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意見募集結果(PDF形式:27KB)

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意見募集結果(PDF形式:27KB)
「人権教育及び人権啓発の基本的あり方について」提言
(中間取りまとめ)に対する意見募集結果
1 募集期間
平成15年 1 月 1 日(水)∼平成15年 1 月31日(金)
2 意見総数
139件
3 項目別件数
項
目
件数(意見総数)
提言全般
7
(178)
はじめに
3
(22)
人権教育・啓発の基本的あり方
1
(1)
日常生活の中で主体的な行動へと結びつく教育・啓発
1
(1)
人権教育
1
(1)
人権啓発
1
(1)
女性
4
(20)
同和問題
7
(136)
外国人
1
(1)
その他の人権課題
1
(1)
基本計画の策定及び政策評価
3
(33)
関係機関との連携・協力
1
(20)
人権救済の前提としての相談制度
2
(2)
その他
2
(2)
合 計
35
(419)
1
4 意見要旨
○ 提言全般
(1) 懇話会委員のジェンダーバランスが配慮されていることは評価できる。
(35件)
(2) 全体として、懇話会委員の間で、様々な「人権課題」について真摯な議論がつくされたこと
が感じられる。
(35件)
(3) 「おわりに」以降に「教育・啓発とともに特に重点的に取り組むこと」として「人権救済・
相談制度」
「人権尊重のまちづくり支援」の 2 点の具体的提案が付されたことは評価できる。
(3
5件)
(4) 提言は全体として高く評価できるものであるが、不十分な点も多い。
市内にある「人権侵害を受けている当事者」団体の意見を聴取する機会を設けられたい。
(1件)
(5) 人権施策は、教育と啓発に限定されるべきではなく、もっと具体的な細かなメニューが工夫
されていかれなければならない。例えば、市は「隣保館」という優れた資産を持っており、
「開
かれた人権センター」として活用が求められる。
(54件)
(6) 神戸市行政の姿勢を問うことが弱い。例えば、市の管理職についてのジェンダーバランスは
どうなっているのか。昔に比べて管理職への女性の登用は増えているが、圧倒的に「男社会」
になっている。その問題点や解決策を市は提示できるのか。
(17件)
(7) 人権教育・啓発を推進するにあたっては、以下の諸点を原則とするよう提言する。
① 人権教育・啓発の前提が、生存権をはじめとする市民の諸権利を保障するための社会的
諸条件の整備にあることを明確にすること。
② 市民一人ひとりが人間の尊厳について深く理解し、お互いの人権を完全に尊重し合うと
いう高い認識を身につけるための学習・研修会は、個人の人権を尊重することが前提とな
る。よって言論・表現の自由、内心の自由は完全に保障すること。
③ 人権問題に優先順位をつけず、基本的性格・歴史性を踏まえ、個別的に解決の方向を明
確にして取り組むこと。
④ 人権教育・啓発は科学的な調査・研究をもとに、主体性をもって公平・中立に行なうこ
と。
⑤ 市民の主体的な人権尊重に関する学習・研究活動を支援する制度と体制を確立すること。
(1件)
○ はじめに
(1) 人対人において、他人を傷つけることがあってはならず、かつ自分をも尊重し有意義に楽し
く生きていくことは、基本の基本である。
(1件)
(2) 全体として理解できない。
(20件)
(3) 人権保障の前提が福祉施策であることを明記しているが、公的権力や社会的権力による人権
侵害については全く触れていない。そして、市民の人権意識の遅れが最大の課題であるかのよ
うに描きだしている。
「中間取りまとめが」が人権教育・啓発推進の根拠としている内容は非科
学的であり検討不足である。
(1件)
○ 人権教育・啓発の基本的あり方
(1) 人権教育・啓発を①発達段階を踏まえて、②協働の理念に基づき、③市民の自主性の尊重、
④行政の主体性など、行政による統制的・強制的な人権教育・啓発を完全に否定しており、神
戸市のこれまでの市民啓発のよき姿勢は基本的に堅持されていると理解できる。
(1件)
○ 日常生活の中で主体的な行動へと結びつく教育・啓発
(1) 科学的根拠・資料も示さず、市民を偏見・差別の持ち主を決めつけ、人権教育・啓発の対象
としておきながら、偏見・差別意識と差別の厳密な検討も行なわず、人権教育・啓発の基本的
あり方を提起するというのは極めて無責任な姿勢といえる。これでは、神戸市の人権啓発・啓
発が市民の人権認識を混乱させ、人権問題解決の妨げの原因となる可能性がある。
(1件)
2
○ 人権教育
(1) 学校教育に携わっているが、人権学習に取り組ませたいと思っても、まったく授業時間が取
れない。人権学習を受けることは、子どもたちの権利として考え、年間の授業計画、その実施
の有無、効果の程度、子どもの意識の変化など、教育委員会、人権推進課が責任をもって指導
していくべきではないか。
また、教員の研修も時代とともに変化する人権意識の高まりに十分対応しているとは言えない。
実効性を高めるため、教育委員会、人権推進課共に、将来の子どもの人権学習についてより
掘り下げて考えていただきたい。
(1件)
○ 人権啓発
(1) ①効果的な啓発手法の活用にある、
「人権上大きな社会問題となっている事例をタイミングよ
くとりあげる」の文脈に沿って、
「クローン人間に関する倫理・製造・人権問題」コンセンサス
会議を開催してはどうか。
(1件)
(2) 神戸市では、医療産業都市構想を推進することが優先事項となっている。神戸市のホームペ
ージでは、医療従事者もしくは産業界の意向の記載がほぼ全てであり、患者を主格として記述
された文章が、全く見当たらない。
慢性疾患の患者を対象にして「患者(疾病受療者)コンセンサス会議」を開催する事によっ
て、患者のために医療とは何なのか、合意形成を促進すること及び患者の権利の章典の策定を
提案する。
(1件)
○ 女性
(1) この提言の中で、特に女性についてきっちり書かれているので高く評価する。男性の人権の
問題もあるが、それを含めてしまうと、現在の女性に対する差別が隠蔽されてしまう恐れがあ
るので、まず、しっかりと女性の今の現状を踏まえ、女性差別をなくすというスタンスを貫い
てほしい。
(1件)
(2) 子どもの項とだぶるが、女の子に対する人権侵害、特に性暴力についてはもっと強調しても
よいのではないか。スクールセクハラは、実態調査もされず、まだ氷山の一角しか現れていな
いが、現実にはものずごい数があるのではないか。
(1件)
○ 同和問題
(1) 不十分とはいえ、
「同和問題」が「残された課題」として、なお重要な意義を有していること
が確認されていることは評価できる。
(35件)
(2) 同和問題について言及があるが、いかにも不十分な内容と言わざるを得ない。これは、
「当事
者」に意見聴取がなされなかったことに原因がある。
「較差は大きく改善された」
「しかし、残された課題・・」という展開から、市は、較差がな
くなれば問題は解決すると考えていたと思慮される。これは大きな誤解である。
「残された課題」としての「同和地区住民の自立促進」という表現はどういうことを言おう
としているのか。
「これまで積み上げられてきた成果を踏まえ」ず投げ出しているのは、市自身である。
「偏見や差別がなくなるような環境整備」とは具体的に何を意味しているのか。
(34件)
(3) 「しかし,残された課題として,結婚差別,就職差別,差別落書,インターネットに
よる差別文書の掲示などにみられるような差別意識,同和地区住民の自立促進などが存
在している。
」は理解できない。(20件)
(4) 様々な人権課題の具体的列挙からなぜ「同和問題」がはずされるのか。1頁6行目、4頁下
から5行目と11行目、11頁下から11行目に「女性、子ども、高齢者、障害者、外国人な
ど」という表現がある。
(20件)
(5) 市の財政状況については理解しているが、厳しい状況の中でも他都市では創意工夫を凝らし
「同和行政」の継続がなされている。厚生労働省は、厳しい就職差別の現実や就労状況の確認
の上に立って、問題解決のためにそれなりの相当なメニューを提示してきている。
しかし、神戸市は、大きくは隣保館職員の大幅削減をはじめ、
「予算の切り詰め」ばかり言わ
ざるを得ない。同和問題の解決を目指す意思があるのか。
(25件)
3
(6) 「残された課題として、結婚差別、就職差別、差別落書き」とあり、結婚差別、就職差別と
いう明確な実態差別と、差別落書きという「誰が書いたかわからない」ものを同列に並べてい
るという誤りを犯している。
また、この文章からは、結婚差別、就職差別が実態としても厳然と残され、今日でも大きな
社会問題として存在しているかのように理解できるが、事実に基づいているのか。
(1 件)
(7) 同和問題が行政の責任であることを、各運動団体に周知徹底させ、葺合区役所差別事件のよ
うな事件を再び起させないようにすること。
(1件)
○ 外国人
(1) 提言に、外国人の医療制度の問題や、言葉による差別問題だけでなく、言葉の壁があるため
に、適切な保健政策や医療を受けられないでいるという点を含めてほしい。
外国人市民は、日本語の理解が困難なことから、必要な情報が得られない、医療機関を受診
しても医療者とコミュニケーションがうまく取れないために適切な医療を受けられない、とい
う問題が生じている。同じ理由で、
市民として受ける権利を有しているはずの基本的な保健サー
ビスも受けることができていない。そのため、健康維持にも困難をきたしていることもある。
また、医療者とのコミュニケーションが十分できず、満足のいく医療を受ける権利も侵害され
ている。
このため、母国語による保健医療についての情報提供や、保健事業や相談機関、医療機関に
関わる通訳制度の導入、加えて、多文化共生の視点を医療機関へ普及していけるような政策が
必要である。(1件)
○ その他の人権課題
(1) 性的マイノリティといわれる人たちのこともどこかに入れてほしい。ゲイやレズビアン、性
同一性障害といわれる人たちの人権も考えてほしい。
(1件)
○ 基本計画の策定及び政策評価
(1) たいへん素晴らしい提言がなされたのであるから、是非とも実現を図るためにも、恒常的な
「人権行政懇談会」といった機関を設けるべきである。
(1件)
(2) 市が「何が課題なのか」を知るためは、
「被差別当事者」からの意見の恒常的な聞き取りシス
テムの構築が望まれる。
(17件)
(3) 提言が「絵に描いた餅」とならない保障は議論されなくてよいのか。優れた提言が用意されたの
であるから、それが実現されていくことを検証する機関の創設も提案されるべきである。
(15件)
○ 関係機関との連携・協力
(1) 国・県行政との連携を言っているが、この間、国、特に厚生労働省を中心に様々な具体的施
策が提起されてきた。また、県行政も「人権ネットワーク」の制度構築という具体的提案をし、
その中で民間団体との連携も具体的に挙げ、その内の一つとして「部落解放同盟兵庫県連合会」
の名もある。これらの情報は委員に示されたのか。実際の行動指針の提起ということでなけれ
ばならない。
(20件)
○ 人権救済の前提としての相談制度
(1) 精神医療福祉における擁護活動を立ち上げる。
厚生労働省は、社会的入院にある精神障害者約33万人の内、約7万2000人を10年以内
に退院させる方針を打ち出しているが、社会的受け皿・地域住民の理解が整備されない中での
実施では、不測の事態が生じることも考えられる。
諸外国と比較して入院患者が多い事が退院政策の理由なのだろうが、コミュニティが崩壊し
ている只中に放り出して、孤立させないようにしなければならない。
患者に対して、強力な権限を発動することが可能である医師については、患者・家族と良好
な関係を維持する責務があることを明確にし、医師の態度研修も随時実施する必要があると考
える。そして、医療施設に同行同席・閉鎖病棟での聴取が可能な、民間の擁護活動を早急に構
築支援するべきである。
(1件)
4
(2) 人権救済に関する行政相談体制についての記述があるが、市民団体と行政機関の分業と協働
の有機的な関連性が極めて曖昧である。
「相談ネットワーク」構想については以下の諸点につい
て解明するよう提言する。
① 市民の人権を救済するための、民間団体、NPOなどの人権擁護救済・活動の評価・位
置づけを明確にすること。
② 「相談機関相互のネットワーク」の基本構想を明確にし、人権擁護・救済活動をすすめ
る民間団体・NPOなどと連携した取り組みのあり方を明確にすること。
③ 市民への人権情報を提供するためのネットワークのあり方を明確にすること。
④ 市民の人権救済活動を活性化するための支援制度のあり方を明確にすること。
(1件)
○ その他
(1) 「人権擁護法案」は、何よりもその独立性が問題となっており、懇話会においても法案の欠
陥を認識していただき、現在上程されている法案を廃案させるよう政府に対して提言していた
だくようお願いする。
(1件)
(2) 同和地区にある暴力団組事務所を解散させるよう警察・行政・市民が一体となって運動を展
開すること。
(1件)
5
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