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妊娠中の歯科治療
VOL.171 2014年8月号 熊本市東区御領4-3-16 http://www.onodent.jp/ 妊娠中の歯科治療♪ おなかの中の赤ちゃんの歯は妊娠7週ぐらいに出来はじめ、生まれ るころには顎の骨のなかで出番を待っています。おかあさんは十分な 栄養をとり、規則正しい生活をこころがけましょう。妊娠中は、女性ホ ルモンの影響により、虫歯をはじめ口腔内にトラブルを起こしやすい 時期です。 また、歯周病菌などの炎症物質は、早産・低体重児出産の 危険リスクといわれています。 妊娠する前から予防、治療はしておくことをおすすめしますが、妊娠中 の口腔疾患の多くは、きちんとした口腔管理ができていれば悪化する ことはありませ。 よく 「おなかの赤ちゃんに栄養をとられて歯がボロボ ロになった。」 と聞くことがありますが、実際には、そんなことは、ありま せん。 妊娠中はつわりのせいで、歯を磨こうとすると気持ち悪くなって歯ブラ シを口に入れられなくなったり、ホルモンの影響で嗜好が変わり甘い ものを食べるようになった、などの理由で、虫歯や歯周病になる人が 多いのです。 また、妊娠中は女性ホルモン値が高くなり、妊娠性歯肉炎 を起こしやすくなります。 ★妊娠初期 妊娠初期の治療はできるだけ診査、治療計画とブラッシング指導や歯石除去にとどめます。ただし、急性症 状がある場合は胎児にとって安全な治療をします。 ★妊娠安定期(妊娠5∼8ヶ月) 妊娠5ヶ月頃から歯の治療を積極的に行っていきますが虫歯がたくさんある場合は、出産までに治療が終 了できないこともありえます。歯に不安のある方は妊娠が分かりましたら、早めに診察を受け、 しっかりとし た治療計画に基づいて、安心して出産が迎えられるよう、治療をしましょう。 レントゲン撮影 妊婦の方は、 レントゲンを撮ると、胎児に悪い影響が出るのではないかと不安に感じることと思います。 当医院では、安全を考え、妊娠初期のレントゲン撮影は行いません。 妊娠安定期には、胎児へのリスクは少なくなります。虫歯の状態・状況によりレントゲン撮影が必要な時は デジタル式レントゲンで腹部に防護エプロンをつけて撮影します。 この場合ほぼ100%放射線をカット するといわれています。 麻酔と薬 歯科での麻酔は、麻酔をした局所で分解されるため、胎児への影響 はありません。 鎮痛剤や抗生剤を投与しなければならない抜歯などは、妊娠中や 出産後の授乳中は避けたほうが良いでしょう。 ♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬♬ まだ見ぬ我が子のために、 まずはお母さんがお手本です。 日常の口腔ケア、歯科での定期検診で親子揃って8020を目指し ましょう。