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公共政策演習

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公共政策演習
公共政策演習
1 クラス
2 単位
3∼4 年次
2 学期
高辻秀興
策ではなく、商店街全体を顧客起点でリニューアルする戦略とし
て提案する。
(5)【観光】都市近郊型観光拠点形成構想:地域資源としての歴
史、伝統、自然環境、食文化等の掘り起こしを通じた大人向け、
【題目】 公共プロジェクトの立案演習
【目標】 社会的な課題への対応策をプロジェクトとしてまとめあ
本物志向の日帰り観光拠点形成構想の立案。来訪者の消費拡大に
よる地域経済活性化、カスタマー・リテンションによる固定客層
げるプランニングスキルを習得する。
【講義内容】 今日社会が望むものをすべて政府と市場とで供給で
の形成を狙う。
(6)その他:グループ内で関心を共有できるテーマを選定し課
きるわけではない。第3の道としてボランタリー・ソリューショ
ンがある。この演習では特に後者を対象として,それを完結した
題設定を行い解決に向けた構想立案に取り組む。
(
(1)∼(6)に
共通:構想実現のためのコストを概算で提示する。また、収益や
公共プロジェクトとして立案するためのプランニングプロセスを
学ぶ。
経済効果が期待できるものはそれも提示する。
)
【準備学習の内容】 毎回ワーキングを行い内容についてコメント
地域社会が抱える現実の課題を対象とするが,プランニングの段
階としてはコンセプトメイキング (構想計画) の段階である。こ
するので,次回までに対処策について検討することが必要である。
【授業計画】 01. テーマの解題,問題状況のブリーフィング,コ
の段階で大事なのは,調和概念としてのコンセプトの確立,広い
視野に立った資源の利用と代替案の発想,各プロジェクト要素
の相互の整合性,スケールチェック,クリティカルポイントの発
見と対応策の想定,不確実性に対処する次善策の想定,目標達成
度・実現可能性・外部影響度からの評価,などである。
学生は 5 名くらいで 1 つのグループを形成する。事前にいくつ
かの社会的な課題がテーマとして挙げられている。各グループは
その中から関心のあるテーマを選定する。必要に応じてフィール
ドワーク (学外での現地踏査など) を行う。
テーマの例として次のようなものがある。公共財の民間供給,コ
ミュニティビジネスといった点に関心がある。なお実際の具体
的なテーマについては学期の始め (履修登録前) に掲示して知ら
せる。
(1)【福祉】福祉型野菜工場のビジネスモデル構築:施設園芸に
よる障害者就労ビジネスモデルを構築し、採算性の追及と競合の
回避によるビジネス継続戦略を立案する。企業による農業への参
入のブレークスルーを目指す。障害者就労支援という公共政策の
実現が目的だが、持続可能なビジネスとするために民間企業の参
入を促す。
(2)【生活】親水型余暇ゾーンの再構築:手賀沼周辺地域の既存の
余暇施設である、手賀沼公園(我孫子市)
、手賀沼親水広場(千葉
県)
、道の駅しょうなん等を連携させ一体の余暇空間として再構
築する。水質浄化、景観形成などの環境整備を進め、親水性を拡
大することにより独自の魅力を創出、住民の利用を促進する。レ
ンタサイクルや有料の余暇施設導入により利用層の拡大を図る。
(3)【行政】住民参加によるシティホール建替え計画:市民サー
ビス・利便性向上と行政事務の効率化に向けた市庁舎整備計画を
立案する。既存庁舎機能の見直し、改修、建替え、移転の代替案
評価を行い、低生産・低消費・低成長の成熟社会にふさわしい市
庁舎のあり方を提案する。公的サービスにかかるコスト負担を極
力軽減するという視点から、庁舎機能の大幅な削減や外部委託も
視野に入れる。
(4)【商業】商店街再生・振興戦略:顧客サービスの質の向上、
広域集客力の強化、高齢者対応新サービス展開などからなる総合
振興戦略を立案する。顧客起点のサービス、大規模量販店とのす
み分け、店舗の更新・世代交代の仕組みづくり、駐車場対策、宅
配サービスへの対応、など活力を生み出し続ける持続可能な商店
街を追求する。旧来の商業振興施策が陥りがちな個別商店の延命
ンセプトプランニングの方法
02. グループごとのテーマの選定
03. 問題・課題の整理,将来の動向,前提条件の整理
04. 問題・課題の整理,将来の動向,前提条件の整理 (続)
05. フィールドワーク
06. 中間発表
07. プロジェクト案のコンセプトメイキング
08. プロジェクト案のコンセプトメイキング (続)
09. 中間発表
10. プロジェクト要素の構成
11. プロジェクト要素の構成 (続)
12. 評価とフィードバック
13. 評価とフィードバック (続)
14. 成果レポート作成,プレゼン資料作成
15. 最終発表
【教科書】 なし
【参考文献】 なし
【評価方法】 平常時のグループワークへの参加状況,成果レポー
ト作成とプレゼンへの貢献度,および成果内容による総合評価
【履修の条件】 なし
【聴講生・科目等履修生受入】 可
【他学科生受入】 可
【他学部生受入】 可
【当該科目に関連する開設科目】 公共政策学,社会工学 A,社会
工学 B,環境政策,都市政策,その他マーケティング関連科目
【使用言語】 日本語
【担当者からの一言】21世紀の日本は少子高齢社会を迎えたが、
これは低生産・低消費・低成長の成熟社会でもあり、環境、産業、
生活、福祉などすべての分野にわたる制度の見直しや新たな施策
が求められている。本講座では公共政策分野での構想事例を取り
上げその立案プロセスを解説し、さらに関心のあるテーマについ
て構想立案に取り組むことにより、公共政策の手法的な理解にと
どまらず新たな時代に求められる課題解決能力の向上を目指すも
のである。既成の概念から極力離れた自由な発想に基づく提案を
期待したい。独自の切り口を重視して評価します。
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