Comments
Description
Transcript
第2次妙高市観光振興計画【概要版】
第2次妙高市観光振興計画【概要版】 ~ようこそ妙高へ(Visit Myoko)~ 【日本百名山の火打山と高谷池】 【高谷池】 世界中の出来事を扱うアメリカのニュースネットワーク、CNN のサイトで、「日本の最も美 しい場所 31 選」 (Japan's 31 most beautiful places)の一つに新潟県妙高市の火打山(標高 2,462m)にある高谷池(標高 2,105m)が選ばれました。(2015.4) 新潟県 妙高市 1 計画策定の趣旨 北陸新幹線の開業や、上信越高原国立公園からの妙高・戸隠エリアの分離独立によ る「妙高戸隠連山国立公園」の誕生を最大のチャンスととらえ、観光入込客の増加を 図るため、このたび「第2次妙高市観光振興計画~ようこそ妙高へ(Visit Myoko) ~」を策定しました。 計画の期間 本計画は、第2次妙高市総合計画の期間に準じ、平成27年度(2015年度) から平成31年度(2019年度)までの5年間とします。 計画の位置づけ 本計画は、第2次妙高市総合計画における基本施策「地域資源を活かした観光産業 の振興」等の実現に向けた実施計画として位置づけるものです。 目 標 ■目標値① 平成31年の年間観光入込客数(交流人口):660万人 ※平成25年:596万人(県観光動態調査(共通基準)に基づく数値) ■目標値② 平成31年の外国人観光入込客数(延べ宿泊者数):30,000人 ※平成25年:19,570人(長野新潟スノーリゾートアライアンス調べ) ■目標値③ 平成31年のスキー観光入込客数:90万人 ※平成25年:80万人(市観光入込客数統計に基づく数値) 2 観光振興の役割分担 関係団体 主な役割 ・着地型旅行商品の企画、販売などによる誘客事業 市観光協会 ・インバウンドの拡大に向けた企画及び事業の実施 ・観光情報の発信、観光案内 ・観光客と観光事業者間のコーディネート 観光事業者 (旅行 業者、交通事業 者 、 個 々 の宿 泊 施 設など) ・観光客への満足度を高めるためのサービスの提供 ・受入体制の充実(観光客を迎え入れるためのコミュニケーション 能力の向上など) ・地域資源を活用した食材の提供や再発掘、インフォメーション機 能の充実 ・観光客を迎え入れるためのコミュニケーション能力の向上や体制 の整備 市民・地域団体 ・市民や団体による観光客向けのガイド、おもてなしの充実 ・地域の魅力の認識と地域資源の再発掘、活用 ・安心安全な地場食材の生産、提供 ・観光振興計画の策定及び進行管理、事業効果検証 ・観光情報の発信 妙高市 ・観光振興を図るための施設環境整備 ・関係行政機関などとの連絡、調整 ・市観光協会、観光事業者などへの支援 主要な施策 1.四季を通じた観光誘客の推進 1)地域資源を活かした着地型旅行商品・プログラムの充実 ①市観光協会が、国内外からの誘客を拡大できるよう、観光情報の発信や案内所機能の 充実、外国人旅行客への対応など組織体制をさらに強化します。 ②市観光協会と連携し、地域資源や各種イベント、体験プログラムなどを組み合わせ、 魅力ある旅行商品を企画・販売することにより、誘客を促進します。 ③観光事業者の誘客拡大につながる主体的な取り組みに対し支援します。 ④観光マーケティング調査を行い、より効果的な誘客事業を実施します。 ⑤国立公園の自然環境に対する意識の醸成を図りながら、国立公園を活用した観光誘客 を進めます。 3 2)広域観光の推進 ①各地域を周遊できるイベントを行うほか、共同プロモーション、二次交通の整備など を行い、周遊滞在型観光の推進を図ります。 ②上越地域の自治体や関係機関との連携により、観光情報誌の発行やプロモーション活 動を行い、情報発信に努めます。 ③北陸新幹線上越妙高駅や飯山駅、長野駅の観光案内所において、タイムリーな情報発 信に努めます。 ④妙高戸隠連山国立公園のマップやPR映像などの製作を行い観光誘客に努めます。 3)友好都市との交流の推進 ①友好都市で開催されるイベントに参加し、観光PRや物産販売などを実施することで、 当市の認知度向上と観光誘客を図ります。 ②当市への来訪機会となる「クアオルト」を活用し、ツアーを企画することにより、誘 客の推進を図るとともに、市民との交流を促進します。 ③姉妹都市であるスイスのツェルマット、オーストリアのシュルンス・チャグンス、ス ロベニアのスロヴェニグラデッツとの国際交流を引き続き行い、「国立公園 妙高」の イメージアップを図ります。あわせて、中学生や高校生を主体とした交流や他国の文 化などを学ぶことにより、次代を担う世代のコミュニケーション能力の向上に努めま す。 4)外国人観光客の誘客 ①ホワイトシーズンはもとより、グリーンシーズンの誘客拡大を図るため、外国人の観 光ニーズの把握や、効果的なプロモーションビデオの製作などを行います。 ②外国人観光客に対応した案内窓口の強化、Wi-Fi環境の整備のほか、台湾などで 人気が高まっている農村民泊ツアーの受入体制の整備などを進めます。 ③北陸新幹線上越妙高駅や飯山駅から妙高スキーエリアまでの移動や各スキー場間の移 動、食事環境の提供など二次交通の充実を図ります。 ④外国人旅行者の増加を受け、市内在住の外国語を話せる方からなるサポーター組織を 整備するとともに、市民や観光事業者などに対し語学研修を受ける機会を提供します。 5)スキー観光産業の活性化 ①県スキー観光産業振興協議会やスキー100年委員会との連携によるプロモーション を強化するとともに、他エリアとの連携による誘客事業を行います。 ②スキー誘客の拡大とスキーエリアとして滞在の促進を図るため、スキー場を結ぶシャ トルバスや上越妙高駅・飯山駅からのシャトルバスの運行を行います。 ③新幹線開業効果を活かし、首都圏や関西圏、北陸からの誘客拡大を図るため、市観光 協会と索道事業者などの連携により旅行商品の企画を行い、旅行代理店への営業活動 を実施します。 ④広域連携による共通リフト券の販売や、共同プロモーションなどを行います。 ⑤外国人をはじめ、多くのスノースポーツの愛好者が雄大な妙高のスキーエリアを安全 4 に楽しんでいただくため、「妙高ローカルルール」の周知徹底やスキーヤーへの意識 啓発など、警察や索道事業者などの関係機関と連携した取り組みを行います。 6)環境教育・環境学習の推進による交流人口の拡大 ①優れた自然環境や自然景観を後世に伝えていくため、エコトレッキングなどを開催す るとともに、国立公園や自然環境保全に関する認知度・関心を高めるためのシンポジ ウムなどを開催します。 ②妙高戸隠連山国立公園の誕生を契機として、外来生物の駆除活動を行う体験ツアーを 行うなど、国立公園の自然環境に対する意識の醸成を図りながら国立公園を活用した 観光誘客を行います。 7)都市と農村の交流拡大 ①里山の魅力や田舎ぐらし体験など農村資源を活用し、国内外からの来訪者に安らぎの 機会を提供するとともに、受入農家の拡大と、積極的な誘致活動を進めます。 8)スポーツ合宿などの誘致による交流人口の拡大 ①受け皿となる施設環境を整え「合宿の郷 妙高」を積極的にPRし、知名度向上と定 着化を進め、交流人口の拡大による地域の活性化を図ります。また、2020年東京 オリンピックの国内キャンプ誘致を目指すため、情報収集と招致に向けた取り組みを 進めます。 ②市観光協会と連携を図り、施設のPRを積極的に行い、週末や夏休み期間を中心に学 校の部活動などでの利用を促進します。 9)地域の芸術文化資源を活かした交流人口の拡大 ①質の高い芸術に触れる機会を提供しながら、芸術の郷としての妙高の魅力を発信しま す。あわせて、PRを強化しながら、新たな参加者の掘り起しを行い、交流人口の拡 大を図ります。 ②北国街道の新たな魅力の掘り起しを行い、講演会や散策ツアーなどを開催します。ま た、妙高戸隠を代表する山岳信仰のパワースポットとして、旧関山宝蔵院庭園の修復 を行い、見どころや学びの場としての環境を整えます。 ③斐太遺跡群を構成する上越市の吹上・釜蓋遺跡と連携し、第一級の考古資料を活かし た散策ツアーや企画展を開催するなど、「斐太歴史の里」の活用を図ります。 2.効果的な観光情報の発信 1)観光プロモーションの充実 ①インターネットやパンフレットなど、媒体の特性を活かしたプロモーションを行うと ともに、北陸新幹線開業により、当市までの移動時間が短縮される首都圏・関西圏な どに重点を置いたプロモーションを進めます。また、県観光協会などとのタイアップ による観光宣伝を行います。 5 ②市観光協会と連携し、雑誌広告や冬季案内パンフレットの製作や、PRイベントの参 加などにより、妙高の魅力を発信します。 ③アウトドアメーカーとのタイアップなど、コア層に当市の魅力を発信し、誘客促進を 図ります。 ④妙高サービスエリアや上越妙高駅、飯山駅などに観光コーナーを設置し、来訪者への PRを行います。 2)電子媒体による情報発信の強化 ①タイムリーな観光情報の提供や旅行者の利便性の確保、さらには増加する外国人観光 客に対応するため、観光情報アプリ「妙高ナビ」の機能強化を図るとともに、SNS を活用した情報発信を強化します。また、インターネット上の宿泊予約サイトへの広 告掲載により、効果的なプロモーションを展開し、当市への来訪意欲を喚起します。 3)妙高にゆかりのある方々や市民による情報発信 ①「えちご妙高会」や「妙高ファン倶楽部」「妙高PR応援団」の会員など、当市にゆ かりのある方々をはじめ、市民に対し幅広くタイムリーな観光情報の提供を行い、口 コミやブログなどによる自主的・積極的な妙高のPRを促進します。 ②郷人会などを対象にしたツアーの企画、受入を促進します。 ③「妙高PR応援団」への加入のメリットを創出し、団員数の増加に努めるとともに、 ホームページを充実し、情報発信の強化につなげます。 3.観光客受入体制の充実 1)「おもてなしの心」によるリピーターの確保 ①地元食材の活用や接客を向上させる研修のほか、観光事業者が宿での旅行商品を販売 するためのノウハウを学ぶ研修会を開催するなど、「おもてなし」の醸成を図ります。 2)観光ガイドの育成・強化 ①ガイドの育成やスキルアップのほか、団体間のネットワークの強化を進めるとともに、 旅行商品の企画・販売を進めます。 ②若者が当市でガイドとして働く仕組みづくりや受け皿づくりを行うため、各種団体の 協働による取り組みを推進します。 ③温泉の入り方を指南するガイド付き宿泊パックや温泉ソムリエ認定ツアーなどの旅行 商品を企画・販売するなど、誘客の仕組みをつくります。 3)二次交通の充実 ①市内周遊バス「ぶらっと妙高号」や長野駅から上越妙高駅を結ぶ広域観光タクシー 「妙高・黒姫・戸隠ライナー」、上越妙高駅を起点とした「ぶらっと春日山・高田号」 や「上越妙高駅からのシャトルバス」などと広域連携を図り、効果的に二次交通を整 備します。 6 ②路線バス「笹ヶ峰直行便」と「ぶらっと妙高号」の連携や並行在来線との乗り継ぎに 配慮したダイヤ編成を行い、利用者の利便性の向上を図ります。 ③「スキーエリアシャトルバス」などを運行し、国内外のスキーヤーなどの利便性向上 を図ります。 ④外国人旅行客向けの「JRパス」の在来線利用が図れる仕組みづくりや割引切符、リ ゾート列車の運行などによる旅行商品を造成し、誘客を拡大します。 4)安全・安心な地域産品のPR ①妙高の食材を使用した安全・安心な地域産品である「妙高あっぱれ逸品」や地域の特 産品について、交流都市のイベントや全国の物産展、道の駅あらいなどでの販売を行 い妙高の認知度向上を図ります。 ②地域の暮らしや風土などをより身近に感じることができる「笹ずし」などの郷土料理 の発信を行うとともに、笹ずしづくり体験などの旅行商品を企画・販売し、観光誘客 の推進を図ります。 めの支援を行います。 4.観光基盤の整備 1)観光拠点施設などの整備 ①観光案内看板や公衆トイレなどの施設整備を進めるほか、妙高高原ビジターセンター など新たな観光拠点施設の整備を計画的に推進します。 ②生物多様性の確保や人と自然との共存を図るための施設整備、環境整備を整えること により、自然資源を活かした観光の促進を図ります。 ③道の駅あらいが「重点『道の駅』」に選ばれたことから、観光総合窓口や防災拠点と しての役割を持つ施設として機能を強化し、環境整備を図ります。 2)地元住民などと連携した適切な維持管理 ①来訪者が、安全に安心して楽しむことができる観光地とするため、公衆トイレや登山 道、遊歩道などの観光施設の適切な維持管理を地域住民などと連携して行います。 ②観光資源を代表する温泉の確保をするため、鉱泉源の保護管理施設整備に対し支援を 行います。 3)民間事業者などとの連携による新たな魅力づくり ①民間事業者などと連携し、優れた自然環境を活用した観光施設整備に取り組むとと もに自然環境の保護に努め、「国立公園 妙高」の新たな魅力づくりを進めます。 4)国立公園 妙高の魅力向上 ①協働型の管理運営組織を設置する中で、自然環境の保護・保全活動とともに、自然環 境、歴史・文化などを活かしたツーリズムの取り組みやそれを支える仕組みとして、 妙高の楽しみ方を紹介するガイドの育成を進めます。さらに、国立公園の魅力向上に 向け、国際的にも認められた生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)に向けた取り組 みを進めます。 7 ②「妙高戸隠連山国立公園」誕生を契機に、国立公園や自然環境の保護保全に対する市 民意識の向上に向けて、研修や情報発信を図ります。 5)貴重な動植物の保護対策 ①オオハンゴウソウなどの外来生物の駆除、また、環境省との連携により、ライチョウ に代表される貴重な動植物の保護・保全を進めるとともに、高山植物の盗掘防止対策 を進めます。 【妙高山といもり池】 【苗名滝】 【火打山】 【笹ヶ峰高原】 【妙高市観光PRキャラクター ミョーコーさん】 8