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案 - 徳島県警察

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案 - 徳島県警察
徳島東警察署庁舎整備等PFI事業
要求水準書
(案)
設計・建設 編
平成28年10月28日
徳
島
県
目
次
第 1 章 総則 ................................................................................................................................................................. 1
計画概要 ................................................................. 1
設計・建設条件 ........................................................... 5
材料及び機器 ............................................................ 11
完成図書 ................................................................ 11
その他 .................................................................. 12
第 2 章 本事業における整備対象施設等 .........................................................................................................15
敷地概要 ................................................................ 15
立地条件 ................................................................ 16
整備対象施設概要 ........................................................ 18
第 3 章 施設整備の要求水準 ...............................................................................................................................21
建築計画 ................................................................ 21
防災計画 ................................................................ 27
セキュリティ計画 ........................................................ 28
諸室計画 ................................................................ 32
ユニバーサルデザイン計画 ................................................ 33
構造計画 ................................................................ 33
環境計画 ................................................................ 34
電気設備計画 ............................................................ 34
機械設備計画 ............................................................ 37
昇降設備計画 .......................................................... 39
通信設備計画 .......................................................... 40
特殊機器設備計画 ...................................................... 44
外構計画 .............................................................. 45
第 4 章 設計に関する要求水準 ...........................................................................................................................49
業務の対象 .............................................................. 49
業務の内容 .............................................................. 49
事前調査業務 ............................................................ 49
設計及び関連業務 ........................................................ 49
基本設計及び実施設計に関する書類提出 .................................... 49
第 5 章 工事に関する要求水準 ...........................................................................................................................50
計画基本事項 ............................................................ 50
建設業務及びその関連業務の実施 .......................................... 51
什器備品等調達設置業務 .................................................. 55
外構工事 ................................................................ 55
第 6 章 解体工事に関する要求水準 ..................................................................................................................56
計画基本事項 ............................................................ 56
解体工事及びその関連業務の実施 .......................................... 57
廃棄物の保管方法及び処理処分方法 ........................................ 60
排水処理 ................................................................ 60
工事上の注意 ............................................................ 60
別添資料リスト ........................................................................................................................................................62
用語の定義
徳島東警察署庁舎整備等 PFI 事業における要求水準書で用いる用語を以下のとおり定義する。
本事業
:徳島東警察署庁舎整備等PFI事業をいう。
本計画地
:本事業の対象となる徳島県徳島市徳島町1丁目5番2の事業用地を示す。規模
及び形状の詳細は「別添資料01 地積測量図」による。
本施設等
:本事業において設計・建設され、維持管理・運営される徳島東警察署をい
い、庁舎棟、駐車場、駐輪場、その他施設(霊安室、外部倉庫等)のほか、
構内道路、配管、構内サイン、構内照明、植栽等の本計画地内の設備及び
建築物の一切を含めていう。
本施設
:徳島東警察署庁舎の庁舎としての建物を示す。
BTO方式
:Build(建設)、Transfer(移転)、Operate(運営)を民間事業者に一括
して委ねる事業手法をいう。
事業者
:本事業を遂行するために特別目的会社として設立され、当該事業を遂行す
るPFI民間事業者をいう。
特別目的会社
:本施設等の設計・建設・維持管理・運営業務の実施のみを目的として設立
(SPC)される株式会社をいう。
職員
:警察職員をいう。
署員
:本施設に勤める者をいう。ただし事業者は除く。
来庁者
:本施設に訪れた一般の人々を指す。
被留置者
:犯罪の被疑者等として、留置場にその身柄を留置されている者をいう。
公用車
:職員が公務に使用する車を指す。
外来車
:来庁者が本施設へ来庁するために利用する車を指す。
押収車
:証拠品等として、職員が押収した車を指す。
○次セキュリティゾーン:セキュリティ上の特別な配慮を必要とする区画を指し、ITV等による管
理下に置かれる。次元の高いものほど警戒度合いも高くなる。
○次セキュリティライン:セキュリティゾーンへの出入口を指し、施錠方法や安全策などに特別
な配慮が求められる。次元の高いものほど警戒度合いも高くなる。
共用部
:来庁者や職員等が使用する諸室や、トイレ、エレベーター、階段、廊
下などを指す。
専用エレベーター
:被留置者を上層階にある被留置者用取調室や留置場に護送する際に使
用するエレベーターを指す。
一般用エレベーター
:来庁者や職員が使用する一般的なエレベーターを指す。
執務室
:各課官室及び各課事務室等の、職員が業務を行う室を指す。
被留置者用取調ゾーン
:3 次セキュリティゾーン内の被留置者が取調べを受けるゾーンを指す。
来庁者が利用するエリアから区画され、被留置者用取調室が並ぶ。
留置管理ゾーン
:留置管理課に属する諸室のあるゾーンを指す。
留置ゾーン
:留置室及び留置室周辺の被留置者が行動するゾーンを指す。
警察内部 LAN
インターネット LAN
:庁内ネットワークのうち、部内情報を取り扱うネットワークを指す。
:庁内ネットワークのうち、インターネットに接続したネットワークを
指す。
通信指令 LAN
:庁内ネットワークのうち、通信指令に関する情報を取り扱うネットワ
ークを指す。
第1章
総則
計画概要
本書の位置づけ
本要求水準書は、徳島県(以下「県」という。
)が「徳島東警察署庁舎整備等 PFI 事業」の実施
にあたって、本施設の施設整備業務、維持管理運営業務を遂行する民間事業者の募集、選定にあ
たり、公募に参加しようとするものを対象に交付する「入札説明書」と一体のものとして提示す
るものです。本書においては本事業の設計・建設・解体業務について、県が選定事業者に要求す
る施設設計性能や建設・解体に関する要求水準書を示し、本事業の公募に参加する提案に対して
具体的な指針を示すものであり、公募の参加者は本書の内容を十分に確認、理解したうえで提案
を行うこととします。
事業の目的
徳島東警察署は、署員数約 260 名、事件・事故の発生件数は県下の約 3 割を占める県下最大の
警察署である。
同署の庁舎は、老朽・狭隘化が著しいほか、十分な耐震性も備えていないことから、治安維持
や南海トラフ巨大地震等の災害対応が懸念されている。
このような現状を踏まえ、県では、近年の災害を取り巻く自然的、社会的な環境の変化等に対
応し、防災拠点として必要な耐震性や対津波性のほか、災害応急対策活動スペースの確保、その
他、庁舎としての環境・省エネなどの基本性能、規模や構成に配慮した施設を整備する。
また、本事業においては、県の財政負担の縮減並びに民間資金、経営能力及び技術的能力の活
用を図るため、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成 11 年法律
第 117 号。以下「PFI 法」という。)に基づき、本事業を実施し、効率的かつ効果的に「徳島東警
察署庁舎」の設計・建設・維持管理・運営を行い、さらに、徳島東警察署以外の警察施設の維持
管理業務等を包括して事業範囲とすることで業務全体の効率化、県の事務手続きの負担軽減等、
警察活動の一層の向上に資することを目的とする。
1
基本方針
整備する施設については、以下に掲げる基本方針に基づくものとする。
I. 県民にとって親しみやすく、職員の執務効率の高い施設
県民利用の多い窓口部門を低層部に設け、開かれた空間を計画することで、県民とって親
しみやすく快適な施設とするとともに、機能的で業務連携性の高い執務環境とすることで、
職員の高い執務効率を図ることができる施設とする。
II. 安全安心の象徴であり、周辺環境に調和した施設
県民の生活を守る安全安心の象徴として、ランドマークとなる施設であり、また、徳島中
央公園などの本計画地周辺の景観に配慮し調和した施設とする。
III.セキュリティに配慮した施設
県民に開かれた空間を計画する一方で、その空間と立ち入りを制限する空間とを明確に区
画した計画とすることで、庁内各課における特性に応じたセキュリティを確保する。
IV. 防災計画に配慮した施設
新防災センターとして、地震災害、津波災害及びそれらの二次災害に対して、官庁施設と
しての必要な機能を確保できるように、
「徳島県県有施設総合耐震計画基準」及び国が定め
る「官庁施設の総合耐震・対津波計画基準」に示されている規定に基づき、耐震性、耐浪
性に優れた施設とする。
V. ユニバーサルデザインに配慮した施設
県民にとって利用しやすい施設としてバリアフリーやユニバーサルデザインに配意し、
「高齢者、障がい者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」、「官庁施設のユニバーサ
ルデザインに関する基準」、「徳島県ユニバーサルデザインによるまちづくりの推進に関す
る条例」に示される基準に基づき整備を行うものとする。
VI. 人にやさしく環境共生に配慮した施設
省エネルギー性能の高い機器の導入や環境負荷の少ない資機材を用いるなど環境に配慮
した計画とし、また、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質が総合的に高
い施設とする。
2
基本事項
事業名
徳島東警察署庁舎整備等 PFI 事業
施設規模
庁舎
:延べ面積
約 8,750 ㎡
建設場所
徳島県徳島市徳島町 1 丁目 5 番 2
設計・建設期間
契約締結日から平成 33 年 1 月。なお、埋蔵文化財の調査期間として、平成 29 年 12 月 1 日から
平成 31 年 3 月 31 日を見込むものとする。
設計・建設範囲
本要求水準書に定める設計・建設の範囲は次のとおりとする。
設計業務
対象施設の現状調査
その他調査、届出、協議
基本設計
実施設計

現徳島東警察署の解体設計
建設業務

地質調査

事前協議、申請、届出、検査等業務

建築工事

外構工事

設備工事(電気設備、機械設備、情報通信設備、雑設備)

什器備品等調達設置業務

現徳島東警察署の解体工事

工事監理
3
公民役割分担
施設整備業務における公・民役割分担を表 1-1
公・民役割分担に示す。下表における事業者
の行うべき役割について次項より詳細を示す。
表 1-1
大分類
施設整備
業務
中分類
公・民役割分担
小分類
業務内容
基本計画業務
役割
基本計画策定業務
県
要求水準作成業務
県
県
土地の取得
土地の取得
測量・調査
埋蔵文化
財調査
地質調査
事業者
試掘調査
試掘調査
県
本調査
本調査
県
設計業務
各種調査及び申
対象施設現状調査等
事業者
請業務
その他調査、届出、申請等
事業者
設計業務
建設業務
基本設計業務
事業者
実施設計業務
事業者
その他業務
事業者
工事
事業者
事前協議、申請、届出、検査等業務
事業者
建築物等への保険付保業務
事業者
その他業務
事業者
備品の調達、設置
備品の調達、設置
事業者
完了検査
工事完了の検査等
建設業務
県
事業者
工事監理
業務
工事監理業務
工事監理業務
4
事業者
設計・建設条件
設計
基本・実施設計
事業者は、契約後直ちに、入札参加時に提出した事業提案書を基に基本設計・実施設計に着
手すること。設計にあたっては、本書及び事業提案書との比較表を作成し、これらの図書との
整合を図ること。
基本設計の段階から徳島東警察署や徳島市役所等の関係各課へのヒアリングや事前協議、申
請手続き等を行うこと。また測量・地質調査は事業者が調査を実施することとする。
基本設計図書・実施設計図書等の提出
基本設計及び実施設計完了後、「別添資料 02
成果物・納品リスト」に示す基本設計図書及
び実施設計図書等(以下「図書等」という。)を県に提出すること。ただし、部数については
県と協議するものとする。
実施設計の変更
事業者が提出した事業提案書の内容については、原則として変更は認めないものとす
る。ただし、県の指示により変更する場合はこの限りではない。
実施設計期間中、本施設の性能と機能を満足することが出来ない箇所が発見された場
合、事業提案書に対する改善変更を事業者の負担において行うこと。
事業提案書に対して部分的な変更を必要とする場合には、性能と機能及び本施設運営
上の内容が同等以上の場合において、県の指示または承諾を得て変更することができ
る。
実施設計完了後に、本要求水準書に適合しない箇所が発見された場合には、事業者の
負担において実施設計に対する改善変更を行うこと。
本要求水準書の記載事項
本要求水準書で記載された事項は、基本的内容について定めるものであり、これを上回って
設計・建設することを妨げるものではない。本要求水準書に明記されていない事項であっても、
施設の性能及び機能を発揮するために当然必要と思われるものについては、全て事業者の責任
において補足・完備させなければならない。
本書の図・表等で「(参考)」と記載されたものは、一例を示すものである。事業者は「(参
考)」と記載されたものについて、基本・実施設計で補足・完備させなければならない。また、
本要求水準書の仕様を示す記述方法は以下のとおりである。
[ ]書きで仕様が示されているもの
県が標準仕様として考えるものである。提案を妨げるものではないが、同等品や同等
の機能を有するもの、合理性が認められるもの、明確な理由があるもののうち、県が
妥当と判断した場合に変更を可とする。
5
[ ]書きで仕様が示されていないもの
提案によるものとする。
[ ]書きが無く、仕様が示されているもの
県が指定する仕様であり、原則として変更を認めない。ただし、特段の理由があり県
が認める場合に変更を可とする。
疑義の解釈
「第5節
その他」に示した図書に定める事項について疑義、誤記等があった場合の解釈及
び施工の細目については、県と協議し、その指示に従うこと。
内訳書の作成
部分払及び工事変更設計、補助金申請等のため、実施設計図書及び契約金額内訳書を作成し
提出すること。これらの書式及び項目等については、県の定めるところによること。
6
建設工事
設計図書
本事業は次の図書(以下「設計図書」という。
)に基づき建設工事を実施すること。
県が承諾した実施設計図書
本要求水準書
事業提案書
国土交通省工事共通仕様書(最新版)
公共建築工事標準仕様書 建築工事編
公共建築工事標準仕様書 電気設備工事編
公共建築工事標準仕様書 機械設備工事編
土木工事共通仕様書
徳島県土木工事共通仕様書
その他県が指示するもの
建設工事基本条件
建設工事に際しては、次の事項を遵守すること。
安全管理
工事中の安全対策を十分に行い、あわせて、作業従事者への安全教育を徹底し、労働
災害の発生がないように努める。
現場管理
現場代理人及び副現場代理人は、工事を管理すること。現場代理人は、工事の管
理に必要な知識と経験及び資格を有するものとする。
現場代理人及び副現場代理人は、工事現場で工事担当技術者、下請者等が工事関
係者であることを着衣、記章等で明瞭に識別できるよう処置すること。
建設業法に基づき、各工事に必要となる主任技術者及び監理技術者を配置するこ
と。
資格を必要とする作業は、各資格を有する者が施工しなければならない。
資材置場、資材搬入路、仮設事務所等については、県と十分協議のうえ周囲に支
障が生じないように計画する。また、工事現場は、常に清掃及び材料、工具その
他の整理を励行し、火災、盗難等の予防対策、事故防止に努めること。また入口
に警備員等を配置し部外者の立入について十分注意すること。
通勤や資機材等の運搬車両には事前に通行証を渡し、通行時には確認を行い、安
全運転の徹底を図ること。
復旧
工事用車両の通行等により近隣の民家・施設・道路等に損傷または汚染等が発生した
場合は、事業者の負担で速やかに復旧等の処置を行うこと。
7
設計変更
建設工事中または完了した部分であっても、「実施設計の変更」が生じた場合は、事
業者の責任において変更しなければならない。
その他
事業者が設計図書の定めを守らぬために生じた事故は、たとえ検査終了後であったと
しても事業者の負担において処理すること。
施工承諾申請図書
事業者は、実施設計に基づき工事を行うこと。工事に際しては、事前に施工承諾申請図書に
より、県の承諾を得てから着工すること。図書は次の内容のものを提出すること。
ただし、部数については県と協議するものとする。
施工承諾申請図書一覧表
建築及び設備機器詳細図
施工要領書
検査要領書
計算書、検討書
打合せ議事録
その他必要事項
施工管理
工事期間中の日報及び月報を作成し提出すること(工事関係車両台数の集計を含む。)。月報
には、進捗率管理表、作業月報、図書管理月報等、主要な工事記録写真(定点観測写真を含む。)
を添付すること。
工事条件
負担金
本施設に関する電力、上水、井水及び電話の取合点から本施設までの接続等工事に関
する負担金については、事業者の負担とする。
工事工程
事業者は、工事着工前に工事工程表を県に提出し、承諾を得ること。
安全対策
事業者は工事中の安全に十分配慮し、工事用車両を含む周辺の交通安全、現場安全管
理に万全の対策で臨むこと。工事用車両の搬入、搬出については周辺の一般道利用に
支障がないよう配慮するものとし、特に周辺道路の汚損を防止すること。
残存工作物
本計画地になんらかの工作物があった場合は、県の承諾を得て本工事の障害となるも
のを撤去処分すること。
8
地中障害物
地中障害物の存在が確認された場合は、その内容により県と協議し適切に処分するこ
と。
建設発生土の処分
本工事に伴って残土が発生する場合は、事業者が本計画地外へ搬出し、適切に処分す
ること。
また、運搬にあたっては発生土をまき散らさないよう荷台をシートで覆う等、適切な
措置を講ずること。
建設廃棄物
本工事で発生する廃棄物の処分は、
「建設廃棄物処理指針(平成 22 年度版)」等に基
づき、事業者の責任において処分すること。
なお、発生する廃棄物の処分先については、あらかじめ県の承諾を受けること。場外
処分を行った場合には、搬出先の受入証明書並びにマニフェストの写しを提出するこ
と。
工事用車両の搬入出経路
工事用車両は、原則として本計画地西側の市道中洲・徳島線から本計画地に搬入
すること。
必要に応じて本計画地に仮設道路及び仮設駐車場を県と協議のうえ設置すること。
車両の出入りにあたっては、必要に応じて警備員を配置し行き先案内を行い、一
般車両の通行に支障をきたさないように配慮を行うこと。
原則として工事車両の待機は、周辺道路に支障とならないようにすること。
仮設工事
事業者は、仮設工事を行う前に仮設計画書を提出し、県の承諾を得ること。
仮囲い及び出入口ゲートを設置すること。仮囲いは、道路に面する箇所及びその
他必要な箇所に施工し、施工期間中の維持管理を十分に行うこと。
事業者は、本工事の施工監理のために県の監督者が 5 名程度収容可能な工事監督
用事務所(仮設)を設置すること。
工事監督用事務所(仮設)は事業者の仮設事務所との合棟とし、部屋は壁で仕切
られていること。
工事監督用事務所(仮設)には、給排水設備(室内トイレ)、空調設備、電気・通
信設備及び工事用電話(FAX 付)を設け、光熱水費、電話料金等は、事業者の負
担とする。また、執務に必要な図書、事務機器(パソコン、コピー機等を含む。)、
什器類も事業者が用意すること。
掘削工事
地下掘削に伴う仮設工事においては必要に応じ、掘削前に地盤状況等の検討を十分に
行い、工事の進捗状況に支障が起きないようにすること。
測量及び地質調査
必要に応じて測量及び地質調査を実施し、調査結果は県に提出すること。
9
施工方法及び建設公害対策
工事用車両は、本計画地内で洗車を行い、車輪・車体等に付着した土砂を十分除
去したことを確認した後退出すること。
騒音・振動が発生しやすい工事については、低騒音型工事用機械及び低騒音・低
振動工法を採用し、建設作業に係る騒音・振動の基準を遵守するとともに、でき
るだけ低減を図ること。
ほこりが発生する恐れのある場合は、適時散水を行うなど必要な措置を行うこと。
工事車両が通行する道路等に対する養生を十分行うこと。本工事に起因する車両
により、道路補修等が必要となった場合は、県の承諾を得て適切に補修すること。
作業日及び作業時間
作業日は、原則として、日曜日及び年末・年始を除いた日とする。作業時間は、原則
として午前 8 時 30 分から午後 5 時までとすること。
緊急作業、中断が困難な作業、交通処理上止むを得ない作業または騒音・振動を発す
る恐れの少ない作業については、県の承諾を得ることで、上記の日時以外に行うこと
も可能とする。
工事に伴う環境調査
本工事に伴い、工事上の騒音・振動・粉じんを正確に把握するため、騒音・振動・粉
じん及び本計画地周辺の地盤変形等の環境モニタリング等調査を行うこと。
工事説明用リーフレットの提出
一般住民用に工事概要等を記載した広報・説明用リーフレットを必要に応じて作成し、
工事着手時期に提出すること。なお、工事説明用リーフレットの著作権は県に帰属す
る。ただし、部数については県と協議すること。
10
材料及び機器
使用材料規格
使用材料及び機器は、すべてそれぞれの用途に適合する欠点のない製品でかつ全て新品とし、
日本工業規格(JIS)、電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)、日本電気工業会標準規格(JEM)、
日本水道協会規格(JWWA)、空気調和・衛生工学会規格(HASS)、日本塗料工事規格(JPMS)等の規格
が定められているものは、これらの規格品を使用すること。なお、県が指示した場合は、使用材
料及び機器等の立会検査を行なうこと。
なお、海外調達材料及び機器等を使用する場合は、下記を原則とし、事前に県の承諾を受ける
こと。
本要求水準書で要求される機能(性能・耐用度を含む)を確実に満足できること。
原則として JIS 等の国内の諸基準や諸法令に適合する材料や機器等とすること。
国内に納入実績があること。
検査立会を要する機器・材料については、原則として国内において県が承諾した検査要領
書に基づく検査が実施できること。
竣工後の維持管理における材料・機器等の調達については、将来とも速やかに調達できる
体制を継続的に有すること。
海外調達品について、品質管理計画書を作成し、県の承諾を受けた後に製作にあたること。
品質管理計画にあたって、必要となる中間工程における管理や検査については、原則とし
て全て事業者が実施すること。
使用材料・機器の統一
使用する材料及び機器は、過去の実績、公的機関の試験成績等を十分検討のうえ選定し、
極力メーカー統一に努め互換性を持たせること。
事前にメーカーリストを県に提出するものとし、材料・機器類のメーカー選定にあたって
は、アフターサービスについても十分考慮し、万全を期すること。
電線については原則としてエコケーブル、電灯はインバータ等省エネルギータイプを採用
するなどにより、環境に配慮した材料・機器の優先的採用を考慮すること。
地域活性化のため地産地消に配意し、費用対効果を考慮した上で県産材(木材・青石・LED
等)を積極的に取り入れ活用すること。
完成図書
事業者は、工事竣工に際して完成図書として「別添資料 02
成果物・納品リスト」に示すもの
を提出すること。ただし、部数については県と協議するものとする。
11
その他
関係法令の遵守
本事業の実施にあたっては、設計、施工等の各業務の提案内容に応じて関連する関係法令、条
例、規則、要綱及び次の図書などを遵守するとともに、各種基準、指針等についても本事業の要
求水準と照らし合わせて適宜参考にするものとする。
適用法令及び適用基準等入札公告時における最新のものを採用すること。
なお、本施設の整備に関して特に留意すべき関係法令、条例、規則、要綱等は次のとおりとす
る。また、その他関連する必要な法令等について遵守すること。
法令

民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律
(PFI 法:平成 11 年法律第 117 号)

建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)

建設業法(昭和 24 年法律第 100 号)

建築士法(昭和 25 年法律第 202 号)

都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号)

消防法(昭和 23 年法律第 186 号)

文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号)

水質汚濁防止法(昭和 45 年法律第 138 号)

大気汚染防止法(昭和 43 年法律第 97 号)

悪臭防止法(昭和 46 年法律第 91 号)

土壌汚染対策法(平成 14 年法律第 53 号)

道路法(昭和 27 年法律第 180 号)

水道法(昭和 32 年法律第 177 号)

下水道法(昭和 33 年法律第 79 号)

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)
(平成 18 年法律第 91 号)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年法律第 137 号)

建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
(平成 12 年法律第 104 号)

資源の有効な利用の促進に関する法律(ラージリサイクル法)
(平成 3 年法律第 48 号)

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)
(昭和 45 年法律第 20 号)

エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネルギー法)
(昭和 54 年法律第 49 号)

地球温暖化対策の推進に関する法律(平成 10 年法律第 117 号)

労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)

労働安全衛生法(昭和 47 年法律第 57 号)

電波法(昭和 25 年法律第 131 号)
12

ガス事業法(昭和 29 年法律第 51 号)

電気事業法(昭和 39 年法律第 170 号)

地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)

駐車場法(昭和 32 年法律第 106 号)

騒音規制法(昭和 43 年法律第 98 号)

振動規制法(昭和 51 年法律第 64 号)

高圧ガス保安法(昭和 26 年法律第 204 号)

官公庁施設の建設等に関する法律(昭和 26 年法律第 181 号)

石綿障害予防規則(平成 17 年厚生労働省令第 21 号)

津波防災地域づくりに関する法律(平成 23 年法律第 123 号)

瀬戸内海環境保全特別措置法(昭和 48 年法律第 110 号)

その他関連法令等
徳島県・徳島市条例等

徳島県建築基準法施行条例(昭和 47 年条例第 32 号)

徳島県地球温暖化対策推進条例(平成 20 年条例第 44 号)

徳島県生活環境保全条例(平成 17 年条例第 24 号)

徳島県ユニバーサルデザインによるまちづくりの推進に関する条例
(平成 19 年条例第 14 号)

徳島県個人情報保護条例(平成 14 年条例第 43 号)

徳島県情報公開条例(平成 13 年条例第 1 号)

徳島県安全で安心なまちづくり条例(平成 18 年条例第 78 号)

徳島県屋外広告物条例(平成 4 年条例第 52 号)

徳島県環境基本条例(平成 11 年条例第 11 号)

徳島県県産材利用促進条例(平成 24 年条例第 80 号)

徳島県南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例
(平成 24 年条例第 64 号)

徳島県県有施設総合耐震計画基準

徳島県開発許可の手引き

徳島市建築基準法施行細則(昭和 54 年規則第 21 号)

徳島市中高層建築物等の建築等に関する指導要綱

徳島市都市計画法施行条例(平成 20 年条例第 14 号)

徳島市都市計画法施行細則(平成 20 年規則第 19 号)

徳島市東大工町・紺屋町地区等地区計画区域内及び徳島市徳島本町地区等地区計
画区域内における建築物の制限に関する条例(昭和 62 年条例第 47 号)

徳島市景観まちづくり条例(平成 25 年条例第 10 号)

徳島市都市公園条例(昭和 32 年条例第 10 号)

徳島市水道事業条例(昭和 33 年条例第 22 号)

徳島市下水道条例(昭和 37 年条例第 23 号)
13

徳島市における自転車の放置の防止に関する条例(昭和 59 年条例第 13 号)

徳島市における建築物に附置する駐車施設に関する条例(昭和 48 年条例第 1 号)

徳島市景観計画

その他の関連条例等
官庁営繕関係統一基準等

官庁施設の基本的性能基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

官庁施設の総合耐震・対津波計画基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監
修)

官庁施設の環境保全性基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

官庁施設のユニバーサルデザインに関する基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部
営繕部監修)

公共建築工事標準仕様書(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

建築物解体工事共通仕様書(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

建築保全業務共通仕様書(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

建築工事標準詳細図(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

建築設備設計基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

公共建築工事積算基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部営繕部監修)

緊急離発着場等設置指導基準

その他関連する建築学会等の基準・指針等
許認可申請
工事内容により関係官庁へ認可申請、報告、届出等の必要がある場合には、事業者がその手続
を事業者の経費負担により速やかに行うこと。
また、工事範囲において県が関係官庁への許認可申請、報告、届出等を必要とする場合、事業
者は書類作成等について協力し、その経費を負担すること。
14
第2章
本事業における整備対象施設等
敷地概要
位置・敷地概要
本計画地は現在の徳島東警察署よりおよそ 450m北上した、伊予街道に面した場所に位置し、本
計画地より北西方向には徳島中央公園、南西には徳島市役所のある立地となっている。
図 2-1 本計画地周辺図※
(※…国土地理院
基盤地図情報
電子地形図に着色し周辺状況を追記)
表 2-1 敷地条件
所在
用途地域
建ぺい率、容積率
敷地面積
道路斜線
隣地斜線
日影規制
インフラ整備状況
標高
津波浸水基準水位
徳島県徳島市徳島町 1 丁目 5 番 2
商業地域
80%、600%
4,025 ㎡
適用範囲 20m、1.5
高さ 31m以上、2.5
なし
整備済
T.P 約 2m
標高より約 2m
15
立地条件
用地条件
地形・土質等
「別添資料 01 地積測量図」、
「別添資料 03 本計画地内桜配置図」、
「別添資料 04
既
存土質柱状図」参照
気象条件(1981 年~2010 年実績)(徳島地方気象台)
気温
最高 20.6℃(年)最低 13℃(年)
降雨量
1453.8mm(年)
埋蔵文化財
調査期間として、16 ヶ月(平成 29 年 12 月 1 日~平成 31 年 3 月 31 日)を見込むも
のとし、本事業の対象外である。
既存の建物・構造物及び地下の埋蔵物の状況
現在、本計画地内にある建物・構造物及び地下埋蔵物は、
「別添資料 05
本計画地
周辺インフラ整備状況」を参考とすること。なお、既存建物に接続する地下埋蔵物以
外は、すべて撤去済みであると想定しているが、存在した場合は撤去するものとする。
本計画地周辺道路
本計画地周辺の道路状況は、図 2-2 本計画地周辺道路を参照すること。
図 2-2 本計画地周辺道路
16
本計画地周辺設備
電話・電力・ガス
現況及び計画は「別添資料 05
本計画地周辺インフラ整備状況」を参照し、関係
機関に確認すること。
引込、接続については事業者の提案による。
上水道
現況及び計画は「別添資料 05
本計画地周辺インフラ整備状況」を参照し、関係
機関に確認すること。
引込について、給水本管との接続については事業者の提案による。
下水道
現況及び計画は「別添資料 05
本計画地周辺インフラ整備状況」を参照し、関係
機関に確認すること。
接続については事業者の提案による。
通信
計画は「別添資料 05
本計画地周辺インフラ整備状況」を参照し、関係機関に確
認すること。
通信設備の設置位置等については事業者の提案による。
17
整備対象施設概要
本施設等を本事業の整備対象施設とする。また本施設等の内容は次のとおりとする。
庁舎
施設構成
本施設に計画する諸室やその面積、室数及び機能相関図等については、
「別添資料 06 機能
相関図」、「別添資料 07
諸室一覧表」、「別添資料 08
諸室要求水準書」を参照とする。本施
設を構成する各課の概要及び機能については表 2-2 を参照とする。
18
表 2-2 共用部と各課業務機能
業務機能
構成機能
各課概要・必要機能
共用部
職員が共用する諸室として、宿直事務室やシャワー室、更衣室、売店、食堂、
中央管理室、機械室、柔道場、剣道場、霊安室、倉庫等や、来庁者も使用する廊
下やエレベーターホール等を計画する。
会計課
会計課は署の会計事務、施設の管理、遺失・拾得物の受理、返還手続き等を業
務としており、来庁者の利便性に配慮し低層階に計画する。
警務課
警務課は署員の人事・教養・健康管理等署内の総合調整や被害者対策、各種相
談を業務としており、来庁者対応しやすいよう低層階に計画する。
留置管理課
留置管理課は、留置施設の管理並びに被留置者の処遇及び護送に関すること等
を業務としている。留置管理関係の室はセキュリティの確保や管理のしやすさに
配慮し、中層階以上の 1 つのフロアに全ての関係諸室を収めるものとする。また
護送車停車場から専用エレベーターを介し留置管理エリアへと、一般管理エリア
を介さずにアクセスできる動線を確保するものとする。
本部留置管
理室
本部留置管理室は、県内の留置施設の管理並びに被留置者の処遇及び護送に関
することを業務としており、中層階以上に計画する。
生活安全課
生活安全課は、防犯活動、行方不明者・酩酊者・迷い子等の保護、ストーカー・
DV 事案対応、少年事件捜査、生活経済環境事件等の捜査、風俗・古物営業等の許
可事務などを主な業務としており、中層階以上に計画する。
地域課
地域課は、パトロールや巡回活動などを通じて、犯罪の予防や取締りなどを行
うとともに、110 番通報を受けて事件・事故現場へ臨場するなどしており、一部
署員は交代制勤務で 24 時間体制にて活動している。事件発生時に即応できるよ
う、エントランスホールや公用車駐車場に近接して低層階に計画する。
刑事第一課は殺人・強盗・誘拐・放火・窃盗事件等の捜査や犯罪鑑識を主な業
務としている。
刑事各課
刑事第二課は知能犯事件・暴力団事件・麻薬事件・組織犯罪事件の捜査等を主
な業務としている。
両課は中層階以上に近接して計画する。
交通各課
交通第一課は、交通違反の指導・取締り、交通安全活動、道路使用許可等の交
通規制、運転免許事務等の業務を行っている。来庁者がアクセスしやすいように
低層階に計画することとし、少なくとも交通規制・許認可・免許担当のスペース
はエントランスホールに近接して配置する。
交通第二課は、交通事故の処理及び交通事故に係る犯罪捜査の業務を行ってい
る。来庁者がアクセスしやすいよう低層階に計画する。
警備課
警備課はテロなどの犯罪取締りや、災害対策、国の重要な人物の警護等を業務
としており、災害時にも業務を執行できるよう中層階以上に計画する。
19
庁舎面積の要件
庁舎の規模は、「別添資料 07
諸室一覧表」に示す延べ面積(8,750 ㎡)から、最低 8,500
㎡は確保することとし、
「別添資料 07
諸室一覧表」に示す延べ面積の増加分については上限
を設けず、増加を認めるものとする。なお、前述の面積には、駐車場及び外部倉庫等の面積は
含まないこととする。
駐車場・駐輪場
本計画地内における収容駐車台数及び駐輪台数は、表 2-3 必要駐車台数に示すとおりとする。
詳細を「第 3 章
第13節
1.駐車場」に記載する。
表 2-3 必要駐車台数
種類
公用車
外来車
押収車
自転車
駐輪場
バイク
必要台数
36 台以上~45 台以下
24 台以上~50 台以下
4 台~6 台以下
80 台
職員用 70 台、外来用 10 台
80 台
職員用 70 台、外来用 10 台
その他施設
本計画地内に整備するその他の施設及び各施設整備方針は表 2-4 その他施設に示すとおりとす
る。
表 2-4 その他施設
施設名
必要機能
ごみ置場
庁舎内にて発生するごみの集積場として利用する。食堂や売店は多量のご
みを排出するため、それらに近接して配置することとし、また収集車が乗
り入れ又は横づけでき、搬出動線に配慮した計画とすること。
車両管理ゲート
駐車場及び緊急車両出入口に設置するものとし、セキュリティに配慮しつ
つ、簡易で省スペース化を図れる計画とすること。
霊安室
検視作業等を行い、ご遺体を一時保管できるスペースとして整備し、来庁
者の目に付きにくく、車による搬送に配慮した計画とすること。
外部倉庫
本計画地内に、コーンやバリケード等の業務上必要とされる備品を外部か
ら出し入れできるような倉庫を整備すること。また外構に余剰スペースが
生じる場合は外部倉庫として有効に利用すること。
喫煙所
来庁者用喫煙所をメインエントランス付近に、職員用喫煙所を職員エント
ランス付近に設けること。
20
第3章
施設整備の要求水準
建築計画
施設配置
車両出入口の整備
 車両出入口については、各道路の交通量を踏まえた上で 1 か所以上設けること。
緊急車両出入口の整備
 非常時に緊急車両が迅速に出動できるように、上記車両出入口とは別に緊急車両専用
の出入口を設けること。
庁舎前面広場の確保
 庁舎として、来庁者を受け入れるための空間(広場)を庁舎前面に確保すること。
 来庁者のための駐輪場及びバイク置場を確保すること。
本計画地内の桜の保全
 景観保全及び自然保護のため、本計画地内の桜を保全した施設配置計画を行うこと。
庁舎及び駐車場の配置
 敷地の有効利用、安全で明快な車両動線に配慮し庁舎及び駐車場の配置を計画するこ
と。
通信機器の配置
 各通信局から発せられる電波を受信するアンテナ等の通信設備の設置位置は各通信局
と本計画庁舎のアンテナとの直線上に遮るものがないよう配置すること。
 通信設備とホバリングスペースとの位置関係は通信に悪影響が生じないように留意す
ること。
21
動線計画
外部動線
来庁者や職員、被留置者の庁舎外部空間における動線の整備方針は以下のとおりとする。
セキュリティに配慮した計画
 駐車場内と緊急車両出入口に管理ゲートを設け、来庁者が進入できないようにし、
外来車と公用車や、来庁者と職員とのセキュリティ上の区別を明確にすること。
1 次セキュリティラインを通過しない来庁者動線
 駐車場より庁舎へアクセスする際は、来庁者が管理ゲートを通過しないような動
線を確保した計画とすること。
職員エントランスの設置
 メインエントランスとは別に職員エントランスを 2 次セキュリティライン上に設
ける計画とすること。
押収車の収容スペースの整備
 押収車はレッカー車等で収容しやすい位置に計画すること。
 来庁者の目に触れないよう来庁者動線とは区画された 1 次セキュリティゾーン内
に計画すること。
護送車停車場の計画
 護送エントランス及び護送車停車場を、来庁者の目に触れない位置に計画するこ
と。
 護送車はバックで護送車停車場に入るものとし、降車する際には出入り口はシャ
ッターで区画され、外部から見えないよう計画すること。
 護送エントランスを入った先に専用階段や専用エレベーターを隣接させて配置す
ること。
内部動線
来庁者や職員、被留置者の庁舎内部空間における動線の基本的な整備方針は以下のとおりと
する。
管理動線と交差しない明快な来庁者動線
 来庁者が利用する食堂や売店、許認可受付等の諸室はメインエントランスに隣
接・近接するように配置すること。
 上記が難しい場合においても階段やエレベーターからのアクセスに配慮した位置
に配置することで、管理動線との交差を極力少なくできる計画とすること。
22
一般管理エリアを通過しない護送動線
 被留置者の逃走防止のために、一般管理エリアを通過せずに、護送エントランス
から専用エレベーターや専用階段を用いて、被留置者用取調室や留置管理課事務
室等の 3 次・4 次セキュリティゾーンへと直接アクセスできる護送動線を計画する
こと。
 3 次・4 次セキュリティゾーンは、一般管理エリアとは区画したエリアとすること
で、被留置者が一般管理エリアを通過しない計画とすること。
なお、3 次・4 次セキュリティゾーンについては「第3節
セキュリティ計画」
を参照とする。
護送縦動線以外の二方向避難動線の確保
 二方向避難のための縦動線を一般管理エリア内に確保すること。
 護送縦動線は兼用しないものとする。
緊急車両の配置
 緊急時に迅速に出動できるように、地域課事務室からアクセスしやすい位置に緊
急車両を 6 台分以上配置できるようにすること。
「別添資料 09
配置車両一覧」に
示す緊急車両 6 台は必ず配置すること。
各課官室及び取調室等と連携のとれる事務室
 各課の事務室は各課の官室と隣接・近接して計画するものとし、連携の取りやす
い配置とする。
 取調室や相談室と隣接・近接した配置とし、互いに行き来しやすいよう配慮した
配置とする。
平面計画
一般事項
密な連携を必要とする課や諸室は近接した配置とすること。
各施設内の諸室機能に十分配慮して、使い勝手の良い諸室形状となるようにするとと
もに、諸室間の連携・連続性を踏まえたうえで効率的な諸室配置構成、職員動線とな
るよう計画すること。
本施設には入出管理に配慮する複数の機能が混在するため、明確なゾーニング、セキ
ュリティ範囲区分を考慮した諸室配置、空間構成とする。
来庁者が利用しやすい明快な動線計画とする。
長寿命化を図り、将来的に設備機器の更新時においても容易に交換ができるように設
備スペースを集約し、フレキシブルな利用ができる計画とする。
「別添資料 08
諸室要求水準書」に示す什器備品のレイアウトについて、関係各課へ
の確認や協議を行うこと。
本施設におけるデッドスペースは収納スペースとして有効に利用を図るものとし、諸
室内については、キャビネットや壁面収納として可能な限り収納スペースを確保した
計画とする。
23
留置施設設計基準
留置施設は、平面図及び立面図等に基づき県と設計協議を行うこと。なお、協議の結
果、設計の変更が必要な場合があるため、これに対応できるよう設計図の作成を待つこ
となく、見取り図等により早期に協議を開始すること。
基本計画
留置管理課諸室は、原則として中層階以上の 1 フロアに集約するものとする。
被留置者の出入りが一般の来庁者の目に触れない位置とし、被留置者用の通用口
は、一般来庁者の通用口とは別に設けること。
通風、採光、湿気等衛生上の諸条件に配意した位置とする
留置施設を道路、空き地等に接して設置する場合、塀を設けるなど事故防止措置
を講ずること。
男子と女子、成人と少年の居室は、相互を床面から天井までの障壁及び扉で完全
に遮断して分隔し、分隔した区画ごとに洗面所等を設け、居室外においても相互
に目に触れない構造とすること。
留置場の各留置室は均質な居住環境とし、死角の少ない平面計画とすること。
留置場は、鉄筋コンクリート造りとし、出入口及び窓の構造は、堅ろうで、遮音
効果の高いものとすること。
その他の留置場に関する事項は「別添資料 10
24
留置施設等設計基準」を参照とする。
取調室
取調室は被留置者用取調室と一般取調室の 2 種類を設けることとする。
被留置者用取調室と一般取調室については、表 3-1 取調室の割り振りのとおり設ける
こととする。
被留置者用取調室は専用エレベーターから直接アクセスできる被留置者用取調ゾーン
内に設けること。
一般取調室は被留置者用取調ゾーンを介さずにアクセスでき各課に近接して設けるこ
と。
被留置者用取調ゾーンの出入口の施錠方法はテンキーロック錠とする。
表 3-1 取調室の割り振り
課名
生活安全課
地域課
刑事第一課
刑事第二課
交通第一課
交通第二課
警備課
計
総数
被留置者
10
2
15
8
5
5
1
46
5
0
10
6
2
2
0
25
一般
5
2
5
2
3
3
1
21
断面計画
各諸室の断面構成上の配置は、各課の機能上支障のない位置に配置するものとする。
ある諸室について隣接・近接が望まれるものの、同一階に計画することが難しい場合は、
上下階にて連携が取りやすいように、階段やエレベーターといった縦動線に近い配置にす
るなど、各諸室の機能に配慮した計画とする。
本計画地は津波により約 2m浸水被害が想定されていることから、災害時にも庁舎として
機能できるよう、設備機器や防災対策のため利用する諸室は中層階以上に計画するものと
する。
25
仕上計画
「徳島市景観計画」に基づき、圧迫感のない形状や色彩に配慮した外観デザインとするこ
と。
徳島市景観計画の目標である「自然と歴史・文化を活かした水と緑と光の織り成す景観ま
ちづくり」に沿った外観デザインとすること
周辺庁舎と同一視されないような外観デザインや囲障計画とする。
安全安心の象徴としてのランドマークとなるような外観デザインとすること。
警察署として過剰なデザインとならないように配慮すること。
外壁の素材は、耐久性・耐候性に優れたものとすること。
来庁者にとって気軽に利用しやすい開放感のある空間を演出すること。特に来庁する相談
者や面会者、被害者に過度な緊張感や不安感を与えないため、温かみの感じられる内装デ
ザインとする。
護送エントランスから被留置者用取調室や留置管理ゾーンへと向かう護送動線において
は、被留置者によって照明や窓等が破壊されないように、必要な部分については鉄格子な
どによりそれらを防御できるような防御策を講じること。
窓格子
庁舎内の窓内側に被疑者や被留置者等の逃走等を防止するための、窓格子(鍵付き、
内開き)を適宜設けることとする。また、消防等の侵入箇所となる窓においても窓格
子は必要であるが、侵入箇所となる場合においては、外部からは容易に解錠(サムタ
ーンなど)できるが、内部からは鍵が必要(サムターンに手がとどかない仕様)にな
ることとする。
設置個所は下記のとおりとする。
警務課(被害者支援室のみ)
留置管理課(留置場内含む全諸室)
生活安全課(相談室・会議室・証拠品庫・倉庫・更衣室を除く)
刑事第一課(相談室・会議室・証拠品庫・倉庫・更衣室を除く)
刑事第二課(相談室・会議室・証拠品庫・倉庫・更衣室を除く)
交通課(取調室のみ)
警備課(取調室のみ)
柔道場、剣道場
ブラインド等
庁内の窓には、窓の方角やその諸室の利用用途等を考慮し、適切にブラインド及びブ
ラインドボックスを設けること。
暗転が必要な室においてはブラインドだけでなく、暗幕を設置するなど暗転のための
工夫をすること。
26
防災計画
防災拠点としての庁舎計画
震災、浸水等により電力・給水等のインフラ機能が停止した場合にも、防災拠点としての
機能を維持できるよう1週間以上連続運転が可能な自家発電設備と 72 時間以上の燃料タ
ンクを整備するなど、防災性能の強化を図ること。
本計画地内において津波により地盤面から高さ約 2mの浸水が想定されていることから、
庁舎の耐浪性を確保するほか、水害等の対策として必要な機能を高層階に計画することで、
災害時の運営継続を図ること。
災害時には、作戦室を災害対策本部として、応急対応、復旧・復興の活動拠点としての機
能を果たさせる計画とすること。
駐車場や広場は、災害対策活動拠点としても利用するものとする。
災害時のライフラインの確保に配慮した計画とし、被災時に庁舎が稼働できなくなるリス
クを最小限に抑えられるよう配慮すること。
外構は災害時の避難動線の確保や、緊急車両の寄り付きにも配慮すること。
ホバリングスペースの設置
「緊急離着陸場等設置指導基準」に則った計画とすること。
屋上へ設置する通信設備機器の配置に配慮した計画とすること。
緊急時において円滑に災害対策活動等が行えるように、屋上へと通ずる階段室に可能な限
り近接した配置とし、ホバリングスペースの素材は耐久性・耐候性に優れ、雨天時におい
てもスリップしにくいものを採用するよう配慮すること。
貯水設備の設置
災害時において、防災センターとして機能できるように、全署員が必要とする水量として、
3 日以上利用ができる貯水設備を設置すること。
更新性・メンテナンス性に配慮し維持管理に必要な点検スペースを整備すること。
排水設備の整備
災害時に公共下水道への放流が不能となった場合に備え、3 日分以上の排水を貯留できる
排水貯留槽の整備をすること。
災害時においても排水機能等を維持するための雨水を利用できるように、3 日以上利用で
きる中水受水槽を整備し、さらに本計画地内に防災井戸の整備を検討すること。
27
セキュリティ計画
不法侵入の防止、危険の予防、避難の観点等から安全管理に配慮した施設とすること。また、
不審者等の侵入防止及び被留置者の逃走防止に関する措置が講じられた施設とすること。
セキュリティの基本的考え
職員や来庁者の利便性に配慮しつつ、個々のセキュリティレベルに応じ、必要な設備等を
整備すること。
防犯性配慮のため、適宜必要とされる地点に ITV を設置し、宿直事務室・中央管理室で監
視できるようにすること。また、1 ヶ月以上記録・管理できること。
場所に応じて、管理ゲート・可動柵・バリカー等の設置やサイン表示等により、不審者の
侵入を防止すると共に、利用者が誤って進入しないように計画すること。
来庁者はメインエントランスを利用して出入りし、職員は 1 箇所以上の職員用エントラン
スからも出入りを行えるものとする。
被留置者の逃走防止に配意した構造、システムとすること。
3 次セキュリティゾーン内の出入り口等に用いられる電気錠については、停電時において
も、平常時と同様に開閉が行えるような仕様とする。
庁舎内の食堂や売店、許認可ロビー、記者室については来庁者が自由に行き来するが、そ
れら以外の諸室(各課事務室、待合室、待合スペース、相談室、面会室など)については、
職員の誘導や指示等により入室がされるものとする。
セキュリティのゾーニング
セキュリティ下に置かれるゾーニングの範囲は、次のように段階を設けることとする。なお、
次元の高いものほど警戒度合いも高くなり、より堅固な施錠方法や確実性の高い安全策及び監視
のできるシステムを採用するものとする。その他、特別な施錠及び警報装置が必要な諸室は「別
添資料 08
諸室要求水準書」に示す。
また、それぞれのゾーニングについては図 3-1 及び図 3-2 参照とすること。
0 次セキュリティゾーン
本計画地全体を指す。敷地境界線付近においては、フェンスや壁、可動柵等によって、
不審者や暴走車両等の侵入防止対策を行う。
1 次セキュリティゾーン
公用車駐車場や押収車の収容スペース、霊安室等を配置する部分を指す。
基本的には職員のみが活動を行うスペースであり、公用車の出入りがスムーズに行える
ようにすると共に、来庁者や外来車が誤って進入しないように対策を行う。
2 次セキュリティゾーン
職員の他、来庁者も行き来する庁舎内通路・トイレ等の共用部のほか、警察署業務に利
用する各課事務室・会議室・倉庫等の諸室を指す。各諸室の出入口については、それぞ
れ適した施錠方法とする。
28
3 次セキュリティゾーン
留置ゾーンを除いた留置管理ゾーンや、被留置者が護送や取調べ等を受ける場所とそ
のための移動動線(専用エレベーターや階段を含む)を含むゾーンであり、被留置者が
逃走できないような構造及びシステムとする。
4 次セキュリティゾーン
被留置者を留置する留置ゾーン内を指し、被留置者が逃走できないような構造及びシ
ステムとする。
施錠・安全策を設けるライン
各セキュリティゾーンへの出入口は、下記のように段階を設けることとする。なお、次元が高
いほど警戒度合いも高くなり、より堅固な施錠方法や確実性の高い安全策を採用するものとする。
また、それぞれのゾーニングについては、図 3-1 及び図 3-2 参照とすること。
0 次セキュリティライン
本計画地の敷地境界線上の出入口を指す。
1 次セキュリティライン
1 次セキュリティゾーンの出入口を指す。
2 次セキュリティライン
2 次セキュリティゾーンの出入口を指す。
3 次セキュリティライン
3 次セキュリティゾーンの出入口を指す。
4 次セキュリティライン
4 次セキュリティゾーンの出入口を指す。
図 3-1 外構部におけるセキュリティ(参考)
29
図 3-2 セキュリティゾーンの簡略図(参考)
30
セキュリティラインにおける施錠方法・安全策について
各セキュリティラインにおいては下記のような対策、施錠方法を採用すること。
表 3-2 各次元におけるセキュリティの整備方針
次元
セキュリティの整備方針
外来車駐車場の出入口については、車両のスムーズな出入り・誘導が可能であるほか、
出入口付近における駐車場待ち渋滞が発生しにくいことや、出入口付近を通行する歩
行者等の安全確保を念頭に置き、位置・構造を工夫して計画すること。また、外来車
0次
駐車場へは 24 時間無料で出入可とするが、庁舎に不要の車両が侵入しないように工夫
すること。
その他の歩行者、自転車等の出入口においても、必要に応じて可動柵やバリカー等を
設置する。
公用車駐車場、押収車駐車場への出入口、緊急車両出口、霊安室や外部倉庫など庁
舎外で基本的に職員のみが利用するエリアへの出入口を指す。
場所に応じて、管理ゲート・可動柵やバリカー等の設置やサイン表示等により、外来
1次
車が誤って進入しないように計画すること。
周辺道路への緊急車両出口を1箇所以上設け、緊急車両がスムーズな出動に配意する
とともに、同出口からは外来車は出入りできないよう工夫すること。また、押収車駐
車場については、シャッター等を設置するなどして、盗難防止に配意すること。
来庁者は自動扉式のメインエントランスを利用し庁舎に出入りする。職員が出入りす
る職員用出入口を1箇所以上設けるが、同出入口はテンキータイプの扉とするなど来
2次
庁者等が自由に出入りできないよう工夫すること。
被留置者を車両で屋外に搬送する際に利用する護送エントランスは、屋外から見通す
ことのできない堅固なシャッターを整備すること。
3次
4次
被留置者を取調べ及び護送等することとなる 3 次セキュリティゾーンへの出入口に
ついては、テンキータイプの扉とするなど、被留置者の逃走防止の措置を施すこと。
留置ゾーンへの出入口については、被留置者の逃走防止に最大限配慮した構造、設備
とし、詳細は「別添資料 10
留置施設等設計基準」を参照とすること。
31
以下の出入口においては下表に示す施錠方式とすること。
表 3-3 共用部におけるセキュリティの整備方針
室名
整備方針
受付兼宿直事務室が隣接され、出入口は常に解放されている状態で
メインエントランス
あるが、入退出を ITV 等で記録・管理できる仕様とする。
連絡用インターホン等の装置を扉の外の適切な位置に設置し、受付
兼宿直事務室を呼び出すことができる仕様とする。
出入口はテンキーロック錠とし、入退出を ITV 等で記録・管理でき
職員エントランス
る仕様とする。
連絡用インターホン等の装置を扉の外の適切な位置に設置し、受付
兼宿直事務室を呼び出すことができる仕様とする。
入退出を ITV 等で記録・管理できる仕様とする。
護送エントランス
護送エントランスの出入口に用いるテンキーロック錠及び護送車停
車場のシャッターについては、停電時においても平時と同様に開閉
が行えるような仕様とする。
諸室計画
「別添資料 08 諸室要求水準書」参照
32
ユニバーサルデザイン計画
施設計画全体を通じて、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」や、「官
庁施設の基本的性能基準」、
「徳島県ユニバーサルデザインによるまちづくりの推進に関する条例」、
その他福祉関係法令踏まえた計画とし、安全かつ円滑に移動できる動線の確保と分かりやすく見
やすいサインの配置に配意した計画とすること。
バリアフリー計画
本計画地内や施設内は極力段差や壁の突起物を避け、やむを得ず段差を設ける場合には、
車いす利用者にとって危険がないよう配慮を行うこと。
特に来庁者が利用する通路、廊下等は誰もが安全で歩きやすいように十分な幅を確保する
こと。
受付窓口には来庁者が座って相談ができるようにローカウンターを設置するものとし、ま
た車いす利用者に配慮した高さと構造とする。
執務室内においても車いすでの移動や杖での歩行ができるよう室の形状や机の配置、執務
室内の動線計画など配慮すること。
サイン計画
点字誘導や点字プレート、外国人に配慮した多言語表示(日本語、英語、韓国語、中国語
等)を行い、誰にも見やすく分かりやすいサイン計画とすること。
来庁者の利用の多い階には、誘導表示や音声案内を設置すること。
構造計画
各種構造
災害に強く、緊急時にその機能を果たす建築物として耐震性の高い構造計画とし、内外装
や設備においても安全性の高い計画とする。
施設規模や用途、コスト等を考慮し、本施設に適した構造とする。
液状化が発生した場合に本施設が影響を受けないよう対策を講じること。本計画地内の構
内道路等も液状化により施設運営に支障のないよう配慮すること。
耐震性能
地震時においても機能が維持できるように、構造体の耐震性能を一般の 1.5 倍以上とする
など、最高水準の耐震性を確保すること。
構造体はⅠ類、非構造部材は A 類、設備機器は甲類とすること。
警察署の枠を超え周辺関係施設と連動した「新防災センター」としての役割を満たせるよ
う耐震性や耐浪性を考慮し、耐震・制振・免振構造の各種構法を比較したうえで本施設に
適した構造計画とすること。
33
環境計画
本施設は、環境に配慮した計画を積極的に取り入れ、CASBEE における A ランク以上を達成する
ものとし、Sランクの取得を目指すこと。
整備方針
「官庁施設の環境保全に関する基準(グリーン庁舎基準)」にもとづき、可能な限りライ
フサイクル CO2 の削減に努めること。
自然採光、自然通風、自然換気の活用など、環境配慮手法を積極的に取り入れること。
本計画地内の既存樹木をできる限り保存し、敷地全体として維持管理に配慮しながら緑化
を行うこと。
本計画地周辺の歩行者や施設利用者への風害による影響を最小限に抑えること。
維持管理
経済的で合理的な計画とし、徳島県の気候風土の特徴を考慮した自然エネルギーの活用と
費用対効果の高い省エネルギー対策の導入でライフサイクルコストの低減を図ること。
規格品及び汎用品を積極的に利用し、交換等を容易に行えるものとすること。
電気設備計画
共通事項
建築電気設備計画においては、省エネルギー化、自然エネルギーの活用等環境負荷低減に配慮し
た計画とすること。また、設備機器の清掃、点検、更新等の容易な、メンテナンス性に優れた計
画とすること。
照明設備
官庁営繕関係統一基準等に示す、「建築設備計画基準」及び「建築設備設計基準」に則っ
た計画とする。
照明設備は、作業の安全及び作業能率と快適な作業環境の確保を考慮すること。
各室の照度は、用途に応じ十分なものとし、必要な箇所には局部照明装置を設けること。
照明設備は、原則、天井埋め込み型とし、一括の ON・OFF が可能なものとすること。
照明器具は、用途及び周囲条件により、防湿、防水、防じんタイプ、ガード付等を適宜選
定して使用すること。なお、3 次・4 次セキュリティゾーンにおいては、ガード付等を十分
に行うことにより、被留置者に破損されないように十分配慮すること。
非常用照明、誘導灯等は建築基準法、消防法に準拠して、設置すること。
自然光を積極的に取り入れるとともに、LED 照明器具、人感センサー等、長寿命で省エネ
ルギー性能に優れた機器を採用すること。
高天井の照明は、電球及び機器の更新等が容易にできるよう配慮すること。
構内照明はポール型照明を基本とし、自動点灯(自動点滅器、タイマー併用)とする。
各諸室のコンセントは利便性を考慮した個数を設置することとし、用途及び使用条件に
応じて防雨、防湿型とし、食堂や霊安室等の床洗浄を行なう部屋については取り付け位置
に配意すること。
34
幹線・動力設備
幹線系統を明確化し、管理を容易に行うことができるようにすること。
将来の幹線増設が容易にできるように、増設スペースを見込むこと。
受変電設備
点検等による停電が短時間で済む工夫をすること。
受変電設備は機械室内に計画すること。
機械室は保守、及び将来の負荷の増設を見込んだ計画とすること。
省エネルギー性の高い設備機器を選定すること。
電源設備は、通信・情報・音響等に高調波等の影響を及ぼさないこと。
経済的な電気契約のため深夜電力の利用などを検討すること。
静止系電源設備
受変電設備の制御用電源として直流電源装置を設けること。
発電設備
災害時に、防災拠点としての機能を維持できるよう 1 週間以上連続運転が可能な自家発電
設備と 72 時間以上の燃料貯蔵庫を計画すること。
消防法に規定される電力を確保すること。
庁舎運営上必要とされる室に電力供給を可能とすること。
電力を要する機械設備にも電力を供給すること。
太陽光発電設備
災害時においても防災センターとして可能な限り機能できる規模の太陽光発電設備を設
置すること。
災害時においても津波等の影響を受けない位置に、太陽光発電設備規模に応じた蓄電池を
設置すること。
系統連係形(逆潮あり。売電は想定しない。)を基本とし、停電時には必要な負荷に供給
するものとする。
35
雷保護設備
避雷設備
設置基準
建築基準法により高さ 20mを超える建築物を保護すること。
仕様
JIS A 4201 避雷針基準によること。
落雷対策
落雷に対して、人命の安全に加え、施設及び施設内の通信・情報機器の機能が保護さ
れること。
重要な通信・情報機器への電力・通信引き込み線等から雷サージの侵入がないよう配
意すること。
映像・音響設備
会議室等の映像・音響装置は、使用目的・機能・性能を満足したシステムとすること。
情報通信設備、放送設備、テレビ共同受信設備等とも連携した計画とすること。
情報表示設備
メインエントランス等の来庁者の見ることのできる位置に事故・事件件数や会議案内等の
情報を表示する案内情報設備を設置すること。
36
機械設備計画
共通事項
建築機械設備計画においては、省エネルギー化、自然エネルギーの活用等環境負荷低減に配慮し
た計画とすること。また、設備機器の清掃、点検、更新等の容易な、メンテナンス性に優れた計
画とすること。
空調設備
来庁者及び職員等が利用する居室を対象とし、また廊下等の共用部についても対象とすること。
温湿度は本施設利用者が快適に過ごすことのできる環境を確保すること。
機器類は、高効率機器を採用し、省エネルギー・省資源に配慮したものとすること。また、
耐久性、信頼性に配慮したものとすること。
空調方式は事業者の提案によるものとするが、各諸室の使われ方等に配慮すること。
各室ごとに温度コントロールが可能な空調方式とすること。
冷暖房対象室は建築設備リストを提出し、各形式の冷暖房負荷及び算出根拠を記載するこ
と。
換気設備
庁舎内の各諸室について、換気計画とその算出根拠を記載すること。
作業環境を良好に維持し、各機器の機能を保持するため、換気を必要とする部屋に応じた
換気を行うこと。
建物全体の換気バランスをとるとともに、位置及び構造を十分に考慮すること。
臭気の発生する部屋では、他の系統のダクトと確実に分離するとともに、できるだけ単独
に離して排気する計画とすること。
換気設備は、合理的なゾーニングに基づいて、可能な限り系統分けを行い、省エネにも対
応できるものとすること。
耐食性、耐火性を考慮すること。
送風機の機種及び材質は、使用目的に適した物を選定すること。
排煙設備
諸室環境に応じた適切な排煙方式を選定すること。
管理設備
中央管理室に中央監視装置を設置し、防災設備と連携の取れる仕様とする。
中央管理室に維持管理・監視システムを計画すること。
中央管理室に、建物内のすべての時計を一括制御する親時計を設置し、そこから各諸室等
に設置する子時計に時刻情報を伝達し同期できるようにすること。
37
給排水設備
給水水量は、職員として提示した人数や来庁者、及び提案による選定事業者数を基に設定
すること。
給水設備
給水量は以下の条件から計算すること。
職員
[ ]L/人・日(約 260 人)
来庁者
[ ]l/人・日(約 250 人)
食堂給水
[ ]L/㎡・日(通常水栓)
災害時においても 3 日以上給水できるよう貯水設備を整備すること。
環境保全のため、平常時においても便所や植栽灌水へ中水を利用できる仕様とする。
給湯設備
給湯室、シャワー室、便所の手洗い他必要な箇所に給湯設備を設けること。
給湯の水栓は混合水栓とし、利便性、経済性、維持管理性等を総合的に勘案して設定
すること。
給湯室の調理器は、利便性、経済性、維持管理性等を総合的に勘案して設定すること。
基本的に各階の共用部に一つの給湯室を設けることとするが、留置管理課諸室の整備
される階については、留置ゾーン内の看守休憩室(男性)及び看守休憩室(女性)に
もそれぞれ給湯設備を設けること。
排水設備
災害時においても、排水機能が停止しないように、耐震性能の高い計画とする。
排水機能等を維持するため、雨水が利用できるよう計画すること。
公共下水道への放流が不能となった場合に備えた排水貯留槽の整備をすること。
衛生設備機器
男女別及び多目的トイレを適切に計画すること。利用者数に対して適正な便器数を計
画し、算定根拠を記載すること。
表 3-4
便所設置箇所
設置箇所
設置する仕様
共用部
来庁者及び職員用
男子・女子・多目的トイレ
被留置者用取調ゾーン内
取調室利用者用
男子・女子兼用洋式トイレ各階 1 基
留置ゾーン内
「別添資料 08 諸室要求水準書」において規定する
衛生設備の仕様は下記の通りとする。
「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」や、
「官庁施設の基
本的性能基準」、
「徳島県ユニバーサルデザインによるまちづくりの推進に関する
条例」等に準ずる便所とすること。
38
便所の手洗いは非接触式自動水栓及び自動水石けん供給栓の機能を有すること。
洋式便所は温水洗浄便座とし、女性用トイレにあっては、擬音設備を設けること。
多目的トイレ及び小便器は自動洗浄センサー付きとすること。
ガス設備
必要な設備等に適切数設けること。
安全対策としてガス遮断装置やガス漏れ警報装置等を設けること。
消火設備
消防署と協議のうえ、消防法規、条例などを遵守した消火設備を設けること。
昇降設備計画
一般用と専用エレベーターを別々に設ける。
専用エレベーターは、定員 15 人以上の規模とする。
専用エレベーターにあっては、被留置者が逃走しないように、フロアごとにセキュリティ
をかけ、カードキーやテンキー、指紋認証等の認証を満たさない限り指定のフロアに移動
ができないよう制御できること。
専用エレベーターにあっては、被留置者を複数の職員で護送する際に利用するため、扉の
開閉時間について制御できること。
専用エレベーターにあっては、被留置者を護送する際に利用するが、被留置者を腰縄で結
んでいるため、腰縄等が扉に挟まったまま閉まることのないような設備とすること。
一般用のエレベーターは適切な台数を設置し、待ち時間に配慮する。
物品の搬入の際には一般用エレベーターを兼用する。
緊急搬送に備え、専用エレベーターはストレッチャーが十分入る規模とする。
「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」や、「官庁施設の基本的性
能基準」、「徳島県ユニバーサルデザインによるまちづくりの推進に関する条例」等に準ず
る設備とする。
39
通信設備計画
情報通信網設備の配管配線、機器設置及び機器設置スペース等を確保することを本事業の対象
とする。なお、通信設備の一部は、別途工事にて整備する。
共通事項
事業者通信ケーブルの引込み
庁舎(通信機械室及び OA 室)への電気通信事業者による通信ケーブルの引込みに必要な経
路を確保する。 なお、ケーブル引込みは、庁舎の 2 方向から、複数の電気通信事業者が引込
み可能な設備(引込柱等)を設け、電気通信事業者ごとに 2 ルート引込みに対応可能な配線ル
ートを確保する。
屋上、屋外設備
屋上に無線設備用の鋼管柱(125A 5.5m 避雷針付き)を、周囲の電波障害に配慮して
4 本設置し、接地を施す。なお、鋼管柱の避雷針は、建築基準法により設置する庁舎
の避雷針とは別物とする。
屋上に常設パラボラアンテナ用×2(南東山向き:詳細は別途指示)の設置スペース(架
台等設置)及び仮設パラボラアンテナ用×1(南衛星向き:詳細は別途指示)の設置ス
ペースを確保する。
屋上に設置する鋼管柱、パラボラアンテナ及び通信用屋外収容箱と通信機械室との間
に配管等を敷設する。敷設する配管等は、通信機械室からの距離が最短になるよう敷
設ルートを考慮し、屋外は厚鋼電線管(φ40 ㎜以上)とする。なお、鋼管柱とパラボ
ラアンテナは、設備直近まで配管を敷設し、通信用屋外収容箱は、配管と接続する。
屋上及び屋外に設置する電源通信用ボックスにあっては、表 3-5 に示すとおりとする。
表 3-5 電源通信用ボックス仕様
電源用
屋上
通信用
衛星通信
車用
屋外(1 階)
非常電源
車用
商用電源系
100V、50A(2 極接地付コンセントジャック)
自家発電系
100V、30A(2 極接地付コンセントジャック)
屋外収容箱
W300×H200×D100(扉付き)
商用電源系
100V、30A(2 極接地付コンセントジャック)
外部電源受電口
100V、30A(2 極接地付コンセントジャック)
庁内設備
通信機械室及び OA 室から諸室、屋外及び屋上へ通信ケーブルが敷設できるように、日本電
気技術企画委員会の内線規定を遵守すること。また、将来のケーブル増を考慮するため、配管
(予備配管(呼び線)含む)やケーブルラック等の設置については、県と協議のうえ決定する
ものとする。
EPS、ケーブルラック
各 EPS 内に通信用端子盤(W500×H500 以上)及びネットワークシステム用の 19
インチラック(W600×D900×H1750 程度)を設置し、ケーブル配線作業等を考慮
したスペースと 100V30A 以上の発電機回路電源を設置する。
40
各 EPS は、通信機器を設置することを考慮し、機器発熱、放熱、埃・粉塵の対策
を施す。
縦幹線として共用 EPS 内に最下階から最上階にわたりケーブルラック(弱電専用、
W600 程度)を設置し、電話用と LAN 用を区分する。また、電源ケーブルと干渉し
ないよう考慮する。
防火区画貫通部には、耐燃性のある合成樹脂性管(φ100 ㎜以上)を複数設置し、
パテ処理を施す。なお、防火区画貫通部は、将来の配線工事を考慮した十分な本
数を見込んでおく。
EPS からすべての諸室まで通信ケーブルを敷設するためのケーブルラックを設置
する。ケーブルラックは、共用廊下の天井裏に確保し、将来の配線等の増減にお
いて容易に作業ができるように考慮し、要所に点検口を設置する。
通信用端子盤
EPS から諸室が離れる(20m以上)場合は、諸室付近の共用廊下等に通信用端子盤
を設置し、天井裏ケーブルラックから配管を敷設して、通信用端子盤と接続するとと
もに、通信用端子盤から諸室へ配管を設置する。
各諸室への立下り配管
天井裏ケーブルラックから諸室への立下りの配管を設置する。これら配管について
は、「別添資料 07
諸室一覧表」を参考に次のとおり設置する。
床、壁共通で防火区画貫通部は将来配線工事を考慮した処理を施す。
立下り配管がない諸室は、将来配線工事を行う可能性があることを考慮する。
立下り配管は、敷設するケーブル種別によって配管を区分する。
諸室がフリーアクセスの場合は、フリーアクセス内まで配管を設置する。
諸室がフリーアクセスでない場合(応急用通信設備端子箱設置諸室は除く)は、
諸室内に壁面埋込電話プレートを設置し、立下り配管と接続する。壁面埋込電話
プレートの設置場所は、諸室の用途を考慮した場所とする。
応急用通信設備端子箱
応急用通信設備端子箱は、「別添資料 07
諸室一覧表」を参考に次のとおり設置す
る。
応急用通信設備端子箱(W500×H500 以上)の諸室側のケーブル導入口は、将来の
ケーブル増を考慮し安易に開口できる構造とする。
設置場所は、諸室の用途を考慮した場所とする。
応急用通信設備端子箱までの配管は、設置する諸室が、フリーアクセスの場合、
立下り配管は、上記(3) と同じとし、応急用通信設備端子箱から、直近のフリー
アクセスまでケーブルを保護できる配管等を設置する。なお、フリーアクセスで
ない場合は、立下り配管と応急用通信設備端子箱とを接続する。
41
各種ネットワークシステムの整備
OA 室へのルータ、コアスイッチの設置、各フロアの EPS 内にある 19 インチラックへのバ
ックボーンスイッチの設置、各諸室へのフロアスイッチ、アクセススイッチの設置及び OA
室から諸室内のパソコン接続口(パソコンを常時接続しない諸室については、スイッチング
ハブまたは LAN コンセント)までの配管・配線とする。各スイッチングハブの呼称とその
用途等については、表 3-6 のとおりとする。
表 3-6 各スイッチングハブの呼称
スイッチングハブの呼称
用途等
コアスイッチ
OA 室内のラックに設置し、ネットワークの中心となるスイッチ
バックボーンスイッチ
各階 EPS 内のラックに設置する基幹スイッチ
フロアスイッチ
諸室内の HUB 収納箱内に設置し、各アクセススイッチを集約する
スイッチ
アクセススイッチ
諸室内に設置し、各端末を直接収納するために使用するスイッチ
(島ハブ)
ネットワークシステムは、表 3-7 に示す 3 種類であり、OA 室から諸室内配線まで同表で
指定する色のケーブルでネットワーク毎に統一し、各ネットワークが明確に識別可能な回
線を敷設するものとする。諸室のスイッチングハブの設置数、LAN の受け口の回線数につ
いては、「別添資料 07
諸室一覧表」を参考にすること。なお、無線 LAN は使用不可とす
る。
表 3-7 ネットワーク種別
ネットワーク種別
ケーブル色
警察内部系
白色
インターネット系
黄色
通信指令系
灰色
OA 室内に設置するルータ、コアスイッチは、現庁舎の既設機器を移設するものとするが、
EPS 内に設置するバックボーンスイッチ、諸室内のフロアスイッチ、アクセススイッチに
ついては、新規調達するものとする。また、調達したスイッチングハブは、設定も行うこ
と。
OA 室、各 EPS には UPS を設置し、ルータ、スイッチングハブに電力を供給するものとし、
停電補償時間は 10 分間以上とする。また、UPS の入力電力は全て自家発電設備によりバッ
クアップを行うものとする。
警察内部系ネットワークは、常時パソコンを接続しない会議室等を除き、EPS 内のバック
ボーンスイッチから、諸室内のスイッチングハブを経由し、パソコンまでの配線を敷設し
て接続するものとするが、インターネット系及び通信指令系ネットワークは、諸室にスイ
ッチングハブは設置せず、LAN コンセントを設置するものとする。
42
ネットワークに使用する配線は UTP CAT5e 以上とし、OA 室並びに EPS 内のラックにはパ
ッチパネルを設置し、回線を収納すること。
スイッチングハブは、1Gbps の回線速度に対応する L2 スイッチとし、各階 EPS に設置す
るバックボーンスイッチは、VLAN 機能を有すること。
諸室内に設置するスイッチングハブは、各諸室内の HUB 収納箱内に設置するフロアスイッ
チを起点に、部屋の状況に応じ室内に適切にアクセススイッチを分散して配置すること。
なお、アクセススイッチは、ポート数 8 程度のマグネット付きのものとすること。
「別添資料 07
諸室一覧表」で指定する諸室には、HUB 収納箱(W500×H500 以上)を壁
面上部に設置し、内部に 100V20A 以上の発電機回路電源を設置すること。また、HUB 収納
箱から壁の内部を通りフリーアクセスフロア内まで配管すること。
諸室内の配線の敷設においては、将来のレイアウト変更に対応可能な経路等に配意する
こと。
別途工事
別途工事は、
「別添資料 11
通信設備概要」に示すとおりであるが、工事に必要となるため、各
配管には、呼び線を設けること。
また、別途工事については、本事業の期間内において、庁舎完成間近のおおむね 2 か月間で実
施するため、配慮すること。
テレビ共同受信設備
地上デジタル放送、FM、AM、BS、CS の各種テレビ・ラジオアンテナの設置又は CATV によ
る受信設備を設け、映像・音響設備等とも連携した共聴設備を計画すること。
有事の際に可搬のパラボラアンテナを用いて、衛星を介した映像データの送受信できるよ
うに、本施設内に混合器を 1 機設けること。
配線するためのスペースの計画はすべて本事業にて行うこととするが、配線業務は本事業
内で行うものとそうでないものがある。テレビ共同受信設備に関する事業範囲は「別添資
料 11 通信設備概要」を参照とする。
テレビ電波障害防除設備
本施設建設に伴うテレビ電波障害が近隣に発生した場合は、事前の机上検討を行った上で、
本工事にてテレビ電波障害対策を行うこと。
インターホン設備
訪問者に対応するため、メインエントランスや管理ゲートにインターホン設備を設け
ること。
エントランス等のインターホンは受付兼宿直事務室に接続する仕様とすること。
43
拡声放送設備
拡声放送設備に関するアンプの設置と配管工事を行う。
電話設備でのページング放送を可能とするとともに、一斉放送及び切替放送が可能な
ものとすること。放送設備には音声線と起動線の接続場所を用意すること。
拡声放送設備仕様
増幅器型式
[ ]w [ ]台
AM、FM ラジオチューナ内蔵型、一般放送・BS、
非常放送(消防法上必要な場合)兼用
スピーカ
[ ]個
諸室に応じた形式の機器を設けること。
マイクロホン
[ ]型[ ]個
中央管理室に設置
設置位置
建築設備リストを提出すること。
特殊機器設備計画
録音・録画装置
録音・録画装置の詳細な仕様は「別添資料 12
録音・録画装置(設置型)について」を
参照とする。
本事業内において録音・録画装置の設置できるスペースや各機器間を接続するケーブルを
通す配管スペース等は設けることとするが、機器の設置や接続については本事業外とする。
44
外構計画
駐車場
本計画地に収容する各種車両台数やそれら車室面積、その他仕様については、表 3-8 駐
車場に係る要求水準を参照とする。なおタワー式の機械式駐車場の設置は認めないものと
する。
表 3-8 駐車場に係る要求水準
項目
車両の
種類
駐車場
公用車
 緊急時に迅速に出動できるような位置に緊急車両用の駐車ますを 6
計 36 台
台分以上設置。
以 上 ~ 45
 「別添資料 09 配置車両一覧」に示す車両を駐車できる 36 台以上
台以下
~45 台分以下の駐車ますを整備すること。
外来車
計 24 台
 普通車用ます 23 台以上~49 台分以下を設置。
以 上 ~ 50
 車いす利用者用駐車ますを1台分以上設置。
台以下
押収車
・レッカー車等で押収車を収容し易い位置に普通車用ますを 4 台以
計4台
上~6 台分以下設置。
以上~6
・長さ 6.0m×幅員 2.5m以上の収容スペースとし、シャッター等で区
台以下
画し、外部から視認できない仕様とする。
仕様
小型車
40 台以上(長さ 5.0m以上×幅員 2.5m以
上)
附置義務設置台数
普通車
(駐車ます寸法)
18 台以上(長さ 6.0m以上×幅員 2.5m以
上)
1 台以上(長さ 6.0m以上×幅員 3.5m以
上)
車いす利用者用
内法有効高さ(公用
「別添資料 09 配置車両一覧」に示すハイルーフ車等の車両を駐車
車、外来車、押収
できる内法有効高さを考慮した高さ設定を行う。
車)
仕様
電気設
備要件
・1 ますあたり2本のタイヤ止めを設置する。
・区画線等により駐車ますを明示する。
・床面は耐磨耗性、耐水性、防滑性、耐油性に富むと共に、メンテナ
ンス性やライフサイクルコストの低減を考慮した材料を選定する。
・駐車場内における犯罪防止のための対策を講じるとともに、必要に
応じ監視カメラ等の設置を行う。
・駐車場の整備にあたっては、安全な歩行者動線の確保に配慮す
る。
・押収車はレッカー車等にて直接車庫へ搬入することとし、搬入後は
堅固なシャッター等により外部から見えない仕様とする。
・安全性、防犯性を考慮した照明計画とすること。
45
バイク置場
利便性に配慮した位置に職員用のバイク置場を計画すること。
メインエントランス周辺等の利便性に配慮した位置に外来用のバイク置場を計画するこ
と。
バイク置場はメンテナンスフリーとできる耐久性のある屋根を設置する。
駐車ますは 1.0m程度×2.3m程度とする。
自転車置場
利便性に配慮した位置に職員用の自転車置場を計画すること。
メインエントランス周辺等の利便性に配慮した位置に外来用の自転車置場を計画するこ
と。
駐輪場はメンテナンスフリーとできる耐久性のある屋根を設置する。
ごみ置き場
職員及び来庁者が本施設等を心地よく利用できるように、臭気が本施設等に漏れないよう
な工夫を施すこと。
食堂との連携に配慮した位置に計画すること。
本施設等利用者及び往来の人々の目に触れにくい位置に計画するよう配慮すること。
外部倉庫
倉庫は延べ面積 250 ㎡以上の規模とする。なお倉庫を分散して配置することを可とする。
庁舎と一体的に整備することも可とするが、外部から出し入れできる仕様とすること。
コーンやバリケード、災害時に使用する船、押収した自転車やバイクなど、業務にて使用
する備品や押収品等を収納する倉庫として利用する。
デッドスペースとなる場所がある場合は、外部倉庫として備品等を収納できるように計画
すること。
喫煙所
メインエントランス及び職員エントランス付近にそれぞれ一か所ずつ整備すること。
雨をしのげるように屋根を設けることとする。
喫煙所にはスタンド灰皿やパイプベンチなどの家具を整備できるスペースを設けること。
来庁者にわかりやすいようなサインを設けること。
来庁者用の喫煙所の位置については、非喫煙者の来庁者に配慮した位置に計画すること。
46
植栽
景観保全及び自然保護のため、本計画地内の桜を保全した施設配置計画を行うこと。
既存樹木との調和に配慮した緑化計画とすること。
緑化に際しては地域の植生を踏まえ、調達、維持管理の容易な、地域になじみのある樹種
を選定し、地被類、低木、高木等バランスよく植栽を施し、周辺への良好な景観形成に寄
与するよう配慮すること。
本計画地内の空地は高木・中木・低木・地被類などの植栽により良好な環境の創出に努め
ること。
植物の維持管理のため、必要に応じ散水栓を設置すること。
樹種については実施設計時に県と協議の上決定すること。
案内・サイン
施設案内のためのサインを適宜設置すること。
本施設が警察署であることがわかるように、外構に警察署名が表記された案内板を設置す
るとともに、建物外壁面高層部及びエントランス部分においても警察署名の表記を掲げる
こと。また、表記にあっては、外国語も併記すること。
本施設メインエントランスの適する位置に赤色灯を設けること。
案内・サインは見やすく、判りやすいものとする。
案内・サインは安全性に配慮した素材、形状とするとともに、設置位置についても通行者
等の安全に配慮した位置とすること。
案内・サインは周辺環境に調和したデザインする。
外灯
本計画地内に適宜外灯を設置すること。
夜間の通行に支障をきたさぬよう適切な照度を確保するものとすること。
外灯は自動点滅及びタイマー点滅が可能な方式とすること。
外構舗装
透水性アスファルト舗装とする。
十分な強度と耐久性を持つ構造とし、必要箇所に白線、道路標識を設け、構内の交通安全
を図ること。
外構通路部分は雨天時においても滑りにくい仕様とし、メインエントランスまでは段差が
無く、車いす利用者が容易に通行できるようにすること。
本計画地内に適切な雨水排水設備を設け、位置、寸法、勾配、耐圧に注意し、不等沈下、
漏水のない計画とすること。
雨水排水設備について、関係機関との協議を行った上で、適切に設計・施工すること。
47
歩行者通路
車両通路と歩行者動線は明確に分離させるものとし、充分な安全対策を施すものとする。
門・囲障
周辺環境と調和しつつも、隣接する周辺庁舎と明確に区分できるよう囲障を設けるものと
する。
車両出入口や緊急車両出入口等の出入り口には門を設けるものとし、素早く開閉できるよ
うな仕様とする。
その他
安全確保のため、適宜、車止め・安全柵等を設ける。
公用車駐車場の付近に洗車用の給排水設備を設け、高圧洗浄機を設置すること。
庁舎正面玄関付近の適切な位置に高さ 12m程度のフラッグポールを 3 本設置する。
庁舎正面玄関付近の適切な位置に高さ 12m程度の懸垂幕昇降装置を設置すること。
庁舎正面玄関付近の適切な位置に屋外掲示板を設置すること。なお、掲示スペースは、幅
2.5m、高さ 1m程度とし、来庁者が掲示物を視認し易い高さになるように設置すること。
48
第4章
設計に関する要求水準
業務の対象
事業者は、本要求水準の「第 2 章
第3節
整備対象施設概要」に示す工事に係る設計業務や事
前調査、その他関連業務を行うこと。
業務の内容
本施設等の建設に係る業務について事業者が実施する業務は次のとおり。
・事前調査業務
・各種申請業務
・設計及び関連業務
事前調査業務
設計・建設に係る調査
事業者が設計・建設に当たって必要な調査(地質調査等)を実施すること。
電波障害状況
事業者は、規定に従い、周辺家屋への電波障害影響調査を実施し、適切な対策を実施すること。
また、事業期間内において確認された、本事業の影響による電波障害に対しても誠実に対応し、
適切な対策を行うものとする。
設計及び関連業務
事業者は設計にあたり、事業者の提案を基礎として県の意図を踏まえた必要な変更を加え
るなど、内容について綿密に県とヒアリング・協議の上設計を進めることとし、定期的に
検討内容や進捗状況等を報告すること。
事業者は契約締結後速やかに、本施設の設計から施工(什器備品整備含む)・引渡し・必
要な許認可の取得を含む工程を示した設計計画書を作成し、県に提出すること。
県が別途調達、設置する備品についても、可能な限り設計図書に反映できるよう、県の備
品選定に関して必要な協議、調整をすること。
設計の進捗管理を事業者の責任において実施すること。
事業者は、地盤調査結果に基づき基礎ぐいの適正な設計を実施すること。
事業者は、業務実績情報サービス(TECRIS)に基づき、WEB 上で業務実績データの作成・
登録を行うことができる。
基本設計及び実施設計に関する書類提出
事業者は、基本設計及び実施設計時に「第 1 章
第2節
等の提出」に示す図面等を県に提出し、確認を得ること。
49
1.2) 基本設計図書・実施設計図書
第5章
工事に関する要求水準
計画基本事項
本要求水準書に記載のなき事項については、「建築工事共通仕様書(国土交通大臣官房、営繕部
監修)」「関係法規・企画」「監督官庁指導」及び「徳島県土木工事標準仕様書」によること。
また本章で記載している内容については、基本的事項を定めるものであり、実施設計及び施工に
際しては、県の意図を反映させ、機能性、経済性の高い合理的計画とすること。
工事範囲
本工事範囲は下記工事一式とする。
庁舎建設
一式
駐車場・駐輪場整備
一式
その他関連施設建設(ごみ置き場、車両管理ゲート、霊安室、外部倉庫、喫煙所) 一式
敷地造成
一式
構内道路整備
一式
構内排水整備
一式
植栽整備
一式
門、囲障設置
一式
構内照明設置
一式
構内サイン設置
一式
地中障害撤去(確認された場合で、県と協議のうえ撤去となった場合)
一式
既存設備・配管切換(調査結果及び事業者提案による)
一式
その他関連して必要な工事
一式
50
建設業務及びその関連業務の実施
基本的な考え方
事業契約書に定める期間内に本施設の建設工事を実施する。
事業契約書に定められた本施設の調査、建設及び什器備品設置等の履行のために必要とな
る業務は、事業者の責任において実施する。
近隣地区住民に対する建設工事関係の事前説明については、事業者が実施するとともに、
県はこれに協力する。
工事計画策定にあたり留意すべき項目
関連法令を遵守し、関連要綱、各種基準等を参照し適切な工事計画を策定する。
騒音、振動、悪臭、公害、粉塵発生、交通渋滞その他、建設工事が近隣の生活環境に
与える影響を勘案し、合理的に要求される範囲の近隣対応を実施する。
事業者は、工事内容を近隣へ周知徹底して理解を得るように努める。
本施設及び近隣への対応について、事業者は県に対して、事前及び事後にその内容及
び結果を報告する。
工事に伴う影響を最小限に抑えるための工夫(特に車両の交通障害・騒音・振動対策)
を行う。
工事は原則として日曜日及び年末年始は行わない。
建設に関する各種申請の適切な対応
設計時から実施される各種申請に関し、建設段階で必要な申請対応を図る。
建設段階から必要となる申請がある場合は、適切に申請を実施する。
着工前業務
近隣調査・準備検査等
着工に先立ち、近隣住民との調整及び建築準備調査等を十分に行い、工事の円滑な進
行と近隣の理解及び安全を確保すること。
近隣への説明を実施すること。
建物及びその工事によって近隣に及ぼす諸影響を検討し、必要な調査を実施し、問題
があれば適切な処置を行うこと。
本施設建設に伴い発生が予想されるテレビ電波障害について、テレビ電波障害防除対
策を本工事で行うこと。
本施設完成後は、事後調査を実施した上で、必要な対策を講じること。
事業者は、工事実績情報サービス(CORINS)に基づき、WEB 上で工事実績データの作
成・登録を行うことができる。
51
工事着工届等の提出
本施設等の工事に関する各種申請に関し、本事業期間内の各段階で必要な申請対応を図る。
県が必要とする場合は、事業者は各種許認可等の書類の写しを県に提出する。
施工計画書等の提出
事業者は、工事着手前に工事工程表を県に提出すること。
また、各工事工種の着手前に「第 1 章
第2節
2.3)施工承諾申請図書」に示す図書に
ついて、工事監理者の承認を得た後、速やかに県に提出して承諾を得ること。ただし、部数に
ついては県と協議するものとする。
建設期間中業務
建設工事
各種関連法令及び工事の安全等に関する指針等を遵守し、設計図書及び施工計画に従
って施設の建設工事を実施すること。事業者は工事現場に工事記録を常に整備するこ
と。
県は、事業者が行う工程会議に立会うことができるとともに、「徳島県工事検査規程」
に基づき、施工中に随時検査を行うことができるものとする。
工事中における来庁者及び近隣住民等への安全対策については万全を期すこと。
工事を円滑に推進できるように、必要な工事状況の説明及び整備を十分に行うこと。
工事完成時には施工記録を用意し、県の確認を受けること。
騒音・振動や悪臭・粉塵及び地盤沈下等、周辺環境に及ぼす影響について、十分な対
応を行うこと。
周辺地域に万が一悪影響を与えるような事態が発生した場合は、事業者の責めにおい
て苦情処理等に対応すること。
工事から発生した廃棄物等については、法令等に定められたとおり適切に処理、処分
すること。
工事により発生する廃材等について、その再生可能なものについては、積極的に再利
用を図ること。
隣接する建物や、道路、公共施設等に損傷を与えないよう留意し、工事中に汚損、破
損した場合の補修及び補償は、事業者の負担において行うこと。
工事中は周辺その他からの苦情が発生しないよう注意するとともに、万一発生した苦
情その他については、事業者を窓口として、工程に支障をきたさないように処理を行
うこと。
工事期間中は火災や地震等の災害に対する事前対応を実施し、万が一に火災等により
災害が発生した場合には、適切な事後対応を実施し、関係者の安全確保に努めること。
なお、建設期間中の不可抗力による追加費用等の負担に関しては、事業契約書にて詳
細を示すものとする。
52
その他
工事中に第三者に及ぼした損害については、事業者が責任を負うものとする。
事業者は、建築期間中に建設業務にあたる者が作成した次の書類について、当該事項
に応じて工事監理者に承認を得た後、速やかに県へ提出して承諾を得ること。ただし、
部数については県と協議するものとする。
・ 承諾願(機器承諾願)
・ 承諾願(残土処分計画書)
・ 承諾願(産業廃棄物処分計画書)
・ 承諾願(主要工事施工計画書)
・ 承諾願(生コン配合計画書)
・ 報告書(各種試験結果報告書)
・ 報告書(各種出荷証明)
・ 報告書(マニフェスト A・B2・D・E 票)の写し
施設の引渡し前に、県が直接以下の工事を行うことを想定している。事業者はこの工
事にあたり引渡し前の施設を一時的に県に使用させるものとする。また、県及びその
関係者との打合せを行い、必要に応じて立会等を行うこと。なお、県が引渡し前に直
接行った工事により、施工中の施設を損傷、汚損等した場合は、県の責任において修
補等を行うものとする。
・ 情報通信機器類の設置工事
・ 県が調達する什器・備品の設置工事
完成後業務
完成検査及び完成確認
完成検査及び完成確認を、本施設を県へ引き渡しを行う前段において実施するも
のとする。
実施方法
完成検査及び完成確認は、「徳島県工事検査規程」に基づき、庁舎の引渡し時点及び駐車場
の引渡し時点において、次の規定に即して実施すること。ただし、これらの規定のうち該当す
る業務内容がない部分についてはこれを適用しない。
シックハウス対策の検査
事業者は、次の「(2) 事業者による完成検査」に際して本施設におけるホムアル
デヒド、アセトアルデヒド及び揮発性有機化合物の室内濃度を測定し、その結果
を県に報告すること。
測定値が「室内空気中化学物質の室内濃度指針値及び標準的測定方法等について」
(厚生省生活衛生局長通知)に定められる値を上回った場合、事業者は、自己の
責任及び費用負担において、次の「(3) 県の完成検査等」までに是正措置を講ず
ること。
53
事業者による完成検査
事業者は、事業者の責任及び費用において、本施設の完成検査を実施すること。
県は事業者が実施する完成検査に立会うことができるものとする。
事業者は、県に対して完成検査に関する書面の写しを添えて報告すること。
事業者は、自ら実施した完成検査が完了後に、速やかに工事完了届とともに、次
の書類を県へ提出すること。ただし、部数については県と協議するものとする。
・ 完成検査調書(事業者によるもの)
・ 揮発性有機化合物の測定結果
県の完成検査等
県は、
「徳島県工事検査規程」に基づき、事業者による前述「(2) 事業者による完
成検査」、工事監理者の完成検査の終了後、本施設について、県は事業者及び工
事監理者の立会いの下で、担当課検査及び完成検査を実施するものとする。
事業者は、機器、器具及び什器備品の取扱いに関する県への説明を実施すること。
担当課検査及び完成検査後の是正等
県は、前述「(3) 県の完成検査等」の結果、是正、修補等が必要な場合、期限を
定めた上で事業者へ指示するものとする。
事業者は、前記による書面の指示を受けた場合において、期日までに是正等を完
了させるものとする。期日までに是正等を完了させることが不可能である場合は、
県と協議の上で期限を再設定することが出来るものとする。
事業者は、本施設において是正等の指示を受けた場合は、当該是正工事等の内容
を完成図書に反映させるものとする。
54
什器備品等調達設置業務
什器備品の設置及び整備を建設期間中に実施すること。
本事業により設置する什器備品は「別添資料 08
諸室要求水準書」を参考とし、事業者
の提案により別途県と協議のうえ決定するものとする。ただし、「別添資料 08
諸室要求
水準書」にない什器備品については、県が本事業外にて調達する。
什器備品は室内空間と調和するよう什器備品を設置するように努めること。
什器備品は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及び揮発性有機化合物が放散しない又
は放散量が少ないものを選定するよう配慮すること。
本事業における什器備品は既製品の調達を基本とするが、事業者の提案により同等以上の
作り付け等の什器備品を計画することを認めるものとする。必要に応じて什器備品の設計
を行うこと。なお、リース方式による調達は認めないものとする。
備品の選定にあたっては、整備後においても、県が買い足しや修理が簡便にできるものと
すること。
什器備品の設置にあたっては「別添資料 11 通信設備概要」や「別添資料 12 録音・録
画装置(設置型)について」に示す条件にも考慮しながら、給水や排水、排気、特殊電源
等が必要なものについて適宜、計画して設置すること。
事業者は、県の完成確認までに什器備品に対する耐震対策などを行うこと。
事業者は、県の完成確認までに什器備品管理台帳を作成し、県に提出すること。什器備品
管理台帳に記載する項目は、メーカー名、品名、型番、規格、調達金額(単価)
、数量、設
置場所(諸室名など)、調達会社、調達年月日を含むものとする。
事業者は、什器備品を設置する際、本事業により整備したことがわかるシールを貼付す
ること。シールに記載する項目は、事業名「徳島東警察署庁舎整備等 PFI 事業」
、「品名」
、
「調達年月日」とすること。
外構工事
敷地造成工事
伐採、抜根、粗造成を行い、残渣排出物は適正に処理処分を行うこと。
盛土に伴う地盤沈下を考慮した施工計画とすること。
山留・掘削
土工事は安全で合理的な工法を採用すること。
残土は場外自由処分とするが、詳細については、県と協議し計画すること。
55
第6章
解体工事に関する要求水準
計画基本事項
解体工事範囲
本計画地外の下記に示す敷地内の施設の解体撤去を行う。
対象敷地
図 6-1 解体工事対象地※
(※…国土地理院
基盤地図情報
電子地形図に着色し周辺状況を追記)
表 6-1 解体工事範囲の敷地条件
住所
徳島県徳島市中洲町 1 丁目 18 番の 2
敷地面積
5,001.32 ㎡
56
業務範囲
業務範囲は次のとおりとする。
解体工事
本館
構造:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
規模:地下 1 階、地上 5 階、塔屋 2 階付
延べ面積:5,746.53 ㎡
※霊安室含む
倉庫
構造:鉄骨造
規模:地上 2 階
延べ面積:243.45 ㎡
自転車置場
構造:鉄骨造
規模:平屋
延べ面積:60.00 ㎡
プロパン庫
構造:コンクリートブロック造
規模:平屋
延べ面積:5.73 ㎡
構内整備
その他の配管、舗装など(水路、囲障、杭を除く)
整地工事
現徳島東警察署庁舎は解体後、公用車駐車場として利用できるように、地均しを行っ
たのち、適切な厚さで砂利敷きを行うこと。なお、駐車区画等は設けないものとする。
解体工事及びその関連業務の実施
基本的な考え方
現徳島東警察署庁舎の解体にあたっての事前調査の具体的な時期については県と調整す
ることとする。
現徳島東警察署庁舎の解体工事に必要となる業務は、事業者の責任において実施する。
解体設計にあたっては、
「別添資料 14
現徳島東警察署庁舎一般図」を参照とすることと
し、それ以外の図面については、県の指定する場所にて閲覧することとする。また、閲覧
に際しては事前に閲覧時期について県と調整を行うこと。
現徳島東警察署庁舎の本館南側の既存駐車場については、現徳島東警察署庁舎解体開始前
から公用車の駐車場として利用するため、現徳島東警察署庁舎の解体工事中にあっても、
公用車の駐車場として利用することを考慮すること。また、本館南側の既存駐車場の解体
工事をする際には、本館北側を駐車場として利用することも考慮すること。詳細にあって
は、県と協議するものとする。
57
既存の杭は本事業においては存置することとするが、本事業外にて解体工事対象敷地の有
効利用を図ることから、解体図面中に既存の杭の位置を明記すること。
近隣地区住民に対する解体工事関係の事前説明については、事業者が実施する。
解体工事計画策定にあたり留意すべき項目
関連法令を遵守し、関連要綱、各種基準等を参照し適切な工事計画を策定する。
現徳島東警察署庁舎の解体工事中にあっても、一部を公用車の駐車場として利用する
ことを考慮すること。詳細にあっては、県と協議するものとする。
騒音、振動、悪臭、公害、粉塵発生、交通渋滞その他、解体工事が近隣の生活環境に
与える影響を勘案し、合理的に要求される範囲の近隣対応を実施する。
事業者は、工事内容を近隣へ周知徹底して理解を得るように努める。
本施設及び近隣への対応について、事業者は県に対して、事前及び事後にその内容及
び結果を報告する。
工事に伴う影響を最小限に抑えるための工夫(特に車両の交通障害・騒音・振動対策)
を行う。
工事は原則として日曜日及び年末年始は行わない。
既設解体・撤去建物などの解体・撤去工事にあたっては、解体物などが飛散・流出するこ
とのないよう万全の措置を講ずること。
発生する廃棄物を適正に処理・処分するとともに、周辺環境の保全に十分留意して行うも
のとする。
工事に伴い発生する廃棄物は、「建設工事に係る資材の再資源化などに関する法律」に
基づき、分別を行い再資源化に努めること。
現徳島東警察署庁舎における浮遊粉塵の濃度の測定結果は「別添資料 13
浮遊粉塵濃
度測定結果」を参照すること。
着工前業務
近隣調査・準備検査等
着工に先立ち、近隣住民との調整及び解体準備調査等を十分に行い、工事の円滑な進
行と近隣の理解及び安全を確保すること。
近隣への説明を実施すること。
建物及びその工事によって近隣に及ぼす諸影響を検討し、必要な調査を実施し、問題
があれば適切な処置を行うこと。
事業者は、工事実績情報サービス(CORINS)に基づき、WEB 上で工事実績データの作
成・登録を行うことができる。
工事着工届等の提出
解体工事に関する各種申請に関し、本事業期間内の各段階で必要な申請対応を図る。県が必
要とする場合は、事業者は各種許認可等の書類の写しを県に提出する。
58
施工計画書等の提出
事業者は、各工事工種の着手前に「第 1 章
第2節
2.3)施工承諾申請図書」に示す図
書について、工事監理者の承認を得た後、速やかに県に提出して承諾を得ること。
ただし、部数については県と協議するものとする。
建設期間中業務
建設工事
各種関連法令及び工事の安全等に関する指針等を遵守し、設計図書及び施工計画に従
って施設の解体工事を実施すること。事業者は工事現場に工事記録を常に整備するこ
と。
県は、事業者が行う工程会議に立会うことができるとともに、「徳島県工事検査規程」
に基づき、施工中に随時検査を行うことができるものとする。
工事中における近隣住民等への安全対策については万全を期すこと。
工事を円滑に推進できるように、必要な工事状況の説明及び整備を十分に行うこと。
工事完成時には施工記録を用意し、県の確認を受けること。
騒音・振動や悪臭・粉塵及び地盤沈下等、周辺環境に及ぼす影響について、十分な対
応を行うこと。
周辺地域に万が一悪影響を与えるような事態が発生した場合は、事業者の責めにおい
て苦情処理等に対応すること。
工事から発生した廃棄物等については、法令等に定められたとおり適切に処理、処分
すること。
工事により発生する廃材等について、その再生可能なものについては、積極的に再利
用を図ること。
隣接する建物や、道路、公共施設等に損傷を与えないよう留意し、工事中に汚損、破
損した場合の補修及び補償は、事業者の負担において行うこと。
工事中は周辺その他からの苦情が発生しないよう注意するとともに、万一発生した苦
情その他については、事業者を窓口として、工程に支障をきたさないように処理を行
うこと。
工事期間中は火災や地震等の災害に対する事前対応を実施し、万が一に火災等により
災害が発生した場合には、適切な事後対応を実施し、関係者の安全確保に努めること。
なお、建設期間中の不可抗力による追加費用等の負担に関しては、事業契約書にて詳
細を示すものとする。
完成後業務
完成検査及び完成確認
完成検査及び完成確認を、本施設を県へ引き渡しを行う前段において実施するものとする。
59
廃棄物の保管方法及び処理処分方法
廃棄物などの保管方法
解体作業中に発生する廃棄物は、一時保管するための十分なスペースを確保して適正
に保管すること。
処理処分廃棄物と売却物を区分けして保管すること。
コンクリートガラなどについては、発生先を明確にすると共に、再利用対象と処分対
象を適正に分別して保管し管理すること。
廃棄物などの処理処分方法
受注者は、「資源の有効な利用の促進に関する法律」、「建設工事に係る資材の再資源化など
に関する法律」、
「建設副産物適正処理推進要綱(平成 14 年 5 月改正
建設事務次官通達)」
「廃
棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年法律第 137 号)」、
「建設廃棄物処理指針(建設工
事棟から生ずる廃棄物の適正処理について平成 11 年 3 月 23 日
厚生省生活衛生局水道環境産
業廃棄物対策室長通知)別添」などに基づき、発生量抑制、可能な限り再資源化を行い、適正
処理に努めることし、適正な処理計画を立てて実施するよう努めることとする。
また、施工範囲の土壌については、土壌調査し汚染されていないことを確認し、適正処分す
ること。
排水処理
解体工事期間中に発生する排水(解体物に接触した雨水を含む。)は、適切に処理を行うものと
する。また、工事期間中に発生する排水を極力少なくするため、解体中は、雨水にさらされる箇
所、期間が極力少なくなるよう計画すること。
工事上の注意
敷地調査
工事着手にあたり、県の立会のうえ解体・撤去物・埋設物・保存物の確認を行うものとする。
整地地盤レベル
県と協議しレベル決定し、跡地整備を行うこと。
清掃・跡片付け
工事現場は常に整理・清掃し、竣工前には解体・撤去跡及び周辺の整地・清掃・跡片付けを
行うものとする。
災害防止
仮囲い、仮設の照明、換気など危険防止設備を施し、災害の防止に努めること。
大型機械及びダンプなどの建設関連車両の走行にあたっては、道路交通法を遵守すると
ともに、必要な場合は適所に交通整理員を配置すること。また、敷地内から道路への退
出の際、粉じん、泥、砂、汚水などを持ち出さないよう、清掃対策を考慮すること。
工事中は、異常沈下、法面の滑動その他による災害が発生しないよう、災害防止上必要
な処置を行うこと。
既存保持の設備、構造物などの損傷、汚染防止に努め、万一損傷、汚染が生じた場合は
60
速やかに県に報告するとともに、受注者の負担で速やかに復旧すること。
作業員の健康管理については、労働安全衛生法に基づく一般健康診断を実施すること。
61
別添資料リスト
(徳島県警察本部にて閲覧)
別添資料 01
地積測量図
別添資料 02
成果物・納品リスト
別添資料 03
本計画地内桜配置図
(徳島県警察本部にて閲覧)
別添資料 04
既存土質柱状図
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 05
本計画地周辺インフラ整備状況
(徳島県警察本部にて閲覧)
別添資料 06
機能相関図
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 07
諸室一覧表
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 08
諸室要求水準書
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 09
配置車両一覧
別添資料 10
留置施設等設計基準
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 11
通信設備概要
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 12
録音・録画装置(設置型)について
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 13
浮遊粉塵濃度測定結果
(徳島県警察本部にて交付)
別添資料 14
現徳島東警察署庁舎一般図
(徳島県警察本部にて閲覧)
上記資料は、以下のとおり交付・閲覧を行う。
交付・閲覧日時
平成 28 年 10 月 28 日(金)~平成 28 年 11 月 11 日(金)
9 時~12 時、13 時~17 時 ※土日、祝日は除く
交付・閲覧方法
以下の「問合せ先」に事前連絡のうえ、交付・閲覧する。
問合せ先
徳島県警察本部
警務部
拠点整備課
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F A X:088-622-9487
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