...

(ERP)の現状について【HCLテクノロジー社訪問記録】

by user

on
Category: Documents
1

views

Report

Comments

Transcript

(ERP)の現状について【HCLテクノロジー社訪問記録】
ぎふIT・ものづくり協議会 -
(3)統合業務パッケージ(ERP)の現状について【HCLテクノロジー社訪問記録】
カテゴリ : 米国・シリコンバレー
投稿情報 : 投稿者: Admin 掲載日: 2007-01-26
統合業務パッケージ(ERP)の現状について HCLテクノロジー社訪問記
録
訪問先:
HCL Technologies
America Inc.
330 Potrero Avenue,
Sunnyvale, CA 94086
Tel: 408-733-0480 Fax: 408-733-0482
応対者:
Sales Director)
Mr. Surendra Saxena(Area
▼企業の概要
HCLテクノロジー・アメリカ社は、インド最大の情報系コングロマリットHCL
グループのアメリカ法人である。同社はもともとHCLグループの研究開発部門としてスタートしたが
、現在は、テクノロジー部門、アプリケーション部門、テレコミュニケーション部門に分かれ、ソ
フト開発からハードウエアのデザイン等幅広い事業を行っている。同社の日本法人「HCLテクノロジ
ーズ・ジャパン」は、岐阜県内への拠点設置を計画中で、ソフトピアジャパン内に仮オフィスを置
いている。
◆企業データ
本社所在地:
カリフォルニア州サニーベイル ポトレロアベニュー330
創立:
1976年
社員数:
8800名(グループ全体)
売上高:
約700億円(グループ全体)
支社:
インド国内88カ所、海外オフィス:27カ
所
▼説明内容
https://gifu-itmonodukuri.jp
2017-04-01 02:36:57 / Page 1
(ア)HCLテクノロジー・アメリカ社の概要
・
1989年創立。600名以上のフル
タイム職員をもち、売上げは年間9200万 ドル(約110億円)。年間約50%の成長を遂げている。オ
フショア開発を行っており、6年おきに10倍に成長。6年のマジックと呼ばれ、ハーバードの
ビジネススクールでも研究事例に取り上げられた。
・
ン、オラクル、シスコ、ジェームスマーティンなどもある。
シリコンバレーでの顧客は、サ
(イ)ERP普及の背景
・
サービス業界はどうやって顧客
に付加価値を提供していくのかという点で、大きな変化が起こっている。インターネット上の商取
引などを通じて、お客自身が商品選択の決定権
をもつようにな
ってきた。
・
新しい企業のあり方として、会
社の各部門ごとにポータル(入口)をもつことが模索され、 そのためにビジネスプロセスの変革や
アウトソーシングなどを実施しつつある。
(ウ)アメリカでのERP関係企業
・
ベンダーを決める際に、企業の
得意分野とビジネスニーズに合わせてベンダーを選ぶようになってきた。
(エ)HCLの取り扱うSAPと導入
・
HCLが取り扱っているSAPの領域
は次の業種である。ハイテク、エレクトロニクス、化学、石油、ガス、自動車メーカー、建設、金
融
・
HCLはSAPの公認パートナーとし
てSAPプロジェクトに取り組んでいる。
・
SAP導入の実行にあたっては、
プロジェクトマネージャー、コンサルタント、機能別コンサルテーション、プログラマーといった
人をプロジェクトチームとして配置している。
https://gifu-itmonodukuri.jp
2017-04-01 02:36:57 / Page 2
・
現在、HCLが抱えるSAPコン
サルタントは400名以上。
・
HCLが関わって導入を行い、成
功している企業としては、ロックウエル・コリンズジェネラルモータース、サムソンなどがある。
・
HCLではインドへの「オフソー
シング」といわれる事業形態をもつ。現地で仕事をするインドの職員を通じ、海外を拠点に行う作
業の組み合わせ。40%程度、経費を切り下げられる。
▼質疑応答
Q:
ERP導入の失敗例とその原因について教えてほしい。
A:
失敗するケースももちろんある。中にはそ
れが原因で倒産するところもある。 コックスマニアという企業が年間10億ドルもの売上げがあった
が、ERP投資で失敗して
倒産した。ここの場合は、トランザクション
ボリュームの処理に問題があったのと、導入を急ぎすぎたのが問題であった。
一般的に、失敗するケースは、既に会社経営自体が失敗していて、そ
れを改革する手段 として、あわててERPの一部を導入しようとする場合が多い。また、情報を蓄え
ておける
ような知識データベースのなさもある。
短期間で導入しようとするのは無理。時間をかけてどこが問題なのか
を洗い出し、変えたい 組織構造を考えていくという作業がいる。
新しい技術を導入しようとするときは、まず自分の中を見て、固定
して変えられなかった システムをフレキシブルにすることや、何をしたいのかをはっきりさせるこ
とが必要。
Q:
御社もそうだが、インド企業がアメリカで発展しているという話をよく聞く。何がその素
地にあるのか。
A:
インドでは、公務員や公職が昔から一番人
気のある職業で、続いて土木工学、建設業の エンジニア、電気工学、コンピュータサイエンスのエ
ンジニアと続いている。このうち、
コンピュータを学ぶのは最もコス
トがかからない。
インドでは、インド拠点を持ったIBMに対し、1976年に政府が新機種
の開発を要請 したのが情報産業が根付くようになったはじまりで、同じ頃、外資系企業の誘致を目
的に、
人材育成をはじめたのがHCLの設立だった。当時は6名の社員で
はじまった。
現在は国立の教育機関で、情報のトレーニングを行っており、毎年5
万5千人のエンジニアを輩出している。技術教育にフォーカスをおいた活動を行っており、同じよう
な
研究機関が国内に150カ所ある。
インドのエンジニアのメリットは、コスト面で安いことであるが、現
在、エンジニアの給料 は高騰しつつあり、安さの強みは長くは続かないだろうと思う。ただ、リモ
ートアウトソース
に注力し、人の多さを活かして、1週間で50名を集
められるというような体制を維持することで、競争力を保っていけると考えている。
https://gifu-itmonodukuri.jp
2017-04-01 02:36:57 / Page 3
Q:
ERPとサプライチェーンの違いをもう一度教えてほしい。
A:
ERPは前からある技術であり、SAPの成功に
より普及した。インターネットの普及で企業間 のビジネスの流れが変化し、ビジネス環境が変わっ
てきたところでSCMが登場した。ビジネスのニーズが生まれてでてきたということである。
現在は、ERPとSCMが統合する流れができてきており、i2cなどはその
代表的企業である。
https://gifu-itmonodukuri.jp
2017-04-01 02:36:57 / Page 4
Fly UP