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平成 21 年度 移動支援スキルアップ実務者研修 報告書 東京都心身障害者福祉センター 地域支援課 地域支援係 目次 はじめに ……………………………………………………………… 1 Ⅰ 事前アンケート結果 …………………………………………… 2 Ⅱ 研修報告 ………………………………………………………… 63 Ⅲ 事後アンケート結果 …………………………………………… 81 参考 事前アンケート用紙 ………………………………………… 89 はじめに 東京都心身障害者福祉センターは、平成 21 年 11 月 11 日に各地域の移動支援事業所 のコーディネーターを対象に「移動支援スキルアップ実務者研修」を開催しました。 移動支援は障害者の生活を支える重要なサービスです。現場の事業所では、ヘルパー不 足、居宅介護との制度上の違い、障害特性(視覚障害、知的障害、全身性障害等)に基づ く支援の必要性など、様々な課題を抱えながらサービス提供している現状があります。 今回の研修会は、事前に各事業所のコーディネーターにアンケート調査を行い、その結 果得られた主な「課題」についてお互いに話し合うことで、他の事業所での取り組みを知 り、日常の業務に役立つ機会となるよう企画しました。 研修内容は、①事業実施状況、コーディネーター業務について、事業実施上の課題等の アンケート結果の報告、②現場のヒヤリハットへの対応、苦情の多いヘルパーへの対応等 の課題の解決策について話し合うグループワーク、③グループで話し合った内容を全体で 共有するための発表・講評としました。 当日は 59 名の参加があり、参加者からは「他事業所の方と情報交換をすることが出来 て、とても参考になった」、「地域においては移動支援に関する研修が少ないので、増や してほしい」等の意見が寄せられました。 本報告書には、事前に行った事業所のアンケート調査結果、研修で行ったグループワー クの報告、参加者アンケートのまとめを掲載しました。移動支援事業に関係する方々に広 く活用していただければ幸いです。 - 1 - Ⅰ 事前アンケート結果 研修を企画するにあたり、都内の移動支援事業所を対象にアンケートを実施したので、 結果について以下にまとめた。 移動支援事業所の 93%が居宅介護を同時に行っていること、コーディネーター1 人の事 業所が 45%あること。また、利用者からの急な依頼・キャンセル、ヘルパーが利用者に考 えを押し付けること等にコーディネーターとして困っているといった現場の様子が伺えた。 1 アンケート調査の概要 (1)目的 「移動支援スキルアップ実務者研修」の開催にあたり、移動支援サービスの実施状況を把握し、情 報提供すること。 (2)内容 以下の項目について調査を行った。アンケート用紙は報告書の最後に添付した。 事業所について ① 移動支援のほかに行っている業務 ② 移動支援の事業開始年 ③ 職員数 ④ 登録ヘルパー数 ⑤ 移動支援のコーディネーター数 ⑥ 利用者数 ⑦ サービスを提供している区市町村名 ⑧ 介護保険事業実施の有無と程度 ⑨ 登録ヘルパーのスキルアップ研修の実施の有無と頻度 コーディネーター業務について ⑩ 勤務状況 ⑪ 収集している利用者情報 ⑫ ヘルパーに対する利用者情報の伝え方 ⑬ 利用者とヘルパーの組み合わせで考慮していること ⑭ ヘルパーの活動報告の受け方 ⑮ 家族への活動報告の方法(知的障害の場合) ⑯ ヘルパーへの助言内容 ⑰ コーディネーターに求められる資質・能力 ⑱ コーディネートのポイント サービス提供の上で困った事例や体験(自由記述) ⑲ 利用者・家族側の問題で困った事例 ⑳ ガイドヘルパー側の問題で困った事例 21 ○ ヒヤリ・ハット体験 - 2 - (3)調査設計 ①対象 移動支援事業所の管理者及びコーディネーター(サービス提供責任者) ②回収数 328ヶ所の移動支援事業所(399 名のコーディネーター) ③方法 都内区市町村障害福祉所管課より提供してもらった移動支援事業所一覧を参考に、各事業 所(約 1140 ヶ所)の代表者へ平成 21年7月30日にアンケート用紙を送り、ファッ クス等で回答を得た。 2 結果 Ⅰ 事業所について ① 移動支援のほかに行っている事業 (総事業所数:328) 事業名 ② 事業所数 割合 居宅介護 305 93.0% 移動支援のほかに行っている障害福祉サ 重度訪問介護 231 70.4% ービスで多いのは、居宅介護(93.0%) 、 行動援護 44 13.5% 重 度 訪 問 介 護 ( 70.3 % )、 行 動 援 護 生活介護 16 4.9% 相談支援 13 4.0% 地域活動支援センター 8 2.4% 短期入所 6 1.8% その他として回答があったのは、点訳・ 共同生活介護 6 1.8% 音声訳図書製作貸出、DV保護、虐待予 重度障害者等包括支援 5 1.5% 防、自立支援プログラム、日中一時支援 コミュニケーション支援 5 1.5% (タイムケア事業) 、育児支援だった。 就労移行支援 4 1.2% 就労継続支援 3 0.9% 共同生活支援 3 0.9% 児童デイサービス 2 0.6% 自立訓練 1 0.3% その他 6 1.8% 移動支援の事業開始年 (13.5%)だった。 ( 平 成 10 年 以 降 の 開 始 年 の み 抽 出 有 効 回 答 数 : 298 件 ) 平成 18 年障害者自立支援法開始 100 90 80 70 事 60 業 所 50 数 40 30 20 10 0 知的 視覚 全身性 平成 15 年支援費制度開始 10 11 12 13 14 15 16 17 18 事業開始年(平成) - 3 - 19 20 21 ・移動支援の事業開始年で一番多かったのは平成 18 年(38.8%)であり、支援費制度の開始年(平成 15 年)と障害者自立支援法の開始年に2つのピークがあった。 ③ 職員数 職員数別の事業所数 職員数 0人 正規 41-50人 50人以上 非常勤 9 71 1-10 人 281 166 11-20 人 29 26 21-30 人 3 27 31-40 人 0 16 41-50 人 0 10 50 人以上 0 6 非常勤職員 0人 1-10人 11-20人 31-40人 0人 1-10人 11-20人 21-30人 31-40人 41-50人 50人以上 21-30人 正規職員 0人 1-10人 0% 20% 40% 11-20人 60% 80% 100% 割合 ・1 事業所に所属する職員数の平均は、正規職員 5.06 人、非常勤職員 10.03 人だった。 ・281 ヶ所(87%)の事業所は 1 名から 10 名の正規職員で運営していた。正規職員が一番多かった 事業所は 24 名だった。 ・非常勤職員が 1 名から 10 名の事業所は約半数(166 ヶ所)を占めた。 ・一方、非常勤職員が 50 名以上所属する事業所も6ヶ所あった。 ・移動支援サービスの多くは職員が 10 名以下の事業所によって提供されていることがわかる。 ④ 登録ヘルパー数による事業所数 人数 ヘルパー ガイド 0人 10 62 1-10 人 58 161 11-20 人 73 39 21-30 人 56 16 31-40 人 41 8 41-50 人 22 5 50 人以上 51 20 ガイド 0人 1-10人 ヘルパー 0人 1-10人 0% 20% 11-20人 11-20人 50人以上 21-30人 31-40人 40% 60% 80% 0人 1-10人 11-20人 21-30人 31-40人 41-50人 50人以上 100% 割合 ・1 事業所に所属するヘルパー数の平均は 32.30 人、ガイドヘルパー数の平均は 12.82 人だった。 ・表には反映されていないが、 「ガイドヘルパー」の欄には、2級ヘルパーがガイドヘルパーとして実 働している、移動支援業務にヘルパーも携わっているが移動支援専任のヘルパーのみ計上した、とい った追記もあった。 ・ガイドヘルパーが 0 人の事業所は 62 ヶ所(20%)あり、ホームヘルパーが移動支援に携わってい る事業所が少なくないことがわかる。質問項目⑥との関係で見ると、移動支援利用者が 1 名以上いて、 - 4 - ガイドヘルパーが 0 人と回答した事業所が 52 ヶ所あった。これらの事業所ではホームヘルパーが移 動支援サービスに携わっているとみられる。 ⑤ 移動支援のコーディネーター数 1事業所の 事業所数 コーディネーター数 割合 ・ 移動支援のコーディネーター数を聞いたところ、 無記入または0人が 40 ヶ所(12.2%)あった。 40 12.2% ・ 欄外に「兼務」と記入がある回答もあった。居宅 1人 146 44.5% 介護や介護保険の訪問介護のコーディネーターと 2-5 人 127 38.7% 兼務している事業所も少なくないと見受けられる。 6-10 人 10 3.1% ・ 移動支援のコーディネーターを設置している事業 11-15 人 4 1.2% 所では、 1 人の配置が一番多く、44.5%を占めた。 16 人以上 1 0.3% 1 人で業務に携わる事業所が少なくないことがわ 328 100.0% 無記入又は0人 合計 職種 かる。 有効回答 合計 平均職員数 ・1 事業所に所属する職員・ (件) (人) (人) ヘルパー数の平均は、正規職 正規職員 322 1,628 5.06 員 5.06 人 、 非 常 勤 職 員 非常勤職員 322 3,229 10.03 10.03 人 、 登 録 ヘ ル パ ー 登録ヘルパー 311 10,013 32.20 32.20 人、ガイドヘルパー ガイドヘルパー 311 3,988 12.82 12.82 人、移動支援のコーデ 移動支援コーディネーター 296 656 2.28 ィネーター2.28 人だった。 ⑥ 利用者数 利用者数(人) 障害種別 事業所数(ヶ所) 平均 合計 事業所数 10 名以下 11~50 名 50 名以上 0名 総数 (a/b) (a) (b=c+d+e) (c) (d) (e) (f) (g=b+f) 知的 8.02 2,044 255 176 68 11 73 視覚 9.45 1,531 162 130 19 13 166 全身性 3.21 398 124 115 9 0 204 合計 19.45 5,951 306 178 100 28 22 その他 19※ 309 ・記入欄が知的、視覚、全身性の 3 項目のみだったため、その他の障害の人数は把握できていない。 ・その他は、欄外への記入があった事業所の数のみ計上した。具体的な障害名として、全身性以外の身 体障害、精神障害、児童、高次脳機能障害の記入があった。 ・対象としている障害種別は知的障害(255 事業所)が一番多く、次いで視覚障害(162 事業所)だ - 5 - 328 った。 ・1 事業所の平均利用者数は、知的障害者 8.02 人、視覚障害者 9.45 人、全身性障害者 3.21 人。 ・利用者が 0 または記入のない事業所が 22 ヶ所(6.7%)あった。 ⑦ サービスを提供している区市町村(有効回答数:322、平均:1.89 ヶ所) サービス提供区市町村数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 事業所数 191 63 24 23 12 2 0 3 0 3 割合 59% 20% 7% 7% 4% 1% 0% 1% 0% 1% ・所在する区市町村のみをサービス提供地域としている事業所が 6 割、所在する区市町村ともう1ヶ所 というところを合わせるとほぼ8割を占める。地域に密着してサービスを提供している事業所が多い。 ⑧ 介護保険事業の実施状況(回答数:326) サービス種別 介護保険メイン 事業所数 割合 215 65.7% 介護・障害同程度 23 7.0% 障害サービスメイン 14 4.3% 3 1.0% 72 22.0% 326 100% 不明(無記入) 障害サービスのみ 合計 障害のみ 22% 不明 半々 4% 障害メイン 7% 介護保険メイン 66% ・介護保険事業も実施している事業所は 77.9%。また 65.3%の事業所が介護保険を主たる事業として 実施していた。障害福祉サービスよりも、介護保険を主たる事業にしているところが過半数を占めて いた。 ⑨ 登録ヘルパー向けスキルアップ研修実施の有無 年間の実施回数 事業所数 割合 実施していない 1~5 6~10 11 以上 その他 無記入 55 141 50 70 8 4 17.8% 43.0% 21.3% 21.3% 2.4% 1.2% ・82.2%の事業所で登録ヘルパーのスキルアップ研修を実施していた。 ・「実施していない」との回答の中には、欄外に「移動支援のみの研修は行っていない」 、「介護保険と 一緒に行っている」等の記入のあるものが数件みられた。 ・「その他」は研修を「実施している」と回答したが、回数が無記入だった件数を計上した。 ・回数では 12 回実施している事業所が多く、欄外に「ケース会議」と書かれている回答もあった。講 義や実技による研修会だけでなく、ケースカンファレンス等の集まりも含まれていると推測される。 ・1 回以上研修を実施している事業所の年間平均研修回数は 6.09 回だった。 - 6 - Ⅱ コーディネーター業務について ⑩ コーディネーターとしての勤務年数と勤務状況(直近1週間の時間数) 7年 44 37 52 37 13 10 10 年 年 合計 6年~7年未満 52 9年 5年~6年未満 47 8年 4年~5年未満 割合 3年~4年未満 27 2年~3年未満 人数 1年~2年未満 1年未満 勤務年数 (1)勤務年数 (平均勤務年数 4.3 年) 以 上 11 11 17 7.5% 13.0% 14.4% 12.2% 10.2% 14.4% 10.2% 3.6% 3.0% 3.0% 4.7% 13 361 3.6% 100% ・コーディネーターの平均勤務年数は 4.3 年だった。 ・2~3年、5~6年の勤務年数の方が多く、②の事業開始年と同様、支援費制度・障害者自立支援法 の開始年に重なっている。 ・質問項目⑤「移動支援のコーディネーター数」に見られるとおりコーディネーターが 1 名という事業 所は少なくない。特に勤務年数の短いコーディネーターは業務に関する様々な情報を求めていると想 像される。 (2)直近1週間の業務別所要時間 (人) 時間数 コーディネーター業務 0 ~10 ~20 ~30 ~40 40~ 平均時間 12 165 75 42 42 3 3.5% 48.7% 22.1% 12.4% 12.4% 0.9% 50 142 97 38 8 4 14.7% 41.9% 28.6% 11.2% 2.4% 1.2% 91 113 67 41 26 1 割合 26.8% 33.3% 19.8% 12.1% 7.7% 0.3% 合計 0 18 11 20 206 84 割合 0.0% 5.3% 3.2% 5.9% 60.8% 24.8% 割合 ヘルパー業務 割合 その他業務 14.97 11.64 11.82 38.43 ・直近1週間の業務別所要時間について、週20時間以上コーディネーター業務に携わる人が約 25%、 ヘルパー業務が 20 時間以上の人が約 15%だった。 ・質問項目⑱のコーディネートのポイントの記入には、 「まず自分がヘルパーとして入り、実際に困っ たことや対処の仕方を伝えられるようにする」という記入があり、利用者の希望をヘルパーに伝える ために新しい利用者さんにはコーディネーターが入る事業所も少なくないと思われる。 ・また、アンケート前に行った事業所の聞き取りでは、 「突然の依頼などで、登録ヘルパーが見つから ないときは、コーディネーターが対応している」という声もあり、緊急時にはコーディネーターが入 ることが多いと思われる。 ・平均の勤務時間は 38.43 時間で、週 40 時間勤務に近い人たちの占める割合が一番多かったが、週 10 時間以下が 18 名(5.3%)、週 61 時間以上が 9 名(2.6%)という回答からは、事業所によって勤 務時間に開きがあることがわかる。 - 7 - ⑪ どのような内容の利用者情報を収集しているか (回答数:382) 生活状況 348 91.1% その他の内訳 ( )内は回答数: 移動時に気をつけてほしいこと 344 90.1% 医療情報・身体状況に関すること(33)、緊 支援してほしいこと 342 89.5% 急対応に関すること(18)、家族情報(15)、 移動能力 306 80.1% 食事に関すること (6)、排泄に関すること コミュニケーション能力 304 79.6% (2)、性格・癖に関すること(8)、こだわりに 興味・関心 287 75.1% 関すること(5)、金銭に関すること(5)、パニ 外出時の情報 256 67.0% ックに関すること(6)、生活暦に関すること その他 112 (4)、全て(3)、好みに関すること(2) ・サービスの利用にあたり、利用者から聞き取っている情報を 7 項目から選択してもらった。 ・一番多かったのは生活情報、次いで移動時に気をつけてほしいことだった。一番少なかったのは外出 時の情報だった。 ・その他として、合併症や既往歴、服薬等の医療や身体状況に関することの記載が多かった。 ⑫ ヘルパーに利用者情報をどのように伝えているか (回答数:385) 口頭 329 85.5% その他の内訳 ( )内は回答数: 文書 301 78.2% メール(29)、同行(20)、FAX(11)、電話(10)、資料(9)、携 その他 130 帯、会議、現場(以上 6 件)、ファイル(5)、OJT(4) ・コーディネーターからヘルパーへの伝達は、口頭 85.5%、文書 78.2%だった。 ・補足としてその他欄に「簡単には口頭で伝え詳しい注意点等は文書で伝える」 「初回は文書、次回か らは口頭で」等の記入があり、状況に応じて口頭と文書を使い分けている事業所が多いようだった。 また、 「事業所にて文書を利用し説明している、渡してはない」等の記載もみられ、個人情報への配 慮に工夫しているようだ。 ⑬ 利用者とヘルパーの組み合わせで考慮していること (回答数:386) 外出の目的・内容 302 78.2% その他の内訳 ( )内は回答数: 性別 285 73.8% 相性(74)、性格(29)、力量(18)、希望(11)、体力(9)、 外出時間 244 63.2% 経験(9)、場所(9)、家族・保護者とのコミュニケーション 年齢 211 54.7% (4)、体格(4)、同性(4)、コミュニケーション(3)、時間 その他 172 (3)、依頼内容(3)、興味関心(2) ・組み合わせで考慮していることとして 4 項目から選択してもらった。 ・一番多かったのは外出の目的・内容で次いで性別だった。 ・その他欄に「人材がいない時は、とにかく手のあいている人に行ってもらう」という記述があり、ヘ ルパー不足で組み合わせの考慮ができないことも課題といえる。 - 8 - ⑭ ヘルパーから活動の様子をどのように受け取っているか (回答数:387) 記録用紙 340 87.9% その他の内訳 ( )内は回答数: 口頭報告 304 78.6% メール(35)、電話(23)、直接(6)、FAX(6)、ノート・日誌(6)、会 ③その他 98 議(4)、携帯(4) ・ヘルパーからコーディネーターへの報告は記録用紙 87.9%、口頭 78.6%だった。 ・その他欄には「記録用紙は提出が後日になるので、その日の報告は口頭で受ける」、 「基本は口頭報告 で、記録用紙は変化のあった時のみ」等の記入があり、コーディネーターからの情報伝達同様、場合 によって用紙と口頭を使い分けている事業所が多いようである。 ・その他欄にあった連絡ノートや日誌は、事業所だけでなく利用者の家族にも見てもらい、情報を共有 しているようだ。 ⑮ 知的障害の場合、活動の様子を家族にどのように伝えているか (回答数:368) ヘルパーが直接伝える 256 69.6% その他の内訳 ( )内は回答数: コーディネーターがヘルパーの報告を元に伝える 216 58.7% 連絡ノート(18)、記録用紙(17)、電話 その他 101 (3)、定期的な訪問(3)、現場を見ても らう、福祉事務所を通して伝える(各 1) ・知的障害の利用者家族への活動報告は、ヘルパーからが 69.8%、コーディネーターからが 58.7%、 その他としては、連絡ノートの利用が多かった。 ・その他欄には「通常はヘルパーが伝えるが、アクシデントがあったときは状況を確認しコーディネー ターから」 、 「補足はコーディネーターから」等、コーディネーターがヘルパーをフォローする形の報 告が多いようだ。 ⑯ コーディネーターとして、ヘルパーにどのような助言をしているか(自由記述、回答数:242) そ の他 愛情 信頼関係 同行指導 公私混同 外 出 先 の情 報 残存機能 障害差別 時間厳守 接遇 ヘル パ ー の 体 調 管 理 ル ー ル遵 守 守秘義務 本 人 ・家 族 の 気 持 ち - 9 - 外 出 の計 画 家 族 ・本 人 連 絡 自 覚 と責 任 楽 しむ 体調確認 介 助 ・誘 導 方 法 コミ ュニケ ー シ ョ ン 連 絡 、報 告 利 用 者 の観 察 意 思 を尊 重 具 体 的 な行 動 相談 安全 個 別 差 を考 慮 100 90 86 90 80 70 60 50 37 36 40 30 28 28 28 25 30 20 15 20 12 11 11 10 10 9 7 6 5 5 5 4 4 4 3 10 2 2 0 記載内容の抜粋 (1)個別差を考慮して支援、個別の情報提供(全身状態の把握) 90 件 ・利用者一人ひとりに個性があるので、利用者に合わせた介助をしてほしいこと。 ・利用者の心身状況をトータルかつ的確に把握しておくこと。(各々の病気の特徴、各々の程度等も) 。 ・アセスメントの際、聞き取った事項で特別注意を要すること(その人の癖・身体状況・性格等)に特 別な配慮をすること。 (2)安全 86 件 ・安全な利用のための注意。 ・安全にサービス提供行うことが一番必要なことと伝えます。 ・安全第一、言動行動をよく把握する。 (3)相談 37 件 ・安全に移動をすすめてもらうよう助言し、困ったことなどあった時は、いつでも相談してもらう。 ・困難なこと、困ったことなどを聞き、一緒に策を考える。 ・相談、連絡を密にとり、問題がおきる前に事前に状況を把握しておくように心がけている。 (4)具体的な行動方法(緊急時、注意点など) 36 件 ・パニックになりやすい利用者のパニック発作をさけるための行動方法など。 ・移動時の諸注意。 ・いままで、どんな問題があったか、トラブル等を含め、対処方法、気をつけることを事前に引き継ぐ。 (5)意思を尊重 30 件 ・利用者の意思を尊重するようにしてください。 ・家族、利用者の希望をふまえた支援の目標にそって支援してもらうよう伝えています。 ・お客様から今後要望される事項。 (6)利用者の観察 28 件 ・よく観察をして行動を見ること・知的障害者の方との対応は、障害者とか知的とかで利用者を見るこ とがないように伝える。 ・コミュニケーションは同じ障害であっても個々に異なるので、よく観察を行う。 ・アセスメントや前回のケアの様子を必ず頭に入れ、小さな変化も見のがさないよう努めるよう助言。 (7)事業所へ連絡、報告 28 件 ・事故は大小にかかわらず報告する。 ・利用者本位かつ制度に順応した対応を心がけ、小さな変化でも報告してもらえるようにしている。 ・時間を守り、何かあった時は少しでも早く連絡を入れる。 (8)コミュニケーション 28 件 ・コミュニケーションの取り方、スキルの向上。 - 10 - ・興味があること、関心があること等を助言し、コミュニケーションの際に活用してもらっています。 ・コミュニケーションの留意点等を助言しています。 (9)誘導方法(介助方法) 20 件 ・利用者の動きにヘルパーが合わせられる態勢を常にとり、対応する。 ・車いすの押し方、痛まないようにいかに体位を保持させるか、振動をいかに起きにくくするのか、道 の選び方等。 ・介助方法を具体的に実習などで伝える。 (10)体調確認 15 件 ・外出前後に体調確認を行うこと。 ・行動したことを細かく伝える。健康面は詳しく伝える。 ・サービス前に利用者の体調・精神状態を確認し、状況に応じてサービスを行う。 (11)楽しむ 12 件 ・外出介助は利用者にとって社会参加として楽しむ場であることも多いため、ともに楽しんで行く。 ・あまり監視的になりすぎず、自分も楽しむ姿勢を忘れないこと。 ・外出を安心して楽しくしてもらえるように指導します。 (12)自覚と責任 11 件 ・プロとしての自覚と責任を持つ。 ・外出先に応じての対応力、冷静な判断ができるように助言する。 ・地域や社会との橋渡し役も担っているという自覚を持つよう助言している。 (13)家族・本人連絡 11 件 ・利用者には活動前に電話連絡する。 ・わからないことや迷ったことは自己判断せず、家族に確認すること。 ・保護者と連絡を取り合う。 (14)外出の計画(事前準備) 10 件 ・サービスに入る前に、サービス内容の確認、流れ、時間配分などを整理しておくこと。 ・初めての外出先であっても、利用者をスムーズに移動介護できるよう、事前に行き先の情報やルート を入手し、出かけた後、ヘルパー自身が混乱しないようにしておく。 ・安全を確保できるルート作り。 (15)本人・家族の気持ち(相手の立場) 10 件 ・利用者、家族の気持ちをよく理解した上で支援をしてほしい。 ・利用者・家族の気持ちによりそう。 ・家族・利用者の希望をふまえた支援の目標にそって支援してもらうよう伝えています。 - 11 - (16)守秘義務 9 件 ・守秘義務が大切なこと。 ・利用者のプライバシーを保つ。 ・プライバシーの配慮、守秘義務の遵守。 (17)ルール遵守 7 件 ・交通ルール等、守れていないときはしっかりと、本人に分かるように注意すること。 ・決められたことは当然守り、ヘルパーとしてやってはいけないことも守る。 ・社会的ルールは守れるように。 (18)ヘルパーの体調管理 6 件 ・ヘルパーの体調もきく。 ・特にヘルパー自身の健康状態と外出時の危機管理に注意しています。 ・利用者はもちろん、ヘルパーも体調と安全に気をつけてくださいと助言しています。 (19)接遇(あいさつ、笑顔、明るい、声掛け) 5 件 ・服装、靴、年齢に合わせた言葉づかい。 ・あいさつ、返事、礼儀をきちんとする。 ・明るいあいさつ。 (20)時間厳守 5 件 ・時間を守ること。 ・活動時間に自分の体調とか、この後の活動とかを話さないで、依頼の時間が終了したら、次がありま すと云って失礼するようにと助言。 ・時間を守り、何かあった時は少しでも早く連絡を入れる。 (21)障害差別 5 件 ・知的(重い)障害があるからといって、人間性を無視した言動は避けること。 ・障害を特別なものとするのではなく、一つの個性として自然に接する。 ・知的障害者の方との対応は、障害者とか知的とかで利用者を見ることがないように伝える。 (22)残存機能 4 件 ・利用者をよく観察し、手を出しすぎず、自分でできることはできるだけ自分でやってもらう(見守る” 待つ”姿勢)。 ・利用者情報を必ず確認して頂き、利用者の能力を活かしたサービスを行うように指示しています。 ・残存機能を生かし、サポートをするようにしてください。 (23)公私混同 4 件 ・公私混同しない。 ・個別に利用者との関係について、安全面など個人情報への気配りなど諸注意を含み助言する。 - 12 - (24)外出先の情報 4 件 ・移動先の情報・交通手段等、必要時は調べてFAX等で説明している。 ・助言は特にしていませんが、行き先や本人の状態については情報提供をすることがあります。 (25)同行指導 3 件 ・うまくいかないときは、同行を再度行う。 ・介助方法を具体的に実習などで伝える。 (26)信頼関係 2 件 ・ヘルパーとしての基本的な介助。利用者との信頼関係を築いていくなど。 (27)愛情 2 件 ・自分の仕事に対してプロ意識を持ち、責任と愛情を持って。 (28)その他 25 件 ・利用者の持ち物を忘れないこと。 ・色んな交渉事は、トラブル回避のためにも直接ヘルパーと利用者の間で交渉しないようにする。 ・お金のこと。 ・既成の価値感にとらわれすぎず、その時の利用者に向きあい介助するようお願いしています。 ・その方のありのままの生活を大切にして援助をしてもらうようにしています。 ・初回活動、慣れていないヘルパーに対しては、予定通りにすすめることを主目的とせず、利用者に合 わせ、ゆったりとした気持ちで接する。 ・利用者が社会(店、交通機関)で働く人など直接関わろうとする時は、無理に間に入らず見守ってく ださいとお願いします。 ・利用者本人が今後何か一つでも自信をもっておこなうことができるものを見つける手助けができるよ うな支援をしてほしいので、それに基づいた助言をしています。 ・地域や社会との橋渡し役も担っているという自覚を持つよう助言している。 ・利用者さんが多くの経験ができるサポートをとお願いしています。 ・根気強く取り組むよう指導。 ・ベテランヘルパーの迷いについては正解のない仕事であること、真摯な気持ちを忘れないこと、たい へんな仕事であると理解していると伝える。 ・誰でも対等に社会参加ができるような支援環境づくりをしていく ・移動時に他の人に迷惑かけないよう、気配りを怠らないようにすること。 ・当事業所は介護保険の時間数の方が多く、ヘルパーも介護保険経験者ばかりなので、介護保険と移動 支援の制度や介助の違いについて。 ・利用者一人を多くのサービスで支えていること念頭に入れてもらうよう助言。 ・ヘルパーの子育ての時を思い出してもらい、同じように対応してもらうことも、困った時は有効。 ・問題意識、観察力の向上につながること。 ・利用者の依頼内容を元に、外出先の提案等をお互いに共有している。 ・利用者のリズムをうまくつかむよう心がけてほしい。 - 13 - ⑰ コーディネーターに求められる資質・能力 (有効回答376件) 合計 平均 その他の内訳 ( )内は回答数: 障害福祉の知識 297 79.0% 判断力(35)、共感(23)、傾聴(21)、コミュニケーション能力 ガイド経験 225 59.8% (21)、観察力・洞察力(17)、伝達(調整含む)(16)、 交渉力 205 54.5% 忍耐力、包容力、危険回避・危険予測、障害理解(各 12 件)、 性格 183 48.7% 体力・気力(10)、尊重、一般常識・知識、指導力、柔軟性 事務処理能力 162 43.1% (応用力含む)、行動力(各 9 件)、情報収集、疾患理解(各 その他 187 8 件)、信頼関係、全体把握(各 7 件)、 経験、技術、援助・ 助言(各 6 件)、情報処理(計画含む)(5)、愛情、評価、チー ムワーク、責任感(各 4 件)、 理解力、ビジネスとして割り切る姿勢(各 3 件)、情熱・やる気、バランス感覚、 健康、記憶力、笑顔(各 2 件)、感謝の心、図々しさ、 すべてにおいてヘルパーの手本となるような力、人脈、 気がつくこと、接客対応のスキル(利用者様、その保護者・スタッフとの関係において)、対人援助技術能力、注 意深いこと、努力、配慮、人あたりの良さ、センス、利用者ニーズを受けとめ、できることを見出し、モチベーショ ンを維持、向上させる能力、問題解決を共に考える方向にもっていけるスキル、可能性を認められること、冷静 さ、若いヘルパーの求心力、気づかいが細やかにできるか、相手の立場で考え、支援できる資質(各 1 件) ・コーディネーターに求められる資質・能力を 5 項目から選択してもらった。 ・一番多かったのは、障害福祉の知識(79.0%)だった。 ・その他として 187 件の記入があった。 ⑱ コーディネートをする場合のポイント(自由記述) 利用者とヘルパーを組み合わせる際の考慮点 視覚障害 知的障害 全身性障害 相性 30 ヘルパーの能力 29 ヘルパーの能力 20 ヘルパーの能力 18 相性 24 ヘルパーの経験 12 ヘルパーの経験 15 ヘルパーの経験 16 相性 10 住所、曜日、時間 9 性格・人間性 15 性別 8 性格・人間性 8 利用者・家族の希望 7 体力 7 土地勘 5 障害特性の理解・知識 6 利用者の身体状況理解 7 性別 5 住所、曜日、時間 6 利用者や家族の希望 7 同じ人 5 性別 5 住所、曜日、時間 6 体力 4 体力 5 性格・人間性 4 利用者の希望 3 年齢 4 年齢 3 利用者の性格 2 固定化しない 4 体格 2 年齢 2 同じ人 2 同じ人 1 体格 1 その他 5 その他 3 その他 3 合計 112 合計 - 14 - 126 合計 90 ・コーディネートをする場合のポイントを視覚障害、知的障害、全身性障害の障害別に自由記述形式で 尋ねた。 ・記述内容は大きく3つに分類できた。1つめは利用者とヘルパーを組み合わせる際の考慮点、2つめ はコーディネーターとしての配慮点や確認事項、3つめは障害種別ごとの配慮点である。 利用者とヘルパーを組み合わせる際の考慮点 ・利用者とヘルパーを組み合わせる際の考慮点の記述は、視覚障害では①相性、②能力、③経験、知的 障害では①能力、②相性、③経験、全身性障害では①能力、②経験、③相性、だった。 ・視覚障害では、相性に関する記述が約 27%を占めた。ヘルパーの能力(適切な声かけ、利用者の歩 きに合わせられる等)よりも相性に関する記述が多い結果となった。 ・知的障害では、ヘルパーの判断力、コミュニケーション能力、障害への理解等、能力に関する記述が 一番多かった。 ・全身性障害でも、能力に関する記述(身体介護技術、コミュニケーション力、指示を聞き動ける力等) が一番多かった。 コーディネーターとしての配慮点や確認事項 ・全身性障害に関する記述が一番多く 31 件、次いで知的障害が 28 件、視覚障害が 24 件だった。 ・全身性障害では、医療機関や家族との連携を取ること、介助やコミュニケーション方法を確認するこ と等の記述があった。 ・知的障害では、本人状況と対応方法をヘルパーにきちんと伝えること、本人の興味・好きなものを把 握すること等の記述があった。 ・視覚障害では、本人と信頼関係を築くこと、安全に目的地へ行ける方法の確認等の記述があった。 障害種別ごとの配慮点 ・視覚障害に関する、記述が一番多く 28 件あった。全身性障害は 17 件、知的障害は 16 件だった。 ・視覚障害に関しては、適切な声かけに関すること、足元の安全を確認すること、触ってもらうこと、 相手のペースに合わせて移動すること、などの記述があった。 ・知的障害に関しては、具体的にわかりやすく話す、事前の情報収集の必要性、年齢相応の接し方をす ること、などの記述があった。 ・全身性障害に関しては、本人の意思に副うこと、身体の状況にきめ細かく対応すること、などの記述 があった。 - 15 - Ⅲ サービス提供の上で困った事例や体験についての自由記述 ここでは、サービス提供上困ったことや、ヒヤリ・ハット事例について自由記述形式で回答してもら った。移動支援とともに居宅介護を行っている事業所が 93%と大部分を占める(質問項目Ⅰ①)こと もあり、移動支援だけでなく家事援助や身体介護に関する記述も見られたが、それらも集計に含めた。 以下に、記述内容で似ているものが 2 件以上あった場合に項目を立て、分類したものを紹介する。原 則、記述された文章は原文のまま掲載した。 1.利用者・家族側の問題で困った事例(回答数:276 件 69.2%) 記載内容(重複あり) 件数 (1)急な依頼、変更、キャンセル 51 (2)家族とのやりとりに関すること 38 (3)予定通りにいかない 24 (4)時間内に依頼内容が終わらない 22 (5)本人と家族の希望のズレ 20 (6)移動支援ではできないことを頼まれる 19 (7)危険と思われる、困る依頼・行為をされる 18 (8)利用者の言動が辛い、納得いかない 14 (9)買物、荷物の量が多い 13 (10)本人のこだわりが強く、説明を受け入れられない 11 (11)ヘルパーの調整が難しい依頼をされる 10 (12)サービス区分、量が適切でない 8 (12)セクハラに関すること 8 (14)利用者とヘルパーが直接やり取りをしてしまう 7 (14)本人の思いとの食い違い 7 (16)長時間の移動(ガイドヘルパーの体調が心配) 6 (17)サービス中に延長を頼まれる 5 (17)視覚障害の利用者とのトラブル、困ったこと 5 (17)事業所の持ち出しが多い依頼 5 (17)ヘルパーに個人的なことを聞いてくる 5 (21)利用者が家族とヘルパーに見せる姿が違う 4 (21)事前情報が少ない 4 (23)特定のヘルパーだけを希望する 3 (23)依頼された時関より早く終わってしまう 3 (25)ヘルパー不足で同性介護が出来ない 2 特に問題はない 7 (1)急な依頼、変更、キャンセル 52 ・キャンセルの電話連絡が遅く、ヘルパーさんが自宅に向かってしまった。 - 16 - ・時間や曜日が定まらず、毎回臨時な扱いになる場合が多い。 ・6時間など長いスケジュール組みで、直前にキャンセルをする。 ・曜日・時間等が明確に決まってないこと、急に依頼がきてどうしてもと言われる。 ・当日になっていきなりの時間変更や目的地の変更。前後に予定があるヘルパーも利用者を目の前にすると 断れず、皆困ってしまう。 ・依頼の予定が守れない。人材確保が難しいなか、予約だけ入れ確保しても当日中止し、 「人間だから仕方な い」と言われてしまう。急な依頼時、対応できないと言うと、何とかやるべきだと言われる。 ・家族の都合により、当初の派遣予定時間を安易に変更希望される。月に4~5回、コロコロ変更希望があ り、予定を組み立てることが困難になってしまった。 ・障害児対応において、親の都合で再々の変更があり、サービス当日中にも発生する。目的地の変更や時間 の変更、親の外出先への受け渡し等。 ・予定がはっきりせず、もしくは変更が多い。 ・中途の全身性視力関係の単身者の方に多いものとして、ヘルパー派遣自体初めてであり、障害を負って間 もないため、生活のリズムやコントロールが上手くできておらず、予定を組むことが難しい。そのため、 突発的なオーダーが入りやすい。例えば(明日、外出したい。当日、外出したいなど) 、コーディネーター の調整がひどく困難になる。契約では、原則2日前と説明。ただ早いにこしたことはないと説明している。 多くの方は理解してくれるが、ひどく困っていると訴えられると、むげに断わることができない。生活状 況も知っているため、調整が難しいとはっきり伝えたところ、 「障害者は自由に外出してはいけないんです ね」と言われたこともある。 ・サービスの中止が多く(今年に入ってからは数回) 、身体的、精神的訴え等の不定愁訴が強くみられる。そ れに対して夫を含め周囲からの理解が得られないことへのジレンマがうかがえる。 「死にたい」とヘルパー に泣きつく場があったり、視力障害となった医療(医師)に不信感及び憎悪をあらわにすることもある。 運動不足による筋力低下と眠剤や安定剤の服用により日々体調変化があり、安定性がない。体調不良を理 由に中止の連絡が多い中、傾聴に心がけてはいるが、真意のほどは定かではない。ヘルパーの話題提供不 足、コミュニケーション力に欠けるためなのか? ・移動支援の場合、土・日の依頼が多く、ヘルパーの稼働率も低いので、手配が大変です。しかも移動支援は 長時間なので、ヘルパー調整も大変です。そのため、なるべく早目に依頼のお電話は頂きたいのですが、 急な依頼が多く、調整にとても苦労します。家族の中に、早目に依頼するという意識が薄いようです。 ・通学の移動支援が開始し、4月より数ヶ月経ちましたが、学校側の時間変更が多く、家族より前日になっ て時間変更の依頼が来て、非常に調整が大変です。これは家族というよりは、学校側の認識不足だと思い ます。 ・ある程度の余裕の中で支援することを最初に言ってあるので、無理な支援はないが、毎月の予定の中で時 間が決まっているにもかかわらず、前日の夜や当日など5分程度の変更がひんぱんにあり、ヘルパーもあ まりにも多い変更に困惑してしまうことが多い。 ・外出はしたいが、具体的に予定が出せない利用者がいて、こちらから資料やお話をしてサポートします。 日程のぎりぎりになり、ヘルパーさんをさがすのに困ることがあります。 ・直前の依頼。 ・変更があまりにも多いと、その利用者についてくれるヘルパーが少なくなるので調整が難しくなる。 ・当日自宅へ迎えに行って、保護者から急に時間延長の依頼をされる時があります。次に仕事が入っている ヘルパーもいるので事前連絡がほしい。 - 17 - ・家族の都合で、支援時間や支援内容に変更がある。利用者の都合で支援日・支援時間の変更の要求がある。 ・利用者が自分の都合で支援日を変更する(月に何度もある) 。 ・依頼の場合、ガイド中のヘルパーは連絡つけにくく困ります。もう少し余裕を持って連絡するようにして ほしい。 ・毎月の計画がなく、事業所・利用者共に日時等が合わず、また月2~3回とのことだったが、前日等にキャ ンセルになること。 ・急な予定の変更。計画時間数や支給時間を考えずにサービスの依頼をしてくる。月末になってすでに行っ ているサービスの調整(他業者でオーバーしているので、そちらに減らしてほしい等)。 ・生活保護の方で通院介助が週4回(1日2回×4回)あるが、雨が降った、体調が悪い、などの理由で当 日キャンセルが多い。本人からはキャンセル料がとれなくヘルパーには当日キャンセル料を支払うので、 1ヶ月を通して赤字になってしまう。ご本人のことを思うとかわいそうだが、このまま続けていくのも困 難。 ・連日のように当日キャンセルをくり返し(サービスの1時間前~30 分前など) 、予定の1/2程しかサービ ス提供を行えなかった。現在はキャンセル規定の見直しを行い、利用者にも説明したので、ほとんどなく なった。 ・突然のキャンセル(予定の 15 分くらい前になって中止の連絡を受ける) 。 ・突然サービスを依頼してきて、ヘルパーの都合がつかなくて断ると怒り出す親が多い。 ・買い物等あまり緊急性を持たないのに、前日、または2~3 日前に依頼がくる時(年齢の高い方で、中々 自身の管理が難しい方を除いて)。 ・利用者の緊急時の対応やスポットでの利用が多く、ヘルパーの確保という問題や、雇用を守るという点で 急な依頼の対応が難しいことが多いです。また、多くの方がウィークプランで予定を立てるのも困難(体 調が悪かったり、用事や予定が変わる)なため、ヘルパーさんの訪問も難しいことがあります。 ・(土) (日)(祭)急な依頼また急なキャンセル。 ・当日の朝に外出を希望される。当日の朝であってもヘルパーが派遣されると思われており(調整が可能だ と思われており) 、くり返し依頼されることがあった。 ・移動支援の利用当日のキャンセルまたは利用時間(開始・終了時間)の変更により、対応ヘルパー(予定 された)が対応できなくなる場合がある。シフト調整を行ない、対応する方向でいるが、移動支援は土・ 日曜日に申込みが多く、ヘルパーも土・日曜日の時間を調整して援助に備えているので、極力当日ではな く前々に連絡をいただけたらと思っています。 ・前日・当日の急な依頼。対応できないと不満を訴えられる。 ・安易なキャンセル。 ・突発的に 18:00 以降の移動支援がある場合。突発的に家族の方の都合により、利用者の支援依頼があり、 対応に追われる。知的障害の場合、慣れているヘルパーさんしか受け入れてもらえない。 ・利用者のせいではないので仕方ないですが、天気によって外出が大きく左右されます。急にキャンセルに なったり、依頼が突然あったりするので、人員の確保が大変な時もあります。 ・急なキャンセルや内容変更。 ・サービスの突然のキャンセル、あるいはサービス内容の変更。 ・キャンセル、変更の多い利用者がおり、対応に困っている。 ・急なキャンセルや行き先変更をくり返す利用者がいる。事業所でルールを説明しているが、改善していな い場合もある。 - 18 - ・体調変動が多く、キャンセルになってしまう。 ・利用者の都合で、時間の変更が多く、ヘルパーの手配上、困ってしまう。本人の希望が強く、変更したが …。 ・ガイドヘルパーを行なう際に、天候に左右されてしまうので、土壇場で中止がある。 ・学校から学童までの移動介助。学校行事の振り替えでのキャンセル、短縮授業での時間変更などの連絡が 当日となることが多い。前月末に日程調整を書面で行っているにも関わらず、記入がない。 ・多動行動の児童で、当日にならないとサービスが決まらない(キャンセルが多い) 。 ・利用者の都合で中止になることが多い。 ・急に当日、遠出の外出を希望されるので、ヘルパーも準備や時間の調整で困った。 ・サービス開始の時間や行き先の変更をよくしてくる事例。ガイドの方にも負担になるので、変更しないよ う促すと減ってきてはいる。 ・土・日の移動支援サービスで、お散歩等は雨が降ったりするとキャンセルになったりするので、その時の 連絡方法や判断に迷うことがある。 ・依頼の締め切りを守らない。 ・一ヶ月単位はもちろん、一週間単位の計画も事前に立てるのは無理とのことで、早くても5日前、普段は 2、3日前にヘルパー派遣を求めてくる。 (2)家族とのやりとりに関すること 38 ・電車のなかでのマナー等、言えば本人も今までの訓練を思い出し、きちんとできる利用者でも家族は「仕 方ないから」と注意しない、注意する必要がないと言ってきた(若い知的の方)。(ご家族の今までの苦労 は十分にわかるが・・) ・病院への移動中、ご本人が具合悪くなり、同居の母親になかなか連絡がつかなかった。 ・家族が事務所に本人の荷物、着替え等持ってくる。 ・夏になるとプールの季節で、家族からプールに行かせてほしいと強く求められる。 ・知的障害児で母親が外出している時間にサービスを行うとき、自宅の家事等をヘルパーに強要する。 ・児童の利用者で、プールの申込みがあり、熱が 37.5 度あった。連絡するが、つながらなかったので、事業 所の判断でプールには入らずに帰った。その後母親から、うちの子は熱があっても大丈夫ですとクレーム が入った。 ・台風の日に外出、帰宅時、雨風が激しく、母親にタクシー移動をお願いするために電話するがつながらず、 事業所の判断でタクシー移動指示しタクシーで帰宅。直後に母親からなぜタクシーで帰ってきたのか?と クレームが入った。 ・家庭環境がひどく、本人に対する親の関わりが不十分なため、必要なモノが用意されない。本人に関して 親とコミュニケーションが取れない。 ・体調不良の時などに連絡が取れず判断に困ることがある。連絡が取れたとしてもお迎えに来ない。 ・こちらからの相談、連絡、要求には反応がないが、あちら(親)からは一方的に要求・希望が出される。ほ とんどが急で難しいことも多々ある。 ・兄弟がいるが、本人を含めネグレクトの疑いもあり、様子(言動)に違和感がある。本人は食事・入浴・ 健康面において親の関わりが特にない。 ・家族が、若すぎる人はいや、年上はいや、など強く希望する。 ・精神の方。ちょっと体調が悪いと家族が中止にする、半数以上。ヘルパーを指定、利用者のためではなく - 19 - 家族の好み。 ・家族が行えないしつけ等の教育をヘルパーに依頼する。 ・眠気や疲れ等でご本人の体調が思わしくないにもかかわらず家族から外出してくださいとの要望がある。 ・介助者同伴で公共機関を利用する場合、交通費を介助者分も負担して頂くことに理解が得られず、当事者 の親より「図々しい」 「息子の金を使い込んだ」等のことを言いふらされたことがあり、話し合いの場を設 けるも拒否され派遣終了となった(保健福祉センターへ相談済み)。 ・家族がヘルパーの選り好みをします。相性もあるとは思いますが。 ・利用者の障害(精神面)を両親が受け止められていないため、外出中子どもに手を出したり、自動販売機を 脚蹴りすることを問題と考えられずにいる。 ・週間天気予報を見て(一週間前に)キャンセルされる保護者の方がいる(キャンセル料のことを考えて…)。 ・当方は今のところ特定の人だけを対象にしているので問題はないが、以前サポートした方で保護者の方が 被害妄想の方で、困ったことがあったが、こちらとしてはヘルパーさんを励ますしかなかった。 ・家族の希望により、ファーストフード店に同行しているが、援助時間がお店の混む時間にあたり、いつも 長蛇の列である。利用者自身はそこに行くまでの歩行で疲れてしまっており、待っている間に座り込んだ り、寝転んでしまったりする。一旦座り込むとなかなか立ってくれず、意思疎通も難しいため、他の客や 店に迷惑がかかってしまっている。家族にそのことを伝えたが、利用者の社会経験のためとのことで、毎 回ファーストフード店への同行の援助を強く希望される。 ・利用者の特性への家族の不理解。利用者のガイドのことをともに考えてくれる家族もいれば、とにかく外 に出す、後はそちらが何とかしてくれと言う家族もいる(家族の負担軽減も大事な要素だが)。所持金が少 なく、行動範囲が限られる。6年もやっていると行き先がパターン化する。それを家族に理解してもらえ ない。 ・家族が外国の方で、コミュニケーションが困難なため、細かな希望や連絡調整がうまくいかないことがあ る。 ・1年半近く、移動支援の使い方を説明しているが(目的地は家族等からの指示が原則) 、どうしてもヘルパ ー側に決めてもらおうとしてわかってくれない(今のところ、なんとか家族に決めていただいているが、 毎月大変な思いをしている)。そちらで決めて下さいと促すが、とても嫌な態度をされる。本当に必要で使 用しているのか疑問です。 ・知的障害の方と外出をし、家に帰ると家族の方が出かけてしまっていた。カギもなく、玄関で長時間待つ ことになり、次の介助に間に合わないということがありました。 ・家族の協力が得られないことが多い(母、兄弟がパチンコをしている)(自分は寝ている)。 ・学校の送りのため、ご自宅に訪問するが、一週間に2~3日位母親が病気のため、玄関の鍵を開けてくれ ない。そのために子ども(利用者)は学校にいかれない状況になる。後で母親にお聞きすると、朝起きら れないのだからしょうがない、この次は必ず起きますといっているが、チョコチョコ繰り返す。 ・たいして困っていない(件数が少ないので)が、連絡がつきにくい保護者がいる。 ・家族と本人が行き先について確認しあっておらず、預かり金や時間内では、本人の希望の場所には行けな い。そのことを、当日ヘルパーに誘導を頼んだり、任されてしまうのは負担である。 ・サービスの内容が決まっているのに、母親の方がどんどん要求をして、エスカレートする。お断りするの に大変な場合がある。その都度、理解を求めている。 ・利用者の意見ではなく、家族(母親)の意見でヘルパーが次々と交代させられた。その理由もたいしたこ となく、利用者の体調が思わしくなかった時に、乗り物(バス)に乗せなかったなど。 - 20 - ・利用者よりも家族の方が細かく指示され、機嫌をそこねると気分を害することがある。 ・コミュニケーションの問題もあるかもしれないが、権利主張が強い方もおり、本人が不在なのに、家族と の共有部分の掃除。外出の際、半分しか食べないので、残りを食べてほしいと家族から強要された。 ・知的の方の支援の最中、大雨になってしまった。風も強く、持っていたカサをさしたが、ずぶぬれになっ てしまい、荷物もびしょびしょになってしまった。家に帰ってから家族に支援の仕方が悪いと言われた。 ・母親のヘルパーに対する偏見が行き過ぎと思われるケース。配置派遣拒否をされたヘルパーが数名続き、 誰も配置できるヘルパーがいなくなってしまったことがある。 ・成人している利用者の親御さんから、公園の遊具で過ごしてほしいとの依頼があったが、幼児が遊ぶ公園 なので、そこで遊ぶのはいかがなものかと伝えた。はじめは理解してくれなかったが、何度か話し、相応 の場所への依頼が多くなった。 ・知的障害児の母親が一緒に行動(移動)して、ヘルパーを話し相手にする。さらにヘルパーの介助ぶりを監 視して、いたらない部分の不満ををコーディネーターに告げる。 ・利用者の健康状態について保護者と話し合いを持とうとしても、保護者が協力してくれない。 (3)予定通りにいかない 24 ・家族の希望で、本人の通院介助をしていたが(居宅支援の通院) 、急きょ通院だけでなく食事も付き添うこ とになっていた。ケア当日初日にそのことを知る。そのため、食事介助の部分のみ移動支援を早急に追加 にしてもらったことがあった。 ・交通機関の遅れにより時間通りにサービスを終えることができなかった時に、延長は了承してないし、料 金は払いませんと言われたことがあった。 ・突発的に時間を1時間とか2時間とか延長してほしいという依頼があり、対応に困ることがある。 ・1回のサービス、AM9:00 よりの通院介助の依頼でヘルパーを手配するが、通院時には、家族も一緒に同行 して、サービス中、病院で受診が終わると食事をとり、また家族の受診もその日一緒に行ったりで、終了 時間が読めない。 ・移動は外に出たら、時間がずれ込むことが多い。バスが来なかったり、急行に乗るのに待たされたり、依 頼時にゆとりを持った時間を受けないと困ることが多い。 ・行き先の変更。 ・依頼内容と違う活動を直接ヘルパーに依頼する(利用者から報告が来ることは非常に少ない) 。 ・依頼した行き先を当日変更する利用者がいる。予め下見していたヘルパーにとっては混乱する。 ・利用者の気分等の変化による、急な支援内容の変更。 ・知的障害の場合、すべて予定通りに(計画)サービス提供することはむずかしい。 ・前もってガイドと約束していたのを忘れて、他のガイドと出かけてしまった。前日確認をしたが、泊りが けで出かけていて連絡が取れなかった。 ・予定にない外出が急にある。 ・持病を持っている方のガイド中、気分が悪くなり、しばらく休んでいただき、帰宅まで、いつもより時間 がかかった。 ・事前に外出先を決め、交通ルートやトイレなどの確認をすませておくことをしている方で、当日になり、 外出先を変えたため、交通ルートがうまくいかないことがあった。 ・約束事が守れず、支援の予定の拒否がある。 ・利用者を障害者施設へ送りに行く際、拒否が強くなかなか動かず、時間がのびてしまう。次の利用者があ - 21 - る場合、あせってしまう。また、その施設までは距離があるため、バス移動が変更になってしまうと、本 人もくせになってしまうし、スタッフにも金銭的負担がかかってしまうと思う。 ・重訪の場合、区分が関係ないので、事前に外出する旨伝わっていないことが多い。介助者にも突然外出に なることもあるので、その場合にも対応できるようにと伝えてあるものの、やはり、突然出かけると困る 場合がある(介助者の準備や適性など)。 ・計画した時間に合わない場合がある。その際はかかった時間での実績でつけるが、契約時間数を超えるこ とはできないので、中止せざるを得ない状況もあります。 ・希望時間を正しく守って行動するようにしているが、他の利用者との関係で遅れたりしてくる。車移動の 場合の遅れは落ち着かない。 ・ガイドの依頼先以外の場所へ行く。 ・ガイド中に予定にない所へ行く。 ・利用者は関係が長くなると、どうにかしてくれると思って、いつもと違ったケア内容でも、前もって言っ てくれず、まかせてくるが、自分の思うようにいかないとクレームがくる。 ・サービス利用申込み時と実際の外出先が通院であったり、大幅に違う。変更時は連絡を入れてくださいと お願いをしているが聞きいれてもらえない。 ・ヘルパーが家事援助で支援中、急に利用者の具合が悪くなり、 (精神)病院に行くことになった。パニック が起きると恐いからと、通院同行を依頼された。たまたまその日は、ヘルパーに後の仕事がなかったので、 同行できたが、精神の人に多い急な依頼への対応のむずかしさがある。 (4)時間内に依頼内容が終わらない 22 ・自閉症の方で、時間を決めて外出をするが、本人が行きたい場所へ行こうとしてしまい、時間を延長して しまうことがある。 ・精神的な疾病も患う視覚障害の方の移動支援サービス実施時において、精神的に不穏となり、その対処に 困ったことがある。同じ利用者の方で、サービス提供予定時間が当日になり大幅に超えることがあり、そ のスケジュール調整に慌てたことがあった。 ・週に3回ヘルパーが訪問しているが、その都度外出し買物をしている。何ヶ所かお店をまわり買物をする ため時間がかかってしまう。その後、入浴をするため時間内にサービスをすることは無理な状況である。 その都度、説明はしているが、理解してもらうのが困難である。 ・当区は月 36 時間の方がほとんどですが、時間が足りないため、ヘルパーへの時間の負担をかけてしまうこ とが多々あるようです。利用者との人間関係で多めに見てあげる場合があります(ヘルパー負担)。 ・記入例にあるとおりです。サービスに入る日を楽しみにしておられ、目いっぱいの計画を立てて待ってい ます。障害をお持ちゆえに通常より時間的なゆとりが必要であるという自覚をお持ちでない場合が多いで す。 ・ケア中に時間内に帰れないルートを行こうとされる。 ・契約時間をオーバーした申込みを入れてくる。 ・予定していた時間通りにはサービスが終了できない。買い物等、思い悩む、迷うことが多く、早目に終了 予定していても少々遅れ気味。 ・1回のサービスの中で、調理、入浴、食事介助、口腔ケア、移乗、移動、更衣、服薬、就寝介助を行うが、 本人は時計も認識できるし、意思疎通にも問題ない方なのにも関わらず、時間が差し迫っている時に追加 で頼み事をされることが多くある。延長しても構わないようなことを仰るが、時間帯が深夜に近いため、 - 22 - 困ることがあり、行くヘルパーも少なくなってしまっている。 ・1回のサービスでさまざまな用事を済まそうと計画し、終了時間を未定のまま利用希望されることや、時 間が決まっていても、それをオーバーすることに関して意識をしていない。 ・30 分間の身体介護を要請され、実際に行なったところ、時間内に終了しない日が多かった。区役所に利用 者の支給量を増やせないか問い合わせしたが、現状でお願いされた。 ・移動で、出かけるのにトイレ等で、時間がかかり、一通りの支援を済ませるため、提供時間内に終了でき ず、オーバーしてしまう。利用者や家族は一通りに支援を要求しているので、オーバーしても当り前と思 っている。 ・サービス時間内に大掃除に近い内容を頼まれる。 ・要求が多く時間オーバーしてしまうことが多々あるため、必要以外のことを要求した時に、断ると立腹す る。 ・利用時間延長を恒常的に繰り返し、ガイドヘルパーにボランティアを求める。また、それによって、ガイ ドの良否を判断する。 ・買い物同行時など、時間内におわらず、急な延長を求められることがある。 ・介助時間内に帰ってこれないケース。仕方ないとは思うけれど、次への影響などもあるので、正直困る。 ・出かけたとき、帰り道が渋滞していたり、途中お店に立ち寄った際、時間内に戻れないことがある。 ・予定時間をオーバーしているが、本人から「もう少し」と言われると断りきれない(移動支援) 。本人の体 調で延長してしまうことはやむを得ないが、次のヘルプに入る時間がせまっている(身体介助) 。 ・内容に見合わない時間での依頼等。 ・時間内にできない内容が要望される場合が多々ある。 ・座りこんでしまい、なかなか家、目的地までたどりつかない場合がある。大きくなると腕を引っぱるわけ にもいかないし、ヘルパーの力量も問われますが、時間内に終ろうとするととてもむずかしい。 (5)本人と家族の希望のズレ 20 ・親の言われた場所と子どもが行きたい場所が異なる時、子どもを説得するが、なかなか聞き入れてもらえ ず、逃げ出したりして危険を伴う場合がある。危険なことになると親からはすべてこちら側の責任にして くる。 ・家族の要望が強く、本人の希望・要望よりも家族主体となり、板ばさみになってしまう。 ・保護者と利用者の希望がまったく違うときの対応。 ・利用者本人の気持ちと家族の気持ちがあっていないため、調整を図ることがある。 ・特定のヘルパーのみを要求し、新規のヘルパーや気に入らないヘルパーを拒否する親。本人の好みと親の 好みは同一ではない。 ・本人と家族の希望にくい違いがある場合。 ・利用者の希望を家族が捉えきれていない状況で、申し込みがある。そのような場合の調整(適切な活動内 容の提案など)が難しいなと感じる。 ・家族(両親)と支援に対する意見の違いが困る。 ・利用者の要望と家族の意見がくいちがっている時。外出先での買物、飲食の選び方について。 ・利用者の望み(思い)と家族の要望の違いが辛いです。利用者は今、友人宅へ行きたい、遊びたい、しか し、事情は多々あると思うが、いつも通りの帰宅を家族は望む。寄り道、自分の自由な時間を管理されて いるように感じて、介護内容、時間の変更を申し出たが、体力の問題等の理由で断られた。一人の人間と - 23 - して、家族等からの管理続行について、これからも提案をしていきたいと思っています。 ・利用者本人の希望することと、家族の求める支援の中味が違う場合。本人は、公園で遊びたい、買物をし たい、○○へ行きたいという希望。家族は本人の希望を受け入れないで、○○へ行く、帰るという大人の 指示におとなしく従うようにしてほしい。 ・保護者からの依頼内容でガイドを始めたが、本人の拒否が激しくガイドを遂行するのにヘルパーに苦労を かけてしまった。 ・利用者と家族の希望が合っていない場合、板ばさみになり困ります。家族は公園で元気に遊んでほしいが、 本人は買い物などをしたい。買い物も本人がお金を持っていると、ヘルパーが買いたい気持ちをおさえる のはむずかしい(ヘルパーと本人の関係が悪くなってしまう) 。買い物してほしくないなら、お金を渡さな いでほしい。 ・利用者本人はガイドヘルパーを必要としていないが、家族は必要だと事業所に求める。本人と家族の意向 がまったく違うので、対応に困る。 ・代弁者であるはずの家族が本人の意思を無視した内容の依頼をしたり、仕事では受けられないようなこと まで個人的に頼もうとすることがある。 ・本人が希望していないダイエットトレーニングの同行をしていたが、必ずトレーニング中に怒り出してし まう。 ・利用者と保護者の思いの違い。 ・家族が本人の生活等に理解がない。サービスでは2日分の食材を買わなければいけないが、どうしても本 人はそれ以上の物を買おうとする。他の日に自分で足りないものの買い物ができない。 ・現在、入浴介助の利用者がいるが、体調不良の訴えが多い。このまま、ヘルパー対応で入浴を続けて大丈 夫かどうか、悩んでいる。本人と家族の認識がずれている。 ・親から言われた計画と子どもの行きたい場所が違う。 (6)移動支援ではできないことを頼まれる 19 ・サービス(制度内)にないサービスの強要。 ・利用者に自立支援法における移動支援の理解が欠けている。ガイドヘルパーの利用方法をはき違えていて ヘルパーさんを召し使い的な利用の仕方をする。 ・制度ではできないサービスの要求。家族の分まで仕事を要求する。気分で突然キャンセルする。不安定で しょっちゅう電話が入る。立てないなど時間外に電話で呼ばれる。通院時の待ち時間について費用発生す ることが、納得いかないと不満を訴えてくる。 ・ガイドヘルプサービスで訪問しているが、自宅内の家事等できないことを強要されることがあった。 ・全身性障害の方で、本人以外家族の掃除など要求があるので、その都度、話し理解して頂く。 ・ヘルパーに移動支援でやってはいけないことを突然依頼してくる(例えば、外出せずに家で見守りとか)。 ヘルパーはその場では”NO”と言えず、結局禁止事項をやってしまい、後から事業所から注意をするが、 なかなか守れずにいる。 ・泊りがけの依頼がありました(スキーを一緒にしてほしいとのこと)。→事業所として無理であることを話 して、了承して頂きました。 ・利用できないサービスを希望する。 ・プール、スパへの旅行の対応。作業所送迎。その他、移動支援では難しいことを頼まれる。 ・ホームヘルプにて、本人以外のこともやらせようとする利用者の親。 - 24 - ・事業所としてはプールや川・海での水遊びは禁止しているのに、長時間の場合、行ってしまうことがある。 ・母親が子どもと自転車2台で移動しているので、移動支援でヘルパーも自転車で送ってほしいと依頼され たり、家族ができても、ヘルパーにはできないことの理解不足がある。 ・移動支援の対象内容で申込みがあり、ガイドに行くと、実際は対象外の内容だった。その時、ガイドヘル パーは対象外の内容とは知らず、通常通りガイドを行った。区に請求処理を行った後、その日の外出内容 が利用対象外とわかり、本人に話したが、対象外だと認識がなかった。 ・通院の帰りに買い物に寄ってほしいという利用者が多いです。 ・引越しをしたが、新居になれるまで、自宅から会社の送迎を依頼された。通常そのような援助は認められ ないので、役所に相談すると、なれるまでは危険も伴うので、例外として認めてもらい、1ヶ月間援助を した。 ・介護保険でできないサービスをやってほしいと強く言われる。 ・移動支援では対応不可なサービス内容を「他事業所ではやってくれるのに」と強要する。 ・移動支援で買い物を行い、自宅に戻ってからテーブルの組み立てを(買ってきたテーブル)頼まれる。本 人は組み立てることは無理なので、やむを得ずおこなう。完成後にやんわりと移動支援ではできないこと を説明する。 ・制度上認められていない通院を事業所の判断でなんとかやってほしい。黙っていればわからないと言われ る利用者。一人のガイドのケア中、他の利用者にはガイドが付いておらず他の人の面倒まで見てほしいと 要求される。ガイドなのについでに家のことまで頼まれる。 (7)危険と思われる、困る依頼・行為をされる 18 ・自分も自転車で行くので、ヘルパーも自転車で来てほしい。 ・1回のサービスで、3時間以上のケアの中で遠くに行きたいと、どうしても無理なことを言われ、急いで も危険なのでと伝えても、大丈夫と言って強く求める。 ・移動介助で電車を何回も乗り継いで(新幹線も利用)目的地まで行かなければならないが、その際、駅員 さんを呼んでスロープの依頼をしていると時間がかかるので呼ばないでほしいとの希望をされる。安全確 保が難しいことをお伝えし、予め乗車時間を決めて鉄道会社に伝えておくと、待たずに案内してくださる ことをお伝えする。 ・施設内の立ち入り禁止の中へ入りたがったり、電車の乗り降り、プラットホームを突然走り出したりと社 会的ルールを守らない。 ・車いすの外出支援で大雨でもカッパを着せて「外出してください」と言われる。 ・サービス中にビールなど飲もうとする。包括ケアマネージャーにも入って頂いてサービス中は、飲まない ように伝えたが、再度飲んだので、連絡をして飲まないようにお願いした。 ・近住のガイドが少ない地域で、歩行スピードが速くて遠距離を短時間で歩行する利用者であるが、内容が 遠方への送りと迎えが一時間ずつのため、派遣可能なガイドがかなり限られてしまう。安全確保のため、 ガイドヘルパーの歩行速度に合せてほしいと伝えると、 「ガイドヘルパーにもよるものだ。自分の歩行でも 難なく歩く人もいる。しかし、ガイドヘルパーから言ってもらえば、ゆっくり歩く」と言われるが、現場 では早い歩行になっている。派遣可能なガイドが少ないことに苦情を言われる。理由を説明しても納得さ れない。 ・移動中の危険な行為があり、目が放せない。 ・医者にかかって、帰りは買い物をして帰るという援助。時間がぎりぎりになるので、帰りは一人で手押し - 25 - 車を押して帰るから、処方箋を取ってきてほしいと言われる。何かあってはと言っても、大丈夫だからと 強く求める。 ・下肢障害もある利用者がケア中にお酒をのんだりして、困ってしまった。 ・自分の気分で車いすをどんどんこいで、勝手に移動してしまう。ヘルパーが停まるように言っても停まら ず、とめようと車いすを押さえても、勝手に移動すると危険だとその都度話をするが、何度も同じことを する。 ・車いすの移動で雨の日も「カッパはいや」と言い、傘をさす。ヘルパーが前が見えないので危険ですと言っ ても、「傘をさしてもいい」と言うヘルパーさんに替えてほしいと言われた(カッパを勧めたことが気に入 らず、首になってしまった)。 ・家族が長時間の派遣をお願いしてきたが、危険が伴うため断った。 ・全身性障害の方で買物同行時のヘルパーに自転車に乗って介助してほしいと依頼があった時は、すぐに断 わった。その後本人より、歩いて一緒に行ってほしいとのことでお受けした。何故断わったかと申します と、何かあった時、すぐに手が出せないため。 ・車いすの重度身体障害者の外出移動の際、車いすと体を固定するベルトについて、本人はしなくてよいと 言うので、何回かの外出でベルトをしないで移動してきたが、あるとき、スロープを降りたところで、体 が前のめりになって落ちてしまった。やはり、本人がよいと言っても、説得してベルトをつけるべきだっ たと思う。 ・同時に複数の障害者(家族等)で一人のガイドを依頼する。 ・ストレッチャー型の車いすで、駅の階段は人力となり、いくつかの駅では断わられたことも(エレベータ ーが小さいので) 。それでも”大丈夫、大丈夫!”と同じようにケア依頼をしてきたことも…。二人体制に して、事態に冷静に対応できればと考えたが、幸い車いすタクシーによる移動なので、ほっとしています (公共交通機関の利用は心身共に緊張の連続。利用者のニーズとはいえ、安全第一でコーディネートをす すめています) 。 ・時間の節約のため、ヘルパーを急がせたり、乗り継ぎ切符を買うのにもたついて時間がかかったとヘルパ ーを叱責してヘルパーが困った。ヘルパーがスムーズに切符を買えるように、駅の自動販売機の写真を撮 って資料をヘルパーに渡した。同時に利用者にも安全を第一に考えてもらって、余裕を持った時間設定を お願いした。 (8)利用者の言動が辛い、納得がいかない 14 ・利用者側からのガイドキャンセルは当然で、ガイドさんが都合でキャンセルすると文句や不平不満を言う。 ・ヘルパーに対して、利用者が暴力とまではいかないが、ひっかいたり叩いたりする。ヘルパーの腕にかき 傷等ができてしまうことがある。 ・ヘルパーを使用人扱いする。自分が雇っていると勘違いする人がいる。ヘルパーにかなり強く文句言うが、 コーディネーターには言ってこない。支援終了時間近くになって、思い出したからこれやって、買い物に 行ってと頼まれることがある。 ・障害を持っているのだから、してあたり前、どうせ国からたくさんお金をもらっているんでしょと想像で ヘルパーに辛くあたる。五体満足なのに、そんなこともできないのと言われ、ヘルパーの心のケアが必要。 ・外出介助。映画館に行き、ヘルパーがトイレに行くために席を外すことにも不機嫌な顔をし、ずっと文句 を言い続けられた。 ・統合失調症など精神障害を持っている利用者からの苦情。ヘルパーの相性が悪いとやってもいないことを - 26 - 妄想し、いやがらせをされていると訴えてくる。 ・記録簿を記入後にいろいろな援助を求められる。実際の時間帯を記録簿に書かせていない。外出時、ヘル パーも食事をするよう言われるが、実際にはその時間はあたえてもらえない。 ・サービス中にガイドがちょっと道を間違えたりすると、ガイドが謝っても暴言を吐いたり、持っている鞄 でガイドを叩いたりし、癇癪を起こす。センターから注意を促しても聞き入れず、ガイドの技術が低いと 考え、そのガイドの派遣を拒む。ガイドからの不相違も多くなる。徐々に派遣できるガイドがいなくなり、 コーディネートが困難になるという循環になってしまう。 ・援助を開始してまだ間もない頃に、スーパーへ買物の同行をしたときに、買いたい品物がどこにあるのか わからず、探していると「どこにあるか、調べておけ!」と言われたことがある。本人はどこにあるのか 知っているのに教えてくれず、いじわるしているとしか思えなかった。 ・サービス中に他の人に危害を加える。髪を引っぱる、ぶつかる等の行為。 ・全身性の身体障害の利用者(女性)のケースで、複数の事業所で身体介護と家事援助で援助に入っている のだが、障害のない同居の主人の分の洗濯、掃除、調理、食器洗いまでも当たり前のようにさせられ、主 人・利用者ともに、いけないことであるとわかっていながら、いままで続けてきたので、そのままでいい と思いヘルパーにやらせており、調理の味付けなども、主人が食べて気に入らないと平気でヘルパーにク レームを言っている。何度か改めたいと思い、市役所障害福祉課に、 「主人ができる自分の分の食器洗いや 洗濯などは自分でしていただく」ように説明をしてもらえないかと、相談したが、 「事業所の判断にまかせ る。主人の食器、衣類など一緒になっていたら、わけるのは難しい」などの返答で、何も改めることがで きずにきている。援助に入っているヘルパーとしても、 「あそこの家だけやることの負担が大きい、主人の 食事まで作らされて、味に文句を言われるのは我慢できない」などの不満が溜まっている。 ・ガイドの悪口を言うことがある。 ・利用時間オーバーの実費請求の苦情。支援員におまけを要求。 ・ヘルパーを見下して接する方がいる。あいさつもせず、連れて出て、連れて帰って来れば、もう用はない とばかりに愛想がない。 (9)買物、荷物の量が多い 13 ・荷物がたくさんになるので自転車を引いてほしい。 ・1回の買物の量が多く、また重量があり、移動が困難である利用者はいっさい持たない。 ・買物等で荷物を沢山持つ場合があります。個々の利用者に改善と指導(お願い)してもなかなかむずかしい です。ベテランのヘルパーなので、しっかりガイドしてくれていますが、区の指導でも両手に荷物はダメ といって指導してください。 ・買物のサービス中にたくさんの買物をし、担当ヘルパーに荷物を持たせる。そのために、ガイドヘルパー の手がふさがり、安全確保が保てない場合もある。 ・両手に荷物を持つ、自分で持ち切れない程の買い物をする。または重いものを買う。ヘルパーに持つよう 求める。自分ではリュックを背負うことは嫌がる。移動時の安全確保に困っている。 ・全身性の方のガイドヘルプの時、買物したもの(量が多い)をヘルパーに持たせる。荷物持ちにヘルパー がいると思っている。 ・1回のケアの中で、暑い日中の移動(長時間)後、多量の買物を希望され、ヘルパーの体力の限界をわか ってもらえない時。 ・車いすで外出するが、買い物をしたくて外出するため購入品が多い。ヘルパーは車いすを押さなくてはな - 27 - らない、荷物は持たなくてはならないと安全面での確実さが保てない。 ・築地へ買い出しに行きたいとの要望で同伴したが、あれこれと次から次へと買物をされ、すべてヘルパー が荷物を持っての援助となったため、ヘルパーが肩と腰を痛めて、病院へ行くことになってしまった(視 覚障害の方の援助でした) 。 ・買い物の荷物をガイドヘルパーに持たせる。 ・荷物をガイドヘルパーに持たせる。 ・毎週4回はガイドヘルパーを利用し買い物をしている。その他ホームヘルパーも利用している。買い物に 同行すると、大量に買い物し、ガイドヘルパーに持たせる。本人は、足腰が痛いと病院に毎週土曜日に通 っている。荷物が大量で転倒したら支えることができないため、危険である。本人にはホームヘルパーと ガイドヘルパーの違いを説明し、ホームヘルパーに買い物をお願いするように言ったが、聞き入れず、逆 にクレームとしてあげられた。 ・バスを利用した買い物で、買う物が多過ぎてガイドのDパックだけでは入りきらず、両手に持つことにな り、視覚障がい者のバス乗降で安全を確保しての誘導が大変だった。 (10)本人にこだわりが強く、説明を受け入れられない 11 ・帰る途中で毎回、缶コーヒーを購入するので、120 円を利用者が用意しているのですが、最近、作業中に 購入し、飲んでしまうので、お金がなくても、缶コーヒーを買いたがり、その度ヘルパーが立て替えるこ とになってしまいます。 ・外出し、帰宅する駅で路線図の前から動かなくなったり、いくら声かけしても、手を引いても動こうとし なくなった。こだわりの強い利用者で介助者があせればあせるほど頑なに拒むようになり、しばらく何も 言わず見守っていると、本人の気が済んだ時には、すんなり動いてくれたので、対応についても利用者本 人の性格についても情報を集めることが必要と感じました。 ・長く慣れ親しんだヘルパーより新しいヘルパーに変わる時に、事業所としてはやむを得ない事情にもかか わらず、とても激昂して、引きつぎの時にあばれられてしまった。 ・知的障害児の通学介助のとき、自分の意が通らないと、道路に寝そべり大声で泣き、停めてあるバイクの ヘルメットを投げつけたり、塀の上に飾られている品物をたたき落としたりする。やってはいけないこと を理解することができず、6年生くらいになると身体が大きく、頭を殴られて、やはり男性ヘルパーで身 体が大きな人でないと対処できないことを痛感。 ・こだわりが強く買物で”数”で購入される方がいます。いつも購入する安い物の在庫がなくなっている場 合、高額のものを同じ数購入される。保護者はしかたないと言いつつ別の店をまわるように言われるが、 こだわりで別の店に行こうとはしないで、大声を出すことをどこまでヘルパー任せにしているのか考えて しまう。 ・天候によって外出支援の行き先変更を余儀なくされる場合があり、事前確認が初回までにできていなかっ たので、急遽、家族と打ち合わせをした後、外出するということがありました。以後は必ず、事前確認を しています。②支援時間が不足のため、児童館で遊ぶ時間が少なくて満足できず、ヘルパーを叩いたり、 大声で騒いだため、少し落ちつくのを待ち、児童館の先生からも声をかけてもらい帰宅することができた 事例がありました。介護者(母)からは少し融通を効かせてよと言われ、困ったことがあります。 ・金銭面で問題になり、利用者が行きたいと思う場所にいけない場合がある。 ・遊園地の乗り物に乗りたいという要望があり、遊園地に行ったのですが、乗り物がリニューアルされてい て、身体的に乗れないとスタッフに断られ、利用者に説明するも納得されず体を揺さぶったり、蹴ったり - 28 - 暴れてしまう。 ・昼食を注文する時、ショーケースの見本を見て決めるが、偶然売り切れていたが、売り切れという意味を 理解できず、見本を指差し続け諦めさせるのに非常に苦労した。 ・中学・高校生の場合、気に入らないことや納得しないことがあると、外でおしっこをする。 ・アスペルガー症候群の障害児のケース。学校から帰宅後の友達との遊びを見守ることが基本で、他害やト ラブルを防止するよう努めているが、児童はヘルパーにあまり介入してほしくないという気持ち(友人へ のプライドもある)があったり、ときにはヘルパーへの嫌がらせでうっぷん晴らしをすることもある。母 親とのこまかな話し合い、認識の一致、決まりごとの取り決めなどが必要。 (11)ヘルパー調整が難しい依頼をされる 10 ・予定・行き先が決まっていて、時間も充分かと思われるサービスの依頼があっても、長時間一人のヘルパ ーの時間を利用者の希望に合わせることが困難。ヘルパーが足りない。契約していて要望に応えられない と、おこられてしまう。 ・利用者が潔癖ゆえに、こまかい指示があり、ヘルパーが続かない。 ・外出サービスの場合、利用者からの希望日が休日、もしくは毎月不定期な場合が多く、ヘルパー派遣の調 整が難しい場合がある。 ・お客に合うヘルパーが手配できず継続が難しい時の対応。相談はどこにしたらよいのか? ・毎日、短時間(0.5 時間など)での利用を希望される場合、ガイドヘルパーをアレンジできないことがあ った。 ・自分の思い込み、好き嫌いで、ヘルパーの交代を申し出てくる。朝晩の援助で週6日だと対応も難しい。 ・利用者がすべて子どもで、学童への送迎で短時間のため、また、当市は地域が広いため、利用者から急な 変更には対応しきれない時があり、利用者の方に他の事業所(併用している)に当って頂いたことがある。 ・どうしても、週末の依頼が多く、全員にコーディネートできない場合。 ・どのヘルパーが訪問しても定期的に苦情を出し、ヘルパーの交代を要望してくる。 ・キャンセルが多く、やってもらうことが当たり前の権利主義の方。 (12)サービス区分、量が適切でない 8 ・介護保険利用者で、通常の買い物同行と趣味的行動が多少混在しており、どちらのサービスに値するか判 断しがたい。しかも、視覚障害なのに身体なしの条件があり、仕事を依頼してきた介護支援専門員も支援 費のことをまったく理解していなかった。 ・全身性の発作がある(知的と重複)、知的障害が重く一人で安全を保てない方等の場合、2人介助が必要だ と思われても、2人介助の支援の許可が下りない。安全面とご本人の負担を考えると事業所の持ち出しで 2人介助をするが、事業としては成り立たない。しかし、重度だからこそ、日々のご家族の負担を考える と、支援は必要と考える。 ・1回のサービスで身体・家事・通院・移動を組み合わせて実施しているが、本人の希望通りの動きをすると、 どこからどこまでが「身体」といった区切りもつけられず。結果、毎月末に各形態とも時間内で収まるよう 帳尻合わせをすることとなってしまう。 ・居宅サービスと移動支援サービスを1回のサービスの中に混在し、外出先等で当日に決定されることが多 い。 ・1回のサービスで長時間のサービスを希望される。移動中に精神的に不安定となり、通行人に暴行しよう - 29 - としたり、器物を損壊しようとする。ヘルパー2人で対応したいが、認められなかった。 ・ 「身体介護を伴わない」利用者でも、ガイドしているときに求められれば、身体介護せざるを得ない。利用 者側の問題というよりは支給側の問題だが・・・。 ・通院や通学にも利用したいニーズが現場では多く、介護給付費の「通院等介護」や「乗降介助」への移行・ 切り替えについて市町村へ相談しているしだいですが、市町村によって移動支援の内容が違い、地域でサ ービスの差が見られ、今後改善が必要だと思っています(地域で独自よりは、国でサービスの最低ラインは 定めてもよいかと思います)。 ・支給量いっぱいで利用されている方が多い。やむを得ない事情であっても延長できない。 (12)セクハラに関すること 8 ・男性の方で意味もなく若い女性ヘルパーを指名してくる。 ・中年の身体障害者の方で、若い女性のヘルパーを強く希望される方がいた。ヘルパーを交代するときに少 し年上の女性だったというだけで、「話が違う」とクレームの電話を入れてきた。「ヘルパーは、ホステス ではない。あなたの生活を守っていく者だ」と、幾度も説得し、ようやくご理解頂けた。こういったヘル パーへの勘違いは介護の分野でも同じこと。あくまでも清く、正しく援助を実施していく旨は、利用者の 方に分かって頂きたいものだ。 ・女性ヘルパーへのセクハラ行為(体を触ったり、胸を触ったりする行為)があったため、男性ヘルパーへ 対応を変更しますと伝えたところ、 「ガイド中は、どうしても体を触らないといけないだろう。EVの中は、 狭いのでどうしても体があたってしまう。誰がそんなことを言っているんだ?触られたと言っているヘル パーを教えろ!!まだ説明も何も受けてないぞ!!セクハラを受けたという女性ヘルパーの名前を教え ろ!ガイドヘルパーの変更を決定した責任者は誰だ?」と激怒。また後で説明すると言って電話を切った が、本人はヘルパー変更の件を納得していない様子。 ・AVビデオをみせたがる。ヘルパーの入らない時間に風俗嬢を呼び、その経過をヘルパーに話したがる。 ・外出中、女性ヘルパーに対し性的な話をすることがあるが、会話の中の一環として受け流す等の対応をし ている。もし、話がひどくなる場合は必ず事務所に連絡頂くようにしている。 ・セクハラ的なことを言ったり、室内での作業を依頼してくる。 ・利用者(視覚障害・男性)がヘルパー(女性)にセクハラめいた話をしたり、不必要に身体を寄せてきたりする。 同性ヘルパーに代えてみたが、気に入らず。女性のヘルパーの担当を強く希望する。 ・視覚障害者(男性)より異性のヘルパーについてはセクハラになりかねないので、同性ヘルパーを希望(ヘ ルパーの腕をつかむので、間違えて胸を触る可能性があるとのこと) 。 (14)利用者とヘルパーが直接やりとりをしてしまう 7 ・時間変更・行先の変更等、事業所をとおさずにヘルパーと直接やりとりをしているケースがあった。事業 所は計画している場所へ行っていると思っているので、トラブルがあった際に変更を把握しておらず、対 応が難しい。 ・事業所やコーディネーターを通さないで、直接ヘルパーと時間の変更や移動内容を決めてしまうことがあ る。 ・ヘルパーと個人的に連絡をとって依頼する。利用者からのサービス依頼に対して、ヘルパーの調整は指名 制ではなく希望制を取っているが、ヘルパーの希望が通らないと納得しない利用者がいるため、調整が困 難になることが多々ある。 - 30 - ・ガイドと勝手に次回の外出を約束し、事業所に連絡がない。 ・ヘルパーと直接連絡をとるために連絡先を知りたがる。 ・サービス依頼の連絡を事業所に通さず、ヘルパーと直接連絡のやりとりをしてしまい、事業所が把握する ことができなかった。そのヘルパーに別の利用者のサービスを組んだ後に、このような報告(直接連絡し たこと)を受けたので、再度ヘルパーの手配に追われた。 ・直接ヘルパーに依頼する方がいる。特定のヘルパーの方を抱えこもうとしたり、車の利用など、無理に頼 もうとする。 (14)本人の思いとの食い違い 7 ・視覚障害の方のふれあい入浴(お風呂屋さん)への移動。最初は送り迎えのサービスがまわりのお客さま から入浴中見守ってほしい、また一緒に入浴してほしいとの声があったが、本人はそのことを望まず、結 果的には説得し、デイの入浴サービスを受けている(入浴ガイドヘルパーが共に入浴)。 ・野球観戦での利用が入った際に、その利用者は足が悪く、支えながら時間をかけて階段を登り降りする必 要があり、ヘルパーが帰りは人で混雑しない内に延長戦になっても切り上げるよう促したが、本人は最後 まで見たいと譲れず、終電ギリギリの帰りになってしまうということがあった。そのことについて、家族 もすぐには理解していただけなかった。 ・外出時、リハビリパンツの使用をすすめるが、 「大丈夫」と拒否され、外出先で尿失禁を繰り返された。く つや車いすまで汚れてしまい、ご本人も不潔な状態で過ごすことになってしまった上、タクシーにも「も う乗せない」と怒鳴られた。 ・とても神経質な利用者で、ヘルパーの何気ない一言をとても気にする。その一言のせいでヘルパーの交代 を要求される。一度、そう思い込んでしまったら、修復は不可能なので、ヘルパーを交代せざるをえない。 たとえば、夏の暑い日の外出時、ヘルパーが「暑い」と言った。自分としては「暑い中、外出して申し訳 ないと思っているのに、暑い、暑いと言われたから、もう頼みたくない」等、一方的に自分の要求を伝え てくる。 ・視覚障害者のガイドヘルプで、本人が乗りたい電車があるのだが、時間的には急がないと間に合わない。 本人は大丈夫と言いはるので、しかたなく急いで行ったが、危なかった旨を記録に残した。家族がそれを 読んで本人に注意をした。本人はヘルパーが記録したことで家族に知れたことを怒り、事務所に苦情とし て言ってきた。 ・サービスの帰りに買い物を希望する。高額な物を希望する時もあり、本人の希望に沿えない時の対応が難 しい。 ・暑い日にも関わらず、フリースを着ている。歩くとさらに暑くなるので、1 枚脱いで行くようお話しする が「大丈夫」を繰り返すため、そのまま外出するとやはり額から大粒の汗を流しているが、それでも「大 丈夫」を繰り返す。汗のみ拭く。帰宅後、水分補給もすすめるが、「大丈夫」。家族に水分補給をすすめ、 やっと本人も水分補給を行なう。 (16)長時間の移動(ガイドヘルパーの体調が心配) 6 ・視覚障害、車いす利用の方で、長時間、休憩もとらずに歩き続け、ヘルパーが疲れきっている状態。ご本 人にも水分補給を促すが、拒否があり、歩くことを求めるため、ヘルパーも水分補給ができないでいる。 また、外出先も行く順番がバラバラで、行っては戻りをくり返すことが多い。外出前に、その日の用事や 買い物の内容等を確認するが、途中で思い出すということが多いので、急な行き先の変更等も多く、ヘル - 31 - パーが困っている。 ・2時間のサービスの中で、1 時間以上を利用者と共に歩く。家族の希望だが、ヘルパー側の体力・体調面 が気になる(真夏でも同じ歩く内容である) 。 ・バスやJRの利用を嫌い、区内の移動に関しては本来交通機関の利用が必要な距離でも、車いすで移動す るため、長時間の移動になる。 ・炎天下でも車いすで一日中外出する。 ・家族でお出かけの時にパニックを起こされては困る。動かなくなるから、いつも車で移動していると言い ヘルパーが入った時は無理な距離を時間内で歩いてくださいと求められる。 ・体力があり活発に歩き回る男の子なので、女性ヘルパーが担当するときは休みもとれず、夏の暑い日など は疲れきってしまう。 (17)サービス中に延長を頼まれる 5 ・サービス時間の延長・サービス内容が時間内で多くなっていく。 ・伝えたら、断れないヘルパーさんに時間の延長を介護時間内にたのむ。こちらから「そのようなことはし ないでください」と言っても、聞く耳をもたず、他の事業所に悪口を言っている。 ・15 分位の延長だと援助時間内とみなされるのを知っていて、毎回 15 分オーバーすることをわかりながら 帰り際に頼む。 ・遠方の外出の場合、時間オーバーすることが多いが、利用者はどうしても行きたい(サービス残業が多く なる)。 ・夫婦とも障害をもったお宅で、サービス終了間際に必ず新たな仕事を要求され、毎回5~10 分のオーバー はあたりまえで、ヘルパーから苦情が多々出ていた。本人、家族にも伝えるが改善しない。そのため、ヘ ルパーにサービス終了 15 分前ぐらいから「他に何かありませんか?」と声かけしてもらい、少しよくなっ た。 (17)視覚障害の利用者とのトラブル、困ったこと 5 ・中途障害者の方が白杖を持つのを嫌がるので、ガイドと2人で折りたたんだ白杖をバトンのように持って 歩くことにした。 ・友人との待ち合わせなどがあると、友人も視覚障害者であり、数名のガイドを一人で担うことになったな ど。 ・外出先で、利用者の友人たちと合流した。友人3人も視覚障害者であったが、ガイドヘルパーの利用はな く、単独行動だった。移動時に利用者の肩に友人3人が連なってのガイドになり、不安であった。依頼申 し込み時には、友人のことは何も知らされず、当日、現場で知った。断れず、ガイドをしたが、何かあっ たときの責任は誰にあるのか。 ・複数の利用者が集まる会議やサークル活動での依頼で、係の担当をしている利用者についた場合に、現場 で通常の移動支援業務の他に頼まれる事柄がある。 ・実績記録票の利用者確認印の欄にガイドヘルパーが利用者に頼まれ、印鑑を押したが、後日、利用者から ガイドヘルパーが勝手に他の書類にも印鑑を押していたなどと苦情が寄せられた。目が見えない方々に印 鑑を押していただく方法は、認知症の方などには十分な注意をしなくてはならない。 (17)事業所の持ち出しが多い依頼 5 - 32 - ・自宅から成田など遠い場所までの移動支援を頼まれる(片道だけ) 。年月予定が定まらない日程で、調整を 依頼される。 ・遠くの場所まで介助で行き、時間がないのでここで終了と言われる (あとは家族対応するのでと言われ た) 。家族の信頼を得るまでに思ったより時間が必要。 ・交通の不便な所での 30 分・1時間のサービス。ヘルパーの時間効率が極端に悪い。30 分のサービスに往 復3時間かかることもある。 ・家→目的地、目的地→家など、片道の依頼が多い。その距離が長い程、ヘルパーの移動時間がかかる。そ の時間まで保険者に報酬を求められないので、事業所・ヘルパーとも損をしていることが多い。 ・遠隔地への往復のガイドを希望しながら、目的地まで行き、そこで終了にしてしまう。 (17)ヘルパーに個人的なことを聞いてくる 5 ・訪問したヘルパーのことを根掘り葉掘り聞きたがり、それを別の人にペラペラおしゃべりをする。 ・個人の携帯番号は教えないという事業所ルールがあるが、利用者からしつこく聞かれた。 ・ガイドヘルパーの個人的なこと、他の利用者のことを聞きたがる。 ・個人的なことを聞いてくる。 ・視覚障害の利用者がヘルパーの私的なことを知りたがる。季節の商品等の情報提供はするが、家族の個人 的な話はできないと伝える。コミュニケーションは別の方法でとりたいと思うが、親近感を求めているよ うに感じる。 (21)利用者が家族とヘルパーに見せる姿が違う 4 ・全身性障害の若い女性の利用者。外出時の装具が可愛くないので、通常の靴で外出を希望された。外出時、 トイレ介助で立位保持ができず大変な思いをした。それ以降は、安全を考え装具を着けるようにした。家 族は装具を着けなくても立てると言われる(本人はつらそうだが、見た目だけで気にされていないよう)。 ・家族が指示する場合とヘルパーが指示する場合で、指示の通り方がかなり違う利用者がいて、家族からサ ービスを依頼された時に、家族が対応したときの所要時間で依頼されてしまい、ヘルパーが対応した場合 に多くの時間がかかってしまうことをなかなか納得して頂けないことがある。 ・学校から学童保育クラブまでの送りの際、一人で帰りたいと途中で座り込みをしたり、ヘルパーに暴言を 吐き、雨の日は傘を持ちたくないと傘でヘルパーを殴ったり停まっている車をたたこうとしたり、水たま りに落ちたタオルでヘルパーの顔面を殴る、途中で民家に入り込み、住人に注意を受けるなどの行為を行 い、ヘルパーが注意をすると、より一層暴言が強まり動かなくなるなどで時間をオーバーしてしまう。母 親と一緒の時は落ち着いており、もじもじと照れるしぐさを見せる。 ・利用者の様子は、保護者といる時とヘルパーのいる時とでは違う場合がある。それを保護者が理解できず、 苦情を言ってくる。 (21)事前情報が少ない 4 ・ケア上の注意点(こだわり、パニックなどの問題行動)について、なかなか聞き取りが困難。家族も言い たくない場合や、あまり問題視していない場合があった。 ・身体状態の把握が難しい(情報がないため)。 ・他害傾向のあることを保護者がアセスメントシートに記入しなかったために、サービス提供中にすれちが った男性になぐりかかり、トラブルになった。 - 33 - ・家族からの情報の提供が少ないため、状況がつかみづらい。 (23)特定のヘルパーだけを希望する 3 ・同じ利用者の所に数人のヘルパーが入っている場合、一人の人だけに入浴・外出介助をお願いしたいと希 望。サービス内容を同一にしたいが無理を求めてくる。 ・人気のあるヘルパー希望の利用者に多く、一度気に入られた場合、他の人をコーディネートしても、その 人がよかった等クレームで戻りになる場合がある。急な依頼で、○○ヘルパーでと事前に家族に連絡を取 ると、○○ヘルパーではなくお気に入りのヘルパーでないことでキャンセルになった。 ・特定のヘルパーとしか外出をしたがらない。 (23)依頼された時間より早く終わってしまう 3 ・家族の外出のため、長時間の依頼がくるが、行き先など計画されておらず、あいまいに近所一周や電車、 山手線一周など言われても、予定の時間までかなりあまってしまい、公園や図書館などで、時間までとい うのが多い。 ・長時間の外出だが、利用者は帰りたがっているが、帰宅できず。家のまわりを何周もした。 ・予定時間より早く帰宅。家族は時間までちゃんと過ごしてほしいと希望があった。その際、ヘルパーが事 前に連絡をしていなかったこともあると思うが、利用者が早い帰宅を求める時の対応。家族の理解。 (25)ヘルパー不足で同性介護ができない 2 ・男性の利用者で常に目を離すことができない場合、ロングのサービス内容にて外出する際は、男性職員に 対応をお願いしています。女性ヘルパーですと、トイレへ行く際に利用者と一緒に入ることができないな どの不便さもあるためです。男性に対応していただけるのは助かるのですが、男性ヘルパーは少人数しか いませんので、どうしても利用者の希望されたサービスを行うことができないことがあるので、困ってい ます。 ・なるべく同性の組み合わせを考えているが、どうしても男性ヘルパーが少ないことから男性利用者(中学 生)に女性ヘルパーがつくことがあるが、長時間遠出をした場合一番困るのはトイレの問題。利用者はオ ムツ使用(遠出の外出の際)だが、女性ヘルパーが所用を足す時は、まわりの人に事情を説明して一時利 用者を見てもらうことがある。 特に問題はない 7 ・事前打ち合わせに時間をかけるため、今のところ問題は起きていない。 ・事前に援助内容は決めており、援助に伺っている。家族も協力的であるため、現在、困った事例はござい ません。 ・各々の利用者に固定のヘルパーが入っていて、利用者からの信頼もあつく、無理な希望等もないため、困 った事例はありません。 ・事前の計画で時間を決めているため、無理な予定を希望されることはありません。 ・特に大きく困った事例、現在なし。 ・現在のところ、問題なく提供させていただいています。 ・現在は通園の送迎なので、特に問題ありません。 - 34 - 2.ガイドヘルパー側の問題で困った事例(回答数 176 件) 記載内容 件数 (1)ヘルパーの考え、やり方を押しつける。 48 (2)事業所のルールを守らない(報告しない、欠勤等) 23 (3)話しすぎるヘルパー 15 (4)事業所を通さずやりとりしてしまう 11 (5)公私混同 10 (5)準備不足 10 (7)障害理解や支援技術に関わる問題 9 (8)守秘義務を守らない 8 (9)ヘルパーの体力・健康問題 6 (9)業務への心構え・役割への自覚不足 6 (11)業務に専念していない 5 (11)人手不足によるもの 5 (11)依頼を選り好みする 5 (11)利用者に合った対応の仕方がわからない 5 (11)ヘルパーの経験不足による不安・失敗 5 (11)柔軟性に欠ける 5 (17)利用者・家族とのコミュニケーション不足 4 (18)ヘルパーが判断してしまう 3 (18)利用者・家族のとらえ方で苦情になった例 3 (20)ヘルパーの連携がうまくいかない 2 (20)忘れ物をしてしまう 2 (20)相性が悪い 2 (23)問題なし 6 (1)ヘルパーの考え、やり方を押し付ける 48 ・考え方や意見を押しつけてしまう事例が多い。利用者希望、支援方針を繰り返し伝えるが、独自の考え方 をつらぬいてしまう。 ・視覚障害の利用者の方に対して、洋服などアレも汚い、コレも汚いと、早く替えたほうがよいと言い、ヘ ルパーは本人の意識の中では正しいと思ったから言ったようだが、利用者はそれがとても傷つく言葉であ り、怒りを覚える言葉だったそうです。それ以降、そのガイドヘルパーではイヤだと言い、その人以外に してほしいとガイドの依頼時に言われる。 ・相手に合わせることができない。主導権をにぎってしまうヘルパーがいて、利用者の意思がないがしろに なってしまう。 ・ヘルパー本位でしっかりとコミュニケーションをとらず、実施内容の確認を取らず、勝手に行ってしまう。 ヘルパーが自分のやり方を押しつけてしまう。 ・面倒見のよいヘルパーなのですが、困っているだろうと思う気持ちが強く、利用者にとっては押しつけの ようになってしまう。話をした当時は少し直るが、また、同じようになる。 - 35 - ・知的障がいの利用者と外出の際、本人が行く場所にとても迷っていたため、ヘルパー自身が自分の意向で 行きたい場所を勧めた。本人が了承してくれたので、ヘルパーとしては満足してくれたと解釈した。しか し、後日本人より「ヘルパーさんに行きたくない所に連れていかれた」と不満の電話があった。 ・生活面で本人や家族に助言・指導しているつもりだが、口調が強すぎて押しつけになってしまったことがあ る。 ・自分の考えで利用者を否定してしまう。 ・利用者の話を聞かずヘルパーのペースになってしまい、利用者が見たいものを見れないと苦情があった。 ・お年寄りのヘルパー経験の長い方は「こうあるべき」が先にたってしまい、利用者中心のガイドが苦手の ようで、よくパンチをくらう。 ・利用者のやり方をなかなか受け入れられないヘルパー。 ・行き方、やり方を利用者とガイドで話をしているうちに、言い合いになってしまう。 ・利用者のやり方を否定して、自分の考えを押しつけるなど。 ・経験豊富なヘルパーで、利用者にも受け入れられているが、自分の中の定規で障害や仕事について見てし まうことがあり、自己の観点のままに仕事をしてしまうことがあり、それが苦情につながる場合もあった。 ・ベテランのヘルパーで、経験も知識も豊富でとても頼りになるのですが、それだけに、家族や利用者に意 見することが多く、また言い方もきついので誤解を受けやすい。また時々、利用者のことを思うあまり、 家族との関係に必要以上に立ち入ってしまい、家族より苦情を頂くことがある。ヘルパーの気持ちもよく わかるが、ヘルパーの立場をわきまえるように伝えている。 ・ベテランヘルパーにありがちなことだと思うが、今までの経験から楽な移乗の仕方や、その他いろいろな 助言を利用者にしてしまい、事務所に苦情が入ることがある。ヘルパーにはある程度の助言は必要だが、 利用者が今まで続けてきたやり方を否定するような言い方は決してしないように指示しています。 ・ガイドと外出時、昼食を一緒にしたが、自分の食べた代金を利用者が払わなければいけないのかと連絡あ り。ガイドに聞いてみると、今まで行なっている利用者はみな出してくれているとの返事。ガイドは昼食 代を出してもらうのが当然と思っている。いろいろな利用者がいるので、自分で食べた分は支払うよう伝 える。 ・独善的なガイドになってしまう。利用者の希望をくみ取れず、ヘルパーの希望のルートにしてしまう。 ・良かれと思って、利用者にクリスマスプレゼントを渡したが、家族には伝えなかったため、本人から言い だせなくなってしまった。 ・自分のペースで進行してしまうヘルパーで、利用者がそれを“よし”としてくださっていればよいのです が、そうでない場合、利用者や保護者からクレームがくる。 ・ヘルパーが自分の知り合いの書いた本(障害者の書いた本)を利用者の母親に贈ってしまった。利用者から 苦情はないが、相手の意向も聞かずに渡してしまった。 ・記載例とまったく同じようなことを聞いた時もあり、そのガイドに直接利用者から苦情を伝える。 ・記載例にあるような同様の事例あり。 ・記載例と同様のことがある。 ・利用者が好きで食べているパンを援助前に購入し、違った種類のパンもあるからと買って行き、すすめて いた。注意をしたが、同じようなことを他の利用者のところでもしていた。 ・明るくバリバリと仕事をしているヘルパーで、知的障害のある子の車いす移動の援助。 「私はずっと話しか け続けている」 「ダメな時はダメと言う」と自信満々。ある時母親から、自分の都合で動いていると苦情が あり、話を聞いても、自分はこんなにやっていると、なかなか話がかみ合わない。今も2、3件のケース - 36 - で出ている。 ・利用者の希望をきかないで、楽な道で帰ってしまった。利用者に説明しないで、早く帰ってしまった。 ・利用者の思いをくみ取るのではなく、自分の考えや自分のよいと思った事柄を利用者に押しつけようとす る。例えば、健康によいとの理由で、利用者は歩きたくないのに、歩くことを強要したり、エレベーター やエスカレーターを利用させず、階段を利用させようとしたりする。ガイドは利用者の健康面のことを考 えてそうしているとのことであるが、利用者としては大きなお世話と取られていることがある。 「他の人は 歩いている」等と言い、他の利用者と比較したりする。 ・知的障害のサービスでのことですが、ヘルパーから見て「できること」と判断して行わせたことが、適切 でなかったと家族から言われた。家族は、本人ができないことが多いと思っているので、話のすりあわせ をするのに時間がかかった。 ・新人ガイドヘルパーで、利用者から「研修会でこうやって習ってきた」と、利用者の希望するスタイルの ガイド方法ではなく、ガイドヘルパーの望む方法になってしまった。 ・ヘルパーの時間を利用者へ押しつけてしまうことがある。利用者側からの依頼で長い時間はよいのだが、 ヘルパーから長時間やらせてくださいでは……。 ・利用者の立場でなくヘルパーの立場で行動してしまい、利用者が十分理解できていない場においてしまう。 ・自分の子どもと同じぐらいの年齢なため、のめりこんでしまい、親への批判を言い出してしまう。 ・ヘルパーの価値観を押しつける場合があった。知的障害の児童の送迎の援助でヘルパー(女性)が行ってい たが、言うことを聞かないため、叱りつけてしまうことが多々あり、利用者よりヘルパー変更してほしい との連絡を受ける。ヘルパーに聞いたところ、 「どうしても自分の子どものように見てしまい、つい…」と のこと。ヘルパーは利用者の希望通り変更した。 ・自分が資格をとるために学習したことを利用者におしつける。 ・自分の思いを主張しすぎて、利用者を混乱させる。 ・ヘルパーの都合で時間や行先等を決めている。 ・利用者の家族に本人を甘やかしすぎと直接電話した。また、本人にも自分でやりなさいと直接話し、本人 も少し傷つき、外に出たがらない様子。 ・同じ利用者と付き合いが長くなり過ぎ、なれなれしくなったり、ヘルパーの思いを強く押しつけてしまう ことがある。 ・行き方、乗り物等、利用者の決めていることに対して、自分(ヘルパー)の考えを押し通す。ポイントカ ードをもらった方がよいとか、袋は2重にした方がよいとか等。よい病院があるからと行き先を変更した りする。 ・利用者に「こっちの病院がよい」と勧めたり、親切心から一人暮らしの方に、食べ物等をあげたりして、 逆に利用者の負担になる例。 ・自分(ヘルパー側)の意見・考え方を押しつけて苦情があり、ヘルパー交代がありました。 ・経験があるヘルパーだが、自分の意見ややり方を利用者に強く押しつけてしまい苦情が何度も出ている。 そのたび、話し合いは行っている。新しいお宅に派遣するようにしている。最近は落ち着いている。 ・自分の価値観や思い込みで判断してしまう。 ・やってあげる感が強い人。日常の生活のサポートなので、いつでもありがとうと出てくるわけではないが、 ありがとうと言われない、感謝された気がしないなど、自分の望みにならない。相手のせいにして苦情も 出てくるし、利用者からも苦情が出てくる。 ・指導的な関わり方をするヘルパー。 - 37 - ・教育的になりすぎるヘルパーがいる。 ・考え方や意見をヘルパーは押しつけているつもりはまったくないが、話し方、態度等で理解されず、コミ ュニケーション不足からクレームになることも。以前から知り合っていれば“性格”も含め、違和感はな いのだが…。時々は事業所内研修で各自“心”の状態とケアの質を振り返ることも必要。 (2)事業所のルールを守らない(報告しない、欠勤等) 23 ・移動の際、ヘルパーの乗って来た自転車に乗せて目的地まで向かってしまうことがあった。ヘルパーに話 を聞くと、児童に自転車で来たことを伝えると乗りたがったため、つい乗せてしまったとの話だった。た とえそのような理由でも、危険が伴うので絶対に乗せてはいけないことと、時間がかかっても徒歩で移動 していただけるよう再度話した。 ・電車が遅れて、時間に遅れてしまったことがある。それを何回かしてしまい、苦情が出ることもある。 ・報告がない(遅延したとき、当日内容の変更をしたときなど) 。当日キャンセル。 ・問題が起きた時にヘルパーが自己処理してしまい、家族や責任者に報告をあげなかったこと。 ・事業所やコーディネーターに利用者の状況や活動の内容について報告をくれない場合があり、利用者の状 況をコーディネーターが把握仕切れないケースがある。利用者に対しての思い入れが強くなりすぎ、自分 の利用者であると思い込み行動してしまう。 ・緊急連絡用に個人情報を担当ヘルパーに伝えるのだが、それを使って、お手紙や電話をしたりする。 ・活動開始時間に連絡なく遅刻する、また、早目に入ってしまう等。 ・遅刻。依頼したサービスを忘れる。 ・遅刻をするヘルパーがいる(予定確認ミス)。 ・ヘルパーが事業所内のことを利用者に話をしてしまい、混乱が生じた。 ・サービス中、急遽での対応の際、ヘルパーの独断でサービスしてしまうケースがありました(前事業所で のケース) 。 ・視覚障害者のガイドヘルパーが時間を水増しして記録することが続いた。 ・ヘルプ中、利用者が近所の植木鉢を割ってしまった。事務所に報告する前に弁償していて、利用者の家族 も知らなかった。 ・物品の授受。 ・事業所のルールや注意事項を守れない人がいた。移動支援中に自分の車に利用者を乗せて移動してしまっ た、自分のお金で利用者に物を買って食べさせてしまった、援助予定が入っていても自分の余暇活動の都 合で平気で休む、援助日時以外のプライベートな時間に利用者に会おうとする。このようなことが起きた ときに何度注意しても、理解せずにルール違反を繰り返す等、一般常識が通用しないヘルパーがいた。 ・同じ利用者に対して、別々のヘルパーではあるが、無断欠勤や遅刻がつづき、ご迷惑をおかけした。 ・事業所に報告しなければならないような活動中の出来事を事業所に報告せず、後日、利用者の保護者より 注意を受ける。 ・外出時間が遅くなるのに家族に連絡を入れない、また反対に予定の時間よりも、早く帰る旨の連絡をきち んと入れないケース→苦情あり。 ・サービス提供の範囲を事前に伝えてあるにも関わらず、同情で業務外に関しても行ってしまう(請求して くる)。 ・ヘルパーが独断で行き先を変更し、家族・事務所に事後報告が入る。 ・体調不良などで急にサービスに入れなくなってしまったり、前もって日時・場所を教えているのに遅れてし - 38 - まったり、忘れてしまったり。 ・お願いした介護の場所にいず、連絡をすると頼まれていないと言うが、実は頼んでいたということが同じ ヘルパーに何度もあった。 ・経験のあるヘルパーで、仕事もてきぱきとこなすが、時間にルーズなので、利用者を混乱させてしまうこ とがある。 (3)話しすぎるヘルパー 15 ・言葉づかいがきつい。利用者の話を最後まで聞かず、自分が喋ってしまう。あまりにもフレンドリーな話 し方になる(すべて視覚障害の方に対して) 。表情が見えないので、余計不愉快と苦情があった(若いヘル パー)。 ・自分のプライベートを話したり、相談を持ちかけてしまう。 ・利用者に対して話をしすぎるので、うるさいと利用者側から事務所に連絡がくる。 ・経験のあるヘルパーだが、自分の身の上話や悩みごとなどを利用者に話し、相談する。利用者も当初は話 を聞いてくださったようだが、最近は時折苦情が出るようになる。ヘルパー交代の話も出したが、慣れて きてもいるため、何も話さなくてよいと言われる。 ・自分の身の上話や事業所の話をしすぎるヘルパーさん。 ・歩行時にガイドヘルパーが声をかけすぎ、利用者から帰宅すると疲れるとの苦情があった。 ・話し上手だが、しゃべりすぎて、利用者の家族がうんざりしている。 ・独居で未婚の男性、筋力が弱く高齢、歩行困難な方の車いす外出介助。それを介助しているのは妻子がい る男性ヘルパー。その人のサービス中、毎回自分の家庭の話や自慢話をしていたヘルパー。相手を楽しま せる家族愛を伝えたと、ヘルパー的には良心で行っていた動きですが、相手の心情は複雑。むしろ逆効果 になり、そのヘルパーは二度とその利用者の元へ行けなくなった。 ・利用者の話を聞かなくてはいけないのに、慣れてくると自分のことばかり話すヘルパーがいます(年配ヘ ルパーが多いようですが) 。性格的なもの、自分ではまったく気がつかないヘルパーもいるので、注意くら いで直らない場合は交代している。 ・ヘルパーが利用者に自分のことを話し、相談したりということがあり、結局そのうち、いろいろ言われる からと、サービスに入りにくくなってしまった。 ・利用者の話でなく、自分のやっている他のことを話しすぎ、嫌がられる。 ・自分のプライベートを話しすぎるヘルパーがいる。 ・以前に家族との話が長くて実際のガイドの時間が短い、家庭の話をしていやがられた。 ・利用者が求めている情報以外を伝えたとのことで、苦情あり。 ・利用者から聞きすぎるのとは反対にヘルパー自身のプライベートな部分を多く話しすぎて、こんなことま で話されていましたと逆に言われてしまったことがあります。 (4)事業所を通さず、ガイドが利用者(家族)とやりとりしてしまう 11 ・「仕事をください」と直接利用者に依頼する。 ・利用者と懇意になるため、事業所をまったく通さず、ガイドの予定を立て、サービスを行ってしまう。利 用者、ヘルパーに何度も説明するも、事業所を通すと面倒、対応力が遅い等のお小言がでる。サービス計 画・請求管理のうえでも繰り返しお願いを続けている。 ・親とヘルパーが長年の関わりがあるため親密になり、個人的に物事を行なったり、すすめてしまい、把握 - 39 - ができない。発覚が事後になる。 ・事業所を通さずに利用者のプライバシーに立ち入ってしまい、結果的にヘルパーと利用者及び家族との関 係がぎくしゃくしてしまった。 ・事務所に連絡なしにケアの日や時間を変更する。 ・ (ヘルパーの調整が指名制ではなく、希望制をとっていることを前提として)ヘルパーが直接利用者とサー ビス提供について約束しているケースがあった。事業所としては指名制ではなく、希望としてヘルパーの 希望をもらっているため、2人の利用者から同じ日に同じヘルパーで希望が重なることがある(ヘルパー の調整は先着順ではない) 。この場合、双方の利用者に連絡を取り、希望が重なっているので譲っていただ くことにはなるが、直接ヘルパーと一方の利用者が約束していることを事業所は知らないので利用者とも めることがあった。このケースだと利用者とヘルパーの信頼関係が崩れてしまうことがあり、その後はそ の利用者に対してそのヘルパーの調整を見送ることにもつながってしまう。 ・ヘルパーの予定を利用者に言い、事務所に連絡なく時間を変更してしまった。少々の時間変更でも必ず事 務所に連絡を入れるよう常に指導している。 ・連絡先を教えないことを徹底しているにも関わらず、家族や利用者と交換し、やり取りをしてしまう。 ・ガイドヘルパーが自分の都合で待ち合わせ時間場所などを利用者と勝手に決めてしまう。 ・利用者と次回の外出等の約束をし、事業所に連絡がない。 ・ヘルパーと利用者が直接、日時の調整や内容の調整を行ってしまう。 (5)公私混同 10 ・一緒に外出中、自分の買い物をしてしまう。外出先での飲酒、喫煙。 ・利用者と仲良くなりすぎてしまい、お互いにメールアドレスを交換。プライベートでも、利用者からメー ルが来るようになり、困ったという訴えがヘルパーよりありました。基本的に公私混同してしまうので、 ヘルパーと利用者との連絡先の交換は禁止していますが、ついついそのヘルパーは利用者に肩入れしすぎ てしまうみたいで、そのようなトラブルを何度かおこしてしまい、稼動を依頼するのが難しくなってしま ったことがあります。 ・個人的な仕事、例えば、電話番号を教える。または何か困ったことがあったら来ますと言う等。 ・利用者と仲良くなりすぎて、帰宅後、夕食、お酒などをいただいている。 ・ガイドヘルプ中にヘルパーの私物の食べ物を利用者に与える。注意してもなかなか改めない。 ・利用者にプライベートなことを聞きすぎる。 ・ガイドヘルパーと利用者との付き合いが長くなってきて、プライベートなところでも関わるようになって きてしまった。ガイドヘルパーと利用者両者に説明を行い、改善中である。別のガイドヘルパーにシフト してみている。 ・プライベートな問題等を聞くこと。話題を増やすために家庭内のことなどを聞いて迷惑をかける。 ・熱意のあまりヘルパーの線を越えた発言や言動があるときは、ヘルパーと話し合い、利用者に誠実に対応 して理解してもらうよう説明している。 ・ヘルパーが仕事というよりボランティアという感覚になりやすい。利用者と私的に付き合ってしまう。 (5)準備不足(特に行き方について) 10 ・新規の活動のときは下調べをしガイドにつなげるところを知っている場所だからとガイドをしたが、集合 時間ぎりぎりで、利用者に不安を与えてしまった。 - 40 - ・道をよく知らない。店内の案内が上手くない。知りたいことを伝えてもらえない。あらかじめ出先の下調 べをしてほしい。乗り物を利用する際の手順がもたもたして時間がかかるなど。見えない人に伝える方法 の未熟さを指摘されることがある。 ・担当ヘルパーが道に迷った時に利用者に不安をいだかしてしまい、苦情を受けた。 ・目的地への道を迷ったり、間違えたりする。事前の確認不足。 ・事前の情報不足(自宅の下見・交通機関) 。 ・ヘルパーが下準備できてなく、利用者にまかせてしまい、不満が残ってしまった。 ・ガイドヘルパーの勘違いで、バス停を1つ先で降りてしまい、利用者から歩き疲れたと苦情があった。 ・電車の乗り換え等、ある程度調べていくが、実際に行ってみるとわからなくなってしまい、困ったことが ある。 ・外出時、外出先のリサーチ不足で、まごまごしてしまうことがあります。地下鉄の出口がわからなくなり、 目的地まで着くのに時間がかかった。バス時刻をよく確認せず乗りそこねてしまった。目的地までの近道 をよく調べておかなくて、少し遠まわりをしてしまった→大いに反省。利用者が詳しく調べてくれる場合 もあります。助かりますが、やはりこちらでもよく調べておかねばと思います。 ・依頼した利用者の情報を自分から求めてこず、用意されているケースファイル、手順書も見ない。 (7)障害理解や支援技術に関わる問題 9 ・理解が足りない。 ・スキル不足。 ・視覚障害の利用者は以前飲食店で騙された経験があり、それ以来5千円札は避け、千円か1万円札にして ほしいと言われていた。しかし、買い物のときに、5千円札のおつりを受け取ってきたりと、ウッカリミ スが何度となくあった。 ・基本的な援助動作(外出時の要点)を忘れてしまい、自己流のやり方になってしまう。 ・利用者はある程度、意思表示できるのに、ヘルパーがその返事を待っていられずに意思に反した援助をし てしまい、利用者との関係が悪くなってしまったことがあります。 ・利用者の変化に気づかず、無理にトイレ誘導してしまうことがあります。 ・1対1で付き添っているのに、利用者を見失って行方不明にさせてしまう。事務所の近くなら応援で探し に行けるが、遠くに外出していたときは困った。 ・お金の管理で、バス等に乗り、行きと帰りの運賃が運転手により変わり、報告のときに家族の方に不信感 をもたれたりする。 ・知的:本人の行きたいところを回っていると、帰宅時間に遅れてしまうことがある(延長している) 。 (8)守秘義務を守らない 8 ・ヘルパーが移動中に他の利用者の個人情報を話しかけてくるという苦情があった。 ・親子で利用されている方で、長男はヘルパー利用を家族に知られたくないという意向がある。母親が足を 負傷されたが、詳細不明だったので、ヘルパーが無意識に長男に状況を聞いてしまった。 「母と自分は別だ から。あとで他の者が連絡すると思う」ときっぱりと断わられ、少々ご立腹だった。 ・同じ利用者を知るガイドヘルパー同士の中で、個人情報が話されていることがある。 ・一人の利用者のサービスに数人のヘルパーが関わったとき、一人のヘルパーが、あの人はと他のヘルパー の悪口、また、プライベートなことなどを利用者に話してしまう。自分を強調して、私が一番のヘルパー - 41 - だと思わせるような言動を押しつける。 ・他の利用者の話をしたり、他のガイドヘルパーのことなどを話したりしている。 ・ガイド同士や、利用者のうわさ話等をガイドの仕事時にする事例等がある。 ・利用者Aに利用者Bのことを話したヘルパーがおり、その話を聞いた利用者Aが私のことも他の人に話し ていると不信感を持たれ、そのヘルパーに個人情報についての取り扱いを注意した。 ・ガイド中に他の利用者のプライベートなことをしゃべったり、自分の趣味の発表会に誘ったりした。守秘 義務のことは再三話をしているが、当人は名前を出さなかったのでいいと思ったとのことだった。利用者 同士が知り合いなので本人は察しがついたし、仮にわからなくても自分のこともどこかで言われていると 思うと、信頼できなくなると話す。 (9)ヘルパーの体力・健康問題 6 ・長時間のケアになるとヘルパーも疲れが出て、油断やすきを見せることがある。 ・外出介助中に、ヘルパーが先に疲れてしまい、休憩を取ろうと、たびたび利用者に持ちかける。 ・ガイドヘルパー自身は気にとめていなかったが、利用者に「ゼエゼエ」の息づかいを指摘された。体調云々 より多少の太りすぎが原因とも考えられたので、ガイドヘルパーと話し合った。 ・長時間のガイドで集中を持続するのが難しく、ふと気を許した隙に電車の移動中に居眠りがあった。利用 者の所持品を紛失してしまった。 ・ヘルパーの突発的な「体調不良」で、援助対応に困る時があった。 ・外出中にヘルパーの体調が悪くなり、介助をすることが困難になった。外出先での交代は難しく困りまし た。ヘルパーにくわしく話を聞くと、朝から少し体調が悪かったが、無理をして介助に入った。 (9)業務への心構え・役割への自覚不足 6 ・知的障害者のガイドは慣れていなかったため、本人ができることまですべてやってしまっていた。ヘルパ ーには「本人ができることは、ご自身でやってもらうように」声かけ等の対応をお願いする。 ・知的障害のガイドで手とり足とり誘導して自立支援にならない。 ・利用者の要望に応える一方では困る。 ・外出中の買い物(飲食)を本人の要望のままに提供してしまうのではなく、ヘルパーの判断できちんと止 める等も必要。 ・サービス中、利用者の要望を受けてしまい、飲料製品を過剰に購入してしまう(家族からの苦情を伝える が、その内容を理解することが難しい)。 ・ガイドヘルパーでの訪問の際、ヘルパーが私物の手荷物を持っていて、両手があいていなかったり、利用 者の買ってほしくない物を買ってしまう。事業所からヘルパーには、ガイドをする際は、両手をあけてお くように、不必要な物は買わないように指導をした。 (11)業務に専念していない 5 ・注意力が散漫になり(携帯をいじる等)利用者を見失う。 ・他のヘルパーの介護中に口出しして、勝手にヘルパー指導する。 ・複数の利用者と複数のヘルパーで同一目的地に出かけたとき、ヘルパー同士の会話に花が咲いてしまい、 対利用者の関わりが手薄になってしまった。 ・視覚障害の方が多くいる所で、自分の担当している利用者とは別の障害者と頻繁に話していて困ると苦情 - 42 - が出たことがある。 ・利用者以外の方(お年寄り等。歩行不安定な高齢者や駅の階段にて困難な様子が見られる方)に目がいって しまう。 (11)人手不足によるもの 5 ・ (ガイドヘルパーというより、事業所全体の課題である…)同性のヘルパーを出すことができず、互いのト イレの時間等、第三者の力を借りることも多い。 ・利用者との相性が合わず、お互いに変更を希望しているが、時間が長いため、ヘルパーが見つからない。 互いに歩みよりや妥協が必要となってしまう。 ・女性ヘルパーの時、男性用トイレに入れないこと(利用者が男性) 。 ・援助に入る以前の問題だが、男性ヘルパーが不足しており、成人男性利用者の援助依頼を受けきれないこ とが多く、利用者からの不満の声をよく聞く。 ・ガイドヘルプは天候により左右されることがある。利用者、ヘルパーの都合に合わせ、時間・曜日の変更 で対応したいが、希望にそえないこともあり、残念です。 (11)依頼を選り好みする 5 ・スタッフに対して指名してくる。 ・身体障害の有無で時給がかなり違うため(給付が違うため) 、身体障害なしの仕事を受けてもらえないこと がある。 ・利用者を選ぶわりには長い時間に入れろなど言ってくる。 ・個人的な理由で介護を選び、自分の気に入っている利用者しか依頼を受けてくれない。 ・利用者と時間・場所などを勝手に決めてきて、サービス提供責任者に報告する。こちらとしては、介護の ローテーションをすでに組んでいたので、 「そのようなことはしないで、まずはこちらを通してください」 と言ったら、 「あそこの介護は何年も前から私がやってきて、あなたよりも分かっているのだから」と自分 の好きな利用者の介護しかしない。 (11)利用者に合った対応の仕方がわからない 5 ・道路やお店、公共の施設の中で、突然大きい声を出されるとびっくりしてあわててしまい対応にあたふた してしまう。 ・ケアをしている利用者がパニック的になっている時、同行のヘルパーが動揺してしまった。 ・ダウン症の子が動かず、毎回違う行動をとり、1時間のケアではできず、困ってしまい、いろいろな方法 をとってみるが、ヘルパーがプレッシャーでケアに入りたくないと何人かが言っている。 ・子どもの言いなりになりすぎるヘルパーもいる。 ・家事のやり方で、このヘルパーが作ったものは子どもたちが箸をつけない、言葉づかいが悪いと苦情がき てしまった。 (11)ヘルパーの経験不足による不安、失敗 5 ・何度同行しても、不安がって、活動前に何度も電話がかかってくる。 ・新人ヘルパーの場合だと、終了時間に自宅に送ることができない。立ち往生をしてコーディネーターがヘ ルプに入る。 - 43 - ・慣れないヘルパーが泊まった時、翌日、利用者の着替えをせず、送り出してしまうことがあった。 ・視覚障害の方のサービスにて、歩行介助時、不安そうにサービスを行なってしまったようで、利用者にも 不安を与えてしまった。ヘルパーはすぐに交代しました。 ・介助の手順にとらわれ過ぎたため、利用者の心の動きやペースを見落としてしまう。 (11)柔軟性に欠ける 5 ・言われたことをやるだけで、状況に応じて臨機応変に動けない人がいる。 ・知的障害のガイドについて、利用者側よりコミュニケーションの柔軟さを指摘されたことはありますが、 それに対しスタッフが意見を無理に通すことはありません。 ・利用者の希望を聞き入れず、ガイドの方法等について柔軟な対応ができない。 ・知的障害の方との外出で、日誌や引継ぎ等で伝達しているにもかかわらず、利用者の意思や体調を考慮せ ず、自分の一日の計画通りの外出を何度もしてしまう。そのたびに説明等しているが、改善されずにいる。 ・家族の希望が散策ということだったが、雨天にもかかわらずそのまま実行。指示通りしか動けない柔軟性 のないヘルパーで、利用者の健康をそこねた。 (17)利用者・家族とのコミュニケーション不足 4 ・コミュニケーション能力が至らず、信頼の失墜に繋がってしまう。限られたヘルパー数の中で、多くは長 時間のサービスのため、交代も困難である。できる限り指導をするものの、コミュニケーション能力を指 導するのはとても難しい。 ・コミュニケーション不足(あまり話をしない・・・本人とも家族とも) 。 ・利用者本人との関係は悪くなく、安全に満足して帰宅できているが、表情や伝え方で誤解されやすく、家 族に不信感を買ったり、ヘルパー交代を要望されることがある。指導はしていて、改善方向ではあるが、 相性もあるし、苦情が出た利用者には入れていない。 ・会話の中で利用者の母親が「カチッ」とくるようなことを時々言ってしまう。話を聞いてみると正しいこ ともあるが…。 「性格?話し方」なのか、こんなふうにお話ししたらと助言はする。 (18)ヘルパーが判断してしまう 3 ・利用者が移動支援を利用して行きたい所があり、利用可能な場所にも関わらず、ヘルパーの判断で「そこ はいけません」と伝えてしまった。利用者が他のヘルパーにそのことを話し、ヘルパーより連絡があり判 明した。利用者には希望した所は移動支援利用可能な場所ですと説明すると、同時に希望がある場合はこ ちらに連絡してもらえるよう伝えた。ヘルパーにもきちんと確認してから利用者に返事するよう注意した。 ・例えば駅員さんに聞かれた時に、利用者よりも先に何でもしゃべってしまう(答えてしまう) 。 ・制度に対して、知らないことでも「大丈夫です」と利用者へ伝えてしまい、利用者が後で困ってしまうこ とがあった。 (18)利用者・家族のとらえ方で苦情になった例 3 ・買物が目的の移動支援の時に、あるガイドヘルパーは荷物を持つと危険なのでと一切荷物を持たない。基 本的な対応としては正しいが、ガイドヘルパーがリュックサック等を使用すれば、両手は使えるために安 全な場合もある(荷物の大きさや重さにもよるが) 。このガイドヘルパーの対応が一概に正しいと言えるの かどうか? - 44 - ・いつもは慎重で「危ない。ちゃんと止まれ!」とか「道のはじを通れ」とかいう利用者が十字路で直角に 2回にわけて渡ろうとしたときに、斜めに渡るように言われた。 「何やってるんだ。応用力を働かせてさっ さとしろ!」と言われた。これもヘルパー側の問題といえるのでしょうか。 ・苦情の中で、ヘルパーが御家族に同情する言動をしたところ、御家族からヘルパーを交代してくださいの 苦情が入る。理由はヘルパーに同情してほしくないとのこと。担当は誠意をもってケアしていたが、理解 してもらえない。事業所で他のヘルパーに変更するが、人員配置に苦労する。 (20)ヘルパーの連携がうまくいかない 2 ・利用者2人とヘルパー2人の4人での外出のケア時、一人のヘルパーがトイレに行った場合、一人のヘル パーが2人の利用者を一人で見ている間、何が起こるかわからない状況なので不安を感じた。ヘルパーの 連携の大切さを痛感しました。 ・長時間の外出介助に対応できる者がいないため、現地交替せざるを得なかったが、連絡が上手く取れず、 引き継ぎに戸惑った。 (20)忘れ物をしてしまう 2 ・利用者の持ち物(例えば児童の手袋など)をバスの中などに置き忘れてきてしまうことがあった。 ・利用者の持ち物を電車・バス・施設等に忘れてくる。 (20)相性が悪い 2 ・利用者とは相性が合っていても、保護者の方と相性が悪い方がいる。 ・ヘルパー間の相性のほうが、コーディネートにおいて重視せざるを得ないことが多い。 (23)問題なし 6 ・ヘルパーの性格、利用者の性格(家族も)を判断し、コーディネートしているため、現在は問題がない。 ・利用者からの要望で、固定で入らせていただいており、利用者の状態等に関してもよく把握できていて信 頼もあるので、問題点はありません。 ・特に大きく困った事例、現在なし。 ・事業開始以来3年になるが、苦情はない。地域福祉課障害相談係と密接に連携して、3ヶ月に一度担当者 に苦情が来てるか確認している。 ・今のところ、ヘルパーに対しての問題はありません。 ・利用者の意向を尊重しないヘルパーは派遣しない方針なので、特に問題なし。 - 45 - 3.ヒヤリ・ハット体験(回答数 229 件) 多かった記載内容 記載内容 件数 (1)利用者が急に動かなくなってしまった 40 (2)利用者が急に走り出した。道路に飛び出した。 37 (3)利用者を見失ってしまった、はぐれてしまった。 32 (4)利用者の体調が急変した(てんかん、低血糖等) 。 29 (5)周りの人とのトラブル 22 (6)車いすのトラブル 19 (7)怪我しなかったが、危なかった 17 (8)利用者の気分が変わった、パニックになった 15 (8)利用者からヘルパーが叩かれた、噛まれた 15 (10)失禁してしまう、トイレのことで慌てた 11 (11)利用者が暴れてしまう、物を投げてしまう 9 (11)周囲の障害理解 9 (13)電車利用でのヒヤリハット 8 (13)利用者が自分を叩く、頭をぶつける 8 (15)利用者に怪我をさせてしまった 5 (16)予想外の事が起きた 4 (17)連絡がうまく取れなかった、会えなかった 3 (18)家族から無理に依頼をされた 2 (18)荷物の量が多い 2 (18)利用者が池に入ってしまった 2 (1)利用者が急に動かなくなってしまった 40 ・駅のホームで動かなくなったりしてしまうことがある。 ・帰る途中、公園を通らなければならないが、児童が座り込んで動かなくなってしまった。本人が納得のい くまで少し一緒に遊んでから、帰らなければいけないことを伝えると、駅に向かって歩き出すことができ た。 ・促しても動こうとしない。 ・児童では移動の計画はあってないようなもので、こだわりがあって、何があっても動かず、次の仕事まで 影響する。 ・ボタンを押すことが好きなため、信号機やエレベーターのボタンを押し続けることは日常としてよくある が、自動ドアのボタンを押し店の中に入ってしまい、動かなくなる。 ・出がけは元気だったが、途中で歩道に寝転がってしまった。この時は「今日はどこに行くのか」と声かけ をし、 「みんなが待っているから行こう」と話しかけました。その時は歩きましたが、時々バス停で座りこ んでしまうことがあり、声かけで説得してもダメだったので、家族に電話して、許可をもらい、バスで行 き先まで行きました。 ・スクールバスから家までの間のビルやマンションなどに入ってしまい、一度入ると、その場を離れないこ とが多々あり、自閉症にありがちな自分だけのルールを作ってしまうところがあり、時間がかなりかかっ - 46 - てしまう(帰り道を毎回変え、自分ルールを作らないようにしている) 。 ・自分の思い通りにならない(お菓子、ゲーム)と、座り込んでしまう。 ・知的障害者の移動支援の時、帰宅途中で本人が疲れて道路に大の字の状態で寝転がって動こうとせず、少 し時間をみて促すが起きられず、家族に連絡して車に乗せて自宅まで戻った。家族が在宅されていたので、 よかったが。 ・道路(交差点)で座り込んで動かなくなってしまった。 ・移動途中で立ち止まってしまい、声かけをしても動かず。 「行かない」と寝転がり、なかなか起き上がろう としなかった。ヘルパーの次のサービスの関係もあり、とても戸惑ったが、興味あるものへ話題をふり、 まわりの友だちの声かけもあり、無事時間内に送り届けることができた。 ・知的障害者のガイドでデパートの食品売り場へ行きたいと申し出があったが、時間が遅く、すでに閉店し ていた。本人はそこで動かなくなってしまった。 ・交差点の途中で動かなくなって大変だった。 ・ケアのスタート時は機嫌がよかったが、急に路上に寝ころがって動かず、ヘルパーの髪をひっぱり、ペッ トボトルの水を飲ませようとすると、水を頭からかぶったり、手足はバタつかせる。通行人にケガをさせ ることなく、利用者が落ちつくのを待ちました。 ・歩行中に急に飛び出したり、道路上に寝そべり、車道上で起こしても聞き入れられず、クラクションを鳴 らされて困った。保護者からはたまにはそういうことがあると言われたが、予備知識は入れていたつもり でしたが、つないだ手を急に振りほどき、飛び出してヒヤリとする。 ・座りこみ ・突然足を蹴る。座り込んで動かなくなる。本人の気分が変わるまで待つ。 ・動こうとしなくなる。 ・移動中、急に道に座り込み動こうとしない。無理強いはできないし、利用者は男性で体格もよい。乗り物 が好きなので、タクシーを使うことで何とか帰宅できた。 ・ヘルパーと一緒にいつもと違う道を歩いてしまったため、正座して道路に座り込んで動かなくなった。い ろいろ促したが、反応せず、「タクシーで帰る」との言葉に立ち上がり帰宅した。 ・利用者が走っている車をじーっと(何分でも)見ており、声かけするが、しばらく反応がなくなる。やや 大きな声で何回も声かけしないと動こうとしません。納得するまで待ってます。 ・最初は調子よく歩いていたが、疲れてきたのか横断歩道の真ん中で寝転んでしまった。信号が変わりそう になったので、あわてて歩道まで抱きかかえた(小学校低学年の子ども)。 ・小学校2年生の知的障害の子どもを自宅へ送る途中、道の真中で座りこんで手遊びを始め、なんとしても 動かなくなり、ケア時間がぎりぎりになってしまった。手をつないで歩くので、急に座られると、手がぬ けそうになったり、ヘルパーがつないだ手に赤い手の跡がしばらくついてしまう。 ・障害者施設へ迎えに行った際、 「帰らない」と大声をあげ、外の階段に寝転がったまま、立ち上がらなくな ってしまった。とても興奮しており、ヘルパーの声かけでは起き上げれない状況。施設の方が暗い場所に 連れていき、5~10 分程本人を落ち着かせたら、何とか一緒に帰ることができた。 ・夏近くでいつもより気温が高かった。途中で歩き方が遅くなり休憩しながら進む。汗もだいぶかいていた。 曲がろうと促したときに、すわりこんでしまった。立つように促すが、立とうとしない。腰のあたりを持 ってたたせようとしたが駄目だった。しばらく様子をみて、落着いてきたようなので、再度腰のあたりを 持って立ってもらった。すこし歩いてジュースを買って飲むと、落ちついたのか、にっこりと笑った。 ・スクールバスのお迎えをして、すくすくスクールに送っていく途中、座り込んでしまった。ヘルパーがど - 47 - のように促しても立ち上がらず、通行人も気にしてくれるが、どうにもならず困っていたところ、車でと おりががった人が声をかけてくれて、すくすくスクールまでヘルパーともども車で送ってくれた。 ・バスに乗車中寝たふりをしておきず、終点まで行くも、その状況であった。脈をとるも正常との判断であ ったが、施設に連絡してタクシーで戻り、結果は本人が初めてのヘルパーへのあいさつであった。道路横 断中、意識的に寝転んでしまう。 ・歩道で寝転び起きなくなってしまった。10~15 分見守り落ち着いたところで声かけをし、立ち上がっても らった。 ・歩道のまん中で動かなくなってしまう利用者がいます。しばらくほっておくと、動き出したり、それでも 動かない場合は、かついで連れていくこともある。 ・途中で道に寝転がって、なかなか起きなかった。 ・突然に動かなくなってしまった。 ・いつも乗るエレベーターが点検中で動かず、その場から動かなかった。しばらく様子見して声かけして移 動した。 ・出かけは元気だったが、途中で歩道の真中で寝転がってしまった。促しても起き上がらず、家族を呼んで 何とか立ち上がった。その後、バスに乗って移動したが、今度は下車予定のバス停で「降りない!!」と 言い、終点バス停まで行ったが、そこでも降りず、女性の方が好きだというのを聞いていたので(私は男性 のため)同じバスに乗っていた女性に声かけしてもらい、何とか下車。その後も座り込みを繰り返したが、 様子をみながら何とか目的地に到着。 ・学校へ行く準備を一緒にするが、玄関で靴をはく段階で「行かない」と言って部屋に戻ってしまう。 ・ケア途中に急に機嫌を損ねてしまい、散髪屋さんで順番に座って並んでいて、次々に横にずれていかなけ ればならないのに、まったく動かなくなってしまったこと。しばらく様子を見て、大好きな志村けんの「ダ ッフンダ!」をしたら「プーッ!」と笑ったので、 「アー!笑った」と言って機嫌が直りました。そのまま 車いすにも戻らず、黙りこんだら、どうしよう!とあせりました。 ・動かない、禁止されていることをやりたいと言い張る、予定以外のところへ行きたがる。保険請求ができ るように両親に申し入れて、近々あんしん保険に加入して頂けるよう、話し合う予定。 ・プールから帰る時プール内の通路で帰らないと連呼し、椅子にすわって動かなくなってしまった。障害者 用の更衣室の前でしたので、車いす利用の方にも迷惑がかかってしまいました。ヘルパーからの連絡でも う一人ヘルパーが行き、2人でなだめながら体をひっぱって外に出しました。外でしばらく落ち着かせ、 車に乗ってホームまで帰りました。 ・JRのホームで突然動かなくなり、ぐずり始めてしまう。まわりに人が大勢いたので、邪魔にならないよ うに移動するよう強い口調で促すと、逆にかたくなになり、ホームをかけ出してしまった(数メートル)。 落下したり、人にぶつかることのないよう注意しながら見守り、本人が落ち着くまでしばらく待つ。行き 先を変更し対応する。 ・サービス時間が過ぎているのに帰ることをいやがり動かない。 ・横断歩行の真ん中で動かなくなる。 (2)利用者が急に走り出した。道路に飛び出した 37 ・車道に飛び出した。 ・とび出し。 ・急な飛び出し。 - 48 - ・利用者が突然走り出した。 ・自閉症の方で、赤信号を急に飛び出してしまうことがあった。今までは、信号をきちんと守る方だったが 気持ちがあせっていると急に飛び出してしまうようになった。→あらかじめ「赤信号は渡らない」よう声 かけて、時間に余裕を持つように気をつける。 ・時間制限があっても、応じようとせず、制止してもサービスを時間内に終わらせられず、急に道を横断し たり、走り出してしまう。 ・ヘルパーのすきを見つけてどこかに行こうとする。駅で精算している時や、自動改札を抜ける時にねらっ ている。 ・意思の疎通がむずかしく、危険を伝えても伝わらず興奮し走りだしたりすると、体力の差が生じて追いつ けず転倒や事故が起きそうになるなどの危険。 ・利用者を迎えて帰宅する途中、急に全速力で走りだした。ヘルパーもおいつかずに大声で叫んだところ、 信号の所で止まった。特に変わった様子はなかったので、そのまま帰宅した。 ・突然走り出す。雨が降ると嬉しくて、オーバーアクションになる。エレベーターから走り出し、乗ってい る人々にぶつかりながらも止まらない。 ・利用者が急に走り出して見失いそうになった。 ・外出中に利用者のトイレ介助をしていた。利用者の排泄が終わったあと、ガイドヘル側も尿意を感じたた め、交代し、ガイヘル側が排泄した。その排尿している間に利用者が突然トイレの外へ一人で走っていこ うとしました。ガイヘルは排尿を我慢し、とっさに利用者をつかみ、事なく済んだ。その後、利用者にゆ っくり説明し、納得してもらったうえで再び排尿開始。その時には利用者もしっかり横で待ってくれまし た。 ・ヘルパーの制止を振り切り、突然全力で走り出す。ヘルパーは事故がないよう車の来ないような道を探し ながら歩く。また、振り切られないように手をつなぐだけでなく、腕をくんでいるが、力が強いため、そ れもはずして駆け出してしまうことがある。どのような原因・きっかけがその行動につながるのか、よく わからないまま、サービスはヘルパー側の都合で別事業所に依頼した。 ・(知的障害弱視障害児支援にて)一緒に手をつなぎ歩いていたが、階段を見て急に駆け走り出し、階段をお り始めたので、手と体を支えてフォローしたが、とても危なく落ちそうになった。転倒防止・事故防止の ため、気をつけてゆっくり歩行介助し、気が散漫しないようコミュニケーションをとり、リズム等をとり、 楽しく支援することに心がける。 ・学校の通学介助、身体障害なしの利用者。突然走り出した。狭い路地があり、自転車の通りも多い所だっ たため、事故・ケガの危険があった。後日、車通りの少ない道にルートを変更した。 ・駅のホームで急に走り出した。 ・出かけ途中で通りの商店の品物をたおしてしまい、もとに戻している間に走り出し、止っている自転車を 倒して、本人がけがをするかと思ったが、本人にはけがはなく再度走り出すのを静止してからは座り込み、 まったく動かなくなりしばらく様子をみて歩き出すのを待った。 ・急な走り出しがある方で、手をはらいのけて、走り出しおいかけた時に、急停止したので、なにごともな くサービスが終了した。 ・通園バスを待っている時、急にパニックを起こし道路に飛び出し、押さえたヘルパーと共に道路に倒れて しまった。利用者にケガがなかったが、ヘルパーが下敷きになり、腰、胸など打ちつけてしまった。車が 通行してなかったのが幸いでしたが、1ヶ月通院のため仕事を休んだ。 ・利用者が急に走りだした際、周囲の危険に目がいかず、自転車との接触しそうになったケースがありまし - 49 - た(前事業所でのサービス中) 。 ・電車の先頭車両に乗りたいため、電車のすぐわきを走ってしまう。走ってヘルパーが追いかけると、さら に速く走ってしまう。 ・突然防波堤の上を歩いたり、道路の柵を乗りこえて駆け下りたりして制止するも困難であった。 ・自閉の方が急に走り出すことが一番心配。 ・多動の児童の移動支援中、ちょっとしたスキに走って飛び出してしまうケースがあった。幸い車は来てい なかったが危ないところでした。 ・赤信号で立ち止まっていると急に飛びだしたため、制止できなかったが、車が避けてくれたので事なきを 得た。 ・多動で自閉症の児童(6歳)が、保護者と事務所に契約に来たが、事務所から飛び出して、新青梅街道の 車道に入ってしまった。たまたま、車がいなかったが、あやうく生死にかかわるところだった。 ・急に走り出してしまうなどがありました。 ・ヘルパーの携帯電話の着信メロディーに関心を示したので貸してあげたが、放り出して(意識的に?)ヘ ルパーが携帯電話に気を取られたスキにダッシュで横断歩道を渡ろうとした。青信号が点灯していたので よかったが、一歩、まちがえると事故につながるケースであった(なお、経験のあるヘルパーであったた め、とっさに利用者の着衣を握ってから携帯電話を拾っている) 。 ・走り出した自閉症児をつかまえようとした時、ヘルパーの方がころんでしまった。 ・中学1年の男児(知的障害)で、走り出しても、車通りの角では必ず止まる約束を守れていたが、声をか けても止まらず走り続け、追いつけないことがあった。ヘルパーからの報告、要請で、利用者のお気に入 りで、本人から手をつないでいるヘルパーに、入れ替えて対応。 ・駅のホームで急に線路に飛び出してしまった、幸い電車は来ていなく、その後のダイヤにも影響はなかっ た。 ・利用者が突然走り出して車道に出て、車とぶつかりそうになった。 ・信号の変わり目に交差点に飛び出そうとした。 ・自閉症の障害児のガイドを頼まれたが、急に道路に出てしまう傾向が強い様子なので、担当ヘルパーが慣 れるまで複数のヘルパーで対応し、その子の特徴をつかみ、安全面でも対応可能と判断してから一人の担 当ヘルパーにまかせることにした。 ・普段と変わらない様子で歩いていたが、興味のある物を見つけ、突然走って向かい、道路を横断(横断歩 道のない所)しようとして、ヘルパーが慌てて追いかけ止めた。 ・急に興味のある方向へとび出してしまったことがある。車の通らない所ではあるが、自転車、人通りが多 い所だとぶつかってしまうので、ヒヤッとした。 ・突然、児童が走り出したり、飛び出してしまった時。 (3)利用者を見失ってしまった、はぐれてしまった 32 ・ガイド中に利用者が走って逃げてしまった。二人で探していたら自宅に戻られたが・・・・。 ・キップを買っている間に利用者が動いて見失ったので、あわてて探したことがある。人ごみの中での移動 は、目を離さずついていないと危険なことを知った。見えないことで、勘違いすることも多く、思いがけ ない行動をされることがあるので注意が必要である。 ・多動性の利用者、混雑している場所で、他の家にさえぎられ、一歩追いかけるのが遅くなってしまったと ころ、右に行ったのか、左に行ったのかわからなくなってしまった。1時間半後に、はぐれた場所で合流 - 50 - できた。派遣時間は予定より 30 分遅くなってしまった。 ・利用者を見失うことが4件(すべて別のヘルパーさん)あり、夜中まで探して見つかりました。 ・駅で、駅員さんと減免等の話をしている間に、利用者を見失ってしまった。 ・ヘルパーが目を離した隙に本人と離れてしまう。家まで一人で帰宅できる利用者だったため、すぐに自宅 で合流できた。 ・外出先で利用者を見失う。警察に届けて、無事に保護された。 ・知的障害児の方を学校から自宅まで送る途中に寄り道をして横道へ入ってしまい、ヘルパーも手をつない でいなかったため、走り出してしまい、見失ってしまった。その後、他ヘルパーにより発見され、無事に 保護された。 ・普通は急な走り出し等をしない利用者が急に走り出し、道路が込み合っていた時間帯で混雑する場所でも あり、ヘルパーが追いつくことができず離れてしまった。 ・「多動」傾向のある人の介助で、ごくまれに迷子にさせてしまうことがある。 ・小学校低学年の男の子の移動支援中、ヘルパーのすきをねらって逃げて、迷子になり大騒ぎとなった。し ばらくの後、見つかったが、本人は追いかけっこして遊んでいるつもりだった。何事もなく見つかって本 当によかった。 ・利用者とヘルパーはよく外出する二人で、慣れからか、利用者が先にトイレから出てはぐれてしまいまし た。利用者は一人で自宅に帰れました。コーディネーター側も慣れているからとヘルパーまかせになって しまったり、ヘルパーもいつもなら「待っててね」と言えば待っていたのに・・・と、油断からのミスで した。 ・駅で急に走り出し、見失ってしまった時。大勢の人の中で急にパニックになり、他人に手をあげそうにな った。 ・ヘルパーが利用者を見失う(大事には至ってないが)。 ・迷子になりかけた。 ・障害児の移動支援、走ってどこかに行ってしまい、大変でした。本人と手をつなぐ、声かけなどするも、 本人が興味のあるところはすぐ走り出し、そちらに行ってしまう。予定時間がすぎてしまい、時間が足り ないと福祉事務所に訴えるも認められず。結果、支援が難しく断ることとなりました。 ・ガイド中の行方不明。 ・バスに乗って空席がなく立っているときに、段々混んできて満員になってしまい、利用者とヘルパーが押 されて離れてしまうことがあった。 ・利用者と一緒にトイレへ入ったが、ヘルパーより利用者が先にトイレから出てしまい、駅構内で行方不明 になった。駅員に協力要請し、数分後には無事に見つかった。 「待っていてください」という言葉が伝わっ ていなかった。その後は、ヘルパーがトイレに入る時は駅員に見てもらうようにし、同様のことは起こっ ていない。 ・店の中で買い物中、利用者とヘルパーがはぐれてしまった。利用者の特徴を伝えて、店員に見かけなかっ たか聞いたが、見てないとのこと。連絡を受け、担当者が駆けつけて付近を捜し、店の中にいる利用者を 見つけた。 ・プールで着替えるとき、手を離したら逃げられ、行方不明になってしまった。 ・ヘルプ時に逃亡してしまった(夜、外で見つかる) 。 ・高いところに登るのが好きな自閉症の児童が、公園で木登りをして、かなり高いところまで登ってしまい、 降りられなくなり、消防署を呼ぶしかないという状況になってしまったことがある。結局は、がんばって - 51 - 降ろした。 ・自閉症児の電車での介助で、自閉症児が電車に乗らず、ヘルパーだけが乗ってしまった。 ・ケア中、デパートの中で利用者を見失った。受付で問い合わせ、思いあたる所を探しているうち、会うこ とができた。 ・病院付き添いの際、ちょっと油断した際にいなくなり、病院中探して、病院内にいたのでよかったですが、 外に出てしまったら大変でした。以後、見守りを充分にすることを話し合いました。 ・バス降車時、利用者が走ってしまい見失った。近隣の建物の入口にいるところを発見。 ・ハイキング中の人混みの流れの中で見失い、行方不明に。電車での移動中、利用者だけが、ひと駅先に降 りてしまい、はぐれてしまう。電車で移動中、ヘルパーがうたた寝してしまい、見失う。ヘルパーが駅で 切符を購入中に利用者が駅のホームに行ってしまったことで見失う。サポート中(ショッピング)、ちょっ と目を離したすきに利用者が別の所に行ってしまい、見失う。ケースとしては見失い、パニックが多い。 ・人の混雑時に利用者を見失う。警察、駅等に連絡をし、無事保護された。特にけがはなし。 ・走り出し、追いかけられなくなった。本人は家の道をたどり、母親が本人の習性を知っており道で見つけ てくれた。 ・本屋でちょっとしたすきに利用者を見失ってしまったとヘルパーから連絡があった。いなくなった時の状 況を教えてもらい、本人の好きそうな場所を伝え、もう一度落ち着いて探してもらうよう伝えた。その後 無事に見つかったとヘルパーから連絡があった。 ・知的障害ガイドの途中に駅で利用者を見失った。 (4)利用者の体調が急変した(てんかん、低血糖等) 29 ・外出し、バスでの帰りの途中で息苦しくなり、バスを降りたいと訴える。家まで遠くではあったが、徒歩 で帰宅する。途中、何度も休みながらの帰宅となる。家に着くと落ちつかれた。 ・プールへの外出中、発作があり、転倒。幸いケガはなく大事にいたらなかった。 ・車いす利用者のサービス中、利用者がてんかん発作を起こしてしまった。家族と事業所より、発作時の対 応を聞いていたため、声かけ等で状態が落ち着くまで、日かげで待機した。その後、落ち着き、無事に帰 宅できた。家族・事業所に連絡をした。 ・発作がないとの情報を得ていた利用者が介護中に発作を起こした。 ・駅のホームでてんかん発作を起こした。 ・外出中、利用者が低血糖の発作で、一瞬意識がなくなってしまった。駅近くだったので、駅員と一緒に道 路脇へ移動して様子を確認したが、救急車搬送した方がよいと判断し救急車を呼んだ。事務所へ連絡し、 ガイドヘルパーも救急車で病院へ同行した。 ・朝から体調がいまひとつだったが、夕方のサービスの際、 「てんかん」の発作をおこしてしまった。しばら く動かさないようにして様子をみて、静かにさせた。移動中(歩行で)道のまん中に座りこんでしまうこ とがあり、通行人の男性が声をかけてくれて、やっと、また歩き出した。 ・サービス中、利用者がてんかん発作をおこし、ヘルパーがうろたえて、事務所から救急車をよんだり、ま わりの人が集まったりして大変だった。後日、本人の甘えもあり、人が集まってくると余計に気を引きた くて発作がひどくなるということを家族から伺った。 ・外に一緒に出て、元気で足取りもとてもよかったので、腕をとって車いすを使わず一緒に歩いた。通行人 (利用者の友人)に出会い、話をすると、 「○○の○○さんが亡くなった」と教えてもらい、友人と別れて 帰宅途中に足が動かなくなり、腰を落としそうになった。まわりには座って休めるような場所もなく、ど - 52 - うしようかと思った時、ビールケースが目に入ったので、利用者を支えている間、通りすがりの人に声を かけ、足もとにビールケースを持ってきてもらい、それに座り落ち着くまでしばらく座って休んでもらっ た。 ・外出先で急に動きが悪くなり、タクシーを呼んで帰宅した。ADLが徐々に低下してきており、平地で足 がもつれて転倒しそうになる。 ・帰宅途中、大発作を起こした。駅構内だったため、係員に協力を求めてしばらく様子をみて帰宅した。 ・電車の乗車時に、利用者が意識消失してしまい、電車内に倒れこんでしまう。すぐに事業所へ連絡を入れ て、ガイドヘルパーには緊急で救急車を呼んでいただき、搬送先の病院まで付き添っていただく。 ・出かけは元気な様子でしたが、途中で咳き込みだし、吸引が必要な状態になりました。急いで帰宅し、吸 引してもらいました。 ・視覚障害の利用者。通常よりも歩行にふらつきがあり、ご本人にお聞きしても自覚なし。夏場だったため、 水分補給がご本人できておらず、そのような状態になってしまったよう。以後、外出前、中、後の水分補 給に配慮することになり、ふらつきがなくなった。 ・利用者のてんかん発作による転倒。 ・外出前、外出中などはいつもと変わりなかったのだが、途中、立ち寄ったお店で興奮しすぎて、歩道でて んかん発作をおこしてしまう。すぐ家族へ連絡し、かつ救急車を近くにいた人に要請してもらい応対した。 ・援助で訪問すると、利用者がベッドで赤い顔をして、呼吸困難になり、苦しそうだった。よく見ると、ク ラッカーを食べていたようで、細かくなったクラッカーが気管の方へ入ったようで前かがみになってもら い、背部を数回たたいて、やっと声が出た。 ・散歩中、めまいを訴えられたこと。安全な場所に移動し、ポカリスエットを購入し飲んでいただいた。し ばらくして軽快したため自宅に戻る。 ・血圧の変化で気持ち悪くなった。 ・カラオケを楽しんでいるとてんかん発作を起こし、ソファから落ちそうになったが、事前に保護者から説 明を受けていたので、すぐに対処できた。 ・いつものように散歩目的で外出しました。利用者が体調不良で歩行不可、ヘルパーによりかかり動けなく なった。シルバーカーへなんとか座らせ、水分補給をして、歩行を中止してシルバーカーを押しながら、 なんとか家まで帰ってきた。その後事務所へ報告。事務所から身内の方へ連絡を取って対応した。 ・大きなてんかん発作があり、椅子から車いすへ必死で移動させたこと。その時、便も尿も大量に出てしま い、座席がぬれてしまったこと。刺激を与えると、てんかんが起こると家族から言われていたのに、本人 の希望するまま、ゲームをしてしまったからでした。高目の椅子に座っていたので、転げ落ちてしまった ら、どうしよう!と心臓が凍る思いでした。火事場の底力と言いますが、何をどうして移乗させたのか、 エイッ!とできました。後で考えると高い椅子から低い車いすに移ったので、できたと理解しました。そ れ以来、刺激は与えないようにし、また、車いすのベルト着用は必ずしました。ケア者間でも共有しまし た。 ・てんかん発作のある人で、電車に乗車中発作があった。落ちつくまで、駅で休んだ。 ・てんかんのある利用者で、たまに発作が起きる。1分以内に気がつく。倒れる時、頭や体をぶつけないよ うに気をつけている。 ・てんかんのある利用者の場合、移動中に発作の対応で危険と感じたことがある。 ・糖尿病で血糖値が下がり、動けなくなった。歩道で休んだ。 ・利用者がレストランでビールを飲み、具合が悪くなった。救急車にて病院へ。 - 53 - ・視覚障害者で、病院の検査後会計の場所までの移動中に嘔吐感があるとのことで、急ぎトイレへ行ってほ しいとの手振りがあり、いつもならトイレの状況を説明しているところをその時間がなく慌ててしまい、 利用者がトイレ入り口のドアにぶつかりそうになった(この時は、頭がぶつからないように、手でガード した)。 ・てんかん発作の頻度の多い利用者のサービス中、少しの間目を離している間に、着用しているヘッドギア をはずしていることがあった。 (5)周りの人とのトラブル 22 ・大きな音に反応して周囲の人をたたいてしまった。 ・自宅へ訪問すると本人に拒否があり、興奮状態であるが、家族としては早く連れ出してほしいのか、無理 矢理に玄関へ。その後もバス停にて動かなくなり、立たせようとすると、大きな声で叫び、バス待ちの方 たちに迷惑をかけてしまった。路上の停めてある自転車を倒し、通行人に当たりそうになった。ベビーカ ーに乗っている赤ちゃんやお母さんが抱いている赤ちゃんに寄っていき、ベビーカーに乗ろうとしたり、 赤ちゃんをつかんで離そうとせず、赤ちゃんを泣かせてしまう。 ・ガイドヘルプ中に通行人のアイスクリームを食べてしまった。プール介助中に嫌な指導員に声をかけられ たら、プール内で吐いてしまった。 ・週1回電車で水泳に通っているが、自己アピールが強く、電車の運転手などに手をふり、返事が返るまで 続ける。知能障害があるため、社会ルールがまだ理解できず、並んで待つことができず、並んでいる前の 人を足でけとばすことが多々ある。 ・展望台にいくために並んでいた。順番がくると手荷物検査があり本人拒否し、あやしまれて警備員が来て、 本人のパニックがひどくなる。本人をおちつかせることと第三者への説明で対応にこまった。 ・大きな交差点の真中で、小5(11 歳の女の子)の利用者が全裸になり、男性ヘルパーが服と女の子を抱えて、 歩道まで連れていった。よく通報されなかったなーと思います。成人男性利用者が電車・バス内で女性にさ わる。利用者がスーパーでお菓子を勝手に開けて食べていた。 ・利用者が一般の方をなぐってしまった。事情を話すと、理解して許してくれた。 ・買い物を頼まれることがあるが、利用者が動き回るので、利用者の手を引きながらの品物選びはむずかし く、近くの人に頼んで2、3分見てもらったことがあるが、知らない人だと暴れることがあり、ヘルパー は頼んだ人に申し訳ない思いをした(ケガ等が双方になかったのでホッとしたが、一歩誤れば大変なこと になる可能性もある) 。 ・通行人が飲んでいたジュースを奪い取り、飲んでしまう。謝罪する。障害に対して理解のある方だった。 ・障害児の場合、手をつなぐことが基本ですが、高学年になってくると自立心がめばえ、手を離したがる場 合が多く、常に安全確保を心がけていますが、危険性が伴い、心配がたえません。また、児童館、公園等、 他の子どもたちと交わることが多い場所では他人を押したり、たたいたりなど注意していても起きてしま うことがあり、ヒヤッとします。 ・一般者・ヘルパーへの他害行為。 ・バスなどの公共の乗り物で、他の乗客に対し手を出してしまう(さわってしまう) 。基本的に事故になりそ うになったり、危険な行為が見られるケースはありません。 ・歩いている時に、すれ違う人に触ろうとしたり、タクシーを叩いてしまった。ヘルパーが謝り、運転手さ んも許してくださったが、とっさのことなので、毎回ヒヤヒヤしている。 ・他の乗客にいたずらをする。 - 54 - ・コンビニで商品を盗もうとする行為が何度もある。 ・駅で混雑時に利用者の白杖が急いでいる通行人にあたり、相手が転んでしまった。 ・移動中に利用者が他の通行人に手を出す(押す、つねる、衣類をひっぱるなど)。 ・小さい子どもを高い遊具から押してしまった。 ・移動中の電車の中で、突然、パニック、周りの乗客たちを次々と叩き始める。デパートで通りがかりの親 子に手を出し(軽く叩く) 、ヘルパーが謝罪している間に、また、赤ちゃんの顔を叩いてしまう。 ・ガイド中、途中の公園で小休止。近くのベンチにお年寄りが座っていた。本人はおばあさんが好きで、話 しかけたりしていたが、たまたまベンチの下に落ちていたミルク缶を拾い上げ投げた缶がお年寄りの眼の 近くに当たってしまった。本人と謝罪。センターの連絡先を伝える。お年寄りの家族から連絡があり、た いしたことはなくすんだとのことで一件落着(事業所として自宅にお詫びに伺った) 。本人もいけないこと をしたとわかっていて、家庭でも何度も口にしていたとのこと。 ・男性利用者の方で、外出の目的であった買い物で、見合う物が手に入れられずイライラし、たまたま近く を通った見知らぬ女性のスカートをさわろうとした。ヘルパーがその手を押さえ事なきを得ました(その 後ヘルパーから利用者に「そういうことはしてはいけない」と話したそうです) 。 ・知的障害の方が移動中に突然お店に入り、お菓子の袋を開けてしまったことがある。それ以来、移動中は 手を組んで歩くことを行っている。 (6)車いすのトラブル 19 ・電動車いすがパンクしてしまったが、たまたま近くに車いすのパンクを修理してくれるサイクルショップ があり、修理してもらった。修理中、トイレに行くのに、サイクルショップのとなりの家のトイレをおか りしました。 ・電動車いすでの移動時、段差により転倒の危険。 ・車いすのストッパーをかけ忘れ、車道へ動き出した。 ・散歩中に車いすの部品が落下した。 ・車いすでバスに乗れずに、40 分待ったこともあった(バス9台目で乗れた)。 ・横断歩道を渡る際、青から赤に変わり、渡ってしまおうとした利用者が電動車いすを急発進したため、前 輪が浮いてしまった。転倒防止のバーが付いていたため、転倒は免れたが、やはり点滅している際は「止 まれ」は守るべきと再確認した。 ・電動車いすで線路を通ったが、前車輪がみぞにはまってしまった。まわりの男性2名が持ち上げてくれた。 ・車いすガイドにヘルパーが訪問した際、車いすの安全点検でタイヤのパンクが見つかり、外出の予定をど うするか利用者と話し合った。予定を変更したくないとの気持ちが強かったので、車いすを修理すること になり、外出の時間をその後にした。 ・中途障害の方で自己決定される方。車いすのベルトをずっとされていなかったが、日々体力も落ちたせい か身体のバランスをとれなくなる。今までなんでもなかった段差でもバランスを崩し、ころげ落ちてしま う(以後、素直にベルトをされる) 。 ・利用者の電動車いすの操作が荒く、お店の陳列してある商品にぶつかり崩してしまったり、人通りの多い ところでスピードを上げてしまう。気をつけるよう言っても、ヘルパーの言うことを聞かない。 ・電動車いすで外出中、電動が切れてしまい手動で自宅まで押して帰った。 ・車いすが外出時急に壊れて、道で立ち往生してしまった。 ・電動車いすの人がスピードをあげて走行するので、ぶつかりそうで怖い。人の歩く速さよりもかなり速く - 55 - 走行するので、速度制限を守ってほしい。エレベーターのドアが速くしまってしまうので、ぶつかってし まう。電車内で車いすを手すり代わりにしてしまう人がいるので困る。 ・満員電車で乗客に押され、フットレスト(可動式)が外側に開いてしまった。自分は車いすの後ろ側にい たので、なおすこともできず、下肢麻痺の利用者は電車がすくまでずっと開脚状態になってしまった(押 される度に痛がっていた) 。 ・満員電車から下車時、車内で方向転換できず、駅には駅員がいない状況だったために、前向きからスロー プなしで降りなければならなかった。 ・微妙な段差に気づかず、大きな衝撃を与えてしまう時(けっこうよくある) 。 ・電動車いすのバッテリーがなくなり、手動にきりかえて押すことになった。電動車いすはかなりの重さに なるので、一人で押しつづけることがむずかしく、他のヘルパーに急遽来てもらった。 ・バスの運転手がスロープの扱い方に慣れておらず電動車いすで乗りこんだ際に後ろに転倒してしまった。 ・少しの段差がわからず、車いすがつっかえて利用者が前のめりになった。 (7)怪我はしなかったが、危なかった 17 ・ブランコから落ちそうになった。 ・歩行中、生け垣や住宅の植え込みの花を叩き、折ってしまった。本人はとても楽しい様子であったが、ガ イドが止めようとした途端、怒って興奮状態になり、つないでいたガイドの手を振り払い、道路の真中に 飛び出してしまった。交通量の少ない道路で、幸い車が来なかったので、大事に至らず済んだ。 ・駅のロータリーで階段をのぼり、手すりの外側に出てしまい、ヘルパーの助言はきかずに危険行為をつづ ける。他者のヘルパー(同バス利用)と共になんとか低い場所まで誘導し、ケガはなく移動できた。 ・外出同行中(手をつなぐのを嫌がる方) 、興味のある物を見つけ、車道を渡り反対側へ行こうとして走り出 してしまった。たまたま車が通ってなかったので、事故にはならなかった。 ・体の大きい自閉症の児童(16 歳)の保護者からプールに連れて行ってほしいと依頼があり、連れて行った ところ、プール内の長いスライダーの途中で、立ってしまい、スライダー内を歩いて、降りようとして、 転落しそうになった。 ・本人と電車の間が予想以上に開いていたが、上手く伝えることができず、利用者が足を踏みはずしてしま った。 ・道の端を歩くことを好まれる方がおり、みぞに入ってしまい転倒しそうになった(知的障害の方)。 ・自閉症児が電車のホームで突然線路に落ちる。いつもと違う行動し、目を閉じて歩いたという。 ・プールへのとび込み。 ・雨の日にカッパがキャスターにひっかかり、前に半分倒れた。2人いたので、大変なことにはならずにす んだ。 ・駅のホームから線路に降りてしまった。 ・地下鉄に乗るとき、ホームと車両の間に足が落ちてしまった。声かけが不十分なことと利用者本人の慣れ もあったと思うが、たいした怪我もなく何事もなかったが、目の不自由な人の感覚はホームに落ちてしま ったような感覚で今もおっしゃる。実際は膝から下であったのだが、健常者と障害者の感覚のずれは非常 に大きいということがわかった経験であった。 ・エスカレーターに乗る時に、バランスを崩し、転倒しそうになった。 ・利用者との話に気を取られ、視覚ガイドを怠り、利用者がつまずきそうになった。 ・利用者がハイヒールで転倒しかけた。 - 56 - ・吊り上げリフトが止まった。充電の責任範囲を明確にした。 ・短期記憶が抜けてしまう利用者が日常の注意事項を忘れて室内で転倒してしまった。幸い大事には至らな かったが、本人のそばを離れる際は、その度に毎回注意をくり返し行うことが大切と認識を新たにした。 (8)利用者の気分が変わった、パニックになった 15 ・転倒しそうになった。本人の立てたプランだが、本人が思いのほか疲れてしまった。雨でバスが遅れたら、 本人がイライラし、パニックにつながってしまった。誰のせいでもないので、しばらく座って落ち着いて もらった。 ・急にお店の中で、怒ってしまった。お店の人やお客さんに怒鳴ってしまったので、外に出て、気分が落ち 着くまで様子をみた。 ・自閉ガイド…家族から「どこか連れていってほしい」との依頼。行き場所・行き方は家族から情報提供な し。コーディネーターとヘルパーで話し合い、だいたいの計画を立て、サービス提供を行った。家族には 行き先・行程を伝えて外出するも、外出先でパニックになる。利用者は高台から電車を見ていたが、提供 時間終了が近付いたので、ヘルパーが声をかけて帰宅を促し、手を持った際に怒った。立っていた高台か ら飛び降りようとして(電車の方に)ヘルパーが何とか支え落ち着くまで様子を見て、帰宅した。→声か けのタイミング。外出計画を事前に本人にしっかり確認すること、また、自閉症への支援のあり方等をこ のケースを機にコーディネーターとヘルパー間で学びかえした。 ・外出先でイライラしてヘルパーをつねることの他害行為をしてしまった。人ごみや大きな音、子どもの声 等が苦手な方だったので、静かな場所へ移動し、気分が落ち着くまで様子をみた。その後、電車やバス等、 人が多い乗り物に乗る時は、特に注意し、利用者を壁ぎわ・窓ぎわに立たせて、ヘルパーが人をさえぎる ことにしている。 ・出発時から機嫌が悪く、少しグズっている様子はあったが、自宅へ帰ろうと促し、歩き始めた。しかし、 10mもしないところで地面に座りこみ、イヤだイヤだと暴れていた。車も通る道なので、とりあえず抱き かかえて道の端へ行き、安全なところで落ちつくまで待っていると、施設の人がバギーをもってきて使っ てもかまわないと貸してくれたので、借りて自宅まで安全に送った。 ・ガイドヘルプ中に本人が怒り出し、車道に飛び出そうとしたが、ヘルパーがとっさに間に入り、ことなき を得た。 ・ガイド中にパニックを起こしてしまい交通ルールを守る等、本人が冷静に行動できなくなってしまった。 ・出かける際は落ちついていたが、外出先(通院)で待ち時間にシビレを切らしてしまいそうになった。好 物のお菓子でなだめるが、それも凄い勢いで食べてしまいそうになったので、袋を力で押さえ、一気に渡 さず、少しずつ渡して様子を見た。袋を渡さないことで少し叫んだが、取れないと分かると落ち着き、少 しずつ食べるようになった。 ・外出時、店内にてパニック症状であばれ、ガイドヘルパーはケガ(すり傷)を負い、品物を散乱させてし まった。 ・ヘルパーと利用者の身長差があり、手をつないで歩行していたが、ヘルパーがひきずられるような状態に なった。途中、ベンチに座り休んでもらい、興奮がおさまるのを待った。 ・知的障害のある子の初めての食事(外出介助) 。母親からお金、入る店を聞き、本人もニコニコと入店。座 って注文したところ、急に帰ると言う。声をかけても「行く行く」と言う。店の人に事情を話して店を出 る。事務所に電話で状況を伝える。人が大勢いるから興奮したのではと、少し外を歩き、気持ちを落ち着 かせた。その後、違う店に入り、何とか食事することができた(行ったことのある店ですいていた)。 - 57 - ・知的障害の方が必ず立寄る自販機がその時故障でパニックになってしまった。 ・パニックになり、車のガラスを手で叩いて割ってしまった。このまま走れないため、困った。イライラし て落ち着かないとき、場を変えたり、移動したりして気分を切り替える。 ・知的障害児のケア中、雨が降り落ち着かなくなってしまった。興奮してしまい、雨の中を靴下のまま歩き ビショビショになってしまった。次回より、天候が悪い日は家族の協力をお願いすることになった。 ・ヘルパーの声かけ時に、利用者が身体接触を嫌がって走り、車にぶつかりそうになった。利用者が売店レ ストランでもっと買いたいと動かなくなり、興奮して怒り出した。帰宅時に納得していなく、バイバイし た後、怒って家に入りたがらず家族を噛んでしまった。 (8)利用者からヘルパーが叩かれた、噛まれた 15 ・公共施設での排泄時、靴下を流してしまった。タクシー、電車内で排尿。大泣きをし、スタッフを噛む行 為。 ・歩行者信号が点滅中に横断歩道を渡ろうとし、引き止めたが、暴れてそばにあったパイロンを叩いた。ヘ ルパーに対しても叩き、手にケガをした。しばらく興奮状態が続いた。 ・介護中に利用者からの他害を受けて、介護人がケガをした。 ・利用者が自分の思い通りに行かないと噛む、爪を立てる等があり、外出先での対応に困った。 ・福祉園送迎バス停へ向かう途中、急にパニック状態になり、ヘルパーに対し、叩いたり、かみついたりし てきた。 「大丈夫だから落ちつこう」と声をかけ、少しすると気分もおさまり、バス停へ向かう。 ・体の大きな障害児の方が、男性ヘルパーを車道につきとばした時は、ヘルパーの方から家族に報告したと ころ、そんなことをするとは思えないので、ヘルパーのつくり話だと言われたこともある。 ・利用者が電車内でパニックを起こし、ヘルパーの髪をひっぱり、親指にかみついた。指の神経は切れずに すみましたが、数ヶ月間しびれが続きました。車内の混雑が原因の様子。しばらくすると落ち着いた。 ・知的障害児の移動介助時、バス内を動き回り、注意すると暴れヘルパーが転倒。 ・比較的軽度の知的障害の方の移動支援で、目的地を無視して自分で行きたい所(コンビニで何か食べたい、 買いたい)をヘルパーに訴え続け、本人の要求が満たされない限り立ち止まり、絶対に動こうとしなかっ たり、ひどくなると暴力を振るうケースがあった。こだわりがとても強いため、結局本人の言いなりにな ってしまう。 ・無理な要求をされるが、説得しても聞き入れず、気持ちがエスカレートしていくと、ヘルパーに体ごとぶ つかったり、暴力をふるったり自虐行為をする。そこまでいってしまうと、緊急に親を呼んで対処するし かない。 ・もっと食べたいといってヘルパーをつねる、たたく。 ・歩いている時、目の前に救急車が止まり、不安定に。カバンを放り出し肩口をかみつく。本人が投げたカ バンがヘルパーの顔面にあたり、メガネが損傷する。 ・記載例のようなことは、しょっちゅうあります。ヘルパーをたたいたり、けったりする利用者は、その都 度注意しますが、なおりません。家族に対しても同じようです。作業所や学校の職員と連携して生活態度 を見直す機会があれば、少しよくなることもあるのではないかと思います(いろいろな人がいろいろなこ とを言うので本人が混乱していることもあるのかな?と)が、そういった機会はほとんどありません。 ・ヘルパーを困らせることをする(例:ヘルパーの衣服をひっぱって袖や裾を伸ばしてしまう。からみつい て倒れる、たたく)。 ・ハイキング中に急に機嫌が悪くなり(女性、20 代)歩かなくなり、ところかまわずヘルパーを叩いた。ハ - 58 - イキングロードの真中だったので、木陰に移動して本人の気分が落ち着くまで待ってから下におりた。 (10)失禁してしまう、トイレのことで慌てた 11 ・体調良好とのことだったので、プールに行く。入水中に便失禁。 ・利用者が交通機関で失禁をしてしまった。 ・利用者が 22 歳の男性で、駅構内で突然便をしてしまい、ズボンと下着を汚してしまった。代わりの着替え を用意してなかったので、家族に連絡し持ってきてもらうことになった。それまでの間、駅員さんにかり た毛布で体を覆い、待つことになったが、あばれてしまい、その場にとどめておくのが精一杯だった。駅 の方も車いすの人には親切にしてくれるが、パッと見ではわからない障害の方に関しては、あまりフォロ ーをしてもらえず、ほったらかしにされてしまい、困ってしまった。 ・支援中に、急にトイレに行きたくなったが、近くにトイレもなく、迷っていると、すぐにズボンを脱いで 排便をしてしまった。あまりの早さに防ぎようがなかった。 ・移動の途中、利用者が排泄をもよおしたらしく、道路でズボンをおろされたが、ヘルパーがすかさず促し てズボンをはいていただき、目的地まで急いで移動した。 ・外出先で排泄の失敗をしてしまい、着がえを持っておらず、通行人の方々に手助けをしていただく等。 ・プール中の失便。 ・人目のあるところで立小便をする。 ・電車の中で利用者が失禁してしまい、とりあえず次の駅でおりて対応することとなった。 ・知的障害児のケア中、便失禁をしてしまい、座り込んでしまった。何とか促しながら帰宅することはでき た。 ・昼食をファミリーレストランで食べ、尿失禁があったためトイレにて更衣をすませて、次の目的地へ到着 した時、お財布がないことに気づく。急いでファミレスに電話して確認してもらったら、あったとのこと (障害者手帳も入っている)。取りに行って中身を確認すると、現金だけ(お財布)が入っていませんでし た。手帳はあったのでホッとしましたが、更衣に気をとられ、トイレへ荷物を置き、小バッグを忘れてき てしまいました。不注意でした。 (11)利用者が暴れてしまう、物を投げてしまう 9 ・利用者がおだやかな表情ですごされていたが、突然気持ちがたかぶり駅のホームから線路にむかって靴を 投げてしまった。まくら木をこえたところまで靴がころがってしまったので、電車を前の駅で1分止めて もらって、靴を駅員さんにとってもらった。 ・荷物の一部を途中落としてしまった。 ・(知的障害)外出介助中、橋を渡っている最中、川を覗き込んで見ており、落ちないように体を押さえて川 を見せていると、利用者自身が両手につけていた手袋を取り、川に落とした。その後「○○くんの手袋が」 と大声で泣き出した。実際取りに行けるような川ではなく、あきらめるしかない状況で、母親に説明しま した。その時も大泣きしていたので、ケア中は何が起きるかわからないということを痛感しました。 ・サービス中に自宅(3F)内の窓から物を捨ててしまい、外に拾いに行くことができず、家族へ報告。今 後の対応として窓を開けられないよう鍵を用意して頂いた。 ・落ちている缶やプラスチックのものを他人の家に放り投げる。 ・駅のデッキ付近で、利用者がパニックになってしまい、スーパーのカートを持ち上げて階下に投げた(通 行人はおらず、ケガ人なし)。 - 59 - ・傘を振り回した。 ・暴れて物を壊してしまった。 ・外出先のレストランで食事中に突然利用者がパニックになり、店のコップを投げ飛ばす等大暴れ。 (11)周囲の障害理解 8 ・駅など人の多い所では白杖の利用者にまわりが気づかず、階段を駆け降りる若者がいるので、見えない利 用者はよけることができず、危ない。 ・勝手に手伝ってくれる方がいるが怖い。車いすのバランスがくずれたり、こちらの意図しないことが突然 起こる。 ・歩行中、自転車が追い越していく時、利用者にぶつかりそうになった。道いっぱいに広がって歩いている 歩行者がなかなか利用者に気づいてくれないなど。 ・視覚障害の方のガイド中、歩道を歩行していて、通行人が道を聞くためにガイドの前に立たれ、立ち止ま らずをえなかった。視覚障害の方を連れていると解らなかったらしい。杖が盲人用と高齢者用の兼用タイ プで太い物だったので、解りづらかったのかもしれない。急に立ち止まると危険だが、その場合はすぐに 声かけし、ご本人に状況を解って頂いた。通行人と私たちの意識の違いに驚いた。 ・利用者が若い女性で白杖を持たないので、周囲の方から健常者と思われ、説明をしながらよけて頂いたり するが、よけきれず危ないことがある。 ・電車やバスを利用する際「障害者の提示が見えづらい」と駅員や運転手から「もっとしっかり見せるよう に!」と指摘され、利用者が不安になってしまったので、その後はヘルパーが提示するようにしている。 ・電車降車時、押されてうまく降車できない(ころぶ)。 ・外出中、利用者がトイレ要望。ドアの前に行ったが、使用者がなかなか出て来ず、また、ノックするのも はばかれ、ドアの前で「もう少し待ってね!」と言い続けた。健常者が化粧、着替えをしていた。多目的 トイレは誰でも使用OKですが、使用法を考慮してもらうPRが、まだまだ足りない気がしました。 ・バスに乗る時、停留所で待っていて、バスが来ても、乗せてもらえなかった。次のバスの時刻ま でかなり時間があいていたので、バス会社に電話、別便が送ってくれた。 (13)電車利用でのヒヤリハット 8 ・電車とホームの間があいている場合、電車の乗り降りが不安になり困った。 ・駅で来た電車に飛び乗ってしまうということをする利用者がおり、そういう行動があることを事前に把握 しておらず、ヘルパーがあわてて一緒に乗ったから、はぐれずにすんだということがあった。 ・電車乗降の折、利用者の行動がスローで、ドアが閉まりかけた。 ・電車の扉が閉まりかかっているにもかかわらず、利用者が乗ろうとした(次の電車に乗りましょうと声を かけていたにもかかわらず)。 ・JRで利用者と降車の際、ドアの閉じるのが予想より早く、ドアが閉まりそうになってしまった。後で聞 いたことだが、電車の停車時間というのは秒単位であることを確認した。 ・電車の発車ベルが鳴り、ガイドヘルパーが早く階段を下りたので、利用者がつまずき、転倒しそうになっ た。それを転ばせないように、利用者の腕を強く上に引き上げたことで、利用者は腕を痛めてしまった。 ・まだ起きてはいませんが、電車の故障等で電車がストップして、線路を歩かなければならなくなった時、 どうすべきかと思っています。 ・電車に乗った際、人がたくさんいたため、危険を感じた。 - 60 - (13)利用者が自分を叩く、頭をぶつける 8 ・電車に乗っている間中、大声を出していた。信号待ちに耐えられなくなり、自分の頭をたたくなどをし始 めた。 ・利用者が橋の手すりに自ら顔をぶつけて(おじぎするように)前歯を2本折った。急な、かつ予測できな い行動であり、防げなかった。治療費(健保対象外費用)を弁償した。 ・自傷。 ・頭を壁に打ちつけ続けること。 ・計画していた目的地が休みで本人パニック。頭を膝に打ちつけたり、道路にひっくり返る。 ・好きな食べ物の店とか興味を持っている店の近くに行くだけで手を引っ張ってその店まで行く。時間がな いとき、お金をもってきてないときは遠ざけようとすると、道路上に寝転がって声を出し自傷を始めます。 マクドナルドの店が通り沿いにあるときは店に入り2~3個食べて帰る。 ・パニック状態になった利用者が地面に頭を打ち付けて危険だった。時間がかかったが、おさまった。多動 性の利用者が移動支援時に川に入りたくて止めたのに大変だった。なんとか移動して回避する。行動が読 めない場合が多い。 ・ヒヤリ・ハットまでいかないが、電車内で座り込み、大声をあげ自傷してしまった。 (15)利用者に怪我をさせてしまった 5 ・以前、移動中のヘルパーのミスで利用者に怪我をさせてしまった苦い経験があります。毎月の定例会でお 互いの情報のやりとりと研修で今のところスムーズにやっています。 ・歩行中にてんかん発作を発生し、転倒して足を骨折した。 ・利用者・ヘルパーの足元不注意による転倒。 ・思わぬ動きに気づくのが遅く、けがする。 ・車のサイドミラーに利用者がぶつかってしまった。玄関先にて終了した時、ドアを開けようとした利用者 が転倒した。ガイドヘルパーが同行時、利用者が転倒した事例があったが、幸い大事には致らずにすんだ。 (16)予想外の事が起きた(目的地がなくなっていた、電車が止まった等) 4 ・白杖使用で必ず階段(エレベーター)を利用していたが、行った先にエスカレーターしかなく、本人もと てもあせっていた。 ・長時間のケアの際、行きたい目的地があるので、そこへ行こうとしたが、元あった場所から目的地が移転 しており、そこへ行くのが難しく、本人のこだわりがあり、元あった場所へ行って確認しないと気が済ま なかったことがありました。 ・移動中に電車が事故で止まってしまった。他の交通手段もなく、電車が動くまでホームで待っていたが、 利用者がイライラしてなだめるのに苦労した。 ・住宅地で飼い犬が急に吠え出し、ヘルパーがびっくりしてしまった。不安が伝わり、介助がぎくしゃくし た。 (17)連絡がうまく取れなかった、会えなかった 3 ・訪問時、在宅のはずが、何度玄関ベルを鳴らしても不在の様子。ご自宅、緊急連絡先へ電話しても、不在 の心当たりがなく、まさか室内で倒れているのか・・・・と心配したが、しばらくして玄関に応答あり、 - 61 - ご本人は熟睡されていた様子。 ・迎えのバスポイント時間に間に合わず、利用者を乗せたままバス車庫まで行ってしまった。直ぐバス車庫 まで向かいましたが、利用者には不安を与えてしまいました。 ・援助途中、自転車がパンクし、援助時間に遅れてしまった。 (18)家族から無理に依頼をされた 2 ・知的障害の方で、前日の睡眠がしっかりとれてなく、それでも家族の希望で外出し、本人がフラフラして いた。途中休憩し様子をみました。 ・本人は風邪で体調が悪く熱もあるが、ガイドヘルプをたのんでくる。こちらとしても感染の危険性もあり お休みをお願いしても、家庭の都合でガイドヘルプを強引にたのんで、非常に困る。 (18)荷物の量が多い 2 ・あまりにも大量な荷物を何時間も持って歩いたので、気分が悪くなってしまった。なんとか仕事は終了し たけど、荷物の量が大量すぎて、もし、本人が転倒した時には防止できない。 ・荷物の量が多く、ヘルパーに持たせる。 (18)利用者が池に入ってしまった 2 ・移動中、外出先で池を見て飛び込んでしまい、ヘルパーも洋服が濡れたままで移動しなければならなかっ た。 ・利用者(知的障害)が池に入ってしまった。 - 62 - Ⅱ 研修報告 平成 21 年度は移動支援のコーディネーターを対象にグループワークを中心とした研修 を実施した。 グループワークでは、グループで決められたテーマについて、参加者の事業所での悩み や取り組みの工夫等について 80 分間の討議を行った。テーマは事前アンケートの結果を参 考に、現場でおきている課題から設定した。 その後、全体での発表を行い、各グループで話し合われた内容を共有した。発表の後、 各グループのファシリテーターより討議の感想や他の参加者にも参考になりそうなトピッ クについて情報提供していただいた。 日時:平成21年11月11日(水)13:20~16:40 会場:東京都心身障害者福祉センター 4階 大研修室等 プログラム: 時間 13:20-13:25 13:25-13:55 13:55-14:00 14:00-15:20 15:20-15:35 内容 主催者挨拶 アンケート結果報告 当センターが事前に実施した事業所アンケートの結果報告 移動 グループワーク テーマ別のグループに分かれた、課題の解決策についての話し合い 休憩・移動 発表・講評 15:35-16:35 各グループで話し合った解決策と課題を発表 ファシリテーターよるアドバイスや情報提供 16:35-16:40 閉会・アンケート記入 参加者:59 名 - 63 - グループワークのテーマ: テーマ A B 部屋 知的障害のある利用者のヒヤリハットにど う対応するか 知的障害のある利用者のヒヤリハットにど う対応するか 大研修室 大研修室 課題(ヘルパーの経験不足、ヘルパーへの苦 大研修室 コーディネーターとして、ヘルパーに関する 課題(ヘルパーの経験不足、ヘルパーへの苦 大研修室 情等)にどう対応するか E F (滝乃川学園) (障害者生活支援センターインみた か) 情等)にどう対応するか D 本多公恵 合田晃 コーディネーターとして、ヘルパーに関する C ファシリテーター(敬称略) 求められるサービスと提供できるサービス のギャップにどう応えるか 本人と家族の希望のズレにどう対応するか 大研修室 小研修室 速水亜矢子 (東京都福祉人材センター研修室) 益子知恵 (心障センター) 大須賀裕子 (若駒ライフサポート) 山本良典 (心障センター) ①事業所間でサービスを提携することによ G り、どのようにサービスの質を高めていく か 小研修室 森田恵子 (世田谷ホームヘルプサービス) ②利用者の高齢化にどう対応するか 大里宣之 H ヘルパーのスキルアップにどう取り組むか 小研修室 I 利用者のニーズに応える情報の取り方と、サ 講師控え 羽鳥富三 ービス提供のための情報共有とは 室 (移動サービス・バイユアセルフ) - 64 - (幹福祉会) グループA:知的障害のある利用者のヒヤリハットにどう対応するか① グループ討議 参加者属性 介護保険メイン:5名 知的・介護2名 (1名欠席) 話の流れ ○自己紹介(どんな障害の利用者が多いか等) ○困りごとの発表 ・知的 大柄な男性 突然走り出す、動かない、道路への飛び出しなど ・てんかん発作おこしたことがあった ・知的 小6 ダウン症 商品を落とす、犬に近づく、非常ボタンを押すなど ・小6 自閉症 プールで他の人に水をかけてしまうなど ○困りごとをどのように解決しているのかなどのやり取り。 ・話が男性ヘルパーでなければ・・とか年配ヘルパーでなければ・・などの話になり がちであった。 ・コーディネーターより成功した事例から何をよみとるか指摘。 利用者は自分との行動の中で相手を見極めている。行動には必ず理由がある。その 理由をわれわれが知らないだけ。その人にとっての得意なこと、苦手なこと等、事前 のアセスメントが重要。さらに利用の積み重ねからアセスメントのバージョンアップ を図り、他ヘルパーに伝えていくこと。 てんかんも個々違うので、その人にあったマニュアル作成が必要。 自閉症のこだわり。事前に好きなもの、嫌いなものを把握。通る道順の工夫やヘル パーの立ち位置も把握。叱ることが多く、ほめられることが少ない(自己肯定感が低 い)。 「座っていてえらいね」「今日は小さい声でよかったね」などよいことをほめた 伝え方が必要。それがその人の「力」になる。 単語に反応しても意味がわかっていないことが多い。視覚情報が入りやすいので、 あらかじめ絵カード作成などの準備ができるとよい。 ○契約(個別契約) ・ここまでする必要あり、なしの線引きをする必要がある。 ・ヘルパーの交流が大切。 「障害理解」がもっとされるとよい。事業所の中で補える とよい。 ・介護事業所は6ヶ月ごとのモニタリングが必ず行なわれている。障害主体の事業所 もモニタリングし、本人情報を豊富にしてバージョンアップを図っていくことが重 要である。 - 65 - 発表 明日からできる取組み 今後取組みたいこと ○性別、年齢などによって利用 者の様子が変わり、動いても らえない。わからない理由で 動くので困る。 単純に性別・年齢だけが理由で 動かないのか?理由を見つけら れていないだけではないのか? 丁寧なアセスメントが必要。1 回ではわ からない。個別に作る必要があり、それ をきちんとヘルパーに伝えていく必要が ある。 ○てんかん発作:どう対応した らよいか戸惑う てんかんについての研修 どういう前兆、どういう発作のパターン なのか、どういうことが発作を誘発する のかを把握する。 ○自閉症の人のこだわり、いた ずら (本人は)怒られていることが 多い。うまくいっているときの 褒め言葉。上手なかわし方を身 につける。 困った行動が起こりやすい時に他の興味 あるものを提供できるようにする。 (本人に)予定を伝える。 カードや写真等視覚的な伝え方を身につ ける。 よいことをやっている時のメッセージを 相手にきちんと伝える。 ○個別契約なのに、行って見た らグループの支援をすること になった 基本的には個別契約 責任の所在があいまいになってしまうの で、自分はこの人のヘルパーだというこ とを明確にしておく。 ○公私混同 役割分担、線引き なんとかしてあげたいと思うことが多く ても、移動支援のヘルパーであることを 伝え事業所を通してほしいということを 明確にし、整理する。 ○一人業務のヘルパーの交流、 学ぶ場 交流会、アドバイス 交流会の出席率が悪い。 給料が払われている事業所もある。 ※「 残された課題」 欄の記入はなし 課題の具体例 講評(本多 公恵) ・ てんかん発作への対応について。マニュアルを事前に作成し、ヘルパーに伝えると始めての人 にもある程度対応できると思った。 ・ 自閉症の方の支援について。本人の興味のあるものを持って行くと、気持ちが散漫になりそう な時に有効だと思う。 ・ ヘルパー研修に障害の科目が少ない。特に知的障害の理解はヘルパー研修だけでは不十分。ヘ ルパー研修の中に障害理解の科目を充実してほしいという希望がでたが、同時に事業所でも障 害理解について補える研修を実施していくことが大事。 ・ 介護保険では6ヵ月毎のアセスメントが当たり前だが、障害福祉サービスでは当たり前になっ ていない。今回、知的障害者へのサービスがメインという参加者から半年毎にアセスメントを やっていると報告があり、重要なことだと思った。 ・ アセスメントの内容が充実していると利用者を支援するときの重要な手がかりが得られる。定 期的なアセスメントを障害分野でも取り入れられるとよいと思う。 - 66 - グループB:知的障害のある利用者のヒヤリハットにどう対応するか② グループ討議 参加者属性 身体障害中心:2 名、介護保険の事業所多数 話の流れ ○ヒヤリハットの事例を出しあう ・ 座り込んで動かない、遊んでしまうなどで時間内に帰れない。 ・ どうしても時間内に帰れないときは自費でと言っておくと、うまくいったりす る。 ・ 信号や踏切で走り出す。 ・ なるべく手をつないで、離さないようにする。 ・ 信号では後ろから押さえ込んで歩く。 ○人材の問題 ・ ヘルパーの年齢が上がり、力が物理的について行けない。 ・ 女性のヘルパーは小柄なので小 1~2 年生が精一杯。 ・ 男性のヘルパーさんの希望が多い。 ・ ヘルパーさんは家庭を持っている人が多いので、夕方から夜のサービスをできる 人が少ない。 ○研修する場の話題 ・ コーディネーターが勉強する場がない。 ・ 人材的に 1 事業所では難しいので、3 社でチームを組んで行っている。 ・ 何社にもまたがる場合、障害者では高齢者のようにケアマネージャーがいないの で、事業所同士の連携が難しい。 ・ 家の周辺などの情報を共有することが大事。 ・ 移動時よりも自宅での支援が危険。3 階ベランダの柵から室外機に登る。柵に別 鍵を付けさせてもらったらストレスで暴れた。 ・ しかり方の情報もポイント。 ○叱り方の話題 ・ やった後でしかっても意味があるのか。今やっていることをしかる。やらないで ほしいことを告げる。 ・ やらないように介助をお願いしているのだから、やってからしかっては駄目と母 親から言われる。 ○ヒヤリハットがおきないようにするにはどうしたらよいか。 ・ 行動のパターンがあるので、それを察知してほしいと母親から言われる。 ・ 想定外のことに出会ったときの対処方法にはらはらする。 ・ 前もってある程度勉強してもらってから、支援に入ってもらわなければいけな い。 ・ 責任者にそれだけのスキルがないのが申し訳ない。どこで勉強したらよいのか。 (今回のアンケート結果のような?)情報を各行政で出してほしい。 ・ 介護保険ではこのような情報がある。 ・ 情報の共有化がなされていない。コーディネーター同士が繋がって、 (何かあった - 67 - 時に)情報提供しあうだけでも違うと思う。 ・ 知的ガイヘルだけでは事業所が成り立たず、いろいろな事業をやっているので、 これらが後回しになる。 ・ 親だとしゃんとする。長く関わっているヘルパーだと言うことを聞く。若いヘル パーだと甘く見られる。 ・ 余暇の移動支援と、学童の送迎などがあるが、ヘルパーさんは楽しみを持たせた いと思っている人もいる。希望に添えているのか。 ・ ジャングルジムも、その子がどこまでできるのか分からないので止めさせてしま う。危険・迷惑を考えると、彼らの行動を制約せざるを得ない。本来、制約しな いでよい環境を作っていかなければならない。しかし、ヒヤリハットがおきてし まうと制約してしまう。回避する方法を考えたい。 ・ 障害特性の理解、行動予測、周辺情報の整理、などで回避できるかも。 ・ 約束を守ったときほめてあげると、いい気持ちになる。その日その日に小さいル ールを作るようにしている。 ・ 親をうまく使い、親にほめられる、親に怒られる、というのはどうか? それは年齢が高くなると通じない。 ・ その子に関する情報をある程度取り、行動予測をして、危なくなる前で止められ たらよいと思う。 ○情報入手の問題 ・ 利用者からの情報はない。行政は情報を紙ではあげられないと言う。もっと行政 に協力してほしい。移動支援の時間数決定の際のアセスメントの情報がなぜ事業 所に流れてこないのか。 ・ どういうときにパニックになるのかアセスメントして、その情報を共有。必要が あれば親に来てもらう。 ・ 事前にできること、その場でできること、後でできることの整理をする。情報は 後からでも役に立つ。大事なのはモニタリングの徹底では。モニタリングの基本 様式を行政も巻き込んで作っては?起きてしまったら、次から起こらないように どうしたらよいか必ず書いておく。 すべて禁止するのではなく、その人の特性にあわせて付き合う。 自宅周辺の情報を確認、チェックしておく。 ○介護保険と行動援護の制度問題 ・ 行動援護はできないが、移動支援はできると言うと、移動支援の申請をしてくれ る。すると、居宅の身体などが減らされる。 ・ 制度に振り回されると、彼らの生きにくさになる。他の自治体の情報をもらって、 自分の自治体を変えていく。介護保険のように、事業所の連絡会を。 - 68 - 発表 課題の具体例 明日からできる取組み 座り込み モニタリングをする こだわり 情報を集める 障害特性 行動 周辺情報 →ヒヤリハットを回避する 方法 ヘルパーの気を引きたい ために危ない行動をとる 走り出す 今後取組みたいこと 残された課題 モニタリング共通様式の作 成 事例、対応策など情報が ない 情報共有 他事業等との連携の取り 方 チーム会議 学ぶ場が少ない 家族との話し合い 叱り方:起こる前に止める 方法 Bグループ内での連携 起きてしまった後…理解は しているか? 講評(合田 晃) ・ 今回の議論は解決策を見出すというよりは、移動支援について「問題を共有する機会自体が少 ないこと」を参加者の共通認識にできた部分が一番の収穫ではないかと思う。 ・ 明日から出来ることとして「B グループ内での連携」をあげたが、顔を知って話をした人から 電話1本で相談できる、という関係になればよいと思う。 ・ 知的障害の方のガイドヘルプ自体、まだまだ定着していない。事業所、親、行政によっても考 え方が違う。その中で「ヒヤリハットってなんだろう」といっても違いがあると思う。 ・ 「親御さんとは違うことをガイドヘルパーとしてやっていきたい」 「でも何をやっていったらい いのだろう」そういう根本的なことを考えることが、ヒヤリハットへの対応にも繋がるのでは ないかと思った。 ・ 本人に対してだけでなく、本人のまわりの環境整備をしていくことも私たちの仕事の一部では ないか、という話もできてよかったと思う。 - 69 - グループC:コーディネーターとして、ヘルパーに関する課題にどう対応するか① グループ討議 参加者属性 話の流れ ○利用者とヘルパーが直接やりとりをしてしまう ・利用者または保護者とヘルパーが密接になりすぎて、事業所を通すより先にヘルパ ーへ確認をしてしまうことがある。 ・携帯電話を利用者に教えてしまう。原則教えないこととなっているのだが聞かれる と教えてしまう。当人には自己責任をとるように話すが、減らない。夜中に電話が かかってきて困る等、トラブルを報告され対応に困ることが止まない。 ・私の事業所でも同じ悩みがあった。しかし実際に個人で約束をしたヘルパーが支援 中に死亡事故をおこした。このことを月1回ある勉強会にて伝えており、今は携帯 番号を教えることはなくなった。勉強会などで事業所の考えを伝えることはかなり 有効であると思う。 ・また、電話を教えたヘルパーには(最初に教えないという約束であったことを確認 し)番号を変えてもらっている。ここまでしないと難しい。 ・ガイドヘルパーだと利用時間が長く、利用者が気に入ったヘルパーを独占してしま う。3 回先の分まで予約してしまうこともある。 ・ヘルパーの独占化がないよう、担当の人数を多くするなどの工夫は、事業主として ヘルパーを守るために大切な手段。 ○ガイドヘルパー研修を受けていないヘルパーの派遣について ・ヘルパー2 級の方を派遣している。専門知識がないと思うのだが、現状はこうしな いとやっていけない。みなさんはきちんと研修を受けた人にお願いしているのか。 ・区の研修に参加する、自分の事業所において研修を企画したりしている。 ・移動支援の研修を増やしてほしい。 ・近畿ツーリスト企画に移動支援研修と、ヘレンケラーにて研修がある。 ・都のホームページをみるのが最も情報があるかも。 ○(ガイド)ヘルパーとしての意識として、ボランティア感覚の方が多い。 ・年配の方に多く感じる。 ・専門知識がないと自閉症の方と接する時など、ヘルパーがパニクってしまう。 ・知的で多動の方は手をつないでくれず、不安になる。 ・これらは行動援護になるのでは?そのように保護者に話してみるのもひとつの では。 (皆、行動援護について、よくわからない、という感想であった。) ○明日から取り組める支援として・その他 ・利用者からの予約は必ず事業所へ本人がすることを徹底している。ヘルパーからの 言付けは受け付けない。 - 70 - ○今後取り組むこと ・足りない時間をどうすべきか(そのためボランティアとなることが多い) 。 ・研修は、他の事業所の方や専門家にきてもらうのもよいのでは。 ・専門家には新人ヘルパーへの講師を依頼して、大変役立っている。 ・事業所同士の交流がない地域もあれば、連絡会を開いている区市もある。 ・ヘルパーにはどんな知識を伝える研修に参加してほしいか。 →エンターテイメント性をヘルパーに求めている。 →知的でパニックになったとき、多動のかたの対応など。 (障害特性の厳しさを皆が共感。速水さんがコツを伝えるも難しいという反応であっ た。 ) ・ヘルパー募集の方法として、社協だよりへの掲載、駅のフリーペーパーへの掲載。 2 ヶ月位載せてくれる、口コミ、学校(大学)の掲示板など 発表 課題の具体例 明日からできる取組み・ 今後取組みたいこと 残された課題 利用者とヘルパーが個人的に連絡を 取る 電話番号を教えてしまう 利用者からヘルパーの希望やセクハ ラ問題等で調整が難しい 勉強会などを月に数回開催し、徹底 する。電話番号を教えない等…。 個人的に約束した場合は認めない。 契約はあくまでも利用者―事業所間 のもの。ヘルパーと契約しているわ けではない。 区によって、持ち時間数が足りず、 ヘルパー事業所に負担がかかる。 ガイドヘルパー等の講習をどこでや っているのかわからない 都 の ホ ー ム ペ ー ジ を 見 て研修 を 知 る。 自閉症等、専門知識を身につけても らうために、ヘルパーにも研修に出 てもらう。 ヘルパー2級は持っているが、専門 性がないため指導が大変 障害特性を知る、理解する。 専門家を招いて研修。 ヘルパー求人の方法。 連絡会など、1年に何回か集まる場 がほしい。 講評(速見 亜矢子) ・ 参加者に、視覚メイン、知的メイン、介護保険メイン、の事業所の方が満遍なくはいっており、 お互いの専門性について知る機会になったのがよかった。 ・ 専門性がある一方で、電話のやりとりやマネジメントの部分などは共通していることが認識で きた。 ・ コーディネーターはヘルパーへ要求する役割があるが、ヘルパーの心や体を守らなくてはなら ないという役割もある。そこから発する課題もあるということが、共通認識となったのもよか った。 - 71 - グループD:コーディネーターとして、ヘルパーに関する課題にどう対応するか② グループ討議 参加者属性 介護メイン:2 名、知的メイン:3名、視覚メイン:1名、同程度:1 名 話の流れ ○自己紹介(どんな利用者が多いか、困りごとなど) ○ヘルパーをどう確保するか ・ヘルパー(特に若い人)確保・定着に苦慮している、工夫が必要 ・一本釣り、別事業(学童プログラムのボランティア等)での様子を見て、ヘルパー を勧誘している ○ヘルパーを育てるための工夫について ・定期的講習、同行と説明の実施。同行は 1 回では足りない ・通所先など、ヘルパー活動以外の利用者の姿を見てもらう ・利用者とヘルパーは固定か:どこも固定していないとのこと ・研修だけでは乗り越えられない「適性」があると思う ・適性とは:本人を理解する力、次のことを読める力、距離感がわかる ○ヘルパーとの情報交換について ・個人情報を保護しながらの実施が難しい ・日程調整が難しく、定期的実施は難しい 発表 課題の具体例 明日からできる取組み スタッフとヘルパーとの 情報交換など、いつどこで 行うか ケース会議を開く(コーデ ィネーターと複数のスタッ フ) 支援会議を開く(家族、コ ーディネーター、ヘルパー、 学校の先生等) 報告書を書き、コーディネ ーターがチェック 連絡係がヘルパーからの連 絡を他へ伝える 若いヘルパー不足(ヘルパ ーも高齢化している) ヘルパー講習会等に参加し て声をかける 作業所などのボランティア に行って(探す) 今後取組みたいこと 残された課題 ヘルパー同士の情報交換 (スタッフを含め) 個人情報の取り扱い 資格を取ってもらう 若い人に限らずヘルパー 不足(登録ヘルパーだと 賃金等が不安定で安く、 生活が成り立たないた め?) 講評(益子 知恵) ・ いろいろな分野の方の参加があったグループで情報交換できたことがよかった。 ・ 印象に残ったのは、人材養成の話題の中で、コーディネーターがボランティア講習会、障害児 の学童、通所施設などに出向いて、又は街中で、 「この人なら良いガイドヘルパーになりそう」 と思った人に声をかけるというエピソード。ヘルパー研修の参加者を待つだけでなく、支援者 になり得る人を積極的に探し出すことも必要なのかもしれない、ということを感じた。 - 72 - グループE:求められるサービスを提供できるサービスのギャップにどう応えるか グループ討議 参加者属性 介護メインの事業所が多い 話の流れ ○自己紹介(経験が短い、移動支援の利用者さんが今一人しかいない、などの参加者 が数名) ○制度的にやれることとやれないことのギャップ ・移動支援の支給がない利用者で一緒に買い物に行きたい場合の話、移動支援での宿 泊が認められてはいても 8 時間に制限されて使いにくい ・プールや銭湯の話 ○希望に応える事が難しいとき ・知的障害の移動支援で、暴れてしまうため対応できるヘルパーが少ないという事例 や、荷物を持ってもらえないと座り込んで動かなくなるお子さん(親は持たせるよ う要望)の事例など。マッチングをどうしているか。 ・ガイドに行った先でヘルパーができないことを求められたらどうするか。 ・・遊園 地で一緒に魔法のじゅうたんに乗ってほしいと言われた・・ ・解決策としては、役所ともっと話をする、利用者・家族と事業所でその都度よくす り合わせる、など。 自治体により制度の中で認められていることが違うこともあり、情報交換が主で、解 決策に話が及ぶことは少なかった。 発表 課題の具体例 明日からできる取組み 今後取組みたいこと 当市では1泊の援助が可 能だが、1 日の援助が 8 時 間と決められている。 8時間を越えた時は援助 できない(8 時間後のトイ レ移動介助ができない) 。 1日の援助時間を分けて合 計 8 時間とする 援助時間を有効に使う 対応できるヘルパーが限 られてしまう。 支援時間数が利用者さん のニーズに合っていない。 必要な時間数を把握する 支給量の決定の仕方にば らつきがある? プール、健康ランド等の支 援について、区市町村によ って対応可・不可と分かれ る。 区市町村、関係機関に援助 可能か問い合わせ、利用者 に内容を伝える 利用者から担当のケースワ ーカーに話をする。事業所 は現状をケースワーカーに 伝える 学校から学童までの移動 時、荷物を持ってくれない と言って座り込み動かな くなってしまう。 家族と話し合う 移動する前に話をする。 「ヘ ルパーが荷物を持つので、 頑張って歩こうね」などと 促し、徐々に荷物ももてる ようにする。 - 73 - 残された課題 講評(大須賀 裕子) ・ 介護保険分野からの参加者が多かった。 ・ 「ギャップ」で考えさせられた事例が二つ。1つは介護保険を使っている視覚障害の方は 80 時間の移動支援があり、その中で趣味のカラオケに行かれるが、介護保険だけの方に移動支援 はないので、家の中に引きこもってしまう、という制度上のギャップについて。 ・ もう一つは、移動支援を使えない区市町村では、事業所が工夫をして身体介護の「外気浴」と して 1 時間外出している、とのこと。区市町村によるギャップを感じた。 ・ こういったギャップがあった時に、他の地域の情報を得て、事業所のコーディネーターが行政 の担当者と戦う姿勢をすごいと感じた。 ・ 事業所と利用者のギャップがあったときには、事業所側がご本人や家族から情報をしっかり取 ることで、ギャップを埋めることが大事だと感じた。 グループF:本人と家族の希望のズレにどう対応するか グループ討議 参加者属性 6名(知的障害のガイドをしている事業所が多い) 話の流れ 事前アンケート結果(本人と家族の希望のズレ)を討議資料として配付 ○自己紹介 ○困っていること・現状 ・ 本人のことを家族がどこまでわかっているか疑問、ヘルパーにもわからないこと がある。 ・ 家族が希望したヘルパーに対して本人の機嫌が悪くなる。長く関わっていると、 家族と本人のズレを感じる。 ・ 家族の希望が本人のニーズになってしまい、本人の希望するところへ行かれない ことがある。本人の希望・要望よりも家族主体の外出になる。 ・ ヘルパーを気に入らない家族がいるが、技術面に問題があれば、ヘルパーを変更 する。相性を考えてマッチングしている。 ・ 利用者のことを考えて家族に話すと、クレームにつながることがある。 ○ズレを埋めるために ・ まずは家族の希望通り行ってみる。パンフレットを活用したり、他の利用者の外 出情報「こんなところも楽しめます」を伝えて選択肢を増やす。 - 74 - ・ 1、2回で結論を出さないで、本人をよく観察してから、家族に本人の様子を話 す。 ・ 親とのコミュニケーションを深めて信頼関係を構築し、提案しやすい関係を作る ことが大切である。 ・ 本人が家族とヘルパーに見せる顔が違う。報告すると、そんなはずはないと家族 は言う(親は外出の様子を見ていない)。できなかったことではなく、できたこと を報告する。 ・ 6ヶ月ごとに行動の変化を評価して、口頭・連絡ノート等でできることに目を向 けた肯定的な報告をする。→本人の生活体験を増やして、親の意識・見方を変え ることもヘルパーの役割。 ・ 本人と家族の希望にズレがあるのがあたり前であることに気づきつつ、本人に寄 り添うことが大切である。支援のプロセスで本人の要望が変わり、家族とのズレ が生じることも考えて対応する。 ・ 家族の要望だけを取り上げると、ヒヤリハットの事例につながることに気をつけ る。 発表 課題の具体例 明日からできる取組み 今後取組みたいこと 残された課題 要望が強く、本人の希望・ 要望よりも家族主体とな り、板ばさみになってしま う。 親に本人の様子を伝えてい く。 親と本人でズレがあるの はあたり前であることに 気づき、本人に寄り添う。 本人をよく観察する。 親とのコミュニケーション を深め信頼関係を構築し、 提案しやすい関係を作って いく。 親に他の選択肢を伝えてい く(他の同世代メンバーが 行っている余暇の情報提 供) 。 親の希望も聞きつつ、本人 の希望、思いが第一である。 本人の様子を観察し読み取 っていく。 個別支援計画を立て情報を 整理して伝える。 でも出来ない、難しい。 講評(山本 良典) ・ 親御さんは、親以外の人と本人が出かけた時の様子を知らないことが多いので、ヘルパーがそ の時の様子を整理して伝えることがとても大事だと思う。 ・ 本人と親にズレがあるのは当たり前。ズレに気づくことが大事で、気づかないでいるとヒヤリ ハットにつながってしまう。本人は親の代わりに生きているのではない。本人のニーズに沿っ た支援をしていくことが大切。 ・ 報告の仕方としては、 「できない」ことより「こんなことができました」と肯定的な報告をする ことで親との信頼関係を作っていくことが大事。 - 75 - グループG:①事業所間でサービスを提供することにより、どのようにサービスの質 を高めていくか ②利用者の高齢化にどう対応するか グループ討議 参加者属性 介護メイン:2名 障害メイン:2名 知的メイン:1名 視覚メイン:1名 話の流れ ○自己紹介(事業所と名前、役割決め、2テーマのため時間配分の決定) ○テーマ①について ・介護保険と移動支援の区切りについて ・障害の方はケアマネがいない:誰が調整するか? ・自立支援と介護保険の連携不十分:知的障害と認知症の家族等 ・各自治体による担当の違い:事務、CW 等 ・移動支援の条件の違い:身体介護なし/あり ・介護保険利用について:対象だけど、本人が拒絶。未だ、対象にならないが必要等 ○テーマ②について ・知的障害の外出先の相談:体重増加、高齢により外出先の制限 ・高齢化する自分を認められない:身体、精神とも ・介護保険に移行してもらうには ・家族説明や家族も含めた会議の必要性 ・福祉事務所の担当者について:事業所と家族の調整不十分 ・事業所自体の問題:80代、90代でも移動支援のみ使用 ・身体介護なしの人としか契約していないが、今後どうしていくか? 発表 ①事業所間でサービスを提供することにより、どのようにサービスの質を高めていくか 課題の具体例 明日からできる取組み 今後取組みたいこと 残された課題 介護保険と移動支援の線 引きがはっきりしない。 例)買物に行った後の荷物 の仕分け 事業所の誰かが率先して他 事業所に積極的に呼びかけ ていく。 ケアマネに相当する人物を 設定する。 中心になりサービスを提 供する人物がいない。 介護保険のケアマネに相 当する人物がいない。 福祉事務所(トップ)へ働き かける。 介護保険と移動支援のサ ービスが重なってきてい るので、サービス提供がし づらい。 - 76 - ②利用者の高齢化にどう対応するか 課題の具体例 明日からできる取組み まだらの認知の利用者の 対応(依頼していないの に、本人の中ではしたつも りになり、事業所とトラブ ルになる) 。 家族に働きかけていく。 体重がだんだん重くなる 知的の利用者の対応。 ヘルパーと密に連絡を取 り、利用者を見守る。 認知の利用者に対して、状 況をさりげなく説明してい く。 今後取組みたいこと 残された課題 まだら認知の利用者に対し て、移動支援のみではなく 居宅介護も申請するよう働 きかける。 介護保険の年齢まで待た なくてはならない。 他のサービスも提案してみ る(ハンディキャブなど) 。 移動支援で「身体あり」 のサービス内容のものが 「身体なし」のままにな ってしまっている(利用 者が「あり」に変更する のを嫌がる) 。 講評(森田 恵子) ・ 視覚障害のガイドヘルパー派遣をされている参加者が多かった。 ・ 介護保険のケアマネージャーに相当する人がいないので、事業所間の連携をとるのが難しい。 高齢になり生活が大変になってきた利用者さんの課題を中心になって考える人がいないのが一 番の問題ということが話し合われた。 ・ 一事業所の立場でケアマネ的なことをするのは難しいので、マネジメントできる所が制度的に できるとよいと思う。 - 77 - グループH:ヘルパーのスキルアップにどう取り組むか グループ討議 参加者属性 介護メイン:4名 移動支援:2名 居宅と移動1名 話の流れ ○自己紹介 ○ガイドヘルパーのスキルアップ ・公私の区別がついていないヘルパーが多々おり、育成に苦慮している ・①個人情報の流出、②利用者と仲良し関係、③スキルアップの意欲が持てない ・全体的にボランティアとして発展しているためか、市からの依頼のときはほぼよい が、ヘルパーが直接紹介してつれて来た方は、①~③の指導が難しい。 ・年配の方が多い、家政婦からヘルパーやガイドヘルパーになった人など多く、スキ ルをあげて行く必要性、方法について、志気を向上させるには上司の意識・意欲の 向上から。 ・高齢の利用者からもらい物するなど友達感覚で働いている。コーディネーターから 個別に指導するが改善しない。集合型研修を企画、外部講師を呼んで。 ・指示書を細かく書いている。支援後記入した指示書を次回につなげられる。 ・一方、指示書を大まかにしている事業もあり。 ・集合研修や個別指導でも利用者(個別)に合わせることが大切。 発表 課題の具体例 明日からできる取組み 今後取組みたいこと 残された課題 公私混同の状況 個別指導 外部講師を呼んでの研修 集合型研修 守秘義務が守られていな い 活動報告書から状況・状態 を読み取る 応急手当などの研修・情報 共有 研修費用 ボランティア感覚、友達感 覚 利用者台帳の作成・利用 ヘルパー意欲の向上化 上司の意識 研修意欲の向上化 講評(大里 宣之) ・ 議論の中で、視覚、知的、全身性すべてにわたってのスキルアップということで、集合型でも 個別研修でもやることがありすぎて、きりがないという話が出た。 ・ 「きりがない」ということに気づいていることに「さすが」と感じた。 ・ 最終的には利用者さん一人ひとりに合わせることが大事、というところに話が落ち着いたが、 日々の同行訪問やヘルパーからのちょっとした相談に応えること等の個別の対応の積み重ねす べてがヘルパーのスキルアップにつながるのだと思う。 - 78 - グループI:利用者ニーズに応える情報の取り方と、サービス提供のための情報の 共有とは グループ討議 参加者属性 介護メイン:2 名、知的メイン:1名、視覚メイン:3名 話の流れ ○自己紹介(テーマに添った課題を 3 つ述べる)及び役割分担 ○情報提供について ・ヘルパーを固定する、固定しない、で生じるメリットとデメリット ○情報の共有 ・介護保険事業所と障害福祉事業所との情報共有の重要性 ・移動支援が区市町村事業になったことへの問題点 ○情報の取得法、 ○個人データの管理 ・ヘルパーの人材育成=プロ意識の養成 ・情報の重要性はサービスを受ける側に有益でなければ、意味がない ・行政との連携を密にしておく ・介護制度と障害者支援制度の隙間が課題 発表 課題の具体例 移動支援と介護サービス 事業所の情報収集(登録時 の利用者の情報収集) 利用者情報のヘルパーへ の伝え方 明日からできる取組み 今後取組みたいこと 残された課題 区・市と連絡を取りやすい 環境づくり 事業所での研修(ヘルパー のプロ意識について) 守秘義務に関してのヘル パー個々のプロ意識 登録時の利用者情報収集 連絡ノートを作る ヘルパーへのお願い(情報 支援についての報告、とり を「なくさない」 「広めない」 こみ 「終了後の処理の仕方」 ) ヘルプ業務後の報告書 講評(羽鳥 富三) ・ 移動支援の制度そのものがまだ未熟という前提はあると思う。 ・ 登録時に依頼者の状況を把握する、支援をするときに必要な情報提供をガイドヘルパーにする、 ガイドヘルパーは支援後に報告をする、これらの仕事の流れには個人データが入るので、プロ 意識として守秘義務を守ることが大事、というのがグループの話の流れだった。 ・ 私の事業所では、ガイドヘルパーの養成事業をおこなっている。登録ヘルパーには年数回の研 修を行う等、常にチェックをしながら仕事をしていただいている。 ・ 「プロ」という意識をもってもらうことが一番大事だと思う。 - 79 - 質疑応答 Q:移動支援としてできること、できないことを知りたい A:(益子)区市町村の事業なので、利用者のお住まいの地域の自治体がどう判断するかというこ とになる。ただ、 「できない」ところで止まっていていいのか、というと今日の発表にもあっ たが、利用者の望む生活を実現する担い手の一つとして移動支援の事業所の役割もあるのでは ないか、と思う。 Q:移動支援の計画書作成をどうしているか知りたい A:(合田)「個別支援計画」と「活動日の計画」とに分けてご紹介する。 移動支援は地域生活支援事業なので「個別支援計画」作成の有無は区市町村が決めていると思 う。個人的には、その人の生活をどうするかは、その人の生き方なので「計画」はいらないと 思っている。むしろ必要なのは、例えば「本人の意思をどうやって汲み取ろうか」 「安全確保 をどうしよう」といった支援をする側の目標だと思う。 「活動日の計画」をヘルパーにどう伝えるかは重要。その日何を何時にやるのか、行き先の 情報、危険回避のために必要なこと等は、できれば口頭ではなく目に見える文書やメールがい いと思う。 ただ、利用者の中にはそれも必要ないという人がいるかもしれない。私の目指したいのは計 画書もなく、人間関係の中で行ける、本人と一緒に決めることのできる移動支援。どんな人で も可能とは思わないが…。 Q:依頼が殺到したときの対応は? A:(羽鳥)私の事業所は視覚障害者の移動支援をしている。基本は先着順。ただ、イベントなど で複数のガイドヘルパーが必要な時は調整が必要になることもある。どうしてもヘルパーが見 つからないときはお断りせざるを得ないこともある。そのときは惨めな思いで「ごめんね」と 言っている。 (本多)うちの事業所では、前月の 10 日から 20 日に予約をいただくシステムにしてしまっ た。その後、25 日までにどのヘルパーが行くか返答をしている。申し込みを頂くときに利用 者さんに第1希望から第3希望まで優先順位をつけてもらっており、第1希望はできるだけ死 守している。第 2 希望になる方には怒られてしまうこともある。そのような方には個別に連絡 し、翌月第1希望になるように努力するが、それでもうまくいかないこともある。 ヘルパーが不足しており、事業所と利用者が持ちつ持たれつという関係の中で、利用者さん 側に優先順位をつけていただく形にしました。 まとめ(山本) 7つのテーマ、9 グループで話し合いをした。移動支援の質を高めるために、今後どうあれ ばよいか、ということを話し合えたと思う。発表で使った用紙は人数分プリントアウトしてあ るので、職場に持ち帰り、職場の中でも話し合っていただければと思う。 今日はありがとうございました。 - 80 - Ⅲ 事後アンケート結果 「移動支援スキルアップ実務者研修」の参加者の事後アンケート結果をまとめた。 他事業所のコーディネーターとの情報交換、意見交換が有意義だったこと、ファシリ テーターから参考になる意見を聞けたことへの評価が高かった。一方で、十分に話し合 うには時間が短かったこと、対象者別(視覚、知的、全身性等)で話し合いができると よかった等の指摘も受けた。 今回の結果を今後の企画につないでいきたい。 回収件数 52 件、参加者数 59 名、回収率 88% 1.参加したグループ グループ A B C D E F G H I 回答者数 7 7 5 7 7 5 4 7 3 2. 本日の研修会は参考になりましたか。 参考になった 41 84% 普通 8 16% 参考にならなかった 0 0% 3.本日の研修会の感想をご記入ください。 ●他の参加者との意見交換がよかった ・他の事業所の方の話が聞けてよかった。 ・他事業所の話を聞けてよかった。 ・他事業所の話がきけてとても良かった。 ・他事業所間との情報交換をすることが出来て、とても参考になりました。 ・各事業所のお話が沢山聞けてよかった。次回は他のテーマにも参加したいと思った。 ・各事業所共々に同じような悩みをかかえていることを感じた。 ・他の事業所とこのように話し合う機会がないので…こういう機会があるのはよいと感じた。 ・各事業所さんのお話を聞く機会が少ないので、本日はとてもありがたいです。 ・初めての参加でいろいろな話が聞けたのでよかった。 ・討論で色々な話をきくことができて、日頃の想いをはきだせたと思う。 ・具体的な意見・体験などが聞け、それに対してのアドバイスもあり、とても勉強になりました。 ・初めての研修でしたが、他事業所の意見交換が出来てとても参考になった。 ・いろいろなお話を聞けて、大変勉強になりました。 ・各事業所によって、いろいろな悩み、問題があると思いました。 - 81 - ・数多くの事業所が集まり各々抱えている問題を知り、大変勉強になった。問題はある程度同じようなこ とであり、専門で行っている事業所さんの意見を今後も数多く聞きたい。 ・他事業所の方と話すことで課題が見えてくる。また答え(のヒント)もまた見えてくる。 ・様々な事例を聞くことができました。事業所によっていろいろな問題があり、それに対する意見、解決 策を皆で話し合うことができてよかったです。 ・色々な職種が情報交換の場になるので良いと思う。 ・同じレベルで話ができてよかった。 ●参考になったこと ・ファシリテーターの先生のお話は初心にかえり考えさせられるお話が聞けてよかったと思います。 ・様々なジャンルの方々と話し合いができたので、とても参考になる意見が聞けてよかった。このような 場が増えていくと良いと思う。 ・経験豊かな方が多く、ご参考にさせていただけることが多く、勉強になりました。 ・やはり、どこの事業所のコーディネーターの方々も、私一人だけではなく、ほぼ同じ悩みを抱えている と思いました。 ・他者の受け入れ年数、現状況を聞かせていただき、勉強になりました。また、つきつめて考える機会が 毎日の忙しさの中でなかなかできなかったので、よい時間を頂きました。今学んだことを次回の移動支 援時に心がけ生かしていきたいと思いました。 ・移動支援と介護保険の両方決定が出ている場合、通院介助に関しては(ガイドヘルプ)介護保険に今ま で使っていたものが無い場合は移動支援でもいいのでは、という見解もあり、なるほどと思った。てん かん発作の場合はマニュアル(個別に)が必要→その通りだと思った。 ・他地区、他事業所の支援体制のあり方等が参考になりました。 ・他の事業所の研修のあり方を聞けてよかった。 ・障害の分野が違っても、事業所のかかえる悩みは同じなんだなーと感じ、参加してよかったです。 ・研修会の資料にアンケートでの事例がたくさん記載されていたので、とても参考になった。 ・今後の取り組みについてとても参考になる意見があった。 ・移動支援の利用者が数名なので、他事業所の方々の話がとても新鮮な気持ちで聞けました。 ・まだ、自分自身が経験不足だったので大変参考になりました。 ・課題が見つかり勉強になった。 ・とても良い経験になりました。次回あれば、もっと勉強してしっかりと意見を出したいと思います。 ・とてもためになりました。 ・話し合いが参考になりました。 ●制度に関する意見 ・移動支援は区市町村の制度であっても、実際は事業所が試行錯誤している部分が多大にあると思いまし た。研修や利用方法について区市町村がリードしてくれれば、事業所負担は相当軽減されると思いまし た。 ・区市によって移動支援の制度運用に違いがあるのが詳しくわかった。 ・いろいろな市区町村により制度内容も違えば、取り組みも違い、おどろいています。 ・意外にガイドヘルパー「視覚」を行っている事業所が少なく、またどこもアバウトな制度に悩んでいる - 82 - んだなーと思いました。 ●今回の研修運営・事務局への意見 ・時間のとり方がいまいちわからない(13:00~17:00でもいいのでは?何か理由?)、配分も 4時間は必要ではないか?結局休憩もあいまい。それ以外はまずまずよかったのでは。 ・初めての移動支援の研修をしていただき、勉強になりました。最後のまとめは画面の字もちいさく、集 中できずすみません。 ・テーマが色々ありすぎて、結局浅く薄くなってしまい、個々の印象がなくなってしまった。思い切って 一つのテーマで話し合っても良いと思う。 ・グループ内の話し合いについては、区ごと制度が違うので話が食い違い、あまり意味がなかった ・もっとたくさん話を聞きたい(他事業所の)。 ・時間におわれている。 ・時間が短かったと思う。。 ・グループワークにもう少し時間があればよかった。 ・グループワーク:短時間のわりにテーマが広くまとめきれなかった。 ・グループ内で話し合う時間が少なかったので、まとめるのが大変だった。 ・グループワークを課題の解決、今後のとりくみまでまとめるのに時間が少なかった。2つのテーマは重 なる部分が多く、それだけに色々な課題が話すうちに見えてきたが、まとめきれない部分があった。 ・G グループでは問題が2つありましたので、時間管理が大変でした。できれば一つの課題にしてほしか ったです。 ・話をすればする程、あれも、これもと、たくさんディスカッションしたくなったので、またコーディネ ーター用の研修を企画していただけたら、と思っています。 ・初めてだったので、年1回位やってください。 ・他事業所での問題等が知りえてよかったです。しかし障害のサービスについての行政からの資料が少な くサービスを行うときの参考資料がほしいと思いました。 4.移動支援のコーディネーターのために、どのような研修が必要と思いますか。 ●今回のような研修 ・今後も本日のような研修会の回数を増やしてほしい。 ・今日のような研修が助かります。コーディネーターだけで、他のことも聞けて参考になりました。 ・今回のような自由に発言できる研修。 ・今日のような研修→事業所へ持ち帰り→事業所内でかため→ヘルパー研修 お願いします。 ・今回のような研修が多く開かれることを望みます。年数別等。 ・今回のような研修はとても有効だと思います。 ・今回のように、いくつかのグループに分けてテーマがあればよいと思います。 ・今回のように同じような課題を抱えるもの同士でコミュニケーションを取ることで、課題・トラブル等 の解決のヒントが得られるもの。具体例などの課題・トラブル又それの解決・プロセスを知ることので きるもの。 - 83 - ●ヘルパー確保・育成について ・ヘルパーに伝えていくべきこと、何に気をつけるべきかを知るために自分達が実際にヘルプ事務に関す ることについて、もっと知っておくことが必要ではないかと思う。 ・人集め、ヘルパー等。 ・ヘルパー育成(次のコーディネーターを育成することも含め) 。 ・ヘルパーの対応の仕方、注意のしかた、意欲をおこさせる対応。 ・ヘルパーのスキルアップ研修。 ・ヘルパーへ向けた障害における基本的な指導の仕方、教養の伝え方。2級講習でも合わせてやるべき、 ないのがおかしい。 ●話し合い、情報交換の場 ・コーディネーター同士の話し合う場が多くあると良いと感じました。 ・研修というよりはコーディネーターがどのようなやり方をしているか、それにより改善がみられたかな ど、意見交換をしたい。 ・意見交換の場があるだけでも勉強になると思います。 ・単純に情報交換だけでも役に立つ。 ・色々な情報。他事業所はどうしているのか…。 ・事業所間で話し合える場が必要だと思う。 ・問題の共有、ヒヤリハットだけでも大変参考になります。 ・他の区や市の状況。 ●障害理解・疾病理解とその対応について ・障害特性と対応の仕方など、医学療育の講義も聞きたい。 ・病気の理解をする研修をしてほしいです。特性をいろいろな事例をあげて説明し、どのように対応して いったらよいかを知りたいです。 ・障害特性の理解。 ・いろいろな障害を扱っている事業所、障害別の特徴を学ぶ研修があると良い。 ・視覚・知的・精神それぞれの支援の方法等の研修。 ・視覚障害者の現状認識。 ●マネジメント・コーディネーションに関すること ・アセスメントの取り方。 ・情報収集の仕方、ヘルパーへの伝え方。 ・リスクマネジメントの方法、アセスメント・モニタリングの方法。 ・利用者・ガイドを納得させていく話術。 ・コミュニケーション術。 ・災害時の対応。 ●事例検討 ・支援をするための目的、目標を考える。事例検討。 - 84 - ・色々な事例に基づき意見交換。 ・実際の事例などをもとに、サービスの知識・技術の研修。 ・事例を取り入れながら、分かりやすく説明する(注意点・接し方等) 。 ●制度の研修 ・障害全体の制度をきちんと把握し、その中での移動支援の役割をもっと理解できるような研修会が必要 だと思います。 ・制度的な研修があればよい、今回のような研修を年1回ではなく、年何回も行ってほしい。 ・普段から行っている移動支援の内容の一部などを事前に調査し、用紙に記入したものをグループなどで 見せ合って論議する。 ・しっかりとした制度と答えを導ける研修→答えなどないのですが…。 ●当事者の声を聞く場 ・利用者様、家族の話を聞ける場。 ・利用者のご家族、利用者ご本人の声を聞く機会。 ・わが社は月に一度テーマを決め、研修を行っています。新人ヘルパーさんの場合は、利用者の指導者的 な立場の若手の方で外出に差し支えない時、ヘルパーとして付け、利用者さんより親切に指導していた だき、少しずつなれていきます。 ●その他 ・家族との関係作り。 ・いろいろなタイプのご家族の対応能力は、現場で積み重ねるのが一番であると考える。 ・利用者や家族を理解するための場。 ・メンタルヘルス研修、難しい利用者さんに対する対応の仕方等。 ・介護保険を利用していない対象者を抱えた場合、ケアマネ・ケースワーカーがいない時、利用者・ヘル パーの双方を守るための課題の認識と解決へのアプローチ方法。情報共有。 ・問題点をたくさんあげて、その問題点を一つひとつ考えて必要な点にはマニュアルを作成していく。 ・細かい部分で教えてもらえるような研修にした方がいいと思います。 5.ガイドヘルパーのスキルアップのために、どのような研修が必要と思いますか。 ●障害や疾病の知識、理解に関すること ・いろいろな障害についての知識を知る。いろいろな病気の知識。 ・障害特性の理解。 ・障害の理解。 ・技術研修、障害についての理解を深める。 ・知的等の専門知識などの勉強会がほしい。 ・知的障害の人の場合、言葉で表現しなくてもニーズがあるのでそこを読み取れる力。 ・てんかんについての理解。 - 85 - ●具体的な支援技術、対応の方法 ・実技的なこと(ヘルパーもサービスで定期的に仕事に入っていないと忘れてしまう)。 ・具体的な介助(てんかんの対応など)方法。しぼった方がよい。 ・障害別研修や介助方法を学ぶ等。テーマを決めて行う研修。 ・障害種別の介護技術。 ・ロールプレイを取り入れた実践的な研修。 ●利用者・家族の協力を得た研修 ・利用者の方の意見、事例など多く聞ける場が必要と感じました。 ・知的などご家族の話を聞ける場があるといいと思う。 ・実際の利用者様からの意見とかも聞けると参考になると思いました。 ・実際の利用者に出席してもらい実際に実技として行うことができれば良いかな(?)と思います。 ・実際の視覚障害者に参加してもらい、アドバイスをもらう。目が見えなくなる工夫(アイマスク)をし て受ける。 ●制度、ルールに関すること ・障害者自立支援法についての理解。 ・移動支援全体の知識がわかる研修を行う(割引制度→愛の手帳の使い方、電車等、公共交通機関の利用 方法、公共的なサービスの利用方法) 。 ・法などの知識。 ・実習はもちろん、法律や考え方などの研修。 ・事業所のあり方、考え方を説明する研修が必要なのではないか。 ●経験 ・障害を持つ人と接する機会を積み重ねる。 ・各利用者へは個々人の利用者で経験を積むのが良い。 ・体験してみること。 ●情報交換の場 ・ヘルパー同士の情報交換が必要だと思う。教える職員の情報交換できる場も必要だと思う。 ・ガイドヘルパーの交流かつ、そのコーディネーターの高い意識。 ●その他 ・統一したガイドヘルパーの対応の仕方・教養をしていく。定着が薄すぎる。 ・緊急時における対処の仕方、方法。 ・接遇研修。 ・対応力の向上。 ・対人援助の方法 ・コミュニケーションをスムーズにするような研修。 ・経験ある指導者がガイドヘルパーの悩み、弱い点、または良い所を正確に伝え、自己認知してもらうこ - 86 - と。 ・ガイドヘルパー自身の健康に関する研修(軽運動 or ストレス発散法 or…) 。 ・記録・報告、連携をとることの重要性の認識を高める研修。 ・ヒヤリハットの事例から、どんなケアを行えばいいのかを研修する。 ・自立支援とは何かを考えてもらうこと。 ・基本ですが、守秘義務について、ヘルパーのプロ意識を身につけてもらう研修。 ・自立支援法、職業倫理などの勉強会。 ・個別指導・団体研修。 ・技術研修。 ・特になんと言うわけでなく、研修の機会がたくさんできるとよいと思います。 ・個別研修が必要でも新しい人につくときに2名でいけるように費用がほしい。 ・ヘルパー2級などレベルアップの資格を取ってみてはどうか。 ・費用のかからない研修。だれもが参加しやすい研修。 ・初歩から全て。 ・良くわかりません。 6.その他、ご意見等ございましたら、ご記入ください。 ●今回の研修についての意見 ・テーマが途中で反れてしまったところがあるので、もっと深く話し多くの事例を聞きたいと思いました ・コーディネーターとして時間を守ることが大切だと思う。発表に時間がかかっている人がいたら決めら れた時間で切ってほしい。 ・移動支援に視覚障害者、精神、知的など対象者が広く、グループワークでは話のずれを感じた。同じ課 題を抱えるケースでもかなりアプローチの仕方に違いがでるので(制度の違いも)時間制限が厳しかっ たので難しかった。 ・グループワークにおいて、コーディネーターの方々の携わり方を聞けたので大変よく思えました ・話を聞くのみのセミナーなどには参加したことはありましたが、論議しあう機会は初めてでした。あり がとうございました! ●制度・移動支援というサポートへの意見 ・基本的には国の体制に問題がある。行政にもこうしたあいまいな情報を事業所へ投げてやっていること も大きな問題。今回はぜひとも区市町村の担当者の出席も把握する上で必要だと思う。事業所間のみの 情報交換ではないと思う。介護のケアマネみたく「中間の人」が必要。法整備が必要。マスコミの取り 上げも必要(最近、介護は多いけど…)。 ・そもそもガイドヘルパーが足りない。ヘルパー資格を取得するための講習が少ない→東京都、区市町村 などが積極的に増やしていく姿勢が必要と思われる(ヘルパー2級は金銭面、時間面で難しい人が多い)、 スキルアップも必要だが、絶対数の確保と底辺の拡大がなければ意味がないと思われる。 ・ヘルパー業務について、わからない事、これから事業所で考えている事等を相談できる所が欲しい。 ・市区町村によって、移動支援で利用できる範囲が異なることがあるので、区市町村毎の研修をもっと増 やしてほしい。 - 87 - ・ヘルパー研修の中に障害(知的、精神、視覚)などの内容をもっとスキルアップさせていく事が必要と 感じました。 ●また参加したい ・今後もこういう機会を増やしていっていただけたらと思います。 ・移動支援の研修会はあまりないので、増やしてほしいし、たくさんの事業所の体験等を知りたい。 ・今後もこういう機会を増やしていっていただけたらと思います。 ・このような研修を機会がありましたら、また参加したいと思います。発表も良かったと思いました。あ りがとうございました。 ●職場へ持ち帰りたい ・自分のこれからの課題も見えました。やはり紙面の記録を残すというのは大変だということ。がんばろ う。 ・今日、勉強させていただいたことを社内でも共有し、今後の業務に反映できたらと思います。ありがと うございました。 ●その他 ・ありがとうございました。 ・大変ありがとうございます、さらに勉強いたします。 ・もっと、広めてほしい!! ・定期的に社員研修に参加の方向で研修予定に入れることを検討。 ・障害をもった人とその家族の理解、障害特性(ダウン症、自閉症等)、発作・てんかんについて知りたい。 7.日ごろのヘルパー派遣業務についてお尋ねします。主たる業務はどちらですか。 障害がメイン 21 43.8% 介護保険がメイン 22 45.8% 5 10.4% 同程度 - 88 - 参考資料 事前アンケート用紙 移動支援アンケート:アンケート内容について情報提供をお願いいたします。 FAX番号:03-3203-9742 地域支援係 益子行き Ⅰ 事業所の責任者の方に回答をお願いします。 事業所名( ) 住所( ) TEL( ) FAX( ) Mail Address( ) 該当する箇所に○印または( )内の記入をお願いします (複数回答可)。 1.移動支援のほかに行っている業務 ①居宅介護、②重度訪問介護、③行動援護、④重度障害者等包括支援、⑤児童デイサービス、 ⑥短期入所、⑦療養介護、⑧生活介護、⑨施設入所支援、⑩共同生活介護、⑪自立訓練、 ⑫就労移行支援、⑬就労継続支援、⑭共同生活援助、⑮相談支援、⑯コミュニケーション支援、 ⑰地域活動支援センター、⑱その他( ) 2.移動支援の事業開始年 知的( )年 視覚( )年 全身性( )年 3.職員数 正規職員( )人 非常勤職員( )人 4.登録ヘルパー数 ( )人 このうち移動支援のガイドヘルパー( 5.移動支援のコーディネーター数 ( )人 )人 6.利用者数 知的( )人 視覚( )人 全身性( )人 7.サービスを提供している区市町村名 ( ) 8.介護保険事業を行っていますか? ( いる ・ いない ) どちらが主ですか?( 介護保険 ・ 障害者サービス 9.登録ヘルパーのスキルアップ研修を実施していますか? ( している ・ していない ) 年間開催回数は?( 回) - 89 - ) Ⅱ コーディネーターの方に回答をお願いします 回答者名( ) コーディネーターが複数名いる場合は、お手数ですが Ⅱ、Ⅲについてコピーして回答してください。 該当する箇所に○印または( )内の記入をお願いします(複数回答可)。 1.貴方のコーディネーターとしての勤務状況 ①勤務年数( 年) ②直近1週間の業務内容 コーディネーター業務(週約 ヘルパー業務(週約 時間) その他の業務(週約 時間) 時間) 2.どのような内容の利用者情報を収集していますか ①利用者の生活状況、②支援してほしいこと、③移動時に気をつけてほしいこと、 ④外出先の情報、⑤移動能力、⑥コミュニケーション能力、⑦興味・関心 ⑧その他 3.ヘルパーに利用者情報をどのように伝えていますか ①口頭で伝えている、②文書で伝えている ③その他 4.利用者とヘルパーの組み合わせで考慮していることはどんなことですか ①年齢、②性別、③外出の目的・内容、④外出時間 ⑤その他 5.ヘルパーから活動の様子をどのように受け取っていますか ①口頭で報告を受けている、②記録用紙に書いてもらう ③その他 6.知的障害の場合、活動の様子を家族にどのように伝えていますか ①ヘルパーが直接伝える、②コーディネーターがヘルパーの報告を元に伝える ③その他 - 90 - 7.コーディネーターとして、ヘルパーにどのような助言をしていますか 8.コーディネーターに求められる資質・能力はどんなことですか ①ガイドヘルパー実務経験、②交渉力、③障害福祉の知識、④事務処理能力、⑤性格 ⑥その他、どのような資質・能力が求められますか 9.コーディネートをする場合のポイントはどんなことですか ①視覚障害 ②知的障害 ③全身性障害 Ⅲ サービス提供の上で困った事例や体験について、記載例を参考にご回答ください。 利用者・家族側の問題で困った事例 時間内では無理な外出予定を強く希望する、事業所のルールを守らない、等 【記載例】 一回のサービスの中で、銀行、買い物、映画館など複数の行き先・用事を計画して利用希望 されるが、全て最短時間で考えられていて、希望時間内にサービスを終えるのは到底無理と考 えられる。時間を相当オーバーする場合、サービス提供中に非常に急いで危険を伴う場合もあ ったが、大丈夫だと言って同様の利用を強く求める。 【記入欄】 - 91 - ガイドヘルパー側の問題で困った事例 利用者さんにプライベートなことを聞き過ぎる、ガイドヘルパーの考え方・意見を押し 付ける、等 【記載例】 とても経験のあるヘルパーだが、複数の利用者から苦情が出るヘルパーがいる。苦情の内容 を聞くと、利用者さんがやろうとしたことに対して、やり方を否定して、こうした方がいいと 押し付ける、ヘルパーの意見を聞かなかったときはガイドできないと言う、などがある。ヘル パーに話を聞くと、親切心で言っており、また責任を持って仕事をするためだという意識があ る。何度か話をしているが、同様の苦情が出ることがある。 【記入欄】 ヒヤリ・ハット体験 ガイドヘルパーがガイド中にケガをした、利用者が急に動こうとしなくなってしまった、 電動車いすが故障した、等 【記載例】 出がけは元気だったが、途中で歩道の真ん中で寝転がってしまった。促しても起き上がらず、 ヘルパーを叩いた。この時は通行人に本人の好きな飲み物を買ってきてもらうよう依頼し、本 人の気分が落ち着くまでしばらく様子をみた。 【記入欄】 ご協力ありがとうございました。 - 92 - 参考 東京都における移動支援従業者研修の問い合わせ先 ※ガイドヘルパー派遣については、区市町村の担当者におたずねください。 ○移動支援事業について 福祉保健局 障害者施策推進部 自立生活支援課 地域生活支援係 電話 03-5320-4146 ○研修事業者指定手続きについて・申請窓口 福祉保健局 生活福祉部 地域福祉推進課 指定・指導担当係 電話 03-5320-4083 http://cms.fukushihoken.tocho.tokyo/joho/soshiki/seifuku/chiiki/oshirase/idou/index.html ↑東京都が指定する研修事業者の一覧が確認できます。 ●研修内容・実施方法についての情報提供 東京都心身障害者福祉センター 地域支援課 地域支援係 電話 03-3203-6147 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/index.html 平成 21 年度移動支援スキルアップ実務者研修報告書 平成22年4月発行 編集・発行 東京都心身障害者福祉センター 地域支援課 〒162-0062 電話 E-MAIL U R L 地域支援係 東京都新宿区戸山3-17-2 03-3203-6147(直通) [email protected] http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/