...

25貿情セ(経堤)第5号 経済産業省 貿易経済協力局貿易管理部 安全

by user

on
Category: Documents
21

views

Report

Comments

Transcript

25貿情セ(経堤)第5号 経済産業省 貿易経済協力局貿易管理部 安全
25貿情セ(経堤)第5号
経済産業省 貿易経済協力局貿易管理部
安全保障貿易管理課
風木課長殿
安全保障貿易審査課
長濱課長殿
写)安全保障貿易管理課
青木課長補佐殿
安全保障貿易審査課
林課長補佐殿
装置内蔵プログラムの貨物機能みなし判定化に関する要望の件
2013年12月10日
一般財団法人 安全保障貿易情報センター
制度専門委員会 役務分科会
主査 岩切 勉
平成25年度の役務分科会活動において、貨物である装置に内蔵されかつ装
置と一体となり機能を実現するプログラムの一形態である装置内蔵プログラム
の扱いについて検討しましたが、以下の通り要望致したく、ご検討の程よろし
くお願い申し上げます。
1.要望
(1)役務通達の「用語の解釈」に以下の解釈を追加すること
装置内蔵プログラムとは、プログラムであって、ハードウェアと一体と
なり当該装置の機能を実現するために特別に設計され、他の用途に用いら
れることなく、いかなる形でもソースコードが提供されず、装置に内蔵さ
れて提供される、プログラムの一形態をいう。
(2)貿易外省令第9条第2項に以下の取引を追加すること
装置内蔵プログラムを提供する取引
2.要望の理由
(1)装置内蔵プログラムの判定合理化のため
マイクロコンピュータ技術を応用した装置の普及に伴い、装置(貨物)を使用
するために特別に設計した専用のプログラムを内蔵した装置はありふれたも
のになっている。
この種の装置はハードウェアとハードウェアを制御するプログラムからな
1
り、このプログラムは装置の機能を実現するためだけの専用の目的で、特別
に設計された実行形式(ソースコードではない)のプログラムであることが
一般的である。このプログラムの特徴は、ハードウェアを制御するプログラ
ムがハードウェアと一体となって装置の機能を実現しており、当然ながらハ
ードウェアとプログラムの各々一方だけでは装置の機能を実現することは出
来ない。以下、このようなプログラムを、装置内蔵プログラムと称する。
さて、装置メーカーはある機能を持った装置を販売するものである。どの
機能をハードウェアで実現し、どの機能を装置内蔵プログラムで実現するか
は、ノウハウであり、公開すれば同じものが容易に作られてしまうので、装
置内蔵プログラムの存在とその機能など、装置機能を実現する手段は通常公
開しない。加えて、ノウハウ保護のため、装置内蔵プログラムのソースコー
ドや、装置内蔵プログラムの読み出し方法は、厳重に管理を行っている。
他方、その装置の利用者は、提供される機能を求めるので、当該機能がハー
ドウェアで実現されているのか装置内蔵プログラムで実現されているのか関
心はなく、そのような情報は必要としない。
かかる状況で、外為法による輸出管理においては、装置内蔵プログラムは
プログラムであるから、装置メーカーから調達し輸出を行う輸出者は装置内
蔵プログラムを内蔵した装置を輸出する場合、貨物とプログラムを各々判定
することが求められる。従い、装置と装置内蔵プログラムについての該非判
定を装置メーカーに求めることになる。
装置メーカーは独立してプログラムを販売する場合を除き特段にプログラ
ムに特化した判定は行わないことが多い。つまり、装置の判定書は準備して
いる場合が多くすぐに対応できるが、装置内蔵プログラムに関しては時間が
かかり、輸出者の要求に対し必ずしも十分な対応ではないことが多い。
次に、輸出者は該非判定の妥当性を確認しなければならないが、装置の製
品カタログ等には装置の機能や特性に関する記述はあるが、装置内蔵プログ
ラムの該非に関する情報は記載されていないことが多い。通常公開されてい
ない装置内蔵プログラムの判定を確認するため、装置メーカーに該非判定確
認のため情報を求めるが、ノウハウの情報に関しては提供してくれないこと
が多い。また、極端な場合、輸出者が問い合わせても、公開していないので
装置内蔵プログラムの判定は必要ない、供給している貨物の判定があれば良
いと考えるとの返事が返ってくることがある。輸出者としては装置内蔵プロ
グラムの該非判定は受け身的で、断定的な判断が困難である。
かかる事情により、機能を実現しているのがハードウェアなのか装置内蔵
2
プログラムなのかの確認、装置内蔵プログラムの該非判定、装置内蔵プログ
ラムの中に暗号がある場合は市販暗号かどうかの調査などが多くの場合に行
われており、これは産業界にとって全く過大な負荷となっている。
現状の法構成上、プログラムが独立して取引の対象となるもの、及び貨物
は非該当であるがプログラムが規制されるものは別にして、該当貨物に関す
る機能を実現するプログラムは該当であり、貨物とプログラムの該非は1対
1の対応になっている。つまり、該当の装置に内蔵して提供される上述した
装置内蔵プログラムは、装置の該非と同じく該当であり、装置の機能として
判定すれば安全保障貿易管理の目的を十分達成出来ると考える。
また、装置内蔵プログラムの実現している機能を含んだ装置(貨物)とし
て判定を行えば、装置内蔵プログラムの該非判定の曖昧さと確認負荷が大幅
に軽減される。
(2)主として輸出令別表第1、1の項の貨物の輸出許可と外為令別表、1の
項のプログラムの役務取引許可の二重許可取得が過剰であること
主として1項品の貨物で個別許可申請をする場合に生ずることであるが、
海外の供給元から電子装置を調達して海外のメーカーに支給する場合、装置
内蔵プログラムとしてプログラムを内蔵していることが多いが、供給元が自
国から輸出するときには貨物としての許可を取得するのみで良く、プログラ
ムに関する判定は要求されない。本邦で個別許可申請をすると、電子装置だ
からプログラムを内蔵しているはず、1項品は使用技術告示の規定で貿易外
省令第9条第2項第十四号ハの貨物と同時に提供されるプログラムの特例が
適用できないので、役務取引許可を申請するように指導がある。供給元に問
い合わせても、貨物としての判定で十分だからとプログラムの存在すら開示
してもらえない場合があるが、それを説明しても、役務取引許可の申請の指
導がある。
この様な装置内蔵プログラムを有する貨物を輸出する場合、貨物の最終需
要者と最終用途は当該プログラムの最終利用者及び最終用途と同じであり、
貨物として必要な許可を取得すれば、当該貨物の機能の一部を担っている装
置内蔵プログラムの役務取引許可を重ねて求める必然性はなく、安全保障貿
易管理の目的は達成することが出来ると思慮する。
ご参考までに、米国の武器国際取引規則(ITAR)§121.8 では装置内蔵
プログラムは貨物である最終製品やコンポーネントの一部として扱うことと
3
なっている。
§ 121.8 End-items, components, accessories, attachments, parts, firmware,
software and systems.
(e) Firmware and any related unique support tools (such as computers, linkers,
editors, test case generators, diagnostic checkers, library of functions and
system test diagnostics) specifically designed for equipment or systems covered
under any category of the U.S. Munitions List are considered as part of the
end-item or component. Firmware includes but is not limited to circuits into
which software has been programmed.
(f) Software includes but is not limited to the system functional design, logic flow,
algorithms, application programs, operating systems and support software for
design, implementation, test, operation, diagnosis and repair. A person who
intends to export software only should, unless it is specifically enumerated in
§ 121.1 (e.g., XIII(b)), apply for a technical data license pursuant to part 125 of
this subchapter.
以上
4
Fly UP