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中谷大臣のジブチ・南スーダン・英国訪問(概要)

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中谷大臣のジブチ・南スーダン・英国訪問(概要)
平成27年1月29日
防
衛
省
中谷大臣のジブチ・南スーダン・英国訪問(概要)
平成27年1月17日(土)~21日(水)の間、中谷防衛大臣は、ジブチ、南スーダン及
び英国を訪問し、各国の政府要人等と会談するとともに、自衛隊派遣部隊視察を実施したとこ
ろ、概要は以下のとおり。
1.ジブチ訪問(海賊対処部隊視察)
【1月17日~18日】
(1)ハッサン国防大臣との会談(18日午前)
中谷防衛大臣から、海賊対処行動を実施している自衛隊の活動拠点の運用について、引き
続き支援を得たい旨要請し、ハッサン国防大臣から、引き続き自衛隊を支援していきたい旨
発言があった。
ハッサン国防大臣から、自衛隊の海賊対処行動について大変高い評価が伝えられた。
また、ハッサン国防大臣から、ジブチ軍への能力構築支援、ジブチ軍が実施する国際平和
協力活動に対する後方支援及び自然災害への対応について、協力関係を強化していきたい旨
発言があった。
中谷防衛大臣から、イスラム過激派組織の動向等に関する情報提供を要請し、ハッサン国
防大臣から、引き続き自衛隊員の安全を確保するために必要な情報を共有していきたい旨発
言があった。
ハッサン国防大臣との会談
ハッサン国防大臣との記念撮影
(2)ケリー在ジブチ米国大使及びグリスビー在ジブチ米軍司令官との会談(18日午前)
ケリー在ジブチ米国大使から、自衛隊の海賊対処行動について大変高い評価が伝えられた。
中谷防衛大臣から、自衛隊からのCTF151(※)司令官及び同司令部要員の派遣やイ
スラム過激派組織への対応を通じて、引き続き日米間の協力関係を強化していきたい旨発言
があった。これに対し、グリスビー在ジブチ米軍司令官から、日本は世界規模で助け合える
重要な同盟国であり、引き続き緊密に協力していきたい旨発言があった。
※ 海賊対処のための多国籍の連合任務部隊。米国、豪州、英国、トルコ、韓国、パキスタン等が参加。
自衛隊については、水上部隊が平成25年12月から、航空隊が平成26年2月から、それぞれ参加。
(3)モントッキォ在ジブチ仏軍司令官との会談(18日午前)
中谷防衛大臣から、ジブチにおける自衛隊に対する在ジブチ仏軍の支援について感謝して
いる旨発言があった。これに対し、モントッキォ在ジブチ仏軍司令官から、引き続き医療等
も含め自衛隊を支援していく旨発言があった。
中谷防衛大臣から、仏国によるテロ対策への貢献について大変高く評価している旨発言が
あった。これに対し、モントッキォ在ジブチ仏軍司令官から、日仏両国はジブチを含むアフ
リカ地域の安定やテロとの戦いといった共通の目的を有しており、引き続き緊密に協力して
いきたい旨発言があった。
ケリー在ジブチ米軍大使及び
グリスビー在ジブチ米軍司令官との会談
モントッキォ在ジブチ仏軍司令官との会談
(4)派遣海賊対処行動部隊視察(18日午後)
中谷防衛大臣は、航空隊及び支援隊の活動拠点や、ジブチ港に寄港していた水上部隊の護
衛艦「はるさめ」を視察し、各部隊の活動状況や航空隊及び支援隊の活動拠点の運用状況を
確認するとともに、厳しい環境の下で任務に従事している隊員を激励した。
2.南スーダン訪問(派遣施設隊視察)
【1月19日】
(1)南スーダン派遣施設隊視察(19日午前・午後)
中谷防衛大臣は、首都ジュバの国連施設内にある日本隊宿営地の施設や、施設隊が道路整
備等を実施している現場を視察し、厳しい環境の下で任務に従事している隊員を激励すると
ともに、安全に配慮して任務を遂行するよう指示した。
(2)マニャン国防大臣との会談(19日午前)
双方は、両国が南スーダンの平和と安定のための取り組みに協力していくことで一致した。
マニャン国防大臣より、自衛隊の活動に対する謝意の表明があったほか、道路等のインフラ
整備や、自衛隊と南スーダン国軍との協力をはじめとする二国間関係の発展について期待が
表明された。中谷防衛大臣より、日本は積極的にPKOに取り組んでいく旨表明し、南スー
ダンの平和の実現に向けて同国政府の一層の努力を要請した。
(3)テスファマリアムUNMISS軍事部門司令官との会談(19日午後)
テスファマリアム司令官より、自衛隊施設隊の活動に対する謝意が表明されたほか、今
後の国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)の活動において自衛隊施設隊の能力
が引き続き必要となる旨説明があった。また、双方の間で今後のマンデート内容等ミッショ
ンについて意見交換を行った。
マニャン国防大臣との会談
テスファマリアムUNMISS軍事部門司令官との会談
3 英国訪問【1月20日~21日】
(1)日英防衛相会談(21日午前)
ファロン国防大臣との会談
○ 冒頭、ファロン国防大臣より、中谷防衛大臣の就任後間もない時期に訪英が実現したこと
に対し歓迎の意が表されるとともに、日英間の協力における具体的なステップを重ね、協力
関係を更に深めていきたい旨述べた。
○ 中谷防衛大臣より、シリアにおけるISILによる邦人人質事案に関し、我が国としてテ
ロに屈することなく、日英で協力し、国際社会によるテロとの闘いに貢献していく旨を発言、
ファロン国防大臣との間でその認識を共有し、ファロン国防大臣からは、事態の解決に向け、
英国は全面的に支援する旨述べた。
○ 中谷防衛大臣より、防衛計画の大綱及び安全保障法制の整備について説明し、ファロン国
防大臣より、日本の安全保障法制の整備に係る取組を支持する旨述べた。ファロン国防大臣
より、本年に策定が予定されている英国のSDSR(戦略防衛・安全保障見直し)について
説明し、中谷防衛大臣より、SDSRにおける英国のアジア太平洋地域でのプレゼンスに日
本としても関心を有している旨述べた。
○ さらに、日英の防衛協力について、両大臣は、オフセット契約方式を含む両国間の防衛装
備品に係る調達方法についての意見交換を含めた防衛装備・技術分野における具体的な協力
を進めていくことを歓迎し、海洋安全保障分野、サイバー防衛分野での協力を推進していく
ことで一致した。また、中谷防衛大臣より、物品役務相互提供協定(ACSA)の早期締結
に向け取り組んでいきたい旨述べた。
(2)日英外務・防衛閣僚会合及びワーキングランチ(21日午後)
日英外務・防衛閣僚会合
ワーキングランチ(写真:外務省提供)
○ 英国側から、昨年5月の両国首相間の合意を踏まえ、第三次安倍内閣発足後直ちに外務・
防衛閣僚会合の開催に至ったことは本件会合の重要性を示すものである旨の発言があった。
両国は、安全保障及び防衛分野の協力を強化していくことで一致した。
○ ISILによる邦人人質事案に関し、英国側より、日本に対する連帯の意を表明するとと
もに、英国は日本とともにある旨発言があり、情報分野での協力強化を含め本件について最
大限協力する姿勢が示された。また、日本側から、日本の支援は、難民支援をはじめ、非軍
事的な分野での支援である旨説明したのに対し、英国側からは、ISILに対するイラクに
おける空爆は対策の一部でしかなく、より包括的かつ長期的な取組が必要であるとして、日
本の支援を高く評価する旨の発言があった。両国は、国際社会と連携しつつ、テロとの闘い
に引き続き取り組んでいくことを確認した。
○ 両国は、安全保障及び防衛分野の協力を進めていく上で、戦略的情勢認識を共有すべく、
ウクライナ・ロシア情勢、中国・北朝鮮・南シナ海等のアジア情勢について意見交換を行っ
た。また、国際社会が直面する地球規模の脅威として、ISILに加え、エボラ出血熱対策
についても意見交換した。
○ 両国はまた、双方の安全保障政策について説明し、英国側より、日本の安全保障法制の整
備に係る取組は英国にとっても重要であり、歓迎する旨の発言があった。また、オフセット
契約方式を含む両国間の防衛装備品に係る調達方法についての意見交換を含めた防衛装
備・技術協力やサイバー分野での対話・協力を進めていくことを確認した。英国側からは、
物品役務相互提供協定(ACSA)の早期締結に向けた高い期待が表明され、首脳間の決定
を踏まえ、日本の安全保障法制の整備の進展を踏まえつつ、可能な限り速やかに作業を進め
ることで一致した。
○ また、会合において共有された認識及び今後進めていく具体的な協力分野を記した共同声
明及び協力分野に関する付属書(別紙参照)を発出した。
(了)
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