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第71号 1994年7月1日

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第71号 1994年7月1日
1989年10月16日第三種郵便物認可1994年7日1日発行(毎月1回1日発行)No71
1994年7月 第71号
*南アフリカ直結一現地のメディアから
二.ユース
1
イーストランド・暴力再燃
女性・子どものページ
物価のはなし(9
24791
松島多恵子
テンピサの少年労働
*朝日新聞社への質問状 編集部12
*朝日新聞社からの回答 朝日新聞社13
*「スター」紙より 弘中敦子訳 14
*今、南アフリカの選挙と私たち 16
パネルディスカッション②神野 明
*資料 南アフリカの現時点 神野 明 20
*南アフリカ 1994年1月へノ5月 26
編:楠原 彰
*研究集会のお知らせ 28
発行 あんちアパルトヘイトニュースレター編集部
b y 松島多恵子
ロドリック・マサラ
テンピサの少年労働
首都プレトリアから南に30キロほどいくと、テンピサという(旧)黒人居住区があ
る。昨年は暴力事件が多く多発し、犠牲者がたくさん出た。最近では川代の −トースター
・ギャング¶ による犯罪が有名だ。テンピサはズールー語で“約束・希望に満ちた地− と
いう意味だが、石炭商人のもとで働く10代の少年たちにとっては、厳しいサバイバルの瑞
だ。スワジランドからやってきた者もいれば、全く学校に行ったこともないズールーの子
どもたちもいる凸
寒い日がつづく今は一番のかきいれ時だ。運賃を入れて荷馬車一台分を売ると
1500ランドの利益がある。それを運ぶ少年たちにはわずか60ランドが支払われるだ
けだ。少年たちは1日9時間働く。彼らは馬にムチ売って、約50袋(1袋約5キロ)の
石炭を、各家庭に売りにあるく。1つあたり10∼15ランドだ。このテンピサの石炭置
場には、15人ほどの商人がいる。中には18人もの子どもを雇っている商人もいて、
ホームレスキャンプや、あるいはタウンシップで電気をとりつける余裕のない家庭に石炭
を供給している。
42才の石炭商人、ジョコニア・ンツアガセは、スワジランドにも「}軒、家をもってい
る。労働者を雇う時、仕事を求めてやってくる人々の年令までは考えない、と言った。
「ここにこういう仕事があって、自分の働く場所を知っていて、そして石炭袋を運べる体
力があれば、誰にでも仕事をやるよ」。
ある17才の少年、シプシソは∴ ガールフレンドを妊娠させてしまった。自分の両親
に、仕事を探してこれから養っていかねばならない家族のために金を稼げと言われたとい
う。煤だらけの顔からは大きい臼が目立つ。彼はまっくろけの手で、平然と烏の肉をコマ
切れにしていた白 自分と仲間たちの昼食をつくるためだ。
彼は、商人たちが与える振っ建て小屋に住む。石炭置場の一角には、人の背たけほども
ない小壷の一群がある。労働者とその家族たちなどはここに住んでいる.迷鞘のように
なっているノト屋と小屋の間の通路をすすんでいくと、シピーン(不法居酒屋)もある。
中は菜晴だ。寒いので、みな石炭のまわりに背を丸くしてあつまる。労働者たちも、仕
アンチ・アパルトヘイトニュースレター 1994年7月1日発行 第三軒郵便物認可_」軋
事に疲れ休憩するために、ここに来てビールを一杯のんでいく。15センチ匹方の、かろ
うじてつくられている′トさな窓から、わずかに明かりが入ってくるだけだ。
商人たちは、タウンシップのもうちょっとマシな家に住んでいる。労働者たちの住むと
ころには、水道はあるものの電気はない。石炭置場内で川00m2 ほどの場所は、ある人が
市役所から賃貸していて、商人たちに又貸しされている。
掘っ建て小屋群、シピーンには10代の女の子たちの姿も見られる。少年労働者たちの
ガールフレンドだ。彼女たちもまた、スワジランドやナタールの家をとび出して、仕事を
探しに来たのである。
なぜ家出をしてこの石炭置場にやってきたのだろうか。何か具体的な理由があるのかと
聞いてみると、スワジランドの少年、15才のビンティはこう答えた。「ずっと昔にスワ
ジランドを出ていった連中が戻ってきた時、石炭運びの仕事があると他の人に言って、そ
のためにどんどん人が流出していくようになった。」
ほとんど教育をうけたことのない少年たちにとって、仕事があるというのは魅力的な
ニュースだった。少年たちは、南アとスワジランドの広大な国境で、全く警備されていな
いところを越えてやってくる。言葉も共通しているので、それも有利だ。 (R)
Fテンピサの石炭置場で働く少年男前者たち』 by SaコSDn Seleae
1994年7月1日発行 第三種郵便物紐可
鳩 アンナ・丁ノ1ルトヘイト・ニュースレター 1岬Jnl托■TT ■二m−q
E≡三互]
◆10才の少年プシ・ンコロンジは森林に火事を起こしたと疑われ白人農場主に射殺され
た。少年と父親は、火事の原因となる焚き火をしていた家族を目撃したという■犯人
は10DOランドの保釈金を払って釈放されている。少年の両親は二人で稼ぐ月給が150ラン
ドにも満たないことから葬式代に余裕がない。文化省次官のウィ二一・マンデラ・ヨハネ
スブルグの複数の葬儀会社などが費用の負担を申し出ている。 (6/29「叫エわJ)
◆ 人権団体は免責法の即時失効とその廃止を求める声を高めている0前の過に政治囚が
釈放されてはじめて、どんな犯罪を行った者が自由になれるのか明らかになった。それら
はIFP、AWB、ANCあるいは元暗殺部隊にいた政治囚たちだが、中には80年代ナ
タール州で大虐殺に加担した者も含まれている。無実の女性、子どもが殺された「トラス
トフィールド」虐殺を導いた警官4人も入っている。法的には・4月の選挙前にテクラ ̄
ク大統領が下した決定を承認する以外、現内閣には選択の余地がない0免費法は政治囚の
定義、釈放、免責の定義が善わめてあいまいだ。ブラック・サッシュ、人権弁護士協会・
法律資源センターなどは、犯罪の内容の全貌が明らかにならないままあやふやに犯人が釈
放されれば、これまで危険をおかしながら行われてきた調査、捜査が全くムタになる、と
非難している。 (6ノ24「スト」)
◆ 南ア教会協議会(SACC)総幹事のフランク・チカネは年次総会で、今のポストを
新しい人物にゆずる、と発言した。アパルトヘイトの時代から民主主義への移行によって
】使命は果たされた●。チカネは、SACCには貢献しつづける・と話している。
妻慧配轟擬耗慕踊讃飛語
◆ ピッキン・ベイ(大手のスーパーマーケット)労働者1万5000人は7月12日からスト
ライキに入っている。食品労組S ac c awu(South AfrlCan ColnmerCユal Caterlng
and Allled Workers’unlOn)は月229ランドの賃上げを要求し、経営側は175ラン
ドの回答を出しているが行き詰まりを打開するため、CO SATU(南ア労組会議)の仲
介を得ることになった。ピッキン・ベイチェーンはスト最初の5日間で1000万ランド
の損失を出し、労働者は日給75ランドを失っている。
トライキの延べ時間数
6、7、8月に労働者の行動が多くおこる傾向
1994年 120万時間
があることが一つの要因だが、ANCを勝利に
1993年 70 〝
導いた労働者の期待が大きく、又、産業内の人
1992年 65 〝
種差別体制に反発し、新政府の出方をためすも
1991年 37万5千〝
のもあるのでは、といわれる。
Xいずれも4∼6月の時期のみ
このほか、おなじく大手スーパーのチェッカーズなどが賃上げや解雇の取り消しを求め
てストライキ、交渉中である。 (7/21「スター」)
21日、500人のピッキンペイ労働者がスト中に“侵入罪汁で逮捕された。CO SATUの
リーダーはこの64時に経営側と会う予定だった。2人の女性労働者はビータースパーグ
の刑務所でパンティを脱がされたという。S ac c aw11によると、白人警官は女性たち
をカフィール(窯ん坊)と呼び、陰部に銃をあてて脅したという。刑務所の責任者は、自
分の部下はみな新政府に忠実であり、逮捕者を侮辱するようなことはない、と言った。
(7/22「叩エわ」)
◆ Na f c o c(全国アフリカ商工会議所連盟)は7月25日から年次会議を開くが、そ
こではアパルトヘイトの遺産によって社会、職場に蓄積した不平等がテーマとなる。黒人
ビジネスの地位を底上げしていくため、アファーマティプ・アクションを取り入れること
でこの不平等はなくされねばならない、とN a f c o cは語る。20m年までには次のよう
な状況が生まれるべきだ、と提案する。①ヨハネスブルグ株式取引リストにある全企業
は、役員の30%を黒人にする ②少なくとも企業の株主40%は、黒人コミュニティか
ら出ていなければならないなど。しかし、企業側からは、資質、資格のない人材を入れて
経済を停滞させるだけだ、との批判がある。しかしNa二F c o c側は、「我々は、単に里
人が大統領の政府ができたからといって黒人を権威ある地位にもっていきたいのではな
い。プロを育てたいのであって、それには教育しか方法はない。」先ごろ結ばれたチュニ
ジアと中国との貿易協定は重要であるとし、黒人企業とジョイント・ベンチャーを望む外
国・国内企業を歓迎する、と述べている。 (7/22「リケ1タブ」)
◆ ANCは8月までに多くの部門が門を閉じるようだ。選挙後2ケ月、ANC本部シェ
ルノ\ウスではスタッフがたくさん厳を失うことになる。リーダーはほとんど議会に入った
ことから、指導者のないまま、各部門は仕事を指示する人がいない状態だ。正式のスポー
クスマンもまだいない。法律、国際、経済政策、リサーチ、情報などは、中心となる人物
がいない。しかし、先週のシェルノ\ウスでの会合では、マンデラらがスタッフに暫定政府
内でのポジションを見つけると保証していた。
(6)ァンチ・アパルトヘイトニュースレター 1994年7月1日発行 葦三種郵便物認可
◆ 94/95年度の予算(1351億ランド∴約4兆円)の詳細がテレック・キーズ蔵
相によって6月22日に発表された。暫定j牧府がこの5年間でRD P(復興開発計画)をす
すめていくが、その予算は325億ランド(約9750億円)である。基本的には旧政府
によって“タイムリー一 につくられた予算であるが、世論は大方、反対よりも承認の声を
あげた。 6/23Tスター」「ヅウェタン」
(8_7鴬増).
防
衛
年
金
る。
(9.3%増)
住
宅
分など。
暫
− ≠几 ノ人
定
税
_教
育
公
_貝
医
た
務
給
与
けられる。
ば
療
寮を含む。
雇
.創 出
警察
用
収が見込まれる。
酒
イーストランド・暴力再燃
◆ 選挙がおわり、PWV州新首相トーキョ一・セクワレの訪問などでしばしの平和をと
りかえしていたイーストランドに、再び血が流れ始めた。7月上旬、トコザなどで緊張が
高まり、あっという間に死者が数十人に透した。6日にカトレホンでは11人が闇討ちにあ
って殺された。
セクワレは、こういった犯罪分子を容赦しないとの声明を出したが、それはSDU S(
Self Defence UnltS−自警団)の若者たちが「セクワレは歓迎しない。むしろマンデラを
よこせ」との言い分を放ったことに対するものだ凸 一般に、S DU sはANC、S PUs
(Self−ProtectlOrLIJ】1itS)はI F Pメンバーの、としてそれぞれの自警団は呼称をもって
いる。しかし、S DU sはANCのコントロール下にあるわけではない。
「トーキョr一一(セクワレ)は頭がおかしいんじゃないか。武器を手渡せだなんて。」カ
トレホンのS DU sをしきる少年はこう言う。コミュニティの中の人間しかS DU sがど
こに基地をかまえているか知ることは出来ない。ボスの少年は、「ここはANCの基地で
はなく、Sl〕Usの基地だ。ANCは何も知らないし、これから知ることもない。」と言
う。
別の少年は、「自分たちの武器はANCからもらったものじゃない。両親が月に50ラ
ンドずつ寄付して銃を手に入れているんだ。」「政府は俺たちの仲間(拘禁されているS
DUメンバーたち)を釈放するべきだ。彼らは、I F Pがここの住民を攻撃している時に
ANCのために関って捕まったんだから」「みな、今は新しい南アフリカというが、実際
は何も変わっちゃいない。名前はSAp S(SA PollCe ServICe;SAPの後身)と変
わったが、あいかわらずここをコントロ㌧−ルしているのは白人の警官だ。」
(8】アンチ アパルトヘイト・ニュー−スレター 1994年7月1日発行 第三竃郵便物認可
トーキョ一・セクワレはIFPメンバーなどの大歓迎をうけてイーストランドの平和復帰を呼びか
け、ホステルをシングル単位ではなく出稼ぎ労働者の家族も共に住めるようにしようとの提案をした。
しかし、SDUのメンバーたちは、新しい南アになってホステルが解体されると望んでいたのに、又、
それゆえにANCに栗を入れたがセクワレがホステルの”改善”をうたっていることに腹を立ててい
る。
自分たちを殺そうとしている連中の住んでいるところを改善するなんてことを認められないという
言い分だ。SDUは、ホステル側は政府がホステルを取り壊さないと約束したことを手玉にとって無
法を働いている、と主張し、武器にあふれたイ1ストランドはまだ暴力問題の渦中に居続けそうだ。
◆ノクタレさん一実はインカタだった 漣が†
昨年9月号の本誌に、イーストラン ■押
ドで焼殺された18才のノクタレさんの
ルポを載せた。彼女の葬儀に行くと、
何だか様子がおかしい。アフリカだと
人が死ぬと隣近所、遠い親戚、友人ま
で大勢集まり式を行う。どの国、社会
でも大概そうだ。ところが彼女の家に
は、明らかにナタールから来ている親
戚の人だけしかいず、病院に見舞いに
来ていた友人たちもいない。近所の人
は隠れるように家の中にひそんでいる
だけ。フタをあけてみると、彼女の家
族はズールーで、インカタ支持者だっ
た。自分はANC支持者だが、ホステ
ル近辺を歩いていたためにインカタと
思われ、ANCの少年たちが自分に火
をつけたと言ったノクタレさんだった
が、あとから話をいろいろな人に聞く
と、普通の人だったら怖くてあのホス
テルのまわりなど絶対に歩かない、彼
女はインカタのスパイだったに違いな
い、と言うのである。彼女が病院のベ
ッドで話してくれたことはウソか本当
かはもう分からないが、一つはっきり
言えることは、この国では18代の子ど
もは輝かに政治に翻弄されていて、だ
が、たとえどんな人間でもこんな殺さ
れ方をしてはいけない、ということだ。
琵菅遽箸墓姦乏し享民望三野観
19錮年7日1甘発行 第三苺郵便物認可(9)
女性・子どものページ
◆ 53才の父、29才の兄、そして43才の母親が、ウェストナリアで8才の娘を4∼7才の
間にレイプし続けたかどで、10年、10年、そして5年の刑を受けることになった。少女は
しばしばマットレスに縛りつけられて父と兄とのセックスを強いられ、様々な麻薬、アル
コールも飲まされた。少女はその年齢にもかかわらず様々な案の名前をあげることができ
るという。警察が救出に来た時は、少女は裸だった。一週間面倒を見ていた里親が事情を
知って、はじめて明るみになったという。少女が発見された時は栄養失調で毛じらみがわ
き、腔が感染症にかかっていた。(7/6「スター」.この事件は昨年から各祇がたびたびとりあ
げてきた。少女をレイプしてきた家族の裁判に進行があるたびに報道され、児童虐待の最
もひどい実例として書かれた。)
◆ 中絶を合法化するかどうかは今も新政府が議論を深めている項目の一つだが、その間
にも女性たちは何千と医師に中絶を求めている。「現代医薬(odem Med⊥Clne)6月号
」に載る予定の調査結果では、質問された医師1DO0人のうち、4分の3以上(770人)が、
過去1年間に1万230q人の患者から中絶の手術の要請をうけた。患者の多くは若い女性
で、半分は20才以下だ。
医師1人あたり5人の患者を行っており、そのうち合法的なのは1人だけだ。ある黒人
居住区の医師は、「私は、“褒中絶”(Back Street AbortlOn)で70人死ぬのを見まし
た。“裏中絶”ではデトルやサンライト(いずれもスーパーマ【ケットで売られている消
毒液や石鹸)が使われているからです。」という。55%の医師が合法化を支持し、3分の
1が自分の患者が裏中絶をしに行った。(㊥ 裏中絶とは、正規の医師ではない者が、上
述した石鹸や藁葺、器具に木の枝など清潔でないものを使って手輔を行うので、非常に危
険と言われている。多くの女性が命を落としたり、子どもを産めない身体になったりする
が、中途は合法化されていないため、十代の少女たちなどはそうせざるを得ない。)
中絶権行動グループ(ARAG)は新しい厚生大臣に中絶合法を求める草案を提出し
た。彼女は合法化を支持する側だ。ARAGによると、92年に合法中絶をした1500人のう
ち、70%は白人だったという。 (6/12「サンデータイムれ)
◆ いわゆる Hモーニング・アフター・ピル’は、南アでは自由に手に入る。このビルは
女性ホルモン、黄体ホルモンなどからできていて、レイプなど、予期せぬ性行為があった
時できるだけ早く服用することで、生理を早く促し妊娠を防ぐ。このビルは、薬局で調合
してもらえるが、反中楽派などからは即時禁止の声も多い。イギリスでも、より普及させ
ることで十代の妊娠を防げるのでは、との考えもあったが、メイジャー首相は、かえって
十代のセックスを促すのでは、と考えた。 (5/19「スト」)
皿 7ンチ・アパルトヘイ トニュースレター 1994年7月1日発行 案三種勅便物窟可
◆ 議会の中の女性たち
南アは、「女性議且数」で世界の141位から7位にはねあがった。93年9月、ジュネー
ブに拠点のある世界組織Inter−Parllamentary−UnlOnが行った調査では、南アの女性議員
は全体の3%以下だった。現在は265%である。だが、30人の内閣メンバー中、大臣の中
で2人、次官には3人(ウイ二一・マンデラ芸術文化科学技術省、トーコ・ムサネ農業
省、サンキー・ンコンド福祉人口開発省)が女性と、やや少なめだ。
9州の知事はみな男性で、上位のポストを占めるのもやはり男性優位だ。アパルトヘイ
ト廃絶は性差別廃絶であると関ってきた女性たちの道のりは、まだまだ長い。
(5/29「サンデータイムスり
上位10国のデータ 各政党の女性議員数(全国議会)
政党
ANC NP IFP 自由戦稼
議席数
252 82 43 9 7 5 2
女性
84 10 10 0 1 1 0
⑧ キューバ 22.8%
民主党
PAC
⑳ 中国 21%
厚生相ンコサ財ズ7 公共企業柑ス行淵り 珊瑚議員ソユソ一・デュアート
アンチ アパルトヘイト ニュースレター 1994年7月1日発行 第三稀郵便物認可 皿
声価のはなし⑤「電化製品
南アフリカには近隣諸国から大勢、安い電化製品を買い求めてやってくる。モザンビー
ク、マラウイ、ジンバブエ・…・みな自国からの工芸品をこの国で売り歩き、それで稼いだ
お金で買い物をしていく。故郷に帰ってからそうした電化製品をまた更に売ったりもす
る。ツードアの晋の高い冷蔵庫は、安売りの時で2000ランド。(現在1ランド的26 5
円)。私たちは知人の知人の中古冷蔵庫を 300ランドで透ってもらったので、運がよかっ
た。白黒テレビは 250ランド、カラーでは最低7∼80Dランド。リモコン操作のいいもの
になると、やはり2DODランドはする。
余談だが、南アのテレビ番組は退屈である。選挙前、速報やディベートを見る必要があ
ると思い、思い切ってカラーテレビを買ったが、それ以降はほとんど見る価値がないと感
じている。選挙の時も、ANCの勝利がほぼ確実とみなされたとたん、開票のニュースは
ストップし、通常の態勢になった。まだ開票の真っ最中というのにである。ニュースの時
間が延長されることなく、15”20分のいつもの通りだ。(普通のニュースが15分あると、
スポーツニュースはそのあと15分つづく)8時のメインニュース(英語/アフリカース語
が一目おきに放送)のあと、時事問題を扱う番組が30分で、せいぜいこれくらいしか見よ
うという気になれない。多くが米のサスペンス、暴力映画で、「奥様は魔女」みたいなシ
チュエーション・コメディ、そして「ダラス」のような人間関係のゴタゴタを扱ったドラ
マだ。3チャンネルと、2つのケーブルがある。昼間の時間帯にはCNNニュースがずっ
とながれているチャンネルもある。子ども向けには、日本の「ムーミン」などもあり、輸
入モノがほとんどで、あとは何だかよく分からない、といったカンジだ。この間めずらし
くインド映画「サラーム・ボンベイ」などをやっているので、どういう風のふきまわしか
と思った。
ラジカセは150∼ZDO ランド。多くは台湾・香港製だ。CDプレイヤーはポータブルの
で最低800ランドする。日本の人からCDをもらったり、又、私もCDを日本から持って
きているのだが、なかなか手が出ず買えないまま。
洗濯機は、サイズやタイプにもよるが、やはり1500∼2580ランド。乾燥機は1000ランド
以上はするらしい。一般のタウンシップの黒人家庭では、夫諭のどちらかが仕事をもって
いれば、TVはあるところが多い。冷蔵庫も、月100ランドくらいの□トーンで支払う形
で、何とか買おうとする人々が多い。
巨しい南ア”で暮らすためのスラ可5′1「サ瑚
*アファーマテイブ・ショッピング(Afflrmat1Ve ShOpplng)・・万引き
*アファーマテイブ・エアロビクス・・アフリカ人のダンス・トイトイの俗称
*バニヤパ二ヤ(pamyapanya)・・・ツワナ語で光るものを意味する8才デジタル時計
1994年7月1日発行 第三種郵便物認可
閲 アンチ・アパルトヘイト こュ」ズレタ】 .
1994年7月13日
朝日新聞社東京本社 御中
アフリカ行動委員会
「あんち7伽トへ小ニュースレター」編集部
質問可犬
朝日新聞1994年7月8日付朝刊第3社会面掲載の『「酋長」使わぬ 日テレが表明
』の記事中の用語に関連して質問いたします。
私たちアフリカ行動委且会「ふんちア勅トへ小ニュースレト」編集部は、一部のマスコミで使用し
ている「部族」という表現に疑問を感じてきました。きわめて曖昧な表現である「部族」
をあえて第三世界の人々に限って使用することは、差別的な視点のあらわれであると私た
ちは考えています。
「部族」使用についての私たちの批判に対する貴社の回答は・「部族」の不用意な使用
については問題があるが、「トライブ」を「民族」と言い換えるのは間違いである・とい
うものでした。(1993年12月24日付朝日新聞読者広報室名)
7月8日の記事中に、『南アフリカ共和国のズールー民族』という表記があり、私たち
は大変良い変化であると喜んでいます。しかし、これが、差別語として抗議を受けた事件
に関する報道なので、】気を利かせて一一時的に使用しただけであるなら、事態はむしろ
困った方向に向かっているといわざるをえません。
質問① 今回の記事で、これまで「部族」の一つとして「ズールー族」と表記されてきた
ズールーの人たちを「ズールー民族」と表記することになったのはなぜですか○
質問② 昨年、私たちが得た回答文との整合性を考えれば、『「トライブ」を「民族」と
言い換えるのは間違いである』との見解は反古になったと思わざるなえません。そ
のように理解してよいでしょうか。
質問③ 社会面記事だけではなく、国際面記事におレ、ても・今後は「部族」のかわりに「
民族」を用いて第三世界の人々を呼ぶことになると了解してよいでしょうか。
以上三点の質問について速やかに文章にて回答いただくようお願い致します。その臥
回答の全文の公表を前提としてお答えください。
﹁酋長﹂使わぬ
番組への抗論受け
臼テレが表明
う︶塁という言葉が使わ
皇芋レビが五月に放送
した番組で、﹁酋︵しゅ
れた。北海道ウタリ協会の
中から﹁酋長は差別革︼使
うべきでないしと抗議が寄
﹁酉鹿﹂を使わないように
せられ、日季丁レビ側は
番組は五月十一日放送の
﹁ど首n疫も〃・実ってヨロ
シク﹂。この中で、南アフ
リカ共和園のズールー民族
とタレントのいかりや庖介
の人たちに細川藁元首相
庇にⅦ慧ならどちらがいい
氏の写真を属せ、﹁もし首
か﹂と夜間した現地ロケの
対し、同協会の秋辺得平釧
ビデオが流された。これに
路支部良が﹁酋長は多くの
閑の堰族のかしら山とさ
辞書で喜族の芦〓二束
れ、日本人自身には決して
使われない﹂と抗議した。
すると、このほど回答した。
戸 朝日新聞1994年7月8日 第3社会面
アパルトヘイト ニュ」ズレタ ̄ 1994年7月1日発行 第三種郵便物認可 胆_
アフリカ行動委員会
「あんち アパルトヘイト ニュースレター」編集部
前略 7月13目付の貴団体の「質問状」を拝見しました。
「部族」という表現が昨今論議を呼んでいることは、本社としても承知しており、社内で
もその表現について議論が出ていることは、先に貴団体から寄せられました「回答依頼
状」へのお返事の中でもお伝えしました通りであります。
「部族」というのは、櫓属地勢力がアフリカの原住居集団を言い表すのに使った「トラ
イブ」に相当することばで、「東関で近代化されていない」という意味を含んでいます。
これは、国民国家の形成が正しい歴史プロセスであるとし、その近代的な国家形成につ
ながる集団が「民族」、そこに至っていない社会は「部族」であるとする歴史文化観をも
とにした価値観といえます。ことば自体に価値の上下が含まれていますから、こうした歴
史文化観が生み出した差別的表現の一つであろうと考えられます。したがって、当事者が
「部族はいやだ」といっているのであれば言い換えた方が適切でしょう。しかし、それを
「民族」と言い換えるのが正しいかというと疑問が残ります。
5月に開かれたアフリカ学会では、「部族・民族」をめぐって、専門家の意見が分かれ、
緬は出ませんでした。社内でも「民族というと、別の概念になるので、部族と民族は違
う」「民族と言い換えてもいいではないか」など、さまざまな意見があります。しかし、
学会でも意見が分かれている現在、適切な言い換えが見つからないまま用語を凍−するの
はまずい。学会の結論を待ってもいいのではないか。つまり、朝日新聞としては、「部
族」ということばが間癌になっていることを十分認識しつつ、その使用については当面、
個々の記者の判断に任せていいではないか、と考えています。
そこで、今回のご質問に対するお答えですが、①は、これまでのご説明で述べましたよ
うに「個々の記者」と現場のデスクのその時点での判断によるものと、お考えいただきた
いと思います。②につきましては、やはり、「部族と民族は概念が別」との考えを持ちつ
つ、学会などの今後の論巷の展開を見守っていきたいと思っています。③ですが、同じ朝
日新聞の紙面でありながら、表記が違うのは、読者を迷わせることになります。しかし、
だからといって、十分な考察もないままの「右へならえ」方式は、私たちの好むところで
はありません。今後共、外部の建設的なこ意見に耳を傾けつつ、仲間同士話し合って、読
者の皆様に納得してお読みいただける紙面づくりに励みたいと考えております。
草 々
1994年7月21日
朝日新聞東京本社読者広報室
1994年7月1日発行 第三撞郵便物認可
THE
STER
5月 1 7日号
均等化への道のりは険しい
白人と黒人の生活水準の格差は依然として大きいが、新しい9つの州の間にも生活水準
にかなりの開きがある。
ミッチェル・チェスター記
長い間のアパルトヘイト政策がもたらした白人
ているが、単に金銭面だけでなく、「人間開発プ
と黒人の生活水準の格差は甚だしく、すぐに改酋
ロフィール」と呼ばれる調査も州ごとに行い、き
する必要があると、経済研究者が警鐘を鳴らして
わだった結果を得ている。いくつかの側面につい
いるが、これによってマンデラ政権はまた一段と
て、調査していくのた。
たとえば、社会経済状況の大まかな水準をあら
重い課題をかかえることになった。
Unl Saの市場調査局による調査は、ポスト
・アパルトヘイトの幕開けの現在」白人の平均所
得は黒人のそれの7.5倍以上だという。白人も黒
わす平均寿命をみると、西ケープ州では64.8歳で
あるが、すぐ限りの東ケープ州では叩歳にもなっ
ていない。
DBSAの理論によれば、このような系萱は経
人も、男も女も、おとなも子どもも全部ひっくる
めた一人あたりの可処分所得は1994年1年間で
済状況よりも全般的な生活状況や家族の健康状態
7320ランド、一か月あたり 610ランドと見込まれ
などをよりよく物語っている∴教育状況の調査で
は、東トランスヴアール州においては13歳以上の
る。
人種別の統計薦異に研究者は愚息を深めてい
人で小学校卒業あるいはスタンタ【ド5以上の資
る。白人の年間所得27−847ランドに対し、里人は
格をもつのは100人中60人に満たない∴西ケープ
3,686ランド、一か月わずか387ランドであるか
州では、これと対照朗108人中約72人であり、全
らだ。衝撃的なのはこれだけではない。他の人種
と比べ、黒人間には、主としてその住む地域によ
水準というのは就職する上で不可欠の要素とな
って収入に大きな遣いがあるのだ。PWVの黒人
る。
州でトップとなっている。研究者によれば、教育
の平均所得臥 9,375ランドで全黒人の平均の約
調査結果に研究者たちは衝撃を受けている。政
25倍だが、北トランスヴァール州の1,543ラン
治家たちが言うように、かつてないほどの再構築
と開発を迫られている南アフリカの状況があぶり
ドの6倍ということになる。
Unl Saの研究者たちが、人種別よりも地域
別の社会援清を詳しく調べると、もっと驚くべき
結果があらわれた。南部アフリカ開発銀行(D】∋
出されているからだ。
各州間で拡大する不均衡は頭痛のタネである。
D】∋SAの研究者は統計や難解な経済用語を用い
SA)による新しい9つの州ごとの特別調査でも
て富と貧困をコンピュータ試算するような調査を
同様の結果が出ている。
超えるものを行おうと決めた。そうではなく、各
DBSAはさまざまな観点から収入の調査をし
州の心鼠の鼓動を知りたがったのだ。机上で計算
19洪年7月1[】発行 策三拝郵便物祓可 個
された経済問題ではなく、生活の質というものを
比べてどのあたりに位置するかを示すために閤発
考慮に入れて。
振行が使っている蓑である。もちろん、この冒的
彼らはごく普通の家族の状況をつかみたかった
ので、数年前に国連が套出した人間開発桔梗
める上でどこに力点を置いたちょいか示すことに
(HDI)を用いることにした。今では国際的に
はマンデラ政権に対して再構築や開発計画をすす
ある。
も広く用いられているこの指標は、生活水準を金
最高値は西ケープ州の76で、これはブラジル、
銭面だけではかることから、もっと様々な面を組
アラブ首長国連邦と並ぶ。経済力をもってはいる
み合わせてはかるようにした。国運の人間開発指
が、PWVは北ケープ州に次いで3番目に位置し
標は要するに、平均所得をそれ自体だけでなく平
ている。2番臥 3番目は国際比較ではトルコ、
均寿命や教育水準などの組み合わせで削ろうとす
イラクと同程度である。北トランスヴァール州は
るものである。
ナミビアやパキスタンより後れをとっている。
南アフリカは1990年にHDIの国際比較調査を
DBSA、Unl S aの両研究は、南アフリカ
されている。アパルトヘイトの遺産をひきずって
人の生活水準は政策的に下げられたというよりも
いたとはいえ、南アは138ケ国中68位にしかなら
アパルトヘイトによって誰でも平等に下げられた
なかった。HDIは100を最高値とするが、南ア
とする再構築、開発の論議に一石を投じることに
は69で、リビアやレバノンと並んでいた。
なりそうだ。 (訳;弘中教子)
次に掲げたのは、新しい9つの州が全国平均と
姻 アン・チ・アパルトヘイトニュースレター 1994年7月1日発行 第三踵郵便物認可
今、南アフリカの選挙と私たち
−草の根の声を求めて−
4月24日 日本カトリック会館にて
第二部 パネルディスカッション (診
(3)神野 明(大阪外大教員)
神野といいます。大阪外大でアフリカの政治などについての講義などを受けもっていま
す。南アについて興味を持ち始めてから約20年くらいになるでしょうか。
南アの北東に隣接しているモザンビーク、西の北側にナミビアをはさんで隣接している
アンゴラの独立が1974年、75年でした。その間題をいろいろ調べたり、考えたりしていく
ことから当然のように南アの問屋に関わり始めたのです。
その当時と比べると考えられないようなことが、その後の2D年間に起こりました。一つ
の可能性としては当然、考えることはできたわけですが、託も具体的には展望をもちえな
かったわけです。
私としては、歴史の問題というか、歩みがどんな問題があるのだろうということから、
今回の選挙の意味を考えてみたいと患います。
今、メディアのことについて指摘がありました(編集部◎を参照)が、メディアがその
時その時の出来事で一番センセーショナルなものを輪切りにして伝えてきたという印象を
ずっともってきました。本当はものすごく大きな恵味があったことでも、その時の報じら
れ方というのは、すごくちっちゃなものでしかない、ということもよくあります。ピコが
虐殺された時でもそうです。
南アがどんなふうにここまでたどりついたのか、ということを見直してみたかったので
参考のためにレジュメを作りました。それを主催者が資料として印刷してくれましたの
で、まあ落書きとして見ておいて下さい。(その資料は、本誌22∼27ページに掲
載)。ですから、これには立ち入ってお話しません。
今は、アパルトヘイトが体制として崩れるという段階だと思います。それは、非常に象
徴的なもので、歴史の局面をみるとそのように大逆転のような瞬間が必ずあるわけです。
そうしたものを信じない限り、我々は歴史に対して何も働きかけることはできないでしょ
アンチ アパルトヘイトニュー∵スレター 1994年7月1日発行 第三隆郵便物認可(囲
う。ですから・南アがこの選挙までたどりつくことができたということを大変うれしく思
います○ アパルトヘイトの国家から民主主義の国家への移行は、王政から共和制へ移行し
た市民革命が世界史的に成し遂げたことに匹敵するものだと僕は患っています。
南部アフリカで最初の、あるいはアフリカ全体でも最も初期のアフリカ人の民族自立を
めざした解放組織が1912年に出発して以来、80年以上にわたる活動のあげくに、ようやく
目的を達成できました。それは独立運動の達成であるのみならず、そこには南ア独特の歴
史があります。白人の入植者たちがそこに強力な集団として居ついたということですね。
アメリカ大陸の場合、先住民伽の方が少数でしたが、アフリカでは逆でした。
今、平和裡に革命の最終段階を向かえようとしています。市民革命などではものすごい
流血を伴ったわけですが、そういうものではないユニ1クな形での権力の移行です。しか
し、あまりにも支払ってきた犠牲が大きすぎました。政治暴力で、4年間だけで14,8DO人
もの命が奪われました。まさに目の前にして内戦をくぐったわけです。
市民革命は内戦を伴います。それは、一つの国民の中での将来の方向、選択をめぐって
の内戦を経て生まれてくる体制移行なんだなと患います。南アの場合、確かに形式的には
【詣集郡㊥】神野明氏の発言の前に、須関知昭(アフリカ行動委員会)からの発言があり
ました○他のパネラーの発言と共に本誌に掲載する予定でしたが、作業上の手違いから不
可能となりました。かわりに発言の要旨を掲載します。
*法的なアパルトヘイトは完全に終窯したが、実態としてのアパルトヘイト、あるいはア
パルトヘイトの負の遺産が厳然として残っている以上、私は「反アパルトヘイト」の視
点をもってこれからも南アと関わっていきたい。
*選挙中は日本のマスコミも大きなスペースを南アのためにとっているが、選挙終了後は
急激に南アへの関心を失っていき、報道量が激減するだろう。私たちは、そのようなマ
スコミに対抗する意味でも、南アと日本の草の根の人々を結ぶ「草の根のメディア」を
作っていきたい。『あんちアパルトヘイトニュースレター』は、まさにそのようなもの
として今後も発行を迩簑していく。
*最近、南アでの経巌をもとにして書かれた書物のなかで、「日本の反アパルトヘイト運
動」に疑問を呈するのが流行しているようである。いったい、彼ら、彼女たちは、どの
運動体を批判しているのだろうか。運動の個別性を認識していない批判の中で、日本の
各地でねぼり強く展開されてきた反アパルトヘイト運動の意味が軽んじられていくのは
忍びない。
tl由 アンチ アパルトヘイト ニュースレター 1994年7月1【】発行 簾三種郵便物認可
交渉を通しての平和裡な移行なのですが、実のところ、アパルトヘイトのいわば“成果”
が独立ホームランドあるいはガッチャプチレジのインカタ勢力というような形であって、
反アパルトヘイトの闘いはそういうところで闘われていると思わざるをえません。
アパルトヘイト体制は崩壊します。崩壊の局面で、皆さんもご存知のようにボプタツワ
ナというホームランドが崩壊しました。このプロセスは、大変興味深いものでした。14日
以上にわたって公務員がストライキをして、そして、公共サービスの機首巨がストップしま
した。そして、年金とかの支払いを要求したわけです。ボプタツワナの政府予算は、南ア
の中央政府に依存していますので、年会基金などを返せと言われても、ほとんど返せませ
ん。おまけに統合が決まったので暫定執行評議会からはそういう資金も打ち切られます。
そこで公務員のストライキは広がり、さらには住民反乱にいきつきます。この反乱を押え
るべくボプタツワナ軍、まさにアパルトヘイトの軍隊が出動したのですが、そこに白人の
極右であるアフリカーナー抵抗運動の部隊が3008人ほど車に乗って武器を持ってかけつけ
ました。しかし、彼らが黒人の住民を無差別に射殺しているというので、ボプタツワナの
軍隊が白人に発砲して撃退してしまうのです。南ア政府軍はそれに介入し、白人壇右派が
完全に皆殺しになってしまわないように、多少防衛しながら「匡】外」に出して幕を降ろし
ました。その間、ボプタツワナ大統領はヘリコプターで逃亡して政権を放棄しました凸 こ
のようにして選挙による正式な統合を待たずして、ホームランドが足元から崩れ去ったの
です。労働組合を認めず、ANCやら労働組合の非合法化をさらに続けてきた鰯も弾圧的
な、あのサンシティ(ミニ・ラスベガスのような歓楽施設)のあるボプタツワナがそんな
ふうに崩れたという局面はまさに歴史のダイナミズムであるわけです。
南アの人たちは、さきほど話したように、長い闘いの歴史をもっています。そして、新
たな出発を得るというケースは、他のアフリカ諸国では少なくともありません。ですから
その分、期待もしたいのですが、抱えている問題はさらに大きいのです。ただ一つだけ楽
観したいのは、白戸さんの報告にあったよ
ぅに、NGOが45J川0もあるということ。L−
もちろんそこには一道の西欧型の政治組織 しゝ
の一定の影響も当然あるのですけれど、そ
ういう国内の強力な力があったからこそ経
済制裁と合体してアパルトヘイトを倒す力
が生まれました。南アは経済制裁が成功し
た稀有な例ですが、国内のおそらく強力な
労働組合を始めとする反対勢力があったと
いうこと。これは特筆事項であると患いま
す。
今後どうなっていくのでしょうか。かな
り強い政府ができあがっていくのだろうと
思いますけれど、さっき須関さんが言われ
靂靂表〒雫覇
、l▲▲▼▼1− ■
7ソチ・アパルトヘイト・ニュースレター 199畔7月1日発行 第三柾郵便物認可.廻_
たアパルトヘイトの負の遺産は、実際あまりにも大きいわけです。例えば100年かかって
形成された力関係ならば、それを変えるのに108年かかっていいじゃないか、と患いま
す。100年かかってできたものだから、これはあまりにも根強くて変えることは難しい
よ、と諦めさせられたことが歴史の中にはあったと患います。歴史を解説する際のシニシ
ズムがまだまだ強いと思います。最近の南アの形容としては、昏迷であり、混乱であり、
選挙の行方が危ぶまれるというわけです。危ぶまれる、というのはまったく間違っていま
して、私は軍隊を全力で投入してでも実行されるだろうと僕は思っていました。危ぶまれ
る、と言うのは無責任です。もちろん、なんとか実施できるわけで喜ばしいことですが、
ますますそこにユニークさのあるケースとして、私は当然注目を続けなければなりませ
ん。
解放組織が極力の座につくと、これまでの大概のストーリーは、腐敗なのです。南アで
も、当然、その腐敗はあると患います。そういう腐敗の議論の行方、解決の仕方なども含
めて、これはまさに実験でありまして、これはまさに私たちとち共通の日棟をもてる関係
がいろいろな交流を通してできていく、ということ。これからは、むしろ関係が難しいか
もしれません。逆に、さきほど話が出た民間のと言いますか、政府ルートではない草の根
の交流という点ではもっと率直な意見交換ができるかもしれない、と思います。
すでにいろいろな問題が出されましたので、是非さっきの白戸さんが出された問題や、
須関さんが出された問題、その他、話をしていきたいと思います。以上です。
(本記録は発言者の校正を経ていません。…編集部)
1994年7月1日発行 第三種郵便物認可
94/4/24
南アフリカの現時点 昨日から明日へ
神野 明 1994.421
1アパルトヘイトとは何であったか。歴史のおさらい
小さいアハルトヘイト(法 制度)と大きいアパルトヘイト(白人少数派支配)
1制度化された人種差別としてのアパルトヘイト
1肌の色と髪の毛による「人種分類」(住民登録法) 916廃止
→「人種」を決める科学的基準はないので、毎年約1∝船人が「再分類」されていた。
2人種別・民族別の居住制限(土地法L集団地域法−ホームランド政策 強制移住)
→19蘭年以来、350万人が「再定住計画」による強制立ち退きを受けてきた。
−←土地法、集団地域法 91膿止
3移動制限(パス法と都市流入規制)
都市居住区の居住資格がある人のみ豪族と共に生活できる。 る6廃止
4人種別の行政・教育制度・福祉政策(「里人自治体法:1982」 パンツー教育法)残存
5.社会施設の分離使用(プチ アパルトヘイト→廃止)
公偲∴戯憎いホテル 交通検閲・海岸などの「全人種への開放」笥0−S初め刀、ら順次廃止
しかし、保守党支配下の地方自治体では、残存・復活
2.白人少数派支配の体間としてのアパルトヘイト(分断支配)
「適応か死か」(ぎタ前大統領)
「潜在的穏健派の支持が決定的」(訃ッ7ェか刀ンデマサェ情報相)
全面戦略と改革(軍備・弾圧の強化+少数派「非白人」の取り込み、新たな分断の促進)
全面戦略に基づく諸政策
プチ・アパルトヘイトの廃止(背徳法・雑婚禁止法・分離施設法など85−86)
黒人労働組合の承認(79) 国内治安法(82)
人種別三院制議会 (各種の弾圧法を統合〉
(憲法改正:83−国民投票66%が賛成) 無裁判拘禁の激増
黒人地方自治法(82) 軍事・警察予算倍増(82−86)
国民党右派が分裂し保守党結成(82) 非常事態宣言(86−90)
ナタール州でのインカタによる襲撃激化(86−)(907−PWV地域へ拡大)
ポタ、獄中のマンデラと会談(897)
国民党、連邦制・少数派の拒否権の構想(89−)
3 「改革」を必然化した諸要因
1,1975年以来の南部アプリか情勢
1975:アンゴラ、モザンビーク独立
1980:ジンパブウェ独立
1988:アンゴラ和平合意(キューバ アンゴラ 南アフリカ)
1粥9:ナミビア独立過程の開始(国連安保理決議435号197Sの実施)
南アフリカの周辺諸国への不安定化工作は、88年夏のアンゴラでの戦略的敗北に上り決定
的な方向転換を迫られた。
21985年以来の国際的な経済制裁圧力の効果としての経済危機
7ンチ アパルトヘイト こュ ̄スレク ̄ 199締7月1日発行 案三種郵便物認可 凱
SollhA丘ぬHhTo皿mOW 94/4/24
外国資本の新規泣入がストップ。対■外債語危機、年率10、15%のインフレの進行.
経済成長率0∴2%(89−90年は速読のマイナス成長)
3反アパルトヘイト諸勢力の成長
19$3−UDF(統一民主戦線)の発足
1984▲人種別選挙ボイコットの成功、住民反乱の開始
1985 非常事態宣言 ト1986,2)
:COSATtJ(労働組合会議)発足
1986−全土に非常事態宣言(無裁判拘禁の激増、報道規制聾化)
1粥7:ストライキ件数 参加人月など史上最高を記録
1988.32団体に活動禁止命令
.里人自治体選挙ボイコットの成功
1989 不服従運動の高揚と入廷別議会選挙ボイコットの成功
4米ソ関係の改善、ソ連 東欧改革などを通して、「紛争の平和的解決」の国際的合意の
雰囲気がかつてなく高まった国際関係。さらに、ソ連の解体による「米ソ間置」の消滅で、
「反共」というイデオロギ】も国際的説得力を失った。
る98−OAU(アフリカ統一機構)ハラレ宣言→南アフリカ問題の平和的解決の方向
と手続きを具体的に提案した初の国際文書
888:ANCが憲法ガイドラインを発表
8912:ハラレ宣言に基づく国連決議(満場一致)
Ⅱ改革か廃絶かをめぐる交渉という閑い(902−926)
1.主な動き
902 マンデラ釈放、ANC,PACなど合法化
5 ANCと政府の予備交渉
.8 ANC・政府第2回予備交渉
.10 非常事態宣言解除、公共施設分軽溝廃止
915 治安法改正
6 「アパルトヘイト基本3法」(土地法、住民登轟法、集団地域法)廃止
917 インカタ・ゲート事件発覚
9 政府 ANC・インカタの和平協定
10 (VAT)付加価値税導入
日本政府、対南ア制裁解除
英連邦、対南ア制裁の段階的解除を決定(人的交流・文イヒ学術交流などは即
時解除、貿易・投資・金融制裁は継浣)
.11反VAT(付加価値観)ゼネスト(300万人)
,12 CODESA(民主南アフリカをめざす会議)第1回総会
12 匡連、対南ア文化・スポーツ制裁解除を承認
921日本政府・対■南ア国交樹立
2 EC、対南ア経済制裁解除
.5 CODESA第2回給金合意を発表できず
6 ポイバトン虐殺事件。ANC、交渉不参加を表明
田 アンチ アパルトヘイト ニュースレター 1994年7月1日発行 鴇三触可
So止血鮎rTo抑 94/1/24
7 南ア、オリンピックに復帰
2.CODESAでの交渉:19の政党、行脚が参加
CODESAの5つの作業部会:アパルトヘイトから民主国豪への移行過程に関する主要問
題の集中討誅の場。(2月9日に作糞開始、少なくとも週1度の会合)
★その課題と92年5月までの成果
第1作業部会 自由な政治参加のための環視作り
・政治因の釈放、亡命者の帰国 一・合意に達せず
・残存する差別法・治安法の撤廃 ←合意なし、専門部会で討講
・南アフリカ放送公社(国営)のあり方 ←独立の通信委員会で管理
・政治暴力の停止 ←平和協定抄1.9)を再確認 _
軍・警察の構成と役割 一一暫定政府第二段階で競合で合意
第2作業都会:憲法の一般原則について、憲法作成機関の筒底と手続き
・新憲法制定は、国民投票か、選挙で選ばれた制憲議会か ←利恵議会で合意
制意議会の構成‘全国区、地方選挙区で半数づつ選出
新妻法の決定手読き ←合意できず
(その他の問題:立法・行政■司法三権の構成/将来の経済政策の基本にかんする提
案/アフリカーンス語その他の言語の将来のあり方/国旗・国歌など国のシンボル
第3作業部会:暫定政府の構成 権限や過渡的に必要な立法措置、過渡期における行政機
関の権限 ←複数政党の代表からなる暫定執行評議会(T血血止
E血YeCotmdk)を地方自治、財政、法秩序、内務、
国防、外交の各分野で設置することに合意。
第4作業部会 いわゆる独立ホームランド(トランスカィ、ペンタ、ボプタツワナ、シ
スカイ)の再統合について ←ほぼ合意
第5作莞部会:時間的枠組みとCODESAの決定の実施方法について、CODESAで
の決定に法的効力を与える法律の制定について ←他の作莱部会での進展に依存する。
全作業部会での合意をまとめる運営委貞会(M卿t旭)を設置。
3 憲法原則をめぐる主な対立点(92年3月時点)ここからよく安協しましたね
国民党
国家形態
大統領
ANC
連邦制・地方分権
ゐ集団指導会貞一致副
議会
表
拒否権はなし
地方議会
で音 ●
をつける を設置
一 一雷 人 地域の利
を避ける
丁ンナ’丁巾ノトヘイト一二・」スレト 1糾隼り1日■行暮三t■t■tT・寧
Sou山A銭良知To皿mW 94.′j′2止
Ⅲ交渉再開から暫定執行評議会、制憲議会選挙へ(民主南アへの道)
09 ビショ(シスカイの首都)の虐殺
09 マンデデ・デクラーク会談、交渉再開で合意
12 交渉再開
9304 複数政党会議(26団体)による倒意交渉再開
04 南ア共産党書記長クリス・ハこ氏暗殺。
05 5年間の国民統合政府(5%以上の得票を得た政党の入蘭)について合乱
07 複数政党会乱1994年4月27日の邪念議会遺草実施について合意。
09複数政党会議が暫定執行評議会(TEC)の設置で合意(19/23)反対は保寺党、
インカタ、シスカイ、ボプタツワナ。
10 国連鹿会、対南ア制裁解除を決議。
10 シスカイ、ボプタツワナ、インカタ自由党、保守党、アプリ刀−ナ国民戦線(
AVF)などが「自由連合」(FA)を結成。
10 マンデラ、デクラークにノーベル平和賞授与決定。
11暫定憲法草乗で合意。国家形態;大幅な地方自治権限を認める阜一国家。
地方自治;農業、義務教 育、文化、保険、警察、地域
罪発、地方税の徴税などで自治権。地方議会の議席の3割を
少数派に確保。
12 暫定執行評談会発足。「自由公正な」制意議会選挙実現のため、4分の3以上の
賛成で政府の決定への拒否権をもつ。法・秩序、国防、情報、外交、財政、地方政
府、女性の地位に関する下部評議会を持ち、政府の政策は各評議会の承認を必要とする。
12 白人極右漁、白人独立地区を一方的に宣言。
94OI TEC競合軍事司令会談が発足(南ア政府軍、ANC軍事都門、ベンダ・トランス
カイ軍司令部が参加)、平和執行監視部隊を設立。
03 政党の選挙登録締め切り、19政党が参加。インカタとAVFは暫定的重縁。
自由連合は分裂。
03 ボプタツワナ、シスカイ、レポワが崩壊。
03 ANCがダ ̄パンで鳩万人集会(1それに対抗して)
04 ANC本部へのインカタのデモで銃撃戦、50名以上の死者。(最初の発砲にナゾ)
04 ナタール州に非常事態宣言
04IFP,NP.ANCへのキッシンジャーらによる国際調停不調
04IFP選挙参加を表明(19日)
◆問題山積
失業率40%(政府統計) 対外債務170億ドル
経済成長 8991速読のマイナス成長。,93は回復基調 +1ユ%、・94は+3%の見通し。
土地問題 任宅間選 700万人がホームレス 海外からの投資手遭え
◆931107SundayTi皿Sの世論調査。来年4月の観念敵会選挙での投票忠彦。
ANC58% NP1398 FAl15%
幽 アンチ一丁ノヾルトヘイト ニュースレタ ̄
Dl血A鼓ica
1994年7月1日発行 第三槌郵便物認可
orTmmW 94/4/24
Ⅳ選挙をめぐり加速化する政党再編
◆選挙ボイコット派への説得交渉・譲歩
◆AVF,CPからの分裂一一選挙参加派は自由戦線を結成、断固粉砕派はテロ準備へ
◆DPからの分散▼→lFPとANCへ
◆NPの多人種化の努力(ただし、とりこめたのは、黒人居住区のビジランテのボス)
◆『P内での選挙参加圧力(分裂の可能性)←319のプテレジによる選挙参加表明で回避
◆白人労組の多数派里人労組への合流
◆クワヌルを除くホームランドの崩壊」劇的!)
ボプタツワナノ乱歴のプロセス
①1カ月以上にわたる公務員ストによる公共サービスの後塵麻痺
要求:選挙前の年金基金支払い、労組・ANCの合法化、政治活動の自由など
政府は、TECによって資金を停止され、その後の交渉で、ANCの事務所開設や新聞
への広告掲載を認めたが、選挙準備活動を一切禁止していた。選挙実施には軍事介入が
不可避と見られた。
②住民反乱に発展し、ボプタツワナ軍が出動、自由連合の盟友マンゴペに手を貸すぺく靡
けつけたAWB(アプリか一ナ抵抗運動)の武装私兵3000人が里人住民に無差別乱射
し、50名を虐殺した。
③しかし、マンゴペを守るはずのボプタツワナ草は、AWI∃に発砲してこれを撃乱介入
した南ア軍(SADF)に守られAWBは「国境」の外に追いやられた。マンゴベはヘ
リコプターで逃亡、政権を放棄、ボプタツワナは南ア改称の直轄統治となった。
ボプタツワナ蓄熱ま、AWBのメンバーを射殺した兵士の逮捕を命じられるなら反乱
を起こすと警告を発した。
予算の70−80%をプレトリアに依存し、アフリカ人にアフリカ人を支配させる分割支
配(グランド アパルトヘイト)の最重要環であった「独立ホームランド」のあっけな
い崩壊であった。しかし、1976年に「独立」付与されたトランスカイでは、すでに80
年代後半に革新派の軍事クーデターで、強力な親ANC政権ができていた。シスカイで
は連にコゾ准将の軍事政権は、ANCよりはNPをパートナーに選んでいた。ボプタツ
ワナ崩壊の数日後、92年のビショの虐殺を導いたコゾは、3000人の公務貞労働者によ
る警察学校の占拠を受けて、辞駄レポワも南ア政府に乗務の引渡しを申請した0
新憲法の制定に上る「正式な」再統合を待たずして、アパルトヘイト体制の柱が音を
立てて瓦解する一つの光景だった。
◆ANCの選挙綱領の要点(これがすべて実現してもバラ色の未来はない)
15年以内に250万の雇用創出の公共事業
21年以内に30万−50万の雇用創出
35歳までの医療無科化
410年間の無償義務教育
52000年までに250万軒への電気供給
6女性への差別課税撤廃、月収R4000以下の所得税減税、生活必需品の非課税
7100万世帯への水道供給
◆候補者リスト(ANC全国区200名,NPも200各)
利恵議会の議席は、上院90名、下院400名(全国区・地方区各200)
三三至二アパルトヘイトニュースレター 1994年7月1日発行 第三疎郵便物認可 臨)
50u血A最ICl伽加mw 9A/4/24
投票所約9000、国連選挙監視団1800人、有権者登録2280万の予定。
服役中の市民も獄中ストの未、投票の権利を認められる。(人権のための南ア獄中者組織)
◆2月の世論調査(都市部)ANC,50%NP,14%CP,4%IFP,3%PAC1%.未定25%
◆投票用紙に記載される政党(登録締切時蕉)
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②そのような革命が、主旦主旦生に組織的開始を見た、80年以上にわたる南部アフリカの民族
独立運動のようやくの達成として、白人入植者(建国者)の子孫をも競合して、重畳最澄
な成功例。
る。(強力な組袷的労働運動の存在、地域住民廟の政治的経験、住民の自立的運動の伝統)
◆1975年以来、拡大する所得格差(人的資源サービス評議会)
所得統計によると、収入下位の40%−総所得の4%
上位の10%− ク 50%以上
黒人間の所得格差も増大、上位の20%.−劇偶の所得増
下位の2096−−−蚕)%減
白人の高所得者は安定的だが、低所得層の所得は減少。
南ア開発親行によると、東トランスバールと北トランスバールが最質地域で、
女性の75%、男性の朗%が、1991年には収入ゼロであった。
レポワでの平均年収はR14α)(US$訓0)で、濫低生活水準の必要額の半分に満たない。
1994年7月1日発行 第三度載便物議石
19941月選挙世論調査で蛸C(671),国民党(17%)、IFP(6%)
1月国連総会は180D人の選挙監視団の派遣を決定
∫2月総選挙告示(投票日は4月26−28日)、選挙ボイコッ
トを宣言している自由同盟との交渉は決裂
〟2月1日仙Cは右派に大幅譲歩案(琴独立国家樹立への
配慮を含めた民族自決権の保障や地方政府の独自
行財政極などを認めた)月末には白人議会も承諾。
〟2月22日白人極右が二つの町で一方的に「統治宣言」
2月兼の週末ナタール州で政治的暴力事件、15人死ぬ
3月3日黒人・白人右派合同蛭体「自由同盟」は選挙への
参加条件として国際調停を要請(1∬C受け入れ表明)
3月初白人右派ATFの南ア国防軍ハイジャック案霜見
3月4日 イン
3月4日インカタ自由党(lFIりが政党畳鰯。白人右派速
合lVF(7 ̄
カーナー人民戦縛)の中の穏健派もFF(
して登録。選挙参加の可能性を残す
自由戦線)
3月5日◆日本政府は托0(韓違平和維持活動)協力法
に基つく国連選挙監視団派遣を断念。「危険すぎる」
3月8日ダーバンで通勤列車脱線、少なくとも58人死亡
3月12日 7イリューン率いるFFは白人右派連合AWか
ら離脱し、選挙参加を決定。フ氏はAYF議長を辞任
3月10日 ボプタツワナで住民と警察部隊が反乱、白人
右翼も介入し死者24人。マンゴペ大統領は更送。選
挙まで南ア政府とTECが共同雄治。マンゴペの北西
クリスチ十ン民主党(MCDP)は選挙参加を表明
3月14日IFPのプテレジは投票日の延期を要求
3月17日削憲議会選挙への参加畳嫁が締め切られる
27党(▲軋PAC.ⅣP,DP.FF等)参加。自由同盟(IFP、CP,
AYF)ボイコット
3月18日◆日本政府は選挙監視要員20人派遣を決定
(国連監視団とは異なる政府独自の派遣)
3月1引]ゴールドストーン委員会は「南ア警察最高幹
部が90年以降インカタに武器供与をしていた」と発表
3月22日 ンスカイ・ホームランド崩壊/選挙参加へ
23日クワスールー政府は自由な選挙活動の保証拒
否(26日 プチレジは「投票妨寄せず」と大統領に)
3月26日右派保守党はプレトリアを「白人民族国家」に
とプレトリアでデモ
3月28日 ヨハネスブルグの川C本部を襲うとしたイン
カタ支持者が発砲され、また周辺のタウンシップ
での衝突で51人が死に173人負傷。またナタール
でもこの10日間の政治暴力事件で150人が死亡
3月29日TECはナタール州とクワズールー・ホームラン
ドに「非常事態宣言」を適用することを決議
30日南ア大統領非常事態を宣言。
4月1日軍隊派遣される。両地域では武器携帯禁止
3日ナタール州の教会に銃弾、5人死亡。
4日◆外務省は選挙監視要員22人の派遣を決定。
その他NGOから5人、国連ボランティアから10人、
日本人参加総勢は37人。
7∃非常事態以来ナタール州の死者111人となる。
8日マンデラとズルー王ズウェリチ二との余熱
後に、デクラーク、プチレジも参加して四着会談
ズウエリチ二王は「(中央政府の介入を受けない
)主権王国が得られない限り、支持者に投票を勧
めるつもりはない」と述べる。
01975年と91年の所得分布調査によると、「豊かな二割」
に属する黒人9→26%に、「哀しい二割」に属する白人0%→
5%へ、国民の49%(黒人67l、白人7%、カラード38l、アジ
ア人1招)が月収1千ランド(3万円)以下の貧困層…と
南ア人文研アンドリュー・ホワイト氏発表。(朝日4/16)
14日選挙国際調停(キッシンジ7一元米国務長官
キャリノトン元英外相ら7人による)は不調に
終わった。
19日19日マンデラ、デクラーク、プチレジのトッ
プ会談がプレトリアで開かれ、IFPは選挙参加
を決定(合意によるとズウェリテ二才王国とズ
ールー王の憲法上の特別の地を認めたものの、
将来の懸秦については国際社会の諸掛こゆだね
るという簡味な表現)
2柑保守党も条件付選挙参加を表明.「白人富家
実現が受け入れられればム政府、蛸Cは独立拒否
21日投票権求めて各地の刑務所の受刑者が反乱
22日プチレジIFP議長は「IFPは選挙後新政権には
参加しない」の公言。
22日白人ホームランドの「独立」に固執する保守
党と分かれて選挙登録をしていたオランダ系白
人右派派組織で現儲派の「自由戦線」(7イリュ
ーン議長)は、制意議会選挙に正式参加を決定。
自由戦線のホームランドは、連邦制の下での一
自治区の形態(黒人も居住可)と受けとめられて
いる。23E打白由戦線」は蔽府、膿Cとの問に民族
自決権を保障する合意香に調印。
23日パイプライン爆破
24EヨハネスブルグのⅧC本部事務所前で自動車
爆弾デロ。9人死亡、100人負傷。
25日南ア各地で白人径右による爆弾テロ揆発
25日人種別三院制議会はズールー王の地位保全
可決。各地の民族の王にも同様の地位保全が
保障された。
26[]人種別議会閉会。暫定憲法施行、新国旗掲揚
国歌は従来のアフリカーノスの国歌にソト語
の「コ/ンケレレアフリカ」が加わり二言語に
よる複数国歌制となった。
制憲議会選挙国外在住者から投票開始
2柁i爆破事件零度者31人を逮捕(多くが「アフリ
カーナー抵抗連動ITB」のメンハー)/ヤン・スマ
ッツ空港でも爆弾テロ凸18人魚嵐
28日IFPの「プチレジを副大統領に」という密約が
三首脳の間にあったのではという吼
三三チ アパルトヘイト 二ュ ̄スレター
◆日本人選挙オブザーバーは44人
28日南ア選管は旧ホームランドの投票日を一日
延期を決定(投票用紙不足などで)
29日推定投貫率は弧を越える見込み
2倶]マンデラ議長は「人種の枠を超えた国民融和
政権を作る」と声明。挙国一致政権を目指す
29−30日朝黒人組織の抗争で8人が死傷
30日国連や欧州の国際監視グループは選挙は公
正に行われたと発表
5月 ZE AyCマンデラ議長が勝利宣言、デクラークは
敗北宣言
1994年7月1日発行 第三種郵便物認可 即
点地域にすると決定。「ニュー・フロンティ
ア計画」と命名凸教育・医療・農業などに無償援助
10日◆日本政府は南アに初の円借款供与へ(夏以降
数十億円規模−インフラ告備に)
14日黒人居住区(トコザ)で12人の若者が殺される
15日英紙サンデー・タイムズはマンデラの2年後引
退を示唆(マンデラは否定)
20日南ア週刊誌、選挙直前にデクラークとイノカタ
の密約を暴露。三百万へウタール(クワズールー・ナ
タール州の3/1)の国有地をズールー王に諸藩の署名
A∬C…………… 6261(252凍原)
23∃◆南ア選挙日本監視団は安全地域への配置を求
めて国連統率を離れ独白活動をしたと国連外交
官あかす
23日南ア、0人Vに正式加盟決定
国民等・……‥・‥ 20胡(82議搭)
24日マンデラ大統領施政演説。復興開発計画発表(
モザンビーク、ジンバブエ、カメルーント
南ア選管は総選挙の最終蘭票結果を発表
イノカタ自由等・・・・105%(43議席)
自由戦線………・22%(9議席)
民主党日・‥・日‥・17%(7議席)
バナプリカニスト会議12%(5毒藍麻)
7リカニスト会議1・2%(5毒藍麻)【
仙Cは単独で無法を制定できる三分の二
(6661)の得票率に屈かず
旭Cは九州のうち七州で個C知事誕生。西ケー
プ州、ナタール・クワズールー両州で国民党とイ
ンカタ自由党が州知事のボスとを複軌
◇大統領ネルソン・マンデラ(人相C)
第一副大統領ターボ1ムペキ(城C)
第二副大統領デクラーク(国民党)
◇27人の閣僚(国民統合・人種融合内閣)
AⅣCから18人、国民党から6人、インカタ自
由党から3人
5日米が南アに今後三年間で6億ドル支援を決定
6日◆日本政府は南アちいきをODA供与の再壷
本年度25億ランド、5年後百億ランド)。6才以下の
子供と妊婦は国営病院、診療所で無料診察、栄箋
失窮児に全国の小学校で金程補給などを約束。
25日国運安保理は対南ア武芸禁輸制裁(1977年決議
)を解除。南ア区営兵器製造会社活発な武義輸出
の動きを開始。今年の賑発見i重し18億ラノド。
(政治暴力事件の減少〉5月の政治的暴力事件の犠
牲者は195人で4月487人の60%減。これは昨年1月
以来最低の数字。
◆日本政府はナポリ・サミットで南アに11億ドル
支援を発表予定(その内容は、今後2年間に円借
款などODA援助3億ドル、貿易保険の引受け砕5億
ドル、日奉輸出入銀行の融資3−5億ドル)。日本の
南ア支援はこれまで農薬、工業技術分野などで
の黒人研修員を受け入れる技術協力、小規模無
償資金協力など年間65万ドル(1993年)とわずか
なもであたった。(毎日・94・7・1)
渕 アンチ アパルトヘイト 二。Llスレター 1994年7月1日発行 貸手磋郵便物認可
矢口り、考え、行動す・ら
『21世紀の地域社会と開発教育』
第12回 開発教育全匡Ⅰ研究集会
お詫び 先月号のお知らせで、開催の月を
明言己しノませんでした0 8月開催の研究集会
ですカ宝、 7月開催と間i墓えたプチもレヽるカゝも
しノれません○ ノ亡♪カさらお詫び致しノます0 (編集部)
≪プログラム≫
8月 1 9 El (金)
16.30講演「開発教育と“南−の視点」
18:30開会式、オリエンテーション
1g:00参加体験型ワークショップ
8月 2 0 E∃ (土)
9.30研究・実践事例発表
13:00パネル・ディスカッション
「開発教育の歴史と課題」
15:DOテーマ別学習会
8月 2 1日 (目)
900分科会「開発教育を進めるために
13:00全体討論「私たちのめざす社会」
14.30閉会式
①南北問題
②環境問題
(診人権(アパルトヘイトとは何
だったのか)
④開発と女性
(9多文化共生
19:00 自主ラウンド・チーフール
ところ 早稲田大学・戸山キャンバス
(地下鉄東西線早稲田駅下車)
主催.開発教育協議会
後援:外務省、国際協力事業臥 NGO活
※20日のテーマ別学習会「人権」
は、木下理仁、須関知昭、そして
南アから帰国間もない前田春人(
スライド使用)が担当します。
動推進センター 等
参加費 3千円(部分参加も同額。学生2千円)
事務局眉:03−3207−8085【∈刀 事前の申し込みが必要です。
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