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Kobe University Repository: Kernel

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Kobe University Repository: Kernel
Kobe University Repository : Kernel
Title
ストーマの受け入れに関する一考察 : オストメイトの実
態調査から(Psychological Adjustment and Medicosocial
Problems in Outpatients with Permanent Digestive
and/or Urological Stomas)
Author(s)
細川, 順子 / 森, 恵子 / 林, 裕子 / 山本, 理映子 / 宇佐美, 眞 /
福田, 敦子 / 野口, まどか
Citation
神戸大学医学部保健学科紀要,15:77-93
Issue date
1999-12-20
Resource Type
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
publisher
DOI
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/00069877
Create Date: 2017-04-01
神 大 医 保 健 紀 要 第1
5巻
,
1
9
9
9
7
7
ストーマの受け入れに関する一考察
ーオストメイトの実態調査から一
細川順子森 ,恵子林
裕子"山本理映子
宇佐美虞福田敦子野口まどか 2
緒
言
ジ 3)、障害受容1, 4)、セルフケア 5)、コーピン
グ 6)、 QOL7)などの観点からの研究結果が報
ストーマの造設は排池行為だけではなく、食
告されている D しかし、ストーマや二次障害の
生活や性生活などの基本的欲求を規制し、自己
受容は術後の経過年数、性差、ストーマの種類
概念やライフスタイル、生き方にも影響を与え
などにより相違が認められるという報告もあれ
る。医療者はオストメイトが最善の健康状態を
ば 3)、受容にはほぼ 2年を要するが術後経過年
維持しながら、ストーマ造設による形態や機能
数との相関関係はみられない 4)との報告もあり、
の変化を受け入れ、より意味のある人生を送れ
ストーマを受け入れることの難しさと影響要因
るように支援する役割を担っている o そのため
の多様性・個別性が伺われる o
には、ストーマ造設によって心身にどのような
診断からリハビリテーションまで、ストーマ
変化が起きるのか、どうすれば苦痛や障害を最
の造設過程には回復やセルフケアを左右するい
少限にし、ストーマを自分のものとして受け入
くつかのステップがある o オストメイトはそれ
れることができるのかを理解しなければならな
ぞれの場面での医療者との関わりから、ストー
し
、o
マ造設の影響や自己の将来をイメージし、自分
「ストーマを受け入れる」ということは、ス
なりの対処法を決定する D しかし、従来のケア
トーマを強いられる自己とストーマを保有する
プランではストーマ管理に関する指導が中心で
(従来と価値の異なる)自己を受け入れること
あり、医療者側の関わり方がオストメイトに及
であり、オストメイトがストーマによって生じ
ぼす影響を調査した報告は少ない。術式説明や
る諸々の難しさを自らの課題として引き受ける
ストーマを初めて見る場面はオストメイトが否
ことを意味する o ストーマの造設はやむを得な
応なくストーマを認知・思索する場面であり、
いとしても、生涯にわたる煩わしさを考えれば、
医療者の意図的な関わりが可能な場面である o
ストーマを受け入れるということは容易なこと
そこで、これらの場面での医療者の対処をオス
ではなかろう
トメイトがどのように受けとめているかを知る
o
自己概念 1) は自分自身についての感じ方、
ために実態調査を行なった。その結果から、術
考え方、見かたであり、ストーマ造設による自
式説明やストーマを見る場面での医療者の対処
己概念(ボディーイメージ、自己尊重、役割遂
と退院後の生活状態や手術観が「ストーマの受
行、個人的アイデンティティ)の変化が「ストー
け入れj に及ぼす影響を分析し、「ストーマの
マの受け入れ」を脅かす可能性は大きい。
受け入れ」を促す援助について考察した。
これまでにも自己概念 2)、ボディーイメー
1.神戸大学医学部保健学科
2
. 神戸大学医学部附属病院
3
. 京都大学医学部附属病院
4
. 兵庫県立光風病院
7
8
対象と方法
オストミー 1名、ウロストミー・コロストミー
2名、記載がない人は 2名であった。
対象者は治療や定期検診のために K病院のス
また、信仰を持っている人は 1
6名、就業して
トーマ外来に通院しているオストメイト、及び
いる人 9名、障害者手帳の交付を受けている人
オストミー協会支部主催の例会に出席したオス
は3
2名であった。
トメイトのうち、研究に同意し質問及び面接に
「ストーマを自分の体の一部として受け入れ
6名である。研究目的を説明後、質問紙
応じた 5
られるようになりましたかJの問いに、「はい」
と返信用封書を手渡し(一部は郵送)、郵便に
と答えた人は 4
0名、「いいえ」と答えた人は 7
て回収した。質問紙は文献より引用した生活状
名、記載なしは 9名であった。また「受け入れ
態・手術観に関する質問項目 6)に、独自に作
られた時期」は、術後 2-3日 頃 (6名)、 3
成した質問項目(ストーマの種類と排地方法、
週 間 後 (1名
)
、
ストーマ障害の有無、装具の満足度、術式説明
の時期・説明内容・説明者や内容に対する受け
(1名
)
、 1年 後 (9名
)
、 2-3年 後 (6名
)
、
5年 以 上 (7名)で、平均は術後 2年 5ヶ月で
とめ方、ストーマを見た時期・きっかけ・ストー
あった。
1ヶ月後(10名)、 6ヶ月後
マを見た印象、ストーマを自分の体の一部とし
質問項目のうち、「術式説明の時期・説明内
て受け入れているかどうか、受け入れた時期)
容(病名) ・説明者や内容についての受けとめ
を加えて作成し、各質問毎に補足意見を記載す
方」、「ストーマを見た時期、きっかけとストー
る空欄を設けた。また回答者のうち了解が得ら
マを見た印象、家族の反応」、「生活状態とストー
2名には面接を行ない、回答内容の補足と
れた 1
マトラブル及び装具の満足要因」は表 1 ・2 ・
ストーマ体験の意味を尋ねた。
各質問項目毎に、「ストーマを自分の体の一
部として受け入れられるようになりましたか」
3の通りである o r
受け入れられている J に
「いいえ Jと答えた人は 7人と少なく、質問項
目聞に有為差は認められなかった。
の問いに、「はい」と回答した人と「いいえ」
また「はい」と答えた人のうち、「ストーマ
と回答した人を比較・分析した。次に「はい」
の受け入れ」に一年以上の期間を要した人及び
と答えた人のうち「受け入れに一年以上要した
「いいえ」と答えた人について、ストーマに対
人Jと、「いいえ」と回答した人について、ス
する受けとめ方、手術観を個別に検討したとこ
トーマや手術に対する受けとめ方を個別に見直
ろ、受け入れの難しい人にはストーマによる障
し、「ストーマの受け入れJに影響する要困を
害が複数存在していた(表 4 ・5)。また障害
考察した。
の意味や程度は生活環境や価値観、家庭内役割
データの収集期間は平成 1
0年 8月 1日から平成
によって異なり、個人によって障害になったり
1
0年 9月2
8日である。
ならなかったりしていた。
次に手術観を手術前後で比較すると、「恨め
結
果
しい、情けない」などの否定的手術観では「か
なりそう 思った」がほぼ同数であり、「やっか
d
対象者のうち、有効回答は 5
6名で回収率は
いなことになった、大変なことになった Jにつ
6
8.4%であった。性別は男性が3
5名、女性は 2
1
いては術後やや減少していた o 手術をした方
名、年齢は 5
0歳から 9
1歳で、平均年齢は 6
7
.
9歳
が良い、生きるために必要だ、命が助かる、悪
であった。ストーマ造設後の経過日数は 1ヶ月
いところがとれる」などの肯定的手術観では、
3年で、平均は 6年 5ヶ月であった。ストー
から 2
「そうは思わない」人が術後増加していた(図
マの種類ではウロストミー 1
5
名、イレオストミー
1)。また「ストーマを受け入れられた」人は
3名、コロストミー 3
3名、ウロストミー・イレ
より多くの人が「手術した方が良い」と考えて
r
7
9
表1.ストーマや術式について術前に受けた説明とその時の周囲の反応及び自身の印象
(
1
) 説明を受けた時期と適否
① 診断がついた時に説明を受けたがもっと早いほうが良い 1名
② あの時でよかった
)
、 (
1
0日前→ 2名)
(術後→ 3名)、(前日→ 1名)、(2目前→ 1名)、(4目前→ 2名)、(1週間前→ 5名
(2週間前→ 6名)、(3週間前→ 2名)、(1カ月前→ 5名)、(記載無し 1
2名)平均 1
2
.
6日前
説明内容
①患者が認識している(アンケー卜に記載した)病名
a
. ストーマを体の一部として受け入れた人が記載した病名
直腸潰蕩(2名)、直腸腫蕩(3名)、直腸癌 (
1
2名)、直腸(1名)、直腸狭窄(1名)、直腸ポリープ(1名)、
直腸の手術(1名一直腸の何処が悪かったのか?)、直腸の機能障害(2名)、大腸癌(2名)、大腸腫蕩(1名)、
結腸癌(1名)、勝脱腫揚(7名)、勝脱繍(2名)、勝脱機能障害(2名)、前立腺癌・直腸癌(1名)、勝脱(1名)
勝肱癌・前立腺痛(1名)、小腸ポリープ(1名)、潰癌性大腸炎(1名)、卵巣癌・直腸癌(1名)、子宮体癌の放射線
治療による副作用の直腸炎(1名)、記載なし(8名) (臓器名のみを記載した人もある)
(
2
)
b
. ストーマを受け入れていない人が記載した病名(表 5)
直腸癌(2名)、腸脱痛(3名)、子宮術後の潰揚(1名)、記載なし(1名)、
②病名や人工匹門の説明がなかったと感じている人
「お腹を切るとだけ言われた」、「人工匠門の話は一切なし」、「術後の療の話ぽっかりで呼吸の練習のみ J
「初めて手術後にぼんやりと聞いた」、「前立腺も駄目だったから取ったって後で聞いた」
③
説明内容が不足していたと感じている人
「詳しい話を避けておられ前日に何かのピデオを 5分ほと守見せて貰った J
、「詳しい説明を受けた覚えはない」
r
f一時的に造っておいてまた元に戻します j と説明を受けたが退院の時は『思った以上に穴が大きいのでもう元には
戻せませんj と言われた」、「患部を摘出し腹部に設けるとの説明があったが後の障害の説明はなかった」
「迂閥なことに体の中で跨脱と腸が癒着しているので両方共除去すると言われでも代用勝脱まで頭が回らず、手術後何
故泌尿器科の先生が来るのかと思った」
「看護婦がストーマの場所とパッチテストをした。詳しい話はなし。特に SEX面の話は全然、なかった」
④
ショックや知識不足のため理解できなかったと感じている人
r
3つの方法から選んでくださいと言われたが、初めてなのでどれが良いのかわかりにくかった。理解はできてもイメー
ジはわかない」、「患部を摘出し腹部に設けると説明が有り詳細はわからなかった。当時は大腸の構成なと暑の知識が無かっ
たj、「何処を切ったか分からない。話して貰ったかも知れないが、苦しくてそれどころではなかった J
、「頭がポーッと
していてわからなかった」、「よく覚えていなし、手術することで頭が一杯だった J
(
3
) 説明を畳けた時の気持ち
、「死んだほうがまし」、「今まで遊んだ報いが来たJ
、「逃げて帰りたい」、
「頭を殴られた気持ち」、「死んでもしたくない J
「日頃悪いこともしていないのに何故このようなことになるのだろう」、「従うしかない」、「目の前が真暗になりショッ
クを受けたが命が助かるにはこれしかないと」、「信頼できる先生だから任そう」、「半年したら癌になって手術せんなら
んと聞いて涙を呑んだ」
(
4
) 説明時の医師・看護婦の態度・反応
「希望が持てるような話し方だった(利点の説明 )
J、「ゴルフもできると励ました」、「覚えていない」、「先生のお母さ
んならどうしますか→僕の母親でも勧めると雷った J
、「入れ代わりたち代わり説明に来た」、「今やれば95%は大丈夫残
、「主治医は(ストーマを造ることを)トイレに行くのと閉じゃと思っ
りの 5 %は私たちも癌になる可能性をもっている J
ている。尻がここに付いただけって。不自由になるとは,思っていない」、「婦長さんに 断ってもいいんですよ j と言っ
てもらってすっーと落ち着いた」
.
r
(
5
)
家族の反応
、「命がたすかるのならしないと駄目」、「やっかいだが仕方がない。
「嫁(家族)が看護婦で励ましたり世話してくれた J
長生きしてほしいから頑張って」、「情けないことになった」、「かわいそうだと気を遣っていた」、「何も言わなかったか
ら自分で決めた」、「反応はなかった」
8
0
表2
. ストーマを受け入れた人が初めてストーマを見た時期ときっかけ、その時の周囲の反応及び自身の印象
1)術後ストーマを見た時期
(
1
) あの時で良かったと思う
(1日目→ 5名
)
、 (
2-3日後→ 9名)、(5日後→ 7名)、(7日後→ 1
2名)、(10日後→ 7名
)
、 (
1
4日後→ 1名)
(
2
0日以上→ 4名)、平均 7
.
3日
2)見たきっかけ
看護婦に勧められて(15
名)、パウチ交換時(5名)、洗腸時(2名)、おしりの傷がおかしいから自分で(1名)、
名)、その他(5名)、記載無し(5名)
医師に勧められて(1名)、家族に勧められて(1名)、覚えていない(10
3)見た時の印象
a
. 翌日から 6ヶ月くらいで受け入れられた人
「なんだかとてもいとしくて子供のように感じました。大切な体の一部、これから仲良くしようと思いました J
「これが腸なんだあ」、「ショック。でも自分の体だから J
、「がっかりしたけど複雑な気持ち」、「梅干しみたい」
、「お腹に怪我をした J
、「驚いた」
「他の人より奇蹟で感謝」、「こんなんで排挫できるのか、ベルトにすれないかJ
「大変なことになった J 大変だあ J
、「大きいなあ J
、「なんとも言えない悲しい気持ち j、「しかたがない j
「初めは涙、涙の毎日 J
、「なんや染みがあるみたいなけったいな感じ J
、「お聴から管を出している J
、「へそのよう J
「出臓だ」、「赤いのでびっくりした J イメージと違う」、「こんな袋を一生付けるのかJ
r
r
b
. 一年以上かかった人
、「がくっと来ました J
、「嫌なものが付いたな J
、「情けない」
「気味が悪い」、「グロテスクだJ
、「うんざりだな」、「なりたくてなったわけじゃあないj、「ピンとこなかった J
「これから一体どうなるのか。恐い J
「元の体に戻してほしい」、「覚えていない J
4)受け入れに影響したと思われる周囲の反応
a
. 翌日から 6ヶ月くらいで受け入れられた人
.家族の反応
「慣れるまで大変だろうが痛みが取れたらいいよと自分のことのように言ってくれた」、「珍しそうにしていた」
「嫁が、どこに有ってもかわりませんよといってガスを抜いてくれた。涙が止まらなかった j
「大変だけど頑張ってと言った」、「手術が成功して良かったと話した J
、「早く元気になって帰ってきて(孫 )
J
.同室者やビジターの励まし
「同じストーマを付けた同室者が励ましてくれた」、「友人が私もだから大丈夫といってくれた」
「あなただけでなく付けている人は大勢いるからといってくれた」
「性のことは駄目ですが私は元気になりました。大丈夫ですよと話した」
「閉じストーマの人が元気で退院したので私も頑張ろうと思った」
「手術後歩かずに家族や看護婦さんを悶らせている人がいた。自分はそうならないようにしようと気合いをいれた J
.看護婦・医師の反応
「主治医の先生が毎日朝夕様子を見に来てくれてベッドの高さまでしゃがんで自分の子供のような愛情を持って診察し
ていただいたのが非常にうれしかった」、「看護婦が可愛い可愛いと寄っていた J
、「梅干しみたいといった J
「今は簡単な方法があるから困ったら任せてといってくれた」、「包帯交換の時痛かったら手を握ってくれた J
「忙しく走り回っている看護婦を見てこの中で私は助けられたと自分に言い聞かせて元気になっていった」
「治療を受ける身になって医療者の大変さがよくわかった。そのせいもあって信頼感がそこなわれることなく全く落ち
着いていられた J
、「忙しいのに何度も説明してくれて、困ったらいつでも来ていいよと言ってくれた」
「汚いものを嫌な顔をしないで替えてくれた J
、「笑顔でカ}テンをきっと開けて励ましてくれた」
「動けない時ほど人の親切が身に染みることはありません。お母さんに甘えるような感じでしたJ
「体を拭く時祉の閉まで拭いてくれて感動した。一生忘れられないJ
、「看護婦の言葉が身に染みた」
「医師や看護婦の表情や笑顔が治療よりも大きく反映した」、 rETナースの説明で安心した」
「クリスマスにベッドに励ましの手紙が置いてあって感動した。一生忘れられない J
「医師や看護婦の態度や言葉がものすごく体調に影響するとつくづく感じた」、「母親にすがる思い J
b. 一年以上かかった人
-家族の反応
「妻がしかたがないと寂しそうな笑顔を見せた」、「誰が処置をするの(妻、自分が病気だから)と首った」
.看護婦・医師の反応
r命に比べたら大したことじゃあない j と言われた」、 r
r
o
oさんはあなたより頑張ってたよ j と言われた」、
「歯磨きをするのに(ストーマをかばって)歩いたら、ロポットみたいと首われた j、「嫌でも命に変えられない J
「もう少し早かったら(上のほうだったら)造らなくてもよかったと雷われた」
8
1
表3
. ストーマが生活状態(基本的欲求)に及ぼす影響、ならびにストーマトラプルと装具の満足要因
1)日常生活における反応(はい・まあまあ)
(
1
) 生理的欲求に友ぽす影響
世が心配だ (
1
1名・ 1
7名)、楽しみは食事だけだ(8名・ 8名)、夜眠れない(5名・ 6名)
排j
2名)
食べる量が増えた(2名・ 1
(
2
) 性生活(生理的欲求・性役割)に友ぽす影響
6名)
満足している(1名)、 まあまあ満足している(5名)、不安があって避け続けている(1名)、不能 (
7
1歳・ 7
3歳)は薬剤を服用しているが効果なし、若い時遊びすぎたかもしれない(1名)
うち 2名 (
5
9歳)、年齢的に駄目と思う (
7
0歳
)
、
悩むほどではないが寂しい (
医学がすすんでこのような障害のない手術にしてほしい(1名)、対策をオストミー協会で取り上げてほしい(1名)
f
(
3
) セルフケアに友ぽす影響
1
9名・ 1
9名)、体力がなくなった(19名・ 1
6名)、袋を換えるのに時間がかかる(5名・ 1
0名)
生活には満足している (
こんなもん見たくなくて袋は誰かに代えてもらう(2名. 3名)
(
4
) 自尊感情に友ぽす影響
名・ 1
1名)
便が匂ったりもれたりするんじゃあないかと心配(16
家族が臭いって避けている気がする(2名・ 5名)
、
・ 4名)
お民が痛くていたたまれない(2名
太りすぎた(4名・ 1
3名)、やせてしまった (
1
0名・ 4名)
家内又は主人がよくやってくれるようになった (
2
2名 .
1
3名)
(
5
) 趣味や生き甲斐、社会的役割の充足度
2
3名・ 10名)、幸せだ (11名・ 2
5名)
趣味・レクリエーションなどをしているとこっちのことは忘れる (
2
6名・ 9名)
趣味・レクリエーションなどをしている時は楽しい (
1
1名 .14名)
排植が気になって外出を控える(17名・ 9名)、仕事に差し支える (
2)現在抱えているストーマトラブル
皮膚のかぶれ(15
名)、尿が残っている感じ(14
名)、尿が出にくい (
1
4名)、臭い(14
名)、出血(10
名)、痛み(9名)
むず療い(8名)、下痢(8名)、おしりの違和感(7名)、便秘(4名)、皮膚が赤い(2名)
ストーマが出ている(2名)、突然、の排ガス(2名)、交換間闘が瀕回 (2名)、頻回に出る(1名)
出るのがわからない(1名)、へっこんでいる(1名)、おしりがしびれている(1名)、排尿時の痛み(1名)
3)装具の満足要因
袋を付けたまま入浴できる (
2
0名)、肌色・メッシュで目立たない(16名)、簡単に装着できる (
1
4名)
1
0名)
粘着テープが低刺激 (
4)装具の不満足要因
剥がれやすい(15
名)、臭いがもれる(14
名)、値段が高い (
1
2名)、ガスが漏れやすい(7名
)
、
画板の刺激が強い(6名)、準備に手聞がかかる(6名)、準備に時間がかかる(5名)、パウチが洗いにくい(5名)
すぐいっぱいになる(2名)
8
2
表4
.
r
受け入れ」に一年以上要した人のストーマや手術に対する受けとめ方
1.ストーマによる痛みや障害感が受け入れを長引かせたと思われるケース
5
6
歳、男性、コロストミー、直腸癌、術後 7年目
手術してから、こんなに大変なことはないとわかった。困っていることは座るとおしりが痛いこと。座る時、掌か、片
足を尻の下に敷く。一年目に急に立ったら激痛がした。初めはどうもなかったけど、しばらくしてお腹もゲロイドみたい
になってつっぱってきた。薬も全然効かない。さわっても気持ちが惑い。雨の時は気圧の変化で痛い時がある。一年目は
痛みに耐えるだけ。すれると痛いし。本を見てこんな痛みに耐えなあかんのかと、皐丸のしびれ、陰茎を針金でしめつけ
られるような感じゃった。今はないけど、排尿時に排便したい気がした。お腹から便が出ること自体が嫌だった。こんな
かたわにされて。かえってかたわにされたって気持ちゃね。こんなん言うたら悪いけど、天秤にかけたら、どっち選ぶべ
きゃったかなぁと後悔ばかりしていた。初めはすごい嫌ゃったけど、もう逃げられへんしね。今は体の具合がましになっ
たから、手術して良かったと、やっと 5年たって言えるようになった。不満は多少あるけど。
2
. 妻の反応、ポテ イーイメージの障害、ストーマケアの複雑さ、再発の恐れが受け入れを長引かせたと思われるケース
2
5
7趣、男性、コロストミ一、直腸潰癒(説明)、術後 3年目
初め手術のことを聞いた時は頭が真っ白になった。手術したくないと思った。そんな体になってまで生きていても仕方
がない。ストーマを初めて見た時も気持ち悪いって思った。妻も口には出さないが臭いって 思っていると思う。「ストー
マの保有者は命を助けて貰っても感謝の気持ちは沸いてきません」と本で読んだがへ本当にそう思う。外でお風呂に入っ
たことはない。みんなじろじろ見るし不潔そうに見られるの、恥ずかしいから。再発が気になっている、悪いとこ取れた
とは,思っていない。畳け入れたと言うのはそう思わないとしかたがないから。こんな体になってまで、生きていてもしょ
うが無いと今でも思うし、手術しない方が良かったかなって思うこと、今でもありますよ。厄介ものになってまで生きて
いたくないからね。年とって自分でできなくなったら介護する人が地獄だから。手術で助かつても、世話になってまで生
きていたくない(流産をきっかけに妻とはぎくしゃくしている)。本当だったら(手術は)受けたくなかった。
a
3
. 過去の困難な体験、ボテsイーイメージの障害、性機能障害、身体症状(しびれ)が畳け入れを長引かせたと思われる
ケース
7
1歳、男性、蹄脱樹、ウロストミー、術後 1
2年目
やっと最近になって仕方がないと思えるようになった。最初はなんでやと思っていた。気持ち悪いし、ストーマのため
にいろいろ苦労した。今でも脚が腫れてしびれている。このベルトは外れないように妻が縫ってくれた。いつも支えられ
ている。終戦後はまだ小さくて、両親がいなかったから、知り合いの人に引き取られた。その人が会社を持っていたので、
恩返しのつもりで一生懸命働いた。妻はその人の娘で、いろいろな勉強して会社を大きくした。地震も有ったから。退院
してからも仕事はしていたが、最近は仕事の最も減らしている。小さい時から苦労して真面目に働いてきたのに、なんで、
よりによってこんな病気にならなあかんのか、浮気もしていないのにこんな下の病気になるなんて、納得できなかった。
手術をせずになんとか、治らないかと何度も主治医にお願いしたことを覚えている。性生活は諦めている。術後 1
0年が過
ぎてようやく慣れてきたが、今でも恨めしい、情けない、やっかいだと思っている。生きるために必要とか、命が助かっ
たとは思えない。年月が過ぎてあきらめの境地。でも、やっと最近自分なりに調整できるようになって時々は妻と旅行に
もいくようになった。
4
. ストーマのトラブル、性機能陣曹、ボディーイメージの陣曹、セルフケアの困難さが受け入れを長引かせたと思われる
ケース
6
9歳、男性、直腸癌、コロストミー、術後 2
0年目
粘膜から時々出血していて尿路結石ができている。手術のことを聞いた時は「こんなことするのなら、死んだほうがま
しJと思った。でも、子供が丁度幼稚園に入る年ゃったから、なにがなんでも、道ってでも婦らなあかんと思って受けた。
ストーマを付けること自体が嫌だった。一番辛いのはかたわになって、家族に迷惑をかけること。年をとると仕事ができ
ないし家族に経済的な負担をかけるのが心配で。待合室で漏れたりして大変やって聞いてたから。装具がめくれたりして、
手術せん方がよかったと思うことが何回も。 5年かかりました。受け入れるのに。今も奏に交換してもらっているので、
ストーマは奏にしか見せていない。自分でうまく貼れないから奏がいなくなったら、どうしょうかと思う。友達と旅行に
いっても風自にはいっしょに入らない。皆は知ってるから、入ってこいって言ってくれるが汚〈感じられへんかなと,思っ
て。見られるのが嫌で子供にもみせていなし、。長男がいっしょにすんでくれていて、私に何かあった時に病院に連れてい
けるようにゅうで。(息子は)結婚が決まっていたんですけど、むこうの家族と住めないので駄目になりました。娘は今
度結婚するんですけど。性生活は 1
00%駄目だと聞いています。
8
3
表5
.
r
ストーマを受け入れられない」人の手術やストーマに対する受けとめ方
1.排尿障害や性機能障害、ストーマケアの難しさ、再発の恐れが受け入れを難しくしたと思われるケース
6
2
歳、男性、同居家族(妻)、直腸癌(コロストミー)、術後 2ヶ月目
手術の説明は二週間前に聞いたが時期はいつでも良い。「直腸癌で虹門から距離が短いので、人工紅門にせざるをえな
い、排尿障害と性障害が起きる J と聞いて気分が悪くなった。 2~3 日すごく落ち込んだが、前向きに考えようと趣味の
ワープロをした。妻には「悪いところ以外普段と変わらないのにどうしてそうならないといけないのか」と言われた。ス
トーマは術後 5日目看護婦に勧められて見た。初めてのことでドキドキしていたが、傷口がとても奇麗でほっとした。妻
はびっくりしてあきらめの顔。周囲は励ましてくれるが、まだショックから立ち直れない。手術を「うらめしい、やっか
いなことになった、情けない Jと思っている。今困っていることは原が出にくくまだ一人で取り替えられない。臭いが気
になり装具に満足していない。お尻が痛くて居たたまれない。命が長くないと,思っている。体力がなくなった。
2
. 術前の説明不足、ストーマケアのわずらわしさ、加齢が受け入れを難しくしたと思われるケース
5
0
歳、男性、同居家族(婁)、腸脱癌(ウロストミー)、術後一年目
術式については「お腹を切って手術をするだけ」と言われた、手術後の障害についての説明は一切無し。手術後妻がよ
くやってくれるようになった。ストーマは術後 6日目、自分で気がついた。ストーマ見て元の体に戻してほしいと,思った。
00%にはならない。階段を一段づっ昇るように、千里の道も一歩から
落ち込んでいる時、看護婦から「何もかも一度に 1
です」と励まされた。手術したことについては「恨めしい、情けない、やっかいなことになった、大変なことになった J
と思った。悪いところが取れたとも生きるために必要とも思えないので手術をして良かったとは思えない。装具は概ね満
足だが、パウチのままだと夜間何度か起きないといけないので、夜間用蓄尿袋とパウチを繋いでいる。そうすると、夜起
世が心配で不眠、昼間も剥がれないよ
きなくて済むが、面倒だったり不便だと思うことがある。お腹に不快感があり、排j
うに汗をかかないように工夫している。入浴をシャワーに変えた。体力がなくなった。
3
. ストーマ陣害、ストーマケアのわずらわしさ、性機能障害が受け入れを難しくしたと思われるケース
5
1歳、女性、同居家族(夫・息子)、子宮術後の潰蕩(コロストミー)、術後 8ヶ月目
術式の説明は「放射線の後遺症なので治りにくい。ストーマを付ける方法もある。一時的でまた元に戻せるよ」と言わ
れた o 先生の家族ならどうするか」と尋ねると、「僕の家族ならストーマにして普通の生活を送るようにする Jと言われ
た。一年間、痛みと貧血、出血、下痢を我慢して、絶食治療で頑張りどうしても治らなければ手術しようと思い、一年後
に手術をした。同じ病気で一年前手術した友人の前向きな姿に感動した。私も同じように出来るならやってみようと思っ
た。何でも相談できる人がいることは大きい。また主人の理解・協力も大切です。慣れるまで装具の交換は主人がしてい
0日目交換時に見てびっくりした。手術したことを
た。一度も嫌われていると感じたことがない位です。ストーマは術後 1
「うらめしい、情けない、やっかいなことになった Jと,思っている。生きるために必要だが手術をした方が良い、悪いと
ころが取れたとは思えない。看護婦から「命が助かったからいいじゃあない Jと言われた。あまりいい気がしなかった。
困っていることは性生活。主人が「まだかJと言う。主人に対して(若いのに)申しわけない。ストーマは皮膚のかぶれ
とおしりの違和感、ストーマがへっ込んでいて、粘膜から出血している。排植が心配、装具は概ね満足だか、高価なのと
剥がれやすいのが不満(障害者手帳)、体力がなくなった。
r
4
. ボテ イーイメージの陣害、ストーマケアの難しさ、コーピングが受け入れを難しくしたと思われるケース
a
7
4
歳、女性、同居家族(息子・嫁・孫ニ人)、直腸癌(コロストミー)、術後 1
0年目
術式の説明は注腸写真を見せられて、「残念ながら」と言われたので「癌ですか」と尋ねると、「早期ですから我々に任
してください」とポンと屑を叩かれました。妹が側で泣いていましたが、私はやっぱりという感じで冷静でした。「もう
少し上だったらストーマは付けなくて良かったのですが、一生のことを思うと代償は大きいが、命には代えられませんか
らね」と言われた。看護婦さんに(家族がいっしょでなかった、冷静だった)気丈だと言われ、違和を感じた。主治医の
言葉が常に頭に有り、もう一度元気になるのだと思って暮らしていました。孫たちも息子も毎日寄ってくれ、嫁は看護婦
なので 2-3分でも顔を見せてくれました。どんなに嬉しかったか。同室の方が「他の人は椅子に座るのにも大変なのに、
私がパッと座ったので、「貴方は元気になるよ Jと言ってくれました。洗腸をすすめられ、一回目嫁が一緒にいてくれま
した。ストーマは二週間目、一度腰掛けて替えてみましようと言われ、恐る恐る見ました。びっくりしました。皮膚がで
こぼこで、グロテスクな感じで、どうなるのかと思いました。でも看護婦さんが嫌な顔一つしないで取り替えて下さった
のかと思うと頭が下がりました。術前はうらめしいとは思わなかったし、生きるために必要なのでしかたがないと思って
いたが、術後は恨めしい、情けない、やっかいなことになったと,思った。軟便が多いので処置がややこしい。夏はフラン
ジがむれるのか持ちが悪い。皮膚のかぶれ、おしりの違和感がある。装具は概ね満足しているが、値段が高い(障害者手
帳)。体力がなくなった。
8
4
5
. ストーマケアのわずらわしさ、外出や生活の規制が受け入れを難しくしたと思われるケース
7
4歳、男性、同居家族(婆)、腸脱癌(ウロストミー)、術後 1
5年目
術式の説明はいつか忘れたが、見本を取り検査したら癌が見つかり腸脱を切除するように首われた。抗措剤を使った後、
勝脱を切除し人工勝脱をつけると言われた。家族は皆で頑張ろうと雷った。 H医師には「同年齢で80歳過ぎまで長生きし
ている方がおられるよ」と励ましてもらった。ストーマは看護婦に勧められて見た。期日は不明、やっかいなことになっ
たと思った。気兼ねするので旅行をしたことがない。年をとると皮周や体格、便の出方が変わる。臭いが心配。装具は概
ね満足だが装着が難しい。途中で外れたら補修ができないが、使わないと仕方がない。体力がなくなった。
6
. 説明の遅れ、ス卜ーマケアのわずらわしさ、将来の介護に対する不安と遠慮が受け入れを難しくしたと思われるケース
7
4歳、女性、同居家族(夫・息子・)イレウス(コロストミー)、術後 6ヶ月
術式の説明は手術後、腸閉塞で人工虹門をつけたと替われた。ストーマは看護婦に勧められて術後 2日目に見た。情け
世が気になり外出はひか
ない大変なことになったと思った。臭いが気になり袋も時々破れて替えるのに時間がかかる。排t
える。家族が臭いと避けている気がする。老後や痴呆になったら誰が代えてくれるか心配。
7
. 家族の無反応(表現のぎこちなさ)、ボディーイメージの陣曹、ケアのわずらわしさが受け入れを難しくしたと恩われ
るケース
7
4旗、女性、同居家族(夫・息子・鯨)、勝脱癌(イレオストミー・ウロストミー)、術後 2年 5月目
術式の説明内容は記載無し。家族が何も言わないので自分で決めた。恨めしい、なさけない、やっかいなことになった
と思ったが生きるためには仕方がない、命が助かると思った。ストーマを見たのは術後 5日目、看護婦に勧められて。こ
んなものを一生つけるなんて嫌だと思った。ストーマの粘膜から出血しやすい。装具は満足しているが、画板の刺激が強
く交換に時間がかかる。排t
世が心配で外出はひかえている。排原が心配で夜間不眠、体力もなくなった。年をとって目や
手の力がなくなったら自分でできるだろうかと心配。
8
5
手術後
手術後
手術前
手術前
0%
W%
W%
W%
手術観 1
. 恨めしいと思った
M%
WO%
0%
手術後
手術前
手術前
20%
40%
60%
手術観 3. やっかいなことになった
80%
100%
0%
手術後
手術前
手術前
80%
40%
手術観 5
. 手術をした方が良い
手術前
手術観 7
. 命が助かる
M%
60%
手術観 6
. 生きるために必要だ
(n=38)
手術前
W%
40%
100%
(n=39)
~まったくそう思わない
100%
(n=40)
80%
WO%
(n=39)
100%
手術後
W%
20%
M%
WO%
手術後
W%
W%
. 大変なことになった
手術観 4
(n=41
)
手術後
20%
W%
手術観 2
. 情けないと思った
(n=32)
手術後
0%
W%
0%
20%
40%
60%
手術観 8. 悪いところがとれる
図多少そう思った 口かなりそう思った
図1.手術前後の手術観の変化
(n=41
)
80%
100%
(n=39)
8
6
おり(図 2)、「恨めしい J
、「命が助かる」では、
自由記載欄に書かれた内容から察すると、
コロストミーの人よりもウロストミーの人の方
「ストーマを体の一部として受け入れられるよ
が肯定的に受けとめていた(図 3)。本研究の
うになりましたか」という質問に対する回答者
調査において「ストーマの受け入れ」とストー
の認識は「ストーマに違和・抵抗を感じない j、
マの種類や術後年数、装具の満足度、性別との
「体に馴染んできた」、「自分で処理できるよう
明確な関連はみられなかった。
になった Jなど漠然とした感覚であった。また
「受け入れたと言うのはそう思わないと仕方が
)
J のように、受け入れた
ないから(表 4-2
受け入れ
られない
と言い切れない人や、「天秤にかけたらどっち
を選ぶべきゃったか(表 4- 1)
J のように未
受け入れ
られた
だ定まらない人もいる o 時と場合によってジレ
0%
W%
~%
W%
~%
100%
│
│閣まったくそう恩わない 図多少ぞう思った口かなりそう思った
手術観 5
. 手術をした方が良い
ンマを感じ、ゆらいでいるのが実状であろう
従って、「受け入れた」時期も明確な自覚があっ
て答えているわけではなかろう
*
P<O.005
D
o
ぱらつきや不
確実さはあるものの、「受け入れ」に要した期
図2
. ストーマの受け入れと手術観
間が平均 2年 5月であるという結果は先行研
究 3)とほぼ一致している。受け入れ時期にば
らつきがあり、平均的に長期間要するのがストー
マ造設者の特徴ではなかろうか。このことはオ
コロストミー
ストメイトが抱える問題の複雑さと援助の必要
性を示唆している o オストメイトが自身の体験
ウロストミ}
0%
20%
40%
60%
手術観 1
. 恨めしいと思った
80%
100%
*
P<O.05
をどのように意味づけ、それによってどのよう
にゆらいでいるかを理解する必要があろう
o
回答を個別に検討したところ、「受け入れ j
が難しい人は、早期に受け入れた人に比較して、
コロストミ』
より多くの障害要因を抱えており、手術やストー
マ、自己に対する認識も概ね否定的であった
ウロストミー
(
表 4・5)。オストメイトが体験した出来事の
0%
W%
~%
W%
~%
100%
│園まったくそう思わない 図多少そう思った口かなりそう思った
手術観 7. 命が助かる
│
*
P<O.05
図3
. ウロストミーとコロストミーの手術観の比較
内容や性質だけではなく、個人の対処様式(認
知・反応パターン)や生活環境、役割関係など
も影響していると思われる o 受け入れや障害の
起こり方には個別性と独自性があるという認識
の元に、生活者としての視点からストーマ造設
の意味を問う必要がある o
考 察
そこで、「ストーマの受け入れ」が難しい人
(
表 4・5)のストーマに対する受けとめ方や
本研究の調査結果について、統計的な処理に
障害の起こり方を参考に、術式説明(表 1)や
よる「ストーマの受け入れJの障害要因を特定
ストーマを見た場面での医療者の関わり、ストー
できなかった。質問内容や対象者数も検討の余
マに対する印象(表 2)、生活状態やストーマ
地はあるが、特定できないことが「ストーマ」
トラブル(表 3)に対するオストメイトの反応
の特徴とも考えられる o
を分析し、「受け入れJを支援するための関わ
8
7
り方について考察する o
悲嘆の深さやそれに要する時間は個人の資源
1.術式説明がアイデンティティに及ぼす影響
術後経過年数が平均 6年 5月も経っているこ
やコーピング、危機の性質や支援の方法によっ
とから、説明内容やその時の印象を記憶してい
(危機の性質)や時期にはばらつきがあった o
ない人もいた。しかし、中には説明内容や自身
医療者側もオストメイトの反応が予測できず苦
の体験・周囲の反応を克明に記録し、健康状態
慮しているのであるが、このことは「受け入れJ
の推移や自分にとってのストーマ造設の意味を
にどのように影響したのであろうか。
て異なる 9)。本研究の対象者が受けた説明内容
向い続けている人もいた。説明を受けた時の気
術式説明を受けた時から手術までの時間が
持ちゃストーマを見た印象をみても、ストーマ
「悲嘆の作業」に十分であったかどうかの目安
造設は衝撃的な体験であり、ストーマそれ事態
として、時期の適否を尋ねたところ、一名だけ
が危機 9) となりうることを表わしている o
が「もっと早いほうがよい Jと答えていた。こ
「なんだ、かいとしくて子供のよう Jも、「ショッ
のケースは術前三日に説明を受けていたが、ス
ク、でも自分の体だから」などは、ストーマの
トーマの受け入れは 6カ月後であった。もっと
造設によって自己概念が変化する可能性を示唆
早い時期が良いというのは主体的な関わりを意
している o 気味が悪い」と感じた場合、その
図してのことであろう。自分なりに心構えをし
ストーマ(自己)を受け入れなければならない
て手術に臨みたいという意見は発病初期からの
苦悩は想像に余りある。また「死んだほうがま
告知例が受容良好であったという報告川と一
し」とさえ思える状態を強いられた時、「日頃
致する o しかし他の回答者は「自分が説明を受
何も悪いことをしていないのに」、「今まであそ
んだ報いが来た Jのように
r
-自己・生き方・人
けた時期で良い Jというのが大勢であった。病
名や二次障害など説明内容の不足や暖昧さを指
(
3
)
) のは人間としての
生」を問い直す(表 1-
摘する人が多いことや、受けとめ方や理解の程
もしこの時、自分なりの
度から判断すると、事実をよく理解した上で説
r
自然な反応であろう
o
納得が得られなければ同一性の獲得は難しい。
明時期の妥当性を検討しているとは思えない。
その場合、「かたわにされた(表 4-1)
J、「汚
中には一年かけて決断し、なお「受け入れられ
J などの被害
く感じられへんかな(表 4- 4)
ない」と答えている人(表 5-3) もいたが、
者認識や自己否定感が持続しやすい。
このケースの場合、やっと決意して手術を受け
「何故自分が」といった存在そのものに関わ
る問いの答えは、いずれ造設後の生活や人生に
たにもかかわらず、手術目的(止血)を達成で
きなかったなど特殊な事情がいくつかあった。
おいて、オストメイト自身が見いだせるもので
癌患者は病名を知らされた後、一週間程度で
ある o 問題は、未だその答えを見いだせない時
立ち直れるという報告 11) もあるが、ストーマ
期に、回答を一時保留し、現前の問題に対処し
の受け入れにはなお時間を要することが予測さ
なければならないことである。自己アイデンテイ
れるヘ説明時期と説明内容、対処様式などに
ティを脅かされながら、不確実で苦悩の多い将
対する個別の配慮が必要であろう。自らが決意
来に向けての意思決定を迫られる o 反面、納得
して手術に臨むためにも、患者参加型の医療と
できない、また未知のストーマを「自分の問題J
して、悲嘆の進み具合に応じて患者自らが手術
として引き受けることで、アイデンティティは
日程を選択できる制度も必要ではなかろうか。
より強固に確立される。「術式の説明」に関わ
説明内容については、「疾患名はもとよりス
る医療者の役割は、手術の必要性や今後の課題
トーマや手術に伴う機能障害の説明が不十分で
を正確に伝えると共に、ストーマ造設者の意志・
ある J
、また「ストーマは理解しづらい Jと回
あり方を尊重し、正常な悲嘆によって危機をの
答していた。中には術後 5年以上も経ちながら
り越えられるように援助することであろう
「何処が悪かったのか?Jと疑問を感じていた
o
8
8
り、説明の不足や遅れから疎外感を感じ、受け
なら 95%は大丈夫(保証叫 )
J ゃ「ゴルフもで
入れが出来ず(表 5- 2) 悲嘆が長引いている
きる」は、「希望の持てる話し方だ、った(表 1-
人もいた。
4)
J と同様に自己効力感を高めていた。また
説明後の支援システムが整っていないという
「断っても良いよ」に対する反応は辛さを理解
事情、破壊的な衝撃は与えたくないといった配
し、逃げ場(余裕凶)をつくる必要性を表わし
慮、手術の拒否や延期による悪化の恐れなどか
ている D 強いられた手術だからこそ、このよう
ら詳しい説明ができないのかもしれない。しか
な関わりが必要なのであろう
、
し手術観の変化を見ると、術後「命が助かったJ
自己決定に任せる対処は患者の判断力に信頼を
「手術が必要Jなどの肯定的な意見はむしろ減
おいている o それに引き換え、「入れ代わりた
少し、「恨めしい、情けない、手術して良かっ
ち代わり説得にきた」は説明者も必死なのだろ
たとは思えない Jは増加傾向にあった(図 1
うが、追いつめられたような印象を拭えない。
3)。延命効果はともかく、これでは患者のた
また「大したことはない、大丈夫」などの慰め
めの医療とは言いにくい。少なくとも重大な障
は「トイレに行くのと同じと,思っている」のよ
害をもたらすストーマの造設を患者本人を抜き
うに、安易な慰め・無責任ととられやすい。医
にして決められないのではないか。
療者は落胆させないために辛い出来事を遅く伝
o
命を尊重しつつ
、「悪いと
「手術して良かったとは思えない J
えたり、重い障害をなんでもないことのように
ころがとれたとは思えない Jのは、完治してい
扱かつてしまう o ところがこのような対処では、
ないからとも読み取れる。あるいは病名を知ら
「かえって、かたわにされたっていう気持ち」、
されていなし=から障害を不合理に感じるのでは
「命を助けてもらっても感謝の気持ちは沸いて
ないか、癌と知ればストーマを受け入れやすい
J ということになり
きません(表 4-1 ・2)
のではないかとも考えるが、癌と知っても 1
0
-
かねない。
1
5年も受け入れられない人(表 5-4 ・5)も
術式説明の場はストーマ造設者が危機に陥る
いた。この二ケースの場合、ストーマケアが複
か、あるいは困難を契機に自身を成熟させられ
雑など、多くの事情を抱えていた。困難な二次
るかどうかの分岐点となる D 破壊的な衝撃は避
障害を抱えるオストメイトの場合、延命効果が
けたいが、ある程度の落胆は避けることが出来
即ストーマ造設後の煩わしさを癒すとは限らな
ない。いたずらに衝撃を回避するよりも、時と
し'
0
場、方法を選ぴ、また患者の対処能力を信頼し
説明の場での医療者・家族・オストメイトピ
て真実を伝え、正面から患者と向き合う努力と
ジター叫の反応はどのように影響しているの
誠実さが必要である o
だろうか。「命が大切」と言われ、一旦は「し
2
. ストーマとの出会い方がボディーイメージ
かたがない」と思ったが、家族の無関心により
に及ぼす影響
悲嘆が慢性化している人(表 5- 7) や、看護
ボディーイメージとは自分自身の身体に対す
婦に「気丈だJと言われ違和を感じた人もいた。
る概念であり、身体のイメージは心の中に形作
命が大切なのは事実だが、それを強いられる
る画像、つまり身体が我々にどう見えるかを意
「自己Jは理解されていない。理解されない怒
味する川。ストーマに抱くイメージはオストメ
りや悲しみは、危機(生命喪失の恐れ)が消滅
イトカf自己をどのようにイメージしているかを
した後も持続しやすい。病名を知らせるかどう
知る手がかりであり
かよりも、知らせ方やサポートの仕方が重要と
後の生活や生き方にも影響を与える o ボディー
思われる。
イメージは、どのように変化し修復されるのだろ
今回の調査においては医療者が積極的に悲嘆
を支えたといった報告はなかった。しかし「今
イメージのあり方は造設
うか。
一般的に、ストーマの色や大きさは浮腫や腸
8
9
嬬動の有無により変化し、抜糸や感染の有無は
患者からストーマに対する悲しみや怒りを聞
形状に、また癖痛や倦怠感などの苦痛の有無は
くと自分が答められているように感じ、弁解し
心の準備状態に影響する D 従って、術後初めて
てしまう医療者も多い。しかしオストメイトは
ストーマを見る機会は慎重に選択すべきであろ
自身が感じている悲しみや戸惑いを語っている
つo
のであり、その怒りは医療者に向けられている
対象者が初めてストーマを見たのは術後一日
わけではない。我々も自分を責めず、また過剰
0日目以上までの問で、ラパックの交換
目から 2
な役割認識に囚われず、怒りや戸惑いを共感で
や処置時に看護婦にすすめられた人が多かった。
きるゆとりを持ちたいものである o
見た時期はまちまちでもそれについての不満が
「すがる思い」や「親切が身に染みる」、「グ
ないのは、見ることを強いられたといった印象
ロテスク J
、「大変だあ」といった表現からは、
がないためと思われる 0・術後一週閲すれば、創
オストメイトが医療者の想像以上にダメージを
傷の抜糸も終わりストーマの血行も良くなって
受け心細く感じていることがわかる。排j
世に関
いる o 1
術後 5日目に看護婦に勧められて見た
わる行為だけに、ボディーイメージや周囲の反
5-1)
J とある
応を否定的に感じやすいのかもしれない。「気
3日でストーマを見る
持ちが悪い(表 5-1)
J、「そんな体になって
が奇麗なのでほっとした(表
.
ように、術後、平均 7
のは妥当なのかも知れない。
、
実際に一週間前後に見た人は「子供のようにJ
まで生きていたくない(表 5- 2)
J といった
イメージでは到底ストーマ(自己)を受け入れ
、「他の人よりきれい」など肯
「梅干しのよう J
られないだろう o そういう時
定的なイメージを持ち、受け入れも早かった。
ていたよ」などと言うのは自尊感情を逆なでし
また、「がっかりしたけど複雑な気持ち」など
たことになる o 自分の体でありながら受け入れ
はストーマを受け入れようとしているからこそ
を跨賭するのには事情があろう
感じる抵抗であろう。同様に「これが腸なん
を理解するところからケアを始めなければなら
だあ」、「こんなんで排池できるのか」、「こんな
ない。
袋を一生つけるのかJなどは「こんなんJとい
100さんは頑張っ
o
医療者はそれ
それに反し、「子供のように」は「主治医の
う表現は侮蔑的ともとれるが、ストーマケアを
先生が子供のように・. .Jが影響しており、
自ら行なうことをイメージした結果生じた戸惑
「忙しく働く中で私は助けられた」や「汚いも
いであり、前向きな姿勢とも考えられる o
のを嫌な顔をしないで」、「祉の問まで拭いてく
それに比べ、受け入れが難しい人は、「気味
れた」などからは、安易な慰めよりも医療者自
が悪い、グロテスク、嫌なものがついた、恐い」
身の誠実な態度がホストメイトの励ましになっ
などのように、ストーマを異物としてとらえて
たことを表わしている o また「医療者の大変さ
いたり、「かたわ(表 4- 1)
J、「やっかいなこ
がわかって信頼感が生まれ、落ちついていられ
とになった(表 5)
J などのように障害物と感
た」からは、信頼関係の大切さが理解できる o
じていた。「元の体に帰してほしい Jは率直な
たとえボディーイメージが障害されても、周囲
願いに違いない。受け入れられない人は今も
の真撃な生活態度・関係によって、人生や自分
「気持ち悪い」、「かたわ」、「不潔そうにみられ
に対し肯定的な感覚を回復できるという証では
る」などの否定的なイメージを持続させており
なかろうか。
(
表 5)、ストーマを初めて見た時の「うんざり」、
「赤いので心配していたら・. .J
、「お隣か
「嫌なものが付いた」などのイメージから脱し
ら管を出している」、「お腹に怪我をした」のよ
ていなかった。またそれを医療者に伝えず我慢
うに、ストーマから身体的な損傷をイメージし
していた。「こんなん言うたら悪いけど(表 4-
恐れている人もいた。癌や内蔵(腸)に直接触
1)
Jから察すると、遠慮があるのだろうか。
れることの恐れが、このようなイメージをもた
9
0
らすのかも知れない。体で感じている違和・恐
けに申しわけないといった自責感を感じやすい。
れに対しては、一緒に触れたり動かしたりして、
このように複雑な事情が重なり、家族やオスト
さし障りのないことを実際に示す必要がある o
メイトビジター、看護婦に良い影響を受けなが
また「ストーマのピンク色はよく腸が動いてい
ら、「受け入れる」ことができていなかった。
る証Jなど生理的に説明することで「これから
また(表 4-4) のケースでも子供のために危
どうなるのか。恐い」、「大変だあ Jといった不
機を乗り越え手術を受けながら、「子供が汚く
安や異物感を多少は改善できるかもしれない。
感じないか」という恐れから、ストーマを子供
「私もだから」ゃ「大勢いるから」など、オ
に見せていなかった。父親役割が自身のエネル
ストメイトビジターによる情報の提供や励まし
ギーになったりストレス源になったりしている。
は疎外感や孤独感を軽減している o 可能であれ
婚約を破棄してまで父親を介護する息子がストー
ば同室者やオストメイトビジターとの交流も効
マを嫌う筈はない。父親がそのように案じるの
果的と思われる o
は、家族から何かそのようなそぶりを感じてい
ボディーイメージが自己概念に及ぼす影響は
複雑である 4)0
r
かえってかたわにされたって
るのかもしれないが、もしかしたら家族もオス
トメイトにどう関われば良いか迷っているので
)J を癒すのはやはり人であ
気持ち(表 4-2
はなかろうか。ぎくしゃくした態度が誤解を生
り、医療者の関わり方は重要である o
まないように、オストメイトへの接し方につい
3
. ストーマトラブルや生活状態が自己概念に
て、家族への助言が必要かも知れない。
及ぼす影響
調査前の予測に反し、食生活や生活行動に規
延命優先の考え方、年齢的な偏見や文化的な
背景なども影響しているだろうが、性生活 16,17)
制を受けたり、ストーマトラブルを抱えている
の障害もいろいろな形で現れていた。プライパ
オストメイトが多かった。退院前にストーマケ
シーに触れる微妙な問題だけに潜在しやすいの
アを習得していても、生活環境やライフスタイ
かもしれない。難しさや改善策をさりげなく話
ルが違えば排池状態も変化するのかも知れない。
し合える環境が必要であろう。医療者としては
また家族関係や性生活のように、日常に戻った
個人差を尊重し、なんとか解決しようとする姿
時点で顕在化してくる問題もある o
勢を持ち、それをオストメイトに伝えたい。
ストーマのトラブルやセルフケアの障害は身
同様に、手指の機能障害がストーマケアを難
体コントロール感覚を低下させ、ボディーイメー
しくしたケース(表 4-4) や、ストーマ造設
ジや自尊感情にも影響する則。単に生活行為や
後長期間経ちながら身体的苦痛を抱えている人
セルフケアの程度をチェックするだけでなく、
(
表 5-1)、排 i
世に対する懸念から外出を控え
生活状態がオストメイトの生き方や存在の仕方
たり(表 5- 5)、将来起きるかも知れない痴
にどう影響しているかを理解する必要がある o
呆や老化によるセルフケア能力の低下を心配し
ストーマは煩わしいといったマイナスイメー
ている人、介護者の知識不足や経済的負担から
ジが一般的である o しかし、「家内・主人が良
迷惑だろうと案じている人(表 5-6 ・7)も
くやってくれるようになった(表
3
(
5
)
)
Jの
いた。
ように、ストーマケアが家族問のスキンシップ
将来誰かの介護を受けること自体遠慮がある。
の機会となったり、オストメイトの自尊感情を
それが通常と異なる排池行為であれば尚更であ
高める可能性もある o 反面、事情によってはジ
ろう
レンマを増やす原因になる(表 5- 3)。例え
ても変わりませんよ Jとガスを抜いてもらい、
ば、夫は不馴れなストーマに協力的である o と
涙が止まらなかった」のも領ける。
o
将来世話になるであろう嫁に「何処にあっ
ころが妻はストーマ造設による性機能障害があ
ストーマ管理には欠かせない装具も、かなり
り、夫の期待に応えられない。夫が優しい人だ
工夫・改善されているが、まだまだ不満や不備
9
1
が多く、装具の不備によってストーマ管理を煩
3
. 木村紀美.ボディイメージの変容をきたし
わしく思ったり、経済的な負担も大きいことが
7, 9
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3
9
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6,
た患者の心理.臨床看護 1
理解できた。「厄介ものになってまで生きてい
1
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1
.
たくない。介護する人は地獄だから(表 4-2
)
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4
. 前川厚子,宮林幸江,神里みどり他.オス
といった言葉にはオストメイトの並々ならぬ苦
トメイトの障害受容における関連要因.日
渋が感じられた。介護者への遠慮や依存心はア
1:1
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7
.
本看護科学学会誌 1
イデンティテイを危うくし、人としての存在様
5
. 前田明子,萩野薫子,西片久美子.人工虹
式に影響する o また二次障害が長期間持続する
門造設者のセルフケアの実態.日本看護学
と加齢による新たな障害が加わる可能性もある。
会,地域看護 N
.
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6
.
心身両面からの継続的な支援の必要性が伺われ
6
. 佐藤エキ子.コービングについてーオスト
メイトの対処行動を考える一.日本 E T協
る
。
以上、オストメイトへの実態調査をもとに、
術式説明やストーマを初めて見た時の印象、造
設後の生活状態が「ストーマの受け入れJに及
会学術雑誌 1:
3
1
1,1
9
9
7
.
7.高見沢恵美子,佐藤種子.人工紅門患者の
QOLに関する測定用具の作成および信頼
ぼす影響を考察した。術式説明では病名や二次
性と妥当性の検討.日本看護科学学会誌
障害についての説明が不十分で、悲嘆を支持す
1
5:4
1
4
8,1
9
9
5
.
る関わりも余りなされていなかった。また説明
8
. 高屋通子,高橋のり子.人工紅門・人工勝
が不十分な状態では悲嘆が長引きやすく、アイ
脱の知識ー腸や勝脱のない人の快適なくら
デンテイテイの再確立も難しいことがわかった。
しのために-第 2版 . 学 習 研 究 社 p.
4
,
初めてストーマを見た時の印象は否定的なも
1
9
9
7
.
のが多く、障害者イメージが継続した人は「受
9
. 小島操子.喪失と悲嘆ー危機のプロセスと
け入れ」が難しくなっていた。反面、医療者や
看護の働きかけ.看護学雑誌.医学書院.
家族の関わり方、生活態度如イ可によって、ボディー
5
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1
0
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1
1
1
3, 1
9
8
6
.
イメージを改善できることがわかった。
また、今現在の生活状態やストーマトラブル
はストーマイメージに影響し、受け入れを難し
くしていた。家族や将来介護を受ける人に対し、
1
0
. 掘泰祐,大垣和久.死の受容良好例と不良
例から見た癌の告知の問題点.日本健康心
.
3
2
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9
9
6
.
理 学 会 第 9回. p
1
1.笹子三津留.癌の告知一告知を受けた患者
ストーマケアを頼みにくいといった懸念から、
へのアンケート調査.医学のあゆみ.
遠慮や依存心も感じられた。個別の生活状態や
VOL.160,N
.
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.
1
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2
.
役割、家族構成や年齢などを総合的に理解し、
悲嘆や現実的対処ができるような支援が必要で
ある o
文
献
1
2
. 崎山稔.オストメイト巳ジターについて.
東海ストーマ学会誌. VOL.
l6,N
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.
1
, p
.
1
2
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9
6
.
1
3
. 阿部淳子,中野綾美藤田佐和也,患者の
意思決定を支える看護実践の特徴.日本看
護科学学会 1
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1
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1
1
5,1
9
9
0
.
1.リンダ J.カルペニート,日野原重明監訳.
1
4
. WarrenGorman,村山久美子訳.ボデイ・
看護診断ハンドブック.医学書院, p
p.
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イメージ一心の目でみるからだと脳 .
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成心
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.
書房. p
.
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.
2
. 荒尾みつ子.人工紅門造設者の看護一自己
1
5
. 山名敏子,前川厚子.手術施行後一年以上
概念の障害に焦点を当てて一.臨床看護,
経過したウロストメイトの性生活の変化-
2
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3名のアンケート調査の結果から一. 日
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本ストーマ学会誌, V
OL.14, N
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.
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9
8
.
1
6
. 渡遺千登勢,小松浩子.ストーマ造設術を
受けた女性のセクシュアリティに関するス
トレスコーピング.日本看護科学学会誌,
VOL.10,p
.
3
3
2
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3
3,1
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9
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.
1
7
. 藤崎郁.ボデイイメージアセスメント・ツー
ルの開発. 日 本 保 健 行 動 科 学 会 年 報 .
VOL.ll,p
.
1
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.
1
8
. 宮下留実子,佐藤穂子.がん寵患を通して
自己の人生を意味づける患者への看護のあ
り 方 に 関 す る 研 究 . 日本科学学会誌,
VOL.17,N
ム
.
o p
.
3
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8
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9
7
.
謝 辞
本研究にご協力を頂きました、日本オストミー
協会、兵庫県センター会員、及び K大学病院の
ストーマ外来に通院中のオストメイトの皆様、
ならびにアンケート作成と調査にご指導・ご協
力をいただきました兵庫県立相原病院の中村一
郎先生に感謝いたします。
9
3
Psychological Adjustment and Medicosocial Problems in Outpatients
with Permanent Digestive and/or Urological Stomas
2 Yuko H
ayashV Rieko Yamamoto,
4
Junko Hosokawa/ Keiko Mori,
Makoto UsamV Atsuko Fukuda/ andMadokaNoguchi2
ABSTRACT: Aim: Toe
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