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横浜市立大学と「蛋白質構造解析コンソーシアム」との間で様々 な疾病の

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横浜市立大学と「蛋白質構造解析コンソーシアム」との間で様々 な疾病の
横浜市政記者、横浜ラジオ・テレビ記者
各位
記者発表資料
平成18年5月23日
公立大学法人横浜市立大学
研究推進センター
担当課長 今井 信二
TEL 787-2019
横浜市立大学と「蛋白質構造解析コンソーシアム」との間で様々
な疾病の創薬開発に向けた産学連携プログラムを開始します。
横浜市立大学のNMR(核磁気共鳴装置)を活用し、本学との間で包括
的基本協定を締結している「蛋白質構造解析コンソーシアム」と、次によ
り、創薬開発に向けた人材育成事業等を開始。大学保有の NMR で外部
企業の研究者交流や人材育成を行うのは国内初の試みです。
この度、本学と包括的基本協定を締結している「蛋白質構造解析コンソーシアム」
【資料 1】との間で、鶴見キャンパス(国際総合科学研究科生体超分子専攻)【資料 2】
で、様々な疾病の創薬開発に向けた試料の分析や人材教育を目的とした共同研究を、
次により開始することとなりました。
この共同研究は、本学が推進した「地域結集型共同研究事業」
(平成 12 年度~17 年
度の 5 ヶ年事業)
【資料3】で開発したNMRを通じて、当該事業終了後も、本学教員
が培った研究成果を様々な疾病の創薬開発や人材育成に役立てる事業で、教員の研究
発展と製薬企業の新技術の創出に、ともに資することを目的としています。
1 共同研究の概要
大学保有の NMR で外部企
(1)人材育成プログラム(技術者受入の共同研究契約)
業の研究者交流や人材
本学の研究者・オペレータが機器の調整・指導を担当し、各社 育成を行うのは国内初
から派遣される研究者が、本学が用意した試料で分析し、NMR
に関する技術者の養成を行います。
(2)製薬各社の試料の分析プログラム(試料分析受託契約締結)
各社の保有する試料(タンパク質)を用い、原則として横浜市立大学の研究者・オペレ
ータが分析し、タンパク質の構造解析のデータを返却します。
2 共同研究の受け入れ状況(5 月 23 日現在)
人材育成プログラム 1 件、試料分析プログラム 2 件、受け入れています。
今後随時、協議の上、申し込みを受け付けていきます。
※蛋白質構造解析コンソーシアムの問い合わせ先
幹事長
西島 和三氏
03-3225-6616
事務局長 小椋 康博氏
0791-58-1882
添付資料
資料1 蛋白質構造解析コンソーシアム
タンパク質の構造解析・機能解析を通じて創薬を目指す 21 社の製薬会社の集合体で、
2001 年 6 月に設立されました。本学とは、平成 16 年 8 月 6 日「NMR を利用したタンパク質
の構造解析技術の普及と向上」等を目的として、包括的基本協定を締結しました。
詳しくは、http://www.pcprot.gr.jp/ をご参照下さい。
資料2 鶴見キャンパス(生体超分子科学専攻)
本学鶴見キャンパス(国際総合科学研究科生体超分子専攻)は、京浜臨海部再編整備の
一環として、ライフサイエンスに関する教育研究を行うため開設した連携大学院で、NM
R(核磁気共鳴装置)やX線解析装置を通して、遺伝子や遺伝子産物であるタンパク質の
構造・機能を解析しています。
資料3 横浜市地域結集型共同研究事業
都道府県や政令指定都市(地域)において、国が定めた重点研究領域の中から地域が目
指す特定の研究開発目標に向け、研究ポテンシャルを有する地域の大学国公立試験研究機
関、研究開発型企業等が結集して共同研究を行うことにより新技術・新産業の創出に資す
ることを目的としている地域結集型共同研究事業で、本学は「機能性タンパク質の解析評
価システムの開発」をテーマに、平成12年度から17年度まで行いました。
解説 1 NMR 法によるタンパク質の立体構造解析技術
NMR 法(核磁気共鳴)によるタンパク質の構造解析は、物質内部の原子核の位置や価電
子状態に依存する電磁波を、原子核が吸収・放出する現象を利用して放出されたエネルギ
ーを測定することによって、物質の微細な原子・分子構造を決定するものです。
タンパク質の基本構造決定の中心となる手法として NMR と X 線結晶解析がありますが、
NMR 法は実際にタンパク質が働いている環境に近い状態で解析が可能であるという大きな
長所を持っています。
解説 2 今回共同研究で使うフロー型 NMR700MHz
構造解析に要する測定を1週間程度まで大幅に
短縮できる画期的な NMR です。
検出コイルを微細制御することによって、磁場の
均一度を低下させることなく、高感度な信号を得る
ことができ、熱雑音の大幅な減少を実現しています。
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