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ダウンロード - 首都大学東京|理工学研究科・理工学系

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ダウンロード - 首都大学東京|理工学研究科・理工学系
首都大学東京大学院・理工学研究科
分子物質化学専攻
年
次
報
2008
告
はしがき
都立の4つ大学を統合し首都大学東京として発足してはやくも4年が経過し、平成 21年3月には
首都大学東京・都市教養学部・理工学系・化学コースの最後の卒業生を送り出しました。部局の名称は
東京都立大学大学院・理学研究科・化学専攻(東京都立大学・理学部・化学科)から、首都大学東京大
学院・理工学研究科・分子物質化学専攻(首都大学東京・都市教養学部・理工学系・化学コース)へと
変わりましたが、理学系基礎化学に対する教育と研究内容はそのまま継承されています。
一方で、これからの時代へ向けての大学、大学院を作り上げて行かねばなりません。特に、専攻と
しては、化学に関する幅広い知識と、深い専門性を持ち、国際社会においても活躍できる人材の養成を
教育目的として掲げ、その実現にむけ努力しています。
幸い、平成 17 年度には文部科学省補助事業「魅力ある大学院教育」イニシアティブ 「物理と科学
の融合した視野の広い研究者育成」
(平成 18 年度まで、物理学専攻と共同)が採択され、2 年間にわた
って事業を実施し、当初の目的を達成することができました。平成 19 年度には、イニシアティブの継
続事業である「大学院教育改革支援プログラム」に採択されました(平成 21 年度まで)。イニシアティ
ブに引き続いて物理学専攻と共同で「物理と化学に立脚し自立する国際的若手育成」プログラムを掲げ、
国際性の強化、自立的企画力の強化、社会連携の重視をめざした大学院教育を推進しています。
平成 18 年度まで、化学教室では「研究活動報告」というかたちで、研究活動についてのみ年次報
告を行ってきましたが、平成 19 年度からは、化学教室の運営・教育活動をあわせた教育研究活動とし
てまとめることとし、本年度はその3年目の年にあたります。
より充実した報告書を目指しておりますが、至らない点も多く、本冊子に目を通してくださる皆さ
まの忌憚のないご意見をいただければ幸いです。
第一部
化学教室活動状況
化学教室教室協議会規則
第1条
協議会は化学教室に属する教職員を持って構成する。
第2条
協議会は構成員の過半数の出席によって成立する。
第3条
協議会は毎月 1 回開くことを原則とする。
第4条
協議会は専攻長によって招集される。
その他運営委員または化学コースの教職員 5 名以上の要請があれば、専攻長は協議会を招集
しなければならない。
日時および議事内容は遅くとも 1 週間以内に公示することを原則とする。
第5条
協議会の議長は運営委員がつとめ、書記は出席者の中から選出される。
第6条
専攻長、各種委員は関係事項の報告を行う。
第7条
協議会は専攻長、運営委員会、各種委員会その他からの提案事項を審議し決定する。
第8条
決議は出席者の過半数の同意を持って成立する。
第9条
協議会は議事録をそなえ、議事進行の過程および決議事項を記録する。
専攻長は、これを保管し、構成員の要求のあるときは提示する。
第 10 条
付則
本規則の改正は協議会の決議による。
1965.4.20
発効
1982.11.30
改正
1987
改正
2007.7.4
改正
1-1
平成20年度化学教室研究室別名簿(H20/4/4作成)
無機化学
教授
准教授
助教
杉浦 健一 (3574)
環境・地球化学
伊永 隆史 (3446)
宇宙化学
有機構造生物化学
海老原 充 (3577)
伊藤 隆 (3538)
三島 正規 (3538)
有機化学
伊與田 正彦 (3542)
浅野 素子 (3565)
藤野 竜也 (3445)
大浦 泰嗣 (3562)
山下 健一
芝本 幸平 (3436)
篠塚 一典
高瀬 雅祥
南條 大輔 (4221)
上田 祥久 (3577)
磯村 英吾 (3532)
D3
生物化学
礒辺 俊明 (3535)
西長 亨 (3541)
田岡 万悟 (3523)
物性物理化学
分子集合系物理化学
菊地 耕一 (3453)
加藤 直 (3435)
藤田 渉(3452)
好村 滋行 (3455)
兒玉 健 (3442)
川端 庸平 (3454)
反応物理化学
阿知波 洋次 (3448)
有機合成化学
理論・計算
清水 敏夫 (3585)
波田 雅彦 (3
城丸 春夫 (3451)
佐藤 総一(3584)
橋本 健朗 (2
松本 淳
平林 一徳 (3573)
本田 康 (358
谷村 景貴 (
松岡 登行 (3
吉澤 輝高 (3
D2
黄 文松 (3576)
重光 佳基 (3537)
須藤 理枝子 (677-8541)
笹森 幸太 (3452)
大前 武士 (3533)
D1
M2
西内 智彦 (3531)
後藤 基 (3451)
清野 淳司 (3
廣瀬 雄一 (3433)
山川 純 (3533)
久高 真実 (3567)
小森 雄介 (3436)
小岩 嘉隆 (3562)
安西 高廣 (3537)
田中 慶太 (3531)
今村 有紗 (3536)
名子屋 俊介 (3452)
伊藤 真紀子 (3454)
中山 崇 (3447)
金 錦姫 (3572)
上杉 亘 (358
坪井 道洋 (3568)
名越 慶士郎 (3436)
伊佐 純子 (3562)
佐藤 明子 (3537)
藤井 美香 (3533)
大滝 英紀 (3536)
大崎 邦彦 (3442)
田中 千香子 (3455)
高水 直子 (3447)
木村 慶輔 (3573)
三宅 伸尚 (3
橋詰 二三雄 (3562)
永井 義崇 (3537)
本名
山田 充子 (3451)
小松崎 聖 (3572)
吉田 しおり
長谷川 雅人 (3576)
永江 峰幸 (3537)
山本 真由 (3436)
陽平 (3531)
小笠原 美紀 (3442)
坂田 昌之 (3442)
日原 健 (3562)
M1
B4
秋田 康宏
清水 伸幸 (3436)
田村 麻衣 (3576)
金場 哲平 (3537)
石本 祥平 (3531)
松田 亮蔵 (3536)
冨塚 一仁
古屋 大輔
日高 義浩 (3576)
土江 祐介 (3537)
舘野 将輝 (3532)
井汲 真希 (3523)
小島 正幸(3453)
岡 真佐人 (3433)
篠田 知明 (3454)
渡部 良 (3562)
浜津 順平 (3537)
成田 智幸 (3533)
谷 知美 (3523)
嶋田 由佳
宮田 敏彦 (3533)
松久 雄広 (3523)
早川 謙一 (3451)
桑原 淳亮(3572)
小山 暁(309
柴垣 一輝(3573)
木村 有輝(3
布施 宏倫(3572)
剣持 祐介(3
新野 誠
田口正晃
庄司亮
粟飯原はるか
川崎久美子
田畑知香
浅川陽平
掛田 大輔 (3442)
峯岸麻美
井上亮人
田所憲
小柳 貴裕 (3
田澤 慎
林俊次
伊佐美紀
花島知美
吉田尚文
安達公祐
内海けい
村上彰
座間優
遠山陽平
小野雅史
藤田隆史
大井誠
三神すずか
林伝文
田中誠
鈴木健一
吉村隼人
中太克映
水上真弓
松岡隆之
浜中芳文
岩崎亜衣
花井美実
堀口泰志
山田康誠
福盛 翔
大西侑気
舟橋洸
森永裕一
鈴木智誠
高橋 亜矢子
鈴木 信三
新野 誠 (3573)
客員教授
土屋 正彦
小林 貴之
Peter Guentert
富澤 知志 (3531)
梶 裕之
藤井 政俊
博士研究員
伊藤 正善
荘司 準
池谷 鉄兵
江野澤 英穂 (3533)
齋藤 宗雄
山田 耕太郎 (3455)
客員研究員
橋本 雅彦 (677-8641)
箕輪 はるか
小野 明
新川 高志
山木 大輔 (
研究生 等
松山 正佳 (677-8641)
寺内 勉
山内 芳雄 (3547)
大極 光太 (
西出 龍弘 (677-8641)
土屋 征司
吉田 陽子 (3536)
清水 俊彦 (
増永 拓也 (677-8641)
武田 光宏
延 優子 (3547)
根岸 貴幸 (677-8641)
吉田 均
中下 留美子 (3445)
菅沼 一樹
原 健児
森脇 義仁
牛尾 二郎 (3
阿部 穣里 (3
力石 嘉人
松本 公平
鈴木 彌生子 (3445)
秘書
倉光 千賀子 (3574)
小宮 愛子 (3446)
大浦 尚美 (3577)
倉光 千賀子 (3538)
向井 希美恵 (3535)
相澤 真理
星 晶子 (3448)
牛尾 洋子 (3
化学教室委員会委員
平成 20 年度・分子物質化学専攻内委員
専攻長
杉浦
健一
助手委員
兒玉
次期専攻長
菊地
耕一
就職委員
海老原
運営委員
杉浦
健一
会計委員
佐藤
総一
菊地
耕一
藤田
渉
三島
正規
佐藤 総一
将来計画委員
カリキュラム委員
大学院教育 GP コアメンバー
充
杉浦 健一
芝本
幸平
菊地
耕一
松本
淳
城丸
春夫
西長
亨
三島
正規
伊永
隆史
城丸
春夫
清水
敏夫
菊地
耕一
城丸
春夫
田岡
万悟
本田
康
クラス担任(1 年)
伊藤
隆
波田
雅彦
菊地
耕一(前期)
藤田
渉
橋本
健朗(後期)
三島
正規
藤野
竜也
浅野
素子
クラス担任(2年)
広報委員補佐
健
浅野
素子
大浦
泰嗣
藤田
渉
橋本
健朗
阿知波
大型予算対策委員
共同利用機器管理委員
化学安全教育取りまとめ
加藤
直
秋山
和彦
平林
一徳
藤野
クラス担任(3 年)
竜也
洋次
佐藤
総一
礒辺
俊明
菊地
耕一
好村
滋行
藤野
竜也
海老原
学生実験取りまとめ
准教授委員
平林
西長
一徳
亨
1-3
充
伊藤
隆
西長
亨
全学・理工学研究科等委員会委員
平成 20 年度全学理工学研究科委員
全学
理工学系・理工学研究科
留学生・留学委員
海老原
基礎教育部会
大浦
教育実習委員
充
専攻長・コース長
杉浦
健一
研究費評価・配分委員会部会
杉浦
健一
菊地耕一
自己点検・評価委員会部会
伊與田
南大沢情報システム部会
橋本
健朗
大学院入学志願者選考委員
片田
元己
南大沢キャンパス教育研究用情報
橋本
健朗
大学院入試制度検討委員
片田
元己
図書情報センター委員
西長
亨
理工学系入試委員(入試制度検討)
浅野
素子
広報委員
波田
雅彦
同上入試委員(多様な入試)
三島
正規
RI研究施設運営委員
大浦
泰嗣
教務委員会部会
伊藤
隆
(RI研究施設担当者)
片田
元己
理工学研究科図書委員
西長
亨
工作施設運営委員
藤野
竜也
理工学研究科広報委員
波田
雅彦
環境保全施設運営委員
伊永
隆史
オープンクラス担当者
西長
亨
放射線安全部会
海老原
安全委員会委員
秋山
和彦
(放射線取扱主任者)
片田
元己
危険物保安監督者
清水
敏夫
南大沢キャンパス環境安全部会
伊永
隆史
高圧ガス保安監督者
川端
庸平
化学物質適正管理委員
藤田
渉
劇物・毒物管理者
西長
亨
動物実験委員
礒辺
俊明
麻薬・向精神薬使用責任者
伊與田
高圧ガス保安管理委員
(本年度/他学科)
理・工国際規制物資管理委員
海老原 充
危険物保安管理委員
藤田
(放射線管理室責任者)
片田
セクハラ・アカハラ部会
海老原
FD委員会部会
伊與田
正彦
理工学研究科研究推進室
阿知波
洋次
理工学系インターンシップ委員
加藤
泰嗣
正彦
システム管理者
充
渉
充
1-4
正彦
元己
直
人事異動
平成 20 年度
<採用>
戦略研究センター・准教授
松本 淳
平成 20 年 6 月 1 日
(東京工業大学統合研究員特任助教から着任)
<退職>
助教
篠塚 一典
平成 21 年 3 月 31 日(予定)
1-5
平成20年度 化学コース時間割
曜 学
日 年
月
1時限
8:50〜10:20
2時限
10:30〜12:00
1 1-301 都市教養プ(化学B)城丸(前)
1-110 都市教養プ(化学B)三島(後)
5時限
16:20〜17:50
6-213 基礎ゼミ 加藤 (前)
11-103 分析化学Ⅱ伊永(前)
11-103 有機構造解析[構造解析I] 三島(後)
学
年
11-101 構造物理化学I 阿知波(前)
1-206 有機化学Ⅲ(基礎有機Ⅱ)西長(後)
3 11-103 放射化学II 大浦 (後)
11-103 放射化学 I 海老原(前)
11-103 宇宙化学[地球化学I] 海老原(後)
8-386, 387 化学専門実験 I (前)
8-386, 387 化学専門実験 II (後)
34
化学コロキウム II (通年) (8-302-清水・佐藤)
5
化学コロキウム
1-110 一般化学
1-103 化学概説
1-101 化学概説
1-201 化学概説
1-301 化学概説
1-103 化学概説
1-110 化学概説
1 1-205 都市教養プ(化学B) 伊藤(前) 1-206 都市教養プ(化学A) 藤野 (前)
1-208 都市教養プ(化学A) 大浦 (前)
1-206 都市教養プ(化学A) 伊永 (後)
3 11-103 物理化学演習 (前)
11-103 化学熱力学Ⅱ好村(前)
11-103 物性化学Ⅱ藤田(後)
2 1-105 量子化学Ⅰ波田 (前)
1-105 化学熱力学Ⅰ加藤 (後)
3
1-104 生体物質化学Ⅰ礒辺 (前)
1-105 生体物質化学Ⅱ礒辺 (後)
11-103 環境化学[地球化学II]伊永・藤野
(前)
II (通年)(都)(11-201-波田・橋本)
Ic[Aa]阿知波 (前)
6-207 基礎ゼミ 浅野 (前)
Ia[Ib] 清水 (前)
Ib[Ia] 西長 (前)
Ib[Ia] 佐藤 (前)
Ib[Ia] 伊藤 (前)
IIa[IIb] 伊藤 (後)
IIb[IIa] 杉浦 (後)
1
木
34
1
6-208 基礎ゼミ 佐藤 (前)
11-103 化学安全教育 (前)
2
8-386, 387 化学専門実験 I (前)
8-386, 387 化学専門実験 II (後)
1-101 一般化学 Ib[Ac] 中田 (前)
1-201 一般化学 IIb[Ba] 藤田 (後)
8-385 化学実験 c / 自然科学実験 武蔵 (前)
8-385 化学実験 a (後)
34 8-386, 387 化学専門実験 II (通年)(4年生)
2
2
12-105 無機化学各論Ⅰ片田 (前)
12-103 無機化学各論Ⅱ浅野 (後)
1-301 有機化学I[基礎有機I] 伊與田(前)
1-301 有機化学Ⅳ[基礎有機IV] 佐藤(後)
3
11-103 生物化学 I 磯辺 (前)
11-103 生物化学 II 小島 (後)
8-386, 387 化学専門実験 I (前)
8-386, 387 化学専門実験 II (後)
1
1-350 情報リテラシー I 大浦 (前)
8-385 化学実験 d / 自然科学実験 (後)
1
11-103 無機及分析化学演習 (後)
34 8-386, 387 化学専門実験 II (通年)(4年生)
1-105 一般化学 Ia(Ab)阿知波 (前)
1-101 一般化学 Ⅱa(Bb) 菊地 (後)
金
2
1
2
8-386, 387 化学専門実験 I (前)
8-386, 387 化学専門実験 II (後)
8-385 化学実験 b /自然科学実験 武蔵 (前)
12-101 有機化学Ⅱ(基礎有機Ⅲ)西長(前)
1-105 量子力学II 波田 (後)
1-104 物理化学初等演習 I (前)
1-104 物理化学初等演習 II
(後)
1
2
11-201 有機及生物化学演習 (後)
3
11-103 反応物理化学 城丸 (前)
11-103 合成有機化学 清水 (後)
4
[ ]都立大講義名
7時限
19:40〜21:10
2
12-202 化学英語 Julian Kae(後)
1
6時限
18:00〜19:30
1
2 11-103 物性化学I 菊地 (前)
2
水
4時限
14:40〜16:10
1-204 無機化学総論 杉浦 (前)
1-204 分析化学I 海老原(後)
4 化学コロキウム II(通年)(8-301-伊永・藤野, 8-307-阿知波・城丸,
8-304-加藤・好村, 8-302-菊地・藤田, 11-202-礒辺, 12-208-杉浦・浅野)
火
3時限
13:00〜14:30
11-103 錯体化学 杉浦 (前)
12-208 理論化学概論[計算化学概論] 橋本
(後)
化学コロキウム II (通年) (8-304-片田)
11-103 反応有機化学[反応有機I] 伊與田 11-103 化学熱力学 III * (後)
34
(前)
12-101 化学コロキウム[コロキウムI](後)
化学コロキウム II (通年)(都)(8-303-伊藤・三島,8-302-伊與田・西
長)
化学コロキウム II (通年)(8-306-海老原・大浦)
斜体:都立大
平成20年度大学院授業時間割
首都大学東京 理工学研究科 分子物質化学専攻(2006年度以降入学者用)
①
②
8:50~10:20
授業科目
教室
授業科目
教室
化学特別セミナーⅡ(後) (R025)
○ 化学特別セミナーⅣ(後) (R031)
8-302
菊地・藤田
化学特別講義Ⅱ(前)
(物性物理化学)
月
③
10:30~12:00
(R615)
授業科目
教室
化学特別セミナーⅠ(前) (R062)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R066)
Ⅱ(後) (R024)
Ⅳ(後) (R029)
8-304
加藤・好村
化学特別セミナーⅠ(前) (R007)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R015)
Ⅱ(後) (R022)
Ⅳ(後) (R030)
8-301
伊永・藤野
化学特別セミナーⅠ(前) (R005)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R013)
Ⅱ(後) (R021)
Ⅳ(後) (R033)
11-202
礒辺
Ⅱ(後) (R451)
Ⅳ(後) (R455)
火
水
化学特別セミナーⅠ(前) (R079)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R082)
化学特別セミナーⅠ(前) (R061)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R065)
化学特論Ⅴ(後)
○ (分子物性化学)
(R285)
(R287)
11-101
城丸
化学特論Ⅰ(前)
(無機化学)
(R408)
8-302
片田・杉浦
授業科目
Ⅱ(後) (R089)
Ⅳ(後) (R092)
授業科目
教室
11-201
波田・橋本
8-307
阿知波・城丸
8-301
菊地・藤田
化学特論Ⅱ(後)
(核宇宙化学)
(R155)
イノベーションの科学
○ (前)
(R147)
(R151)
12-101
伊永
物理化学特別講義Ⅱ
○ (原子物理学)(前)
(R146)
(R150)
11-302
田沼
化学特論Ⅲ(前)
(有機化学特論)
(R232)
11-201
伊与田
化学特別講義Ⅱ(前)
○ (分光光化学Ⅱ)
(R540)
(R787)
8-302
藤野・浅野
物理化学特別講義Ⅱ
○ (物性物理学Ⅰ)(前)
(R234)
(R235)
11-102
堀田
化学特論Ⅳ(後)
(現代生命科学)
(R242)
8-302
礒辺・伊藤
8-302
化学特論Ⅵ(前)
海老原・大浦 ○ (凝縮系の物理化学)
(R170)
(R172)
物理化学特別講義Ⅰ
(R614)
○ (物性物理学特論Ⅰ)(後a)(R565)
化学特論Ⅶ(前)
○ (分子の理論と計算)
(R295)
(R297)
11-201
波田・橋本
化学特別講義Ⅱ(前)
(有機反応論)
(R414)
8-300
伊與田
化学特別講義Ⅱ(後)
(有機構造論)
(R422)
8-300
伊與田・西長
11-103
加藤・菊地
好村・藤田
8-301
青木
情報数理科学特論(後)
○
(R265)
(R266)
11-102
後藤
化学英語特論(後)
(R198)
8-302
Julian Koe
8-304
宮原
化学特別講義Ⅱ(後)
(分子設計学)
化学特別セミナーⅠ(前) (R426)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R429)
化学特別講義Ⅱ(後)
(量子化学)
(R433)
Ⅱ(後) (R434)
Ⅳ(後) (R437)
8-304
片田
8-307
阿知波
化学特別セミナーⅠ(前) (R442)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R446)
化学特別セミナーⅠ(前) (R461)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R463)
Ⅱ(後) (R465)
Ⅳ(後) (R467)
化学特別セミナーⅠ(前) (R443)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R447)
Ⅱ(後) (R450)
Ⅳ(後) (R454)
Ⅱ(後) (R452)
Ⅳ(後) (R456)
土
集
化学特別実験Ⅰ(通年)
(R500)
ⅠA(前)(R401)
ⅠB(後) (R590)
各教員
中
化学特別実験Ⅱ(通年) (R501)
ⅡA(前)(R595)
ⅡB(後) (R599)
各教員
授
○
化学特別実験Ⅲ(通年) (R521)
○ ⅢA(前)(R630) ○ ⅢB(後) (R635)
各教員
業
○
化学特別実験Ⅳ(通年) (R522)
○ ⅣA(前)(R639) ○ ⅣB(後) (R731)
各教員
注意: ○印は博士後期課程の授業
教室
12-208
杉浦・浅野
物理化学特別講義Ⅰ
(R541)
○ (物理実験学特論Ⅰ)(後b)(R788)
金
教室
8-302
清水・佐藤
8-307
化学特別セミナーⅠ(前) (R006)
阿知波・城丸 ○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R014)
化学特別セミナーⅠ(前) (R444)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R448)
木
授業科目
Ⅱ(後) (R071)
Ⅳ(後) (R074)
( )内数字は授業番号
⑥ 18:00~19:30
⑤16:20~17:50
14:40~16:10
8-302
菊地・藤田
化学特別セミナーⅠ(前) (R004)
○ 化学特別セミナーⅢ(前) (R012)
化学特別セミナーⅡ(後) (R023)
○ 化学特別セミナーⅣ(後) (R032)
④
13:00~14:30
放射線実験法Ⅰ(前)
○
放射線実験法Ⅱ(前)
○
(R516)
(R716)
12-101
片田
○
(R517)
(R717)
RI棟
片田
○
化学学外体験実習
化学特別講義Ⅰ
8-306
海老原・大浦
(R396)
11-103
杉浦
8-303
伊藤・三島
8-302
伊與田・西長
在学者数
平成 20 年度
平成 20 年 3 月 16 日現在
学部
首都大学東京
一年生
二年生
三年生
四年生
48
46
45
45
184
18
18
東京都立大学・A 類
東京都立大学・B 類
五年生
2
総計
計
2
204
博士前期課程
一年生
二年生
計
首都大学東京
30
34
64
1
1
東京都立大学
総計
65
博士後期課程
一年生
二年生
三年生
計
首都大学東京
4
6
3
13
3
3
東京都立大学
総計
16
1-8
進路状況
平成 20 年度
平成 20 年 3 月 16 日現在
1.
学部卒業者数:44 名
内訳
進学:5 名
就職その他:27 名
首都大学東京
2名
他大学
2名
民間企業
23 名
公務員等
3名
教員
1名
その他
0名
首都大学東京
2名
他大学
2名
進路
進学:5 名
就職その他:27 名
2.
民間企業
23 名
公務員等
3名
教員
1名
その他
0名
大学院博士前期課程修了者数:32 名
進路
進学:5 名
就職その他:27 名
3.
首都大学東京
2名
他大学
2名
民間企業
23 名
公務員等
3名
教員
1名
その他
0名
民間企業
1名
公務員等
1名
大学院博士後期課程修了者数:2 名
進路
就職:2 名
1-9
大学院集中講義・外部非常勤講師
<大学院集中講義>
講義名
講師名(所属)学期
「講義タイトル」
化学特別講義 I
西田
哲明
「環境材料化学
化学特別講義 I
塩谷光彦
(近畿大学・産業理工学部・教授)
前期
~廃棄物のリサイクルから最先端材料まで~」
(東京大学大学院・理学研究科)
前期
「超分子の設計・合成・機能化」
化学特別講義 I
松本
淳
(本学・戦略研究センター准教授)
前期
「環境分析における物理化学-質量分析法とレーザー分光方の活用-」
化学特別講義 I
安蘇
芳雄
(大阪大学・産業科学研究所・教授)
前期
「共役オリゴマーの化学と有機エレクトロニクス」
化学特別講義 I
石井昭彦
(埼玉大学大学院・理工学研究科・教授)
後期
「硫黄小分子を用いる有機化学」
化学特別講義 I
坂本
泰一
(千葉工業大学・工学部・准教授)
後期
「RNA 構造生物化学」
化学特別講義 I
羽藤
正勝
(理科学研究所・横浜研究所)
後期
「両親媒性化合物溶液-その構造と機能」
化学特別講義 I
平岡
賢三
(山梨大学特任教授・山梨大学名誉教授)
後期
「質量分析法とイオン化法開発の最新動向」
化学特別講義 I
高橋
信弘
(東京農工大学・教授)
後期
(筑波大学・数理物質科学研究科・講師)
後期
「ゲノム科学」
物理化学特別講義I
冨田
成夫
「巨大分子の崩壊過程 -理論と実験-」
<外部非常勤講師>
・学部:化学実験 b(前期)、化学実験 c(前期)、化学実験 d(後期)
武蔵
正明(東京大学大学院・総合文化研究科学術研究支援員)
・大学院:化学特論 VII(前期)
牛尾
二郎(日立製作所)
1-10
学位授与
平成 20 年度
<学士>
無機化学
田口
正晃
カルコゲノアミド類を電極接合部位に用いた分子ワイヤー類の合成と単分子
電気伝導度
田澤
慎
ポルフィンの結晶配列における中心金属依存性
宇宙化学
粟飯原 はるか
中性子放射化分析によるユレライト隕石の元素分析
伊佐 美紀
大井 誠
CK コンドライトの主要及び微量元素組成
HED 隕石 Dho275,NWA1929 の元素組成
鈴木
光量子放射化分析法による大気浮遊粒子の形態別炭素濃度定量のための基礎
智誠
検討
浜中 芳文
環境・地球化学
庄司 亮
林 俊次
コンドライト質隕石中の宇宙線生成核種 36Cl の標的元素別生成率
藤田
隆史
近接場光利用質量分析の定量化を目指した試料作製方法の検討
温度応答性高分子の時間分解蛍光分光
低分子量試料の質量分析を可能にする包接特性化合物を用いた MALDI 法
松岡
森永
隆之
裕一
金ナノ微粒子表面における熱脱離イオン化過程の研究
酸化チタン微粒子を用いたレーザー脱離イオン化法の基礎検討
同位体化学
菊池 玲央奈
佐竹 勇樹
古川 英典
シュウ酸架橋した鉄(III)錯体の合成とメスバウアー分光学的研究
ランタノイド-鉄錯体の合成とメスバウアー分光学的研究
放射化学的手法を用いた軽ランタノイド金属内包フラーレンの反応性に関す
る研究
両角
伸
有機化学
田端 知香
花井 美実
林 伝文
吉田
尚史
有機合成化学
田所 憲
マロン酸鉄(III)錯体の合成とメスバウアー分光学的研究
8個のチオフェン環を有するπ拡張環状オリゴチオフェンの合成と性質
長鎖アルキル基を有する環状トリフェニレン三量体の合成と性質
可溶性置換基をもつ 3,4-ジオキシチオフェンオリゴマーの合成と性質
放射状にアレンジしたピロール縮環テトラチアフルバレン誘導体の合成と性
質
ブタジインとチタノセンペンタスルフィドとの反応によるチオフェン誘導体
の生成と反応
遠山
陽平
アリルスルフィドの[3+2]環化反応における硫黄上の置換基効果
舟橋
洸
2-フェニルピリジン配位子を有する有機テルル化合物の合成
水上
真弓
二座型ビアリール配位子を有するテルロフェン及びその誘導体の合成
1-11
有機構造生物化学
岩崎 亜衣
川崎
久美子
花島 知美
三神 すずか
生物化学
浅川 陽平
In-Cell NMR 法の高分子量タンパク質及び真核細胞への展開
酸化損傷塩基を加水分解する酵素の NMR による立体構造解析
NMR を用いた in vivo 構造生物学の研究
転写抑制因子 SHARP と転写コリプレッサーSMRT の複合体の構造及び機能解析
安達
公祐
Crlz-1 タンパク質によるマウス ES 細胞のアポトーシスの誘導
分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)の主要な低分子 RNA の同定
田中
誠
抗菌性タンパク質 colicinE3 リボヌクレアーゼの認識配列
堀口 泰志
物性物理化学
内海 けい
小野 雅史
掛田
大輔
鈴木 健一
山田 康誠
SDS で可溶化したペプチド試料の LC-MS 解析
縮小π系ドナーMeDH-TTP の新規ラジカル塩の研究
(BDA-TTP)2I3 の非線形伝導の研究
ケージ選択性が異なる La と Y を混合した場合のヘテロ金属内包フラーレンの
研究
有機ラジカルカチオンと遷移金属アニオンとからなるフェリ磁性体の開発
Ba@C74 の合成と性質の研究
分子集合系物理化学
福盛
翔
峯岸
麻美
村上
彰
吉村
隼人
界面活性剤水溶液のDPDシミュレーション
脂質キュービック液晶の構造安定性に対する電解質の効果
界面活性剤水溶液におけるクラフト温度以下のラメラドメイン構造形態に対
する疎水鎖・親水鎖長の効果
界面活性剤水溶液における濃厚領域のラメラゲル構造と過剰水共存領域のラ
メラドメイン形成過程
反応物理化学
座間
優
NiCo 触媒を用いた単層カーボンナノチューブの作成とカイラリティ制御の試
み
レーザー光強度利用による SWNT のカイラリティ制御の可能性
レーザー脱着で生成した色素分子イオンの内部温度
中太
克映
均一電場型クーロン爆発イメージング装置の開発
井上
亮人
大西 侑気
理論・計算化学
小柳
貴裕
(+)-(S,S)-bis(2-methylbutyl) telluride の CD スペクトル:SAC-CI 計算によ
る実験スペクトルの再現性の検討
1-12
<修士>
無機化学
久高 真実
坪井 道洋
宇宙化学
日原 健
伊佐 純子
長谷川 雅人
橋詰 二三雄
環境・地球化学
小森 雄介
名越
山本
慶士郎
真由
アセチレン基で連結したピレン二量体の発光ダイナミクスと励起状態構造
連結系ポルフィリンダイマーの光励起緩和過程における長距離相互作用
月探査衛星 SELENE(かぐや)搭載のガンマ線分光計による月表層の K,Th, U 濃
度分布の決定,及びそれに基づく月の地球化学的研究
金属相を含むユークライト隕石及び玄武岩質隕石の宇宙化学的考察
始原的エコンドライト「Divnoe」の宇宙化学的研究
鉄隕石 Gibeon 中の宇宙線生成放射性核種 53Mn と 36Cl 濃度の定量と,安定核種
55
Mn 定量法の検討
反応構造選択性分子を用いたマトリクス支援レーザー脱離イオン化質量分析
法(MALDI-MS)の研究
質量分析法を用いた表面プラズモン励起に基づく表面増強効果の研究
15
Nラベル分子トレーサー法を利用した植物の窒素動態解析
同位体化学
佐原 裕士
金属-フェロセンカルボン酸錯体の合成とメスバウアー分光学的研究
有機化学
田中 慶太
藤井 美香
本名 陽平
π拡張環状チオフェン 6 量体、9 量体、12 量体の合成と物性に関する研究
チオフェン‐ピロール混合オリゴマーの合成と性質
新しい機能発現を目指した TTF およびそのオリゴマーの合成的研究
有機合成化学
金 錦姫
小松崎 聖
ビナフチルリガンドを有する有機テルル化合物の合成とその動的挙動
飽和不飽和混合系チアクラウンエーテル及びその誘導体の合成と錯形成挙動
有機構造生物
安西 高廣
永江 峰幸
佐藤 明子
永井 義崇
NMR による大腸菌走化性受容体 Tar の構造生物学的解析
異種核多次元 NMR 法による高度好熱菌 RecO 蛋白質の高次構造解析
Rho キナーゼの活性制御領域スプリット PH ドメインの NMR による構造研究
NMR による転写コアクチベーターMBF1 の構造と相互作用の解析
生物化学
大滝 英紀
今村 有紗
LC-MS ショットガン法による膜タンパク質大規模解析法の高性能化
RNA 結合タンパク質 Pumilio1 と 14-3-3 タンパク質の相互作用解析
物性物理化学
名子屋 俊介
大崎 邦彦
トリチアン環を有する新規ドナーの開発
ヨウ素原子を用いた新規 TTP ドナー分子の開発とそのラジカル塩の性質
1-13
小笠原 美紀
坂田
昌之
分子集合系物理化学
伊藤 真紀子
田中
千香子
有機伝導体θ-(MTDH-TTP)4I3 の金属-金属転移における構造と電子状態の変化
に関する研究
長鎖アルキル基を付加した C60 へのアゾベンゼンの導入と薄膜の構造
非イオン界面活性剤系におけるずり流動場誘起ラメラ/オニオン相転移過程の
追跡
光反射 QCM 法を用いたタンパク質加水分解反応の動力学解析
反応物理化学
中山 崇
高水 直子
山田 充子
単層カーボンナノチューブの選択的作製と光学的性質の研究
非常に細い直径を持つ単層カーボンナノチューブの作成と光学的性質
8 極イオンガイドを組み込んだ ESI 型および LDI 型イオン源の開発
理論・計算化学
三宅 伸尚
吉田 しおり
カーボンナノチューブ内部の磁気遮蔽に関する量子化学的研究
Na-水クラスターの電子状態と水素解離反応の理論研究
<課程博士>
環境・地球化学
南條 大輔
非解離カチオン化質量分析法を用いたポリマー組成解析に関する研究
理論・計算化学
吉澤 輝高
分子磁気物性の相対論的量子化学計算法の開発と応用
1-14
文部科学省・日本学術振興会科学研究費補助金
平成 20 年度
<特定領域研究>
杉浦
健一
(継続) 金属ポルフィリンを接合部位に有した分子ワイヤーの合成研究
浅野
素子
(新規) 二中心複合分子系の高次光機能の解明
藤野
竜也
(継続) 時間分解分光法を用いた非解離イオン化質量分析機構の研究(計画班)
伊與田
正彦
(新規) 有機πドナーに基づく新規フォトクロミック系の構築と機能
伊與田
正彦
(新規) ジチオラートをアンカー部位とする巨大πドナーおよび分子ファイバーの
構築と機能
西長
亨
(継続) 含カルコゲンπ共役系のトポロジー制御による新規有機半導体の開発
伊藤
隆
(継続) 細胞膜を介した金属の恒常性維持に関与する蛋白質の構造生物学
伊藤 隆
(新規) In-Cell NMRを用いた生細胞内蛋白質の物性・動態解析法の開発
三島
(新規) 新規抗がん薬のデザイン、探索を目指した微小管プラス端集積因子の構造
正規
解析
加藤
阿知波
直
(継続) リオトロピック秩序系における流動場誘起構造転移のダイナミクス
洋次
(新規) カーボンナノチューブのカイラル制御と単一カイラルチューブの作成
波田
雅彦
(新規) 精密な相対論的電子状態理論の開発:分子物性と励起状態への展開
橋本
健朗
(継続) 分子クラスターから細胞に至る分子認識系の光励起ダイナミクスと素過程
解明
1-15
<基盤研究等>
杉浦
健一
基盤 B
新規
究極の伸張度を有するオリゴアセチレンの合成研究
充
基盤 B
継続
太陽系初期に起こった大規模衝突よる物質進化
隆史
基盤 B
継続
アミノ酸同位体比質量分析を用いた過去 30 年にわたる食環境の変
海老原
伊永
遷による生体影響評価
松本
淳 (戦研セ) 若手 B
継続
共鳴多光子イオン化法を用いた有害微量成分の実時間分析とその
大気
伊與田
正彦
基盤 B
継続
新しい機能性有機超分子化学を用いるマテリアルサイエンスの新
展開
伊與田
正彦
西長 亨
萌芽
継続
有機へテロ共役 π 電子系を用いた新規ナノ材料の創出
基盤 C
継続
チオフェン-ピロール混合型オリゴマーを基盤とする機能性分子の
合成
高瀬
雅祥
若手 B
新規
窒素含有グラフェンシート構造体の開発
礒辺
俊明
基盤 A
継続
マウス ES 細胞の分化調節機構に関する機能プロテオミクス研究
藤田
渉
基盤 C
継続
高い電子機能を有する有機磁性分子種の精密構造制御
城丸
春夫
基盤 B
継続
イオン蓄積リングを用いた冷イオン分子分光と輻射冷却過程の分
光学的追跡
松本
淳
若手 B
新規
炭素負イオンクラスターの冷却過程の追跡と振電状態の解明
波田雅彦/橋本健朗
基盤 B
継続
自発的発展可能な新量子化学文献データーベースシステムの構築
橋本
基盤 C
新規
分子理論を基礎とする地球惑星大気の精密物理化学研究分野開拓
健朗
(注)日本学術振興会・特別研究員の採択研究については省略した。
1-16
その他の研究助成
平成 20 年度
<首都大学東京>
山下
健一
(新規)
学内傾斜的研究費
若手研究奨励費
「白金ポルフィリン錯体を利用した新規光反応システムの構築」
芝本
幸平
(新規)
学内傾斜的研究費
若手研究奨励費
「試料分子の選択的な超高感度検出のための特異的表面効果を利用した
多機能性イオン化基板の開発」
高瀬
雅祥
(新規)
学内傾斜的研究費
若手研究奨励費
「化学合成による窒素含有巨大π電子共役系ネットワークの構築」
松本
淳
(新規)
学内傾斜的研究費
若手研究奨励費
「水クラスターの多重イオン化と解離」
平林
一徳
(新規)
学内傾斜的研究費
若手研究奨励費
「生理活性化合物や機能性材料化合物の系統的合成法の開拓」
芝本
幸平
(新規)
学内傾斜的研究費
部局競争経費
「ナノグラファイト単層膜を用いた芳香族化合物に特異的な新規イオン
化法の開発」
清水
敏夫
(新規)
学内傾斜的研究費
部局競争経費
「飽和不飽和混合系高周期クラウン化合物の合成と新反応場の構築」
佐藤
総一
(新規)
学内傾斜的研究費
部局競争経費
「珍しい高配位有機カルコゲンジカチオンの安定化と新規合成法の開発」
<学外>
浅野
素子
(新規) 奨励寄附金:東京応化科学技術振興財団
「連結分子系における二中心相互作用と光ダイナミクス」
伊永
隆史
(継続) 科学技術振興機構(JST)・先端計測分析技術・機器開発事業
「非解離イオン化法全プロファイル分析標準計測装置」
伊永
隆史
(新規) 農林水産省(生研センター) 新技術・新分野創設の基礎研究推進事業
「超微量安定同位体検出技術を応用した農水産物の新トレーサビリティ分
析システムの開発」
伊永
隆史
(新規) 産学共同シーズイノベーション化事業顕在化ステージ
「銘柄畜産物の判別検査技術開発」
伊永
隆史
(新規) 日本ダイオネクス株式会社との共同研究推進事業
「液滴イオン化法におけるプロトン付加分子の質量分析研究」
伊永
隆史
(新規) 理研計器株式会社との共同研究推進事業
「イオンモビリティ質量分析器の開発研究
1-17
片田
元己
(継続) 受託研究:三井造船
「リチウムイオン電池用電極の不純物分析に関する研究」
高瀬
雅祥
(新規) 奨励寄附金:マツダ財団
明確な構造のナノサイズ空孔を有する含窒素グラフェンシートの創製
高瀬
雅祥
(新規) 奨励寄附金:国際科学技術財団
有機太陽電池を指向した星形ドナー・アクセプターπシステムの開発
佐藤
総一
(継続) 共同研究費:出光興産株式会社
「ヘテロ原子を含有する新規な多環式化合物の創出とその機能評価」
伊藤
隆
(継続) 科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(CREST)
「磁気共鳴法による生体内分子動態の非侵襲計測」(主たる共同研究者)
三島
正規
(新規) 奨励寄附金:倉田奨励金
「微小管プラス端集積因子の構造学的研究」
三島
正規
(新規) 奨励寄附金:2008 年度内藤記念科学奨励金
「微小管プラス端集積因子による微小管動態制御機構の構造的基礎」
三島
正規
(新規) 奨励寄附金:平成 20 年度上原記念生命科学財団研究奨励金
「微小管局在の構造基盤」
礒辺 俊明
(継続)
科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(CREST)
「RNA 代謝解析のための質量分析プラットフォームの開発」
礒辺 俊明
(継続)
奨励寄付金
「プロテオミクスの技術開発」
田岡
万悟
(新規) 健康安心プログラム/糖鎖機能活用技術開発プロジェクト
「糖タンパク質大規模解析手法の開発」
阿知波
洋次
(継続) 奨励寄付金
「気相、液相、固相における分子集合体の物性化学」
波田
雅彦
(継続) 科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(CREST)
超精密予測と巨大分子設計を実現する革新的量子化学と計算科学基盤技術
の構築「磁気物性の開発と生体系への展開」
波田
雅彦
(継続) 科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(CREST)
生体系の高精度計算に適した階層的量子化学計算システムの構築「生体環
境下で有効な相対論的手法と物性計算法の開発」
橋本
健朗
(継続) 受託研究:日本原子力研究開発機構
理論的解析手法によるナトリウム-水反応機構の研究
1-18
国際会議の開催、および組織委員としての活動
平成 20 年度
海老原充
1. 第 71 回国際隕石学会年会、松江市くにびきメッセ
平成 20 年 7 月 27 日〜8 月 1 日、国内組織委員・プログラム
2. FNCA Workshop on Neutron Activation Analysis、ベトナム,ダラット
平成 20 年 10 月 16 日〜10 月 20 日、Chairman として”Current activities and ongoing plans of NAA
in Japan”と題する講演を行う
三島正規
RRR ワークショップ 2008/9 首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス
2008 年 1 月 27 日(火)~29 日(木)
城丸春夫
14th International Conference on the Physics of Highly Charged Ions 調布
Local Organizing Committee
1-19
08 年 9 月 1-5 日
海外研究
平成 20 年度
<国際会議における学術講演・海外での講義等>
杉浦健一
1
Ken-ichi Sugiura, Ken-ichi Yamashita, Motoko S. Asano, Masahiko Hada, Hiroyuki Tanaka, and
Tomoji Kawai, " Synthesis and Single Molecule Characterization of Cyclic Porphyrin Oligomers:
Triangles and Squares ", Fifth International Conference on Porphyrins and Phthalocyanines,
(Moscow, Russia, July 6 -11, 2008) (Invited)
2
Ken-ichi Yamashita, Yasuhiro Akita, Motoko S. Asano, Hiroyuki Tanaka, Tomoji Kawai, and
Ken-ichi Sugiura, "Cyclic Porphyrin Oligomers: Triangle, Quadrangle, Pentagon, Hexagon, and
Higher Polygones ", The 2008 Korea-Japan Symposium on Frontier Phoroscience, (Jeju, Korea,
September 25-28, 2008) (Invited)
浅野素子
1
Motoko S. ASANO, Michihiro Tsuboi, Ken-ichi Yamashita and Ken-ichi Sugiura,”Enhanced
Intersystem Crossing and Absolute Values of Long-range Exchanged Interaction in Porphyrin
Dimers”, The 2008 Korea-Japan Symposium on Frontier Phoroscience, (Jeju, Korea, September
25-28, 2008). (Invited)
2
Motoko S. ASANO,”Fluorescence from Highly Excited States and Distortion Dynamics of
Ethynyl-Linked Pyrene Dimers in Fluid Solution”, Asian International Symposium, at Annual
Meeting of Chemistry Society of Japan, (Chiba, Japan, March 27-30, 2009). (Invited)
山下健一
1
Ken-ichi Yamashita, Satoshi Miyashita, Motoko S. Asano, and Ken-ichi Sugiura, " Syntheses
and Axial Coordination Chemistry of Pt(IV)-Porphyrin Complexes ", Fifth International
Conference on Porphyrins and Phthalocyanines,
(Moscow, Russia, July 6 -11, 2008)
海老原 充
1
National Seminar NAA 2008 平成 20 年 10 月 22 日(インドネシア原子力研究所(バンドン,イン
ドネシア))Current status and trend of neutron activation analysis in Japan(基調招待講演)
2
Workshop on utilization of research reactors 平成 19 年 10 月 29 日(スルポン,インドネシ
ア)Solar system abundance of the elements
伊永 隆史
1
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to Ecological
Studies, 2008/8/25 ~ 2008/8/29, ハワイ大学・米国, R. Nakashita, Y. Suzuki, F. Akamatsu, and
T. Korenaga, “Carbon, nitrogen, oxygen, and fatty acid hydrogen isotope analyses of polished
1-20
rice for verifying its geographical origin”
2
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to Ecological
Studies, 2008/8/25 ~ 2008/8/29, ハワイ大学・米国, Y. Suzuki, R. Nakashita, F. Akamatsu, and
T. Korenaga, “Geographical origin of beef based on bulk carbon, nitrogen, oxygen and fatty
acid hydrogen isotope analyses”
3
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to Ecological
Studies, 2008/8/25 ~ 2008/8/29, ハワイ大学・米国, F. Akamatsu, Y. Suzuki, R. Nakashita, T.
Korenaga, “Carbon and oxygen stable isotopes of rice as proxy parameters for changes in
rice production with climate warming”
4
The 15th International Conference on Flow Injection Analysis including related techniques,
2008/9/30 ~ 2008/10/1, 名古屋ガーデンパレス・日本, Takashi Korenaga, “Characterization of
Diffusion and Mixing Phenomena in Microfluidic FIA System”
5
The 4th International Symposium on Isotopomers, 2008/10/4 ~ 2008/10/8, 日本科学未来館・
日本, M. Yamamoto, Y. Suzuki, R. Nakasita, T. Ichimiya, F. Akamatsu, and T. Korenaga, “High
sensitive detection of 15N-labeled amino acids in crops by GC/IRMS”
6
The 4th International Symposium on Isotopomers, 2008/10/4 ~ 2008/10/8, 日本科学未来館・
日本, R.Nakashita, Y.Suzuki, T. Korenaga, T. Okano, T. Komatsu, H. Hayashi, M. Yoh, and T.
Tsubota, “A study by carbon and nitrogen stable isotopes on the turn over time of hair and
serum in Asiatic black bear”
7
The 4th International Symposium on Isotopomers, 2008/10/4 ~ 2008/10/8, 日本科学未来館・
日本, T. Ichimiya, R. Nakashita, Y. Suzuki,
F. Akamatsu, and T. Korenaga, “Application
of stable isotope analysis to verify the authenticity of beef”
8
Focus On Microscopy, 2008/4/13 ~ 2008/4/16, 淡路島夢舞台・日本, T. Fujino, “In-cell
Viscosity Measurements by Femtosecond Fluorescence Up-conversion Microscopy”
秋山 和彦
1
2nd International Nucler Chemistry Congress 2008 年 4 月 13 日~18 日(カンクン・メキシコ)
Metallofullerene Encapsulating 225Ac.
2
Workshop on utilization of research reactors 平成 19 年 10 月 29 日(スルポン,インドネシ
ア)Solar system abundance of the elements
伊與田
1
正彦
23rd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur(ISOCS-23), 2008年6月29
日~7月4日, モスクワ・ロシア, Electroactive Supramolecular Architectures Based on TTF
Oligomers
2
The 8th International Symposium on Functional π-Electron Systems(Fπ8), 2008年7月21日
~25日, グラーツ・オーストリア, Multi-Functional π-Conjugated Giant
Thienylene-Acetylene-Ethylene Macrocycles
3
The 7th Korean Conference on Innovative Science and Technology(KCIST2008), 2008年10月19
1-21
日~21日, ソウル・韓国, Functional Nanoscopic and Mesoscopic Architectures of Self-Assembled
Organic π-Donors
清水 敏夫
1
23nd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur (ISOCS-23)
2008 年 6 月
29 日~7 月 4 日(モスクワ・ロシア)Synthesis, Structure, and Complexation Behavior of
Unsaturated Chalcogenacrown Ethers
伊藤 隆
1.
XXIIIth ICMRBS(San Diego,USA)H20 年 8 月 24~29 日(サンディエゴ・アメリカ合衆国),
Investigating protein three-dimensional structures inside living cells by in-cell NMR
spectroscopy
礒辺
俊明
1. MPSA 2008 (17th International Meeting of Methods in Protein
Structure) 2008.8.25~8.29(札
幌)、Development of RNA Mass Spectrometry for Ribonucleoproteomic Analysis
加藤
直
1.International Symposium on Engineering Micro-/Nano-Materials Based on Self-Assembling and
Self-Organization (ISEM2008)
平成 20 年 3 月 3 日~5 日(東京), Structural Transition Induced
by Shear Flow and Temperature Variation in the Lamellar Phase of Nonionic Surfactant/ Water
Systems (Invited)
2.17th International Symposium on Surfactants in Solution 8 月 18 日~22 日(ベルリン・ドイ
ツ), Lamellar-To-Onion Transitions with Increasing Temperature under Shear Flow Studied by
Rheo-SALS and Rheo-SAXS
阿知波
1
洋次
213th ECS Meeting, 08.5.18-22(Phoenix, Arizona, U.S.A.) “Selective growth of fullerene
cap structure in the formation of carbon nano structures”(Invited)”
2
The 5th Japan-Korea Symposium on Carbon Nanotubes, 08.11.9-12(Busan,Korea), “Chirality
control and production of SWNT with a single chirality”
3
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(特別講演), (東京), “Chiral control ;
possible or not possible?” 8 月 29 日
城丸
1
春夫
The 8th Asian International Seminar on Atomic and Molecular Physics, 08.11.24-28(Perth,
Australia),“Spectroscopy of molecular anions in a storage ring at TMU””
2
理研-仁科記念シンポジウム
理化学研究所(和光市) “Laser-merging experiments of molecular
ions stored in an electrostatic ion storage ring” 12 月 15 日
1-22
波田
1
雅彦
1st CMD (Center for Space-Time Molecular Dynamics) International Symposium 2008.5.30-6.1
Seoul (Korea)
Development of Accurate Two-Component Relativistic Methods and Calculations
of Magnetic Properties of Molecules containing Heavy-Elements
2
Theory and Applications of Computational Chemistry (TACC) 2008
(China)
2008.9.22-27
Shanghai
An Endeavor at Constructing an Accurate Two-Component Relativistic Method for Heavy
and Super-Heavy Elements
橋本
1
健朗
Gordon Research Conference on Molecular and Ionic Clusters
2008.9.7-12
Aussois (France)
Formation and reaction of a solvated electron in water clusters
本田
1
康
International Symposium on Molecular Theory for Real Systems
2008.8.4-6
Okazaki
Theoretical Studies on Circular Dichroism of L-Alanine in Gas and Condensed Phases
2
The World Association of Theoretical and Computational Chemists (WATOC) 2008, 2008.9.14-19
Sydney (Australia)
Theoretical Studies on Circular Dichroism Spectra of L-Alanine
<共同研究>
杉浦健一
1
国立臺灣大学・化學系・邱勝賢 副教授
2
米国・ワシントン州立大学・化学-物質科学科・K. W. Hipps 教授
高瀬
1
城丸
1
雅祥
Max-Planck-Institute for Polymer Research, Mainz, Germany
春夫・松本
淳
フランス重イオン加速器研究所 Cassimi 教授
1-23
海外からの訪問者
伊與田
平成20年度
正彦
Dongho Kim
(Yonsei University) 平成 20 年7月21日 学内講演
高瀬
雅祥
Xi Dou
(Max-Planck-Institute for Polymer Research) 平成 20 年 8 月 25 日 学内講演
伊藤
隆
Daniel Nietlispach
(University of Cambridge, UK) 平成 20 年 9 月 16~22 日 研究打ち合わせ
Vitali Tugarinov
(University of Maryland, USA) 平成 21 年 1 月 29 日 研究打ち合わせ
岩原
淳二
(University of Texas Medical Branch, USA) 平成 21 年 1 月 27,29 日
藤田
研究打ち合わせ
渉
Neil Robertson
(University of Edinburgh) 平成20年4月30日 学内講演
加藤
直
Walter Richtering
(RWTH Aachen University, Germany) 平成20年5月26~30日 講演および討論
Reinhard Strey
(University of Cologne, Germany) 平成20年9月5日 講演および討論
城丸
春夫
K.Hansen
(Göteborg Univ.)平成 20 年 10 月 13 日~25 日 共同研究
E.Sunden
(Göteborg Univ.)平成 20 年 10 月 13 日~25 日 共同研究
1-24
学会活動等
平成 20 年度
浅野素子
・日本化学会・男女共同参画推進委員会・委員 平成 20 年度
・分子科学会 Molecular Science 誌
編集委員 平成 19 年 5 月~平成 20 年 8 月
・複合系の光機能研究会世話人 平成 15 年~
海老原充
・日本地球化学会・副会長 平成 19 年~20 年
・日本放射化学会・副会長 平成 19 年~20 年
・日本化学連合、理事、平成 19 年~
・日本化学会・原子量小委員会委員長 平成 18 年~
・日本分析化学会英文誌編集委員 平成 19 年~
・日本アイソトープ協会機関誌編集委員 平成 15 年~20 年
・日本放射化分析研究会 代表幹事 平成 16 年~
大浦泰嗣
・放射化分析研究会 幹事 平成 12 年度~
伊永隆史
・大学等環境安全協議会 顧問・評議委員 平成 19 年度~
・日本分析化学会 標準物質委員 平成 19 年~
藤野竜也
・日本分析化学会 代議員 平成 20 年~
・日本分光学会「生細胞分光部会」 幹事 平成 20 年~
芝本幸平
・日本質量分析学会 関東談話会(明日の質量分析を創る若手討論会)世話人 平成 20 年
松本淳(戦研セ)
・大気環境学会 「大気環境学会誌」編集委員 平成 20 年~
・産業環境管理協会 環境測定JIS検討委員会大気分科会委員 平成 20 年
片田元己
・メスバウアー分光研究会
会長
20 年度~平成 22 年
・日本アイソトープ協会 理事 20 年度~平成 22 年
・日本アイソトープ協会 放射線取扱主任者部会・部会長 平成 18 年 6 月~平成 20 年 5 月
・大学等放射線施設協議会・副会長 平成 19 年 10 月~平成 21 年 9 月
1-25
・原子力研究バックエンド推進センター 評議員 平成 19 年 4 月~平成 21 年 3 月
秋山和彦
・日本アイソトープ協会
第 1 種放射線取扱主任者試験解答作成委員
20 年度
伊與田正彦
・日本学術振興会 特別研究員等審査会専門委員、国際事業委員会書面審査委員 平成 20 年度
・日本化学会 理事 平成 20 年度
・日本化学会 会員委員会・委員長 平成 20 年度
・有機合成化学協会 評議員 平成 20 年度
・化学オリンピック日本委員会 財務委員会委員 平成 20 年度
・シクロファン研究会 会長 平成 20 年度
清水敏夫
・Journal of Sulfur Chemistry 編集委員 平成 18 年度~
礒辺俊明
・日本学術会議 協力会員 平成20年度~21年
・日本ヒトプロテオーム機構(JHUPO) 常任理事 平成19年度~21年
・日本生化学会 評議員 平成 18 年度~21 年
・クロマトグラフィー科学会 評議員 平成 19 年度~20 年
・バイオ情報産業化コンソーシアム(JBIC) 研究推進委員 平成 19 年度~平成 22 年度(予定)
・日本学術振興会ゲノムテクノロジー委員会 委員 平成 19 年度~21 年
・国際学術誌「PROTEOMICS」編集委員 平成 19 年度~20 年
・国際学術誌「CHROMATOGRAPHY」編集委員 平成 19 年度~20 年
田岡万悟
・日本ヒトプロテオーム機構第6回大会
プログラム委員
2008.4-2008.7
加藤直
・日本化学会コロイドおよび界面化学部会 幹事 平成 20 年度
・日本化学会コロイドおよび界面化学部会 事業企画委員 平成 20 年度
・日本油化学会 代議員 平成 20 年度
・日本油化学会 役員等候補者推薦委員長 平成 20 年度
・日本油化学会 学術専門委員 平成 20 年度
・日本油化学会 関東支部幹事 平成 20 年度
阿知波洋次
・フラーレンナノチューブ学会
幹事
1-26
城丸春夫
・原子衝突研究協会 運営委員 平成 20 年度
・季村峯生氏追悼ミニシンポジウム
世話人代表
8月7日
波田雅彦
・日本コンピューター化学会理事
2年度毎更新
橋本健朗
・日本化学会実力養成化学スクール「物理化学」委員
・QCDB 研究会
QCLDB 編集委員
期限なし
1-27
期限なし
他大学非常勤講師(講義・集中講義など)
海老原
平成 20 年度
充
日本大学文理学部
金沢大学
松本
前期
「環境化学2」
集中講義(夏期)「宇宙化学」
淳(戦研セ)
兼担として本学・理工学研究科・分子物質化学専攻の大学院集中講義
片田
伊與田
後期
「放射化学」
正彦
大阪大学理学研究科
後期(10月29日―30日)集中講義:構造有機化学特論、特別講義 B
大阪大学工学研究科
後期(11月6日―8日)集中講義:反応性中間体の化学
敏夫
いわき明星大学
伊藤
集中(平成20年9月10日~12日)物質理学特別講義II
隆
東京大学 集中(H20年7月7日)プロテオーム情報学
加藤
直
福岡大学大学院理学研究科 平成 20 年7月 28~30 日
波田
雅彦
明治大学
橋本
化学特別講義 I
元己
北里大学理学部
清水
前期
後期
「分子物理学」
後期
「構造化学」
健朗
東京大学
1-28
構造物理化学特別講義
各賞受賞
平成 20 年度
海老原充
2008 年日本地球化学会賞(2008 年 9 月 18 日、日本地球化学会)
「放射化学的手法による太陽系形成初期における物質進化の研究」
伊永隆史
大学等環境安全協議会
「協議会賞」(H20.11.13)
「協議会の設立ならびに会の要として会の発展に多大な貢献。特に共同研究プロジェクトの立ち上
げと活動の活性化で幾多の成果を挙げたことに対する受賞」
松本淳(戦研セ)
日本分析化学会「第 69 回分析化学討論会 ― 優秀ポスター賞」
(H20.5.15)
「共鳴多光子イオン化-
飛行時間型質量分析法を用いた気相中フェノール類の分子選択リアルタイム分析」
伊與田正彦・西内智彦
日本化学会・第 88 回日本化学会春年会
「学生講演賞」、3月30日、ピンセット型ホスト分子の
合成と動的包接能
伊與田正彦・本名陽平
日本化学会関東支部・日本化学会関東支部大会「優秀ポスター賞」、9月19日、アルキル基を有す
る bi-TTF 誘導体の多様なモルフォロジーと導電特性
伊與田正彦・山川純
ヨウ素学会・第 11 回ヨウ素学会シンポジウム
「ポスター賞」、11月7日、ジヨードトリフェニ
レン誘導体から得られる特異なナノ構造
伊與田正彦・山川純
シクロファン研究会・第 2 回有機π電子系シンポジウム 「優秀ポスター賞」、12月6日、長鎖ア
ルコキシ基を有するトリフェニレン誘導体が形成するナノ構造と超分子物性
伊與田正彦・藤井美香
シクロファン研究会・第 2 回有機π電子系シンポジウム 「優秀ポスター賞」、12月6日、チオフ
ェンとピロールからなるπ共役オリゴマーのカチオン種の性質
伊與田正彦・舘野将輝
有機典型元素化学討論会実行委員会・第35回有機典型元素化学討論会「優秀ポスター賞」
、12月
13日、端をビシクロ[2.2.2]オクテン骨格で保護したオリゴチオフェンラジカルカチオン塩の分子
間相互作用
1-29
伊與田正彦・成田智幸
有機典型元素化学討論会実行委員会・第35回有機典型元素化学討論会「優秀ポスター賞」
、12月
13日、星型オリゴチオフェンのソルバトクロミズム
高瀬雅祥
有機合成化学協会・有機合成化学協会研究企画賞、2月20日、単-一成分でドナー・アクセプター
分離積層構造を可能にするディスク状分子の開発
佐藤総一・金錦姫
日本化学会第二回関東支部大会・優秀ポスター賞(2008 年 9 月 19 日)「ビナフチルリガンドを有す
る高配位テルル化合物の合成とその動的挙動」
清水敏夫・小松崎聖
日本化学会第二回関東支部大会・優秀ポスター賞(2008 年 9 月 19 日)「飽和不飽和混合系チアクラ
ウンエーテルの合成と錯形成能」
1-30
大学院教育改革プログラム(大学院 GP)
平成 17 年度より 2 年間、文部科学省の「魅力ある大学院教育」イニシアティブ事業を物理学専攻と
分子物質化学専攻が協力して実施したが、さらに、文部科学省の新規事業「大学院教育改革支援プログ
ラム(大学院 GP)」に両専攻の協力で申請したところ、幸いにも平成 19 年度に採択された。プログラム
名は「物理と化学に立脚し自立する国際的若手育成」で、同年度から 3 年間の教育プログラムを実施す
ることになった。学部教育において物理学と化学の学問分野の基礎を修得した大学院生を、それぞれの
学問的な取組み手法の特長を活かし、一方、異なった視点からの見方を身につけさせることにより、国
際性を兼ね備えた自立した人材として育てることが、この教育プログラムの目的である。具体的な活動
内容は、同事業の中間報告書、および報告書別冊としてまとめた。
<報告書1>
大学院教育改革支援プログラム
物理と化学に立脚し自立する国際的若手育成・中間報告書(平成 19-20 年度)
実施責任者
理工学研究科・物理学専攻
岡部豊
首都大学東京大学院・理工学研究科・物理学専攻、及び分子物質化学専攻としての報告書
<報告書2>
別冊
派遣・提案研究・RA・海外語学研修・STINTサマースクール、海外インターンシップ
入門報告書
1-31
第二部
各研究分野活動状況
無機化学研究室
無機化学研究室では、光応答性金属錯体の設計と合成を行い、それらの性質を種々の分光法などを
用いて評価を行っている。得られた結果については計算機科学の手法を用いて解析を行い、目的とす
る化学的・物理的性質をさらに向上させた物質設計へと昇華させる。本年度に行った研究テーマは以
下の通りである。
(1)超巨大分子の合成研究
(2)金属錯体の光化学・励起状態ダイナミクス
(3)分子エレクトロニクスを目指した単分子電子素子の開発
(4)電子スピン共鳴(ESR)とスピン科学
I
発表論文等
01.
Ken-ichi Yamashita, Kei-ichi Sato, Masaki Kawano and Makoto Fujita.
“Photo-induced self-assembly of Pt(II)-linked rings and cages via the
photolabilization of a Pt(II)– py bond” New J. Chem., 2009, 33, 264– 270.
02.
杉浦健一、山下健一、浅野素子、波田雅彦、 “π電子拡張系における Hartree-Fock の分子対
称性の崩れと環状ポルフィリン多量体の電子状態”固体物理,43 (11),129-136 (2008)
03.
杉浦健一、"分子ワイヤーの合成技術"(松重和美,田中一義、和田泰雄 監修)、(シーエムシ
ー出版, 2009), 分子エレクトロニクスの基盤技術と将来展望 第 II 部、第二章、 pp. 96-112.
II
学会発表、講演等
01. Ken-ichi Sugiura, Ken-ichi Yamashita, Motoko S. Asano, Masahiko Hada, Hiroyuki Tanaka,
and Tomoji Kawai (Invited)
「 Synthesis and Single Molecule Characterization of Cyclic Porphyrin Oligomers:
Triangles and Squares」
Fifth International Conference on Porphyrins and Phthalocyanines (Moscow, Russia,
July 6 -11, 2008)
02.
Ken-ichi Yamashita, Satoshi Miyashita, Motoko Asano, Masahiko Hada, and Ken-ichi
Sugiura
「Syntheses and Axial Coordination Chemistry of Pt(IV)-Porphyrin Complexes.」
Fifth International Conference on Porphyrins and Phthalocyanines (Moscow, Russia,
July 6 -11, 2008)
03.
関沢佳太・冨塚一仁・山下健一・浅野素子・杉浦健一
「光誘起構造変化の小さい銅(Ⅰ)フェナントロリン錯体における発光の温度変化」
第 21 回配位化合物の光化学討論会
2008 年 8 月 5-7 日(発表 8 月 6 日)、神奈川・相模原市・北里大学
04.
坪井道洋・山下健一・浅野素子・杉浦健一
「p-ターフェニル架橋ポルフィリンダイマーの合成と励起状態における二中心相互作用」
第 21 回配位化合物の光化学討論会
2008 年 8 月 5-7 日(発表 8 月 6 日)、神奈川・相模原市・北里大学
05.
浅野素子・久高真実・酒巻務・山下健一・波田雅彦・藤野竜也・杉浦健一
「アセチレン基で連結したピレン二量体の時間分解発光」
光化学討論会
2-1
2008 年 9 月 11-13 日(発表 9 月 11 日)、大阪府・堺市・大阪府立大学
06.
浅野素子・坪井道洋・山下健一・杉浦健一
「p-ターフェニル連結ポルフィリンダイマーにおける二中心相互作用と光ダイナミクス」
光化学討論会
2008 年 9 月 11-13 日(発表 9 月 12 日)、大阪府・堺市・大阪府立大学
07.
浅野素子・関澤 佳太・冨塚 一仁・山下 健一・杉浦 健一
「歪みの小さい銅 (I) フェナントロリン錯体の発光の温度変化」
第 58 回錯体化学討論会
2008 年 9 月 20-22 日(発表 9 月 21 日)、石川県・金沢市・金沢大学
08.
浅野素子・冨塚 一仁・石塚 誠・山下 健一・杉浦 健一・Art van der Est
「バナジルポルフィリン錯体の励起四重項状態とその時間分解 ESR」
第 58 回錯体化学討論会
2008 年 9 月 20-22 日(発表 9 月 20 日)、石川県・金沢市・金沢大学
09.
Motoko S. ASANO , Michihiro Tsuboi, Ken-ichi Yamashita and Ken-ichi Sugiura
「Enhanced Intersystem Crossing and Absolute Values of Long-range Exchanged
Interaction in Porphyrin Dimers」
The 2008 Korea-Japan Symposium on Frontier Phoroscience
(Jeju, Korea, September 25-28, 2008).
10.
Michihiro Tsuboi, Motoko S. ASANO, Ken-ichi Yamashita and Ken-ichi Sugiura
「Fluorescence Quenching due to Two-Centered Interaction in (p-Phenylene)n Linked
Copper(II) Porphyrin- Free Base Porphyrin Dimers」
The 2008 Korea-Japan Symposium on Frontier Phoroscience
(Jeju, Korea, September 25-28, 2008).
11.
Ken-ichi Yamashita, Yasuhiro Akita, Motoko S. Asano, Hiroyuki Tanaka, Tomoji Kawai,
and Ken-ichi Sugiura (Invited)
「 Cyclic Porphyrin Oligomers: Triangle, Quadrangle, Pentagon, Hexagon, and Higher
Polygones 」
The 2008 Korea-Japan Symposium on Frontier Phoroscience
(Jeju, Korea, September 25-28, 2008).
12.
山下 健一、秋田 康宏、浅野 素子、杉浦 健
「ジフェニルブタジイン類を連結鎖とした三角形および四角形型ポルフィリン環状多量体の合
成」
第 19 回基礎有機化学討論会
2008 年 10 月 3-5 日(発表 10 月 4 日)、大阪大学・コンベンショナルセンター
13.
山下 健一・浅野 素子・杉浦 健一
「金属ポルフィリンを用いたアントラセンの触媒的光酸化反応」
第 19 回基礎有機化学討論会
2008 年 10 月 3-5 日(発表 10 月 5 日)、大阪大学・コンベンショナルセンター
14. Motoko S. ASANO
「 Fluorescence from Highly Excited States and Distortion Dynamics of Ethynyl-Linked
Pyrene Dimers in Fluid Solution」
Asian International Symposium, at Annual Meeting of Chemistry Society of Japan
(Chiba, Japan, March 27-30, 2009).
2-2
15. 浅野素子・久高真実・藤野竜也・山下健一・波田雅彦・杉浦健一
「アセチレン連結ピレン二量体の励起状態の構造変化と時間分解発光」
日本化学会・第 89 回春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 27 日)、千葉・西船橋・日本大学
16. 浅野素子・坪井道洋・山下健一・杉浦健一
「オリゴフェニレン及びアセチレン連結ポルフィリンダイマーの励起状態ダイナミクスにおけ
る架橋子の結合依存性」
日本化学会・第 89 回春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 27 日)、千葉・西船橋・日本大学
17.
山下 健一・浅野 素子・杉浦 健一
「白金ポルフィリンを用いたアントラセン類の触媒的光酸化反応」
日本化学会第 89 春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 27 日)、日本大学・理工学部船橋キャンパス
18.
山下 健一・秋田 康宏・浅野 素子・田中 裕行・川合 知二・杉浦 健一
「ジフェニルブタジインを連結鎖としたポルフィリン環状多量体の合成と分光学的特性」
日本化学会第 89 春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 28 日)、日本大学・理工学部船橋キャンパス
19.
山下 健一・田澤 慎・梅宮 将充・浅野 素子・宮坂 等・山下 正廣・波田
健一
「ポルフィンの結晶配列に於ける中心金属依存性」
日本化学会第 89 春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 28 日)、日本大学・理工学部船橋キャンパス
20.
山下 健一・田口 正晃・浅野 素子・杉浦 健一
「カルコゲノアミド類を電極接合部位に用いた分子ワイヤー類の合成研究」
日本化学会第 89 春季年会
2009 年 3 月 27-30 日(発表 3 月 29 日)、日本大学・理工学部船橋キャンパス
2-3
雅彦・杉浦
宇宙化学研究室
当研究室は,元素組成,特に微量元素組成をもとにした宇宙・地球化学的プロセスの解明を目指
している.主として地球外物質である隕石を研究対象とし,太陽系の形成やその後の惑星系の進化の
様子を探っている.元素組成分析手段として,放射化分析法と ICP 質量分析法を主に利用しているが,
これら手法を用いた新規な分析操作法の開発も行っている.また,同手法をもちいた環境試料,特に
大気浮遊粒子の分析も行っている.以下に主な研究内容について具体的に記す.
<宇宙・地球化学的試料中の微量元素の存在度に関する研究>
隕石は今から 45~46 億年前に,他の太陽系物質と同時に作られたものであり,その後の変成活動を
ほとんど,あるいは全く経験していないために,太陽系初期の形成や変遷の環境を知る上で,研究対
象となりうる唯一の物質である.現在 (1)月隕石,(2)HED 隕石,(3)始原的エコンドライト隕石,に
ついての化学的特徴を詳細に調べている.このうち HED 隕石とはホワルダイト,ユークライト,ダイ
オジェナイトとよばれる隕石種を総称した名前で,小惑星 4 ベスタを起源とすると考えられている代
表的な分化した隕石グループである.また,これらの隕石に加えて, (4)ユレライト隕石,(5)CK コン
ドライト隕石を対象とした研究を予備的研究として始めた.これらの隕石の主成分元素から極微量元
素までの化学組成を後で述べる放射化分析法や ICP 質量分析法で正確に求め,それらの隕石の生成し
た太陽系初期の環境を考察した.
<ICP 質量分析法による宇宙・地球化学的試料中の微量元素の分析>
ICP 質量分析法は感度の高い元素分析法として近年,急速に普及してきた機器分析法である.これ
まで隕石試料や地球化学的岩石試料中の微量白金族元素や希土類元素の定量法として積極的に利用し,
相応の成果を上げてきた.本年度はこれらの元素群の測定に加えて,新たに宇宙化学的に揮発性元素
と分類される元素の中から,亜鉛,カドミウム,インジウム,タリウム,鉛,ビスマスの定量操作法
の開発をおこなった.これらの元素は隕石中での含有量が低いために,これまで測定例が少なく,ま
た,その精度も充分でなかったが,今回開発した方法では鉛,ビスマス以外の元素の定量を同位体希
釈分析法を用いたことから,精度・確度の高いデータが得られることが確認された.
<核的手法を用いた分析法の開発と宇宙・地球化学的試料への適用>
安定な核種を適当な核反応を用いて他の核種に変換する際に放出される即発ガンマ線のエネルギー
と強さを測定することにより、初めの安定な核種の種類と量を求めることができる(即発ガンマ線分析
法)。この方法は生成核が安定核でも適用可能なため,原理的にすべての元素に適用可能な方法である
が,微量な元素では実用上,検出が困難であった.そこで,微量元素の検出感度の向上をめざして,
日本原子力研究開発機構と共同で高度検出器システムの開発を進めていたが,研究炉 JRR-3 の冷中性
子ビームラインへの設置がほぼ完了した.そこで,宇宙地球化学的試料への適用の観点からこの検出
器システムの性能を調べた.
<宇宙化学的試料中の宇宙線生成放射性核種に関する研究>
隕石には宇宙空間において宇宙線との相互作用により生成した長半減期放射性核種が含まれており,
これらの濃度の深度依存性から宇宙空間を飛来していたときの大きさやその飛行時間を推定すること
ができる.宇宙線生成核種は複数の元素から生成するが,これら各元素からの生成の寄与率を知るこ
とで,照射された宇宙線のエネルギーや照射された位置を詳しく知ることができると予想される.そ
こで,宇宙線生成放射性核種のひとつである36Clを用いて,生成の寄与率から照射環境を探るための基
礎検討を行った.
<環境試料中の微量元素の存在度に関する研究>
大気環境は我々が健康に生活する上で,重大な関心事の一つである.最近,特に首都圏ではディー
ゼル車からの排気微粒子が健康に重大な被害を与えるということで問題になっている.そこで,定期
的に8号館屋上にて粒径10μm以下の大気浮遊粒子PM10と粒径2.5μm以下のPM2.5粒子の採集行い,その元
素組成をモニタリングしている.炭素は,ディーゼル車からの排気微粒子が起源の主要なひとつある
が,異なる化学形,すなわち,有機系炭素と元素状炭素として存在することが知られている.そこで,
炭素を化学形ごとに分別定量する方法を検討した.
2-4
I. 原著論文
01. Y. Karouji and M. Ebihara
“Reliability of prompt gamma-ray analysis for the determination of Na and Mg in rock
Anal. Sci. 24, 659-663 (2008).
samples”
02. N. Tanaka, Y. Oura and M. Ebihara
“Determination of iridium and gold in rock samples by using pre-concentration neutron activation analysis”
J. Radioanal. Nucl. Chem. 278, 603-606 (2008).
03. Y. Oura, T. Otsuki, K. Hirose and M. Ebihara
“Linear electron accelerator for radiochemical studies at Tohoku University”
J. Radioanal. Nucl. Chem. 278, 723-726 (2008).
04. S. Sekimoto, T. Kobayshi, K. Takamiya, M. Ebihara and S. Shibata
“Chemical compositions of magnetic spherules collected from deep sea sediment”
J. Radioanal. Nucl. Chem. 278, 319-322 (2008).
05. M. Ebihara, Y. S. Chung, H. M. Dung, J. H. Moon, B.-F. Ni, T. Otoshi, Y. Oura, F. L. Santos, F. Sasajima,
Sutisna, B. S. Wee, W. Wimolwattanapun, A. K. B. H. Wood
“Application of NAA to air particulate matter collected at thirteen sampling sites in eight Asian countries: A
collaborative study”
J. Radioanal. Nucl. Chem. 278, 463-467 (2008).
06. M. Oshima, Y. Toh, Y. Hatsukawa, M. Koizumi, A. Kimura, A. Haraga, M. Ebihara and K. Sushida
“Multiple gamma-ray detection method and its application to nuclear chemistry”
J. Radioanal. Nucl. Chem. 278, 463-467 (2008).
07. Y. Ishii, A. Toyoshima, K. Tsukada, M. Asai, H. Toume, I. Nishinaka, Y. Nagame, S. Miyashita, T. Mori, H.
Suganuma, H. Haba, M. Sakamaki, S. Goto, H. Kudo, K. Akiyama, Y. Oura, H. Nakahara, Y. Tashiro, A.
Shinohara, M. Schädel, W. Brüchle, V. Pershina, J. V. Kratz
“Fluoride Complexation of Element 104, Rutherfordium (Rf), Investigated by Cation-exchange Chromatography”
Chemistry Letters 37, 288-289 (2008).
08. A. Toyoshima, H. Haba, K. Tsukada, M. Asai, K. Akiyama, S. Goto, Y. Ishii, I. Nishinaka, T. K. Sato, Y.
Nagame, W. Sato, Y. Tani, H. Hasegawa, K. Matsuo, D. Saika, Y. Kimoto, A. Shinohara, M. Ito, J. Saito, H.
Kudo, A. Yokoyama, M. Sakama, K. Sueki, Y. Oura, H. Nakahara, M. Schädel, W. Brüchle, J. V. Kratz
“Hexafluolo Complex of Rutherfordium in Mixed HF/HNO3 solutions”
Radiochimica Acta 96, 125-134 (2008)
II. 著書、総説等
01. 海老原充
物理・化学部のうち「元素」,「原子,原子核,素粒子」を分担執筆
「理科年表 2008」, 丸善 (2008).
02. 大浦泰嗣
「ガンマ線スペクトル解析ソフトウエアの計算結果の比較」
放射化分析 22, 12-18, 放射化分析研究会 (2008)
03. 大浦泰嗣
「アジアの研究炉の現況紹介」
放射化分析 22, 42-45, 放射化分析研究会 (2008)
III. 学会発表、講演等
01. A. Yamaguchi, H. Takeda, L.E. Nyquist, D. Bogard, Y. Karouji, M. Ebihara
“Basaltic clasts in Y-86032 feldspathic Lunar meteorite: Ancient volcanism far from the Procellarum KREEP
2-5
terrane”
39th Lunar and Planetary Science Conference (2008.3, Huston)
02. M. Kobayashi, N. Hasebe, E. Shibamura, T. Miyachi, T. Takashima, O. Okudaira, N. Yamashita, S.
Kobayashi, M. Hareyama, Y. Karouji, S. Kodaira, M. Ebihara, T. Arai, T. Sugihara, H. Takeda, K. Iwabuchi, K.
Hayatsu, S. Nemoto, T. Hihara, C. d’ Uston, S. Maurice, O. Gasnault, B. Diez and R. C. Reedy
“Current Status of the Gamma-Ray Spectrometer on SELENE (KAGUYA)”
39th Lunar and Planetary Science Conference (2008.3, Huston)
03. N. Shirai and M. Ebihara
“Chemical characteristics of Nakhlites: Implications to the geological setting for Nakhlites”
39th Lunar and Planetary Science Conference (2008.3, Huston)
04. 大浦泰嗣
「AMSによる隕石中の36Clの分析」
高度制御量子ビームによる応用研究の創出」-2007年度 UTTACの最新研究成果と動向-
UTTAC利用研究報告会 (2008.3、筑波)
05. Y. Karouji, N. Hasebe, E. Shibamura, M.-N. Kobayashi, O. Okudaira, N. Yamashita, S. Kobayashi, M.
Hareyama, T. Miyachi, S. Kodaira, S. Komatsu, K. Hayatsu, K. Iwabuchi, S. Nemoto, Y. Takeda, K. Tsukada, H.
Nagaoka, M. Ebihara, T. Hihara, T. Arai, T. Sugihara, H. Takeda, C. d’Uston, O. Gasnault, B. Diez, O. Forni, S.
Maurice, R.C. Reedy, and K.J. Kim
“Elemental mapping of the Moon by the SELENE GRS observation”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
06. N. Shirai and M. Ebihara
“Constraints on the magmatism of Mars inferred from chemical compositions and radiogenic isotopic
compositions of Shergottites”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
07. M. Kimura,Y Lin. C. Floss, A. Suzuki, T. Mikouchi and M. Ebihara.
“Fluorophlogopite in the EH chondrite Y-82189”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
08. J. Isa, K. Shinotsuka, A. Yamaguchi and M. Ebihara
“Chemical characteristics of Northwest Africa 011 and Northwest Africa 2976”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
09. H. Nagaoka, Y. Karouji, T. Arai, K. Shinotsuka, M. Ebihara, N. Hasebe
“Most ferroan feldspathic lunar meteorite NWA 2200”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
10. M. Honda, K. Nagao, K. Bajo, H. Nagai, Y. Oura, K. Nishiizumi
“Cosmogenic Histries In Gibeon and Campo Del Cielo Iron Meteorites”
71st Annual Meetings of the Meteoritical Society (2008.7、松江)
11. Y. Ishii, A. Toyoshima, K. Tsukada, M. Asai, H. Toume, I. Nishinaka, Y. Nagame, S. Miyashita, T. Mori, H.
Suganuma, H. Haba, S. Goto, H. Kudo, K. Akiyama, Y. Oura, A. Shinohara, M. Schädel, W. Brüchle, V. Pershina,
J. V. Kratz
“Cation-Exchange Behavior of Rf in HNO3/HF Mixed Solution”
17th International Conference on Nuclear and Radiochemistry (2008.8、Hungary)
12. 大浦泰嗣、海老原充、大島真澄、藤 暢輔、木村 敦、小泉光生、古高和禎
「多重即発ガンマ線分析(MPGA)法による宇宙化学的試料の分析」
第 52 回放射化学討論会 (2008.9、 広島)
13. 海老原充
「放射化学的手法による太陽系形成初期における物質進化の研究」
2-6
第 55 回地球化学会年会 (2008.9、 東京)
14. 田村麻衣、篠塚一典、海老原充、山口亮
「Tafassasset 隕石の主要及び微量元素組成」
第 55 回地球化学会年会 (2008.9、 東京)
15. 山口亮、J.A. Barrat、海老原充、白井直樹、岡本千里
「ユークライト隕石母天体地殻の部分溶融について」
第 55 回地球化学会年会 (2008.9、 東京)
16. 日高義浩、海老原充、山口亮
月隕石 Dhofar 1428 の元素組成」
第 55 回地球化学会年会 (2008.9、 東京)
17. 海老原充、大浦泰嗣、藤暢輔、大島真澄
「MPGA-中性子を利用する革新的非破壊元素分析法」
第 55 回地球化学会年会 (2008.9、 東京)
2-7
環境・地球化学研究室
水素、炭素、窒素、酸素の安定同位体比に着目した食の安全やバイオマス化学品に関する
トレーサビリティ基礎研究でも、同位体質量分析法により多くの研究成果を上げており、四
元素を用いた農水産物の産地特定や地球温暖化対策の適格性判別方法として応用範囲が広が
っている。
マイクロ・ナノ化学の研究領域では、化学反応器をマイクロチップ化することで環境・エネルギ
ー・資源負荷をシナジーに大幅削減できるため、マイクロフルイディクスやナノテクノロジーなどを
駆使した超小型流体反応システムの導入とそれによる微細化学の新展開が著しい。特に、分析・計測
化学基盤技術の研究開発においては、質量分析装置の小型化・可搬化などの基礎研究が重要である。
環境未知物質を含む気体、固体、液体の極微少量を試料として直接取り扱い、多成分系を
一斉に質量プロファイルとして検出可能な機能を持つ先端質量分析装置の開発を行っている。
分析対象を試料中に存在が予測される物質に限定せず、既知/未知を問わず、試料中の全物
質を質量スペクトルとして検出スクリーニングするのが理想である。また、環境物質だけでは
なく、生体内に極微量しか存在しない物質をも測定対象とするために、質量分析法の検出限界および
定量性(再現性)の向上に関するイオン化法の研究も行っている。検出限界に関しては、ナノサイズ
の金表面に誘起される増強効果を利用し、現在はゼプトモルオーダーの検出を達成している。また、
定量性の向上に関しては、全反射近接場光を励起光とした新規イオン化法を開発し、飛躍的な再現性
の向上も達成している。さらに、これら二つの要素を取り入れ、単一分子計測を究極目標とし、定量
性を伴った超高感度質量分析法の開発に取り組んでいる。
化学反応、特に凝縮相で起きる反応は、様々な揺動・散逸過程との競合で起きることに着目して、
先端分析機器開発を行っている。このような過程はピコ秒(10-12 秒)からフェムト秒(10-15 秒)と
いった非常に速い時間領域でおきるため、競合する化学反応もこれと同様、もしくはそれ以下の時間
スケールで進行していく。従って凝縮相でおきる化学反応を直接理解するためには、ピコ秒からフェ
ムト秒といった非常に速い時間分解能を持つ分光手段が有用となる。我々は各種の超高速時間分解分
光法を用いることにより、凝縮相における化学反応を超高速分子ダイナミクスの観点から明らかにす
る研究を行っている。また不均一な系における化学反応ダイナミクスを解明するため、空間分解能を
持つ顕微分光法を組み合わせた、新規な時・空間分解分光手段の開発も行っている。
2008 年 6 月 1 日付けで、分子物質化学専攻、環境・地球化学研究室から西澤学長へ申請し、採用さ
れていた戦略研究センター・都市生活環境先端計測分析学分野の松本淳准教授が着任した。松本准教
授は都市大気環境計測が専門で、分子物質化学専攻と化学コースの一部授業を兼任することになって
いる。2009 年 4 月からは本格的に共同研究がスタートするので、環境・地球化学研究室の大気環境化
学計測装置研究の発展と画期的成果が期待される。
Ⅰ.原著論文
01. Jun-ya Hoshi, Saeko Amano, Yuko Sasaki, Takashi Korenaga
“Investigation and estimation of emission sources of 54 volatile oreganic
compounds in ambient air in Tokyo”
Atmospheric Environment, 42, 2383-2393 (2008).
02. Yaeko Suzuki, Yoshito Chikaraishi, Nanako O. Ogawa, Naohiko Ohkouchi,
Takashi Korenaga
“Geographical origin of polished rice based on multiple element and stable isotope analyses”
Food Chemistry, 109, 470-475 (2008).
03. 中下留美子, 鈴木彌生子,赤松史一,小原和仁,伊永隆史
“安定同位体比解析による国産・豪州産・米国産牛肉の産地判別の可能性”
日本食品科学工学会誌, 55, 191-193 (2008).
04. Rumiko Nakashita, Yaeko Suzuki, Fumikazu Akamatsu, Yoshiko Iizumi,
Takashi Korenaga, Yoshito Chikaraishi
“Stable carbon, nitrogen, and oxygen isotope analysis as a potential
tool for verifying geographical origin of beef”
2-8
Analytica Chimica Acta, 617, 148-152 (2008).
05. 鈴木彌生子,中下留美子,赤松史一,伊永隆史
“生元素安定同位体比解析によるコシヒカリの産地判別の可能性”
日本食品科学工学会誌, 55, 250-252 (2008).
06. Yoshimasa Takabayashi, Tatsuya Fujino, Takashi Korenaga
“Direct Observation of Dispersion and Mixing Processes in Microfluidic
Systems”
Analytical Sciences, 24, 1481-1485 (2008).
07. M. Yamamoto, Y. Suzuki, R. Nakasita, T. Ichimiya, F. Akamatsu, T. Korenaga
“High sensitive detection of 15N-labeled amino acids in crops by GC/IRMS”
Proceedings of the 4th International Symposium on Isotopomers, 4, 274-278 (2008).
08. T. Ichimiya, R. Nakashita, Y. Suzuki, F. Akamatsu,T. Korenaga
“Application of stable isotope analysis to verify the authenticity of beef”
Proceedings of the 4th International Symposium on Isotopomers, 4, 279-284 (2008).
09. T. Fujino, K. Hirota, K. Ohta, T. Tahara
“In cell viscosity measurement using a fluorescence up-conversion microscope”,
Chem. Lett., 37, 1240 (2008).
10. S. Yamaguchi, T. Fujita, T. Fujino, T. Korenaga
“Suppression of matrix-related ions using cyclodextrin in MALDI mass spectrometry”
Anal. Sci., 24, 1497 (2008).
11. T. Sakamaki, T. Fujino, H. Hosoi, T. Tahara, T. Korenaga
“Solvation Structure of Polyacrylamide Fine Particle Surfaces Studied by Picosecond Time-resolved
Fluorescence Spectroscopy”
Chem. Lett., 37, 980 (2008).
12. Daisuke Nanjo, Nobuyuki Shimizu, Kohei Shibamoto, Takashi Korenaga
“Laser Desorption/Ionization by using Surface of dispersed Single Wall Carbon Nanotubes”
e-J. Sur. Sci. Nanotech, in press (2008).
13. Koji Miyazaki, Jun Matsumoto, Shungo Kato, and Yoshizumi Kajii,
“Development of Atmospheric NO Analyzer by Using a Laser-induced Fluorescence
NO2 Detector”,
Atmospheric Environment, 42, 7812-7820 (2008).
14. Kentaro Misawa, Jun Matsumoto, Norihiro Tsuji, Yoichi Matsuzaki,
Shun-ichi Hayashi, and Masaaki Fujii,
“Resonance-enhanced Multiphoton Ionization Spectroscopy of the S1-S0 Transition of Benzo[e]pyrene for
Real-time Analysis”,
Chemistry Letters, 37, 1280-1281 (2008).
15. Kentaro Misawa, Jun Matsumoto, Yohei Yamato, Saori Mae, Shun-ichi Ishiuchi,
and Masaaki Fujii,
“Real-Time and Direct Measurement of Pollutants in Exhaust Gas Utilizing Supersonic Jet / Resonance
Enhanced Multi-Photon Ionization”,
SAE Technical Paper Series, SP-2150, 2008-01-0761(2008).
16. Daisuke Nanjo, Kohei Shibamoto, Takashi Korenaga
“Visible and Near-infrared Laser Desorption ionization Mass Spectrometry
Using Single Wall Carbon Nanotubes”
Chemistry Letters, 38, 142-143 (2009).
17. T. Sakamaki, T. Fujino, H. Hosoi, T. Tahara, T. Korenaga
“Picosecond Time-resolved Fluorescence Study of Poly Vinyl Methyl Ether Aqueous Solution”
2-9
Chem. Phys. Lett., 468, 171 (2009).
18. Keishiro Nagoshi, Kazuhiro Sakata, Kohei Shibamoto and Takashi Korenaga
“Ionization Mechanism in Surface Plasmon Enhanced Laser Desorption/Ionization”
e-J. Surf. Sci. Nanotech. 7, 93 (2009).
19.
Jun. Matsumoto, Kentaro Misawa, Shun-ichi Ishiuchi, and Masaaki Fujii,
“In Situ, Fast Response, Molecular-selective Methods for Measuring Emission
Factors of Volatile Organic Compounds (VOCs) into the Atmosphere”,
Chemistry Letters, 38, 74-75 (2009).
Ⅱ.著書、総説等
01.伊永隆史,鈴木彌生子,中下留美子
「食品の産地偽装を化学で暴く!―多元素安定同位体比の解析による産地判別技術」
化学, 63, 12-16 (2008)
02. T. Fujino, T. Tahara
「”Ultrafast Fluorescence Microscope”
Chapter 3 in “Biochemical applications of nonlinear optical spectroscopy” 」
ed. Vladislav Yakovlev, pp. 53-72 CRC Press (2008).
03. 芝本 幸平
「金ナノテクノロジー―その基礎と応用―
第 22 章 金ナノ粒子の表面プラズモン励起を利用する質量分析」
春田正毅 監修、シーエムシー出版(2009)
Ⅲ.学会発表、講演等
01. 藤野竜也
「In-cell Viscosity Measurements by Femtosecond Fluorescence
Up-conversion Microscopy」
Focus On Microscopy(2008.4 兵庫)
02. 鈴木彌生子、中下留美子、赤松史一、伊永隆史
「脂肪酸の水素同位体比を用いた国産米の産地特定の可能性」
第 69 回分析化学討論会(2008.5 愛知)
03. 中下留美子、鈴木彌生子、赤松史一、伊永隆史
「炭素・窒素・酸素安定同位体比による牛肉の産地判別の可能性」
第 69 回分析化学討論会(2008.5 愛知)
04. 松本 淳、三澤 健太郎、大和 洋平、石内 俊一、林 俊一、藤井 正明、
須崎 光太郎、山田 裕之、後藤 雄一
「共鳴多光子イオン化-飛行時間型質量分析法を用いた気相中フェノール類の分子選択リアルタイム
分析」
第 69 回分析化学討論会(2008.5 愛知)
05. 芝本 幸平、西村 悠、伊永 隆史
「全反射表面プラズモン励起を用いた新規イオン化法の開発」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
06. 芝本 幸平、池田 英恵、伊永 隆史
「Sub-μm オーダーの表面粗さを持った Si 基板表面を用いたレーザー脱離イオン化」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
07. 芝本 幸平、坂田 和広、名越 慶士郎、伊永 隆史
2-10
「表面プラズモン励起を用いた超高感度レーザー脱離イオン化」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
08. 名越 慶士郎、谷 昌美、芝本 幸平、伊永 隆史
「表面プラズモン励起を用いた超高感度 LDI 法において表面増強効果を受ける試料分子の吸着状態の
検討」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
09. 名越 慶士郎、谷 昌美、芝本 幸平、伊永 隆史
「ドット/2 次元アレイ表面プラズモン励起 LDI 基板を用いた蓄積エネルギーの拡散とそのイオン化
機構」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
10. 名越 慶士郎、芝本 幸平、伊永 隆史
「表面プラズモン励起を用いた超高感度レーザー脱離イオン化における表面増強イオン化機構の解
明」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
11. 清水 伸幸、芝本 幸平、名越 慶士郎、伊永 隆史
「グラファイト薄膜表面の π 電子雲相互作用を利用したレーザー脱離イオン化」
第 56 回 質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
12. 南條 大輔、鈴木 崇之、芝本 幸平、伊永 隆史
「定量化を目指した近接場光脱離イオン化」
第 56 回質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
13. 南條 大輔、根岸 貴幸、伊永 隆史
「ポリアクリルアミド系ナノ微粒子の重合プロセス解明へ向けた質量分析によるアプローチ」
第 56 回質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
14. 南條 大輔、清水 伸幸、芝本 幸平、伊永 隆史
「カーボンナノチューブ分散基板を用いたレーザー脱離イオン化」
第 56 回質量分析総合討論会(2008.5 つくば)
15. 松本 淳,石内 俊一,藤井 正明
「共鳴多光子イオン化質量分析法による揮発性有機化合物の分子選択的な
リアルタイム分析-大気化学への活用-」
日本地球惑星科学連合 2008 年大会(2008.5 千葉)
16. 松本 淳,三澤 健太郎、大和 洋平、石内 俊一、藤井 正明、田中 康一、
中川 潤、遠藤 克己、林 俊一、須崎 光太郎、山田 裕之、後藤 雄一
「共鳴多光子イオン化法を用いた排出ガス中フェノールの分子選択的リアルタイム分析および大気環
境への影響評価」
自動車技術会 2008 年春季大会(2008.5 横浜)
17. 伊永隆史
「安定同位体分析による食品のトレーサビリティ」
テクノトランスラー in かわさき 2008(2008.7 川崎)
18. 伊永隆史
「同位体比分析を用いた産地判別技術(概説)」
第 1 回起源と表示に関する分析技術勉強会(2008.7 東京)
19. 鈴木彌生子
2-11
「米に関する産地判別技術(同位体比)」
第 1 回起源と表示に関する分析技術勉強会(2008.7 東京)
20. R. Nakashita, Y. Suzuki, F. Akamatsu, and T. Korenaga
「Carbon, nitrogen, oxygen, and fatty acid hydrogen isotope analyses of polished rice
for verifying its geographical origin」
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to
Ecological Studies(2008.8 米国)
21. Y. Suzuki, R. Nakashita, F. Akamatsu, and T. Korenaga
「Geographical origin of beef based on bulk carbon, nitrogen, oxygen and fatty acid hydrogen isotope analyses」
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to
Ecological Studies(2008.8 米国)
22. F. Akamatsu, Y. Suzuki, R. Nakashita, T. Korenaga
「Carbon and oxygen stable isotopes of rice as proxy parameters for changes in rice production with climate
warming」
The 6th International Conference on Applications of Stable Isotope Techniques to
Ecological Studies(2008.8 米国)
23. 鈴木彌生子、中下留美子、赤松史一、渡辺伸枝、田中公一、伊永隆史
「炭素・窒素・酸素・水素安定同位体比を用いた牛肉の産地特定への可能性」
日本食品科学工学会第 55 回大会(2008.9 京都)
24. 藤野竜也、山口惣大、伊永隆史
「包接マトリクスを用いた脱塩化 MALDI 法の開発」
日本化学会第 2 回関東支部大会(2008.9)
25. 名越 慶士郎、芝本 幸平、伊永 隆史
「金ナノ微粒子 2 次元アレイ基板上に誘起される表面プラズモン励起を利用した超高感度 LDI-MS に
おける表面増強効果の影響」
第 61 回 コロイドおよび界面化学討論会(2008.9 福岡)
26. 名越 慶士郎、芝本 幸平、伊永 隆史
「金ナノ微粒子表面に誘起される表面プラズモン励起を利用した超高感度 LDI-MS 法におけるイオン
化素過程の追跡」
日本分析化学会第 57 年会(2008.9 福岡)
27. 芝本 幸平、谷 昌美、名越 慶士郎、伊永 隆史
「金ナノ微粒子表面における表面プラズモン励起を利用した超高感度 LDI-MS 法の高性能化に向けた
基礎検討」
日本分析化学会第 57 年会(2008.9 福岡)
28. 南條 大輔、根岸 貴幸、伊永 隆史
「新規カチオン化剤を用いた低分子量ポリオキシエチレン系合成ポリマーの質量分析」
日本分析化学会第 57 年会(2008.9 福岡)
29. 小森雄介
「反応構造選択性分子を使用した MALDI 法におけるフラグメント制御」
日本分析化学会第 57 年度(2008.9 福岡)
30. 藤田隆史
「低分子を可能にした MALDI 法新規マトリクスの開発」
日本分析化学会第 57 年度(2008.9 福岡)
2-12
31. 根岸貴幸、木下 令菜、大房 京子、伊永 隆史
「新規リチウムイオン付加試薬を用いたフタル酸エステル類の質量分析法とその付加特性」
日本分析化学会第 57 年会(2008.9 福岡)
32. 山本真由、鈴木彌生子、中下留美子、赤松史一、伊永隆史
「植物アミノ酸分子の低濃度 15N ラベル化とそのガスクロマトグラフ/同位体比質量分析計(GC/IRMS)
による検出」
日本分析化学会第 57 年会(2008.9 福岡)
33. 松本 淳,三澤 健太郎,石内 俊一,藤井 正明,林 俊一,須崎光太郎,
山田 裕之,後藤 雄一,
「レーザー多光子イオン化による自動車排気未規制物質の分子選択リアルタイム分析」
(招待講演) 第 49 回大気環境学会年会 (2008.9 金沢)
34. 松本 淳,
「共鳴多光子イオン化法を用いたVOC放出フラックス測定」
第 49 回大気環境学会年会 (2008.9 金沢)
35. Takashi Korenaga
「Characterization of Diffusion and Mixing Phenomena in Microfluidic FIA System」
The 15th International Conference on Flow Injection Analysis including related techniques(2008.9 愛知)
36. M. Yamamoto, Y. Suzuki, R. Nakasita, T. Ichimiya, F. Akamatsu, and
T. Korenaga
「High sensitive detection of 15N-labeled amino acids in crops by GC/IRMS」
The 4th International Symposium on Isotopomers(2008.10 東京)
37. R.Nakashita, Y.Suzuki, T. Korenaga, T. Okano, T. Komatsu, H. Hayashi,
M. Yoh, and T. Tsubota
「A study by carbon and nitrogen stable isotopes on the turn over time of hair and serum in Asiatic black bear」
The 4th International Symposium on Isotopomers(2008.10 東京)
38. T. Ichimiya, R. Nakashita, Y. Suzuki, F. Akamatsu, and T. Korenaga
「Application of stable isotope analysis to verify the authenticity of beef」
The 4th International Symposium on Isotopomers(2008.10 東京)
39. Keishiro Nagoshi, Kohei Shibamoto, Takashi Korenaga
「Ionization Mechanism in Surface Plasmon Enhanced Laser Desorption/Ionization」
The 5th International Symposium on Surface Science and Nanotechnology
(2008.11 Tokyo)
40. Daisuke Nanjo, Nobuyuki Shimizu, Kohei Shibamoto, Takashi Korenaga
「Laser Desorption/Ionization by using Surface of dispersed Carbon Nanotubes」
The 5th International Symposium on Surface Science and Nanotechnology
(2008.11 Tokyo)
41. 小森雄介
「時間分解分光法を用いた非解離イオン化質量分析機構の研究」
特定領域研究 高次系分子化学第 2 回公開シンポジウム(2008.11 大阪)
42. 藤田隆史
「低分子試料測定を可能にする MALDI マトリクスの開発」
特定領域研究 高次系分子化学第 2 回公開シンポジウム(2008.11 大阪)
43. 名越 慶士郎
「表面プラズモン励起に基づく表面増強効果による脱離/イオン化過程の解明」
2-13
第 3 回 明日の質量分析を創る若手討論会(2008.12 静岡)
44. 清水 伸幸
「グラファイト薄膜表面の π 電子雲相互作用を利用したイオン化法」
第 3 回 明日の質量分析を創る若手討論会(2008.12 静岡)
45. 松岡 隆之
「表面プラズモン(SP)励起を利用した超高感度レーザー脱離イオン化法(SP-LDI 法)における熱の影響
評価」
第 3 回 明日の質量分析を創る若手討論会(2008.12 静岡)
46. 伊永隆史
「安定同位体比による産地特定と動態解析研究」
第7回同位体科学研究会(2009.3 神奈川)
47. 一宮孝博、鈴木彌生子、中下留美子、佐々木由佳、伊永隆史
「15N トレーサー実験による生育中のイネのアミノ酸挙動の解析」
第 56 回日本生態学会盛岡大会(2009.3 岩手)
48. 中下留美子、鈴木彌生子、一宮孝博、原田浩二、小泉昭夫、蜂谷紀之、伊永隆史
「ヒトの血清における炭素・窒素安定同位体比およびメチル水銀濃度と魚介類摂取量との関係」
第 56 回日本生態学会盛岡大会(2009.3 岩手)
2-14
同位体化学研究室
メスバウアー分光法は、原子核が放出するγ線が同種の原子核によって共鳴吸収される現象を利用
した分光法で、メスバウアー元素の関わる結合状態や磁気性質、相転移など多くの情報が得られる。
本研究室では、以下のテーマを中心に主として 57Fe-メスバウアー分光法を用いて研究を進めている。
(1)アルキルアンモニウムマロン酸鉄錯体におけるスピン-スピン相互作用の研究
アルキルアンモニウムを対イオンとする一連のマロン酸鉄(Ⅲ)錯体を合成し、メスバウアース
ペクトルの測定を行った。長鎖のモノアルキルアンモニウムイオン(10≦n≦18)を対イオンとし
たマロン酸鉄(Ⅲ)錯体は層状構造を有し、いずれも液体窒素温度において、スピン-スピン相互
作用による幅広い 1 本のスペクトルが観測された。その線幅はアルキル基の炭素数の増加(Fe-Fe
間距離の増大)とともに大きくなったが、n=10 においては、半値幅が~5.0 mms-1 と n=18 の場合
(3.09 mms-1)に比較してかなり大きく、層間の Fe-Fe 間距離だけでは説明がつかない、異常な結
果が得られた。この結果を説明するためには、より低温で測定するとか反磁性イオンであるマロン
酸コバルト(Ⅲ)イオンとの混晶試料を合成するなど、多角的な検討が必要である。また、シュウ
酸鉄(Ⅲ)酸錯体の場合と比較して、対応するアルキル基鎖のマロン酸鉄鉄(Ⅲ)酸錯体の線幅は
狭くなっており、予測とは逆の傾向が見られた。この点についても、単結晶構造解析を行うなどし
て、2 次元層内での Fe-Fe 間距離を正確に求める必要がある。
さらに、Ph4As+あるいは Ph4P+イオンを対イオンとするシュウ酸鉄(Ⅲ)錯体では、X線構造解析
の結果から、2 量体化した[Fe2(C2O4)5]4-イオン存在が報告されており、当研究室でも合成し、メス
バウアースペクトルの測定において四極緩和していることを明らかにしたが、対応するマロン酸鉄
(Ⅲ)錯体は合成することができなかった。このことは、シュウ酸の場合には 2 量体化した
[Fe2(C2O4)5]4-イオンの形成が可能であったが、マロン酸の場合には橋架けが困難なためと推定され
る。
(2)シュウ酸架橋した Fe(Ⅲ)錯体の研究
FeⅢをシュウ酸基で架橋した2核錯体、(Et4N)4[Fe2(ox)(NCS)8]や Fe2(ox)(acac)4 などを合成し、
鉄-鉄間の相互作用について検討した。この系でも、[Fe2(C2O4)5]4-イオンの場合と同様に非対称な
ダブレットが観測され、四極緩和の存在が観測された。四極緩和とは、核スピンと核外電子スピン
との相互作用によるもので、核スピン M = ±1/2 と M = ±3/2 では歳差運動周期に違いがあり、そ
の結果核外電子スピンの作る磁場の方向の変動との相互作用に差が生じ、観測されるダブレットの
線幅に違いが現れる。通常 M = ±3/2 の方が不完全に平均化された磁場を感じて広がったスペクト
ルとなる。これらの系ではいずれも低エネルギー側のピークが広がっており、FeCl3·6H2O と同様、
四極分裂の符号は負であることが確認できた。
(3)ランタノイド-鉄錯体の構造と格子力学的研究
フェロセンモノカルボン酸やフェロセンジカルボン酸とランタノイドイオンとの錯体やフェナン
トロリンを配位子として付加した錯体を合成し、メスバウアースペクトルの温度依存性からフェロ
セン部位の格子力学的挙動について検討した。ランタノイド元素の原子番号と鉄原子の平均自乗変
位の間には一定の相関が見られたが、結晶水の存在が大きく影響していることがわかった。
また、[Fe(CN)6]3- をアニオンとし、ジメチルホルムアミド(DMF)や 18-クラウン-6(18crown-6)を酸素配位子とする一連のランタノイド(Ln)-鉄錯体(Ln-DMF)系では、メスバウアー
スペクトルの四極分裂値が Gd と Tb の間で不連続に変化し、錯体の構造が変化していることが示唆
された。Ln-crown 系では、La から Sm までしか合成できなかったが、四極分裂の大きさから、La と
Ce、Pr と Nd 及び Sm のグループに分けることができ、XRD の結果とも一致した。Ln に 1 個の CN 基
が N で架橋している Ln-DMF 系の方が歪んでいてより大きな四極分裂値となることが予測されたが、
Ln-crown 系の方が大きな四極分裂の値が観測された。このことは、dxz 及び dyz 軌道の方が dxy 軌道
よりエネルギーが低いと考えると説明はつくが、温度変化測定をするなどして確認する必要がある。
(4)ランタノイドを内包した金属フラーレンの研究
放射性同位元素を利用し、金属フラーレンの化学的反応性などに関する知見を得た。金属内包フ
ラーレン M@C82 に対しアゾメチリドを用いた 1-3 双極子付加を施したところ、内包金属による反応
2-15
収率に差は見られなかった。また、酸化物重合体の生成過程ではフラーレンケージが開裂すること
により内包金属が放出されることが示唆される結果を得た。
Ⅰ.原著論文
01. Ya-Feng Huang, Ho-Hsiang Wei, and Motomi Katada
”A cyano-bridged hetero-tetranuclear [Sm2(o-phen)2(DMF)6(H2O)2( -CN)4Fe2(CN)8]·5H2O·CH3OH:
synthesis, structure. Mössbauer spectrum, and magnetism”
J. Coord. Chem., 61, 2683 (2008).
02. A. Toyoshima, H. Haba, K. Tsukada, M. Asai, K. Akiyama, S. Goto, Y. Ishii, I. Nishinaka, T. K. Sato, Y.
Nagame, W. Sato, Y. Tani, H. Hasegawa, K. Matsuo, D. Saika, Y. Kitamoto, A. Shinohara, M. Ito, J. Saito,
H. Kudo, A. Yokoyama, M. Sakama, K. Sueki, Y. Oura, H. Nakahara, M. Schaedel, W. Bruechle, and J. V.
Kratz
“Hexafluoro complex of rutherfordium in mixed HF/HNO3 solutions”
Radiochim. Acta, 96, 125 (2008).
03. Y. Ishii, A. Toyoshima, K. Tsukada, M. Asai, H. Toume, I. Nishinaka, Y. Nagame, S. Miyashita, T. Mori, H.
Suganuma, H. Haba, M. Sakamaki, S. Goto, H. Kudo, K. Akiyama, Y. Oura, H. Nakahara, Y. Tashiro, A.
Shinohara, M. Schädel, W. Brüchle, V. Pershina, and J. V. Kratz, “Fluoride Complexation of Element 104,
Rutherfordium (Rf), Investigated by Cation- exchange Chromatography”
Chem. Lett. 37, 288 (2008).
Ⅱ.著書・総説等
01.片田元己
「平成 20 年度第 1 種放射線取扱主任者試験-直前チェックポイント 下、化学」
原子力 eye、8 月号,68 (2008).
02. 秋山和彦
「平成 19 年度京都大学原子炉実験所専門研究会「原子核プローブ生成とそれを用いた物性研究
Ⅲ」
放射化学ニュース、17,46 (2008).
03.秋山和彦
「改訂版 放射線基礎計測学 書評」
Isotope News、654 (10), 30 (2008).
Ⅲ.学会発表、講演等
01.
片田元己、長岡英昭、秋山和彦
「アルキルアンモニウム鉄錯体のメスバウアー分光学的研究」
第 9 回メスバウアー分光研究会シンポジウム(2008.3、東京)
02.
Kazuhiko AKIYAMA, Hiromitsu HABA, Keisuke SUEKI, Kazuaki TSUKADA, Masato ASAI, Atsushi
TOYOSHIMA, Yuichirou NAGAME, and Motomi KATAD
“Metallofullerene Encapsulating 225Ac”
The Second Internacional Nuclear Chemistry Congress (2008, 4, Mexico)
03. 片田元己、長岡英昭、秋山和彦
「嵩高いカウンターカチオンを含むシュウ酸鉄(Ⅲ)錯体の合成と物性」
第 45 回アイソトープ・放射線研究発表会(2008.7、東京)
04.
佐原裕士、秋山和彦、片田元己
「鉄-ランタノイド複核錯体の合成とメスバウアー分光学的研究」
2008 日本放射化学年会・第 52 回放射化学討論会(2008.9、東広島)
05.
片田元己、長岡英昭、秋山和彦
2-16
「カルボン酸鉄錯体のメスバウアー分光学的研究」
KUR 専門研究会「原子核プローブ生成とそれを用いた物性研究 Ⅲ」(2008.11、大阪)
2-17
有機化学研究室
有機化学は「炭素化合物の化学」であり、有機化合物は「炭素、水素、酸素、窒素を中心とする比
較的簡単な元素組成の分子を構成要素とする物質群」であると定義されます。しかしまた、有機化合
物はそれらの元素間の結合を使って極めて多様な構造を有する化合物を作ることで知られています。
我々人間の体も、その他の動物や植物などの生命体も数多くの有機化合物で構成されており、それら
の構造や性質が明らかにされてきました。これとは別に、我々の生活を豊かにする目的で、本来自然
界には存在しなかった有機化合物も数多く開発されてきました。今では様々な分野でこれらの有機化
合物が利用されており、私たちの周りにも電気製品、衣料品、医薬品、などの形で目にすることが出
来ます。
本研究室では、このような新しい物性と機能が期待される有機化合物を設計し、色々な合成反応を
利用してこれらの化合物を合成してその性質を調べています。これまでに知られていない化合物は既
存の方法で合成するのが難しいことも多く、新しい合成反応を開発し、その方法を使ってやっと目的
とする化合物が合成できることも少なくありません。そこで、有機分子に金属の結合した有機金属化
合物、電子移動反応で発生させたラジカル反応試剤、などを利用した新しい合成反応の開発も行って
います。このような方法論を駆使して、化学の最も基本とする「新しい化合物群を作り出す研究」を
行ない、その中で新しい物性や機能をもった物質を見つけ出す事を目指しています。現在、進行中の
研究テーマは以下の通りです。
(1) 機能性酸化還元系の構築と物性
(2) 新しいπ電子系化合物の合成とその物性
(3) 新規π電子系遷移金属錯体の合成と物性
(4) 電子移動反応を利用した新規合成反応
(5) 有機金属化合物を用いる新規合成反応
Ⅰ. 原著論文
01. M. Williams-Harry, A. Bhaskar, G. Ramakrishna, T. Goodson, III, M. Imamura, A. Mawatari, K. Nakao, H.
Enozawa, T. Nishinaga, M. Iyoda
“Giant Thienylene-Acetylene-Ethylene Macrocycles with Large Two-Photon Absorption Cross Section and
Semishape-Persistence”
J. Am. Chem. Soc., 130, 3252-3253 (2008).
02. J. Yamakawa, M. Ohkoshi, F. Takahashi, T. Nishiuchi, Y. Kuwatani, T. Nishinaga, M. Yoshida, M. Iyoda
“Synthesis and Properties of Cyclic [5]meta-Phenyleneacetylene and Its Corresponding Cyclophane Polyone,
[25](1,3)Cyclophanedecaone”
Chem. Lett., 37, 784-785 (2008).
03. M. J. Rahman, J. Yamakawa, A. Matsumoto, H. Enozawa, T. Nishinaga, K. Kamada, M. Iyoda
“Synthesis of Nonaphenylenes and Dodecaphenylenes Using Electron-Transfer Oxidation of Lipshutz
Cuprates and Formation of Nanostructural Materials from Hexadodecyloxynonaphenylene”
J. Org. Chem., 73, 5542-5548(2008).
04. M. Hirama, Y. Kato, C. Seki, H. Matsuyama, N. Oshikiri, M. Iyoda
“Asymmetric cycloaddition of 1,2-dihydropyridine derivatives in the presence of Lewis acids”
Chem. Lett., 37, 924-925 (2008).
05. K. Nakao, T. Nishiuchi, and M. Iyoda,
“Syntheses, Structures, and Properties of Bithiophenophanes Bridged at 1,8-Positions of Naphthalenes”
Heterocycles, 76, 727-745 (2008).
06. Y. Miyake, S. Watanabe, S. Aono, T. Nishinaga, A. Miyazaki, T. Enoki, H. Miyasaka, H. Otani, M. Iyoda
“Long-distance ferromagnetic coupling through spin polarization in a linear heterotrinuclear iron(III)copper(II)-iron(III) complex derived from 5-ferrocenyl-2-aminotropone”
Chem. Commun., 6167-6169(2008).
07. T. Nishinaga, T. Uto, R. Inoue, A. Matsuura, N. Treitel, M. Rabinovitz, K. Komatsu
2-18
“Antiaromaticity and Reactivity of the Planar Cyclooctatetraene Fully Annelated with Bicyclo[2.1.1]hexane
Units”
Chem. Eur. J., 14, 2067-2074 (2008).
08. D. Wu, X. Feng, M. Takase, M. C. Haberecht, K. Müllen
“Synthesis and Self-assembly of Dibenzo[jk,mn]naphtho[2,1,8-fgh]thebenidinium Derivates”
Tetrahedron 64, 11379-11386 (2008).
09. X. Feng, M. Liu, W. Pisula, M. Takase, J. Li, K. Müllen
“Supramolecular Organization and Photovoltaics of Triangle-shaped Discotic Graphenes with Swallow-tailed
Alkyl Substituents”
Adv. Mater. 20, 2684-2689 (2008).
10. X. Feng, W. Pisula, L. Zhi, M. Takase, K. Müllen
“Controlling Columnar Orientation of C3-symmetric “Superbenzenes” by Alternating Polar/Apolar
Substitutions”
Angew. Chem. Int. Ed. 43, 1703-1706 (2008).
11. X. Feng, W. Pisula, M. Takase, V. Enkelmann, M. Wagner, N. Ding, K. Müllen
“Synthesis, Helical Organization, and Fibrous Formation of C3 Symmetric Methoxy Substituted Discotic
Hexa-peri-hexabenzocoronene”
Chem. Mater. 20, 2872-2874 (2008).
Ⅱ. 著書、総説
01. 山本学、伊与田正彦、豊田真司 著「有機化学演習-基本から大学院入試まで-」
東京化
学同人 (2008).
02. 江野澤英穂、伊与田正彦、分担執筆、「電子共役系有機材料の創製・機能開発・応用」
シー
エムシー出版 (2008).
03. 江野澤英穂、伊与田正彦、“有機分子を重ねて作るナノワイヤー”
現代化学,
447, 26-31 (2008).
04. 長谷川真士、江野澤英穂、伊与田正彦、“テトラチアフルバレンオリゴマーの作る超分子構造とナ
ノ集合体”有合化、66, 1211-1222 (2008).
05. M. Iyoda
“Radialenes” In Compounds with All-Carbon Functions: Arenes, Annulenes and Conjugated Polyenes,
Volume 45A, Science of Synthesis, Georg Thieme Verlag KG, pp 507-541, (2008).
06. T. Nishinaga
“8-Membered Rings, Cyclooctatetraenes” In Compounds with All-Carbon Functions: Arenes, Annulenes and
Conjugated Polyenes, Volume 45A, Science of Synthesis, Georg Thieme Verlag KG, (2008).
07. T. Nishinaga
“9-Membered Rings and Higher” In Compounds with All-Carbon Functions: Arenes, Annulenes and
Conjugated Polyenes, Volume 45A, Science of Synthesis, Georg Thieme Verlag KG, (2008).
Ⅲ. 学会発表
01. 伊与田正彦
「超分子型TTFファイバーの構造と導電特性」
特定領域「分子性導体」シンポジウム (2008. 1, 東京)
02. Eigo Isomura, Hideo Enozawa, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“Synthesis and Properties of 4,5-Bis(2-pyridylethynyl)tetrathiafulvalene and its Copper Complexes”
TMU/SNU Joint Seminar on Nano-Science and Related Topics (2008. 2, Hachioji)
2-19
03. Tomohiko Nishiuchi, Yoshiyuki Kuwatani, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“Molecular Tweezers Composed of Dibenzocyclooctatetraene Units;Synthesis, Properties, and Substituent
Effects of Binding Abilities”
TMU/SNU Joint Seminar on Nano-Science and Related Topics (2008. 2, Hachioji)
04. Mika Imamura, Akane Mawatari, Kazumi Nakao, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“Synthesis and Properties of Giant Cyclic Oligothiophenes Composed of Thiophenes, Acethylenes, and
Ethylenes”
TMU/SNU Joint Seminar on Nano-Science and Related Topics (2008. 2, Hachioji)
05. 江野澤英穂、小林雄介、西長 亨、伊与田正彦
「両親媒性 TTF-4,5-ジアミド誘導体の合成とナノファイバー形成」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
06. 磯村英吾、江野澤英穂、西長 亨、伊与田正彦
「長鎖アルキルチオ基を有する4,5-ビス(2-ピリジルエチニル)TTF及びその銅錯体のナノ構造と電子
物性」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
07. 西内智彦、桑谷善之、西長 亨、伊与田正彦
「ピンセット型ホスト分子の合成と動的包接能」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
08. 大前武士、西長 亨、伊与田正彦
「中央に平面性シクロオクタテトラエン構造をジチエノチオフェン二量体の合成と性質」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
09. 山川 純、西長 亨、伊与田正彦、鎌田賢司
「長鎖アルコキシ基を有するトリフェニレン誘導体の合成とナノ構造」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
10. 遠藤貴範、西長 亨、伊与田正彦
「長鎖嵩高い置換基を持つ3,4-ジオキシチオフェンオリゴマーの合成と性質」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
11. 今村弥佳、田町知也、中尾香積、西長 亨、伊与田正彦
「シクロ[12](3,4-ジブチル-2,5-チエニレン-エチニレン)の合成」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
12. 藤井美香、西長 亨、伊与田正彦
「チオフェンとピロールからなる有機半導体の合成とFET特性」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
13. 本名陽平、江野澤英穂、西長 亨、伊与田正彦
「長いアルキルチオ基を有するbi-TTF誘導体の合成と導電物性」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
14. 田中慶太、西長 亨、伊与田正彦
「チエニレン、エチニレン、ビニレンオリゴマーのドナー特性」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
15. 成田智幸、大前武士、山川 純、江野澤英穂、西長
「新規オリゴチオフェン三量体の合成と性質」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
2-20
亨、伊与田正彦
16. 舘野将輝、西長 亨、小松紘一、伊与田正彦
「両端をビシクロ[2.2.2]オクテン骨格で保護したチオフェン4量体の合成と性質」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
17. 石本祥平、磯村英吾、江野澤英穂、西長 亨、伊与田正彦
「4,5-ビス(アルキルチオ)テトラチアフルバレン-4’-アミドの合成とナノ構造」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
18. 宮田敏彦、西長 亨、伊与田正彦
「4 チオフェン、ピロール、フェニル基を組み合わせた新規有機半導体の合成」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
19. 高瀬雅祥、Klaus Müllen
「複数の内部窒素を有する多環式複素環化合物の合成と物性」
日本化学会第88春季年会(2008. 3, 東京)
20. 伊与田正彦
「有機分子を重ねてつくるナノワイヤー」
液晶化学研究会シンポジウム (2008. 6, 東京)
21. 伊与田正彦
「有機πドナーに基づく新規フォトクロミック系の構築と機能」
特定領域「フォトクロミズム」シンポジウム (2008. 6, 東京)
22. Masahiko Iyoda
“Electroactive Supramolecular Architectures Based on TTF Oligomers”
23rd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur(2008. 6、Moscow)
23. Eigo Isomura, Hideo Enozawa, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“Synthesis, Nanostructures and Electronic Properties of 4,5-Bis(2-pyridyl-ethynyl)TTF and its Metal
Complexes Bearing Long Alkylthio Groups”
23rd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur(2008. 6、Moscow)
24. Takeshi Ohmae, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“A Planar Sulfur-Bridged Cyclic Tetrathiophene Bearing an Antiaromatic Cyclooctatetraene Ring”
23rd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur(2008. 6、Moscow)
25. Masahiko Iyoda
“Multi-Functional π-Conjugated Giant Thienylene-Acetylene-Ethylene Macrocycles“
The 8th International Symposium on Functional π-Electron Systems (Fπ8)(2008. 7、Graz)
26. Tomohiko Nishiuchi, Yoshiyuki Kuwatani, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
“Enhanced Thermochromism in Host-Guest Complexes of Dynamic Molecular Tweezers“
The 8th International Symposium on Functional π-Electron Systems (Fπ8)(2008. 7、Graz)
27. Jun Yamakawa, Tohru Nishinaga, Kenji Kamata, Masahiko Iyoda
“Nanostructural Materials Based on Hexadodecyloxynonaphenylene“
The 8th International Symposium on Functional π-Electron Systems (Fπ8)(2008. 7、Graz)
28. Masayoshi Takase, Klaus Müllen
“Synthesis and Characterization of Nitrogen-containing Polycyclic Heterocycles“
The 8th International Symposium on Functional π-Electron Systems (Fπ8)(2008. 7、Graz)
29. 大前武士、西長 亨、伊与田正彦
「中央に平面性シクロオクタテトラエン構造を有する環状チオフェン4量体の合成と性質」
2-21
日本化学会第2回関東支部大会 (2008.9,桐生)
30. 山川 純、西長 亨、鎌田賢司、伊与田正彦
「長鎖アルコキシ基を有するノナフェニレンのナノ構造と超分子物性」
日本化学会第2回関東支部大会 (2008.9,桐生)
31. 藤井美香、西長 亨、伊与田正彦
「FET用有機半導体を指向した新規チオフェン‐ピロールオリゴマーの合成」
日本化学会第2回関東支部大会 (2008.9,桐生)
32. 本名陽平、江野澤英穂、西長 亨、伊与田正彦
「長鎖アルキル基を有するbi-TTF誘導体の多様なモルフォロジーと導電特性」
日本化学会第2回関東支部大会 (2008.9,桐生)
33. 磯村英吾、江野澤英穂、西長亨、伊与田正彦
「4,5-ビス(2-ピリジルエチニル)TTF誘導体及びその金属錯体の合成と性質」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
34. 西内智彦、桑谷善之、西長亨、伊与田正彦
「動的分子ピンセットの置換基効果とサーモクロミズム」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
35. 舘野将輝、西長 亨、高瀬雅祥、小松紘一、伊与田正彦
「両端をビシクロ[2.2.2]オクテン骨格で保護したオリゴチオフェンラジカルカチオン塩の性質」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
36. 石本祥平、江野澤英穂、小林雄介、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「長鎖アルキルチオ基を有するTTF-4,5-ジアミド誘導体からなるナノ構造」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
37. 成田智幸、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「星形オリゴチオフェンの合成と性質」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
38. 宮田敏彦、西長 亨、高瀬雅祥、伊与田正彦
「チオフェン、ピロール、フェニル基を組み合わせたπ共役系分子のクロミズム」
第19回基礎有機化学討論会 (2008. 10,吹田)
39. Masahiko Iyoda
“Functional Nanoscopic and Mesoscopic Architectures of Self-Assembled Organic π-Donors”
The 7th Korean Conference on Innovative Science and Technology(2008. 10, Seoul)
40. 山川 純、花井美実、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「ジヨードトリフェニレン誘導体から得られる特異なナノ構造」
第 11 回ヨウ素学会シンポジウム (2008. 11,千葉)
41. Masahiko Iyoda
“Supramolecular Structures and Unique Properties of Organic π-Donors”
Workshop on Information, Nano and Photonics Technology 2008 (2008. 11,神戸)
42. 伊与田正彦
「有機π電子系を用いるナノ集積体の構築」
第2回有機π電子系シンポジウム(2008. 12,宮島)
43. 藤井美香、西長
亨、高瀬雅祥、伊与田正彦
2-22
「チオフェンとピロールからなるπ共役オリゴマーのカチオン種の性質」
第2回有機π電子系シンポジウム(2008. 12,宮島)
44. 田中慶太、杉林 瞬、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「π拡張チオフェン環状6量体及び9量体の合成と性質」
第2回有機π電子系シンポジウム(2008. 12,宮島)
45. 大前武士、西長 亨、伊与田正彦
「ケイ素、硫黄で架橋された環状オリゴチオフェン 4 量体の構造と物性」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
46. 磯村英吾・江野澤英穂・西長 亨・伊与田正彦
「4,5-ビス(2-ピリジルエチニル)TTF を配位子に持つ両親媒性の金属錯体によるナノ構造体の形成
とその物性」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
47. 藤井美香、西長 亨、高瀬雅祥、伊与田正彦
「チオフェンとピロールからなる π 共役オリゴマーのカチオン種の性質」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
48. 本名陽平、江野澤英穂、西長 亨、伊與田正彦
「長鎖アルキル基を有する bi-TTF 誘導体のモルフォロジーと導電性能」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
49. 田中慶太、杉林 瞬、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田 正彦
「チエニルアセチレン環状6量体及びその関連化合物の合成と性質」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
50. 舘野将輝、西長 亨、高瀬雅祥、小松紘一、伊与田正彦
「両端をビシクロ[2.2.2]オクテン骨格で保護したオリゴチオフェン ラジカルカチオン塩の分子間
相互作用」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
51. 石本祥平、江野澤英穂、小林雄介、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「長鎖アルキルチオ基を有する TTF-4,5-ジアミド誘導体の示す多様なクロミズム」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
52. 成田智幸、高瀬雅祥、西長 亨、伊与田正彦
「ケイ素星形オリゴチオフェンのソルバトクロミズム」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
53. 宮田敏彦、西長 亨、高瀬雅祥、伊与田正彦
「ピロール、フェニル基を組み合わせた π 共役系分子のクロミズム」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008. 12,八王子)
54. 伊与田正彦
「有機π電子系を用いるナノサイズの分子導線とリングの構築」
岩手マイスター育成事業講演会(2008. 12,岩手)
55. 伊与田正彦
「有機π電子系の作る超分子構造とナノ集積体」
第4回機能性分子シンポジウム(2008. 12,筑波)
2-23
有機合成化学研究室
本研究室では,有機合成化学、構造有機化学および物理有機化学を基盤として,新規な高周期典型
元素化合物の合成,構造と性質に関する研究と,高周期典型元素化合物を用いた新規有機合成反応の
開発に関する研究を行っている。今年度の主な研究内容は以下の通りである。
(1) <飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルの合成と錯形成> 分子修飾の足がかりとなる置換基
を有する飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルを合成し,その分子構造を X 線結晶構造解析に
より明らかにした。また,その酸化還元挙動を CV 法により明らかにすると共に,銀イオンとの
錯形成を検討した。この研究は,適度に分子の柔軟性を抑制した高周期クラウンエーテルによる
選択的錯形成を目指した研究の一部であり,この研究により分子修飾の方法論を確立した。
(2) <ジスルフィド結合で架橋した環状チオフェンオリゴマーの合成> ブタジインを出発原料とし
てチオフェン骨格を有するチタノセンジチオレン錯体の合成に成功し、更に酸化することによっ
て新規なジスルフィド結合で架橋した環状チオフェン三量体と五量体を合成することができた。
また、これらの結晶構造をX線結晶構造解析で明らかにすると共に、各種NMR測定により分子
のコンホメーション解析を検討した。
(3) <光学活性リガンドを有する高配位カルコゲン化合物の合成> 4配位カルコゲン化合物の中心
原子上のキラリティーについて検討するため,光学活性な 2,2’-ジヨードビナフチルをジリチオ
化し、4塩化テルルとの反応により対応するテルランを、またテルル粉末と作用させることによ
りビナフトテルロフェンをそれぞれ合成した。両者の CD スペクトル測定を行ったところ、それ
ぞれコットン効果が現れ、その符号と波長領域が一致することが分かった。このことからこのコ
ットン効果がビナフチル基由来であることがわかった。またビナフトテルロフェンのテルル原子
上をフェニル化したテルロニウム塩誘導体を合成し、その温度可変 NMR から、ビナフチル基のフ
リッピングが NMR のタイムスケールよりかなり遅い速度で進行していることを明らかにした。
(4) <プロパルギルまたはアリルカルコゲニドを用いた[3+2]環化付加反応> 四塩化スズ存在下、
メシチルプロパルギルカルコゲニドとグリオキシル酸エチルとの反応を検討したところ、[3+2]
環化付加反応が進行し、2,5-ジヒドロフラン誘導体が生成することがわかった。また、硫黄上に
種々の置換基を有するアリルスルフィドを合成し、 [3+2]環化付加反応を検討した結果、硫黄上
のアルキル基が、1 級、2 級と嵩高くなるとともに、環化体の収率が向上することがわかった。
I.
原著論文
01.
T. Tsuchiya, Y. Okada, T. Shimizu, K. Hirabayashi, N. Kamigata
“Molecular Transformations of Unsaturated Thiacrown Ethers”
J. Org. Chem. 2008, 73, 76-80.
II. 著書、総説等
01.
T. Shimizu
"2.19 Four-membered Rings with Two or More Heteroatoms including Selenium or Tellurium"
Comprehensive Heterocyclic Chemistry III Katritzky, A. R.; Ramsden, C. A.; Scriven, E. F. V.; Taylor, R. J.
K., Eds., Elsevier, Oxford, 2008, Vol.2, 853-874.
III. 学会発表、講演等
01. 相馬崇裕,上方宣政,平林一徳,佐藤総一,清水敏夫
「8‐ジメチルアミノ‐1‐ナフチル基を有するテルロニウムイミドの合成と光学分割」
日本化学会第 88 回春季年会(2008, 3, 東京)
02. 松尾潤一,平林一徳,佐藤総一,清水敏夫
「四塩化スズを用いたアリルカルコゲニドとイミン類との[3+2]環化付加反応」
日本化学会第 88 回春季年会(2008, 3, 東京)
03. 金錦姫,佐藤総一,平林一徳,清水敏夫
「光学活性リガンドを有する高配位テルル化合物の合成とその構造」
日本化学会第 88 回春季年会(2008, 3, 東京)
2-24
04. 小松崎聖,水野冬矢,平林一徳,佐藤総一,清水敏夫
「飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルの合成と錯形成」
日本化学会第 88 回春季年会(2008, 3, 東京)
05. 桑原淳亮,佐藤総一,平林一徳,清水敏夫
「有機テルラニルジカチオンの新規合成法の開拓」
日本化学会第 88 回春季年会(2008, 3, 東京)
06. 小松崎聖,平林一徳,佐藤総一,清水敏夫
「飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルの合成と包接挙動」
第3回ホスト・ゲスト化学シンポジウム(2008, 5, 東京)
07. Toshio Shimizu (Plenary Lecture)
「Synthesis, Structure, and Complexation Behavior of Unsaturated Chalcogenacrown
Ethers」
23nd International Symposium on the Organic Chemistry of Sulfur (ISOCS-23)(2008, 7,
Moscow, Russia)
08. 橋本公瑛,小泉哲夫,小島隆夫,田沼肇,城丸春夫,清水敏夫
「カイラル分子クラスターイオンの移動度」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008, 8, 札幌)
09. 木村慶輔,平林一徳,松尾潤一,佐藤総一,清水敏夫
「Lewis 酸を用いた有機カルコゲン化合物の不飽和結合への付加反応」
日本化学会第二回関東支部大会(2008, 9, 桐生)
10. 小松崎聖,平林一徳,佐藤総一,清水敏夫
「飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルの合成と錯形成能」
日本化学会第二回関東支部大会(2008, 9, 桐生)
11. 金錦姫,佐藤総一,平林一徳,清水敏夫
「ビナフチルリガンドを有する高配位テルル化合物の合成とその動的挙動」
日本化学会第二回関東支部大会(2008, 9, 桐生)
12. 平林一徳,松尾潤一,木村慶輔,佐藤総一,清水敏夫
「Cycloaddition Reaction of Allyl Chalcogenides with Imines(アリルカルコゲニドとイミ
ン類との環化付加反応)」
第 55 回有機金属化学討論会(2008, 9, 大阪)
13. 橋本公瑛,小泉哲夫,小島隆夫,田沼肇,城丸春夫,清水敏夫
「カイラル分子クラスターイオンの混合気体中の移動度」
日本物理学会 2008 年秋季大会(2008, 9, 盛岡)
14. 小松崎聖・平林一徳・佐藤総一・清水敏夫
「飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルの合成および錯形成挙動」
第35回有機典型元素化学討論会(2008, 12, 東京)
15. 金錦姫・佐藤総一・平林一徳・清水敏夫
「ビナフチルリガンドを有する有機テルル化合物の合成とその動的挙動」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008, 12, 東京)
16. 木村慶輔・平林一徳・佐藤総一・清水敏夫
「塩化鉄(III)を用いたジスルフィドとアクリル酸エステルとの反応」
2-25
第35回有機典型元素化学討論会(2008, 12, 東京)
17. 桑原淳亮・佐藤総一・平林一徳・清水敏夫
「有機テルラニルジカチオンの新規合成法の開拓」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008, 12, 東京)
18. 新野誠・長谷川浩二・平林一徳・佐藤総一・清水敏夫
「16族元素混合系クラウンエーテルの合成と反応」
第 35 回有機典型元素化学討論会(2008, 12, 東京)
2-26
有機構造生物化学研究室
生体高分子(蛋白質や核酸など)が生物機能を発現する分子機構は、これらの分子の高次構造と密
接な関連がある。生体高分子の立体構造を高分解能で得る手段としては X 線結晶解析法と核磁気共鳴
(NMR)法が知られているが、NMR によって得られる溶液中の構造情報、特に運動性や構造多形性など
の性質は、詳細な分子機能の理解のために非常に重要であることが多い。また、複数のドメインから
構築されている蛋白質の高次構造は(ドメイン間の弱い相互作用が高次構造形成に重要なため)X 線
結晶解析では解析できず,NMR によってのみ解析可能であるという議論がある。一方で方法論的な制
約から、NMR を用いた詳細な解析が可能な生体高分子の分子量には上限があり、例えば分子量 50K を
超えるような高分子量蛋白質や蛋白質複合体の解析を行うためには、さらなる方法論的な研究を行っ
ていく必要がある。多くの蛋白質が他の蛋白質や核酸などと相互作用し、言わば「超分子複合体」を
形成して機能を発揮していることを考えると、高分子量蛋白質や蛋白質複合体に適用可能な NMR 測定
法を確立することは非常に重要であるといえる。また、重要な生物活性を持っていても,常温で不安
定であったり,溶解度が低かったりして,従来は高次構造・機能解析が困難であった試料に対しても、
NMR 法はいっそうの手法的改良が希求されている。当研究室では、これらの溶液 NMR 法のフロンティ
ア領域に挑戦し、21 世紀の生命科学研究、環境研究、あるいは高分子化合物の物性研究に貢献できる
研究を進めていく。
当研究室ではまた、生きた細胞や生物個体の中での蛋白質や核酸などの分子動態を直接観測するた
めの研究も行っている。NMR 法は、生体に対する非侵襲性が高く、不透明な試料の内部についても観
測可能であることから、このような「生体高分子試料のその場解析」に適している。従来は単離・精
製した試料に用いられてきた NMR を生きている細胞に適用する方法(In-Cell NMR 法)に注目し、生
細胞中の蛋白質の立体構造とその変化、翻訳後修飾、相互作用などの直接観測法の確立を目指し研究
を行っている。
以下に主な研究テーマを記す。
(1)NMR を用いた高分子量蛋白質、蛋白質複合体の解析法の研究
高分子量蛋白質の NMR 解析の際には、回転相関時間の増大に伴うシグナル強度の低下と、シグナル
のオーバーラップの問題を解決する必要がある。近年の方法論的な進歩によって 10 年前は 20kDa 程度
であった NMR の「分子量の壁」が、現在では大きく引き上げられつつある。当研究室では、さらに高
分子量の蛋白質、蛋白質複合体の NMR による詳細な解析を目指して、①蛋白質の選択的安定同位体標
識法の研究、②NMR 測定法の研究、③データ解析法や高次構造計算法の研究の 2 つの視点から、高分
子量蛋白質の NMR が抱えている問題を総合的に解決することに取り組んでいる。
(2)In-Cell NMR を用いた蛋白質の細胞内動態の解析
In-Cell NMR 法には、①生細胞におけるターゲット蛋白質の特異的発現誘導と安定同位体標識、②
NMR 測定の感度増大の 2 つの要素技術の確立が必須である。当研究室では、既に生きた大腸菌中の蛋
白質の詳細な NMR 解析に成功しているが、今後はさらにこの手法を高度化することで、様々な蛋白質
に普遍的に適用可能な「in vivo 構造生物学」とでも言うべき新しい学問分野の開拓を目指す。
(3)動的な生体高分子複合体の構造解析
生体反応を担う多くの因子は分子認識が曖昧で、かつその相互作用は弱く、結合と解離を繰り返す。
これらの因子が複数集積することによって高い反応特異性を発揮し、また複数の因子の集積であるが
ゆえに、複雑な調節が可能となっている。このように動的で複雑な生体高分子複合体の溶液状態での
構造解析を NMR を用いて行う。またそのために必要な試料調製法、測定法の開発を行う。
(4)NMR を用いた膜蛋白質の解析法の研究
細胞は細胞膜を通して非常に洗練された物質と情報のやりとりを行っている。細胞膜上に存在する
多数の「膜蛋白質」がこの機能を担っているが、構造生物学的アプローチからの解析は未だ十分とは
言えない。当研究室では、ミトコンドリア膜を通じた鉄関連物質の輸送に関与している ABC 輸送体膜
蛋白質等に注目し解析を行っている。主として生物工学的、蛋白質化学的なアプローチと、NMR の方
法論的なアプローチから、膜蛋白質の分子機能発現のメカニズムに迫る。
I.原著論文
01. T. Terada, D. Satoh, T. Mikawa, Y. Ito & K. Shimizu
“Understanding the roles of amino acid residues in tertiary structure formation of chignolin by using
2-27
molecular dynamics simulation.”
Proteins 73, 621-631 (2008)
02. D. Sakakibara, A. Sasaki, T. Ikeya, J. Hamatsu, T. Hanashima, M. Mishima, M, Yoshimasu, N. Hayashi, T.
Mikawa, M. Wälchli, B. O. Smith, M. Shirakawa, P. Güntert & Y. Ito
“Protein structure determination in living cells by in-cell NMR spectroscopy”
Nature 458, 102-105 (2009)
03. K. Inomata, A. Ohno, H. Tochio, S. Isogai, T. Tenno, I. Nakase, T. Takeuchi, S. Futaki, Y. Ito, H. Hiroaki &
Masahiro Shirakawa
“High-resolution multi-dimensional NMR spectroscopy of proteins in human cells”
Nature 458, 106-109 (2009)
II.著書、総説等
01.
前崎綾子・三島正規・箱嶋敏雄
「微小管ダイナミクスを制御する蛋白質の構造研究」蛋白質核酸酵素 2008 年 2 月号
III.学会発表、講演等
01. 三島正規
「化学の言葉で語る分子生物学の最先端」
首都大学東京オープンユニバーシティ
(南大沢、2008 年 5 月 13 日、20 日、27 日、6 月 3 日)
02. 永井義崇、広瀬進、白川昌宏、伊藤隆、三島正規
「転写コアクチベーターMBF1 の機能構造解析」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(船堀、2008 年 6 月 10~12 日)
03. 古板恭子、Jee JunGoo、深田はるみ、三島正規、児嶋長次郎
「コレステロール代謝制御因子 OSBP の小胞体局在機構の構造的基盤」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(船堀、2008 年 6 月 10~12 日)
04. 佐藤明子、永井義崇、渡辺拓実、上田雅美、牧泰史、伊藤隆、和田明、三島正規
「大腸菌リボソーム休眠促進因子 HPF の構造解析」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(船堀、2008 年 6 月 10~12 日)
05. 伊藤 隆、榊原大介、佐々木敦子、池谷鉄兵、浜津順平、三島正規、美川 務、Markus Wälchli、
Brian Smith、白川昌宏、Peter Güntert
「Investigating protein three-dimensional structures inside living cells by in-cell NMR spectroscopy」
XXIIIth ICMRBS (2008 年 8 月 24~29 日、San Diego、USA)
06. 重光佳基、土江祐介、三島正規、Daniel Nietlispach、Markus Wälchli、伊藤 隆
「Applications of nonlinear sampling scheme to four dimensional tripleresonance NMR spectroscopy」
XXIIIth ICMRBS (2008 年 8 月 24~29 日、San Diego、USA)
07. 浜津順平、岩崎亜衣、花島知美、榊原大介、佐々木敦子(首都大)、林
三島正規、伊藤 隆
「Heteronuclear multi-dimensional NMR of proteins overexpressed in cells」
XXIIIth ICMRBS (2008 年 8 月 24~29 日、San Diego、USA)
宣宏(藤田保衛大)、
08. 重光佳基、土江祐介、三島正規、Daniel Nietlispach(英ケンブリッジ大)、Markus Wälchli、伊藤
隆
「非線形サンプリング法を用いた迅速な異種核 4 次元 NMR 測定法の有用性の検証」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
2-28
09. 浜津順平、岩崎亜衣、花島知美、榊原大介、佐々木敦子、林 宣宏、三島正規、伊藤
「異種核多次元 NMR による細胞内大量発現蛋白質の解析」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
10. 伊藤 隆、榊原大介、佐々木敦子、池谷鉄兵、浜津順平、三島正規、美川
Brian Smith、白川昌宏、Peter Güntert
「In-cell NMR による細胞内蛋白質の立体構造解析」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
隆
務、Markus Wälchli、
11. 佐藤明子、永井義崇、渡辺拓実、上田雅美、牧泰史、伊藤隆、和田明、三島正規
「大腸菌リボソームの休眠促進因子 HPF の立体構造解析」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
12. 永井義崇、広瀬進、白川昌宏、伊藤隆、三島正規
「転写コアクチベーターMBF1 が形成する複合体の溶液構造の解析」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
13. 永江峰幸、井上仁、美川務、三島正規、柴田武彦、伊藤隆
「異種核多次元 NMR 法による高度高熱菌 RecO 蛋白質の高次構造解析」
第 47 回 NMR 討論会(つくば、2008 年 11 月 12~14 日)
14. 金場哲平、森智行、前崎綾子、伊藤隆、箱嶋敏雄、三島正規
「EB1 の構造解析」
第 46 回 日本生物物理学会(福岡、2008 年 12 月 3-5 日)
15. 岡本美奈、林こころ、須藤雄気、Jee Jun Goo、三島正規、原秀之、加茂直樹、児嶋長次郎
「ファラオニストランスデューサータンパク質 pHtrII のリンカー領域に見出されたヘリックス構
造」、
第 46 回 日本生物物理学会(福岡、2008 年 12 月 3-5 日)
16. 重光佳基、土江祐介、三島正規、Daniel Nietlispach、Markus Wälchli、伊藤 隆
「非線形サンプリング法を用いた迅速な異種核 4 次元 NMR 測定法の有用性の検証」
第 46 回 日本生物物理学会(福岡、2008 年 12 月 3-5 日)
17. 浜津順平、榊原大介、佐々木敦子、池谷鉄兵、三島正規、美川
Smith、白川昌宏、Peter Güntert、伊藤 隆
「In-Cell NMR 法による生細胞内蛋白質の高次構造解析」
第 46 回 日本生物物理学会(福岡、2008 年 12 月 3-5 日)
務、Markus Wälchli、Brian O.
18. 永江峰幸、井上仁、美川務、三島正規、柴田武彦、伊藤隆
「高度高熱菌 RecO 蛋白質の高次構造解析」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
19. 伊藤 隆、榊原大介、佐々木敦子、池谷鉄兵、浜津順平、三島正規、美川 務、Markus Wälchli、
Brian O. Smith、白川昌宏、Peter Güntert
「Investigating protein three-dimensional structures inside living cells by in-cell NMR spectroscopy」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
20. 浜津順平、岩崎亜衣、花島知美、榊原大介、佐々木敦子、林宣宏、三島正規、伊藤隆
「異種核多次元 NMR による細胞内大量発現蛋白質の解析」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
2-29
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
21. 古板恭子、Jee JunGoo、深田はるみ、三島正規、児嶋長次郎
「ステロールセンサータンパク質 OSBP の小胞体局在機構」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
22. 永井義崇、広瀬進、白川昌宏、伊藤隆、三島正規
「転写コアクチベーターMBF1 が形成する複合体の構造解析」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
23. 佐藤明子、永井義崇、渡辺拓実、上田雅美、牧泰史、伊藤隆、和田明、三島正規
「大腸菌リボソームの休眠を促進する蛋白質 HPF の構造解析」
第31回日本分子生物学会年会第81回日本生化学会大会合同年会
(神戸、2008 年 12 月 9~12 日)
24. 三島正規
「細胞骨格を制御する蛋白質複合体の NMR 解析」
大阪大学蛋白質研究所セミナー 溶液 NMR の方法論の新展開と生体分子解析への応用
(吹田、2009 年 3 月 5~6 日)
25. 安西高廣、小原正人、三島正規、Tame Jeremy R.H.、伊藤 隆
「大腸菌走化性蛋白質 Tar の NMR による構造生物学的解析」
日本農芸化学会 2009 年度大会
(福岡、2009 年 3 月 27~29 日)
2-30
生物化学研究室
生物化学研究室では、さまざまな立場や方向から行われている生命科学研究の一環として、生体を構
成するタンパク質分子のダイナミクスとその反応を基礎にして、細胞の基本的な働きを支える「機能
情報ネットワーク」を解き明かすための研究を進めている。研究室の最大の特徴は、生物が示すさま
ざまな現象を担っている「生体のマイクロマシーン」であるタンパク質分子を二次元電気泳動法や多次
元液体クロマトグラフィー、質量分析法などを用いて高感度で包括的に解析する「プロテオーム研究」
で、この分野の研究では国内外で最先端の評価を受けている。「プロテオーム」とは、ある条件化で機
能している遺伝子が作るタンパク質全体のことで、その構成と相互作用のダイナミクスを時系列に添
って包括的に解析していく方法論が「プロテオーム解析法」である。20 世紀末から 21 世紀にかけて、
ヒトをはじめとする各種生物の設計図といえるゲノム情報の全貌が次々に明らかにされ、「生物はいか
にして生命の営みを行っているか」という生命科学の最も基本的な問題に対する挑戦が「ポストゲノム
研究」として世界的な規模で始まっているが、その中心として期待されるのがプロテオーム研究であ
る。生物化学研究室は、プロテオーム研究または「プロテオミクス」と呼ばれる新しい生命科学の領
域で、最新の質量分析法と情報処理技術を駆使した世界最先端のタンパク質解析技術を開発している。
さらに最近では、この技術を基礎にして、最近特に注目を浴びている低分子の機能性 RNA とタンパク
質の複合体を解析するための最先端技術の開発を進めている。また、これらの方法を生化学や分子生
物学、細胞生物学の方法と組み合わせることで、細胞の基本的な働きとその異常を、タンパク質や機
能性 RNA を中心とする生体分子の相互作用の結果として「分子の言葉」で理解することを目標とした研
究を進めている。
(1)タンパク質と低分子 RNA の発現プロファイルと相互作用解析のためのプロテオミクスの新技術
開発。上記の研究を進める目的で、最新のバイオテクノロジーやゲノム/プロテオーム情報処理
技術を融合した基礎技術の開発を行っている。現状では、細胞や組織に存在する数千種類のタン
パク質をフェムトモル(10-15 モル)レベルの領域で高速に解析できるようになっている。また、
この技術を基礎にして、最近の研究で細胞の機能制御に重要な役割をもつことが明らかになった
低分子 RNA とタンパク質の複合体を解析するための方法論の開発を進めている。
(2)胚性幹細胞(ES 細胞)の分化調節機能に関する機能プロテオミクス研究。基礎生物学の領域だ
けでなく、再生医療などへの応用でも注目される ES 細胞が多分化能を維持したまま増殖し、刺激
によって特定の細胞系譜に分化する仕組みを、プロテオミクスと細胞生物学の最新技術によって
解析している。
(3)脳神経系の情報伝達機構についての研究。神経細胞をはじめとするさまざまな細胞が、環境変
化に応答して情報を伝達する「シグナル伝達ネットワーク」の実態を、細胞運動を調節するタン
パク質ネットワークの解析に焦点をあてて、プロテオミクスや遺伝子工学、細胞工学などの方法
によって解析している。
(4)タンパク質の翻訳後修飾についての研究。遺伝情報にしたがって細胞内で合成されたタンパク
質は、「プロセシング」と呼ばれるポリペプチド鎖の切断や、糖鎖や脂肪酸の付加、リン酸化な
どの「翻訳後修飾」によって細胞内での機能が調節されている。生物化学研究室では、ゲノム解
析の完了した線虫やマウスなどをモデル生物として、タンパク質の翻訳後修飾の実態を最先端の
プロテオミクス技術によって大規模に解析することで、ゲノムとプロテオーム、生命現象との関
わりを明らかにするための研究を進めている。
I. 原著論文
01. Matsunaga K, Saitoh T, Tabata K, Omori H, Satoh T, Maejima I, Shirahama-Noda K, Ichimura T, Isobe T,
Akira S, Noda T, Yoshimori T.
“Two Beclin 1-binding proteins, Atg14L and Rubicon, reciprocally regulate autophagy at different stages."
Nat Cell Biol. in press
02. Nakayama H, Akiyama M, Taoka M, Yamauchi Y, Nobe Y, Ishikawa H, Takahashi N, Isobe T.
“Ariadne: a database search engine for identification and chemical analysis of RNA using tandem mass
spectrometry data.”
Nucleic Acids Res. in press
2-31
03. Izumikawa K, Yanagida M, Hayano T, Tachikawa H, Komatsu W, Shimamoto A, Futami K, Furuichi Y,
Shinkawa T, Yamauchi Y, Isobe T, Takahashi N.
“Association of human DNA helicase RecQ5beta with RNA polymerase II and its possible role in transcription.”
Biochem J., 413, 505-516 (2008)
04. Ito T, Watanabe H, Yamamichi N, Kondo S, Tando T, Haraguchi T, Mizutani T, Sakurai K, Fujita S, Izumi T,
Isobe T, Iba H.
“Brm transactivates the telomerase reverse transcriptase (TERT) gene and modulates the splicing patterns of its
transcripts in concert with p54(nrb).”
Biochem J., 411, 201-209 (2008)
05. Hayano T, Yamauchi Y, Asano K, Tsujimura T, Hashimoto S, Isobe T, Takahashi. N.
”Automated SPR-LC-MS/MS system for protein interaction analysis.”
J. Proteome Res., 7, 4183-4190 (2008).
II. 著書、総説等
(総説)
01. Nagano K, Yoshida Y, Isobe T.
“Cell surface Biomarkers of Embryonic Stem Cells.”
Proteomics, 8, 4025-4035 (2008).
02. Kaji H, Isobe T.
“Liquid Chromatography/Mass Spectrometry (LC/MS)-based Glycoproteomics Technologies for Cancer
Biomarker Discovery.”
Clinical Proteomics DOI 10.1007/sI2014-008-9004-1 (2008).
III.
学会発表、講演等
01. 井汲真希 田岡万悟 山内芳雄 延優子 中山洋 礒辺俊明
「リボヌクレオプロテオミクス:低分子 RNA 質量分析法の開発に向けた基礎検討」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(2008.6、東京)
02. 田岡万悟 山内芳雄 中山洋 延優子 石川英明 高橋信弘 礒辺俊明
「リボヌクレオプロテオミクスのための低分子 RNA 質量分析法の開発」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(2008.6、東京)
03. 吉田陽子 鷲田元久 新川高志 谷知美 山内芳雄 礒辺俊明
「代謝標識法を用いたマウス ES 細胞クロマチン結合タンパク質の大規模プロテオーム解析」
第 8 回日本蛋白質科学会年会(2008.6、東京)
04. Yoshikawa H, Kawasaki M, Komatsu W, Yanagida M, Hayano T, Izumikawa K, Ishikawa H, Shinkawa T,
Yamauchi Y, Isobe T, Takahashi N.
“Proteomic analysis of proteins associated with splicing factor-2 associated protein p32 revealed its possible
involvement in human ribosome biogenesis.”
2nd Pacific Rim International Conference on Protein Science (PRICPS) and 5th Asian Oceania Human Proteome
Orgnization (AOHUPO) (2008.6, Cairns, Australia)
05. 田岡万悟(招待講演)
「リボヌクレオプロテオミクス研究のためのプラットフォーム開発」
日本ヒトプロテオーム機構第6回大会(2008.7、大阪)
06. 梶裕之 礒辺俊明 成松久
「腫瘍バイオマーカー探索のためのグライコプロテオーム解析法」
日本ヒトプロテオーム機構第6回大会(2008.7、大阪)
07. Nakayama H, Taoka M, Yamauchi Y, Akiyama M, Ishikawa H, Takahashi N, Isobe T.
“A computational tool for RNA identification using tandem mass spectrometry data.”
2-32
Thirteenth Annual Meeting of the RNA Society (2008.8, Berlin, Germany)
08. Isobe T.(招待講演)
“Development of RNA Mass Spectrometry for Ribonucleoproteomic Analysis.”
MPSA 2008 (17th International Meeting of Methods in Protein Structure) Preconference Symposium (2008.8
Sapporo, Japan)
09. 石川英明 吉川治孝 照喜名悟朗 泉川桂一 礒辺俊明 高橋信弘
「40S リボソームサブユニット核外輸送に関する解析」
BMB 2008, 第 31 回日本分子生物学会・第 81 回日本生化学会合同大会(2008.12、神戸)
2-33
物性物理化学研究室
私たちが利用している物質(固体)の性質とは、物質を作る原子や分子一個の性質の単なる足し合
わせでなく、原子や分子が多数集まってはじめて現れるものです。最近,注目されている超伝導、い
ろいろなタイプの磁性、光物性などの性質も、物質特有の性質です。このような物性と物質を構成し
ている個々の原子や分子の関連性を解明できれば、これまで明らかにされている合成や物質変換の技
術を駆使することにより、思いのままに目的とする物性を示す物質を手にすることが可能となります。
また、配列や組み合わせを制御することにより、これまでの物質にはないような新しい物性やいくつ
かの性質が組み合わさった複合物性を示す物質を作ることも夢ではありません。本研究室では,新規
物性や複合物性を示す物質の開発を目的として研究を行っています。
(1)新しいタイプの有機超伝導体の開発
有機超伝導体は、分子を修飾することにより、多種多様なものを作ることが可能です。また、光
や磁場などに応答する官能基を導入することにより、光や磁場などに応答する複合機能性を示す有機
超伝導体を作ることも可能と考えられます。そこで、世界ではじめて非対称な分子からなる有機超伝
導体を開発した実績をもとに、従来の設計指針に固執せず、新たな視点から、新しい分子骨格を有す
る超伝導体や光や磁場などに応答する超伝導体などの開発を進めました。その結果、非対称ドナー分
子 DMET に引き続き、TTF の分子骨格を持たない有機分子 BDA-TTP と DODHT 分子から超伝導体を開発す
ることに成功しました。特に、異方的に圧力を加えることで、構造を異方的に変化させ、超伝導が発
現する圧力や超伝導転移温度を変化させる試みも行っています。
(2)分子性磁性物質の物性探索
環状チアジルラジカルは、有機と無機、分子とポリマーの境界上に位置するとでもいうべき、非
常に特異な性質を持っています。 化学的安定性と強い分子間相互作用という、半ば相反する性質を持
ち合わせ、結晶中では短い S…S あるいは S…N 原子間接触により、多次元的な結晶構造をしばしば見
せます。 我々は、これまでの研究により、室温磁気双安定性、光誘起相転移、有機強磁性、分子間強
磁性的相互作用に関する新規スピン分極機構、 モット絶縁体に対する化学ドーピングと高電気伝導性、
2重融解、電子移動相転移など、さまざまな特性を見出しています。
(3)フラーレン類の分子物性と応用研究
フラーレンには、超伝導、磁性、非線形などの多種多様な物性が出現している C60 系以外、炭素数
が大きい高次フラーレンや中に金属元素を内包する金属フラーレンなどが存在します。これらの系に
おいても新規物性の出現が期待できますが、分子構造すらわかっていないものが多数存在します。特
に、金属内包フラーレンのケージ構造の解明と内包金属の運動や磁気的性質などを明らかにする基礎
的研究を行う一方、フラーレンを用いた機能性物質の開発も行っています。
(4)Chiral な磁性体の構造研究
Chiral な磁性体は、chiral 磁化に伴う巨大非線形磁化率、巨大電気磁気効果、巨大不斉磁気光学効
果、磁化誘起第二光高調波の発生等が期待できます。本研究室では Chiral な磁性体の構造を制御する
ことにより、Chiral な磁性体に特徴的な物性を制御することを目指した研究を行っています。
I.
原著論文
01. H. Ito, T. Ishihara, H. Tanaka, S. Kuroda, T. Suzuki, S. Onari, Y. Tanaka, J. Yamada, K. Kikuchi
“Roles of spin fluctuation and frustration in the superconductivity of β-(BDA-TTP)2X (X=SbF6, AsF6) under
uniaxial compression,”
Phys. Rev. B78, 172506/4 (2008).
02.
W. Fujita, K. Kikuchi, K. Awaga
“Structural Study on a Dimerization Process in an Organic Magnet, BBDTA•InBr4.”
Angew. Chem. Int. Ed. 47, 9480-9483 (2008).
03. M. Mito, M. Fujino, Y. Komorida, H. Deguchi, S. Takagi, W. Fujita, K. Awaga
2-34
“Pressure-induced ferromagnetic to nonmagnetic transition of the thiazyl-based organic ferromagnet
BBDTA•GaCl4.”
J. Phys. Soc. Jpn. 77, 124713/1-6 (2008).
-
04. K. Iketaki, K. Kanai, W. Fujita, K. Awaga, J. Tsutsumi, H. Yoshida, N. Sato, M. Knupfer, Y. Ouchi, K. Seki
“Electronic structure of 1,3,5-trithia-2,4,6-triazapentalenyl on gold”
Chem. Phys. Lett. 451, 58-62 (2008).
05. Yuji Nakayama, Shinichiro Fujiki, Yasuharu Hirado, Hidetsugu Shiozawa, Hiroyoshi Ishii, Tsuneaki
Miyahara, Yutaka Maniwa, Takeshi Kodama, Yoji Achiba, Hiromichi Kataura, Yoshihiro Kubozono,
Masashi Nakatake, Tomohiko
“Photoemission study of electronic structures of fullerene and metallofullerene peapods”
Phisica Status Solidi (b), 245, 2025-2028(2008).
II.
著書、総説等
III.
学会発表、講演等
01.
Wataru Fujita
「Chemical Bonds Formed in Organic Radical Crystals」
TMU/SNU Joint Seminar on Nano-Science and Related Topics(2008.02、八王子)
02.
珠玖良昭、藤田渉、阿波賀邦夫、佐藤治
「チアジアゾール環を有するフェナントロリンを配位子とした錯体の合成とその物性測定」
物質合成研究機関連携事業 第 3 回物質合成シンポジウム(2008.03、福岡)
03.
伊藤学・長岡志保・兒玉健・三宅洋子・鈴木信三・菊地耕一・阿知波洋次
「Pr2@C80 と LaPr@C80 の 13C NMR の研究」
第 34 回フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.3、名古屋)
04.
野村賢司、岡本健太郎、藤田渉、阿波賀邦夫、稲辺保
「伝導電子と局在スピンを併せ持つ[NT]3[GaCl4]1-x[FeCl4]x の非線形伝導と EPR」
日本化学会第 88 春季年会(2008.03、東京)
05.
珠玖良昭、藤田渉、阿波賀邦夫、佐藤治
「チアジアゾール環を有する 1,10-フェナントロリン誘導体を配位子にもつ錯体の合成とその物
性」
日本化学会第 88 春季年会(2008.03、東京)
06.
Wataru Fujita, Koichi Kikuchi
「A Structural Study on the Spin-Gap Formation Processes in Organic Radical Crystals」
IUCr2008 Satellite Meeting ‘Molecular Crystals Exhibiting Exotic Functions’(2008.08)
07. Yoshiaki Shuku, Wataru Fujita, Kunio Awaga, Osamu Sato
「Synthesis, structure and property of first-row transition metal complexes of [1,2,5]thiadiazolo[3,4f][1,10]phenanthroline ligand」
The 11th International Conference on Molecule-based Magnets (ICMM2008), (2008.08, Florence, Italy)
08.
中山崇・井上亮人・横井一馬・鶴岡泰広・兒玉健・阿知波洋次
「吸収スペクトル測定による単層カーボンナノチューブの直径分布の温度依存性」
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.8、東京)
09. 藤田渉, 菊地耕一
「有機磁性分子カチオン-金ハロゲン化物アニオン塩結晶の構造と磁気的性質」
日本物理学会秋季大会(2008.09、盛岡)
10. 藤田渉、菊地耕一
2-35
「金ハロゲン化物アニオンを有する有機カチオンラジカル塩の結晶構造と磁気的性質」
第2回分子科学会(2008.09、福岡)
11.
小島正幸・磯野貴之・兒玉健・藤田渉・菊地耕一・改發敬之・圷広樹・山田順一
「β-(BDA-TTP)2X(X=I3,IBr2)の超伝導臨界圧力の圧力印加方向依存性」
第 2 回分子科学討論会(2008.9、福岡)
12.
兒玉健・三宅洋子・伊藤学・小牧友人・市川岳史・長岡志保・鈴木信三・菊地耕一・
阿知波洋次
「複核金属内包フラーレンの磁気的性質の研究」
第 2 回分子科学討論会(2008.9、福岡)
13.
阿知波洋次・中山崇・高水直子・井上亮人・大西侑気・兒玉健
「カーボンナノチューブの光吸収スペクトル」
第 2 回分子科学討論会(2008.9、福岡)
14.
後藤基・座間優・兒玉健・松本淳・城丸春夫・阿知波洋次・間嶋拓也・田沼肇・
東俊行
「レーザー分光によるフラーレン負イオンの輻射冷却の研究」
第 2 回分子科学討論会(2008.9、福岡)
15. Yoshiaki Shuku, Wataru Fujita, Kunio Awaga, Osamu Sato
「Synthesis, structure and property of transition metal complexes of [1,2,5]thiadiazolo[3,4f][1,10]phenanthroline ligand」
IRTG(MS-NG) The 6th joint seminar University of Muenster - Nagoya University, (2008.09、名古屋)
16. 藤田渉、菊地耕一
「環状チアジルラジカル結晶の磁気的性質」
有機典型元素化学討論会(2008.12、八王子)
2-36
分子集合系物理化学研究室
界面活性剤や脂質等の両親媒性分子がつくる集合体(ミセル・吸着膜・自己組織化膜・ベシクル・
マイクロエマルション・リオトロピック液晶など)やコロイド・高分子・ゲルなど「ソフトマター」
と総称される物質は、生体やわれわれの身近にある食品、薬品、家庭用品等の主要な構成要素となっ
ている。したがってこれらに関する基礎的な研究は極めて重要であり、古くから研究対象とされてい
るが、その構造やダイナミクスの立場から本格的な研究が行われるようになったのは比較的最近のこ
とである。本研究室では、以下の観点からソフトマターの物性を記述する統一的な概念を見出すこと
を目指している。
(1) 集合体の階層構造とダイナミクス
両親媒性分子は水との親和性が正反対の2つの官能基を有しているため、水中では分子同士が一定
の方向に配向し、条件に応じて多様なモルホロジーと機能を持った集合体へと組織化する。これらの
集合体の特徴のひとつは、用いる空間と時間のスケールに応じて、異なる構造とダイナミクスが見え
てくることである。本研究室では、静的・動的光散乱、X線小角散乱(SAXS)、中性子小角散乱(SANS)、
X線小角散乱/ずり応力同時測定(Rheo-SAXS)、小角光散乱/ずり応力同時測定(Rheo-SALS)、光学
顕微鏡観察等の手法を駆使することにより、広範囲の空間および時間スケールにわたって平均構造と
ダイナミクスの両面を調べている。
(2) ソフトマターの理論的研究
コロイド、高分子、液晶、膜、ゲルなどのいわゆる「ソフトマター」と呼ばれる物質を対象とする
研究は、非線形や非平衡科学の新しい問題と密接に関連している。これらの物質に共通する点は、物
質中にメソスコピックな長さのスケールの構造が存在することであり、粗視化された現象論的な物の
見方が重要になる。本研究室では、ソフトマターの構造、相挙動、ダイナミクスについて、解析的手
法や計算機シミュレーションを用いて研究を行なっている。
Ⅰ. 原著論文
01. S. Bulut, J. Hamit, U. Olsson, and T. Kato
“On the Concentration-Induced Growth of Nonionic Wormlike Micelles”
Eur. Phys. J. E, 27, 261-273 (2008).
02. Y. Hirose, S. Komura, and T. Kato
“Adsorption Dynamics in Pickering Emulsions”
Prog. Theor. Phys. 175, 81-92 (2008).
03. Y. Suganuma, N. Urakami, R. Mawatari, S. Komura, K. Nakaya-Yaegashi,
and M. Imai
“Lamellar to Micelle Transition of Nonionic Surfactant Assemblies
Induced by Addition of Colloidal Particles”
J. Chem. Phys. 129, 134903 (10pp), (2008).
04. S. C. Sharma, K. Tsuchiya, K. Sakai, H. Sakai, M. Abe, S. Komura, K.
Sakamoto, and R. Miyahara
“Formation and Characterization of Microemulsions Containing
Polymeric Silicone”
Langmuir 24, 7658-7662 (2008).
05. N. Shimokawa, S. Komura, and D. Andelman
“The Phase Behavior of Mixed Lipid Membranes in Presence of the Rippled Phase”
Eur. Phys. J. E 26, 197-204 (2008).
06. Y. Sakuma, M. Imai, M. Yanagisawa, and S. Komura
“Adhesion of Binary Giant Vesicles Containing Negative Spontaneous
Curvature Lipids Induced by Phase Separation”
2-37
Eur. Phys. J. E 25, 403-413 (2008).
07. S. Komura and N. Shimokawa,
“Dynamical Brazovskii Effect”
Soft Materilas 6, 85-95 (2008).
08. K. Yamada and S. Komura,
“Dynamics of Order-Order Phase Separation”
J. Phys.: Condens. Matter 20, 155107 (10pp) (2008).
09. C.-Y. D. Lu, P. Chen, Y. Ishii, S. Komura, and T. Kato,
“Non-linear Rheology of Lamellar Liquid Crystals”,
Eur. Phys. J. E 25, 91-101 (2008).
10. Y. Nonomura and S. Komura,
“Surface-Activity of Solid Particles with Extremely Rough Surfaces”,
J. Colloid Int. Sci. 317, 501-506 (2008).
11. M. Fujii, N. Hamochi, and T. Kato
“Surface Force of Polystyrene Latex Particles in Aqueous Anionic Amphipathic Solutions”
Jpn. J. Appl. Phys. 47, 6146-6148 (2008).
Ⅱ. 著書、総説等
01. M. Hato, H. Minamikawa, and T. Kato
“Sugar-Based Surfactants with Isoprenoid-type Hydrophobic Chains - Physicochemical and Biophysical Aspects”
in “Sugar-Based Surfactants”, C. C. Ruiz, Ed., 361-412, CRC Press (2008).
Ⅲ. 学会発表、講演等
01. 伊藤 真紀子、小阪 有里子,川端 庸平、加藤 直
「ずり流動場中の温度上昇に伴う非イオン界面活性剤ラメラ/オニオン相転移」
ソフトマター物理 第2回公開シンポジウム(2008. 1, 名古屋)
02. 川端 庸平、松野 晶水、篠田 知明、加藤 直
「ベシクル・紐状ラメラドメイン構造を持つ水和固体ゲル相の形成過程」
ソフトマター物理 第2回公開シンポジウム(2008. 1, 名古屋)
03. 佐久間由香、今井正幸、好村滋行、川勝年洋
「相分離が誘起する二成分べシクルの接着転移」
ソフトマター物理 第2回公開シンポジウム(2008.1, 名古屋)
04. 好村滋行
「ブラゾフスキー効果の動的理論」
ソフトマター物理 第2回公開シンポジウム(2008.1, 名古屋)
05. 菅沼有希子、今井正幸、加藤直、B. Medronho、U. Olsson
「ずり流動場が誘起する多層膜ベシクルの2次元最密充填構造」
ソフトマター物理 第2回公開シンポジウム(2008. 1, 名古屋)
06. 好村滋行
「弾性殻の座屈-ファラーレンからピンポン玉まで-」
信州大学理学部数理・自然情報科学教室談話会(2008.1, 松本)
07. T. Kato
“Structural Transition Induced by Shear Flow and Temperature Variation in the Lamellar Phase of Nonionic
Surfactant/ Water Systems”
International Symposium on Engineering Micro-/Nano-Materials Based on Self-Assembling and SelfOrganization (2008. 3, Tokyo)
2-38
08. S. Komura
“Hydrodynamics in multicomponent biomembranes”
International Workshop on Physical Phenomena in Multi-Component
Membranes (2008.3, Tokyo)
09. Y. Sakuma, M. Imai, S. Komura, and T. Kawakatsu
“Adhesion of binary vesicles containing negative spontaneous curvature ipids”
International Workshop on Physical Phenomena in Multi-Component
Membranes (2008.3, Tokyo)
10. N. Shimokawa and S. Komura
“The phase behavior of mixed lipid membranes in presence of the rippled phase”
International Workshop on Physical Phenomena in Multi-Component
Membranes (2008.3, Tokyo)
11. 下川直史、好村滋行
「棒状マイクロエマルションの凝縮転移」
日本物理学会 第 63 回年次大会(2008.3, 東大阪)
12. 好村滋行、下川直文
「混合脂質膜における固液相分離とリップル相」
日本物理学会 第 63 回年次大会(2008.3, 東大阪)
13. 岩橋 浩之、藤井 政俊、加藤 直
「原子レベルで平坦化した疎水性表面間の表面力」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
14. 伊藤 真紀子、川端 庸平、加藤 直
「非イオン界面活性剤系におけるラメラ/オニオンずり流動場誘起相転移」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
15. 岡 真佐人、川端 庸平、加藤 直
「非イオン界面活性剤系におけるミセル/ラメラ相分離過程の光学顕微鏡観察」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
16. 川端 庸平、松野 晶水、篠田 知明、加藤 直
「ベシクル・紐状ネットワーク構造を持つ界面活性剤水溶液中の水和固体相」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
17. 川端 庸平、松野 晶水、篠田 知明、加藤 直
「光学顕微鏡を用いた水和固体相中のベシクル・紐状ラメラドメインの観察」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
18. 伊勢 恵、藤井 政俊、加藤 直
「Si 基板上へのポリスチレンブラシの作成及び物性評価」
第 88 回日本化学会春季年会(2008. 3, 東京)
19. S. Komura, Y. Hirose, and T. Kato
“Adsorption dynamics in Pickering emulsions”
International Symposium on Non-Equilibrium Soft Matter (2008. 7, Kyoto)
20. K. Yamada and S. Komura
“The dynamics of order-order phase separation”
International Symposium on Non-Equilibrium Soft Matter (2008. 7, Kyoto)
21. Y. Hirose, S. Komura, and T. Kato
2-39
“Adsorption of colloidal particles to interfaces”
International Symposium on Non-Equilibrium Soft Matter (2008. 7, Kyoto)
22. N. Shimokawa and S. Komura
“The phase behavior of mixed lipid membranes in the presence of the
rippled phase”
International Symposium on Non-Equilibrium Soft Matter (2008. 7, Kyoto)
23. M. Fujii, M. Ise, and T. Kato
“Surface Morphology and Optical Properties of Graft Polystyrene Layers”
International Symposium on Non-Equilibrium Soft Matter (2008. 7, Kyoto)
24. 加藤 直
「界面活性剤リオトロピック液晶相のずり流動場誘起構造転移」
福岡大学セミナー(2008. 7, 福岡)
25. 廣瀬雄一、好村滋行、加藤直
「脂質二重膜における二種類の相分離の結合」
ソフトマター物理 第2回若手勉強会(2008. 8, 東京)
26. T. Kato
“Lamellar-To-Onion Transitions with Increasing Temperature under Shear Flow Studied by Rheo-SALS and
Rheo-SAXS”
17th International Symposium on Surfactants in Solution (2008. 8, Berlin).
27. M. Fujii, M. Ise, and T. Kato
“Surface Morphology and Optical Properties of Graft Polystyrene Layeres”
4th Vacuum and Surface Sciences Conference of Asia and Australia (2008. 8, Matsue)
28. 伊藤 真紀子、川端 庸平、加藤 直
「Rheo-SAXS を用いた非イオン界面活性剤系におけるラメラ/オニオン相転移の研究」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
29. 岡 真佐人、川端 庸平、加藤 直
「非イオン界面活性剤系におけるミセル/ラメラ相分離過程の追跡」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
30. 川端 庸平、松野 晶水、篠田 知明、加藤 直
「ベシクル・紐状構造を持つ水和固体相の2分子膜構造とラメラドメイン構造の経時変化」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
31. 嶋田 由佳、川端 庸平、加藤 直、岩橋 槇夫
「非イオン界面活性剤濃厚水溶液におけるミセル構造」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
32. 永井 裕子、篠田 知明、川端 庸平、加藤 直
「紐状・球状ラメラドメイン構造を持つ水和固体相の混合系におけるモルフォロジー」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
33. 篠田 知明、川端 庸平、松野 晶水、加藤 直
「水和固体相中における紐状ラメラ・ベシクル構造の成長過程」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
34. 藤井 政俊、伊勢 恵、加藤 直
「ポリスチレングラフト膜の表面モルフォロジー」
第 61 回コロイドおよび界面化学討論会(2008. 9, 福岡)
2-40
35. S. Komura
“Non-linear rheology of lamellar liquid crystals”
セミナー (2008.10, Saclay)
36. S. Komura
“Hydrodynamics in multicomponent biomembranes”
セミナー (2008.11, Juelich)
37. S. Komura
“Adsorption dynamics in Pickering emulsions”
Juelich Soft Matter Days 2008 (2008.11, Bonn)
38. 加藤 直
「会合体の形・大きさ」
日本油化学会第 5 回界面活性剤評価・試験法セミナー(2008.11,東京)
39. M. Fujii, M. Ise, and T. Kato
“Surface Forces of Atomically Flattened Hydrophobic Si(111) Surface”
International Symposium on Surface Science and Nanotechnology (2008. 11, Tokyo)
40. S. Komura
“Hydrodynamics in multicomponent biomembranes”
セミナー(2008.12, Telaviv)
41. S. Komura
“Hydrodynamics in multicomponent biomembranes”
セミナー(2008.12, Rehovot)
2-41
反応物理化学研究室
原子が数個から数百個集合した物質はクラスターと呼ばれる。クラスターは原子分子のように孤立
した物質相とは異なることはもちろんのこと、固体状態ともその性質が異なっており、「新物質相」と
しての特性が幅広い分野から注目されている。実際 1990 年夏にサッカーボール型炭素分子(炭素クラ
スター)C60 が大量合成・分離精製され、その結果としてC60 錯体の超伝導発現や炭素ナノチューブの
発見が物質化学に与えた衝撃は大きい。また、宇宙空間中には未発見の炭素やケイ素のクラスターが
漂っていると予想され、こうしたクラスターの発見やその性質の解明は、生命発生の前駆過程である
と考えられている物質進化の理解の鍵をにぎっている。一方、材料科学の分野では、たとえば、加工
技術においてサブミクロン加工からナノメター加工への新展開が期待されている。こうした極微の世
界では従来よく理解されてきた固体状態の世界から少数多体系(メゾスコピック)の世界への飛躍が
必要不可欠となる。当研究室ではクラスターの構造や反応ダイナミクスを調べることにより、ナノ、
サブナノメートル領域における新しい物理・化学的描像の構築に寄与することをめざすとともに、フ
ラーレン類やナノチューブの生成機構の解明や、新規ナノ物質の創生をめざし、以下の研究を進めて
いる。
1:レーザー蒸発法によるフラーレン、ナノチューブの生成過程の研究
a) 生成物分析によるアプローチ
高出力レーザーによるグラファイトの蒸発~フラーレン生成を希ガスの温度、圧力を制御して行
い、生成するフラーレンの量、種類と生成条件の相関を調べている。また炭素ナノチューブの選
択的生成を目的として金属触媒を含む炭素棒のレーザー蒸発を行い、生成したナノチューブのサ
イズや形状をラマン分光、電顕で解析している。
b) その場観察によるアプローチ
レーザー蒸発からフラーレン、ナノチューブの生成に至る過程を高速度カメラによって時間分解
画像解析を行い、レーザー蒸発直後に生成する高温の炭素微粒子からの発光をその場観察してい
る。またレーザー誘起ケイ光により炭素微粒子からの解離断片の温度、空間分布、並進速度の解
析を行っている。
2:冷イオンの衝突・分光実験
冷イオンの構造と反応および準安定イオンの緩和過程を調べることを目的として、超高真空のリン
グ(TMU E-ring)に、ポルフィリンやクラスターをはじめとする種々のイオンを周回させ、輻射によ
って冷却されたイオンと原子、分子の衝突実験やレーザー分光を行っている。
3:多価イオン衝突によるクーロン爆発実験
ECRイオン源から引き出した多価イオンと分子、クラスターの衝突実験を行い、多電子移行反応
によって生成した多価分子イオンの超高速分解過程(クーロン爆発)を研究している。爆発断片の
飛跡を詳細に解析することによりターゲット分子の構造(スナップショット)を得ることを目的に
している。
Ⅰ.原著論文
01. K. Hayakawa, J. Matsumoto, H. Shiromaru, Y. Achiba
“Isotope effect in dissociation of methanol dications produced by collision of Ar8+”
J. Phys. Conf. Ser. in press.
02. M.Goto, M. Togawa, S. Jinno, T. Takao, J. Matsumoto, H. Shiromaru, Y. Achiba, H. Tanuma, T. Azuma
“Absorption spectra of zinc phthalocyanine anions under radiative cooling”
Chem. Phys. Lett. 460, 46-49 (2008).
03. Y.Nakayama,
S.Fujiki,
Y.Hirado, S.Shiozawa , H.Ishii,
Y.Achiba, H.Kataura, Y.Kubozono,M.Nakatake, T.Sato
2-42
T.Miyahara, Y.Maniwa,
T.Kodama,
“Photoemission study of electronic structures of fullerene and metallofullerene peapods”
Phys. Stat. Sol., 245,2025-2028 (2008).
04. T.Mori, S.Sato, K.Omura, S.Yajima, Y.Tsuruoka, Y.Achiba, K.Ishibashi
“Formation of single electron transistors in single-walled carbon nanotubes
irradiation technique”
J. Vacuum. Science Tech.B, in press.
with low energy Ar ion
05. M. Lange, J. Matsumoto, A. Setiawan, R. Panajotovic', J. Harrison, J. C. A. Lower, D. S. Newman, S.
Mondal, and S. J. Buckman
“Angle-resolving time-of-flight electron spectrometer for near-threshold precision measurements of
differential cross sections of electron-impact excitation of atoms and molecules”
Rev. Sci. Instrum. 79, 043105 (2008).
Ⅱ.総説等
Ⅲ.学会発表
01.
Y.Achiba
“Selective growth of fullerene cap structure in the formation of carbon nano structures”(Invited)
213th ECS Meeting (2008.5 Phoenix, Az, U.S.A.)
02.
松本淳,後藤基,高雄智治,外川茉実,間嶋拓也,田沼肇,東俊行,城丸春夫
「TMU E-ring を用いた負イオン蓄積実験の現状」
第 5 回原子・分子・光科学(AMO)討論会(2008.6, 八王子市)
03.
早川謙一、中太克映、松本淳、城丸春夫、阿知波洋次
「多価イオン衝突によるメタノールのイオン対解離ダイナミクスと同位体効果」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008.8, 札幌)
04.
橋本公瑛、小泉哲夫、小島隆夫、田沼肇、城丸春夫、清水敏夫
「カイラル分子クラスターイオンの移動度」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008.8, 札幌)
05.
後藤基、座間優、兒玉健、松本淳、城丸春夫、阿知波洋次、間嶋拓也、田沼肇、
東俊行
「TMU E-ring におけるフラーレン負イオンの輻射冷却」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008.8, 札幌)
06.
山田充子、奥野和彦、松本淳、城丸春夫、阿知波洋次
「スプレー型イオン源で生成した負イオンの光電子脱離」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008.8, 札幌)
07.
松本淳、後藤基、座間優、大月聡子、間嶋拓也、田沼肇、東俊行、城丸春夫
「TMU E-ring で蓄積した炭素クラスター負イオンの準安定状態の寿命」
原子衝突研究協会第 33 回研究会(2008.8, 札幌)
08.
阿知波洋次
“Chiral control ; possible or not possible?”(特別講演)
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.8, 目黒区)
09.
T.Nakayama, A.Inoue, K.Yokoi, Y.Tsuruoka, T.Kodama and Y.Achiba
“Temperature dependence in the diameter distributions of SWNTs revealed by optical absorption
measurements in solution”
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.8, 目黒区)
2-43
10.
N.Takamizu, Y.Ohnishi, K.Urata, S.suzuki, H.Nagasawa, and Y.Achiba
“Optical properties of SWNTs with very small diameter
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.8, 目黒区)
11.
T.Mizusawa, S.Suzuki, Y.Achiba
”Dispersion of single-walled carbon nanotubes made by using arc-burning
Technique in nitrogen
atmosphere”
第 35 回記念フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2008.8, 目黒区)
12.
M. Goto, T. Kodama, J. Matsumoto, H. Shiromaru, Y. Achiba, T. Majima, H. Tanuma, T. Azuma
“Vis/near-IR excitation spectra of laser desorbed C60-”
14th International Symposium on Small Particles and Inorganic Clusters (ISSPIC XIV) (2008.9 Valladolid,
Spain)
13.
A.E.K. Sunden, M. Goto, J, Matsumoto, H. Shiromaru, H. Tanuma, T. Azuma, J.U.Andersen, S.E. Canton,
K.Hansen
“Measurement of absolute cooling rates of fullerene ions in an electrostatic storage ring”
14th International Symposium on Small Particles and Inorganic Clusters (ISSPIC XIV) (2008.9 Valladolid,
Spain)
14.
Kenichi Hayakawa, Jun Matsumoto, Haruo Shiromaru, Yohji Achiba
“Isotope effect in dissociation of methanol dications produced by collision of Ar8+”
14th International Conference on the Physics of Highly Charged Ions (2008.9, Chofu)
15.
橋本公瑛,小泉哲夫,小島隆夫,田沼肇,城丸春夫,清水敏夫
「カイラル分子クラスターイオンの混合気体中の移動度」
日本物理学会 2008 年秋季大会(2008.9 盛岡)
16.
松本淳,高雄智治,後藤基,神野智史 A,間嶋拓也,田沼肇,東俊行,城丸春夫
「TMU E-ring を用いた炭素負イオンクラスターの準安定状態の寿命測定」
日本物理学会 2008 年秋季大会(2008.9 盛岡)
17.
兒玉健,三宅洋子,伊藤学,小牧友人,市川岳史,長岡志保,鈴木信三,菊地耕一
阿知波洋次
「複核金属内包フラーレンの磁気的性質の研究」
第 2 回分子科学討論会(2008.9 福岡)
18.
鈴木信三,水澤崇志,岡崎俊也,阿知波洋次
「窒素雰囲気中アーク放電法により作製した単層カーボンナノチューブの孤立分散」
第 2 回分子科学討論会(2008.9 福岡)
19.
後藤基,座間優,兒玉健,松本淳,城丸春夫,阿知波洋次,間嶋拓也,田沼 肇
東俊行
「レーザー分光によるフラーレン負イオンの輻射冷却の研究」
第 2 回分子科学討論会(2008.9 福岡)
20.
早川謙一,中太克映,松本淳,城丸春夫,阿知波洋次
「メタノール 2 価イオンのイオン対解離ダイナミクスと同位体効果」
第 2 回分子科学討論会(2008.9 福岡)
21.
Liu Suet Yi,Alnama Koutayba,松本淳,西澤潔,Lee Yuan-Pern, 鈴木俊法
“Construction of VUV photoelectron imaging apparatus with He(I) light source”
第 2 回分子科学討論会(2008.9 福岡)
22.
Y. Achiba
“Chirality control and production of SWNT with a single chirality”
The 5th Japan-Korea Symposium on Carbon Nanotubes (2008.11, Busan,Korea)
2-44
23.
Haruo Shiromaru
“Spectroscopy of molecular anions in a storage ring at TMU”
The 8th Asian International Seminar on Atomic and Molecular Physics (AISAMP8) (2008.11 Perth,
Australia)
24.
Jun Matsumoto, Ken-ichi Hayakawa, Haruo Shiromaru and Yohji Achiba
“Isotope effect in dissociation of methanol dications produced by multiply charged ions”
The 8th Asian International Seminar on Atomic and Molecular Physics (AISAMP8) (2008.11 Perth,
Australia)
25.
Haruo Shiromaru
“Laser-merging experiments of molecular ions stored in an electrostatic ion storage ring”
理研-仁科記念シンポジウム - Charging Molecules: Fundamental Chemical Physics and Analytical
Applications - (2008.12, 和光)
26.
Y.Achiba, T.Nakaya, A.Inoue, Y.Ohnishi, T.Kodama and T. Okazaki
”Highly Selective Production of Single-Wall Carbon Nanotubes by Laser Vaporization method”
第 36 回フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2009.3, 名古屋)
27.
S.Suzuki, K.Hara, T.Fujita, T.Mizusawa,T.Okazaki, and Y.Achiba
“Purification of Single-walled Carbon Nanotubes Generated with Arc-burning Apparatus by Utilizing
Mono-dispersion Technique”
第 36 回フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2009.3, 名古屋)
28.
城丸春夫,後藤基, 兒玉健,松本淳,阿知波洋次,間嶋拓也, 田沼肇, 東俊行 A.E.K.Sunden、
K.Hansen
「静電リングに蓄積した C60-のレーザー合流実験」
第 36 回フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(2009.3, 名古屋)
29.
松本淳, 後藤基, 座間優, 川口瑛司, 大月聡子, 間嶋拓也, 田沼肇, 東俊行
城丸春夫, 阿知波洋次
「静電型イオン蓄積リングを用いた直鎖炭素分子および炭化水素負イオンの準安定状態の寿命測
定」
日本化学会第 89 春季年会(2009.3, 船橋)
30.
山田充子, 松本淳, 城丸春夫, 阿知波洋次, 奥野和彦
「8 極イオンガイドを用いた大気圧レーザー脱着イオン源の開発」
日本化学会第 89 春季年会(2009.3, 船橋)
31. 間嶋拓也,花田勝彦,後藤基,川口瑛司,大月聡子,松本淳,城丸春夫,田沼肇,
東俊行
「TMU E-ring を用いた O2+イオン準安定状態の寿命測定」
日本物理学会第 64 回年次大会 (2009.3, 東京)
2-45
理論・計算化学研究室
我々は電子相関理論と相対論を考慮した精密な量子化学の理論を新規に構築し、同時に計算効率の
高い実用的な解法を開発することによって、種々の化学現象を定量的に解析し、その電子的起源を明
らかにしてきた。本年の具体的テーマは以下の通りである。
(1)相対論および電子相関理論を考慮した電子状態理論の構築
(2)重原子を含む分子のスペクトロスコピーの精密な再現
(3)分子の磁気的性質に関する理論的研究
(4)クラスターや金属表面の電子状態・反応・ダイナミックス
(5)地球惑星大気分子・生体分子の物理化学
I
原著論文
01. Y. Honda, A. Kurihara, M. Hada, H. Nakatsuji
"Excitation and Circular Dichroism Spectra of (-)-(3aS,7aS)-2-chalcogena- trans-hydrindans (Ch=S, Se, Te): SAC
and SAC-CI Calculations"
J. Comp. Chem., 29, 612-621 (2008).
02. M. Kujime, C. Izumi, M. Tomura, M. Hada, H. Fujii
"Effect of Tridentate Ligand on Structure, Electronic Structure, and Reactivity of Copper(I) Nitrite Complex:
Role of Conserved Three-Histidines Ligand Environment of Type-2 Copper Site in Copper Containing Nitrite
Reducatse"
J. Am. Chem. Soc., 130, 6088-6098 (2008).
03. W. Nakanishi, S. Hayashi, K. Narahara, D. Yamaki, M. Hada
"Evaluation of Electron Population Term for <rse-3>4p, <rrs-3>3p, and <rO-3>2p: How do HOMO and LUMO Shrink
or Spread Depending on Nuclear Charges?"
Chemistry A European J., 14, 7278-7284 (2008).
04. M. Abe, T. Suzuki, Y. Fujii, M. Hada
"An Ab initio study based on a finite nucleus model for isotope fractionation in the U(III)-U(IV) exchange
reaction system"
J. Chem. Phys., 128, 1443091-1443096 (2008).
05. T. Yoshizawa, M. Hada
"Relativistic quantum-chemical calculations of magnetizabilities of noble gas atoms using the Douglas-KrollHess method"
Chem. Phys. Letters, 458, 223-226 (2008).
06. W. Nakanishi, S. Hayashi, K. Narahara, M. Hada
"Contributions from atomic p(Se), d(Se), and f(Se) Orbitals to Absolute Paramagnetic Shielding Tensors in
Neutral and Charged SeHn and Some Oxides, Togather with the Effect of Methyl and Halogen Substitutions on
p
(Se)"
Chemistry A European J., 14, 9647-9655 (2008).
07. J. Seino, M. Hada
"Examination of accuracy of electron-electron Coulomb interactions in two- component relativistic method".
Chem. Phys. Letters, 461, 327-331 (2008).
08. M. Abe, T. Suzuki, Y. Fujii, M. Hada, K. Hirao
"An ab initio molecular orbital study of the nuclear volume effects in uranium isotope fractionations"
J. Chem. Phys., 129, 1643091-1643097 (2008).
09. D. Yamaki, M. Suzuki, M. Hada
"Natural Orbital Analysis of Difference Density Matrix of Cyanide Fe(III) Porphyrins"
AIP Conf. Proc., 1046, 68-71 (2008).
2-46
10. Y. Honda, M. Hada
"Quantum-Chemical Calculations of Natural Circular Dichroism"
Computing Letters, in press.
11. T. Yoshizawa, M. Hada
"Relativistic and Electron-Correlation Effects on Magnetizabilities Investigated by the Douglas-Kroll-Hess
Method and the Second-Order Moller-Plesset Perturbation Theory"
J. Comp. Chem., in press.
12. K. Hashimoto, K. Daigoku
"Ground and low-lying excited states of Na(NH3)n and Na(H2O)n clusters: Formation and localization of solvated
electron"
Chem. Phys. Letters, in press.
II
著書、総説等
01. N. Koga, T. Matsushita, K. Takano, K. Hashimoto, M. Hada, et al.
"Quantum Chemistry Literature Data Base II Bibliography of Ab Initio Calculations for 2005"
J. Comp. Chem. Jpn., 5, 231-655 (2007). (実際出たのは 2008.11)
III
学会発表、講演等
01. M. Abe, T. Suzuki, Y. Fujii, M. Hada
"Ab Initio Quantum-Chemical Calculations of Isotope Fractionation in the U(III)–U(IV) Exchange Reaction"
Gordon Research Conferences, 2008 年 2 月 17-22 日, Ventura (California, USA)
02. 阿部穣里、野村雅夫、藤井靖彦、波田雅彦
「U(III)–U(IV)同位体交換反応における核の体積効果の理論的研究」
第 6 回同位体科学研究会、2008 年 3 月 5 日、名古屋大学
03. 本田康、松岡登行、中辻博、波田雅彦
「電子相関を考慮した円二色性および磁気円二色性の計算」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
04. 吉澤輝高、波田雅彦
「分子磁化率計算における相対論効果と電子相関の検討」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
05. 清野淳司、波田雅彦
「2成分型相対論における2電子項の精度検討―無限次FW変換法の拡張―」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
06. 上杉亘、清野淳司、波田雅彦
「ユニタリー変換を使った2成分型相対論における分子物性の Picture Change Error に対する補正」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
07. 剣持祐介、本田康、波田雅彦、渡辺一寿、金子房恵、田中真人、中川和道
「L-アラニンの真空紫外円二色性スペクトルに関する理論的研究」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
08. 山木大輔、鈴木真徳、波田雅彦
「差スピン密度行列をもちいたNMR常磁性シフトの解析」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
2-47
09. 阿部穣里、鈴木達也、藤井靖彦、波田雅彦
「同位体分別における核の体積効果の理論的研究」
第 11 回理論化学討論会、2008 年 5 月 22-24 日、慶應義塾大学矢上キャンパス
10. M. Hada, J. Seino, D. Yamaki
"Development of Accurate Two-Component Relativistic Methods and Calculations of Magnetic Properties of
Molecules containing Heavy-Elements"
1st CMD (Center for Space-Time Molecular Dynamics) International Symposium – Chemical Computations,
2008 年 5 月 30 日-6 月 1 日, Seoul (Korea)
11. M. Abe, T. Suzuki, Y. Fujii, M. Hada
"Ab Initio Relativistic Calculations of Isotope Fractionation in the U(III)–U(IV) Exchange Reaction"
Odyssey 2008, 2008 年 6 月 1-5 日, Edmonton (Canada)
12. 清野淳司、波田雅彦
「高精度な2成分相対論計算の開発」
原子衝突研究協会第 33 回研究会、2008 年 8 月 5-7 日、北海道大学低温科学研究所
13. 阿部穣里、鈴木達也、藤井靖彦、波田雅彦
「同位体分別における核の体積効果の理論的効果」
原子衝突研究協会第 33 回研究会、2008 年 8 月 5-7 日、北海道大学低温科学研究所
14. Y. Honda
"Theoretical Studies on Circular Dichroism Spectra of L-Amino Acids"
The World Association of Theoretical and Computational Chemists (WATOC) 2008, 2008 年 9 月 14-19 日,
Sydney (Australia)
15. D. Yamaki
"Natural Orbital Analysis of NMR Chemical Shifts of Cyanide Fe(III) Porphyrins and Cu(I) with Tridentate
Ligands"
The World Association of Theoretical and Computational Chemists (WATOC) 2008, 2008 年 9 月 14-19 日,
Sydney (Australia)
16. M. Abe, T. Suzuki, Y. Fujii, M. Hada
"Ab Initio Relativistic Calculations of Isotope Fractionation in the U(III)–U(IV) Exchange Reaction"
The World Association of Theoretical and Computational Chemists (WATOC) 2008, 2008 年 9 月 14-19 日,
Sydney (Australia)
17. J. Seino, M. Hada
"Applicability of Two-Component Relativistic Theory Based on the Infinite-Order Foldy-Wouthuysen
Transformation in Many-Electron Systems"
The World Association of Theoretical and Computational Chemists (WATOC) 2008, 2008 年 9 月 14-19 日,
Sydney (Australia)
18. M. Hada, J. Seino
"An Endeavor at Constructing an Accurate Two-Component Relativistic Method for Heavy and Super-Heavy
Elements"
Theory and Applications of Computational Chemistry (TACC) 2008, 2008 年 9 月 22-27 日, Shanghai (China)
19. 本田康、中辻博、波田雅彦
「電子相関を考慮した磁気円二色性の研究」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
20. 山木大輔、藤井浩、波田雅彦
「Triazacyclononane(TACN)系銅錯体の63Cu-NMR スペクトルの理論的解析」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
2-48
21. 吉澤輝高、波田雅彦
「3重項分子の分子磁化率計算における相対論効果及び電子相関効果の検討」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
22. 清野淳司、波田雅彦
「無限次 DKH 変換法を用いた2成分型相対論における効率的な近代的手法の検討」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
23. 剣持祐介, 本田康、波田雅彦、渡辺一寿、金子房恵、田中真人、中川和道
「蒸着膜及び水溶液中の L-アラニンの CD スペクトル変化に関する理論的研究」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
24. 波田雅彦
「環状 π 電子系化合物のプロトン NMR 化学シフトに関する解析」
日本コンピュータ化学会 2008 年秋季年会、2008 年 9 月 27-28 日、高知大学朝倉キャンパス
25. 三宅伸尚、波田雅彦
「カーボンナノチューブ内部における電場と磁場の遮蔽効果」
日本コンピュータ化学会 2008 年秋季年会、2008 年 9 月 27-28 日、高知大学朝倉キャンパス
26. 橋本健朗、宇賀神哲、吉田しおり
「ナトリウム原子―水クラスターの水素解離機構」
第 24 回化学反応討論会、2008 年 6 月 2-4 日、北海道大学学術交流会館
27. 橋本健朗、吉田しおり、木村有輝、小山暁
「Na 原子、二量体、三量体の水和クラスターの電子状態と水素原子解離反応」
第 2 回分子科学討論会 2008 福岡、2008 年 9 月 24-27 日、福岡国際会議場
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編集後記
四年前に東京都立大学から首都大学東京へと組織が変わり、この三月には首都大学東京の始めての卒
業生を送り出します。折に触れ、大学や学部の名称に関する議論が湧き上がることが無いわけではあり
ませんが、“歴史を持った新しい大学”として、首都大学、そして都市教養学部・理工学系・化学コー
スは着実に進歩を遂げているのではないかと自負しております。
これまで、化学教室の年次報告は次年度に編集・出版を行ってきましたが、平成 20 年度からは当該
年度に発行することとしました。年度末のタイトなスケジュールの中での編集作業故、化学コースの活
発な研究・教育活動を十分表現できる内容になったかどうか、一抹の不安を覚えます。
(平成 20 年度専攻長
杉浦健一記)
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