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Ⅴ 実践 1 昨年度の実践授業 4学年道徳学習「チューリップの球根」 第4
Ⅴ 実践 1 昨年度の実践授業 ◇4学年道徳学習「チューリップの球根」 第4学年道徳学習指導案 指導者 渡辺万寿生 1.主題 働くことの大切さ 資料『チューリップの球根』〈「4年生の道徳」文渓堂 4-(2)勤労〉 2.ねらい なおき君の気持ちの変化を,本文の叙述や「心情曲線」等をもとにつかみその理由を話し合う活動を通して,働 くことの大切さに気づき,進んで働こうとする態度を育てる。 < 省略: 3.主題設定の理由 > 4.展開 過 時 学習活動 指導及び留意点 程 間 つ 1.自分の生活をふり返り本 3 ○仕事をたのまれて「めんどくさい」と思ったことがある か 時の見通しをもつ。 かと問い,数名の児童の意見を聞きながら,本時の道 む 徳的価値への方向付けを行い,資料を提示する。 評価 ○資料『チューリップの球根』を読みなおきの心情の 2.資料を読み,なおきの気 15 変化を考えさせる。 持ちの変化をペアで話し合 ○なおきの心情の変化を視覚的に捉えるために心情 う。 曲線を使用する。 ○本文の記 ○二人一組毎にホワイトボードを使用し,ペアで話し 述や心情曲 せ 合いながら心情曲線をつくらせていく 線を もと に ま ○以下の4つの場面に分けて考えさせる。戸惑ってい なおきの心 る るペア,読み取り間違えているペアには,それぞれの の変化をつ 場面で心情を表す言葉に留意していくことを伝える。 かめたか(観 察) ・夕食の時・・・ 「えっ・・せっかくの」 「しかたなく」 ・次の日の朝・・ 「がんばろうと思いました」 ・草取りが終わった時・・ 「思ったより大変でした」 「もうやめたい」 「こしがいたくなって」 ・サルビアの花を見たとき・・ 「うれしくなりました」 ○出された心情曲線を確認しながら,共通点を話題 にし「しかたなく」や「もうやめたい」といっていたなお き君が,最後の場面で「うれしくなった」と大きく気持ち を変えたことを話題にする。 なおき君の気持ちが大きく変わったのはなぜか。 3.なおきの心の変化の理由 15 ○気持ちを大きく変えたわけを考えさせていく。 を考え発表する。 ○自分の意見を明確にさせ発表への手立てとするた めに,ワークシートに自分の考えを記入させる。 ○ペアトークをさせ友達の意見との同意点・相違点を 見つけたりさせる。その際,相手の考えに対し自分の 意見を言いやすくするために,「どう思いますか。」と いう話型を文末に使うようにさせる。 ○発表の際は,なぜそう考えたのか理由を述べさせ ていく。 ○気持ちを大きく変えていることから、いくつかの要因 があることに気付かせていく。 ・いさお君のおかげでがんばれた。 ・きれいな花が楽しみだ。 ・お母さんがほめてくれるかな。 ・腰は痛くなるし,大変な仕事だったけど,最後まで頑 張り続けることができて,よかったな。 ・春になってきれいな花が咲いたら,きっとみんな が喜んでくれるだろうなあ。 ・みんなのために役立つことができて,よかったな。 ○出された意見をもとに,仕事をやり終えた「なおきの うれしさ」をまとめていく。 なおき君のような経験をしたことがあるか つ 4.自分の生活を振り返り,仕 7 な 事をした経験を話し合う。 ぐ 5.本時の振り返りを行う。 5 ○「なおき君のような経験(はじめはいやだったけど最 後までやり遂げたこと)をしたことがあるのか」という問 いを窓口として,今までの自分を振り返り,自己の生き 方に結びつけながら道徳的価値を自覚する。 ○以下の視点を提示し本時の振り返りを行う。 ・これから頑張りたいこと。 ・友達の考えでよいと思ったこと。 5.考察 (1)自分の考えを伝え合う場の工夫とは ①話し合い活動の形態(ペア、班、全体)の工夫をすること ・ 今回の授業では,ペア学習を活発にするためにシンキング ツールとして心情曲線を使用した。心情曲線を使うことで,主人公なお きの気持ちの変化(仕方なく→頑張ろうと思う→もうやめたい→うれし い)を無理なく読み取ることができた。また,心情曲線を二人で作成す ることで自然と話し合う必然が生まれ,意見の交流も活発に行われた。 ②話し合いに視点をもたせること,相手に伝えるためのスキル指導の 工夫をすること。 ・ペアトークを行う時に「考えの同じ所や違うところを見つける」「どうし てそう思ったのか理由を明確にする」等視点を持たせた。また,意見を 言ったあとに「どうおもう?」という一文を付け加えることで話し合いを 単発で終わらせないように工夫した。話し合うポイントが絞られていた ため,相手の意見がよくわかりその良さを認める児童が多くいた。 (2)学びを振り返る活動とは ①自分・まわりの変容について視点を持たせて意識させる。 ・授業後の児童の振り返りの中に「友 だち の意 見 を聞 いて,あ あ そうかと思 え た。」「友 だちと 交 流 し て,協 力 し たり意 見 を 聞 い たり話 し たりし て 楽 し かっ た 。」 「○○ さん の意 見 は良 か った。」等,相手の良さを認める発言が見られた。このような発言を認 め広げていくことで主題にせまることができると思う。 宮崎指導主事を迎えて事後研究 ○仕事をす ることの大 切さに気付 いたか(ワー クシート・発 言) ○進んで働 こうとする態 度が見られ たか。(ワー クシート) 考えを発表しあう ホワイトボードに心情曲線を