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平成 27 年度 静岡市内部統制機能の充実に係る報告書

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平成 27 年度 静岡市内部統制機能の充実に係る報告書
平成 27 年度
静岡市内部統制機能の充実に係る報告書
平成 28 年9月
静 岡 市
目
次
1 はじめに
・・・1
2 平成 27 年度の取組
(1)全庁的な取組の推進
(2)研修の実施
(3)リスク分析及び対応等のチェックリストの活用
(4)事務事業事故等の対応
(5)監査委員監査の指摘事項の活用
(6)準公金の調査
(7)不祥事の再発防止への取組
・・・2
・・・2
・・・4
・・・5
・・・6
・・・6
・・・7
3 課
・・・9
題
4 平成 28 年度の取組
・・・11
1 はじめに
静岡市における内部統制の取組みは、平成 23 年度に行政管理課に設置した内
部統制担当及び「内部統制機能に関する庁内検討委員会」を推進組織として、
内部統制機能を総合的に連携させることで全庁的に進め 5 年を経過しました。
平成27年度は、起きてしまった事故と同様の事故は、確実に防ごうという考
えに立って、
「事務処理は、一人ひとりがキーパーソン!根拠のチェック・組織
でチェック!」をテーマに掲げ、主に下記の活動に取り組みました。
(1)全庁的な取組の推進
(2)研修の実施
(3)リスク分析及び対応等のチェックリストの活用
(4)事務事業事故等における対応
平成 26 年度まで減少傾向にあった「個人情報の漏えい」事案が、平成 27 年
度には増加に転じ、
「業務において継続的に対策を実施する」実効性の確保に課
題も見えてきました。
改めて、本市におけるリスクの分析を行い、内部統制機能を充実させていく
ために、今後、検証を行い取組の見直しを図ることが必要であると考えていま
す。
1
2 平成 27 年度の取組
(1)全庁的な取組の推進
①「内部統制機能に関する庁内検討委員会」の開催
「静岡市内部統制機能に関する庁内検討委員会」により、庁内の内部統制機能を総
合的、横断的に連携、充実させ、全庁的な取組を推進した。
また、委員会の各課においては、前年度に発生した事故等を踏まえた取組や研修を
行うなど、PDCAサイクルを継続的に検証、改善している。
・第1回庁内検討委員会・作業部会合同会議
平成 27 年4月 22 日(水) 13 時 30 分から 15 時 30 分
(議 題)
・平成 26 年度事業報告・平成 27 年度事業計画について
・静岡市内部統制に関する基本方針について
・第2回庁内検討委員会・作業部会合同会議
平成 27 年 11 月 24 日(火) 9時 30 分から 11 時 00 分
(議 題)
・静岡市内部統制に関する基本方針について
・第3回庁内検討委員会・作業部会合同会議
平成 28 年3月 22 日(火)
13 時 30 分から 15 時 30 分
(議 題)
・静岡市内部統制に関する基本方針について
②内部統制機能の充実に向けた対策のPDCAサイクル
内部統制機能を点検し、充実させるために行政管理課 総合調整・内部統制係(平
成 28 年度からコンプライアンス推進課へ移管)を中心に、新たな対策の実施や必要
な見直しを行うとともに、各局各課の取組において、PDCAサイクルによる、点検、
評価、改善を行い、業務の適正化を進めている。
③内部統制情報誌「STEP!」の発行
「内部統制」に対する理解を深めてもらうとともに、その機能の充実を図るため、
職員向け内部統制通信「STEP!」を発行した。
(2)研修の実施
事務事業の適正な執行に対する職員の意識啓発とともに、職員が内部統制に関する
基本的な知識を習得できるよう、内部統制機能の中心的な役割を担う関連課が連携し
て、コンプライアンス遵守や会計事務等、様々な学習メニューを組み、研修を実施し
た。
①危機管理責任者・情報セキュリティ管理者合同研修
目
的 危機管理週間に合わせ、危機管理責任者である所属長の危機管理意識を
高め、職場におけるリスク管理を適切に行う。
2
主 催 課
開催日時
場
所
対
象
出 席 者
内
容
危機管理総室・行政管理課・情報管理課
平成 27 年4月 17 日(金) 2回(午前・午後)
静岡庁舎新館 17 階 170 会議室
所属長(危機管理責任者及び情報セキュリティ責任者)
、担当課長、
189 人
1)危機管理について(危機管理総室)
2)事務事業危機管理本部等について(行政管理課)
3)情報セキュリティポリシーの改正について(情報管理課)
4)講演 「改めて考える IT 資産管理 ~情報セキュリティ・ライセン
スコンプライアンスから見た IT 資産管理~」
講師 株式会社クロスビート 代表取締役 篠田 仁太郎 氏
②危機管理広報研修
目
的 危機管理の専門家を講師として招き、危機管理の理解を深め、職場にお
ける危機管理の体制強化を図る。
主 催 課 広報課・行政管理課・危機管理総室
開催日時 平成 27 年 10 月 27 日(火)
場
所 静岡庁舎新館 17 階 会議室
対
象 係長(各課 1 名)
出 席 者 180 人
内
容 演題「自治体における危機管理」
講師 (株)インターリスク総研 本間 基照 氏
③e-ラーニングを用いた研修
目
的
事務事業事故や職員の非行等の不祥事の発生を未然に防止するため、会計、契約、
服務等に関する基礎的な知識の習得、再確認を図る。
ア.「事務処理基礎研修2015」
期
間 平成 27 年 10 月 21 日(水)から 11 月 13 日(金)まで
内
容 事務事業事故防止のための心得、行政財産の目的外使用など
対 象 者 市政パソコンを1人1台配備された職員 4,377 人
受 講 者 3,482 人(受講率 79.5%)
※受講者数には、受講期間終了後から年度末までに受講終了した人数も含む。
イ.「適正な会計事務に向けて2015」
期
間 平成 27 年 11 月 18 日から平成 28 年3月 23 日まで
内
容 支払の流れ、旅費、会計年度と出納整理期間、立替払など
対 象 者 市政パソコンが1人1台配備されている職員のうち会計事務・契約事
務に携わる職員等 3,662 人
受 講 者 3,556 人(受講率 97.1%)
④内部統制機能を所管する各課主催の研修
人事課、会計課、契約課等が予算執行、財産管理、会計事務等に係る適正な事務処
理の向上のために各種研修を実施した。
(別紙1のとおり)
3
⑤事務事業に関する危機管理研修
職場の危機管理意識の向上及び内部統制に関する基礎知識の習得を目的に、各区役
所、出先機関等において研修を行った。
【平成 27 年度実施状況】
・葵区役所
(7月 9回 239 人)
・駿河区役所 (9月 2回 100 人)
・清水区役所 (9月~10 月 6回 223 人)
・蒲原支所
(10 月 2回 33 人)
・健康支援課 (8月 3回 94 人)
・文化振興財団(9月~10 月 5回 101 人)
・こども園園長会 他
(3)リスク分析及び対応等のチェックリスト(以下チェックシート)の活用
①チェックシートの見直し
・作 成 単 位…課(所属)単位で作成
・職 員 の 参 加…職場全体の意見や考えを反映
※作成の過程において職員一人ひとりが仕事を見直し、どのよう
なリスクがあるのかを改めて自覚することもリスクマネジメン
トには重要。
・事故等の検証…職場において発生した事故やミスを検証し、リスクとして反映
・庁 内 公 開…チェックシートは、e-Net 掲示板に掲載し、全庁で共有
※他所属のリスクや対策を、自分の職場のチェックシートを見直
しする際に参考
・見 直
し…作成したチェックシートは、随時見直し
※事故等が発生した場合や、他の自治体等で発生した事例などを
把握した場合は、各職場で必要に応じてチェックシートの見直
しを行う。
②業務概要書におけるチェックシートの活用
事務引継時に作成する「業務概要書」に『リスク情報セキュリティチェックシート』
の欄を設け、業務上のリスクを確実に引き継ぐことを実施した。
③OJTノート※におけるチェックシートの活用
新職員用の職場内研修の一環に使用するOJTノートに、仕事に潜むリスクを把握
するページを設け、所属のチェックシートを活用し、新職員一人ひとりのリスクに対
する意識を高めた。
※On-the-Job Training=日常業務を通じた職員教育のこと
④事務事業危機管理研修におけるチェックシートの周知
チェックシートの活用促進を図るため、各種研修の中で、チェックシートの活用を周
知した。職場のリスク認知度は、研修後アンケートの結果において、85%を達成するこ
とができた。
4
(4)事務事業事故等の対応
「市民生活に影響を与えるもしくは与える恐れのある」事務事業事故等が発生した場
合、危機管理本部総括班会議で検証する「事故」事案と、各局危機管理統括責任者を中
心に検証する「ミス」事案に区分し事故等への対応を行っている。
「事故」が発生した場合、所管局は、「静岡市事務事業危機管理マニュアル」に沿っ
て、危機管理総室に第一報を入れるとともに、事案の情報収集等を行い、危機管理本部
総括班会議で原因の究明や再発防止策を検証し、市民への公表を行っている。
「ミス」が発生した場合は、各局の危機管理統括責任者(局次長)
、危機管理責任者
(所属長)が中心となり、事案の収拾、原因究明、再発防止への取組を検討している。
<平成 27 年度 事務事業事故月別発生状況>
5
(5)監査委員監査の指摘事項の活用
監査委員による各種監査は対象となる課や団体を抽出して行っているが、監査の結果、
指摘された事項が他の所属や団体に活かされずに、新たな監査の際に同様の指摘を受け
るという状況が生じていた。これを解消するため、指摘事項を全庁的に周知し、その視
点を持って自らの所属の状況を再確認もしくは改善する機会とした。
また、指摘を受けた所属の措置状況を行政管理課で取りまとめ、監査委員へ報告する
こととした。
このように、監査指摘事項を水平的に活用することで、監査から指摘されるような不
適正な事務処理を全庁的に防止するよう努めた。
①定期監査
平成 26 年度の指摘事項及び 25 年度未措置分の措置状況を収集し、監査委員に報告
した。
②学校監査
平成 27 年度の指摘事項に対する措置状況を全市立小中学校・幼稚園へ周知し、再
発防止に努めた。
③財政援助団体監査及び指定管理者監査
平成 27 年度の指摘事項に対する措置状況を収集し、監査委員に報告した。
④監査結果の全庁周知
各所属の事務の質を高めるために、監査対象外の所属に対しても、監査指摘事項を
周知し、指摘された視点で自己の業務を確認し、同様の事象があれば速やかに改善す
るよう通知した。
(6)準公金の調査
不適正な経理処理を未然に防止することを目的に策定した「準公金の取扱いに関する
注意事項」
(以下、
「取扱注意事項」という。)に沿って、事務を執行するよう各課へ周
知するとともに、執行状況を把握するため以下の調査を実施した。
【調査結果】
①調査対象
185課
②準公金取扱い課
51課
③準公金数
146件
④調査結果
調査を通して、準公金の保管及び出納について、取扱注意事項に沿った取扱い
がなされており、不適正といえる点は見当たらなかった。
また、チェック体制はおおむね整備されており、準公金の取扱いの必要性も認
められた。
準公金の取扱いについては、平成 23 年度に準公金取扱いの指針となる取扱注意
事項を策定し、以降これに基づいた運用が着実に浸透してきており、事務処理の
適正化について、一定の成果が上がっていると考えられる。
6
(7)不祥事の再発防止への取組
①平成 26 年度不祥事に対する取組
平成 26 年度に起きた元職員による公共工事の発注に絡む不祥事を受け、平成 27
年度も引き続き、再発防止に取り組んだ。
<再発防止策>
・時間外における勤務状況及び出入状況の管理について
所属長は、職員が時間外勤務を行う場合は、事前命令を徹底し、午後 10 時以降
も勤務する職員を把握し、管理している。
ア 時間外(平日は 18 時以降)の出入口は警備員室前に統一し、必ず入退庁簿
に氏名、入退出の時刻その他必要事項を記入する。
イ 平日午後 10 時以降及び土日等の閉庁日は、庁舎内への職員の出入りの際に、
警備員室前で身分証明書又は職員用名札の提示をする。
ウ 夜間庁舎内に残る職員の状況を確認するため、警備員による庁舎内の巡回時
(最終見回り時)に、職員数の把握を行い、行政管理課から各局調整係へ連絡。
所属長は、これに基づき長時間勤務する職員の状況を確認する。
・入札情報の透明性の確保について
平成 28 年度から静岡市入札参加停止等措置要綱を一部改正し、不正行為の抑止
を図るため、入札参加停止期間を変更した。
②平成 27 年度不祥事に対する取組
<概要>
平成 26 年度に実施した「森下小学校校舎建築工事設計業務委託」において、平
成 27 年3月に、本市は、設計書や図面等の一部しか受領していなかったにもかか
わらず検収を行い「合格通知書」を発行し、受注者に対し委託料を支払った。
4月に入り、受注者から未提出分の設計書や図面等が提出され、予算を大幅に上
回る設計内容であることが判明し、納品された設計のままでは工事を発注すること
ができないという事態が発生した。
そのため、設計の見直しを行わざるを得ない状況となり、再度「構造計算」を別
事業者に委託し、設計 図面については、本市において修正を行うこととなった。
これにより、森下小学校校舎の建設が当初の予定(平成 29 年1月完成)から約
10 か月遅れる(平成 29 年 10 月完成)こととなった。
<再発防止策>
ア 組織マネジメントに対する取組
・仕事の管理
〈委嘱元〉所属長は、担当係長に対し、委嘱している業務の定期的な進捗報告を求
める。委嘱先との協議記録を、所属長まで供覧することなどにより、確
実な情報共有を行う。
7
〈委嘱先〉毎月の課内会議において実施する進捗管理の報告の際には、報告事項の
記載漏れを防ぐためのチェックリストを作成するなど、情報不足が起ら
ないよう実効性の高い管理体制を構築する。
・人の管理
所属長は、職員の業務の実態管理を適切に行うよう、各職場の実情に応じた体
制づくりを行う。
業務命令の発出にあたっては、職員の業務執行状況を適切に把握し、進行管理
を行う。
部下からの相談に対しては、係長及び課長が真摯に受け止め対応する。所属長
は、職場内の意思疎通が円滑に進むよう、コミュニケーションを大切にした職場
づくりを行う。
イ 職員に対する研修・指導体制の確立
・法令遵守の徹底
建築関係職員に対し、法令遵守の徹底について研修を実施する。
所属長から、朝礼や夕礼を活用した意識啓発を行う。
・契約業務に関する研修の実施
契約事務に携わる職員については、研修会への出席及び課内、係内で指導を徹
底する。
・職場研修の充実
監督員の役割等について、職場研修で若手職員に指導・教育する体制を整える。
ウ 委嘱業務における体制の明確化
・役割分担の明確化
委嘱元と委嘱先は、業務の開始にあたり、役割分担について確認し、詳細な業
務については協議を行い、書面による協議記録を作成し、双方で確認することを
徹底する。
・情報共有体制の構築
委嘱元と委嘱先は、定期的な打合せ、工程管理の機会を設け、情報を共有する
とともに、問題等も把握できる体制づくりを行う。受注者との打合せ記録等も、
委嘱先と委嘱元で共有する。
エ 建設工事におけるチェック体制の強化
・設計時審査、VE※審査
静岡市公共建築整備マニュアルに従い、委嘱元と委嘱先とで、工法による効果
や影響、コストなどを総合的に判断する協議体制を確立する。(第1回設計時審
査前に行う。
)
各審査において、建設工事費が予算内に収まるかを審査項目に加え、必要な資
料の提示と説明を求める。
※VE(バリューエンジニアリング)=橋や道路などの社会資本が果たすべき「機能」を、
利用者目線で分析し、機能面やコスト面において最適な方法を見出す組織的活動をいいま
す。
8
・指示等の書面主義の徹底
受注者との間で交わす指示等については、書面(メール等の記録を含む)によ
り行うことを徹底する。
特に「協議」事項については、双方に誤解が生じないように、必要な事項を明
記した「協議書」を取り交わすことを徹底する。
・新規工法等に関する情報収集
過去の事例だけでは参考にならない場合も考えられるので、積極的な情報収集
を行い、予算の算定等に反映させる。
オ 今後の対応
・本件の取組については、所管局が中心となり、定期監査での措置に対する措置
を講ずるなど、対応を深めていく。
3 課 題
(1)全庁的な取組の推進
これまでの取組をより職員にわかりやすく示すための体系化のため「静岡市内部統
制に関する基本方針」を策定し、内外に取組を明確に示す必要がある。
また、内部統制について、理解を深めるため、研修や庁内掲示板、内部統制通信(S
TEP)を活用し、その必要性、重要性を継続して周知し、理解の定着を図ることが必
要である。
(2)研修の実施
各区、出先機関における研修アンケートの結果からは、実務に近い事例を交えた研修
を求める意見もあり、平成 28 年度においては、リスクの多い窓口業務での事務事故を想
定したグループ討議など、より実践的な研修とすることも必要である。
(3)リスク分析及び対応等のチェックリストの活用
事務事業事故の未然防止のため、引き続き「リスク分析及び対応等のチェックリスト」
の認知度を上げていくとともに、業務に有効活用するよう定着させることが必要である。
「リスク分析及び対応等のチェックリスト」に対する理解度について、課によって温
度差があり、業務に潜むリスクの把握や発生可能性や重大性、対策の難易度について、
各課の実態にあったものとし、業務に活かしてもらう工夫が必要である。
(4)監査の指摘事項の活用
指摘事項の水平展開を実施しているものの、監査対象以外の職員が他部署の指摘事項
を意識してみることは難しく、今後は研修や内部統制通信(STEP!)においても、
指摘事項や措置内容に触れ、職員への意識啓発を図っていくことが必要である。
(5)準公金の調査
準公金の調査は、適正管理のために継続して行っていくことが重要である。
また、これまで、平成 23 年度に作成された「準公金の取扱いに関する注意事項」に基
づき、その運用の確認をしてきたが、次年度は現在の準公金の取扱いの実情等を踏まえ、
見直しを図ることが必要である。
9
(6)事務事業事故等の対応
事務事業事故等について、同様の事案が繰り返し発生するという事態が続いている。
特に、減少傾向にあった個人情報漏えい事案が増加気味であるので、この削減を図る必
要がある。
また、事故報告の遅れから生じる公表の遅れは、市民に不信感を抱かせる要因の一つ
である。各種研修時には、報告を遅滞なく迅速に行うことを周知しているが、未だ報告
の遅れが見られる。改めて、事故発生時には迅速な報告が必要であることの周知が重要
である。一方、事故の「公表基準」の判断に迷うケースも多く、迅速な対応のための妨
げとなっている。わかりやすい「公表基準」に改める必要がある。
(7)地方制度調査会答申及び地方自治法改正への対応
第31次地方制度調査会答申※では、内部統制を整備及び運用する権限と責任は長
にあるとし、長の指揮・監督を明確にした基本方針の策定や全庁的な取組を推進する
ための体制など、内部統制の仕組みについて制度化すべきとしている。今後、国等の
動向について情報収集を図りながら必要な見直しを検討していく。
※第 31 次地方制度調査会答申…人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスの
あり方に関する答申(平成 28 年 3 月 16 日)
・「地方制度調査会」…内閣総理大臣の諮問に応じ、地方制度に関する重要事項を調査審議する
機関のこと。
10
4 平成 28 年度の取組
課題を踏まえ、平成28年度は次の取組を進めていきます。
(1)『静岡市内部統制に関する基本方針』の策定
内部統制機能に関する庁内検討委員会、作業部会において検討を行い、年度内の策
定を目指す。
(2)内部統制の意義、リスク管理についての周知・定着
内部統制の意義、リスクに対する意識向上を図るため、各種研修やインフォメーシ
ョン、内部統制通信(STEP!)を活用し、継続して周知を図る。
(3)「リスク分析及び対応等のチェックリスト」の整理・活用
研修や内部統制通信(STEP!)を活用し、リスク管理の重要性について、意識
啓発を図るとともに、業務に潜むリスクの把握や発生可能性や重大性、対策の難易度に
ついて、各課の実態にあったものとなるよう、見直しをおこない業務に有効活用するよ
う定着を図る。
(4)研修の実施
各種研修において、内部統制の意義を理解してもらえるよう、リスクの多い窓口業
務での事務事故を想定したグループ討議など、より身近な事例を踏まえ、グループ討議
を行うなど工夫した研修を実施していく。
(5)準公金の調査
平成 28 年度は新規と実行委員会の準公金に絞り込んだ調査を実施し、適正な管理
への効果を図る。
また、平成 23 年度に作成された「準公金の取扱いに関する注意事項」については、
実状に合わせた見直しを行っていく。
(6)事務事業事故等の対応
繰り返し発生する個人情報漏えい事案に対し、モニタリングを行うなど具体的な再発
防止策を行う。
また、事故発生時に適切な公表を行うため、
「公表基準」の見直しを図り、わかり
やすい基準を定める。
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