Comments
Description
Transcript
核爆発による空電の急上昇について孫
26 核爆発による空電の急上昇について孫 原 金 先ζ l,フランスの原子力委員会の委員 J .Delloue 淳 而かも,空電強度の記録を見ると,図 1でわかるよ 氏が,空電によって核爆発の発見は出来ないものかと 0 k cには現われず, 2 , 12 7kcのみに急上昇が現 うに,1 質ねたので,心掛けていたが, 1 9 5 8 年 8月 l日及び 1 2 われている.これは著者間の経験によると,デリン 日にジョンストン島における核爆発という機会がえら ジャー現象以外のものではないととがわかっている れたので 3 それについて調べて見た. 又,ジョンストン島の核爆発の時刻I JU .T.I030 より 8月 1日の方は,本邦周辺に発電があり,一般の空 電電界度強のレベノレが高かったので,乙れにマスクさ m れて, SEA即ち空 強度の急上昇現象は認められず 僅かに遅れている点からも,右核爆発によるものであ るζ とが推論せられるのである. 丸太陽閃光 ( f l a r e)に比べると,規模は 核爆発 l 1 0, 2 1及び 2 7 k cが,何れも全般的に大きく上昇した 遥かに小さいが, E又は D居の附近で行われているの のである . でp 距離が甚だ近く,乙の辺は空気の密度も小さいか 処が, 8月1 2日ζ lは. SEAが 2回認められた. そ ら,核爆発によって生ずる X線や紫外線の為 i , 乙 D層 の一つは, ]STの 1 3 3 0 頃であり,他の一つは, ]ST 附近 I L異常な電離作用が生じて,太陽閃光による SE の1 9 4 0 頃であって,詳細は,表 1及び図 1 1 ζ 示す通り A と同じ様な SEAが生じたととにな ると恩われる . . 1 である .表も図も U.T.で示しである .表 1の No 2日の SEAでl 丸 太 陽 閃 光によるものと核爆発 同じ 1 については,表 2で見る織に,太陽面上のアウトパー によるものとはその形状も大変よ く似てい るので,同 ストが観測されているので,これによる SEAである じ電離作用を受けていることが明らかである . ζ 核爆発が,地中又は,地表で行われた場合は,大地 とは,疑う余地がない. , :tド邦は佼であるから,この時昼で 表 1の No.2は 又は大気の電波吸収が著しいから,空電の SEA現象 あった地区の観測を調べて見た.オランダでは, 2 0 0, は現われないと思うが,数 100kmの上空で,核爆発が 5 4 5及び 2980Mcで観測しているいチュコスロパキ 行われた場合には,空気が稀簿だから,微気圧振動で 00Mc ヤでは, 536Mcで観測していたが,オランダの 2 発見する ζ とはできない.空電によれば,空気の稀薄 X線や紫外線の減京少く,よくと だけに, U.T. 1 0 4 0 . 5から 1分間,強度 8 0X 1 0- な乙とが幸いして, wat t s m-2 れを確認しうるのである .n 能,観測所の附近 K雷活動 22 C/S-Iでパースト を観測したのみ, 5 3 6, 5 4 ' ), 及び 2980Mc' ζ lむ何れも異常を認めていない が著しい場合には,乙れにマスクされて記録されない という乙とがわかった. という弱点がある. 電波研究所の羽倉氏 (1)の観測によると,太陽電訟 の高い周波数にアウトパーストがある時は,デリンジ ャー現象を生ずるが, :l山政気嵐 i とはならない .又,低 い周波数 I C生ずる時は,地磁気嵐は生ずるがp デリン ジャー現象は起きないとの乙とである. 今の場合は 3 後の場合だから, 200M c のパーストはデリンジャ ー 現象を生じない.従って,空電 I CSEA現象を生ずる ものでない乙とが明らかになった. 終り l ζ p 乙の研究のヒントを与え られた D e l l o u e 氏に感謝する. 文 献 (1) 新野,羽倉 :Rep. I o n o . Res. ]ap a n . Vol . XI INO.3,P.2 8 5,1 9 5 8 . (2) 金原 :Proc.Res. I n s t . Atm.Vo1 .2,P .40, 1 9 5 4 . 発本火は最初 1 95 9 年 4月 6日のフランス科学院の Comptesr e n d u s第 2 4 8 巻 j 耳 S 2 1 1 7 頁ζ l発表した 2 7 第 1 図 a t2 Au.gIqS g 10帯乙 にd f、 v LO 1 11 21 31 4 6 o o c J V QS 41ム 乙 ρHN イム ハJb Gd υ ハ門 n J ι bJi 図 第 -50&' -45 4 0 ¥ ロ, T . 3 7 8 q 10 11 1 21 31 4 4 第 1 図 C 12 丹以8 ・ IqSg -50db 21品c -45 -40 -35 -30 DT .3 4 5 6 7 g q 1 2 13 1 4 28 表1 リ 誤 観 回 数 周 波 空電の K C 数 10 No. 1 観 被 設J I 時 視I J 初 ( U. T.) I~ 終 無 無 o428 o436 o506 2 7 o427 o436 o500 無 無 無 21 1045 1051 1127 2 7 1044 1051 1120 太陽電波のアウト パー スト リ 主 継続時間 数 初 主 。 寺 日 2 1 表2 用 観 無 1 0 No. 2 S E A 大 度 強 型 式 (分) →) ( 1 0 2 2wat tm CjS-1 9 4 0 0 0 4 2 0 0 43 5 . 4 23 CD 4 9 3 7 5 0 0 4 2 0 0 4 2 6. 0 2 1 " 7 2 2 0 0 0 0 4 1 9 0 4 2 6. 4 22 " 31 1 0 0 0 0 4 2 2 0 4 2 2. 6 1 5 " 1 3