Comments
Description
Transcript
自転車安全利用推進のための 重点行動指針
自転車安全利用推進のための 重点行動指針 平成27年1月 大阪府交通対策協議会 1 自転安全利用推進のための重点行動指針 〔目次〕 1 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 大阪における自転車の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 3 今後の取り組みの方向性 4 重点行動指針 1 5 重点行動とあわせた取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・ 16 参考資料1 自転車安全利用五則 参考資料2 安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインについて 2 1 はじめに ・ 自転車は、幼児から高齢者まで幅広い層が日常生活で利用する身近な交通手段であり、また、 サイクリング等のレジャー、クリーンかつエネルギー効率の高い交通手段として認識されているほか、健 康志向の高まり等を背景に、利用ニーズが高まっている。 ・ 昭和 40 年代以降、モータリゼーションの進展により、自動車の交通事故が急増したことへの対策と して、一定の条件のもと自転車の歩道通行を認めることにより、自動車と自転車の分離を図ってき た。 この間、事故死者数は大幅に減少したものの、自転車が車両であるとの意識の希薄化により、歩 道上等で通行ルールを守らず、歩行者にとって危険な自転車利用が増加し、自転車対歩行者の 事故数はこの 10 年間で増加している。 ・ このような中、「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について(H23.10 警 察庁通知)」、「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン(H24.11 国土交通省、警察 庁)」など、国としての方向性も示された。 ・ 全ての道路利用者が、道路を安全に利用できる環境を実現するためには、ルール周知・安全教 育、指導取締り、自転車通行空間の確保といった総合的な取り組みが必要であり、これまで様々 な取組みを進めてきた。 ・ 取組みの実効性を高めていくため、改めて現状分析等を行い、ターゲットを明確にした上で、自転 車利用に関わる関係者が重点的に取り組む内容を「重点行動指針」としてとりまとめた。 ■自転車乗用中の交通道路死者数の推移 出典:安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会(警察庁・国交省)提言 (H24.4)より 1 ■交通事故件数の推移(10 年前との比較) 出典:大阪府データは府警交通総務課提供の交通事故統計データ〔平成26年中〕を引用 ■自転車及び自動車保有台数の推移 出典:自転車保有台数((社)自転車協会の提供) 自動車保有台数〔自動車、自動二輪、原付の集計・ 自動二輪以上のデータは国土交通省近畿運輸局大阪 運輸支局、原付は市町村の提供 ■距離帯別の交通手段の割合 2 2 大阪における自転車の現状 【自転車普及率等】 ○大阪府における人口当たりの自転車普及率、交通手段としての自転車分担率、 交通事故 に占める自転車事故の割合はすべて全国トップレベル 自転車普及率 ※1 / 自転車分担率 ※2 / 自転車事故率 ※3 ※1 自転車普及率:人口当たりの自転車保有台数(自転車産業振興協会データ引用) ※2 自転車分担率:全ての移動における鉄道、バス、自動車、徒歩などの移動の交通手段のうち 自転車を利用する場合(平成 22 年国勢調査を引用) ※3 自転車事故率:交通事故全体に占める自転車事故の割合(府警交通総務課提供データ引用) 【市町村別自転車トリップ数、事故件数】 ○自転車のトリップ数、自転車事故件数は、大阪市が突出 ○大阪市、堺市の2市で府域全体の約 5 割を占める ○また、事故件数上位10市で全体の約8割を占める 市町村別自転車トリップ数、事故件数の状況 トリップ数: 人がある目的をもって、 ある地点からある地点へと 移動する単位であり、 ある1日のトリップ数 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年中)及び第5回近畿圏パーソントリップ調査【速報版】(平成 22 年調査実施)より 3 【時間帯別自転車トリップ数、事故件数】 ○自転車のトリップ数、事故件数は朝、夕をピークとした相関関係にある ○深夜の事故件数は少ないものの、事故率は他の時間帯に比べて著しく高い ※1 事故率:1,000 トリップ当たりの自転車事故件数 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年中)及び第5回近畿圏パーソントリップ調査【速報版】(平成 22 年調査実施)より 【事故発生場所など】 ○自転車事故は約 9 割が車道、また約 7 割が交差点で発生 ○比較的幅員の狭い道路での事故が全体の約 8 割 ○自転車が第 1 当事者(加害者)となる事故は、当事者全体の約8% 出典:府警提供総務課提供データ(平成 26 年中) へ 4 【男女、年齢層別トリップ数、事故件数】 ○学生・若年層は事故率が高い ○成人男性のトリップ数が女性の半数程度である反面、事故は同数に迫る ○高齢者層でも事故率が高い 男女、年齢層別トリップ数、事故件数の状況 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年中)及び第5回近畿圏パーソントリップ調査【速報版】(平成 22 年調査実施)より 【通行目的、事故相手、事故原因】 ○通行目的は約 9 割が私用 ○自転車事故の相手方は約 8 割が自動車(自転車が被害に逢うケース) ○自転車が被害者となるケースも含め、約7割に安全運転義務違反が認められる 違反が認められないケースは約 2 割 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年 11 月末現在) 5 【ルールを守る意識】 ○ルールを知っているにもかかわらず、多くの人が守っていない 【加害者として見た自転車①】 ○自転車事故は減少傾向の反面、対歩行者事故は 10 年前から約2.0倍増 ○自転車相互事故は10年前の約 1.6倍 ○自転車が第 1 当事者となるケース(1,066件)では、10 代、20 代男性で3割を占める 自転車が第 1 当事者となる事故の 男女、年齢層構成 自転車事故経年推移 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年中) 6 【加害者として見た自転車②】 ○歩行者の3/4が自転車の危険な運転・行為で事故にあったり、事故になりそうになった経験が ある。 ○その行為の7割が「歩行者に近接して無理に通り過ぎる」、「かなりの速度で通り過ぎる」と回答 経験したことがある 歩行者のすぐそばを無理に通過する運転 かなりの速度で通過する運転 交差点での一時不停止 交差点での信号無視 二人乗り運転 傘差し運転 携帯電話使用 夜間の無灯火 飲酒運転 避けさせるためのベル吹鳴運転 歩道上での違法駐輪 その他 自転車の危険な運転・行為で事故にあったり、 事故になりそうになった経験の有無 1,135 1,077 623 670 436 606 924 610 149 557 520 108 実際に経験した自転車の危険な運転の内容 【年代別自転車関連事故死者死因】 ○高齢者の自転車関連事故に占める構成率、死者数及び死者構成率が増加 ○高齢者の自転車関連事故に係る死因の約8割以上が頭部傷害 自転車関連事故 高齢者 高校生 中学生 小学生 平成25年 件数 構成率 14,571 - 2,542 17.4% 1,355 9.3% 660 4.5% 886 6.1% 平成26年 件数 構成率 13,228 - 2,399 18.1% 1,220 9.2% 536 4.1% 758 5.7% 前年比 件数 増減率 -1,343 -9.2% -143 -5.6% -135 -10.0% -124 -18.8% -128 -14.4% 自転車関連事故死者 高齢者 高校生 中学生 小学生 平成25年 人数 構成率 44 - 20 45.5% 0 0.0% 2 4.5% 1 2.3% 平成26年 人数 構成率 34 - 21 61.8% 0 0.0% 2 5.9% 0 0.0% 前年比 件数 増減率 -10 -22.7% 1 5.0% 0 0.0% 0 0.0% -1 -100.0% 頭 部 胸腹部 その他 合 計 頭 部 胸腹部 その他 合 計 出典:府警交通総務課提供データ(平成 26 年中) 12歳以下 0 0 0 0 ヘルメット着用あり 未成年 一般成人 高齢者 13~15歳 16~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~75歳 76歳以上 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 12歳以下 0 0 1 1 ヘルメット着用なし 未成年 一般成人 高齢者 13~15歳 16~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~75歳 76歳以上 1 0 0 1 2 1 3 7 9 0 0 0 0 1 1 1 1 2 0 0 0 0 1 0 0 1 1 1 0 0 1 4 2 4 9 12 7 3 今後の取り組みの方向性 大阪における自転車の現状〔まとめ〕 ○大阪府は、自転車の利用回数、事故件数ともに全国トップレベル。 大阪市及びその周辺の都市でその大部分を占める。 ○自転車関連事故は以下のケースで集中的に発生。 ・朝夕の時間帯 ・学生・若年層、成人層(特に男性)、高齢者 ・比較的道路幅員が狭い道路の交差点 ○加害者としてみる自転車の、全自転車事故に占める割合は8%と少ないものの、 ・自転車関連事故が減少傾向の中、対歩行者事故がこの10年で約2.0倍増 自転車相互事故についても10年前の約 1.6倍となった。 ○高齢者が自転車関連事故に占める構成率、死者数及び死者構成率が増加 ○高齢者の自転車関連事故に係る死因の約8割が頭部傷害 現状分析を踏まえた今後の取り組みの方向性 ○「ルール周知・安全教育」、「指導取締り」、「自転車通行空間の確保」に引き続き取り組んでい く。(特に、高齢者に対する安全教育及び指導を徹底) ○前記の取組と併せ、「自転車ヘルメットの着用促進(特に幼児と高齢者)」、「自転車事故を 補償する保険の加入促進」を効果的に推進していく。 ○今後、更に、現状分析結果も踏まえ、これまでの取り組みの有り方を点検・改善し、ターゲットを 的確に捉えられるよう、質的にも量的にも対策の実効性を高めていく。 ○また、対策を効果的かつ適切に推進するため、自転車利用にかかる関係機関・団体等との 連携を強化 8 3-1 ルール周知・安全教育 これまでも、全国交通安全運動の他、自転車マナーアップ強化月間、自転車ルールブックの作 成、自転車ヘルメット着用促進、自転車シミュレータを活用した交通安全教育など、さまざまな取り 組みを行ってきたが、自転車事故の発生状況を踏まえ、今後、以下の観点から、取り組み内容を 改善、強化していく必要がある。 ○交通安全運動(自転車マナーアップ強化月間など)の改善〔訴求効果向上〕 ⇒事故状況、被害者像、加害者像の実情を踏まえ、ターゲットを明確にするなど、訴求効果向 上に向け、これまでの取り組み内容の点検、改善 ○学生・若年層、成人層に対するルール周知 ⇒第一当事者としてのボリュームゾーンとなっている 10~20 歳代、事故率の高い成人層の実態 を踏まえ、主に中高生、成人層を対象とした安全教育の拡充 ⇒ルール順守の実効性を高める観点から街頭指導等と併せた取り組みや様々な機会を通じた ルール周知にも配意(講習実施や情報提供等) ○高齢者に対するルール周知 ⇒60 歳以上が第 1 当事者となる事例も多いことから、高齢社会の進展も踏まえた取リ組み ⇒歩道を通行できる場合等、高齢者に必要で具体的な安全教育及び情報提供の実施 3-2 指導取締り強化 自転車利用ルールが守られないケースが多い現状も踏まえ、ルール順守を促す観点から、ルール 周知・安全教育の改善等に併せ、街頭指導、取締りの強化が必要。 ○街頭指導の強化、悪質違反者の検挙 ⇒近年、自転車に対する取り締まりも強化しているところだが、人的資源に限りもあることから、 より効率的、効果的な指導取締り実施 3-3 自転車通行空間の確保 ルール周知・安全教育、指導取締りと併せて、すべての道路利用者が自転車の通行位置などを 分かりやすく理解できるような通行空間確保が必要。幅員に余裕のある道路では路肩のカラー化 などを実施し、また比較的幅員の小さな道路では、自転車関連事故が細街路を中心に多数発 生している状況も踏まえ、自転車の通行位置や進行方法の明示を行うなど、各々の実情に即し た対策に取り組む。 ○自転車車道通行の原則に基づいた通行空間の確保 ⇒自転車、歩行者双方の安全を確保するため、国のガイドラインに基づき、車の速度や交通量 等に応じ、自転車の車道通行を基本とした整備形態による通行空間を確保 ⇒地域の実情をよく知る市町村を中心に、各道路管理者、警察が連携し、対策を実施する必要 性の高い路線、箇所の抽出 9 4 重点行動指針 今後の取り組みの方向性を踏まえ、以下の通り「重点行動指針」を定める。また、取り組む項目と関 係者の役割分担を整理したものを別表に示す。 なお、事故件数の推移や事故実態の把握、ルール浸透に関する意識調査等、効果検証を行いな がら、自転車安全利用を推進していくものとする。 4-1 ルール周知・安全教育 ○自転車安全利用に関する意識啓発 ⇒自治体、道路管理者、警察、教育委員会(学校)、事業所など、それぞれの役割に応じた 取り組みを強化。 〔具体的な取り組み例〕 ・啓発ポスター等の内容改善(ターゲットの明確化、分かりやすさ、具体的に行動の変化を 促す観点から、啓発資料の内容を工夫、改善) ・街頭啓発、指導取締りの一層の強化 ・反射材等の有効活用など、自転車利用者に対する安全対策意識の啓発強化 事故データなどを踏まえた 作成資料の内容の工夫 (視点) ・ターゲット明確化など ○自転車重点指導啓発地域の設定及び見直し ⇒現在、警察が自転車重点指導啓発地域を指定し、集中的に街頭指導警告を実施している ところであるが、今後、地域の実情をよく知る市町村との連携も強化し、効果的な地域設定 及び見直しや街頭指導・広報啓発を実施。 〔具体的な取り組み例〕 ・警察、市町村による重点指導啓発地域(路線) の設定及び見直しと街頭指導啓発の実施 ・学校での自転車通学者への指導 通学時間帯における街頭指導 10 ○学生・若年層に対する安全教育 ⇒これまでも、学校における安全教育に取り組んできたところであるが、特に中高生を対象とした 自転車安全教育の拡充を図る。 交通安全講習実施の有無 100% 50% 0% 60 50 40 50 4 高等学校 中学校 小学校 有 96 無 交通安全講習実施の有無 100% 50% 0% 74 62 実施した又は予定あり 26 38 予定無し又は無回答 高等学校 中学校 交通安全講習実施の有無 100% 50% 0% 70 64 実施した又は予定あり 30 36 予定無し又は無回答 高等学校 中学校 * 交通安全講習・・30 分~1時間程度実施したもので、学校教育活動全般において一学年単位上 で行う一斉指導。ただし、中・高においての教科「保健体育」で行う交通安全学習は含めない。 〔具体的な取り組み例〕 ■平成 24 年 回答数 計 1,827 校 (回収率 100%) 〔高校〕 国立 3校 公立 161 校 私立 101 校 〔中学〕 国立 3校 公立 462 校 私立 66 校 〔小学〕 国立 3校 公立 1011 校 私立 17 校 ■平成 25 年 回答数 計 798 校 (回収率 99%) 〔高校〕 国立 3校 公立 161 校 私立 102 校 〔中学〕 国立 3校 公立 463 校 私立 66 校 ■平成 26 年回答数 計 796 校 (回収率 92%) 〔高校〕 国立 3校 公立 161 校 私立 102 校 〔中学〕 国立 3校 公立 461 校 私立 66 校 ・子どもの発達段階に応じた学校と警察等の連携による自転車安全教育、街頭指導 (警察配信の短答式問題、DVD 等視聴覚教材の活用) ・自転車通学者に対する講習実施(自転車通学を許可する自転車免許証の交付) ・ルール遵守のインセンティブの付与(自転車講習済証、自転車免許証 等) ・参加・体験型の交通安全教室の積極的な導入 (実践的に交通ルールを学習出来る自転車シミュレータやスタントマンによるリアルな事故再 現で危険を学習出来るスケアードストレイトの活用等) 自転車シミュレータ スケアードストレイト 11 高校における自転車街頭指導 ○事業所での安全教育 ⇒自転車通勤や業務で自転車を使用している企業を中心に、事業主の従業員に対する安全 教育の一環として実施 〔具体的な取り組み例〕 ・安全運転管理者、運行管理者の法定講習の機会を活用した自転車講習の実施 ・企業間(宅配業等)のネットワークを活用した講習受講枠の拡大 (企業等が加入する交通関係機関・団体との連携) 事業所における自転車実技講習 ○自転車購入者等に対する安全利用情報提供 ⇒自転車購入時もしくは自転車点検整備時をとらえた自転車安全利用に関する情報提供を 実施(ルール周知、点検整備、自転車ヘルメットの必要性、保険加入勧奨) 〔具体的な取り組み例〕 ・自転車販売店での安全利用に関する情報提供(ルールブック配布、店内での安全利用ル ールを明記したパネル設置など) ・警察による提供する情報についての支援(助言等) ・市町村等による提供情報ツール(ルールブック等)の作成 自転車販売店の顧客向け自転車ルール周知事例 自転車商防犯協力会より提供 12 ○成人層・高齢者に対する安全教育や安全利用情報提供 ⇒成人層・高齢者に対しては、行政機関の窓口業務、自治会等の集会等、あらゆる機会を活 用した自転車安全教育の実施や安全利用情報の提供が必要 その際、聴覚障害者や幼児への配慮も含め、すべての道路利用者が安全、安心に利用でき る環境実現に向け、提供情報の工夫、改善にも取り組む 自転車講習の様子 (大阪府警本部より提供) ルールブック(大阪府警本部より提供) 〔具体的な取り組み例〕 ・府、市町村、警察等の行政機関窓口業務等を活用した自転車安全教育や安全利用情報 提供(ルールブックの配布など)の実施 ◇府、市町村における各種窓口業務等、応接時における安全利用情報提供 ◇運転免許証の更新時の機会を活用した自転車安全教育の実施 ◇運転免許証を自主返納する機会(特に高齢者)を捉えた自転車安全利用情報提供 ・地域や自治会等における集会やイベントを活用した交通安全教室や啓発活動 ・府下大学と連携した、大学生に対する交通安全講習及び安全利用情報提供 ・老人クラブ等高齢者団体との連携を図った安全利用情報提供 ・包括支援センターのケアマネージャー等を活用した安全利用情報の提供 ・事業所の安全教育や自転車購入時の安全利用情報提供(再掲) など ・テレビ、ラジオ、インターネット、機関誌等媒体を活用した安全利用情報提供 (高齢者については府老連機関誌「年輪」等を活用) 13 4-2 指導取締りの強化 ○街頭指導取締りの強化等 ⇒街頭指導取締りの強化に取り組むとともに、取締り状況などを積極的に公表、PRすることに よるルール遵守意識の醸成にも取り組む ・現在、「自転車指導啓発重点地区及び路線」として府下 124箇所(20地区、104 路線)を指定し、ルール周知の啓発とあわせて指導警告や取締りを実施 ・信号無視、二人乗り、踏切立入等、危険性の高い違反に対する取締りを強化 図:府警による自転車の悪質違反取締件数の推移 データ:大阪府警察本部より提供 〔具体的な取り組み例〕 ・警察による街頭指導警告の強化 ・警察による悪質違反者の検挙 ・警察における取締り状況の公表(PR) ・警察と学校が連携した交通安全指導の推進 ・事故多発地区の事故分析及び対策の強化 自転車取締りの新聞記事(H25.9.11 産経新聞) 警察による自転車利用者への街頭指導 写真:大阪府警察本部より提供 ⇒マスメディアの情報によるルール順守意識の醸成 14 4-3 自転車通行空間の確保 ○自転車車道通行の原則に基づいた通行空間の確保 ⇒各道路管理者、警察が連携し、駅前等の自転車利用の多いエリアを対象に、 地域の課題やニーズに応じた自転車通行空間を確保 ⇒自動車への注意喚起や自転車の通行位置・進行方向が利用者に直感的に理解 できるよう、路面表示などによる通行空間の『見える化』 交差点における自転車通行位置と自動車への注意喚起のための路面表示の例 写真:(左)金沢市、(右)京都市 単路部における自転車通行位置を示す路面表示の例 写真:(左)東京都、(右)高槻市 自転車停止を促す看板の例 写真:大阪府警察本部より提供 〔具体的な取り組み例〕 ・市町村による通行空間確保の計画立案 ・道路管理者、警察が連携した通行空間の確保と交通規制等の実施 ・事故多発地点、危険箇所等への注意看板、カーブミラー等の効果的設置 15 5 重点行動とあわせた取り組み 自転車の交通安全対策として、「重点行動指針」に沿った取り組みを進めるとともに、安全・安心な 社会環境の実現に向け、これまで行ってきた安全対策や、防犯に取り組む地域団体などとの連携、協 働を進めていく。 自転車ヘルメットの着用推進 ・販売店での情報提供、協議会による広報啓発の推進 ・自転車ヘルメット着用啓発チーム「ひろメットチーム」、「ひろメットチームS」の活動促進 ・特に幼児及び高齢者に対する着用の促進を強化 ひろメットチーム 「ひろメットチーム」 (H23 年 7 月~) 自転車ヘルメット着用啓発チーム。 地域で活躍する少年スポーツクラブ等を任命。 所属する子ども達がクラブの行き帰り等の自転車利用時に 自転車ヘルメットを着用し、地域の子供たちに模範を示す。 ガンバ大阪ジュニアやセレッソ大阪サッカースクール生等、 約 3,700 名を任命(H26 年 12 月現在) 「ひろメットチームS」 (H26 年 4 月~) 地域の老人クラブ、団体等を任命。 参加者本人の生命を守るとともに、地域内の高齢者に対するヘル メット着用モデルとして活動 約 700 名を任命(H26 年 12 月現在) 地域・企業等との協働 ・地域、企業等との協働(協議会による優良な取り組み事例の共有、PR、土木事務所・ 地域安全センター等、地域での防犯活動等との連携) 「地域安全センター」 (H21・4~) 小学校の余裕教室や公民館等を地域の防犯拠点として、子どもの 安全見まもりや隊や様々な防犯ボランティア団体のネットワーク を図り、学校、行政、地域が一体となって地域の防犯力を高める 取り組み。 27 市 7 町、274 学校区(政令市を除く)に設置(H25 年 9 月末現在) 地域安全センター 大学による自転車ルール啓発ビデオの作成 (大阪芸術大学) 企業による自転車教室 (本田技研・安全運転普及本部) 16 放置自転車対策 ・市町村、鉄道事業者と連携し、駅前等における啓発活動の実施 ・施設スポット放送の有効活用 駅前における放置自転車クリーンキャンペーン 自転車関連犯罪防止活動等との連携 ・ひったくり、自転車盗等の自転車関連犯罪の防止活動との相乗効果を狙った取り組み (自転車関連のイベント、教室等における防犯指導、防犯登録の勧奨やひったくり防止カバー 着装、シリンダー錠の取り付け啓発活動の実施 等) ひったくり防止カバー着用啓発 自転車利用者を対象にした保険の加入勧奨 ・自転車利用頻度が高い自転車通学者または通勤者や業務使用者等を中心に、自転車利 用者を対象にした損害賠償責任保険等の加入促進(学校、企業、自転車販売店) 〔具体的な取り組み例〕 ・交通安全講習における損害賠償事例の説明 ・自転車販売店、損保会社等と連携した保険の必要 性、保険の性格に関する情報提供 ・既加入保険の特約等自転車事故補償の有無確認 ・損保協会、損保会社と連携した加入促進 高校における全校生徒を対象にした保険に関する講義 17 別表 重点的に取り組む項目と関係者の役割分担 取り組み項目 ル ー ル 周 知 ・ 安 全 教 育 各欄の“○”は中心となって取り組む主体。 その他は連携して行う取り組み。 交通対策協議会 (事務局:府) 道路管理者 (国・府・市町村) 警察 教育委員会・学校・大学 ○街頭指導啓発 ○街頭指導啓発 ○交通安全教育 ○地域設定(警察と協議) ○街頭指導啓発(重点) ○地域設定(市町村と協 議) ○街頭指導警告(重点) ・自転車通学者に対する指導 ・学校での教育支援 (講師派遣、情報提供) ・学校での教育支援 (講師派遣、情報提供) ・学校での教育支援 (講師派遣、情報提供) ○子どもの発達段階に応じた交 通安全教育の実施(特に中 学・高校生に対する教育の充 実) ・講習受講啓発広報 ・出前型講座 ・講習受講啓発広報 ・出前型講座 ・安全運転管理者法定講習等 での自転車教養の実施 自転車販売店での 安全利用情報提供 ・情報提供支援 (ルールブック作成等) ・情報提供支援 (ルールブック作成等) ・情報提供支援 (ルールブック作成等の支援) 成人層・高齢者に対する交通安全教 育や安全利用情報提供 ○講習実施、安全利用情 報提供 ○講習実施、安全利用情報提 供 ○講習実施、安全利用情報 提供 ○大学生に対する交通安全教 育 ○街頭指導警告の強化 ○取締り状況の公表 ○学校での指導支援 ○警察と連携による生徒指導 安全利用に関する意識啓発 ○広報啓発 市町村 自転車販売店 ○安全利用情報提供 ・自転車マナーアップ強化月間(9月) ・府内一斉安全指導日(毎月 8 日) ・必要に応じ、通行環境の 点検・整備を実施 自転車重点指導啓発地域の設定 学校での交通安全教育 ・自転車通学者への講習 ・自転車保険の加入勧奨 事業所での交通安全教育 ・業務で自転車使用 ・自転車通勤者への教育 ・自転車保険の加入勧奨 交通指導取締り 通 行 空 間 確 保 重点化を図るべき地区で自転車通行 空間確保の計画立案・事業実施 ・計画立案に協力 ・計画に基づき事業実施 ・正しい通行方法に関する 広報啓発の実施 ○事故多発地点への情報 板、カーブミラー等の設置 ○地域の課題やニーズに応じた計 画立案 ・正しい通行方法に関する広報 啓発の実施 18 ・計画立案に協力 ・計画に基づき事業実施 ・正しい通行方法に関する広報 啓発の実施 ・事故多発地点への情報板、カ ーブミラー等の設置 ○地域・家庭、事業所での 自主的な取組み ・自転車利用者に対する 周知 ○従業員に対する安全教 育の実施 ○安全利用情報提供 ・府、市町村、警察等の行政機関における 窓口業務等 ・地域、自治体等の集会やイベント ・老人クラブ等高齢者団体との連携 指 導 取 締 り 自転車利用者 事業者