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開発・設計 - トヨタ自動車

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開発・設計 - トヨタ自動車
開発・設計
自動車の新世紀へ向けて2000年度目標をすべて達成
2000年度の開発設計分野での主要な成果としては、新型直噴エンジンの開発・
導入やその他の燃費向上技術の採用により、'00年度の燃費自主目標を達成すると
ともに、
排出ガスの一層のクリーン化を進めたことです。
また、
ハイブリッド車のさら
なる進化、
搭載車種の拡大、
燃料電池車についてもその開発が大きく進展しています。
新型直噴エンジン
(ガソリン・
ディーゼル)の開発と導入
■新型直噴ガソリンエンジン(トヨタD-4)
型式
搭載車種
燃費向上率
(従来型比)
1AZ-FSE
(2.0L)
オーパ
RAV4
約25%向上
直噴エンジンはシリンダー内に直
常務取締役・製品環境委員会委員長
接燃料を噴射、希薄燃焼によって大幅
気流に依存しない新成層燃焼コンセプトのD-4シス
な燃費向上を可能にします。'00年度
領域の拡大を図ることにより、大幅な低燃費を実現。
テムを採用、燃焼効率のいっそうの向上と希薄燃焼
はガソリンエンジン2機、ディーゼル
エンジン1機の新型直噴エンジンを
開発し、新型・モデルチェンジの5車
種に搭載しました。
1967年入社。
「クラウン」のチーフエン
特に直噴ガソリンエンジン搭載車
ジニアなどを経て、'96年に取締役就任、
は 平 成 1 2 年 排 出 ガ ス 規 制 値 から
その後は電気自動車開発を指揮。'99年
25%低減レベル
(良一低排出ガス車)
6月、常務取締役就任とともに製品環境
委員会委員長を務めるほか、燃料電池シ
オーパ
も同時に達成しています。
ステム開発などを担当する。
■新型コモンレール式直噴ディーゼル
ターボエンジン(トヨタD-4D)
型式
搭載車種
1KD-FTV
(3.0L)
ハイラックスサーフ
ランドクルーザープラド
燃費向上率
(従来型比)
約10%向上 約10%向上 RAV4
型式
搭載車種
燃費向上率
(従来型比)
1JZ-FSE
(2.5L)
マークⅡ
約19%向上 4バルブ化、高圧燃料噴射を精密に制御する新開発コ
モンレール式燃料噴射装置、過給圧を連続制御する
燃料噴霧を高分散化する新型インジェクターの採
インタークーラー付可変ノズル式ターボチャージャー、
用、超希薄燃焼領域を拡大するための燃料噴霧形状
新燃焼法 UNIBUSの採用などにより燃費を向上。
*
併せてディーゼル特有の振動・騒音も大幅に低減。
と頂面形状の最適化により、クラストップレベルの
低燃費を実現。
マークⅡ
ランドクルーザー プラド
*UNIBUS
(Un
i
form Bu
l
kyCombust
ionSystem)
:
ディーゼルエンジンの燃料噴射を2段階に分け、まず
予混合気をつくり、残りの燃料の噴射時間を遅らせ
ハイラックスサーフ
20
ることで低い温度で急速に燃焼させる技術。
開発・設計
Environmental Report 2001
トヨタ初のCVT
(無段変速機)導入
ハイブリッドシステムの
進化と拡大
燃料電池ハイブリッド車
開発を加速
無段階の変速操作を行う CVTを
*
新型車「オーパ」に初めて導入しまし
小型1.5Lガソリンエンジンのハ
'01年3月、国土交通省主催の「燃
イブリッド車「プリウス」
に続き、'01年
料電池自動車国際シンポジウム」にク
た。トヨタCVTはワイドな変速比幅
6月、2.4Lガソリンエンジンを採用し
ルーガーVの車両をベースに、水素吸蔵
と低車速からロックアップ可能なトル
た新型ハイブリッド車「エスティマハイ
合金タンクに貯蔵した水素を燃料とす
クコンバーターを採用、精密な変速
ブリッド」を開発、発売しました。
「エス
る燃料電池ハイブリッド車「FCHV-3」
制御によって、燃費性能の向上やエ
ティマハイブリッド」では、ガソリンエン
を出展しました。
ンジンのトルクに最適な変速比を可
ジンとモーターに新たにCVTを加え
「FCHV-3」は、出力を90kWに高
能にしています。
「オーパ」ではさらに
めた高性能燃料電池スタックを採用
CVTと直噴ガソリンエンジンとを統
た THS-Cを搭載、さらに後輪をモー
*
ター駆動する世界初の電気式4輪駆
合制御し、クラストップレベルの低燃
動システム「E-Four」を組み合わせて
ハイブリッド技術を活用することで、
費を実現しました。
います。これにより
「エスティマハイ
エネルギー利用のいっそうの高効率
ブリッド」は、同クラス'10年新燃費基
化を図っています。その結果、最高速
準の約2倍以上の低燃費を実現する
度150km/h以上、1回の水素充填
とともに、 国土交通省の「低排出ガス
*
車認定制度」における平成12年排出
での航続距離300km以上の性能を
ガス規制値からの75%低減レベル
さらに、'01年6月には高圧水素タ
(超−低排出ガス車)
を達成しました。
実現しました。
ンク搭載型の「FCHV-4」を開発。国
また、さまざまなタイプの車種へ
土交通大臣認定を取得し、3年間の予
の応用が可能な新方式のTHS-M
定で公道走行試験を開始しています。
(トヨタ マイルドハイブリッドシステム)
CVTの開発スタッフ
第2ドライブトレーン技術部 CVT技術室
各務 道孝(左) 田村 忠司(中) 曽我 吉伸(右)
し、2次電池を搭載したトヨタ独自の
また、同年6月には日野自動車(株)
を開発。同システムにより燃費は約
と共同で高圧水素を燃料とした燃料
15%向上、排ガス総量を低減します。
電池ハイブリッド大型バス「FCHV-
このTHS-Mの初搭載車は、'01年秋
BUS1」を開発しました。今後、公道
に発売する予定です。
での走行試験をめざし、さらに開発を
72∼77ページ
トヨタハイブリッドシステム
(THS-C)
を搭載した
新型ミニバンHV
「エスティマハイブリッド」
進める計画です。
新タイプ燃料電池ハイブリッド車
「FCHV- 4」
*THS-C:Toyota Hyb
r
i
dSystem-CVT
*国土交通省「低排出ガス車認定制度」
:環境省「低公害車
*CVT:Cont
i
nuous
l
yVa
r
i
ab
l
eTr
ansmi
ss
i
on
等排出ガス技術指針」の排ガスレベルと同等の基準。
21
製品環境マネジメントシステム運用による継続的な改善成果
2000年度もISO14001に基づく
■EMS対象分野と2000年度目標
製品環境マネジメントシステム
(EMS)
を適切に運用し、右表1∼6のEMS対
対 象 分 野
2000年度目標
1
燃費の向上
●2000年度のガソリン乗用車の政府燃費目標値(旧)を勘案し、
より高い自主
基準値を設け、同年度までに各車両クラスでトップレベルの燃費を確保する。
2
排出ガスの低減
●法律で定められた排出ガス規制値より高い自主基準値を定めて全車両で
達成する。同時に、特定車両(ガソリン乗用車)の平成12年規制の早期
達成および低公害車認定制度等への対応を図る。
3
車外騒音の低減
●法律で定められた車外騒音規制値に確実に適合できるよう自主基準値を
定めて、全車両で達成する。
1:2001年末までに達成・・・乗用車 2:2002年末までに達成・・・貨物車
4
エアコン省冷媒化
●代替フロン(HFC134a)の省冷媒化の自主基準値を定め、2000年
までに量産開始となる新型車・フルモデルチェンジ車で達成する。
5
環境負荷物質の低減
●2000年までに量産開始となる新型車・フルモデルチェンジ車について、鉛
使用量を'96年業界平均の1/2以下とし1/3を目指す。また水銀は放電管
以外使用禁止。カドミウム・砒素については、現状レベル以下に低減する。
6
リサイクル性の向上
●車両リサイクル可能率を順次向上させた上で、可能率95%を2005年
までに実現する。
象分野におけるそれぞれの目標に向け
て取り組みを推進、着実に成果をあげ
ています。この項では1∼4の分野につ
いて継続的改善の成果を報告します。
また、内部監査では手順や文章表現
などの改善推奨事項がありましたが、
大きな問題はありませんでした。'01年
3月には認証取得後初の更新審査を受
審。不適合項目はなく、外部審査機関
から適切な運用と維持を評価されまし
た。観 察 事 項としては、外 部コミュ
※トヨタはリサイクル可能率について独自の基準を設定してリサイクル性向上に取り組んでいます。
※5[環境負荷物質の低減]、6[リサイクル性の向上]については『リサイクル・流通』46∼51ページをご覧ください。
■ 内部監査結果
■ 更新審査結果
ニケーションに関する手順の明確化な
重大な不適合
0
重大な不適合
0
どの指摘がありました。
今後それら指摘
軽微な不適合
0
軽微な不適合
0
改善推奨事項
19
観察事項
3
事項をEMSの中に的確に織り込み、
いっそうのレベルアップを図っていく
計画です。
■ 「ガソリン乗用車等価慣性重量区分別
平均燃料」の2000年度政府目標値(旧)
1 燃費の向上
区分1 〈875kg〉
:18.2km/L
区分2 〈1,000kg∼1,500kg〉
:13.
0km/L
2000年度目標を達成
区分3 〈1,750kg∼〉
:9.
1km/L
■区分別平均燃費推移
'00年度「ガソリン乗用車 等価慣
*
性重量区分別平均燃費」の政府目標
値(旧)を勘案した自主目標を第2次
トヨタ環境取組プランに設定、
'00年
度までの中長期計画で燃費向上に
取り組んできました。その結果、す
べての区分で政府目標値(旧)を上
回る燃費改善を達成しました。
●車両重量クラス区分
(km/ L )
23.0
22.0
21.0
20.0
19.0
17.6
18.0
17.0
16.0
15.0
14.0
13.0 12.3
12.0
11.0
10.0
9.0 8.5
区分1<875kg>
区分2 <1,000∼1,500kg>
区分3 <1,750kg∼>
22.3
21.0
目標
21.4
21.4
20.3
17.4
17.0
17.4
2000年度
18.2
17.7 17.6
12.8
13.1
12.5
12.2
12.0
12.1
12.3
12.1
8.4
8.2
8.0
7.9
8.0
8.1
8.5
8.5
'91
'92
'93
'94
'95
'96
'97
'98
13.9
14.5
13.0
9.0
9.4
'99
'00
(年度)
9.1
8.0
7.0
'90
*等価慣性重量:排出ガスや燃費の試験を実施する
時に設定する試験自動車に相当する重量。
22
※区分1の '96・'97年度における急激な燃費向上は、この区分内のAT車がなくなり、MT車のみになったことが主要因です。
※'98年度では、区分1に再びAT車(ヴィッツ)が加わりましたが、平均燃費は向上しています。
開発・設計
Environmental Report 2001
■ 主要車種の新旧モデル燃費比較
(オートマチックトランスミッション搭載車)
従来型車
新型車
適化など、さまざまな角度から燃費
14.0
14
改善に取り組んだAZ系・NZ系のガ
12.6
ソリンエンジンを新開発。また、新
12
11.2
11 10.6
10.4
10.2
10
9.5
9.3
9
8
7
6
5
材質の変更による軽量化や小型
化、燃焼効率の改善、吸排気系の最
(km/L)
15
13
新開発エンジンの搭載車種拡大
マークⅡ
RAV4
ランドクルーザー
プラド
ハイラックス
サーフ
新燃費基準(政府目標)に向けて
'00年度政府目標値(旧)は'99年
に省エネルギー法の改正により失効
めました。'00年度は、新開発エン
またCVTを「オーパ」
に、電動パワー
ジンの搭載を拡大するとともに、す
ステアリングを「カローラ」に採用。
べての新型・フルモデルチェンジ車
四輪駆動車対応の技術では、 Vフ
*
レックスタイム4WDを「オーパ」
「カ
のエンジンに VVT-iを搭載して目
*
標通りに燃費向上を達成しました。
■主な新開発エンジン一覧
型式
排気量(L)
'98
1ZZ-FE
1SZ-FE
1.8
1.0
ビスタ
ヴィッツ
2NZ-FE
1.3
1NZ-FE
2ZZ-GE
2AZ-FE
2JZ-FSE
1.5
1.8
2.4
3.0
ヴィッツ、プラッツ
ファンカーゴ、
bB
WiLL Vi
プラッツ、
bB、
ファンカーゴ
セリカ
エスティマ
クラウン
2NZ-FE
1NZ-FE
1ZZ-FE
1.3
1.5
1.8
2ZZ-GE
1AZ-FSE
2AZ-FE
1JZ-FSE
3UZ-FE
1.8
2.0
2.4
2.5
4.3
'99
伴う新基準に対応する取り組みを開
始。早期達成を目標に、新型・フル
ン車新燃費基準達成車の生産台数
新搭載車種
年度
目標の達成に取り組む一方、改正に
めています。'00年度の'10年ガソリ
'00
カローラ
カローラ
オーパ、
RAV4 カローラ
カローラ
オーパ、
RAV4
クルーガーV
マークⅡ
セルシオ
(車両重量kg) (km/L)
空気抵抗低減・軽量化への取り組み
走行中の空気抵抗低減では、床下
のフラット化や整流パーツの採用な
どによって低減に取り組みました。
その結果、
「カローラ」
「マークⅡ」は
0.29、
「セルシオ」は0.25まで空気
抵抗係数(Cd値)
を抑えています。
軽量化では、新型エンジンやトラ
ンスミッションの軽量化により、
「カ
ローラ」は従来型より一回り大きな
室内空間で車両重量を20kg軽くし
ました。車両重量全体の軽量化では、
り増加する重量をいかに軽量化す
■ 2010年ガソリン車燃費基準達成車種
('00年度新型・フルモデルチェンジ車)
燃費基準
ローラ」
に搭載しました。
安全装備の充実などによって従来よ
比率は34%でした。
区 分
フレックスロックアップシステムや
*
高効率 トルクコンバーターと組み
*
合わせて動力の伝達効率を高め
型直噴ガソリンエンジンの開発も進
設定されました。トヨタは'00年度
モデルチェンジ車を中心に対応を進
燃費向上に寄与する技術として、
た スー パ ー ECTを新型・フルモデ
*
ルチェンジ車すべてに搭載しました。
となり、新たに'10年ガソリン車新
燃費基準(ディーゼル車は'05年)が
スーパーECTを新型全車に搭載
るかが課題です。
適合車車種
703 ∼ 827
18.8
・・・
828∼1,015
17.9
カローラ
1,016∼1,255
16.0
カローラ オーパ
*VVT-i
(Va
r
i
ab
l
eVa
l
veT
imi
ng-i
nte
l
l
i
gent)
:
1,256∼1,515
13.0
オーパ RAV4
エンジンの運転状況に応じて吸気バルブの開閉
1,516∼1,765
10.5
マークⅡ クルーガーV
タイミングを最適化し、燃費や排出ガスクリーン
*トルクコンバーター:トルクはエンジンの回転力、
化の大幅改善に寄与する機構。
コンバーターは変換機のこと。流体を使って動力
を伝える装置で、
トルクを増幅する機能を持つ。
略してトルコン。
*ECT
(El
ect
ronic Cont
rol
l
edTransmi
ss
ion)
:
1,766∼2,015
8.9
・・・
2,016∼2,265
7.8
・・・
*フレックスロックアップシステム:自動変速機の機
2,266∼ 6.4
・・・
構のひとつ。機械と油圧による動力伝達の配分を
*Vフレックスタイム4WD:電子制御により走行条
走行状態に応じて使い分け、とくに低速時の伝達
件に応じた前後輪の最適なトルク配分で燃費に
効率を高めて燃費の向上に寄与。
寄与する4WD機構。
※適合車種でも、型式および仕様によっては
達成していないものもあります。
電子制御自動変速機
23
■ 2000年度低排出ガス車認定制度適合車種
(ガソリン乗用車・軽量貨物車)
2 排出ガスの低減
[排出ガスレベル:良-低排出ガス車 ※1]
16車種・48型式
低排出ガス車の導入拡大
車 種
トヨタはガソリン車の平成12年
排出ガス規制へのボランタリー対応
を完了し、国土交通省の「低排出ガ
ス車認定制度」適合車の早期導入に
積極的に取り組んでいます。その結
果、平成12年規制25%低減レベル
達 成 車 が 7 4 型 式( 生 産 台 数 比 率
44%)
、平成12年規制75%低減レ
ベル達成車が3型式(生産台数比率
3%)
まで拡大しました。
定される'03年を目標に、実用化に
向けた取り組みを推進しています。
型式数
車 種
型式数
bB
2
クルーガーV
4
低公害車指定制度に67型式が認定
RAV4
4
センチュリー
1
'00年度の7都県市低公害車指定
アリスト
1
ハリアー
4
アルテッツァ
1
ビスタ
2
制度の公募に毎回応募、67型式が
ヴィッツ
2
ファンカーゴ
2
追加認定を受け、累計188型式に
オーパ
3
プラッツ
2
プロナード
1
マークⅡ
4
カローラ※2
クラウン
14
1
※1 平成12年規制値からHC、NOxをさらに25%低減レベル
※2 カローラにはフィルダー・ランクス/アレックス・
スプリンター・カローラバンを含む
[排出ガスレベル:超-低排出ガス車※ ]
2車種・3型式
車 種
セルシオ
型式数
2
車 種
プリウス
なりました。この他、トヨタは京阪神
6府県市の低公害車指定制度にも同
様に応募しています。
■ 7都県市低公害車指定制度認定車両(型式数)の推移
型式数
型式数
200
バス、
トラック
乗用車
電気
累計
1
※平成12年規制値からHC、NOxをさらに75%低減レベル
150
排出ガス低減対策に寄与した主要
技術では、①VVT-iの搭載 ② 後方
*
排気レイアウト ③ ステンレス製エキ
*
ゾーストマニホールド ④薄壁セラミ
ディーゼル車のさらなる
クリーン化
ック触媒 ⑤ 高微粒子化インジェク
*
ターの採用などがあげられます。さら
の平成9・10年排出ガス規制への対
に直噴ガソリンエンジンでは、新エン
ル車「ハイラックスサーフ」
「ランドク
ジンの採用やNOx吸蔵還元型三元
ルーザープラド」
「 カローラ」はもち
触媒などの性能向上により、排出ガ
ろん、この平成9・10年排出ガス規
スをより効果的に低減しました。
制をクリアしています。
■ ガソリン車平成12年排出ガス規制レベル
対応型式数の推移
;;;;;;;
;;;;
;;;;;;;
;;;;
;;;;;;;
;;;;
;;;;;;;
;;;;
;;;;;;;
;;;;
;;
;;;;;;;
;;;;
;;
90
80
70
対
応
型
式
数
平成12年
規制対応型式総数
60
50
40
30
20
10
0
'97
'98
'99
平成12年規制レベル
平成12年規制25%低減レベル
平成12年規制75%低減レベル
24
'00
'01
(年)
トヨタは'99年度にディーゼル車
応を完了。'00年度発売のディーゼ
'00年度は次世代に向けた新たな
取り組みとして、ディーゼル車用新触
媒システム「 DPNR」の基本技術を
*
開発しました。DPNRは、ガソリン車
用NOx吸蔵還元型三元触媒の技術
を応用し、新開発の多孔質セラミッ
クスフィルターと組み合わせた新技
100
基
準
強
化
に
よ︵
る0
' 0
指年
定 3
解月
除︶
50
0
-50
第
8
回
︵
9
' 8
年
1
1
月
︶
第
9
回
︵
9
' 9
年
3
月
︶
第
1
0
回
︵
9
' 9
年
7
月
︶
第
1
1
回
︵
9
' 9
年
1
1
月
︶
第
1
2
回
︵
0
' 0
年
3
月
︶
第
1
3
回
︵
0
' 0
年
7
月
︶
第
1
4
回
︵
0
' 0
年
1
1
月
︶
第
1
5
回
︵
0
' 1
年
3
月
︶
-100
※7都県市低公害車指定制度の詳細については
'98年版環境報告書33ページ、またはホームペ
ージをご覧ください。
http://
www.toyota.co.jp/envrep98/pdf/devdes/dev3.pdf
*後方排気レイアウト:触媒は排気温が高いほど浄
化効果が高いため、直列エンジンの排気管を触
媒に近い後方に配置。
*ステンレス製エキゾーストマニホールド:熱容量
が小さく排気温を速やかに暖める。
術で、NOx・ PMを現行規制から初
*
期浄化性能として80%低減すること
*高微粒子化インジェクター:噴霧燃料を微粒化す
が可能です。しかし、軽油中の硫黄
System)
:ディーゼル車の排出ガス中のNOxと
分50ppm以下が使用条件であるた
め、硫黄分低減軽油の供給開始が予
る装置。
*DPNR
(Diesel Particulate-NOx Reduction
PMを同時に連続浄化する触媒システム。
*PM:パティキュレート。ススと未燃焼炭化水素が
主成分の粒子状物質。
開発・設計
Environmental Report 2001
3 車外騒音の低減
■ 騒音対策例
フードサイレンサ
ダッシュサイレンサ
エプロンシール
全車両の自主基準値適合を目標
に継続的改良に取り組み、18車種
吸気レゾネータ
(乗用車17車種・貨物車1車種)
が最
サブマフラ
容量増大
新規制値をクリア。この結果、'00年
度において全乗用車の自主基準へ
の適合を完了しました。
主要な低減対策として、オイルパ
ンカバー、音源遮へいのためのエン
ジンアンダーカバーなどを設定して
コモンレール式燃料噴射
高剛性シリンダブロック
オイルパンカバー
ラバー製インシュレータ
エンジンアンダーカバー(吸音材付き)
変速機アンダーカバー(吸音材付き)
[ハイラックスサーフの例]
います。また、一部のディーゼル車に
コモンレール式直噴エンジンを搭
■ 乗用車の車外騒音低減の目標達成状況
載し、燃焼騒音や振動を低減しまし
た。吸気音では吸気レゾネータの設
定、排気音ではサブマフラの容量拡
大などを実施して車外騒音の低減を
図っています。
100%
目標
100
※ 80
達
成 60
割
合
(%)40
20
0
4 エアコンの省冷媒化
'97
'98
'00 (年度)
'99
※達成割合とは、乗用車全車種(46車種)
の中に占める規制強化適合済み車種数の割合です。
'00年度に適合した車種は下記の18車種
エアコン冷媒に使用する代替フロ
ンHFC134a充填量の低減に取り
組み、'00年度の新型・モデルチェン
ジ車全車で目標を上回る平均20%
新たに適合した車種:エスティマ、
ランドクルーザー100、
ライトエース・タウンエースノア(乗用車3車種)、
カローラバン(貨物車1車種)
仕様変更により再適合した車種および新車種追加:セルシオ、アリスト、マークⅡ、ハリアー、
クルーガーV、オーパ、
bB、Will Vi、カローラ、
プリウス、
プロナード、RAV4、ハイラックスサーフ、
ランドクルーザープラド(乗用車14車種)
■ 乗用車の加速走行騒音の推移
'95年の型式数
削減を達成しました。エアコン省冷
140
媒化に対するトヨタの取り組みは計
120
画通り'00年度ですべて完了し、今
後は環境負荷がより少ないCO2 冷
媒使用のエアコンなど、新しい車両
用空調機の開発を進めていきます。
'00年の型式数
100
※
型
式
数
80
60
40
20
HFC134aの回収・破壊システムについて
は、
『リサイクル・流通 』51ページをご覧
0
72
73
74
75
76
77
(dB-A)
加速走行騒音値
ください。
※型式数:車種ごとにエンジンと変速機の組み合わせを合計した数
自主基準値
規制値
※5[環境負荷物質の低減]、
6[リサイクル性の向上]については
『リサイクル・流通』
46∼51ページをご覧ください。
25
クリーンエネルギー車の普及促進
燃料電池車用の燃料開発で
GM、エクソン ・ モービルと提携
トヨタはGM、エクソン・モービルと
新型「プリウス」を欧米に展開
■トヨタのクリーンエネルギー車
〈単位:台〉
販売台数(国内)
'98年度 '99年度 '00年度
新型「プリウス」は、新開発の小型
の3社間で、燃料電池車の燃料選定
ニッケル水素バッテリーなどの搭載
で合意しました。
により、一段と燃費、加速性能、実用
電気自動車
93
46
19
ハイブリッド車 18,558 14,289 12,263
天然ガス車
110
178
166
18,761 14,513 12.448
小計
水素燃料は、大幅な車両効率の向
性が向上しました。'00年、国内販売
上とクリーン化を実現する最も有望
に続き海外へも新型「プリウス」を展
な燃料ですが、インフラ整備など社
開、7月北米、9月欧州で販売開始し
会に定着するまでにはかなりの時間
ました。
「プリウス」は海外でも、環境
を要すると考えられます。
したがって、
に負荷が少ない上に基本性能も高
電気自動車
短期・中期的に必要となる燃料につ
いという評価を受けています。欧米
ハイブリッド車 18,600 15,100 13,300
いて、ガソリンと似 た 特 性 を 持 つ
での普及は好調に進み、'01年3月
「 クリー ンハ イド ロ カー ボ ン 燃 料
末までに約1万1,600台の販売実
( CHF)
」を共同開発することに決定
*
しました。
績をあげ、国内・海外を合わせた販
CHFは、
売累計では6万台を突破しました。
72∼77ページ
②採掘から車両駆動までエネルギー
効率が高い
1.1%
0.9%
0.7%
トヨタ車総販売台数 1,678,668 1,674,631 1,767,422
■全メーカーによる総市場(国内)〈単位:台〉
'98年度 '99年度 '00年度
250
天然ガス車
1,400
220
130
1,600
2,500
20,250 16,920 15,930
小計
国内総販売台数に
占める割合
0.3%
0.3%
0.3%
国内総販売台数 5,866,782 5,881,991 5,973,438
※クリーンエネルギー車台数:一部 トヨタ推計
※トヨタ車国内販売台数、国内総販売台数:
日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会
①既存の燃料供給インフラが利用で
き、従来の内燃機関にも使用可能
トヨタ車国内販売
台数に占める割合
連合会 調べ
CNG車用新エンジンを
「ダイナ」
「トヨエース」に設定
小型キャブオーバー型トラック
クリーンエネルギー車の
社内導入
③排ガスがクリーンである
「 ダイナ 」と「トヨ エ ー ス 」に C N G
クリーンエネルギー車普及に向け
などの特性を備えています。
(圧縮天然ガス)車を設定、10月に
た政府の閣議決定に呼応して、
トヨタ
トヨタでは燃料電池車の実現へ向
国内で販売を開始しました。新設定
はクリーンエネルギー車の社内導入
けたさまざまな課題の解決を図る
のCNG
(4.1L)
エンジン車は、ディー
を進めてきました。導入率15%以上
ため、他の自動車メーカーや自動車
ゼルエンジン車に比べ、排出ガス中
を目標に計画を推進し、'00年はさら
部品サプライヤー、エネルギー会社
のCO・HC・NOxを大幅に低減。そ
に29台を追加、社内導入率は18%
と協調してグローバルな取り組みを
の一方で、優れた動力性能を確保し
に達しています。
進める計画です。
たことが大きな特長です。
2000年度の
クリーンエネルギー車販売台数
■トヨタのクリーンエネルギー車
社内導入率推移
'98年度末 '99年度末 '00年度末
保有台数
252台
302台
331台
導入率
14%
16%
18%
'00年度、トヨタの国内クリーン
エネルギー車販売台数は約1万
2,000台で、国内トヨタ車総販売台
数の0.7%でした。
*CHF:Clean Hydrocarbon Fuel
26
※EVコミューターシステムについては、
「ITS」
63ページをご覧ください。
開発・設計
Environmental Report 2001
■ 2000年度[国内向け乗用車]新型車・モデルチェンジ車の主要環境データ
仕 様
車 名
プロナード
RAV4
オーパ
カローラ
セルシオ
マークⅡ
クルーガーⅤ
型 式
TA-MCX20
TA-ACA20W
TA-ACT10
TA-NZE121
UA-UCF30
TA-JZX110
TA-ACU20W
1MZ-FE
1AZ-FSE
1AZ-FSE
1NZ-FE
3UZ-FE
1JZ-FSE
2AZ-FE
4AT
4AT
CVT
4AT
5AT
4AT
4AT
2000年4月
2000年5月
2000年5月
2000年8月
2000年8月
2000年10月
2000年11月
エンジン
変速機
販売開始時期
オゾン層破壊物質
温室効果ガス
燃費(km/L)
車外騒音(加速走行)
(dB-A)
CFC12[エアコン冷媒]
使用せず
使用せず
使用せず
使用せず
使用せず
使用せず
使用せず
HFC134-a
[エアコン冷媒]使用量( g )
620
550
500
530
650(900)
(注1)
550
650
CO2(g/km)[10・15モード]
231
168
133
142
288
187
223
10・15モード走行(国土交通省審査値)
10.2
14.0
17.8
16.6
8.2
12.6
10.6
・・・
○
○
・・・
・・・
○
・・・
VVT-i(可変バルブタイミング)
○
○
○
○
○
○
○
ECT(ロックアップ機構付トルコン)
○
○
・・・
○
○
○
○
・・・
・・・
○
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
○
・・・
・・・
・・・
適合規制値
76
76
76
76
76
76
76
諸元値
75
74
74
75
75
75
75
良−低排出ガスレベル
○
○
○
○
・・・
○
○
超−低排出ガスレベル
・・・
・・・
・・・
・・・
○
・・・
・・・
筒内直接噴射
主
要
燃
費
向
上
対
策
CVT(無段変速機)
電動パワーステアリング
排出ガス(注2)
使用(1/3以下) 使用(1/3以下) 使用(1/3以下) 使用(1/3以下) 使用(1/6以下) 使用(1/3以下) 使用(1/3以下)
鉛('96年比)
部品に使用している
環境負荷物質
リサイクル関係
(注3)
極微量
水 銀(照明用放電管)
カドミウム(電子制御部品)
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
極微量
使用せず
使用せず
使用せず
バンパー、
内外装材
バンパー、
内装材
バンパー、
内装材
・・・
・・・
アジ化ナトリウム
使用せず
使用せず
使用せず
使用せず
リサイクルし易い材料を
使用した部品(TSOP)
バンパー、
内外装材
バンパー、
内外装材
バンパー、
内装材
バンパー、
内装材
天然素材
・・・
・・・
・・・
シュレッダーダストを
リサイクルした防音材(RSPP)
・・・
○
・・・
・・・
○
・・・
・・・
リサイクルPP使用
・・・
○
○
○
○
・・・
○
パッケージトレイ ドアトリム基材、
パッケージトレイ基材
トリム基材
※掲載した車種タイプは、原則的に販売台数の多いタイプを取り上げています。
(注1)
( )内はリヤオートエアコンありの場合。
(注2)乗用車排出ガスレベル(下表)をご参照ください。
(注3)詳しくは、
『リサイクル・流通 』48∼51ページをご覧ください。
なお、シュレッダーダストから分別した銅は'00年度もアルミ鋳物の
強化材としてリサイクルされています。
乗用車排出ガスレベル
(10・15モード)
平成12年規制
良― 低排出
ガスレベル
超― 低排出
ガスレベル
一酸化炭素:CO(g/km)
0.67
0.67
0.67
炭化水素:HC(g/km)
0.08
0.06
0.02
窒素酸化物:NOx(g/km)
0.08
0.06
0.02
27
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