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大和浩教授提供資料「受動喫煙防止対策について」 [PDFファイル
公務職場がリードすべき喫煙対策� 建物内・敷地内禁煙� →吸いにくい環境づくり� 労働衛生の三管理としてのタバコ対策� 禁煙治療� ・作業環境管理(発がん物質曝露)� への誘導� ・作業管理(作業時間の公平性)� ・健康管理(タバコ関連疾患の予防)� 病気� 予防� 喫煙率低下で疾病予防� 産業医科大学�産業生態科学研究所�教授�大和�浩� 「喫煙・受動喫煙が、世界的規 模で健康、社会、経済及び環境 に及ぼす破壊的な影響につい て、・・中略・� 死亡、疾病及び障害を引き起こ すことが科学的証拠により明白 に証明され・・・」� (外務省訳)� 政府、JTは「たばこ」� �日本の文化であることを強調� 科学者は「タバコ」� �カステラ、ボタンと同じ時代の外来語� タバコ消費の抑制を目的とした国際条約� 同様の国際条約:� ��温暖化防止=京都議定書で二酸化炭素排出抑制� 2010年� 片野田先生� 比較:交通事故死�年間4914人� “Guidelines for implementation Article Article 5.3, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14” (2011) ●喫煙室や空気清浄機の工学的な対策では� �受動喫煙を防止できない� Approaches other than 100% smoke free environments, including ventilation, air filtration and the use of designated smoking areas (whether with separate� ventilation systems or not), have repeatedly been shown to be ineffective and there is conclusive evidence, scientific and otherwise, that engineering approaches do not�protect against exposure to tobacco smoke.� ●100%完全禁煙以外に手段はない� FCTC発効から5年以内(2010年2月27日)に� �建物内を100%完全禁煙とする� 受動喫煙防止法の成立と施行を求めている。� 世界中では飲食店のなどサービス産業も� 含め全面禁煙化。� Each Party should strive to provide universal protection within five years of the WHO FCTC’s entry into force for that Party. http://www.who.int/fctc/protocol/guidelines/adopted/guidel_2011/en/index.html� 転作・転業支援� 1992年�労働省�「快適職場指針」� 1996年�労働省�「職場における喫煙対策のためのガイドライン」� 2002年�厚労省�分煙効果判定基準策定検討会報告書(旧厚生省)� 2003年�厚労省�職場における喫煙対策のためのガイドライン� ����人事院�職場における喫煙対策に関する指針! ����健康増進法 第25条�受動喫煙防止対策の努力義務� 2010年2月25日 厚労省 健康局長通知「受動喫煙防止対策について」� �����少なくとも官公庁、病院は全面禁煙���� 2010年5月26日 厚労省 環境改善室� ����「職場における受動喫煙防止対策に関する検討会�報告書」� 2010年6月18日 閣議決定�新成長戦略� ����【2020年までの目標】受動喫煙の無い職場の実現� 2010年12月22日�厚労省�労働政策審議会� ����「今後の職場における安全衛生対策について(建議)」 � 2011年12月2日�閣議決定�労働安全衛生法の改正案� �����健康面、安全配慮義務→受動喫煙対策の義務化� 1990年代� 喫煙コーナー� 2000年代� 喫煙室� 全面禁煙� または� 一定の 要件を満 たす喫 煙室� 問題点1=WHO FCTCで否定された「いわゆる分煙」を容認� 2012年6月2日�閣議決定�がん対策基本計画� �����喫煙率を12%に、飲食店の受動喫煙を15%に、職場の受動喫煙をゼロに������ 吸気口� 粉じん濃度� 一酸化炭素濃度� 臭いの� の測定� フィルター� 交換直後� 漏れ率:3割� 吸気口� 11日後� 漏れ率:7割� 排気口� 14週後� 漏れ率:9割� 排気口� 粉じん、一酸化炭素濃度� 清浄機�:1200m3/h� 天井排気: 180m3/h� 評価基準� 10 ppm� 吸気口� 8.1 ppm� 一酸化炭素� 粉じん� 排気口� 8.1 ppm� 臭い� ●屋外への排出を選択� 禁煙区域� 喫煙室� 粉じん濃度� 0.15mg/m3� 以下� 厚生労働省� 平成15(2003)年� 排気装置� が必須� ●境界部分の空気の流れ0.2m/秒� ●禁煙区域にタバコ煙が漏れない� ●喫煙室内も良好な空気環境� 換気扇2台� 開口部分で� 風速0.2 m/s� 以上の� 空気の流れ� 出入口を開放して� いても煙が漏れない� 状態を想定。� 喫煙者 の退出 に伴う漏れ� H金属食堂� ドアを押し込むときに、煙が漏れないように、空気取入口(ガラリ)に、� 紙製の弁(ダンパー)を設置した事例。� ドア閉(内部は陰圧)時には、� 空気取入口から空気が流入� ドア開(内部が陽圧)時に弁が閉じ 、空気漏出をある程度防止� 喫煙室内部は劣悪� 喫煙室外部への大量の漏れ� 産業医の提案により廃止。� 喫煙室からの漏れは防止できないことは、何度測定しても同じ� �������→安全衛生委員会で検討→喫煙室廃止� ヤニでこげ茶色になった壁� 非喫煙場所� タバコ汚染のない室内の� 粉じん濃度� (0.01〜0.02mg/m3)� が上昇しないこと� 喫煙者に気の毒な� ほど劣悪� 排気装置� 喫煙室� 粉じん濃度� 0.15mg/m3� 以下� 厚生労働省� 2003年5月� ●境界部分の空気の流れ0.2m/sよりも歩行速度0.7m/sの方が速い� 実際に運用して判明した問題点:� ●タバコ煙が漏れない喫煙室は不可能(歩行速度:0.7m/s)� ●喫煙室内の粉じん濃度が劣悪� ●非喫煙場所も喫煙室と同じ基準値(0.15mg/m3)であり、� 廊下への大量の� タバコ煙� (発がん性物質)� の漏れ� � 廊下にも粉じん計� ������多少の漏れがあっても許容範囲と誤用される 19 ドア閉なら煙は漏れない� ドアが開くと煙が漏れる� 喫煙者が出入りしない喫煙室は無い� �=漏れのない喫煙室は不可能� 7号車� デッキの� 喫煙室� 頻繁に開く自動ドアから煙が漏れる� デッキと� 客席の� 粉じん計� 喫煙室内� 粉じん計� 原因1)喫煙室のドアが開くこと、喫煙者が退出すること� 原因2)喫煙後の呼気にタバコ煙が含まれていること� 30分間に20本の喫煙� =40回のドア開閉� 喫煙後、3分間、吐息にタバコ煙� 喫煙終了後、1呼吸目� 2呼吸目� 3呼吸目� 4呼吸目� 喫煙後、肺内(5㍑)に充満したタバコ煙が、� 約40回分の呼気(1回500ml)として排出� 原因1)喫煙室のドアが開くこと、喫煙者が退出すること� 原因2)喫煙後の呼気にタバコ煙が含まれていること� 上気道からの排出� (半減期5秒)� 下気道からの排出� (半減期30秒)� 30分間に20本の喫煙� =40回のドア開閉� さらに、ガス状成分は洋服や口臭から数時間発生� 作業環境管理:発がん物質は、わずかな漏れであっても許容は出来ない� タバコ煙� アスベスト同様、タバコ煙をゼロにするには、� 屋内を全面禁煙とする以外の対策はあり得ない� 31 デッキの鋭い� ピークは、� 喫煙者が煙を� 吐き出しながら� 喫煙室から� 出たことが原因� 旧厚生省による� 公共的な空間の指針� 喫煙室を廃止すべき理由:節電に最も有効なのは喫煙室の使用停止� 喫煙室の維持: 1カ所、11,000kWh=25万円� 大排気量が必要=空調された空気を排気(コスト)� 電力浪費� 不経済� 換気扇2台=1440m3/h� 厚労省の2003年の� ガイドライン:� 開口部分� (幅1m×高2m=2m2)� で風速0.2m/s� =1440m3/hの排気� =冷暖房された� �空気を屋外に排気� =電力、電気代の浪費� 喫煙室を廃止すべき理由� 5階� 10階� 13階� 8階� 7階� 3階� 喫煙室を廃止すべき理由� 皆さんは、こんな環境で身内を働かせられますか?� 喫煙直後� 1625� 15分後� 583� 喫煙前� 355� 喫煙前� 354� 喫煙後� 397� 喫煙室を廃止すべき理由� 禁煙啓発� ポスター� H金属食堂� 作業管理:喫煙離席の労働時間の損失� =年間31万円� テナント内禁煙:ビル共用の喫煙室の使用� 喫煙離席時は� タイマーをセット、� 鳴ったら1000円の罰金� 勤務時間中の喫煙離席:1日5回� 9� 10� 11 �12� 13 �14 �15� 16� 17� 午後� 午前� 1日35分×時給1時間2,234円×年間勤務240日≒年間31万円� 喫煙離席中に電話が鳴ったら� 1000円の罰金→喫煙者激減!� 50名中喫煙者は1名(2%)のみ� ピピピ� 15時55分� 某県庁の屋外喫煙コーナー����非喫煙者はデスクで仕事� 独立行政法人�統計センター:平成21年賃金構造基本統計調査� 昼休み直後に喫煙コーナーに2名→トイレを含め昼休みにすませなさい� 喫煙コーナーで書類を読む公務員→デスクで読みなさい� 喫煙者が禁煙を決意するために、建物内禁煙が必要。� 産業医大:敷地内禁煙(2008年4月)の効果� 男性教職員の喫煙率が激減� ���19.2% → 15.9%→13.3%に� 大学病院� 中庭に公認の喫煙所があると� 喫煙率は下がらない� 門外で喫煙するドクター達� (現在、禁煙治療に誘導中)� 養生訓:貝原益軒��飲茶 烟草附� たばこは、近年、天正、慶長の比、異国 よりわたる。淡婆姑(たんばこ)は和語に あらず。蛮語也。近世の中華の書に多く のせたり。又、烟草と云。朝鮮にては南 草と云。� 烟草は性毒あり。煙をふくみて眩ひ倒る ヽ事あり。習へば大なる害なく、少は益あ りといへ共、損多し。� 病をなす事あり。又、火災のうれひあり 。習へばくせになり、むさぼりて後には止 めがたし。事多くなり、いたつがはしく家 僕を労す。� 初よりふくまざるにしかず。貧民は費(つ いえ)多し。� 喫煙者をタバコ関連疾患から救出する方法は、� 吸える場所をなくすこと→健康管理�