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PDF/4ページ)「出所:外務省」
チュニジア概況 平成 23 年 8 月 外務省中東第一課 【基礎データ】 面積 人口 首都 言語 民族 宗教 政体 元首 議会 政府 GNI 16 万 3,610km2(日本の約 2/5) 1,043 万人(2009 年、世銀) チュニス アラビア語(公用語) 、フランス語 アラブ人(98%) 、その他(2%) イスラム教スンニ派がほとんど 共和制 フアード・ムバッザア暫定大統領 二院制国民議会(代議院:214 議席、任期 5 年、評議員:126 議席、任期 6 年) (注:2011 年 3 月 4 日に憲法が停止されたことに伴い、議会の機能も停止中。) 首相:ベジ・カイド・エセブシ 外相:モハメド・ムリティ・ケフィ 388 億米ドル(2009 年、世銀) -1- 中東・北アフリカ情勢(いわゆる「アラブの春」関連) 12/17 の焼身自殺事件を契機に抗議デモ発生。 1/8~:各地で大規模デモ。 1/14:大統領国外脱出、政権崩壊。 2/19~:首相退陣を求め数万人規模のデモ。2/26 に 5 人死亡。 2/27~:首相ら閣僚辞任。 3/4:憲法停止。10/23、制憲国民議会選挙実施予定。 内政 共和制移行以来 30 年君臨してきたブルギバ大統領に代わり、87 年 11 月、憲法の規定(健康上 の理由で職務遂行が不可能)に基づきベン・アリ政権が誕生。ブルギバ時代の基本的政策路線 を踏襲しつつ、民主化に取り組む。88 年の政党法制定により野党を公認。89 年第 1 回大統領 選挙・代議院選挙を実施し、与党が全議席を獲得。イスラム主義運動を弾圧し、政治的安定を 維持。02 年、大統領選挙に関する憲法規定の改定により、大統領の再選制限がなくなり、立候 補年齢制限が 75 歳に引き上げられた。09 年 10 月の大統領選挙・総選挙でベン・アリ大統領は 5 選・与党は政権を維持。10 年 12 月から翌年 1 月、大規模デモ発生。同大統領は国外に脱出 し、憲法の規定によりムバッザア代議院議長が暫定大統領に就任。新内閣組閣。11 年 10 月 23 日に、新憲法を制定するための制憲国民議会選挙を実施予定。 経済 (1) 1987 年からのベン・アリ政権下で着実な経済発展を遂げた(年率 4%程度) 。一方で雇用 対策が大きな課題。ベン・アリ政権は、外国企業の誘致や観光による地域開発を進めた が、失業率は依然として高く、特に大卒以上の若者の失業率は 20%を超える。 (2) 2011 年 1 月の政治的・社会的混乱により、経済活動は鈍化。世銀の見通しやプレスによ れば、工業生産は 2011 年に入って数ヶ月間で 15%以上減少、2011 年第 1 四半期は前年 同期比で観光客 45%減、実質経済成長率 3.3%減。 (3) 1995 年 7 月、EU との間で提携協定を締結し、2008 年 1 月 1 日より、工業製品に関す る関税を撤廃。また、地中海地域アラブ諸国(モロッコ、エジプト、ヨルダン)との間 でも FTA(アガディール協定)を締結する等、経済の自由化を促進。 外交 非同盟中立。米、仏等西側諸国と緊密な関係を有し、穏健かつ現実的外交政策を展開。地中海 沿岸諸国との関係強化、北アフリカ諸国間協力の推進、中東問題への積極的関与、米・日・中・ 韓等との経済協力関係強化、アフリカ諸国との協調を基本方針とする。 -2- 我が国との関係 (1)政治関係 1956 年 6 月 26 日に我が国はチュニジアを承認し、1969 年 2 月 5 日に在チュニジア大 使館を開設、チュニジアは 1977 年 2 月 22 日に在本邦大使館を開設。1985 年より、定 期的に日・チュニジア合同委員会を開催しており、2010 年 5 月にチュニジアにおいて 第 7 回合同委員会が開催された。 (2)経済関係 (1) (2) 貿易額・主要貿易品目(2009 年、貿易統計) 対日輸出 135 億円 クロマグロ、衣類 対日輸入 80 億円 自動車、一般機械、電気機器、半導体、農業機械 進出企業 10 社 (3)東日本大震災 2011 年 3 月の東日本大震災に際し、ムバッザア暫定大統領から天皇陛下宛にお見舞い の書簡が送られ、カイド・エセブシ首相及びケフィ外相から多賀駐チュニジア大使に対 してお見舞いの電話があった他、ケフィ外相が在チュニジア日本大使館で弔問記帳を 行った。また、チュニジアからツナ缶 6 万個の物資供与があった他、在京チュニジア大 使館のイニシアティブで石巻市及び千葉県旭市に支援ミッションが派遣され、救援物資 の提供や炊き出しが行われた。 (4)援助実績(2009 年度までの累積) (1) 有償資金協力 2,239.79 億円(E/N ベース) (2) 無償資金協力 46.79 億円(E/N ベース) (3) 技術協力 213.34 億円(JICA 経費ベース) (4) 草の根無償資金協力 (5) シニアボランティア・青年海外協力隊派遣人数 106 件(1996 年~2009 年) 450 人(2010 年 5 月現在) (5)最近の主要案件 ラデス・ラグレット橋建設計画(1998 年度有償)、ボルジュ・セドリア・テクノパーク 建設計画(2005 年度有償) 、太陽光地方電化・給水計画(2005 年度有償)、国営テレビ 放送センター計画(2006 年度有償)、総合植林計画(Ⅱ)(2007 年度有償)、首都圏通勤 線電化計画(Ⅱ)(2009 年度有償)、南部地下水淡水化計画(2009 年度無償) (6)主要援助国(2008 年、OECD) ①フランス、②日本、③ドイツ、④スペイン、⑤ベルギー (7)1996 年円借款年次供与国に指定 (8)1999 年3月、「アフリカにおける南南協力推進のための日・チュニジア三角 技術協力」に関する枠組み文書に署名。 -3- (9)文化関係・学術・舞台芸術 国費留学生の受入れ、映画・TV 番組・音楽・スポーツ交流、文化無償協力の実施 (10)在留邦人数 115 名(2011 年 2 月 18 日現在) (11)在日当該国人数 432 名(2011 年 1 月現在) <参考:2001 年以降の主な要人往来(肩書きは全て当時)> チュニジア要人の訪日 2003 年 5 月 9月 2004 年 6 月 7月 2005 年 6 月 6月 10 月 2006 年 1 月 5月 7月 2007 年 4 月 2008 年 3 月 4月 5月 10 月 2009 年 2 月 7月 10 月 12 月 2010 年 10 月 2011 年 5 月 我が国要人のチュニジア訪問 ジュイニ開発・国際協力大臣 ガンヌーシ首相(TICADⅢ) ベン・ヤヒア外務大臣 ジュイニ開発・国際協力大臣 ガンヌーシ首相 ジュイニ開発・国際協力大臣 テッカリ司法・人権大臣(大統 領特使) ケシュリッド保健大臣 ジュイニ開発・国際協力大臣 アブダッラー外務大臣 ジュイニ開発・国際協力大臣 シティウイ外務大臣付国務長 官 カッラール評議院議長 ガンヌーシ首相(TICADⅣ) ジュイニ開発・国際協力大臣 (首相に同行) ブウニ高等教育・科学技術研究 相 ハドリ戦略研究所長 アブダッラー外務大臣 エル・バスティ文化・遺産保存 大臣 ジュイニ開発・国際協力大臣 テッカリ高等教育・科学研究相 ケフィ外相 2001 年 1 月 2002 年 5 月 10 月 2004 年 4 月 2005 年 4 月 11 月 7月 2008 年 3 月 7月 2010 年 7 月 2010 年12 月 町村文部科学大臣 松浪外務大臣政務官 川口外務大臣 森元総理 河井外務大臣政務官 竹中総務大臣 伊藤外務大臣政務官 宇野外務大臣政務官 桜井環境副大臣 松下経済産業副大臣 前原外務大臣 大畠経済産業大臣 (12)二国間条約・取極 1956 年 査証免除取極(日仏査証免除取極を独立後も継続) 1960 年 貿易取極締結 -4-