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自己点検・評価報告書 - 長岡工業高等専門学校
自己点検・評価報告書 平成20年度 平成21年3月 長岡工業高等専門学校 1.学校の目的と概要 1.1 教育理念、教育目標 1 1.2 教育運営組織 1 1.3 施設整備 4 【分析と評価】 5 2.教育に関する事項 2.1 入学者の確保 5 2.1.1 入学者対策 5 2.1.2 入学試験・入試方法 8 【分析と評価】 10 2.2 11 教育課程の編成等 2.2.1 教育課程 11 2.2.2 教育方法 12 2.2.3 学科教育活動 13 (1) 一般教育科 13 (2) 機械工学科 18 (3) 電気電子システム工学科 19 (4) 電子制御工学科 20 (5) 物質工学科 21 (6) 環境都市工学科 23 2.2.4 専攻科教育活動 23 (1) 電子機械システム工学専攻 23 (2) 物質工学専攻 24 (3) 環境都市工学専攻 24 2.2.5 インターンシップ 25 【分析と評価】 25 2.3 26 優れた教員の確保 2.3.1 選考方法と採用方法 26 2.3.2 高専間、技科大との教員交流 27 2.3.3 国内外の研究・研修状況 28 2.3.4 教員の研修と表彰 29 【分析と評価】 31 2.4 31 教育の質の向上及び改善のためのシステム 2.4.1 教育改善 31 2.4.2 JABEE 31 2.4.3 FD(ファカルティデベロップメント) 32 2.4.4 教育(授業)の評価について 32 【分析と評価】 32 2.5 33 学生支援・生活支援 2.5.1 学校行事 33 2.5.2 図書館 33 2.5.3 福利厚生 34 2.5.4 経済的支援 34 2.5.5 保健・カウンセリング 36 2.5.6 課外活動状況 38 2.5.7 学生生活の状況 42 2.5.8 学寮の福利厚生 45 2.5.9 学寮生活の状況 46 2.5.10 学寮の管理運営 48 【分析と評価】 50 2.6 50 情報化教育 2.6.1 施設整備と管理運営 50 2.6.2 教育・研究支援 53 【分析と評価】 56 2.7 56 教育研究環境の整備・活用 2.7.1 施設整備状況と有効活用 56 2.7.2 環境への対応 57 2.7.3 管理運営状況 58 2.7.4 安全衛生 58 【分析と評価】 59 3.研究に関する事項 3.1 研究活動状況 59 3.2 知的財産 64 【分析と評価】 64 4.社会との連携、国際交流活動等に関する事項 4.1 地域連携 65 4.1.1 地域共同テクノセンター管理運営利用状況 65 4.1.2 雪氷低温技術教育研究センター管理運営利用状況 65 4.1.3 地域との連携事業の状況 66 4.1.4 長岡高専技術協力会 71 4.1.5 学校開放 73 【分析と評価】 74 4.2 75 国際交流 4.2.1 外国人留学生 75 4.2.2 学術交流 76 4.2.3 学生の海外派遣 76 4.2.4 地球ラボ 76 【分析と評価】 77 5.管理運営に関する事項 5.1 財務概要 78 5.2 事務組織 79 5.3 事務・技術系職員の研修状況 81 5.4 教育研究技術支援センター活動状況 82 5.5 情報公開 82 5.6 管理運営諸規定 83 5.7 教職員の健康状態 83 5.8 教員の併任・兼業状況 84 5.9 非常勤講師の状況 85 【分析と評価】 86 6.その他 6.1 後援会 6.1.1 6.2 同窓会 6.2.1 6.3 組織と活動運営状況 86 86 87 組織と活動運営状況 87 長岡高専創立 50 周年記念事業 88 【分析と評価】 平成 20 年度 自己点検・評価検討委員会名簿 88 90 1.学校の目的と概要 1.1 教育理念、教育目標 学校の目的は、教育基本法(平成18年法律120号)、学校教育法(昭和22年法律26 号)及び独立行政法人国立高等専門学校機構法(平成15年法律113号)に定められて いる。その下に本校の教育の目的として、平成14年度の将来計画委員会において策定 された“教育理念”と“教育目標”に集約される。その内容と歴史的概観は、平成14 年度長岡高専自己点検・評価報告書に報告されている。この教育理念、教育目標を踏 まえ、準学士課程、専攻科課程の学習・教育目標及び各学科、専攻ごとの専門分野の 達成目標の策定を経て、平成17年10月の日本技術者教育認定制度(JABEE)への受審及 び平成19年度の機関別認証評価の受審へと繋った。現在、この教育理念・目標等に対 する人材養成等の目標設定の不適切さに由来する不具合等は見当たらず、この理念・ 目標に基づいた教育が継続されている。 本校の構成員への周知については、学校要覧や学生便覧、新入生向けの合宿研修時 や「学園便り」で説明することのほか、学内掲示板、教室、実験室、教員室等に掲示し、 引き続き、周知を図っている。また、ホームページには、教育理念、教育目標、学習・ 教育目標、各学科・各専攻の専門分野の達成目標を掲載するとともに、入試説明会、 学校説明会、一日体験入学時においても、教育理念、教育目標が掲載されている「入 学案内パンフレット」、 「学校案内」を配布し、引き続き社会に広く公表している。 1.2 教育運営組織 本校は、5年間の一貫した専門教育を行う5つの学科(機械工学科、電気電子システ ム工学科、電子制御工学科、物質工学科、環境都市工学科)と学科を卒業した後、更 に2年間の高度な専門教育と研究を行う専攻科(電子機械システム工学専攻、物質工 学専攻、環境都市工学専攻)がある。いわば、後期中等教育(高校)と高等教育(大 学)を併せ持つ高等教育機関で、中学校卒業後からの早期技術者教育を5年間又は7 年間の教育課程を通して行い、創造性豊かな実践的技術者の養成を特徴としており、 産業界や地域社会からの期待は大きく、社会的責務に応えるべき実践的技術者を世に 輩出するための教育運営組織を構築している。 学科・専攻科に加えて教育・研究施設として、総合情報処理センター、雪氷低温技 術教育研究センター、地域共同テクノセンター、図書館などがあり、専門科目の授業・ 実験・実習をはじめ、卒業研究や受託研究、共同研究などに活用されている。 教育運営組織図1.2-1に示したように、教育運営を支える各種委員会が設置さ れ、組織の効率的運営と活性化を図っている。 なお、本年度は新たに平成21年度に向け各種委員会の業務の効率化・省力化を図る ために委員会組織の見直し等を将来計画検討委員会で検討し、教育研究推進に資する 公募型外部資金等の戦略的確保に関する企画・立案等を行う総合企画室及び優秀な入 1 学志願者及び入学者確保に係る活動に関する施策の企画・立案等を行う入試対策室の 設置並びに学生及びその保護者に対し、学生生活全般の相談・支援等を行うことを目 的とした学生相談室の見直しや一部委員会組織の統合等も併せて検討を行い、平成21 年度からの実施体制の整備を行い、その改訂後の組織図を1.2-2に示す。また、 平成16年度から平成20年度の教員の定員及び現員を1.2-3に示す。 平成20年5月1日現在 副校長・総務主事 総務主事補 副校長・教務主事 校 長 教務主事補 校長補佐・学生主事 学生主事補 企画運営会議 校長補佐・寮務主事 寮務主事補 教員会議 校長補佐・専攻科長 専攻科長補 電子機械システム工学専攻主任 物質工学専攻主任 環境都市工学専攻主任 (各種委員会) 将来計画委員会 自己点検・評価検討委員会 教務委員会 厚生補導委員会 寮務委員会 専攻科委員会 入学者対策委員会 広報委員会 国際交流委員会 施設環境委員会 研究紀要編集委員会 情報公開委員会 図書館運営委員会 総合情報処理センター運営委員会 学生相談室運営委員会 地域共同テクノセンター運営委員会 技術室運営委員会 安全衛生委員会 組換えDNA安全委員会 知的財産委員会 50周年記念事業実行委員会 情報セキュリティ管理委員会 機械工学科長 電気電子システム工学科長 電子制御工学科長 物質工学科長 環境都市工学科長 一般教育科長 図書館長 総合情報処理センター長 同センター副長 雪氷低温技術教育研究センター長 課外教育活動センター長 学生相談室長 地域共同テクノセンター長 同センター副長 留学生指導教員主任 水質管理責任者 事務部 1.2-1 教育運営組織図 2 1.2-2 改定後の教育運営組織図 3 1.2-3 教員の定員及び現員 (定員現員は各年度4月1日現在) 年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 校 長 教 授 准教授 講 師 助 教 計 定員 1 37 35 0 8 81 現員 1 32 36 2 10 81 定員 1 37 35 0 8 81 現員 1 32 34 3 9 79 定員 1 37 35 0 8 81 現員 1 32 35 5 8 81 定員 1 37 35 0 8 81 現員 1 34 32 4 8 79 定員 1 37 36 0 8 82 現員 1 37 31 2 9 80 ※ 助教については,平成16から平成18年度は助手と読み替える。 1.3 施設整備 平成16年の新潟県中越地震により被害を受けた施設設備については、平成18年度ま でに震災復旧予算が措置され既に済んでおり、その後は平成19年度に特別営繕事業と して学生寮3号館身障者対策としてエレベーターを整備するとともに、施設の管理運 営に必要な経費として、安全で快適な教育研究環境の確保や施設の長寿命化を図るた めの修繕・整備及び施設の劣化防止等経費(教育等施設基盤経費)が機構本部から措 置され、緊急地震速報システムの設置並びに学生寮生活環境の整備として洗濯機及び 乾燥機及び厨房設備の更新を行った。 平成20年度には、国立大学財務・経営センター施設費交付事業費により、耐震強度 不足と診断されていた学生寮1号館及び2号館の耐震改修を実施するとともに、学生寮 生活環境整備経費として居室内備品の整備等経費が約2千4百万円措置され、居室内の 机、椅子及びベッド等什器類の整備を行った。 また、教育基盤設備充実支援経費として4千万円が機構本部から措置され、学内の 校長裁量経費(重点施策経費)と併せて、老朽化等した基盤設備(デジタル材料力学 教育システム、短パルス・高繰り返し紫外レーザー装置、高度情報技術実験実習設備、 X線回折装置、RTK-GPS測量機器など)の更新、購入を行い整備した。 なお、平成21年度に向け平成18年度に策定したバリアフリー計画に基づく、図書館 昇降機の設置について整備要求を行っているところである。 平成20年度の本校の施設の概要を1.3-1に示す。 4 1.3-1 施設の概要 平成20年5月1日現在 校舎等 104,410㎡ 敷 地 野球場 職員宿舎 17,124㎡ 276㎡ 建 物 名称 1号館 1号館(中央棟) 2号館 3号館 4号館 5号館 6号館 校 機械実験棟 舎 図書館 等 総合情報処理センター 雪氷低温技術教育研究センター 渡廊下・車庫・その他 計 総面積 121,810㎡ 面積 3,693㎡ 1,008㎡ 1,737㎡ 4,998㎡ 3,683㎡ 1,296㎡ 3,428㎡ 595㎡ 1,437㎡ 445㎡ 326㎡ 875㎡ 体 育 ・ 福 利 施 設 等 建 物 名称 第1体育館 第2体育館 体育管理室・柔道場 グラウンド管理室 剣道場 福利棟 学生部室 計 1号館 2号館 寄 3号館 宿 4号館 舎 清花寮 等 管理棟 その他の建物 計 職員宿舎 23,521㎡ 総 計 面積 855㎡ 944㎡ 477㎡ 94㎡ 280㎡ 917㎡ 292㎡ 3,859㎡ 714㎡ 714㎡ 2,249㎡ 2,166㎡ 621㎡ 451㎡ 798㎡ 7 ,713㎡ 110㎡ 35,203㎡ 【分析と評価】 教育理念、教育目標等の学校構成員への周知を図る努力が引き続きなされている。 具体的な周知度を知るには、学内のアンケート調査が必要と思われる。また、各種委 員会の業務の効率化・省力化を図る目的で行われた委員会等の見直しを踏まえた、今 後の活動の展開と結果に期待する。また、寮内エレベーターの設置、寮1号館及び2 号館の耐震改修の実施、寮生活環境整備など、寮内の生活環境が一層充実されるとと もに、教育基盤設備充実支援経費等による教育設備環境の充実もなされ、教育内容の 質的充実が期待される。 2.教育に関する事項 2.1 入学者の確保 2.1.1 入学者対策 (1)学科 入学者対策委員会の平成20年度の活動計画の大きな柱は、多様な機会を通して、中 学生、保護者、中学校教諭に対して長岡高専の紹介を行い、入試倍率の向上に努める ことである。このための入学者対策委員会の活動は、オープンキャンパスの開催、入 試説明会の実施、県内全域の中学校訪問、中学校主催の高校説明会への参加、本校訪 5 問受け入れ、そして体験学習の実施の6事業である。これら6事業の平成18年度、平成 19年度、平成20年度の実績を2.1.1-1に示す。 オープンキャンパスは昨年度同様2日間にわたって8月に実施したが、延べ参加者数 は493名となり、昨年度の495名とほぼ同等の人数であった。県内10会場で実施した入 試説明会の参加者数並びに中学校主催の高校説明会への出席回数は、昨年度を下回る 結果となった。 本年度、新たに取り組んだことは2点ある。1点目は、入試説明会に本校学生を同席 させ、中学校OBの立場から本校の説明をしてもらったことであり、2点目は、入試説 明会に出席してくださった中学校教諭に対して、再度の訪問説明を実施したことであ る。ただこの2点は入試説明会前に急遽決まったことであるので、来年度は年度当初 から計画立てていく必要があるように思う。 入学者対策委員会の最大目的である入試倍率の向上に関しては、昨年度の1.74倍か ら1.75倍への微増にとどまった。 2.1.1-1 1 入学者確保に関する活動状況(平成 18~20 年度) オープンキャンパス(旧、一日体験入学・見学説明会)参加者数 年 度 18 中学生(1 日目) 19 129 中学生(2 日目) 20 186 210 159 105 中学生(計) 129 345 315 保護者・教諭(1 日目) 93 89 116 61 62 150 178 〃(1 日目午後) 185 209 一日体験入 〃(2 日目午前) 52 73 学 〃(2 日目午後) 157 173 見学説明会 保護者・教諭(2 日目) 合 保護者・教諭(計) 93 中学生 211 計 211 394 455 保護者・教諭 78 0 0 382 495 493 1.68 1.74 1.75 計 当該年の入試倍率 ※オープンキャンパスは平成 19 年度から 2 日間実施。 ※平成 19 年度からの合計欄には、見学説明会の合計を記入。 6 2 入試(進学)説明会参加者数 年 度 18 19 20 生 徒 142 148 145 保護者 156 168 145 教 諭 55 66 62 合 計 353 382 352 ※県内 10 会場で実施 3 中学校等への訪問学校数 年 度 中学校 合 18 19 県内 92 県外 29 計 20 111 96 0 121 111 96 ※平成 18 年度は県内公私立中学校数 250 校(中高一貫校含む)。県外:山形 県・福島県。 ※平成 18 年度からは、県内の訪問中学校を受験者ゼロの学校に絞り込んだ ※平成 19 年度からは、県外:山形県・福島県への訪問はなし 4 中学校等主催高校説明会への参加 年 度 18 中学校 高 校 19 20 25 34 25 1 1 0 ※高校については、毎年、新潟工業高校主催の学校説明会へ参加 5 本校訪問 年 中学校 小学校 度 18 19 20 学校数 9(4) 3(2) 2(1) 生徒数 24(3) 6(2) 8(2) 保護者数 5(5) 2(2) 2(2) 教員数 3 1 0 人数計 32(8) 9 10 学校数 1 1 0 生徒数 21 8 0 保護者数 0 0 0 教員数 1 1 0 7 人数計 6 22 9 0 体験学習 年 中学校 小学校 合 計 度 18 19 20 派遣件数 17 9 10 受入件数 6 19 4 受入人数 180 340 4 派遣件数 19 28 66 受入件数 1 0 受入人数 34 0 派遣件数 35 37 76 受入件数 6 20 4 受入人数 180 374 4 ※平成 20 年度は、「おもしろ理科実験」を含む。 ※平成 18 年度の中学校の派遣には、小・中学校対象の1件を含む。 (2)専攻科 本校の平成20年度計画では、保護者や中学教員に対する専攻科のPRが重点項目とし てあげられている。そこで、専攻科進学者の確保のため、学科学生向けの「長岡高専 専攻科案内」を作成し配布した。なお、掲載内容の更新を行い、最近の実験設備、進 路内容の掲載などに工夫をした。後援会の支部懇談会において、保護者向けに専攻科 の紹介と進学に関する情報提供を積極的に行った。また、進学説明会などでも専攻科 の紹介を本校紹介の中で行った。 2.1.2 入学試験・入試方法 (1)学科 ① 教務委員会において入試方法の改善を検討した。具体的には以下のとおりである。 (1) 傾斜配点について数学と理科の配点を2倍にする案と、数学を2倍し理科と英語 を1.5倍する案を検討したが、いずれの案においても合格者の入れ替わりは10 人に達しないことから、学内の積極的な賛同は得られなかった。これらについ ては引き続き検討する。 (2) 特別推薦については評価方法を変更し、推薦内容(コンテスト等の受賞内容)に 関する情報をできる限り提出してもらった上で、プレゼンテーションとその内 容に関する面接で評価する方法に改めた。これに伴い、試験日前日に面接委員 による予備審査(書類審査)を行った。 (3) 面接評点のばらつきについては評価基準が未だ定まっていないことから、引き 8 続き検討する。 (4) 1学年帰国子女特別選抜について、試験問題に一般の学力検査と同じ問題を使 用した。なお、平成22年度入試からは理科を追加する。 (5) 編入学試験について検討し、平成23年度入試から以下のように実施することと した。 ・一般と帰国子女の 4 学年編入試を 11 月頃の同日に実施する。 ・帰国子女の 4 学年編入試には専門科目を課す。 ・4 学年編入試の数学の試験範囲に数Ⅲを含める。 ・3 学年私費外国人留学生特別選抜については、日本学生支援機構の日本留学試 験のうち日本語、数学及び理科を利用し、英語は TOEIC、TOEFL、あるいは英 検のいずれかを利用する。 ・3 学年私費外国人留学生特別選抜の実施日は 1 月の 1 学年推薦入試と同日とす る。 ② 専攻科の入試時期については、次年度検討する予定である。 ③ 中学校の本校への進路指導方法を調査したが、本音の部分はなかなか聞き出せなか った。次年度は本校側の体制を整えて調査する予定である。 ④ 学力入試で数学の点数が低かった入学生の学習状況を分析した結果、本校入学後も 苦戦していることがわかった。2.1.2-1及び2.1.2-2に示すように、学力 入試点が低かった学生は 1 学年前期末の成績も下位に低迷し、2 年後の 3 学年前期 末でも大部分は下位のままである。引き続き調査を継続する。 2.1.2-1 学力入試で数学の点数が低かった入学生の 1 学年前期末の成績 9 2.1.2-2 ⑤ 学力入試で数学の点数が低かった入学生の 3 学年前期末の成績 特別推薦及び一般推薦で入学した学生の学習状況を分析した結果、特別推薦の 学生は低学年時に低迷する傾向にあるが、進級するにつれて成績も向上する者が 多いことがわかった。一般推薦の学生は成績上位で入学した者は、その後も上位 を維持するが、下位で入学した場合は成績が伸び悩む者もある程度数出ているこ とがわかった。引き続き調査を継続する。 ⑥ 入試問題に対する得点の年度変化を調査中であるが、まだまとまったものはな い。引き続き調査を継続する。 (2)専攻科 専攻科の入試運営は専攻科長と専攻科長補が中心となって行っているが、今年度か ら教務主事の専攻科長兼務がなくなったため、入試業務の役割分担がより徹底した。 入試問題のフォーマットを見直し、新たに試験問題のテンプレートを作成し、形式 の統一を一段と進めて作業を効率化した。推薦及び第 1 回目の学力入試において入 学許容人数を確保したため、2 次募集は実施しなかった。また、社会人選抜は応募が なかったため実施しなかった。 【分析と評価】 今年度の入試倍率は1.75倍で、昨年度の1.74倍とほぼ同じであった。今年度は15 歳人口が減少していないことを考慮すると、志願者数の点では可もなく不可もなしと いえる。オープンキャンパスの参加者数は昨年度とほぼ同数で、入試説明会の参加者 10 数及び中学校主催高校説明会への出席回数がいずれも昨年度を下回ったことから考 えれば予想された結果と言える。ロボコン効果を期待したが、残念ながら志願者増に はつながらなかった。そんな中で、後半の入試説明会で実施した、本校学生による高 専生活の説明は出席者に好評であったことから、次年度以降も引き続き実施すること が望ましい。また、中学校への再度訪問も我々の熱意を示す上で続けるべきと考える。 ところで、今年度複数の地区懇談会で、「中学生に高専という存在が行き届いてい ない、宣伝不足ではないか。」という指摘を受けた。これが事実だとすれば、我々の 活動はまだまだ不十分と言える。いかにして中学校教員から生徒に高専のことを話し てもらうか、あるいは我々が中学生に直接働きかける方法はないか、保護者にもっと 高専を宣伝する方法はないか等様々な観点から検討する必要がある。例えば、県内の 中学生全員に学校案内を配布することも有効な手法と考える。来年度は15歳人口が減 少するという事実を踏まえて、より一層効果的な入学者対策を行わなければならない。 専攻科の入学希望者は近年推薦だけで定員の1.5倍を確保しており、これに学力を 加えると2倍近くとなり、非常に安定している。専門学科とクラス担任の指導の賜物 と思われる。今年度は保護者や中学校教員へのPRも積極的に行い、かつ本校学生へも 「専攻科案内」を配布しPRを徹底した。早い段階からのこのような布石が将来生きて くるであろう。 入学試験については、優秀な学生の確保と入試業務の効率化の観点から、さまざま な入試方法の改善を行った。これにより多くの入学試験を統一した考えと体制で行え るようになった。ただし、1学年入試については傾斜配点の問題が未解決であり、数 学の学力点が低かった入学生のその後の成績分析結果も考慮に入れて、今後の慎重な 討議が必要である。さらに、推薦合格者の入学後の成績調査を継続し、絶対評価前後 での相違によっては推薦合格者数と推薦基準の見直しを行うことも視野に入れてお かなければならない。 2.2 教育課程の編成等 2.2.1 教育課程 (1)学科 ① 学科の教育課程表の一部見直しを以下のとおり行い、平成 21 年度より実施する。 (1) 学科4学年開講の一般科目「統計学(必履修科目)」と「地学・生物学(選択科目)」 の並列選択を解消し、各々単独開講とする。 (2) 電気電子システム工学科専門科目として「電気法規並びに施設管理(選択科 目)」を4学年開講とする。 (3) 環境都市工学科専門科目の一部の分割と名称変更を行った。 (2)専攻科 11 専攻科委員会及び各専攻で行った主な事柄について述べる。 1)履修ガイダンス 1学年を対象とした履修ガイダンスを4月7日の始業式に合わせて実施した。従 来、午後に行っていたが、午前中の時間帯に始業式以外に専攻科生の行事がな いため、本年度は午前中に実施した。専攻科の履修概要、学位取得、JABEEプロ グラムの説明などを行い、各学生が専攻科委員とチューター(2学年)の補助を 受けて履修計画を作成した。 2)学位申請ガイダンス及び学位申請状況 2学年を対象として、6月27日に学位申請の概要(日程・方法等)について専攻 科長補が説明を行い、手続きの詳細について事務担当者から説明を行った。40 名が学位を申請し、37名が合格した。不合格になった3名については、原因の究 明とともに再申請の指導を行った。 3)進路ガイダンス 1学年を対象に、進路ガイダンスを12月3日に実施した。専攻科長補から、進路 に関する基本的な考え方、就職に関する基本的事項について説明を行った。引き 続き大学院説明会を行い、長岡技科大・北陸先端科学技術大学院大・豊橋技科大・ 東工大・新潟大の大学院担当者から大学院の紹介と入試に関する説明を行った。 4)特別研究・学会活動 特別研究の発表会は、1月29日に3専攻同時に実施した。電子機械システム工学 専攻は学内で、物質工学専攻と環境都市工学専攻は学外で開催した。予稿集の作 成を行うとともに、2学年の発表内容については「専攻科特別研究要旨集」として まとめた。また、専攻科生の学会での発表も積極的に推奨し、後援会からの旅費 補助も24件実施した。 環境都市工学専攻2学年上村基成が日本高専学会論文奨励賞に応募し、優秀賞を 受賞した。 5)科目の新設 専攻科電子機械システム工学専攻において「半導体デバイス(選択科目)」を、 同物質工学専攻において「物性化学(選択科目)」を各々新設した。 2.2.2 教育方法 (1)学科 ① 未修得科目単位の分布状況を調査する予定であったが、実施できなかった。次年度 の課題とする。 ② 学修単位科目及び専攻科科目の学習レポートの提出状況を調査する予定であった が、実施できなかった。次年度の課題とする。 ③ 基幹的な科目である「数学」と「物理」に関し、学生の学習到達度を測定するため 12 の各学校共通の「学習到達度試験」を学科 3 学年全員が受験した。試験結果を踏ま えて、基礎教育の改善を専門学科と一般科が連携する方向で検討中である。 ④ TOEIC の活用として、獲得スコアにより複数の英語科目の単位認定を行っている。 また、その内容は学生便覧、HP 等で公表している。今年度は 40 名程度(留学生と 日本人の比率はほぼ 1:1)が単位を認定されている。 ⑤ 卒業生による学校評価アンケートを実施する予定であったが、実施できなかった。 次年度の課題とする。 (2)専攻科 今年度行った教育方法の取り組みについて、特徴的なものを述べる。 1)共同教育の推進 高専機構による平成20年度「企業技術者等活用プログラム」として「新しいCO-OP 教育の試み」が選定された。この事業では、コーディネータの支援を受け、組込 みシステム及び機械設計に関するカリキュラムの作成及び試行的な研修会を実施 した。組込みシステム及び機械設計に関する実習テキストの作成を行った。また、 組込システム開発入門、組込システム開発実践、公差設計・解析、3D CADに関す る研修を7回、地域産業と技術に関する講演会を1回実施した。また、学生支援GP 事業と連携して、海外で活躍している技術者の講演会を実施した。 共同教育の状況及び人材育成に関する調査を7回実施した。 2)インターンシップ 1学年の必修授業として学外実習を全員履修した。準備として、学科4学年の企 業実習と合同でガイダンスを2回(7月4日、31日)実施し、発表会も各学科におい て学科4学年の報告会に合わせて実施した。 3)専攻科フォーラム・専攻科懇親会 専攻科生及び専攻科進学予定者、教職員が参加して8月5日に実施した。本校卒 業生の企業技術者よる特別講演、新任教員による研究紹介、2学年による就職・進 学報告、フリーディスカッションを行った。 また、専攻科生と教職員との交流を促進するため、専攻科懇親会を7月3日に学 外で実施した。 2.2.3 学科教育活動 (1)一般教育科 1)各教科で実施している FD 活動の質の維持と改善 教科教育の質の向上とともに、学生へのより良い授業や学習環境の提供のため に、一般教育科では各教科において様々な取り組みが行われた。 a.国語科 13 従来どおり、主として学年単位で、担当者相互の打ち合わせを随時実施し、学 生の情報交換、授業の進度、単元の選択などの調整を行っている。1~3学年の低 学年については、昨年度より連絡を密にしている。 b.数学科 本年度(平成20年度)も昨年度以前から行っている下記のようなFD活動を行っ た。 ・入学前教育、TAによる補習、数学検定試験(平成17年度以前より実施) ・機械工学科の課題数学の授業に専門学科の教員がTAとして参加(平成18年度後 期から) ・1、2学年に加えて3学年にも夏休みの課題を出し、休み明けにテストを行った(平 成19年度より実施) ・1、3学年に冬休みの課題を出し、休み明けに1学年にはテスト(3学年は学習到 達度試験)を行った(平成19年度より実施) ・1、2学年に春休みの課題を出し、休み明けの2学年、3学年になってからテスト を行った(平成18年度の1、2学年より実施) ・今まで使用していた教科書傍用問題集に加え、学生達の学力・学習状況により 対応した問題集を導入し、長期休みの課題として使用し始めた(平成19年度よ り実施) ・定期試験を全クラス統一で実施することを試みた(平成19年度2学年、平成20 年度3学年に対して実施) 平成20年度のFD活動は質的・内容的には前年度並みであり、これらの試みによ り学生の学力改善がなされるか経過観察の年度であった。 c.物理科 一般科物理専任の教員2名、及び非常勤講師1名が授業内容、進度、試験問題、 あるいは学生の実態についてしばしば連絡を取り、協調して学習指導に取り組ん できた。本年度は昨年に引き続いて3学年の授業において到達度試験の対策を実施 してきた。教科書の復習、発展学習のための問題集を使用し、重要問題について はレポート等を課した。学生のなかには基本的学習習慣が確立していない者やこ れまでの学習が定着していない者も散見されたが、概ね意欲的に学習に取り組ん でいたようである。 d.化学・生物科 科としてのFDは非常勤講師との連携が依然として課題である。今年度は化学の 授業に学生実験を取り入れ、演示実験などで興味付けを工夫する事に関して、関 係する3名の非常勤講師と意見交換を行った。その他、新潟県理化学協会の研究発 表や協議会に参加し、高校現場における動向を伺った。 e.社会科 14 ・学生の興味関心を高める授業づくりを目指している。本年度も学習プリントの 活用、映像資料の活用に力点を置き、教材開発を積み重ねた。 ・昨年度と同様、世界史学習のための地理の知識不足を補うために、世界史を受 講している1学年全員に対して、世界地理の作業ノートを冬休みの宿題として 課し、さらに本年度は、冬休み明けにその課題テストを実施した。 ・本年度も、学生の人文社会系の教養を育む目的で、図書館「夏休み読書感想文 コンクール」に協力し、各教員1点ずつ課題図書の推薦を行った。 f.保健体育科 保健体育科における自己点検評価のまとめは2つである. ・学生の体力向上策 文部科学省は平成20年度から全国の小学5年生と中学2年生全員の体力・運動 能力調査を実施し、国民の体力に関するデータを集積している。本校保健体育 科においても全学生を対象とした文部科学省指定のスポーツテストを毎年実 施しており、本校学生の体力及び運動能力の特徴を明らかし、その結果を学生 の体力づくり、健康の維持・増進に資するとともに、教科教育や体育・スポー ツ活動の指導等の基礎資料として広く活用している。今後も引き続き、学生の 体力向上策を検討していきたい。 ・学習指導要領改訂に伴う保健体育における教科教育のねらいや内容等の見直し 平成20年1月、中央教育審議会答申などを踏まえ、小中学校学習指導要領が改 訂、公示され、平成24年4月1日から完全実施する。高等学校については、現在 改訂中である。学習指導要領は、国が定める大綱的な基準であり、授業方法の 詳細を規定するものではないが、本校の保健体育においても、改訂に基づき、 教育課程編成の見直しや学習指導改善の具体化を、学習指導要領の理解とその 趣旨を踏まえて、授業の創意工夫が早急に求められる。非常勤講師との協議会 を年間6回(前期3回,後期3回)実施した。 g.第二外国語科 ・独語Ⅰ(相原 勝) :外国語を学ぶことは日本の文化を考えることである、とい う観点から以下の教科書を選んだ。西本他(著) 『文法システム15』、 『新アポ ロン独和辞典』 。 ・独語Ⅱ(相原 勝) :4学年では文法が中心であったが、Ⅱでは、読むことを重 視した。また、毎回ドイツの歌曲を読み、聴くこと、数度、ドイツ映画を観る ことなどで、ドイツ文化に触れることをこころがけた。こうした観点から教科 書は、『ドイツ 暮らしのスケッチ』 、『ドイツ・リート名詩百選』。 ・中国語(孫犁冰) :基本的な文法事項と簡単な日常会話を習得し、個人の日中交 流の基礎をつくるという観点から、本人の書いた以下の教科書を使用。孫犁冰 (著): 『30日で身につく中国語(CD付) 』。 15 ・韓国語(呉 恵淑) :韓国語の勉強と同時に韓国に対する理解も深めるという観 点から授業を行った。 ・文学Ⅱ(相原 勝・山下多恵子) :前期は宮澤賢治の詩と童話(新潮文庫4冊)、 後期は石川啄木の短歌(新潮文庫1冊) 。両作家の名作をじっくり読み、鑑賞し た。 h.英語科 ・低学年(1、2学年)を対象に、TAを利用した補習授業の実施を行った。結果、 定期試験で学力不振者の多くが、学年末試験にはより良い結果を残した。 ・今年度から「長岡工業高等専門学校以外の教育施設等における学修等による単 位修得の認定に関する規定」の運用が始まり、英語の各種試験に積極的に参加 する学生を育むことができた。毎年1月に行うTOEIC-IPの実施や、英検受験を 積極的に勧めることで、学生の英語学習に対する動機付けを得ることができた。 ・e-learningシステム(Net Academy2)の利用ガイダンスを学生及び教職員を対 象に年2度行い、学生だけでなく教職員の英語学習に対する関心を深める努力 をした。 ・TOEICテストのスコアアップを目指す講習会を、週に1度(前期)学生及び教職 員を対象に行った。実践的で、時間をかけて準備した講習会であったが、参加 者の数を増やす工夫が必要である。来年度も継続する予定である。 ・ 「平成20年度学生支援GP:地球ラボによるキャンパスの国際化」の語学学習支援 の一環として、高学年と対象にTOEICテストへ向けての指導だけでなく、4学年 や専攻科開講科目においては、e-leaningシステムの授業への応用を検討し実 施した。効率的な利用方法や、評価方法に課題が残るが、検討し来年度も継続 したい。また、英語スピーチ・コンテストへの参加者の指導も積極的に行い、 今年度は全国大会出場者も輩出した。 ・数多くの非常勤講師(平成20年度:8名)との、指導や評価に関する打合せや、 学生に関する情報交換を綿密に行った。しかし、裏を返せば、多くの時間が非 常勤講師の対応に割かれ、本来の業務に支障をきたしているように思える。英 語のネイティブ・スピーカー等の専任教員を増員する必要性を感じる。 2)学年団で行っている学年経営(学習面、学校生活面など) 週に1度の割合で、一般教育科科内会議が開かれ、学生の様子や学級経営をはじ め、様々な問題について議論や報告が行われた。その下部組織として、各学年主 任を中心に学年内の細かい方針や問題を話し合う学年会が存在する。クラス内の 問題を学年の問題として捉え、解決に導く体制作りを行った。 a. 1 学年 ・学年会の運営と活動 週に 1 度開き、学生の動向の把握と指導についての意見交換、クラス運営の方針 16 の確認、特別活動の運営についての相談、1 学年通信の編集学校行事の方針確認と 分担などを相談した。特に生活面で、寮生の問題、プロフの問題、多様化した問題 を抱える学生への指導や対処について時間をかけて相談した。 担任している学生との相談を踏まえて各問題に対処した。寮生の問題については、 寮務主事と寮務主事補と女子寮生の指導体制について話し合い、適切な処置をとっ てもらった。プロフの問題については、学生主事と相談の上、各所との情報交換と 情報リテラシーの講演会を行った。多様な学生の問題には、学生相談室と保健室と 連携をとって指導した。 ・反省 学習面での指導で、個々の学生の学習状況について、学年外部との情報の共有化 が遅れるという問題が生じた。学生についての情報が学年内にとどまり、指導への 協力範囲が狭まってしまい、また情報の入り口も狭まってしまった。さらに、学年 成績が確定する直前の情報交換では、クラス全体の指導方針への支援が参考になら ないことも指摘された。 ・提案 前期成績が発表され保護者会が行われる前に、一般科内でまず個々の学生の学習 状態について情報交換をし、専門学科の科目担当教員とも情報交換をしつつ、担任 がクラスの指導方針を固めてゆける体制を一般科でとってほしい。 b. 2 学年 2 学年 5 学科の学級担任が学生の実態、生活指導、特活の進め方等について学年 会等で連絡を取り合い、学年が協調して学生指導に取り組んできた。本年度は特活 の時間に長岡警察署の方による薬物乱用防止の講演会を実施した。また一般教育科 の最大の行事とも言える 2 学年のスキー合宿研修によってスキー技術の向上とと もに学生相互の親睦を深めるべく準備を進めてきた。学生のなかには基本的学習習 慣が確立していない者も散見されたが、次第に意欲的に学習に取むようになってき たようである。 3)1、2 学年における混合学級の導入についての検討 本年度、一般教育科では自己点検委員を中心に、一般教育科内の「低学年混合 学級」についての意識調査を実施した。全体の約4割の先生方は、賛成・反対どち らかの意見を持っておられたが、具体的な混合学級の導入方法を提示しないうち は、議論するには時期尚早であるとの意見が多かった。その中でも、本報告にお いては一般教育科の教員から出た賛成・反対の両意見を提示する。 a.賛成の理由 ・学生間の人間関係の構築を補助し、人間的成長に期待できる。 ・学生の所属とは違う学科についてや、その学科の学生に対する理解が深まる。 ・少人数制学級(35人学級で6クラス)や習熟度別クラス編成など、多様な教育的 17 アプローチが可能になる。 ・比較的業務が偏る役職と学級担任の重複回避がしやすくなる(学級担任の交代 がスムーズに) 。 b.反対の理由 ・入学後の目的意識が希薄になる。 ・学年移行時の、再度の人間関係の構築は、教員が想像している以上に学生のス トレスになる。 ・低学年用の名簿と、専門の名簿を分けて作成するなど、クラス編成業務が負担 になる。 ・時間割作成上、一般科目と専門科目のカリキュラムの見直しや修正が必要とな る。 ・学生会行事(学園祭や運動会)は学科ごとに行われている。 他高専で既に混合学級の実践を行っているところもあることから、その取り組 みの結果を参考にしてから考えるべきであるとの意見もあり、良い面ばかりに目 を向けず、負担や効果が上がらないであろう側面にも目を向け、慎重に取り組む べき課題であることが明らかとなった。先ずは、本校が明確なビジョンを示し、 今現在、本校では何に取り組まなければならないのかがはっきりしない限り、こ の「混合学級」の制度について議論する段階ではないであろう。 (2)機械工学科 1)学科教育活動の継続 a.低学年の基礎学力向上 数学科の協力を得て、1学年「課題数学」への機械工学科教員によるTAを継続し て行った。今後「物理演習」へのTA導入も検討している。 2)実験・実習系科目の改善と見直し a.低学年工作実習の見直し 平成19年度より新規内容で実施し、現2学年より学年進行。来年度はさらに「総 合製作」へとつなげる。今年度は特に、2学年後期「技能活用実習」を実施した。 「技能活用実習」では、進度・状況確認のため、毎週実習後にミーティングを行 った。 b.レポート指導 3学年「機械工学実験実習」中に「レポート作成術」を導入、レポートの書き方 を指導する機会を設けた。 また1学年に対し、学年末休業期間中に「大学生のためのレポート・論文術」を 購入し読んでおくこと、今後の実験実習や卒研で役立つのでいつでも参照できる 18 ようにしておくよう指導した。 c.ものづくり思考、創造性を養うための教育改善 3学年ものづくり教育「総合製作」の現在授業の指導・実施内容の見直しを行い、 平成21年度より実施する予定である。 3)単位再評価 a.単位再評価対象者に対する指導方針 試験のみではなく、補習・課題を課し、合格に到達させる指導を行うことを原 則とした。 (3)電気電子システム工学科 近年、学科に入学する学生の資質は変化してきている。具体的には、電気電子工学 に対して興味の薄い学生が入学してきている。あるいは、過去の学生であれば知っ ていた知識を持たない学生も増えつつある。かつ、電気電子システム工学科への名 称変更に伴うカリキュラム改正により、専門科目の内容と学年配当が変更された。 その結果、専門科目の学習時期と学生実験実施時期が乖離しつつある。このような 背景に基づき、自己点検重点・改善項目として「現行カリキュラムと実験内容の整合 性の検討」及び「深く電気現象を体験・理解させるための実験テーマの絞込み」を 設定し、学生実験の見直しについて検討した。 まず、「現行カリキュラムと実験内容の整合性」については、平成 20 年 2 月と 11 月 の科内会議にて検討を行った。現在、電気 3、4 学年の学生実験は、旧カリキュラム に沿った内容となっている。そのために、半導体、過渡現象、直流機器といったテ ーマが含まれている。これらのテーマは高学年にシフトさせる方向である。また、 学生実験の内容説明と実験実施については、教員がより深く指導することが提案さ れた。 次に、「深く電気現象を体験・理解させるための実験テーマの絞込みに」ついては、 平成 20 年 11 月の科内会議にて検討を行った。現在、4、5 学年の学生実験は、1 ク ラスの学生を 5、6 人の班に分けて班単位で実施している。前述の実験内容の整合性 の検討を踏まえると、半導体や過渡現象など実験機材を多数用意することが可能な 一般的な実験テーマについては、1 クラスの学生を 2、3 班に分ける。そして、2 人 1 組に対して 1 つの実験機材を与え実験させることが有効と考えられる。 その一方で、 専門的なテーマは機材を多数用意することが困難なため、従来と同様に 5、6 人の班 に分けて班単位で実施することが検討された。 最後に、上記改善項目以外に実施したことを以下に示す。2 学年の学生実験におい て、平成 18 年度から、電気学会東京支部若手向け優秀プレゼンテーションの表彰選 考を兼ねた発表会を行なっている。プレゼンテーションは、実施した実験内容をも とに、3 人を 1 班として、パワーポイントを用いて 7 分の発表を行なうものである。 19 この発表は、プレゼンテーション能力を高めるとともに、専門科目へ関心を持たせ る一助となっている。また、今年度から 3 学年の実験開始時に、グラフの書き方や 対数目盛、そして有効数字についての説明も加えた。そして、1 学年から 3 学年では、 実験開始時に、過去のレポートから不適切な記述例を説明し、レポート作成能力の 向上を図っている。 (4)電子制御工学科 1)成績不振学生・単位再評価対象学生・特別な支援が必要な学生への指導強化 ・学科全体で、昨年度と同様に定期試験前の1週間程度、電子制御基礎実験室を学 習室として開放する取組みを、後期中間と後期末の2回実施した。また、この 期間の教員の昼休みや放課後を拡大オフィスアワーとして周知する取組みを 行った。なお、これらについては、学内の学生向けイントラネットWebサーバ 上の学生サポートページ(http://www2/ec/)で周知を行った。 ・2学年では、専門科目である情報処理・ディジタル工学基礎の2科目について、 前期中間時点で過去のクラス平均点の推移を集計し、学生に学習時間の確保を 促す取組みを行った。 ・3学年では、成績不振者が多いことから、その原因を探るためにアンケート調査 を実施した。その結果、普段の学習時間は1時間未満と答える学生が多いのに 対して、パソコンやインターネット利用、ゲームなどの時間が1時間以上と答 える学生が多いことがわかった。テクノ依存症の傾向の強い学生数名を呼び出 し、生活習慣の改善を呼びかけた。 ・4学年では、成績不振学生を中心に夏季休暇中の約1週間、勉強会を企画・実施 するとともに、長期休業中の家庭学習を促すよう保護者へ連絡を行った。前期 で原級が確定した学生に対し、後期に入って進路相談・指導を複数回行うなど、 積極的に学生の相談に対応した。 ・5学年では、卒業するために必要な条件についての説明を徹底して行うとともに、 単位再評価の科目を抱えている者に対して、再評価試験に必ず合格するように 激励した。また、卒業研究の悩みや将来への不安といった心理的な問題から欠 席が増えていた学生に対して、卒業研究指導教員、学生相談室、カウンセラー と連携して、重症化する前に、本人及び保護者と相談するなどの対応をとった。 2)電子制御ゼミナールの成績評価法と卒業研究の進め方の改善 ・電子制御ゼミナールでは、近年は学生に半年間の成果を報告書にまとめて提出 させ、それを主な評価の材料としている。これまでその書式は自由であったが、 今年度はその一部を統一化した。具体的には、活動の目的,週毎の活動の記録, 報告書の概要を、報告書の表紙として1ページ目に書くこととした。なお、JABEE 対応小委員会より、電子制御ゼミナールについての成績評価方法の申し合わせ 20 等の文書化が望ましいことが指摘されたため、今後検討する必要がある。 ・卒業研究では、昨年同様発表会が学年末試験後に組まれたため、昨年同様卒業 論文の1次提出日を1月中に設定し、学生らが発表準備,論文作成,試験準備を できるだけ無理なく行えるよう配慮した。一方、科内には、論文の仕上がり具 合を考え、学年末試験前に卒研発表会を実施したほうがよいとする声も多く、 再考を行う必要性を感じる。 3)学生実験内容の検討 ・1学年の実験では、実演実験を導入するための検討会を開催し、頭で想像・理解 することが困難な学生に実験を見せることで、その援用ができないか議論を行 った。 ・2学年の実験では、後期に行われていた機械工場実習中心の内容を見直し、制御 系の実験実習項目を追加した。 ・ICT(Information and Communication Technology)を活用し、データ(情報)の 計測(収集) ・加工・表現・発信を総合的に活用するための実験設備を整備し た。 ・毎年、学年末に学科独自の実験に関するアンケートを実施しているが、その一 項目である「後輩に向けてのアドバイス」を整理して、学内の学生向けイント ラネットWebサーバ上に開設している学生サポートページ(http://www2/ec/) で公開した。 4)電子制御端末室の有効活用方法の検討 ・昨年度末に、賃貸借による実習用コンピュータの更新を行った。総合情報処理 センターの教育用計算機システムの一部に加えることで、学生はプログラムや データをサーバ上のユーザホームディレクトリに保存し、センターの端末室、 図書館の情報検索室、学科の端末室などで利用できるように利便性を向上させ た。 ・新しい学科の端末室の利用を促すために、専攻科生、5学年、学科の教職員を対 象にセミナーを複数回開催した。 ・例年、総合情報処理センターの端末室で実施していた夏季集中講義「プログラ ミング演習Ⅰ」を電子制御工学科端末室で実施した。 ・手狭になりつつある電子制御端末室を2号館1階から2号館2階電気電子第2研究室 に移設することを検討し、これと共にマルチメディア機器の整備を行った。 (5)物質工学科 1)コース実験の充実と効率化 物質工学科では、4学年より材料工学並びに生物応用コースに分かれる。各コー スにおいては、実験科目として「材料化学実験」と「応用生物学実験」を課して 21 いる。コース共通として「物質工学実験」(物理化学)と「物質工学実験」(化学 工学)が課せられている。近年の化学技術の高度化に伴い、各種の機器分析技術 への依存度はますます高まりつつある。しかし、卒業学年に至るまで、基本的な 機器分析実験技術の習得が不十分ではないかという指摘がなされるに至った。 コース制をしく前には、実験科目の中で「機器分析実験」があり、そのなかで 機器を使用した分析技術を教授することができた。これらは、コース制を実施し た後は、各コース実験に置いて、引き継がれるべきであったが、スタッフの負担 により必ずしも十分になされない面もあった。教員スタッフは、3名のみで前後期 担当しておりそれらの負担の重さについても従来から問題にされてきた。そこで、 スタッフの負担を軽減しつつ、コース実験の内容を充実させるため、新たに技術 職員3名を導入し、実験項目の大幅な見直しを1年間にわたり行った。 その結果、材料コース実験は来年度より次のように実施することとした。有機、 無機、高分子系の簡単な材料合成実験を通して、実験の進め方や実験器具の取り 扱い方を学ぶとともに、反応並びに反応機構、さらに材料の特性や機能について も理解する。合成した生成物を各種機器により分析同定し、また材料の評価を行 う。材料系実験において用いる分析機器を使用し、機器分析を行う。前期は無機 系、高分子系実験を行い、後期は有機系実験と機器分析を行う。 (材料化学実験シ ラバスより) 教員負担は、前期もしくは後期のみとなり大幅に軽減された。一方、機器分析 指導の観点からは、熱分析、X線回折、ガスクロマトグラフ、赤外分光、紫外可視 分光の各々有機、無機及び高分子系の各実験項目において実施され、NMR、原子吸 光分析、走査電子顕微鏡の各課題を機器分析実験において実施する。 2)インターンシップに関する改善 平成20年度は、「インターンシップ」に関する重点項目・改善項目は提示され なかったが、最近になり新しい動きがあったので付記する。 学科4学年の進路が、同時期の専攻科生と比べなかなか定まらないように見受け られる。進学率が高まる一方で、学生に「企業」に対する具体的イメージが十分 育っていないのではないかと懸念されている。 ひとつの原因として、全ての学生を対象とする工場見学の回数が多くなく、現 実の工場に接する機会が少ないことがあげられる。もうひとつは専攻科生には全 員「学外研修」が課せられているが、学科生の「企業実習」は選択制で一部の学 生の履修にとどまっている結果、学科4学年の企業や就労に対するイメージが必ず しも定まっていないことが想定される。このように、企業で働くということに関 する情報に触れる機会が全般的に少ないという問題が浮上している。毎年の就活 シーズンになると、就職指導教員は多数の企業人事担当者の訪問を受けることに なるが、そこから持ち込まれる情報の全てを全学生に伝えるのは困難を伴うとい 22 う現実がある。 この問題の解決の一助にすべく、試験的であるが「企業発表会」として企業の 担当者が直接学生に説明する機会を設定することにした。今回は、教員(学科長) 1名に物質工学系技術職員3名と学生係1名の支援を受けて、学科、専攻科1学年全 員を対象に参加企業は4社でもって平成21年2月12日に実施した。 企画の発案が本年下旬頃で急遽準備して各企業にアナウンスすることになり、 企業側のほとんどが既にスケジュールの詰まった状態であったことを考えれば、 ほぼ良好な参加数と考える。評価はおおむね高く、今回の試みをきっかけにして 具体的に就職活動に入った学生もおり成功したものと考える。 今後は、単なる就職説明会でなく、教育的に意義のある内容にするために今後 改良し、かつ定期的に開催したいと考える。 (6)環境都市工学科 1)低学年のための導入訓練科目(専門科目)改善の検討 昨年度、低学年の学力向上と基礎科目の時間配分について意見が出され、教務 会議において数回の検討を行った。内容を①概論②環境③基礎技術④創造⑤演習 の5つに分け現行の科目と必要時間数との関係から改善検討を行った。 その結果、概論の時間を減少させ、1学年から3学年に各々演習として工学演習 ⅠⅡⅢを配置した。環境都市工学の基礎(1)(2)と創造演習の改変を行い、これら の結果は、次年度のカリキュラム改変に反映された。 2)教育内容の向上に向けた教育材料の改善と教員間情報の共有化 昨年度の授業効率のアップについては、今年度も継続して取り組んできたとこ ろであるが、評価としては、遅刻等の改善の足並みがそろってきたようにも思わ れる。今年度、教育材料と教員間情報の共有化については、2.2.3―(6)1) で述べた低学年の導入訓練科目の導入に関連して測量、製図、情報処理を共通に 担当する教員が、教育内容について改善の検討を開始した。 2.2.4 専攻科教育活動 (1)電子機械システム工学専攻 3 学科(機械、電気電子システム、電子制御)の出身者が集まる本専攻には、今年 度は、1 学年が 19 名、2 学年が 21 名在籍している。 1 学年の必修科目である「専攻科ゼミナール」は全員が合格。2 学年の必修科目で ある「特別研究」も全員が合格であった。平成 21 年 1 月 29 日(木)に、2 学年によ る特別研究発表会と 1 学年による特別研究のポスターセッションが行なわれた。企 業からの聴講の参加者もいた。専攻科学生に対する指導教員による研究指導の綿密 さが感じられた。 23 学修科目における単位取得状況をみると、必修科目が不合格となっている学生は存 在しない。一方、2 学年の学士号取得のための学位授与機構による審査結果をみると、 小論文試験を受けた 21 名のうち 3 名の不合格者が出た。そのうちの 2 名には、学修 成果報告書それ自体を不合格とする旨の通知書が平成 21 年 2 月 13 日付けで届いた。 不合格判定により、今年度末における学士号の取得が不可能となった 3 名のうち、 1 名は大学院入学が不可能、2 名は高専卒の資格で就職した。このような事態が時々 発生するならば、高専の専攻科の社会的評価に、さらに、学位授与機構の高専専攻 科審査プロセスの信頼性にも、少なからぬ悪影響が出るであろう。 (2)物質工学専攻 物質工学専攻では、1、2 学年ともに 8 名在籍している。今のところ大きな問題も なく学修に励んでいる。1 学年は 8 月から 9 月にかけて、2 週間にわたる学外実習を 行い、科内で実施した学外実習報告会で成果発表を行い単位取得した。 2 学年は日常の学修にあわせ特別研究にも熱心に励み、その成果は「第 13 回高専 シンポジウム」及び各種の学会にて発表されるとともに、平成 21 年 1 月 29 日に実 施した「平成 20 年度物質工学専攻特別研究発表会」における 8 件の講演として結実 した。同発表会においては、1 学年特別研究中間発表(8 件)も併せて行われた。 本発表会は、「長岡高専技術協力会化学・バイオ分科会講演会」と同時に開催され るものである。同講演会では、新潟大学教授原田修治先生により「水素エネルギー 利用の周辺技術」と題した講演を実施した。 前後するが、2 学年の学修成果レポートは指導教員と副査の承認を得てすべて期限 内に提出し、その後の小論文試験も順調に全員合格を果たすことができた。進路は、 卒業後は 5 名が就職、3 名が進学の予定である。 (3)環境都市工学専攻 教育内容の向上に向けた教育材料の改善と教員間情報の共有化 昨年度は、専攻科ゼミナールの実施と評価方法について検討改善を行ってきた。今 年度は、教育材料として専攻科特別実験で使用する教材について改善を図るため、 使用教材の状況を各教員より提出してもらいその内容を把握した。状況の変化に対 応するため、改善したものをサイボウズ上に PDF 化して掲載し、今後も変更に伴い 各教員が担当の教材、資料の変更を行うこととした。これにより、専攻科特別実験 の概要が各教員間で把握しやすくなるとともに JABEE 等で使用する場合にも利用が 便利となった。今後もシラバス内容の改変を含め情報の共有化を図っていく必要が ある。 24 2.2.5 インターンシップ ① インターンシップ受け入れ企業を確保するために、技術協力会加盟企業に協力を 依頼する、にいがたインターンシップ推進協議会を活用する、求人で来校する企 業に協力を依頼する、等の方策を進めた結果、今年度は 57 の受け入れ可能機関を 確保できた。そのうち 49 機関に学科 4 学年 47 名、専攻科1学年 35 名、合計 82 名の学生を受け入れてもらった。詳細を2.2.5-1に示す。 ② インターンシップ実施中の企業を訪問し、学生の勤務状況を把握するとともに、 協力のお礼と次年度の継続をお願いした。 2.2.5-1 平成 20 年度インターンシップ受け入れ企業数と実習生数 学科・専攻等 授業科目名 単位数 平成 20 年度実習生 受け入れ機関 機械工学科 企業実習Ⅰ 1 10 機械工学科 企業実習Ⅱ 2 0 電気電子システム工学科 企業実習Ⅰ 1 電気電子システム工学科 企業実習Ⅱ 2 7 電子制御工学科 企業実習Ⅰ 1 8 電子制御工学科 企業実習Ⅱ 2 2 物質工学科 企業実習Ⅰ 1 6 物質工学科 企業実習Ⅱ 2 0 環境都市工学科 企業実習Ⅰ 1 5 環境都市工学科 企業実習Ⅱ 2 2 7 学科4年 小計 47 (1) (1) 電子機械システム工学専攻 学外実習 2 19 物質工学専攻 学外実習 2 8 環境都市工学専攻 学外実習 2 8 専攻科1年 小計 受け入れ可能の機関 35 合計 82(1) 49 機関 57 機関 【分析と評価】 (学科) 教育課程については学科、専攻科とも小幅な変更に留まった。基礎学力の低下及び 学習意欲の低下を考慮すると、根本的な教育課程の見直しを行うべきかとも考えられ る。 教育方法については、学科における取り組みが不十分である。幾つかの調査予定が 25 実施されていないので、次年度はぜひとも実行してもらいたい。また、全教員が同じ 意識で教育を行えるようにするため、現在の教務の手引きよりも扱いやすい教務マニ ュアルのようなものを作成することが必要かと考える。 学科教育活動については、各学科・各科目・各学年とも概ね意欲的に教育活動に取 り組んでいることが理解できる。中では、一般教育科における混合学級の検討が今後 のために大いに参考になった。また、物質工学科の企業発表会の試みは高く評価でき る。この企画を全校的に実施してはどうか。 インターンシップについては、専攻科は必修であるが、学科は選択であるため受講 者数が多くない。そのため先の物質工学科の取組が行われたわけであるので、もっと 受講者数を増やす手だてを考える必要がある。地域共同テクノセンター長片桐教授が 仰る学生の地産地消を我々教員全員が真剣に考えねばならない。 (専攻科) ・教育目標に沿ったカリキュラムの編成が行われており、目標を達成するための学習 の流れ図の見直しなどの改善が行われている。各科目と教育目標との関連性につい てさらに検討し、シラバスとの整合性を高めていく必要がある。 ・学生の学習に関する支援は、履修ガイダンス、学位申請ガイダンス、進路ガイダン スなどを通じてよく行われている。学修単位科目及び専攻科科目においては、課題 の提出など自学自習を促す取り組みが行われている。今後は、より自立した学習を 促す方策が必要であろう。 2.3 優れた教員の確保 2.3.1 選考方法と採用方法 5 年間一貫した専門教育を行う観点から、専門科目については、博士の学位を持つ 者や技術士等の職業上の高度な資格を持つ者、一般科目については、修士以上の学 位を持つ者や民間企業等における経験など、実務能力を持つ者を採用することに努 めている。教員の採用等に係わる選考方法は、本校の教員選考規程に基づき、原則 として公募方式で、教務主事を委員長とする教員選考委員会で厳正に行われている。 なお、教員の学位取得状況の割合を2.3.1-1に示し、平成 15 年度からの 5 年 間の博士・修士の学位取得状況の推移を2.3.1-2に示した。高専機構が定めた 中期目標の期間中における博士・修士の学位を持つ者の割合については、理系以外 の一般科目担当の教員について全体の 80%が目標となっているが今一歩のところで 達成に至っていない状況にある。 また、今後は、外国人教員の採用割合や女性教員の割合の増加並びに高専間人事交 流制度の積極的な活用について検討していくことが望まれる。 26 2.3.1-1 教員の博士・修士の学位取得状況 区 分 現 員 博士号 平成21年3月31日現在 備 考 修士号 取得者 取得者 一般科目 (1)文系 14人 1人 11人 (2)理系 9人 8人 1人 専門科目担当 57人 54人 2人 計 80人 63人 14人 備 考 1.専門科目(理系の一般科目を含む。)担当者のうち、 博士の学位を持つ者の割合 93.9% 2.理系以外の一般科目担当者のうち、修士の学位を 持つ者の割合 78.6% 3.技術士の資格を持つ者 3名(3名は博士の学位も有する。) 2.3.1-2 博士・修士の学位取得状況の推移(過去5年間) 区 分 専門科目(理系の一般科目も含 む)担当者のうち、博士の学位を 持つ者の割合 理系以外の一般科目担当者のう ち、修士の学位を持つ者の割合 2.3.2 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 83.3% 84.4% 87.9% 92.3% 93.8% 73.3% 78.6% 76.9% 69.2% 71.4% 高専間、技科大との教員交流 平成 18 年度から「高専間教員人事交流制度」が実施され、平成 19 年度からは長岡・ 豊橋両技科大を含めた「高専・両技科大間教員交流制度」となり、これまで2.3. 2-1に示したような交流が行われた。今後も教員の力量、教育力の向上等を目指 して教員の受入・派遣に積極的を行い学校の活性化に努める。 27 2.3.2-1 教員交流の受入・派遣状況(平成19~20年度) (受入) 年度 派遣機関 (期間) 所属 職名 氏名 19年度 徳山工業高等専門学校 19.4.1~20.3.31 環境都市工学科 准教授 佐々木伸子 20年度 高知工業高等専門学校 20.4.1~22.3.31 機械工学科 助 教 池田富士雄 20年度 苫小牧工業高等専門学校 20.4.1~21.3.31 環境都市工学科 准教授 八田茂実 年度 受入機関 (期間) 所属 職名 氏名 19年度 長野工業高等専門学校 19.4.1~20.3.31 機械工学科 准教授 山岸真幸 (派遣) 2.3.3 国内外の研究・研修状況 平成 18 年度から平成 20 年度には、本校において教員の内地研究員としての派遣実 績はないが、国外の大学等での研究に在外研究員制度を活用した状況を2.3.3- 1に示す。それ以外の科学研究費補助金、寄附金又は共同研究事業での参加を2.3. 3-2に示す。今後は、国内外問わず研究員制度等の活用し大学等での研究又は研 修への参加を促進し、教員自身の視野を広め、教育・研究に還元することに努める。 2.3.3-1 教員の在外研究派遣状況(平成19~20年度) 期 間 所属学科 職 名 氏 名 年度 研究課題 主たる研究機関 平成20.3.25 ~ 平成20.8.12 19年度 分子動力学法による超イオン導電体及び 溶融塩中のイオン相互作用の研究 平成20.9.18 ~ 平成20.3.22 20年度 一般教育科 教授 松永 茂樹 バース大学(イギリス) 一般教育科 教授 自見 壽史 カリフォルニア大学 アーバイン校(アメリカ合衆国) シェイクスピアの歴史劇について 28 2.3.3-2 教員の海外渡航状況 (単位:件) 渡航経費区分 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 科学研究費補助金 3 2 2 4 5 4 寄附金 1 3 5 3 14 9 国際協力事業機構 0 0 0 1 1 0 海外先進教育研究実践支援プログラム 0 2 0 1 0 0 教育研究費 0 2 0 1 0 3 国際交流経費 0 6 0 0 0 0 在外研究員旅費 2 0 1 1 1 1 受託研究費 0 0 1 0 1 1 共同研究費 0 0 0 3 3 0 特別教育 0 0 0 2 0 0 新たな社会的ニーズに対応した学生支 援プログラム 0 0 0 0 10 11 先方負担 1 4 7 0 3 1 私費 7 2 2 2 2 3 その他 0 0 0 0 0 0 14 21 18 18 40 33 合 計 *平成20年度:平成21年2月末現在 2.3.4 教員の研修と表彰 平成 18 年度から平成 20 年度の教員の研修会等への参加状況を2.3.4-1に示し た。教員研究集会、新任教員研修会及び教育教員研究集会などの能力向上を目的と した研修会への積極的な参加に努め教育・研究への還元に努めている。 なお、平成 19 年度に引き続き高専機構が実施する教員顕彰に積極的に参加すると ともに、学内においても教育活動や生活指導で顕著な功績を挙げた教員の表彰制度 の検討を行う。 29 2.3.4-1 教員の研修状況 年 度 項 目 件 数 学会 比 率 11 8% 18 13% 学会以外の研究集会 主なもの(内は人数) 備 考 土木学会(2) 新任教員研修会(5) 教員交流研究発表会(2) 18年度 産学連携 自己研究活動 その他 合計 年 度 項 目 0 0% 103 75% 5 4% 137 100% 件 数 7 学会 地震被害復旧調査(2) 留学生ハイキング引率(2) 比 率 4% 主なもの(内は人数) 備 考 土木学会(3) 社会倫理学会(2) 11 7% 学会以外の研究集会 平成20年度高等専門学校新任教員研修会(4) 第27回高等専門学校情報処理教育研究発表会(2) 19年度 機構主催平成19年度教員研究集会(1) 産学連携 自己研究活動 その他 合計 年 度 項 目 0 0% 142 87% 気象・雪氷観測及び資料収集等(4) 4 2% 平成19年度留学生日本文化体験引率 164 100% 件 数 学会 10 比 率 5% 主なもの(内は人数) 日本機械学会(4) 土木学会(3) 学会以外の研究集会 11 5% 機構主催平成20年度教育教員研究集会(2) 機構主催平成20年度関東信越地区教員研究集会(2) 平成20年度高等専門学校新任教員研修会(2) 20年度 第28回高等専門学校情報処理教育研究発表会(1) 産学連携 自己研究活動 その他 合計 0 0% 181 89% 2 1% 204 100% 気象観測及び雪試料収集(2) 外国人留学生実施見学引率(1) *平成20年度:平成21年2月末現在 30 備 考 【分析と評価】 専門科目と理系の一般科目担当者で博士の学位を持つ教員の割合、また理系以外の 一般科目担当者の修士の学位を持つ教員の割合が年度ごとに着実に増加しており、 努力の成果が現れていると言える。ただ、高専機構の定めた到達目標には若干届か ない部分もあったが、今後の継続した努力が望まれる。また、教員の海外渡航状況 や教職員の研修参加状況も全体的に年々増加しており、教育・研究への効果を期待 したい。 2.4 教育の質の向上及び改善のためのシステム 2.4.1 教育改善 ① 授業評価アンケートで高い評価を得た教員による授業を紹介し、授業参観週間を 設けて積極的に授業参観を推奨した。また、授業参観の結果を報告し、自己の授 業改善に役立ててもらうこととした。 ② 教員研究集会参加教員による報告会を開催し、その内容を基に教育研究活動の改 善を推進している。 ③ 開発した教材や教育方法を積極的に論文集「高専教育」等の学術誌に投稿するよ うに働きかけた結果、平成 20 年度機構主催教育教員研究集会において、電気電子 システム工学科教員 4 名による教育論文が機構理事長賞を受賞した。また、論文 集「高専教育」には電子制御工学科教員による教育論文が掲載された。 ④ 平成 20 年度機構主催「企業技術者等活用プログラム」に採択された「新しい CO-OP 教育の試み」における取り組みで、地域技術者対象の技術講習会に専攻科生と学 科生を参加させ、技術者と学生の交流活動を本年度より開始した。この取り組み は今後も継続予定である。 ⑤ 長岡技科大と工学教育に関する協議を専門分野ごとに定期的に開催し、教員研修 や高専と技科大との教育内容・教育水準の継続性確保の検討を連携して推進して いる。 ⑥ 専攻科の特別研究を通して、専攻科(指導教員及び専攻科生)と長岡技科大や新 潟大等との連携を強化している。 ⑦ 「e-ラーニング活用・開発システム」の充実及び活用を進め,デジタルコンテン ツの利用を促進した結果、専攻科及び学科の学生が e-ラーニングによる大学単位 を修得した。 2.4.2 JABEE 1)教育プログラムの検討等 平成22年度に予定している継続審査に向けて、教育プログラムの内容について 現状の教育内容の整合性を中心に検討を行った。また、中間審査などで指摘され 31 た事項について検討を行った。講義科目以外に関する保存資料の調査と検討、科 目の流れ図の修正、履修判定資料の統一化などを整備した。 2)調査活動 JABEEの審査内容の状況、継続審査の実施内容を調査するため、会合へ参加や訪 問調査を実施した。具体的には、電気学会主催JABEE審査講習会、工学デザイン教 育及びアウトカムズのアセスメント・評価に関するシンポジウムへの出席、仙台 電波高専の調査を行った。 2.4.3 FD(ファカルティデベロップメント) ① FD 活動を推進した結果、今年度は 23 件の得点申請があり、延べ 274 人に合計 616 点を認定した。 ② 低学年での基礎学力の定着を目指して、一般科と専門科との連携を図るための教 員連絡会議を開催した。今後も継続の予定である。 2.4.4 教育(授業)の評価について ① 前期末及び学年末に 4 学年以上は全科目、3 学年以下、専門科目は全科目、一般 科目は教員 1 人あたり 2 科目の在学生による授業評価アンケートを実施し、その 結果を Web 上で公開した。さらに、その調査結果に対して各教員が自己分析して 報告書を提出した。 ② 授業評価アンケート項目中で全体的に評価の低い「予習復習」 、 「授業工夫」、 「内 容理解」、「フィードバック(実験実習)」等で高評価を受けている教員に対して、 具体的な取り組み方法を調査し、その結果を Web 上で公開した。 ③ 授業評価アンケートの実施方法について教務委員会で検討を重ねた結果、実施科 目数を減少させると評価曲線の形が変わってしまうことがわかり、科目数を減ら すという選択肢は除外された。今後も教員と学生の負担を減らしつつも有効な評 価が可能な実施方法を検討していく。 【分析と評価】 (学科) 教育改善についてはさまざまな取組が着実に行われていることが理解できる。中で も電気電子システム工学科矢野准教授等による教育論文の機構理事長賞受賞は特筆 できる快挙である。また、 「新しいCO-OP教育の試み」は本校学生と企業技術者が同じ 場で学ぶという点で画期的な取組であり、今後の教育の一方向を示すものといえる。 FD活動については各教員が各自努力を重ねている様子が得点申請から窺える。その 中で、低学年での基礎学力の定着を目指して一般科と専門科の連携を図るための教員 32 連絡会議は、ニーズ対応型のFD活動として高く評価できる。この取組を今後も継続し て実りのある内容とし、その結果を学生に還元してもらいたい。また、授業公開を保 護者に対して行い、アンケートに答えてもらったらどうだろうか。 授業評価については継続してほぼ全科目のアンケートを行い、その結果をWeb上で 公開している点は評価できる。さらに、アンケート項目中で全体的に評価の低い項目 で高評価を受けている教員から取組方法を公開してもらったことは高く評価できる。 しかし、公開がWebのみであることから、その周知が徹底していないと思われる。 今後はプレゼンテーションしてもらったらどうか。また、アンケート結果に対する自 己分析も全教員に徹底していないようである。分析内容を含む改善策を考えてもらい たい。そして、学生による評価と自己分析結果とを対応させて授業改善に繋げていっ たらよいのではないか。 (専攻科) ・JABEE 継続審査に向けた取り組みがはじまっており、教育目標を達成するためのカ リキュラムの充実、科目の見直し、科目間の連携が検討されている。 ・特別研究、専攻科ゼミナールなど講義科目以外の指導体制、学習内容の評価につい て技術教育プログラムに沿った計画の検討が必要である。 ・共同(CO-OP)教育やエンジニアリングデザイン教育の内容について検討が始まって いる。学習目標との対応や JABEE の基準に沿った具体的な科目内容の検討が必要で ある。 ・学士取得に向けた取り組みが整備されており、事前の指導もよくなされている。し かし、学習成果レポートおよび小論文試験で不合格者も出ており、学位授与機構の 基準の確認など原因の解明を行い、専攻科生の指導に反映する必要がある。 2.5 学生支援・生活支援 2.5.1 学校行事 学校行事は、学校が主催する学年別に配当された学校行事(学年別配当行事:新入 生合宿研修、スキー合宿研修、工場見学、見学旅行)と学生会が主に企画する学校 行事(学生会関連行事:クリーン作戦・校内大清掃、遠足、球技大会、運動会、学 園祭)の 2 つに分けられる。学年別配当行事については、平成 19 年度、20 年度は、 すべての行事が予定通り行われた。学生会関連行事については、平成 19 年度に、震 災後初めて遠足が実施され、それ以後はすべての行事が予定通り実施された。なお、 学園祭について、学生会は、平成 21 年度は予定通り高志祭を行い、その次の高志祭 は、本校創立 50 周年に合わせて、1 年速めて実施する計画である。 2.5.2 図書館 ① 科目シラバスに掲載の参考図書の購入によるシラバスコーナの充実 33 昨年度に引き続きシラバスに掲載の参考図書を購入し、学生の利用の便宜を図った。 ② 新入生への図書館ガイダンスの充実 今年度から1学年を対象として、クラス毎に1時間あまり、図書館の利用の詳細につ いてのガイダンスを実施した。 ③ 読書コンクール実施による読書活動の推進 昨年度に引き続き夏休み期間後に読書コンクールを実施し、優秀者には表彰を行っ た。一部にネット上からコピーした感想文が見受けられ、今後の課題となった。 ④ 電子ジャーナル講習会の恒常化 前期に各学科5学年を対象にデータベース「JDream」の講習会を行い、卒研など参 考資料情報収集の基礎を学ばせた。また、後期にはプレ卒研のために4学年を対象 に講習会を行った。専攻科生に対しては広く「情報探索方法」について講習すると ともに、実際に「電子ジャーナル」の利用講習を実施した。 ⑤ 利用者ニーズの把握とホームページ充実及び掲示の強化による利用者への情報提 供の強化 希望図書、ブックハンティングや教職員の推薦などニーズの把握に努めた結果をも とに購入した図書も多い。今年度からホームページに研究紀要の全文を掲載し、情 報発信に努めた。さらに、ホームページ、学内の掲示物及び校内放送で新着図書の 紹介などの広報活動を頻繁に行い、情報提供の強化を図った。 2.5.3 福利厚生 AED(自動体外式除細動器)による救命事例や救命実績に鑑み、平成19年度は学生 寮内に1台、平成20年度は第1、第2体育館入口附近に各々1台を新たに設置した。 学生寮給食業務委託及び学生食堂・売店経営の契約が平成20年度で終了するので、 平成21年度以降5年間の委託業者を選考委員会において選考した。その結果、現在の 委託業者である(株)国内フードに引き続き委託することになった。 2.5.4 経済的支援 経済的な理由により、就学が困難と認められる学生には、奨学金制度や授業料免除 などの経済的支援を行っている。対象者は、これらの支援の申請者の中から、家計状 況及び学力の基準に基づき判定し、厚生補導委員会において選考している。 (1)日本学生支援機構奨学金等 日本学生支援機構の奨学生については、本校の日本学生支援機構奨学生推薦選考内 規に基づき選考し、日本学生支援機構に推薦しており、その状況を2.5.4-1に示 す。推薦者はすべて奨学金の貸与が決定となっている。また、日本学生支援機構奨学 金制度については、制度の内容を学生便覧及び本校ホームページに掲載するとともに 34 掲示等により周知を図っている。その他の奨学団体奨学生の募集概要等についても、 同様に周知を図り、募集を行っている。奨学生採用状況を2.5.4-2に示す。 2.5.4-1 年度 平成 19 日本学生支援機構奨学生年度別採用状況 期別 1次 種別 1次 決定者数 備 考 20(5) 18(5) 第二種 5(1) 4(1) 4(1) 者 12 名、緊 25(6) 22(6) 22(6) 急採用1名 第一種 23(5) 21(5) 21(5) 他に予約進学 第二種 5(5) 5(5) 5(5) 28(10) 26(10) 26(10) 計 2.5.4-2 年度 推薦者数 第一種 計 平成 20 希望者数 18(5) 他に予約進学 者 11 名 その他の奨学団体奨学生年度別採用状況 希望者数 採用者数 備 平成 19 54(7) 35(1) 平成 20 68(21) 32(11) ( 考 )内は専攻科生で内数 (2)授業料免除 授業料免除に関しては、免除申請者から、家計状況と学力により判定し、全額免除 者と半額免除者を選考している。選考基準は、本校の授業料免除等に関する基準に基 づいている。平成19年度後期の免除申請者の中には、同年7月16日に発生した新潟県 中越沖地震により被災した学生の申請が多数あった。また、国立高等専門学校機構本 部の配慮により、平成20年度前期においても、引き続き被災等により著しい家計の支 出の増大や収入の減少が見込まれる家庭については、特例により申請が認められた。 (2.5.4-3)。なお、免除不許可者の理由を2.5.4-4に示す。 授業料免除選考基準の学力基準うち専攻科生については、所属専攻の上位2分の1 以上の者が免除の対象となっていたが、各専攻の現員が少なく、学科生と比較して成 績が良くても、免除の対象外となるという不公平が生じているとの観点から学力基準 の改正を行った。具体的には、修得した学業成績の評価の平均点を一般の学力は、80 点以上、特例の学力は、75点以上とし、平成21年度から実施することとした。 35 2.5.4-3 年 度 平成 19 平成 20 2.5.4-4 授業料免除年度別実施状況 免除実施数 期別 免除申請者 前期 106 58 4 62 5.286 後期 111 59 23 82 6.250 計 217 117 27 144 5.767 前期 112 60 14 74 5.966 後期 89 46 13 59 4.730 計 201 106 27 133 5.352 全額 不許可数 38 家計基準 28 27 内 学力基準 14 11 2 0 0 0 29 30 家計基準 11 9 内 学力基準 17 31 1 0 0 0 73 68 家計基準 39 36 内 学力基準 31 32 3 0 0 0 その他 不許可数 訳 家計・学力基準 その他 不許可数 総計 訳 家計・学力基準 その他 2.5.5 20 年度 44 訳 家計・学力基準 後期 免除率(%) 計 授業料減免不許可者事由内訳 19 年度 前期 半額 保健・カウンセリング (1)保健室体制 保健室では、健康診断の実施と結果の処理、学校内で生じた怪我や救急時の対応、 その他必要に応じた相談、医師やカウンセラーの相談補助などを行った。 4月から6月に行われる健康診断では、クラスの保健委員を通じて、留学生、編入生 の補助、また欠席者、不在者等へ健康診断実施日の周知を徹底してもらい、全項目の 検査を実施するよう指導を行った。特に新入生については随時、追跡し保健室から指 36 導した。また、内科検診時には個別に適切な指導ができるよう努めた。8月末にはそ の結果を関係者に報告し掲示した。 保健室便りは、毎月1~2回その時期に生じやすいストレス対策や熱中症予防、流行 している感染症、気をつけて欲しい病気の予防法、健康管理に大切な生活上の注意等 を4号館1階の掲示板、寮の掲示板、保健室の掲示板により注意を促した。 11月の学園祭については、露店を中心に行われるため、出店準備のための指導、衛 生講習会を行い食中毒予防に心がけた。 また、平成21年1月中旬にインフルエンザ罹患者が発生し、感染の拡大防止のため、 マスクの無料配布を行うとともに校内放送で室内の窓の開放による換気を呼びかけ た。 麻疹予防接種については、年間を通じて掲示でお知らせし、4月、10月には、3学年 のクラス担任を通じ再度学生への周知と予防接種の勧奨、接種後の報告を要請した。 (2)教育活動上の負傷、疾病状況 平成19年度は特に下校中に自転車で転倒し負傷するケ-スが目立ち、平成20年度も、 部活動中、登下校中に自転車で転倒して負傷するケ-スが3件、バイク転倒が1件あり、 治癒期間が長引いた。 寮生活では、缶の蓋を切る際に指を負傷した怪我では思いもよらず重傷だったが、 後遺症も残らず治癒したことは幸いであった。 運動会の棒倒し、騎馬戦では毎年、頭部等を負傷する学生が多く発生し、課題とな っている。 課外活動等におけるスキー中に起きた怪我3件は、各々治療が長引く結果になり経 過が気になるところとなった。 また、最近の傾向として保健室に体調不良を訴えて訪れる多くの学生について、そ の原因は単純ではなく、一人一人複雑な特徴を持っていて、捉えにくい精神的な病が 見え隠れしながら昼夜逆転の生活に追い込まれ、バランスを崩していることが考えら れる。 (3) 学生相談体制 本年度の外部研修では、全国学生相談研修会・メンタルヘルス研究協議会・国立高 専メンタルヘルス研究集会に本校の相談員が参加した。平成21年3月に報告会が開催 される予定である。校内開催の講演会は9月に実施。新潟大学保健管理センターの七 里佳代先生を講師としてお招きし、自殺予防の観点からご講演いただき、出席者から の好評を得た。 また、例年通り新入寮生・新入留学生対象の面談を4月、5月に実施した。学外カウ ンセラーを含め全相談員が面談を行い、成果をあげた。これまでも実施されていた中 37 越地震被災学生を主な対象とした懇話会は、本年度途中よりお茶会と名称を変えて、 幅広い学生を対象とした会として継続実施した。おおむね月2回の開催で、本年度は1 学年の女子学生の参加が多かった。 発達障害学生に対する学習支援に関しては、本年度は表面的には大きな問題に直面 することがほとんどなかった。ただし、今後も本校における主要な課題の一つであり、 さらに支援体制の機能を高めるよう努めねばならない。 以上、学生相談室の平成20年度計画に関しては、完璧とはいえないものの、おおむ ね達成、遂行できたものと自己点検・評価する。 なお、本年度は、8月の山岳部遭難事故に際して、非常事態対応という点から学生 相談室としても相当の寄与ができたものと思う。ひとえに、竹内麻希子・外山茂浩・ 荒木秀明の3相談員の協同による献身的活動の結果であり、上記3名の的確な判断と迅 速な作業は称賛に値する。 2.5.6 課外活動状況 (1)課外活動状況 本校には、平成21年1月現在、21の体育系クラブと14の文化系クラブがある。過去2 年間のクラブ部員登録者数を2.5.6-1に示す。なお、平成19年度、体育系クラブ では、少林寺拳法部、文科系クラブでは、内燃機関同好会、ネットコミュニケーショ ン同好会、SF同好会、合唱愛好会、囲碁愛好会が廃部となった。一方、体育系クラブ では、バイウォッチャー愛好会が名称を自転車愛好会に改め、軟式野球愛好会、フッ トサル同好会が新設された。文化系クラブでは、書道愛好会が書道部に昇格し、ジャ ズ愛好会が新設された。平成20年度においては、デザイン愛好会が新設され、ジャズ 愛好会は廃部となった。 2.5.6-1 クラブ部員登録者数(平成 19 年度~平成 20 年度) 体育系クラブ(人) 文化系クラブ(人) 19 年度 428 220 20 年度 433 240 体育系クラブは、毎年開催されている関東信越地区高等専門学校体育大会の全種目 (サッカー競技は、北信越地区選手権大会に出場。)に出場し、優秀な成績を収めた クラブまたは個人種目で優秀な成績を収めた学生は、全国高等専門学校体育大会に出 場している。なお、平成19年度及び平成20年度の成績を2.5.6-2、2.5.6-3 に示す。 38 2.5.6-2 平成19年度関東信越地区高等専門学校総合体育大会及び第42回全国 高等専門学校体育大会 大 会 名 競 技 種 目 平成 19 年度関東信越地区高等専門学校 〈陸上競技〉 体育大会(全国大会出場種目のみ記載) ・男子 走幅跳 優勝 ・男子 砲丸投 3位 ・男子 円盤投 3位 〈水泳〉 ・男子個人 100m背泳ぎ 2位 ・男子個人 200m平泳ぎ 3位 〈バスケットボール〉 ・男子 優勝 〈ハンドボール〉 ・男子 優勝 〈柔道〉 ・男子 団体 2位 ・男子 73kg級 2位 ・男子 90kg級 優勝 ・女子 48kg級 2位 ・女子 52kg級 優勝 ・女子 63kg級 2位 ・男子 団体 2位 ・男子 個人戦 2位 〈剣道〉 〈野球〉 2位 〈バドミントン〉 ・女子 第 42 回全国高等専門学校体育大会 個人シングル 3位 〈水泳〉 (成績上位種目のみ記載) ・男子個人 100m背泳ぎ 8位 〈バスケットボール〉 ・男子 3位 〈柔道〉 ・女子 39 63kg級 3位 2.5.6-3 平成 20 年度関東信越地区高等専門学校総合体育大会及び第 43 回 全国高等専門学校体育大会 大 会 名 競 技 種 目 平成 20 年度関東信越地区高等専門学 〈陸上競技〉 校体育大会(全国大会出場種目のみ ・男子 200m 3位 記載) ・男子 1500m 3位 ・男子 5000m 1位 ・男子 110mH 1位 ・男子 4×400mR 2位 ・男子 走幅跳 2位 ・男子 円盤投 2位 〈水泳〉 ・男子個人 100m自由形 2位 ・男子個人 100m背泳ぎ 1位 ・男子個人 100m平泳ぎ 3位 ・男子個人 200m平泳ぎ 3位 ・男子リレー 400mフリーリレー 1位 〈バスケットボール〉 ・男子 優勝 〈ハンドボール〉 ・男子 優勝 〈柔道〉 ・男子 団体 優勝 ・男子 73kg級 2位 ・男子 90kg級 優勝 ・女子 48kg級 2位 ・女子 52kg級 1位、3位 ・女子 63kg級 1位 個人戦 3位 ・男子 5000m 8位 ・男子 110mH 8位 ・男子 円盤投 6位 〈剣道〉 ・男子 第 43 回全国高等専門学校体育大会 〈陸上競技〉 (成績上位種目のみ記載) 〈水泳〉 ・男子個人 100m背泳ぎ 40 4位 〈柔道〉 ・女子 63kg級 3位 他に、柔道部の全日本学生柔道優勝大会出場、硬式野球部、バレーボール部の高校 生の大会における活躍が目立った。 文化系クラブでは、 「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」や「全 国高等専門学校プログラミングコンテスト」、 「全国高等専門学校デザインコンペティ ション」などの各種コンテストに参加している。平成20年度はロボットコンテストに おいて関東甲信越地区大会で準優勝し、全国大会出場を果たすとともにベスト4の好 成績を残した。 また、毎年夏季に行われ、文化系クラブの交流の場となっている関東信越地区高専 文化発表会には10クラブが参加し、活発に活動を行っている。また、関東信越地区高 等専門学校英語弁論大会では、学生4名が出場し、スピーチの部で1位(全国大会出場) 、 レシテーションの部で2位、他に留学生1名が特別賞を受賞した。 (2)課外活動報告会 平成20年度は、12月11日に、学生会総会前に課外活動報告会を行い、課外活動にお いて優秀な成績を収めた学生81名を表彰し賞品を贈った。平成19年度の73名に比べ、 表彰者数は増加し、また、活動内容においても、国体出場、ギターのコンテストでの 優秀な成績など多様化している。 課外活動報告会における表彰は、本校申合せに従って実施されるが、今回の報告会 から申合せの一部を次のように改正した。個人競技種目について、選手以外の学生(監 督、マネージャー、コーチ等)を報告の対象とする場合、報告対象選手を出した大会 において、登録がなされていること、報告対象選手が4人(延人数ではなく実人数) 以上いること、顧問の推薦があることをもって審議対象とすることとした。 (3)クラブ活動における顧問教員 クラブ顧問の任期は3年間となっており、平成20年度は、平成18年度から数えて任 期最終年度に当った。12月に教員のクラブ顧問希望調査を行い、平成21年1月の厚生 補導委員会で決定した。 (4)課外活動への指導 平成20年4月25日、クラブ顧問会議を開催し、クラブコーチ謝金配分額、クラブ活 動引率経費要求額及び配分額、文化発表会参加のための手続き等について説明した。 6月25日に文科系クラブ顧問会議を開催し、平成20年度関東信越地区文化発表会に参 加するクラブのプレゼンを実施し、参加クラブ、学生、引率教員を決めた。 41 6月17日、「アイデア対決全国高等専門学校ロボットコンテスト2008」に係る学内 選考会議を開催した。4チームの参加が有り、審議の上2チームを選考した。 課外活動における安全意識を高める目的で、5月8日、長岡消防署署員を講師として、 普通救命講習会を開催した。学生・教職員36名が受講し、修了証をもらった。また、 8月6日、運動部の部長、副部長、マネージャー等を対象に体育科の前川先生を講師と して熱中症対策講演会を実施した。 (5)山岳部の活動中の遭難事故 平成20年8月19日に起きた山岳部顧問佐藤國雄先生の遭難事故は、課外活動中に 起きた事故であり、可能な限り事故の全容を明らかにしなければならない。そして、 この遭難事故を教訓として、今後の課外活動の安全対策に役立てて行かなければなら ない。そのために、遭難事故の検証委員会を立ち上げ、現在検討を行っている。 2.5.7 学生生活の状況 学生会・課外活動に対する指導について、厚生補導委員会では学生主事の総括のも と,3名の学生主事補と3名の委員が各々2名組で、車輌通学担当、喫煙・美化担当、 学生会担当の職務分担と遠足、運動会・球技大会、学園祭の行事の相談役となるとい う体制を以前から取って指導に当たっている。 (1)厚生補導の手引き 厚生補導の手引きは、厚生補導関連の学生指導上必要な規定等をまとめたものであ り、厚生補導委員会及びクラブ顧問等の活動においてそのよりどころとなるものであ る。平成19年度にクラブ活動引率経費の扱い等について改正があり、平成20年3月に、 改正したものを全教員に配布した。 (2)学生会との連携 平成19年度より,厚生補導委員と学生会役員との意思疎通を図るため,定期的に合 同集会を開催することにした。平成20年度の学生会長選挙において、立候補者が不信 任され、新たな学生会長が決まるまでに時間が掛かり、学生会の活動も少し停滞した 感がある。学生会との合同集会は、昨年度と比べ大幅に減り、2月の顔合わせ会を別 とすると,6回から3回と半分の回数になった。日程調整がうまく行かなかったことが, その主な原因である。その結果,行事等における連携も,直接の担当者の範囲に限ら れ,全体的な意思疎通という点では十分ではなかった。来年度はこの点の改善が望ま れる。 今年度の合同集会の開催時期及び内容の要約を以下に示す。合同集会以外でも学生 会役員と厚生補導の担当者が直接打ち合わせを行うことも多かった。 42 第 1 回合同集会(5 月 1 日開催) 1)報告事項 4 月の学生会の活動(立証指導,新入生歓迎会,クリーン作戦,学生会総会)につ いての報告があった。 2)検討事項 遠足について意見・情報の交換を行った。「ハイクで俳句」を地球ラボプログラム 「多文化を楽しむ学生会ぷろじぇくと」の企画として実施することが了承された。 第 2 回合同集会(7 月 1 日開催) 1)報告事項 5 月,6 月の学生会の活動(遠足,花いっぱいコンクール,評議会,学園祭頭会議) についての報告があった。 2)検討事項 七夕企画,球技大会,文化発表会,校内大清掃について意見・情報の交換を行った。 文化発表会実行委員が準備会や反省会等に参加する場合,遠征費の扱いを,外交部 員が交流会に参加する場合と同様にすることが了承された。また,クラスアンケー トの質問事項についての検討を行った。 第 3 回合同集会(12 月 17 日開催) 1)報告事項 学生会役員の任期は 12 月 31 日までであるため,学生会の各部・各委員会から年間 の活動についての報告があった。 2)検討事項 学生会及び厚生補導の新体制について意見・情報の交換を行った。また会計監査委 員の選出方法について検討を行った。 第 4 回合同集会(2 月 13 日開催) 平成 21 年度に学生主事・主事補に就任予定の教員にも出席してもらい,1 月 1 日 から新しくなった学生会役員との顔合わせを行った。 (3)学生会関連学校行事 平成20年度の学生会関連学校行事は、すべて予定通り実施された。運動会について は、競技種目の見直し等が時々行われて来ているが、女子学生の参加できる種目を含 め、より多くの学生が参加できるような検討が今後も必要と思われる。また、騎馬戦・ 棒倒しにおいて、相変わらず怪我人が出ているので一層の安全対策が必要である。学 43 園祭は、クラス企画などが少しずつ充実しており、来訪者も多く盛況である。平成1 8年度のステージ設営中の転落事故以来、安全対策が取られて来ているが、一層の安 全点検が必要である。その他の行事は、問題なく行われている。 (4)車両指導、飲酒・喫煙など 1)車両指導 平成20年度は交通安全意識を高めるため、4月に長岡警察署署員による交通安全 の講習会を行い、その後、車両指導担当者が毎月交通安全講習会を車両通学許 2.5.7-1 違反車両と該当学生への安全指導がなされた件数 者を対象に行った。内容は、本校周辺の交通事情や、運転歴の少ない学生への 交通安全意識向上に重きを置いた。学校内及び周辺の駐車違反車両取り締まりの 巡回は,従来通り厚生補導委員が行った。違反車両の取り締まり方法としては、 車両への施錠を従来より早く行い、安全指導を徹底するようにした。2.5.7- 1に、平成19年度と20年度の違反ステッカーを張る等の対応をした違反車両件数 と、該当学生に口頭で安全指導が行えた件数を示す。平成20年度は、学生に安全 指導が行えた件数は大きくと向上した。 例年、本校学生が悠久山公園駐車場を利用目的外の通学に使用することから、 長岡市から苦情があるので、平成20年1月に悠久山公園駐車場において厚生補導委 員が立哨指導を行い,駐車を行っていた学生に対して厳重注意を行ったが、その 後も、状況は十分には改善されてはいない。 今後の課題として,冬季間は、学生駐車場の設備及び冬季間の自動車等の運転 の安全性を考慮し、車両通学を許可していないことを、4月当初より、車両通学生 に周知することが挙げられる。また、平成21年度4月から、多目的広場が学生駐車 場として使用開始される。震災の復旧工事の後、アクセス道路の一部拡幅、駐車 44 場出口のカーブミラー、看板、出庫灯の設置などの安全対策を行って来たが、使 用開始時においては、学生への指導が必要と思われる。 2)飲酒・喫煙等の指導 本校では、2箇所に喫煙所を設け、20才以上の学生も利用できることにしている が、校内において、未成年者による喫煙が平成20年度も何件かあり、巡回等を行 うなどの対策を取った。 飲酒については、4月にバレーボール部員の一部が花見で飲酒を行うということ があり、関係学生及びバレーボール部に対して厳重に注意し、指導を行った。そ の他にも、未成年者による飲酒で注意を行うことがあった。 (5)盗難・懲戒など 平成20年度、盗難については、駐輪場の自転車の盗難、校内でのゲーム機などの盗 難が各々数件あった。その都度注意の呼びかけ、駐輪場の回りへの注意の掲示などを 行って来た。校内での盗難については、貴重品はロッカーに入れて施錠するなどの対 策をすれば防げたものと思われる。 懲戒については、窃盗事件を起こした学生を無期停学として、担任を中心に指導を 行って来たが、自主的に退学をすることになった。バレーボール部のグループによる 飲酒など飲酒に対する厳重注意が3件、喫煙に関する停学、訓告、厳重注意があり、 カンニングによる停学が2件あった。 2.5.8 学寮の福利厚生 (1)生活環境の改善 平成20年度において、4号館増築棟及び清花寮の居室の備品(机、椅子、ベッド及 び更衣ロッカー)の更新、多目的ホールの一部改修、寮務主事室(寮生相談室を兼ね る)の設置、3号館洗濯場及び4号館の補食室に網戸の設置、寮内の全テレビ(22台) の地上デジタル対応への更新、1号館及び2号館の耐震補強工事等々を行い、寮内の生 活環境、安全環境の向上に資した。 (2)寮生通信の発行 今年度も寮生通信15号(平成20年8月),16号(平成21年2月)を発行した。いずれ も、寮務主事による寮内状況の報告、今後の行事や諸連絡等が記載されており、保護 者の寮に対する理解を深めることが出来た。また、寮生による寮生通信「アタック」 No.7(平成20年8月)及びNo.8(平成21年2月)を発行し、寮生の活動状況についても 報告した。 45 (3)国際交流の推進 寮における国際交流を促進させるため、平成19年12月4日、新たに「国際交流委員 会」が寮の新委員会として発足した。これを受け、長岡高専の地球ラボの分室として、 種々の情報機器を導入し、環境整備を行った。 2.5.9 学寮生活の状況 (1)寮生活に関するアンケート調査 寮生活と食事に関するアンケート調査を行った。寮の食事に関しては、各項目に関 して「どちらともいえない」、「まあまあそうだった」の意見が大半を占め,総合的にお おむね良好という結果を得た。また、インターネット環境の改善に関しては、環境を 更新したことによる効果として「どちらともいえない」、「まあまあ改善した」の意見が 大半を占めたが、アクセス時間やセキュリティフィルタに関する不満もあり、今後、 寮内のインターネット運営方法についての検討が必要である。寮における学習に関し ては、「寮内は自宅よりも勉強できる環境になっていたか」の設問に関しては、おおむ ね勉強できる環境であると回答しているにもかかわらず,平素の勉強時間は半数が1 時間未満であり、特に23%もの寮生が「ほとんどしない」と回答している点については 改善が必要であると思われる。寮生活全般についてはおおむね良好であるという意見 が大半だった(約75%) 。 (2)試験期間中の食堂・多目的ホールの解放 定期試験2週間前から試験終了までの期間で、寮内で居室以外の場所で勉強したい という学生のために、夜間21時から3時まで寮食堂、多目的ホール及び3号館談話室を 勉強場所として開放してきた。また、前期期末試験期間中においては、図書館を通常 の開館時間に加え、夜間10時までと土日祝日の午後9時までを、特別開館時間として 開放してきた。その利用状況を2.5.9-1に示した。利用者が一番多いのは、冷房 装置が使える前期末試験時であること、食堂は学年によらず、比較的良く利用されて いることがわかる。 46 利用者総数 食 堂 1000 1200 800 1000 800 3号館談話室 多目的ホール 食堂 600 400 5年 4年 3年 2年 1年 600 400 200 200 0 0 前期中間 前期末 後期中間 前期中間 学年末 前期末 多目的ホール 後期中間 学年末 3号館談話室 120 80 70 60 50 40 30 20 10 0 5年 4年 3年 2年 1年 100 4年 3年 2年 1年 80 60 40 20 0 前期中間 前期末 後期中間 前期中間 学年末 2.5.9-1 前期末 後期中間 学年末 アンケート結果 (3)寮における学習支援について 寮における学習支援としては、22時30分に行われる寮内の点呼から24時の消灯時間 までは静粛・学習時間としており、また学校内の図書館は平日においても、午後21 時まで開館し、定期試験期間中は寮食堂と多目的ホールを3時まで開放することによ り、寮生にとって放課後、充分勉強できる環境を提供した。前期期末試験においては、 試験期間が7月下旬と猛暑の時期と重なることから、この試験期間中では空調の効く 図書館を平日・休日共に22時まで開館し、さらに寮内の寮食堂・多目的ホールにおい ても空調を稼動させ、充分、試験勉強ができるように配慮している。なお、平日夜間 と週末には教員1名が宿直・日直を行っており寮生の質問等に対応している。 昨年度から実施している指導寮生による1学年向けの勉強会を、今年度も前期期末 試験前に実施したが、参加した1学年は3名のみであり、またその後に実施したアンケ ートでも参加希望者2名にとどまったことから、後期の勉強会は見送った。 47 (4)平成 20 年度実施行事 平成20年度の実施行事を2.5.9-2に示す。 2.5.9-2 平成 20 年度寮内行事予定 月 行事内容 4 4 月 2~4 日:指導寮生・寮友会役員合宿研修、4 月 5 日:開寮、4 月 6 日:入寮式 新入生歓迎夕食会、4 月 22 日:対面式、4 月 15~22 日: 1 学年寮生面談カウンセリング 5 5 月 7 日:新入生歓迎球技大会、5 月 9 日:防災避難訓練、5 月 13 日: 早朝草取り 6 6 月 20~22 日:夏の寮祭 8 8 月 3~10 日:途中入寮生の募集、8 月 10 日:閉寮 9 9 月 30 日:開寮 10 10 月 23 日、24 日:寮生保護者会、10 月 24~11 月 24 日:冬期入寮生 の募集 12 12 月 5 日:男子次期寮長決定、12 月 6 日:女子次期寮長決定、12 月 22 日:閉寮 1 1 月 7 日:開寮、1 月 16~17 日:冬の寮祭 2 2 月 14 日:寮総会、五送会 3 3 月 1 日:閉寮 (5)生活指導 1)1 学年カウンセリングの実施と早期退寮者 年度途中での退寮者は全体で22名、各学年では1年9名、2年2名、3年5名、4年2名、 5年4名であった。退寮の理由としては集団生活になじめない、またそれに伴う体調不 良等である。1学年の退寮者が最も多く、1学年の多くは慣れない寮生活でストレスを 強く感じていると思われる。なお、4月15日~22日の間、学生相談室で学生寮の全1 学年を対象にカウンセリングを実施した。 2)寮則違反者への罰則規定と違反者数 発覚した寮則違反者数は2年7名、3年9名、4年5名であった。今年は2、3学年に寮則 違反者が多く見られた。これらの違反の内容は喫煙、飲酒、持ち込み禁止品所持、点 呼後外出、居室麻雀等であった。昨年と同程度の人数であった。 2.5.10 学寮の管理運営 (1)入寮希望者数と入寮者の推移 平成20年度の入寮希望者は男子322名、女子41名であり、入寮者は男子309名、女子 48 41名であった。過去3年間の入寮希望者数と比較すると、男子女子ともに若干少ない 人数であった。 (2)入寮選考の基本的考え方 入寮選考時に参考する情報は、①学年、②授業料免除・奨学金の需給状況、③欠席 時間、④通学時間、⑤寮友会役員、⑥警告・懲戒である。 (3)寮生保護者会の開催 寮生の保護者に対して、平成20年度寮生保護者会を10月23日、24日に学生寮食堂で 開催した。参加者は2日間で123名であった。会では佐藤前主事が行方不明であること、 主事代行を近藤先生が務めること等の連絡が行われた。また寮の学習・生活・行事の 報告、説明が行われた。 (4)平成 20 年度 高志寮及び清花寮 寮長選挙結果 平成20年10月29日に高志寮寮長選挙が行われた。立候補者は電子制御工学科3年中 村 大であり、信任数199票、不信任数57票で次期寮長として決定した。また、平成20 年11月10日に清花寮寮長選挙が行われた。立候補者は物質工学科3年山宮 由理であり、 信任数26票、不信任数2票で次期寮長として決定した。 (5)閉寮期間中の残寮実績について 今年度の閉寮期間中の残寮は、夏季8月18日~9月29日、学年末3月1日~18日の間と し、冬季は特別な理由があるもののみ許可することとした。夏季の残寮者実人数は95 名、延べ人数は543名であった。留学生については残寮者実人数19名、延べ人数は195 名であった。また学年末の残寮者実人数は8名、延べ人数61名であり、留学生は残寮 者実人数18名、延べ人数172名であった。 (6)インターネット回線について 平成20年度までは寮内インターネット回線を、居室内電話回線を利用したHomePNA 方式により提供してきた。この回線の利用では電話回線の契約が必須であるため、寮 生にその費用の負担をお願いしてきたが、そのことやインターネットの速度、安定性 の面で不満が多く出ていた。そこで既存の電話回線を利用した新しい接続装置を導入 することにより、寮内インターネット使用環境が改善され、また回線使用料(インタ ーネット環境整備費)も大幅に軽減された。これにより居室内電話や回線交換機を平 成20年度末に撤去し、回線のみ保守依頼することとした。このインターネット接続の 変更に伴い、寮へのPCの持ち込み、インターネットの利用に関する規約を新たに定め た。 49 (7)寮生活の手引き改訂について 寮生が寮生活において使用する寮生活の手引きを、次年度版へ大幅改訂した。基 本的な方針は、点呼に関する記述の明確化、24時以降の談話室利用に関する取り決め の明確化、防災非難要領の追加、内線電話廃止に伴う連絡手段の記載変更、インター ネット回線の利用に関する記載の変更等である。 【分析と評価】 平成20年度の計画において挙げた4つの課題について検討してみる。 (1)学生会と の連携強化について、「学生会との連携」の中で触れたように、合同集会の回数が減 り、強化されたとは言えないが、合同集会以外でも学生会役員と厚生補導の担当者が 直接打ち合わせを行うことも多かった。多くの学校行事が学生会役員を中心に企画・ 実施されて来ているが、学生の参加者数などを見ても、学生会だけでは解決できない 課題もあり、今後一層、厚生補導担当者と学生会との連携が不可欠である。合同集会 という方法は今後も続ける必要があると思われる。(2)講演会等を行い交通安全意 識を高めることについて、平成19年度に行った長岡警察署署員による交通安全の講演 会を今年度も実施した。車両通学違反に対する指導方法は、引き続き検討して行かね ばならない。 (3)地球ラボによる国際交流活動を支援することについて、 「学生会と の連携」の中で述べたように、遠足時の「ハイクで俳句」、その他に、運動会の綱引 き競技での地球ラボチームの参加などの取り組みを支援した。(4)課外活動の安全 意識を高めることについては、「課外活動への指導」で述べたように、平成20年度は 新たな試みとして、普通救命講習会及び熱中症対策講演会を実施した。普通救命講習 会は、3時間程掛かり日時の設定など難しい点もあったが、これらの試みが安全意識 の向上に役立つと期待している。 2.6 情報化教育 2.6.1 施設整備と管理運営 (1)概要 総合情報処理センターには、近年の情報化時代に対応するための実習施設として、 1クラスが一斉に授業のできる2つの端末室と、学生実験など少人数で利用する1つの 端末室が設置され、全学科が利用できる設備として管理運営されている。 平成8年3月に校内LANが敷設されて以来、本センターは学内のネットワーク管理、 及び学内外への通信を行うネットワーク機器・サーバ機器の維持管理業務も行ってい る。また、学校業務情報化の推進、情報機器の利用促進にも努めている。 (2)ネットワーク設備と運用状況 本校がインターネットに接続されたのは、平成5年3月であり、種々の更新等の後、 50 平成14年3月に「高速キャンパス情報ネットワークシステム」が稼動した。このシス テムにより、学生寮では、各寮室からはHomePNAによって校内LANを利用していたが、 機器の老朽化、要求される通信性能の高まりに対処すべく、平成20年9月にEthernet XDシステムへの更新を行った。これにより、従来最大1Mbpsであった通信速度が最大 75Mbpsへと向上しただけでなく、全寮室に子機を設置したため、従来寮友会に委任し ていた子機の貸出業務が不要となった。 一方、スイッチングハブなどのネットワーク機器については、トラブルはほとんど 生じなかった。しかし、校内LANを支えるためのサーバ機器において、機器の老朽化 によると思われるディスクトラブルが散発的に発生した。ただし、RAIDシステムを採 用していたため、サーバを稼動させたままディスク交換を行った。 ネットワークの運用状況としては、工事などの際のミスにより対外接続回線が数時 間使用できない事象が1回発生した。また、外部の電源事故(電線切断)による停電 で、サーバが自動停止するなど、外的要因でネットワークが利用できなくなるといっ た事象を除いては、校内LANについてはほとんど停止することなく、安定して運用で きた。 また、平成20年度は、本校の公式ホームページ用サーバを、ソフトウェアを一新し たものへと切り替える作業の準備を行い、平成21年度より定常運転を行う予定である。 (3)教育用電子計算機システムとその運用状況 現在のシステムは、平成19年3月に更新されたものであり、その構成を2.6.1- 1に示す。第1から第3までの端末室及び図書館情報検索室で運用されており、起動の 度にサーバシステムから起動イメージを取得する、シンクライアント・システム(導 入製品名:VID)のため、間違ったに操作よりシステムにダメージが加えられても、 再起動すれば回復することができる。これにより、メンテナンスに必要な時間を大幅 に削減することができた。 各端末室の利用状況を2.6.1-2に示す。第1及び第2端末室ともに、週当たり20 時間から多い時期は30時間以上の授業利用があることから、本センターの端末室利用 率は極めて高いものとなっている。 51 2.6.1-1 教育用電子計算機システムの構成 種別 平成18年度までのシステム 現行システム 端末 第1端末室(46台) 第1端末室(48台) 第2端末室(48台) 第2端末室(48台) 第3端末室(10台) 第3端末室(20台) 教員用、管理用(4台) 教員用、管理用(4台) 図書館情報検索室(10台) サーバ Windows2000サーバ(1台) Windows2000サーバ(1台) Windows2003サーバ(6台) (うち5台:VID用I/Oサーバ) 周辺機器 レーザプリンタ(3台) レーザプリンタ(4台) プロジェクタ(2台) プロジェクタ(3台) 2.6.1-2 平成19、20年度端末室利用状況 平成19年度 前期 第1端末室 20時間 平成20年度 後期 前期 35時間 26時間 後期 31時間 授業の空き時間や放課後は (一斉授業用) 第2端末室 開放 22時間 33時間 25時間 33時間 放課後はクラブ活動(電算 (一斉授業用) 第3端末室 その他 機部)で使用 22時間 17時間 21時間 17時間 授業の空き時間は届出によ (少人数用) り開放 ※週40時間における利用時間数 (4)総合情報処理センターの運営 総合情報処理センターは、センター長1名(兼務)、副長2名(兼務)、技術職員1 名(専属)と、総合情報処理センター運営委員(各科及び事務系2課より選出された 合計8名)により構成される、総合情報処理センター運営委員会によって運営されて いる。また、内部にネットワーク管理小委員会、教育用計算機管理小委員会、学校業 務情報化小委員会が設置されている。 センターの日常的な管理運営は、副長1名と技術職員1名が主に担当しており、セン ター長ともう1名の副長が業務を分担している。 通常の業務としてネットワークの管理業務と教育用設備の管理運営を全学科向け に行っており、学内で設備を有効利用していく上でも、維持管理に参加する層の裾野 を広げていく必要がある。特に、技術職員が研修などを通じて技術を修得していくこ とが今後の課題である。 52 (5)セキュリティ対策 1)ウイルス対策 本校のシステムは、ゲートウェイ用対策製品により、電子メール、WWWアクセス についてのウイルス対策を実施すると同時に、各PCにおいても個々に対策しても らうよう各科(課)の総合情報処理センター運営委員を通じてウイルス対策ソフ トウェアを配布している。平成20年度までは、Symantec社のAntiVirusを採用して いたが、平成21年度からはESET社のNOD32を採用することとなり、その移行作業を 行った。 平成18年度のゲートウェイ用対策製品の導入以来、メールにウイルスが添付さ れてきたとの報告はなされていない。しかしながら、平成19年度頃からUSBメモリ を媒介して学外からウイルスが持ち込まれ、特に学生寮内において感染が広がる という問題が発生した。これについて、寮務委員会と検討した結果、平成21年度 からは、本校で導入したNOD32を導入するか、何らかのウイルス対策ソフトを導入 しなければ、学生寮に個人用のPCの持ち込みを許可しないようにする方針となっ た。 2)迷惑メール対策 平成18年度末に迷惑メール対策専用機器(Barracuda SPAM firewall 300)を導 入したことにより、迷惑メールの大半が隔離されるようになった。本校に届けら れるメールの実に95%以上が迷惑メールであることが統計ログからもわかり、かな りの効果をあげていることは確かである。なお、自動的に更新される迷惑メール のパターン情報だけでなく、教職員等から寄せられる迷惑メール情報をもとに手 動で迷惑メールのパターンを登録する作業も随時行なっている。 3)セキュリティポリシー・その他 本校は情報セキュリティ管理規程が制定されており、情報セキュリティ管理委 員会により、平成18年度、セキュリティポリシーが策定された。また、平成19年 度には、国立高等専門学校機構本部から情報セキュリティポリシー対策基準が示 された。 平成20年度は、本校におけるセキュリティ管理体制メンバーの入れ替えと、情 報倫理ガイドラインの策定を行った。 2.6.2 教育・研究支援 (1)情報基礎教育の共通化と情報モラル教育 平成12年度に全学科の合意により、1学年の専門科目「基礎情報処理(現在の科目 名)」のシラバスの一部と教科書が共通化された。それ以後、各学科の授業担当者で 構成するワーキングループの共同執筆によるサブテキスト「情報の基礎―エンジニア の卵たちへ―」を毎年継続して改訂している。平成19年度(第8版)は教育用計算機 53 システムの更新への対応、平成20年度(第9版)は細かい修正を中心に改訂を行った。 今後もシステムやソフトウェアの更新に対応するために毎年度の改訂が必要と考え られる。平成20年度には小・中・高校の学習指導要領改定が行われ、その一部は平成 21年度から前倒しで実施されるが、情報教育についても、より低学年からの導入と、 教育内容の充実がはかられている。本校での教育内容も、新学習指導要領が本格的に 導入される平成23年度までに見直しをする必要があると思われる。 また近年、ブログやプロフと呼ばれるインターネット上で手軽に情報発信が行える サービスや、匿名性の高いインターネット掲示板、違法性の高いファイル交換ソフト ウェアなどが普及し、本校でも情報モラル教育の必要性が高まっている。そこで、平 成19年度に厚生補導委員会と連携し、情報モラル教育に関する調査検討を行い、教職 員向けのセミナーと、2学年の特別活動での講演会及び意識調査アンケートを実施し た。平成20年度も2学年への講演会とアンケートを実施した。本校学生がネットワー ク犯罪の被害者にも加害者にもならないようにするために、今後も継続した取組みが 必要と考えられる。 情報モラル教育で重要とされる事項には、セキュリティ対策と知的財産保護が挙げ られる。学内で利用するウイルス対策ソフトウェアを、安価で高性能な製品ESET NOD32アンチウィルスに切り替えることとなり、その作業に関するセンターセミナー を開催した。また、寮務委員会と連携して平成21年度から寮生が利用するコンピュー タでウイルス対策ソフト利用を義務化する準備を進めている。知的財産保護に関して、 本校では従来よりソフトウェアライセンスへの配慮から、Microsoft Office製品のス クールアグリーメント(MSSA)契約、OSや開発環境のMSDNアカデミックアライアンス 契約を行ってきた。しかし、学内のコンピュータ数は年々増加傾向にあるため、平成 21年度からは、利用数の制約が少ないMicrosoft包括ライセンス契約へ移行すること とした。この契約では、学生が自宅や寮で利用するコンピュータでもMicrosoft Office製品の利用ができるため、サービスの向上にもつながると考えている。 (2)教育支援体制 平成18年度末に更新した新しい教育用計算機システムにより、図書館の情報検索室、 英語科のセルラボ、機械工場のCAD/CAM演習室、電子制御工学科端末室などの共通性 の高いコンピュータ施設管理への技術協力を広げてきた。平成20年度にはセルラボと 電子制御工学科端末室のコンピュータをセンターの教育用計算機システムと接続し、 学生用のサーバ上の資源を利用できるように整備した。 センターの端末室は利用率の高い施設であり、毎時限でクラスの入れ替えが必要な ことが多い。一方、コンピュータの動作環境を良好に維持するためには土足禁止とし て泥や埃の侵入を防がなければならず、入り口の下駄箱付近が混雑することが多い。 特に、授業時間が105分の学修単位科目で1-2限あるいは5-6限に端末室を利用する場 54 合には休み時間が5分しかとれず、入れ替え時間が不足することが問題となったため、 平成21年度の時間割編成から、端末室を利用する学修単位科目を3-4限または7-8限に 配置するよう教務委員会に申し入れ、了承を受けた。 (3)研究支援体制 従来より、寮や図書館の広報資料の印刷に協力してきたが、カラー印刷用の複合機 が老朽化したため、平成19年度に高速印刷が可能で信頼性の高い機種に更新を行った。 これに加え、平成20年度においても、教員研究、卒業研究、専攻科特別研究等に対す る支援として、ポスターセッション向けの大判プリンタ印刷サービスや、ポータブル 機器(ノートPC、プロジェクタなど)の貸し出し、ネットワークライセンスが利用で きるソフトウェア製品の認証サーバの保守管理、高専ITコンソーシアムや地球ラボに 関係する映像配信サーバやeラーニングサーバの保守管理なども行った。 (4)学内情報化推進の状況 学内情報化の推進のために、学外向け公式Webサーバのほかに教職員専用ネットワ ーク、学生ネットワークの各々に学内向けイントラネットWebサーバをはじめ、メー ルサーバ、DNSサーバなどの各種のサーバを構築・運用してきた。教職員向けイント ラネットWebサーバ上のグループウェア「サイボウズ」は、教室や会議室、共用自動 車などの施設管理、委員会等の議事録や、総務課及び学生課を中心とする文書管理な どの利用が定着してきた。また、機構全体でも情報化推進が進められ、従来からオン ライン化されていた図書館業務や財務会計に加え、出張管理や情報蓄積・交換(KOALA /ザイトス)などもオンライン化された。このように、学内の情報通信ネットワーク システムは、本校の情報インフラ基盤として必要不可欠なものとなっているが、サー バ機器の老朽化が進み、ハードディスクの不調などのトラブルが増える傾向にある。 今後、計画的な更新と機能強化を行っていく必要があると考えられる。 また、教職員を対象としたセンターセミナーをFD活動の一環として、年に2回程度 実施している。平成20年度は英語科の語学学習支援システムの紹介と、ウイルス対策 ソフトの導入に関するセミナーを実施した。 さらに、センターでは、教職員向けの業務電算化の支援のために、ユーザID(メー ルアドレス)リスト、写真付きのクラス名簿などを毎年度更新して提供してきたほか、 学生及び教職員向けのメール転送システムを構築し、平成20年度からWebメールシス テムに組み込んで利便性を向上させた。シラバスを電子的に収集・公開するシステム 構築(平成16年度)、入学者対策委員会のメールマガジン(平成16年度)、学生の保 護者向けのメールマガジン(平成20年度)などへの技術協力も行っている。 55 (5)地域開放事業及びセンターの外部発表 平成20年8月に、長岡市主催、IPAと本校の共催による市内高校生向けの「ゲームプ ログラミングキャンプ」に会場提供と支援を行った。そのほか、体験学習やオープン キャンパスにおいても端末室を提供している。 センターの年間の活動や新しいサービスの紹介を毎年年度末に「総合情報処理セン ター広報」としてまとめ、学内はもちろんのこと、全国の高専及び近隣の大学に配布 している。本校のネットワーク及び情報処理教育環境の充実を図る上でも、単なる管 理業務に留まることなく、このような実践が重要であると考えられる。また、高専情 報処理教育委員会(専情委)が主催する研究発表会で毎年数件の研究発表を行うとと もに、国立・私立の大学及び短大、高専教員などが参加する情報教育研究集会でも発 表を行った。 【分析と評価】 ネットワークシステムにおいては、サーバ機器の老朽化によるトラブルが発生した ようであるが、今後は計画的な更新や機能強化を検討する必要があると考えられる。 教育用電子計算機システムにおいては、シンクライアント・システムの導入により、 メンテナンス時間の大幅削減が達成されている。また、端末室の利用率も高くなって おり、種々のイベント会場としての提供も行なわれるなど、様々に活用されている。 セキュリティ対策については、ウイルス対策ソフトとして新たにESET NOD32を導入 し、学生寮持込パソコンもウイルス対策ソフトの導入を必須条件とするなど、積極的 な検討が行われている。 情報モラル教育では、ブログやプロフの普及に伴うネットワーク犯罪を防止する講 演会を実施したり、Microsoft包括ライセンスの導入を検討するなど、積極的な活動 が行われている。 その他、教育・研究支援、情報化推進、セミナー実施、広報誌発行などの活動も継 続して改善や進展が行われている。 以上より、センターの管理・運営・利用状況及び情報化教育に関する体制と実施内 容は概ね良好であると考えられる。 2.7 教育研究環境の整備・活用 2.7.1 施設整備状況と有効活用 (1)施設設備状況 平成16年の新潟県中越地震の震災復旧により高専の施設・設備については、①開か れた施設(開放的な空間、ゆとりの空間、コミュニティスペース)②フレキシビリテ ィ(用途変更への柔軟な対応、共有スペース、情報化スペースの確保)③環境への配 慮(周辺環境・地域環境との調和、省エネ、省資源リサイクル等の環境配慮)④安全 56 性の確保(耐震性、防犯性の確保、バリアフリー化)⑤維持管理の配慮(維持管理の 容易な施設)の観点から策定した再建計画に基づき整備が行われ、平成18年10月30 日に完了した。しかし、震災による被害を受けなかった施設・設備についても、経年 による老朽化が進んでおり、今後はそれらを含め施設・設備の実態調査を実施し、施 設管理に係るコストを把握した上で、長期的な整備計画を策定しメンテナンスを実施 するとともに、実験・実習設備等の老朽化等の状況を確認し、その改善整備に関して も検討が必要と考えている。 なお、今年度は、財務経営センター施設費交付事業により、耐震補強が必要と診断 されていた学生寮1号館及び2号館の耐震補強工事を行うとともに、機構本部から措置 された学生寮生活環境整備経費により、学習机・椅子及びベッド等の更新を行い学生 寮の居住環境が整備された。 また、機構本部から措置された教育基盤設備等充実支援経費により、老朽化した教 育研究設備の更新等を行うとともに、校長裁量経費の重点施策経費による施設整備も 併せて行い教育研究環境の整備が行われた。 今後も、今年度のような経費を活用しつつ、コスト削減を考慮した維持・管理計画 を策定するとともに、長期的な施設・設備の整備計画を検討して行くこととしたい。 (2)有効活用 施設マネジメントの観点から、教育研究活動の交流促進、学際的、総合的分野にお ける教育研究活動の展開などへの弾力的な運用に対応するための共用教育研究スペ ースを確保することを目的として、平成18年3月に制定した「長岡工業高等専門学校 教育研究施設の有効活用に関する規程」に基づき、平成20年12月に「有効活用調査」 を実施し、前回の改善勧告等における是正状況及び新たな勧告等必要施設を確認し、 必要な改善勧告等を行った。 また、今後は勧告等が是正されない場合について、共有スペースとして学校全体で 有効活用を図るなどの措置を検討したい。 2.7.2 環境への対応 本校では、施設環境委員会の元に環境の保全に関する活動とその評価を適切に推進 するための組織として、エコキャンパス推進タスクホース(通称:ECAT)置き、環境 に配慮した取組等を行うための企画及び点検評価を行い、ECATにおいて策定した環境 目的・目標及び実施計画は、環境マネジメント組織において計画達成に向けた行動に 努めている。 今年度は、年度当初に世界全体で環境に深刻な影響を及ぼす地球温暖化対策の推進 を図るための温室効果ガスの削減について、機構本部より「独立行政法人国立高等専 門学校機構における温室効果ガス排出抑制等のための取り組みについて(指針)」が 57 示され、その中で、平成16年度を基準として、平成22年度から平成24年度までの温室 効果ガス総排出量の平均を8%削減することを目標とすることが掲げられたことを受 け、今年度の削減目標を定めるとともに、夏期・冬期の冷暖房における機器の集中管 理機能を活用してCO2削減等に努めた。 その他には、学生・教職員に省エネ活動推進ポスターの募集を行い活動の啓発を行 うとともに、教職員に対し夏の気温上昇期に夏期休暇等の一斉取得を促し、省エネ対 策の推進にも努めた。併せて、ガス、電気等使用量について、教職員に公表しCO2削 減数値目標の達成に向け全学をあげての啓蒙を図った。 結果、2月末段階で対前年比4%のCO2削減を実現することができた。今後もこれら の取組を継続し、平成24年度までに温室効果ガス削減目標の達成に努めたい。 また、課題となっていたエコキャンパス推進のための資源ゴミ等の分別集積所を校 内に2カ所整備し資源の有効活用及び環境への配慮に努めた。 2.7.3 管理運営状況 平成16年の新潟県中越地震の震災復旧費において、これまでに被害を受けた施設・ 設備等については更新等されたが、今後は、それ以外の老朽施設等の計画的な更新等 整備が必要となってくる。併せて、施設のバリアフリー化への対応等を考慮するとと もに、毎年度の施設実態調査により限られた施設の有効活用を図るなどの施設マネジ メント計画の策定を検討していかなければならない。このために施設マネジメント計 画のもと、中長期的な施設整備計画を作成し、施設整備に係る概算要求及び営繕要求 を高専機構に対し要求していくこととなる。 また、老朽化、陳腐化等した基盤的教育研究設備等の更新等についても、高専機構 への概算要求又は学内の校長裁量経費等により計画的な整備を行っていく必要があ る。 2.7.4 安全衛生 学生・教職員の安全に万全を期すことを目的として、防災管理の周知徹底と火災等 が発生した場合に的確な判断と迅速な行動がとれるよう毎年実施している防災訓練 を10月に実施した。今回の防災訓練では、昨年度導入した緊急地震速報の発生予告に 対する対応から地震により発生した火災を想定した避難訓練を実施するとともに、救 命医療講習として人工呼吸及び自動対外式除細動器(AED)操作講習を学生・教職員 に実施し、防災意識の高揚を図った。 また、災害等の発生時に教職員が迅速な対応及び冷静な判断をもって避難・誘導等 の行動がとれるよう緊急災害対策マニュアルを作成し教職員に配布した。今後は毎年 実施する防災訓練等において検証し改訂を行い、万全なマニュアルとして行きたい。 安全衛生委員会では毎月委員会を開催(メール開催)し、①教職員定期健康診断の 58 実施②薬剤使用及び管理の調査並びに作業環境測定の実施③セクハラ講演会の実施 等を審議し、教職員の健康障害の防止及び健康の保持増進並びに労働災害の原因及び 再発防止対策等の調査を行うとともに、セクハラを含めハラスメント全般に対する防 止対策等に対応する組織としての委員会の見直しを行った。 【分析と評価】 ・ 施設整備においては、学生寮の耐震補強工事が計画通り進捗した点で了と評価でき る。校舎棟や実験棟など既存施設の有効活用に関する調査も実施され、教室向けス ペースが倉庫に使われていた一教室を、教員交流などに伴う臨時的な実験室に適宜 転用できる態勢に改変したり、教員室仕様のゼミ室を間仕切りして新たに2教員室 を確保するなど、改善と有効利用が図られた。教員定員削減に伴って各学科に空室 が出る場合は、これらを専攻科生向けのゼミ室や高専・両技科大間教員交流等で招 聘する教員用教員室等として活用することが望まれる。 ・温室効果ガス削減に一定の成果をみたが、平成24年度時点での目標に向けて、今後 とも有効な施策を打っていかねばならない。廃棄物などを既存施設に長期に抱えて いることは熱効率も悪く、美観上も好ましくないので、今年度各種ゴミ集積所を増 設したことは高く評価できる。今後は、学生実験室のスペースを十分に確保するた めにも、障害となっている廃棄OA機器や廃棄実験機器などについても常設保管場所 の確保が必要である。 3.研究に関する事項 3.1 研究活動状況 科学研究費補助金応募を一層促進するため、学内採択者の事例紹介を説明会に取り 入れるなど啓発に努めた。今後は、専門知識を有する外部講師によるガイダンスの実 施を含め、より一層の応募促進に努める。 また、平成20年12月には、JSTイノベーションサテライト新潟と相互の連携協力を 推進する覚書を締結した。このことにより外部資金獲得手法等の情報を得るなど、こ れまで以上に外部資金の獲得に努めたい。併せて、全国高専テクノフォーラム及び長 岡技術科学大学、にいがた産業創造機構等と連携した県内イベントで積極的に本校の 研究内容・成果等の発表に努めることとしている。 著作・論文の発表件数に関しては、「長岡工業高等専門学校研究紀要」の各巻に掲 載される「研究業績目録」に掲げられているものを使用した。各業績の分類は、同紀 要第35巻第1号に掲載されている分類に従った。 各分類の内容については、以下のとおり。 1. 著書・学位論文・・・・学位論文、著書(共著を含む) 2. 原著論文・・・・・・・論文として発表されたもの 59 3. 口頭発表・・・・・・・学会等において口頭で発表したもの 4. その他・・・・・・・・特許、翻訳、講演、その他上記に該当しない諸活動 平成15年度からの発表件数は、3.1-1に示すような状況である。 3.1-1学科別の著書・論文等発表件数 単位:件 学科 区分 15 年度 16 年度 17 年度 18 年度 19 年度 20 年度 一般教育科 著書・学位論文 2 1 1 3 4 0 原著論文 6 1 2 15 14 19 口頭発表 11 12 14 10 25 28 その他(特許含む) 8 6 14 24 33 24 機械 著書・学位論文 0 1 1 1 0 0 工学科 原著論文 9 3 5 9 1 6 口頭発表 11 19 14 30 25 31 その他(特許含む) 1 1 0 6 7 2 電気電子 著書・学位論文 0 0 0 1 2 2 システム 原著論文 2 4 3 4 6 13 工学科 口頭発表 18 24 33 11 22 48 その他(特許含む) 1 0 2 0 6 11 電子制御 著書・学位論文 1 0 0 2 0 0 工学科 原著論文 8 2 13 6 7 7 口頭発表 19 24 31 37 30 37 その他(特許含む) 8 3 4 8 7 6 物質 著書・学位論文 1 2 0 0 0 0 工学科 原著論文 12 11 10 7 6 4 口頭発表 22 24 19 25 36 26 その他(特許含む) 4 2 7 2 13 6 環境都市 著書・学位論文 1 0 1 1 2 1 工学科 原著論文 14 21 13 12 8 15 口頭発表 55 50 38 37 58 85 その他(特許含む) 3 16 11 20 8 7 著書・学位論文 5 4 3 8 8 3 原著論文 51 42 46 53 42 64 口頭発表 136 153 149 150 196 255 25 28 38 60 74 56 合計 その他(特許含む) 60 また、平成15年度から平成20年度までの科学研究費補助金の採択件数と交付金額は 3.1-2のとおりである。平成19年度及び平成20年度の共同研究受け入れ状況は3. 1-3のとおりである。 3.1-2 科学研究費補助金の採択件数と交付金額 単位:千円 左の採択件数の新規・継 年 度 応募件数 採択件数 交 付 金 続の内訳 額 新規 継続 15 年度 32 6 7,600 5,800 1,800 16 年度 23 11 14,700 11,300 3,400 17 年度 14 8 9,700 2,700 7,000 18 年度 19 9 12,600 4,300 8,300 19 年度 30 15 21,840 16,940 4,900 20 年度 35 14 22,140 15,440 6,700 ※平成 19・20 年度の交付金額に間接経費は含まない。 採択された種類の年度別内訳 科学研究費補助金の種類 単位:件 17 年度 18 年度 19 年度 20 年度 特定領域研究 基盤研究(A) 基盤研究(B) 1 1 基盤研究(C) 5 4 1 7 7 萌芽研究 奨励研究 若手研究(B) 1 2 若手研究(スタートアップ) 61 4 7 4 1 1 3.1-3 共同研究の受入状況 単位:円 年 度 金 額 受 入 先 研 究 テ ー マ 三機工業(鹿児島工業高等専門学 無曝気・省エネルギー型次世代水資源循環技術の開 校) 発 700,000 スパッタ法による Cu2ZnSnS4(CZTS)薄膜太陽電池の 6,890,000 株式会社豊田中央研究所 変換効率向上 マグネシウム合金の疲労試験法に関する標準化調査 263,349 社団法人日本アルミニウム協会 事業に関する調査研究 150,000 株式会社ネオス 150,000 株式会社エフ・アイ・ティ 椎谷観音堂の算額調査と電子復元の試み マイクロストリップアンテナを用いたスノーセンサの開 発 短パルス紫外レーザーによるエンジニアリングプラス 150,000 株式会社広井工機 チックへの微細加工 200,000 有限会社エコ・ライス新潟 新形質米品種の特性を生かした機能性食品開発 300,000 国立大学法人豊橋技術科学大学 ナノ多孔体の開発・高機能化と応用 500,000 トッキ株式会社 CZTS 光吸収層形成装置の開発 100,000 国立大学法人長岡技術科学大学 (Ba、Sr)Al2O4:Eu、Dy 系高輝度夜行塗料顔料の開発 460,000 国立大学法人長岡技術科学大学 有機光電変換材料を用いるユビキタス・エネルギー源 19 年度 の研究 セルロース系農業廃棄物を利用したカビ由来のセル 500,000 国立大学法人長岡技術科学大学 ラーゼ生産技術の開発 840,000 株式会社関電工 SRG の高周波特性検証 財団法人新潟県県央地域地場産業 450,000 接合・締結のプロセスと信頼性評価 振興センター 機能遺伝子に着目した有用微生物の計測技術の開 800,000 三機工業株式会社 技術開発本部 発 5,190,150 社団法人日本アルミニウム協会 マグネシウム合金の疲労試験法に関する調査研究 1,600,000 ワックデータサービス株式会社 バイモルフ型圧電アクチュエータの特性測定 株式会社ワイズ・マイクロテクノロジ 1,200,000 紫外レーザー光による樹脂薄材加工方法の研究 ー 630,000 株式会社山武 指向性ダイバーシチアンテナの研究 デンセイ・ラムダ株式会社 高効率スイッチング電源の研究開発 600,000 株式会社山武 圧電素子による発電器に関する研究 700,000 株式会社熊谷組 コンクリートのひび割れ抑制効果に関する研究 0 62 0 日本精機株式会社 R&D センター 1,000,000 出光興産株式会社 1,000,000 トッキ株式会社 全方位カメラを用いた画像処理に関する研究 In 系酸化物の合成に関する研究 高真空サルファービームによる固相硫化処理装置開 発 840,000 株式会社関電工 100,000 有限会社エコ・ライス新潟 SRG の高周波特性検証 高アミロース米の湿熱処理改変による生理的機能性 向上 9,517,000 スパッタ法による Cu2ZnSnS4(CZTS)薄膜太陽電池の 株式会社豊田中央研究所 変換効率向上 100,000 株式会社エス・シイ・エムシステムズ ガラスからのチタン酸バリウム析出に関する研究 三機工業(鹿児島工業高等専門学 無曝気・省エネルギー型次世代水資源循環技術の 校) 開発 200,000 有限会社エコ・ライス新潟 高アミロース米の消化性に関する研究 200,000 株式会社ネオス 三島神明神社の算額調査と電子復元 200,000 上越工業株式会社 700,000 ハンマ鍛造用アンビルの応力解析および最適形状 の提案 三次元ピエゾ接合体の特異応力場とその実験的検 20 年度 210,000 国立大学法人長岡技術科学大学 証 走行速度の変動する自立走行二輪車のゲインスケ 300,000 国立大学法人長岡技術科学大学 ジュールド制御 275,000 国立大学法人長岡技術科学大学 150,000 国立大学法人長岡技術科学大学 マグネシウム合金の機械締結・接着併用接合 Ce 添加アルカリ土類チオガレートナノ微粒子の作 製と蛍光特性 500,000 国立大学法人長岡技術科学大学 200,000 国立大学法人長岡技術科学大学 液中動作 MEMS 用の超親水性電極薄膜の開発 長岡・鶴岡高専との連携による超低コスト太陽電 池開発研究の加速化 重金属汚染土壌溶出分析法の新時代~農業立地に 300,000 国立大学法人長岡技術科学大学 おけるこれからの重金属汚染土壌対策~ 「関東信越・中部北陸地区建設系研究発表・サマ 0 国立大学法人長岡技術科学大学 ースクール」の開催支援 新潟県において建設後 77 年経過した鉄筋コンクリ 500,000 国立大学法人長岡技術科学大学 ート道路橋の塩害調査 270,000 国立大学法人豊橋技術科学大学 新規ナノ多孔体の開発・細孔特性化および吸着能 250,000 板垣金属株式会社 紫外レーザー光による金属薄材加工方法の研究 63 3.2 知的財産 これまでの特許に対する教職員の内容理解が十分でないことを受け、知的財産委員 会では、特許への出願の奨励や出願方法に関する簡便なマニュアルを作成し、外部の 有識者を招き知的財産に関する基礎的講習会を開くとともに、東京高専と長野高専で 応募採択された産学官連携戦略展開事業(戦略展開プログラム)知的財産活動基盤の 強化(平成20~平成22年度)において、企業で研究・開発に長く従事した実務経験豊 富なシニアスタッフによる特許に関する個別相談会を平成20年度は5回実施し、特許 になりうる技術の発掘並びに教職員の特許に対する意識の向上に努めた。 なお、これまでの特許出願状況は3.2-1のとおりである。 また、今後も産学官連携戦略展開事業(戦略展開プログラム)等を活用して、教職 員に特許等の知的財産に対する意識の高揚に努めたい。 3.2-1 特許の出願状況(H21.2.23現在) 発明者等 NO. 出願 年度 1 19 2 19 回転振れ及び形状測定装置 3 19 光電素子及びその製造方法 4 19 5 20 直流-直流変換電源 6 20 7 20 硫化物系化合物半導体 8 20 9 20 硫化物及び光電素子 発明の名称 備考 職名 (当時) 氏名 教授 片桐 裕則 ○ H19.7.18 H20.10.9審査請求 機械工学科 教授 山田 隆一 - H19.9.12 電気電子システ ム工学科 教授 片桐 裕則 ○ H19.11.30 貫通孔形成方法、及び、貫通孔 電気電子システ 形成加工品 ム工学科 教授 中村 奨 ○ H20.2.28 電気電子システ ム工学科 教授 恒岡 まさき ○ H20.6.26 電気電子システ ム工学科 教授 片桐 裕則 ○ H20.5.9 電気電子システ ム工学科 教授 片桐 裕則 ○ H20.8.18 貫通孔形成方法、及び、貫通孔 電気電子システ 形成加工品 ム工学科 教授 中村 奨 ○ H20.8.19 電気電子システ ム工学科 教授 片桐 裕則 ○ H21.2.20 学科 光電素子及び硫化物系化合物 電気電子システ 半導体 ム工学科 エッチング液及び半導体素子 の製造方法 共同出願 出願年月日 契約有無 【分析と評価】 教員の研究活動の目安としては、平成16年度の中越地震の影響が見られたものの、 平成19年度と平成20年度については、口頭発表及びその他の活動について増加が見ら れる。 64 科学研究費補助金の採択件数及び交付金額についても増加の傾向にある。 4.社会との連携、国際交流活動等に関する事項 4.1 地域連携 4.1.1 地域共同テクノセンター管理運営利用状況 地域共同テクノセンターは、教育研究機能の向上と地域経済の活性化の推進を図る 拠点として組織・整備され、広報、公開講座、講演会、技術相談をはじめ、共同研究、 受託研究、長岡高専技術協力会等々との事業の実施を通して地域に根ざした産学官連 携の推進に協力している。 施設は、平成16年の新潟県中越地震後に新営された3号館2階に、精密加工室・プロ ジェクト研究室・基盤測定室・分析評価室・センター長室・センター技術員室を配置 し、精密加工室には、NCワイヤ放電加工機、非金属レーザー加工機が、基盤測定室に は、走査電子顕微鏡2台、X線回折装置2台、蛍光X線分析装置、レーザー顕微ラマン分 光装置が、分析評価室には、超伝導多核NMR装置、ICP発光分析装置が各々設置されて いる。 さらに、6 号館 1 階には、センター多目的会議室が設けられており地域連携事業の 打合せ等に活用している。 平成 19 年度及び平成 20 年度の企業及び外部の方々からの研究・開発などに関する 技術相談の推移については、4.1.1-1のとおりである。 4.1.1-1 技術相談件数の推移(H19~20年度) 相談分野 ライフサイエンス 情報通信 環境 ナノテクノロジー・材料 エネルギー 製造技術 社会基盤 フロンティア その他 技術相談件数 年度 平成19年度 平成20年度 1 1 2 11 3 1 1 0 0 4 4 6 1 0 0 0 1 0 13 23 (平成21年2月25日現在) *相談分野の分類は、文部科学省研究振興局実施の 産学連携等実施状況調査の「研究の分野内訳」による 4.1.2 雪氷低温技術教育研究センター管理運営利用状況 (1) 省エネの励行 使用していない低温室は冷凍機の運転を停止し、省エネに努めた。 65 (2) 雪氷センター施設内の整備状況 気象観測装置の風向計と地温センサー、低温室扉、バンドソーに不具合があったた め各々修理した。ただし、一番設定温度が低い低温室Aの扉について、より重大な不 具合が見つかったが、修理費が大きいため今年度は修理を見送った。 低温環境下での教育・研究を行うための汎用性の高い共通機器類がほとんどないた め、重点施策経費として強度試験装置と雪水分測定装置を申請し、教育基盤設備充実 支援経費として低真空電子顕微鏡を申請したが残念ながらいずれも採択されなかっ た。 雪氷低温関係の教育・研究を推進するために、今後も設備の充実を図っていく。 4.1.3 地域との連携事業の状況 地域共同テクノセンターを拠点とした、共同研究、受託研究等の成果及び各教員の 技術シーズのみならず、地域との連携を推進するため、公開講座、体験学習、市民大 学講座等の実績を含めた多面的な教員プロフィール集を作成し、広く地域社会に情報 提供を行った。 平成19年度及び平成20年度の公開講座の開催状況は、4.1.3-1のとおりである。 また、平成19年度及び平成20年度のプレゼンテーション等参加状況は、4.1.3- 2のとおりである。 66 4.1.3-1 公開講座の開催状況 年度 講座数 受講人数 19年度 14 20年度 31 ※市民大学等の参加者数については主催者である長岡中 262 央公民館に確認した。参加者数「多数」の講座については 665(他多数) 事前申込等ではないため参加者人数が確認できない。 平成19年度公開講座 No. 1 講座名等 クリーンエネルギー、バイオテクノロジーを体験しよう 期 間 参加者数 8月23日~24日 16 20 物質工学科 8月27日 (小学生10名、 物質工学科 子どもサイエンス 2 からだの中をのぞいてみよう 対応学科 保護者10名) 平成19年度ながおか市民大学(長岡市中央公民館) No. 3 4 講 座 名 等 期 間 ◎親と子の理科工作教室 7月22日 星座早見盤を作ろう 一億倍の世界・目に見えない分子を組み立てよう 7月29日 参加者数 対応学科 22 電気電子システ ム工 学科 (親11、子11) 34 物質工学科 (親17、子17) 5 半分半分で作るはがきヒコーキ 8月19日 20 (親10、子10) 6 7 風船ホバークラフトを作ろう 8月26日 ◎長岡の過去・ 現在・ 未来の透視 網野善彦でよむ長岡の歴史.1 38 (親19、子19) 電気電子システ ム工 学科 機械工学科 10月5日 13 一般教育科 一般教育科 8 網野善彦でよむ長岡の歴史.2 10月12日 14 9 イノヴェーションシステムについて.1 10月19日 9 一般教育科 10 イノヴェーションシステムについて.2 10月26日 11 一般教育科 11 死生学入門 11月9日 11 一般教育科 10月4日 18 一般教育科 10月18日 16 一般教育科 10月25日 20 一般教育科 12 ◎生きる - 文学から 考える - P art 2 寂しいけれど、懐かしい-室生犀星「幼年時代」 13 「生きる」ことと「不死」のこと-「竹取物語」を読む- 「修羅」から「デクノボー」へ-宮沢賢治「春と修羅」(1922年)、「雨ニモマケ 14 ズ」(1931年)- 平成20年度公開講座 No. 1 2 3 講座名等 期 間 子どもサイエンス~ミクロの世界をのぞいてみよう~ 8月18日 中学生のための公開講座~クリーンエネルギー、バイオテクノロジーを体験 しよう~ 平成2 0 年度長岡高専中学生科学ク ラブ 第1回講座「高アミロース米の田植え」 67 参加者数 対応学科 6 1 ( 小学生3 1 名、 保護者25名、中学生 物質工学科 5名) 8月19日~20日 16 物質工学科 5月10日 30 物質工学科 4 第2回講座「低温の世界」 6月14日 13 物質工学科 5 第3回講座「なぜ固まるの?「どろどろ」と「ぷるぷる」」 6月28日 15 物質工学科 6 第4回講座「橋の科学」 7月19日 12 環境都市工学科 7 第5回講座「小麦粉と米粉の科学」 7月26日 6 物質工学科 8 第6回講座「長岡まつりふれあい広場 楽しい科学実験」 8月2日 多数 物質工学科 9 第7回講座「チーズってなに?モッツァレラチーズを作り、ピザを焼こう」 8月23日 7 物質工学科 10月4日 多数 物質工学科 11月9日 多数 物質工学科 11月29日 15 物質工学科 12月13日 20 物質工学科 12月20日 8 物質工学科 期 間 参加者数 7月8日 33 10 11 12 13 14 第8回講座「工業教育フェスタat長岡工業高校 米の内部を見よう・低温の 世界」 第9回講座「コメッセ2008at岩室温泉 米の内部を見よう・科学クラブの活 動紹介」 第10回講座「楽しい科学実験Ⅰ」(JST地域科学技術理解増進活動推進事 業) 第11回講座「楽しい科学実験Ⅱ」(JST地域科学技術理解増進活動推進事 業) 第12回講座「米の違いを遺伝子で探ろう」(平成20年度大学「理科・技術力 向上機能」活用事業) 平成20年度ながおか市民大学(長岡市中央公民館) 講座名等 No. ◎長岡花火塾の開催-長岡大花火の歴史と現在を知って花火通にな 15 ろう- 対応学科 一般教育科 長岡花火の130年 16 長岡名物正三尺玉の魅力に迫る 7月15日 32 一般教育科 17 花火を科学する 7月22日 32 物質工学科 7月27日 36 電気電子システム工 学科 19 地面すれすれ滑空体(かっくうたい)を作ろう! 8月10日 26(親13、子13) 機械工学科 20 偏光膜(へんこうまく)で創る光のハーモニー! 8月17日 34(親16、子18) 物質工学科 21 ウルトラウィンド(空気砲を作って、実験!) 8月24日 29(親14、子15) 環境都市工学科 22 染めてみよう!オリジナルハンカチ 8月31日 38(親18、子20) 物質工学科 10月2日 27(親13、子14) 一般教育科 18 ◎親と子の理科工作教室 紙飛行機を飛ばしてみよう! 23 ◎文学を楽しむ-恋することと生きること- 恋歌の近代~与謝野晶子から俵万智まで~ 24 盗む男、盗まれる女~『伊勢物語』『大和物語』~ 10月16日 32 一般教育科 25 恋を語らなかった男-宮沢賢治『春と修羅』- 10月23日 33 一般教育科 11月7日 29 一般教育科 26 ◎現場で考える-歴史と思想とイノヴェーション- 国上・弥彦の昔をめぐる旅 27 哲学者ゆかりの地をめぐる旅 11月14日 29 一般教育科 28 東アジアのサイエンスパークへの旅 11月21日 8 一般教育科 29 越後油田をめぐる旅 11月28日 9 一般教育科 長岡市中央公民館主催事業(成人教育活動) 期 間 参加者数 30 初心者テツガク講座「テツガクって何?」 9月25日 10月14日 14 8 一般教育科 31 おとなのための科学実験教室 10月21日 7 物質工学科 10月24日 6 No. 講座名等 68 対応学科 4.1.3-2 プレゼンテーション等参加状況(平成19・20年度) 〔平成19年度〕 ●第5回全国高専テクノフォーラム● 開催日 発表内容等 <プレゼンテーション> ・組込みシステム技術者育成研修事業 8月20日~21日 <ポスター展示> ・テクノセンターProject CZTSの紹介 ・組込みシステム技術者育成研修事業 発表者等(所属学科) 山崎 誠(電気電子システム工学科) 片桐裕則(電気電子システム工学科) 山崎 誠(電気電子システム工学科) ●第11回新潟国際ビジネスメッセ2007●新潟国際ビジネスメッセ2007実行委員会 開催日 発表内容等 発表者等(所属学科) <プレゼンテーション><小間出展> ・レーザを利用した加工 宮下 幸雄(機械工学科) 赤澤 真一(物質工学科) 11月8・9日 <プレゼンテーション><小間出展> ・難消化成分を生かした機能性を有する 菅原 正義(物質工学科) 食品開発 ●長岡技科大・長岡高専技術シーズプレゼンテーションin魚沼● 開催日 発表内容等 発表者等(所属学科) <プレゼンテーション> ・光学式変位・形状測定装置の開発 山田 隆一(機械工学科) ・米の性質を活かした生理的機能性を有 菅原 正義(物質工学科) する食品開発 8月30日 <ポスターセッション> ・曲り鋼管先受支保工の開発 岩波 基(環境都市工学科) ・高専の実習環境を生かした組込システ 矢野 昌平(電気電子システム工学科) ム技術者養成事業 ●科学とみんなの広場2008●主催: JSTイノベーションサテライト新潟 開催日 発表内容等 発表者等(所属学科) 明日の地球を救え!今日からみんな太陽 片桐 裕則(電気電子システム工学科) 3月2日 電池はかせ 〔平成20年度〕 ●第6回全国高専テクノフォーラム● 開 催 日 発表内容等 <プレゼンテーション> ・環境負荷の小さな薄膜太陽電池の開発 <ポスター展示> 8月20日~21日 ・環境負荷の小さな薄膜太陽電池の開発 ・3次元CAEエンジニア育成プロジェ クト 69 発表者等(所属学科) 片桐裕則(電気電子システム工学科) 片桐裕則(電気電子システム工学科) 山 田 隆 一(機械工学科) ●2008技術シーズプレゼンテーションin柏崎● 開 催 日 発表内容等 <プレゼンテーション> ・非線形要素を含む制御系に対する制御 方法(分数階微積分を用いたコントロー ラの設計法) 8月27日 ・誘起蛍光法を用いた農産物の非破壊品 質検査法の検討 <ポスター展示> ・新型薄膜太陽電池の研究開発 ・組み込みシステム技術者育成研修事業 発表者等(所属学科) 池田富士雄(機械工学科) 竹内麻希子(電気電子システム工学科) 片桐裕則(電気電子システム工学科) ●第12回新潟国際ビジネスメッセ2008●新潟国際ビジネスメッセ2008実行委員会 開 催 日 発表内容等 発表者等(所属学科) <プレゼンテーション> ・環境負荷の小さな薄膜太陽電池の開発 片桐裕則(電気電子システム工学科) 11月6・7日 <小間出展> ・地球を救え!太陽電池実用化に向けた 片桐裕則(電気電子システム工学科) 地元高専の挑戦! ●テクノ・デザインプレゼンテーションin燕三条● 開 催 日 発表内容等 発表者等(所属学科) <プレゼンテーション> 11月6日 ・めっきプロセスを用いた環境調和型薄 荒木秀明(物質工学科) 膜太陽電池の開発 ●ものづくり技術交流展in燕三条2008●主催:(財)新潟県県央地域地場産業振興センター 開 催 日 発表内容等 発表者等(所属学科) <小間出展> ・ハイポイドギヤのボールエンドミル加 廣川純夫(機械工学科) 工 11月6・7日 ・誘起蛍光法を用いた農産物の非破壊品 竹内麻希子(電気電子システム工学科) 質検査法の検討 ・めっきプロセスを用いた環境調和型薄 荒木秀明(物質工学科) 膜太陽電池の開発 ●JSTイノベーションブリッジCIC東京研究発表会● 開 催 日 発表内容等 発表者等(所属学科) <プレゼンテーション> 11月18日 ・めっきプロセスを用いた環境調和型薄 荒木秀明(物質工学科) 膜太陽電池の開発 ●長岡モノづくりフォーラム●主催:UR都市機構、長岡市 開 催 日 発表内容等 発表者等(所属学科) <基調講演> 2月25日 ・Inフリー・Next次世代型薄膜太陽電池 片桐裕則(電気電子システム工学科) の研究開発 ●科学とみんなの広場2009●主催:JSTイノベーションサテライト新潟 開 催 日 出展内容等 出展者等(所属学科) ・身近な食べ物を調べてみよう! 菅原正義(物質工学科) ・顕微鏡でミクロの世界をのぞこう! 田﨑裕二(物質工学科) 3月1日 ・ロボットデモ 高専ロボコン出場!一 外川一仁(電子制御工学科) 蝶一誕 70 ●科学とみんなの広場2009in上越●主催:JSTイノベーションサテライト新潟 開 催 日 出展内容等 出展者等(所属学科) ・米の中を観察しよう!&いろいろな不 菅原正義(物質工学科) 思議なものを見てみよう! 3月7日 ・ドライアイスのひみつを調べてみよ 荒木秀明(物質工学科) う! その他 ◆ホクギンMonthly((株)ホクギン経済研究所発行)に技術シーズ紹介記事を掲載◆ 掲 載 号 紹介教員(所属学科) 山田隆一(機械工学科) 2008年4月号 中村 奨(電気電子システム工学科) 梅田幹雄(電子制御工学科) 2008年5月号 丸山一典(物質工学科) 青柳成俊(機械工学科) 2008年6月号 片桐裕則(電気電子システム工学科) 岩波 基(環境都市工学科) 2008年7月号 永井 睦(電子制御工学科) 鈴木秋弘(物質工学科) 2008年9月号 尾上篤生(環境都市工学科) 山岸真幸(機械工学科) 2008年10月号 恒岡まさき(電気電子システム工学科) 高橋 章(電子制御工学科) 2008年11月号 田﨑裕二(物質工学科) 河田剛毅(機械工学科) 2009年1月号 田中一浩(環境都市工学科) 矢野昌平(電気電子システム工学科) 2009年2月号 外川一仁(電子制御工学科) 小出 学(物質工学科) 2009年3月号 荒木信夫(環境都市工学科) 4.1.4 長岡高専技術協力会 長岡高専技術協力会は、長岡高専への教育研究支援及び技術連携による地域産業技 術の振興を図る目的で創設され、長岡地域をはじめ県内外企業110社及び個人会員10 名が加盟している。技術協力会には5つの分科会(機械・制御、電気電子、化学・バ イオ、土木・建設、科学・語学教育)があり、長岡高専の産学共同研究及び技術教育 研究に対する助成や地域産業を対象とした技術相談、情報交換、公開講座、技術者研 修などの事業を行っている。 平成19年度及び20年度の事業計画は、4.1.4-1のとおりである。 なお、技術協力会については、Web上及び地域共同テクノセンター年報「悠久の風」 を通して、その事業目的、内容、実績を社会に広く公表している。 71 4.1.4-1 平成19・20年度技術協力会事業計画 平成19年度 技術協力会事業 理 事 会 総 会 分科会総会 講 演 会 4月24日(火) 総会へ提案する議案について 5月22日(火) 事業報告等の議案を審議 5月22日(火) 5分科会 分科会の事業等の議案を審議 5月22日(火) 「半導体の終焉を迎え、これからの科学技術はどうなるか」 株式会社日本イー・エム・シー 研究・開発センター所長 高橋 清氏 研 究 助 成 機 関 研 究 題 目 株式会社ネオス 椎谷観音堂の算額調査と電子復元の試み 株式会社エフ・アイ・ティ マイクロストリップアンテナを利用したスノー センサの開発 有限会社エコ・ライス新潟 新形質米品種の特性を生かした機能性食品開発 分 科 会 教 員 名 涌田 和芳 田口 裕二朗 菅原 正義 機 械 ・ 制 御 分 科 会 (委員長:山崎 隆、副委員長:山田 隆一) ・8月23日(木),24日(金) 第4回公差設計・解析講習会 ・9月5日(水),6日(木) 第4回発明的問題解決理論TRIZ講習会 ・10月20日(土),26日(金),27日(土) 第1回3次元解析講習会 (3D-CAD/CAE講習会) ・11月30日(金),12月1日(土) 第2回3次元解析講習会(3D-CAD/CAE講習会) ・12月5日(水) 第1回3次元設計によるモノづくりセミナー ・1月29日(火) 長岡高専専攻科電子機械システム専攻特別研究発表会 ・3月3日(月),4日(火) 第5回公差設計・解析講習会 ・3月10日(月)~12日(水) 第6回3次元設計講習会(3次元CAD初級・中級コース) 電 気 ・ 電 子 分 科 会 (委員長:霜鳥 裕、副委員長:外川 一仁) ・1月29日(火) 第7回長岡高専専攻科電子機械システム工学専攻特別研究発表会 化 学 ・ バ イ オ 分 科 会 (委員長:高橋 和夫、副委員長:坂井 俊彦) ・1月29日(火) 平成19年度 長岡高専技術協力会 化学・バイオ分科会講演会 講師:長岡技術科学大学 西口 郁三 氏 演題:「有機電子移動化学による有機合成の新展開」 ・1月29日(火) 第7回長岡高専専攻科 物質工学専攻特別研究発表会 土 木 ・ 建 設 分 科 会 (委員長:新保 仁、副委員長:田中 一浩) ・12月6日(木) 特別講演会 講師:水の駅ビュー福島潟館長 清水 重蔵 氏 演題:「自然を通して見えてくるもの」 ・1月29日(火) 第7回長岡高専専攻科環境都市工学専攻特別研究発表会 科 学 ・ 語 学 教 育 分 科 会 (委員長:毛利 豊、副委員長:緒方 和男) ・2月1日(金) 企業講演会 講師:ユニオンツール(株) 技術部ミドルエンド開発課課長 高橋 昭一 氏 演題:「海外ユーザーへの技術提供と文化背景」 ・3月21日(金) 企業講演会 講師:株式会社アルビレックス新潟 取締役育成部長 若杉 透 氏 演題:「夢はかなえるもの」 72 平成20年度 技術協力会事業 理事会 総会 分科会総会 講演会 研究助成 4月22日 総会に提案する議案を審議 5月19日 事業報告等の議案を審議 5月19日 5分科会 分科会の事業等の議案を審議 5月19日 情報セキュリティ:コンピュータ・ウイルスの現状と中小企業の対策 独立行政法人 情報処理推進機構 セキュリティセンター長 山 田 安 秀 氏 1.(採択者)佐々木 徹(機械工学科) (採択題目)ハンマ鍛造用アンビルの応力解析および最適形状の提案 2.(採択者)菅原正義(物質工学科) (採択題目)高アミロース米の消化性に関する研究 3.(採択者)涌田和芳(一般教育科) (採択題目)三島神明神社の算額調査と電子復元 機械・制御分科会(委員長:石田英男 副委員長:河田剛毅) 開 催 日 開 催 内 容 8月22日 第6回公差設計・解析講習会 1月29日 第8回長岡高専専攻科電子機械システム専攻特別研究発表会 3月3・4日 第7回公差設計・解析講習会 3月11日~13日 第7回3次元設計講習会(3次元CAD初級・中級コース) 電気・電子分科会(委員長:霜鳥 裕 副委員長:外川一仁) 開 催 日 開 催 内 容 1月29日 第8回長岡高専専攻科電子機械システム専攻特別研究発表会 講演会 演題:「組込みシステム、ソフトの品質と信頼性について」 講師:電気通信大学電気通信学部 2月12日 システム工学科 西 康晴 氏 分科会 4.1.5 講演会 演題:「グローバル競争時代に於ける品質工学の活用 -集中と選択及び開発時期の短縮-」 講師:品質工学コンサルタント 原尾紀男 氏 化学・バイオ分科会(委員長:高橋和夫 副委員長:坂井俊彦) 開 催 日 開 催 内 容 講演会 演題:「水素エネルギー利用の周辺技術」 1月29日 講師:新潟大学工学部 機能材料工学科 原田修治 氏 1月29日 第8回長岡高専専攻科物質工学専攻特別研究発表会 土木・建設分科会(委員長:新保 仁 副委員長:田中一浩) 開 催 日 開 催 内 容 1月29日 第8回長岡高専専攻科環境都市工学専攻特別研究発表会 科学・語学教育分科会(委員長:有本匡男 副委員長:緒方和男) 開 催 日 開 催 内 容 講演会 演題:「企業におけるメンタルヘルスケア対策」 3月3日 講師:(社)日本産業カウンセラー協会 豊島信子 氏 2月17日 学校開放 平成16年の新潟県中越地震の災害復旧も平成18年度に完了し、平成19年度及び20 年度においては、体育施設をはじめとする学校諸施設を地域の活動等に開放し地域社 会に貢献している。 なお、平成19年度及び20年度の学校施設の開放状況は、4.1.5-1のとおりであ る。 73 4.1.5-1 学校施設の開放状況(平成19・20年度) 平成19年度 施設の種類 体育施設(体育館・グランド等) 教室、演習室等 その他 計 利用件数 利用者数 17 38 主な活動内容 970 長岡市体育協会事業 など NICO「長岡ものづくりアカデ 1,275 ミー」、中央公民館主催「長岡市 民大学講座」など 0 0 55 2,245 平成20年度 施設の種類 体育施設(体育館・グランド等) 教室、演習室等 その他(会議室等) 計 利用件数 利用者数 主な活動内容 36 1,323 長岡市体育協会事業 など 49 NICO「長岡ものづくりアカデ 1,571 ミー」、中央公民館主催「長岡市 民大学講座」など 1 200 電気情報通信学会信越支部大会 86 3,094 【分析と評価】 本校では、新型太陽電池の研究開発をテーマに学科の枠を超えたプロジェクト研究 が実施されており、地域共同テクノセンター(以下センターという。)を利用した研 究スペースの重点配分等が行われて来た。これを受けて、平成19年度に実施された独 立行政法人大学評価・学位授与機構による選択的評価事項に係る評価の選択的事項評 価A「研究活動の状況」において、「目的の達成状況が良好である。」との評価を受け た。特に優れた点として、「競争的研究資金の獲得による教育・研究環境の充実の目 的に対して、組織的に研究体制及び支援体制の充実を図り、競争的研究資金である独 立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託研究事業の獲得に結び付けて いる。」とのコメントを頂いている。これは、本センターを利用した研究環境の選択 と集中を評価して頂いたものである。 現在、民間との共同研究を推進するため非常勤研究補佐員を雇用している。そのた め、センター分析評価室に設置している分析SEM、XRD、XRF等の共同利用設備の使用 頻度は極めて高い。逆にいえば、センター利用の活性化のためには、常駐する研究補 佐員の確保が重要課題であるといえる。また、ワイヤ放電加工機、非金属レーザー加 工機を設置している精密加工室及び超伝導多核NMR装置、ICP発光分析装置が設置され 74 た分析評価室においても、専攻科特別研究を中心として利用されている状況である。 6号館1階に設けられているセンター多目的会議室は、会議机、椅子等の整備を終え、 利用可能な状況となった。平成21年3月には、本会議室で「にいがた太陽電池研究会」 の設立準備会を開催した。これは、新潟県内の産学官連携により太陽電池研究開発を 促進し、技術の確立を通して県内産業の活性化を目指そうというものである。今後、 同分野における県内研究機関の牽引役としてセンターとして積極的な参加が求めら れている。 平成20年度は、教員プロフィール集を刷新した。本冊子では、カラー写真を多用し ビジュアル的にインパクトのあるものとした。また、各教員が常日頃の活動で力を入 れPRしたいことを強調できる様に自由にレイアウトできるようにした。さらに、キー ワード索引を設け、外部からの様々な要求に対し、この一冊で対応できるように考慮 した。すなわち、単なる研究シーズ集ではない、人間が見える教員プロフィール集と しての冊子ができたものと考えている。 4.2 国際交流 4.2.1 外国人留学生 本校には留学生を念頭に置いた活動が3つある。それらは以下のようであるが、各々 が情報を交換しながら活動している。 ① 学生支援GPとして採択され、留学生と日本人学生との交流を主とした、通称「地 球ラボ」と呼ばれる活動。 ② 本校及び既に本校を退官した教職員で構成される、留学生に対して日本文化とそ れに基づく習慣・行事や日本の自然環境の紹介を旨とするボランティアグループ である「雪つばきの会」の活動。 ③ 文部科学省から運営交付金として毎年配分される留学生用予算による活動。 ①、②については詳細を省略し、以下、③について簡単に報告する。 新しく本校に入学した留学生に対しては、学習内容や生活習慣について助言や補佐 するための生活チュータと学習チュータの2名を各々の留学生に任命した。 また、学生と留学生との懇親を深め、日本文化を体験してもらう目的で今年度は以 下の行事を行った。いずれも留学生には大変好評であり、今後も留学生を支援するた めにこの活動を継続する。 ・留学生歓迎懇談会(平成20年4月) ・留学生実地見学旅行:鉄道博物館、日光東照宮、東武ワールドスクエア、華厳の滝 (平成20年6月)参加者:34名(日本人学生、引率教員を含む。 ) ・平成20年度関東信越地区国立高等専門学校外国人留学生交流会:小山高専主催、情 報交換会と日光東照宮や足利学校の見学(平成20年11月)長岡高専から2名の留学 生を引率。 75 ・日本文化体験:新潟市国際交流協会にお願いし、日本の伝統武道(剣道、空手)の 体験教室に参加。(平成20年11月)参加者:20名(日本人学生、引率教員を含む。) ・留学生スケート研修:新潟市柏崎市アクアパークでスケート教室に参加。(平成21 年1月)参加者:35名(日本人学生、引率教員を含む) ・留学生送別懇談会(平成21年2月) 4.2.2 学術交流 中国黒龍江工程学院李春林先生の来日の希望確認を行ったが、先方の都合により本 年度は交流を実施することができなかったが、JBICの奨学金により平成21年度に本校 の研究員として受け入れる準備を行った。また、3月に中国広東省にある南海東軟情 報技術学院(NEUsoft Insutite of Information Technology, Nanhai)を訪問し、学 術交流に関する契約締結に向けての意見交換を行った。 4.2.3 学生の海外派遣 平成16年度に開始した学生海外派遣研修も平成19年度にはマレーシアと中国の2つ のグループを送り出すまでに定着した。本年度は、学生支援GPの地球ラボの海外もの づくりとの協同で、マレーシア、ベトナムと中国に合計28名の学生を派遣することが できた。 この海外派遣研修で問題となるのが、参加を希望する学生が少ないことである。本 年度は、昨年度の研修の写真を多く使ったポスターを作成し、校内及び寮内の掲示板 に、そのA4縮小版を各教室に掲示した。また、海外派遣研修を保護者に知っていただ くために案内書を作成し、各学生に持ち帰らせた。その結果、1回の募集で定員を充 足することができた。 海外派遣研修は夏休み期間の9月に実施することが望ましい。前期の終了までに参 加者を選考し、パスポート取得、エアチケットの予約、研修ガイダンスを実施すると なると6月上旬には募集を開始した方がよい。本年度は計画立案に時間を要してしま い募集開始が6月下旬になり、参加学生を決定したのは7月であった。次年度は4月に 入ったら計画立案、交流先への打診、料金の見積もり作業を実施し、6月には募集を 開始するように作業を進める。 4.2.4 地球ラボ 平成19年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」(学生支援GP) に、 「長岡高専地球ラボによるキャンパスの国際化 -小さな高専で広い視野を持った 国際人に成長するための学生支援プログラム-」が採択された。国際人として成長す る基盤を養うための支援環境づくりと教育プログラムの提供を目的とした。また、継 続的展開のために担当教職員を組織し、平成20年1月に「地球ラボ室」が設置された。 76 地球ラボの活動は、留学生日本人学生の交流、地域国際交流、語学学習支援、ものづ くり海外研修の4つを柱とした。 地球ラボ室は文化交流・情報発信・地域連携をめざすコミュニケーションの場で、 学生会、寮友会、長岡市国際交流センター「地球広場」、長岡高専技術協力会、雪つ ばきの会などの学内外の組織とも連携している。具体的に実施した活動例を以下に示 す。 ○ 地域国際交流 長岡市地球広場や雪つばきの会等と連携して日本伝統文化研修等を通して国際理 解及び地域国際交流活動等を実施し、その成果発表会を開催した。長岡高専技術協力 会の協力による国際交流講演会を行った。 多文化を楽しむ学生会ぷろじぇくと ○ 学生組織主催による日本人学生及び留学生の国際性に関する相互啓発活動(日本紹 介、各国紹介、スポーツ大会等)を実施した。 学寮国際交流委員会プロジェクト ○ 寮内での活動を通じた交流を目的に「国際交流委員会」が寮に設立された。 海外ものづくり研修 ○ ベトナム、マレーシア、中国を訪問し、現地学生と共同ものづくりを通して交流を 行った。 語学学習支援プログラム ○ 留学生と日本人学生への語学学習支援として、語学学習支援システムの導入、TOEIC 攻略セミナー等の開催、校内英語スピーチ・コンテストなどを実施した。 国際関係学演習 ○ 留学生と日本人学生相互の文化理解とコミュニケーション能力の向上を目的に講 義が開講された。 このほかに、国際交流を活発に取り組んでいる先進校(佐世保高専、熊本電波高専、 徳山高専、宇部高専、呉高専、函館高専)の訪問調査、ベトナム・中国・マレーシア でのものづくり海外派遣受入に関する事前環境調査を行った。本GPプログラムの期間 中、中間報告として地球ラボシンポジウムを開催し、平成21年2月には報告会を実施 した。 【分析と評価】 本校は多くの留学生を引き受けており、これは本校の留学生に対する支援が十分に 機能していることが大きな要因になっていると考えられる。平成16年度から始まった 学生海外派遣研修も4年目となり、学生をはじめ教職員にもこの活動が認知され、学 生に国際交流に関する興味を喚起する大きな役割を果たしている。昨年度からはじま った学生支援GPによる活動もさらにこの国際交流に気運を盛り上げており、本年度は 77 マレーシア、ベトナム、中国へ合計28名もの学生を研修に送り出すことができた。こ の研修の引率には多くの教職員も参加することができ、FDにも大いに貢献したものと 考えられる。 5.管理運営に関する事項 5.1 財務概要 本校の主な財源は、運営費交付金、自己収入である授業料、入学料・検定料、雑収 入及び外部資金である寄附金、受託研究、受託事業、共同研究、科学研究費等補助金 となっている。このうち、運営費交付金と自己収入を合計した収入額を学内予算の財 源とし、予算編成方針に基づき、支出予算を編成しており、平成19年度の収入・支出 予算は5.1-1のとおりであった。 また、平成20年度の収入・支出予算は5.1-2のとおりであった。 なお、建物改修等に係る施設整備費については、高専機構に概算要求及び営繕要求 を行い、採択されると施設整備費補助金及び施設費交付金として交付される。 5.1-1 平成19年度収入・支出予算書 (単位:千円) 収 入 財 源 科 目 運営費交付金 支 出 科 目 金 額 金 額 973,768 業務費 自己収入 物件費 入学料収入 21,919 授業料収入 253,792 検定料収入 7,512 雑収入 教育研究経費 90,569 教育研究支援経費 16,236 一般管理費 97,322 特別指定事項 22,218 職員宿舎貸付料収入 3,932 寄宿料収入 2,923 事項指定経費 赴任旅費 1,200 その他収入 1,877 特別教育研究経費 7,200 障害学生学習支援経費 在外研究員 400 1,312 国費留学生経費 210 常勤教職員給与 949,162 非常勤教員給与 32,946 非常勤職員給与 20,112 退職手当 24,216 人件費 予備費 合 計 1,265,723 78 合 計 2,620 1,265,723 5.1-2 平成20年度収入・支出予算書 (単位:千円) 収 入 財 源 科 目 運営費交付金 支 出 科 目 金 額 金 額 1,103,633 業務費 自己収入 物件費 入学料収入 21,779 授業料収入 253,920 検定料収入 7,632 教育研究経費 92,235 教育研究支援経費 16,439 一般管理費 雑収入 103,514 特別指定事項 20,500 職員宿舎貸付料収入 5,094 事項指定経費 寄宿料収入 2,854 赴任旅費 1,040 その他収入 2,189 特別教育研究経費 1,500 障害学生学習支援経費 800 在外研究員 3,432 国費留学生経費 175 常勤教職員給与 917,252 非常勤教員給与 32,946 非常勤職員給与 20,112 人件費 退職手当 185,156 予備費 合 計 5.2 1,397,101 合 計 2,000 1,397,101 事務組織 本校の事務組織は、定員削減計画並びに業務の改善・効率化の推進を図る取り組み への対応として、平成19年度からそれまでの庶務課、会計課及び学生課の3課体制か ら、庶務課と会計課を統合し総務課とする2課体制へ移行し業務改善・効率化等を行 った。 また、平成20年度にはそれまで庶務課の元に組織されていた技術室をこれまで以上 に教育研究の技術支援を図る目的で教育研究技術支援センターとし、独立した組織と して改組した。教育研究技術支援センターの組織は、5.2-1のとおりである。 平成16年度からの事務系職員の定員と現員は、5.2-2のとおりである。 79 5.2-1 教育研究技術支援センター組織図(平成21年1月1日) 校長 教育研究技術支 援センター長 技術長 第一技術グループ係長 技術専門職員 技術職員 第二技術グループ係長 技術専門職員 技術職員 第三技術グループ係長 技術専門職員 技術職員 5.2-2 事務系職員の定員と現員 部 長 課 長 係 長 主 任 定員 1 3 0 0 13 7 7 0 7 12 1 51 現員 1 3 0 0 13 7 7 0 7 12 1 51 定員 1 3 0 0 13 9 6 0 7 10 1 50 現員 1 3 0 0 13 9 6 0 7 9 1 49 定員 1 3 1 0 12 8 7 0 7 10 1 50 現員 1 3 1 0 12 8 7 0 7 10 1 50 定員 1 2 3 0 10 31 1 48 現員 1 2 3 0 10 29 1 46 定員 1 2 3 0 10 29 1 46 現員 1 2 3 2 8 29 1 46 年度 課長 専門 補佐 職員 (定員現員は各年度4月1日現在) 技術 技術 一般 技術 看護 専門 専門 計 係員 職員 師 員 職員 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 80 5.3 事務・技術系職員の研修状況 事務職員及び技術職員の能力向上のため、各種研修会に参加するとともに、国立大 学法人等の主催する研修会及び社団法人国立大学協会の主催する研修会に積極的に 参加する機会を設定するなど、職務遂行に必要な一般的及び専門的知識の習得と能力 の向上、さらには職員相互の交流を深めることによって職員の資質の向上に努めてい る。 平成19年度の事務・技術系職員の研修状況は、5.3-1のとおりである。 また、平成20年度の事務・技術系職員の研修状況は、5.3-2のとおりである。 5.3-1 事務・技術系職員の研修状況(平成19年度) 研 修 会 名 開 催 日 国立高等専門学校機構初任職員研修会 H19.7.17~7.19 1 東京・関東甲信越地区学生指導研修会 H19.7.18~7.20 1 情報システム統一研修(第2/四半期) H19.7.19~9.21 1 東日本地域国立高等専門学校等技術職員特別研修 H19.8.21~8.23 2 著作権セミナー H19.8.29 1 関東信越地区国立高等専門学校技術職員研修 H19.9.19~9.21 2 情報システム統一研修(第3/四半期) H19.10.17~12.20 1 新潟県内国立大学法人等係長研修 H19.10.30~11.1 1 国立高等専門学校機構新任部課長研修会 H19.11.27~28 2 日本学生支援機構留学生担当者研修会 H19.11.28~30 1 新潟大学キャリアアップセミナー H19.11.28 1 新潟大学スキルアップセミナー(係長級) H19.11.29 1 関東甲信越地区国立大学法人等係長研修 H19.12.10~12.12 1 新潟県内国立大学法人等中堅職員研修 H19.12.4~12.6 2 厚生補導事務研修会 H19.12.5~12.7 1 情報システム統一研修(第4/四半期) H20.1.17~3.14 1 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(情報の部) H20.2.8 1 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(産学連携の部) H20.2.22 1 81 参加者数 5.3-2 事務・技術系職員の研修参加状況(平成20年度) 研 修 会 名 開 催 日 参加者数 著作権セミナー H20.8.7 1 東京・関東甲信越地区学生指導研修会 H20.7.16~7.18 1 情報システム統一研修(第2/四半期) H20.7.22~9.22 3 東日本地域国立高等専門学校等技術職員特別研修 H20.8.19~8.21 2 国立高等専門学校機構新任部課長研修会 H20.9.16~9.17 2 関東信越地区国立高等専門学校技術職員研修 H20.9.24~9.26 2 日本学生支援機構留学生担当者研修会 H20.10.1~10.3 1 情報システム統一研修(第3/四半期) H20.10.17~12.12 2 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(財務の部) H20.11.5 2 国立高等専門学校機構新任課長補佐・係長研修会 H20.11.5~11.7 3 新潟大学スキルアップセミナー(管理職) H20.11.17 1 新潟大学スキルアップセミナー(リーダー) H20.11.18 1 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(広報の部) H20.11.18 1 新潟大学スキルアップセミナー(中堅) H20.11.27 1 新潟大学スキルアップセミナー(若手) H21.11.28 1 厚生補導事務研修会 H20.11.26~11.28 1 国立高等専門学校機構施設担当職員研修会 H20.11.27~11.28 1 国立高等専門学校機構学務関係職員研修会 H20.12.8~12.9 1 情報システム統一研修(第4/四半期) H21.1.20~21.3.17 2 国立高等専門学校会計実務者研修会 H21.1.22~1.23 3 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(産学連携の部)H21.1.30 1 関東甲信越地区及び東京地区実践セミナー(情報の部) 1 5.4 H21.2.6 教育研究技術支援センター活動状況 平成20年8月1日付で従来の「技術室」が「教育研究技術支援センター」に組織変更 された。これにより事務部から独立し、校長直属の組織となった。しかしながら、組 織内の体制及び活動自体は従前と変わるところはなく、各学科・各センターの教育研 究活動の技術的・技能的支援を行っている。学外・学内の研究集会、講習会及び講演 会等にも技術職員は積極的に参加した。さらに、FDポイントが認められるようになっ たことから、教育改善につながる取組(研究集会の参加報告等)にも意欲的である。 これらの取組をまとめた「技術支援センターレポート」 ( 「技術室だより」を改題した もの)を発行した。 5.5 情報公開 本校には、情報の公開及び個人情報の保護に関する業務を扱う情報公開委員会があ 82 り、情報公開に関する関係法令並びに高専機構公開情報取扱規則及び個人情報管理規 則等に基づき本校の規程を定め適正な処理に努めているところである。 これまでに本校に対する情報公開の請求は1件も発生していないが、平成20年度に入学 試験の成績開示について、3件の申請があり教務委員会で審議のうえ情報開示を行った。 本校の情報は、本校ホームページに、組織、施設案内、教育計画、学科内、研究内 容、入試関連資料及び公開講座、学園祭等のイベント情報を掲載し、本校へ入学を目 指す中学生や在校生、卒業生、保護者及び企業等のみならず一般社会に情報を公開し ている。現在、中学生等により分かりやすく、知りたい情報を伝えられるよう、平成 21年4月の公開に向けリニューアルが行われているところである。 また、電子媒体だけでなく年4回発行の広報誌「学園便り高志台」や「学校要覧」、 「教員プロフィール集」などを保護者、学校、地域社会に配布して、本校の紹介とと もにその教育研究内容を公開している。 5.6 管理運営諸規定 管理運営に関する諸規程等は、主に「長岡工業高等専門学校の組織及び運営に関す る規則」に定めるとともに、各種委員会に係わる規程、各附属施設の運営委員会に係 わる規程、校務分担及び事務分掌等規程も併せて整備している。 平成16年度以降は、法人化に伴い高専機構の統一的な諸規則の制定等を受け、本校 の規程等も必要な改正等を行なうこととしている。 なお、制定・改正等した規則等は学内Webサイト上の「長岡高専規程集」で随時更新を 行い周知及び利用に供している。 5.7 教職員の健康状態 教職員の健康管理については、労働基準法、高専機構規則により定められている事 項を遵守し、職員の健康維持、疾病の予防等のため毎年教職員の健康診断を実施して いる。 平成19・20年度の教職員の健康診断の状況は、5.7-1のとおりである。 83 5.7-1 平成19・20年度教職員の健康診断の状況 項 目 対象者(人) 年 度 19 胸部X線検査 受診実人数(人) 20 19 20 受診率 精密検査実施数(人) 19 20 19 20 137 138 74 78 54.0% 56.5% 0 0 5 5 5 4 100% 80.0% 0 0 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 尿検査(蛋白) 137 138 74 86 54.0% 62.3% 0 0 尿検査(糖) 137 138 74 86 54.0% 62.3% 0 0 心電図 86 89 45 49 52.3% 55.1% 0 0 血清コレステロール検査 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 HDLコレステロール検査 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 中性脂肪 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 貧血検査 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 X線間接撮影 83 86 37 48 44.6% 55.8% 0 0 肝臓 肝機能 86 89 50 57 58.1% 64.0% 0 0 大腸 便潜血反応 83 86 42 42 50.6% 48.8% 0 0 0 0 0 0 0 0 12 14 12 14 0 0 肺 喀痰細胞診 血液検査 循環器 胃 特別 VDT作業従事者 化学物質取扱業務 0 100% 総合的な健康検査(人間ドック)の 19年度 35人 受診者数(人) 20年度 48人 5.8 0 100% 教員の併任・兼業状況 本校教員の平成19・20年度の併任・兼業状況については、5.8-1のとおりであ る。 84 5.8-1 教員の併任・兼業状況(平成19・20年度) 兼 業 の 区 分 大学等の非常勤講師 単位:人(内は延べ人数) 19年度 20年度 5 7 各種委員会等の委員 14(31) 公開講座・講演会等の講師 11(14) 6 技術指導・技術顧問等 5(6) 3 各種団体の役員等 1(3) 1(4) その他 1 計 12(25) 0 37(60) 29(45) 大学等で非常勤講師を兼業した教員学科別内訳 学 科 等 名 19年度 20年度 一般教育科 1 3 機械工学科 1 1 電気電子システム工学科 1 1 電子制御工学科 1 1 物質工学科 0 1 環境都市工学科 1 0 5 7 計 5.9 非常勤講師の状況 本校の教育活動等のため採用された平成20年度の非常勤講師数は、5.9-1のと おりである。 5.9-1 各学科等の非常勤講師採用状況 学 科 等 一般教育科 機械工学科 電気電子システム工学科 電子制御工学科 物質工学科 環境都市工学科 専攻科 計 (単位:人) 平成20年度 33 3 3 8 3 10 3 63 85 【分析と評価】 教育研究活動を安定して遂行するための経常的予算収入の確保、管理運営のための 諸規定の見直しと更新、さらに教職員の健康管理等が適切になされていると判断する。 6.その他 6.1 後援会 6.1.1 組織と活動運営状況 (1)組織 本会は、長岡工業高等専門学校と家庭との連絡を密接にし、長岡工業高等専門学校 の教育の充実向上のために必要な援助を行うことを目的とする組織であり、本校に在 学する学生の保護者を会員として構成される。組織は6.1.1-1のとおりである。 6.1.1-1 後援会組織図 新発田 支部 【役員会】 新 潟 支 部 『本部役員』 会 長 副会長 2 名 新 津 支 部 監 三 条 支 部 1名 事2名 支部評議員 61 名 長 岡 支 部 栃尾・見附支部 小千谷 支部 顧 問 魚 沼 支 部 2名 柏 崎 支 部 上 越 支 部 (2)活動運営状況 本会は、長岡工業高等専門学校後援会会則に基づき、会員から納付される会費を財 源として会則4条に定める事業を実施している。 ● 長岡工業高等専門学校後援会会則(抜粋) 第4条 本会は、前条の目的を達成するために次の事業を行う。 一 学校と家庭との連絡 86 二 学生の厚生補導に関する援助 三 学生の体育・文化活動に関する援助 四 施設設備の充実に関する協力 五 保護者懇談会の開催 六 保護者並びに学生の慶弔 七 激甚災害に伴う見舞金 八 その他必要な事項 6.2 同窓会 6.2.1 組織と活動運営状況 (1)組織 本会は、会員相互の親睦を図ると共に工業の発展に寄与することを目的とする組織 であり、正会員(長岡工業短期大学卒業者、長岡工業高等専門学校の卒業者並びに同 校に在籍した者で理事会の承認を受けた者)、准会員(長岡工業高等専門学校在学生)、 特別会員(長岡工業高等専門学校の現職員並びに旧職員であって理事が推選した者)、 名誉会員(本会並びに工業の発展に功績があった者で総会において推選した者)を会 員として構成される。 組織は6.2.1-1のとおりである。 6.2.1-1 同窓会組織図 【役員】 【本部役員】 名誉会長1名 会長1名 副会長1名 常任理事14名 理事10名 事務局長 総務 会計 支部9 会計監査2名 名誉理事3名 学校側会計1名 87 (2)活動運営状況 本会は、長岡工業高等専門学校同窓会高志会会則に基づき、会員から納付される会 費を財源として会則第4条に定める事業を実施している。 長岡工業高等専門学校同窓会高志会会則(抜粋) 第4条 本会は第 3 条の目的を達成するため次の事業を行なう。 1. 会員相互の連絡に関すること。 2. 長岡工業高等専門学校との連絡に関すること。 3. 会員名簿の発行に関すること。 4. 会誌の発行に関すること。 5. 会員の工業知識の啓発普及に関すること。 6. その他必要と認める事業。 その中で、今年度は同窓会報「高志」第16号を発行した。同窓会員をはじめ旧教職 員などを含め、約7,200通を発送した。 6.3 長岡高専創立 50 周年記念事業 本校は、平成23年(2011年)に創立50周年を迎える。このため、昨年4月に創立50周 年記念事業実行委員会を設置し、50年の歴史の検証と未来への一層の飛躍の決意を新 たにすべく、創立50周年記念事業を、平成23年(2011年)6月4日(土)に挙行することを 計画し、準備を開始した。 本記念事業内容は下記の6事業を柱とすることとした。 ① 記念式典・祝賀会の挙行 ② 記念講演会の開催 ③ 創立 50 周年記念誌の刊行 ④ ロゴマークの作成 ⑤ 記念植樹 ⑥ 記念事業の資金募集 上記事業①~⑥の企画・立案等については、各部門(事業)別に4~6名程度の専属 委員が担当し、その部門長を中心として行うこととした。その上で全体の実行委員会 で討論の上、決定・実行することとした。上記、6部門(事業)の実行内容の大筋は、 今年度(平成20年度)で概略が示され、来年度(平成21年度)以降は、細部を含めて 再度確認を行いつつ実行に入ることとなる。 【分析と評価】 長岡高専創立50周年記念事業のみコメントしたい。昨年4月より専門実行委員会(長 88 岡高専創立50周年記念事業実行委員会)を立ち上げ、具体的事業内容やその具体的実 行過程が検討された。来年度からの実行に向け、体制が整ったと言える。 89 平成 20 年度 自己点検・評価検討委員会名簿 委員長 総務主事 近藤 俊美 教務主事 山田 隆一 学生主事 涌田 和芳 寮務主事 佐藤 國雄 近藤 俊美 専攻科長 山﨑 誠 総務主事補 菅原 正義 総務主事補 野澤 武司 一般教育科 大湊 佳宏 電気電子システム工学科 90 田口裕二朗 電子制御工学科 梅田 幹雄 環境都市工学科 宮腰 和弘 事務部長 桐澤 行雄 総務課長 家﨑 利正 学生課長 御園 信昭 総務課課長補佐 船越 慶市