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千葉県立八千代高等学校 -「図書部」の図書館活動-

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千葉県立八千代高等学校 -「図書部」の図書館活動-
千葉県立八千代高等学校
1
-「図書部」の図書館活動-
学校の紹介
昭和 27 年に設置された千葉県立佐倉第二高等学校大和田分校が、昭和 41 年千葉県立八千代高等学校
として独立し、48 年目を迎える。家政科が先駆けて置かれ、現在は、各学年に家政科 1 学級・普通科 6
学級・体育科 1 学級、全 24 クラスの編成である。大学への進学者が多く学習に励む傍ら、部活動にも
熱心に取り組んでおり、全国大会・関東大会へも出場する。また、文化祭・体育祭等行事への参加も盛
り上がりを見せる。開かれた学校づくりを目指し、地域との相互交流も行われている。京成線勝田台駅
から徒歩5分という交通の利便に恵まれた立地である。
教育目標
○文武両道を基本に、真理への探究心と自主自立の精神を養う。
○生命尊重の精神を養い、健康で豊かな人間性を育てる。
○国際的な視野に立ち、個性・創造性を発揮できる資質を育てる。
読書活動に関する目標
学校図書館
生涯にわたり図書館を使いこなす力を養う。
生徒棟とは別棟の 4 階端に位置し、校務分掌「図書部」が整備・運営を行っている。
図書部は司書・司書教諭含む 5 名で構成され、放送・視聴覚・放送委員会も担当する。
図書部のおもな図書館活動
*下線部の活動は、2 読書活動に関する取り組みで概説する
・学校司書と司書教諭(部活動顧問・クラス担任・授業時数の軽減はなし)が常駐し、常時利用できる。
蔵
書
管
理
・
資
料
提
供
図
書
館
利
用
の
案
内
・
・年度初めに、新入生へクラスごとに図書館ガイダンスを実施。職員向け利用案内を発行。
・全校図書館アンケート調査で図書館利用や読書のニーズを把握。
・教科学習を支える資料を教科担当者と協議して収集。定例図書部会(週 1 回)は選書会議も兼ねる。
・リクエストは随時受付、社会情勢、生徒・職員の関心・動向に注意し選書。
・公共図書館の利用案内、県立図書館サービス(レファレンス・貸出)の活用方法の案内。
・教務部「LHR 活動計画(体育館等使用案内)」に図書館利用案内も掲載してもらう。
・配架は NDC を基本とする。教科学習に対応する分類・見出し板で案内を補う。
・蔵書の更新、データ整備を早急にすすめる。特に、書庫内「新書」も提供(PC 検索)できるようにする。
・「八千高図書館を学習に役立てていただくための計画」(2011 年度)に基づき、教科と連携。
教科担当者と意見交換、図書館蔵書チェック・更新・補充、生徒向け各教科ブックリストを作成。
①数学、②家庭科、③理科(協議・作成中)、④国語
・道徳授業支援
授
業
・
進
路
支
援
図書館部会第 5 地区研究資料を引用したブックリストに司書教諭考案の
授業案を付した冊子『道徳に絵本を使った授業はいかがでしょうか』を全職員に配布。
・図書館学習(調べ学習・レポート作成)における利用指導
体育科 3 年卒業研究(週 3~4h)、2 年個人レポート(4h 程度)、1年 3 年国語表現(週 2h)
家政科 ファッションショー、調理課題、被服・調理検定、「生活産業基礎」職業・上級学校調査 等
・著作権、絵本づくり、読み聞かせ、製本 等 希望者(団体・授業含む)へ随時ミニ講習会の開催。
・夏季補習講座 「発表・集団討議勉強会」
・「読み聞かせ講習会」(今年度希望者なし)の主催。
進路指導部がとりまとめる開講一覧に掲載し、募集をかける。
・常備資料 「小論文・志望動機の書き方」プリント、朝日新聞『パワーシート』、
「小論文出題」頻出データ(PC、冊子)、進路ガイダンス「小論文指導」資料 等
・新聞記事スクラップ準備 図書委員「新聞」係とともに見出しを書きとめ、切り抜きを保管
・窓文字「ようこそ図書館へ」で所在アピール
・2階掲示板に「図書館の窓」設置
・出張図書館の放送案内(図書委員)
広
報
・
展
示
活
動
・
「READ!」ポスターの作成・掲示
・季節、テーマに沿った館内ディスプレイ
・テーマ図書の展示(時事、学習、学校行事)
文化祭・修学旅行・芸術鑑賞会・クリスマス
入試問題頻出作品、授業で扱っている本 等
・先生・図書委員のすすめる本(コメント付)等
・図書館だより『八千高のビタミン』の発行
号外で教育実習生に大学図書館等インタビュー掲載
・館報『八千高のビタミン総集編』の発行
・学年や学校行事に対応したブックリストの作成
文化祭
展示発表の様子
各クラスより選出された委員(今年度 49 名)が、全員(大掃除・全校アンケート・蔵書点検・文化祭・図書
館 Fair 等)、当番制(清掃・カウンター)、係(装備・Web・窓・新聞)と 3 段階それぞれに所属し、活動。
委員会活動は、学年・学科を超えたコミュニケーション力向上とリーダー育成の場でもあると考える。
図書委員としての自覚と自発性を高める委員会組織編成を模索中。 部活動や受験勉強が忙しく、
図
書
委
員
会
指
導
放課後の活動が難しい。清掃直後におすすめ本紹介(コメント・POP 作り)を行うこともある。
・クラス貸出(学級文庫)の試行
・学校行事への参加
図書委員+αの生徒とともに 20 冊ほどピックアップ、週替わり
2010 年度より文化祭参加。 今年度、体育祭のリレーに初参加。
2010 年 作家インタビュー&アンケート(直筆回答展示・LibraryNAVI にまとめ配布)等
2011 年 新潮社読書エッセイ応募、図書館クイズ、しおり作成(出版社へ著作権許諾経験)
2012 年 ファンタジー研究、校内スタンプラリー 手づくりの消しゴムはんこ・ブックカバー・動くしおり
2013 年 校外研修レポート、「READ!」・「どくしょ甲子園」型おすすめ本ポスター 作成・展示
・校外研修会 ①8 月:講談社&国会図書館見学
・地域交流・研修会への参加
②12 月:ビブリオバトル参加・応援(観戦)
8 月:第 5 地区図書委員交流会(船橋芝山高校にて)
3 月:読書交流会(八千代西高校と協同で特別支援学校へ読み聞かせを予定)
・有志「読書盛り上げ隊」…生徒のアイディアを形にできるようアドバイス。
・校外研修会の企画・引率 選書研修・文学散歩・大学図書館見学など
読そ
プロカメラマンが
書 の ・図書館 Fair の実施(約 1 か月間、読書週間に合わせて)
他
撮影(講談社)→
へ
出前貸出(移動図書館)「出張!本でも貸します団」
誘
職員へは朝会時、生徒へは昼休み(生徒棟の廊下や教室)にて貸出
う図
試 書 「書評合戦ビブリオバトル首都圏大会」参加、第 1 回校内ビブリオバトル開催
み館
・ 理 ・「どくしょ甲子園」 文化祭では 2 チーム 7 名が挑戦。1 チーム(『図書館戦争』)を応募。
研 解 ・教職員の「読書会」 県部会研修で学校司書が受講した「どくしょ甲子園」型読書会を図書部で体験。
修と
太宰治『待つ』を 20~50 代の教員 5 名で読みあい、語る楽しみを共有した。
・初任者研修(図書館利用指導)、ステップアップ研修における支援
図書館 Fair の目玉
雑誌バックナンバー譲渡会
「どくしょ甲子園」へ応募した作品↑
書庫の整理。データ入力した新書本を
図書委員が請求記号順に並べている→
2
読書活動に関する取り組み
(1)定期的に行われている取り組み
司書教諭 齊藤 真理
毎年、夏季休業期間に、希望者を対象に「発表・集団討議勉強会」を実施している。これは、AO・
推薦入試等で課されたプレゼンテーションや発表・集団討議などの過去問題を、卒業生の受験報告書
等をもとに資料として作成し提供するとともに、模擬集団討議・模擬発表を行って学び合うことを目
的としたものである。パソコンによるプレゼンテーションの技術講習ではなく、互いの意見を聴き合
い自らの考えを効果的に伝えるための学習の機会を提供するもので、進路支援の一環として毎年参加
者に好評である。
《今年度の取り組み例》 今年度は、参加者のリクエストで、2回にわたって開催。
(各2時間強)
① 資料を見ながら、自らの志望する大学・短大の過去の入試の出題内容を知る。
②
なぜ、入試で、発表や集団討議が課されるのかを理解する。
③
効果的な発表・集団討議を行うための留意点を示す。その際、本校図書館の蔵書の中から参考図
書も案内する。
〔写真A〕
④
参加者共通のテーマについて、各自が自分自身の考えを持ち、それを書き留めておく。
〔写真B〕
*
第1回テーマ
「二人の部員が校則違反をしたため、みんなで話し合い、夏季の大会を辞退することにしまし
た。このように、部活動全体で連帯責任を負うことをどう考えますか。また、再発防止にど
う取り組みますか。
」
第2回テーマ
「絵本『からす太郎』
(八島太郎著)を読んで、どのようなことを考えましたか。また、心に
残った場面や言葉はどの部分ですか。その部分が心に残ったのはどうしてですか。」
⑤
④をもとに、集団討議を行う。その際、お互いの意見に耳を傾け、様々な視点を理解することに
よって自らの考えが深まるようにする。
〔写真C〕
⑥
⑤の集団討議をふまえ、全体に対して、自分自身の考えを発表する。その際、効果的な発表がで
きるように、発表原稿や発表シートを用意
する時間を取る。
〔写真D〕
⑦ 各自の反省点を振り返り、お互いの講評を
し合う。
写真A
(2)イベント的に行われている取り組み
ビブリオバトル
図書部主任
山田 治
書評合戦「ビブリオバトル」は「好きな本の魅力を人前で紹介して、聞いた人が読みたくなった本を
選ぶ知的ゲーム」である。読んで面白かった本を人前で5分間話し、3分間の質問(ディスカッション)
の後、
「どの本が一番読みたくなったか」を参加者全員で投票してチャンプ(勝者)を決める。
平成24年度の図書館部会の研修会で、ビブリオバトル第1回首都圏高校生大会の案内をもらった。
学校に帰ってから図書委員に話したところ、大変興味を持った生徒が現れた。紹介する本を決め、参加
を申し込んだ。2月23日の首都圏大会は主管である読売新聞社の東京本社で行われた。バトラー(参
加者)は36名で、予選会は6グループに分かれて行われ、各グループのチャンプで決勝戦が行われた。
本校のバトラーは決勝戦には進めなかった。予選会、決勝戦ともに各バトラーは皆熱弁を振るいどの本
も読みたくなったが、観戦者は1冊を選ばなければならなかった。表彰式終了後、高校生の交流会が開
かれ、首都圏から集まった読書好きの高校生たちはとても盛り上がっていた。
帰りの電車の中、引率した教員の間で「これを学校でやれないものだろうか」「文化祭でやったら良
いんじゃないか」などと話が出た。年度が変わり2学期になった。文化祭は他にも企画がたくさんある
ので、ビブリオバトルは難しいだろうと実現には至らなかった。やがて第2回大会の案内がきた。今度
は関東高校生大会になっていた。「各高校で予選会を開催して学校代表を決定」と書いてある。そこで
「本校でも予選会をやりましょう」と教員の間で話がまとまり図書委員たちに声を掛けたところ、反応
があった。興味を持った生徒が増えた。6名のバトラーの参加があり校内大会を開催することになった。
初めての生徒が多かったが、皆自分の言葉で本を紹介し自分の思いを語った。普段の授業ではできない
体験をしたようだ。
「とても楽しかった」
「次回はもっと読みこんで伝えられるようにしたい」「話を聞
いて読みたくなった」と生徒に好評であった。そして校内チャンプが12月14日の関東大会に出場し
た。
ビブリオバトルはパワーポイントなど使わず、紹介する本だけを提示して話をするので、
「読む」
「考
える」
「伝える」という基礎学力に通じるスキルを身に着けることができると思う。また、これを通じ
て読書好きの生徒同士の交流を深めることもできる。これからも多数のバトラーを集めて校内大会を続
けていきたい。
校内大会
関東大会
(3)授業で行われている取り組み
学校司書 田熊 葉子
家政科や体育科では調査・発表学習がカリキュラムに組まれているため、図書館を利用した授業が定
期的に行われている。一方、普通科では、「調べ学習」の時間を確保することは難しく、授業で図書館
を利用することはなくなってきた。図書館使用の連絡や相談を受ける時、図書部では図書館が支援でき
ることを提案し、図書館学習時にはフロアーワークに入るよう
にしている。授業者の指導に沿った支援に活かすため、学校司
書(以下「司書」
)が授業を参観することもある。
「国語表現」の授業支援
ある日の授業風景(国語表現)
3 年「国語表現」
(家政科・体育科の選択授業)は、複数クラス展開のため、図書館を授業場所とする
クラスが生じる。平成 22~24 年度の「絵画を読み取り表現する」授業では、美術全集を、
「絵本を紹介
する」授業では、読み聞かせ用絵本セット 100 冊を司書が県立図書館から借り出す手配をした。また生
徒や教科担任が授業で紹介した本はコメントを添え閲覧室に展示した。今年度は、教科担当が使用する
新聞記事等関連資料の用意や、授業前後のカウンターワークを通じて司書は授業に関わっている。
家政科の授業支援
平成 23 年度は「保育」授業で、手づくりした絵本を近隣の幼稚園・保育園へ読み聞かせにいった。
司書は絵本の読み方や絵本の形態・製本についての実技講習を行い、絵本制作期には個々に資料提供や
相談に応じ、校内発表会参加時に講評した。ストーリー・絵ともオリジナルの大変優れた作品が多く、
図書館内での展示や地区の学校図書館職員研修会での披露を通じ、発表の場を広げた。
例年「生活産業基礎」では「上級学校・職業調べ」を行っている。司書が図書館ガイダンスを行う際
には『なるには Books』シリーズなど職業に関する資料を集めている「自分を見つけよう」コーナーの
利用法や、
「家庭科は生活全般を扱う教科」であることから、図書館全体に家庭科に関する資料が分類
されていることを併せて指導している。
栄養や調理、被服製作に関する調べ学習においても 4 類や 5 類だけでなく、1 類・3 類・6 類の郷土や
生活、産業その他にも関わっていることをレファレンスする傍ら、著作権やレポートのまとめ方、イン
ターネットの利用について指導を行い、公共図書館や大学図書館の利用につながるよう努めている。
体育科の授業支援
3 年次にグループごとに設定したテーマを1年かけ、文献調査や実験・観察等を重ね研究を行う卒業
研究(
「卒研」
)がある。その集大成として研究冊子を発行し、毎年 1 月に全体育科生(1~3 年)や保護
者を前にプレゼンテーションソフトを活用した発表会を行っている。司書は授業担当者の計画する日程
表に基づき、4 月半ばに図書館オリエンテーションとテーマ設定のアドバイスを図書館で行い、以降は
資料提供などのレファレンスに加え、インターネット検索や著作権等についても随時指導している。
回を重ねるごとに、授業外でも司書室を訪れ、人間関係や進路についての悩みを話してくる生徒がで
てくる。授業の前後に司書がすすめる本を借りていくようになり、発表会を「見に来て!」と生徒から
も誘いを受けることがあり、それらは司書冥利に尽きる。発表会を参観すると、図書館指導内容の改善
すべきことがみえてくる。参考文献欄にはインターネットの URL のみで図書が 1 冊も挙げられなかった
ことや、冊子(論文集)文章と「パワーポイント」表示の同じ班があったことは、特に反省される。
例年「卒研」を控えた 2 年次 3 学期には個人レポートが課され、体育科教諭より図書館指導の依頼が
ある。今年度は、
「卒研」の感想含めた事前調査をもとに、アイスブレイクと「読書へのアニマシオン」
体験を取り入れた図書館学習を試みた。
体育科 2 年 図書館学習指導案
指導者
学校司書 田熊 葉子
平成 26 年 1 月 30 日(木)6 校時
展開クラス
1.
目標
体育科 2 年 H 組 41 名
○学校図書館に足を運び、基本的な利用方法の確認をする。
○保健体育で課される個人レポート作成に必須の資料検索方法を知る。
○学校司書・クラス図書委員との信頼関係を築き、図書館に多様な本があることを知る。
2.
準備
○アンケート調査(1/28 実施)
、集計一覧、調査用紙はコメントをつけて生徒に返却
○アニマシオン教材(絵本、作戦 12 用本文抜出カード)
、ストップウォッチ
○プリント「八千高図書館を使いこなそう!②調べ学習・レポート作成をするときに」
○紹介する図書(レク、アニマシオン、体育科生徒使用、大学入試頻出新書等)
○読み聞かせ用イスの配置(扇状に 21 脚)、3 年利用者(家庭学習期間)への連絡
3.
時
配
導
入
展開
生徒の学習活動
あいさつ・出欠確認
配布資料の確認
本時の学習内容を確認
3
分
体
験
1
5
分
体
験
2
30
分
ま
と
め
12
分
ペア(2 人組)を作って移動する。
①無言で 1 月 1 日→12 月 31 日順
に輪になる。
(ジェスチャー等駆使)
②誕生日を言い、正しい順を確認
③12 か月を英語で言う。
④先頭と最後尾がペアとなるよう、輪を
2 列にし、読み聞かせ座席へ移動。
読書へのアニマシオン の体験
<作戦 12> 前かな?後ろかな?
①絵本の読み聞かせに集中
②本文カードを受け取り黙読(1分)
③②が物語のどのあたりか考える。
④カードを読み上げ、移動。後続者
の移動にともない、順にずれていく。
⑤全員で物語順を考え(発言)、移動。
⑥絵本を聞き、ストーリーを確認
(手持ちのカードを掲げる)
元の座席(閲覧机)へ戻り、感想を述べる
図書館の利用方法の確認
図書館の役割・図書の分類・資料検索
について、司書の説明と配布資料を参照
し、メモをとる。
貸出希望者は手続きをする。
指導上の留意点・支援の手だて
ほとんどが入学時以来の入館であるので、図書館を思い出さ
せ、司書も学習に関わることを事例を挙げ説明する。
アイスブレイクやゲームを体験する活動の意義を伝える。
・幼・小への出前授業や将来指導者となった時に役立つ
・読書推進だけでなく、「正しく読み、自分の考えを深め、
発信する力を育てる」=読書教育の一方法を知る。
互いに誕生日を知らないことを確認。年は無視し、月日のみ。
担任にも参加してもらい、スタートを指示し計時。
(40 名の目安:2 分)
タイムを発表し、俊敏な体育科生、数字で月を表す地域(国)
ならではの記録であることに気づかせる。
*世界の慣習や暦の本、レクリエーションの本の紹介
1 組 1 脚のため、移動しながら着席者を決めさせる。
使用絵本『くまさぶろう』もりひさし/ユノセイイチ こぐま社
①絵本を読み聞かせる(6分半)純粋に絵本を楽しませる。
②1組に1枚、本文を抜き出したカードを渡す。
③まず各自が静かに物語の順を考えるようにする。
④カードの読み手と移動を決める者を指示する。
(背後で立っ
ている生徒が読み、着席者の考えに従いペアで座席移動)
⑤動きのないところや、発言しない者に助言する。
⑥再度、早口で絵本を読み、物語を確認させる。
生徒の中に読み手希望者がいれば、やらせてみる。
*アニマシオン、絵本コーナーの本紹介
アニマシオンについて説明。語源やサッカーのアニマシオン
や柔道アニマシオン等があることにも触れる。
指導内容 *数冊、提示・紹介しながら
・NDC は全国共通
・公共図書館の利用のしかた
・10 分類の覚えかた
・芋づる式参考資料の探しかた
・レポート課題関連資料の配架場所
・司書のレファレンスや図書委員からの情報を活用すること
図書委員にカウンターサービスを任せる
<事前アンケート項目>
① あなたは読書が好きですか?
大好き・好き・どちらかというと好き・どちらかというと嫌い・嫌い・大嫌い
(選択)
② ①のように答えたのはなぜですか?(自由記述)
③ あなたの読書量はどのくらいですか(月 1 冊など自分の言葉で書く)
④ 八千代高校図書館はどのくらい利用しますか?(自分の言葉で書く)
⑤ 図書館と家庭の本の違いは何だと思いますか?(自由記述)
⑥「請求記号」について
⑦ NDCについて
わかる・だいたいわかる・なんとなくわかる・見当もつかない
(1・3・4・7 類など穴埋め)
⑧ 小学校や中学校で図書館やレポートの書き方を教わったことがありますか?
⑨ 「卒研」発表会に参加して意見・感想(特に改善すべき点)
<事後指導>
(選択)
⑩ その他
ある場合、いつ何を
要望など
フォロープリント(表:2H用図書館だより、裏:2Hお役立ち館内マップ)作成
2/6 図書館でテーマ決定、資料探しをする際に配布。個別案内にも使用
あアニマシオン
<アニマシオンを楽しむ>ストーリー順を考え、図書委員の読み聞かせで答え合わせ
3
成果と課題
継続・新企画ともに関わった生徒・職員に好評であり、「進路で役立った」、「大学でもやってみた
い」
、「公共図書館行ってみる!」などの声が寄せられ、「生涯にわたり図書館を使いこなす力を養う」
という目標に近づいているといえる。今年度もビブリオバトルやアニマシオン、
「道徳に絵本」
、著作権
や新聞活用をはじめとした図書館利用指導等において、県や地区の図書館部会(千高教研)から得られ
た情報を活用した図書館活動を実践することができた。これらが実践できるのは、本校の図書部が定例
部会等を介し情報交換を行い協力し、時には全職員へ紹介することで、新たな試みやアイディアを受け
入れる校内体制があるからだと考える。
体育科や家政科に対しては毎年改良を重ね授業支援を行っているため、直前の電
話一本の依頼でも、利用指導や資料提供ができる。職員からの様々な問い合わせに
ついても専任の司書と司書教諭が図書部いるため小回りの利く対応ができている。
一方、課題として「朝読書」等の学校全体で取り組める読書活動や普通科生徒に
対して図書館を使う授業がないことがあげられる。今後、進学校での事例を探り、
本校で取り入れられることがあれば紹介していきたい。
ビブリオバトル
で活発に質問
「○○先生の話していた本ある?」と来館する生徒は少なくない。学年集会等で司書教諭が行うブッ
クトークを心待ちにしていた生徒の話も耳にする。教員による本紹介は大変読書推進効果が高いので、
今後図書部では、紹介用の本を朝会の場へ用意し、本の話を生徒にしてもらえるよう教職員へ働きかけ
をしていきたい。幸い本校には書評や、
『八千高のビタミン』に「この本は泣ける!」等のコメントを
添え教室掲示してくれる教員が複数いる。これらの
方々を筆頭に協力の輪を拡げ、生徒が本と出会える機
会を増やしたい。
「読書」は学びに欠かせないが、早
急に結果が出るものではない。人と人とのつながりを
大切に、これからも地道な活動を重ねていきたい。
生徒 13 名が参加した校内ビブリオ大会
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