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教育研究 さ~" 貞昌ー - 東京都教職員研修センター

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教育研究 さ~" 貞昌ー - 東京都教職員研修センター
中 学 校
平
成14年
度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
特
別
活
動
東 京 都 教 職 員研 修 セ ンター
平 成14年
度
教 育 研 究 員 名 簿(特
区市町村名
学
校
成
別 活 動)
中
名
千代 田
練
大
田
東 調
杉
並
松
渓
中
学
葛
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瀬
中
学
布
学
校
氏
○
名
中 学 校
恵 方 谷
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村
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大
草
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亮
江戸川
二 之
江
中 学
校
八 王子
南 大
沢
中 学
校
小金井
小 金 井 第 一 中学 校
神
田
哲
男
羽
羽 村 第 二 中 学 校
倉
持
昇
一
村
◎
◎ 世話人
(担 当)東 京 都教職 員研修セ ンター 指導主事
山
○ 副世話 人
田
悟
志
次
目
1研
究
題
1研
究
主
題
設
定
の
理
由
2研
究
副
主
題
設
定
の
理
3研
究
の
仮
説
(1)仮
説
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定
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…
3
・
由
4
ll研
究 の 内容
1
研 究 構 想 図
● ○ ●"●
5
学 級 活 動 に 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ る こ と に つ い て
・ ・ ・ …
6
構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 年 間 指 導 計 画
・ ・ ・ …
8
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構 成 的 グ ル ー プ エ ンカ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 実 践
5授
ll1研
題材 名
12
・12
題材設定 の理由
12
授業のね らい
12
学級の実態
1?
指導の過程
13
評価
14
本時の展開例
15
指導資料
16
業 の 考 察
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
(1)授
業 の 振 り返 り
(2)構
成 的 グ ル ー プ エ ンカ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 授 業 の 考 察
究
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …
の
ま
と
め
1研
究
の
ま
と
2今
後
の
課
題
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め
今
後
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…24
一1・
・20
1研
究主題
望 ま し い集 団 活動 を通 して 、 人 間 と して の 生 き方 に つ い て 自覚 を深 め 、
豊 か な 人 間 関係 を は ぐ くむ 特 別 活 動 の 工 夫
1研
究 主題設 定の理 由
現 在 、 中 学 校 にお い て は 、不 登 校 や 学 校 不 適 応 、 校 内 外 にお け る 暴 力 や 非 行 な ど解 決 す べ き
生 活 指 導 上 の 問 題 が 依 然 と し て 存 在 す る 。こ れ らの 問 題 は 学 校 教 育 に か か わ り が あ る と 同 時 に 、
生 徒 を 取 り巻 く社 会 や 家 庭 な ど の 生 育 環 境 の急 激 な 変 化 との か か わ りも あ る 。 環 境 の 変 化 に よ
っ て 生 じる 人 間 関 係 の 希 薄 化 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン の 不 足 、 自己 の 喪 失 、 規 範 意 識 の 低 下 、 他
人 を 受 容 す る 態 度 が と れ な い こ と な ど の 状 況 は 、 青 少 年 の 共 通 の 問 題 点 と 考 え られ る 。
こ の よ う な 状 況 にあ っ て 、 今 後 ます ま す 複 雑 化 す る こ とが 予 想 さ れ る 社 会 をた く ま し く生 き
て い くた め に は 、 生 徒 一 人 一 人 が 正 し い 判 断 力 を 身 に 付 け 、 自 ら の 生 き 方 を 自覚 し、 強 い 意 思
を も っ て 、 自 己 を正 し く 実 現 で き る 力 が 求 め られ る 。
本 年 度 の 研 究 員 が と ら え た 最 近 の 中 学 生 の 姿 と し て 、 「指 示 さ れ た こ と に は 行 動 で き る が 、
自 発 的 な 行 動 が と れ な い 」 「人 間 関 係 に は 敏 感 だ が 寛 容 性 に 乏 し い 」 「人 間 関 係 の 広 が り が な
い 」 な ど が あ げ られ た 。 また 、 指 導 上 の 課 題 と して は
「個 々 の 生 徒 理 解 が 難 し く な っ た 」 「学
級 で の 指導 の充実 や評 価 の仕方 」な どが 出され た。
こ の よ う な 生 徒 の 状 況 に 対 し て 指 導 の 改 善 を し て い く た め に は 、3年
間 を見 通 した 学 校 全 体
で の 教 育 活 動 の 見 直 し が 必 要 で あ る 。 中 学 校 教 育 の 中 で 、 生 徒 に 「人 間 と し て の 生 き 方 」 を 考
え さ せ る こ とや
「集 団 や 社 会 の 一 員 と し て の よ り よ い 生 活 態 度 」 を 育 成 す る 教 育 活 動 は 特 別 活
動 に 位 置 付 け られ て い る。 申 学 校 学 習 指 導 要 領
通 して
「特 別 活 動 」 の 目 標 に は 、 望 ま し い 集 団 活 動 を
「心 身 の 調 和 の と れ た 発 達 と 個 性 の 伸 長 を は か る 」 「集 団 や 社 会 の 一 員 と し て よ り よ い
生 活 を 築 こ う と す る 自 主 的 ・実 践 的 な 態 度 を 育 て る 」 「人 間 と し て の 生 き 方 に つ い て の 自 覚 を
深 め 、 自 己 を 生 か す 能 力 を養 う 」 と あ る 。
そ こ で 、 本 研 究 で は 特 別 活 動 の 指 導 の 中 か ら 、 生 徒 ・教 師 の 学 校 生 活 の 基 盤 で あ る 学 級 活 動
に 視 点 を あ て 、 生 徒 に学 級 活 動 を 通 して 集 団 活 動 の 在 り方 や 自 己 の 生 き 方 に つ いて 自 覚 を 深 め
さ せ る と と も に 、 教 師 の 受 容 的 な働 き か け に よ って 、 教 師 と 生 徒 、 生 徒 同士 の 信 頼 関 係 を 醸 成
し 、 豊 か な 人 間 関 係 を は ぐ く む こ と の で き る 学 級 活 動 の 充 実 を ね ら う こ とが 課 題 の 解 決 につ な
が る と考 え た 。
生 徒 が 中 学 校 生 活 を通 して 、 集 団 の 一 員 と して の 自覚 を も ち 、 他 人 の よ さ に気 付 き 、 個 人 が
認 め られ る好 ま しい 人 間 関 係 や 連 帯 感 を は ぐ く む体 験 や 活 動 を し な が ら 、豊 か な 心 を 育 て る こ
と を ね ら い上 記 の研 究 主題 を 設 定 した 。
一2一
2研
究 副主 題設 定 の理 由
研究副主題
生 徒 の 自己理 解 や 相 互 理 解 を深 め る学 級 活動 の 指 導 と評 価 の 工 夫 を 通 して
中 学 生 の 時 期 に は 、親 か ら 精 神 的 自 立 を し よ う とす る と 同 時 に 、身 体 的 に も 変 化 す る こ と で 、
心 理 的 な 不 安 定 感 を も つ 生 徒 が い る 。 中 学 生 に と っ て 、孤 独 感 や 心 理 的 な 不 安 定 感 を 軽 減 す る
意 味 で 重 要 に な っ て い る の が 友 達 の 存 在 で あ る。 生 徒 は 互 い に 共 通 点 や 類似 性 の あ る友 達 と 過
ご す 傾 向 が み られ るな ど、 友 達 が 自己 を 見 つ め る た め の 鏡 の 役 割 を し て い る と も い わ れ る 。 こ
の よ うな 特 徴 が み られ る 中 学 生 の 時 期 に あ っ て 、 孤 独 感 や 不 安 感 を 共 有 しな が ら、 共 に解 決 を
図 ろ う と友 達 を 通 して 自己 を見 つ め る 生 徒 も多 く い る 。 生 徒 の こ の よ うな 心 情 的 な 状 態 を 踏 ま
え 、 中 学 校 で は 好 ま し い 人 間 関 係 づ く りの 視 点 か ら 、 尊 敬 、 信 頼 、 協 力 、共 感 、寛 容 な ど の 態
度 の 育 成 が 、 学 級 を母 体 と して 全 教 育 活 動 を 通 して 図 られ て い る 。
学 級 は 、 教 師 の 学 習 指 導 や 生 活 指 導 を進 め る た め の 基 本 単 位 とな る 存 在 で あ る と と も に 、 生
徒 一 人 一 人 が 心 理 的 に 安 定 し て 帰 属 で き る 「心 の 居 場 所 」 と し て の 生 活 環 境 で も あ る 。 そ の た
め 、 生 徒 相 互 の 好 ま し い 人 間 関 係 や 、 教 師 と生 徒 の 信 頼 関 係 に 基 づ く温 か い 雰 囲 気 が つ く られ
た 場 所 で な くて は な ら な い 。
学 級 活 動 で は 、 担 任 が 一 人 一 人 の 生 徒 理 解 に 基 づ い て 、 生 徒 自身 の 学 校 生 活 の 振 り返 りや 、
課 題 解 決 に 取 り組 め る よ う に 指 導 の 改 善 を して い る が 、 自己 を正 し く理 解 す る こ とが 困 難 な 生
徒 や 集 団 生 活 に な じめ ず 学 級 で 孤 立 す る 生 徒 も い る 。 ま た 、 最 近 の 生 徒 の 考 え か た を 把 握 した
り 、 行 動 を理 解 し た りす る こ と を 指 導 上 の 課 題 と して い る教 師 もみ られ る 。
そ こ で 、学 級 の もつ べ き 本 来 の 姿 や 指 導 上 の 課 題 を解 決 す る た め の 基 本 的 な 考 え 方 につ い て
の 見 直 し を行 い な が ら 、 本 研 究 で は 、 学 級 活 動 の 指 導 に お け る 生 徒 の 自 己 理 解 の 仕 方 や 生 徒 同
士 、 教 師 と 生 徒 の 相 互 理 解 の 方 法 に っ い て 追 究 し、 学 級 活 動 の 指 導 改 善 を 図 る こ と を ね ら い 、
上 記 研 究 副 主 題 を 設 定 した 。
ま た 、 学 級 活 動 の 評 価 に つ い て は 、 本 年 度 の 研 究 員 の 聞 き 取 り か ら 、 「学 級 活 動 の 評 価 方 法
が 分 か ら な い 」、 「指 導 に 生 か さ れ た 評 価 を 実 施 し て い な い 」 な ど の 報 告 が あ っ た 。 こ れ ら の
状 況 を 改 善 す る た め 、 本 研 究 で は 、 上 記 の 指 導 の 改 善 と併 せ て 、 学 級 活 動 の 評 価 の 在 り方 に つ
い て 見 直 し、 指 導 に 生 か す こ と の で き る 評 価 方 法 を 検 討 す る こ とが 必 要 で あ る と考 え た 。 そ の
た め 、 学 級 活 動 を 生 徒 自 ら が 自 己 評 価 で き る 機 会 を 設 定 した 指 導 案 を も と に 、 生 徒 と 教 師 が そ
れ ぞ れ の 活 動 を 客 観 的 に 振 り返 る た め の 評 価 資 料 を 作 成 す る こ と と した 。
評 価 規 準 の 作 成 に つ い て は 、 生 徒 が 自 ら考 え 、 学 ん で い く と い う 基 本 的 な 姿 勢 か ら 「生 き る
力 」 を は ぐ く む と い う 観 点 を 重 視 し た 。 更 に 、 生 徒 一人 一 人 の 良 い 点 や 可 能 性 、 努 力 や 意 欲 な
ど の 態 度 の 評 価 を 積 極 的 に行 う こ と の で き る 客 観 的 で 多 面 的 な 評 価 の 工 夫 をね らい 、 上 記 の 副
研 究 主題 を設定 した。
一3一
3研
究 の仮説
研 究 主 題 お よ び 研 究 副 主 題 に つ い て 研 究 を進 め る に 当 た り、 以 下 の仮 説 を 立 て た。
学 級 活 動 の 指 導 に 、 構 成 的 グ ル ー プ ェ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ る こ とは 、 生徒 一 人
一 人 が 自 己 を 知 り 、 相 互 に 認 め 合 い 、 よ り豊 か な 人 間 関 係 を は ぐ く む と い う ね ら い を
達 成 す るた め に 有 効 な 方 策 とな る で あ ろ う。
(1)仮
説 の設定 につ いて
学 級 活 動 は 、 学 習 指 導 要 領 に 「具 体 的 な 活 動 の ね ら い に 沿 っ て 展 開 さ れ る 生 徒 の 自 主
的 、 実 践 的 な 活 動 で あ る 。」 と あ る 。 そ こ で 、 仮 説 の 設 定 に 当 た っ て は 次 の3点
につ い て
注 目す る こ と と した 。
①
個 々 の 生 徒 につ い て の 理 解 を深 め 、 教 師 と生 徒 の 信 頼 関 係 を 基 に指 導 を 展 開 し、 指 導
内 容 の 特 質 に 応 じ て 、 教 師 の 適 切 な 指 導 の 下 に 、 生 徒 の 自 主 的 ・自 発 的 な 活 動 が 助 長 さ
れ る こと。
②
学 校 に お け る多 様 な 集 団 の 生 活 へ の 生 徒 一 人 一 人 の 適 応 や 、 そ こで の 自主 的 、 実 践 的
な 活 動 に つ い て も そ の 助 長 を 図 る こ と。
③
自 主 的 、実 践 的 な 態 度 の 育 成 と 、 人 間 と し て の 生 き 方 の 自覚 を 深 め て 、 自 己 を 生 か す
能 力 を 養 わ せ る こ と。
以 上 の 視 点 と現 在 の 生 徒 の 実 態 を踏 ま えな が ら、 学 級 活 動 の 指 導 に構 成 的 グル ー プ エ ン
カ ウ ン タ ー の 特 色 を 生 か し 、 そ の 利 点(後
述P7)が
十分 に生か せ るよ うな指導 計 画 と
指 導 案 を 作 成 し 、研 究 主 題 と研 究 副 主 題 に 迫 る こ と と し た 。
(2)仮
説 の検 証 に つ い て
仮 説 を 検 証 す る に 当 た り 、 以 下 の2点
に つ い て 注 目 した 。 具 体 的 に 授 業 を 実 践 し 、 ね ら
い を 達 成 す るた め の 有 効 性 を検 証 す る こ と と した 。
①
生 徒 に と っ て 学 級 が 本 音 で 語 り合 え る 場 所 で あ る と と も に 、 「心 の 居 場 所 」 と な る こ
と をね ら い 、 教 師 の 受 容 的 な 態 度 に よ る 生 徒 理 解 や 個 に 応 じた 指 導 の 下 に 、 自 己 を 正 直
に 表 現 す る こ と や お 互 い に 認 め 合 え る 体 験(構
成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー)を
行 い、
生 徒 、 教 師 そ れ ぞ れ が 活 動 を振 り返 り、 評 価 をす る 。
②
生 徒 の 発 達 段 階 を 考 慮 し 、中 学 校3年
間 を 見 通 した 学 級 活 動 の 年 間 指 導 計 画 を 作 成 し 、
構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 学 級 活 動 に 取 り入 れ る 時 期 や 回 数 、 実 施 す る エ ク サ サ
イ ズ の 内容 に つ い て 検 討 す る 。
上 記 の 視 点 か ら、 学 級 活 動 の 指 導 に 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 授 業 の
指 導 案 を 作 成 し て 授 業 を 行 い 、 授 業 後 の 評 価 に よ りそ の 有 効 性 を 検 証 す る こ と と し た 。
一4一
Il研
究の 内容
1研
究構想図
生徒の実態
①
特別活動の目標
指示 の出 され た活動に対 して は対 応す
望 ま しい集団活動 を通 して 、
・ 心 身の調和 のとれ た発 達 と個 性 の伸 長 を図
るが 、 自ら考え行動する ことが少な い
②
周囲 の人間関係 に敏感 に反応す るが、
る
_育
寛容性が乏 しい
③
てたい生徒 像_
・ 集 団や社会 の一員 と して よ りよい 生活 を築
幅 広 くコ ミュ ニ
こうとす る自主的 ・実践 的な態度 を育て る
・ 人間 と しての生き方 につ いての 自覚を深め 、
一部 の決ま った友人 としか人間 関係が
①
作れ な いな どコ ミュニケー シ ョンの広
ケ ー シ ョン を と
s
が りがない
t
る ことが で き る
自己 を生かす能力 を養 う
生徒
・
指導の現状と課題
①
②
自分 を表現 し、他人を理解す る学級活
動 の時 間が確保 しにくい
②
個 々の生徒へ の理解に基づ いた学級指
導 の工夫を課題 と して いる担任が いる
③
員 と して望 ま し
・ 学級や 学校の生活 の充実 と向上
い判 断 力や 行 動
・ 個 人及び社会 の一 員 としての在 り方 、健康
カのある生徒
レ
学級活動の 目的
集 団や 社 会 の 一
計画的な学級指導ど その評価の工夫
e
や 安全に関する こと
・ 学 業生活の充 実、将来の生き方 と進 路 の適 切
な選択 に関す ること
を課 題 として いる担任が いる
研究主題
望 ましい集 団活動 を通 して、 入間と して の生き方 について の自覚 を深 め、
豊かな 人間関 係を はぐくむ特別 活動の工夫
扇住 題
生徒の 自己理 解や相 互理解 を深める学級活動 の捲導 と評価 の工 夫を通 して
仮説
学 級活動 の指導 に、構成的 グルー プエ ンカウ ンターを取 り入 れる ことは 、生徒 一人一人が 自己を知 り、
相互 に認 め合 い、よ り豊か な人間関 係をは ぐくむとい うね らいを達 成す るた めに有効 な方策 となるであ ろ う
研 究の 内容
①
学級 活動の指 導に構成 的 グルー ブエ ンカウ ンターを取 り入れ た年間指導計画の作成
②
構 成的グル ープエ ンカ ウ ンター を取 り入れ た学級 活動の指導 とそ の評価の工夫
研究方法
①
研究構想図の作成
②
生 徒の 実態 ・指 導 の 現 状 と課 題 の 聞 き取 り調 査
③
授 業研究の実践 と検 証
④
評価のあり方
研 究のまとめと今後の課題
一5一
2学
(1)構
級 活 動 に構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ る こ と に つ い て
成 的 グ ル ー プ エ ンカ ウ ンタ ー の と らえ 方
本 研 究 部 会 で は 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を次 の よ う に と ら え た 。
①
「
エ ン カ ウ ン タ ー 」と は 、 日本 語 訳 で は 「出 会 い」と い う意 味 で あ る が 、 本 研 究
で は 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー にお い て 「出 会 い」と は 、 単 な る 「見 知 らぬ
人 と の 初 め て の 出 会 い」 と い う意 味 だ け で は な く 、 「自 己 と の 未 知 な る 部 分 と の
出 会 い 」 や 、 通 常 よ り深 い レベ ル で の 「
他 者 と の 未 知 な る 部 分 と の 出会 い 」 と
と らえ た 。
②
「
構 成 的 」 と は 、 枠 を 与 え る と い う意 味 で あ るが 、 本 研 究 で は 「
実施 す るた め
の 約 束 ご と」 「
実 施 す る と き の グ ル ー プ の 人 数 」 「グル ー プ の メ ン バ ー の 構 成 」
や「
実 施 す る 時 間 の 制 限 」を あ らか じ め 設 定 して 実 施 す る こ と と と らえ た 。
③
本 研 究 で は 、 構 成 的 グル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー は 、 本 音 を 表 現 し 合 い 、 そ れ を
互 い に 認 め 合 う体 験 と と ら え 、 こ の体 験 に よ っ て 、 自 己 や 他 者 へ の 気 づ き を 深
め、 他者 と ともに 生 きる喜 びや 、 自分 に 自信 を持 ち 、 自己 の能 力や 可能性 を高
め る こ とが で き る と と らえ た 。
(2)構
成的 グルー プエ ンカウ ンター の進 め方 につ いて
構 成 的 グル ー プエ ン カ ウ ンタ ー を 学 級 活 動 で 効 果 的 に 活 用 す る た め に 、 下 記 の① か ら④ の 手 順
を と る こ と と した 。
① 身 体 や 心 を ほ ぐす ウ ォー ミ ン グ ア ップ
②
リー ダ ー(教師)に よ る イ ン ス トラ ク シ ョ ン
③ グ ル ー プ 活 動 な ど の エ クサ サ イ ズ
④ エ ク サ サ イ ズ を 通 し て 感 じ た こ と をふ りか え り、 み ん な で 分 か
ち合 うシェ ア リン グ
ま た 、 ① か ら④ の 手 順 を 実 施 す る 上 で 、 次 の こ と に 留 意 す る こ と と した 。
生 徒 が 本 音 を 表 現 し合 っ た り、 お 互 い を 認 め 合 っ た りす る 体 験 をね ら う た め に は 、 は じ め に ゲ
ー ム 性 の あ る ウ ォ ー ミ ン グ ア ッ プ をす る こ と で 、心 身 と も に 緊 張 感 が ほ ぐ れ て 次 の 活 動 へ の 導 入
が しや す くな る 。 授 業 や 保 護 者 会 な ど 、 限 られ た 時 間 内 に 目 的 を 達 成 す る必 要 が あ る場 合 に は 、
本 時 の ね らい や や り方 を わ か りや す く説 明 す る必 要 が あ る 。 活 動 の 中心 と な るエ ク サ サ イ ズ で は 、
途 中 で 評 価 を 入 れ た りせ ず 、 あ り の ま ま の 自分 を表 現 した り、 相 手 を受 け 入 れ る 雰 囲 気 づ く りが
大 切 で あ る 。 エ クサ サ イ ズ の 実 施 後 は 、 自 分 が 感 じ た こ と を 正 直 に ま と め た り、 整 理 した り して 、
相 手 や 他 の 生 徒 の 気 づ き にふ れ る た め の シ ェ ア リン グ を 必 ず 行 う。 生 徒 の 新 しい 気 付 き が 評 価 と
な る と考 え た 。
・6・
(3)エ
クサ サ イ ズ を実 施 す る 上 で の ね ら い と指 導 の 工 夫
本 研 究 で は 、 学 級 活 動 で 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 実 施 した 効 果 を得 る た め に 、 下 記 の
① か ら⑥ を 基 本 的 な ね ら い と して 、 学 級 や 生 徒 の 実 態 に 応 じて 重 点 とす る ね ら い を か え な が ら指
導 の 工 夫 を す る こ と と した 。
① 自己理解
② 他者理解
③ 自己受容
④ 感受性の促進
⑤ 自己主張
⑥ 信頼体験
学 級 の 様 子 や 、 生 徒 の 発 達 段 階 に 合 わ せ て 、 学 級 活 動 の 指 導 の ね らい を 的 確 に 設 定 し、 取 り入
れ る エ ク サ サ イ ズ の 内 容 や 指 導 方 法 を 変 え る こ とが 大 切 で あ る 。 あ る 学 級 で 指 導 効 果 が 認 め られ
た と して も 、 指 導 対 象 が か わ った 場 合 に 、 同 じね ら い や 指 導 方 法 で 同様 に そ の効 果 が 得 られ る と
は 限 ら な い 。 ① か ら⑥ のね ら い を 達 成 す る た め の 留 意 点 と して は 、 ま ず 自分 自 身 の 心 情 を理 解 し
て 、 他 者 へ の 理 解 を 深 め る よ う に す る こ とが 指 導 展 開 の 第 一 歩 と し 、 他 者 と違 う 自 分 や 、 自 分 と
違 う他 者 を 認 め 、 受 け 入 れ られ る よ う にす る こ と を 目 指 した 。
次 に 、 お 互 い に 深 い交 流 が で き る よ うな 人 間 関 係 を 築 く た め に 、 自分 の 考 え を正 し く主 張 す る
力 を育 て る こ と を ね ら う こ と と した 。 ま た 、 他 者 を信 頼 す る 活 動 を繰 り返 し行 う こ と で 、 人 間 関
係 を よ り 緊 密 に し 、 信 頼 感 の 確 立 に 到 達 で き る と考 え た 。
学 年 や 学 級 、 グ ル ー プ な ど実 施 す る 集 団 の 大 き さや 、 年 齢 な ど成 長 の 違 い な ど に よ っ て 、 そ れ
ぞ れ の 目 的 に 合 わ せ た エ ク サ サ イ ズ を 選 ぶ こ とが 大 切で あ る た め 、 学 級 や 生 徒 の 実 態 を正 し く把
握 して お く こ と は 指 導 者 に と って 不 可 欠 で あ る 。
(4)構
成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 学 級 活 動 な どの 指 導 に 取 り入 れ る こ と の 利 点
① 生 徒 の 発 達 段 階 に 合 わ せ て 、 生 徒 一 人 一 人 の 個 人 の 成 長 を 図 り、 人 間 関
係 を 深 め させ る こ とが で き る 。
② 学 級 活 動 の 指 導 で は 、 生 徒 に 身 近 に興 味 付 け が で き 、 意 欲 的 に取 り組 ま
せ る ことが で き る 。
③ 学 級 活 動 の み な らず 、 学 年 集 会 ・学 校 行 事 の さ ま ざ ま な 場 面 に お い て 、
そ れ ぞ れ の 目的 に 適 した 題 材(エ
クサ サ イ ズ)を 選 ぶ こ と が で き る。
④ 学 年 や 学 級 の 実 態 に そ っ て 題 材(エ
クサ サ イ ズ)を
組 み か え た り、ね ら
い を か え た り して 、 指 導 に広 が りを も た せ る こ と が で き る 。
生 徒 が 自 己 や 他 者 を 理 解 した り、 人 間 関 係 を 深 め た りす るね らい を 達 成 す る た め に は 、 集 団 の
中 に お け る 自分 の 存 在 や 役 割 に 気 づ か せ た りす る こ と が 大 切で あ る 。 本 研 究 で は 、 この よ う な ね
らいの指 導 にお いて は、構 成 的 グルー プ エ ンカ ウンタ ー はそ の長 所が 生か され る代表 的 な例 で あ
る と考 え た 。
一7一
3構
成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 年 間 指 導 計 画
(1)年
間 指導 計画 の作 成 に 当た って
学 級活 動 のね らいを 十分 に達 成 す るた め に は 、生徒 一 人 一 人 が もつ夢 や 、学 校 生活 へ の期 待
や 希 望 をか な え 、 また 、 生徒 自身が 抱 えて い る 問題や 悩 み が 解 消 で き る よ うな活 動 の 内容 を適
時 、適 切 に計画 す る必 要 が あ る。
本 研 究 で は 、 各 学 年 に お け る 指 導 内 容 に ど の よ う に 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ンタ ー を 取 り入
れ る こ と が で き 、実 施 した と き に 効 果 を あ げ る こ と が で き る か 考 え 、最 適 と考 え られ る 題 材(エ
ク サ サ イ ズ)を 選 択 し た 。 そ の 後 、 各 学 年 年 間35週
の 授 業 時 数 を確 保 した 上 で 、 構 成 的 グ ル
ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り 入 れ る こ とが で き 、 効 果 を 上 げ る に ふ さ わ し い 時 間 数 と実 施 時 期 を
検 討 した 。
特 に 、 生 徒 が 人 間 関 係 に 悩 み が ち に な っ た り,学 級 へ の 不 適 応 感 を も っ た り しが ち な 学 期 の
始 ま り の 時 期 や 終 わ りの 時 期 、 ま た 、 逆 に 人 間 関 係 が よ り深 ま る き っ か け と な る 学 校 行 事 の 実
施 時 期 に 注 目 し て 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ る 学 級 活 動 の 時 期 を探 っ た 。
また 、年 間 の 指導 時 数 の 設定 に 当 た って は 、 中学 校 にお け る学 級 活動 の指 導 上、 時間 数 の 確
保 が 必 要 とされ る 内容 を押 さ え っ っ 、各 エ クササ イ ズ のね らいが 達 成 で き る時数 を考 えた 。 学
級 担 任 と 生 徒 、 生 徒 同 士 の 信 頼 関 係 を 築 き 、 学 校 生 活 へ の 適 応 や 生 活 の 向 上 を 目指 し て 、 構 成
的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 実 施 時 期 と して 、 本 研 究 で は1・2学
始 ま り と 学 校 行 事 の 開 催 時 期 に 各1回
35時
、 第3学
期 末 に1回
期の
の 実 施 が ふ さわ し い と考 え た 。 年 問
間 の うち 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 時 間 を5時 間 あ て る 年
間指 導 計画 を作 成 す る こ と と した 。 ・
(2)年
間 計画 にお け る指 導 段 階
年 間 を 通 した 指 導 を3段
階 に 分 け る こ と に よ り 、 生 徒 の 学 習 の 習 得 の 状 況 に 即 した 指 導 が で
き る よ う に した 。 指 導 が 適 正 に 評 価 され 、 評 価 が 次 の 指 導 に 生 か さ れ る よ う に 、 そ れ ぞ れ の 指
導 段 階 とね ら い は 下 記 の と お り と した 。
時期
4月
∼7月
9月
指導 段階
指 導 のね らい
交 流 ・受 容
新 し い 人 間 関 係 を作 り 、 学 級 集 団 の 向 上
(人 間 関 係 づ く り)
を図 る
生 徒 の相 互 理 解 を深 め 、学 級集 団の ま とま
自 己 理 解 ・他 者 理 解
∼12月
1月
∼3月
(自 己 の 開 発)
りの 度 合 い を 高 め る
問 題 解 決 ・自 己 表 現
こ れ ま で 培 っ た 信 頼 関 係 を も と に 、 自己
(成 長 の 確 認)
を 表 現 し 、 内 面 に あ る能 力 や 可 能 性 を 発
見する
一8・
(3)構
成的 グル ープエ ンカ ウ ン ター を取 り入れ た学級 活 動年 間指 導 計画
学 級 活動
ね らい
第1学 年
年間35時
間の うち構 成的 グルー プ エ ンカ ウンター を取 り入 れ た学 級活 動 に5時 間 あて る
・中 学 生 と して の 自覚 を も ち 、 学 校 生 活 へ よ り よ い 適 応 を 図 る 。
・生 徒 一 人 一 人 が 自 己 を 知 り 、 相 互 を 認 め 合 う豊 か な 人 間 関 係 を築 く。
題材 名
構成 的 グル ープ エ ンカ ウ ン
ター の 設定 理由
指導段階
構 成的 グルー プエ ンカ ウ ンター の位置 付 け
(実 施 工 ク サ サ イ ズ ・ね ら い)
(生徒 の様 子)
4
月
○ 入学 式
○ 自己紹 介
○ 中学 校 生活 の ガイ ダ ン ス
0学 級 作 り
・入 学後 新 しい環 境 に慣 れ る
と ともに 、良好 な 人間 関係
を つ く る 。(少 し ず つ 小 集
委 員 ・係 の 選 出
ク ラ ス目標
っ く りが難 しい 生徒が でて
給 食 ・清 掃 ・係 分 担
く る 時 期)
★ こんな私 を よ ろし く
「
入 学 の喜 び を分 か ち合 い 、不 安 を解 消
団 を形 成 して い る が 、 友 達
す るた め 、担 任 の 自己 開 示 をモ デ ル と
して 自 己 紹 介 をす る。(1時
間)
月
6
月
r
月
9
月
io
月
月
を作 り、学級
図 る。
L'
○運 動会 の準 備
○学 習習 慣 の確 立
○ 生徒総 会 へ の取 り組 み
○ 中間考 査 へ の取 り組 み
○ 安全指 導 ・避 難 訓練
○運 動 会成 功 を 目指 して
0自 分 を知 ろ う
0学 習 習慣 の見 直 し
○ 相互 理解
○ 期末 考査 へ の取 り組み
01学 期 の学 級生 活
○ 夏休 み の生 活設 計
Ol学 期 の成 長
○ 球技 大 会の 準備 と参加
02学 期 の学級 生 活
○ 学 級作 り
○ 私 の将 来
○ 防 災 に対す る知 識
O安 全指 導 ・避 難 訓 練
O遠 足へ の取 り組 み
○ 学習 習慣 の 向上
○ 中間考 査へ の取 り組 み
○ 生徒 会 活動 へ の参 加
○ 文化 祭 への 取 り組 み
○ 私 の悩 み
・運 動会や 生徒会 活動 な どの
学校 行事 を通 して 、学級 集
団 の雰 囲気 を さ らに向 上す
る 。 (学級 が 組織 され 、ク
ラスの友 入関係 が 深 まる時
○ 学習 習 慣 の向 上
○期 末考 査へ の敢 り組 み
○ 中学 生の心 と身体
★ みん なで作 ろう、 よ りよい ク ラス
'「
自分の ク ラ スの 良 さに気 づ き 、 相互 評
価 を通 して 学 級の 支 持的 風 土 を 向 上 さ
せ る 。 ク ラ ス の 課 題 に つ い て 明 らか に
期)
す る 中 で,問 題 を 互 い に 分 か ち 合 い 、
解 決 の 方 法 を 探 る 。(1時
間)
、'
・友 人 の す ば ら し い点 に 共 感
し、 相 互 に 尊 重 で き る よ う
に な る 。(夏 休 み 後 で 、 生
徒 相互 の 関係が や や薄 れた
時 期)
★ 夏休 みの経 験
Ψ
'
自己理解
夏 休 み 中 にそ れ ぞれ が 経験 した こ とを
・自己 表 現
発 表 し。み ん な で共 有 化 す る こ とで 学
級 の 仲 間 と して の親 近 感 を呼 び 戻 し、
(1時 間)
、2学 期 を 円 滑 に 始 め る 。
(開発)
〆
、
生徒 の相 互理
解 を深 め 、学
級集 団 の ま と
ま りの度 合 い
・生 徒 相 互 の 人 間 関 係 を よ り
を高 め る。
★ シ フ ト して み よ う1
'、
㌧'
高 め る 。(自 分 に 自 信 が も
自分 の 短所 は 、見方 を変 えれ ば長 所 で
てな い生徒 が でて くる時
あ る こ と を 知 り、自 己 肯 定 感 を 高 め る 。
自己 肯定 感 の 向 上 は 人間 関 係 づ く りの
期)
上 で 大 切 な 要 素 で あ り,互
is
月
新 しい 人 間 関
集 団の 向上 を
深 め させ 、学級 の 凝縮 性 を
ri
F、
LJ
○ 選 択 教 科 、総 合 的 な 学習 の
時 間 の ガイ ダ ンス
○ 部活 動 の ガイ ダ ンス
5
交 流 ・受 容
(関 係)
「
02学 期 の反 省
O球 技大 会 の準 備 と参 加
○冬 休み の 生活 設 計
い を認 め 合
う 手 が か り とな る こ と を 知 る 。
(1時 間)
、'
W
問題解決
i
月
○ 新 年の 抱負
○ 私 の将 来
a
月
○ ク ラス の親睦 を図 る
0学 習 習慣 の 向上
○ 学 年 末考 査 への 取 り組 み
○職 業 を知 る
3
月
(成長)
・これ ま で 培 っ て き た 信 頼 関
係 を も と に 、 よ り豊 か な 入
間 関 係 を 築 く 。(2年
生へ
の期待 と不安 が顕 在化 し、
動 揺す る時期)
これ まで 培 って
きた信 頼 感 を も
r
学 級 内 の 人間 関 係 づ く りは級 友 同 士 の
相 互 受容 が 中心 で あ る。 肯定 的 な 言 葉
と に、 自己 の内
の 支 持 に よ り 、 自尊 心 を 高 め 、 和 や か
を 発 見 し、 発 見
、な 燗
○ 卒業 式 の準 備 と参加
Ol年 間 の学級 生 活 と私
01年 間 の反 省
○ 進 級す るに あた って
○ 春 休 み の生活
関係 を作 る・(塒
面 にあ る可能 性
した 自己 を表 現
問)」
す る。
-J
9
「
'
★ 気 にな る 自画像
学級 活動
第2学 年
間の うち構 成的 グル ー プ エ ンカ ウン ター を取 り入 れた 学級 活動 に5時 間 あて る
・中堅 学年 として学校 で の役 割 を受 け継 ぎ、 向上 を図 る。
ね らい
・生徒 一 人 一 人が 個 性 を 発 揮 し 、 お 互 い を 認 め 合 う こ と の で き る 人 間 関 係 を 築 く。
題 材名
○ 自己紹 介(進 級 の喜び)
○ 自分 の 目標 と学 級 目標
O学 級 作 り
4
月
年 間35時
委 員 ・係 の 選 出
クラス 目標
給 食 ・清 掃 ・係 分 担
○ 選択 教科 、総合 的 な学習 の
時 間の ガイ ダ ンス
○ 部活 動 のガイ ダ ンス
構 成 的 グル ー プエ ン カウ ン
ター の設 定 理 由
(生徒 の 様子)
5
月
6
月
○ 期 末考 査へ の取 り組 み
01学 期 の 学 級 生 活 を振 り返
7
月
って
○ 夏休 み の生活設 計
01学 期 の成長 と反省
○ 林 間学校 への準 備 と実施
交流 ・受容
(関係)
、
前 年 度 、 同 じ ク ラ ス だ っ た 友 人 か ら紹
介 して も ら う こ と で 、 そ の 生 徒 の 肯 定
的 な 面 を 学 級 に 知 らせ る 。(1時
間)
一,
新 しい 人 間関
係 を作 り、学
級集 団 の 向上
を図 る
lJ
-J
の コ ミ ニ ュ ケ ー シ ョ ンが
と りに くい 時 期)
★ 君 は ど こで ヒー ロ ー
「
、
運 動会 な どが終 わ っ た後 、一人 一 人の
生 徒が 活躍 した り貢献 した ことを、他
の 生徒 か ら評価 されて 自己 有用 感 を得
・全 校行 事 の 中で 努 力 した り
貢 献 した りした ことを認 め
合 い 、併 せ て リー ダー の育
○ 運動 会 成功 を 目指 して
0自 分 を知 ろ う
○ 学 習習 慣の 見直 し
○ 林 間学 校へ の取 り組 み
○ 相互 理 解
作戦
「
ンター を設定 す る。
(学級 が変 わ り、学級 内で
○ 運動 会 の準 備
○ 中間 考 査 へ の取 り組 み
学 習計 画の 工夫 と確立
○ 生徒総 会へ の取 り組み
○ 安 全指 導 ・避 難訓 練
(実 施 エ ク サ サ イ ズ ・ね ら い)
★PR大
・少 しず つ 小集 団 を形成 して
い るが 、学 級 で孤 立す る生
徒や 人 間 関係 を作 る こ との
苦 手な 生 徒へ の援 助 と良好
な ク ラス の雰 囲気 を 作 るた
め構 成 的 グ ルー プエ ンカウ
指導段階
構成 的 グ ルー プエ ンカウ ンター の位置 付 け
る 。(1時
間)
、
」
成 を 促す た め構 成的 グル ー
プエ ン カウ ンター を設定 す
る 。
(学級 組 織が 成 立 し行 事 に
取 り組 みな が ら新 しい人
問 関係 を さ らに発 展 させ
る 時期)
・一 学 期 の 終 わ りの 時 期 に 、
★ リア ライ ズ
'、
学 級 内 の友 人 関係(人 間関
係)を
他 者 に対 す る見 方 、考 え方 に気づ き、
相 互 に認 め 合 う ことで暖 か い人 間関係
見 直 し 、 そ こで 友 人
や友 情 につ いて互 い に考え
直 し、 認 め 合 う機 会 を っ く
を 作 る 。(1時
㌧'
間)
るた め 構成 的 グル ー プエ ン
カ ウ ンター を設定 す る。
9
月
02学 期 の学級 生活
0学 級 作 り
○ 私 の将 来
○ 防災 に対す る知識
○ 安 全指 導 ・避難訓練
○ 進 路 ・職 場体 験 へ の取 り組
み
(一 学期 を振 り返 って 生徒
の 相互 理 解 を深 め る時 期)
W
自己理趨
・自己 表 現
(開発)
r
is
月
11
月
○ 学習 習慣 の 向上
○ 中間考査 へ の取 り組 み
○ 生 徒会活 動へ の参加
○ 学 芸発 表会 への取 り組 み
○私 の悩 みや 不安
○ 学習 習慣 の向上
○期 末考 査へ の取 り組 み
○ 中学 生の心 と身体
生徒 の相 互 理
・合 唱 コ ン ク ー ル や 文 化 祭 な
解 を深 め 、学
どの学 校 行 事 を通 して,一
人 一 人が 様 々な 力 を発揮 し
級集団のまと
ま りの 度 合 い
た こ との 発 見 を す る 。 一 人
を 高め る 。
一 人 の 生徒 の活 躍 を讃 え評
価 し、次 の 活動 への ステ ッ
プ とす るた め 、構成 的 グル
一 プ エ ン カ ウ ン ター を 設 定
★私 たち の得 た宝 物
r「
各 自が どの よ うな役割 を果 た したか を
確 認 し 、 感 動 体 験 を わ か ち あ う。
(1時 間)
す る。
12
月
02学 期 の反 省
0球 技大 会 の準備 と参 加
○ 冬休 みの 生活設 計
(他者 を 認 め合 い理解 し、
お 互 いの 人間 関係 を発 展
♂
L
L」
さ せ る)
W
1
月
O新 年 の抱 負
○ 私 の将来
2
月
○ 学 習習慣 の 向上
○ 学 年末考 査へ の取 り組み
○ 進 路 ・先 輩の進 路 と私
3
月
○ 卒 業 式の 準備 と参 加
01年 間の 学級 生活 と私
01年 間 の反省
○ 進 級す る にあた って
0春 休 みの生活
問題解決
・3年 生 へ の期 待 と不安 が顕
(成長)
在化 し、 動揺 す る生 徒 もで
る時 期 で あ る。 また 、一年
間 の ク ラス の活 動 を振 り返
り、次 年 度へ の 決意 と新 た
な る 目標 に 向か って構 成 的
グルー プ エ ン カウ ン ター を
設 定す る 。
(一 年 間 の ま と め を 様 々 な
視 点 か らみ つ め最 上級 生
とて の 在 り方 を考 え る時
期)
一10一
「
「
「
これ まで 培 って
きた 信頼 感 を も
★ みん なで 作 ろ うよ りよい ク ラス
、
自分 の ク ラ ス の よ さ に 気 づ き 、 相 互 評
とに、 自己 の 内
価 を通 して 学級 の支 持的 風土 を向 上 さ
面 にあ る可 能性
せ る。 ク ラス の課 題 につ いて 明 らか に
す る 中で 、問 題 を互 い に分か ち合 い 、
共感 す る。そ の 結果 、 次な る成長 の た
め の 目標 を 発 見 す る 。(1時
間)
を発 見 し、発見
、'
した 自己 を表現
す る。
㌧
」
学級 活 動
ね らい
第3学 年
年 間35時
間 の うち構成 的 グルー プ エ ンカ ウ ンター を取 り入れ た学 級 活動 に5時 間 あ て る
・最 高 学年 と して学 校生活 の 中心 とな り、積 極 的 に活 動す る姿 勢 を 図る 。
・生徒 一人 一人 が 自己の 内面 に あ る可能 性 を伸 ば しなが ら、 相互 を高 め 合 える 豊か な人 間関係 を築 く。
題材名
○ 自己 紹介(進 級 した喜 び)
・新 しい学 級 で気 持 ちを新 た
★み んな で リフ レー ミン グ
「
4
月
○学級組織
自己肯 定感 の 向上 は 人間 関係づ く りの う
え で大 きな 要 素で あ る。 自分 の短 所 も見
ク ラス 目標
給 食 ・清 掃 ・係 分 担
ミ ニ ュ ケ ー シ ョ ン が 取 りつ
己 肯 定 感 を 高 め る 。(1時
○ 選 択 教 科 、 総 合 的 な 学習 の
時 間 のガ イ ダ ンス
O部 活動 の ガイ ダ ンス
5
月
○ 進 路 を考 え る
○ 運 動会 の 準備
○ 中 間考 査 へ の取 り組 み
○学 習 計画 の工 夫
0生 徒総 会 へ の取 り組み
○安 全指 導 ・避 難 訓 練
交 流 ・受 容
(関係)
「
活 動 に取 り組 ませ たい。
(学 級 が 変 わ り、 元 の 学 級
の友 達 との関 係が 強 く、コ
委 員 ・係 の 選 出
指導段階
構 成 的 グルー プエ ンカ ウ ン 構 成 的 グルー プ エ ンカ ウ ンター の位置 付 け
ター の設 定理 由
(実 施 工 クサ サ イ ズ ・ね ら い)
(生徒 の様 子)
「
「
新 しい 人間 関
方 を 変 え れ ば 長 所 で あ る こ と を 知 り、 自
間)
係 を作 り、学
J
らい時 期)
級 集 団 の 向上
を図 る。
、
・3年 生 に な っ て 最 初 の 進 路
学 習。 受 験期 にお かれ て い
る 自分 自身 を受 け入れ 、心
の 安定 や 現在 の 自分 の あり
方 を 見 っ め さ せ た い。
(自 分 の 進 路 に つ いて 、具
」
★私 の もの さし
「
、
進 路 への思 いや 気 持ち につ いてお互 いに
語 り合 い、悩 み や 不安 につ いて整 理 され
解 決 に 向 か う よ う に な る 。(1時
間)
L♂
体 的 に考 え 始め る時 期)
6
月
1
7
月
○修 学旅 行 の 準備
O自 分 の進 路
○期 末 考査 へ の取 り組み
01学 期 の学級 生活
○ 夏休 み の生 活設 計
01学 期 の成 長 と反省
O球 技 大 会の 準備 と参 加
、'
1
9
月
○ 学級 作 り
02学 期 の学級 生 活
O防 災 に対す る知 識
O安 全指 導 ・避 難 訓練
○ 修 学旅 行の 準備
・友 人 のす ば ら しい点 に共 感
し、相互 に尊重 で き るよ う
★夏休みの経験
自己理解
ド
に させ た い。
夏休 み に体 験 した こ とを報 告 し合 いお互
いに共 感 し、学 級 の仲 間 と して の親 近感
(夏休 み後 で 、生徒 の 相互
の 関係 がや や 薄れ た時期)
を 呼 び 戻 し て.2学
ー ズ にす る。
10
月
11
月
0進 路計 画
○ 期 末考 査へ の 取 り組 み
0進 路相談
12
月
○ 球 技大 会の 準備 と参 加
02学 期 の反 省
○ 冬 休 み の生 活 設 計
・生徒 相互 の人 間関 係 をよ り
深 め させ 、学 級の 資質 を向
(1時 間)
・受 験 を間 近 に控 えた 時期
に 、学 習や 進 路 に対す る不
安 を 少 し で も 取 り除 き 、 自
分 を コ ン トロ ー ル す る 力 を
身 につ け させ た い。
1
月
○ 進 路 の決 定 ・受験 の心構 え
03学 期 の 目標
(進路 の 決定 が近 づ き、学
習や 将 来へ の 不安 が増 して
くる時 期)
「
「
生徒 の相互 理
ノ
★そ ん なあ なた が ステ キ
解 を深 め 、学
ド
上 させ た い。
(友達 関係 が 固定 化 し、人
間 関係 が狭 く、 自分 と合わ
な い と感 じる人 とは積極 的
にか か わ ろ う とは しな くな
りがち な時 期)
(開発)
期 の ス タ ー トを ス ム
㌧
○ 修 学旅行 を終 えて
○ 中 間考 査へ の 取 り組 み
○ 生徒 会 活動 へ の参加
○ 文化 祭 へ の取 り組 み
・自 己 表 現
「
級集 団 の ま と
ま りの度合 い
「
宿 泊的 学校 行 事 を通 して 、それ まで 気 づ
か なか っ た友達 の良 い 面を発見 し、理解
を高 める 。
㌧
し合 う こ と で 人 間 関 係 を 深 め る 。
」
(1時 間)
」
」
★気 に な る こと をス ッキ リ
r
心 身の リラ ック ス をはか りなが ら抱 え て
いる悩 みや 不安 を整 理す る。 ス ッキ リ し
勉 強 に集 中で き るよ うな対 処法 を知 る 。
㌧J
W
問題解決
(1時 間)
(成長)
'、
2
月
3
月
0受 験 の 準備
○ 学 年 末 考 査 へ の取 り組 み
○ 卒 業 に 向けて
これ ま で 培 っ
て きた 信頼 感
を も とに 、 自
己の 内 面 にあ
る可 能性 を発
○ 卒 業 を ひ か えて 中学 校 生活
の ま とめ
O将 来 の設 計
見 し.新
た な
自己 を表 現 す
る 。
、
一11一
」
4構
成 的 グ ル ー プ エ ンカ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 実 践
く 実 践 事 例:A中
(1)題
材名
①
意義
学校 〉
「そ ん な あ な た が ス テ キ 」(修 学 旅 行 中 に 見 つ け た 友 達 や 班 員 の よ い と こ ろ)
修 学 旅 行 を と お して 得 た 人 間 関 係 を 振 り返 り 、 友 達 の よ さ や 新 た な 一 面 を発 見 す る 学
級 活 動 を行 う こ と で 、 他 者 理 解 を行 う と と も に 、 他 者 か ら の 言 葉 か け に よ り 自 己 理 解 を
深 め る こ とがで きる。
②
目的
友 達 に 対 し て 固 定 観 念 を 抱 き が ち な 時 期 で あ り 、 学 級 の 人 間 関 係 の 分 散 化 が み られ た
り も す る 。 修 学 旅 行 と い う 級 友 と の 新 た な触 れ 合 い の き っ か け を 活 用 して 、 生 徒 の 人 間
関 係 を 深 め 、 学 級 集 団 の ま と ま りの 度 合 い を 高 め る 。
③
(2)題
指 導 の 流 れ と活 動 内容
・
修 学 旅行 の班 ご とに グ ルー プを つ くる。
・
旅 行 中 の 楽 しか っ た こ と な ど を ま と め る 。
・
各 自が 、 班 員 一 人 一 人 に つ い て 、 そ の 人 の 良 い 面 を 用 紙 に 記 入 す る 。
・
自分 が 書 い た 部 分 を 折 っ て 見 え な い よ う に し て
・
全 員 が 書 き 終 わ っ た ら 、 一 斉 に 本 人 に手 渡 す 。
、 次 の 人 に用 紙 を 回 す 。
材 設定 の理 由
中 学 校3年
生 に な る と 、3年
間 に 醸 成 し た 人 間 関 係 や 友 達 に 対 す る 見 方 が あ る程 度 固 定 化
して い る 場 合 が あ る 。 強 い絆 で 結 ば れ て い る 友 達 関 係 が あ る 一 方 、 友 達 に 対 して の 固 定 観 念
を 抱 い て 、 感 覚 が 合 い に く い と感 じ る 個 人 や グル ー プ と 、 か か わ りを も と う と しな い な ど 、
人 間 関 係 を広 く も つ こ との 苦 手 な 生 徒 も 見 られ る 。 ま た 、 生 徒 の 中 に は 進 路 に 対 す る 不 安 や
悩 み に 対 し て 、 自 己 を 正 し く 理 解 し た り 、 表 現 した りで き ず に 悩 む こ と も あ る 。
そ の よ うな 時期 にあ って 、 学校 生活 や 学 級 で の 人間 関 係 を見 直 し、 学級 の 雰 囲気 を改 善、
向 上 して い く 学 級 指 導 が 求 め ら れ る 。 日常 的 な 学 校 生 活 を離 れ 、 宿 泊 を 伴 っ た 学 校 行 事 を と
お して 、 こ れ ま で 気 付 か な か っ た 友 達 の 新 し い 一 面 を 発 見 した り 、 新 た な 人 間 関 係 を つ く っ
た り した 体 験 を振 り返 る こ と が で き る 機 会 を 捉 え 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り 入
れ た 学 級 活 動 の 時 間 を 設 定 す る こ と と し た 。 他 者 を 正 し く 理 解 す る 活 動 をす る こ と か ら 、 望
ま し い 人 間 関 係 を 形 成 して い く こ と の で き る 態 度 や 能 力 を は ぐ く み 、 学 級 や 学 校 生 活 の 充 実
と 向 上 に つ な げ て い く こ と を ね ら い 、 こ の 題 材 を 設 定 す る こ と と した 。
(3)授
①
業 のね らい
生 徒 に 修 学 旅 行 と い う 日常 的 な 学 校 生 活 か ら離 れ た 場 所 で 班 行 動 や 寝 食 を 共 に し た 学
習 ・生 活 体 験 を 振 り返 らせ 、 友 達 の よ さ や 今 ま で 気 づ か な か っ た 一 面 を 発 見 した り 、 人
間 関 係 の 深 ま り と広 が りを 意 識 さ せ る 。
12一
②
生 徒 に 自分 の 考 え や 気 持 ち を 級 友 に 正 直 に伝 え た り、 発 表 し た りす る 体 験 を さ せ 、 他
者 か ら の 言 葉 か け に よ り、 他 者 理 解 か ら 自 己 理 解 へ と 自 己 を 考 え る 援 助 を す る 。
(4)学
級 の実 態
明 る く 穏 や か な 生 徒 が 多 い 。 学 級 の 雰 囲 気 を 明 る く で き る 生 徒 も み られ る 。 他 者 へ の 思 い
や りや 配 慮 す る 心 が 十 分 は ぐ く ま れ て い る と は い え な い も の の 、 友 達 同 士 お 互 い に 力 を 合 わ
せ 、 学 級 や 班 で の 活 動 を 楽 し く 充 実 し た も の に し よ う とす る 意 欲 が 育 ち つ つ あ る 。
(5)指
導 の 過 程(指
導 計 画2時
間 の うち
時間
生
①
本 時2時
徒
間 目)
の
活
動
修 学 旅 行 を 振 り返 り 、 「
楽 しか っ た 思 い 出 」 や
「ク ラ ス の 友 達 に つ い て
の エ ピ ソ ー ド(友 達 と の 心 和 む や り と りや 友 達 に つ い て 新 た に 発 見 し た こ
1
と 、 感 動 し た こ と 、 び っ く り し た こ と な ど)」
を 思 い 出 し、 各 自が 用 紙 に
記入 す る。
②
班 の 中 で 回 覧 用 紙 をll頂に 渡 し 、 「修 学 旅 行 中 に 気 づ い た そ の 人 の よ い と
こ ろ や 新 た な 発 見 」 に つ い て 班 員 同 士 で 記 入 し合 う 。 そ の 後 、 自 分 に つ い
2
て 書 か れ た 回 覧 用 紙 を 読 み 、 感 想 や 意 見 を 発 表 し合 う 。
(
本
時
③
)
「振 り返 り シ ー ト」 に 授 業 後 の 感 想 や 意 見 を 記 入 し 、 自分 が 感 じた こ と
や 考 え た こ と を ま と め 、 振 り返 る 。 自 己 理 解 を 深 め る 。
なお 、授 業 者 は あ らか じめ本 時 に向 けて 以 下 の資 料 を準備 し、生 徒 の 記録 が授 業で 効 果 的
に 使 え る よ う に した 。
①
生 徒 が 書 い た 修 学 旅 行 の 思 い 出 の 中 か ら 「楽 し か っ た こ と 」 や 「ク ラ ス の 友 達 の
エ ピ ソ ー ド」 を 数 例 選 択 し 、 プ リ ン トに ま と め て お く。(P.17参 照)
②
本 時 に使 う 記 録 用 紙(以
下 の3種
類)を
作 っ て お く。
・
友 達 の よ い と こ ろ や 新 た な 発 見 を記 入 す る 用 紙(回
・
班 員 の発 言 を記 録 す る用 紙
・
活 動 後 の 振 り返 り シ ー ト(授 業 後 の 感 想 や 意 見)(P
13一
覧 用 紙)(P
.19参 照)
.18参 照)
(6)評
価
本 時 の評 価 規 準 の作 成 に 当た って は、授 業 にお け る 具体 的 な 活 動 内容 を評価 で き るよ うに
し、評価 が次 の 指導 に 生か され る よ う に した。 教 師 と生徒 、 お よび 生 徒相互 の 人間 的 な触 れ
合 い を基 に 、 生 徒 が 自己 の 行 動 や 言 動 の 中 か ら他 者 を ど う理 解 し、 相 互 理 解 を 深 め る こ と が
で き た か ど うか を評 価 の 視 点 と し た 。 生 徒 が 、 評 価 を 自 分 の も の と す る た め に 教 師 は 他 者 理
解 ・自己 理 解 を す る た め の 援 助 の 言 葉 か け を 行 い 、 生 徒 は 自 己 の 行 動 や 言 動 を 振 り返 り 、 今
後 の 自分 の あ る べ き 姿 を 考 え さ せ る よ う に し た 。
ま た 、 集 団 内 の 人 間 関 係 を 的 確 に把 握 す る と と も に 、 人 間 尊 重 の 精 神 に 基 づ い て 生 徒 が 望
ま し い 人 間 関 係 を 築 く こ とが で き る よ う に 、 指 導 の 成 果 の み な らず 、 指 導 の 過 程 に お け る 生
徒 の 努 力 や 意 欲 な ど を 取 り上 げ て 評 価 し、 生 徒 の よ さ を 多 面 的 、 総 合 的 に 評 価 す る よ う に心
が けた。
そ の た め に 、 「関 心 ・意 欲 ・態 度 」 「
思 考 ・判 断 」 「
技 能 ・表 現 」 「
知 識 ・理 解 」 の4観
で 評 価 す る こ と を 基 本 と し 、 平 成13年
度 「東 京 の 教 育21」
点
研 究 開発 委員 会 指導 資 料 を参
考 に し て 、 評 価 規 準 を 作 成 した 。
特 に 、 本 時 に か か わ る 評 価 に っ い て は 、 「(8)指 導 資 料 」 の く 特 別 活 動 に お け る 評 価 の 観
点 と評 価 規 準 〉 に 基 づ き 、 生 徒 の 実 態 お よ び 本 時 の 授 業 案 か ら〈 本 時 の 評 価 の 観 点 と 評 価 規
準 〉 を作 成 し た 。
〈本時の評価の観点 と評価規準〉
思 考
関 心 ・意 欲 ・態 度
ア
本 日の 授 業 の 内 ウ
・判 断
技 能
友 達 のよ い と こ オ
・表 現
知i識
自分 の考 え を適 キ
・ 理
解
他 の人 に対 す る
容 に関心 を持 ち、
う に 気 付 く こ とが
切 な 文章 や 言葉 で
視点や 理解 の仕 方
意欲 的 に活 動 で き
で きた か。
書 い た り話 した り
が広 が った か。
・
た か 。
して 、 相 手 に伝 え
・2-2
..1_1
・
・3-4
る こ とが で き た か。
・1-3
工
イ
書か れ た ものを
ク
友達 のよ い と こ
読 ん だ本 人の感想
ろ を発 見 しよ う と
を 聞 い て 、 さ らに
す る態 度で 活動 で
考 え を 深 める こ と
し っ か り聞 く こ と
き たか 。
が で きた か 。
が で きた か 。
..2_1
表 中 の 番 号(1-1∼3-4)は
..g_2
、P.16の
お互 いの気持 ち
を伝 え あ う こ と の
力
他 の人 の発 言 を
・
大切 さが理 解 で き
た か 。
・
・2-4
・2-3
く特 別活 動 にお け る評 価 の観 点 と評価 規準 〉 の番 号 を示
して い る。
14一
(7)本
時 の 展開 例
場面
学習内容
学習 活動
指 導上 の留 意点
ウ ォ ー
・修 学 旅 行 中 に 気
・プ リ ン ト に 紹 介 さ れ て い る エ
・事 前 に プ リ ン ト を つ く る 段 階 で 、
ミン グ
付 い た
「ク ラ ス
ピ ソ ー ドに つ い て 、班 ご と に
ど ん な エ ピ ソ ー ドを 選 択 す る か 、
ア ップ
の友 達 のよ いと
話 し合 い 、 誰 に つ い て の 記 述
エ ピ ソー ドの 内 容 に 十 分 配 慮 して
ころ 」 の プ リ ン
か 予想す る。
選 び 出す 。
(7分)
・誰 で あ る と 思 っ た か 、 各 班 、
トを 読 む 。
発 表す る。
ト ラ ク
・本 日 の 活 動 の 仕
シ ョ ン
(プ リ ン ト に 紹 介 す る エ ピ ソ ー ド の
に 得 る な ど 人権 上 の 配 慮 を す る 。)
・活 動 内 容 を 把 握 で き る よ う に 説 明 ア
・教 師 の 説 明 と 指 示 を 聞 く 。
・活 動 の 仕 方 で わ か らな い 点 が
方を知 る。
ア
記述 に っ いては本 人の 了解 を事前
・エ ピ ソ ー ド の 解 説 を す る 。
イ ン ス
評価
あ れ ば 、 質 問す る 。
し 、 生 徒 か らの 質 問 が あ れ ば 答 え
る 。
・ふ ざ け た 態 度 で 不 快 感 を 与 え る こ
(3分)
とがな い よ うに、真 剣な気持 ち で
取 り組 む よ う 、 生 徒 に 指 示 す る 。
エ クサ
・班 員 の 、 「修 学 旅
・自 分 以 外 の 班 員 一 人一 人 に つ
サ イ ズ
行 中 に 発 見 した
い て 、 「修 学 旅 行 中 に気 づ い た
よ い と こ ろ 」 を
そ の 人 の よ い と こ ろ」 を 思 い
再認 識す る。
出 し、 記 入 用 紙 に書 く。
(20分)
・他 の 人 が 気 づ い
て くれ た
「自 分
の よ い と ころ 」
・書 い た ら書 い た 面 を折 っ て 見
渡す。
にす る 。
ちが相手 に伝わ
(15分)
るよ うに話す。
・書 か れ た 相 手 が
ろの よい ところ を書 くよ う
・班 員 全 員 が 書 き 終 わ っ た ら一 斉 に
本 人 に 渡 す よ う にす る 。
ものを読 む。
リ ング
・ど う し て も 書 け な い 時 は 、 そ の 人
のElご
・各 自 、 自 分 に つ い て 書 か れ た
シ ェ ア
ウ
・自 分 が 書 い た も の が 次 の 人 に 見 え オ
え な い よ う に して 、 次 の 人 に
ろで 、 一 斉 に 本 人 に 渡す 。
・今 の 自 分 の 気 持
よ う に 指 示 を す る。
な い よ う に折 って 渡す 。
・班 員 全 員 が 書 き 終 わ っ た と こ
を知 る 。
・他 の 人 と 相 談 した り しな い で 書 く イ
・机 間 指 導 しな が ら 、 生 徒 が 気 軽 に
意 見 を 出 せ る 雰 囲気 を 作 る。
・各 班 ご と に 読 ん だ 感 想 を 話 し
・他 の 人 の 発 言 、 発 表 を 聞 き 、 相 手
工
と 自分 の 気 持 ち を振 り返 る よ う に オ
合 う 。
・班 長 は 班 員 か ら 出 た 感 想 や 意
指示 す る。
カ
見 を ま と め 発 表 す るD
ど う思 っ た の か
を 知 る。
ま とめ
(5分)
・今 日 の 授 業 で 思
・振 り返 り シ ー ト を 記 入 す る
っ た こ とや 考 え
。
・自 分 の 気 持 ち を 正 直 に 表 現 す る よ キ
うに指示す る。
ク
た こ と、 気 付 い
た こ と を確 認 す
る 。
「評価 」 の 欄 の 記 号 は 、P .14の 〈 本 時 の 評 価 の 観 点 と 評 価 規 準 〉 の 記 号 を 示 して い る。
15一
(8)指
導 資料
〈 特 別 活 動 に お け る 評 価 の 観 点 と評 価 規 準 〉
特 別 活 動 に お け る 評 価 規 準 を 平 成13年
度 「東 京 の 教 育21」
研 究 開発 委 員会 指 導 資料
を参 考 に作 成 した 。 評 価 の 内 容 は 、 「
① 個 人 に 関 す る こ と 」 「② 集 団 や 社 会 に 関 す る こ
と 」 「③
自 己 を 生 か す 能 力 に 関 す る こ と 」 と し 、 そ れ ぞ れ 「関 心 ・意 欲 ・態 度 」 「思 考 ・
判 断」 「
技 能 ・表 現 」 「知 識 ・理 解 」 の4観
①
点 に つ い て 規 準 を 設 定 した 。
個 人 に 関す る こ と
思 考
関 心 ・意 欲 ・態 度
L-1
・判 断
技 能
i-z
活動 内容 に関心 を
・ 表 現
知 識
1-3
活 動状 況 を正 しく
・ 理 解
1-4
課題 解 決 に向 け て
活 動 の ね らい や 内
も ち 、 課 題 解 決 に 向 把 握 し 、 課 題 を よ り 自己 の意 見や 考 え を 容 を 知 り 、 自 己 の 能
け て 、 積 極 的 に 取 り よ く解 決 す る 方 法 を 発 表 し 、 解 決 方 法 に 力 、 適 性 を正 し く 理
考 え 、 判 断 して い る 創 意 工 夫 を して い る 解 し 、 活 用 し て い る
組 んで い るか。
か 。
②
か 。
か 。
集 団や社 会に関す ること
思 考
関 心 ・意 欲 ・態 度
2-1
・ 判 断
技 能
2-2
他 の生徒 と協力 し
知 識
・ 表 現
2-3
他 の生徒 の意 見や
・理 解
2-4
ね らい に 応 じて 、
集 団や社 会の 中で
な が ら 活 動 し 、 進 ん 考 え を 正 し く 理 解 し 集 団活 動 の方 法や 形 活動す る意 義 を理 解
で 自 己 の 役 割 を 見 つ て 、 そ の 場 の 状 況 を 態 を 工 夫 し、 自 己 の
し、適 切 な 行 動 を し
け 、 責 任 を果 た し て 把 握 し 、集 団 や 社 会 考 え を も と に 活 動 し て い る か 。
いるか 。
に 役 立 つ こ とを 考 え て い る か 。
て い るか 。
③
自己 を生か す 力 に 関す る こ と
思 考
関 心 ・意 欲 ・態 度
3-1
・判 断
技 能
3-2
集 団 の 一 員 と して
知 識
・表 現
3-3
活 動体 験 や集 めた
・理 解
3-4
自己 の適性 や 能 力
活動体 験 で学 んだ
の 自 覚 を 深 め 、 自 己 情 報 を 生 か し 、 自 己 を 集 団 の 中 で 生 か し、 こ と を 正 し く 理 解 し 、
の 能 力 を 向 上 さ せ よ の 生 き 方 に つ い て 判 伸長 させな が ら幅広 自己 の将来や 生 き方
う と して い る か 。
断 し 、考 え を深 め て く活 動 して い る か 。
に活 用す る方法 を理
い る か 。
解 して い る か 。
参 考 文 献:平
成13年
度 「
東 京 の 教 育21」
16一
研 究 開 発 委 員会 指 導 資 料
【生 徒 に 配 布 し授 業 で 活 用 した 指 導 資 料 例 】
①1時
間 目 に 使 用 した 修 学 旅 行 中 の 楽 し い 思 い 出 や エ ピ ソ ー ドを 記 入 す る た め の 用 紙
飴
﹃
膠等 鵬 衝
3年
巨ζ〔
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修
学 砕 行 中.あ
ク ラ ス メイ トの
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○ ○ さ ん1ユ
票d噸
曝 」在 苞 ド,† 二
友 達 の 行 動 を 温 か い 視 点 で 見 て い る 記 述 が 多 く見 られ た 。
こ の 資 料 を も と に ウ ォ ー ミ ン グ ア ッ プ で 使 用 す る プ リ ン トを 作 成 し た 。
一17一
曜z
α .
② 友 達 の よ い と こ ろ や 新 た な 発 見 を 知 らせ る 回 覧 用 紙
氏名
6
索1よ
蜘
亀
痢41x信
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… 噸
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一t
幡
こ嚇
あのん 、
さ、
・恕
怜・ 爾
か蜘 く親
す・
_ノ
「し っ か り者 」、 「と て も ま じ め 」、 「積 極 的 に 」 な ど 、 そ の 人 の よ い 面 の 発 見 に 努 力 して い る
こ とが 記 述 か ら伺 え る 。
友 達 の よ い と こ ろ は 心 の 中 で 思 っ て い て も 日 頃 の 会 話 で は な か な か 出 て こな い 。 構 成 的 グ
ル ー プ エ ンカ ウ ン タ ー を 取 り 入 れ た 活 動 を す る こ と に よ り友 達 の 内 面 に 触 れ る こ と が で き た 。
噛
18一
③
活 動 後 の 振 り返 り シ ー ト(授 業 後 の 感 想 や 意 見)
罰
の己司 煽51シ
ート
;.
自分の鐸価
1.次
の1.{・8.そ 軟 ぞ れIrつ い て嚇A∼DAう
ち
あ て 亀3き る もAl究 、Oセ,つ 咳 て く 済ぐさ い0
A.2ら3,¢
」し8う
岡 こ 惚 力 し τ 猛 動 に 琉 開 組 己り摺
3.活
動 の ねiう`1や 商 晋 な 震 し く 理 解 し τ い 摺
4.班
の 樽 間 ② δ嘘 な 糖 見 零 巴 庭
5.自
分 の 考 え ・慮 見 む 彌 表 てNき た
動is自 分 】
客 り1て工 乗」し て 耳只り組8ヘ ノ≒
7.相
手 の 窓見 奄 占 く聞 き 、理 解 し 占う こ し毎
D D
6.活
D D D
2.仲
D D D
動 に 関 心 奄 持 ち 貯 す ん 饗 参 加 しτ い把
B B 百 みB B 賓ジ B B
1.活
②`覧
C C C C C C C C
@A8 A
ca,512お951D.2ね
8・ 自 分 の 気 特 ち ヤ 相 手 の 気 持 も'とf藪え あ 之た
II.次・の ぐア)∼(工M究
〔ア)班
つ い て 書 い て く ゐ"'セ い ・
の 人 み ち か3の
少 レ 雨
都
メ ヅ ヒ ー ジrし
錫 仁・
惣
読 ん て㌧
ガ
ビ う感
内 ・もろ れ
じ ま し み か?
し1宅2うε あ弟 。
多 想 孟 リT"、・て二・
⑳
〆。 セ ージ を・
曹 い た 相 手6人6反
み い1∫ 良 がっ仁t風
餉
的
良 い襟
(ウ,今 日o活
・勤
・
い鎌
か?
才 デ互 い 、二、色2
彦 の でい
プフコラ
ら β ヒ思 しろ ・
軸 も 終 し て ・授 業 全 唯
=ヤ 」 「
乞`書 い て くt=『
畜 回娘
って・、
仁 よ うZ
の コトε 鮒
宏 桝
禽 も 聞 い て.ど う 感 じ れ1・
ふ り ρ・ム
て 恩.た
こ欲
感 じみ
セ いo
勅
の
τ二いクτ二、撫
竃1メ 筋
即
飾
れ て」3∈)・万 ノ
ブ事 わぐ'∠
万・
ウち・
τ 、虞(カ、
っブニ。二 う ゆ ろの月
し
自'6セ
も ・ヤ 知3挿+浄Z'塘
ω 棚 《よ殉 機
破
リ韻
晦
ビ沖
コ ∫,アニ興,r
しノ
・か?他 囎 凍
もや・鴇 斜
活 動 を 振 り返 る に 当 た って は 評 価 規 準 に 基 づ い た 質 問 項 目 を 設 定 した0さ
が ど う感 じた か を知 る ため記 述 欄 を設 けた 。
19
らに生徒 一 人一 人
5授
業 の考察
(D授
①
業 の 振 り返 り
振 り返 り シ ー トの 結 果
自 己 評 価 集 計 結 果(29名
回 答)
自分の評価
1,活 動 に関心 をもちすすんで参加できた
㎜A想
う
B沙 し思 う
4.班
の 仲 間 の よ さ を発 見 で きたC.あ
5.自
分 の 考 え ・意見 を 発 表 で きた
ま り思 わ な い
6.活
動 に 自分 な りに工 夫 して取 り組 め た
7.相
手 の意 見 を よ く聞 き 、理 解 しよ う と した
8・ 自分 の気持ちや相手の気持 ちを伝えあえた
嫌D患
わない
盟皿㎜ 皿田
皿1朋20励1
051015202530(人)
②
生 徒 の 感 想(自
由 記 述)か
ら
(ア)班 の 人 た ち か ら の メ ッ セ ー ジ を 読 ん で 、 ど う 感 じ ま し た か?
r ・自 分
の よ い と こ ろ を 探 し て 、 見 つ け て く れ て す ご く 嬉 し か っ た 。(9)
・自 分 が 思 っ て い た も の と 少 し違 っ て 意 外 だ な と 思 っ た
-
。(3)
・ 自 分 が 認 め ら れ て い る と わ か っ て よ か っ た a(3)
・少 し 恥 ず か し か っ た 。(4)
ノ
:
(イ)メ ッ セ ー ジ を 書 い た 相 手 の 人 の 反 応 を 聞 い て 、 ど う 感 じ ま し た か?
「
・班 の 人 が み ん な 自 分 の 書 い た よ い と こ ろ を 喜 ん で く れ た み た い で 、 ほ め る こ と 浅
:
: ーノ
よ い こ とだ と思 っ た 。
・嬉 し か っ た 。(3)
(ウ)今 日 の 活 動 を 終 え て 、 授 業 全 体 を 振 り 返 っ て 思 っ た こ と や 感 じ た こ と を 書 い て く だ
さ い。
r
・最 初 の ク イ ズ が 面 白 か っ た 。(4)、
・た ま に は こ う い う の も い い な と 思 っ た 。 ほ ほ え ま し い 。(2)
・班 の よ さ が パ ワ ー ア ッ プ し た と い う 感 じ だ っ た 。
・今 日 の 学 活 は と て つ も な く 楽 し か っ た 。 今 度 は ク ラ ス 全 体 で や っ て み た ら ど う
で し ょ う か?(7)
・今 回 は よ い と こ ろ だ っ た け ど 、 人 か ら 見 て 思 わ れ て い る 自 分 の こ と が 分 か っ て よ
!か
っ た 。 自分 を も っ と知 る 大 事 な こ と で 、 そ の 第 一 歩 に な っ た と思 った 。
(エ)今 日 の よ う な 授 業 の や り 方 は ど う で し た か?ほ
r
ノ
か の 題 材 で も や っ て み た い で す か?
・今 日 の よ う な や り 方 は み ん な の 意 見 も わ か っ て よ か っ た 。
-
・と て も 面 白 く 勉 強 に な り ま し た 。 こ う い う 授 業 が き っ か け で 友 達 と 仲 よ く な れ
た り して 、 とて も よ い と 思 っ た 。
・す ご く 面 白 か っ た 。(10)
ノ
一20一
③ 授業 の結果
「修 学 旅 行 中 に 発 見 し た 班 員 の よ い と こ ろ 」 と い う 限 定 さ れ た 内 容 な の で 、 書 く の に 苦 労 し
て い た 生 徒 も 見 られ た 。 生 徒 た ち は
「よ い と こ ろ は ど こ か?」
と じっ く り考 え る こ とで 、 友 達
の こ と を 改 め て 見 つ め 直 そ う と し て い た 。 自 分 の 周 囲 に い る 友 達 を 見 つ め て み る こ と で 、 「班
員(自
分 の 周 囲 に い る 友 達)を
十 分 に 理 解 し た 。」 と ま で は 言 え な い も の の 、 他 者 理 解 の き っ
か け に な る と い うね ら い は 達 成 され た と考 え る 。
授 業 後 の 生 徒 の 感 想 か ら、 友 達 の よ さ や 今 まで 気 付 か な か っ た 一 面 を発 見 し 、 書 く こ とが で
き た 生 徒 は 充 実 感 を 得 て い る こ とが わ か っ た 。 生 徒 自 身 、 友 達 の よ い と こ ろ を書 こ う とす る こ
と で 友 達 に 対 す る 見 方(他
者 理 解)が
深 め られ た 。
さ ら に 、 書 か れ た 相 手 か らは
「こ う 思 っ
て い て く れ た 」、 「こ ん な と こ ろ に 気 付 い
て い て くれ た 」 と喜 ば れ た 。 相 手 の 思 い を
知 る こ とで 、 相 手 に対 す る意 識 が 変 わ る 。
自 分 を 肯 定 的 に 見 て くれ る相 手 とは 良 好 な
人 間 関 係 が 生 ま れ る 。 書 い た 人 と書 か れ た
人 の 人 間 関 係 は よ り一 層 深 め られ た 。 自 分
の 気 持 ち や 思 い を伝 え 合 う こ と の 大 切 さ を
あ らた め て 実 感 した 。
自分 の こ と に つ い て 記 入 さ れ た 回 覧 用 紙
が 、 再 び 自 分 の 手 元 に 戻 っ て き た と き 「早
く 見 て み た い な 」、 「何 が 書 い て あ る の か な?」
と い う 表 情 ・様 子 の 生 徒 が 多 か っ た 。
ま た 、折 ら れ た 用 紙 を 開 き 、文 を 読 ん だ と き の 一 人 ひ と り の 表 情 、反 応 が 最 も 印 象 深 か っ た 。
や や 複 雑 な 表 情 の ほ ほ え み や 、 ち ょ っ と て れ た よ うな 穏 や か な 笑 顔 、 嬉 し さ が に じみ 出 る よ う
な 表 情 が 見 られ た 。 生 徒 た ち は 皆 、 自 分 が 友 達 か ら ど う 見 ら れ て い る の か 気 に な っ て お り 、 友
達 は 自分 を ど う思 って い る の か 知 りた い と考 えて い る 。
コ ミ ュニ ケー シ ョン能 力 の 上達 ま
で は指 導 で きな か った が 、 生徒 同士
が お 互 い に思 って い る こ とを伝 え合
う場 面 を 設定 す る こ とが で きた 。 生
徒 一 人一 人 ひ と りに とっ て は他 者 理
解 や 自己 理 解 を 深 め ら れ た と い う プ
ラ ス 面 が あ り、 集 団 と して は お 互 い
の 人 間 関 係 が 深 め られ た と い う プ ラ
ス 面が あ った。
一zr
(2)構
成 的 グル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 授 業 の 考 察
本 時 の 授 業 に 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た こ と に よ る 具 体 的 な 結 果 と し て
ア
ウ ォ ー ミ ン グ ア ッ プ に お い て は 、 ク ラ ス の 仲 間 に 対 して 思 っ て い る イ メ ー ジ を 自分 の
意 見 と して 発 言 し 、 他 の 生 徒 の 意 見 を 聞 き な が ら話 し合 い が で き る こ と。
イ 修 学 旅 行 と い う 行 事 の 中 で,班 の 仲 間 の よ い 所 に っ い て 考 え,伝 え る こ と が で き る こ と 。
ウ 班 の仲 間 か ら 自分 の よ さ を 認 め て も ら う こ と に よ る 自己 の 確 立 と信 頼 関 係 が 築 か れ る
こ と。
工
自分 が班 の 仲 間 の よ さ を 伝 え た 結 果 、喜 ん で も らえ る 姿 を 見 て 、仲 間 を 思 い や る こ と。
な ど の 充 実 感 を 生 徒 は 味 わ え る こ とが で き た と 考 え られ る 。
今 回 の 授 業 で 生 徒 は 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ンカ ウ ン タ ー の 流 れ で あ る ウ ォー ミ ング ア ッ プ 、 イ
ン ス トラ ク シ ョ ン 、 エ クサ サ イ ズ 、 そ して シ ェ ア リ ン グ を体 験 し た 。
・ウ オ ー ミ ン グ ア ツ プ
指 導 計 画2時
間 の う ち 、1時
間 目 に生徒 が 書 いた
「楽 し か っ
た 思 い 出 」や 「ク ラ ス の 友 達 に つ い て の エ ピ ソ ー ド」 の 中 か ら 、
生 徒 が 興 味 ・関 心 を ひ か れ そ う な も の を 選 び 、 手 書 き の 漫 画 で
表 し た プ リ ン トを作 成 した 。 こ の プ リ ン トを ウ ォー ミ ン グ ア ッ
プ で 使 用 し授 業 へ の 導 入 と し た 。 この ウ ォー ミ ン グ ア ッ プ が 非
常 に 楽 し く で き た た め 、 生 徒 も 本 題 に ス ム ー ズ に移 行 す る こ と
が で き た 。 修 学 旅 行 中 に 実 際 に経 験 した エ ピ ソ ー ドを 事 前 に 厳
選 し た の で 生 徒 は 共 通 の 話 題 と して 関 わ る こ とが で き て 、 ク ラ
ス 内 に 良 い雰 囲 気 が 生 まれ た 。
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授 業者 が作 成 した手書 き の漫 画)
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・エ ク サ サ イ ズ
エ ク サ サ イ ズ で は 生 徒 た ち が 仲 間 の よ さ を 回 覧 用 紙 に 真 剣 に書 き 込 む 様 子 や 、 全 員 が 一 斉 に
自 分 の シ ー トを 開 け る と き の 期 待 と 不 安 の 入 り 交 じ っ た 表 情 が 印 象 的 で あ っ た 。 感 想 に 「恥 ず
か し い け ど う れ し か っ た 」、 「誉 め て く れ て うれ し か っ た 」 な ど 、 お 互 い に 自 分 の 新 た な 一 面
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麟
とめ て班 員 に返 す こ とに よ って お互
い の 人 間 関係 が 深 め られ た。 新 たな
他 者 理解 、 自己 理 解 を促 す 機 会 とな
った と考 え られ る。1
.シ ェ ア リ ン グ(振
り 返 り シ ー ト)毒_、A`墜
振 り返 り シ ー トか ら 考 察 す る と 「班 の 仲 間 の よ さ を 発 見 で き た か 」 と い う 項 目 で は 、
Aの
「思 う 」 が19人
、Bの
「少 し 思 う 」 が10人
で あ り、 ク ラ ス 全 員 が 仲 間 の よ さ を 発 見 で
き た と考 え られ る 。
「自 分 の 気 持 ち や 相 手 の 気 持 ち を 伝 え あ え た 」 と い う 項 目 で は 、Aの
「少 し 思 う 」 が7人
「思 う 」 が20人
、Bの
と シェ ア リ ン グ で お 互 い の考 え を 伝 え あ うな ど コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンの 場 面
も多 く もて た の で 、 人 間 関 係 を 深 め る大 き な 一 因 と な っ た 。
具 体 的 な 感 想 と して
「ク ラ ス の 雰 囲 気 が よ く な っ た 」、 「班 の よ さ が パ ワ ー ア ッ プ し た 」 な
ど と あ る よ う に 、 生 徒 が 自 分 と 相 手 の 良 さ を 認識 す る こ と に よ っ て 人 間 関 係 を 深 め る こ とが で
き た よ う に思 わ れ る 。
「他 の 題 材 で も や っ て み た い か?」
と う い う設 問 に 対 して は
「や っ て み た い 」 と い う 意 見 が
多 か っ た が 、 意 見 の 中 に は 「他 の 題 材 で や る の は 少 し 怖 い 気 も す る 」 な ど の 意 見 も あ っ た0
本 時 は 修 学 旅 行 直 後 の 時 期 に実 施 され た が 、構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ンタ ー を 活 用 した 学 級
活 動 の 指 導 に 当 た っ て は 、 指 導 者 が 学 級 や 生徒 の 状 況 を把 握 し た 後 、 適 切 な 題 材 の 選 定 、ね ら
い の 検 討 を行 い 、 実 施 の 時 期 を計 画 す る こと が そ の 成 果 を 上 げ る た め に大 切 で あ る 。
一23一
m研
究 の ま とめ と今 後 の課 題
7研
究の まとめ
(1)年 間 指 導 計 画 の作 成 か ら
学 校 行 事 の 後 に実 施 した 構 成 的 グル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 授 業 は 、 生 徒 の 感 想 に も あ
る よ う に、学 級 活動 へ の参 加意 欲 を向 上 させ 、 学級集 団の ま とま りの度 合 い を高 め る ことが でき た
と考 え る 。 こ の こ と は 指 導 計 画 作 成 に 当 た っ て 、 指 導 の 適 時 性 を 考 慮 した こ とや 生 徒 の 発 達 段 階 を
考 慮 し た 題 材 を 活 用 した こ と な ど が そ の 理 由 と考 え られ る 。 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ンタ ー を 取 り
入 れ た 授 業 の 効 果 を 上 げ る た め に は 、 生 徒 の実 態 を 踏 ま え 、3年 間 を 見 通 した 指 導 計 画 に位 置 付 け 、
生徒 の興 味 ・
関心 、能 力 ・
適 性 の 理 解 に 基 づ い て 実 施 す る こ と が 重 要 で あ る こ とが 実 証 さ れ た 。
(2)授 業 実 践 か ら
授 業 者 の 感 想 か ら も う か が え る が 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー は 、 他 者 理 解 や 自己 理 解 を 深
め 、 相 互 を 認 め 合 う こ と に よ り、 よ り豊 か な 人 間 関 係 を は ぐ くむ た め に 有 効 な 方 策 で あ り、 適 切 な
活 用 を 図 る こ とで 、 学 級 活 動 の 指 導 の 幅 を広 げ る こ とが で き た と考 え る 。 お 互 い に相 手 の よ さ を 伝
え あ う こ と は 相 互 に 肯 定 的 な 意 識 を 高 め 、 人 間 関 係 を 深 め る 意 欲 に っ な が っ た 。 これ は 望 ま し い学
級 活 動 の 基 礎 とな り、 幅 広 く コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を と る こ とや 相 手 を 思 い や る気 持 ち を育 て る こ と
に も つ な が る と考 え られ る 。
(3)評 価 か ら
振 り返 り シー トの 活 用 に よ り 、 学 級 活 動 の 評 価 を 行 っ た 。 授 業 時 の 観 察 が 基 本 とな る が 、 生 徒 一
人 一 人 が どの よ うに考 え 、 どの よ うに思 っ たか をま とめ 、教 師 に とって 、 生徒 理解 の 一助 とな る点
で 有 効 で あ っ た と考 え る 。 ま た 、 指 導 案 の 中 で そ れ ぞ れ の 学 習 活 動 に対 す る 評 価 の 観 点 と 評価 規 準 、
を 作 成 し、 指 導 の過 程 に お け る 生 徒 の 評 価 を行 う こ と もで き た 。
2今
後 の課 題
(D年
間 指導 計画作 成上 の課題
学 級 活 動 は 、 生徒 会 活 動 や 学 校 行 事 、 進 路 指 導 な ど の 時 間 に充 て ら れ る こ とが 多 い こ と を踏 ま え 、
本 研 究 で は 、 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 年 間 指 導 時 間 数 は 各 学 年 と も
5時 間 と した 。 生 徒 自身 に よ る 体 験 的 な 活 動 を よ り充 実 す る た め に は 、 構 成 的 グ ル ー プエ ン カ ウ ン
タ ー を 取 り入 れ た 学 級 活 動 の 内 容 と適 切 な 指 導 時 数 を 年 間 指 導 計 画 か ら検 討 す る必 要 が あ る 。
(2)授 業 実 践 の 課 題
生 徒 が 自 ら活 動 し 、 意 欲 を も て る よ うな 指 導 の 工 夫 を考 え 、 自 己 や 他 者 を 肯 定 す る 意 識 を 高 め て
い く こ と を 目的 と し た が 、 問 題 点 や 欠 点 を 指 摘 さ れ 不 安 を感 じた 生 徒 も 見 られ た 。 心 を 開 き 人 間 関
係 を 深 め る と い う体 験 に よ っ て 生 徒 が 傷 っ く こ との な い よ う 、 目的 に そ っ た 話 し 合 いや 出 会 い の 場
面 設 定 に つ いて 指 導 の 工 夫 や 配 慮 の 必 要 性 が あ る こ とが 分 か っ た 。
(3)評 価 の 課 題
研 究 員 の 所 属 校 の 教 師 へ の 聞 き 取 り か ら、 「特 別 活 動 の 評価 の 仕 方 が わ か ら な い」 と い う指 導 上 の
課 題 が 出 さ れ た 。 本 研 究 で 取 り 上 げ た 授 業 の 評 価 は 生 徒 の 観 察 と振 り返 り シー トを 活 用 す る と い う
手 法 を 用 い た が 、 生 徒 の 実 態 を 踏 ま え て 、 評 価 の 観 点 や 規 準 を 見 直 して い く こ とや 、 生 徒 の 変 容 を
客 観 的 に 判 断 で き る 評 価 方 法 を さ ら に検 討 す る 必 要 が あ る。
一24一
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