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海外市場視察 (ベトナム・ホーチミンシティ)
協同組合 帯広卸売センター 平成24年度事業 海 外 市 場 視 察 (ベトナム・ホーチミンシティ) 2013.01.23(wed)~24(thu) ●㈱江戸屋・塩野谷会長 ●千代田デンソー㈱・横川社長 ●㈱ディステリア京屋・伊藤社長 ●丸果 帯広中央青果㈱・内藤社長 ●十勝電材㈱・小田島社長 ●大丸藤井㈱道東支店・南波支店長 ●事務局・田中 ●北浜商事㈱・古田社長 ●㈱高田菊次郎商店・高田社長 ●㈱ディステリア京屋・伊藤専務 ●サイトー商事㈱・斉藤社長 ●丸宝繊維㈱・松本社長 ●㈱ベルコ帯広・杉本支店長 計13名 JETRO(ジェトロ・日本貿易振興機構)・ホーチミン事務所 訪問日時; 2013.01.23(wed)09:00~10:00 応 対 者; 栗原 善孝(YOSHITAKA KURIHARA)アドバイザー 主な内容; 現地事情(経済全般など) ●ホーチミンを含むベトナム南部では今後十数年内、大型インフラが計画・整備〔高速道路網・地下鉄網・火力発電所・原子力 発電所・石油精製・プラント・国際空港・都市開発(住居)、港湾整備など〕 これからの計画は日本(ODA)を含む世界各国の支 援や資本投資である。 ●ベトナム投資のメリットと課題 ※メリット~ 豊富で勤勉な若年労働力(10~20代の人口が多く、29歳以下が50%以上)・将来が期待できる8,800万人(人口)市場・安定した 政治・社会・アセアン各国の中での好立地(中心)・親日的 ※課 題~ 素材・部品の現地調達が困難(鉄と石化原料)・ 中間管理職の人材が薄い、比較的高賃金・ハノイ(政治の中心で首都)ホーチ ミン(経済の中心で最大の商業都市)が南北に分散(飛行機で約2時間)・急速な賃金上昇(最低法定賃金約1万円/月)と物価 高(インフレ20%近い)と経済の混乱(内需が少ない・中小企業の倒産増加)・ 慢性的な電力不足 ●日系企業の進出パターン 輸出加工型(中堅・中小部品メーカー/富士通・日本電産・縫製・部品メーカー、食品加工) 内需志向型(販社・食品・流通/ソニー・味の素・エースコック・サッポロビール・ファミリーマート・イオン・キューピー) ●市場としてのベトナム 国内市場は急速拡大、WTO加盟で市場開放、飲料・食品工場進出。流通・サービス産業も拡大中 企業視察 『MAGX VIETNAM LTD.』 アマタ・ベトナム工業団地内 視 察 日 時; 2013.01.23(wed) 13:00~15:00 視察応対者; 村上 予 (SATORU 企 業 紹 介; MURAKAMI)社長 (本社は東京日本橋、日本工場は茨城県・つくば市、中国(現地企業提携)とアメリカにも工場がある。今回視察したベトナム工場~ 日本人は村上社長お一人、現地従業員が100名、主要言語は日本語、各部門責任者を通じてコミュニケーションを図っている) ●主力商品~プラマグ(プラスチック・マグネットの略)・・・樹脂に磁性粉を混ぜ合わせたもの。各種文具やマイクロモーターなど工 業用品として幅広く使用されている素材。このプラマグ業界では先駆者で勝ち組である。 現在、原材料は中国から、生産はベトナムと日本国内。営業拠点は東京・日本橋 ベトナム進出の経緯 阿部社長が80年代コストダウンの圧力から海外展開を決意。コストの主要項目は原材料費と人件費。自動化か海外。人件費の安 い海外での生産を考え、あらゆる視察ミッションに参加し、ベトナムの日系工場を見て、工場内の人間関係がよさそうなことと、ベト ナム人の勤勉さ、真面目さ、親日的。そして考え方が日本人とよく似ている。ベトナム進出の決め手は人。人件費の安さ。 その後、取引先も工場をおいていたベトナム南部の工業団地を物色し、ホーチミン市から車で1時間(約30km)。日系商社の資本 (伊藤忠商事)が入っており、電力・工業用水・廃水処理施設などのインフラ面が整っているアマタ工業団地に決定し、2000年1月に ベトナム当局に投資許可を申請。3か月はかかると覚悟していた許可がわずか一日でおりた。事前の密接な根回しが功を奏した。 現地従業員の技術指導には、日本工場から定期的に技術者を派遣し、指導をしている。 併設している工場内を見学 工場内はきれいに整理整頓されており、仕事の効率が良い印象を受けた。 大型ショッピングモール・スーパー・市場等の視察 2013.01.23(wed)10:15~10:45 ●ビデクスコ・フィナンシャル・タワー 〔2010年完成の68階建て超高層ビル・49階の展望台(サイゴン・スカイデッキ)からはホーチミン市内が一望〕 入場料約1,000円 2013.01.23(wed)15:00~16:30 ●ロッテマート (韓国資本・昨年11月OPEN) ベトナム国内に数店OPEN アマタ工業団地の入口付近に立地 今後多店舗展開を予定。 特長~最上階にスーパーがある。 2013.01.24(thu) 10:00~12:00 ●サイゴン・タックス・トレード・センター ホーチミン唯一の規模を誇るデパート。 化粧品・電化製品・服飾など品揃えは豊富。カフェも併設して いる。1階にはスーパー(ベトナム雑貨のみやげ品も置いてある) ●ビンコム・センター ホーチミンの最大のショッピングゾーン・ドンコイ通り沿いにある大型ショッピングセンター。有名高級ブランド店や 人気飲食店が多数入居。駐在員や地元富裕層などには人気にようだが客の出入りは少ない。(時間的に) 2013.01.24(thu) 15:00~16:00 ●ベンタン市場 1万㎡の敷地内の2,000軒以上の店がひしめくホーチミン最大規模の市場・市内中心部から徒歩圏内。衣料・日用雑貨・食料品・みや げ物・・・・金額は交渉次第、他に飲食店。地元客は少なく観光客目当て。英語及び日本語が通じる店もある。 参加者の感想 十勝電材㈱ 小田島 光紀 今回初めてベトナム、ホーチミン市の市場視察に参加いたしました。 現地に着き、まず感じた事は、町全体がエネルギッシュで活気ある人々の暮らし と、バイクの多さの驚きでありました。また1月でありますが気温も高く30度近く あり、水分の補給が大切な事を思い知らされました。 今回の視察ではまず、JETROホーチミン事務所にてホーチミン市の基本知識と ビジネス情報の説明レクチャーを受けました。人口752万人であり首都ハノイ市 よりも人口が多く、GDP値も全体の18.8%でベトナム圏一番との事であり、商・ 工業の町でありました。人口年齢構成比も10代から30代で7割以上を占めており、 まさしく若い労働力のある国であるとの事です。これから先の発展は大いに期待 できる地盤であります。 一通りのレクチャーを受けて後、郊外にあるアマタ工業団地のマグエックス社ベ トナム工場の視察をしましたが、工場の生産性はまだまだ低く、IT機械化はこれ からの様ですが、人件費及び土地・社屋代が低いので、工業団地内には日系企 業も多数見られました。 大丸藤井㈱道東支店 南 波 誠 一 貸し切りバスにて、帯広市から新千歳空港まで天気にも恵まれ道東道(高速)の走りは 順調でわずか、1時間30分程で到着し国際線ターミナルに着く。 千歳空港(国際線)~ 韓国(仁川空港)~ ベトナム(ホーチミン)に着く。 ベトナム(ホーチミン)の空港に着いて、まず驚いたのは、(入国手続き)入国者への対 応がひどく社会主義国家とは「怖い」と感じ又、夜の11時過ぎなのに、空港前では人ご みの山々(出迎え)活気に満ちあふれている都市と感じました。 ベトナム統計局調べ、2000年以降2011年までのベトナム実質GDP成長率は常に 5%を上回って推移しており、持続的な経済発展を背景に、日本からのベトナム投資は、 1990年代からの第一ブーム、2007年のWTO正式加盟の第二ブームに続いて、今 (チャイナ・リスク回避)第三ブームが到来している。2012年(11月20日まで)日本か らの直接投資は、247件・総額39億3150万米ドルと、二位の韓国216件・総額6億 9310万米ドルを引き離している。 チャイナ・リスク回避の要因もあるが、ベトナム国内の環境・誘致努力などの内的要因 の影響も大きい。ハノイ・ホーチミンなど都市近郊の複数の工場団地整備・誘致。又、 進出企業に対しての登記・許可申請含め一連の会社設立手続はもとより、工場設備・ 工員の確保など税関を工場団地内に抱え通関手続きまでその場で対応出来る環境を 作り又、商業施設の併設も検討するなど数々の工夫あり。従業員(現地)との付き合い 方(コミュニケーション・ミス)によるストライキを回避する上で、(日本語・英語)での対応 可能なスタッフも抱えている。(外国投資家の悩みを解消する数々の工夫が多い)。 「今回の訪問先」 JETRO(日本貿易振興機構)ホーチミン事務所に訪問しベトナムの現地事情・経 済全般などをお聞きし日系企業の進出課題・ベトナム市場・風土・習慣など教えて 頂きました。 企業視察(MAGX・VIETNAM LTD.) 本社は、東京日本橋にあり(プラスチック・マグネット)教材・文具他、マイクロモー ターなどに使う素材を製造販売している。アマタ・ベトナム工業団地内(ベトナム3 0%、タイ国70%の合弁事業体) 村上社長よりベトナム進出の経緯・成功例の話しを頂き、工員(現地採用)の教 育・コミュニケーションの取り方など、ベトナムへの進出を考えている企業に対して メリット・デメリットなどを聞き、工場見学をさせて頂きました。工場内は、整理整頓 がなされ工員(現地採用)も非常に若く、静かで綺麗な工場でした。 大型ショッピングモール・スーパー・市場の視察 (サイゴン・タックス・トレード・センター) ホーチミン最大の規模を持つデパートで、電化商品・化粧品・装飾など品揃えは 豊富で、ブランド品の扱い・カフェも併設しておりました。食品売り場は、1Fにあり 来店客は、平日の午前中と言う事なのか来客は少ないが、日本のデパートとあま り変わらなし感じであった。 (ビンコム・センター) ホーチミン最大のショピングモールで、有名ブランド店が連なり、人気飲食店も多 く、地元富裕層・観光客などに人気があると聞くが、客の入りは極端に少なかった。 又、商品のプライスも高く、需要と供給のアンバランスを感じました。 (ロッテマート) アマタ工業団地に隣接しており、韓国資本で2012年11月オープン、ベトナム国 内に数店あり、今後多店舗化予定と聞きます。1Fにファーストフード店・飲食店が あり2F以降家電・家具・寝具・装飾・服など品揃えは豊富で、最上階に食品売り場 があり駐車場スペースも広く、大型店舗(個人的には、イオンに似ている作り)であ るが、客の入りがほとんど無く、店舗としては採算割れだが、将来を見据えて土 地・権利の取得と聞く。 3ヶ所とも、客の入りが少ない為なのか店員の接客・態度が良くない(国民性?) (ベンタン市場) 日本では見られない光景を見てビックリ、商品ジャンルも豊富で、観光客も多い。 売り子は、とにかくしゃべり英語・日本語も通じる。又、商品の価値・価格も交渉次 第で、観光客目当てであり購入者も物を買うと言うより会話を楽しむと言う感じで、 大変楽しい所 。 大変短期間ではありましたが、ベトナムの文化に触れ多少視野も広がったと感じ ます。成長著しい、東南アジア市場への単独進出は難しいが、間接的に絡む事は 可能と思う。今後も、協同組合 帯広卸売センターの事業として海外視察の機会が あれば是非参加させて頂きたいと思います。有難うございました。