及び「低周波音問題対応の手引書」に準拠して、3
地点で測定。
予測:音の理論伝搬式により、等価低周波音レベルを予測。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。調査・予測の結果を、感
覚閾値や住宅内における低周波音の測定事例等と比較。
土地又は工作物の存
在及び併用
動物[地形改変及び施設の存在]・[施設の稼動]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
植物[地形改変及び施設の存在]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
生態系:[地形改変及び施設の存在]・[施設の稼動]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
景観[地形改変及び施設の存在]
調査:対象事業実施区域周辺約8kmの範囲とする。文献その他の資料及
び現地調査による情報の収集並びに当該情報の整理及び解析による。主
要な眺望景観の状況については、写真撮影を行う。
予測:分布の改変の程度を把握し、事例の引用又は解析による。主要な
眺望景観の状況についてはフォトモンタージュ法による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「秋田県の景観を守る条
例」との整合性。
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
6
【資料3-13-5】
方法書の審査書(案)
No.
13
発電所名(仮称)
(仮称)三望苑風力発電事業
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
秋田県由利本荘市深沢字七曲地内、大浦字鳥屋地内他
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大24,000kW
風力発電機の台数:(2,000~3,000kW)×最大8基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:80~101m
ハブ高さ:70~80m
送電線の新設:送電線ルート:22kV、約5km
所内配電線:22kV、約4km
変電所の新設箇所数:1箇所
管理棟の新設箇所数:1箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は由利本荘市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:由利本荘市には指定はあるが、対象事業
実施区域には該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:由利本荘市には指定はあるが、対象事業
実施区域には該当しない
その他:航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定が行われている
が、対象事業実施区域周辺には該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:由利本荘市には指定があるが対象事業実
施区域には該当しない
事
業
特
性
地
域
特
性
1
特
性
水質
子吉川中流及び西目川が「河川A」、子吉川下流が「河川B」に、本荘港が
「海域B」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:子吉川の河口北側の丘陵地
典型地形:本荘砂丘、西目海岸
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:複輝石安山岩凝灰角礫岩・火山角礫岩及び火山礫凝灰岩により構
成
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 41科111種、哺乳類 7科12種、両生類 6科10種、爬虫類 2科3種、
昆虫類 141科565種
植物
植物相 131科883種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 11件(アカマツ群落他)
特定植物群落 1件
巨樹・巨木林 16件
天然記念物 県指定 7件、市指定 16件
生態系
(陸域)生産者:オクチョウジザクラ-コナラ群集、牧草地、水田雑草群落
等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・ニホンリス、カエル類・ニホン
カナヘビ等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等の猛禽類、テン・キツネ等
(水域)生産者:付着藻類等
第一次消費者:水生昆虫類等
第二次消費者:アカハライモリ・カエル類等、アブラハヤ等
第三次消費者:サギ類・カワセミ、テン・キツネ等
景観
東の海岸から丘陵地を経て、水田や畑が広がる平野部や、牧草地や山林
が広がる山地が交錯している 白砂青松百選に選ばれた西目海岸は遥か
な海岸線と黒松が美しく調和している
「秋田え~どご100」に6地点選定された
「秋田県の景観を守る条例」に基づいた一定範囲、一定規模以上の建築
物、工作物等の新築・増改築等については秋田県への届出要
ふれあいの活動の場
「三望苑」、「新山公園」、「本荘港」、「菖蒲公園」、「本荘公園」
2
産業廃棄物等
その他
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:鳥獣保護区の指定がある
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:近辺に15基の風力発電機が存在する
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
調(
査詳
・細
予は
測別
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質
方法書P85の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観、人と自然との触れ合いの活動の場
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質(対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため)
(方法書P86参照)
工事の実施
記載なし
3
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と2~3月、猛禽類
は4~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
人と自然との触れ合いの活動の場:「三望苑」を選定、人と触れ合いの活
動の場の範囲と発電所計画に伴う物理的改変範囲及び車両の走行ルー
トを地形図上に示し、それらの質的変化等を事例の引用等により予測
(方法書P87~112参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-14-5】
方法書の審査書(案)
No.
14
発電所名(仮称)
(仮称)釜石広域風力発電事業拡張計画
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
岩手県釜石市、遠野市、大槌町、、和山牧場、琴畑牧場及び新山牧場に
かかる地域
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大105,000kW
風力発電機の台数:(2,000~3,000kW)×最大52基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:80~110m
ハブ高さ:70~100m
送電線の新設:送電線ルート:66kV、約35km
154kV、約50km
所内配電線:22kV、約15km
変電所の新設箇所数:1~2箇所
管理棟・倉庫の新設箇所数:各1箇所(予定)
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は釜石市は14.5、遠野市及び大槌町は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:岩手県内すべての市町村には指定はある
が、対象事業実施区域には該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:釜石市、遠野市及び大槌町には指定はあ
るが、対象事業実施区域には該当しない
その他:航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定が行われている
が、対象事業実施区域周辺には該当しない
新幹線鉄道騒音に係る環境基準の地域の類型指定が行われているが、
対象事業実施区域周辺には該当しない
事
業
特
性
地
域
特
性
1
域
特
性
振動
振動規制法に基づく規制地域:釜石市、遠野市及び大槌町には指定があ
るが対象事業実施区域には該当しない
水質
猿ヶ石川が「河川A」、大槌川及び鵜住居川が「河川AA」、小槌川が「河川
A」、甲子川、小川川及び水海川上流が「河川A」、片岸川及び熊野川が
「河川AA」、田瀬ダム貯水池が「湖沼A」、大槌湾、釜石湾、唐丹湾及び船
越湾が「海域A」、船越湾、大槌湾及び釜石湾が全窒素・全リンに係る「海
域Ⅱ」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:釜石市、大槌町、遠野市の市町境にあり、山襞は複雑であるが、ほ
ぼ全域が小起伏山地に属し、なだらかな山地斜面
地質:全域が花崗岩類で構成
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
植物
生態系
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 32科73種、哺乳類 12科25種、両生類 2科3種、爬虫類 0種、昆虫
類 15科53種
植物相 154科1,244種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 34件、対象事業実施区域内に「和山
の湿原植生」が存在
特定植物群落 4件、対象事業実施区域内に「和山の中間湿原」及
び「五郎作山の中間湿原」が存在
巨樹・巨木林 9件、対象事業実施区域内に「和山のシナノキ」が存在
天然記念物 釜石市指定 7件、遠野市国指定 1件、県指定 3件、市指
定 5件、大槌町指定 4件
(陸域)生産者:シバ群団、カラマツ植林、ブナ-ミズナラ群落、湿原等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・ニホンリス、カエル類・サン
ショウウオ類等
最上位の消費者:イヌワシ・クマタカ・フクロウ等の猛禽類、テン・キツネ等
景観
釜石市と大槌町の東部は太平洋に面し、変化に富んだ沈降性のリアス式
海岸を形成
「岩手県の景観と保全と創造に関する条例」に基づいた一定規模以上の
建築物、工作物等の新築等あるいは一定規模以上の屋外における物の
集積や鉱物の掘採・土石の形質の変更について所轄地方振興局への届
出要
遠野市は景観行政団体で自然景観領域にあたる
ふれあいの活動の場
「貞任高原」、「和山高原」
2
産業廃棄物等
その他
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:県自然環境保全地域等・保安
林の指定がある
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
調(
査詳
・細
予は
測別
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質
方法書P82の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観、人と自然との触れ合いの活動の場
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質(対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため)
(方法書P83参照)
工事の実施
記載なし
3
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1参照)
審査結果
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、哺乳類四季、両生類・
爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3~
4月、猛禽類は12~7月と9~10月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
人と自然との触れ合いの活動の場:「和山高原」を選定、人と触れ合いの
活動の場の範囲と発電所計画に伴う物理的改変範囲及び車両の走行
ルートを地形図上に示し、それらの質的変化等を事例の引用等により予測
(方法書P84~110参照)
別紙参照
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果を記載。
備考
4
【資料3-15-5】
方法書の審査書(案)
No.
15
発電所名(仮称)
徳島県上勝町・神山町ウインドファーム設置計画
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
徳島県勝浦郡上勝町及び名西郡神山町にまたがる稜線沿い
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大60,000kW
風力発電機の台数:(1,000~3,000kW)×20基程度
ブレード枚数:3枚
ローター直径:62~101m
ハブ高さ:60~100m
送電線の新設:送電線ルート:22kV、約5km
所内配電線:22kV、約4km
工事の内容
造成・基礎工事 :仮設道路・管理用道路工事、用地造成工事、基礎工事
据付工事 :据付工事
電気・計装工事 :連系変電所工事、建屋(制御管理事務所)建築・電気工
事
大気質
二酸化窒素及び浮遊粒子状物質は全測定局で環境基準を達成している
騒音(低周波音を含む)
環境騒音・自動車騒音:対象事業実施区域及びその周辺において測定は
行われていない
振動
道路交通振動:対象事業実施区域及びその周辺において測定は行われ
ていない
水質
勝浦川「河川AA」の福原大橋において公共用水域の水質測定をしており、
環境基準に適合
1
特
性
底質
対象事業実施区域周辺における水底の底質の測定は、福原大橋で行な
われており、純水銀は暫定除去基準を超える値は測定されず、有害物質
による汚染はみられない。
地形・地質
地形:対象事業実施区域が位置する尾根の北側は「大起伏山地」、南側
は「中起伏山地」、また対象事業実施区域の東側及び西側の一部に「山
頂、山腹緩斜面」と「構造性地形」がある
典型地形:雨乞いの滝(神山町)がある
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:主に「泥岩」が分布しており、西側を断層が横切っている
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
鳥類 26科64種、哺乳類 11科13種、両生類 1科1種、爬虫類 4科6種、
昆虫類 132科380種、猛禽類渡り 6科10種
植物
植物相 2,011種
植生 対象事業実施区域内は、スギ・ヒノキ植林が大半を占め、尾根を中
心にアカマツ群落が点在しており、西側には小規模なクリ-ミズナラ群落、
スズタケ-ブナ群団及び伐跡群落が存在している
植物群落レッドデータ・ブック 「大川原高原のツツジ群落」及び「柴小屋の
ブナ林」
巨樹・巨木林・天然記念物 0件
生態系
(陸域)生産者:スギ・ヒノキ植林・アカマツ群落・スズタケ-ブナ群団、イネ
科草本等
第一次消費者:バッタ類・ガ類・チョウ類、ニホンリス等
第二次消費者:爬虫類・鳥類
第三次消費者:タヌキ・イタチ類等
最上位の消費者:クマタカ・フクロウ・ハヤブサ等の猛禽類
(水域)生産者:付着藻類・渓流辺植物
第一次消費者:カワゲラ・カゲロウ・トビケラ等
第二次消費者:サワガニ、タカハヤ等
最上位の消費者:ヤマセミ・アカショウビン
景観
自然景観資源:「大川原高原」、「雨乞の滝」等
文化財保護法に基づく重要文化的景観:「樫原の棚田」
ふれあいの活動の場
「四国のみち」、「大川原高原」、「嵯峨峡」、「雨乞の滝」、「徳円寺」、「慈眼
寺」、「焼山寺」、「徳島県立佐那河内いきもののふれあいの里」、「ヒルトッ
プハウス」
2
産業廃棄物等
工事に伴い発生する廃棄物は、再資源化に努めて最終処分量を極力減
ずるほか、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」及び「建設工事に係る
資材の再資源化等に関する法律」に基づき処理する
工事に伴い発生する残土は、埋め戻し及び盛土等により、対象事業実施
区域で可能な限り再利用に努め、再利用できないものについては、土捨場
又は民間の業者に委託し処理する
学校・保育園:対象事業実施区域の北側約3kmに神領幼稚園及び神領小
学校、また、南東側約3kmに上勝小学校、南東側薬2.5km彩保育園
病院・福祉施設:南東側約2.5kmに国民健康保険上勝町診療所、特別老
人ホームピーターラビット
公園指定等環境保全地域区域指定状況:県立自然公園、希少野生生物
保護区、保安林の指定がある
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 電波障害:記載なし
状況、公園指定等環境保全地 既設風力設置状況:対象事業実施区域の東側には15基の風力発電機が
域区域指定状況、電波障害、 存在する
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)、生態系
水質、動物、植物、生態系、人と自然との触れ合いの活動の場、産業廃棄
物、残土
選定した評価項目
騒音、低周波音、動物、植物、生態系、景観、人と自然との触れ合いの活
動の場
選定しなかった評価項目
地形及び地質(対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため)、
シャドーフリッカー(生活環境への影響は想定されないため)
3
工事の実施
調(
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
水質:「水質汚濁に係る環境基準について」に準拠して2地点で評価する
動物:文献その他の資料及び現地調査(哺乳類四季、哺乳類(コウモリ類)
バットディテクター調査:春季、夏季、秋季、捕獲調査:夏季、秋季、鳥類四
季、爬虫類・両生類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、魚類夏季、底生
動物夏季、冬季、猛禽類は2 営巣期を含む1.5 年行う)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約300mの範囲の現
地調査(植物相:春季、夏季、秋季、早春季、植物群落:春季~秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の概況及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
人と自然との触れ合いの活動の場、産業廃棄物、残土
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して2地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して2地点で
評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(哺乳類四季、哺乳類(コウモリ類)
バットディテクター調査:春季、夏季、秋季、捕獲調査:夏季、秋季、鳥類四
季、爬虫類・両生類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、魚類夏季、底生
動物夏季、冬季、猛禽類は2 営巣期を含む1.5 年行う)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約300mの範囲の現
地調査(植物相:春季、夏季、秋季、早春季、植物群落:春季~秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の概況及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握
人と自然との触れ合いの活動の場:「、「四国のみち」他、人と自然との触
れ合いの活動の場の位置及び利用特性等を把握したうえで、造成等の施
工による一時的な影響及び地形改変及び施設の存在に伴う利用状況及
び利用環境の変化について、類似する事例の引用又は解析による予測
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-16-5】
方法書の審査書(案)
No.
16
発電所名(仮称)
北海道浜頓別Ⅲ風力発電所
事業者名
株式会社 ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
北海道枝幸郡浜頓別町
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電事業
風力発電所出力 36,000kW
風力発電機の台数 12基
送電線新設 約5km
工事の内容
1.準備工事 a)造成工事 b)仮設工事
2.発電所建設工事
a)風車タワー基礎工事
b)風車組立工事
c)配電線及び通信線工事
3.送電線工事
4.変電所建設工事
5.工事用道路及び付替道路
大気質
対象事業実施区域が属する浜頓別町は、北海道の最北端に位置してい
ながら年平均気温6.3℃と比較的温暖である。また、一年を通じて風が強
く、南西の風が支配的である。浜頓別町の年間降水量は841.5mm、月平均
気温は8月が最も高く20.2℃、1月が最も低く-6.0℃である。
騒音(低周波音を含む)
平成18年度の北海道の騒音に係わる環境基準の達成状況は、一般地
域が95%、自動車が96.2%であった。これに対し、航空機は60.0%と低い達成
率であった。なお、対象事業実施区域が属する浜頓別町は、騒音規制法
に基づく規制地域に指定されていない。
振動
対象事業実施区域が属する浜頓別町は、振動規制法に基づく規制地域
に指定されていない。
水質
対象事業実施区域周辺では、頓別川と豊寒別川において公共用水水質
測定が行われている。
なお、対象事業実施区域が属する浜頓別町では、頓別川水系の頓別
川、豊寒別川、鬼賀原川で水質環境基準類型指定が行われている。
1
性
底質
記載なし
地形・地質
宗谷地方の地形は、天塩山地が北上して丘陵化した宗谷丘陵を背梁とし、
南北方向に宗谷岬まで達する分水嶺を境にして、東側にオホーツク海、西側
に日本海の両傾斜面から構成されている。対象事業実施区域は、「頓別低
地」に属し、地質の状況としては、第四系が分布している。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
浜頓別町の「浜頓別町史」及び浜頓別クッチャロ湖水鳥観察館の生物リ
ストによると、対象事業実施区域及びその周辺に生息する哺乳類は9科22
(猛禽類、バードストライク、渡 種、鳥類は、51科286種、両生類及び爬虫類は、6科6種、陸上昆虫類は74
り含む)
科160種である。
動物
植物
海浜植生の一部以外はその大部分が人間によって干渉を受けた代償植生
となっていて、自然植生は小さい分布となっている。対象事業実施区域及び浜
頓別町周辺に生育すると考えられる植物は106科570種である。(出典:浜頓別
町「浜頓別町史」、浜頓別クッチャロ湖水鳥観察館 浜頓別町植物リスト)
生態系
記載なし
景観
浜頓別町は北海道景観計画に基づく景観計画区域に指定されている。
対象事業実施区域は浜頓別市街の東南に位置している。標高3~7mの沖
積低地を形成し、牧草地が広がっている。主要な景観として、南東側には斜内
山及び神威岬の眺望を、南東~北側にはオホーツク海を眺望することができ
る。
ふれあいの活動の場
浜頓別の主な観光資源として、クッチャロ湖、ベニヤ原生花園を中心とし
た北オホーツク道立自然公園があげられる。海岸沿いの国道238号線は、
四季を通じて観光客が行き交う道路である。このように、浜頓別町におけ
る人と自然との触れ合いの活動の場としては、比較的多いといえる。
産業廃棄物等
記載なし
2
浜頓別町の主要施設は役場周辺地区に集中しているが、小学校等は各地
区に整備されている。
環境配慮施設としては、保育所1個所、幼稚園1個所、小学校3個所、中学校
1個所、高等学校1個所、病院1個所、老人福祉施設3個所、障害児・者社会福
祉施設2個所、児童母子福祉施設1個所となっている。
その他
調査対象範囲には、「自然環境保全法(昭和47年法律第85号)」に基づき国
(教育・医療・福祉施設の配置 が指定した原生自然環境保全地域及び自然環境保全地域指定はない。
状況、公園指定等環境保全地 なお、「北海道自然環境等保全条例(昭和48年条例第64号)」に基づき、指
域区域指定状況、電波障害、 定されている環境緑地保護地区等として、「浜頓別のカシワ林」、記念保護樹
既設風力設置状況等)
木として、「下頓別のハルニレ」と「浄覚寺竜頭の松」がある。
調査対象範囲には、「自然公園法(昭和32年法律第161号)」に基づき国が指
定した国立公園及び国定公園はない。
対象事業実施区域の北西に、北オホーツク道立自然公園が位置している。
対象事業実施区域は鳥獣保護区に指定されていない。
参考項目との差異
(
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
環境影響評価項目については、方法書の88頁に示している。
別表第五(第七条関係)の『工事の実施』で、「工事用資材等の搬出入」、
「建設機械の稼働」、「造成等の施工による一時的な影響」で選定されてい
る項目については評価項目としていない。
また『土地又は工作物の存在及び供用』で、「地形の改変及び施設の存
在」で選定されている項目の中で、「地形及び地質」、「生態系」、「人と自
然との触れ合い活動の場」および海域に関する項目は評価項目としてい
ない。
「施設の稼働」の中で選定されている項目の中で、「風車の影」、「生態
系」については評価項目としていない。
本事業に伴う方法書は、環境影響評価マニュアル(NEDO)に従って作
成しており、方法書の88頁に示す項目を選定し、工事の実施に伴う項目は
含まれていない。
環境影響評価項目及び選定理由については、方法書の88頁に示してい
るとおりである。
選定した項目は、「騒音」、「低周波音」、「電波障害」、「動物」、「植物」、
「景観」となっている。
別表第五(第七条関係)の『土地又は工作物の存在及び供用』で選定さ
れている項目で、「地形及び地質」、「生態系」、「人と自然との触れ合い活
動の場」および海域に関する項目、「風車の影」については選定していな
い。
3
調(
査 詳 工事の実施
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目 ) 在及び併用
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
本事業に伴う方法書は、環境影響評価マニュアル(NEDO)に従って作
成しており、方法書の88頁に示す項目を選定し、工事の実施に伴う項目は
含まれていない。
このため工事の実施に関する調査・予測・評価については含まれていな
い。
調査・予測の方法については下記のとおり方法書に記載している。
「騒音」については90頁、低周波音については91頁、電波障害について
は92頁、動物については93~94頁、植物については95頁。景観について
は96頁、「衝突リスク評価のための鳥類調査」については97頁、選定の理
由については98頁。
評価の手法については、104~105頁、選定の理由については105頁に記
載している。
詳細は、別紙参照
◎浜頓別町長意見
1.自然環境・生態系などの保全対策について
浜頓別町周辺には、ラムサール条約登録湿地や鳥獣保護区、同率自然公園等の位置
付けがあるとともに、多くの渡り鳥が飛来し、希少動植物などが生息する豊かな自然環境が
あることから、計画・工事等にあたっては、自然環境の保全に十分配慮すること。
2.調査に当たって
環境影響調査にあたっては、地域に対して説明を行うなど、しっかりとした理解を得ると
ともに、自然保護団体等と十分な協議を行うこと。
◎小西環境アドバイザー意見(抜粋)
1.方法書の内容を確認した結果、NEDO指針の内容としては、ほぼ妥当と思います。ただ
し今後、準備書、評価書等事業化に向かって対策が必要と考えます。
2.特に、風力発電所など分散型の事業については地元住民との合意形成を図るとともに、
説明会や地元民とのコミュニケーションを実施、改正アセスメント法の対象事業となった場合
には周辺環境に十分配慮して実施いただきたい。
◎方法書縦覧時意見(2件)
・方法書記載事項の指摘、鳥類調査員の資質、風力発電施設の拡大への協力依頼
◎事業者見解
ご指摘のあった事項について十分配慮して、事業を進めたいと考えています。
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果を記載。
備考
4
【資料3-17-5】
方法書の審査書(案)
No.
17
発電所名(仮称)
(仮称)常呂・能取風力発電事業
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
北海道北見市常呂町字共立・北海道網走市字能取を中心とした地域
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大45,000kW
風力発電機の台数:(2,000~3,000kW)×最大20 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:80~110m
ハブ高さ:65~100m
送電線の新設:送電線ルート:新設なし
所内配電線:22kV、約10km
変電所の新設箇所数:1 箇所
管理棟の新設箇所数:1 箇所(予定)
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は北見市及び網走市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定:網走市の女満別空港が
該当
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
事
業
特
性
地
域
1
特
性
水質
能取湖(全域)が「B類型」、サロマ湖(全域)が「A類型」、網走海域(1)、(2)
が「B類型」に、網走海域(3)~(5)が「A類型」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:能取湖とサロマ湖の間に位置しており、南側の大部分が大起伏丘
陵地に、北側の部分がローム台地(中位)に分類
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:能取湖
地質:半固結~固結の泥岩及び砂泥互層により構成
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
動物
文献の調査結果より
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 34科107種、哺乳類 10科27種、両生類 1科1種、爬虫類 0種、昆
虫類 4科18種
り含む)
植物
植物相 52科150種
植物群落レッドデータ・ブック 該当なし
特定植物群落:「佐呂間湖常呂カシワ林」
巨樹・巨木林・天然記念物 0件
生態系
(陸域)生産者:畑雑草群落や牧草地、伐採跡地群落等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ユキウサギ・ニホンジカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・シマリス等、カエル類・カナ
ヘビ等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:タカ科・フクロウ科等の猛禽類、ヒグマ、クロテン、キツネ
等
景観
常呂川と能取湖に挟まれた丘陵地帯にあたり、南には常呂山が控え、北
には漁港や海岸線を有した景観
「北海道景観条例」に基づいた「景観計画区域」に指定されており、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出
要
ふれあいの活動の場
「常呂森林公園」、「サロマ湖」、「常呂遺跡」、「能取湖」、「美岬ヤチダモ」、
「網走市水産科学センター」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、動物、植物、生態系、景観、人
と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)、動物、生態系
方法書P81の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観、人と自然との触れ合いの活動の場
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
(方法書P82参照)
3
工事の実施
記載なし
(
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目
在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3月、猛禽類は
12~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
人と自然との触れ合いの活動の場:「常呂森林公園」を選定、人と触れ合
いの活動の場の範囲と発電所計画に伴う物理的改変範囲及び車両の走
行ルートを地形図上に示し、それらの質的変化等を事例の引用等により予
測
(方法書P83-P110参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-18-6】
準備書の審査書(案)
No.
18
発電所名(仮称)
野辺地陸奥湾
事業者名
日本風力開発株式会社
事業実施区域
青森県上北郡野辺地町向田地区周辺
(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、P4 図2.2-2 風力発電機の設置計画位置
参照)
事
業
特
性
大
気
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
事業の内容
2,000kW×20基。総発電量40,000kW。
ブレード直径約83m。ブレード中心高さ約77m。
送電線設備 電圧:22kV 総延長:約5km 敷設方法:電柱による
着工・運開時期は未定。
工事の内容
工事期間は18カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~8ヵ月目、据付工事
は着工より8~12ヶ月目、電気・計装工事は着工より12~18ヶ月目を予定している。
1.現況
いおう酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分
ごとに排出基準が定められており、野辺地町は17.5 となっている。
また、ばいじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、
発生施設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適
用されるばい煙発生施設は設置されない。(P51~P52参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
騒音:青森県においては、「騒音に係る環境基準」に関しては8市において、「航空機騒
音に係る環境基準」に関しては青森空港、八戸飛行場及び三沢飛行場周辺地域4市9
町2村において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に関しては盛岡-八戸間の県内
部分及び八戸-新青森間におい類型指定を行っている。このうち、「航空機騒音に係る
環境基準」の地域類型Ⅱが、野辺地町のほぼ全域に指定されているものの、「騒音に
係る環境基準」の指定はない。
また、青森県では、用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定を行っているが、野
辺地町においては規制地域はない。(P60~P62参照)
低周波音:記載なし。
2.保全
騒
音
騒音:夜間におけるA類型の環境基準を超過する地点においては、個々の家屋に対す
る防音
対策を施すことにより、屋内における指針値(夜間:35dB)を満たすよう努める。(P110
参照)
低周波音:風力発電事業の実施にあたっては、低周波音に関する環境影響の回避・低
減を図るため、低騒音タイプであるギアレス型風力発電機を採用することとしている。
(P118参照)
1
(
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
振
動
記載なし
騒音:風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地
域等にお
いて36~47dB 程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベル
は、昼間で50~64dB、夜間で39~57dB と予測され、No.1及びNo.2の夜間を除くすべて
の地点、時間帯において環境基準を満たすものと評価される。一方で、夜間におけるA
類型の環境基準をわずかに超過することが予測されるNo.1及びNo.2においては、個々
の家屋に対する防音対策を施すことにより、屋内における指針値(夜間:35dB)を満た
すよう努める。(P110参照)
)
低
周
波
音
含
む
低周波音:風力発電機の稼働に伴って発生するG特性の低周波音は、対象事業実施
区域周辺の居住地域等において62~69dB程度であり、稼働後の低周波音レベルも昼
間で67~71dB、夜間で62~70dBと、ISO-7196に記載されるG特性音圧レベルの感覚
閾値(人が感じることのできる最小限のレベル)である100dBを十分に下回っている。各
地点における1/3オクターブバンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz)に
関しては感覚閾値を大きく下回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されること
はなく、直接的な健康被害が生じる可能性は極めて低いものと評価される。
一方で、低周波音の可聴域(20~100Hz)については、一部の周波数帯域において感
覚閾値を超えており、音として聴取される可能性があるものの、現況の低周波音からの
増加はほとんどなく、一般的な郊外の住宅地内における測定事例に比べても同程度に
とどまっている。
上記より、本事業の稼働による低周波音の影響は小さいものと評価される。(P118参
照)
1.現況
「振動規制法」に基づき、特定工場振動に関する規制基準、特定建設作業に伴って発
生する振動に関する規制基準及び道路交通振動の要請限度が定められているが、野
辺地町においては規制地域の指定はない。(P63参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
水
質
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。。対象事業実施区域周辺において
は、COD に関して陸奥湾東側海域が「海域A」に、全窒素、全りんに関して陸奥湾(焼
山崎と平舘灯台を結ぶ線及び陸岸により囲まれた海域)が「海域Ⅰ」に指定されてい
る。
また、対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水につい
ては、「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27物質、生活環境
15項目)が定められているが、青森県条例で定められる上乗せ排水基準の指定はなさ
れていない。
(P52~P59参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
2
底
質
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域及びその周辺における地形は山地はみられず、数段の洪積台地
(野辺地東部台地、六ヶ所台地)が大部分を占めており、これを小河川により形成され
た谷底平野などの低地や急崖が分断している。西部の陸奥湾岸には吹越砂丘地が発
達しており、汀線に細長く延びる砂堆を経て陸奥湾に至る。
対象事業実施区域及びその周辺における地質については、広く発達する洪積台地の
大部分は未固結堆積物及び火山性堆積物が占めている。台地に発達する段丘のすべ
ての表層部はローム質火山灰に覆われており、表層地質としてはほぼ一様であるが、
段丘毎に火山灰の下位にある堆積物が多少異なる。(P8~P11参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
シ
ド
ッ
フ
リ
3
1.現況
(
送電線の地下埋設
鳥類の飛翔の妨げとならないよう、一部の送電線を地下へ埋設し、空域の確保に努め
る。また、埋設区間においては、鳥類がとまり木として電線を利用しなくなることで、対
象事業実施区域内に接近する可能性も低減される。
猛
禽
類
、 ー
モノポ-ル型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポ-ル型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
バ
2.保全
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突するといった事故例
が報告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引
する原因となり得る。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯に白色閃光灯を採用すること
で、夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用す
ることで、現状の植生の早期回復に努める。
土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
(P180~P181参照)
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
鳥類については、「日本産鳥類の繁殖分布」及び「鳥類繁殖分布調査報告書」による
と、1974~1978年に行われた現地調査及び資料調査の結果では、対象事業実施区域
が位置する「野辺地」の範囲では21 種の生息が確認されており、うち繁殖が確認され
た種はイワツバメ、アオジの2 種であった。一方、1997~2002年に行われた現地調査
及びアンケート調査の結果では、同じ「野辺地」の範囲で生息が確認された鳥類は28
種であり、1974~1978年の調査時に比べ、7種増加していたが、繁殖が確認された種
はなかった。
哺乳類については「青森県動植物分布図」に分布情報が記載されており、対象事業実
施区域周辺は、ツキノワグマの「出没地域」、タヌキ、キツネ、アナグマの「生息するとい
う情報の得られた地域」となっている。また、「哺乳類分布調査報告書」によると、2000
~2003年に行われた聞き取り調査、アンケート調査及び現地調査により、対象事業実
施区域周辺においてツキノワグマ、タヌキ、キツネ、カモシカの4種の分布情報があり、
1978~1979年に行われた調査と同じ種数となっている。
両生類・爬虫類については、青森県では、「青森県動植物分布図」及び「日本の重要な
両生類・爬虫類(東北版)」による調査対象種として、モリアオガエル、オオサンショウウ
オ、クロサンショウウオの3種が指定されており、野辺地町では下町においてモリアオガ
エル1種が確認されている。
昆虫類については、青森県では、環境庁により選定された10種の指標昆虫類及び青森
県により選定された特定昆虫類54種についての調査が行われており、、野辺地町では
野辺地においてホシチャバネセセリの生息が確認されている。
(P12~P24参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、ヒバリ、ホオジロ等の草地性の鳥類や、
アオバト、アカゲラ等の森林性の鳥類が生息しているほか、モグラやニホンリス、キツ
ネ等の哺乳類、カナヘビ、ヤマカガシといった爬虫類、ニホンアマガエルやツチガエル
等の両生類、ムナグロツヤハムシ、ヒメハイイロカキバ、ムツクロナガオサムシ、ベニシ
ジミ、アジアイトトンボ、マツモムシ等の昆虫類が生息する。また、春秋の渡り期には、
少数ではあるがガン・カモ・ハクチョウ類や猛禽類、ツグミ等の鳥類が渡りル-トの一部
として利用している。
本事業においては、風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さい
こと、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による生息環境へ
の影響は概して軽微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機へ
の衝突に関しても、主要な渡りルートは対象事業実施区域の周辺にあることや、対象
事業実施区域のブレード回転域の高度を飛翔する個体は全体から見れば少数に留
まっていること、対象事業実施区域周辺での飛翔軌跡頻度が多いガン・カモ・ハクチョ
ウ類の予測衝突率及び予測衝突数も極めて低いこと、他地域の既設のウィンドファー
ムにおける調査事例から、鳥類が風力発電機を認識し迂回する様子が確認されている
こと、風力発電機が設置される区域外にも迂回するための空間が十分に確保されてい
ることから、本事業に関してもその可能性は小さいものと予測される。
また、鳥類、哺乳類及び昆虫類の夜間照明への誘引・忌避についても、夜間工事を実
施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響はほとんどないものと評価さ
れる。
(P180参照)
4
1.現況
「青森県レッドデータブック」によると、青森県は冷温帯でブナやミズナラを主体とする落
葉広葉樹林帯(ブナ帯ともいう)に属しており、青森県内の維管束植物の垂直分布は高
山から海中までおよそ2,050種が野生状態で生え、そのうち帰化種や栽培逸出種を除
いた本来の自生種は1,800種程度であると記載されている。同資料には、絶滅のおそれ
のある植物の分布及び生態の概要が記載されており、野辺地町ではスゲアマモ1種の
分布情報がある。
また、「青森県史」によると、下北半島中央の平野部では、28 種の植物種が確認されて
いる。さらに「ふるさとの自然観察 2 巻」によると、烏帽子岳の登山道周辺において、7
種の植物種が確認されている。(P26~P30参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用するこ
とで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
植
物
2.保全
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、、周辺地域への土砂流出を防止し、海辺環
境に生育する植物への影響を回避する。
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、踏
圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
(P194参照)
生
態
系
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る主な植生は、周辺にも同様に広く分布している樹林と二次草原、湿原、耕作地である
こと等から、本事業の実施による植物相及び植生への影響は総じて小さいものと評価
される。
重要な種についても、現地調査で確認された9種は、いずれも生育地には改変が及ば
ない可能性が高く、直接的な影響は小さいものと評価される。
重要な植物群落については、対象事業実施区域内に分布していないことから、本事業
の実施による影響は小さいものと評価される。(P194参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
野辺地町は下北半島基部の西側に沿った湾入域に位置しており、北は陸奥湾に面す
る一方、南には八甲田連峰の山麓を背負い、東には緑豊かな丘陵が続いている。全体
的には西高東低で、陸奥湾からなだらかな平地が広がっている。また、奥羽山脈を源と
する野辺地川が町の中心部を北方向に流れ、枇杷野川、与田川、二本木川などの支
流と合流して陸奥湾に注いでいる。対象事業実施区域は野辺地町北西部の砂丘地及
び台地上に計画されており、西に陸奥湾を臨む自然豊かな眺望を有している。
(P35参照)
2.保全
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。(P212参照)
景
5
景
観
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
周囲には既に風力発電機が稼働していること、周辺からの主な眺望のほとんどは空が
背景となることなどから、新たに設置する風力発電機が周囲から浮き立つような印象は
与えにくいものと予測された。
対象事業実施区域周辺の主要な道路からの眺望においても、やや近距離から視認さ
れる区間があるものの、丘陵地形や周囲の樹木などにより遮蔽される部分も多いこと、
風力発電機の色彩が空や雲の色になじみやすく、また細い柱状であることから、圧迫
感は小さいものと考えられる。
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部搬入路に限定していることからも、本
地域に特徴的な景観要素である森林の緑地等に対しては、ほとんど変化を与えないも
のと評価される。
(P212参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の主要な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、「愛宕
公園」、「十符ヶ浦海水浴場」等が挙げられる。(P45~P46参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周囲に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な上北局及び青森局について、
地上デジ
タル放送を対象として状況を把握した。(P119参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等 障 2.保全
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置 定 況 3.監視
状状等
況況
)
、
、
公電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、状況に応じた適切な対応を図るものとする。(P125参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺ではいずれも35dB(μV)程度の受信レベルが確保
されていることから、遮蔽障害、フラッター障害、反射障害ともに発生しにくいものと予
測される。
したがって、風力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影響はほとんどないものと
評価される。(P125参照)
既設風力設置状況:記載なし
6
騒音
対象事業実施区域及びその周辺において聞き取り調査を実施し、本事業に伴う騒音に
より何らかの影響が生じていると判断された場合には、詳細な現地調査を実施する。
低周波音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行う方針である。
動物
鳥類のブレ-ド、タワ-への接近・接触が生じる頻度は少ないものと評価したが、予測
には不確実性も伴っていることから、事業の稼働後には、バ-ドストライクの有無を確
認するための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、順
応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総合判断
し、必要な方策を講じることとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する重要な種の情報が
得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-19-6】
準備書の審査書(案)
No.
3
発電所名(仮称)
横浜町
事業者名
日本風力開発株式会社
事業実施区域
青森県上北郡横浜町雲雀平及び吹越地区周辺
(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、P4 図2.2-2 風力発電機の設置計画位置
参照)
事
業
特
性
大
気
2,000kW×21基。総発電量42,000kW。
ブレード直径約83m。ブレード中心高さ約77m。
送電線設備 電圧:22kV 総延長:約5km 敷設方法:電柱による
着工・運開時期は未定。
工事の内容
工事期間は18カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~8ヵ月目、据付工事
は着工より8~12ヶ月目、電気・計装工事は着工より12~18ヶ月目を予定している。
1.現況
いおう酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分
ごとに排出基準が定められており、横浜町は17.5 となっている。
また、ばいじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、
発生施設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適
用されるばい煙発生施設は設置されない。(P53~P54参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
騒音:青森県においては、「騒音に係る環境基準」に関しては8市において、「航空機騒
音に係る環境基準」に関しては青森空港、八戸飛行場及び三沢飛行場周辺地域4市9
町2村において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に関しては盛岡-八戸間の県内
部分及び八戸-新青森間におい類型指定を行っているが、横浜町については、いず
れも地域類型の指定はない。
また、青森県では、用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定を行っているが、横
浜町においては規制地域はない。(P62~P64参照)
低周波音:記載なし。
2.保全
騒音:風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図る
ため、低騒音タイプである3 枚ブレード型風力発電機を採用することとしている。(P110
参照)
低周波音:風力発電事業の実施にあたっては、低周波音に関する環境影響の回避・低
減を図るため、低騒音タイプであるギアレス型風力発電機を採用することとしている。
(P118参照)
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
事業の内容
(
騒
音
1
(
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
騒音:風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地
域等にお
いて32~46dB 程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベル
は、昼間で50~61dB、夜間で41~53dB と予測され、いずれの居住地域においてもA類
型の環境基準を満たすものと評価される(P110参照)
低周波音:風力発電機の稼働に伴って発生するG特性の低周波音は、対象事業実施
区域周辺の居住地域等において61~69dB 程度であり、稼働後の低周波音レベルも昼
間で66~70dB、夜間で63~69dB と、ISO-7196に記載されるG特性音圧レベルの感覚
閾値(人が感じることのできる最小限のレベル)である100dB を十分に下回っている。
各地点における1/3オクターブバンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz)
に関しては感覚閾値を大きく下回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されるこ
とはなく、直接的な健康被害が生じる可能性は極めて低いものと評価される。
一方で、低周波音の可聴域(20~100Hz)については、一部の周波数帯域において感
覚閾値を超えており、音として聴取される可能性があるものの、現況の低周波音からの
増加はほとんどなく、一般的な郊外の住宅地内における測定事例に比べても同程度に
とどまっている。
上記より、本事業の稼働による低周波音の影響は小さいものと評価される。(P118参
照)
1.現況
「振動規制法」に基づき、特定工場振動に関する規制基準、特定建設作業に伴って発
生する振動に関する規制基準及び道路交通振動の要請限度が定められているが、横
浜町においては規制地域の指定はない。(P65参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。。対象事業実施区域周辺において
は、COD に関して陸奥湾東側海域が「海域A」に、全窒素、全りんに関して陸奥湾(焼
山崎と平舘灯台を結ぶ線及び陸岸により囲まれた海域)が「海域Ⅰ」に指定されてい
る。
また、対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水につい
ては、「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27物質、生活環境
15項目)が定められているが、青森県条例で定められる上乗せ排水基準の指定はなさ
れていない。
(P54~P61参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
)
低
周
波
音
含
む
振
動
水
質
底
2
質
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域周辺の地形は吹越烏帽子山地及び丘陵地から続く洪積台地が大
部分を占めており、これを小河川により形成された谷底平野などの低地が分断してい
る。西部の陸奥湾岸には吹越砂丘地が発達しており、細長く延びる海岸低地を経て陸
奥湾に至る。台地はすべて厚い火山灰に覆われている。また、砂丘地の海方前面には
海蝕崖があり、この海蝕崖と汀線の間に幅の狭い海岸低地が分布している。地質につ
いては山地及び丘陵地は主に火山性岩石である角礫凝灰岩などからなり、広く発達す
る洪積台地は火山灰-砂・礫などの未固結火山性岩石が大部分を占めている。丘陵
地及び台地に発達する段丘のすべての表層部はローム質火山灰に覆われており、表
層地質としてはほぼ一様であるが、段丘毎に火山灰の下位にある堆積物が多少異な
る。(P8~P11参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
青森県内に生息する鳥類としては、「市町村別鳥獣生息状況調査報告書」では、18目
54 科(3亜科)316種(迷鳥的出現も含む)が報告されている。また、横浜町では149種生
息が確認されている。さらに、「青森の野鳥」によると、横浜町において149種の鳥類の
分布が確認されている。
哺乳類については、「青森県レッドデータブック-」によると、青森県内に生息する哺乳
類は、少なくともモグラ目が2科7種、コウモリ目が2科17種、サル目が1科1種、ウサギ
目が1科1種、ネズミ目が3科11種、ネコ目が3科8種、ウシ目が1科1種の合計7目13科46
種であると記載されている。また、絶滅のおそれのある哺乳類についての分布と生態
の概要が掲載されているが、対象事業実施区域及びその周辺ではイイズナ1種の分布
情報がある。
両生類・爬虫類については、「青森県レッドデータブック-」によると、青森県内で生息・
分布が確認・記録されている両生類は2目7科16種、爬虫類は2目8科16種であるとされ
る。また、、絶滅のおそれのある両生類・爬虫類についての分布と生態の概要が掲載さ
れているが、対象事業実施区域及びその周辺における分布情報はない。
昆虫類については、青森県では、環境庁により選定された10種の指標昆虫類及び青森
県により選定された特定昆虫類54種についての調査が行われているが、。対象事業実
施区域及びその周辺における確認記録はない。
(P12~P27参照)
シ
ド
ッ
フ
リ
3
送電線の地下埋設
鳥類の飛翔の妨げとならないよう、一部の送電線を地下へ埋設し、空域の確保に努め
る。また、埋設区間においては、鳥類がとまり木として電線を利用しなくなることで、対
象事業実施区域内に接近する可能性も低減される。
(
モノポ-ル型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポ-ル型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
、 ー
猛
禽
類
バ
2.保全
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突するといった事故例
が報告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引
する原因となり得る。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯に白色閃光灯を採用すること
で、夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用す
ることで、現状の植生の早期回復に努める。
)
土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
(P194~P195参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、コヨシキリ、オオヨシキリ等の草地性の
鳥類や、アオバト、カッコウ等の森林性の鳥類が生息しているほか、モグラやニホンリ
ス、キツネ等の哺乳類、ヤマカガシといった爬虫類、ニホンアマガエルやツチガエル、モ
リアオガエル等の両生類、トウヨウモンカゲロウ、モノサシトンボ、ムラサキトビケラ、ホ
ソヒラタアブ等の昆虫類が生息する。また、春秋の渡り期には、ガン・カモ・ハクチョウ類
や猛禽類、ツグミ等が渡りル-トの一部として利用している。
本事業においては、風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さい
こと、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による生息環境へ
の影響は概して軽微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機へ
の衝突に関しても、主要な渡りルートは対象事業実施区域の周辺にあることや、対象
事業実施区域のブレード回転域の高度を飛翔する個体は全体から見れば少数に留
まっていること、対象事業実施区域周辺での飛翔軌跡頻度が多いガン・カモ・ハクチョ
ウ類の予測衝突率及び予測衝突数も極めて低いこと、他地域の既設のウィンドファー
ムにおける調査事例から、鳥類が風力発電機を認識し迂回する様子が確認されている
こと、風力発電機が設置される区域外にも迂回するための空間が十分に確保されてい
ることから、本事業に関してもその可能性は小さいものと予測される。
また、鳥類、哺乳類及び昆虫類の夜間照明への誘引・忌避についても、夜間工事を実
施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響はほとんどないものと評価さ
れる。
(P194参照)
1.現況
「青森県レッドデータブック」によると、青森県は冷温帯でブナやミズナラを主体とする落
葉広葉樹林帯(ブナ帯ともいう)に属しており、青森県内の維管束植物の垂直分布は高
山から海中までおよそ2,050種が野生状態で生え、そのうち帰化種や栽培逸出種を除
いた本来の自生種は1,800種程度であると記載されている。同資料には、絶滅のおそれ
のある植物の分布及び生態の概要が記載されており、対象事業実施区域周辺にはイ
トハコベ、タヌキモ、カキツバタ、エゾミクリなど12種の分布情報がある。さらに、「青森
県の希少な野生生物-青森県レッドデータブック(2010 年改訂版)-」では、コアツモリ
ソウ、ミズトンボの2種が新たに分布情報として追加されている。
そのほか、「下北丘陵の自然」には対象事業実施区域周辺において28種の植物種の
分布が記載されている。(P29~P34参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用するこ
とで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
植
物
2.保全
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、、周辺地域への土砂流出を防止し、海辺環
境に生育する植物への影響を回避する。
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、踏
圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
(P208参照)
4
生
態
系
景
観
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る植生は周辺にも同様に広く分布していること等から、本事業の実施による植物相及
び植生への影響は総じて小さいものと評価される。重要な種についても、現地調査で
確認された4種はいずれも生育地が改変地域から離れているため、直接的な影響は及
ばないものと評価される。
特定植物群落については、一部が対象事業実施区域内に分布し、風力発電機の設置
予定地にも該当しているが、設置に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当する
植生は周辺に広く見られることから、本事業の実施による影響は小さいものと評価され
る。(P208参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
横浜町は、下北半島頸部の西側に位置し、南北に細長い臨海山村である。西部の海
岸線には陸奥湾に沿って砂浜海岸が長く伸び、砂丘地、牧歌的風景の広がる台地や
丘陵地を経て次第に山地を形成し、東部の市町村界は吹越烏帽子、金津山等を擁す
る下北半島の脊梁山脈となっている。対象事業実施区域は、主に台地からなる広大な
牧場地に計画されており、西に陸奥湾、北東に吹越烏帽子を望む自然豊かな眺望を有
している。また、周辺には既に運転を開始している風力発電機が多数存在するほか、
むつ小川原国家石油備蓄基地や原子燃料サイクル施設などの人工構造物が存在し、
これらも当該地域の景観を構成する主な要素となっている。
(P39参照)
2.保全
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。(P224参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
周囲には既に多くの風力発電機が稼働していることから、新たに設置する風力発電機
が周囲から浮き立つような印象は与えにくいものと予測された。国道279号からの眺望
においては、距離的に近い風力発電機にはやや圧迫感が伴うものと予測されたが、広
く眺望できる区間は他にほとんどなく、全般的には眺望景観の変化は感じにくいものと
評価される。(P224参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、「よ
こはまホタル村」、「烏帽子平自然の家」等が挙げられる。(P49~P50参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
5
業
廃
棄
物
等
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周囲に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な青森局及び八戸局についての
状況を把
握した。(P119参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(
、
教指
2.保全
育定
・ 等障
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他 設 区 設 3.監視
の域置
配指状
置定況
状状等
況況
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、状況に応じた適切な対応を図るものとする。(P137参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
)
、
、
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公電
園波
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺では共同受信施設により良好な受信状況が確保さ
れているため、遮蔽障害、フラッター障害、反射障害ともに発生しにくいものと予測され
る。一方で、個別に受信している家屋においては周囲の樹木等によって局所的に受信
レベルが低下している可能性があり、わずかながらフラッター障害が生じることも予測
されるため、状況に応じて共同受信施設への移行等の措置を検討する。これより、風
力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影響はほとんどないものと評価される。
(P137参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
対象事業実施区域及びその周辺において聞き取り調査を実施し、本事業に伴う騒音に
より何らかの影響が生じていると判断された場合には、詳細な現地調査を実施する。
低周波音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行う方針である
動物
鳥類のブレ-ド、タワ-への接近・接触が生じる頻度は少ないものと評価したが、予測
には不確実性も伴っていることから、事業の稼働後には、バ-ドストライクの有無を確
認するための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、順
応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総合判断
し、必要な方策を講じることとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する重要な種の情報が
得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
6
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-20-6】
準備書の審査書(案)
No.
20
発電所名(仮称)
六ヶ所村千歳
事業者名
日本風力開発株式会社
事業実施区域
青森県上北郡六ヶ所村豊原・睦栄・千歳地区周辺
(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、P4 図2.2-2 風力発電機の設置計画位置
参照)
事
業
特
性
大
気
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
事業の内容
2,000kW×22基。総発電量44,000kW。
ブレード直径約83m。ブレード中心高さ約77m。
送電線設備 電圧:22kV 総延長:約5km 敷設方法:電柱による
着工・運開時期は未定。
工事の内容
工事期間は18カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~8ヵ月目、据付工事
は着工より8~12ヶ月目、電気・計装工事は着工より12~18ヶ月目を予定している。
1.現況
いおう酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分
ごとに排出基準が定められており、六ヶ所村では17.5 となっている。
また、ばいじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、
発生施設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適
用されるばい煙発生施設は設置されない。(P57~P58参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
騒音:青森県においては、「騒音に係る環境基準」に関しては8市において、「航空機騒
音に係る環境基準」に関しては青森空港、八戸飛行場及び三沢飛行場周辺地域4市9
町2村において、「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に関しては盛岡-八戸間の県内
部分及び八戸-新青森間におい類型指定を行っている。このうち、「航空機騒音に係る
環境基準」の地域類型Ⅱが指定されているものの、「騒音に係る環境基準」の指定はな
い。
また、青森県では、用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定を行っているが、野
辺地町においては規制地域はない。(P66~P68参照)
低周波音:記載なし。
2.保全
騒
音
騒音:夜間におけるA類型の環境基準を超過する地点においては、個々の家屋に対す
る防音
対策を施すことにより、屋内における指針値(夜間:35dB)を満たすよう努める。(P113
参照)
低周波音:風力発電事業の実施にあたっては、低周波音に関する環境影響の回避・低
減を図るため、低騒音タイプであるギアレス型風力発電機を採用することとしている。
(P121参照)
1
(
音
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
振
動
記載なし
騒音:風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地
域等にお
いて36~47dB 程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベル
は、昼間で46~61dB、夜間で38~49dB と予測され、No.2の夜間を除くすべての地点、
時間帯において環境基準を満たすものと評価される。一方で、夜間におけるA類型の
環境基準をわずかに超過することが予測されるNo.2においては、個々の家屋に対する
防音対策を施すことにより、屋内における指針値(夜間:35dB)を満たすよう努める。
これより、風力発電機の稼働に伴う騒音が、周辺の居住者の生活や事務所内作業に
支障を与える可能性は低いものと考えられ、本事業による影響は小さいものと評価さ
れる。(P113参照)
)
低
周
波
音
含
む
風力発電機の稼働に伴って発生するG特性の低周波音は、対象事業実施区域周辺の
居住地域等において63~70dB程度であり、稼働後の低周波音レベルも昼間で64~
70dB、夜間で63~70dB と、ISO-7196に記載されるG特性音圧レベルの感覚閾値(人
が感じることのできる最小限のレベル)である100dB を十分に下回っている。各地点に
おける1/3オクターブバンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz)に関して
は感覚閾値を大きく下回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されることはなく、
直接的な健康被害が生じる可能性は極めて低いものと評価される。
一方で、低周波音の可聴域(20~100Hz)については、一部の周波数帯域において感
覚閾値を超えており、音として聴取される可能性があるものの、現況の低周波音からの
増加はほとんどなく、一般的な郊外の住宅地内における測定事例に比べても同程度に
とどまっている。
上記より、本事業の稼働による低周波音の影響は小さいものと評価される。(P121参
照)
1.現況
「振動規制法」に基づき、特定工場振動に関する規制基準、特定建設作業に伴って発
生する振動に関する規制基準及び道路交通振動の要請限度が定められているが、
六ヶ所村においては規制地域の指定はない。(P69参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
5.審査結果
①工事中
②供用中
1.現況
水
質
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。。対象事業実施区域周辺において
は、、BOD に関して土場川が「河川A」に、COD に関してむつ小川原港(1)(鷹架沼)が
「海域C」に指定されている。
また、対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水につい
ては、「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27物質、生活環境
15項目)が定められているが、青森県条例で定められる上乗せ排水基準の指定はなさ
れていない。
(P58~P65参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
2
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域及びその周辺における地形は台地はすべて厚い火山灰に覆われ
た高~中位の砂礫台地であり、これを湖沼群や谷底平野、三角州などの低地が分断し
ている。なお、対象事業実施区域は標高約60~90mに位置しており、わずかに谷底平
野が分布している。
対象事業実施区域及びその周辺における地質については、大部分は中位の段丘面を
構成する火山灰-砂・粘土となっている。火山灰はローム質の粘土で一般に黄褐色~
赤褐色を呈し、この火山灰の下位にある砂・粘土は下部洪積統の野辺地層で、段丘構
成層を欠いている。湖沼群の周辺には、湖沼に注ぐ河川の谷平野及び湖岸低地帯が
発達しており、泥質物を主体とした沖積層が薄く堆積している。(P8~P11参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
底
質
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
シ
ド
ッ
フ
リ
3
1.現況
(
送電線の地下埋設
鳥類の飛翔の妨げとならないよう、一部の送電線を地下へ埋設し、空域の確保に努め
る。また、埋設区間においては、鳥類がとまり木として電線を利用しなくなることで、対
象事業実施区域内に接近する可能性も低減される。
、 ー
猛
禽
類
モノポ-ル型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポ-ル型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
バ
2.保全
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突するといった事故例
が報告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引
する原因となり得る。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯に白色閃光灯を採用すること
で、夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用す
ることで、現状の植生の早期回復に努める。
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
鳥類については、「日本産鳥類の繁殖分布」及び「鳥類繁殖分布調査報告書」による
と、1974~1978年に行われた現地調査及び資料調査の結果では、対象事業実施区域
が位置する「平沼」の範囲では58種の生息が確認されており、繁殖を確認している種は
カイツブリ、カンムリカイツブリ、カルガモ、キジ、バン、オオバン、シロチドリ、コジュリ
ン、ホオアカ、ムクドリの10種である。1997~2002年に行われた現地調査及びアンケー
ト調査の結果では、同じ「平沼」の範囲で生息が確認された鳥類は41種であり、1974~
1978年の調査時に比べ、17種減少している。
また、繁殖が確認された種はカイツブリ、カンムリカイツブリ、コブハクチョウ、カルガ
モ、ムクドリの5種である。
哺乳類については「青森県動植物分布図」に分布情報が記載されており、対象事業実
施区域周辺は、ツキノワグマの「繁殖地域」及び「出没地域」、タヌキ、キツネ、アナグマ
の「生息するという情報の得られた地域」となっている。また、「哺乳類分布調査報告
書」によると、2000~2003年に行われた聞き取り調査、アンケート調査及び現地調査に
より、対象事業実施区域周辺においてキツネ、カモシカの2種の分布情報があり、1978
~1979年に調査が行われた時に比べて2種類減少している。
両生類・爬虫類については、青森県では、「青森県動植物分布図」及び「日本の重要な
両生類・爬虫類(東北版)」による調査対象種として、モリアオガエル、オオサンショウウ
オ、クロサンショウウオの3種が指定されており、六ヶ所村では上尾駮、市柳沼において
モリアオガエル1種が確認されている。
昆虫類については、青森県では、環境庁により選定された10種の指標昆虫類及び青森
県により選定された特定昆虫類54種についての調査が行われており、、六ヶ所村で
は、田面木沼及び平沼においてハッチョウトンボの、尾駮においてタイリクアカネの、田
面木沼北岸及び市柳沼においてチョウトンボの生息が確認されている。
(P12~P29参照)
土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
(P193~P194参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、コヨシキリ、ホオジロ等の草地性の鳥類
や、アオゲラ、アカハラ等の森林性の鳥類が生息しているほか、モグラやキツネ、カモ
シカ等の哺乳類、ニホンカナヘビといった爬虫類、ニホンアマガエルやタゴガエル、モリ
アオガエル等の両生類、オオヨコバイ、ウラギンヒョウモン、ミヤマクワガタ、ハラビロト
ンボ等の昆虫類が生息する。また、春秋の渡り期には、ガン・カモ・ハクチョウ類や猛禽
類、ツグミ等が渡りル-トの一部として利用している。
本事業においては、風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さい
こと、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による生息環境へ
の影響は概して軽微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機へ
の衝突に関しても、主要な渡りルートは対象事業実施区域の周辺にあることや、対象
事業実施区域のブレード回転域の高度を飛翔する個体は全体から見れば少数に留
まっていること、対象事業実施区域周辺での飛翔軌跡頻度が多いガン・カモ・ハクチョ
ウ類の予測衝突率及び予測衝突数も極めて低いこと、他地域の既設のウィンドファー
ムにおける調査事例から、鳥類が風力発電機を認識し迂回する様子が確認されている
こと、風力発電機が設置される区域外にも迂回するための空間が十分に確保されてい
ることから、本事業に関してもその可能性は小さいものと予測される。
また、鳥類、哺乳類及び昆虫類の夜間照明への誘引・忌避についても、夜間工事を実
施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響はほとんどないものと評価さ
れる。
(P193参照)
4
1.現況
「青森県レッドデータブック」によると、青森県は冷温帯でブナやミズナラを主体とする落
葉広葉樹林帯(ブナ帯ともいう)に属しており、青森県内の維管束植物の垂直分布は高
山から海中までおよそ2,050種が野生状態で生え、そのうち帰化種や栽培逸出種を除
いた本来の自生種は1,800種程度であると記載されている。同資料には、絶滅のおそれ
のある植物の分布及び生態の概要が記載されており、六ヶ所村には、エゾハコベ、ア
ズマツメクサ、ジョウロウスゲ、エゾナミキソウなど23種の分布情報がある。また、その
10年後に改訂された「青森県の希少な野生生物-青森県レッドデータブック(2010年改
訂版)-」では、あらたにコガネギシギシ、ヒメウシオスゲ、オオクグ、オオタチツボスミ
レ、セキショウイの5種の分布情報が追加されている。
そのほか、「六ヶ所村史」によると、村内では646種の植物種が確認されている。
(P30~P36参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用するこ
とで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
2.保全
植
物
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、、周辺地域への土砂流出を防止し、海辺環
境に生育する植物への影響を回避する。
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、踏
圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
(P209参照)
生
態
系
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る植生は周辺にも同様に広く分布していること等から、本事業の実施による植物相及
び植生への影響は総じて小さいものと評価される。
重要な種についても、現地調査で確認された3種はいずれも生育地が改変地域から離
れているため、生育環境が悪化することはほとんどなく、直接的な影響は及ばないもの
と評価される。
特定植物群落については、対象事業実施区域内には分布していないことから、本事業
の実施による影響はほとんどないものと評価される。(P209参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
5
景
観
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
1.現況
六ヶ所村は、下北半島の付け根部分の太平洋側に位置し、南北に細長く、東は太平洋
に臨んでおり、変化に富んだ海岸、広漠とした湖沼群・丘陵地など特徴的な景観を有し
ている。村内の景勝地としては、小川原湖湖沼群、タタミ岩、物見崎灯台、滝の尻大滝
などが挙げられるほか、太平洋沿岸地域では、北端の物見崎灯台から5kmはリアス式
海岸、また南端部までの22km は白砂海岸が続き、対照的な海岸美を呈している。
対象事業実施区域は小川原湖湖沼群西方の砂礫台地に計画されている。
(P41参照)
2.保全
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。(P225参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
周囲には既に風力発電機が稼働していること、周辺からの主な眺望のほとんどは空が
背景となることなどから、新たに設置する風力発電機が周囲から浮き立つような印象は
与えにくいものと予測された。
対象事業実施区域周辺の主要な道路からの眺望においても、やや近距離から視認さ
れる区間があるものの、丘陵地形や周囲の樹木などにより遮蔽される部分も多いこと、
風力発電機の色彩が空や雲の色になじみやすく、また細い柱状であることから、圧迫
感は小さいものと考えられる。
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部搬入路に限定していることからも、本
地域に特徴的な景観要素である森林の緑地等に対しては、ほとんど変化を与えないも
のと評価される。
(P225参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、「小
川原湖湖沼群」、「千歳中学校のしなの木」、「市柳総合公園」等が挙げられる。(P51~
P52参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周囲に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な上北局及び八戸局について、
地上デジ
タル放送を対象として状況を把握した。(P122参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等障
医 環 害 2.保全
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、状況に応じた適切な対応を図るものとする。(P131参照)
既設風力設置状況:記載なし
6
の施域力
他設区設
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
)
、
、
の域置
配指状
置 定 況 3.監視
状状等
況況
公電
園波
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺ではいずれも35dB(μV)程度の受信レベルが確保
されていることから、遮蔽障害、フラッター障害、反射障害ともに発生しにくいものと予
測される。
したがって、風力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影響はほとんどないものと
評価される。(P131参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
対象事業実施区域及びその周辺において聞き取り調査を実施し、本事業に伴う騒音に
より何らかの影響が生じていると判断された場合には、詳細な現地調査を実施する。
低周波音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行う方針である。
動物
鳥類のブレ-ド、タワ-への接近・接触が生じる頻度は少ないものと評価したが、予測
には不確実性も伴っていることから、事業の稼働後には、バ-ドストライクの有無を確
認するための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、順
応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総合判断
し、必要な方策を講じることとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する重要な種の情報が
得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-21-5】
方法書の審査書(案)
No.
21
発電所名(仮称)
(仮称)尻別風力発電所
事業者名
日本風力開発株式会社
事業実施区域
北海道寿都郡寿都町磯谷町地区及び北海道磯谷郡蘭越町港町及び初田
地区
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :30,000kW
風力発電機の台数:2,000kW×15 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約83.3m
ハブ高さ:約77m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事等
大気質
硫黄酸化物の排出基準は蘭越町及び寿都町は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
目名川の全域を含む尻別川下流が「河川A」に類型指定
目名川及び尻別川下流は、「生物A」についても類型指定
事
業
特
性
地
域
特
性
1
性
底質
記載なし
地形・地質
地形:尻別川より北東側は「半島北部山地」の「ニセコ・雷電火山地」に、尻
別川より南西側は「半島北部山地」の「磯谷山地」にあたる
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:尻別川より北東側は火山性の「安山岩質岩石」及び「火山角礫岩・
凝灰角礫岩」からなり、尻別川より南西側は火山性の「安山岩質岩石」及
び固結~半固結堆積物の「砂岩」、「泥岩」
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 45科164種、哺乳類 7科10種、両生類 2科2種、爬虫類 0種、昆虫
類 84科302種
植物
植物相 144科1441種
植物群落レッドデータ・ブック指定 「ミズナラ群落」等11件
特定植物群落 2件
巨樹・巨木林・天然記念物 0件
生態系
(陸域)
生産者:エゾイタヤ-シナノキ群落、畑地、ササ草原等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、エゾシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類、エゾアカガエル等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:ハヤブサ・コノハズク等の猛禽類、キタキツネ・ヒグマ等
(水域)
生産者:藻類等
第一次消費者:水生昆虫類等
第二次消費者:エゾアカガエル等、ウグイ・アユ等
第三次消費者:アオサギ・カワセミ等、キタキツネ・ヒグマ等
景観
「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」があり、蘭越町に位置する「ニセコ地区」
は、ニセコアンヌプリ、イワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ、目国内岳、雷
電山、岩内岳などのニセコ連峰を中心とした1,000m級の山岳景観や神仙
沼、大谷地などの山地湿原、コックリ湖などの火山性湖沼及び雷電海岸の
海蝕崖の海岸部からなる
「北海道景観条例」に基づいた「景観計画区域」に指定されており、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出
要
ふれあいの活動の場
「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]なし
方法書P79の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
(方法書P80参照)
工事の実施
記載なし
(
調
査詳
・細
3
)
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目
在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては8~11月と3~5月、猛禽類
は4~7月と12~1月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
(方法書P81-P104参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
備考
4
【資料3-22-5】
方法書の審査書(案)
No.
22
発電所名(仮称)
(仮称)月越原野風力発電事業計画
事業者名
日本風力開発株式会社
事業実施区域
北海道寿都郡黒松内町、寿都町、島牧郡島牧村
・ 敷地面積 :約536.3 ha
・ 改変面積 :約7.5 ha(風力発電機1基当たりの作業ヤードとして約
0.3ha)
※P3~5参照
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
地
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大50,000kW
風力発電機の台数:(2,000kW)×最大25 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:83.3m
ハブ高さ:77m
送電線の新設:3.3kV、約20 km(北海道電力鉄塔に接続するルート)
所内配電線:3.3kV、最大7km
変電所の新設箇所数:1 箇所
管理棟の新設箇所数:記載なし
着工時期:未定
運転開始時期:工事4年目3月(予定)
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事
等。
変電所の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土木工事、変
電所等の機器組立等。
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱工事及び送
電線の架線工事。
運行経路:道道9号、道道523号を経由して対象事業実施区域に向かう経
路とし、大部分は既存の道路を利用。運搬に先立ち、道道と黒松内町道の
一部拡幅工事を行う。(P10参照)。
大気質
一般環境大気測定局、自動車排出ガス測定局のいずれも存在しない。
騒音(低周波音を含む)
「騒音規制法」に基づき指定される規制地域は存在しない。
「騒音に係る環境基準」の評価の対象となる自動車騒音常時監視測定局
は存在しない。
1
域
特
性
振動
水質
「振動規制法」に基づき指定される規制地域は存在していない。
公共用水域:河川、湖沼、海域のいずれも類型の指定なし。
地下水:概況調査について、すべての井戸で環境基準を達成(平成19年
度(黒松内町・島牧村)、平成17年度(寿都町)調査結果)。汚染井戸周辺
地区調査・継続監視調査なし。
底質
記載なし
地形・地質
地形:対象事業実施区域の全域が小起伏山地であり、一帯は「半島北部
山地」の「狩場山地」にあたる。
典型地形:周辺に「黒松内低地(谷中分水界)」が存在。
日本の地形レッドデータブック:「朱太川」(自然河川・黒松内町・カテゴリー
Ⅲ(河川のつくる地形))※カテゴリーⅢ:多数存在するが、なかでも典型的な形態を示し保存
することが望ましいもの
地質:対象事業実施区域のほぼ全域が半固結~固結堆積物である第三
紀の砂岩からなっている。
(P20~23参照)
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
文献調査:鳥類 17目40科130種、哺乳類 6目10科21種、両生類 2目2科
3種、爬虫類 1目2科3種、昆虫類 12目109科429種、淡水魚類 5目7科25
種、
底生動物 1目1科1種
現地調査:
希少猛禽類の生息状況(平成23年9月、10月)
・希少猛禽類の生息状況(P104~112)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 ・渡り鳥の移動経路(P113~116)
・鳥類確認種(P117~118)
り含む)
・鳥類に関する注目すべき種(P119~124)
希少猛禽類の越冬状況(平成23年12月、平成24年1月)
・希少猛禽類の越冬状況(P132~143)
・渡り鳥の移動経路(P144~145)
・鳥類確認種(P146)
・鳥類に関する注目すべき種(P147~152)
2
植物
文献調査(P41~48)
植物相:143科1,437種
植生:対象事業実施区域内の植生は主にチシマザサ-ブナ群団、ササ草
原、ススキ草原、伐採群落からなる。レッドデータブックによる植物群落な
し。特定植物群落「歌才ブナ林」(対象事業実施区域から約12km)。巨樹・
巨木林8件、天然記念物1件(いずれも対象事業実施区域に該当せず)。
現地調査(23年9月)(P153~157):ブナ林の分布状況(現地踏査による)
P155図参照。植物確認種 66科189種。植物に関する注目すべき種 1種(タ
マミクリ)。
生態系
(陸域)生産者:チシマザサ-ブナ群団・ササ草原
第一次消費者:バッタ類・チョウ類等、エゾユキウサギ・エゾシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類等、ネズミ類やエゾリス等、エゾアカガエ
ル等
第四次消費者:シマヘビ・アオダイショウ等
最上位の消費者:オオタカ・コノハズク等、テン・キツネ・ヒグマ等
(水域)生産者:藻類等
第一次消費者:水生昆虫類等
第二次消費者:エゾアカガエル等、ウグイ・アユ等
第三次消費者:アオサギ・カワセミ等、テン・キツネ・ヒグマ等
景観
一帯は狩場山地の一部だが、低地から段丘斜面を経て広大で平坦な原野
となる。景観資源は月越原野、母衣月山、朱太川、国内北限のブナ林等
の自然景観が主である。
「北海道景観計画」、「北海道景観条例」により、道内全域を対象に一定規
模を超える行為について道への届出等要。黒松内町は景観行政団体であ
ることから「黒松内町ふるさと景観条例」により町への届出要・道への届出
不要。(P50~52)
現地調査:主要な眺望点の状況(23年9月、10月)(P158~193)
ふれあいの活動の場
「寿都町民スキー場」、道の駅「みまとま~れ寿都」などが存在する。
(P53~54)
産業廃棄物等
建設工事に伴い廃棄物及び残土が発生するが、それらが必要最小限とな
るよう、有効利用に努めるとともに、発生後にはただちに処理する。
3
教育・医療・福祉施設の配置状況:対象事業実施区域から最寄りの施設
「寿都中学校」まで約3km。(P65~66参照)
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記念保護樹木、鳥獣保護区、保
安林、海岸保全地域、砂防指定地の指定がある(このうち保安林が対象
その他
事業実施区域に該当)(P89~97参照)
(教育・医療・福祉施設の配置 電波障害:記載なし
状況、公園指定等環境保全地 既設風力設置状況:寿都町/海岸線 8基、風太公園 1基、電源開発(株)/6
域区域指定状況、電波障害、 基(島牧村)。(P159)
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
~
詳
細
は
方
環
法
境
書
影
P
響
1 工事の実施
評
9
価
5
の
項
1
目
9
8
参
照
)
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)
選定した評価項目
[造成等の施工による一時的な影響]動物、植物、生態系、廃棄物等(産業
廃棄物・残土)
選定しなかった評価項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)
選定した評価項目
[地形改変及び施設の存在]動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]動物、生態系
選定しなかった評価項目
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)
4
[造成等の施工による一時的な影響]
動物
調査:対象事業実施区域周辺約300m、希少猛禽類については周辺約
1.5kmの範囲とする。哺乳類・鳥類・両生類・爬虫類・昆虫類その他の主な
動物に関する動物相の状況、重要な種及び注目すべき生息地の分布・生
息の状況及び生息環境の状況
、希少猛禽類の生息状況について、文献その他の資料及び現地調査によ
る情報の収集並びに当該情報の整理及び解析による
予測:重要な種・注目すべき生息地について定量的に把握し、事例の引用
又は解析による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「北海道環境基本計画
[第2次計画]」、「ブナ里環境基本計画」との整合性。
工事の実施
(
~
詳
細
は
調
方
査
法
・
書
予
P
測
2
・
0
評
1
価
の
2
項
0
目
9
参
照
植物
調査:対象事業実施区域周辺約300mの範囲とする。種子植物その他主な
植物に関する植物相及び植生の状況、重要な種及び重要な群落の分布・
生育の状況及び生育環境の状況について、文献その他の資料及び現地
調査による情報の収集並びに当該情報の整理及び解析によるものとす
る。
予測:重要な種・重要な群落について定量的に把握し、事例の引用又は解
析による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「北海道環境基本計画
[第2次計画]」、「ブナ里環境基本計画」との整合性。
生態系
調査:複数の注目種等の生態・他の動植物との関係又は生息環境若しく
は生育環境の状況について、文献その他の資料及び現地調査による情報
の収集並びに当該情報の整理及び解析による。
予測:注目種等について定量的に把握し、事例の引用又は解析による。
評価:地域を特徴づける生態系に係る環境影響が、実行可能な範囲内で
回避又は低減されているか。環境保全についての配慮が適正になされて
いるか。「北海道環境基本計画[第2次計画]」、「ブナ里環境基本計画」と
の整合性。
廃棄物等(産業廃棄物・残土)
調査:記載なし
予測:工事計画に基づく、産業廃棄物の種類ごとの発生量及び残土の排
出量の把握による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。
)
5
動物[地形改変及び施設の存在]・[施設の稼動]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
植物[地形改変及び施設の存在]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
土地又は工作物の存
在及び併用
生態系:[地形改変及び施設の存在]・[施設の稼動]
予測対象が「施設の稼動が定常となる時期」であるほかは、[造成等の施
行による一時的な影響]と同様。
景観[地形改変及び施設の存在]
調査:対象事業実施区域周辺約7kmの範囲とする。文献その他の資料及
び現地調査による情報の収集並びに当該情報の整理及び解析による。主
要な眺望景観の状況については、写真撮影を行う。
予測:分布の改変の程度を把握し、事例の引用又は解析による。主要な
眺望景観の状況についてはフォトモンタージュ法による。
評価:環境影響が、実行可能な範囲内で回避又は低減されているか。環
境保全についての配慮が適正になされているか。「黒松内町ふるさと景観
条例」との整合性。
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
6
【資料3-23-6】
準備書の審査書(案)
No.
23
発電所名(仮称)
沖山風力発電所
事業者名
安藤建設株式会社
事業実施区域
和歌山県海南市下津町下津字沖山(図1)
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
(1)目的
本事業は、「地球環境保全の一環として、地球温暖化防止を図るため、再生可能な自
然エネルギーを利用し、新エネルギー利用を促進する」ことを目的として事業を実施す
るものである。地球環境問題は、今や地球規模での共通問題であり、その中でも地球
温暖化防止は、国際的にも強い関心事項である。わが国でも、地球温暖化に対する積
極的な施策が講じられている。このような中、CO2の削減や化石エネルギーへの依存
度の低減が急務であり、本事業の風力発電は、自然が生み出すCO2を排出しない無
尽蔵でクリーンなエネルギーを利用するものである。本事業の風力発電施設による発
電量は年間で約30,000MWhを見込んでおり、CO2の削減に大きく貢献することとなる。
(2)事業内容
・風力発電機: 出力2,300 kW、ハブ高さ:78 m、ローター直径:82 m
・出力 :2,300 kW × 6基 = 13,800 kW
・年間発電量:約30,000 MWh 約7,500世帯の年間消費電力量
注)1世帯あたりの年間電力消費量4,000 kWhとした場合
(1)伐採工事
風力発電建設区域約4.5haの伐採をチェーンソー等により伐採する予定である。伐採
材は風力発電建設区域内の土砂流出防止柵として再利用に努めることとしている。
(2)風車輸送路(取付道路)工事
風車の配置、輸送、組立、据付等の諸作業を考慮した実施設計に基づいて、風車輸送
路の選定、取付道路工事を計画している。工事内容としては土工事が中心となり、風
車基礎工事もあわせて行い、土の場外処理が極力発生しないように計画する。道路表
面の土砂流出防止のため、砕石路盤を敷設する。
(3)風車組立ヤード工事
風車組立ヤードは1箇所当たり約2,400~2,600m2(約40×60m)を標準とし、風車の大
きさに合わせて、組立クレーンの配置、ブレードの地組が可能な広さとする。尚、クレー
ン作業の安定性を確保する為、施工時には敷鉄板を敷設する計画としている。地域の
地形、地質、気候を考慮し、建設中における排水や土砂流出に留意しながら施工を行
う。
(4)送電線工事
送電線工事のうち、風車間の送電に関しては、架空及び地中埋設工事としている。ま
た、地中埋設線工事では、所定の埋設深さに設置し、伸縮に対応するため必要に応じ
てマンホールを設置する計画としている。
(5)風車基礎工事
風車基礎は、風車荷重を地盤へ伝えるとともに、地震時や強風時に風車が転倒しない
ように抵抗を持たせる役割もあり、風車の構造物としての安定度を左右する重要な部
分である。基礎は鉄筋コンクリートであり、基礎底面は対辺が約16~20mある八角形の
計画としている。
(6)風車輸送、組立、据付工事
風車の輸送を行う場合、港湾における水切りから現地までの道路幅員、時間工程、警
備の人員等を充分検討し、道路管理者からの通行許可を受けた輸送路にて行う。
陸上輸送には大型トレーラを使用し、輸送路のカーブや橋梁等の輸送空間確保だけ
ではなく交通災害防止に努めることとする。風車の組立・据付作業手順としては、分割
してあるタワーを下段よりクレーンで立ち上げた後、吊上げて風車基礎に取り付け、
順々に組立て一本のタワーとし、その後ナセルをクレーンで吊上げタワー上部に取り
付ける。最後にハブ、ブレードを取り付けて完成とする。
1
1.現況
大
気
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
「和歌山県環境白書平成21年版」によると、和歌山県内には大気常時測定局が39局
設置されており、事業実施区域及びその周辺には5局設置されている。5局の測定項
目である二酸化硫黄濃度、二酸化窒素濃度、浮遊粒子状物質濃度、光化学オキシダ
ント濃度について調査をしたところ。光化学オキシダント濃度で、測定している2局で環
境基準を超えることがあった。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
1.現況
「和歌山県環境白書平成21年版」によると、和歌山県では平成20年度に12地点で道路
交通騒音調査が行われたが、事業実施区域及びその周辺では測定されていない。
2.保全
記載無し
3.監視
(
騒
音
)
低
周
波
音
含
む
4.予測・評価
①工事中
②供用中
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関
へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
予測
騒音
①工事中:記載無し
②供用中:
風力発電所を中心として、地上における騒音レベルを予測した。現況騒音と合成騒音
の予測結果を表1に、また、計画地周辺における騒音減衰予測図を図2に示した。
低周波騒音
①工事中:記載無し
②供用中:
風力発電所を中心として、地上における低周波騒音レベル(G特性)を予測した。現況
低周波騒音と合成低周波騒音の予測結果を表2に示した。なお、現況低周波騒音は、
各現況調査地点における、時間帯ごとの最大値を用いて予測を行った。
評価
騒音
①工事中:記載無し
②供用中:
予測結果を環境基準と比較することにより影響を検討した。有田市及び旧下津町で
は、騒音に係る環境基準の地域の類型指定はなされていない。また、風車建設予定
地点は都市計画法第8条第1項第1号に定める用途地域の未指定地域である。「騒音
規制法に基づく特定工場等において発生する騒音の時間の区分及び区域の区分ごと
の規制基準の設定」(昭和49年8月20日)によると、用途地域の未指定地域は規制基
準が適用されない。よって、あくまでも参考値であるが、現地の状況から一般地域の類
型A及びBの値を検討基準とした。予測結果と環境基準との比較を表3に示す。予測結
果を検討基準と比較すると、St.1沖山地区(夜間)、St.5初島浜(夜間)、以外の地点、
時間帯において環境基準を満足する結果となった。環境基準を満足していない地点の
うち、St.1沖山地区(夜間)、St.5初島町浜(夜間)については、現況の値がすでに環境
2
うち、
沖山地区(夜間)、
初島町浜(夜間)
、現況 値 す
環境
基準を超過していた。ただし、風車からの騒音の寄与分を合成しても、現況からの増加
分は0~1dBと僅かであった。このことから、ほとんどの地点、時間帯については環境
基準を満足する結果が得られ、また、環境基準を超過する地点、時間帯においても、
騒音の増加は0~1dBと極めて僅かであることから、環境保全目標の「環境基準を超え
ないこと。環境基準を現況で超過している場合は、著しく現状を悪化させないこと。」を
満足しており、風車の設置が環境に与える影響は、軽微であると評価される。
低周波騒音
①工事中:記載無し
②供用中:
予測結果を環境基準と比較することにより影響を検討した。
平成16年6月に環境省環境管理局大気生活環境室より「低周波音問題対応の手引き
書」が発行され、現段階では、この手引書を参考として評価することが数値として表さ
れる唯一の方法であることから、本環境影響評価では、この手引書に書かれた「低周
波音問題対応のための評価指針」の項で示された「低周波音による心身に係る苦情に
関する参照値」、すなわち、G特性音圧レベルにおいて92dB未満であることを評価の検
討基準とした。予測結果と環境基準との比較を表4に示す。
1.現況
「和歌山県環境白書平成21年版」によると、和歌山県では平成20年度に22地点で道路
交通振動調査が行われたが、事業実施区域及びその周辺では測定されていない。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
振
動
1.現況
水
質
底
質
「和歌山県環境白書平成21年版」によると、下津初島海域では下津港区(St.1、St.2)、
有田港区泊地(St.5)および初島漁港区(St.7)に環境基準類型B、有田川河口部
(St.8)およびその他の海域(St.3)に環境基準類型Aがあてはめられている。平成20年
度にはDO、大腸菌群数および全窒素で環境基準に適合しない日があった。CODの
75%値では、すべての環境基準点で基準値(A:2 mg/L以下、B:3 mg/L)に適合してい
た。ダイオキシン類についても、すべての地点で環境基準値に適合していた。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
1.現況
事業実施区域及びその周辺の水底の底質の調査結果を表5及び表6に示す。ダイオ
キシン類はすべての地点で環境基準の基準値に適合していた。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
3
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
1.現況
事業実施区域及びその周辺の地形分類図を図3に示す。事業実施区域及びその周辺
は、高通山地、長峰山地及び有田川低地に位置しており、事業実施区域は主に小起
伏山地である。事業実施区域及びその周辺の表層地質図を図4に示す。事業実施区
域及びその周辺は三波川帯に属し、主に緑色片岩及び黒色片岩が分布する他、低地
には礫・砂または泥が分布している。また、この周辺には大きな断層は存在しない。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
1.現況
記載なし。
2.保全
記載なし。
3.監視
記載なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし。
1.現況
(1)動物
「下津町史 通史編(下津町、1976)」、「有田市誌(有田市、1974)」、「私たちの有田市
市制50周年(有田市、2006)」、「第2回自然環境保全基礎調査 動植物分布図 和歌山
県(環境庁、1981)」及び「第4回自然環境保全基礎調査 自然環境情報図 和歌山県
(環境庁、1995)」の既存資料調査による主な動物相を表7に示す。ここで、重要な種と
は表8の選定基準によるものである。
(ア)哺乳類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する哺乳類は7目11科21
種で、表9に示すとおりである。このうち重要な種には、ムササビ(和歌山県学術的重
要)があげられる。
(イ)鳥類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する鳥類は14目36科73種
で、表10(1)、表10(2)に示すとおりである。このうち重要な種には、ミサゴ、ウズラ、
サンショウクイなど12科16種があげられる。
(ウ)両生類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する両生類は2目5科9種
で、表11に示すとおりである。このうち重要な種には、カスミサンショウウオ(環境省絶
滅危惧II類、和歌山県準絶滅危惧)、アカハライモリ(環境省準絶滅危惧)、ニホンヒキ
ガエル(和歌山県準絶滅危惧)、アカガエル(環境省絶滅危惧II類)、トノサマガエル(和
歌山県準絶滅危惧)があげられる。
(エ)爬虫類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する爬虫類は2目6科11種
で、表12に示すとおりである。このうち重要な種には、イシガメ(環境省情報不足)があ
げられる。
(オ)昆虫類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する昆虫類は17目111科
243種で、このうち重要な種を表13に示す。重要な種には、コオイムシ(環境省準絶滅
危惧、和歌山県絶滅危惧IA類)、ツマグロキチョウ(環境省絶滅危惧II類、和歌山県準
絶滅危惧)など、8科9種があげられる。
シ
ド
ッ
フ
リ
4
2.保全
3.監視
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
・ 日没後の工事は行わないこととする。
・ 風車の夜間ライトアップは行わないこととする(航空障害灯を除く)。
・ 鳥類の衝突防止のため、必要に応じて風車ブレードの先端を赤く塗装するなどし、視
認性の向上に努めることとする。
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
(
(1)動物への影響
本項では、動物のうち、哺乳類、両生類、爬虫類、一般鳥類、昆虫類についての予測・
評価並びに保全対策を記載することとし、猛禽類、渡り鳥については、生活史や生息
状況が異なることから、別途、項目を加えて記載することとした。計画地周辺の植生
は、果樹園、コナラ群落、陽性低木群落、人工裸地、採草地などであった。本計画で
は、風車は主に、採草地、コナラ群落、人工裸地、陽性低木群落に設置する予定であ
り、また、工事用道路、管理用道路も主に、コナラ群落、果樹園、採草地、人工裸地な
どを利用して設置する予定である。計画地周辺に広く分布している植生のうち、果樹
園、採草地については、人為的に開発された植生であり、作物の収穫効率を向上させ
るため、農薬の散布等を継続的に行っている地域である。そのため、果樹園や採草地
に生息する動物相も単調となり、また、そこに生息する動物の個体数も、一部、作物を
餌とする鳥類などを除き、少ないと考えられる。一方、コナラ群落や陽性低木群落を生
活の場としている哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類、昆虫類の多くは、風車、工事用道
路、管理用道路の設置に伴い、その生息基盤が一部消失することとなる。しかし、風車
の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工事用道路、管理用道路の設置に
ついては、後述する保全対策で、「工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形
などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることとする。」としており、その改変規模
も大きくはなく、生息域の分断もほとんどないと思われる。さらに、計画地周辺には、同
様なコナラ群落や陽性低木群落が広く分布していることを考慮すれば、風車設置が動
物の生息及び生息環境に与える影響は、軽微であると予測される。以上のことより、保
全目標の「風車の設置による動物の生息環境の改変を最小限にとどめ、貴重な動物
及びそれに類するものについては保全対策を講じるなど、自然環境の保全に支障を生
じさせない」を満足するものと評価される。
(2)重要な種
現地調査で確認された動物のうち、「文化財保護法(法律第214号)」、「絶滅のおそれ
のある野生動植物の種の保存に関する法律(法律第75号)」、「改訂・日本の絶滅のお
それのある野生生物(環境省)」、「保全上需要な わかやまの自然-和歌山県レッド
データブック(和歌山県)」により整理すると表23に示される4目5科5種の動物(猛禽類
を除く)が確認されている。なお、本項では、確認された鳥類のうち、猛禽類を除く鳥類
についてのみを予測・評価し、タカ科、ハヤブサ科の猛禽類については、別途記載する
ものとする。また、アマツバメについては、渡り鳥調査の項で詳細に予測・評価を行うた
め、本項での予測・評価は行わないこととした。表24(1)~(3)に種ごとの予測・評価
結果を示す。
(3)猛禽類
現地調査により確認された猛禽類は1目2科12種であった。このうち、「絶滅のおそれ
のある種の保存法」に指定されている種としてオオタカ、クマタカ、ハヤブサが確認され
た。また、環境省RLに指定されている種として、ミサゴ(準絶滅危惧)、ハチクマ(準絶
滅危惧)、オオタカ(準絶滅危惧)、ハイタカ(準絶滅危惧)、サシバ(絶滅危惧Ⅱ類)、ク
マタカ(絶滅危惧ⅠB類)、ハヤブサ(絶滅危惧Ⅱ類)が確認された。また、和歌山県
RDBに指定されている種として、ミサゴ(準絶滅危惧)、ハチクマ(準絶滅危惧)、オオタ
カ(絶滅危惧Ⅱ類)、ツミ(準絶滅危惧)、ハイタカ(準絶滅危惧)、サシバ(準絶滅危
惧)、クマタカ(絶滅危惧ⅠB類)、ハヤブサ(絶滅危惧Ⅱ類)が確認された。
(4)希少猛禽類の生息環境への影響
上述 た希少猛禽類は 計画地周辺を移動経路も くは 餌場と
利用
る
、 ー
猛
禽
類
バ
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
5
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
上述した希少猛禽類は、計画地周辺を移動経路もしくは、餌場として利用している可
能性が高いことから、風車の設置が、希少猛禽類へ与える影響について考察すること
とする。
計画地周辺の植生は、果樹園、コナラ群落、陽性低木群落、人工裸地、採草地などで
あった。
本計画では、風車は主に、採草地、コナラ群落、人工裸地、陽性低木群落に設置する
予定であり、また、工事用道路、管理用道路も主に、コナラ群落、果樹園、採草地、人
工裸地などを利用して設置する予定である。計画地周辺に広く分布している植生のう
ち、果樹園、採草地については、人為的に開発された植生であり、作物の収穫効率を
向上させるため、農薬の散布等を継続的に行っている地域である。そのため、果樹園
や採草地に生息する動物相も単調となり、また、そこに生息する動物の個体数も、一
部、作物を餌とする鳥類などを除き、少ないと考えられる。
一方、コナラ群落や陽性低木群落を生活の場としている哺乳類、両生類、爬虫類、鳥
類、昆虫類の多くは、風車、工事用道路、管理用道路の設置に伴い、その生息基盤が
一部消失することとなる。また、これらの動物を餌としている猛禽類の生息環境も一部
消失することとなる。しかし、風車の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工
事用道路、管理用道路の設置については、後述する保全対策で、「工事用道路、管理
用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることと
する。」としており、その改変規模も大きくはなく、生息域の分断もほとんどないと思わ
れる。さらに、計画地周辺には、同様なコナラ群落や陽性低木群落が広く分布している
ことを考慮すれば、風車設置が動物の生息及び生息環境に与える影響は、軽微であ
ると予測される。以上のことより、保全目標の「風車の設置による猛禽類の生息環境、
特に繁殖に係る環境の改変を最小限にとどめ、貴重な猛禽類及びそれに類するもの
については保全対策を講じるなど、猛禽類及びそれに類する鳥類の生息環境及び繁
殖環境に著しい影響を生じさせない。」を満足すると評価された。
(5)渡り鳥への影響
大規模に渡りの群れを形成する種は、春季でサシバ、秋季でサシバ、ツバメ、イワツバ
メ、ヒヨドリであった。また、サシバ以外の猛禽類では、ハイタカ、ノスリ、チゴハヤブサ、
チョウゲンボウ、ハチクマが確認された。本調査で、最も規模の大きな群れをつくって
飛翔したヒヨドリや規模は大きくはないが、群れを成して飛翔したツバメやイワツバメな
どの一般鳥類のほとんどについては、現地調査の結果から尾根直上や樹林内、海上
直上などの地上から低い高度を飛行して移動していることが確認された。従って、地上
高約40mの地点に風車ブレードの最下端が位置する、本計画の風車への衝突の可能
性は極めて低いと考えられる。サシバ、ノスリなどの猛禽類については、移動の際に風
車ブレードの回転する高度(標高約200m~250m)、もしくは、さらに高度の高いルート
を移動することが考えられる。このうち、本調査で、最も多く飛翔を確認した猛禽類であ
るサシバについては、秋季の調査で渡りが多く確認された。しかし、確認した個体の大
部分は、調査範囲の南東側の本計画地尾根を避けた経路で通過していることが判明
した。また、サシバのつぎに多くの個体が確認された猛禽類のノスリについては、明確
な移動経路が示されておらず、捜餌や休憩を行いながら、序々に移動(渡り)を行うこと
が知られており、本調査範囲においても、明確な飛翔の傾向は示さなかった。また、移
動についても本計画地の尾根を越えて移動する個体は確認された個体のうち、僅かな
割合であったことが判明した。現在までにハイタカ、ノスリ、チゴハヤブサ、チョウゲンボ
ウ、ハチクマ、サシバに関するバードストライクの事例は報告されていない。すなわち、
渡り鳥への影響としては、バードストライクよりも、むしろ移動経路の変更などが大きい
と考えられる。しかし、上述のとおり、本計画地周辺で、大規模な群れをなして渡りを行
うサシバの移動経路については、本計画地よりもさらに南東に位置すること、ヒヨドリに
ついては、樹林内または、樹林直上を飛翔することから、風車ブレードの下を通過する
と考えられること、また、その他の猛禽類については、大規模な群れでの移動はなく、
また、本計画地が位置する尾根上を通過する個体は多くない。さらに、後述する保全
対策を講ずることから、渡り鳥への影響は軽減されていると考えられる。よって、本計
画が 渡り鳥に与える影響は軽微であると予測される 以上のことより 保全目標の
(ア)植物相
「下津町史 通史編(下津町、1976)」、「有田市誌(有田市、1974)」、「私たちの有田市
市制50周年(有田市、2006)」の既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺
の植物は520種が記載されている。このうち、重要な植物種は表14に示すとおり、18科
22種である。ここで、重要な種とは表4の選定基準によるものである。
(イ)植生
事象実施区域周辺の植生を図5に示す。事業実施区域及びその周辺では、ヤブツバ
キクラス域代償植生であるモチツツジ-アカマツ群落および耕作地植生である常緑果
樹園が主に分布している。なお、西側の低地には工場地帯が広がっている。
(ウ)重要な植物群落等
「保全上重要なわかやまの自然 -和歌山県レッドデータブック-(和歌山県、2001)」によ
ると、事業実施区域及びその周辺において、図6及び表15に示す6群落が貴重な植物
群落に選定されている。また、文化財保護法に基づく天然記念物を表16に、第4回自
然環境保全基礎調査による巨樹・巨木林を表17にそれぞれ示す。
6
2.保全
植
物
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
(1)植物への影響
計画地周辺の植生は、果樹園、コナラ群落、陽性低木群落、人工裸地、採草地などで
あった。
本計画では、風車は主に、採草地、コナラ群落、人工裸地、陽性低木群落に設置する
予定であり、また、工事用道路、管理用道路も主に、コナラ群落、果樹園、採草地、人
工裸地などを利用して設置する予定である。計画地周辺に広く分布している植生のう
ち、果樹園、採草地については、人為的に開発された植生であり、作物の収穫効率を
向上させるため、農薬や除草剤の散布等を継続的に行っている地域である。そのた
め、果樹園や採草地の植物相も単調となり、また、そこに生育する植物の株数も、一
部、農作物などを除き、少ないと考えられる。一方、コナラ群落や陽性低木群落は、風
車、工事用道路、管理用道路の設置に伴い、その生育基盤が一部消失することとな
る。しかし、風車の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工事用道路、管理
用道路の設置については、後述する保全対策で、「工事用道路、管理用道路の設置に
は、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることとする。」としてお
り、その改変規模も大きくはない。さらに、計画地周辺には、同様なコナラ群落や陽性
低木群落が広く分布していることを考慮すれば、風車設置が植物の生育及び生育環
境に与える影響は、軽微であると予測される。以上のことより、保全目標の「風車の設
置による植物の生育環境の改変を最小限にとどめ、貴重な植物及びそれに類するも
のについては保全対策を講じるなど、植物の生育環境に著しい影響を生じさせない。」
を満足するものと評価される。
(2)重要な種
現地調査で確認された植物のうち、「文化財保護法(法律第214号)」、「絶滅のおそれ
のある野生動植物の種の保存に関する法律(法律第75号)」、「改訂・日本の絶滅のお
それのある野生生物(環境省)」、「保全上需要な わかやまの自然-和歌山県レッド
データブック(和歌山県)」により整理すると表25に示される5科5種の植物が確認され
ている。表26(1)~(3)に種ごとの予測・評価結果を示す。
本計画地における地形の分類は、高通山地、長峰山地及び有田川低地に位置してお
り、事業実施区域は主に小起伏山地である。
従って、本計画地における「地域を特徴づける生態系の区分」としては、山地の生態系
のみが該当すると考えられる。
7
2.保全
生
態
系
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
2.保全
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
予測
①工事中:記載無し。
②供用中:
予測の項目は、風車の存在、工事用道路及び管理用道路の存在に係る注目種・群集
の生育・生息基盤への影響の程度、並びに地域を特徴づける生態系への影響の程度
とした。表18(1)~(6)に山地の生態系における注目種・群集への影響を示す。
評価
①工事中:記載無し
②供用中:
本計画は、位置及び基本構想の段階から、生物の多様性の確保及び自然環境の体
系的保全の観点から検討を加えてきた。また、環境影響を低減するため、後述する保
全対策を実施することにより、より、自然環境に配慮した事業の実施に努めている。こ
れらのことから、環境影響は実行可能な範囲内で回避、または、低減されているものと
思われ、保全目標の「風車の設置による動物・植物の生育・生息基盤の改変を最小限
にとどめ、生態系を保全するため、事業者自らが、経済的、安全面を考慮し、最大限の
努力を実施すること。」を満足するものと評価された。
(1)地域の景観特性
事業実施区域及びその周辺は高通山地、長峰山地及び有田川低地に位置し、北側は
下津港、西~南側には石油貯蔵所が広がっている。植生は一部を除いてほとんどが
柑橘園であり、山腹には清掃センターなどがある。
(2)主要な眺望点及び景観資源の分布
第3回自然環境保全基礎調査における自然景観資源調査の結果によると、事業実施
区域及びその周辺には図7及び表19に示す自然景観資源があげられている。また、
表20に和歌山県観光連盟によって選定された和歌山の朝日・夕陽100選を示す。
記載無し
8
3.監視
景
観
4.予測・評価
①工事中
②供用中
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
予測
①工事中:記載無し
②供用中:
景観の予測は、予測地点に選定した6地点から撮影した写真を利用して、フォトモン
タージュを作成することで行った。
ア下津町大崎港付近
写真1に現況の眺望、写真2に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に下津町大崎港の海洋、遠景に計画地となる低山地が配置され、1号機から6
号機を望むことが出来る。
イ 下津駅
写真3に現況の眺望、写真4に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に下津町の住宅地、遠景に計画地となる低山地が配置され、1号機から6号機
を望むことが出来る。 ウ 西ノ浦地区住宅地
写真5に現況の眺望、写真6に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に常緑果樹園を望むことが出来るが、尾根中腹により稜線が隠れることとな
る。当地点からは、最東端の風車から1号機目(1号機)については羽の先端2~5m、
2号機が最大25~27m程度が確認できると推定され、3~6号機については視認するこ
とは出来ない。
エ 初島中学校付近
写真7に現況の眺望、写真8に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に初島中学校や住宅地、遠景に常緑果樹園や落葉広葉樹林が配置してい
る。風車設置後には、1号機から6号機までの風車が視認される。
オ初島駅
写真9に現況の眺望、写真10に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に駅施設、周辺に東燃ゼネラル石油和歌山工場、遠景に計画地となる低山地
が配置している。風車設置後には、1号機から6号機の風車が視認される。
カ 初島町浜地区
写真11に現況の眺望、写真12に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に住宅地や東燃ゼネラル石油和歌山工場の関係施設、遠景に計画地となる
低山地が配置している。風車設置後には、1号機から6号機の風車が視認される。
評価
①工事中:記載無し
②供用中:
風車を設置することにより、計画区域の稜線上に風車が視認されるが、平成17年に満
20歳以上の男女2000人を対象として和歌山県が実施した「平成17年度 わかやま県民
意識調査(和歌山県情報館 広報室ホームページ)」によると、「風力発電施設が立ち並
ぶ風景も、1つの良好な景観である」という回答が53.5%となっており、風車が視認され
る景観に対して肯定的な意見も多数あるということがわかる。
また、風車設置による切土や盛土による土地の改変状況をこれらの地点から明確に
確認することは難しい。
景観については人によって印象が違うものであるため、一概に評価することは難しい
が、これらのことから考えると、風車の色を背景と違和感がないようなライトグレーを基
調とすることで、景観の現況を著しく阻害することなく、むしろ風力発電という環境にや
さしいイメージを周辺に与える新たな景観の創出が期待できる。
よって、保全目標である「風車の設置による自然環境の改変を実行可能な範囲で回
避・低減させ、出現する構造物についても自然景観に調和させ、周辺景観への影響を
視覚的に著しく損なわないこと。」を満足すると評価された。
9
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
1.現況
事業実施区域及びその周辺における人と自然との触れ合い活動の場を、図8及び表2
1に示す。
2.保全
記載無し
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
記載無し
5.審査結果
①工事中
②供用中
1.現況
(1)学校、病院その他の環境の保全についての配慮が特に必要な施設の配置の状況
有田市及び海南市(旧下津町地区)における学校、病院その他の配慮が必要な施設
の配置状況を図9及び表22(1)、表22(2)に示す。
(2)電波の状況
風力発電事業に伴う、風力発電機設置後の電波障害の影響調査を目的としている。
本計画における風力発電機の設置時期は、現行アナログ放送終了予定である平成23
年7月以降であるため、地上デジタル放送に関する調査としている。事前調査による
と、和歌山・有田箕島・海南・下津局受けの個別受信であるが、和歌山局と有田箕島
局電波を除いては、風車群に入射する電波が弱いため、障『しゃへい障害』 『 フラッ
ター障害』 『 反射障害』等を起こす可能性は低いと評価された。
(
記載無し
、
教指
育定
2.保全
・ 等障
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置 定 況 3.監視
状状等
況況
)
、
、
公電
園波
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
10
4.予測・評価
①工事中
②供用中
事後調査
記載無し
(1)基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は極めて軽微、軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公
害防止上、あるいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない問題が生じ
た場合には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2)監視体制
上記の基本姿勢に基づき、供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響
を監視できる体制を整えることとする。
なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて事後調査を実施する。なお、事後調査の結
果保全目標を著しく上回る結果となった場合には、保全対策を講じることとする。
その他特記事項
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
11
【資料3-24-6】
準備書の審査書(案)
No.
24
発電所名(仮称)
有田風力発電所
事業者名
安藤建設株式会社
事業実施区域
和歌山県有田市地内(図1)
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
(1)目的
本事業は、「地球環境保全の一環として、地球温暖化防止を図るため、再生可能な自
然エネルギーを利用し、新エネルギー利用を促進する」ことを目的として事業を実施す
るものである。地球環境問題は、今や地球規模での共通問題であり、その中でも地球
温暖化防止は、国際的にも強い関心事項である。わが国でも、地球温暖化に対する積
極的な施策が講じられている。このような中、CO2の削減や化石エネルギーへの依存
度の低減が急務であり、本事業の風力発電は、自然が生み出すCO2を排出しない無
尽蔵でクリーンなエネルギーを利用するものである。本事業の風力発電施設による発
電量は年間で約70,000MWhを見込んでおり、CO2の削減に大きく貢献することとなる。
(2)事業内容
・風力発電機: 出力2,000 kW
ハブ高さ:78 m
ローター直径:82 m
・出力 :2,000 kW × 14基 = 28,000 kW
・年間発電量:約70,000 MWh 約17,500世帯の年間消費電力量
注)年間風速6.5 m/s、1世帯あたりの年間電力消費量4,000 kWhとした場合
(1)伐採工事
風力発電建設区域約10haの伐採をチェーンソー等により伐採する予定である。伐採材
は風力発電建設区域内の土砂流出防止柵として再利用に努めることとしている。
(2)風車輸送路(取付道路)工事
風車の配置、輸送、組立、据付等の諸作業を考慮した実施設計に基づいて、風車輸送
路の選定、取付道路工事を計画している。工事内容としては土工事が中心となり、風
車基礎工事もあわせて行い、土の場外処理が極力発生しないように計画する。道路表
面の土砂流出防止のため、砕石路盤を敷設する。
(3)風車組立ヤード工事
風車組立ヤードは1箇所当たり約2,400~2,600m2(約40×60m)を標準とし、風車の大
きさに合わせて、組立クレーンの配置、ブレードの地組が可能な広さとする。尚、クレー
ン作業の安定性を確保する為、施工時には敷鉄板を敷設する計画としている。地域の
地形、地質、気候を考慮し、建設中における排水や土砂流出に留意しながら施工を行
う。
(4)送電線工事
送電線工事のうち、風車間の送電に関しては、架空及び地中埋設工事としている。構
内道路内への地中埋設を基本とするが、必要に応じて架空送電線になる部分もある。
また、地中埋設線工事では、所定の埋設深さに設置し、伸縮に対応するため必要に応
じてマンホールを設置する計画としている。
(5)風車基礎工事
風車基礎は、風車荷重を地盤へ伝えるとともに、地震時や強風時に風車が転倒しない
ように抵抗を持たせる役割もあり、風車の構造物としての安定度を左右する重要な部
分である。基礎は鉄筋コンクリートであり、基礎底面は対辺が約16~20mある多角形の
計画としている。
(6)風車輸送、組立、据付工事
風車の輸送を行う場合、港湾における水切りから現地までの道路幅員、時間工程、警
備の人員等を充分検討し、道路管理者からの通行許可を受けた輸送路にて行う。陸
上輸送には大型トレーラを使用し、輸送路のカーブや橋梁等の輸送空間確保だけで
はなく交通災害防止に努めることとする。風車の組立・据付作業手順としては、分割し
てあるタワーを下段よりクレーンで立ち上げた後、吊上げて風車基礎に取り付け、順々
に組立て一本のタワーとし、その後ナセルをクレーンで吊上げタワー上部に取り付け
る。最後にハブ、ブレードを取り付けて完成とする。
1
1.現況
大
気
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
2.保全
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
1.現況
「和歌山県環境白書平成20年版」によると、和歌山県では平成19年度に12地点で道路
交通騒音調査が行われたが、事業実施区域及びその周辺では測定されていない。
2.保全
記載無し
3.監視
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
(
騒
音
)
低
周
波
音
含
む
「和歌山県環境白書平成20年版」によると、和歌山県内には大気常時測定局が39局
設置されており、事業実施区域及びその周辺には5局設置されている。5局の測定項
目である二酸化硫黄濃度、二酸化窒素濃度、浮遊粒子状物質濃度、光化学オキシダ
ント濃度について調査をしたところ。光化学オキシダント濃度で、測定している2局で環
境基準を超えることがあった。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
予測
騒音
①工事中:記載無し
②供用中:
風力発電所を中心として、地上における騒音レベルを予測した。現況騒音と合成騒音
の予測結果を表1に、また、計画地周辺における騒音減衰予測図を図2に示した。
評価
①工事中:記載無し
②供用中:
予測結果を環境基準と比較することにより影響を検討した。有田市及び旧下津町で
は、騒音に係る環境基準の地域の類型指定はなされていない。また、風車建設予定
地点は都市計画法第8条第1項第1号に定める用途地域の未指定地域である。「騒音
規制法に基づく特定工場等において発生する騒音の時間の区分及び区域の区分ごと
の規制基準の設定」(昭和49年8月20日)によると、用途地域の未指定地域は規制基
準が適用されない。よって、あくまでも参考値であるが、現地の状況から一般地域の類
型A及びBの値を検討基準とした。予測結果と環境基準との比較を表2に示す。予測結
果を検討基準と比較すると、St.1初島町里(夜間)、St.2箕島(昼間・夜間)、St.6宮原町
畑(夜間)以外の地点、時間帯において環境基準を満足する結果となった。環境基準
を満足していない地点のうち、St.1初島町里(夜間)、St.2箕島(昼間・夜間)について
は、現況の値がすでに環境基準を超過していた。ただし、風車からの騒音の寄与分
(St.1:41dB、St.2:36dB)を合成しても、現況からの増加分は0~1dBと僅かであった。
また、St.6宮原町畑(夜間)については、現況値が44dBと環境基準を僅かに満足した
値であったが、風車からの騒音の寄与分(40dB)を合成すると、46dBと環境基準を僅
かに超過した値となった。しかし、騒音の増加は2dBと極めて僅かであった。このことか
ら、ほとんどの地点、時間帯については環境基準を満足する結果が得られ、また、環
境基準を超過する地点、時間帯においても、騒音の増加は0~2dbと極めて僅かである
ことから、環境保全目標の「環境基準を超えないこと。環境基準を現況で超過している
場合は、著しく現状を悪化させないこと。」を満足しており、風車の設置が環境に与える
影響は、軽微であると評価される。
2
振
動
1.現況
「和歌山県環境白書平成21年版」によると、和歌山県では平成20年度に22地点で道路
交通振動調査が行われたが、事業実施区域及びその周辺では測定されていない。
2.保全
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
5.審査結果
①工事中
②供用中
1.現況
水
質
底
質
事業実施区域の南側を流れる有田川は、環境基準類型Aに指定されている。「和歌山
県環境白書平成20年版」によると、環境基準点である保田井堰では年に6回の水質測
定が行われた。その結果、有田川の水質はおおむね良好であるといえる。平成19年度
にはDO、全窒素、全リンで環境基準に適合しない日があった。ダイオキシン類につい
ても、すべての地点で環境基準値に適合していた。
2.保全
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
1.現況
事業実施区域及びその周辺の水底の底質の調査結果を表3及び表4に示す。ダイオ
キシン類はすべての地点で環境基準の基準値に適合していた。
2.保全
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
1.現況
事業実施区域及びその周辺の地形分類図を図3に示す。事業実施区域及びその周辺
は、長峰山地、下津低地及び有田川低地に位置しており、事業実施区域は主に中起
伏山地である。事業実施区域及びその周辺の表層地質図を図4に示す。事業実施区
域及びその周辺は三波川帯に属し、主に緑色片岩及び斑栃岩質岩石が分布する他、
石灰岩やその他の片岩が散在している。また、この周辺には大きな断層は存在しな
い。
地
形
・
3
地
質
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
1.現況
記載無し
2.保全
記載無し
3.監視
記載無し
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し
( ャ
風
車
の
影
2.保全
シ
ー
ド
ッ ー )
フ
リ
カ
1.現況
(1)動物
「有田市誌(有田市、1974)」、「私たちの有田市 市制50周年(有田市、2006)」、「下津
町史 通史編(下津町、1976)」、「第2回自然環境保全基礎調査 動植物分布図 和歌山
県(環境庁、1981)」及び「第4回自然環境保全基礎調査 自然環境情報図 和歌山県
(環境庁、1995)」の既存資料調査による主な動物相を表5に示す。ここで、重要な種と
は表6の選定基準によるものである。
(ア)哺乳類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する哺乳類は7目11科21
種で、表7に示すとおりである。このうち重要な種には、ムササビ(和歌山県学術的重
要)があげられる。
(イ)鳥類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する鳥類は14目36科73種
で、表8(1)、表8(2)に示すとおりである。このうち重要な種には、ミサゴ、ウズラ、サ
ンショウクイなど12科16種があげられる。
(ウ)両生類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する両生類は2目5科9種
で、表9に示すとおりである。このうち重要な種には、カスミサンショウウオ(環境省絶滅
危惧II類、和歌山県準絶滅危惧)、アカハライモリ(環境省準絶滅危惧)、ニホンヒキガ
エル(和歌山県準絶滅危惧)、アカガエル(環境省絶滅危惧II類)、トノサマガエル(和歌
山県準絶滅危惧)があげられる。
(エ)爬虫類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する爬虫類は2目6科11種
で、表10に示すとおりである。このうち重要な種には、イシガメ(環境省情報不足)があ
げられる。
(オ)昆虫類
既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺に生息する昆虫類は17目111科
243種で、このうち重要な種を表11に示す。重要な種には、コオイムシ(環境省準絶滅
危惧、和歌山県絶滅危惧IA類)、ツマグロキチョウ(環境省絶滅危惧II類、和歌山県準
絶滅危惧)など、8科9種があげられる。
4
2.保全
3.監視
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
・ 日没後の工事は行わないこととする。
・ 風車の夜間ライトアップは行わないこととする(航空障害灯を除く)。
・ 鳥類の衝突防止のため、必要に応じて風車ブレードの先端を赤く塗装するなどし、視
認性の向上に努めることとする。
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
(
(1)動物への影響
本項では、動物のうち、哺乳類、両生類、爬虫類、一般鳥類、昆虫類についての予測・
評価並びに保全対策を記載することとし、猛禽類、渡り鳥については、生活史や生息
状況が異なることから、別途、項目を加えて記載することとした。計画地周辺の主な植
生は、常緑果樹園、落葉広葉樹林であった。本計画では、風車は主に、常緑果樹園、
落葉広葉樹林に設置する予定であり、また、工事用道路、管理用道路も同様に、主に
常緑果樹園、落葉広葉樹林などを利用して設置する予定である。計画地周辺に広く分
布している植生のうち、常緑果樹園については、人為的に開発された植生であり、作
物の収穫効率を向上させるため、除草剤の散布等を継続的に行っている地域である。
そのため、常緑果樹園に生息する動物相も単調となり、また、そこに生息する動物の
個体数も、一部、作物を餌とする鳥類などを除き、少ないと考えられる。一方、落葉広
葉樹林を生活の場としている哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類、昆虫類の多くは、風車、
工事用道路、管理用道路の設置に伴い、その生息基盤が一部消失することとなる。し
かし、風車の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工事用道路、管理用道路
の設置については、後述する保全対策で、「工事用道路、管理用道路の設置には、地
形、線形などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることとする。」としており、その
改変規模も大きくはなく、生息域の分断もほとんどないと思われる。さらに、計画地周
辺には、同様な落葉広葉樹林が広く分布していることを考慮すれば、風車設置が動物
の生息及び生息環境に与える影響は、軽微であると予測される。以上のことより、保全
目標の「風車の設置による動物の生息環境の改変を最小限にとどめ、貴重な動物及
びそれに類するものについては保全対策を講じるなど、自然環境の保全に支障を生じ
させない」を満足するものと評価される。
(2)重要な種
現地調査で確認された動物のうち、「文化財保護法(法律第214号)」、「絶滅のおそれ
のある野生動植物の種の保存に関する法律(法律第75号)」、「改訂・日本の絶滅のお
それのある野生生物(環境省)」、「保全上需要な わかやまの自然-和歌山県レッド
データブック(和歌山県)」により整理すると表12に示される6目8科11種の動物(猛禽
類を除く)が確認されている。なお、本項では、確認された鳥類のうち、猛禽類を除く鳥
類についてのみを予測・評価し、タカ科、ハヤブサ科の猛禽類については、別途記載
するものとする。表13(1)~(5)に種ごとの予測・評価結果を示す。
(3)猛禽類
現地調査により確認された猛禽類は1目2科12種であった。このうち、「絶滅のおそれ
のある種の保存法」に指定されている種としてオオタカ、クマタカ、ハヤブサが確認され
た。また、環境省RLに指定されている種として、ミサゴ(準絶滅危惧)、ハチクマ(準絶
滅危惧)、オオタカ(準絶滅危惧)、ハイタカ(準絶滅危惧)、サシバ(絶滅危惧Ⅱ類)、ク
マタカ(絶滅危惧ⅠB類)、ハヤブサ(絶滅危惧Ⅱ類)が確認された。また、和歌山県
RDBに指定されている種として、ミサゴ(準絶滅危惧)、ハチクマ(準絶滅危惧)、オオタ
カ(絶滅危惧Ⅱ類)、ツミ(準絶滅危惧)、ハイタカ(準絶滅危惧)、サシバ(準絶滅危
惧)、クマタカ(絶滅危惧ⅠB類)、ハイイロチュウヒ(準絶滅危惧)、ハヤブサ(絶滅危惧
Ⅱ類)が確認された。上述した希少猛禽類は、計画地周辺を移動経路もしくは、餌場と
して利用している可能性が高いことから、風車の設置が、希少猛禽類へ与える影響に
ついて考察することとする 計画地周辺の植生は 大半が常緑果樹園で占められ そ
、 ー
猛
禽
類
バ
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
5
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
ついて考察することとする。計画地周辺の植生は、大半が常緑果樹園で占められ、そ
の他に落葉広葉樹林、竹林、常緑広葉樹林などが見られる。本計画では、風車は主
に、常緑果樹園、落葉広葉樹林に設置する予定であり、また、工事用道路、管理用道
路も同様に、主に常緑果樹園、落葉広葉樹林などを利用して設置する予定である。計
画地周辺に広く分布している植生のうち、常緑果樹園については、人為的に開発され
た植生であり、作物の収穫効率を向上させるため、除草剤の散布等を継続的に行って
いる地域である。そのため、常緑果樹園に生息する動物相も単調となり、また、そこに
生息する動物の個体数も、一部、作物を餌とする鳥類などを除き、少ないと考えられ
る。一方、落葉広葉樹林を生活の場としている哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類、昆虫類
の多くは、風車、工事用道路、管理用道路の設置に伴い、その生息基盤が一部消失
することとなる。しかし、風車の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工事用
道路、管理用道路の設置については、後述する保全対策で、「工事用道路、管理用道
路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることとす
る。」としており、その改変規模も大きくはない。さらに、計画地周辺には、同様な落葉
広葉樹林が広く分布していること、及び、後述する保全対策やバードストライク防止へ
の取り組みなどを考え合わせると、餌場や移動経路である植生の改変への影響、及
び、そこに生息する餌となる動物への影響については、事業者により可能な範囲で回
避、低減されており、風車設置が猛禽類の生息環境に与える影響は、軽微であると予
測される。以上のことより、保全目標の「風車の設置による猛禽類の生息環境、特に繁
殖に係る環境の改変を最小限にとどめ、貴重な猛禽類及びそれに類するものについ
ては保全対策を講じるなど、猛禽類及びそれに類する鳥類の生息環境及び繁殖環境
に著しい影響を生じさせない。」を満足すると評価された。
(4)渡り鳥への影響
渡り鳥調査の結果、大規模に渡りの群れを形成する種は、春季でサシバ、ツバメ、ヒヨ
ドリ、秋季でノスリ、サシバ、ヒヨドリであった。また、サシバ、ノスリ以外の猛禽類では
ハチクマ、ハイタカ、オオタカ、ツミ、ハヤブサ、チョウゲンボウなどが確認された。これ
らの種の中には渡り鳥ではない鳥類も含まれているが、本調査では季節的な生息地
の変更に伴う移動も含めて、大きな意味での渡りと捉え、渡り鳥への影響を予測・評価
することとした。ヒヨドリやツバメを含む一般鳥類の渡りについては、現地調査の結果
から、尾根直上、または有田川沿いの低い高度を飛行し、移動していることが確認され
た。従って、尾根上約40mの地点に風車ブレードの最下端が位置する、本計画の風車
への衝突の可能性は極めて低いと考えられる。サシバ、ノスリなどの猛禽類について
は、移動の際に風車ブレードの回転する高度(標高約200m~500m)、もしくは、さらに
高度の高いルートを移動することが考えられる。一般的に本県での猛禽類の渡りのメ
インルートは本計画地よりさらに北に位置する加太を中心とした地域であることが知ら
れており、本計画地は、和歌山県での猛禽類の渡りのメインルートの南の端として位
置づけられている。また、現地調査結果より、夏鳥のサシバ、冬鳥のノスリの飛翔が多
く確認されたことから、本計画地は、サシバやノスリなどの渡り鳥の渡りにおける移動
ルートの一部として利用されていることが示唆された。しかし、当該地区で確認された
猛禽類は、数十羽から数百羽といった大規模な群れをなして移動していないこと、ま
た、秋季の渡りの時期には、当該地区から海上にでる個体(西へ向かう個体)は少な
く、方向性に明瞭な一貫性がなかったことなどから、本計画地周辺は、渡りのメイン
ルートではないものと考えられる。現在までにハチクマ、ツミ、ノスリ、サシバ、オオタ
カ、ハイタカ、ハヤブサに関するバードストライクの事例は報告されていない。すなわ
ち、渡り鳥への影響としては、バードストライクよりも、むしろ移動経路の変更などが大
きいと考えられる。しかし、上述のとおり、本計画地周辺は、猛禽類の渡りのメインルー
トではないこと、また、後述する保全対策を講ずることから、渡り鳥への影響は軽減さ
れていると考えられる。よって、本計画が、渡り鳥に与える影響は軽微であると予測さ
れる。以上のことより、保全目標の「風車の設置による渡り鳥の移動経路を保全するた
め、事業者自らが、経済的、安全面を考慮し、最大限の努力を実施すること。」を満足
するものと評価された。
(ア)植物相
「有田市誌(有田市、1974)」、「私たちの有田市 市制50周年(有田市、2006)」、「下津
町史 通史編(下津町、1976)」の既存資料調査によると、事業実施区域及びその周辺
の植物は520種が記載されている。このうち、重要な植物種は表14に示すとおり、18科
22種である。ここで、重要な種とは表6の選定基準によるものである。
(イ)植生
事象実施区域周辺の植生を図4に示す。事業実施区域及びその周辺の尾根上には、
ヤブツバキクラス域代償植生であるコナラ群落、モチツツジ-アカマツ群落が分布して
いるが、その他の大部分を耕作地である常緑果樹園が占めている。
(ウ)重要な植物群落等
「保全上重要なわかやまの自然 -和歌山県レッドデータブック-(和歌山県、2001)」によ
ると、事業実施区域及びその周辺において、図6及び表15に示す6群落が貴重な植物
群落に選定されている。また、文化財保護法に基づく天然記念物を表16に、第4回自
然環境保全基礎調査による巨樹・巨木林を表17にそれぞれ示す。
6
2.保全
植
物
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
生
態
系
2.保全
3.監視
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
(1)植物への影響
計画地周辺の主な植生は、常緑果樹園、落葉広葉樹林であった。本計画では、風車
は主に、常緑果樹園、落葉広葉樹林に設置する予定であり、また、工事用道路、管理
用道路も同様に、主に常緑果樹園、落葉広葉樹林などを利用して設置する予定であ
る。計画地周辺に広く分布している植生のうち、常緑果樹園については、人為的に開
発された植生であり、作物の収穫効率を向上させるため、除草剤の散布等を継続的に
行っている地域である。そのため、常緑果樹園に生育する植物相も単調となり、また、
そこに生育する植物の個体数も、一部の農作物を除き、少ないと考えられる。一方、落
葉広葉樹林は、風車、工事用道路、管理用道路の設置に伴い、その生育基盤が消失
することとなる。しかし、風車の設置には、僅かな敷地しか要さないこと、また、工事用
道路、管理用道路の設置については、後述する保全対策で、「工事用道路、管理用道
路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最小限に止めることとす
る。」としており、その改変規模も大きくはない。さらに、計画地周辺には、同様な落葉
広葉樹林が広く分布していることを考慮すれば、風車設置が植物の生育及び生育環
境に与える影響は、軽微であると予測される。以上のことより、保全目標の「風車の設
置による植物の生育環境の改変を最小限にとどめ、貴重な植物及びそれに類するも
のについては保全対策を講じるなど、植物の生育環境に著しい影響を生じさせない。」
を満足するものと評価される。
(2)重要な種
現地調査で確認された植物のうち、「文化財保護法(法律第214号)」、「絶滅のおそれ
のある野生動植物の種の保存に関する法律(法律第75号)」、「改訂・日本の絶滅のお
それのある野生生物(環境省)」、「保全上需要な わかやまの自然-和歌山県レッド
データブック(和歌山県)」により整理すると表18に示される4科4種の植物が確認され
ている。表19(1)、表19(2)に種ごとの予測・評価結果を示す。
(1)地域を特徴づける生態系の区分
本計画地における地形の分類は、風車が尾根上に設置されることから、その事業実施
区域のすべてが下津低地と有田川低地に挟まれた長峰山地に位置する。従って、本
計画地における「地域を特徴づける生態系の区分」としては、山地の生態系のみが該
当すると考えられる。
(2)地域を特徴づける生態系の注目種・群集の状況
地域を特徴づける生態系の注目種・群集は、該当する1つの生態系区分(山地の生態
系)に生育・生息する主な動物、植物の中から、生態系の状況をより理解しやすくする
ために、可能な限り一般的に知られている種、群集を抽出し、上位性、典型性の観点
から選定した。なお、本計画地周辺には、特殊性の観点から抽出する注目種、及び群
集が存在しないことから、本環境影響評価書から除外した。地域を特徴づける生態系
の注目種・群集を表20に示す。また、これらの一般的な生態、現地確認状況及び推定
される生息基盤の利用状況を表21に示す。
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
7
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
2.保全
3.監視
景
観
4.予測・評価
①工事中
②供用中
予測
予測の項目は、風車の存在、工事用道路及び管理用道路の存在に係る注目種・群集
の生育・生息基盤への影響の程度、並びに地域を特徴づける生態系への影響の程度
とした。表22(1)~(6)に山地の生態系における注目種・群集への影響を示す。
評価
本計画は、位置及び基本構想の段階から、生物の多様性の確保及び自然環境の体
系的保全の観点から検討を加えてきた。また、環境影響を低減するため、後述する保
全対策を実施することにより、より、自然環境に配慮した事業の実施に努めている。こ
れらのことから、環境影響は実行可能な範囲内で回避、または、低減されているものと
思われ、保全目標の「風車の設置による動物・植物の生育・生息基盤の改変を最小限
にとどめ、地域を特徴づける生態系に著しい影響を生じさせない。」を満足するものと
評価された。
(1)地域の景観特性
事業実施区域及びその周辺は長峰山地に位置し、南側には有田川が流れている。植
生は尾根上の一部を除いてほとんどが柑橘園であり、平野部に住宅が並んでいる。
(2)主要な眺望点及び景観資源の分布
第3回自然環境保全基礎調査における自然景観資源調査の結果によると、事業実施
区域及びその周辺には図7及び表23に示す自然景観資源があげられている。また、
表24に和歌山県観光連盟によって選定された和歌山の朝日・夕陽100選を示す。
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
予測
景観の予測は、予測地点に選定した5地点(表25)から撮影した写真を利用して、フォ
トモンタージュを作成することで行った。
① 初島中学校付近
写真1に現況の眺望、写真2に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景、遠景に常緑果樹園が配置しており、計画地となる尾根上には関西電力の送
電線及び鉄塔を確認できる。風車設置後には、尾根上にみられる鉄塔と同様に、遠景
として風車が視認される。
② 箕島駅
写真3に現況の眺望、写真4に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に箕島駅舎、遠景に常緑果樹園や落葉広葉樹林が配置しており、尾根上には
点在する携帯電話用アンテナを確認できる。風車設置後には、風車が視認される。
③ 有田中央大橋付近
写真5に現況の眺望、写真6に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景に有田川、中景に住宅地、遠景に常緑果樹園や落葉広葉樹林が配置してお
り、尾根上には水道タンクや国土交通省無線中継所を確認できる。風車設置後には、
風車が視認される。
④ 宮原橋付近
写真7に現況の眺望、写真8に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
と、近景から中景に住宅地、遠景に常緑果樹園や落葉広葉樹林が配置している。風車
設置後には、風車が視認される。
⑤ 下津小学校
写真9に現況の眺望、写真10に風車設置後の眺望を示す。当地点から計画地を望む
8
と、近景に住宅地、中景に斜面に広がる常緑果樹園、遠景に計画地となる低山地が配
置している。風車設置後には、風車が視認される。
評価
風車を設置することにより、計画区域の稜線上に風車が視認されるが、計画地北側か
らの眺望では、既設の鉄塔と同程度の視認状況となる。また、計画地南側からの眺望
では、稜線上にはっきりと風車が視認される。しかし、平成17年に満20歳以上の男女
2000人を対象として和歌山県が実施した「平成17年度 わかやま県民意識調査(和歌
山県情報館 広報室ホームページ)」によると、「風力発電施設が立ち並ぶ風景も、1つ
の良好な景観である」という回答が53.5%となっており、特に有田圏域(有田市、湯浅
町、広川町、吉備町、金屋町、清水町)では64.7%と、他地域に比べて風力発電に対し
て肯定的なイメージを持っている。また、風車設置による切土や盛土による土地の改
変はみられない。このため、風車の色を背景と違和感がないようなライトグレーを基調
とすることで、景観の現況を著しく阻害することなく、むしろ風力発電という環境にやさ
しいイメージを周辺に与える新たな景観の創出が期待できる。
よって、保全目標である「風車の設置による自然環境の改変を実行可能な範囲で回
避・低減させ、出現する構造物についても自然景観に調和させ、周辺景観への影響を
視覚的に著しく損なわないこと。」を満足すると評価された。
ふ
れ
あ
い
の
棄活
物動
等の
場
・
産
業
廃
1.現況
事業実施区域及びその周辺における人と自然との触れ合い活動の場を、図8及び表2
6に示す。
2.保全
記載無し
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
(
、
教指
2.保全
育定
・ 等障
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉 地 風 3.監視
の施域力
設区設
記載無し
(1)学校、病院その他の環境の保全についての配慮が特に必要な施設の配置の状況
有田市及び海南市(旧下津町地区)における学校、病院その他の配慮が必要な施設
の配置状況を図9及び表27(1)、表27(2)に示す。
(2)電波の状況
和歌山県有田市風力発電事業に伴う、風力発電機設置後の電波障害の影響調査を
目的としている。本計画における風力発電機の設置時期は、現行アナログ放送終了予
定である平成23年7月以降であるため、地上デジタル放送に関する調査としている。事
前調査によると、有田箕島・海南・御坊・有田吉備・和歌山局の各地デジ電波が、風力
発電機の設置後『しゃへい障害』 『 フラッター障害』 『 反射障害』を起こす可能性は低
いと評価された。
・ 工事用道路、管理用道路の設置には、地形、線形などを十分考慮し、改変面積を最
小限に止めることとする。
・ 改変区域の範囲は最小限に留めるよう努める。また、仮設道路などは、鉄板などを
採用し、環境の変化を極力抑えるよう努める。
・ 基礎掘削などにより、植生・表土を改変した場合は、埋め戻し後に植栽などを行い、
植生の回復に努める。なお、植栽などに用いる植物は、極力、郷土種を用いることとす
る。
工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環境への影響を監視できる体
制を整えることとする。なお、結果については、必要に応じ、関係機関へ報告するもの
とする。
9
他設区設
)
、
、
の域置
配指状
置定況
状状等
況況
公電
園波
4.予測・評価
①工事中
②供用中
事後調査
予測
(2)電波の状況
調査結果は、表28のとおり。
評価
(2)電波の状況
『テレビ受信障害予測概要報告書』より、今回設定した調査範囲外の土地に風力発電
機の設置に伴う電波障害が発生する可能性は低いと評価される。また、影響を受ける
可能性があるとして調査を行った7地点について、NO1~NO4地点及びNO6地点につ
いては良好な受信状態であり、障害を与える可能性は低いと評価される。NO5地点周
辺については共同受信設備が設置されており、一般に受信基地では良好に受信可能
なため障害を与える可能性は低いと評価されるが、現状においても受信状態が良好で
はないため、建設中、建設後の受信状況確認が必要である。
NO7地点については、現状においても既に受信不能の状態であった。ただし、地形に
よるしゃへいや建造物・構造物などの影響で、かろうじて受信が出来ている家屋が存
在する場合、複合的な理由により風車設置後に電波障害が発生する可能性や、建設
途中におけるクレーン等の影響により一時的な障害を与える可能性はある。今回の受
信状況を元に、建設中、建設後の受信状況確認が必要と評価された。
(1) 基本的な考え方
本計画における環境影響の予測・及び評価の結果から、すべての項目で、環境への
影響は軽微、または、ほとんどないとの結果が得られている。しかし、公害防止上、あ
るいは、自然環境の保全上の立場から、事前に予測できない面の問題が生じた場合
には、早期に関係機関と協議の上、必要な対策を講じていく考えである。
(2) 監視体制
上記の基本姿勢に基づき、工事中及び供用時における公害発生、あるいは、自然環
境への影響を監視できる体制を整えることとする。なお、結果については、必要に応
じ、関係機関へ報告するものとする。
(3) 監視項目
上述のとおり、すべての環境影響評価項目において、影響は軽微、または、ほとんど
ないとの結果が得られているが、人の生活環境を考慮する上で、特に重要であると考
えられる供用時の騒音について、環境影響評価段階で予測しえなかった著しい悪影響
の発生がみられた場合には、必要に応じて騒音レベルの測定を実施する。なお、騒音
レベルが保全目標を上回る結果となった場合には、騒音レベルを低減する保全対策を
講じることとする。
その他特記事項
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
10
【資料3-25-5】
方法書の審査書(案)
No.
25
発電所名(仮称)
度会・南伊勢町風力発電所
事業者名
安藤建設株式会社
事業実施区域
三重県度会町、南伊勢町 地内
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
・機種:E82型式(ENERCON社)出力2,300 kW級×15基 = 34,500 kW
ハブ高さ:78 m
ローター直径:82 m
・年間発電量:約80,000 MWh 約19,000世帯の年間消費電力量
注)年間風速6.7 m/s、1世帯あたりの年間電力消費量4,200 kWhとした場合
工事の内容
記載なし
大気質
「三重県環境白書平成22年版」によると、三重県内には大気汚染監視地点が22点設
置されているが、事業実施区域及びその周辺には存在しないため、最も近い伊勢市
内の一般環境大気測定局(伊勢厚生中学校)における観測結果を以下に示す。
事業実施区域及びその周辺は伊勢市の測定点によりも交通量が少ないため、大気
汚染項目の濃度は低いと考えられる。事業実施区域及びその周辺の大気汚染の発
生源としては、県道22号及び46号などを利用する車両から発生する排気ガスが挙げ
られる。なお、実施区域及びその周辺に工場等の大気汚染の固定発生源は存在しな
い。
・二酸化硫黄の測定結果は環境基準を達成している。
・二酸化窒素の測定結果は環境基準を達成している。
・浮遊粒子状物質の日平均値の98%値は環境基準を達成している。
・光化学オキシダントの昼間の1時間値が0.06ppm(環境基準)を超えた時間数は、有
効測定時間数の6.7%にあたる366時間であった。
騒音(低周波音を含む)
振動
平成21年度の測定地点における自動車交通騒音は、昼夜とも環境基準を達成して
いる。
事業実施区域及びその周辺に騒音の測定地点は存在しないため、事業実施区域に
最も近い伊勢市内の自動車交通騒音測定地点における観測結果は観測結果は適
合している。
1
水質
底質
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
「平成20年度公共用水域及び地下水の水質測定結果(三重県)」によると、宮川及び
支川の一之瀬川の環境基準に係る類型指定はAA類型となっている。南伊勢町の河
川は環境基準の類型指定はなく、公共用水域水質測定は実施されていない。
海域に関しては、宮川が注ぐ伊勢地先海域は環境基準のB類型(栄養塩類は類型
Ⅱ)、南伊勢町の海域は五ヶ所湾が環境基準のA類型(栄養塩は類型Ⅰ)に指定され
ている。
①河川の水質
宮川の測点では、pH、BOD、SSは環境基準を達成しているが、DOの適合率は92%、
大腸菌群数は全ての測定値が環境基準を達成していない。一之瀬川の測点では、
pH、DO、SSは環境基準を達成しているが、BODの基準への適合率は92%、大腸菌
群数の適合率は17%であった。
健康項目の測定結果は表3-1-11に示すように、宮川、一之瀬川とも測定項目の全
てが環境基準を達成している。また、ダイオキシン類においても一之瀬川の測点で環
境基準を達成している。
② 海域の水質
伊勢地先海域の測点では、DO、油分等は環境基準を達成しているが、pH、COD、
全窒素、全燐の適合率はそれぞれ92%、83%、67%、83%であった。五ヶ所湾の測
点では、油分等、大腸菌群数は環境基準を達成しているが、pH、DO、CODの基準へ
の適合率はそれぞれ、92%、58%、79%であり、栄養塩類に関しては全窒素、全燐と
も基準への適合率は67%であった。
健康項目の測定結果は、伊勢地先海域、五ヶ所湾とも測定項目の全てが環境基準
を達成している。また、ダイオキシン類についても伊勢地先海域、五ヶ所湾の測点と
も環境基準を達成している。
河川に関しては、一之瀬川の飛瀬浦橋でダイオキシン類の測定が行われており、環
境基準を達成している。
また、海域では伊勢地先海域のSt4及び五ヶ所湾のSt1で測定が行われており、とも
に環境基準を達成している。
(1)地形の区分及び分布
事業実施区域及びその周辺は紀伊山地の東端にあたり、大部分が山地の一般斜
面に分類されている。風力発電施設建設予定地から1.2㎞の範囲においては、山地
の一般斜面に、山頂山麓緩斜面及び急斜面が点在している。
(2)地質の概要
事業実施区域及びその周辺の地質は、事業実施区域の南端付近を東西に走る断層
線で二分され、断層線の北側は泥岩・砂岩・緑色岩・石灰岩が広く分布し、その中を
チャートが東西に帯状に分布している。断層線の南側は砂岩・泥岩層が主体を成して
いる。
(3)学術上又は希少性の観点からの重要な地形及び地質の分布
風力発電施設建設予定地から1.2㎞の範囲においては「日本の地形レッドデータ
ブック第1集」(日本の地形レッドデータブック作成委員会 1994)に記載されている地
形・地質は存在しない。
記載なし
2
①哺乳類
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内で記録されてい
る哺乳類は42種である。また、南伊勢町及び度会町で確認された重要な哺乳類は6
種である。
② 鳥類
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内で記録されてい
る鳥類は239種である。また、「南勢町誌(南勢町 1985)」によると旧南勢町で確認さ
れている鳥類は40種である。「三重県レッドデータブック2005動物」によれば、南伊勢
町及び度会町で確認された重要な鳥類は17種である。
③ 両生類
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内で記録されてい
る両生類は22種である。また、同書によれば、南伊勢町及び度会町で確認された重
要な両生類は2種である。
④ 爬虫類
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内で記録されてい
る爬虫類は15種である。また、同書によれば、南伊勢町及び度会町で確認された重
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 要な爬虫類は4種である。
⑤ 魚類
り含む)
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内で記録されてい
る淡水魚類は145種である。ま「三重県レッドデータブック2005動物」及び「南勢町誌」
によれば、南伊勢町及び度会町で確認された重要な淡水魚類は表3-1-25に示す8種
である。
⑥ 昆虫類
「三重県レッドデータブック2005動物(三重県 2006)」よると三重県内の昆虫類は
7,000種を超えるとされている。また、「南勢町誌(南勢町 1985)」に旧南勢町の生息
種として12種、「第2回自然環境保全基礎調査 動植物分布図 三重県(環境庁
1981)」には南伊勢町及び度会町における学術上重要な昆虫類として32種の記載が
ある。
「三重県レッドデータブック2005動物」、「南勢町誌」、「第2回自然環境保全基礎調査
動植物分布図 三重県」によれば、南伊勢町及び度会町で確認された重要な昆虫類
は表3-1-26に示す40種である。
植物
事業実施区域周辺は三重県の南勢地域に位置し、気候的には温暖多雨であり、暖
温帯性植物が多くを占めている。
ア 維管束植物
「三重県レッドデータブック2005植物・キノコ(三重県 2006年)」によると三重県内に
生育する維管束植物は約3,000種を超えるとされている。南伊勢町及び度会町で確
認記録のある重要な植物種(維管束植物)は99種である。
イ 蘚苔類
「三重県レッドデータブック2005植物・キノコ(三重県 2006年)」によると三重県内に
生育する蘚苔類としては、蘚類537種、苔類287種が記録されている。このうち、南伊
勢町及び度会町で確認記録のある蘚苔類は15種である。
生態系
記載なし
景観
(1)景観資源
岩柱群の東宮俣が事業実施区域近傍に位置している。
(2)
南伊勢町の眺望点は全て熊野灘のリアス式海岸を望む眺望点である。
ふれあいの活動の場
南伊勢町:浮島パークなんとう、海ぼうず、龍仙山、南海展望公園、鵜倉園地、蛍楓
園
度会町:宮リバー度会パーク、日の出の森、牛深山、獅子ヶ岳、ふれあい広場栗山、
ルネッサンスの森
3
産業廃棄物等
南伊勢町及び度会町で発生した一般廃棄物は、大部分が直接焼却処分されている。
次いで多い処理の形態は資源化である。
南伊勢町及び度会町で発生したし尿は、すべてし尿処理施設で処理されている。
南伊勢町の水源保護地域内で、産業廃棄物の処理施設を設置する事業や水源の水
質を汚濁させ、若しくは水源の枯渇をもたらし、若しくは水源の取水の施設の水位を
著しく低下させ、又はそれらのおそれのある施設を設置する事業を行おうとするとき
は、あらかじめ町長と協議するとともに、関係地域住民及び利害関係人等に対し、事
業の計画及び内容を周知させるため、説明会の開催またはその他の措置を取らなけ
ればならない。また、度会町の水道水源保護地域内において水質を汚濁させ、水源
の枯渇をもたらす恐れのある事業を行おうとするときは、あらかじめ管理者と協議す
るとともに、関係地域の町民に対し、当該対象事業の計画及び内容を周知させるた
め、説明会の開催その他の措置をとらなければならない。
南伊勢町及び度会町における学校、病院その他の配慮が必要な施設の一覧及び事
業実施区域及びその周辺における施設の位置は方法書のとおり。
その他
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
別表第5より以下が選定しなかった項目
地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動の場
(
参考項目との差異
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
(自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価については記載していない。)
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物、植物、生態系、景観
選定しなかった評価項目
大気質(窒素酸化物・粉じん等)、振動、水質、地形及び地質、その他(日照障害)、人
と自然との触れ合いの活動の場
記載なし
(
工事の実施
調
査詳
・細
予は
4
方法書(5.調査、予測及び評価の手法)参照。
)
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
5
【資料3-26-6】
準備書の審査書(案)
No.
26
発電所名(仮称)
姫神ウィンドパーク
事業者名
エコ・パワー株式会社
事業実施区域
岩手県岩手郡岩手町川口地区~玉山村日戸地区(P3~P5参照)
事
業
特
性
大
気
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
1,500kW×20基。合計出力30,000kW。
ブレード直径約70m。ブレード中心高さ65m。
送電線設備 容量:22kV 総延長:約15km 電柱高さ:約12m
着工・運開時期は未定。
工事の内容
仮設・搬入路工事5月~8月
基礎工事6月~10月
送電線工事5月~11月
風力発電機組立据付工事8月~10月
変電所 基礎工事9月~10月
変電所 据付工事5月~7月
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域及びその周囲では、国、県及び玉山村による調査は実施されてい
ない。
2.保全
(
騒
音
事業の内容
変圧器の設置計画
変圧器の設置計画として、居住地からの距離がより遠くなるA案を採用し、騒音の影響
の低減に努める。(P106参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域に最も近い居住地域
において44dB 程度と予測され、将来の騒音の増加はわずかに1dBに抑えられるものと
予測された。
本地域においては、風力発電機が稼働するような有風時においては、風のうなりや草
木のざわめきにより、現況の騒音レベルも大きく上昇するものと考えられる。したがっ
て、風力発電機が稼働しても、調査地域の騒音はほとんど変化せず、騒音の影響は小
さいものと評価される。
(P106参照)
)
低
周
波
音
含
む
低騒音タイプの風力発電機の採用
風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図るため、
低騒音タイプである3枚ブレード型風力発電機を採用することとしている。
1
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域及びその周囲の地形は主に中~小起伏山地となっている。このうち
姫神山から南北に伸びる尾根上には中起伏山地が分布し、山地斜面には小起伏山地
が分布する。また、送電線エリア北部の古館川流域には扇状地性低地Ⅰが分布してい
る。
また、対象事業実施区域及びその周囲の表層地質は北上山地の基盤となる古生層か
らなり、これに姫神山の全体の山体を形成する花崗山が入り込んでいる。(P16参照)
振
動
水
質
底
質
地
形
・
地
質
2.保全
3.監視
改変区域外への立ち入り制限
全体的に軟弱な表層土が形成されているため、改変を予定する区域外への工事関係
者の立ち入りを制限し、斜面崩壊等を未然に防止する。
土砂流出防止策の実施
土砂流出防止柵等を設置することにより、土砂の流出を防止し、必要以上の土地の改
変を抑制する。(P110参照)
記載なし
2
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置に伴う改変予定区域は、現地調査による岩塊流の確認位置からは
離れており、重要な地形に対する直接的な影響は小さいものと評価される。
なお、予測における不確定要素としては、風衝地の牧野であることから土地の風化が
進みやすく、やや不安定な表層地質であることが挙げられる。(P110参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
「村史たまやま」、「いわてレッドデータブック」等の資料により、玉山村で記録されてい
る動物を抽出した。哺乳類については7目13科38種、鳥類については15目35科106種、
爬虫類については1目4科9種、両生類については2目6科10種、魚類については4目5科
10種、昆虫類については20目110科387種、陸生貝類については1目1科1種が確認され
ている。
風力発電機エリア周辺では、希少猛禽類の飛来情報が得られているほか、草地性鳥
類及び昆虫類等、特徴的な動物が多く記録されている。(P20参照)
2.保全
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による採餌や休
息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
風力発電機への航空障害灯の設置あるいは塗色
風力発電機に航空障害灯を設置したり塗装を施すことにより、鳥類からの視認性を高め、衝突
の可能性の低減に努める。
ライトアップの抑制
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報告されて
いる。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する原因となっている。
したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突の可能性を低減するため、ライトアップは行わない
こととする。
一時的な運転制限
多数の渡り鳥が通過した区域に建設が予定されるNo.12風力発電機については、渡りが多く見ら
れる時間帯の運転を制限し、鳥類の衝突を回避する。
樹木伐採の制限
建設に伴う搬入路に関しては、極力既存の道路を使用する。また、森林の伐採を局所的な拡幅
箇所などの最小限のものにとどめる。
土砂流出防止策
風力発電機エリアに土砂流出防止柵を設置することにより周辺地域への土砂流出を防止し、必
要以上の土地の改変を抑え、動物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
騒音・振動防止対策
工事に使用する重機は、極力低騒音・低振動型ものを使用する。
コンクリート柱の採用
本事業に伴って設置する送電線の支持物としては、小規模なコンクリート柱を使用し、これを既
存の道路に沿って建注することで、環境の改変を最小限にとどめる。
(P202~P203参照)
3.監視
記載なし
シ
ド
ッ
フ
リ
(
、 ー
猛
禽
類
バ
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
3
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺に生息する注目すべき動物のうち、オオジシギやノビ
タキ、フクロウやサンショウクイについては、地形の改変による生息環境の減少や、施
設の稼働に伴う騒音による生息環境の悪化が、ともにわずかながら予測された。オオ
ジシギについては、特長的な飛翔行動により現時点ではブレード等への接近・接触の
可能性を予測することには不確実性を伴うものと評価される。他の動物全般に対して
は、風力発電機エリア及び送電線エリアともに、事業の実施に伴う改変面積が小さいこ
と、周辺には同様な環境が広がっていることから、影響は総じて小さいものと評価され
る。
特に影響が懸念される鳥類の移動経路の遮断、阻害、さらには回転するブレード等へ
の接近・接触といった影響要因に関しても、鳥類が予め飛翔経路を変え、迂回するため
の空域が広く確保されていることから、その可能性は低いものと評価される。(P202参
照)
1.現況
「村史たまやま」、「いわてレッドデータブック」等の資料により、玉山村で記録されてい
る植物を抽出した。シダ植物については13科44種、裸子植物については4科6種、種子
植物については112科711種が確認されている。
風力発電機エリア周辺では、姫神山で高山性の種を始め多く記録されているが、外山
地区等では湿地性の種に特徴的なものが多く記録されている。(P20参照)
植生の早期回復
土工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する。ま
た、牧草地には牧草の種子の吹き付けを行い、現状の植生の早期回復に努める。
植
物
樹木伐採の制限
建設に伴う搬入路に関しては、極力既存の道路を使用する。また、森林の伐採を局所
的な拡幅箇所などの最小限のものにとどめる。
2.保全
土砂流出防止策
風力発電機エリアに土砂流出防止柵を設置することにより周辺地域への土砂流出を防
止し、必要以上の土地の改変を抑え、動物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
コンクリート柱の採用
本事業に伴って設置する送電線の支持物としては、小規模なコンクリート柱を使用し、
これを既存の道路に沿って建注することで、環境の改変を最小限にとどめる。
(P253参照)
生
態
系
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置などに伴う改変面積がきわめて小さいこと、周辺には同様な環境が
広がっていることから、本事業の実施による植物相及び植生に与える影響は総じて小
さいものと評価される。(P252参照)
1.現況
対象事業実施区域及びその周囲における評価は風力発電機エリア周辺は生物的環境
の評価が高く、その結果保全レベルの最も高いAランクが2メッシュ設定されており、精
査及び必要に応じた保全対策を要する地域と示されている。
送電線エリア周辺で評価が高い区域は、姫神山と丹藤川が含まれるメッシュで、その
他の保全レベルは低い。(P21、P24参照)
2.保全
「動物」、「植物」で記載したとおり、適切な環境保全措置を実施するものとしている。
(P291参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
典型性に指標種としたオオジシギやノビタキについては当該地域の個体群に及ぼす影
響は大きくないものと予測された。また、その他の指標種は、いずれも対象事業実施区
域内では生息・生育が確認されておらず、総じて事業の実施に伴う影響は小さいものと
考えられることから、本事業の実施が当該地域の生態系に及ぼす影響は全般的に軽
微であるものと評価される。
4
1.現況
2.保全
景
観
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
風力発電機エリアには姫神山からなだらかに続くスカイラインが形成されており、盛岡
市を含む広い範囲から眺望されている。また、風力発電機エリアは、良好な眺望景観
であるとともに、良好な眺望が得られる視点場でもあり、岩手山や玉山から盛岡に至る
市街地を見渡すことができる。「玉山村景観基本計画」では、このような場所は展望広
場等の整備等によって活用するものとしている。(P25~P26参照)
灰白色の塗装
周囲から浮き立つことのないよう、風力発電機を灰白色に塗色する。
整然とした配置計画
風力発電機を稜線に沿って一列に配置し、整然とした印象を与えるように努める。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機をが設置される地域の標高が高いため、周辺からの主な眺望のほとんど
は空が背景となり、山並みの稜線の分断等は起こりにくいものと予測された。一方で、
見下ろすような眺望となる姫神山頂からの視点においては、背景が牧場あるいは森林
となることから、距離的に近い風力発電機はやや目立ちやすくなるものと予測された。
天峰山など、ごく近傍からの視点場においては、圧迫感を覚える者もあると考えられる
が、日戸など周辺の住民からは、風力発電機が細い形状であることなどから、生活者
に与える影響の程度は小さいものと評価される。
1.現況
風力発電機エリアは、外山早坂高原県立自然公園に隣接し、野外活動の場となってい
る。
外山地域はワラビの産地として有名で、風力発電機エリア付近でも天峰山西斜面の疎
林や牧場周辺のススキ草地にワラビが多く、初夏には山菜採りがよく見られる。
風力発電機エリアの東部には、家族旅行等の野外活動施設やワカサギの氷上釣りで
賑わう岩洞湖があり、家族旅行村にはオートキャンプ場、テニスコート等の設備が整備
されている。
(P27~P28参照)
2.保全
姫神山への登山道を分断しないよう、本事業に伴う送電線は既存の道路に沿ってコン
クリート柱により敷設する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
事業の実施に伴い、姫神山の登山等への影響は生じないものの、天峰山でのパラグラ
イダーの利用性及び快適性については部分的に損なわれる可能性が示唆された。し
かしながら、これより、パラグライダーの飛行は、主に風力発電機が稼働しないような
弱風時が適していると予測され、これより人と自然との触れ合い活動の場に対する影
響は小さいものと評価される。
教育・医療・福祉施設の配置状況:玉山村には小学校が8校、中学校が4校あり、風力
発電機エリアに最も近いものでは、城内地区にある城内小学校があげられるが、約4k
mの距離がある。また、病院、一般診療所等の医療施設、児童館、保育園、養護老人
ホーム等の社会福祉施設は、市街地や集落に集中しており、風力発電機エリアの近傍
には存在しない。(P32、P35参照)
1.現況
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な盛岡局のテレビ受信電波を対
象として実施した。(P115参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等障
医環害
療境
2.保全
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、アンテナの高性能化、共同受信施設の設置等、その状況に応じた適切な対応策の
検討を行うものとする。(P122参照)
既設風力設置状況:記載なし
5
他
)
、
、
の域置
配指状
置定況
状状等
3.監視
況況
公電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:風力発電機の設置に伴い、一部の防災行政無線施設に対し遮蔽による受
信レベルの減衰が予測された。また、テレビジョン受信電波に関しては、対象事業実施
区域の北東方向に位置する居住地域や共同受信施設に対して反射障害が生じる可能
性が示唆された。
ただし、風力発電機による影響範囲を正確に予測することは、現時点での化学的知見
及び予測技術では困難であり、影響が発生し得る地区等を中心に、慎重に経過を確認
していくことが重要である。(P122参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
本事業の実施後に何らかの影響が生じているとの情報が得られた場合には、速やか
にその状況を確認する方針である。
地形・地質
現在牧野として利用されている区域を中心に、定期的に巡回を行いながら、不安定な
表層土の状況の監視に努める。
事後調査
電波障害
遮蔽障害及び反射障害が発生し得る地区等を中心に、慎重に経過を確認していくとと
もに、風力発電機の稼働後に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、
現況の調査地点における受信状況の確認調査を行うこととする。
動物
草地性鳥類のオオジシギについては、特長的な飛翔行動により現時点ではブレード等
への接近・接触の可能性を予測することには不確実性を伴うものと評価されている。し
たがって、同種に対する最新の知見の収集に努めるとともに、第Ⅱ期計画の運転開始
後にはその影響を確認するための事後調査を実施する。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
6
【資料3-27-5】
方法書の審査書(案)
No.
27
発電所名(仮称)
石狩湾新港ウインドファーム(仮称)
事業者名
エコ・パワー株式会社
事業実施区域
北海道石狩市 新港中央、新港西、新港東、新船町 各地区
北海道小樽市 銭函地区
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
対象事業実施区域内に最大30,000kW 程度の風力発電機の設置を予定している。
なお、今後、北海道電力との系統連系協議及び用地管理者との調整によって、風力
発電機の設置基数及び発電所の定格出力を決定する計画である。
総発電能力 30,000kW(最大)
風力発電機の定格出力 2,000kW~3,600kW 程度 1基あたりの定格運転時の出力
ブレード枚数 3 枚
ハブ高さ 60m~80m前後 ブレードの中心の高さ
ローター径 80m~110m前後 ブレードの回転直径
工事の内容
①仮設・搬入路工事 約6 ヶ月
②基礎工事(風力発電機・変電設備) 約6 ヶ月
③電気(電線路)工事 約10 ヶ月
④風力発電機組立据付工事 約4 ヶ月
⑤変電設備据付工事 約2 ヶ月
⑥試運転・試験検査 約4 ヶ月
大気質
対象事業実施区域及びその周辺では、国及び地方公共団体が設置している一般環
境大気測定局が1 局あり、二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質等の大気環
境
の常時測定が行われている。
また、ダイオキシン類については2 地点で測定が行われている。
・二酸化硫黄の測定結果は環境基準を満たしている。
・二酸化窒素の測定結果は環境基準を満たしている。
・浮遊粒子状物質(SRM)測定結果は、環境基準を満たしている。
・対象事業実施区域及びその周辺における光化学オキシダントの状況については、
樽川測定局において測定が行われており、平成22 年度の測定結果は環境基準を超
過し
ている。また、年平均値の経年変化は、横ばい傾向である。
・ダイオキシン類の測定結果は環境基準を満たしている。
騒音(低周波音を含む)
対象事業実施区域及びその周辺における道路交通騒音の状況は、石狩市の道路4
路線において面的評価が行われており、全ての調査区間における道路交通騒音は、
環境基準を満たしている。
振動
記載なし
1
水質
底質
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
周辺海域における水質は、北海道により7 地点で定期的な測定が実施されている。
周辺海域における生活環境項目に係る平成22 年度の水質測定結果は、海域におけ
る水質汚濁の代表的な指標である化学的酸素要求量(COD)の環境基準の適合※2
状況
は、地点④において基準値を超過しており、その他の地点は適合している。
周辺海域の測定地点における化学的酸素要求量の平成18~22 年度の経年変化
は、化学的酸素要求量は微増傾向にある。
b) 人の健康の保護に関する項目(健康項目)
健康項目に係る環境基準は、全ての公共用水域に対して一律に基準が定められて
いる。
周辺海域における健康項目に係る平成22 年度の水質測定結果は、全ての測定地
点で適合している。
記載なし。
1) 地形の状況
対象事業実施区域及びその周辺の地形の状況は、図 3-1-3-1 のとおりである。
石狩湾に面する海岸部には石狩砂丘及び海浜・砂堤・砂州が分布し、内陸部へ向け
て浜堤列平
野が広がっており、さらに内陸側は紅葉山砂丘となっている。南東の内陸部及び茨
戸川周辺ははん濫平野となっている。
対象事業実施区域の地形は、一部が埋立地となっており、一部が盛土・切土及び浜
堤列平野となっている。
2) 地質の状況
ア.表層地質
石狩湾に面する海岸部には砂・礫及び細粒砂、紅葉山砂丘には細粒砂、浜堤列平
野には中・細粒砂が広く分布しており、内陸部及び茨戸川周辺のはん濫平野には粘
土・シルトを主として、一部が砂に分類されている。
対象事業実施区域の表層地質は、一部が石狩砂丘砂(細粒砂)及び花畔砂層(中・
細粒砂)に分類されている。
イ.表層土壌
海岸部には砂丘未熟土が広く分布し、内陸部、茨戸川周辺及び海岸部のうち南西部
には泥炭土、グライ低地土、褐色低地土、灰色低地土が分布している。
対象事業実施区域の表層土壌は、大半が砂丘未熟土壌に分類している。
記載なし
2
(1) 動物の生息の状況
1) 陸域の動物の状況
ア.野生動植物保護地区の分布
「野生動植物保護地区内訳表」(平成24 年3 月現在、環境省自然環境局ホームペー
ジ)によると、北海道には野生動植物保護地区が1 箇所存在する。対象事業実施区
域及びその周辺には、存在していない。
イ.既存資料調査
対象事業実施区域及びその周辺における動物の生息の状況について、既存資料に
より整理した。動物相の概要は方法書表 3-1-4-1 参照。
対象事業実施区域及びその周辺における動物の注目すべき生息地について、既存
資料により整理した結果、「北海道自然環境保全指針」(平成元年 北海道)におい
て、すぐれた自然地域として抽出された石狩海岸のすぐれた自然の要素として、エゾ
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 アカヤマアリ及びキタホウネンエビの生息地が確認されている。
2) 海域の動物の状況
り含む)
海域の動物の状況は、周辺海域を対象に、既存資料により整理した。
ア.海域の動物相の概要
海域の動物については、「石狩湾新港地域に係る環境影響評価書(確定)」(北海
道、平成9 年)によれば、海域の動物相の概要は方法書表 3-1-4-4 参照。
イ.干潟、藻場、さんご礁
干潟、藻場及びさんご礁は「第4 回自然環境保全基礎調査 干潟、藻場、サンゴ礁調
査」(環境庁、平成6 年)及び「第7 回自然環境保全基礎調査 浅海域生態系調査」
(環境省、平成19、20年)によれば、周辺海域で確認されていない。
ウ.海域の動物の重要な種
海域の動物の重要な種は、既存資料調査で確認された種について、学術上又は希
少性の観点から選定した。その結果は方法書表 3-1-4-6 のとおりである。
植物
1) 陸域の植物の状況
ア.陸域の植物相の概要
対象事業実施区域及びその周辺における現存植生は、海岸線にハマナス群落、ハ
マニンニク-コウボウムギ群集等の砂丘植生が分布する。海岸の後背地には防風
保安林としてカシワ群落、茨戸川沿いにはヤナギ高木群落がそれぞれ分布するが、
その他の地域では、ほとんどがオオヨモギ群落、畑雑草群落、市街地、工場地帯と
なっている。
イ.既存資料調査
対象事業実施区域及びその周辺における植物の生育の状況について、既存資料に
より整理した。植物相の概要は方法書表 3-1-4-7 のとおりである。
ウ.陸生の植物の重要な種及び重要な群落等
植物の重要な種及び重要な群落等は、既存資料調査で確認された種について、学
術上又は希少性の観点から選定した。その結果は方法書表 3-1-4-9 のとおりであ
る。
重要な群落等の状況は方法書図 3-1-4-2 のとおりである。
2) 海域の植物の状況
海域の植物の状況は、周辺海域を対象に、既存資料により整理した。
ア.海域の植物相の概要
海域の植物については、「石狩湾新港地域に係る環境影響評価書(確定)」(北海
道、平成9 年)によれば、海域の植物相の概要は方法書表 3-1-4-10 のとおりであ
る。
イ.海域の植物の重要な種
海域の植物の重要な種は、既存資料調査で確認された種について、学術上又は希
少性の観点から選定した。その結果は方法書表 3-1-4-12 のとおりである。
3
生態系
1) 環境類型区分
対象事業実施区域及びその周辺の環境は、地形及び植生の状況から、樹林、乾生
草地・畑地、造成地・市街地、海浜、湿性草地及び河川・池沼の6つの環境類型に区
分される。その大半は低地の乾生草地・畑地又は造成地・市街地で、海岸線沿い等
に海浜、樹林が帯状に分布する。これ以外は、内陸部の河川で河川・池沼がみられ、
この周辺に湿生草地がみられる。対象事業実施区域の環境類型区分は、大部分が
造成地・市街地であり、わずかに樹林、乾生草地・畑地及び海浜がある。
2) 生態系の概要
対象事業実施区域及びその周辺の生態系の概要については、既存資料により整理
した。
既存資料において生息・生育が確認されている主な動植物から考えられる食物連鎖
の概要は以下のとおりである。
対象事業実施区域及びその周辺には、環境類型区分として樹林、乾性草地、湿性草
地、海浜、耕作地、市街地・造成地及び河川・池沼等がみられる。
樹林では、主に海岸線沿いの砂丘林であり、下位の消費者である樹林性の昆虫類
が、エゾアカガエル等の両生類又はウグイス、カワラヒワ等の鳥類に捕食される。両
生類及び鳥類は、さらに上位のエゾタヌキやキタキツネに、カワラヒワ等の鳥類は猛
禽類のオオタカに捕食される生態系が、構成されていると考えられる。
海浜では、昆虫類等を捕食するシギ・チドリ類、ショウドウツバメが食物連鎖の中位に
位置し、魚類を捕食するミサゴが上位に位置している生態系が構成されていると考え
られる。湿性草地では、昆虫類を捕食するエゾアカガエル等の両生類やコヨシキリ、
ハクセキレイ、オオジュリン等の鳥類が食物連鎖の中位に位置し、エゾタヌキ、キタキ
ツネが上位に位置する生態系が構成されていると考えられる。
河川・池沼では、水生昆虫類等が魚類に捕食され、魚類はアオサギ、カワセミ等の鳥
類に捕食される生態系が構成されていると考えられる。
景観
景観の状況については、広大な石狩平野の海岸域に位置する石狩湾新港地域の視
認性を踏まえ、対象事業実施区域周辺の5km 程度の範囲を対象に既存資料より整
理。
1)景観資源の状況
①生振、②石狩海岸、③石狩砂丘、④紅葉山砂丘
2) 主要な眺望点の状況
①おたるドリームビーチ、②紅葉山、③川の博物館、④青葉公園、⑤石狩浜海浜植
物保護センター、⑥狩河口橋
ふれあいの活動の場
対象事業実施区域及びその周辺における人と自然との触れ合いの活動の場の状況
について、既存資料により整理した。
① オーシャンパーク(パークゴルフ)
② 石狩川歴史の森
③ 石狩川・茨戸川
④ 石狩防風林
⑤ 青葉公園
⑥ はまなす国体記念石狩市スポーツ広場
⑦ 若葉公園
⑧ 紅葉山公園
⑨ 石狩ふれあいの杜公園
⑩ 樽川公園
⑪ 一般道道真駒内茨戸東雁来自転車道線
記載なし。
産業廃棄物等
対象事業実施区域については、海岸沿いの保安林や工業専用地域、準工業地域と
なっている。しかし、対象事業実施区域周辺には一般住宅や学校、病院等が点在し、
環境保全上配慮する必要のある施設が点在している。
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 環境保全上配慮すべき施設としては、対象事業実施区域から南東約1.2km 付近に位
状況、公園指定等環境保全地 置する保育所が存在する。
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
4
参考項目との差異
以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・浮遊粒子状物質、粉じん)、水質汚濁(化学的
酸素要求量、浮遊物質量、底質)
[造成等の施工による一時的な影響]温室効果ガス、廃棄物等
[地形改変及び施設の存在]海生動物(重要な種及び注目すべき生息地)、海生植物
(重要な種及び群落)
[施設の稼働]
(
選定した評価項目
[工事用資材等の搬出入]大気汚染(窒素酸化物、浮遊粒子状物質)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]騒音、振動
[造成等の施工による一時的な影響]水質汚濁(浮遊物質量、底質)、陸生動物(重要
な種及び注目すべき生息地)、海生動物(重要な種及び注目すべき生息地)、陸生植
物(重要な種及び群落)、海生植物(重要な種及び群落)、生態系の保全、人と自然と
の触れ合いの活動の場
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
(
記載なし
方法書「4-2調査、予測及び評価の手法の選定並びに選定理由」参照。
)
工事の実施
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
選定した評価項目
[地形改変及び施設の存在]電波障害、地形及び地質(重要な地形及び地質)、陸生
動物(重要な種及び注目すべき生息地)、陸生植物(重要な種及び群落)、生態系の
保全、景観、人と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]騒音、日照阻害(シャドーフリッカー)、低周波音、陸生動物(重要な種
及び注目すべき生息地)、生態系の保全
5
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
6
【資料3-28-6】
準備書の審査書(案)
No.
28
発電所名(仮称)
柳山ウインドパーク
事業者名
株式会社ワット
事業実施区域
鹿児島県薩摩川内市高江町、久見崎町
(P3.図2.2-1 対象事業実施区域の位置 P4.図2.2-2 風力発電機の設置計画位置図
参照)
事
業
特
性
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
大
気
事業の内容
2,300kW×12基。27,600kW。ブレード直径82m。ブレード中心高さ78m。
送電線設備 電圧:22kVまたは33kV、総延長:約15km、敷設方法:架空および埋設。
着工・運転開始時期は未定。
工事の内容
工事期間は14カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~8カ月目、据付工事
は着工より10~14ヶ月目、電気・計装工事は着工より4~14ヶ月目を予定している。
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準が定められており、対象事業実施区域周辺は11.5となっている。
また、ばいじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、
発生施設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが
適用されるばい煙発生施設は設置されない。(P64~P65参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
鹿児島県においては、「騒音に係る環境基準」については薩摩川内市を含む18市10町
において、類型指定を行っている。
薩摩川内市における環境基準の地域類型は、都市計画法に基づく用途地域に応じて
示すとおり指定されているが、対象事業実施区域及びその周辺は指定地に該当して
いない。
(P73~P78参照)
2.保全
風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図るため、
低騒音タイプであるギアレス型風力発電機を採用することとしている。(P124参照)
3.監視
記載なし
1
(
騒
音
4.予測・評価
①工事中
②供用中
騒音
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地域等
において27~40dB程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベ
ルは、昼間で42~53dB、夜間で38~43dBと、現況からの増加はほとんどないものと予
測された。
環境基準との比較においても、全地点において、将来にわたり環境基準を満たしてお
り、風力発電機の稼働に伴う騒音が周辺の居住者の生活に支障を与える可能性は低
いものと考えられ、本事業による影響は小さいものと評価される。(P124参照)
低周波音
風力発電機の稼働に伴って発生するG特性の低周波音は、対象事業実施区域周辺の
居住地域等において58~64dB程度であり、稼働後の低周波音レベルも昼間で63~
65dB、夜間で60~68dBと、ISO-7196に記載されるG特性音圧レベルの感覚閾値(人が
感じることのできる最小限のレベル)である100dBを十分に下回っている。各地点にお
ける1/3オクターブバンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz)に関しては
感覚閾値を大きく下回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されることはなく、
直接的な健康被害が生じる可能性は極めて低いものと評価される。
一方で、低周波音の可聴域(20~100Hz)については、一部の周波数帯域において感
覚閾値を超えており、音として聴取される可能性があるものの、各地点における低周
波音の現況や一般的な郊外の住宅地内における測定事例に比べても同程度にとど
まっている。
上記より、本事業の稼働による低周波音の影響は小さいものと評価される。(P132参
照)
1.現況
鹿児島県では薩摩川内市を含む18市10町において規制地域及び基準値の指定を
行っているが、薩摩川内市においては振動規制法に係る規制は、川内地域(都市計画
区域内)のみ適用される。対象事業実施区域及びその周辺は川内地域の都市計画区
域外であり、指定地に該当していない。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
)
低
周
波
音
含
む
振
動
1.現況
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応じ
た水域類型が設けられ、基準値が定められている。
対象事業実施区域周辺においては、BODについて、川内川下流(鶴田ダムから河口ま
で)が「河川A」、CODについて、薩摩半島西部海域(3)(全域から阿久根港、万之瀬川
河口海域、川内港、串木野港を除く海域)が「海域A」、薩摩半島西部海域(4)(川内港)
が「海域B」に指定されている。(P65~P72参照)
水
質
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
2
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域は平原山火山地に位置している。一方、川内川沿いには低地(川
内低地、久見崎低地、水引低地)が分布しており、これらは谷底平野、三角州、干潟等
からなり、多少の自然堤防がみられる。川内川河口の南北には川内砂丘が発達して
おり、その大部分は植物に被覆されている。(P7~P9参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域周辺では、鳥類はオオミズナギドリ、ミサゴ、オオタカ、クマタカ、カ
ラフトワシ、ハヤブサ、カラスバト、ヤイロチョウなど169種が確認されている。哺乳類は
ジネズミ、ヒミズ、キクガシラコウモリ、アブラコウモリ、ハタネズミ、ムササビ、テン、ア
ナグマ、タヌキ、イノシシなど19種が確認されている。両生類はニホンヒキガエル、アマ
ガエル、トノサマガエル、シュレーゲルアオガエルなど11種、爬虫類はイシガメ、アカミミ
ガメ、ニホンヤモリ、ジムグリ、シロマダラ、マムシなど13種。昆虫類はオオイトトンボ、
タベサナエ、ベッコウトンボ、ヨドシロヘリハンミョウ、コガタノゲンゴロウ、ギンイチモン
ジセセリなど186種が確認されている。(P10~P31参照)
底
質
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
シ
ド
ッ
フ
リ
3
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないように回避に努める。
(
ライトアップの抑制
灯台の照明により渡り鳥などの方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突するなどの事故
例が報告されている。また、昆虫類の中には正の走光性を持つ種が多く存在し、これ
らがライトアップにより誘引され、昆虫類を餌とする動物を誘引する原因となっている。
したがって、鳥類や昆虫類が夜間に衝突する可能性を低減するため、ライトアップは行
わないこととする。
、 ー
猛
禽
類
バ
2.保全
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
樹林伐採の制限及び緑化
風力発電機及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。さらに、
造成によって生じた法面には緑化を行う。
土砂流出防止策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
工事車両等の色彩上の配慮
工事に使用する車両や作業員の衣服等については、鳥類が反応しやすいとされる赤
色を使用しない。また、工事フェンスについては、周囲の環境に合わせた色彩のものを
使用する。
)
餌動物の退避
採餌行動中のブレードへの接触事故を回避するため、風力発電機の基礎付近を砂利
敷きにするなど、ノスリの餌動物となるモグラが生息しないような環境とする。
(P166~P167参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、樹林~草地に生息する鳥類・哺乳類・
昆虫類、低地の市街地から樹林まで広域に分布する爬虫類、小規模な水域に生息す
る両生類などがみられ、餌場や繁殖場所として利用している。
本事業においては、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されるこ
と、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による動物への影響
は全般的に小さいものと評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機への
衝突に関しても、これまでに得られている海外での衝突事例と比較して事業の規模が
小さいこと、他地域の既設のウィンドファームにおける調査事例から、猛禽類が風力発
電機を認識し迂回する様子が確認されていること、風力発電機が設置される区域外に
も迂回するための空間が十分に確保されていることから、本事業に関してもその可能
性は小さいものと評価される。また、鳥類、昆虫類の夜間照明への誘引・忌避につい
ても、夜間工事を実施せず、供用後もライトアップは行わないことより、影響は小さいも
のと評価される。
(P166参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺における主な確認種として、マツバラン、スギナ、オニバス、ス
ダジイ、ハマビワ、コアマモ、ガマ、タブノキなど157種が記載されている。(P32~P44参
照)
4
注目すべき植物の移植
工事に際して、改変予定区域内に注目すべき種が確認され、改変による地域個体群
の減少・喪失が予測された場合は、現在の生育地と同様な環境に移植することにより
個体群の保全を図る。
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する
ことで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
2.保全
土砂流出防止策
土砂流出防止策を施すことにより、周辺地域への土砂の流出を防ぎ、水辺環境に生
育する植物への影響を回避する。
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを制限することにより、踏圧等に
よる植物の生育環境への影響を回避する。
植
物
事後調査の必要性の有無及び調査内容
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の
情報が得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
生
態
系
記載なし
注目すべき植物種を含めた植物相の生育環境及び植生に対する影響の程度を予測し
たが、土地の改変面積が小さいこと、改変区域に該当する植生のほとんどが二次林な
どの人の手が加わった代償植生で、改変に対しては比較的耐性があることなどから、
その程度は軽微であると予測された。
工事に際して、改変予定区域内に注目すべき種が確認され、改変による地域個体群
の減少・喪失が予測された場合は、環境保全措置(a)を実施することにより個体群の保
全を図る。また、環境保全措置(d)を実施することで、下流域に位置する「小比良池等
のオニバス個体群」をはじめとする水域の植物の生育環境の保全にも努める。
さらに、環境保全措置(b)及び(c)、(e)を実施することにより、植物・植生全般に与える影
響もさらに低減される。
以上より、適切な環境保全措置を実施する本事業においては、植物・植生に関する環
境影響は十分に回避・低減されるものと評価される。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
5.審査結果
①工事中
②供用中
1.現況
薩摩川内市は薩摩半島の北西部に位置し、本土地域及び甑島列島により構成され
る、鹿児島県内最大面積の市である。市域の約3割を山林が占めており、東シナ海に
面した白砂青松の海岸線、市街地を悠々と流れる川内川、藺牟田池をはじめとする湖
や山々、日本の地質百選に選定された甑島、各地の温泉など多種多様な自然環境を
有している。(P49~P50参照)
5
2.保全
景
観
ふ
れ
あ
い
の
活
動
等の
場
・
産
業
廃
棄
物
色彩上の配慮
風力発電機の設置における色彩上の要配慮事項として、「鹿児島県風力発電施設の
建設等に関する景観形成ガイドライン」(鹿児島県)に基づき、「薄い灰色」に塗色す
る。
改変面積の最小化
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。(P200参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
本事業において設置する風力発電機は、いずれも山地上に位置し、周囲の視点場か
らはほとんど視認されない。背景が空となること、風力発電機の構造が細い柱状であ
ることからも、本地域に特徴的な景観構成要素に与える影響は小さいものと考えられ、
「鹿児島県風力発電施設の建設等に関する景観形成ガイドライン」及び「薩摩川内市
景観条例」とも整合するものと評価される。(P200参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、柳
山アグリランド、唐浜キャンプ海水浴場、オニバス自生地(天然記念物)等が挙げられ
る。(P59~P61参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺には、重要無線通信の電波伝搬路及び伝搬障害
防止区域が存在するが、いずれも風力発電機の設置予定位置からは十分に離れてい
る。(P133参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等 障 2.保全
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、状況に応じた適切な対応を図るものとする。(P138参照)
既設風力設置状況:記載なし
6
の施域力
他設区設
)
、
、
の域置
配指状
置定況
状 状 等 3.監視
況況
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
公電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺では共同受信施設等により地上デジタル放送が良
好に受信されているため、いずれの放送局に対しても、遮蔽障害、フラッター障害、反
射障害ともに発生しないものと予測される。したがって、風力発電機の稼働に伴うテレ
ビジョン電波への影響はほとんどないものと評価される。(P138参照)
既設風力設置状況:記載なし
動物
鳥類のブレード、タワーへの接近・接触が起きる可能性は小さいものと評価したが、予
測には不確実性も伴っていることから、事業の稼働後には、バードストライクの有無を
確認するための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、
順応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見も踏まえて総合判
断し、必要な方策を講じることとする。
事後調査
植物
今後も知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の情報が
得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
騒音
施設の設置後には必要に応じて風力発電機の稼働に伴う騒音の事後調査を実施す
る。
低周波音
施設の設置後には必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(韓国内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-29-6】
準備書の審査書(案)
No.
29
発電所名(仮称)
(仮称)松前北部風力発電事業
事業者名
松前風力開発株式会社
事業実施区域
北海道松前郡松前町館浜地区~高野地区(P3 図2.2-1 対象事業実施区域の位置、
P4 図2.2-2 風力発電機の設置予定位置 参照)
事
業
特
性
大
気
工事の内容
工事期間は18カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より1~8カ月目、据付工事
は着工より8~12ヶ月目、電気・計装工事は着工より12~18ヶ月目を予定している。
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準(K値)が定められており、対象事業実施区域周辺は17.5となっている。ま
た、ばいじん、有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、発
生施設の種類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適
用されるばい煙発生施設は設置されない。(P52~P53参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
北海道では「騒音に係る環境基準」について松前町を含む35 市68 町において都市計
画法の用途地域に応じた地域の類型指定を行っているが、対象事業実施区域及びそ
の周辺は指定地域に該当していない。また、北海道では、松前町を含む35 市68 町に
おいて、都市計画法の用途地域に応じた規制区域の指定を行っているが、対象事業
実施区域及びその周辺は指定地域外である。(P61~P63参照)
2.保全
風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図るため、
低騒音タイプである3枚ブレード型風力発電機を採用することとしている。
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
事業の内容
2,000kW×20基。40,000kW
ブレード直径約83.3m。ブレード中心高さ約77m。
送電線設備 電圧:22kV、総延長:約21m、敷設方法:電柱または一部埋設による
着工・運開時期は未定。
(
騒
音
低
1
3.監視
)
低
周
波
音
含
む
4.予測・評価
①工事中
②供用中
振
動
記載なし
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地域に
おいて38~45dB 程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベル
は、昼間で47~59dB、夜間で42~52dB と予測され、すべての地点、時間帯において
環境基準を満たすものと評価される。現在の騒音レベルからの増加も最大で5dB 程度
にとどまることから、風力発電機の稼働に伴う騒音が、周辺の居住者の生活に支障を
与える可能性は低いものと考えられ、本事業による影響は小さいものと評価される。
(P120~P124参照)
1.現況
北海道では、松前町を含む35 市68 町において都市計画法の用途地域に応じた規制
地域の指定を行っているが、対象事業実施区域及びその周辺は指定地域外である。
(P64参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められているが、松前町内には水域類型の指定
はない。
また、北海道においては、「水質汚濁防止法第3 条第3 項の規定に基づく排水基準を
定める条例」により、区域に応じた上乗せ排水基準も設定されているが、本事業は上
記法令の規制対象事業にはなっていない。(P53~P60参照)
水
質
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
底
質
2
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
記載なし
北海道の南部を占める渡島半島の地形は、石狩低地帯以東の北海道本島よりはむし
ろ東北地方に類似しており、一般に山がちである。渡島半島の先端は二つに分かれ、
東は亀田半島、西は松前半島となり、対象事業実施区域は後者に位置している。対象
事業実施区域の大部分は段丘堆積物の砂・礫となっており、一部に粘板岩や氾濫原
堆積物の礫・砂・粘土が分布する。
(P7、P8 図3.1-1 地形分類図、P9 図3.1-2 表層地質図 参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域が位置する「松前」の範囲では35 種、「大千軒岳」の範囲では48 種
の鳥類の生息が確認されており、うち繁殖を確認している種は、ツバメ、ハクセキレイ、
モズ、ノビタキ、イソヒヨドリ、コヨシキリ、オオヨシキリ、ホオジロ、ホオアカ、アオジ、カ
ワラヒワ、スズメ、コムクドリ、ムクドリの14 種である。哺乳類についてはユキウサギ、ヒ
グマ、タヌキ、キツネ、イタチ、ニホンジカの6 種の分布情報がある。また、渡島支庁管
内の道有林において10 種の哺乳類の生息が確認されている。また、両生類3種及び
爬虫類5種の分布が渡島支庁管内の道有林において確認されている。昆虫類におい
ては環境庁より選定された特定昆虫類4種が松前町で確認されている。(P11~P24参
照)
シ
ド
ッ
フ
リ
3
電線路地下埋設
鳥類の飛翔の妨げを防ぐため、一部の電線路を地下へ埋設し、空域を広く確保するこ
とに努める。また、埋設区間においては、鳥類がとまり木として電線を利用しなくなるこ
とで、対象事業実施区域内に接近する可能性も低減される。
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
(
、 ー
猛
禽
類
2.保全
バ
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報
告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する
原因となっている。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突の可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯には白色閃光灯を使用する
ことで、夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用
す
ることで、現状の植生の早期回復に努める。
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
(P199参照)
)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、オオジシギ、ヒバリ、ノビタキ、ホオアカ
等の草地性の鳥類や、アカゲラ、アオバト等の森林性の鳥類が生息しているほか、タ
ヌキやキツネ、ヒグマ等の哺乳類、ニホンカナヘビやアオダイショウ等の爬虫類、ニホ
ンアエゾサンショウオやニホンアマガエル等の両生類、オニヤンマ、キバネハサミム
シ、ムラサキトビケラ、ヒメアカタテハ、クロヤマアリ等の昆虫類が生息する。また、希少
猛禽類のミサゴやオオタカ、ハイタカ、ハヤブサ等が一時的な採餌環境として利用して
いるほか、春秋の渡り時期には猛禽類やヒヨドリ等の鳥類が対象事業実施区域周辺
を通過している。
本事業においては、風力発電機の設置や工事用道路の敷設に伴う改変面積が小さい
こと、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による動物への影
響は全般的に軽微であると評価される。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機へ
の衝突に関しても、対象事業実施区域付近に渡りが集中するコースが見受けられない
ことや、他地域の既設のウィンドファームにおける調査事例から、猛禽類が風力発電
機を認識し迂回する様子が確認されていることから、本事業に関してもその可能性は
低いものと評価される。また、鳥類、哺乳類及び昆虫類の夜間照明への誘引・忌避に
ついても、夜間工事を実施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響は
ほとんどないものと評価される。(P199参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺では1,546種の植物種の分布が確認されている。
なお、「北海道の希少野生生物-北海道レッドデータブック-」には絶滅のおそれのあ
る植物についての分布と生態の概要が掲載されており、松前町にはエゾノクサタチバ
ナ、キブシ、コジマエンレイソウ、タヌキモなど10 種の分布情報がある。(P27参照)
4
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する
ことで、現状の植生の早期回復に努める。
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
2.保全
立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、
踏圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
(P217参照)
植
物
生
態
系
景
観
土砂流出防止対策の設置
土砂流出防止対策を実施することにより、周辺地域への土砂流出を防止し、水辺環
境に生育する植物への影響を回避する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る植生は改変に対して比較的耐性がある二次草原や牧草地、落葉広葉樹高木林など
であること、これらの環境は周辺にも広くみられること等から、本事業の実施による植
物相及び植生への影響は小さいものと評価される。
注目すべき種については、選定された195種の植物のうち、194種はいずれも文献その
他の資料によって確認されているものであり、現地調査では確認されていない。また、
現地調査で確認された1種についても、生育地が改変地域から離れていることから、生
育環境が悪化することはほとんどないものと評価され、注目すべき種への影響は総じ
て小さいものと評価される。
特定植物群落については、対象事業実施区域内に分布しているものの、現地調査の
結果からは、改変区域には該当しないことが確認されており、本事業の実施による特
定植物群落への影響は小さいものと評価される。
巨樹・巨木林については、対象事業実施区域からは十分に離れていることから、巨樹・
巨木林に対する影響はないものと評価される。(P216参照)
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
松前町は、北海道の最南端、渡島半島の南西部に位置し、本島及び西方海上の離島
である大島、小島からなる。大千軒岳(1,072m)を主峰に、山がちで平地が少なく、海
岸段丘面(国道228 号沿い)に市街地が形成されている。松前町、福島町及び知内町
にかけての海岸地域及び大島・小島は「松前矢越道立自然公園」に指定されており、
切り立った海食崖と岩礁・奇岩・海食洞などからなる荒々しい海岸風景や、崖上に生育
するツツジ・シャクナゲなど、すぐれた景観を誇っている。一方で、小浜から白神岬にか
けては比較的穏やかな砂浜と岩石海岸が断続的に分布している。(P37参照)
2.保全
松前町内の主たる眺望点としての松前城から風力発電機が視認されないよう、設置位
置に配慮する。(P218~P240参照)
3.監視
記載なし
5
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
4.予測・評価
①工事中
②供用中
周囲には既に風力発電機が稼働していること、周辺からの主な眺望のほとんどは空が
背景となることなどから、新たに設置する風力発電機が周囲から浮き立つような印象
は与えにくいものと予測された。これに加え、周辺の居住地域からの眺望においても、
圧迫感などを感じる程度は小さいものと考えられ、景観上の影響は総じて小さいものと
評価された。
風力発電機の設置位置の検討においては、上記の保全措置のとおり、主たる眺望点
としての松前城から視認できないよう配慮しており、これにより景観に関する環境影響
は実行可能な範囲内で回避・低減されているものと評価される。(P218~P240参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の主要な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、松前
矢越道立自然公園、松前町ふれあい公園、松前牧場などが挙げられる。(P47~P48
参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺のほとんどの地域は共同受信施設により受信され
ている。一方、個別受信が可能な青森局はすべての調査地点で良好に受信されてい
る。(P135参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等障
医環害
2.保全
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置定況
状 状 等 3.監視
況況
)
、
、
公電
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、その状況に応じた適切な対応策の検討を行うものとする。(P138参照)
既設風力設置状況:記載なし
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
6
電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺のほとんどの地域では、共同受信施設により受信
されている
ことに加え、個別受信可能な青森局の地上デジタル放送についても良好に受信されて
いることから、遮蔽障害、フラッター障害、反射障害ともに発生しないものと予測され
る。したがって、風力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影響はほとんどないも
のと評価される。(P138参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
対象事業実施区域及びその周辺において聞き取り調査を実施し、本事業に伴う騒音
により何らかの影響が生じていると判断された場合には、詳細な現地調査を実施す
る。
低周波音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う低周波音の事後調査を実
施する。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行うものとする。
動物
鳥類のブレード、タワーへの接近・接触が起きる可能性は小さいものと評価したが、予
測には不確実性も伴っていることから、稼働後にはバードストライクの有無を確認する
ための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、順応的管
理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総合判断し、必
要な方策を講じることとする。
植物
今後も最新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の
情報が得られた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料7-30-6】
準備書の審査書(案)
No.
30
発電所名(仮称)
銭函風力
事業者名
銭函風力開発株式会社
事業実施区域
北海道小樽市銭函4丁目及び5丁目(図1参照)
事業の内容
事
業
(1)対象事業の内容:銭函風力発電事業
(2)対象事業により設置される発電所の原動力の種類:風力発電
(3)対象事業により設置される発電所の出力:30,000kW(2,000kW×15基)
(4)対象事業区域(計画地点の概要):小樽市は、北海道西海岸のほぼ中央に位置
し、日本海特有の変化に富んだ海岸線や緑豊かな山々など、良好な自然環境を有す
る街である。また、北海道開拓と共に鉄道や港を中心に発展し、明治、大正、昭和初
期の反映の時代に築かれた歴史的文化遺産を有する街でもある。本事業は、図1に
示すように、小樽市の東端部、石狩市と隣接した銭函地区の海岸沿いに計画してい
る。
(5)対象事業の主要設備の配置計画その他の土地の利用に関する事項:風力発電機
の設置位置は、当初は海岸沿いの砂丘上に20基を設置する計画(当初案)であった。
しかしながら、平成20年度より実施した現地調査結果によって確認された貴重な動植
物等の生息・生育確認一及び猛禽類の飛翔頻度が高い場所への影響等を鑑み、事業
者として可能な限り影響の少ない設置計画(二次案)へと変更した。本計画は海浜とい
う、自然的・人為的な影響による変化が大きい環境での事業計画であることから、事業
者として可能な限り、環境保全対策を実施し、環境への影響を少なくするよう事業を進
める所存である。
(a)対象事業により配置される主要設備:対象事業により配置される主要設備:対象事
業により配置される主要設備は下記のとおりであり、主要設備配置計画図は図2に示
す。(風力発電設備:15基、変電設備:1箇所(蓄電池含む)、連系変電設備:1箇所、
送電線:約10㎞(22kv:7,900m、66kv:2,200m))
(b)土地利用に関する事項:
(ア)風車敷地:風車1基あたりの標準的な平面及び断面の模式図は、図3のとおり。
風車完成後、風車運転及び維持管理に必要となる敷地は、風車基礎部分として地表
に露出する直径約7.3mの八角形と維持管理用の車両が駐車するスペース程度とな
る。施工時においては、40m×50m程度の作業ヤード(法面を除く)が必要となる。作
業ヤードについては、周辺自然環境に配慮した緑化などを実施し、可能な限り現状復
旧を行うこととする。なお、今後実施する詳細設計に合わせて工事計画を検討するた
め、現段階では具体的な工法を絞り込むことはできないが、一般的に採用されている
土壌、地下水、排水などに影響が生じることがない工法を採用する予定。
(イ)変電所敷地:変電設備用の土地として必要となる敷地は、約160m×85mの範
囲(図2参照)となり、高電圧機器を設置することから、安全対策としてフェンスを設置
することとする。
(ウ)風車管理用道路:風車の管理用に幅員3~4mの道路を市道から風車まで設置
し、整地等により整備するが、その範囲は必要最小限となるよう努めることとする。
(エ)送電線用地:送電線は地下約1.0mに電線に電線を配線し、埋設後に原型復旧
を行うこととする。
1
特
性
工事の内容
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
(1)工事期間及び工事行程、主要な工事の方法及び規模:建設工事の工程及び工事
に伴う重機の稼働状況等を表1に示す。
(2)工事用資材等の運搬の方法及び規模
建設工事に伴う工事車両は日平均10~20 台程度であるが、ピーク時(最大で15 日
間)においては、最大150 台程度(除:通勤車両等)通行することを予定している。ま
た、搬入時の運搬車両としては、風力発電機1 基あたりトレーラー8 台程度を予定して
いる。搬入には、できる限り既存の道路を利用する計画である。
(3) 工事用道路及び付替道路
工事用道路(幅員約6m (道路法面を除く))は、現在バギー車等の走行によって荒廃し
ている凹地を可能な限り利用し、極力周辺植生への影響を少なくする計画とする(図4
参照)。工事用道路は敷砂利及び鉄板にて養生し、工事用道路跡地を利用して供用時
の管理用道路を設置する計画である(図5参照:工事用道路位置の詳細については今
後検討を行うため、変更される可能性がある)。工事用道路及び管理用道路は、全体
を平坦に均すことの無いよう、可能な限り現地形を生かす形で設置する。
(4) 工事中の排水に関する事項
海岸線に近い箇所での工事となり、地下水位が高いことが予想されることから、排水
が必要となる場合には釜場を設置し直接放流しないなどの対策を立てることとする。
(5) 土地の造成の方法及び規模
土地の造成については、建設時の仮設用地を必要最小限にし、改変面積が大きくなら
ない様にするとともに、造成により発生した土砂は現地で再利用し極力場外への排出
はしない計画である。施工の際は、排ガス対策型の重機を使用し、アイドリングストップ
などの環境に配慮した施工を行うこととする。
(6) 樹木伐採の場所及び規模
本事業においては、高木の伐採は実施しない。やむを得ず伐採する一部低木に関して
は、植栽、移植、播種等の方法で可能な限り回復を図ることとする。また、送電線路に
計画している箇所で、枝葉が道路敷地を覆うようになっている箇所については工事車
両などの走行を確保するため枝打ちを行う予定である。
(7) 工事に伴う産業廃棄物の種類及び量
本工事の実施に伴って発生する産業廃棄物は法令に基づき、専門の産業廃棄物処理
業者に委託し処理することとする。
(8) 土捨場の場所及び量
掘削により発生した土砂は、施工ヤードや搬入路を造成する際の材料や、バギー車等
の走行により荒廃した轍の回復に使用するものとする。また、使用しきれない残土に関
しては、一時場外へ搬出する計画を予定している。なお、掘削される土砂の量につい
ては、今後行う詳細設計において決定する。
(9) 材料採取の場所及び量
本事業においては、他箇所から採取した材料(土砂)の持込は予定していない。
1.現況
(1) 気象の状況
北海道の気候は、大別して図6のように4 つの気候区に区分される。対象事業実施区
域は、日本海側気候区に属し、その特性は弱い海洋性の気象を呈し、道内では比較
的温暖で気温の格差も小さい。
対象事業実施区域の近傍にある気象観測所は、山口地域気象観測所(図7参照)が
あり、以下のような状況となっている。
〈山口地域気象観測所の観測状況〉 住 所:札幌市手稲区
経 緯 度:北緯43 度08.8 分、東経141 度13.3 分
標 高:5m
風速計高さ:10.0m
区 分:アメダス
山口地域気象観測所における気象の平年値(1981(昭和56)~2010(平成22)年、日照
時間については1988(昭和63)~2010(平成22)年)は、表2に示すとおりである。また、
2010(平成22)年の風向及び風速観測結果に基づく風配図は、図6に示すとおりであ
る。
2.保全
ばい煙発生施設の設置なし。
3.監視
ばい煙発生施設の設置なし。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
ばい煙発生施設の設置なし。
大
気
2
置価
・
1.現況
(1) 調査結果
本調査では、対象事業実施区域の周辺3 地点に調査地点を設定している。調査地点
は図8に、調査結果は表3に示すとおりである。また、調査時の気象状況は表4に示す
とおりである。測定時における主な騒音源は、地点1 では鳥の鳴き声、風による木々の
ざわめき音、近傍の事業所からの音であり、地点2 及び3 では国道の道路交通騒音で
あった。
2.保全
記載無し。
3.監視
記載無し。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中
無し
②共用中
(1)騒音
表5のとおり、事業に伴う風力発電機の稼働による騒音の影響はない。
(2)低周波音
表6~表11のとおり、事業の実施に伴う風力発電機の稼働による低周波音の影響に
ついて、合成低周波音圧レベルが、1 回目の調査及び2 回目の調査に基づく現況の
低周波音圧レベルを上回る地点があるものの、No.2 地点を除く全ての地点で参考指
標値を下回るとともに、L50 では環境省による住宅系地域及び工業系地域における低
周波音圧レベルの例(図7参照)に示される範囲内に概ね収まっている。No.2 地点に
ついては、1 回目の調査において屋上高さでのL50、2 回目の調査において屋上高さ
でのL50、LG5、LG 及び地上高さでのL50 で参考指標値を上回っているが、これらは
自然風の影響を受けたと考えられる現況の低周波音圧レベルによるものであり、風力
発電機15 基稼働に伴う予測結果は現況値を大きく下回っていることから、風力発電機
の稼働は合成低周波音圧レベルにほとんど寄与していない。
また、1/3 オクターブバンド音圧レベルと感覚閾値その他の指標との比較について、風
力発電機の稼働に伴う影響により風車稼働後の低周波音圧レベルが、1 回目の調査
及び2回目の調査に基づく現況値を上回っている周波数帯があるものの、これらにつ
いては感覚閾値を大きく下回っていること、また、感覚閾値を上回っている周波数帯に
ついては現況の低周波音圧レベルと風車稼働後の低周波音圧レベルがほぼ同程度
(風力発電機15基の影響は、各予測地点の現況値を比較して十分に低いため、風車
稼働後の低周波音圧レベルにほとんど寄与していない。)である。以上から、事業の実
施に伴う風力発電機の稼働による低周波音の影響はないと考えられる。
1.現況
事業実施区域には、小樽市の都市計画用途地域の指定は無い。
2.保全
事業実施区域には、小樽市の都市計画用途地域の指定は無い。
3.監視
事業実施区域には、小樽市の都市計画用途地域の指定は無い。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
事業実施区域には、小樽市の都市計画用途地域の指定は無い。
1.現況
本事業は、規制対象事業ではない。
2.保全
本事業は、規制対象事業ではない。
3.監視
本事業は、規制対象事業ではない。
(
騒
音
)
低
周
波
音
含
む
振
動
水
質
3
4.予測・評価
①工事中
②供用中
本事業は、規制対象事業ではない。
1.現況
記載無し。
2.保全
記載無し。
3.監視
記載無し。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し。
1.現況
(1) 調査結果
対象事業実施区域の位置する石狩海岸は、「日本の地形レッドデータブック第1 集」
(日本の地形レッドデータブック作成委員会、平成6 年)において、「石狩砂丘」の名
称で「地形学の教育上重要な地形もしくは地形学の研究の進展に伴って新たに注目し
た
ほうがよいと考えられる地形」として選定されている。また、「日本の典型地形」((財)
日本地図センター、平成11 年)においても「典型地形」として、「北海道自然環境保全
指針」(平成元年、北海道)においても「「石狩海岸」におけるすぐれた自然の要素(す
ぐれた砂丘・砂浜)」として、各々指定されており、事業実施区域に位置する石狩砂丘
は、重要な地形および地質に位置づけられると考えられる。
(2) 砂丘地形の状況
対象地の地形は、海岸に並行して発達する砂丘列群とその海側に広がる砂浜で構成
されている(写真1)。
海岸には遠浅の日本海から連続した砂丘が広がっており、その内陸部では高まりを
なす典型的な砂丘地形を呈している。砂丘地形は調査対象地内で連続分布しており、
南西部では新川河口左岸部にも連続性を追跡できる。砂丘地形は新川河口から樽川
ふ
頭までの海岸沿いの約6km で、内陸側へは海岸線から約0.9km 程度広がっている。
南西部(新川河口側)では砂丘が海岸線に近く、一部で浸食されている状況が確認
できる。この砂丘列は北東部(樽川埠頭)にかけて徐々に海岸線から離れ、海と砂丘
列の間の砂浜が広くなる傾向がある(写真2、写真3)。
(3) 砂丘地形の堆積学的特性
砂丘が海岸線に近い部分では、波浪に拠る砂丘列の浸食が認められる。また、日本
海側からの風による砂の運搬・堆積により、現在でも砂丘地形が形成されつつある現
象が認められた(写真4及び写真5参照)。
一方、砂丘内には人工的に開削された通路(幅1~3m程度)があり、砂丘植生を分
断している状況が確認された(写真6 参照)。
2.保全
事業の実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、重要な地形及び地質に及ぼす影
響を小さくするため、以下の環境保全対策を実施するものとする。
・土地の掘削に際しては、砂丘列の地形特性を活かした形状を考慮し、掘削範囲を最
小限にとどめる。
・工事用地については、掘削により生じた砂を利用した現状復旧を行う。
・バギー車等の走行により植生が荒廃した轍について、実行可能な範囲を対象として、
掘削により生じた砂を利用して生育基盤を整え、海浜植生の回復を促す。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
以上の環境保全対策を講じることにより、重要な地形及び地質に及ぼす影響は最小
限に留められると考えられる。
3.監視
記載無し。
底
質
地
形
・
地
質
4
( ャ
風
車
の
影
シ
1.現況
記載無し。
2.保全
記載無し。
3.監視
記載無し。
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し。
ー
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中
(1) 予測の前提条件
石狩砂丘の中でも事業区域が位置する石狩海岸は、石狩川から供給される土砂で
徐々に成長を続けてきたが、現在では侵食が進んでおり、その侵食速度は2 年間で
10m程度(20 年で100m 砂浜が後退する可能性がある)と報告されている(「地方独立
行政法人 北海道立総合研究機構 環境・地質研究本部環境科学研究センターホーム
ページ」より引用)。
上記のように、現状のままでは将来的には、海岸側砂丘の消失、砂丘間湿地の消失、
内陸側砂丘の侵食等が進む恐れがあると懸念されているが、ここでは「現存する重要
な地形及び地質(石狩砂丘)」を対象として、事業による影響予測を行うこととする。
(2)予測結果
事業実施区域を含む新川河口~樽川ふ頭での石狩砂丘は約540ha であり、事業実施
区域は石狩砂丘上に位置するため、工事の実施に伴い約8.7ha(風車設置予定地、工
事施工ヤード、工事用道路等を含む)の砂丘が改変を受けると予測される。しかしなが
ら供用後は、風車設置範囲及び管理用道路等を除く工事用地については現状復旧を
行うことから、改変面積は縮小すると考えられる。
②共用中
無
ド
ッ ー )
フ
リ
カ
1.現況
(1) 哺乳類
調査の結果、合計5 目7 科10 種類の哺乳類が確認された。なお、各確認種の確認状
況は資料編に記した。確認された重要な哺乳類は、環境省レッドリストに情報不足種:
DD としてとりあげられているエゾシマリス1 種であった。エゾシマリスは、調査地域に
おけるカシワ林の林縁付近や林内の道路上で確認されており、調査地域のカシワ林を
中心として複数個体が生息していると推測される。
(2)鳥類
現地調査の結果、合計15 目35 科132 種の鳥類が確認された。なお、確認された鳥類
の目録は、資料編に示すとおりである。確認された鳥類は、道内の河川、湖沼や農耕
地、都市などの平野部や森林に普通に生息する種が主であった。渡りの区分は、夏鳥
が61 種と最も多く、留鳥の27種、旅鳥の26 種、冬鳥の18 種、迷鳥の1 種を大きく上
回っている。確認された鳥類の中で重要な鳥類として、表12 に示すとおり、6 目8 科
19 種が確認された。重要な鳥類の確認地点は、図9に示すとおりである。
(3) 両生類・爬虫類
夏季調査および早春調査によって、両生類はニホンアマガエル、トウキョウダルマガエ
ルの2種、爬虫類はニホントカゲ、ニホンカナヘビの2種が確認された。重要な両生・爬
虫類は確認されなかった
5
虫類は確認されなかった。
(4) 昆虫類
現地調査の結果、13 目176 科683 種の昆虫類が確認された。確認された昆虫類の目
録は、資料編に示すとおりである。確認された重要な昆虫類は、表13に示すとおりで
あり、セスジイトトンボ、オオイトトンボ、マダラヤンマ、ババアメンボ、オオコオイムシ、
モリキバネホソアトキリゴミムシ、ヒゲブトコツブゲンゴロウ、マルガタゲンゴロウ、ゲン
ゴロウ、キクスイカミキリ、ミソハギハムシ、ニッポンハナダカバチ、ギンイチモンジセセ
リ、キタアカシジミ北日本亜種の合計14 種が確認された。このうちセスジイトトンボとオ
オコオイムシの2 種は、調査地域北側の池付近における確認であり、調査範囲外の記
録であるが、計画地への漂行や移入が考えられるため、他と同様に重要種として取り
扱った。重要な昆虫類の確認地点は、図10に示すとおりである。
3.監視
記載無し。
(
2.保全
・建設工事に際しては、低騒音・低振動型の機械を用いて、騒音や振動の発生を最小
限にとどめる。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・建設工事に際しては、低騒音・低振動型の機械を用いて、騒音や振動の発生を最小
限にとどめる。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・ミサゴ、オジロワシについては、供用後の風車に対する衝突などについて、モニタリン
グ調査を行い、万が一、影響が確認された際には専門家の意見を伺いながら、「鳥類
等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き」案に基づく予防策の検討や最
新の知見を踏まえて適切な保全対策を検討することとする。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中においては、降雨時による濁水発生は適正に処理する。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中の特に、降雨時による濁水発生は適正に処理する。
、 ー
猛
禽
類
バ
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
予測については、表14参照。
評価
(1) 哺乳類
対象事業の実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、重要な哺乳類に及ぼす影響を
低減するため、以下の環境保全対策を実施する。
・建設工事に際しては、低騒音・低振動型の機械を用いて、騒音や振動の発生を最小
限にとどめる。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
以上の環境保全対策を講じることにより、事業の実施が重要な哺乳類に及ぼす影響
は小さいと考えられる。
(2) 鳥類
対象事業実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、重要な鳥類に及ぼす影響を低減
するため、以下の環境保全対策を実施する。
・建設工事に際しては、低騒音・低振動型の機械を用いて、騒音や振動の発生を最小
6
4.予測・評価
①工事中
②供用中
限にとどめる。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・ミサゴ、オジロワシについては、供用後の風車に対する衝突などについて、モニタリン
グ調査を行い、万が一、影響が確認された際には専門家の意見を伺いながら、「鳥類
等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き」案に基づく予防策の検討や最
新の知見を踏まえて適切な保全対策を検討することとする。以上の環境保全対策を講
じることにより、事業の実施が重要な鳥類に及ぼす影響は小さくなると考えられる。
(3) 両生・爬虫類
以下の環境保全対策を実施する。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中においては、降雨時による濁水発生は適正に処理する。
以上から、本事業実施による両生類・爬虫類への影響は小さいと考えられる。
(4) 昆虫類
対象事業実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、重要な昆虫類に及ぼす影響を可
能な限り低減するための対策として、以下の環境保全対策を実施する。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中の特に、降雨時による濁水発生は適正に処理する。
以上の環境保全対策を講じることにより、本事業の実施が重要な昆虫類に及ぼす影
響は小さいと考えられる。なお、風力発電機の供用開始後には、予測・評価結果を検
証するため、事後調査を実施することとする。事後調査の具体的な内容については猛
禽類の生息状況確認等を予定しているが、事後調査実施時の最新の知見を考慮する
とともに、専門家等の助言を踏まえて検討する。
1.現況
(1) 植物相の状況
春季調査、夏季調査及び早春季調査で確認されたシダ植物以上の高等植物は、合計
81 科366 種であった。確認された植物の目録は、資料編に示すとおりである。調査地
域には、海側にハマニンニクやコウボウシバ、コウボウムギなどからなる海岸草地が
海岸線に沿って細長く成立し、その陸側に中~低木のカシワが優占する海岸林が分
布している。日当たりがよく乾燥しており、砂の移動が激しいもっとも海側の砂丘には、
ハマニンニクやハマナス、ハマニガナ、ハマエンドウ、ハマヒルガオなどの海浜植物が
多く見られたほか、やや内陸の比較的安定した海岸草地には、
ススキやカセンソウ、エゾノカワラマツバ、ミヤマアキノキリンソウ、チャシバスゲなどの
植物が生育していた。また、西側のくぼ地にできた池の周辺などには、ヨシやヤラメス
ゲなどからなる湿地も広く成立していたほか、池の中には、センニンモやホソバミズヒ
キモ、リュウノヒゲモ、コカナダモといった沈水植物も見られた。カシワ林の林内には、
チマキザサが群生していることが多く、生育種が比較的単調な林分が多かった。今回
確認された外来種は、逸出種などの本来の自生でない植物をあわせると105種類とな
り、外来種の占める割合(帰化率)は28.7%であった。外来種は、造成地や道路沿いな
どの人為的な影響が強い場所に多く、湿性の海岸草地でも比較的多く確認されたが、
樹林内や乾性の海岸草地には比較的少ない傾向が認められた。ただし、イネ科の外
来種であるナガハグサは乾燥した海岸草地に広く生育しており、個体数も多かった。
(2) 植生の状況
現地調査では、自然裸地や開放水面といった土地利用上の区分を含めて、合計20の
植生凡例が区分された。群落に対して合計17 ヶ所で群落組成調査を実施した。調査
地域には、海岸線に沿ってコウボウムギ群落やハマニンニク群落が成立しており、や
や内陸側にはススキ群落やチマキザサ群落が分布している。内陸部にはカシワ群落
やハリエンジュ群落が帯状に広がり、更に内陸側の流通団地内の空き地には、オオア
ワダチソウ群落やウシノケグサ群落などが成立している。新川河口付近の池周辺に
は、池内にマコモ群落やヒシ群落がみられ、周囲にはヨシ群落、チマキザサ群落、スス
キ群落、ハマニンニク群落などが成立しているなど、調査地域内では最も多様な環境
が形成されている。
2.保全
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中の降雨時による濁水は適正に処理する。
3.監視
記載無し。
植
物
7
4.予測・評価
①工事中
②供用中
予測については、表15参照。
評価
事業の実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、重要な植物に及ぼす影響をより小
さくするため、以下の環境保全対策を実施するものとする。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
・工事中の降雨時による濁水は適正に処理する。
以上の環境保全対策を講じることにより、本事業の実施が重要な植物に及ぼす影響
はさらに小さくなると考えられる。なお、風力発電機の供用開始後には、予測・評価結
果を検証するため、事後調査を実施することとする。事後調査の具体的な内容につい
ては海浜植生の回復状況確認等を予定しているが、事後調査実施時の最新の知見を
考慮するとともに、専門家等の助言を踏まえて検討する。
1.現況
表16、17、18、19、20参照。
2.保全
記載無し。
3.監視
記載無し。
生
態
系
4.予測・評価
①工事中
②供用中
予測結果
(1) 改変による生息・生育環境の減少・喪失
銭函海岸は、石狩川から供給される土砂で徐々に成長を続けてきたが、現在は侵食
が進んでおり、その侵食速度は2 年間で10m(20 年で100m の砂浜の後退の可能性)
程度と報告されている。このような侵食により、後浜の消失、オカヒジキ群落の消失、
第1 砂丘の崩落、さらには、飛砂の減少に伴う海浜植物群落の減少とこれに伴うチマ
キザサ群落の拡大が進行している。従って将来的には、第1 砂丘の消失、砂丘間湿地
の消失、第2 砂丘の侵食が進むとともに、カシワ林などに到達する塩分量が増加する
ことによって樹林帯が衰退するおそれがあると考えられる。銭函海岸の侵食は徐々に
進んでいるが、ここでは「現存する海岸」を対象として事業による影響予測を行うことと
する。上位性の種であるキタキツネについては、行動範囲が広い種であり多様な環境
下で採餌していることから影響は少ないと考えられる。上位性の種である猛禽類につ
いては、繁殖が確認されていないこと、多くの種が海岸線に沿って移動していること等
から影響は小さいと考えられる。特殊性の種であるエゾアカヤマアリについては、スス
キなどの植物の根株付近や、道路の舗装境界など人為的な影響を受けた場所(道路
の縁石の下、石の下、コンクリート片の下、古タイヤの下といった場所)に多くの巣を確
認していること、砂丘地におけるススキ群落は拡大傾向にあることなどから影響は小さ
いと考えられる。典型性である海浜植生については、表21に示したとおり、工事に伴っ
て直接的に約8.7ha の群落が改変に伴い消失するが、地域性の高い種苗等を用いた
植生回復を行うことから海浜植生への影響は最小限に留められると考えられる。
(2) 騒音による生息環境の悪化及び騒音による食物資源の逃避・減少
供用時の風車騒音については、風車直下でも約58 デシベルと予測(定格出力2000kW
の風車(ハブ高77m)の音響パワーレベルが定格出力時に104.2dB で、タワー直下で
の音圧レベルを計算した結果)され、社団法人日本実験動物協会によると、飼育下に
おいては騒音レベルの一応のレベルは60 デシベル以下であることが望まれるとしてい
る。また、(財)ダム水源地環境整備センター発行の所報、「人工雑音が野生生物に与
える影響」によると、猛禽類やキツネなどの餌資源であるネズミでは、80 から120 デシ
ベルで生理的な障害が出るとしていることから、餌資源を含めたキタキツネ、猛禽類に
与える影響はほとんどないと考えられる。
(3) 繁殖・採餌に係わる移動経路の遮断、阻害及びブレード、タワー等への接近・接触
現地調査結果から計画地周辺の確認例数が多い猛禽類を抽出し、飛翔高度と風速、
飛翔場所などの情報を図11~図13 に整理した。オジロワシについては、汀線から海
域における低空飛翔は探餌行動と考えられ、網掛けで示した風車の稼動範囲以下の
高度で確認された。内陸部では低空から高空までの高度利用が見られ、主として移動
空間として利用されていると考えられた。ノスリについては、汀線付近から内陸にかけ
て低空から中空にかけての飛翔高度が多く、ネズミなどの探餌利用が多いと考えられ
た。なお、汀線部での確認高度は風車の稼動範囲以下であった。ミサゴについては、
海域や新川河口部周辺での魚類の探餌、ハンテイング行動が多く確認されており、餌
場としての利用頻度が高いと考えられた。なお、汀線付近での飛翔高度は、風車の稼
動範囲内での確認例も多かったが、最終案(15 基)においては、集中的にミサゴの利
用が確認されていた新川河口付近の 基の風車を除外した とから ミサゴ の影響
8
用が確認されていた新川河口付近の5 基の風車を除外したことから、ミサゴへの影響
は最小限に留められると考えられる。以上の3種を含む猛禽類については、魚を捕食
する猛禽類は、主に海上~汀線付近を(オオワシ:汀線付近、オジロワシ:汀線付近、
トビ:汀線付近、ミサゴ:海上)、小型哺乳類や小型の鳥類を捕食する猛禽類は、主に
草地~樹林付近を利用(オオタカ:草地から樹林、ハイタカ:草地から樹林、ノスリ:低
茎草地、チュウヒ:高茎草地(ヨシ原)、ハヤブサ:海上~草地~樹林、チゴハヤブサ:
草地から樹林)する傾向にあると考えられた。なお、「日本における鳥類の風力発電施
設への衝突事故死の発見事例」(日本野鳥の会、2010 年1 月)によると、トビが24 個
体、オジロワシ16 個体、オオセグロカモメ11 個体、ノスリ1 個体、ハイタカ2 個体、その
他の種(1 から2 個体)と報告されている。
評価結果
事業実施区域には、飛砂による影響や塩分濃度の違う海塩飛沫による影響、海岸侵
食の進行といった自然的な影響要因、人の砂丘内立ち入りやバギー車走行による植
生への影響といった人為的な要因が複雑に絡み合って形成された生態系が見られ
る。本事業では、約540haの石狩砂丘の内、工事の実施に伴い約8.7ha(風車設置予定
地、工事施工ヤード、工事用道路など含む)の砂丘を改変するため、改変に伴う生息・
生育環境の減少・喪失、工事中の騒音による生息環境の悪化及び食物資源の逃避・
減少、繁殖・採餌に係わる移動経路の遮断、阻害及びブレード、タワー等への接近・接
触による影響等が懸念されたが、いずれも影響は最小限に留めるられると考えられ
る。以上のことから、事業の実施が生態系に及ぼす影響は小さいと考えられる。なお、
風力発電機の供用開始後には、予測・評価結果を検証するため、事後調査を実施す
ることとする。事後調査の具体的な内容についてはキタキツネやエゾアカヤマアリの生
息状況確認等を予定しているが、事後調査実施時の最新の知見を考慮するとともに、
専門家等の助言を踏まえて検討する。
1.現況
周囲の地形の状況、眺望点及び景観資源の分布状況、地域の視程等を勘案して、調
査地域内の主要な眺望点を5地点選定した。眺望地点の位置を図14に、それぞれの
選定理由を表22に示す。
2.保全
・周辺環境に調和し、景観に溶け込みやすいライトグレーとする。
・耐候性に優れた塗装を行う。
・敷地内は、管理用通路を除き実行可能な範囲で緑化する。
・ライトアップは実施しない。
3.監視
記載無し。
景
観
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
予測結果
調査地点におけるフォトモンタージュを図15~図17に示す。
各調査地点から風車設置予定位置への現況の眺望では、既に工場や煙突など人工
物がみられる。また、本事業における主要な構造物である風車は、線的な構造物であ
り、ビルや工場のような面的なものではない。また、二次案から最終案への変更によ
り、大浜海岸では視界の中で風車の占める範囲が減少している。石狩浜においては、
わずかに風車が視認できる程度である。
なお、参考までに、市民が身近に利用している「はまなすの丘公園(石狩市)、「手稲山
(札幌市)」及び事業計画地に近接する「山口団地(10階)」からの景観(フォトモンター
ジュ)を掲載した。「はまなすの丘公園(石狩市)」からはほとんど風車は視認できず、
「手稲山(札幌市)」及び「事業計画地に近接する山口団地(10階)」からは風車は視認
できるものの、現況の景観を大きく遮るものではないことが確認された(図18~図20
参照)。
評価結果
「原風景が残る石狩砂丘周辺の景観を損なわないこと」を保全目標とし、評価を行っ
た。事業計画地周辺の主要眺望点からの景観については、風車は全く眺望できない
か、最終案(15基)への変更によって見えても大きな影響を与えるレベルではないと考
えられること、以下の環境保全のための措置を着実に実施することから、景観への影
響は回避・低減され、環境保全目標を満たすことができると考えられる。
周辺景観に十分配慮するため、以下の環境保全対策を実施するものとする。
・周辺環境に調和し、景観に溶け込みやすいライトグレーとする。
・耐候性に優れた塗装を行う。
・敷地内は、管理用通路を除き実行可能な範囲で緑化する。
・ライトアップは実施しない。
以上の環境保全対策を講じることにより、本事業の実施が環境に及ぼす影響は小さ
いと考えられる。なお、「小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観条例」(平成20年
小樽市条例第47号)では、小樽市内全域で高さが15mを超える工作物を設置するにあ
たり届出を行うことを義務づけているため、本事業においても当該手続きが完了した時
点で風車を設置する予定である。
石狩海岸、おたるドリームビーチ、石狩ふれあいの杜公園、樽川公園、紅葉山公園、
手稲山口環境緑地保護地区、前田森林公園、星置公園の8箇所を対象事業実施区域
およびその周辺における人と自然との触れ合い活動の場として選定した。各施設の詳
細は表23に示すとおりであり、その位置は図21に示すとおりである。現地踏査及び
利用実態に関するヒアリングによって確認された、人と自然との触れ合いの活動の場
の利用状況は、表24に示すとおりである。
9
2.保全
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
3.監視
4.予測・評価
①工事中
②供用中
(
1.現況
記載無し。
記載無し。
、
教指
育定
・ 等 障 2.保全
医環害
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
3.監視
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置定況
状状等
況況
予測結果
「No.2おたるドリームビーチ」、「No.3石狩ふれあいの杜公園」、「No.4樽川公園」、「No.5
紅葉山公園」、「No.6手稲山口環境緑地保護地区」、「No.7前田森林公園」、「No.8星置
公園」の7施設については、各施設の利用状況と事業計画を重ね合わせた結果、こら
の活動の場の分布や利用環境に影響を及ぼすことは無いと考えられる。「No.1石狩海
岸」については、利用者数統計は実施されていないため、実際の利用者数は不明であ
るが、海水浴や石狩浜海浜植物保護センターの利用、自然観察や釣り等、様々な目
的で不特定多数の利用が見られる。石狩海岸は、事業実施区域が位置する範囲に分
布しているが、供用後も石狩海岸には自由に人の出入りができること、利用導線を分
断することが無いこと等から、利用環境の変化は僅かであり、人と自然との触れ合い
の活動の場としての機能は確保されると考えられる。
評価結果
事業の実施に伴う土地の改変及び風車の存在が、人と自然との触れ合いの活動の
場に及ぼす影響を小さくするため、以下の環境保全対策を実施するものとする。
・土地の掘削に際しては、掘削範囲を最小限にとどめる。
・工事完了後は、地域性の高い種苗を用いた海浜植生の植生回復を行う。
以上の環境保全対策を講じることにより、人と自然との触れ合いの活動の場に及ぼ
す影響はほとんどないと考えられる。
)
、
、
公電
園波
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載無し。
記載無し。
10
事後調査
(1)騒音の測定
「騒音に係る環境基準について」(平成10年9月30日、環境庁告示第64号)に基づく「環
境騒音の表示・測定方法」(JIS Z 8731)及び「風力発電システム-第11部:騒音測定
方法」(JIS C 1400-11)を参考に実施する。測定時間は、毎正時10分間の測定を24時
間連続で行う。測定に際しては、1回の調査の中で風力発電機の運転制御により風車
稼働時及び風車停止時の影響を把握するとともに、また騒音測定と同時期に風向・風
速も測定することにより風速の違いによる騒音の影響を把握できるよう配慮する。な
お、今後、測定手法に関する最新の知見が得られた場合にはこれを考慮する。また、
事後調査結果が環境基準を上回り、その原因が風力発電機の稼働による場合には、
関係機関等との協議を踏まえ、事業者として適切な措置を講じる。
調査地点は、表25及び図22に示すとおり、環境影響評価書における調査・予測地点
と同様とし、対象事業実施区域周辺に立地する住居等の保全対象を考慮して設定す
る。また、風力発電機の稼働に伴う影響を適切に把握するという観点から、専門家等
の助言を参考に、風力発電機近傍についても、調査地点として設定することを検討す
る。
調査期間は、対象事業実施区域周辺の風向及び風速の状況を十分に勘案し、風向の
違い及び風速の違いによる騒音の影響を適切に把握できるよう考慮して設定する。
調査回数は、環境影響評価書における調査時期と同様の時期を基本として、風力発
電機供用後の夏季及び冬季の2回実施する。また、その後の定期的なモニタリング調
査については、上記の2回の事後調査結果の検証に係る専門家等の助言内容を踏ま
え、風力発電機の稼働に伴う影響を適切に把握できる調査頻度等(調査すべき情報、
調査の手法、調査地点等の再検討を含む。)を検討する。なお、風力発電機稼働後に
おいて、風車ブレードの交換や発電機の入れ替え等、維持管理に伴う施設の大規模
な改修・更新時には、調査を実施する。
(2)低周波音の測定
「低周波音の測定方法に関するマニュアル」(平成12年10月、環境庁大気保全局)及び
「風力発電システム-第11部:騒音測定方法」(JIS C 1400-11)を参考に実施する。測
定時間は、毎正時10分間の測定を24時間連続で行う。測定に際しては、1回の調査の
中で風力発電機の運転制御により風車稼働時及び風車停止時の影響を把握するとと
もに、また低周波音測定と同時期に風向・風速も測定することにより風速の違いによる
低周波音の影響を把握できるよう考慮する。なお、今後、測定手法に関する最新の知
見が得られた場合にはこれを考慮する。また、事後調査結果が参考指標値等を上回
り、その原因が風力発電機の稼働による場合には、関係機関等との協議を踏まえ、事
業者として適切な措置を講じる。調査地点は、表26及び図23に示すとおり、環境影響
評価書における調査・予測地点と同様とし、基本的に対象事業実施区域周辺に立地
する住居等の保全対象を考慮して設定する。また、風力発電機の稼働に伴う影響を適
切に把握するという観点から、専門家等の助言を参考に、風力発電機近傍について
も、調査地点として設定することを検討する。
(3)動物調査
①哺乳類
・ フィールドサイン法
調査地域を踏査し、主に大・中型哺乳類とモグラ類を対象として個体の確認および足
跡、糞、食痕、巣、モグラの塚穴等、哺乳類の生息の根拠となるフィールドサインの確
認、記録を行うとともに、シャーマントラップ調査、ピットホールトラップ調査、自動撮影
装置による調査を実施する。
・ 夜間調査
バットディテクター(超音波探知機)を用いて、対象事業実施区域及びその周囲におけ
るコウモリ類の出現状況を確認し、確認位置を記録する
②鳥類
・ ラインセンサス調査
調査地域内にあらかじめ設定した2調査ルートを一定の速度(1 5~2 0km/h)で歩行
11
調査地域内にあらかじめ設定した2調査ルートを 定の速度(1.5~2.0km/h)で歩行
し、片側50m幅内に出現する鳥類を直接観察あるいは鳴き声などで確認する。また、
出現した鳥類の種類、個体数、確認位置、確認状況、確認環境などを記録する。な
お、ショウドウツバメについては、営巣場所や確認状況など記録する。
・ 任意観察調査
ラインセンサス法による調査以外の場所および観察日・時間帯における任意の観察調
査で、鳴き声や直接観察などにより確認された鳥類を記録する
③両生・爬虫類
・ 直接目視・フィールドサイン法
調査地域を踏査して目視観察や卵塊、鳴き声などにより生息種を確認し、種名、個
体数、確認地点などを記録する。
④昆虫類
・ 任意採集法
対象事業実施区域内を任意に踏査し、目撃した昆虫類を採集する見つけ採り法、捕
虫網で草本類に生息している種をすくいとるスウィーピング法、木本類の枝や葉を叩き
棒で叩き、落下した昆虫をネットで受けとめて採集するビィーティング法を実施する。な
お、任意採集法によってレッドデータブック掲載種などの重要種が観察された場合は、
確認地点、確認状況などを記録する。
・ ベイトトラップ法
主に地表徘徊性昆虫類(オサムシ、シデムシ、ゴミムシなど)の採集を目的に、プラス
チック製のコップを地表面と同じ高さになるように埋め込み、この中にベイト(誘引餌)を
入れ、翌日回収する方法で実施する。ベイトトラップ設置地点は植生・土地利用を考慮
して4箇所で実施する。
・ ライトトラップ法
夜間に光源を設置して走光性(灯火に集まる性質)を有する昆虫類(ガ類、甲虫類)
の採集を目的に、スクリーン型ライトトラップ法、ボックス型ライトトラップ法を実施する。
スクリーン型ライトトラップ法は1箇所、ボックス型ライトトラップ法は4箇所で実施する。
⑤猛禽類などの分布、生息状況及び生息環境の状況
調査地域には、オジロワシ、オオタカ、ハヤブサ、ミサゴなどの希少猛禽類の生息が
考えられるため、猛禽類を対象とした生息確認調査を実施する。
調査は見通しの良い定点からのポイントセンサス調査により実施した。識別が可能な
視野範囲内を対象とし、対象事業実施区域の上空を利用している猛禽類の種、個体
数、飛翔ルート、飛翔高度等を記録する。また、予測された風車との衝突などによる死
亡個体の確認調査をあわせて実施する。
(4)植物調査
事後調査の具体的な内容については海浜植生の回復状況確認等を予定しているが、
事後調査実施時の最新の知見を考慮するとともに、専門家等の助言を踏まえて検討
する。
(5)生態系調査
キタキツネ及びエゾアカヤマアリの生息状況については、踏査により生息状況を把握
する。なお、事後調査実施時の最新の知見を考慮するとともに、専門家等の助言を踏
まえて検討する。
その他特記事項
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
12
【資料7-31-6】
準備書の審査書(案)
No.
31
発電所名(仮称)
(仮称)北能代風力発電事業
事業者名
株式会社システムズ
事業実施区域
秋田県能代市竹生、須田、磐、比八田地区(P3~P5参照)
事
業
特
性
大
気
工事の内容
工事期間は10カ月を予定している。造成・基礎工事は着工より10ヶ月、据付工事は着
工より4ヶ月、電気・計装工事は着工より10ヶ月を予定している。
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準が定められており、能代市は17.5となっている。また、ばいじん、有害物
質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、発生施設の種類、規模
ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適用されるばい煙発生
施設は設置されない。(P56~P57参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
秋田県では、能代市を含む13市2町において、都市計画法の用途地域に応じた類型指
定を行い基準値を設けているが、対象事業実施区域は指定地に該当しない。
また、秋田空港の周辺地域について、航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定
が行われているが、能代市には指定地はない。
騒音の規制に関しては、「騒音規制法」及び「秋田県公害防止条例」に基づき、特定工
場騒音に関する規制基準、特定建設作業に伴って発生する騒音に関する規制基準及
び道路交通騒音の要請限度が定められている。秋田県では、能代市を含む13 市2 町
において、用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定を行っているが、対象事業
実施区域周辺における指定はない。
(P65~P67参照)
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
事業の内容
2,300kW×9基。合計出力20,000kW。
ブレード直径82m。ブレード中心高さ78m。
送電線設備 容量:22kV 総延長:約6km 送電方式:コンクリート柱もしくは地下埋設
による
着工・運開時期は未定。
騒
1
騒
音
(
低騒音型風力発電機の採用
風力発電事業の実施にあたっては、騒音に関する環境影響の回避・低減を図るため、
低騒音
タイプであるギアレス型風力発電機を採用することとしている。
2.保全
)
低
周
波
音
含
む
振
動
設置位置計画の変更
風力発電機の設置位置をすべての居住地域から離隔できるよう変更し、騒音に関する
環境影
響を低減する。
(P118参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地域等
において34~42dB程度と予測された。これより風力発電機稼働後の将来の騒音レベ
ルは、昼間で42~49dB、夜間で38~45dBと、設置位置の変更によりNo.1~5で1~6dB
の低減が見込まれた。
環境基準との比較においても、全地点において、将来にわたり環境基準を満たしてお
り、風力
発電機の稼働に伴う騒音が周辺の居住者の生活に支障を与える可能性は低いものと
考えられ本事業による影響は小さいものと評価される。(P118参照)
1.現況
「振動規制法」に基づき、特定工場振動に関する規制基準、特定建設作業に伴って発
生する振動に関する規制基準及び道路交通振動の要請限度が定められている。秋田
県では、能代市を含む9市において、都市計画法の用途地域に応じた規制地域及び基
準値の指定を行っているが、対象事業実施区域は該当しない。(P68参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
公共用水域と地下水の水質に係る環境基準は、「環境基本法」に基づき定められてい
る。
環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準」は全公共用水域について一律
に定められている。また、水質中のダイオキシン類に関しては、年間平均値が1pgTEQ/ℓ 以下なる環境基準が定められている。
なお、「生活環境の保全に関する環境基準」は、河川、湖沼、海域ごとに利用目的に応
じた水域類型が設けられ基準値が定められている。対象事業実施区域周辺において
は、BOD・COD に関して米代川下流が「河川B」、竹生川が「河川A」に、また北部海域
が「海域A」、能代港泊地航路が「海域B」の水域類型に指定されている。
また、対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水につい
ては、「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27物質、生活環境
15項目)が定められている。秋田県においては、「秋田県公害防止条例」により、適用
区域の対象特定施設について上乗せ排水基準を設定している。ただし、本事業は上
記法令の規制対象事業にはなっていない。(P57~P64参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
水
質
2
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
底
質
1.現況
地
形
・
地
質
( ャ ー
ー )
風
車
の
影
カ
対象事業実施区域周辺における地形分類の状況は、主に標高20~50mの波浪状面を
もつ台地・段丘地が開けており、塙川や竹生川など、諸川が作る沖積低地が北東より
单西へ展開し、さらに、西に並行して発達し、海岸砂丘を経て日本海へ延長している。
なお、対象事業実施区域は東雲開拓台地(標高30~50m)に広く分布する砂礫段丘Ⅱ
に位置している。
また、対象事業実施区域周辺における表層地質の状況は、対象事業実施区域が位置
する台地・段丘地には、半固結堆積物である「礫・砂・場所により火山灰を含む」(潟西
層)が広く分布している。潟西層は、下位の固結堆積物、下位層を不整合に覆う水平
層で、中粒~粗粒砂を主とする。下部または、場所によって基底部は礫層からなり、し
ばしば泥炭層、シルト質層を挟在し、ときには火山灰層も含まれる。また、低地には礫・
砂及び泥がち堆積物、粗粒~中粒砂などの固結堆積物からなる沖積層が分布してい
る。(P8~P11参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことから選定しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
シ
ド
ッ
フ
リ
3
1.現況
(
電線路地下埋設
鳥類の飛翔の妨げを防ぐため、一部の風力発電機の電線路を地下へ埋設し、空域を
広く確保することに努める。また、埋設区間においては、鳥類がとまり木として電線を
利用しなくなることで、対象事業実施区域内に接近する可能性も低減される。
猛
禽
類
、 ー
モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
バ
2.保全
ライトアップの抑制及び航空障害灯の設置
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報
告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する
原因となっている。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突の可能性を低減するた
め、ライトアップは行わないこととする。
樹木伐採の制限及び緑化
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変を最小限に抑える。ま
た、土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用
することで、現状の植生の早期回復に努める。
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
鳥類については「日本産鳥類の繁殖分布」及び「鳥類繁殖分布調査報告書」によると、
対象事業実施区域が位置する「能代」の範囲では35 種の生息が確認されており、そ
のうち繁殖を確認している種はカイツブリ、カルガモ、バン、キジバト、カワセミ、ツバメ、
イワツバメ、モズ、オオヨシキリ、ホオジロ、スズメ、ハシボソガラスの12 種である。1997
~2002年に行われた現地調査及びアンケート調査の結果では、同じ「能代」の範囲で
生息が確認された鳥類は31 種であり、1974~1978 年の調査時に比べ、4 種減少して
いる。また、繁殖が確認された種はない。
哺乳類については、「秋田県版レッドデータブック-動物編」によると、現存する秋田県
の陸生哺乳類は46種で、その内訳は在来種としてコウモリ類が14種、ネズミ類8種、食
肉類(ネコ目)8種、モグラ類7種、ウサギ類1種、有蹄類1種、霊長類1種、これに外国か
らの移入種6種(ネズミ類5種、食肉類1種)が加わると記載されている。
また、秋田県内に野生する両生類は2目6科15種、爬虫類は2目、5科12種とされてい
る。
昆虫類については、秋田県では、環境庁により選定された10 種の指標昆虫類及び、
都道府県毎により選定された特定昆虫類102 種について調査を行っているが、能代市
では、能代市内においてジャコウアゲハ、小友沼においてオオセスジイトトンボ、チョウ
トンボ、ツマグロキヨトウ、浅内沼においてマダラヤンマが確認されているが、いずれも
対象事業実施区域からは3km以上離れている。(P13~P27参照)
土砂流出防止策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、土砂流出防止柵、
仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の改変を抑え、動
物の生息環境への影響を最小限にとどめる。(P170~P171参照)
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周辺においては、キジやヒバリ、ツグミなどの草地性の鳥
類や、アカゲラやエナガなどの樹林性の鳥類、カルガモやハクセキレイなどの水辺の
鳥類が生息する。また、春秋の渡り期には、猛禽類やガン・カモ・ハクチョウ類、ヒヨドリ
などが渡りルートの一部として利用しているほか、希少猛禽類のオオタカやハヤブサ、
チョウゲンボウなどが一時的な採餌環境として利用している。
本事業においては、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されるこ
と、周辺には同様の環境が広がっていることなどから、これらの種をはじめとする動物
の生息環境の減少の程度は小さいものと予測した。特に影響が懸念される鳥類の風
力発電機への衝突に関しても、主要な渡りコースは対象事業実施区域の周辺にあるこ
と、他地域の既設のウィンドファームにおける調査事例から、猛禽類が風力発電機を
認識し迂回する様子が確認されていることから、本事業に関してもその可能性は小さ
いものと予測した。また、鳥類、昆虫類の夜間照明への誘引・忌避についても、夜間工
事を実施せず、供用後もライトアップは行わないことにより、影響は及ばないものと予
測した。(P170参照)
4
1.現況
「秋田県版レッドデータブック-植物編」によると、秋田県には海岸植生から常緑広葉
樹林のタブノキ林、山地帯のブナ林、亜高山帯のオオシラビソ林、高山帯のハイマツ群
落まで、日本の植生の縮図ともいえる植生帯が分布しており、全国的にみれば良好な
自然が多く残されている。野生の状態で生育する植物としては約2,600 種が記録され
ており、この中には、亜種・変種・品種が約350種、自然雑種が約100種、帰化植物と逸
出植物が約350種含まれており、帰化植物・植裁植物を除く約1,900種と約350亜・変・
品種の計約2,250種が自生植物であると記載されている。
また、前出の「秋田県版レッドデータブック-植物編」には絶滅のおそれのある植物の
秋田県内の分布状況が掲載されており、対象事業実施区域が含まれる「羽後水沢」及
び「能代」の範囲では、イヌドクサ、ヤナギヌカボ、オオミミナグサ、セナミスミレなど44
種の分布情報がある。
(P28~P36参照)
植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用する
ことで、現状の植生の早期回復に努める。
植
物
2.保全
樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
土砂流出防止対策
土砂流出防止対策を実施することにより、対象事業実施区域への土砂流出を防止し、
必要以上の土地の改変を抑え、植物の生育環境への影響を最小限にとどめる。
(P179参照)
生
態
系
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域及びその周囲がいずれも人為的な環境(田圃)にあることから選定
しない。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
能代市は、秋田県北西部に位置し、奥羽山脈を源とする米代川が市の中央を東西に
流れ日本海に注いでいる。下流部には能代平野が広がり、その両側は広大な台地
で、大部分が農地として活用されている。市の東单部は、房住山を主体としたなだらか
な丘陵地となっている一方、西部は日本海に沿って单北に砂丘が連なり、湖沼なども
点在している。
対象事業実施区域の单には、“杉かおる清き流れ”として県内では雄物川に次ぐ流域
面積を持つ米代川が流れ、そのさらに单には、東西幅1km、单北総延長14km、面積約
760ha の規模を誇る日本最大の松林“風の松原”や、ガン・カモ類の渡来地として知ら
れる小友沼などが豊かな自然景観を形成している。これらのうち“風の松原”は、「21世
紀に残したい日本の自然100選」をはじめ、数多くの景勝地としての指定を受けており、
市民の憩いの場としても親しまれている。
(P41参照)
5
景
観
2.保全
色彩上の配慮
風力発電機の設置における色彩上の要配慮事項として「茨城県立自然公園条例の行
為の許
可基準の細部解釈及び運用方法」(茨城県)においては、「つや消しの薄い灰色」が明
記されて
いる。本事業においてもこれに準拠し、周囲から浮き立つことのないよう、風力発電機
を灰白色
に塗色する。
改変面積の最小化
樹木の伐採を伴わない農地上に風力発電機を設置することで改変面積を最小化し、
眺望景観の変化を最小化する。
(P179参照)
ふ
れ
あ
い
の
棄活
物動
等の
場
・
産
業
廃
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域を俯瞰できる数少ない眺望点からは、地点によっては視野の占有
率が高く
なるものの、周囲には既存の風力発電機なども見られることから、眺望景観の変化の
程度はさほど大きくならないものと予測された。周囲を走る国道101号からの眺望で
は、見る者に圧迫感を与える可能性も考えられたが、風力発電機が細い柱状であるこ
とから、その程度も小さいものと考えられる。周囲の山並みの稜線を分断することもな
く、本地域に特徴的な景観構成要素に与
える影響は小さいものと評価される。(P179参照)
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は、日
本最大の松林として有名な「風の松原」や、「ポンポコ山公園」、「能代山本スポーツリ
ゾートセンターアリナス」等がある。(P50~P52参照)
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
対象事業実施区域に触れ合い活動の場が存在しないことから選定しない。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
1.現況
電波障害:対象事業実施区域周辺において受信可能な放送局は主として能代局、八
森局であり、それぞれの地上デジタル放送を対象として状況を把握した。(P131参照)
既設風力設置状況:記載なし
(
、
教指
育定
・ 等障
医 環 害 2.保全
療境
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合に
は、、共同受信施設への移行等、適切な対応を図るものとする。(P137参照)
既設風力設置状況:記載なし
6
の施域力
他設区設
)
、
、
の域置
配指状
置 定 況 3.監視
状状等
況況
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
公電
園波
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
電波障害:対象事業実施区域周辺では能代局あるいは八森局の地上デジタル放送が
良好に受信されているため、いずれの放送局に対しても、遮蔽障害、フラッター障害、
反射障害ともに発生しないものと予測される。したがって、風力発電機の稼働に伴うテ
レビジョン電波への影響はほとんどないものと評価される。(P137参照)
既設風力設置状況:記載なし
騒音
施設の設置後には、必要に応じて風力発電機の稼働に伴う騒音の事後調査を実施す
る。
事後調査
電波障害
周辺の居住地域において慎重に経過を確認していくとともに、風力発電機の稼働後
に、何らかの影響が生じたとの情報が得られた場合には、現況の調査地点における受
信状況の確認調査を行う方針である。
動物
鳥類のブレード、タワーへの接近・接触が起きる可能性は小さいものと評価したが、予
測には不確実性も伴っていることから、事業の稼働後には、バードストライクの有無を
確認するための事後調査を実施する。また、万一にも多数の確認があった場合には、
順応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見も踏まえて総合判
断し、必要な方策を講じることとする。
その他特記事項
特に無し
住民意見・事業者見解・自治体意見
(別紙○○参照)
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
特に無し
7
【資料3-32-5】
準備書の審査書(案)
No.
32
発電所名(仮称)
印南風力発電事業
事業者名
三井造船株式会社
事業実施区域
和歌山県日高郡印南町樮川・羽六地区(図1参照)
事業の内容
風力発電所設置事業
総発電量 最大30,000 kW
風力発電機 2,000kW 級風力発電機
基 数 最大15 基
ハブ高さ 80 m
ローター径 80 m
電 圧:66kV
総 延 長:約1.6km
送電方法:鉄塔による
連系変電所:1ヶ所
管理事務所:1棟
工事の内容
1.造成・基礎工事
着工より9~10 ヶ月 7 台/日程度。機材搬入路及びアクセス道路建設、ヤード造成、基
礎工事。
2.据付工事
着工より4~5 ヶ月 4 台/日程度。据付工事。
3.電気・計装工事
着工より2~3 ヶ月 2 台/日程度。送電線工事(連系)及び送電線工事(サイト)、変電所
工事
、建屋・電気工事、計装工事
事
業
特
性
大
気
1.現況
硫黄酸化物の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、地域の区分ご
とに排出基準(K 値)が定められており、印南町は17.5 となっている。また、ばいじん、
有害物質の一般排出基準については、「大気汚染防止法」に基づき、発生施設の種
類、規模ごとに排出基準値が定められているが、本事業ではそれらが適用されるばい
煙発生施設は設置されない。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
<騒音>
騒音に係る環境基準は、騒音に係る環境上の条件について生活環境を保全し、人の
健康を保護するうえで維持されることが望ましい基準として、「環境基本法」に基づき
定められている。和歌山県においては、「騒音に係る環境基準」に関しては和歌山市と
海南市の2 市において、類型指定を行っているが、印南町及びみなべ町における指定
はない。なお、和歌山県では「航空機騒音に係る環境基準」及び「新幹線鉄道騒音に係
る環境基準」の類型指定は行われていない。各調査地点(図2参照)における測定され
た騒音レベルは、北風時の昼間は40~44dB、夜間は34~41dB、南風時の昼間は43~
44dB、夜間は42~44dB であり、一般環境中の騒音レベルにおける「静かな住宅地の
昼」から「静かな住宅地の夜」に相当していた。
<低周波音>
調査を実施した4地点(図3参照)における測定された低周波音レベルは、北風時は71
~85dB、夜間は55~67dB(G特性*では昼間58~68dB、夜間53~57dB)、南風時の
昼間は64~75dB、夜間は64~69dB(G特性では昼間54~59dB、夜間51~54dB)であ
り、一般環境中の低周波音レベルにおける「住宅系」、「住宅・アパート内」に相当してい
た。
2.保全
周辺の家屋集合地域から風力発電機の設置位置までの距離を最小限にするよう、対
象事業実施区域内の西側には設置しないこととした。
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
1
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中:記載なし
②供用中
<騒音>
イ.予測の結果
風力発電機から発生する騒音レベルの予測結果を図4に示す。また、暗騒音の測定地
点における騒音レベルの予測結果を表1に、稼働時における将来の騒音レベルの結果
を表12に示す。これより、風力発電機から発生する騒音レベルは、周辺の居住地域等
において31~38dB 程度であり、稼働後の将来の騒音レベルは、表2に示したように、
北風時の昼間で41~44dB、夜間で37~42dB、南風時の昼間で44dB、夜間で43~
44dB になるものと予測される。
ロ.評価の結果
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域に最も近い居住地域
等において31~38dB 程度と予測され、これによる将来の騒音の増加はほとんどないも
のと予測された。予測の条件とした風速10m/s 時(地上高度10m)には、ハブ高度では
ほぼ定格運転に近い強風が吹いているものと考えられるが、そのような条件時には本
調査期間と同様に強風に起因する木々のざわめき等によって暗騒音が高くなっている
ものと考えられ、風力発電機からの騒音は遮蔽されるものと予測される。これより、風
力発電機の稼働に伴う騒音が、周辺の居住者の生活に支障を与える可能性は低いも
のと考えられ、本事業による影響は小さいものと評価される。
<低周波音>
①工事中:記載なし
②供用中
イ.予測の結果
風力発電機から発生するG特性の低周波音レベルの予測結果を表3及び図5に示す。
現況の測定地点における低周波音レベルの予測結果は64~67dB であり、これによる
将来のG特性の低周波音レベルは、表4に示すとおり、64~70dB になるものと予測さ
れる。 ロ.評価の結果
風力発電機の稼働に伴って発生する低周波音は、対象事業実施区域に最も近い居住
地域等において64~67dB 程度と予測され、これによる将来の低周波音は64~70dB と
ISO-7196 に記載されるG特性の低周波音レベルの感覚閾値(人が感じることのできる
最小限のレベル)である100dB を十分に下回っている。各地点における1/3 オクターブ
バンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz*)に関しては感覚閾値を大き
く下回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されることはなく、直接的な健康被
害が生じる可能性は極めて低いものと評価される。一方で、低周波音の可聴域(20~
100Hz)については、一部の周波数帯域において感覚閾値を超えており、音として聴取
される可能性があるものの、各地点における低周波音の現況や一般的な郊外の住宅
地内における測定事例に比べても同程度にとどまっている。上記より、本事業の稼働
による低周波音の影響は小さく、周辺居住者の生活に支障を与える可能性はほとんど
ないものと評価される。
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
対象事業実施区域及びその周囲における工場及び事業所からの排出水については、
「水質汚濁防止法」に基づき全国一律の排水基準(有害物質27物質、生活環境15項
目)が定められている。和歌山県においては、適用区域の対象特定施設について、条
例により上乗せ排水基準を設定しているが、本事業は規制対象事業にはなっていな
い。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
(
騒
音
)
低
周
波
音
含
む
振
動
水
質
底
2
底
質
地
形
・
地
質
ー
ド
( ャ
ッ ー )
風
車
フ
の
リ
影
カ
シ
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
<地形>
対象事業実施区域周辺における、地形の特徴を表している「典型地形」(「日本の典型
地形」((財)日本地図センター発行,平成11 年)の図6に示すとおりであり、「日高郡印
南の海成段丘」が存在しているが、対象事業実施区域からは約4km 離れている。な
お、「日本の地形レッドデータブック第1 集」(日本の地形レッドデータブック作成委員
会,平成12年)において選定された保存すべき重要な地形は、対象事業実施区域周辺
には存在しない。
<地質>
表層地質図(図7)参照。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
記載なし
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
調査は、文献その他の資料及び現地調査により行った。文献その他の資料としては、
国または地方公共団体の有する野生動物に関する文献を用いた。
<鳥類>
文献調査の結果、対象事業実施区域周辺に生息している可能性のある鳥類を表1に
示す。また、現地調査の結果、表5の鳥類が確認された。
<哺乳類>
対象事業実施区域周辺に生息している可能性のある哺乳類を表6に示す。また、現地
調査の結果、表7の哺乳類が確認された。
<両生類・爬虫類>
対象事業実施区域周辺に生息している可能性のある両生類を表3、爬虫類を表4に示
す。また、現地調査の結果、表8の両生類、表9の爬虫類が確認された。
<昆虫類>
対象事業実施区域周辺に生息している可能性のある昆虫類を表10に示す。また、現
地調査の結果、表11の昆虫類が確認された。
2.保全
①モノポール型風力発電機の採用
鳥類がとまり木として利用しにくいモノポール型風力発電機を採用し、猛禽類等による
採餌や休息の場所として利用されることのないよう、回避に努める。
② ライトアップの抑制
灯台の照明により渡り鳥等の方向感覚に狂いが生じ、灯台へ衝突する等事故例が報
告されている。また、コウモリ類に対しても、ライトアップは餌となる昆虫類を誘引する原
因となっている。したがって、鳥類やコウモリ類の夜間の衝突可能性を低減するため、
ライトアップは行わないこととする。また、航空障害灯に白色閃光灯を使用することで、
夜間や悪天候時における鳥類の誘引を防ぐ。
③樹木伐採の制限
事業の実施に伴う樹木の伐採を最小限に抑え、環境影響の低減に努める。
④土砂流出防止対策
風力発電機や搬入路の建設の際に掘削される土砂等に関しては、排水横断管や土砂
流出防止柵、仮設沈砂池などを設置することにより流出を防止し、必要以上の土地の
改変を抑え、動物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
3.監視
特になし
3
(
猛
禽
類
①工事中
記載無し
、 ー
バ
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
4.予測・評価
①工事中
②供用中
1.現況
②供用中
イ.予測の結果
<鳥類>
a:希少猛禽類
予測対象とした9種の希少猛禽類の営巣環境と採餌環境及びその周辺を含む行動圏
全体としての生息環境の減少その他、喪失する可能性は小さいものと予測される。
b:渡り鳥
秋季及び春季ともに、対象事業実施区域及びその周辺を広範囲で通過しており、特定
の移動経路は認められなかったこと、風力発電機周辺には迂回可能な空間も広く確保
されることから、予め風力発電機の存在を認識させ、移動経路の変更あるいは分散を
促すことは十分に可能であると予測される。
<哺乳類>
対象事業実施区域内に見られるウバメガシ林やスギ-ヒノキ植林等の樹林地は、周辺
地域にも広く分布していること、改変区域は風力発電機の設置箇所や一部の搬入路に
限定されることから、生息環境の減少・喪失はほとんどないものと予測される。
<両生類>
対象事業実施区域内に見られるウバメガシ林やスギ-ヒノキ植林等の樹林地は、周辺
地域にも広く分布していること、改変区域は風力発電機の設置箇所や一部の搬入路に
限定されることから、生息環境の減少・喪失はほとんどないものと予測される。
<爬虫類>
予測の対象とした爬虫類のイシガメは、現地調査では確認されていないことに加え、生
息環境となるため池や沢沿いには風力発電機は設置されない。また、下流の沢に対し
ては土砂流出防止策を施すことにより、土砂等の流入による生息環境の悪化も回避で
きるものと考えられる。搬入路の敷設に際しても、可能な限りこれらの地域を避けて計
画することから、改変による生息環境の減少・喪失はほとんどないものと予測される。
<昆虫類>
改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されることや、周辺にも改変
箇所と同様な環境が広がっていることから、改変による生息環境の減少・喪失はほとん
どないものと予測される。
ロ.評価の結果
対象事業実施区域及びその周辺においては、文献その他の資料調査及び現地調査に
よって、樹林~草地に生息する鳥類・哺乳類・昆虫類、低地や丘陵から樹林まで広域
に分布する爬虫類、小規模な水域に生息する両生類などがみられ、餌場や繁殖場所と
して利用している。本事業においては、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入
路に限定されること、周辺には同様の環境が広がっていることなどから、事業の実施に
よる動物への影響は全般的に小さいと予測される。対象事業実施区域周辺で繁殖が
確認されたサシバは、対象事業実施区域は営巣地から約0.7km 以上離れており、採餌
環境としては対象事業実施区域内を利用しているものの、改変は風力発電機の設置
箇所及び一部の搬入路に限定されること、周辺には同様の環境が広がっていることな
どから、事業の実施による影響は小さいものと予測される。なお、対象事業実施区域周
辺で営巣していた可能性があるハチクマについても、対象事業実施区域から約0.8km
以上離れており、採餌環境としては対象事業実施区域内を利用している可能性がある
ものの、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されること、周辺には
同様の環境が広がっていることなどから、事業の実施による影響は小さいものと予測さ
れる。特に影響が懸念される鳥類の風力発電機への衝突に関しても、対象事業実施区
域は主要な渡りルートには該当しておらず、対象事業実施区域のブレード回転域の高
度を飛翔する個体は全体から見れば少数に留まっていること、他地域の既設のウィン
ドファームにおける調査事例から、猛禽類が風力発電機を認識し迂回する様子が確認
されていること、風力発電機が設置される区域外にも迂回するための空間が十分に確
保されていることから、本事業に関してもその可能性は小さいものと予測される。また、
鳥類、コウモリ類、昆虫類の夜間照明への誘引・忌避についても、夜間工事を実施せ
ず、供用後もライトアップは行わないことより、影響はほとんどないものと予測される。
文献その他の資料及び現地調査によるものとした。文献その他の資料としては、国ま
たは地方公共団体の有する野生植物に関する文献を用いた。現地調査により確認さ
れた植物の一覧を表12に示す。
4
2.保全
(a) エビネの移植
注目すべき種であるエビネ生育地の改変が避けられない場合には、事業の実施により
影響が及ばない本種の生育適地へ移植を行うものとする。
(b) 植生の早期回復
土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用するこ
とで、現状の植生の早期回復に努める。
(c) 樹木の伐採の制限
風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめる。
(d) 土砂流出防止柵等の設置
土砂流出防止柵等を設置することにより、周辺の水辺環境などへの土砂流入を防止
し、必要以上の土地の改変を抑え、植物の生育環境への影響を最小限にとどめる。
(e) 立ち入り制限
工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめることにより、踏
圧等による植物の生育環境への影響を回避する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中
記載なし
②供用中
イ.予測の結果
対象事業実施区域及びその周辺の植生は、小面積でみられるツブラジイ群落を除き、
大部分が植林もしくは代償植生となっており、スギ-ヒノキ植林が広範囲に分布していた
ほか、ウバメガシ群落やコナラ群落等が分布していた。風力発電機の設置に伴う改変
により、ウバメガシ群落、コナラ群落、伐採跡地低木群落、スギ・ヒノキ植林、ススキ群
落の一部が消失すると
予測される。しかしながら、改変区域にみられる植生は、すべて人の手の加わった代償
植生であり、同様な環境は周辺に広く分布すること、事業による改変は局所的かつ小
面積であることから、本事業の実施による影響は小さいものと予測される。
ロ.評価の結果
本事業においては、注目すべき植物種を含めた植物相の生育環境及び植生に対する
影響は、適切な環境保全措置の実施により、事業者が実行可能な範囲で、回避もしく
は低減が図られるものと評価される。
1.現況
対象事業実施区域及びその周辺は、森林環境であるスギ・ヒノキ・サワラ植林とシイ・カ
シ二次林で占められ、そのほかにアベマキ-コナラ群集や伐採跡地群落が小面積で
分布している。これらのことから対象事業実施区域周辺の生態系は、多くを占める森林
環境を基盤として成立しているものと推測される。森林環境においては、スギ・ヒノキ植
林や広葉樹林等に生育する植物を生産者として、第一次消費者としてはバッタ類やチョ
ウ類等の草食性の昆虫類やノウサギ等の草食性の哺乳類が、第二次消費者としては
トンボ類やオサムシ類、ハンミョウ類等の肉食性昆虫類等が存在する。第三次消費者
としてはカラ類やキツツキ類等の鳥類、カエル類やトカゲ類等の両生類・爬虫類が、第
四次消費者としてはアオダイショウ、シマヘビ等のヘビ類が存在する。さらに、これらを
餌とする最上位の消費者としてクマタカ、サシバ、フクロウ等の猛禽類やニホンザル、タ
ヌキ、キツネ等の中型哺乳類が存在する。
2.保全
本事業の実施による生態系への影響は極めて小さいと予測されたこと、動物及び植物
の重要種への保全のための措置が検討されていることから、生態系への環境保全措
置の検討は行わない。
3.監視
記載なし
植
物
生
態
系
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中
記載なし
②供用中
イ.予測の結果
改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されることや、周辺にも改変
箇所と同様な環境が広がっていることから、改変による生息環境の減少・喪失はほとん
どないものと予測される。
ロ.評価の結果
対象事業実施区域及びその周辺においては、山地樹林の生態系が成立していると考
えられる。本事業においては、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限
定されること、周辺には同様の環境が広がっていることなどから、事業の実施による生
態系への
影響は全般的に小さいと予測される。対象事業実施区域周辺で繁殖が確認された上
位性の注目種であるサシバは、対象事業実施区域は営巣地から約0.7km以上離れて
おり 採餌環境としては対象事業実施区域内を利用しているものの 改変は風力発電
5
おり、採餌環境としては対象事業実施区域内を利用しているものの、改変は風力発電
機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されること、周辺には同様の環境が広がって
いることから、生息環境に対する影響はほとんどないものと予測された。また、風力発
電機が設置される区域外にも迂回するための空間が十分に確保されていることから、
移動経路の遮断・阻害、ブレード、タワ
ー等への接近・接触が生じる可能性も小さいものと予測された。騒音による生息環境の
悪化や餌資源に逃避・減少についても、その影響は一時的なものであり、影響は小さ
いと予測される。また、夜間照明への誘引についても、夜間工事を実施せず、供用後も
ライトアップは行わないことより、影響はほとんどないものと予測される。以上のことか
ら、本事業による生態系への影響は小さいものと予測される。
1.現況
印南町は和歌山県沿岸のほぼ中央部に位置し、地勢は東高西低で、町土の約7割が
森林である。南西部は太平洋に面しており、印南、切目など良好な漁港を擁し、周辺は
台地状の海岸段丘で風光明媚な海岸線を形成している。北東部は紀伊山地の西端
で、切目川、印南川、王子川により開析されている。沿岸部には歴史的資産である「熊
野古道」が通り、中でもこの一帯は海岸景観を堪能できる箇所となっている。また、これ
とほぼ重複して「近畿自然歩道」(No.19「切目王子を訪ねるみち」(全長8.6km、みなべ
町西岩代~印南町印南)など)が指定されているほか、一般国道42 号沿道には全国
一の生産量を誇るキヌサヤエンドウのハウス棟が立ち並ぶ景色が見られる。対象事業
実施区域は、みなべ町との行政界に近い中起伏山地の尾根に位置しており、周辺には
観光牧場やゴルフ場等が整備されている。また、南方には国内最大の梅林「南部梅
林」や「田辺南部白浜海岸県立自然公園」に指定されている海岸を望むことができ、こ
れらの豊かな山海等が当該地域の景観を特徴付けている。和歌山県では、県、市町
村、県民、事業者及び来訪者が協働し、和歌山県らしい景観の形成を図っていくことを
目指し、平成20 年3 月に「和歌山県景観条例」を公布するとともに、平成21 年1 月に
は景観法に基づき「和歌山県景観計画」を策定した。「和歌山県景観計画」では、良好
な景観の形成に関する方針や行為の制限等について定め、一定規模の行為について
は届出を課すことにより景観の誘導を行っていくこととしている。景観計画区域は景観
行政団体である和歌山市、高野町を除く県下全域であるが、田辺市、新宮市の一部、
那智勝浦町の一部は熊野参詣道(中辺路)特定景観形成地域に指定されているほか、
平成23 年7 月より新たな特定景観形成地域として、かつらぎ町の一部、九度山町の一
部、紀の川市の一部が高野山町石道周辺特定景観形成地域に指定された。
2.保全
(a) 色彩上の配慮
風力発電機の設置における色彩上の要配慮事項として「茨城県立自然公園条例の行
為の許可基準の細部解釈及び運用方法」(茨城県)においては、「つや消しの薄い灰
色」が明記されている。本事業においてもこれに準拠し、周囲から浮き立つことのない
よう、風力発電機を灰白色に塗色する。
(b) 改変面積の最小化
樹木の伐採を風力発電機の設置位置周辺と一部の搬入路に限定し、改変面積を最小
化することで眺望景観の変化を抑制する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
①工事中
記載なし
②供用中
イ.予測の結果
(ア) 樮川地区
稜線上に5 基程度の風力発電機が視認されることになるが、樹木などに遮蔽される部
分も大きく、威圧感や圧迫感の程度は小さいものと予測される。
(イ) 内田地区
周囲の地形や樹木により遮蔽され、1 基の風力発電機がわずかに視認される程度で
あることから、眺望景観の変化はほとんどないものと予測される。
(ウ) 熊野古道①
稜線上に6 基程度の風力発電機が視認されることになるが、地形によって遮蔽される
部分も大きいこと、風力発電機からは約5km も離れていることから、眺望景観の変化は
ほとんど生じないものと予測される。
(エ) 熊野古道②
稜線上に5 基程度の風力発電機が視認されることになるが、地形によって遮蔽される
部分も大きいこと、風力発電機からは約6km も離れていることから、眺望景観の変化は
ほとんど生じないものと予測される。
ロ.評価の結果
対象事業実施区域周辺は丘陵地が大部分を占め、全体を見渡せる視点場に乏しく、予
測を行った樮川地区、内田地区からもわずかに風力発電機の一部が視認される程度
であると予測された。一方で海岸部の熊野古道からは、対象事業実施区域周辺が広く
見渡せるものの、同様に地形的に遮られる部分が多いことや、距離的に遠いことから
眺望景観の変化はほとんどないものと予測された。風力発電機の色彩が空や雲の色
になじみやすいこと、風力発電機が細い柱状であることからも、本事業の実施に伴う景
観に係る環境影響は小さいものと評価される。
景
観
6
ふ
れ
あ
い
の
活
動
の
場
・
産
業
廃
棄
物
等
1.現況
対象事業実施区域周辺の代表的な人と自然との触れ合いの活動の場の状況は表13
及び図8に示すとおりであり、「田辺南部白浜海岸県立自然公園」、「近畿自然歩道」の
ほかゴルフ場や牧場、温泉等がある。
2.保全
記載なし
3.監視
記載なし
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
1.現況
テレビ電波の状況は、図9、表14のとおり。
(
万が一にも本事業の実施によって何らかの重大な障害が発生した場合には、ケーブル
テレビへの移行等、適切な対応を図るものとする。
、
教指
2.保全
育定
・ 等障
医環害
療境
3.監視
・ 保既
福全設
そ 祉地風
の施域力
他設区設
の域置
配指状
置定況
状状等
況況
)
、
、
公電
園波
事後調査
4.予測・評価
①工事中
②供用中
記載なし
①工事中
記載なし
②供用中
イ.予測の結果
(ア) 遮蔽障害
風力発電機のタワーの直径は2.5~4.2m程度であり、遮蔽障害が生じる範囲は、風力
発電機の後方数mに限られるため、実害はないものと予測される。
(イ) フラッター障害
フラッター障害は、電波の送信点に対する見通しが悪く受信状況が不良な地点におい
て、送信点との間の見通しのよい箇所に風力発電機が設置される場合において起こり
得る。対象事業実施区域周辺においては、上記の関係に位置する個別受信家屋は存
在せず、フラッター障害は発生しない。
(ウ) 反射障害
風力発電機群から反射する電波に対して端子電圧が十分に高いため、影響は生じな
いものと予測される。
ロ.評価の結果
対象事業実施区域周辺において、ケーブルテレビや個別に受信されている家屋に対し
ては、遮蔽障害、フラッター障害及び反射障害のいずれについても生じないものと予測
された。これにより風力発電機の稼働に伴うテレビジョン電波への影響はほとんど生じ
ないものと評価される。
<動物>
本事業の稼働後には、周辺地域に生息する希少猛禽類の繁殖の成否、行動の変化な
どを確認するためのモニタリング調査を実施する。また、鳥類やコウモリ類のブレード、
タワーへの接近・接触が起きる可能性は小さいものと予測したが、予測には不確実性
も伴っていることから、事業の稼働後には、バードストライク及びバットストライクの有無
を確認するための事後調査も実施する。また、万一にも多数の確認があった場合に
は、順応的管理手法に基づき影響の程度と状況について専門家の意見を踏まえて総
合判断し、方策を講じることとする。
<植物>
エビネの生育地の改変が避けられず、生育適地への移植を実施した場合には、移植
後最低2年以上のモニタリング調査を実施し経過を監視することとする。また、今後も最
新の知見の収集に努め、対象事業実施区域内に生育する注目すべき種の情報が得ら
れた場合には、必要に応じてその状況の確認に努めるものとする。
<その他>
必要に応じて実施。
7
その他特記事項
特になし
住民意見・事業者見解・自治体意見
別紙参照
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
備考
8
【資料3-33-5】
方法書の審査書(案)
No.
33
発電所名(仮称)
(仮称)八峰風力発電所
事業者名
日本環境コンサルタント株式会社
事業実施区域
秋田県山本郡八峰町峰浜地域
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :20,700kW
風力発電機の台数:2,300kW×9基
ハブ高さ:約80m
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約93m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事等
大気質
硫黄酸化物の排出基準は八峰町及び能代市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
水沢川、塙川及び竹生川がいずれも「河川A」に、北部海域が「海域A」に
指定
底質
記載なし
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
地形:全域が被覆砂丘であり、一帯は「落合砂丘地」
典型地形:「能代砂丘」
日本の地形レッドデータブック指定:なし
地質:全域が未固結堆積物である「粗粒~中粒砂(Sd)」
記載なし
動物
文献調査の結果
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 29科58種、哺乳類 8科11種、両生類 5科9種、爬虫類 3科3種、昆
虫類 9科26種
り含む)
植物
植物相 科数138、種類877
植物群落レッドデータ・ブックの指定 なし
特定植物群落 「萩台山のフジ群落」、「落合沼の低層湿原」
巨樹・巨木林 7件
天然記念物 3件
生態系
(陸域)生産者:クロマツ植林・水田雑草群落・ススキ群団等
第一次消費者:チョウ類等、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類等、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・ツツキ類、ニホンリス等、カエル類・ニホンカナヘビ
等
第四次消費者:シマヘビ・ニホンマムシ等
最上位の消費者:イヌワシ・ハヤブサ等、テン・キツネ等
(水域)生産者:付着藻類等
第一次消費者:水生昆虫類等
第二次消費者:アカハライモリ・カエル類等、オイカワ等
第三次消費者:カワセミ等、テン・キツネ等
景観
塙川及び竹生川河口周辺の海岸砂丘地に位置し、南側には県内第二の
流域面積をもつ米代川が流れ、西側は日本海に面している。
「秋田県の景観を守る条例」による高速自動車国道、一般国道もしくは県
道、または旅客鉄道線路の境界線から200m以内の範囲に、一定規模以
上の建築物及び工作物の新築(高さ30mを超えるもの)や増改築などを行
う場合の秋田県への届出区域には該当しない
ふれあいの活動の場
「ポンポコ山公園」、「道の駅みねはま」
2
産業廃棄物等
その他
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:鳥獣保護区、保安林、海岸保全
区域の指定がある
電波障害:記載なし
既設風力設置状況等:記載なし
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)、動物、生態系
(
方法書P82の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
【評価した項目】騒音、低周波音、電波障害、地形及び地質、風車の影
(シャドーフリッカー)、動物、植物、生態系、景観
土地又は工作物の存
在及び併用
【評価しなかった項目】
人と自然との触れ合いの活動の場…対象事業実施区域内に主要な人と
自然との触
れ合いの活動の場が存在しないため
(方法書P83参照)
工事の実施
記載なし
3
(
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
土地又は工作物の存
の参
在及び併用
項照
目
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で
評価
電波障害:重要無線の位置、テレビジョン電波の受信障害を受ける可能性
のある地点を複数点で評価
地形及び地質:重要な地形について、分布、成立環境の改変の程度を把
握
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、渡り時期10~11月と2
~3月、希少猛禽類4~7月、両生類・爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く
三季)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季の三季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
(方法書P84~P108参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-34-5】
方法書の審査書(案)
No.
34
発電所名(仮称)
(仮称)新郷村風力発電所
事業者名
日本環境コンサルタント株式会社
事業実施区域
青森県三戸郡新郷村大字戸来字戸来岳周辺地域
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :20,000kW
風力発電機の台数:2,000kW 級×10 基
ハブ高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約80m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・用地造成・基礎工事・管理用道路等の土木工事、発電機等の
搬入・組立工事等
大気質
硫黄酸化物の排出基準は新郷村及び三戸町は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しないい
水質
五戸川上流及び馬淵川上流がいずれも「河川A」に類型指定
底質
記載なし
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
地形:十和田湖を中心とした新しい火山地を指す「十和田火山地」の斜面
に位置
典型地形:「迷ヶ平」
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:十和田火山噴出物が降下凝灰あるいは降下堆積した「降下テフラ・
ローム」、「デイサイト質軽石凝灰岩(毛馬内軽石流)」、「デイサイト質軽石
凝灰岩(八戸軽石流、大不動軽石流)」、「デイサイト質軽石」
記載なし
動物
文献調査の結果
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 43科143種、哺乳類 12科38種、両生類 6科13種、爬虫類 4科7
種、昆虫類 72科337種
り含む)
植物
植物相 科数63、種類167
植物群落レッドデータ・ブック指定 「オクチョウジザクラ群落」
特定植物群落 「十和利山のブナ林」等3件
巨樹・巨木林 0件
天然記念物 7件
生態系
(陸域)生産者:スギ・ヒノキ・サワラ植林、スキ群団等
第一次消費者:チョウ類・カミキリムシ等、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類等・オサムシ類等、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・ツツキ類、ネズミ類・ニホンリス等、カエル類・ニホン
カナヘビ等
第四次消費者:アオダイショウ・ヤマカガシ等
最上位の消費者:オオタカ、フクロウ等、テン・キツネ等
景観
周辺に位置する十和利山(990.9m)は、十和田湖外輪山のひとつで、山頂
からは十和田湖や周辺の山々が一望でき、西部は原生林と小沼が点在す
る迷ヶ平自然休養林
「青森県景観条例」に基づく「青森県景観計画」により、一定規模を超える
建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出要
また「菅場(水芭蕉群生地)」が「ふるさと眺望点」に指定
ふれあいの活動の場
「大石神ピラミッド」、「間木の平グリーンパーク」、「みずばしょうの群生地」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
2
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況等:記載なし
その他
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響 別 工事の実施
評紙
価○
の○
項参
目照
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]人と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)
方法書P82の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
電波障害、地形及び地質、動物、植物、生態系、景観
(
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
騒音:対象事業実施区域の周辺に住宅等が存在しない
低周波音:対象事業実施区域の周辺に住宅等が存在しない
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
風車の影(シャドーフリッカー):対象事業実施区域から820m程度の範囲
内に住居が存在しないため
(方法書P83参照)
工事の実施
記載なし
調
査詳
・細
予は
3
)
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
土地又は工作物の存
項照
在及び併用
目
電波障害:重要無線の位置、テレビジョン電波の受信障害を受ける可能性
のある地点を複数点で評価
地形及び地質:重要な地形について、分布、成立環境の改変の程度を把
握
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、渡り時期は9~10月と
4~5月、猛禽類は12~7月、両生類・爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く
三季)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季の三季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点
(方法書P84~P101参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-35-5】
方法書の審査書(案)
No.
35
発電所名(仮称)
(仮称)宮古岩泉風力発電事業
事業者名
株式会社グリーンパワーインベストメント
事業実施区域
岩手県宮古市夏屋及び岩泉町大川周辺地域
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大222,500kW
風力発電機の台数:2,500kW×最大89 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約95m
ハブ高さ:約80m
送電線の新設:66kV/154kV、約10km
構内変電設備の新設箇所数:3 箇所
連系変電設備の新設箇所数:1 箇所
管理棟の新設箇所数:1 箇所
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
仮設道路・管理用道路設置の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工
事、発電機等の搬入・組立工事、管理棟の建築工事等
【変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事】用地造成・基礎工事等の
土木工事、変電所等の機器組立等
【送電線の敷設に係る主要な工事】架空方式の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、地中埋設方式の場合は管路掘削工事や埋
設工事等
大気質
硫黄酸化物の排出基準は岩泉町は17.5、宮古市は14.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
小本川本流、大川、閉伊川上流、小国川及び刈屋川が「河川AA」に、閉伊
川下流が「河川A」
事
業
特
性
地
域
特
性
1
性
底質
記載なし
地形・地質
地形:北側に小本川が、南側に閉伊川が流れ、河川周辺の急斜面を除く
大部分が起伏量約200~400mの中起伏山地となっており、谷底にはごく
わずかに砂礫段丘や谷底平野が存在
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:大部分に古生代の砂岩、泥岩、珪質岩(チャート)、輝緑凝灰岩など
が縞状に分布。一部に花崗岩類が貫入しており、周辺の堆積岩はホルン
フェルス化域
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 33科67種、哺乳類 11科27種、両生類 1科1種、爬虫類 0種、昆虫
類 28科147種
植物
植物相 148科1,342種
植物群落レッドデータ・ブック 「黒森山のモミ林」等 42件
特定植物群落 「青松葉山のアオモリトドマツ林」
巨樹・巨木林 0件
天然記念物 11件
生態系
(陸域)生産者:チシマザサ-ブナ群団・クリ-ミズナラ群落・ブナ-ミズナ
ラ群落・シバ草地等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・コウモリ類・ニホンリス等、サ
ンショウウオ類等
最上位の消費者:イヌワシ・クマタカ・フクロウ等の猛禽類、テン・キツネ等
景観
宮古市と岩泉町の境界付近の山間部に位置し、南側に流れる閉伊川は、
岩神山及び兜明神獄の鞍部(区界峠)を源流として、北上高地を蛇行しな
がら支流を集め、市街地を経て太平洋(宮古湾)へと注いでいる
「岩手の景観と保全と創造に関する条例」により定められた「大規模建築
等行為景観形成基準」の対象区域には該当しない
ふれあいの活動の場
「道の駅 やまびこ館」、「薬師塗漆工芸館」、「早池峰国定公園」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]騒音、動物、生態系
方法書P80の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物、植物、生態系、景観
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
シャドーフリッカー:標高約1,000m~1,300m の山間部にあり、周囲の住宅
等までも1km 以上離れているため
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
(方法書P81参照)
3
工事の実施
記載なし
(
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目
在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と3~4月、猛禽類
は12~7月と9~10月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
(方法書P82-P106参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1、2参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-36-5】
方法書の審査書(案)
No.
36
発電所名(仮称)
(仮称)石狩湾新港洋上風力発電事業
事業者名
株式会社グリーンパワーインベストメント
事業実施区域
所在地:北海道石狩湾新港 港湾区域内 (洋上)
面積 :約700ha
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大100,000kW
風力発電機(洋上)の台数:2,500kW×最大40 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:100m
ハブ高さ:58m
開閉所/変電所(陸上):各1箇所
海底ケーブル:約10km×4 本
陸上ケーブル:約10km
工事の内容
(ア) 造成工事
風力発電設備の設置台となる基礎はモノパイル(大径鋼管の単杭)式を採
用。
海底地盤へのモノパイル打設を行う。また、洗掘防止対策工事が必要と判
断
された場合には、モノパイル周囲への石材設置工事を伴う。
(イ) 風力発電設備工事
洋上風力発電機基礎、風力発電機設備:施工専用船
海底ケーブル敷設、埋設:ケーブル敷設専用船(陸上~洋上風力発電機)
(ウ) 開閉所/変電所(陸上)工事
対象事業実施区域周辺に変電所(特別高圧33kV/66kV)を、電力会社変
電所近傍に開閉所(特別高圧66kV)を建設する予定
(エ) 送電線工事(海底ケーブル)
風力発電機間及び風力発電所から海底ケーブルが陸揚げされる渚ジョイ
ント部まで、ケーブル敷設船で埋設する予定
(オ) 送電線工事(陸上ケーブル)
海底ケーブルが陸揚げされる渚ジョイント部から電力会社変電所まで、道
路に沿って埋設する予定
大気質
硫黄酸化物の排出基準は石狩市は17.5、小樽市は8.0
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定:石狩市は札幌飛行場が
指定
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
事
業
特
性
地
1
域
特
性
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
河川Bに類型指定:石狩川水域のうち石狩川中流・下流、茨戸川上流、茨
戸川中流及び茨戸川下流
河川Dに類型指定:石狩川以外の河川水域として新川下流
海域Aに類型指定:石狩海域(3)、小樽海域(3)
海域Bに類型指定:石狩海域(2)
海域Cに類型指定:石狩海域(1)、小樽海域(1)、小樽海域(2)
底質
石狩湾周辺では、底質についての調査は実施なし
平成17 年度に特殊項目の調査が実施(方法書P19参照)
海底地形:石狩海岸に接してほぼ平行に、勾配の急な沿岸部とその沖側
のやや傾斜の緩い地区に分かれる。対象事業実施区域の水深は約10~
20m である。
勾配の急な地形区は深度約15~20m までの範囲で、沖側の緩傾斜区と
は明瞭な傾斜の変換線で区切られている。傾斜は約1/130~180 である。
低潮線寄りには数段のバー・トラフ(列状の高まり)が発達する。
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
海底地質:砂、泥の堆積物で構成。北側では、水深10~30m 程度の海底
は泥が堆積。分布域は石狩川河口に連続していることから、この区域の底
質は主として石
狩川から排出されたものが分級堆積されたものと考えられる。石狩川河口
から北東に向けて泥が分布しているが石狩川河口沖を流れる対馬暖流の
支流の一派統が河口から出た土砂を北東方向へ流す傾向にあると考えら
れている。対象事業実施区域は、砂の堆積域。
記載なし
文献の調査結果より
鳥類:41科147種、海産哺乳類:5科8種
(猛禽類、バードストライク、渡 海水魚:20科29種、稚魚:13科16種
魚卵、潮間帯生物(付着植物、付着動物):確認されていない
り含む)
底生生物:多板綱 1種、腹足綱 18種、二枚貝綱 41種、頭足綱 3種
動物
植物
藻場:石狩湾に藻場が存在するものの対象事業実施区域周辺には藻場
は存在しない
生態系
記載なし
2
景観
石狩川河口付近は、北海道自然環境保全指針で定める「すぐれた自然地
域」に指定され、生物多様性に富んだ海辺の自然環境が大規模に残され
た全国的にも貴重な自然海浜
「北海道景観条例」に基づいた「景観計画区域」に指定されており、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出
要
また小樽市でも市全域を「景観計画区域」に指定。一定規模を超える建築
物、工作物等の新築・増改築等については市長への届出要
ふれあいの活動の場
「望来浜海水浴場」、「戸田記念墓地公園」、「はまなすの丘」、「あそびーち
石狩」、「いしかり砂丘の風資料館」、「石狩浜海浜植物保護センター」、「マ
クンベツ湿原」、「おたるドリームビーチ」
産業廃棄物等
水質汚濁に関する環境保全対策
漏油対策として、下記の保全対策を実施する予定である。
・対象機材の下にオイルパンを設置。
・施工船デッキ上の油水は、油吸着マットにより油分を吸着させる。
・オイルフェンスの展張。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:指定なし
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
その他
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、底質(有害
物質)
[造成等の施工による一時的な影響]生態系、廃棄物等(残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、生態系、人と自然との触れ合
いの活動の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)、生態系
3
選定した評価項目
水質(水の濁り)、動物(海域)、植物(海域)、廃棄物等(産業廃棄物)
(
)
環詳
境細
影は
響 別 工事の実施
評紙
価○
の○
項参
目照
選定しなかった評価項目
[工事用資材等の搬出入]
大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人と自然との触れ合いの活
動の場:海上輸送となることから、影響はほとんどないと考えられるため
[建設機械の稼働]
大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動:工事の影響を受けるおそれ
がある地域(対象事業実施区域の周囲1km)よりも離れているため
底質(有害物質):記載なし
[造成等の施工による一時的な影響]
生態系:種の多様性や種々の環境要素が複雑に関与し、未解明な部分も
あると考えられるため
廃棄物等(残土):造成等の施工に伴い残土は発生しないため
(方法書P69~71参照)
選定した評価項目
騒音、低周波音、動物、植物、景観
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
選定しなかった評価項目
地形及び地質:重要な地形及び地質には該当しないため
シャドーフリッカー:対象事業実施区域から3,000m程度の範囲内には住居
は存在しないことから影響はほとんどないものと考えられるため
生態系:海域の生態系については種の多様性や種々の環境要素が複雑
に関
与し、未解明な部分もあるとされるため
人と自然との触れ合いの活動の場:主要な人と自然との触れ合いの活動
の場が存在しないため
(方法書P69~71参照)
記載なし
4
(
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
水質(水の濁り):対象事業実施区域及び海底ケーブル敷設ルート周辺の5
地点
動物:事業の実施に伴って予想される影響要因に応じた環境影響につい
て、直接的損傷を受ける区域及び生息環境の変化が及ぶと考えられる区
域を推定するとともに、推定した区域において重要な種及び注目すべき生
息地への影響の種類(死滅、逃避、生息・繁殖阻害、生息域の減少等)を
推定
植物:事業の実施に伴って予想される影響要因に応じた環境影響につい
て、直
接的損傷を受ける区域及び生育環境の変化が及ぶと考えられる区域を推
定するとともに、推定した区域において重要な種及び重要な群落への影響
の種類(死滅、生育阻害、生育域の減少等)を推定
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点
(方法書P72-P93参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
5
【資料3-37-5】
方法書の審査書(案)
No.
37
発電所名(仮称)
石狩コミュニティウインドファーム事業
事業者名
株式会社市民風力発電
事業実施区域
北海道石狩市石狩新港周辺地域
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :20,000kW
風力発電機の台数:(2,000kW級)×10基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約80m
ハブ高さ:約80m
送電線の新設:22(又は33)kV、約5km
構内変電設備の新設箇所数:1箇所
連系変電設備の新設箇所数:1箇所
管理棟の新設箇所数:1箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、地中埋設方式の場合は管路掘削工事や埋
設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は石狩市は17.5、小樽市は8.0
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:石狩市及び小樽市には指定はあるが、対
象事業実施区域には該当しない
騒音規制法及び北海道公害防止条例に基づく規制地域:石狩市及び小樽
市には指定はあるが、対象事業実施区域には該当しない
その他:航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定が行われており、
札幌飛行場に指定
振動
振動規制法に基づく規制地域:石狩市及び小樽市には指定があるが対象
事業実施区域には該当しない
事
業
特
性
地
域
特
性
1
水質
石狩川中流・下流、茨戸川上流、茨戸川中流及び茨戸川下流がいずれも
「河川B」、新川下流が「河川D」、石狩海域(1)、(2)及び(3)がそれぞれ「海域
C」、「海域B」及び「海域A」、小樽海域(1)、(2)及び(3)がそれぞれ「海域C」、
「海域C」及び「海域A」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:自然堤防・砂州及び三角州性低地に位置し、「石狩湾岸低地」のうち
「花
畔砂丘地」にあたる
典型地形:石狩浜、石狩川
日本の地形レッドデータブック:石狩砂丘、紅葉山砂丘
地質:未固結堆積物である砂質で構成
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 38科145種、哺乳類 9科22種、両生類 2科2種、爬虫類 0種、昆虫
類 24科79種
植物
植物相 55科99種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 3件(カシワ・ミズナラ群落)
特定植物群落 1件
巨樹・巨木林 1件
天然記念物 国指定 2件
生態系
(陸域)生産者:オクチョウジザクラ-コナラ群集、牧草地、水田雑草群落
等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・ニホンリス、カエル類・ニホン
カナヘビ等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等の猛禽類、テン・キツネ等
(水域)生産者:付着藻類等
第一次消費者:水生昆虫類等
第二次消費者:アカハライモリ・カエル類等、アブラハヤ等
第三次消費者:サギ類・カワセミ、テン・キツネ等
景観
石狩市は、西は石狩湾に面し、石狩川河口を有し、南は発寒川及び茨戸
川を隔てて札幌市と、東は同じく南北に長い当別町と、北部は暑寒別天売
焼尻国定公園の山地で新十津川町や増毛町と接しており、海岸線に沿っ
て南北に長い地域
「北海道景観条例」に基づいた北海道景観計画により、一定規模以上の建
築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出要
「小樽市景観計画」に基づいた一定規模以上の建築物、工作物等の新築・
増改築等については市長への届出要
2
ふれあいの活動の場
「マクンベツ湿原」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)、動物、生態系
方法書P86の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、地形及び地質、シャドーフリッカー、動物、植
物、生態系、景観
選定しなかった評価項目
人と自然との触れ合いの活動の場(対象事業実施区域内に主要な人と自
然の触れ合いの活動の場が存在しないため)
(方法書P87参照)
記載なし
(
調
査詳
3
)
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目
在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
地形及び地質:文献その他の資料により重要な地形について、分布、成立
環境の改変の程度を把握した上で、事業計画を整理することにより予測
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、哺乳類四季、両生類・
爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては8~11月と3~5
月、猛禽類は12~3月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季、夏季、秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
(方法書P88~111参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-38-5】
方法書の審査書(案)
No.
38
発電所名(仮称)
(仮称)木地挽山風力発電事業
事業者名
株式会社市民風力発電
事業実施区域
北海道北斗市大野町木地挽山周辺地域
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :20,000kW
風力発電機の台数:(2,000kW級)×10基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約80m
ハブ高さ:約80m
送電線の新設:22(又は33)kV、約5km
構内変電設備の新設箇所数:1箇所
連系変電設備の新設箇所数:1箇所
管理棟の新設箇所数:1箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事、地中埋設方式の場合は管路掘削工事や埋
設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は北斗市については、旧上磯町及び旧大野町の
一部は11.5、その他の地域は17.5、また七飯町については17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:北斗市及び七飯町には指定はあるが、対
象事業実施区域には該当しない
騒音規制法及び北海道公害防止条例に基づく規制地域:北斗市及び七飯
町には指定はあるが、対象事業実施区域には該当しない
その他:航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定:函館空港周辺地
域が指定
幹線鉄道騒音に係る環境基準の地域の類型指定:北斗市及び七飯町に
指定はあるが、対象事業実施区域には該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:北斗市及び七飯町には指定があるが対象
事業実施区域には該当しない
事
業
特
性
地
域
特
性
1
水質
大沼が「湖沼A」及び「湖沼Ⅲ」に指定
底質
記載なし
地形・地質
地形:中起伏~小起伏山地であり、一帯は「遊楽部山地」の南端にあたる
典型地形:本荘砂丘、西目海岸駒ヶ岳大沼・小沼」
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:大部分が安山岩質岩石からなっており、一部に火山角礫岩・凝灰角
礫岩が分布、渡島半島の東半部は主として新第三紀の堆積岩類や火成
岩類によって構成
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 48科229種、哺乳類 5科6種、両生類 3科4種、爬虫類 0種、昆虫
類 9科16種
植物
植物相 159科1592種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 4件
特定植物群落 2件
巨樹・巨木林 なし
天然記念物 なし
生態系
(陸域)生産者:ブナ-ミズナラ群落、牧草地等
第一次消費者:チョウ類、エゾジカ等
第二次消費者:トンボ類、コウモリ類等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・エゾサンショウウオ等
第四次消費者:ヘビ類等
最上位の消費者:タカ科等の猛禽類、キタキツネ、ヒグマ等
景観
北海道南部の渡島半島に位置し、北斗市南東部の大野平野から西部に
かけては、山地高度400~800m程度の大・中起伏の山地となっており、傾
斜度の比較的小さい山地や丘陵地における低地帯や平地帯では、牧場や
畑などが営まれている
「すぐれた自然地域」及び「自然景観保護地区」:木地挽山及び仁山高原
が指定
「北海道景観条例」及び「北海道景観計画」に基づいた一定規模以上の建
築物、工作物等の新築・増改築等については知事への届出要
2
ふれあいの活動の場
「大沼国定公園」、「きじひき高原キャンプ場」、「ニヤマ高原スキー場」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:鳥獣保護区及び保安林の指定
がある
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 電波障害:記載なし
状況、公園指定等環境保全地 既設風力設置状況:記載なし
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
(
方法書P80の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物、植物、生態系、景観
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質(対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため)
シャドーフリッカー(対象事業実施区域から800m程度の範囲内には住居は
存在しないため)
人と自然との触れ合いの活動の場(対象事業実施区域内に主要な人と自
然との触れ合いの活動の場が存在しない)
(方法書P81参照)
3
工事の実施
記載なし
(
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の 参 土地又は工作物の存
項 照 在及び併用
目
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して3地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して3地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、哺乳類四季、両生類・
爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては8~11月と3~5
月、猛禽類は12~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査(春季・夏季・秋季)
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査5地点
(方法書P82~103参照)
別紙参照
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-39-5】
方法書の審査書(案)
No.
39
発電所名(仮称)
蚕飼山ウインドシステム
事業者名
株式会社 ジャネックス
事業実施区域
宮城県登米市東和地区
岩手県一関市藤沢地区
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :40,000kW
風力発電機の台数:(2,000kW)×20 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約88m
ハブ高さ:約75m
送電線の新設:送電線ルート:記載なし
所内配電線:記載なし
変電所の新設箇所数:記載なし
管理棟の新設箇所数:記載なし
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事等
大気質
硫黄酸化物の排出基準は宮城県登米市及び岩手県一関市は17.5
騒音(低周波音を含む)
都市計画法の用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定が該当する
区域ではない
振動
都市計画法の用途地域に応じた規制地域及び基準値の指定が該当する
区域ではない
水質
北上川については、和賀川合流点より下流の北上川(4)が「A類型」、四十
四田ダム貯水池を除く北上川の全域が「生物A類型」に指定
底質
記載なし
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
地形:北上山地及び三峰山山地の小起伏山地からなり、山地は格子型に
分割されて小山塊をなしており、蚕飼山(418m)~三峰山(316m)程度と
起伏量は小さく、これらの中に、谷底平野が細長く伸びている
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:「泥岩」、「砂質粘板岩」、「細粒砂岩」などで構成
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 34科96種、哺乳類 10科13種、両生類 6科11種、爬虫類 3科5種、
昆虫類 108科344種
植物
植物相 126科838種
主な植生は、コナラ群落、アカマツ植林
植物群落レッドデータ・ブック: 「大綱木のクヌギ林」、「鱒渕観音堂の自然
林」(旧東和町)
巨樹・巨木林:0件(対象事業実施区域)
天然記念物:0件(対象事業実施区域)
生態系
(陸域)生産者:コナラ群落、アカマツ植林等
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・カモシカ等
第二次消費者:トンボ類・オサムシ類、コウモリ類
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ニホンリス等、カエル類・ニホンカナヘ
ビ等
第四次消費者:ヘビ類
最上位の消費者:オオタカ・フクロウ等の猛禽類、キツネ・テン等
景観
登米市及び一関市は宮城県と岩手県の県境に位置しており、北は奥州市
及び平泉町、東は住田町、陸前高田市、気仙沼市、南三陸町、南は石巻
市及び涌谷町、西は大崎市及び栗原市に面した地域
「新・宮城県景観形成指針」に基づいた「高山地型景観」及び「低山地・丘
陵型景観」に該当しており、登米市では「登米市景観条例」により、一定規
模を超える建築物、工作物等の新築・増改築等については市への届出が
必要
また一関市では「景観まちづくり条例」により、一定規模以上の建設行為な
どを行うには、事前協議の上、市に届出が必要
ふれあいの活動の場
「蚕飼山」
産業廃棄物等
記載なし
2
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定があり、一部が砂
防指定地に該当
電波障害:記載なし
既設風力設置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
環
境
影
響
評
価
の
項
目
工事の実施
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質
方法書P79の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観、人と自然との触れ合いの活動の場
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
(方法書P80参照)
工事の実施
記載なし
(
詳
細
3
~
細
調
は
査
方
・
法
予
書
測
8
・
1
評
価
1
の
0
項
6 土地又は工作物の存
目
参 在及び併用
照
)
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して5地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して5地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査に関しては、四季(両生類、爬虫
類、昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては9~11月と3~4月、
猛禽類は12~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査は春季、夏季、秋季の三季
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点
人と自然との触れ合いの活動の場:「蚕飼山」を選定、人と触れ合いの活
動の場の範囲と発電所計画に伴う物理的改変範囲及び車両の走行ルー
トを地形図上に示し、それらの質的変化等を事例の引用等により予測
(方法書P81-P106参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1、2参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-40-5】
方法書の審査書(案)
No.
40
発電所名(仮称)
三ッヶ峰ウインドシステム
事業者名
株式会社 ジャネックス
事業実施区域
山口県山口市阿東地区、徳地地区
島根県鹿足郡吉賀町椛谷地区、福川地区
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :40,000kW
風力発電機の台数:(2,000kW)×20 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約88m
ハブ高さ:約75m
送電線の新設:送電線ルート:記載なし
所内配電線:記載なし
変電所の新設箇所数:記載なし
管理棟の新設箇所数:記載なし
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路工
事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事等
大気質
硫黄酸化物の一般排出基準は、「大気汚染防止法」に基づき、山口市及び吉
賀町は17.5
騒音(低周波音を含む)
山口県及び島根県においては、「騒音に係る環境基準」、「航空機騒音に係る
環境基準」及び「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」に関して類型指定を行って
いるが、対象事業実施区域周辺における指定はない。
振動
山口県及び島根県では、規制地域及び基準値の指定を行っているが、対象
事業実施区域周辺における指定はない。
水質
阿武川、沖田川、市場川、福川川が「AA類型」、佐波川が「A類型」に指定。
底質
記載なし
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
地形:日本海と瀬戸内海の中間に位置し、大部分は大起伏山地及び中起伏
山地からなる。北から、徳佐低地、高岳山地に区分される。
典型地形:「徳佐盆地(埋積谷)(海岸段丘及び段丘崖)」「徳佐中付近(沖積
錐)」
日本の地形レッドデータブック:「徳佐盆地の水系変更」
地質:火山性岩石の流紋岩質岩石及び固結堆積物の礫岩・砂岩・頁岩互層に
より構成。
記載なし
動物
文献の調査結果より
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 15目35科79種、哺乳類 7目13科28種、両生類 2目5科5種、爬虫類 2
目2科3種、昆虫類 7目33科207種、淡水魚類 7目14科40種
り含む)
植物
植物相 137科877種
主要な植生は、スギ・サワラ・ヒノキ植林及びコバノミツバツツジ-アカマツ群集
特定植物群落:0件(対象事業実施区域)
巨樹・巨木林:0件(対象事業実施区域)
天然記念物:0件(対象事業実施区域)
生態系
記載なし
景観
日本海と瀬戸内海の中間に位置しており、対象事業実施区域の南側には大
起伏山地及び中起伏山地、北西側には宅地や農地に利用されている徳佐盆
地が広がる。
「山口市都市景観条例」及び「ふるさと島根の景観づくり条例」に基づき、一定
の規模を超える建築物、工作物の設置や開発行為に際しては、行為の着手
前までの届出要。
「やまぐち風景づくり特選 ~みんなで選んだ108 景観~」(山口県、平成21
年)に、「ため池に映える十種ヶが峰の姿」が選定されている。
ふれあいの活動の場
「観光農園」「柚木慈生温泉」
産業廃棄物等
記載なし
その他
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林(対象事業実施区域)
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
2
参考項目との差異
環
境
影
響
評
価
の
項
目
工事の実施
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人と自
然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水の濁
り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態系、
廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動の
場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
方法書P68の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実施
しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、動物、植物、生態系、景観
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
シャドーフリッカー:対象事業実施区域は標高約800m~1,000m の山間部にあ
り、周囲の住宅等までも1km 以上離れているため
人と自然との触れ合いの活動の場:対象事業実施区域内に主要な人と自然と
の触れ合いの活動の場が存在しないため
(方法書P69参照)
(
詳
調細
査は
・方
予法
工事の実施
記載なし
3
~
予法
測書
・ 7
評0
価
の9
項 2 土地又は工作物の存
目 参 在及び併用
照
)
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で評
価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可能
性のある地点を複数点で評価
動物:文献その他の資料及び現地調査に関しては、四季(両生類、爬虫
類、昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては9~11月と3~4月、猛
禽類は12~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現地
調査は春季、夏季、秋季の三季
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、調
査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査5地点
(方法書P70-P92参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1、2、3参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を
記載。
審査結果
備考
4
【資料3-41-5】
方法書の審査書(案)
No.
41
発電所名(仮称)
CEF福島楢葉ウインドファーム事業(仮称)
事業者名
クリーンエナジーファクトリー株式会社
事業実施区域
福島県楢葉町
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
地
域
特
性
風力発電所設置事業
風力発電出力:40,000kW
風力発電機台数:出力2,500kW×16基
運転データ
発電容量:2,500kW
カットイン風速:3.5
カットアウト風速:25m/s
ロータ部
ブレード数:3
ブレード長:44or50m
ロータ直径:88or100m
タワー部
ハブ高:85m
タワー構造:円筒鋼板
工事は主として、準備工事、発電所建設工事及び送電線建設工事からなる。
(1)準備工事
資材・機材等の搬入道路工事
(2)発電所建設工事
①風車基礎工事
②風車組み立て工事
③ケーブル工事
④変電所新設
(3)送電線建設工事
大気質
「平成18年度 大気汚染の常時監視測定結果」(平成19年7月 福島県)によると、平
成18年度の福島県における大気質の状況は以下に示すとおり。
事業実施区域の最寄りの大気環境測定点である川内測定局、揚土測定局における
大気環境の測定結果は以下のとおり。
・二酸化硫黄:福島県内の45測定局全てで二酸化硫黄の測定結果は環境基準の長
期的評価を達成し、短期的評価はいわき市内の2局を除いた43局で達成した。
・二酸化窒素:県内の33測定局の全てで環境基準を達成している。
・光化学オキシダント:県内の33測定局の全てで環境基準が達成されていない。
・浮遊粒子状物質:県内の28測定局全てで環境基準の長期的評価と短期的評価を
達成している。
騒音(低周波音を含む)
事務局記入中
1
振動
事務局記入中
水質
事務局記入中
底質
事務局記入中
地形・地質
(地形)
対象区域は阿武隈高地に一し、隆起準平原特有のなだらかな緩斜面と隆基準平原
が解析された谷底平野が広がっている。
(地質)
対象区域東側では主に「花崗岩質岩石(Ⅲ)(Gr(Ⅲ))」、西側では「シルト岩・砂岩
(Him)」、「中位段丘堆積物(gim)」「海岸平野及び低地堆積物(smg)」などの半固結・
未固結堆積物が広く分布する。なお、対象事業区域の地質は主に「花崗岩質岩石
(Ⅲ)(Gr(Ⅲ))」及び「砂岩・礫岩(kcg)」に該当する。
「花崗岩質岩石(Ⅲ)(Gr(Ⅲ))」は、阿武隈高地地域の大半を占め広範囲に分布し淡
紅色黒雲母花崗岩及び斑状花崗岩からなる。「砂岩・礫岩(kcg)」は数枚の炭層を挟
み、上部は流紋岩質凝灰岩、流紋岩質凝灰角礫岩からなる。なお、対象事業実施区
域及びその周辺で活断層は確認されていない。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし。
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 事務局記入中
り含む)
植物
事務局記入中
生態系
事務局記入中
2
景観
ふれあいの活動の場
【景観の状況】
対象事業実施区域周辺には、峡谷・渓谷として「木戸川渓谷」及び「浅見川渓谷」が、
非火山性孤峰として、「郭公山」がある。
【眺望点】
天神岬スポーツ公園が挙げられる。
主要な人と自然との触れ合いの活動の場として、「木戸川渓谷」が対象事業実施区
域の東側約1.5kmにある。
1.木戸川渓谷
2.木戸川の鮭やな場
3.天神岬オートキャンプ場
4.天神岬スポーツ公園
5.岩沢海水浴場
6.二ッ沼総合公園
7.広野海浜公園
記載なし。
産業廃棄物等
1.学校、病院等の分布状況
学校については、対象事業実施区域の東側約1kmに楢葉南小学校等がある。
病院については、対象事業実施区域の東側1km及び北東側1.5km~2kmにある。
2.集落の状況
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 集落は、主に対象事業実施区域の東側のJR常磐線木戸駅及び北東側のJR常磐
状況、公園指定等環境保全地 線竜田駅周辺に分布しており、対象事業実施区域には北西部の女平地区に一部民
域区域指定状況、電波障害、 家が存在している。
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
以下が選定しなかった項目
[建設機械の稼働]
[資材及び機械の運搬に用いる車両の運行]
[造成等の施工による一時的な影響]
[地形改変及び施設の存在]重要な地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動の
場
[施設の稼働]人と自然の触れ合いの活動の場
(
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価○
の ○ 工事の実施
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
[建設機械の稼働]
大気質(粉じん等、騒音、振動)、動物(重要な種及び注目すべき生息地)、生態系
(地域を特徴づける生態系)
[資材及び機械の運搬に用いる車両の運行]
大気質(粉じん等、騒音、振動)、動物(重要な種及び注目すべき生息地)、生態系
(地域を特徴づける生態系)、人と自然の触れ合いの活動の場
[造成等の施工による一時的な影響]
大気質(粉じん等)、水質(水の濁り)、地盤、動物(重要な種及び注目すべき生息
地)、植物(重要な種及び群落)、生態系、廃棄物、建設工事に伴う副産物
[地形改変及び施設の存在]地盤、電波障害、動物(重要な種及び注目すべき生息
地)、植物(重要な種及び群落)、生態系、景観
[施設の稼働]
騒音、低周波音、電波障害、動物(重要な種及び注目すべき生息地)、生態系、景観
3
方法書(4-2 調査、予測及び評価の手法の選定)参照
工事の実施
(
方法書(4-2 調査、予測及び評価の手法の選定)参照
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-42-5】
方法書の審査書(案)
No.
42
発電所名(仮称)
CEF福島黒佛木ウインドファーム事業(仮称)
事業者名
クリーンエナジーファクトリー株式会社
事業実施区域
福島県双葉郡川内村大字下川内字三ツ石
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
工事の内容
風力発電所設置事業
風力発電出力:65,000kW
風力発電機台数:出力2,500kW×26基
・ブレード中心高さ:85m
・ブレード枚数:3枚
・ローター直径:88又は100m
変電所:1棟
管理棟:1棟
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
道路敷設造成工事、風車基礎工事、発電所構内整備工事、風車組み立て工事等
【変電所の設置に係る主要な工事】
高圧受電引込、配電盤キュービクル配置工事
【送電線の敷設に係る主要な工事】
配線工事・設置工事
大気質
事業実施区域の最寄りの大気環境測定点である川内測定局、揚土測定局における
大気環境の測定結果は以下のとおり。
・二酸化硫黄の測定結果は環境基準に適合している。
・二酸化窒素の測定結果は環境基準に適合している。
・光化学オキシダントの測定結果は環境基準に適合していない。
・浮遊粒子状物質の測定結果は川内測定局が環境基準に適合していない。
騒音(低周波音を含む)
事務局記入中
振動
事務局記入中
【対象事業実施区域周辺の主要河川】
対象事業実施区域の周辺には、木戸川、小白井川、鹿又川が流れている。また、対
象事業実施区域の東約10㎞に木戸川湖(ダム湖)が存在する。
水質
底質
事務局記入中
1
地形・地質
重要な地形及び地質として、対象事業実施区域の東側に木戸川渓谷の一部が分
布。
風車の影
事務局記入中
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 事務局記入中
り含む)
植物
事務局記入中
生態系
事務局記入中
景観資源として、対象事業実施区域の東側に木戸川渓谷がある。
主要な眺望地点として、鬼ヶ城山がある。
景観
ふれあいの活動の場
産業廃棄物等
対象事業実施区域及びその周辺には、主要な人と自然との触れ合いの活動の場は
存在しない。最も近い木戸川渓谷まで2㎞以上離れている。
建設中に発生する建設副産物として、基礎掘削で発生する土砂、岩、礫等があるが、
発生量が少ないため場内でバランスをとる計画である。
発電所建設中に発生する廃棄物は、主要資材、機材搬入時の梱包材料、建設機械
で使用する油脂類等であり、また、整地では伐採材が発生する。これらは、産業廃棄
物処理業者に委託し適正に処理する。
2
事務局記入中
その他
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
(
参考項目との差異
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価○
の ○ 工事の実施
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物)
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物)、水質(水の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]動物(海)、植物(海)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物(海)、植物
(陸、海)、人と自然の触れ合いの活動の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
選定した評価項目:
[工事用資材等の搬出入]大気質(粉じん等)、騒音、振動、動物(陸)、生態系、人と
自然の触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(粉じん等)、騒音、振動、動物(陸)、生態系
[造成等の施工による一時的な影響]大気質(粉じん等)、水質(水の濁り)、地盤(地
盤及び傾斜の安定性)、動物(陸)、植物(陸)、生態系、廃棄物等(廃棄物、建設工事
に伴う副産物)
選定した評価項目
[地形改変及び施設の存在]地盤(地盤及び斜面の安定性)、電波障害、動物(陸)、
植物(陸)、生態系、景観
[施設の稼働]騒音・低周波音、電波障害、動物(陸)、生態系、景観
方法書(4-2 調査、予測及び評価の手法の選定)参照
工事の実施
(
調
査詳
3
方法書(4-2 調査、予測及び評価の手法の選定)参照
)
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-43-5】
方法書の審査書(案)
No.
43
発電所名(仮称)
つがる南風力発電事業(仮称)
事業者名
株式会社新エネルギー技術研究所
事業実施区域
青森県つがる市木造出来島地区、木造吹原地区及び木造越水地区及びその周辺の
区域
事業の内容
事
業
特
性
工事の内容
地
域
特
性
定格出力 2,300kw(単機)
発電開始風速 2.5m/s
発電停止風速 28~34m/s
定格出力風速 12m/s
耐風速 60.0m/s
ローター直径 約82m
受風面積 5,281m2
回転数 6~19.5Rpm
ブレード材質 GFRP
ブレード重量 8,000kg(1枚)
ナセル重量 99,300kg
タワー高さ 約78m
タワー材質 スチール
タワー形状 テーパーチューブモノポール
タワー重量 216,000kg
形式 同期発電機
運転制御 可変速・ピッチ制御方式
イ.土木基礎工事
大規模な土木工事は予定していないが、風力発電機の基礎工事のために小規模な
造成工事を行う。基礎工事は道路及び風力発電機組立サイトの樹木伐採・整地、風
力発電機建設地における基礎地盤の掘削工事などを行う。風力発電機建設地にお
ける施工規模は1箇所あたり4,000㎡程度を計画している。作業に使用する建設機械
は可能な限り低騒音型、低振動型の機械を用いて騒音等の発生抑止に努め、改変し
た箇所は早期に埋め戻し、緑化を図る等の対策を講じる。
ロ.風力発電機組立工事
風力発電機の組立は大型のクレーン車を用いて行う。1基あたりの組立に係る工事
期間は10日程度を予定している。なお、土木基礎工事と同様に作業に使用する建設
機械は可能な限り低騒音型、低振動型の機械を用いるものとする。
大気質
記載なし。
騒音(低周波音を含む)
騒音発生源となりうる施設として廃棄物処理施設が考えられるが、対象事業実施区
域周辺においてはそのような施設は分布していない。
対象事業実施区域の周囲は草地や山林で、主な騒音源は海岸沿いの国道などを通
過する自動車であり、静穏な地域であると考えられる。
また、つがる市内での騒音の苦情に関する資料は確認されていない。
振動
記載なし。
1
水質
対象事業実施区域周辺に公共用水域の水質測定地点はないが、対象事業実施区
域の東約2km付近を北流する山田川(新山田川)流れており、同河川の新小戸六ダ
ム(狄ヶ館溜池)で水質測定が行われている。
山田川は全域がA類型に指定されているが、流域には大きな汚濁発生源が存在しな
いことから、水質は全般的にやや汚濁の傾向が見られる。当該地点の平成17年~21
年のBOD(75%値)は、1.0~2.6mg/ℓの範囲で推移しており、環境基準(2mg/ℓ以下)
を達成していない年(平成18年)もあった。
底質
記載なし。
地形・地質
(地形の状況)
つがる市は青森県の西側に位置し、西は日本海に面し、南は鯵ヶ沢町、鶴田町、北
は五所川原市、東は中泊町、五所川原市に接している。
対象事業実施区域は日本海に面した津軽平野の西、七里長浜と呼ばれる単調な海
岸線の続く地域に位置し、砂丘、池沼・溜池、砂礫台地などが入り組んでいる。砂礫
台地は海岸後方に分布し、さらにその背後は新山田川が北流し、三角州や後背湿地
となっている。
(地質の状況)
対象事業実施区域が位置する地域は、単純な海岸の砂丘地形となっており、表層地
質は主に未固結堆積物の砂、草炭と砂・シルトからなっている。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし。
①哺乳類
「市町村別鳥獣生息状況調査報告書」(1989年 青森県自然保護課)によれば、対象
事業実施区域及びその周辺ではニホンザル、ニホンリス、タヌキなど9種の哺乳類の
生息情報が得られた。また、青森県レッドリストによる分布情報によれば、ニホンコテ
ングコウモリ、ムササビなど5種の重要種が生息している情報が得られた。このうちニ
ホンコテングコウモリ、ヤマネの2種は環境省のレッドリストにおいても重要種として取
り上げられている種である。
②鳥類
対象事業実施区域が位置するつがる市では「市町村別鳥獣生息状況調査報告書」
(1989年 青森県自然保護課)による152種の鳥類の生息情報に、青森県レッドリスト
による生息情報を加えた154種の鳥類の生息情報が得られた。このうち青森県レッド
リストに該当する重要種は、クロサギ、マガン、ミサゴ、オジロワシ、クマタカなど44
種、環境省のレッドリストに該当する種はヒメウ、オオタカ、ハイタカなど23種であっ
た。
③両生類・爬虫類
対象事業実施区域周辺の両生類・爬虫類の生息状況は、「青森県地域開発環境配
慮方針(津軽岩木リゾート地域)」(平成2年 青森県)によれば、対象事業実施区域
動物
及びその周辺に生息する両生類として、トウホクサンショウウオ、アズマヒキガエル、
(猛禽類、バードストライク、渡
ニホンアマガエル、ヤマアカガエル、ツチガエルの5種、爬虫類として、カナヘビ、シマ
り含む)
ヘビ、アオダイショウ、マムシの4種が挙げられている。このうちトウホクサンショウウ
オは環境省レッドリストにおける準絶滅危惧種に該当する。
④昆虫類
対象事業実施区域周辺の重要な昆虫類の生息状況は、表3-1-5に示すとおりであ
る。
対象事業実施区域及びその周辺には、青森県レッドリストにより、カラカネイトトンボ、
オオセスジイトトンボなど21種の重要種の生息情報が得られた。このうち7種は環境
省のレッドリストに該当する重要種である。また、「第2回自然環境保全基礎調査」(昭
和56年 環境庁)によれば、対象事業実施区域周辺にはハッチョウトンボ、マークオ
サムシなど5種の特定昆虫の分布情報がある。
⑤魚類
対象事業実施区域周辺の魚類の生息状況は、「第2回自然環境保全基礎調査」(昭
和56年 環境庁)によれば、旧木造町の平滝沼において、トゲウオ科のトミヨの生息
が報告されている。また、青森県レッドリストによれば、トミヨの他、コイ科のヤリタナゴ
が津軽平野の河川下流域や溜池に生息しているとの情報がある。青森県レッドリスト
では、トミヨが「重要希少野生生物」、ヤリタナゴが「最重要希少野生生物」に該当す
る。
2
植物
生態系
景観
ふれあいの活動の場
①植物相
当該地区では265種の重要な植物が生育する可能性が示唆された。ただし、このうち
255種については、津軽国定公園内で生育が確認された種であり、必ずしも対象事業
実施区域周辺で確認されたものではない。
②植物群落
「現存植生図」(環境庁)によれば、対象事業実施区域内に広範囲に分布しているの
が畑地雑草群落、水田雑草群落などの耕作地で、その他にヨシや開放水面が点在し
ている。その他、クロマツ植林やカシワ-ミズナラ群落などの樹林地と落葉果樹園や
ススキ群団などが分布している。
対象事業実施区域及びその周辺には、「自然環境保全基礎調査」(環境庁)により重
要な植物群落として選定されている特定植物群落は分布していない。対象事業実施
区域に最も近い特定植物群落は、「屏風山の湿原」で、北側約2kmの距離にある
③巨樹・巨木
「第4回自然環境保全基礎調査 日本の巨樹・巨木林」(1991年 環境庁)によれば、
対象事業実施区域内に巨樹、巨木は存在していない。最も近い巨樹・巨木は、対象
事業実施区域の東約7㎞にある「イチョウ」の巨木、北東約8㎞にある「一本タモ(ヤチ
ダモ)」の巨木である。
記載なし。
対象事業実施区域周辺における自然環境資源として、西側の七里長浜、北側の最
終氷期埋没林、ベンセ湿原、南側の天皇山などが存在している。
・最終氷期埋没林
・ベンセ湿原
・七里長浜
・天皇山
対象事業実施区域から約1㎞の距離に七里長浜や出来島海水浴場がある。
1.七里長浜
2.出来島海水浴場
記載なし。
産業廃棄物等
対象事業実施区域に最も近いのは、東方向にある木造西中学校であり、建物まで約
1㎞の距離にある。なお、対象事業実施区域周辺には、環境の保全についての配慮
が特に必要な施設は存在しない。
その他
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
3
(
参考項目との差異
記載なし。
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価○
の ○ 工事の実施
項参
目照
騒音 ○
低周波音 ◎
電波障害 ○
地形及び地質 × (対象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないことか
ら選定しない)
動物 ○
植物 ○
景観 ○
人と自然との触れ合いの活動の場 (対象事業実施区域及びその周辺に人と自然と
の触れ合いの活動の場が存在しないことから選定しない。)
記載なし。
土地又は工作物の存
在及び併用
方法書(4-2調査、予測手法)参照
(
方法書(4-2調査、予測手法)参照
)
調
査 詳 工事の実施
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-44-5】
方法書の審査書(案)
No.
44
発電所名(仮称)
能代地区における風力発電事業
事業者名
風の松原自然エネルギー株式会社
事業実施区域
秋田県能代市浅内、河戸川及び能代町内
事業の内容
事
業
特
性
地
域
特
性
風力発電所設置事業
風力発電出力 :55,200kW
風力発電機台数 :2,300kW×24基
ブレード中心高さ:約78m
ブレード枚数:3枚
ローター直径:約82m
工事の内容
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
工事用・管理用道路等の道路工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、風力発電機
等の搬入・組立工事、蓄電池施設設置工事等
【変電所の設置に係る主要な工事】
変電設備工事
【送電線の敷設に係る主要な工事】
主にコンクリート柱又は既設の道路敷地へ地下埋設を行う。
大気質
方法書3.1.2(2)のとおり。
騒音(低周波音を含む)
方法書3.1.2(3)のとおり。
振動
方法書3.1.2(4)のとおり。
水質
方法書3.1.3(2)のとおり。
対象事業実施区域1における水底の底質の測定地点は、寒堤の1地点であった。
方法書3.1.3(3)のとおり。
底質
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
(地形)
「土地分類図05(秋田県)」によると対象事業実施区域は砂礫台地に属す。この地形
は県内では主に河川沿いに広がっている。
(地質)
能代市の海岸線沿いは日本でも有数の砂丘地帯であり、「土地分類図05(秋田県)」
によると、対象事業実施区域の地質は主に砂丘砂に属する。
(重要な地形及び地質)
重要な地形及び地質について抽出した結果、対象事業実施区域内には重要な地形
である男鹿半島、能代砂丘に一部、該当することがわかった。一方、重要な地質につ
いては該当しなかった。
記載なし。
(ア) 哺乳類
4科5種の哺乳類が抽出された。
ニッコウムササビ、ニホンカモシカ等重要な種が確認された。
(イ) 鳥類
a 重要な鳥類
20科45種の鳥類が抽出された。
水辺に飛来するカモ科、クロマツ林等に営巣するタカ科が多く抽出された。
b ガンカモ類
ガンカモ類については風車設置予定位置より半径2km圏内に位置する米代川河口、
米代川能代橋地点、浅内沼での調査結果である。米代川河口、能代橋地点では冬
鳥が多く確認された。また、浅内沼では平成19年から平成23年において調査期間内
にガンカモ類は確認されていない。
動物
c シギ・チドリ類
(猛禽類、バードストライク、渡 シギ・チドリ類については、風車設置予定位置の周辺10km圏内においても既存の調
り含む)
査地点はなかった。秋田県では唯一、天王海岸(潟上市)で調査がおこなれている。
当該地点の確認個体数は、平成19年春で487個体、平成19年秋で14個体、平成20年
秋で23個体であった。主に旅鳥が多く確認されている。
(ウ) 両生類
2科3種の重要な両生類が抽出された。
(エ) 爬虫類
重要な爬虫類は抽出されなかった。
(オ) 昆虫類
6科7種の重要な昆虫類が抽出された。
植物
(植物の生育状況)
34科77種の重要な植物が抽出された。
(植生等の状況)
(ア)植生
方法書3.1.6(3)(ア)のとおり
(イ)植物群落及び巨樹巨木
対象事業実施区域には特定植物群落は3箇所。また、巨樹巨木については43本抽出
され、主に社寺林及び公園等で確認された。
生態系
対象事業実施区域は砂浜海岸、クロマツ林、耕作放棄地、水田が主として広がって
おり、普通に見られる種が多く確認された。砂浜海岸、河口や湖沼ではカルガモ等の
ガンカモ類、サギソウ等の湿性植物、ハッチョウトンボ等のトンボ類、トウホクサンショ
ウウオ等の両生類が確認された。水田、耕作放棄地ではノウサギ等の哺乳類、シュ
レーゲルアオガエル等のカエル類、ヒメジョオン等の草本類が確認された。クロマツ
林ではドクダミ等の陰性植物、ヤマカガシ、トビ等の猛禽類が確認された。
2
景観
(景観)
対象事業実施区域周辺から2箇所の海岸景観が抽出された。
東雲段丘 海成段丘(サンゴ礁段丘)(中地形)
八竜台地 海成段丘(サンゴ礁段丘)(中地形)
(眺望点)
「全国旅そうだん」((社)日本観光協会が運営するホームページ)で紹介している施設
等のうち、対象事業実施区域において眺望点と考えられるものを抽出した。(方法書
のとおり22地点)
人と自然との触れ合いの活動の場が6箇所、遊歩道等が2箇所抽出された。
ふれあいの活動の場
記載なし。
産業廃棄物等
その他
(教育・医療・福祉施設の配置
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
学校、病院その他の環境の保全についての配慮が特に必要な施設の配置の状況及
び住宅の配置の概況
・・・対象事業実施区域周辺には、教育施設が13箇所、医療施設が6箇所、社会福祉
施設が37箇所抽出された。
選定しなかった項目は以下のとおり。
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物、粉じん等)、騒音、振動
[建設機械の稼働]大気質(粉じん等)、水質(水の濁り)
[造成等の施工により一時的な影響]水質(水の濁り)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)
[施設の稼働]
(
)
環詳
境細
影は
響別
工事の実施
評紙
価○
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
[工事用資材等の搬出入]人と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]騒音、振動、動物(重要な種及び注目すべき生息地(海洋に生息
するものを除く。))、植物(重要な種及び重要な群落(海洋に生息するものを除
く。))、生態系
[造成等の施工により一時的な影響]動物(重要な種及び注目すべき生息地(海洋に
生息するものを除く。))、植物(重要な種及び重要な群落(海洋に生息するものを除
く。))、生態系、産業廃棄物、残土
[地形改変及び施設の存在]動物(重要な種及び注目すべき生息地(海洋に生息す
るものを除く。))、植物(重要な種及び重要な群落(海洋に生息するものを除く。))、
生態系、景観、人と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]騒音、低周波音、日照阻害、電波障害、動物(重要な種及び注目すべ
き生息地(海洋に生息するものを除く。))
3
(
方法書第5章参照。
方法書第5章参照。
)
調
査 詳 工事の実施
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照。
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-45-5】
方法書の審査書(案)
No.
45
発電所名(仮称)
(仮称)横浜町雲雀平風力発電事業
事業者名
くろしお風力発電株式会社
事業実施区域
青森県上北郡横浜町雲雀平地区及び上北郡野辺地町向田地区
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大32,200kW
風力発電機の台数:(2,300kW)×最大14基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:82m
ハブ高さ:78m
送電線の新設:送電線ルート:22kV、約5km
所内配電線:22kV、約5km
変電所の新設箇所数:1箇所
管理・蓄電池棟の新設箇所数:1箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は横浜町及び野辺地町は17.5
事
業
特
性
地
域
特
性
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:指定なし
騒音規制法に基づく規制地域:指定なし
その他:航空機騒音に係る環境基準の地域の類型指定:指定なし
新幹線鉄道騒音に係る環境基準の地域の類型指定:指定なし
振動
振動規制法に基づく規制地域:指定なし
水質
COD:陸奥湾東側海域が「海域A」
全窒素、全りん:陸奥湾(焼山崎と平舘灯台を結ぶ線及び陸岸により囲ま
れた海域)が「海域Ⅰ」に指定
底質
記載なし
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
地形:越烏帽子山地及び丘陵地から続く洪積台地が大部分を占めており、
これを小河川により形成された谷底平野などの低地が分断している
西部の陸奥湾岸付近には、吹越砂丘地が発達しており、細長く延びる海
岸低地を経て陸奥湾に至っている。
典型地形:尾駮沼、吹越砂丘等
日本の地形レッドデータブック及び日本の重要湿地500:小川原湖周辺の
湖沼群(尾駮沼、鷹架沼、市柳沼、田面木沼、内沼及び小川原湖)
地質:山地及び丘陵地は主に火山性岩石である角礫凝灰岩などからな
り、広く発達する洪積台地は火山灰-砂・礫などの未固結火山性岩石で
構成
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 42科163種、哺乳類 13科22種、両生類 6科10種、爬虫類 1科1
種、昆虫類 29科86種
植物
植物相 18科30種
植生 植物群落レッドデータ・ブック 5件
特定植物群落 2件
巨樹・巨木林 なし
天然記念物 県指定 1件、町指定 1件
生態系
記載なし
景観
横浜町は、下北半島頸部の西側に位置し、南北に細長い臨海山村で、西
部の海岸線には陸奥湾に沿って砂浜海岸が長く伸び、砂丘地、牧歌的風
景の広がる台地や丘陵地を経て次第に山地を形成し、東部の市町村界は
吹越烏帽子、金津山等を擁する下北半島の脊梁山脈となっている
「青森県景観条例」に基づいた一定規模以上の工作物等の新築・増改築
等については知事への届出要
「ふるさと眺望点」 67地点(菜の花畑・愛宕公園展望台他)
ふれあいの活動の場
「よこはまホタル村」、「吹越烏帽子」、「烏帽子平自然の家」、「六ヶ所村大
石総合運動公園」、「下北スリーハンドレッドゴルフクラブ」、「小川原湖湖
沼群」、「野鳥観察公園」、「鷹架野鳥の里公園」、「市柳総合公園」
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理
2
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林の指定がある
その他
電波障害:記載なし
(教育・医療・福祉施設の配置 既設風力設置状況:記載なし
状況、公園指定等環境保全地
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、動物、植物、生態系、景観
[施設の稼働]騒音、風車の影(シャドーフリッカー)、動物、生態系
(
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
方法書P82の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、地形及び地質、シャドーフリッカー、動物、植
物、生態系、景観
土地又は工作物の存
在及び併用
選定しなかった評価項目
人と自然との触れ合いの活動の場(対象事業実施区域内に主要な人と自
然との触れ合いの活動の場が存在しない)
(方法書P83参照)
工事の実施
記載なし
(
調
査詳
3
)
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の参
項 照 土地又は工作物の存
目
在及び併用
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して1地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して1地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
地形及び地質:文献その他の資料により把握、重要な地形について、分
布、成立環境の改変の程度を把握した上で、事業計画を整理することによ
り予測
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、哺乳類四季、両生類・
爬虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては10~11月と2~
3月、猛禽類は4~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査4地点
(方法書P92~109参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-46-5】
方法書の審査書(案)
No.
46
発電所名(仮称)
(仮称)西予風力発電事業
事業者名
大和エネルギー株式会社
事業実施区域
愛媛県西予市宇和町野田から宇和町山田周辺地域
敷地面積 約10.0ha
改変面積 約7.2ha 〔内 訳〕
・風力発電機(10 基):約5.0ha
・変電所:約0.2ha
・管理用道路:約2.0ha
送電線ルート:四国電力新宇和島幹線 №32 鉄塔に接続するルート 約
10.6km
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電所設置事業
風力発電所出力 :最大20,000kW
風力発電機の台数:2,000kW×最大10 基
ブレード枚数:3枚
ローター直径:80m
ハブ高さ:80m
送電線の新設:送電線ルート:22kV、約6.6km
所内配電線:22kV、最大4.0km
変電所の新設箇所数:1 箇所
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事等
変電所の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土木工事、変
電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:ケーブルの地中埋設工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は北見市及び網走市は17.5
騒音(低周波音を含む)
環境基準の類型あてはめ地域:該当しない
騒音規制法に基づく規制地域:該当しない
振動
振動規制法に基づく規制地域:該当しない
水質
肱川水域(甲)が「河川A」に、宇和海水域(一般)が「海域A」に、宇和海全
域が「海域Ⅱ」
1
性
底質
記載なし
地形・地質
地形:愛媛県西部、宇和海に面した海岸付近に位置。中~大起伏山地が
大部分を占め、北東側(旧宇和町周辺)に小起伏山地。北東側は肱川の
上流部であり、標高約200mの谷底平野。南側の海岸は入り組んだリアス
状。
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:大部分は南予層群と呼ばれる固結した砂岩・泥岩の互層及び珪質
岩(チャート)が縞状に分布
風車の影
(シャドーフリッカー)
動物
(猛禽類、バードストライク、渡
り含む)
記載なし
文献の調査結果より
鳥類 62科315種、哺乳類 17科49種、両生類 7科18種、爬虫類 8科16
種、昆虫類 21科93種
植物
植物相 136科657種
植物群落レッドデータ・ブック なし
特定植物群落 なし
巨樹・巨木林 8件
天然記念物 2件
生態系
(陸域)生産者:シイ・カシ二次林、スギ・ヒノキ植林等、マツ林に生育する
植物
第一次消費者:バッタ類・チョウ類、ノウサギ・ホンドジカ等
第二次消費者:トンボ類・カマキリ類等、アブラコウモリ等
第三次消費者:カラ類・キツツキ類、ネズミ類・ニホンリス等、カエル類・アカ
ハライモリ等
第四次消費者:シマヘビ、アオダイショウ等
最上位の消費者:ハチクマ・サシバ・コチョウゲンボウ等の猛禽類、テン、
キツネ等
景観
宇和海を望む小高い丘陵地となっており、沿岸部は変化に富む複雑な構
造のリアス式海岸で、景勝に富んだ場所が多い。磯海岸が多く、流れ込む
河川はいずれも小規模
北の佐田岬には既設の風力発電機が稼働
ふれあいの活動の場
「さざえが岳」、「笠置峠古墳」、「大崎灯台」、「山岳公園」、「あけはまシー
サイド・サンパーク」、「法華津峠」
2
産業廃棄物等
工事に伴い掘削する発生土は、対象事業実施区域内で処理し、残土の搬
出が必要な場合は関連法令に則り適正に処理
建設工事、風力発電所の稼働に伴って発生する廃棄物は必要最小限にと
どめ、有効利用し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき適正
に処理する。
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林、地すべり防止区域の指
(教育・医療・福祉施設の配置 定がある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、
既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
その他
(
参考項目との差異
)
環詳
境細
影は
響別
評 紙 工事の実施
価○
の○
項参
目照
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
方法書P85の通り自主アセスのため「工事の実施」に関する影響評価は実
施しない。
選定した評価項目
騒音、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、生態系、景
観
選定しなかった評価項目
地形及び地質:対象事業実施区域内に重要な地形が存在しないため
人と自然との触れ合いの活動の場:対象事業実施区域周辺に主要な触れ
合い活動の場が存在しないため
(方法書P86参照)
記載なし
(
調
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、人
と自然との触れ合いの活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水
の濁り)、底質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物、植物、生態
系、廃棄物等(産業廃棄物・残土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
[施設の稼働]なし
3
)
調
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価○
の 参 土地又は工作物の存
項 照 在及び併用
目
騒音:JIS Z 8731「環境騒音の表示・測定方法」に準拠して4地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して4地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類四季、両生類・爬虫類・昆虫
類に関しては冬季を除く三季、猛禽類の渡りに関しては9~10月と春季、
希少猛禽類は2~7月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:動植物その他の自然環境の特性及び注目種等の特性を踏まえ、
調査地域における注目種等に係る環境影響を評価
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査3地点
(方法書P87-P111参照)
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1,2参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-47-5】
方法書の審査書(案)
No.
47
発電所名(仮称)
天北風力発電所
事業者名
有限会社 稚内グリーンファクトリー
事業実施区域
北海道稚内市大字宗谷村及び大字声問村
事
業
特
性
地
域
特
性
事業の内容
風力発電事業
風力発電所出力 30,000kW
風力発電機の台数 10基から15基
送電線新設 約15km
工事の内容
1.準備工事 a)造成工事 b)仮設工事
2.発電所建設工事
a)風車タワー基礎工事
b)風車組立工事
c)配電線及び通信線工事
3.送電線工事
4.変電所建設工事
5.工事用道路及び付替道路
大気質
対象事業実施区域が属する稚内市は日本の最北に位置するが、冬は海
の影響から比較的温暖である。一方、夏は寒流の影響で気温が上がらな
い。また、年間を通じて強い風が吹く。
稚内市の年間降水量は1077.7mm、年平均気温は7.2℃
騒音(低周波音を含む)
平成18年度の北海道の騒音に係わる環境基準の達成状況は、一般地域
が95%、自動車が96.2%であった。これに対し、航空機は60.0%と低い達成率
であった。なお、対象事業実施区域が属する稚内市では、騒音規制法に
基づく規制地域の指定が行われている。
振動
対象事業実施区域が属する稚内市では、振動規制法に基づく規制地域
の指定が行われている。
水質
対象事業実施区域周辺では、声問川において水質調査が実施されてい
る。
生活環境項目については良好であるが、全窒素、全燐の値が高い。
なお、対象事業実施区域が属する稚内市には、水質環境基準類型指定
水系はない。
1
底質
記載なし
地形・地質
宗谷地方は、南北にまたがる低山性の北見山地がオホーツク海にのび、東
部は平坦な臨海地で、西部は広大なサロベツ原野を経て日本海に接し、南部
は徳志別・幌別・頓別の各河川の流域が平野を形成して、オホーツク海に続い
ている。この地域を構成している地質系統は、白亜系、新第三系、第四系であ
る。
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
第2回~第4回自然環境保全基礎調査(環境庁)によると、対象事業実施
区域及びその周辺に生息する哺乳類は、7科10種、鳥類は、20科36種、両
(猛禽類、バードストライク、渡 生類及び爬虫類は、エゾアカガエルとエゾサンショウウオの2科2種、陸上
り含む)
昆虫類は、エトロフハナカミキリの1科1種である。
動物
植物
第6回~第7回自然環境保全基礎調査(環境省)によると、対象事業実施
区域及びその周辺には、トドマツ‐ミズナラ群落、エゾイタヤ‐ミズナラ群
落、トドマツ植林、アカエゾマツ植林、カラマツ植林、ササ群落等が分布し
ている。なお、特定植物群落及び巨樹・巨木林は分布しない。
生態系
記載なし
景観
稚内市は北海道景観計画に基づく景観計画区域に指定されている。日本最
北端の稚内は、利尻礼文サロベツ国立公園の高山植物をはじめ、日本海に
浮かぶ利尻山や異国ロシアのサハリンなどを望むことのできる、山岳、海食
崖、湿原、海岸砂丘など変化に富む豊かな自然と美しい景観に恵まれた地域
である。
ふれあいの活動の場
対象事業実施区域周辺の主な観光・レクリエーション施設としては、稚内
西海岸、浜勇知展望休息施設(こうほねの家)、ノシャップ岬、稚内港北防
波堤ドーム、大沼、メグマ沼、宗谷丘陵、宗谷岬、道立宗谷ふれあい公
園、稚内公園、沼川みのり公園などがある。
産業廃棄物等
記載なし
2
環境配慮施設としては、保育所6個所、幼稚園7個所、小学校14個所、中
学校10個所、高等学校3個所、大学1個所、専門学校4個所、病院3個所、
介護施設10個所、行政施設5個所となっている。
調査対象範囲には、「自然環境保全法(昭和47年法律第85号)」に基づ
き国が指定した原生自然環境保全地域及び自然環境保全地域指定はな
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 い。
状況、公園指定等環境保全地 なお、稚内市における「北海道自然環境等保全条例(昭和48年条例第64
域区域指定状況、電波障害、 号)」に基づき指定されている環境緑地保護地区等として、大沼とメグマ沼
既設風力設置状況等)
がある。
調査対象範囲には、「自然公園法(昭和32年法律第161号)」に基づき国
が指定した国立公園及び国定公園はない。
調査対象範囲には、道立自然公園はない。
対象事業実施区域は鳥獣保護区に指定されていない。
参考項目との差異
(
環
境
影
詳
響
細
評
は
価
別
の
紙
項
工事の実施
○
目
○
及
参
び
照
妥
当
性
環境影響評価項目については、方法書の86頁に示している。
別表第五(第七条関係)の『工事の実施』で、「工事用資材等の搬出入」、
「建設機械の稼働」、「造成等の施工による一時的な影響」で選定されてい
る項目については評価項目としていない。
また『土地又は工作物の存在及び供用』で、「地形の改変及び施設の存
在」で選定されている項目の中で、「地形及び地質」、「生態系」、「人と自
然との触れ合い活動の場」および海域に関する項目は評価項目としてい
ない。
「施設の稼働」の中で選定されている項目の中で、「風車の影」、「生態
系」については評価項目としていない。
本事業に伴う方法書は、環境影響評価マニュアル(NEDO)に従って作
成しており、方法書の86頁に示す項目を選定し、工事の実施に伴う項目は
含まれていない。
)
土地又は工作物の存
在及び併用
(
調
査
・
予
詳 工事の実施
測
細
・
は
評
別
価
紙
環境影響評価項目及び選定理由については、方法書の86頁に示してい
るとおりである。
選定した項目は、「騒音」、「低周波音」、「電波障害」、「動物」、「植物」、
「景観」となっている。
別表第五(第七条関係)の『土地又は工作物の存在及び供用』で選定さ
れている項目で、「地形及び地質」、「生態系」、「人と自然との触れ合い活
動の場」および海域に関する項目、「風車の影」については選定していな
い。
本事業に伴う方法書は、環境影響評価マニュアル(NEDO)に従って作
成しており、方法書の86頁に示す項目を選定し、工事の実施に伴う項目は
含まれていない。
このため工事の実施に関する調査・予測・評価については含まれていな
い。
3
)
紙
の
○
項
○
目
参
及
照 土地又は工作物の存
び
在及び併用
妥
当
性
地方自治体意見、住民意見・
事業者見解
(詳細は別紙○○参照)
調査・予測の方法については下記のとおり方法書に記載している。
「騒音」については88頁、低周波音については89頁、電波障害について
は90頁、動物については91~92頁、植物については93頁。景観について
は94頁、「衝突リスク評価のための鳥類調査」については95頁、選定の理
由については96頁。
評価の手法については、102~103頁、選定の理由については103頁に記
載している。
詳細は別紙参照
◎稚内市長意見
方法書に記載された調査、予測および評価の手法は概ね妥当であると考えられ
ますが、以下の点に留意して、環境影響評価の手続きを進めていただきたい。
1.自然環境の保全について
工事に当たっては、周辺の自然環境の保全について十分配慮すること。
2.鳥類について
鳥類の対応については、適切な調査を行うとともに、必要に応じて保護団体、
有識者等からの助言を得ること。
◎方法書縦覧時の意見(1件)
風力発電所計画地周辺域での小動物の生息環境の保全、環境学習の場とし
ての提供、工事に伴う影響への配慮の要望(概要)
◎その他関係団体への説明、意見の聞き取り
地元町内会への説明----事業内容、懸念事項、地域の活性化等の質問あり
◎事業者の見解
ご指摘のあった環境影響には十分対策と配慮を行い、また地域の方々の御意
見も拝聴しながら事業を進めて参りたいと考えています。
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-48-5】
方法書の審査書(案)
No.
48
発電所名(仮称)
幡豆吉良ウインドシステム
事業者名
幡豆吉良ウインドシステム株式会社
株式会社ジャネックス
事業実施区域
愛知県西尾市(旧幡豆町、旧吉良町)
事業の内容
風力発電所出力 :最大20,000kW
風力発電機の台数:最大10 基
送電線の新設:送電線ルート:77kV、約1.3km
所内配電線:22kV、最大2km
変電所の新設箇所数:1箇所
管理棟の新設箇所数:なし
工事の内容
風力発電機の設置に係る主要な工事:仮設道路・管理用道路設置の道路
工事、用地造成・基礎工事等の土木工事、発電機等の搬入・組立工事、
管理棟の建築工
事等
変電所及び管理棟の設置に係る主要な工事:用地造成・基礎工事等の土
木工事、変電所等の機器組立等
送電線の敷設に係る主要な工事:架空送電線の場合は建柱・装柱の建築
工事及び送電線の架線工事
大気質
硫黄酸化物の排出基準は、対象事業実施区域が属する西尾市は17.5
騒音(低周波音を含む)
対象事業実施区域及びその周辺は、自動車騒音に係る環境基準の類型
指定されていない他、騒音規制法の指定地域外であるが、「県民の生活
環境の保全等に関する条例」においては「都市計画区域以外の地域」に該
当する
振動
対象事業実施区域及びその周辺は振動規制法の指定地域外であるが、
「県民の生活環境の保全等に関する条例」においては「都市計画区域以
外の地域」に該当する
事
業
特
性
地
域
特
性
1
水質
対象事業実施区域及びその周辺においては、渥美湾(乙)の水域が「A類
型」に、三河湾(ハ)の水域が「Ⅱ類型」に指定されている。
底質
記載なし
地形・地質
地形:三ヶ根山地と蒲郡台地もしくは蒲郡低地の境近くに位置する
典型地形:なし
日本の地形レッドデータブック:なし
地質:対象事業実施区域及びその周辺は、三河山地の南縁部を形成する
山地で領家変成岩類及び花崗岩類、それに伴う斑糲岩からなる
風車の影
(シャドーフリッカー)
記載なし
動物
文献の調査結果より
(猛禽類、バードストライク、渡 鳥類 16目42科135種、哺乳類 6目7科9種、両生類 2目4科10種、爬虫類
2目6科11種、昆虫類 9目55科143種、陸産貝類 3目8科14種
り含む)
植物
植物相 63科1,118種
植生 モチツツジ-アカマツ群集とクロマツ植林が広く分布し、一部にコナラ
-クリ群落、スギ・ヒノキ・サワラ植林
特定植物群落 2件(対象事業実施区域 0件)
巨樹・巨木林 3件(対象事業実施区域 0件)
天然記念物 2件(対象事業実施区域 0件)
生態系
記載なし
景観
「美しい愛知づくり基本計画」(平成18年3月)により、西尾市が位置する「西
三河地域」においては景観形成の方向性が示されている。
「美しい愛知づくり景観資源」(平成20 年3 月指定)に基く「美しい愛知づく
り資源600 選」(平成20年4月)において、旧幡豆町及び旧吉良町では景観
資源が選定されている。
ふれあいの活動の場
「愛知こどもの国」、「三ヶ根山ハイキングコース」、「三ヶ根山スカイライン
(アジサイロード)」、「三河湾国定公園」、「吉良宮崎海岸」、古城公園(東
条城跡)」
産業廃棄物等
記載なし
2
教育・医療・福祉施設の配置状況:記載なし
公園指定等環境保全地域区域指定状況:保安林と砂防指定地の指定が
その他
(教育・医療・福祉施設の配置 ある
状況、公園指定等環境保全地 電波障害:記載なし
域区域指定状況、電波障害、 既設風力設置状況:記載なし
既設風力設置状況等)
参考項目との差異
環
境
影
響
評
価
の
項
目
工事の実施
土地又は工作物の存
在及び併用
(
~
詳
工事の実施
細
調
は
査
方
・
法
予
書
測
9
・
0
評
価
1
の
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]振動
[建設機械の稼働]振動、底質(有害物質)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質、人と自然との触れ合いの活動
の場
方法書P87のとおり自主アセスではあるが、下記の項目については実施す
る。
大気質(粉じん等)、騒音(建設作業等騒音、道路交通騒音)、水質、動
物、植物、生態系、廃棄物等
選定した評価項目
騒音(環境騒音)、低周波音、電波障害、シャドーフリッカー、動物、植物、
生態系、景観
選定しなかった評価項目
大気質、騒音(建設作業等騒音、道路交通騒音)、水質、地形及び地質(対
象事業実施区域内に重要な地形及び地質が存在しないため)、人と自然
との触れ合いの活動の場(対象事業実施区域内に主要な人と自然との触
れ合いの活動の場が存在しないため)、廃棄物(方法書P88参照)
大気:「面整備事業環境影響評価技術マニュアル」(建設省都市局都市計
画課,平成11年)に準拠し、1地点で評価
騒音(建設作業等騒音):「騒音に係る環境基準」に基づき、JIS C1502に定
める普通騒音計を用い、JIS Z 873に準拠して6地点で評価
騒音(道路交通騒音):「騒音に係る環境基準」に基づき、JIS C1502に定め
る普通騒音計を用い、JIS Z 873に準拠して1地点で評価
水質:浮遊物質の物質の収支に関する計算、事例の引用・解析
動物:文献その他の資料及び現地調査(鳥類と哺乳類は四季、両生類・爬
虫類・昆虫類に関しては冬季を除く三季、渡りに関しては9及び10月と春
季、猛禽類は繁殖期である1~7月と非繁殖における9~10月)
植物:文献その他の資料及び対象事業実施区域から約100mの範囲の現
地調査
生態系:注目種等について、分布、生息環境または生育環境の改変の程
度を踏まえた事例の引用または解析
廃棄物:工事計画に基づき、工事の実施に伴う廃棄物の種類ごとの発生
量並びに処理方法を整理
3
)
の
2
項
3
目
参
照
土地又は工作物の存
在及び併用
騒音(環境騒音):JIS Z 8731に準拠し6地点で評価
低周波音:「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に準拠して5地点で
評価
電波障害:重要無線の位置確認、テレビジョン電波の受信障害を受ける可
能性のある地点を複数点で評価
シャドーフリッカー:影の及ぶ範囲及び時間帯を、シミュレーションにより定
量的に予測
動物、植物、生態系:「工事の実施」と同じ
景観:入手可能な最新の文献その他の資料により把握、現地調査5地点
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙1、2参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)
を記載。
審査結果
備考
4
【資料3-49-5】
方法書の審査書(案)
No.
49
発電所名(仮称)
ウインドパーク南伊吹風力発電事業(仮称)
事業者名
株式会社シーテック
事業実施区域
岐阜県大垣市上石津町及び不破郡関ケ原町今須地区
事
業
特
性
事業の内容
工事の内容
風力発電所設置事業
風力発電出力:48,000kW程度
風力発電機台数:出力3,000kW×16基程度
・ブレード中心高さ:80m
・ブレード枚数:3枚
・ローター直径:100m
変電所:1箇所
管理棟:1棟
【風力発電機の設置に係る主要な工事】
道路工事、用地造成、基礎工事等の土木工事、発電機の搬入・据付工事、電気工
事、管理棟の建設工事等
【変電所の設置に係る主要な工事】
【送電線の敷設に係る主要な工事】
地
域
特
性
大気質
事業実施区域の最寄りの大気環境測定点である大垣南部測定局(大垣市築捨町)に
おける大気環境の測定結果は以下のとおり。
・二酸化硫黄の測定結果は環境基準に適合している。
・二酸化窒素の測定結果は環境基準に適合している。
・光化学オキシダントの測定結果は環境基準に適合していない。
・浮遊粒子状物質の測定結果は環境基準に適合している。
騒音(低周波音を含む)
大垣市上石津町地内で大垣市が道路交通騒音及び一般地域環境騒音の測定を実
施しており、道路交通騒音の環境基準は適合していないが、道路交通騒音の要請限
度と一般地域環境騒音の環境基準は適合している。
振動
記載なし。
水質
底質
【対象事業実施区域周辺の主要河川】
事業実施区域の最寄りの「牧田川上流(一之瀬橋)」における平成20 年度の水質測定
結果は次のとおり。
環境基準の類型がAAに指定となっており、岐阜県による平成20 年度の調査結果で
は、大腸菌群数を除き環境基準に適合している。
なお、米原市域における水質調査に関する記録はない。
当該地域における水底の底質の調査に関する記録はない。
1
地形・地質
風車の影
(シャドーフリッカー)
当該地域における土壌汚染に関する記録はない。
当該地域における地盤沈下の測定(地下水位の観測)に関する記録はない。
・地形:概ね山地、谷底低地及びその間の山麓部によって形成。山地は起伏量が600
m以上となる大起伏地であり、一部の山麓部は小起伏。
地質:事業実施区域を含む山地一帯と養老山地の山塊は、大部分が秩父古生層に
属する粘板岩及び砂岩で形成されており、一部に塩基性火山岩、石灰岩、チャート等
が分布している。一方、牧田川や今須川沿いでは沖積層が分布しており、泥・砂・礫
の単層または互層が形成。
・牧田川上流の「多良峡」と称される河川域が、「峡谷・渓谷及び名峡」として特筆すべ
き地形に選定。「保存すべき地形」に該当するものはない。
記載なし
文献調査の結果、動物の状況は以下のとおり。
・ほ乳類:7 目16 科37 種、うち貴重な種は16 種。
・鳥類:17 目48 科197 種、うち貴重な種は139 種。
・両生類:2 目7 科19 種、うち貴重な種は16 種。
動物
(猛禽類、バードストライク、渡 ・は虫類:2 目7 科13 種、うち貴重な種は8 種。
・陸産貝類:3 目14 科39 種、うち貴重な種は30 種。
り含む)
・水生生物(魚類):9 目15 科42 種、うち貴重な種は21 種。
・水生生物(貝類):2 目3 科3 種、うち貴重な種は2種。
・昆虫類:7 目39 科162 種、うち貴重な種は37種。
植物
文献調査の結果、植物の状況は以下のとおり。
・植生:山稜部はコナラ群落、モチツツジ-アカマツ群集が広く分布、谷部斜面や麓
部はスギ・ヒノキ・サワラ植林、伐跡群落、シロモジ群集が主に分布。一方、
河川沿いや平坦地は、水田雑草群落が主に分布、畑地雑草群落(シロザクラス)、桑
畑、茶畑、落葉果樹園、自然裸地等が小規模で分布。
・植物相:114 科434 種、うち貴重な種は285 種。
・貴重な群落:、特定植物群落(環境省指定)及び保護上重要な植物群落はない。
・巨樹・巨木林:13 箇所で計45 本の巨樹・巨木林がある。
生態系
・広範囲にまとまって存在する森林と、モザイク状を呈する農耕地を主に利用する生
物群集が中心となって、その機能(食物連鎖等)が維持されていると考えられる。
・動物の生息状況をみると、大型獣のツキノワグマ、大型猛禽類のイヌワシ、クマタカ
等の記録が見られる。これらの種は、森林域を生息域としており、地域生態系の中で
上位種に位置付けられると考えられる。一方で、典型性の観点からは、生態系の機
能に重要な役割を持つ種・群集として森林性鳥類(ヤマガラ・キツツキ類等)が、占有
面積が大きい群集としてコナラ林が、生態遷移を特徴づける種として中型ほ乳類(タヌ
キ等)等の存在が代表としてあげられる。
また、特殊性の観点からは、周辺地域に石灰岩地質が分布していることから、特殊な
環境である石灰岩地に成立している生態系の存在も示唆される。
景観
・注目すべき景観資源:多良峡、桑原邸、牧田街道、勝地峠、多良城跡、大神神社。
なお、滋賀県側においては、注目すべき景観資源として抽出できる観光資源等はな
い。
・注目すべき眺望点:東海自然歩道、牧田街道、勝地峠、多良峡森林公園、多良城
跡。なお、滋賀県側においては、注目すべき眺望点として抽出できる観光資源等はな
い。
ふれあいの活動の場
産業廃棄物等
・人と自然との触れ合い活動の場:東海自然歩道、多良峡森林公園、グリーン・ウッド
関ケ原、メナードカントリークラブ西濃コース。なお、滋賀県側においては、注目すべ
き触れ合い活動の場として抽出できる観光資源等はない。
工事の実施によって発生する廃棄物量は少なく、発生する廃棄物についても適正な
処理を徹底することとしている。また、風力発電機等の存在、風力発電機の稼動にあ
たっては、廃棄物が発生しない事業計画であることから、対象項目に選定しなかっ
た。なお、工事に伴って発生する伐採木は、大茎木は用材として利用するとともに、そ
の他はチップ化して緑化等に有効活用する予定である。
2
・学校、病院等の配置状況:小学校3件、中学校1件、保育園2件、病院(診療所)1件、
特別養護老人ホーム1件がある。
・自然公園:東海自然歩道のルート沿いとその周辺一帯、牧田川の河川域等が「揖斐
関ケ原養老国定公園」に指定、うち平井集落周辺等が普通地域に、その他の指定区
域は第3種特別地域に区分。自然環境保全地域、原生自然環境保全地域、緑地環
境保全地域の指定はない。鳥獣保護区の指定はない。
・地域森林計画対象民有林、保安林:大部分が地域森林計画対象民有林に指定、山
その他
稜部等の高標高地が保安林に指定。
(教育・医療・福祉施設の配置 ・農業振興地域、農用地区域:平坦部の大部分が農業振興地域及び農用地区域に
状況、公園指定等環境保全地 指定。
域区域指定状況、電波障害、
・文化財:史跡及び名勝に指定された文化財は存在しない。埋蔵文化財包蔵地は13
既設風力設置状況等)
件存在。重要伝統的建造物群保存地区、伝統的建造物群保存地区は存在しない。
・砂防指定地:、鍛冶屋川上流域、牧田川右岸の斜面等が砂防指定地に、今須川、
祖父谷川、鍛冶屋川等が砂防指定河川に指定。
・急傾斜地崩壊危険区域:今須川、牧田川、鍛冶屋川流域の斜面等が指定。地すべ
り防止区域の指定はない。
参考項目との差異
(
)
環詳
境細
影は
響別
評紙
価 ○ 工事の実施
の○
項参
目照
別表第5より以下が選定しなかった項目
[工事用資材等の搬出入]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、人と自然との触れ合いの
活動の場
[建設機械の稼働]大気質(窒素酸化物・粉じん等)、騒音、振動、水質(水の濁り)、底
質(有害物質)
[造成等の施工による一時的な影響]動物(海)、植物(海)、廃棄物等(産業廃棄物、残
土)
[地形改変及び施設の存在]地形及び地質(重要な地形及び地質)、動物(海)、植物
(海)、人と自然との触れ合いの活動の場
[施設の稼働]風車の影(シャドーフリッカー)
選定した評価項目:
[工事用資材等の搬出入]騒音、振動、動物(陸)、生態系
[建設機械の稼働]動物(陸)、生態系
[造成等の施工による一時的な影響]水質(水の濁り)、動物(陸)、植物(陸)、生態
系、景観
選定した評価項目
[地形改変及び施設の存在]電波障害、動物(陸)、植物(陸)、生態系、景観
[施設の稼働]騒音・低周波音、動物(陸)、生態系
土地又は工作物の存
在及び併用
工事の実施
方法書(調査方法最終版)参照
(
調
査詳
3
方法書(調査方法最終版)参照
)
査詳
・細
予は
測別
・紙
評○
価 ○ 土地又は工作物の存
の 参 在及び併用
項照
目
別紙参照
住民意見・事業者見解・自治
体意見
(詳細は別紙○○参照)
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、審査結果(勧告内容)を記載。
審査結果
備考
4
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