...

PDF版 - アジレント・テクノロジー株式会社

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

PDF版 - アジレント・テクノロジー株式会社
eNewsletters 17 号と 18 号の合併号
Agilent in Pharmaceutical
Analysis
目次
3
HPLC メソッド開発を効率的に行うカラム
4
優れた感度を実現する UV 検出器
6
残留溶媒分析の信頼性向上
8
新しい Agilent 7890A GC
目次
イベント情報
メソッド開発を効率的に行うカラム 3
Agilent は、世界中でさまざまなイベントを
優れた感度を実現する UV 検出器
4
行っています。日本での開催されている最新イ
残留溶媒分析の信頼性および感度
の向上
6
次世代ガスクロマトグラフ:
新 Agilent 7890A GC 登場
8
エキスパートに聞く
ベント情報は下記のサイトで公開しています。
www.agilent.com/chem/events:jp
11
eNewsletter の登録は、
ホームページで行えます。
ぜひご登録ください:
www.agilent.com/chem/pharmanews
見逃していませんか?
eNewsletter は、最新情報をお届けします。
Agilent の eNewsletter は、多くの記事を速やかにお届け
する電子メールによる情報配信サービスです。役に立
つ情報満載の eNewsletter の登録は簡単です。Agilent の
eNewsletter のホームページでご登録ください。また
バックナンバーも閲覧可能です。貴重なニュースを見
逃さないよう、是非、eNewsletter 購読をお申し込みく
ださい。
ICP-MS: 漢方薬の安全性分析。漢方療法、特に伝統的
な漢方薬の人気が世界中で高まっています。ICP-MS は
精度を向上させながら、時間と費用を節約する優れた
メソッドを使用して安全性を確保します。この記事は
次のサイトでご覧いただけます www.agilent.com/chem/
pharma17
新しいプレ分画技術で多くのタンパク質同定ができま
す。バイオマーカーや治療標的などのタンパク質を同
定することは簡単ではありません。しかし、 Agilent
2
Agilent in Pharmaceutical Analysis
•
Technologies と Diagnoswiss により開発された新しい分画
技術である OFFGEL 電気泳動は、液相中で分離した化合
物を回収するのに役立ちます。詳しくは次のサイトで:
www.agilent.com/chem/pharma18
エキスパートに聞く: オープンアクセスラボは、LC の
稼働率、信頼性、生産性を最大限に引き上げるために
何ができるのでしょうか ?安定したメンテナンススケ
ジュール、研究室の装置システムを最高の操作条件に
保つためのヒントはこちらのサイトでご覧ください :
www.agilent.com/chem/pharma17
エキスパートに聞く: Agilent モジュールを追跡記録お
よび管理する簡単な方法がありますか?インテリジェン
トサービスアセットレポートを使用すれば、各コン
ポーネントの使用状況を簡単に管理し、追跡記録を保
管できます。この事例を以下のサイトで紹介します :
www.agilent.com/chem/pharma18
17 号と 18 号の合併号
HPLC メソッド開発を
効率的に行うカラム
著: Maureen Joseph、Agilent HPLC カラムプロダクトマネージャ
新しい HPLC メソッドを素早く開発する
には、分析目的に合ったカラムを使用
する必要があります。メソッド開発の
目標はさまざまですが、 1.8 µm 粒径の
カラムを使用して異なる目的を達成す
る方法を 2 通りのシナリオで示します。
(CN) を含む、その他の選択性も検討し
ました。これらの 4 種類の結合相はす
べて、同じ 1.8 µm ベースシリカと同じ
1.8 µm 粒子のカラムは両方の検討でよ
い結果を示しました
種類の結合剤です。この類似性により、
選択性の差を正確に比較することができ
ました。ベースとなる材質が異なってい
HPLC メソッドを最初に開発する場合、 たり、シリカや様々な結合方法を変更す
選択性が最も重要なパラメータで、す ると、さらに多くの選択肢ができたこと
べての成分の分離を達成する必要があ でしょう。
ります。選択性はカラム結合相と移動 図 1 に示した分離では、 StableBond SB相によって決定され、充填剤の粒径に Phenyl 相が最良の結果を示しました。こ
は 依 存 し ま せ ん 。 し か し 、 既 存 の メ の分離では分解能、分析時間、ピーク形
ソッドに対して分離能を向上させ、分 状の最良のバランスを示しました。すべ
析時間を短縮する場合には、カラム長 て 1.8 µm 粒径で入手可能な 4 種類の異
と粒径は重要な選択肢で、 1.8 µm 粒子 なる結合相により、最良の選択性を迅速
のカラムは最適な結果を実現します。 に選択できます。
これら 2 つのメソッド開発ニーズを同
シナリオ 2: 既存のメソッドではより高
時に満足させる最良の方法は、 Agilent
ZORBAX ラピッドレゾリューションハイ い分離能が必要となります
スループット (RRHT) カラムなどの 2 µm 2 つ目の例では、同じ結合相を使用した
未満のカラムの選択肢を幅広く備える 長短の RRHT カラムで分離能 (Rs) と分析
時間を比較します。 50 mm カラムで、
ことです。
ピーク 3 と 4 の分離は 1.6 のベースライ
シナリオ 1:初期メソッド開発には選択 ン分離能のちょうど上でした。さらに信
性が求められます
頼性の高い長期間メソッドについては、
初期メソッド開発の例を説明するため より高い分離能を必要とし、長い RRHT
に、様々な鎮痛剤化合物の分析に対し カラムを使用することで簡単に実現しま
て 4 種類の異なる結合相を比較します した。
(図 1)。結合相は、一般的な C18 および
C8 の選択肢の他、フェニルやシアノ
これら 2 つの例では、複数の結合相や
カ ラ ム 長 を 含 む 広 範 囲 に 及 ぶ Agilent
ZORBAX RRHT 1.8 µm カラムを持ってい
る場合、最適な分離を素早く簡単に実
現できることを示します。短い ZORBAX
RRHT カラムを使用して、複数の結合相
を素早くスクリーニングし、最適な相
を選択することができます。ほぼ最適
化されたメソッドがより高い分離能を
必要とする場合、長い ZORBAX RRHT カ
ラムを使用して優れた性能を実現でき
ます。
メソッド開発を効率化する
Agilent ZORBAX RRHT LC カラムによるメ
ソッド開発の効率化、性能と速度を向
上させるアプリケーションについては、
下記の HP をご覧ください。
www.agilent.com/chem/rrht
2
1
3
Rs=3.6
4
1
2
4.6 x 150 mm、1.8 µm
圧力 = 418 bar
5
SB-C18 1.8 µm
Rs=4.9
3
5
SB-C8 1.8 µm
4
1
2
3
2
5
SB-Phenyl 1.8 µm
2
5
3
SB-CN 1.8 µm
4
1
2
3
カラム: Agilent ZORBAX RRHT 4.6 x 50 mm、1.8 µm
LC: Agilent 1200 シリーズ Rapid Resolution LC
移動相: 40% アセトニトリル: 60% バッファ、pH=2.4、25mM NaH2PO4
4
5
4
6
8
10
4.6 x 50 mm、1.8 µm
圧力 = 164 bar
サンプル:
1. トルメチン
2. ナプロキセン
3. ジフルニサル
4. イブプロフェン
5. ジクロフェナク
4
1
0
溶出順序の変更:ピーク 3、4、5
Rs=1.6
%B
Rs=2.5
min
流量: 1.85 mL/min
検出: DAD、254 nm
サンプル: リストの通り、メタノールに 1 µL 注入
「図 1 Agilent ZORBAX RRHT 結合相の複数の選択肢により、迅速なメソッド最適化が
できます。
」
2
50 mm
150 mm
12.5
0
0
60
3.5
10.5
60
4
12
12.5
4.01
12.01
4 min
カラム: Agilent ZORBAX SB-C18、上記の通り
移動相: A:0.1% TFA、5% MeCN、(v/v) B:0.08% TFA、95% MeCN、(v/v)
サンプル:0.1 mg/mL 心臓薬
min
1. プロカインアミド
2. プロカイン
3. ナドロール
4. ピンドロール
5. リドカイン
6. ジソピラミド
7. プロプラノロール
8. ニフェジピン
9. ニモジピン
10. ニソルジピン
温度: 70 °C
流量: 2 mL/min グラジエント
検出: 230、16 nm
「図 2 長いカラム長により分解能を向上します。広範囲の及ぶ選択を使用して、
Agilent ZORBAX RRHT 1.8 µm LC カラムにより、既存のメソッドに対する分解
能および分析時間の最適化が簡素化されます。」
www.agilent.com/chem/jp
3
優れた感度と使いやすさを
実現する UV 検出器
著: Christian Gotenfels、Agilent 液体クロマトグラフプロダクトマネージャ
製薬業界の多くの分析では、感度が高
いに越したことはありません。これは、
特に不純物プロファイリングに対する
場合、特にあてはまります。しかし、
堅牢性、データトレーサビリティ、変
化するラボのニーズに適合できる能力
のような、感度以外の検出器性能も重
要です。新しい Agilent 1200 シリーズダ
イ オ ー ド ア レ イ 検 出 器 (DAD) お よ び
Agilent 1200 シ リ ー ズ 多 波 長 検 出 器
(MWD) は、成功に必要な条件を備えて
います。
「図 1 Agilent 1200 シリーズダイオードアレイ検出器と Agilent 1200 シリーズ多波長
検出器は、最高の感度を得るために設計されています。」
技術革新による感度向上
温度コントロールオン
温度コントロールオフ
254.4 No Ref
254.4 No Ref
750.4 No Ref
750.4 No Ref
∼ 0.5 mAU/°C
これら 2 つの検出器は優れた感度を提
供し、様々な改善が施されています。
たとえば、さらにノイズが少なくなる
よう設計され、ラボの環境条件が変動
する場合にでも感度維持に役立つ新し
い電子温度コントロール (ETC) を追加し
ました。ETC はノイズを減らします。こ
れにより、激しく変動する周囲温度や
湿度条件下でも、低い検出限界を実現
することができます。
実績のある感度の高さ
Agilent 1200 シリーズ DAD および MWD
の優れた感度は、Agilent 1100 シリーズ
∼ 0.7 mAU/°C
温度 (°C)
RH(%)
23
25
27
95
95
95
AH(g/kg)
16.9
19.1
21.5
AH Dev.(%)
12
0
13
条件
相対湿度
95% RH = 一定
温度 = 25 °C ± 2 °C
大気除去
95% RH で
ETC オフ:∼ 700 µAU/°C
ETC オン:< 30 µAU/°C
4 X 1h サイクル
注: 相対湿度を一定に保つことで、温度変動のため絶対湿度は強く変調されます (最悪条件)。
RH = 相対湿度
AH = 絶対湿度
「 図 2 厳 し い 環 境 条 件 下 で の Agilent 1200 シ リ ー ズ DAD お よ び MWD の ベ ー ス ラ イ ン 変 動 。
新しい電子温度コントロール (ETC) により、ベースラインのふらつきを 20 倍以上減らします。」
4
Agilent in Pharmaceutical Analysis
•
17 号と 18 号の合併号
検出器の実績がベースになっています。
好例はデュアルランプ設計です。 190
∼ 950 nm の波長範囲を持つ重水素およ
びタングステンランプにより、低検出
限界に対して最高光度を持つ拡張検出
範囲を提供します。
もう一つの技術革新例として、プログ
ラム式スリットが挙げられます。感度、
直線性、スペクトル分解の最適化を簡
単にします (図 3)。多種多様の製薬アプ
リケーションに適合する 9 種類の分析
および分取用フローセルから、高分解
能または高感度ニーズに合うフローセ
ルを選ぶこともできます。
アップグレード可能なデザイン
さらに、これら経済的な検出器は高速
両方の検出器とも、Agilent 1200 シリーズ LC 用の SL モデルに簡単にアップグレー
LC プラットフォームの拡張可能なオー ドでき、将来に向けた投資を確かなも
プンアーキテクチャの一部であるため、 のにすることができます。
80 Hz サンプリングスピードを Ultra-fast 詳細情報は以下のサイトでもご紹介し
LC 用のそれぞれの SL モデルに簡単に ています:
アップグレードできます。
www.agilent.com/chem/1200detectors
感度が高く、より堅牢。将来のアップグ
レード対応も万全
より進んだデータトレーサビリティ
新しい Agilent 1200 シリーズ DAD およ
び MWD は、より高いレベルのデータ
トレーサビリティをもたらす新しいコ
ンプライアンス機能も組み込まれてい
ます。フローセルや UV ランプ用の独自
の内蔵無線 ID (RFID) タグは、製品番号
やシリアル番号、製造日、セル寸法、
ランプの寿命や使用量、セルまたはラ
ンプテストに最後に合格した日付など
のパラメータを記録します。この情報
は、記録の保管を簡単にするために生
データファイルと一緒に保存されます。
業務をより簡単にする技術革新をお探し
なら、ぜひ Agilent 1200 シリーズ DAD お
よび MWD をご検討ください。過酷な環
境条件の下でも、高い感度を示します。
これらの検出器はフローセルや UV ラン
プに RFID タグを使用し、より高いレベ
ルのトレーサビリティをもたらします。
1 nm slit
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
0.7 mAU
230 240 250 260 270 280 nm
1 nm
2 nm
「図 3 柔軟性の高いスリット設
定により、分解能または感度を
最適化できます。1 nm の設定に
より、ベンゼンの微細構造が明
らかになりました。広い 8 nm
ま た は 16 nm の ス リ ッ ト で 、
ベースラインノイズを最小限に
抑え、感度を高めます。」
4 nm
8 nm
部品カタログ発行キャンペーン! キャンペーン詳細はホームページをご覧ください。
必要な消耗品を探すには、Agilent 消耗品・部品カタログをご覧ください。
Agilent カタログを開けば欲しいものがみつかります。
装置停止時間を減らし、メンテナンスを迅速にできる LC 消耗品を探すには、Agilent
の新しい『Agilent 消耗品・部品カタログ』をご覧ください。この 800 ページにおよ
ぶカタログでは、欲しい物を簡単に探せるようにすべてが網羅されています。ラボ
を最高の性能で稼働し続けるために必要なカラムや消耗品のすべてがここにありま
す。カタログをご希望の方は、営業担当またはコールセンター(0120-477-111) までお
知らせください。
期間限定キャンペーンを行っています。詳細は、下記ホームページをご覧ください。
www.agilent.com/chem/jp
www.agilent.com/chem/jp
5
残留溶媒分析の
信頼性および感度の向上
著: Ute Bober、Agilent 市場開拓スペシャリスト
Al Gudat、Agilent アプリケーションケミスト
多くの溶媒はヒトの健康に対して大き
な危険性を引き起こすため、医薬品の
残留溶媒分析が法律で義務付けられて
います。現在、医薬品の最終製品の他、
原材料、添加物、および最終剤形で使
用される活性成分にも適用されます。
Agilent 7890A ガスクロマトグラフ (GC)
の新技術により、米国食品医薬品局
(U.S. FDA) や日米欧医薬品規制ハーモナ
イゼーション国際会議 (ICH) などの国内
および国際的な規制機関で管理される
残留溶媒分析が大きく改善されます。
安全と指定された低汚染レベルへの現
行の傾向では、ますます高感度で正確
な分析メソッドが求められます。
• 一部の分析対象化合物に対する感度。
例、図 1 の濃度 2 ppm のベンゼン (13)
を参照。
• 大気圧の影響による、ヘッドスペース
分析の精度および再現性の悪化。
• 高沸点不純物の存在による、サンプル
あたりの分析時間の延長。
7890A の技術革新で従来の難問を克服し
ます
ここでは、新しい GC 技術がこれらの問
題にどのように解決するかを示します。
本事例では、Agilent G1888A ネットワー
クヘッドスペースサンプラと水素炎イオ
ン化検出器が装備された新しい Agilent
7890A
GC を 使 用 し ま し た 。 ヘ ッ ド ス
揮発性有機不純物 (OVI) の分析における
ペースサンプリングループに対して背圧
課題
調整を使用することで、大きく大気圧が
低濃度溶媒不純物は、一般的に静的
変動する荒天下で 5 倍以上精度を向上
ヘッドスペースサンプリングデバイス
させました。同時に、ヘッドスペースバ
に連結されたガスクロマトグラフ (GC)
イアル圧力と背圧調整の相互作用を最適
で測定されます。図 1 には、クラス
化することで感度を 2 倍にしました (図
1 と 2 の残留溶媒すべてを ICH で定義さ
2)。さらに、新しいバックフラッシュ機
れた限界濃度 (2 ∼ 5000 ppm) で含むサ
能を使用して高沸点溶媒を排除すること
ンプルのクロマトグラムを示します。
で、分析時間を大幅に短縮しました。た
薬局方指針に基づき、製造工程で使用
とえば、クラス 1 溶媒だけを分析する
または生成される溶媒に対してテスト
場合も必要な時間は 50% も短縮されま
する必要があります。しかし、製薬の
した。
品質管理研究室では現在、複数の問題
に直面しています。
5975C MSD および 7890A GC
ヘッドスペースオートサンプラ付き
6
Agilent in Pharmaceutical Analysis
•
17 号と 18 号の合併号
さらに困難な分析のためのソリュー
ション
この研究で使用された設定は残留溶媒
のルーチン分析に適していますが、未
知化合物が存在する場合には対応して
いません。さらに情報が必要な場合、
GC を Agilent 5975C シリーズ MSD など
の質量選択検出器 (MSD) と組み合わせ
て使用します。その結果、未知化合物
の同定と対象となる化合物の定量の両
方に対して優れた結果が得られます。
Agilent 7890A GC、一歩進んだレベルの
性能
これらの改善について考察することは、
装置を供給する側にとっても重要です。
ここでは、Agilent 7890A GC の性能を従
来の装置である 6890N GC と直接比較し
ました。その結果、以下のメリットが確
認されました:
• 追加のメソッド開発を行わず、6890 メ 「クラス 1 および 2 残留溶媒」
ソッドを 7890A に直接変換できました。
• 背圧調整を行わなくても、7890A GC は
6890N GC と同等の性能を発揮しました。
4 5 6
1
7,8 10, 11, 12
17
20
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
22, 23, 24, 25, 26, 27, 28
• 背圧調整を有効にし、最適化することで、
7890A GC は面積精度を 3 倍向上させまし
た。(1 日の間の大気圧変動により、2 ∼
5 倍の範囲になります。)
29
21
• 全般的に、7890A GC は良い結果を実現
12.
13.
14.
15.
16.
17.
18.
19.
20.
21.
22.
23.
24.
25.
26.
27.
28.
29.
16
しました。
3
「お客様」の問題を解決します
残留溶媒や他の医薬品分析をさらに向上
させる必要がある場合、ぜひ新製品
Agilent 7890A GC をご検討ください。この
GC の画期的な技術と残留溶媒分析での
使用についての詳細は、アプリケーショ
ンノート 5989-6023EN (www.agilent.com/
chem/library) や 本 資 料 の 付 属 記 事 を
ご覧ください。またホームページでも詳
細情報を継続してお伝えしています
( 英 文 )。 www.agilent.com/chem/
pharmaqaqc
2
9
5
13,14
19
18
15
10
15
20
30
25
アセトニトリル
塩化メチレン
トランス 1,2- ジクロロエテン
ヘキサン
シス 1,2- ジクロロエテン
ニトロベンゼン (7 と共溶出)
トリクロロメタン
四塩化炭素
シクロヘキサン
(10 および 12 と共溶出)
1,1,1- トリクロロエタン
(10 および 11 と共溶出)
ベンゼン
1,2- ジメトキシエタン
1.2- ジクロロエタン
トリクロロエチレン
メチルシクロヘキサン
1,4- ジオキサン
ピリジン
トルエン
2- ヘキサノン
クロロベンゼン
エチルベンゼン
N,N- ジメチルホルムアミド
m- キシレン
p- キシレン
o- キシレン
N,N- ジメチルアセトアミド
テトラリン
「図 1 残留溶媒はガスクロマトグラフで測定します。」
「圧力コントロールによるピーク面積の最適化」
200
1,4- ジオキサンピーク面積
医薬品製造では、残留溶媒や関連汚染物
質などの不要な不純物が製品中に存在し
ないか、規制により安全と規定された濃
度以下になるようにする必要がありま
す。Agilent 7890A GC の最新技術は問題を
解決します。この新しい GC は精度およ
び感度を大幅に向上させ、分析時間を短
縮し、6890N GC でメソッド開発を行う場
合に同等以上の結果を実現します。
メタノール
1,1- ジクロロエテン
150
100
P(バイアル) = 14 PSI
50
P(バイアル) = 35 PSI
P(バイアル) = 60 PSI
0
0
5
10
15
20
25
30
ヘッドスペースサンプリングループの背圧調整 (psi)
プロットは、ヘッドスペースバイアル内の圧力とヘッドスペースサンプリングループの背圧の関数としてピーク
面積の変動を示します。
「図 2 Agilent 7890A GC の新しい機能により、感度を最適化できます。」
www.agilent.com/chem/jp
7
次世代ラボ向けの
ガスクロマトグラフ:
新しい Agilent 7890A GC
著: Dave Johnson、Agilent ガスクロマトグラフプロダクトマネージャ
新しい Agilent 7890A GC は、ルーチン分 ツールにより、複雑なマトリックスや未
析から研究開発まで、お客様の GC およ 知化合物の分析が簡単になり、ルーチン
び GC/MS ラボに一段階上の性能をもた 分析に対して生産性の向上やデータの完
らします。この GC により、画期的なク 全性がもたらされます。 Agilent 7890A
ロマトグラフ性能、短い分析時間による GC および Agilent ソフトウェアプラット
高い生産性、問題が生じる前に通知する フォームは、ユーザインタフェースを改
リアルタイムセルフモニタリング機能、 善し、セットアップと操作を簡素化しま
加えて Agilent の伝統である、高い信頼 した。新しいツールの概要は以下のとお
性 が 実 現 さ れ ま す 。 さ ら に 、 Agilent りです。
7890A GC は既存の 6890 GC メソッドと まず、キャピラリ・フロー Deans スイッ
互換性があるため、余計な工数が発生す チは複雑なマトリックス中の微量濃度分
ることなく、 7890A GC はお客様のラボ 析 に さ ら な る 選 択 性 を 実 現 し ま す 。
にフィットし、最小限の時間で高品質の 「ハートカット」により 1 番目の GC カ
データを作成できます。
ラムからのカラム溶出成分を 2 番目の
画期的なキャピラリ・フロー・テクノロ カラム (異なる相 ) に移動させる Deans
ジーを使用した新しいクロマトグラフ スイッチにより、2 次元 GC ができます
(図 2)。
機能
現在のラボでは、より多くのサンプルを 次に、パージ付カラム流路スプリッタに
分析しながら、より困難な分析を成し遂 より、キャピラリカラム溶出成分を複数
げるために努力が必要です。お客様の の検出器に送ることができます。これに
ニーズに対応するため、 Agilent 独自の より、一度の分析でより多くの情報を収
キャピラリ・フロー・テクノロジーは、 集することができ、複雑なマトリックス
信頼性が高く革新的な生産性強化ツール で 対 象 ピ ー ク を 探 す の に 役 立 ち ま す
を使用して、クロマトグラフに新たな可 (図 3)。
能性をもたらします。これらの新しい
「図 1 Agilent 7890A GC は、お客様のラボ能力を強化し、
生産性を向上させる新技術を組み込んでいます。」
8
Agilent in Pharmaceutical Analysis
•
17 号と 18 号の合併号
カット
FID1
FID2
Deans
スイッチ
カラム 1
カラム 2
7890A GC
「図 2 2 次元 GC を使用した良好なピーク分解能。」
3 番目として、GC/MSD 用の QuickSwap
キャピラリ・フロー・デバイスにより、
MSD への不活性ガスラインが確保され
るため、時間のかかる大気開放を行わ
ずに GC カラムを取り外すことができ
ます。
上記デバイスそれぞれには、非常に便
利な機能であるバックフラッシュを行
う能力も備わっています。バックフ
ラッシュにより、最後の対象化合物の
溶出後にカラム内の流れが逆転されま
す。高沸点成分のための長時間の空焼
きを避けることで、時間と費用の節約
につながります (図 4)。汚れたマトリッ
クスを分析する場合、バックフラッ
シュは分析カラムや検出器を汚染から
守ります。この技術は、カラム先端の
サンプルの残留を減らしたり、排除す
ることもできるため、分析と分析の間
のデータの完全性が向上します。
質量選択検出器
フルスキャンモード
質量選択検出器
選択イオンモニタリングモード
作業の改善策
医薬品開発や製造の費用削減に対する要
求は高まる一方で、多くのラボが効率の
より分析方法を探しています。新しい
7890A GC は以下の特長で、困難な要求に
応えます。
マイクロ電子捕獲型検出器
• 速いサイクルタイム - バックフラッ
シュによるサイクルタイム短縮に加
え、Agilent 7890A GC は速いオーブン昇
温/冷却、オートサンプラでの時間機能
などを備え、分析時間を短縮します。
炎光光度検出器 (リンモード)
5.00
10.00
15.00
20.00
25.00
30.00
35.00
40.00
min
「図 3 サンプルを複数の検出器に分割することで、1 回の分析でより多くの情報を取得
します。」
• 精密性/正確性の向上 - 第 5 世代のエレ
クトロニックニューマティックスコン
トロール (EPC) およびデジタル電子機
器により、圧力設定の精度が向上しま
した。リテンションタイムやピーク面
積の再現性を維持し、正確な分析結果
をもたらします。この新しい GC アー
キテクチャは多くの機能を提供し、
7890A の信頼性はかつてないほど高ま
ります。
これらの高沸点化合物を除去する
ために、カラムを 320 °C に上げる
ためにさらに 33 分を要しました。
バックフラッシュなし
• 簡単な注入口メンテナンス - 7890A GC
用のスプリット/スプリットレス注入口
には、特別な工具や訓練なしに、短時
間で簡単にライナを交換できるターン
トップ注入口シーリングシステムが装
備されています。
稼働率を最大にする自動モニタリング
と通知機能
GC を維持し稼働させる必要があるた
め、 Agilent ラボ診断用ソフトウェアは
24 時間体制で GC システムモニタリン
グを提供します。この革新的なソフト
ウェアは消耗品の使用量を追跡記録し、
クロマトグラフ品質をモニタリングし、
問題が生じる前にメンテナンスの必要
性の警告を行います。高度に熟練した
オペレータの工数や主観的な解釈に頼
る必要はありません。 Agilent のサポー
トサービスをご利用ください。豊富な
メニューのなかから、お客様のニーズ
42 分で分析を終了し、280 °C で
7 分間バックフラッシュしました。
バックフラッシュあり
バックフラッシュ後のブランクランはカラ
ムがきれいになったことを示しています。
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
min
「図 4 バックフラッシュを使用して、分析時間を節約し、検出器の汚染を防ぎます。」
に合ったサポートサービスをお選びい
ただけます。
将来に向けた準備も万全
新 し い Agilent 7890A GC は 、 今 ま で
Agilent が提供してきた実績に、さらに
新しい機能および生産性を提供するた
め に 努 力 を 続 け て い ま す 。 Agilent
7890A GC システムでは、卓越したサー
ビスおよびサポートはもちろん、業界
で最も選択肢の幅が広い注入口、検出
器、カラム、消耗品、サンプル導入方
法を提供しています。 Agilent 7890A GC
は現在および将来に向けた拡張性を備
えています。
将来を見据えた GC、Agilent 7890A GC に
ついての詳細は、以下をご覧ください :
www.agilent.com/chem/GC7890A:jp
www.agilent.com/chem/jp
9
専門家に聞く
医薬品不純物のプロファイリングを
速くする良い戦略とは?
著: Edgar Nägele 、Agilent アプリケーションケミスト
そのため、炎光光度検出器を装備した
検出器が多くの情報を提供すれば、分 GC によりサンプルを分析し、リテン
析回数は少なくてすみます。この点に ションタイムで化合物を確認しました
おいて、MS は優れた検出器と言えます。 (データは示されていません)。
多段式の MS (MSn) の機能を持つイオン すべての不純物に対して組成式を確認
トップ MS は、構造解析に最適です。 するには、TOF LC/MS 分析を行い、精密
Time-of-flight (TOF) MS が補完的情報を提 質量を測定しました。この実験で、1 桁
供することで、精密質量測定により提 の ppm 範囲の精密質量を使用して提案
案された式を確認することができます。 された式を確認しました (表 1)。より多
検出の特異性が同定を促進します
分析方法
創薬、開発、製造において不純物の
プロファイリングは非常に重要な一
方、全体プロセスのボトルネックに
なります。潜在的な毒性のため、医
薬品不純物や副生成物を同定するこ
と、信頼性の高い結果を得ることが
不可欠です。一方、分析スケジュー
ルの重圧は非常に大きく、分析の効
率化も両立する必要があります。こ
のため、最新の液体クロマトグラフ /
マススペクトル (LC/MS) システムは、
処理の速度を上げ、仕事をより簡単
にするように設計されています。
最も重要なのは優れた分離です
不純物分析は、優れたクロマトグラフ
分離から始まります。LC カラムの小さ
な粒径とカラム長の延長により、効率
と分解能が大きくなります。これらの
カラムを非常に小さなカラム外容積の
LC に組み合わせることで、分離能を
60% 程度向上できます。リテンション
タイムで不純物を同定する場合、この
分離能のよさが信頼性を提供し、より
質の高い MS スペクトルを提供します。
10
医薬品の合成から生じた副生成物を同
定しました。これらの実験では、以下
の装置を使用しました。
くの構造情報を得るために、イオント
ラップ LC/MS 分析を行いました。図 2
には、不純物 A の分析でのイオント
ラップ結果を示しています。
• Agilent 1200 シリーズ Rapid Resolution
LC システム
最適な分析方法と正しいツールを使用
した迅速プロファイリング
• Agilent ZORBAX SB-C18 ラピッドレゾ
リューションハイスループット (RRHT)
カラム、2.1 x 150 mm、粒径 1.8 µm
例では、最適な分析方法とツールによ
り不純物同定の仕事を簡素化および迅
速化しました。クロマトグラフ分解能
は 1 つの重要な要素です。Agilent 1200
シ リ ー ズ RRLC シ ス テ ム と Agilent
ZORBAX RRHT 1.8 µm LC カラムを組み合
わせることで、合成医薬品中の不純物
に対して必要な分解能を提供します。
検出の特異性も重要です。構造解明を
行った MSn 機能を備えたイオントラッ
プと TOF により、精密質量測定による
提案された式の確認を実現しました。
• Agilent 6210 Time-of-Flight LC/MS
• Agilent 6330 Ion Trap LC/MS
図 1 は高分解能 LC 分析を示します。合
成の主生成物は医薬品とそのジアステレ
オ異性体 (小さな不純物 A) でした。考え
得る他の不純物は分解生成物 (不純物
B、C、D) の他、合成の反応物質 (不純物
E および F) でした。不純物 F は LC/UV 分
析のリテンションタイムで 3- ブロモア
ニソール と同定しました (図 1)。不純物
E は UV またはエレクトロスプレー MS
では検出されませんでした。
Agilent in Pharmaceutical Analysis
詳細は、アプリケーションノート
(5989-5617EN または 5989-5841EN) をご
覧ください。
資料はホームページで検索できます:
www.agilent.com/chem/library
•
17 号と 18 号の合併号
mAU
Br
主化合物
H3C N CH3
H
CH3
H3C N CH3 H3C
N
H
H
+
OH
O CH3
3
ブロモアニソール
(不純物 F)
OH
OCH3
O
不純物 E
OCH 3
不純物 A
主化合物
2
CH3 H3C
CH3
H3C
CH3 H3C
N
N
N H
H
1
D
C/B
A
OH
F
OCH3
不純物 C
OCH3
不純物 B
0
OH
不純物 D
「図 1 医薬品およびその不純物の
反応スキームおよび高分解能 LC 分離」
-1
10
5
Intens.
5
x10
2.5
H 3C
N
2.0
264.10
x10 4
2.5
A
OH
0.5
0.0
Intens.
100
B
246.1
1.0
0.5
150
200
250
0.0
300 m/z
50
100
121.1
1000
150
200
H 3C
202.1
188.1
215.1
+MS3(264.3?246.2), 8.25 min
1250
N
250
300 m/z
CH3
H
163.3
500
163.3
135.2
250
100
OC H 3
組成式
150
計算
質量
200
「図 2 Agilent 6330 トラップは不純物 A に対して
豊富な構造情報を示します。
A) MS は m/z 264.1 の分子イオンを示します。
B) MS/MS は m/z 246.1 の解裂イオンを示します。
C) MS3 は m/z 246.1 にイオンの解裂を示します。」
135.2
202.1
188.1
0
50
C
149.2
149.2
750
不純物
+MS2(264.3), 8.20 min
1.5
246.2
O C H3
50
M+- H2 O
25
2.0
1.5
1.0
20
Intens.
+MS, 8.20 min
C H3
H
15
Time (min)
250
測定
質量
121.1
215.1
m/z
300
質量
精度
質量
精度
[mDa]
[ppm]
A
C16H26NO2
264.1964
264.1957
-0.7
2.5
B
C16H24NO
246.1858
246.1850
-0.8
3.2
C
C16H24NO
246.1858
246.1851
-0.7
2.9
D
C15H24NO2
250.1807
250.1804
-0.3
1.2
EZChrom Elite ソフトウェア
EZChrom Elite は、 25 以上のメーカのさまざまな
クロマトグラフをサポートします。
EZChrom Elite は、さまざまなクロマト装置の運転
と管理を、統一のコンピューティング環境によ
り提供します。
「表 1 Agilent 6210 TOF の高い質量精度により、
不純物の組成式が正しいという結果をが得られ
ました。」
• Hitachi LC-LaChrom
• Hitachi L-8800A AAA
• Jasco LC-1500 および 2000XL
• Perkin-Elmer LC シリーズ 200
• Perkin-Elmer GC-Autosystem (XL)
• Shimadzu GC コントロール
• Shimadzu LC コントロール
• Thermo Electron GC コントロール
• Thermo SpectraSystem LC コントロール
• Thermo Surveyor LC コントロール
• Varian 3800/3900/200x GC
• Varian CP-4900 コントロール
• Waters Alliance LC コントロール
www.agilent.com/chem/jp
11
使いやすい 3100 OFFGEL Fractionator
タンパク質同定の向上に
LC/MS 分析前のタンパク質およびペプチドの事前分画により、最終的に同定さ
れるタンパク質の数が劇的に増えることが示されましたが、その処理プロセス
は簡単ではありません。
新製品 Agilent 3100 OFFGEL Fractionator は、新しい分画電気泳動技術を使用して、
優れた pI ベースの分離を実現します。3100 OFFGEL を使用して、液相で分離し
た成分を回収します。これにより、LC/MS 分析用の回収が旧式のゲルを使用し
た分析よりも簡単になります。再現性が高い結果が得られ、シンプルで使いや
すい 3100 OFFGEL Fractionator。この革新的な装置の詳細は以下をご覧ください。
www.agilent.com/chem/offgel
Agilent は、本資料に誤りが発見された場合、また、本資料の
使用により付随的または間接的に生じる損害について、一切
免責とさせていただきます。また、本資料掲載の機器類は薬
事法に基づく登録を行っておりません。
本資料に記載の情報、説明、製品仕様等は予告なしに変更さ
れることがあります。著作権法で許されている場合を除き、
書面による事前の許可なく、本資料を複製、翻案、翻訳する
ことは禁じられています。
アジレント・テクノロジー株式会社
© Agilent Technologies, Inc. 2007
Printed in Japan、April 15, 2007
5989-6350JAJP
Fly UP