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宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所 (ISAS) 252

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所 (ISAS) 252
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所 (ISAS)
〒252-5210 神奈川県相模原市中央区由野台3-1-1
宇宙機応用工学研究系 川崎研究室
http://www.rfaia.isas.jaxa.jp/Top.html
[email protected]
<研究概要>
携帯電話や無線LAN,Bluetoothといった機器に代表されるように,近年無線通信技術は急速な進歩を
遂げて実用化にいたってきた.通信は無線化されたものの,電力伝送は未だ有線が主流である.電力伝送
も無線化する無線電力伝送技術の実用化で,飛躍的に使い勝手が向上すると見込まれる.無線電力伝送
技術だけではなく,我々川﨑研究室では,既存の無線通信と融合する,マイクロ波/ミリ波を用いた無線情
報エネルギー伝送技術を提唱している.この技術は,ワイヤハーネスが多数混在する宇宙機内への応用も
可能であり,宇宙機の小型軽量化に貢献できる.そこで川﨑研究室では,次世代の宇宙開発・探査に必要
となる無線デバイスの研究開発を行っている.マイクロ・ミリ波帯の電波を使った無線情報エネルギー伝送
技術とその宇宙応用が主なテーマである.なお,これらの研究開発は,外部(公的研究機関、企業、海外の
大学)との共同研究も含めて推進している.
<川﨑教授からのメッセージ~研究室が求める学生像~>
宇宙研はJAXAの研究施設であるため,ミッション成功に向け日々厳しいタイムスケジュールの中研究開
発を進めています.同時に宇宙研は教育施設でもあるため,我々川﨑研究室では研究成果の達成のみな
らず,最先端の技術を習得し,世界で戦えるレベルの人材育成という教育テーマを視野に入れ研究開発を
推進しています.したがって,川﨑研究室では,人並み以上の研究開発に対する意欲と情熱,時間,体力
を注ぎ込める,高い向上心を持った学生を希望しています.研究生活は想像以上に大変かもしれませんが,
卒業する頃にはきっと世界最先端で戦える優秀な人材となっていることでしょう.
<今年募集する研究テーマ>
○高性能集積回路一体型アンテナ(AIA)の研究
シリコンや化合物半導体を用いた集積回路(MMIC)と小形アンテナを組み合わせ、現在開発中の「イカ
ロス2」や今後開発予定の惑星小型ミッション衛星などの科学衛星との宇宙通信に用いる、高性能で柔軟な
集積化アレーアンテナの設計・作製・計測を行います。MMICの回路設計から,アンテナの電磁界解析まで,
幅広い知識が必要となります.最先端のデバイス・回路・モジュール技術を駆使し,早期の実現を目標に研
究開発を進めていきます.
○高効率マイクロ波/ミリ波整流器MMICの研究
イプシロンロケットや小型衛星に搭載する高周波回路モジュールを試作するため、シリコンや化合物半導
体を用い,マイクロ波/ミリ波の電波を高効率でDC電力に変換する回路設計を行います.プリント基板上
に試作し,測定により設計の妥当性を確認します.最終的にはMMIC化を行い,小型で高効率な整流器の
実現を目指します.
○バッテリーレスセンサネットワークシステム
宇宙船内や宇宙服、あるいは屋内・屋外にある超小型ワイヤレスセンサの情報を、光や電磁波,あるい
は温度差などからのエネルギー収穫により電子回路の駆動電力に換え、情報通信を行います。無線技術
のみならず,光デバイスや熱デバイスに関する知識が必要となります.斬新なアイディアを提案してくれる学
生を期待します.
○月惑星探査ローバーや自然災難救助用ロボットへの無線情報エネルギー伝送システムの研究
月や惑星探索用ローバー、自然災害時の救助用ロボットへの指令信号ばかりでなく、その動作のための
電力をも無線で行おうとするものです。上記1番目と2番目のデバイスを用い,ハイパワー伝送に適した高速
デジタル通信方式の研究を行います.無線電力伝送の高効率化と通信の高速化について定量的に評価
し,互いに共存できるための指針について示していきます.
<研究室保有機材>
川崎研究室には、上記の研究開発を行うために必要な機材が各種揃っています.主な保有機器は以下の
通りです.川﨑研究室配属後には,機器の取り扱い講習を受けた後,一定のスキル取得を目指し先輩方と
ともに使っていきます.最終的には,認証取得試験を行い,先輩の補助なしで使う権利が得られます.設計,
試作,測定,評価まで一貫した機器の取り扱い方を習得することができます.
・各種シミュレーションツール(高周波回路解析、3次元電磁界解析),シミュレーションを高速実行するワー
クステーション,ベクトルネットワークアナライザ,スペクトルアナライザ,信号発生器,NFアナライザ,パワー
メータ,プローブステーション,電波暗室,近傍界測定装置,標準アンテナ,ウェッジボンダ,フリップチップ
ボンダ,バンプボンダ,基板作成用ウェットエッチング室
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
宇宙科学研究所(ISAS) 宇宙機応用工学研究系
宇宙エネルギー工学(田中・牧)研究室
http://sps.isas.jaxa.jp/index.html
1.宇宙エネルギー工学研究室の概要
宇宙エネルギー工学研究室(田中・牧研究室)では、宇宙環境におけるエネルギーの発生、変換、伝送
及び利用に関する先端的技術開発、エネルギーシステムと宇宙環境との相互作用に関する理工学研究を
行うとともに、宇宙太陽発電衛星や惑星探査機のエネルギーシステムの研究を行っています。また将来の
月・惑星でのエネルギー利用の可能性探求の観点から、観測器の開発も手がけています。
様々な大学の学部生大学院生(電気科以外の学生含む)が在籍し研究を行っています。
今回募集する研究テーマを以下に示します。
2.研究テーマ
(1)太陽発電衛星の研究
太陽発電衛星とは、広大な宇宙空間で光太陽発電を行い、その電気エネルギーをマイクロ波で地上に送
るというクリーンなエネルギーシステムであり、核融合と並び将来のエネルギーシステムとして期待されてい
ます。太陽発電衛星の主要課題に関して、試作実験を通して研究を行います。
・発電、送電、受電の電気機能モデルを用いた太陽発電衛星システムの研究
・超大型アンテナによるマイクロ波送電技術の研究
・太陽発電衛星用大型アンテナの建設と形状維持に関する研究
・太陽発電衛星システムと宇宙環境との相互作用の研究
(2)宇宙機用先端的発電システムの研究
太陽発電衛星やソーラー電力セイルでは、極めて軽量で大規模な太陽光発電システムが要求されます。
新しい太陽電池を用いた、大規模発電システムの開発と耐宇宙環境性評価を行います。
(3)二段式軽ガス銃を用いたデブリ衝突に関する研究
近年、宇宙利用で問題となっている宇宙デブリの影響評価、プロテクタ、検出に関する研究を行います。
・超高速衝突における電気的現象に関する研究
・デブリプロテクターの研究
・マイクロ波によるスペースデブリ衝突の遠隔検出
(4)惑星探査機の研究
・惑星探査ロボットへの送電方式の検討
・遠隔 SIMS を用いた月極域永久影の水探査法の研究
(5)水サイクル宇宙エネルギーシステムの研究
燃料電池と電気分解装置を中核とし、推進システムや生命維持システム等と組み合わせた複合システム
に関する研究を行います。
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