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98年度新型車「ヴィッツ」の リサイクル設計の例
リサイクル ●平均的乗用車の鉛使用部位と総量 (資料:日本自動車工業会 /リサイクルイニシアティブより) ハーネス類(90g) 電着塗料( 50g) 電子基板( 50g) ●トヨタにおける鉛削減状況(鉛使用量は 2Lクラスの乗用車の例) 2,000 対応済部品 ・バッテリーケーブル端子 ・銅製ラジエータ ・銅製ヒータコア ・アンダーコート ・パワーステアリング圧力ホース ・アンダーコート ・パワステ圧力ホース ・サイドプロテクションモール ・ハーネス類 ・シートベルトGセンサー ・シートベルトGセンサー 1,500 その他 (240g) 銅製ラジエータ (580g) 銅製ヒータ コア(110g) 使用総量 1,850g 燃料 タンク (200g)ホイール バッテリー ケーブル端子 バランサ (290g) (240g) '98年度新型車「ヴィッツ」の リサイクル設計の例 1 リサイクルに配慮した 鉛 使 用 1,000 量 g / 台 1,850 50% 展開中 815 500 0 725 '96年 '97年 (業界平均) '98年 ■リサイクルしやすい素材の採用 カウルルーバー:TSOP ガラスラン:TPO ルーフモール:TPO ドアオープニング トリム:TPO リアクォーターウインドウ ウェザーストリップ:TPO リアバンパー:TSOP リサイクルしやすい素材TSOP、 TPOを各部位に採用しました。また、 インナー・アウタードア ベルトモール:TPO 販売店より回収したバンパーからの エンジンアンダーカバー:リサイクルPP材 ダッシュサイレンサー:RSPP フロントバンパー:TSOP バー、バックドアトリムなどに採用し ■リサイクル材の採用 ました。リサイクル防音材RSPPは ダッシュサイレンサーとフロアサイレ フロアサイレンサー:RSPP スペアタイヤボード: リサイクルPP材 ■TSOP使用部品 ンサーに採用しました。 スピーカー パネル インストルメントクラスター 小物入 フィニッシュパネル オープニング カバー インストルメント アッパーパネル スピーカーパネル ヒューズボックス オープニングカバー 運転席アンダー ポケット センター クラスターパネル *リサイクルの「自主行動計画」については、 '98年環境報告書またはホームページをご参 照ください。 (http://www.toyota.co.jp/envrep98) ・燃料タンク ・その他のエンジン部品 ・燃料ホース ・電着塗料 ・ガラスセラミックプリント ・電子基板など ・メータ指針バランサ ・等速ジョイントグリース ・ホイールバランサ ●「ヴィッツ」におけるリサイクルに配慮した材料の採用 材料の採用 リサイクル材をエンジンアンダーカ 技術開発中 ■TSOP使用部位 ルーフサイドインナー フロントピラー センターピラー ガーニッシュ ガーニッシュ アッパーガーニッシュ コラムカバー インストルメントパネル フィニッシュセンター ロアパネル インストルメント ロアパネル インストルメントパネル センターボックス リアコンソールボックス フロントドアトリムボード リアドアトリムボード 51 2 取り外しや廃棄物低減に 配慮した設計 ラッゲージウェザーストリップにつ 生産段階における リサイクル技術 いては、'97年度の2車種( 「カロー ラ」など)から、' 9 8 年 度 は 9 車 種 前後バンパーを2分割構造にして 1 ウレタン樹脂バンパーの 補修時の交換部品を低減しています。 リサイクル量を倍増 ( 「マークⅡ」 「ビスタ」 「カムリ」など) に採用を拡大しました。 また、エンジンオイルやクーラントな どの抜き取り性、ワイヤーハーネス ウレタン樹脂バンパーは、一度成 やシート、エンジンアンダーカバーな 形すると加熱しても溶融しない特性 どの解体性を高めました。そのほか、 をもっているため、リサイクルが困難 ヘッドランプおよびリアコンビネー でした。これに対してトヨタは、'96年 エアバッグの生産工程内で発生す ションランプのレンズを脱着可能に に共同開発によってポリプロピレン る基布(66ナイロン)の端材を、再生 して解体性向上を図っています。 樹脂と混合することにより、バッテ 樹脂化してリサイクルする技術を確 リートレーなどにリサイクルするこ 立しました。この再生樹脂化技術に とを可能にしました。この技術を利用 より、'98年8月からエンジン部品の して'97年度は16t、'98年度には バキュームサージタンクに端材を再 37tのウレタン樹脂バンパーをリサ 生利用しています。 3 エアバッグ基布端材の リサイクル イクルしています。 オイル抜き取り性の試作車段階の事前評価 3 解体を簡素化するための 2 世界初のゴム廃材 4 3層表皮インストルメント パネルのリサイクル リサイクル技術を本格活用 部品の統合化・一体化 インストルメントパネルの生産工 トヨタは、廃ゴムの新リサイクル技 程内で発生する異種多層表皮端材 インストルメントパネルをアッパー 術を'97年に共同開発しました。'98 を、単一素材に分離するリサイクル とロアの2分割構造にするとともに、 年度は新技術の本格活用を開始し、 システムを確立しました。'98年度に 部品の統合化・一体化により点数を 200tの廃ゴムをウェザーストリップ は、分離した単一素材の一部をイン 削減し、解体しやすくしました。 などにリサイクルしました。 ストルメントパネルの材料としてリサ イクルを開始しています。 ●廃ゴムの新リサイクル技術 4 廃棄時の環境への負荷に 配慮した設計 ワイヤーハーネス被覆材やウィン ドシールドガラスのセラミックプリン 粗粉砕 工程廃材(ウェザーストリップ) 可塑化 脱 硫 トなどに鉛を使用しない部品を積極 的に採用し、鉛の使用量を'96年レ 再生ゴム ベルの半分以下にしました。 また、エアバッグ処理作業を容易 にするためのコネクターの統一化 も、計画通り実施しました。 52 連続脱硫機 製品化(ウェザーストリップ) 混練(新材とのブレンド)