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環境問題に対する金属材料部会の対応について
2004年11月30日 金 属 材 料 部 会 部会長 橋本 彰夫 環境問題に対する金属材料部会の対応について 電気・電子機器廃棄物問題は深刻な環境問題を引き起こしています。(社)日本電子材料工業会、 金属材料部会は環境問題に積極的に対応をしております。取り組み状況につき下記の通り説明をし ます。 記 1.背景: 1)電気・電子機器に使用される有害物質が、環境への悪影響や人の健康被害を予防することを 目的に EU 委員会は「電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令」(RoHS) を 2003 年 2 月に告示し、発効されました。 2)同指令では 2006 年 7 月 1 日以降、上市される電気・電子機器では鉛、水銀、カドミウム、六 価クロム、ポリ臭化ビフェニール(PBB)、ポリ臭化ジフェニールエーテル(PBDE)が使用禁 止となります。 2.取り組み状況: RoHS 指令は EU 域内での適用であり、日本国内では法制化はされておりませんが、当金属材料 部会参加 8 社は RoHS 指令の精神を尊重し、各社の製品を分析し実態を調査いたしました。 参加社:㈱NEOMAX マテリアル、日立金属㈱、東芝マテリアル㈱、大同特殊鋼㈱、 ヤマハメタニクス㈱、東洋鋼鈑㈱、日本ガイシ㈱、日本冶金工業㈱ 3.調査結果: 部会取り扱い製品の上位 9 品目を選択し、規制対象物質の含有量を分析いたしました。結果 は以下の通り、RoHS 最大許容値案(カドミウム 100ppm、他 1,000ppm)を大きく下回っており ます。 表:分析結果 品目 主な用途 分析値(単位:ppm) Cd Pb Hg Cr+6 RoHS 最大許容値案 100 1,000 1,000 1,000 42Alloy 半導体用リードフレーム 1 以下 10 以下 426Alloy 蛍光表示管 1 以下 5 以下 インバー ブラウン管用シャドウマスク 1 以下 2 以下 * 技術的に含有 コバール 半導体部材 1 以下 3 以下* することはあ PB パーマロイ 磁気シールド 1 以下 5 以下 り得ない。 PC パーマロイ 磁気ヘッド 1 以下 3 以下 チタン銅 AV 用コネクタ ベリリウム銅 半導体用コネクタ 純ニッケル 二次電池リード材 * 印は測定検出限界値以下を示す。 5 以下* 1 以下* 5 以下 50 以下* 10 以下* 9 以下 4.まとめ 水銀および 6 価クロムは製造工程上それらの物質が鋼中に含まれることはありえません。 また、カドミウムと鉛の分析結果は RoHS の規格値より 2 桁またはそれ以上低く、これらの物 質を意図的に添加しない限り、対規格という視点からは全く問題のない水準であります。 お客様の御要求によりそれらの物質を添加せざるをえない状況も皆無ではありませんが、 当工業会金属材料部会に所属する 8 社は今後とも地球環境に対する社会的要請に応えるため 最大の努力を払い企業活動を遂行していく所存です。ご支援のほどよろしくお願い申し上げ ます。 以上