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DENTSU
ANNUAL REPORT
2013
The First Truly Global Communications Network
for the Digital Age
デジタル時代で初めてとなる真のグローバル・コミュニケーション・ネットワークへ
2013年3月、当社グループと、世界最大の独立系メディア・エージェンシーで、グローバルネットワークを持つ
英国イージス・グループが一つになりました。そして我々は、世界初の、日本に強い基盤を持つグローバル・コミュニ
ケーション・ネットワークとなります。
イージス・グループを迎え入れた当社グループは、規模と事業構造が大きく変化することに合わせ、新たな中期
経営計画「Dentsu 2017 and Beyond」
を策定しました。
成長を続ける真のグローバルカンパニーを目指し、当社グループは成長領域における事業拡大と新しい収益源の
獲得へ向けたチャレンジを行うと同時に、基幹事業を中心にあらゆる面から収益性の向上を図ってまいります。
将来見通しに関する注意事項 本アニュアルレポートには、
「将来見通しに関する記述」
、すなわち、
電通および電通グループの業績や
財務状態を考慮した上での、
電通もしくは経営者による決意、
判断または現時点での見込みに関する記述が掲載されています。
これら
将来見通しに関する記述にはリスクや不確実性が内在しており、将来の業績を保証するものではありません。実際には、さまざまな
要因によってこれらの記述とは大きく異なる結果が生じる可能性があります。将来の業績に影響を与えうる重要な要因は、本アニュ
アルレポート全体に記述された情報に含まれています。これら将来見通しに関する記述は、現時点における判断に基づくものです。
当社は、将来の出来事、状況もしくは環境を反映し、将来見通しに関する記述を更新して公表する義務を負うものではありません。
Dentsu Annual Report 2013
企業理念
ステートメント
「その手があったか」
と言われるアイデアがある。
「そこまでやるか」
と言われる技術がある。
「そんなことまで」
と言われる企業家精神がある。
私たちは3つの力でイノベーションをつくる。
人へ、社会へ、
新たな変化をもたらす
イノベーションをつくってゆく。
スローガン
Good Innovation.
Innovationをつくり出す3要素
企業家精神
アイデア
技術
Entrepreneurship
+Ideas
+Technology
Innovationとは、技術革新だけを指す言葉ではない。
人へ、社会へ、新しい価値をもたらす幅広い変革を意味している。
企業理念
Dentsu Annual Report 2013
株主の皆様へ
代表取締役
社長執行役員
石井 直
1. 2012年度を振り返って
な景気の先行きに対する不透明感の高まりなどを背景
に、第2四半期以降は広告需要にも減速感が見え始め、
株主の皆様におかれましては、ますますご清栄のこ
その後はやや弱含みに推移いたしました。
ととお慶び申し上げます。平素は当社グループに格別
こうした環境下、当社グループは「第30回オリン
のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
ピック競技大会(2012/ロンドン)」
「TOYOTA プレゼ
ンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2012」
2012年度は、当社グループにとって、今後のさらな
「2013 WORLD BASEBALL CLASSIC」などを足が
る飛躍に向け、極めて大きな一歩を刻んだ一年となり
かりに多面的にビジネスを展開するとともに、グルー
ました。2012年7月に発表した英国のイージス・グ
プの総力を結集して積極的な営業活動を展開し、顧客
ループ(Aegis Group plc)買収に関する手続きが、
企業に対するサービス提供に取り組んでまいりまし
2013年3月26日に完了し、当社グループの海外事業
た。その結果、当期の連結業績につきましては、売上高
を牽引する主体「電通イージス・ネットワーク社」を発
が1兆9,412億23百万円(前連結会計年度比2.5%増)、
足いたしました。
売上総利益は3,459億40百万円(同3.9%増)、営業利
イージス・グループを迎え入れた当社グループは、世
益は584億66百万円(同12.5%増)、当期純利益は363
界110カ国以上で事業を展開するグローバル企業とし
億36百万円(同22.9%増)となりました。
て、新たな一歩を踏み出しています。当社グループの新
たな展望についてご説明申し上げる前に、まず、当期業
績の概況について、ご報告申し上げます。
2. さらなる成長実現に向けて
2012年度の日本経済は、東日本大震災の復興需要
やエコカー補助金の政策効果などにより、緩やかな回
イージス・グループ
(現イージス・メディア)
買収により、
復の兆しが見られたものの、欧州財政問題の長期化、中
当社グループの事業構成は、従来と比して、その姿を大
国をはじめとする一部新興国の経済成長の鈍化など、
きく変えています。2012年度の業績に基づく試算で
依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
は、連結売上総利益に占める海外事業の構成比は、従来
広告市場においては、年度初めは、震災の影響により
の18%から44%*1へと大きく拡大し、従業員数も、グ
厳しい状況となった前年同期からの反動増もあり、テ
ループ全体で約37,000名を超える規模となりました。
レビスポットを中心に堅調に推移しましたが、世界的
このような事業構成の変化を踏まえ、当社グループ
株主の皆様へ - 1/3 Dentsu Annual Report 2013
は、現行の中期経営計画「Dentsu Innovation 2013」
というガイドラインは、イージス・グループ買収後の事
における取り組みと進捗を総括し、継続課題を引き継
業基盤においても着実な収益拡大を図る意志表明であ
ぐ形で、新たに2013年度を初年度とする中期経営計
り、最低限の目標であると位置づけています。
画
「Dentsu 2017 and Beyond」
を策定いたしました。
*2 オーガニック成長率=M&Aと為替変動による増減を控除した既存事業の
グループの規模や、
ビジネスを展開する国や地域がど
成長率
れほど拡大しようとも、
私たちのビジネスの起点が顧客
であり、
私たちの顧客の中にこそ、
当社グループのビジネス
チャンスが存在している点には何ら変わりありません。
(2)売上総利益に占める海外事業の比率:2017年度
時点で55%以上
今回発表した「Dentsu 2017 and Beyond」は、こ
うした我々のビジネスの原点を改めて確認するととも
事業基盤の多極化が進んだ結果、売上総利益におい
に、顧客の中に存在する我々の成長機会やビジネス
て、多様な成長ポテンシャルを持つ海外事業の構成比
チャンスを、従来以上に幅広い視点で捉え、着実に獲得
が高まりました。
し続けることを最大の主眼としています。
今回、2017年度において、海外事業の収益構成比を
当社グループが、
「 顧客と共に成長し続ける企業グ
現状の44%から5年後に55%以上に高めることをガ
ループ」であるためには、原点として守るべきものは守
イドラインとして掲げています。
り続けると同時に、変えるべき点については、過去の成
しかしながら、
単独の市場としては、
日本市場が当社グ
功体験に依拠することなく、スピーディに変革を推し
ループにとっての最大の市場であり、
グループにおいて
進 め な け れ ば な り ま せ ん 。新 た な 中 期 経 営 計 画
最も重要な中核市場であることには何ら変わりありません。
「Dentsu 2017 and Beyond」を指針とし、当社グ
むしろ、
この指標に込めているのは、
「中核である日本
ループの変革を進めてまいります。
事業の収益をしっかりと伸長させた上で、さらに海外
*1 電通とイージス・グループの2012年度の単純合算ベース
事業に存在する多様な成長機会を確実に獲得する」と
いう強い意志であるとご理解いただければ幸いです。
続 き ま し て 、新 た な 中 期 経 営 計 画 で 定 め ま し た
2017年度における経営目標ガイドラインに込めた当
社グループの意志について、ご説明申し上げます。
( 3 ) 売 上 総 利 益 に 占 め る デ ジ タ ル 領 域 * 3 の 比 率:
2017年度時点で35%以上
(1)売上総利益のオーガニック成長率*2:2017年度まで
顧客企業のビジネスやマーケティング活動における
のCAGR
(Compound Annual Growth Rate)
3∼5%
デジタル領域の重要性は、より一層増しています。当社
グループにとっても、ビジネスの中核となるデジタル
イージス・グループ買収により、当社グループの事業
領域における競争力の向上と収益創出力の強化が、今
は地理的にも大きく拡大いたしました。こうした地理
後の中心的なテーマの1つとなります。
的拡大によって、当社グループが有する事業機会は大
引き続き、グループ全体でM&Aを含めたケイパビリ
きな多様性を持つこととなり、地域によって、その市場
ティの充実を推進し、サービスラインと収益規模の拡
規模と成長スピードも異なることとなりますが、いず
大を図ると同時に、オペレーションの効率向上も並行
れの地域においても、我々にとっての成長機会は確実
して取り組むことによって、デジタルビジネス全体の
に存在しています。M&Aを考慮しないオーガニック
収益性を向上させてまいります。加えて、デジタル領域
ベースで売上総利益のCAGR3∼5%成長を達成する
の競争優位性にも直結する先端テクノロジーの開発・
株主の皆様へ - 2/3 Dentsu Annual Report 2013
獲得についても、
電通イージス・ネットワーク社も含め、
当社グループの総力を挙げて取り組んでまいります。
*3 デジタル領域=インターネット関連マーケティングサービスおよびITシス
テムの受託開発・販売等
(4)のれん等償却前オペレーティング・マージン *4:
2017年度時点で20%以上
事業基盤の拡大とともに、収益性のさらなる向上も
重要なテーマと位置づけています。イージス・グループ
買収を契機とし、すでに、グループ全体を対象としたビ
ジネスプロセスの効率化に取り組んでいます。コスト
コントロールの強化はもとより、幅広い観点に基づく、
リソース投下のあり方、グループ全体でのバリュー
チェーン再構築を進めることにより、当社グループ全
体の事業効率と収益性向上を図ってまいります。
*4 のれん等償却前オペレーティング・マージン=のれん等償却前営業利益 売
上総利益。のれん等償却前営業利益とは、買収によって生じるのれん等の償
却額を控除して算出される営業利益
当社グループは、
既存の広告ビジネスの枠組みを超え
た新しいマーケティング・コミュニケーションを創造し、
顧客企業に対して、比類ない価値を提供する次世代
エージェンシー・ネットワークへと進化するべく、
グルー
プの総力を挙げて、
変革と革新に取り組んでまいります。
「Good Innovation.」を推進するグローバルネット
ワークとして社会に創造と変革をもたらし、
世界のどの
地域においても最良のパートナーとして選ばれ続ける
グループとしての価値向上に取り組んでまいります。
株主の皆様におかれましては、
今後とも当社グループへ
のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2013年9月
代表取締役 社長執行役員
株主の皆様へ - 3/3
Dentsu Annual Report 2013
電通グループの事業推進体制
イージス・グループ(現イージス・メディア)の買収・
2. イージス・グループ買収後のマネジメント体制
統合を機に当社グループの規模・事業構造は大きく変
化しました。新しいグループの地域別の事業構成、マネ
当社グループは、事業ポートフォリオの多極化と、日
ジメント体制および業界内でのポジションの概要をお
本市場の重要性を鑑み、事業領域を大きく国内事業と
伝えいたします。
海外事業に区分し、それぞれの事業を統括する責任者
を配置し、グループ全体の経営を推進しています。さら
に、新しいグローバル体制でさらなる成長を目指すた
1. 当社グループの地域別の事業構成
めに、新たな海外本社となる「電通イージス・ネット
ワーク社」を発足させ、
「電通ネットワーク」と「イージ
イージス・グループを迎え入れた新しい当社グルー
ス・メディア」は、この「電通イージス・ネットワーク社」
プは、110カ国・地域(300拠点以上)で事業展開するグ
の経営陣および取締役会のもと、それぞれに事業運営
ローバル・コミュニケーション・グループとなります。
を行っていきます。
イージス・グループの買収完了により、当社グループ
の地域別の事業構成は多極化が進みましたが、引き続
き、日本が最大の市場となり、単独で56%の事業構成
比*1を占める、当社グループの中核を担う事業基盤と
位置づけています。また、日本以外の各地域の事業構成
比*1はトータルで44%となり、
EMEA*2が18%、
米州*3
が14%、日本を除くAPAC*4が12%となっています。
イージス・グループ買収完了後の
主要地域別事業構成比*1
EMEA*2
日本
18%
56%
米州*3
14%
APAC *4
(除く日本)
12%
*1 電通とイージス・グループの2012年度の売上総利益の単純合算
*2 ヨーロッパ・中東・アフリカ
*3 北米・中南米
*4 アジア太平洋
電通グループの事業推進体制 - 1/3
Dentsu Annual Report 2013
石井 直
代表取締役 社長執行役員
最高経営責任者(CEO)
国内事業
加藤 讓
株式会社電通
取締役 専務執行役員
国内事業統括
電通グループの事業推進体制 - 2/3
中本 祥一
取締役 副社長執行役員
最高財務責任者
(CFO)
海外事業
Tim Andree
株式会社電通
取締役 専務執行役員
海外事業統括
Executive Chairman,
Dentsu Aegis Network
Jerry Buhlmann
株式会社電通
執行役員
CEO,
Dentsu Aegis Network
Dentsu Annual Report 2013
3. 当社グループの広告コミュニケーション業界に
世界第3位のメディア取扱額
おけるポジション
2011年メディア取扱額ランキング *10
$ Bn
新しいグループは、国内第1位 *5 、世界第5位 *6 の
エージェンシー・グループという順位は変わらないも
のの、メディア・ビジネスでは世界第3位となり、グ
ローバル・メディア・エージェンシーとして、そのプレ
ゼンスをさらに高めつつあります。また、顧客基盤とし
て、11,000社以上のグローバル顧客を持ち、世界の広
告主トップ100のうち70社以上をカバーすることと
なります。海外の構成比は18%から44%へと大きく
拡大し、売上総利益デジタル領域構成比は23%になり
100
90 90.8
80
70
60
50
40
30
20
10
0
WPP
ます。そして、多様な専門性を備え、インテリジェンス
とクリエーティビティを磨き続ける約37,000名*7の
社員が、国境や事業領域を超えて協働し、サービスの共
有や統合、革新的なサービスの開発・提供、共同提案の
機会づくりなどを積極的に推進していきます。
66.2
47.1
44.9
35.7
31.6
17.1
11.5
PUB Dentsu OMC Aegis
+Aegis*11
IPG
HAV Dentsu
*10 WPP、PUB、OMC、イージス・グループ、IPG、およびHAVのbillingsは
RECMA overall billings 2011に基づく。電通のMedia billingsは2011
年(暦年)における電通の単体メディア売上高(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、
インタラクティブメディア、OOHメディアからの売上高)9,140億円(約
115億ドル)
に基づく。
出典:RECMA overall billings 2011, 当社開示資料
*11 イージス・グループのbillingsと電通の単体メディア売上高の単純合算に
より算出(電通のドル建て売上高はUSD/JPY=79.8(2011年の通年平均
*5 2012年度における連結国内売上高に基づく
為替レート)にて算出)
*6 『アドバタイジング・エージ』誌(2013年4月29日)
*7 2013年3月末現在
イージス・グループ買収完了後の当社の概要
世界第5位のエージェンシー・グループ
の
No.1 の国内売上高、国内No.2企業
対比売上 +60%
● メディア取扱額において、グローバル
ル 3位 の
18
16
16.5
14.2
14
*12
●
2012 年 Revenue ランキング *8
$ Bn
エージェンシー・グループ*13
12
10
の
11,000+のグローバル顧客を持ち、
世界の広告主トップ100
の内
内 70+ を
をカバー
売上総利益海外事業構成比
● ~44% 売
● ~23
23% 売売上総利益デジタル領域構成比
● 約 37
37,000
00 名名 従業員数
●
8.5
8
7.0
6
*14
6.4
4
*15
2.3
2
2.2
*15
0
WPP
OMC
PUB
IPG
Dentsu*9
HAV Hakuhodo
*16
*8 出典:
『アドバタイジング・エージ』誌(2013年4月29日)
*12 2012年度における連結国内売上高に基づく
*9 イージス・グループを含む
*13 イージス・グループのbillingsと電通の単体メディア売上高の単純合算に
より算出(電通のドル建て売上高はUSD/JPY=79.8(2011年の通年平均
為替レート)にて算出)
*14 『アドバタイジング・エージ』誌(2012年12月)
*15 電通とイージス・グループの2012年度の単純合算ベース
*16 2013年3月末現在
電通グループの事業推進体制 - 3/3
Dentsu Annual Report 2013
イージス・メディア ハイライト
英国イージス・グループは、
2013年3月26日に当社に
ビスには、デジタルクリエーティブエグゼキューショ
よる買収が完了し、電通イージス・ネットワーク社傘下
ン、メディア・プランニングおよびメディア・バイイン
のイージス・メディアとなりました。本コラムではイー
グ、ブランド・トラッキング、ソーシャルメディア・アク
ジス・メディアのプロフィールについて解説します。
ティベーション、ウェブエクスペリエンス、モバイルア
プリケーション、
デジタル・マーケティング、
SEO戦略、
近距離無線通信
(NFC)
、
マーケティング分析などがあり
1. イージス・メディアの事業概要
ます。
イージス・メディアの主要ブランドネットワークはす
イージス・メディアは、当社との統合以前は独立系メ
べて、世界をリードするメディア&デジタルコミュニ
ディア・エージェンシーとして世界最大であり、デジタ
ケーションビジネスを展開しています。
ル関連事業からの売上総利益が全体の35%を占めるな
ど、
デジタル事業に強みを持っていることが特徴です。
また、世界で5,000社以上のクライアントと取引し、
「イージス・メディア」傘下の
グローバル・ネットワーク・ブランドの概要
売上総利益のうち33%がグローバルクライアントで構
成されるなど、
強い顧客基盤を有しています。
*1
統合以前のイージス・メディアの事業概要
(2011年 12 月期)
No.1
独立系メディア・エージェンシーとして
世界最大
35%
売上総利益*2の35%
(前年度は32%)
が
デジタル関連事業(Publicis31%、
WPP30%)
5,000+
5,000社を超えるクライアント。
世界における広告主トップ100社のうち
71社と取引。売上総利益*2のうち、
50%は北米と高成長市場で構成
33%
売上総利益のうち33%(前年度は32%)
が、
グローバルクライアントで構成
Carat(カラ) 英国に本拠地を置き、世界110カ国に展開する世
界最大のメディアコミュニケーションカンパニー。メディア価値
の最大化を通じてクライアントのビジネス価値を最大化します。
Vizeum
(ビジウム) 英国に本拠地を置き、世界30カ国以上に展
開するデジタルメディアに特化したコミュニケーション・プラン
ニングに優位性を持つメディア・エージェンシー。イージス・メ
ディア傘下の各社との協働により、クライアントの広告コミュニ
ケーションに革新的変化をもたらします。
isobar(アイソバー) 英国に本拠地を置き、世界30カ国以上に
展開するデジタル・エージェンシー。世界中のデジタルテクノロ
ジーを集結させて世界最大規模のグローバルデジタルネットワー
クを確立。卓越したデジタル・マーケティングでクライアントを
サポートします。
*1 旧イージス・グループ傘下のイージス・メディアのデータ
*2 売上総利益はIFRSのRevenueを採用
2. イージス・メディア傘下のブランド
iProspect(アイプロスペクト) 英国に本拠地を置き、
世界40カ国
以上に展開するデジタルパフォーマンス・マーケティング・エー
ジェンシー。クライアントのオンラインマーケティングのROI最
大化をサポートします。
イージス・メディアは、
Carat
(カラ)
、
Vizeum
(ビジウ
ム)、isobar(アイソバー)、iProspect(アイプロスペク
ト)
、
Posterscope
(ポスタースコープ)
から構成されて
います。イージス・メディアのコミュニケーションサー
イージス・メディア ハイライト - 1/2
Posterscope(ポスタースコープ) 英国に本拠地を置き、世
界20カ国以上に展開するOOH専門のメディア・エージェンシー。
生活者の消費行動への深いインサイトに基づくOOH展開に強みを
持っています。
Dentsu Annual Report 2013
3. 業績推移
イージス・グループ
(現イージス・メディア)
は、
2012
年度にレベニュー(Revenue)で12.1%増収、税金等調
整前の修正利益(Underlying profit before interest
and tax)で11.4%増益を実現し、その結果利益率は
17.6%に達するなど、
業績は堅調に推移しています。
レベニュー
(各年12月期)
*3
(Revenue)
(百万ポンド)
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
2010
2011
2012
■ レベニュー
*3 IFRSに基づく
税金等調整前の修正利益 (各年12月期)
(百万ポンド)
(Underlying profit before
*4
interest and tax)
(%)
250
18.0
200
17.5
150
17.0
100
16.5
50
16.0
∼
∼
0
0
2010
2011
2012
*5
■ 税金等調整前の修正利益 ー 利益率(修正利益によるオペレーティング・マージン)
*4 税金等調整前の修正利益(Underlying profit before interest and tax)は、
利息・税金・その他無形固定資産償却額および一時項目等控除前の営業利益
*5 利益率(修正利益によるオペレーティング・マージン)=税金等調整前の修
正利益 レベニュー 100 イージス・メディア ハイライト - 2/2
Dentsu Annual Report 2013
事業領域と強み
The First Truly Global Communications Network for the Digital Age
デジタル時代で初めてとなる真のグローバル・コミュニケーション・ネットワークへ
当社グループは広告コミュニケーション業界で世界
1. 広告コミュニケーション業界におけるポジション
第5位にランクされ(2012年の売上総利益)、世界第3
位の市場である日本の広告市場においてはトップシェ
アを維持し続けています。また、当社グループは、各
1-1 新興市場を含めバランスがとれたグローバルな事
業基盤
エージェンシーが協調的に機能することでクライアン
トへ高い付加価値を提供する、独自のエージェンシー
当社グループは世界5大陸110カ国に展開する世界
モデルを確立しています。さらに、数多くの広告賞受賞
最大級のエージェンシーネットワークです。2012年
実績となって表れているクリエーティブ力やデジタル
の売上総利益に基づく広告コミュニケーション業界の
領域におけるトップクラスのケーパビリティにより、
ランキングでは、単独の広告会社として世界第1位、グ
クライアントへ世界トップクラスのサービスを提供し
ループとしては世界第5位となっています(『アドバタ
ています。
イジング・エージ』誌2013年4月29日発表)。地域別に
財務面においては安全性・健全性とのバランスを重
見ると、アジア・太平洋地域および西ヨーロッパにおけ
視しながら、将来の成長領域への事業投資のための原
るリーディングポジションを占め、世界最大の広告市
資を確保しています。
場である北米においても高い成長を続けています。
これらの強みを活かし、当社グループは「デジタル時
代で初めてとなる真のグローバル・コミュニケーショ
ン・ネットワーク」として、より一層進化してまいりま
す。
世界の広告市場規模比較*1
新しいグローバルネットワークの事業基盤*2
西ヨーロッパにおける
リーディングポジション
その他 4.7%
● イギリス3位
● ロシア3位
● 中国3位
その他中南米 1.8%
その他アジア太平洋
10.1%
米国 33.5%
● 日本1位
その他欧州
12.4%
● 台湾1位
● タイ2位
2012年
● マレーシア3位
ブラジル 2.2%
フランス 2.5%
ドイツ 3.0%
英国 4.7%
日本 12.0%
北米における
トップレベルの
成長率
アジア・太平洋地域
における
リーディングポジション
● ドイツ2位
中国 13.1%
● フランス1位
● オーストラリア2位
● 電通のグローバル拠点 ● イージス・グループのグローバル拠点 ● 主要国のポジション
*1 テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、映画、屋外広告およびインターネットを含む。 出典: CARAT ADSPEND FORECAST SEPTEMBER 2013
*2 出典:
(1)RECMA
(2011年6月時点) (2)
『アドバタイジング・エージ』誌(2012年12月)
事業領域と強み - 1/5
Dentsu Annual Report 2013
1-2 世界第3位の日本市場におけるマーケット・リーダー
2. 新たなエージェンシーモデル
(One P&L)
当社グループは、国内市場においてトップを占めて
当社グループは、クライアント・セントリックなソ
おり、2012年度の連結売上高において、国内第2位の
リューションを統合的に提供していくために、
独自の協
企業グループと比較して1.8倍と、圧倒的なポジション
調的事業運営モデル
「One P&L」
を確立しています。
を確立しています。単体としても当社の売上高は国内
「One P&L」によって、国や地域ごとに、主要なエー
広告市場の約1/4を占め、すべてのマスメディアにお
ジェンシーの間で、
さまざまな分野におけるトップクラ
いてトップシェアを維持し続けています。
スのプロフェッショナルが連携を強化することで、
これ
当社グループの日本でのリーディングポジションは、
までのエージェンシーでは提供できなかった付加価値
優れたクリエーティブサービスやプランニング能力
の高いサービスをクライアントに提供します。
と、他社に類を見ない国内メディア・バイイング能力を
提供するサービス領域は、
マスメディア広告、
メディア・
組み合わせることで確立されています。さらに、イノ
プランニング、
クリエーティブ、
デジタルパフォーマンス
ベーションとメディアへの適応力という強みは、当社
マーケティング、
ブランドマネジメント、
セールスプロモー
グループの継続的なグローバル展開とデジタルサービ
ション、
イベントマーケティング、
エンタテインメントおよ
ス事業の成長にも活かされています。
びスポーツマーケティング、
広報、
ソーシャルメディア、
デ
また、主要クライアントである大手日本企業にあっ
ジタル開発、
ダイレクトマーケティングサービス、
ショッ
ては、海外に投下している広告費が、日本における広告
パーマーケティング、
消費者インサイト、
ビジネスインテリ
費を大きく上回るケースが増えてきています。当社グ
ジェンスサービスなど非常に多岐にわたります。
ループはイージス・グループ(現イージス・メディア)買
「One P&L」は、高度な統合サービスが求められる
収により、一挙に整備したグローバル・プラットフォー
マーケティング・コンバージェンス時代において、特に
ムを通じて、日本企業の海外におけるニーズに応えら
有効に機能することから、
他のメガエージェンシーに対
れるという、大きな成長機会を獲得しつつあります。
する競争優位性になると考えています。
日本の広告費における
マーケティング・コンバージェンス時代に即した
真のクライアント・セントリック・ネットワーク
*3
各社シェア推移 2012年
(%)
50
40
30
5.3
5.2
5.3
5.1
13.3
12.9
13.3
13.8
20
10
Insight
Client
Centric
Data
22.1
23.9
24.2
24.0
2009
2010
2011
2012
Ideas
integration for
our customers’
benefits
Technology
0
Content
Commerce
■ アサツーDK ■ HDY ■電通
*3 (1)HDYは博報堂/大広/読売広告社の売上を合算、
各社単体数値。
(2)各社の売上高と『日本の広告費』は、集計範囲が異なる部分があります。
%は『日本の広告費』との比較で推計しています。
出典:
『広告代理業の現勢』
『広告と経済』
(広告経済研究所発行)
電通のエージェンシーモデル
One P&L 協調的事業運営モデル
『日本の広告費』
(当社発行)
事業領域と強み - 2/5
Dentsu Annual Report 2013
3. 世界トップクラスのケイパビリティ
3-2 世界トップクラスのデジタルフランチャイズ
3 -1 エージェンシーブランドに対する優れた評価
当社グループは、デジタル領域においてもトップク
ラスのエージェンシーを有しています。
当社グループには、世界的に高い評価を得ている
isobarは、2年連続で「デジタル・エージェンシー・
数々のエージェンシーが属しています。
ネットワーク・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、また、米国の
当社は、世界最大の収益を誇る広告会社です。一方、
サーチ・マーケティングにおいては360i、iProspectが
メディア領域においては、Caratは取扱額世界第2位の
それぞれ第2位、第3位にランキングされています。こ
メディア・エージェンシーです。
れらのデジタル・エージェンシーの機能を組み合わせ
ることにより、デジタル領域でのグローバルなビジネ
スチャンスを獲得するポテンシャルを持つことになり
世界最大の広告会社
ます。今後もM&Aなどを通じて、さらにデジタルフラ
Revenue ランキング*4
ンチャイズを強化していきます。
主力デジタルブランド
Young & Rubicam
McCANN
WORLDGROUP
デジタル・マーケティング
2
1
3
トップ 50 メディア・エージェンシー
メディア取扱額ランキング
デジタル・クリエーティブ
*5
MediaCom
デジタル・メディア・エージェンシー
OMD
2
1
3
アド・テクノロジー
*4 出典:
『アドバタイジング・エージ』誌(2013年4月29日)
*5 メディア取扱額上位50社
出典:Campaign Magazine, 2013
事業領域と強み - 3/5
Dentsu Annual Report 2013
クリエーティブの主要実績
主力デジタルブランドの主要実績
「デジタル・エージェンシー・ネットワーク・
オブ・ザ・イヤー」を2年連続で受賞
(2011年、
2012年) 。
*6
「ガン・レポート」による広告会社の受賞数世界ラ
ンキングで1999∼2012年総合第1位、デジタ
ル・エ ー ジ ェ ン シ ー 受 賞 数 世 界 ラ ン キ ン グ で
1999∼2012年総合第5位。
全米第2位の
米国のトップクリエーティブエージェンシーの一
サーチ・マーケティング・エージェンシー
つで当社子会社の電通マクギャリー・ボウエン社
(2012年) 。
*7
が、2009年と2011年に『アドバタイジング・
エージ』誌の「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー賞」
を受賞。
全米第3位の
サーチ・マーケティング・エージェンシー
*7
(2012年)
。
「日本クリエイター・オブ・ザ・イヤー」賞を当社の
クリエーター全24回中22回受賞。
*6 出典:Campaign Asia-Pacific
*7 出典:
『アドバタイジング・エージ』誌(2013年4月29日)
3-3 クリエーティブ力
4. 高い収益力と強固で安定した財務基盤
「イノベーティブなクリエーティブ」をテーマとする
当社グループの高い収益性は、強固な日本国内での
当社グループは、アートディレクター、コピーライ
事業基盤および継続的なコスト構造の効率化により支
ター、テレビコマーシャル・プランナー、コミュニケー
えられており、高いオペレーティング・マージンを維持
ション・ストラテジストといった豊かな人材を活用し
しています。
ています。そして彼らのその専門能力を、既存の概念や
また、安定的な収益を確保することで当社グループ
方法にとらわれない多種多様なアプローチと組み合わ
の財務基盤は強固なものとなっています。その結果、自
せることで、独創的なソリューションを実現し続ける
己資本は充実し、格付投資情報センター(R&I)から高
ことを目指しています。また、意欲的なクリエーターの
い格付けを得ています。当社グループは、財務の安全
潜在能力を発揮できる場所を提供することで、クリ
性・健全性とのバランスを重視しながら、グローバルや
エーティブな才能を集めることに成功しています。当
デジタルなどの成長領域への事業投資のための原資を
社グループの高いクリエーティブ力は、以下のような
確保し、企業価値増大に努めています*8。
実績によって裏づけられています。
*8 2013年7月に実施した新株式発行および自己株式の処分ならびに第三者割
当による新株式発行により1,195億円の資金調達を行い、
その全額をイージス・
グループ買収に係る短期借入金2,000億円の一部の返済に充当しています。
事業領域と強み - 4/5
Dentsu Annual Report 2013
オペレーティング・ (各年 3月期)
(%)
*9
マージン
財務格付
(2013 年 3月現在)
格付投資情報センター(R&I)
25
20
16.0
15.6
15
10
13.7
16.9
12.6
発行体格付
AA-
コマーシャル
ペーパー
a-1+
5
0
2009
2010
2011
2012
2013
ー オペレーティング・マージン
*9 オペレーティング・マージン=営業利益 売上総利益 100
D/Eレシオ*10
(各年 3月期)
(倍)
0.37
0.40
0.35
0.30
0.25
0.32
0.25
0.20
0.21
0.15
0.16
0.10
0.05
0
2009
2010
2011
2012
2013
ー D / Eレシオ
*10 D/Eレシオ=有利子負債 自己資本
事業領域と強み - 5/5
Dentsu Annual Report 2013
特集
新中期経営計画
1. 新中期経営計画の概要
国内事業/海外事業の売上総利益構成比
1-1「Dentsu Innovation 2013」
から
「Dentsu 2017 and Beyond」
へ
当社グループは、2009年に策定した中期経営計画
「Dentsu Innovation 2013」
( 2009年度∼2013年
海外
18%
海外
44%
国内
82%
国内
56%
度)において、
「プラットフォーム時代への挑戦」をテー
マに掲げ、各施策を打ってきました。同計画では、市場
統合後*1
統合前
成長のドライバーとなるデジタル化とグローバル化に
焦点を定めた上で、中長期的な競争優位を構築する上
*1 電通とイージス・グループの2012年度の単純合算ベース
で必須な「スケールとプレゼンスの確立」に注力してき
た結果、以下に掲げるとおり、各領域で大きな成果を上
「Dentsu Innovation 2013」においては、顧客の
げることができました。
ニーズと期待にグローバルレベルで応える上で必要と
なる事業基盤の整備は概ね完了いたしました。今後は、
■ Dentsu Innovation 2013 これまでの成果
基盤整備のフェーズから、リソースが生み出す収益の
最大化を目指すフェーズに移っていきたいと考えてい
ます。また、構造改革への取り組みやグループ全体の経
デジタル
・投資、M&A等による事業基盤整備を
通じ、日本と米国を中核にサービスライン
拡充およびスケール確保を達成
・連結売上総利益は2008∼2012年度
で1.7倍に伸長
営効率向上も引き続き継続していきます。
さらに、グローバル化に焦点を定めた成長戦略の一
環としてイージス・グループ(現イージス・メディア)を
100%子会社化したことにより、当社グループはその
事業構成を大きく変えることとなりました。
このような事業構成の変化を踏まえ、当社グループ
グローバル ・既存拠点強化・M&A等を通じ、
2008∼2012年度で、連結売上総利益は
1.9倍に伸長
・米国エージェンシー・オブ・ザ・イヤー
を獲得した電通マクギャリー・ボウエン社
による有力顧客の獲得などにより、
クライアントポートフォリオの多様化・
グローバル化が進展
・2013年3月、イージス・グループ買収完了
は、
現行の中期経営計画
「Dentsu Innovation 2013」
に
おける取り組みと進捗を総括し、
継続課題を引き継ぐ形
で、新たに2013年度を初年度とする中期経営計画
「Dentsu 2017 and Beyond」
を策定いたしました。
なお、
「Dentsu Innovation 2013」において掲げま
した経営目標「2013年度において連結営業利益 700
億円、オペレーティング・マージン 20%以上、ROE
8%」については、当社グループ構成が変化したこと等
により2013年度に達成する可能性は低くなりました
構造改革
・日本事業の構造改革も推進、
新たな人事制度の導入をはじめとする
具体施策を実施
が、これら経営指標の向上については、引き続きできる
だけの努力を継続していきます。
・2009年度を皮切りに単体の営業費の
あり方を抜本的に見直し、以後水準を維持
新中期経営計画 - 1/7
Dentsu Annual Report 2013
1-2「Dentsu 2017 and Beyond」
が追求する成長機会
■ マクロ視点で見た成長機会(2)マーケティング・
コンバージェンスの進展
当社グループは、マクロ視点で見た成長機会として、
①北米、②アジア・新興国、③日本および西欧の3つの
近年のデジタルメディアやソーシャルメディアの普
地域に分けて考える 3 Speed World の枠組みで捉
及、消費者の行動様式の変化、各種テクノロジーの進化
えています。
は、マーケティング活動における企業と消費者の関係
また、マーケティング活動における企業と消費者の
を、確実に変遷させています。
関係を変遷させる マーケティング・コンバージェンス
こうした変化が生じる中、企業にとって、これまで個
の進展 をもう1つの新たな成長機会として見出してい
別に機能するケースが多かったマーケティング活動上
ます。
の各プロセスや個々の施策を有機的に結びつけなけれ
ば、十分な成果を上げることが困難になりつつありま
■ マクロ視 点で見た成長機会(1)3 Speed World
す。当社は、こうした変化全体を「マーケティング・コン
まず、最大の広告市場であり、かつシェア拡大のチャ
バージェンス」と定義しています。
ンスが十分に存在する「北米」においては、引き続き
マーケティング・コンバージェンスが進展する環境
マーケットシェアを拡大し、広告市場成長を上回る成
下では、マーケティング活動全体の実効性を高めるべ
長を目指します。
く、企業には従来よりも一層、緻密な戦略と戦術が求め
そして、引き続き高い成長率が見込まれる「アジア・
られることとなります。
新興国」では、事業基盤の一層の拡充に向け、M&Aを通
こうした環境下では、多様なデータ基盤と的確なイ
じたスケールおよびリーディング・ポジションの確保
ンサイトを導くインテリジェンス、企業のマーケティ
に注力していきます。
ング活動全体の効果を高めるアイデアとプランニン
また、成熟局面を迎えつつも、確固たる事業基盤と
グ、テクノロジーの発展がもたらすさまざまな可能性
シェアを有する「日本および西欧」では、現在のリー
の活用などが求められ、当社グループがより大きな力
ディングポジションをさらに堅固なものとするととも
を発揮するチャンスが拡大します。
に、収益性の向上に努めていきます。
これらの基盤に立脚した当社グループの統合力は、
マーケティング・コンバージェンスの進展により、一層
大きな価値を持つこととなります。
主要市場における2013年広告費成長率予測値*2
西欧
-2.3%
中・東欧
+5.9%
中国
+6.9%
日本
+1.3%
北米
+3.1%
アジア
太平洋地域
(日本、中国を除く)
+5.7%
中南米
+9.0%
● 高成長市場 ● 安定成長市場 ● 成熟市場
*2 円の大きさは各地域の広告市場規模の大きさを示します。
出典:CARAT ADSPEND FORECAST SEPTEMBER 2013
新中期経営計画 - 2/7
Dentsu Annual Report 2013
マーケティング・コンバージェンス
電通グループがより大きな力を発揮するチャンスが拡大
Data
Ideas
オフライン、オンライン
さらにグローバルを統合した
圧倒的なデータコンバージェンス
戦略から実行まで川上から川下まで
統合ソリューションを提供してきた
プランニング能力
Technology
システム構築からアプリケーション開発まで
様々な技術リソースを持った国内外のグループ企業
新中期経営計画 - 3/7
Dentsu Annual Report 2013
1-3「Dentsu 2017 and Beyond」
が目指すゴール
2.
「Dentsu 2017 and Beyond」
4つの重点課題
新中期経営計画
「Dentsu 2017 and Beyond」
が目指す
「Dentsu 2017 and Beyond」の目標を達成するた
ゴールと経営目標ガイドラインは、
以下のとおりです。
め、当社グループは、以下の4つの重点課題を設定して
います。
■ 目指すゴール
2-1 グローバルでのポートフォリオ多極化
マーケティング・コンバージェンスをリードする
真のグローバルネットワークへの進化
Innovation
「顧客基盤の拡充」と「地域戦略」の2つの施策展開を
柱に、
「グローバルでのポートフォリオ多極化」を推進
Reinvention
していきます。
マーケティング・コンバージェンスによる
Innovationをリードし、
あらゆる顧客の企業価値向上に
資するReinventionを実現する、
世界で最も先端的な
■ 顧客基盤の拡充
グローバルネットワークとなる
イージス・グループ(現イージス・メディア)を迎え入
れた当社グループは、それまで当社とイージス・グルー
プがそれぞれ確立してきた顧客資産を互いに活かし
■ 経営目標ガイドライン
て、双方の顧客基盤の拡充を図っていきます。統合を機
2017年度
売上総利益
オーガニック成長率*3
3% 5%
ー
(2012-2017年度CAGR)
に、当社の基幹クライアントである日本企業の海外展
開、イージス・メディアの基幹クライアントである海外
企業の日本展開、グローバル企業のワールドワイド展
開と、グローバルにマーケティングを展開する企業を
売上総利益
海外事業構成比
55%以上
(2012年度単純合算44%*6)
ワールドワイドでサポートするチャンスが大きく広が
ることになります。
また、複数の国と地域でアカウントを持つ既存のグ
売上総利益
デジタル領域*4構成比
のれん等償却前
オペレーティング・
マージン*5
35%以上
(2012年度単純合算23%*6)
ローバルクライアントに対しては、取引地域の拡大と
同時に、クリエーティブ、デジタル、メディアなどの
アップセルを通じた取引サービス領域の拡大を図って
20%以上
(2012年度実績18.2%)
いきます。
顧客基盤の拡充を進める上では、当社グループが強
みを持っている良質な日本のコンテンツ資産とスポー
*3 オーガニック成長率 = M&Aと為替変動による増減を控除した既存事業の成長率
*4 デジタル領域 = インターネット関連マーケティングサービスおよびITシステム
の受託開発・販売等
*5 のれん等償却前オペレーティング・マージン = のれん等償却前営業利益 売上
総利益。
のれん等償却前営業利益とは、
買収によって生じるのれん等の償却額を
控除して算出される営業利益
*6 電通とイージス・グループの2012年度の単純合算ベース
新中期経営計画 - 4/7
ツコンテンツ資産を、イージス・メディアが加わったこ
とによって広がる当社グループのグローバル・プラッ
トフォームを介して、流通・拡大させることで、当社グ
ループが大きな力を発揮することができると考えてい
ます。
Dentsu Annual Report 2013
■ 地域戦略の展開
図り、サービスラインと収益規模の拡大を推進します。
地域別の戦略に関しては、①北米、②アジア・新興国、
・データ解析力、PDCAの強化による新たなクライアン
③日本および西欧の 3 Speed World の枠組みで捉
えています。それぞれの市場環境に対応した、成長機会
と取るべき戦略を展開していきます。
世界最大の広告市場である「北米」には、グローバル
企業の拠点も数多く存在します。当社グループでは、北
ト層の開拓
・M&Aを含むグローバルベースでのサービスネット
ワーク整備
・マーケティングROI、統合アトリビューションに基づ
く新しい収益モデルの確立
米を顧客基盤拡充に直結する重要市場と位置づけ、電
通イージス・ネットワーク社傘下の各エージェンシー
②デジタルビジネスの収益性向上
の連携強化により、シェア拡大に注力していきます。
次に、成長著しい「アジア・新興国」については、高い
バイイングオペレーションの効率向上をはじめとし
市場成長力を取り込むべく事業基盤のより一層の拡充
て、デジタルビジネス全体の収益性向上にも取り組ん
に向け、M&Aを通じたスケールおよびリーディング・
でいきます。
ポジションの確保を積極的に推進していきます。
すでに確固たる事業基盤を確立している「日本およ
び西欧」については、既存事業の維持・強化とともにさ
らなる収益性の向上を目指し、従来型広告ビジネスに
とどまらない新たな成長機会の創造・獲得に注力して
・テクノロジーやグループリソースを活用したオペ
レーション効率の向上
・イージス・メディアのプラクティス援用による高付
加価値化
いきます。
③先端テクノロジーの開発・獲得
2-2 デジタル領域の進化と拡大
デジタル領域の競争優位性にも直結する先端テクノ
デジタル領域の進化と拡大を捉えて当社グループが
ロジーの開発・獲得についても、イージス・メディアと
成長していくためには、
「 マーケティング・コンバー
の連携等によってクオリティとスピードの双方を高め
ジェンスをリードする競争力の強化」と「マーケティン
ていきます。
グ・コンバージェンスを契機とした新たなビジネスの
創造」が中心的なテーマとなります。
・イージス・メディアとのナレッジ共有、機能集約など
を通じたR&Dの高度化とスケールを活かした効率化
■ マーケティング・コンバージェンスをリードする
・パートナー企業との連携強化
競争力の強化
・M&A・投資による外部リソース(データやテクノロ
ジー)の取り込み
①デジタル収益の拡大によるトップラインの持続的成長
当社グループのトップラインの持続的成長には、デ
ジタル収益の拡大が必須となります。そのために、グ
ループ全体で、M&Aを含めたケイパビリティの充実を
新中期経営計画 - 5/7
Dentsu Annual Report 2013
■ マーケティング・コンバージェンスを契機とした新
2-3 ビジネスプロセスの革新と収益性の向上
たなビジネスの創造
収益基盤の拡大と同時に重要なテーマとして位置づ
①既存メディア・コンテンツホルダーの新収益源開発
けているのが、
収益性のさらなる向上です。
サポート
グローバルベースでの柔軟なリソースマネジメント
とコストコントロールを中心としてビジネスプロセス
既存メディアやコンテンツホルダーが取り組む新ビ
全体の効率化を図ります。
ジネスの開発に関しては、現在の強固な関係を活かし、
同時に、グループとしての付加価値創出力の最大化
引き続き積極的にサポートしていきます。
に向けて、クライアントへのソリューション提供体制
を抜本的に見直し、関係会社の統合・再編も含めたグ
・マーケティング・コンバージェンスを前提とした既存
ループ全体でのバリューチェーンの再構築を進めてい
メディア、コンテンツの新たなバリュー、プレゼンス
きます。
構築支援
また、当社グループが保有する資産の見直しや圧縮
・インテリジェンスやデータギャザリングにおける協
働体制の構築
②モバイルの進化に対応した新たなソリューションの
開発
を進め、グループ全体の事業効率性と収益性を高めて
いきます。
2-4 コア・コンピタンスである日本市場でのさらなる
事業基盤強化
スマートフォン、タブレットの浸透により、今後さら
日本における確固たる事業基盤は当社グループのグ
に進展するモバイル分野の進化がもたらす新たなビジ
ローバルネットワークとしてのユニークネスであり、
ネスチャンスの取り込みも、
進めていきます。
競争力を支えるコア・コンピタンスです。
「 Dentsu
2017 and Beyond」では、
「コア・コンピタンスである
・モバイルを中心とした新しいデバイス/サービスに
日本市場でのさらなる事業基盤強化」を重点課題の1
おけるコミュニケーション&セールスプラット
つに位置づけ、以下の視点から競争力強化に努めてい
フォームの開発と収益化
きます。
③Advertising to Commerce∼広告からコマースまで
既存事業の収益力強化によるオーガニック成長の持続
企業におけるコミュニケーションから販売に至るプ
マスメディアをはじめとする既存事業の競争力・収
ロセスを一貫・統合してマネジメントするサービスを
益力のさらなる向上に取り組むと共に、マーケティン
提供していきます。
グ・コンバージェンスの進展に即した当社グループの
統合力を発揮することで、より一層のシェア拡大を
・消費者のライフタイムバリュー最大化に向けたクラ
図っていきます。
イアントのEC/CRM活動支援
・新たなマーケティング導線の開発
新中期経営計画 - 6/7
Dentsu Annual Report 2013
従来の広告ビジネスを起点としたサービスドメインの
拡張
これまで培ってきた顧客やパートナーとのネット
ワークを活かして、新成長領域の創造、深耕と収益源の
多様化に努めます。その一環として、EC/CRM活動支
援ビジネスなどのマーケティング・コンバージェンス
領域のロールモデルを確立し、グローバルビジネスへ
と展開していきます。
構造改革の加速
「2-3 ビジネスプロセスの革新と収益性の向上」の遂
行にあたっては日本を最重要エリアと位置づけ、人材
活用やリソース投下の改善を通じて、前中期経営計画
より引き継いだ構造改革を加速していきます。
新中期経営計画 - 7/7
Dentsu Annual Report 2013
国内・海外統括役員メッセージ
イージス・グループ(現イージス・メディア)を迎え入
あらためて今、
当社グループの原点である
「顧客第一」
れた当社グループが、
世界トップクラスのサービスを顧
の企業精神に立ち返り、
社員一人一人が真のクライアン
客に提供していくためには、
グループにとって最大のユ
ト・パートナーとして顧客に向き合い、
深く入り込み、
関
ニークネスであり、
競争力を支える日本における確固た
わっていくことを考え、設計し、行動することが大切で
る事業基盤をさらに強化していくことが重要です。
あり、
この企業精神こそが成長の源泉であると確信して
います。
そのために、
マスメディアビジネスをはじめとする既
存事業の収益力のさらなる向上と一層のシェア拡大を
図ると共に、
以下の2つの課題にもグループ全体で取り
組み、
競争力強化に努めていきます。
1つは、
広告ビジネスを起点としたサービスドメイン
の拡張です。
これまで当社グループが培ってきた顧客や
パートナーとのネットワークを活かして、
マーケティン
グ・コンバージェンスの進展に即した新ビジネス領域の
創造と深耕に取り組んでいきます。例えば、クライアン
加藤 讓
トの消費者コミュニケーションから販売に至るプロセ
取締役 専務執行役員
スを一貫・統合してマネジメントするサービスなどが挙
国内事業統括
げられます。
また、
2つ目の課題として、
構造改革も継続して行って
いきます。
国内グループ全体のサービスの質的向上と収
益性を高めていくために、ビジネスプロセスを改革・革
新するための各種の施策の実施に注力していきます。
具
体的には、
リソースマネジメントやクライアントへのソ
リューション提供体制の再構築などに加速的に取り組
んでいきます。
2020年の東京での夏季オリンピック開催決定を受け
て、日本の広告市場は、より一層の活性化が期待されま
す。
一方で、
クライアントの視点に立てば、
国内外の区別
はありません。海外市場への進出・事業拡大という経営
課題を持つ日系のクライアントに対して、
また、
米国発、
アジア発、
欧州発といった多国籍クライアントの日本市
場への進出に対して、海外のネットワークと密に連携
し、
サポートしていきます。
国内・海外統括役員メッセージ - 1/2
Dentsu Annual Report 2013
2013年3月にイージス・グループ(現イージス・メ
我々はこの戦略を推進することにより、
新中期経営計
ディア)
の買収を完了し、
電通イージス・ネットワーク社
画で掲げる、
業界をリードするオーガニック成長率とオ
を設立したことにより、当社グループは海外拠点を29
ペレーティング・マージンの成長を実現してまいります。
カ国から110カ国へと拡大し、優れた人材も1万4,000
人以上加わりました。これにより、デジタル時代で初め
てとなる 真のグローバル・コミュニケーション・ネット
ワーク を構築することができました。
クライアントを取り巻く環境はますます厳しくなっ
ています。他社との競争だけでなく、市場の動きは激し
くなり、
細分化、
複雑化しています。
クライアントの競争
環境がグローバル化やマーケティング・コンバージェン
スによって激変する中、
当社グループがその競争を支え
ティム・アンドレー
る唯一のパートナーであり続けるために、
以下のような
取締役 専務執行役員
競争優位性をさらに高めてまいります。
海外事業統括
・
「One P&L」によるグループ内の真のコラボレーショ
ンの実現と効率と効果を兼ね備えたソリューションの
提供
・世界で最も受賞数が多く、高い評価を有するエージェ
ンシーによる専門的かつ統合的なトップレベルのサー
ビスの提供
・デジタル、メディア、クリエーティブにおける強み、
および世界の高成長市場での強固なビジネス基盤
・テクノロジーやコンテンツが生活者と交わる接点で
積み重ねられるイノベーション
・世界有数の市場であり、かつグローバルクライアント
にとって最も重要な市場の一つである日本における
マーケット・リーダーとしての圧倒的なポジション
当社グループは世界の大手広告主100社のうち70社
以上と取引関係にあります。我々の戦略は、最高の人材
を当社グループに惹き付け、
強力なソリューション構築
のためにそれらの才能のコラボレーションを促すビジ
ネスモデルによって、
クライアントとの関係をさらに深
め、クライアントのグローバル展開を支援し、新たなビ
ジネスを勝ち取ることにあります。
国内・海外統括役員メッセージ - 2/2
Dentsu Annual Report 2013
事業ラインナップ概要
当社グループ企業理念「Good Innovation. 」
(グッド・イノベーション)には、新たな価値の創造と変革を導くこ
とを希求し、企業や組織のイノベーションを支えようとする意志を込めています。
当社グループでは、経営・事業・マーケティングなどクライアントが抱えるさまざまな課題に応えるソリューション・
パートナーのポジションにふさわしい、多様なサービスを提供しています。
その領域は、社会、環境、生活者の変化に伴い、ソーシャル課題へのソリューションにも広がっています。
とは一線を画す特徴です。
戦略
ソリューション
ソーシャル・
ソリューション
メディア・
コンテンツ
<主なサービスライン>
コミュニケーション・
デザイン
Good
Innovation.
●
企業イノベーション・コンサルティング
●
ブランドコンサルティング
●
企業アイデンティティ&ビジュアル・アイデンティティ
戦略の策定と実施
クリエーティブ
●
マーケティング・コンサルティング
●
クライシス・コミュニケーション
●
ダイレクト・ソリューション ● コミュニケーション・デザイン
デジタル
プロモーション
生活者のコンタクトポイントが多様化した現在の市場
では、企業からのメッセージが意図した受け手に伝わり
にくくなり、その結果「コミュニケーション・デザイン」
● 戦略ソリューション
の重要性が増しています。コミュニケーション・デザイン
の目標は、生活者が広告主からの情報を受け取れる最適
当社グループは、企業イノベーション、ブランド管理、
な環境を設計(デザイン)することです。
プロダクト開発、コーポレート・コミュニケーション、ダイ
そのために、生活者の嗜好や取り巻く状況を的確に把
レクト・ビジネスなど、企業の戦略構築にかかわる多様
握し、コミュニケーションのプロセスや機会などの施策を
なソリューションとコンサルティングの専門知識を提供
設計します。当社グループは、既存の広告だけでなく多様
することで、既存の広告企業モデルを超えることを目指
な情報経路も駆使したコミュニケーション活動を可能にし
しています。マーケティング・コンサルティングや流通
ます。
最適なコミュニケーション環境の構築に当たっては、
フォーマットからプロモーション活動に至るまで、現在の
戦略的PRや口コミのマーケティング、いわゆるバズマー
メディア環境下においては事業の性質が大きく変わろう
ケティングなどを用います。
また、
ブランデッド・エンタテ
としています。この変革の中で、当社グループがクライア
インメントやブランデッド・ユーティリティーなど、コンテ
ントの課題に対応するに当たり、発揮されるのが幅広い
ンツを活用したコミュニケーションを駆使して、
ニュートラ
コミュニケーション活動で培ってきたクリエーティブ力
ルなプランニングを実践します。さらに、企業・事業・プロ
であり、
これこそがソリューション・パートナーとして他社
ダクトの開発をもスコープとし、
あらゆるコミュニケーショ
事業ラインナップ概要 - 1/3
Dentsu Annual Report 2013
ンチャンスを活用して企業の課題解決を行います。
<主なサービスライン>
●
クロスメディアコミュニケーション
●
戦略PRデザイン
<主なサービスライン>
●
店頭/ショッパーズ・マーケティング
●
デジタル・プロモーション
●
スペース・ブランディング
● デジタル
● クリエーティブ
デジタル技術の進化とともにクライアントのマーケ
当社グループは「イノベーティブなクリエーティブ」を
ティングニーズは高度化し、当社グループはハイレベルな
テーマにしており、アートディレクター、コピーライター、
統合デジタル・ソリューションでそれに応えようとしてい
テレビコマーシャル・プランナー、コミュニケーション・ス
ます。2010年1月に事業統括会社の電通デジタル・ホー
トラテジストなど豊かな人材がそろっています。彼らの専
ルディングスを設立し、当社グループのデジタル事業の
門性と既成概念にとらわれない多様なアプローチを組
中核として機能しています。こうしてデジタル・マーケティ
み合わせて、柔軟性の高い独自のクリエーティブ・ソ
ングの枠組みを強化することでネットワーク能力を補完
リューションを提案します。当社グループのハイレベルな
し、当社グループならではのデジタル・ソリューションを
クリエーティブ力は目に見える成果として表れています。
ワンストップで提供できるようにしています。デジタル
日本広告業協会主催で年間で最も優れたクリエーター
ソリューションによって、統合型コミュニケーションに不
に贈られる賞「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」全24回中
可欠なキャンペーン・プランニング、クリエーティブ、マス
22回という受賞歴に加え、世界の広告会社の広告賞受
メディアの連携をより強化します。
賞数で決まる「ガン・レポート」のランキングでは過去10
年間常にベスト5にランクインしています。 ● プロモーション
<主なサービスライン>
●
ビジネス&テクノロジー開発
●
インタラクティブメディア(インターネットメディア、モ
バイルメディア、サーチエンジン・マーケティング、パ
フォーマンスメディア)
プロモーションの本質は
「人を動かす仕組みをつくる」
こ
とにあります。
商品やサービスが多様化し、
商品力のみで
●
データマネジメント&マーケティング
購買行動を促すことが難しくなる一方、
生活者も、
大量の
●
デジタルキャンペーン・プロデュース
情報に渦巻かれながら正しい選択を行う困難に直面して
●
デジタル制作
(ウェブサイト開発、
チャネル開発、
デジタ
います。
ル・クリエーティブ・アイディア)
当社グループは、
さまざまなプロモーション施策を企画
し実施する組織やコンテンツ、
ネットワークを有しており、
● メディア・コンテンツ
その効果を高める具体的な術を知っています。
店頭でのコ
ミュニケーションにとどまらず、
デジタル領域の知見やツー
当社グループは最新鋭のプランニング方法論と豊富な
ル、
スペース・ブランディングの手法にも長けています。
実績を活かして、クライアント中心の効果的なメディア・
プランニングやバイイングを行うことを目指しています。
また、独自のメディア企画とコンテンツ資産の開発にも注
力しています。さらに、メディア企業との長年にわたる
事業ラインナップ概要 - 2/3
Dentsu Annual Report 2013
信頼関係を活かし、新ビジネス開発、映画の製作委員会
への出資、大型スポーツコンテンツの放映権獲得などの
手段を通じて、広告キャンペーンで効果的なコンテンツ
を活用できる環境を整えていきます。
<主なサービスライン>
●
メディア・プランニング
●
メディア・バイイング
●
スポーツ・マーケティング
●
エンタテインメント・コンテンツ・マーケティング
●
メディアとの新ビジネス開発
●
オーディエンス・インサイト
● ソーシャル・ソリューション
社会問題の解決には、行政機関、民間組織、非営利組
織や市民の積極的な参加と協力が必要であり、
すべてのス
テークホルダーが納得して取り組める、
より良い社会の実
現に向けたソリューションが求められます。
当社グループでは、社会・環境・生活者の変化を見据え
た未来予測を通じてソーシャルテーマを発掘し、複雑に
連関する課題をまずは「見える化」します。さらに、ビジネ
ススキーム開発、コミュニケーション戦略提案、社会を巻
き込んだ運動展開等、専門チームがコンサルティング、プ
ランニング、施策実施の各フェーズで、最適なソリュー
ションを提供します。
<主なサービスライン>
●
環境
●
エネルギー&スマートグリッド
●
食農プロジェクト
●
CSR&サステナビリティのコンサルティングとプランニング
●
サステナビリティ・マーケティング
●
ソーシャルテーマの「見える化」を重視するソーシャル・
デザイン・エンジン事業のほか、
ライフ・イノベーション
(健康、
医療、
介護中心)
、
BOP
(bottom-of-the-pyramid)
ビジネス、
観光立国などの各種プロジェクト
事業ラインナップ概要 - 3/3
Dentsu Annual Report 2013
CSR(企業の社会的責任)
電通グループのCSRについて
http://www.dentsu.co.jp/csr/
●
電通グループのCSR活動の詳細について、当社ウェブサイトで紹介しています。
電通グループ行動憲章
当社では、
「電通グループ企業理念」の下にCSRの基本理念として「電通グループ行動憲章」を制定しました。
「電通グループ行動憲章」は、英国イージス社の買収による当社グループのさらなるグローバル化に向けて、拠点
を置く世界各国における企業統治のあり方や人権・環境等への取り組みとその方針を示すため、CSRの国際規格で
あるISO26000をベースに2013年4月に制定されました。
「電通グループ行動憲章」では『コーポレート・ガバナンス』
『人権の尊重』
『労働環境の整備』
『環境保全』
『公正な事
業慣行』
『消費者課題の解決』
『コミュニティ発展への寄与』の「7つの重点領域」について順守すべき概要を明示して
います。
電通グループ
企業理念
電通グループ行動憲章
電通CSR「7つの重点領域」
コーポレート・
ガバナンス
CSR - 1/3
人権の尊重
労働環境の
整備
環境保全
公正な
事業慣行
消費者課題の
解決
コミュニティ
発展への寄与
Dentsu Annual Report 2013
「電通グループ行動憲章」
◎ 我々、電通グループに属するすべての経営者および従業員は、ステークホルダーの利益を守るとともに高い
倫理基準をもって業務に従事すべく、電通グループの社会的責任を果たすための基本理念として「電通グ
ループ行動憲章」を制定しました。
◎ 我々はここに定める「電通グループ行動憲章」を確実に順守します。また協働関係にある電通グループ以外の
協力会社や提携先の順守も推奨します。
◎ 我々は業務を行うすべての市場における法令および規定を尊重し、順守します。
◎ 我々は多様性を尊重し、差別を行いません。
また地域ごとの多様性に基づく社会規範を尊重します。
1.コーポレート・ガバナンス
・我々はステークホルダーの利益を重視するとともに、それを毀損するような活動およびそのリスクを排除
します。
また経営者は責任をもって適切なコーポレート・ガバナンスの構築・維持を実現します。
2.人権の尊重
・我々は人権に関する国際社会の基本原則を守り、企業活動に関わるあらゆる人々の人権を尊重し、差別的な
取り扱いを行いません。
3.労働環境の整備
・我々は安全で配慮の行きとどいた職場環境を実現します。
4.環境保全
・我々は業務過程で発生する環境負荷の低減を目指し、持続可能な社会の実現に寄与します。
5.公正な事業慣行
・我々はいかなる市場においても公正な競争の下で業務を遂行します。いかなる利益相反も回避するとともに、
しかるべき対処を行います。また贈収賄、マネーロンダリング等の汚職行為に加担しません。
6.消費者課題の解決
・我々が業務を行うすべての市場において、業務を通じて消費者への適切な情報提供と安全に対する配慮を
行うとともに、
消費者課題の解決に努めます。
7.コミュニティの発展への寄与
・我々が業務を行う地域社会から地球規模に至るすべてのコミュニティにおいて、社会的課題の解決に取り
組み、
その発展に寄与します。
CSR - 2/3
Dentsu Annual Report 2013
電通グループを取り巻くステークホルダー
地球環境
社会一般
クライアント
(顧客)
メディア
社員
生活者全般
電通
グループ
ビジネス
パートナー
株主・投資家
地域社会
NPO・NGO
※このほかにも、政府、行政機関、各種団体など、
当社グループには多数のステークホルダーが存在します
当社グループでは、ステークホルダーとのコミュニケーションを取りながら、CSR活動を推進していきます。
当社が目指す「Good Innovation.」および社会的課題への取り組みのためには、社員、生活者、クライアント、
株主・投資家などのステークホルダーをはじめとして、社会一般、地球環境に対しても社会的責任を果たすべく、
各種の活動に取り組んでいます。
CSR - 3/3
Dentsu Annual Report 2013
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスの状況
今後においても監査役制度の長所を採用して、当社の事業形
態に合う形に当てはめ、コーポレート・ガバナンスを高めながら、
経営体制を強化してまいります。
1. 企業統治の体制の概要等について
当社のコーポレート・ガバナンス体制は、以下の図のとおりです。
当社グループは「Good Innovation.」の企業理念のもとに、
株主総会
顧客の企業価値最大化のパートナーとなることを目指して、国
選任・解任
内外で高水準のサービスを提供できる体制づくりを進めてお
り、今後もより大きな付加価値を顧客に対して提供することに
選任・解任
選任・解任
監査役/
会計監査人
取締役/
監査役会
取締役会
監査
より
「変革と挑戦を絶やさず、顧客から選ばれ続ける存在」
とな
選定・監督
りたいと考えています。
監査
監査役会業務室
当社は委員会設置会社ではなく、監査役制度を採用しています
監査
代表取締役
委任
選任・監督
が、現行の企業統治形態は、スピーディな意思決定および効果的
な内部牽制の両面で充分に機能しているものと判断しています。
経営会議
当社定款において、取締役の任期は1年以内、員数は15 名
以内と定めており、2013 年6月27日現在 12 名(うち社外取
委任
監査室
執行役員
重要会議
●電通イージス・ネットワーク
内部監査
締役2名)
で取締役会を構成しています。また、監査役の任期は
● 投資委員会
〈業務執行体制〉
委任
委任
重要委員会
内と定めており、2013 年6月27日現在5名(うち社外監査役
●事業統括会議
取締役会
各局・各部署
法令および当社定款により4年、員数は当社定款により5名以
3名)
で監査役会を構成しています。
委任
重要会議
重要委員会
● CSR 委員会
● 組織人事委員会
当社においては、1999 年6月から執行役員制度を導入し、
業務執行機能の強化を図ってまいりましたが、2009年4月か
2. 内部統制システム整備の状況
ら、同制度を維持しつつ取締役と執行役員の役割や責任をより
取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保
明確にする
「取締役兼執行役員」制を導入し、より実効性の高
するための体制その他当社の業務の適正を確保する体制
い経営および業務執行体制の構築に努めています。
また、当社においては、取締役会決議事項以外の経営上の重
会社法第 362 条第4項第6号に規定される
「取締役の職務の
要事項を決議し、取締役会決議事項を事前審議するため、執行
執行が法令および定款に適合することを確保するための体制そ
役員によって構成される経営会議を設置しています。2012 年
の他株式会社の業務の適正を確保するために必要な体制」
につ
4月からは、業務執行体制を国内事業部門と海外事業部門に
いて、当社は、2006 年3月30日開催の取締役会にて決議しまし
分け、それぞれに収益責任と権限を委譲しており、会議体として
た。その後、適宜取締役会において改定を行っています。
経営会議からの委任を受け審議または決定等を行う重要会議
内部統制システムは、取締役、執行役員および従業員が自らを
として、国内事業部門においては事業統括会議を、また、海外
律し、当社が社会的責任を全うし、成長していくための体制です。
事業部門においては電通イージス・ネットワーク取締役会をそ
当社の取締役、執行役員および従業員の業務の執行が法令お
れぞれ設置し、運営しています。さらに、経営会議の委任を受け
よび定款に適合し、業務が適正に行われることを確保するために
特定事項の事前審議または日常的な業務執行の決議を行う重
順 守 すべき共 通 行 動 規 範として「電 通 グル ープ 行 動 憲 章」
要委員会としてCSR 委員会を設置し、また、事業統括会議の委
を位置づけ、CSR 委員会が内部統制システムの維持・向上を
任を受け特定事項の事前審議または日常的な業務執行の決議
図ります。
を行う重要委員会として、投資委員会および組織人事委員会を
設置しており、業務執行体制の強化を図っています。
コーポレート・ガバナンス - 1/7
Dentsu Annual Report 2013
ア 取締役、執行役員および従業員のコンプライアンス体制
ⅰ 取締役および執行役員は、取締役会規則、経営会議運営規
エ リスク管理体制
ⅰ リスクの発生を防止するとともに、リスクが発生した場合の
則、役員規則および執行役員規則等の諸規則に則り、適切
損害を最小限にとどめる体制の維持・向上を図るため、リス
に業務を執行します。
ク管理規則を定め、重要なリスクから優先して具体的な
ⅱ 取締役および執行役員は、法令違反その他のコンプライ
対応計画を策定し実行します。
アンスに関する重要な事実を発見した場合には、遅滞なく
ⅱ CSR 委員会のもと、内部統制担当部署が中心となり、リスク
取締役会や経営会議において報告するとともに、速やかに
管理状況について自己点検を行い、リスク管理体制の維持・
監査役に報告します。
向上を図ります。
ⅲ 従業員のコンプライアンス体制の維持・向上を図るために、
CSR委員会のもと担当部署が規則・マニュアル類の整備、
オ 監査役の職務を補助する組織とその独立性について
研修教育の実施を行うこととし、社長直轄の監査室が内部
監査役の職務を補助すべき従業員の組織体制として監査役
監査を行います。
会業務室を設置し、監査役会直轄組織として取締役および
ⅳ 法令違反その他のコンプライアンスに関する社内相談窓口
執行役員からの独立性を確保します。
を設けるとともに、社内外に内部通報窓口を設置し適切に
運用します。
ⅴ 監査役からコンプライアンス体制についての意見および改善
カ 監査役への報告体制と監査の実効性の向上について
ⅰ 取締役、執行役員および従業員が監査役に報告すべき事項
策の要求がなされた場合は、取締役および執行役員が遅滞
についての規定を定め、取締役、執行役員および従業員は、
なく対応し改善を図ります。
当社の業務または業績に影響を与える重要な事項について
ⅵ 反社会的勢力および団体との関係を遮断し、反社会的勢力
および団体からの要求を断固拒否するために担当部署を設
置し、社内外の協力窓口と連携して対応します。
監査役に速やかに報告します。
ⅱ 前記規定に記載のない事項に関しても、監査役から報告を
求められた場合は、取締役、執行役員および従業員は遅滞
なく監査役に報告します。
イ 取締役および執行役員の業務執行の効率化を図る体制
ⅰ 取締役および執行役員の業務執行を効率的に行うために、
ⅲ 監査の実効性を向上させるために、監査役から要請がある
場合には、監査室ならびに外部監査人との連係を確保します。
取締役会のほか、経営会議や事業統括会議、各種重要委員
会および専門委員会を開催し、経営方針および経営戦略に
関わる重要事項等についての意思決定を適切かつ機動的に
行います。
ⅱ 上記会議体等での決定事項は、職制を通じた伝達の他、緊
キ 子会社を含めた企業集団の内部統制システム
ⅰ 子会社を含めた企業集団の行動規範として
「電通グループ
行動憲章」
を策定し、子会社各社が本憲章の採択を決議
します。
急を要する場合には、社内電子掲示板システム等も活用し
ⅱ 当社は子会社が企業集団の一員として整備・運用すべき項
て全従業員に迅速に伝達し、速やかな業務執行を図ります。
目を定め、これらを基に子会社各社で規則を定め、内部統制
ⅲ 海外グループ各社を統括する電通イージス・ネットワーク社
システムの構築・運営・改善を推進し、企業集団内外での適
を発足させ、海外事業における意思決定や業務執行を効率
切な取引関係を確保します。
的に行う体制を構築しています。
ク 財務報告の適正性を確保するための体制
ウ 取締役および執 行 役員の業 務 執 行に係る情 報の保 存・
管理体制
取締役および執行役員の業務執行に係る情報については、
ⅰ CSR 委員会のもと、当社グループの財務報告の適正性を確
保するための体制を維持し、継続的な改善を図ります。
ⅱ 業務執行部署および子会社は、整備・構築を行った内部統
文 書 管 理 規 則および情 報 管 理 諸 規 則に基づき、適 切に
制が適切に運用されているか、日常業務を通じて自己点検
保存・管理します。
を行います。
コーポレート・ガバナンス - 2/7
Dentsu Annual Report 2013
ⅲ 監査室は、業務から独立した立場で内部統制のモニタリン
グを実施し、財務報告に係る内部統制の有効性について評
ウ 会計監査の状況
ⅰ 会計監査についての監査契約を有限責任監査法人トーマ
価を行います。
ツと締結しており、同監査法人の会計監査を受けています。
また、同監査法人は、代表取締役から提出された内部統制
報告書を受け、内部統制監査を実施し、内部統制の整備お
3. 内部監査、監査役監査、会計監査の状況および
よび運用状況を監視、検証し、監査の過程において必要に
内部統制部門との関係
応じて内部統制部門の報告を受けています。なお、同監査
ア 内部監査の組織、人員および手続
員と当社の間には、特別な利害関係はありません。
法人および当社監査に従事する同監査法人の業務執行社
ⅰ 監査室の従業員34 名によって内部監査を行っています。
ⅱ 当期において業務を執行した公認会計士は、松本仁、鈴木
内部監査は、年度監査計画に基づき、各局および国内外関
登樹男、水野博嗣の3氏であり、有限責任監査法人トーマ
係会社を対象に実施しています。監査室は、代表取締役
ツに所属しています。また、当社の監査業務に係る補助者
社長執行役員の指揮下で、内部統制の整備・運用状況に
は、公認会計士8名、その他 18 名となっています。
ついて、独立した立場からモニタリングを実施し、不備を
発見した場合は内部統制部門に通知し、改善を促しています。
ⅱ 監査室とは別の組織としてグループ監査役部を設置してお
り、主要なグループ会社に監査役を派遣しています。
4. 内部監査、監査役監査および会計監査の相互連携
当社の監査体制は、監査役監査、監査法人による専門的な
イ 監査役監査の組織、人員および手続
立場からの会計監査を主体とした監査および監査室による内
ⅰ 社内出身の常勤監査役2名と社外監査役3名の計5名の
部監査から構成される三様監査を採用しています。監査役監
監査役が、監査役会を原則として月1回開催し、監査の方
査および会計監査が法定監査であり、内部監査は経営トップ
針と分担を定め、監査計画に基づいて取締役の職務執行
の意志に基づき、内部統制システムについて独立的評価を行う
を監査しています。特に、グループ全体の内部統制、コン
任意監査ですが、監査室、監査役および会計監査人との相互
プライアンス、リスク管理体制等に関しては、重点的に監査
連携については、監査役会において会計監査人および監査室
を行っています。
から適宜それぞれの監査の方法と結果について報告を求める
ⅱ 取締役の職務の執行に対する監査の一環として、独立した
ほか、主として常勤監査役が定期的に、個別に情報交換を行っ
立場から、内部統制の整備および運用状況を監視、検証し、
ています。監査室においても、監査役ないし監査役会から要請
監査の過程において必要に応じて内部統制部門の報告を
があった場合には、適宜報告および情報交換を行うほか、会計
受けています。
ⅲ 社外監査役のうち、1名(古賀健太郎氏)
は、会計学の博士
号を取得しており、長年会計学の研究および教育(大学院
監査人とも個別に情報交換を行っています。監査室、監査役お
よび会計監査人と内部統制部門との関係につきましては上記
3. に記載のとおりです。
准教授)に従事しており、財務および会計に関する相当程
度の知見があります。
ⅳ 常勤監査役のうち1名が監査役会の議長を務めており、常
5. 社外役員との責任限定契約について
勤監査役2名は、重要会議および重要委員会に出席し、業
務執行の監査を行っています。
ⅴ 監査役の職務を補助するために監査役会業務室を設け、
7名の従業員を置いています。
当社は社外取締役および社外監査役との間において、会社
法第 423 条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、
当該契約に基づく賠償責任限度額は、1,000 万円と法令の定
める最低責任限度額とのいずれか高い額となります。
コーポレート・ガバナンス - 3/7
Dentsu Annual Report 2013
6. 社外取締役および社外監査役の機能、役割、選任について
7. 社外取締役および社外監査役との関係
社外取締役については、当社に対する経営の監督機能および
当社では、従来から社外取締役および社外監査役を選任して
チェック機能を期待しており、各社外取締役が、当社業務に対
い ま す。2013 年 6月27日 現 在、取 締 役 で は12 名 中 2 名、
する理解および各々の経営者としての経験を踏まえ、当社経営
監査役では5名中3名が社外からの選任であります。
を俯瞰的にとらえ、助言いただくことで、当社の企業価値向上に
これら5名の社外役員との人的関係、資本的関係または取
寄与することを期待しています。社外取締役の選任については、
引関係その他の利害関係は、以下のとおりであります。
当社の業務の領域の広さから、これらに対する理解の高さを優
先し選定しており、結果として社外取締役2名はいずれも当社
ア 社 外 取 締 役 石川聰 氏は、2013 年6月20日まで当社の
の取引先かつ大株主の代表者等となっています。しかし、当社
取引先かつ大株主である一般社団法人共同通信社社長
と当該取引先との間の取引については、いずれも当社の売上総
に就 任しており、同日以 降、同社の相 談 役に就 任してい
額に占める割合は軽微であり、同氏の独立性を妨げるものでは
(株)共同
ます。また、同氏は、同日まで当社の取引先である
なく、一般株主との利益相反は生じないものと考えています。当
通 信 社 代 表 取 締 役 副 会 長に就 任していました。一 般 社
社といたしましては、中立性がありかつ当社業務に精通する社
団 法 人 共 同 通 信 社 および(株)共 同 通 信 社と当 社との
外取締役が適切に選任されており、各人が当社の期待する社
間の取引は、いずれの取引も、当社の売上総額に占める
外取締役としての機能および役割を十分に果たしていると考え
割 合 は 軽 微 で あり、同 氏 の 独 立 性 を 妨 げ るもの で は
ています。社外取締役は、取締役会において監査室、監査役お
ありません。
よび会計監査人ならびに内部統制部門から適宜報告を受けて
相互の連携を図っています。
イ 社外取締役の西澤豊氏は、当社の取引先かつ大株主であ
社外監査役については、それぞれの分野での豊富な経験を
る(株)時事通信社代表取締役社長であり、また、当社の
生かし、取締役会およびその業務執行に対しての監督機能を期
取引先である一般社団法人中央調査社会長および一般社
待しています。なお、当社社外監査役3名(遠山敦子氏、長谷川
団法人内外情勢調査会会長であります。
( 株)時事通信社、
俊明氏および古賀健太郎氏)
すべてが東京証券取引所の上場
一般社団法人中央調査社および一般社団法人内外情勢
規程に定める独立役員であります。社外監査役の選任について
調査会と当社との間の取引は、いずれの取引も、当社の売
は、各分野での経験を生かして監査を行っていただける方また
上総額に占める割合は軽微であり、同氏の独立性を妨げ
は財務および会計に関する知見のある方を優先して選任してい
るものではありません。
ます。当社といたしましては、独立性がありさまざまな分野での
経験を豊富に有する社外監査役が適切に選任されており、各
ウ 社外監査役の遠山敦子氏は、認定NPO法人富士山を世
人が当社の期待する社外監査役としての機能および役割を十
界遺産にする国民会議理事長であります。当社は同法人
分に果たしていると考えています。社外監査役は監査役会にお
に対して寄 付を行っていますが、その 額 は 僅 少であり、
いて他の監査役、会計監査人および監査室から適宜それぞれ
同氏の独立性を妨げるものではありません。
の監査の方法と結果について報告を求めるほか、適宜個別に情
報交換を行い相互の連携を図っています。また、社外監査役と
エ 社外監査役長谷川俊明氏は、
( 株)みずほ銀行、
( 株)みず
しての独立した立場から、内部統制の整備および運用状況を監
ほコーポレート銀行および三井不動産(株)
の社外監査役
視、検証し、監査の過程において必要に応じて内部統制部門の
であり、各社と当社の間には取引がありますが、いずれの
報告を受けています。
取引も、兼任している役職の性質等に照らして同氏の独立
当社においては社外取締役および社外監査役の選任にあた
性を妨げるものではありません。
り、独立性に関する明確な基準または方針を有しているわけで
はありませんが、上記のとおり、東京証券取引所の上場規程等
を参考にし、中立性または独立性を重視し選任しています。
コーポレート・ガバナンス - 4/7
オ 社外監査役古賀健太郎氏は、
( 株)
りそな銀行の社外監査
役であり、同社と当社の間には取引がありますが、いずれ
Dentsu Annual Report 2013
の取引も、兼任している役職の性質等に照らして同氏の独
イ 取締役および監査役の報酬等の決定に係る方針の概要
立性を妨げるものではありません。
取締役の報酬については、さらなる企業価値向上に向けた取
なお、いずれの社外取締役・社外監査役も、当社および当社
締役の報酬体系に相応しいものとするべく、アカウンタビリティ
グループ会社に在籍したことはありません。
や業績連動性を考慮したものとするため、固定報酬である月例
報酬と業績連動による賞与の2つからなるものとしています。業
績連動賞与の比率は想定したモデル業績の場合、報酬全体の
8. 役員報酬の内容
約3分の1とし、業績連動の指標としては、連結売上総利益と
連結営業利益の2つの財務指標の達成度に応じるものとしま
ア 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額およ
び対象となる役員の員数
の第 164 回定時株主総会で承認された年間報酬枠の範囲内と
(単位:百万円)
報酬等の種類別の総額
役員区分
す。月例報酬と業績連動賞与の総額は2013 年6月27日開催
報酬等の総額
月例報酬
賞与
(対象となる役員の員数 ) (対象となる役員の員数 )
161(9名)
します。
社外取締役の報酬については、その職務に鑑み、固定報酬で
ある月例報酬のみとします。社外取締役を含む各取締役の具体
的な報酬額は取締役会の決議により決定します。
取締役(社外取締役を除く)
590
428
(10 名)
監査役(社外監査役を除く)
72
72(2 名)
―
社外取締役
13
13(2 名)
―
の第 164 回定時株主総会で承認された年間報酬枠の範囲内と
社外監査役
28
28(4 名)
―
します。各監査役の報酬額は監査役の協議により決定されます。
監査役の報酬については、その職務に鑑み、固定報酬である
月例報酬のみとし、月例報酬の総額は2013 年6月27日開催
なお、当社では、2007 年6月開催の定時株主総会終結の時
(注)1 取 締 役 の 報 酬 は 2009 年6月26日 開 催 の 第 160
より、取締役および監査役の退職慰労金を廃止いたしました。
回定時株主総会において、月額 5,500 万円以内(うち
社外取締役報酬月額 150 万円以内)
と決議いただい
ています。
9. 株主総会決議事項を取締役会で決議することができると
2 監 査 役の定 額 報 酬 限 度 額は、2009 年6月26日開
催の第 160 回定時株主総会において、月額 1,100 万
円以内と決議いただいています。
3 月例報酬の額には 2012 年6月28日開催の第 163
した事項
当社は、以下の事項について、株主総会決議事項を取締役会
で決議することができる旨、定款で定めています。
回定時株主総会終結のときをもって退任した取締役
1名、監査役1名を含んでいます。
ア 自己株式取得決定機関
4 上 記の表に記 載している「賞 与」は 2013 年6月27
当社は、資本政策の機動性を確保するため、会社法第 165
日開催の第 164 回定時株主総会において決議されま
条第2項の規定により、取締役会の決議により市場取引等
した賞与支給額となります。
により自己の株式を取得することができる旨定款に定めて
5 なお、2013 年6月27日開催の第 164 回定時株主総
います。
会において、取締役の報酬は、月例報酬と業績連動賞
与を含めた報酬総額を年額 12 億円以内(うち社外取
イ 中間配当の決定機関
締役報酬年額 1,800 万円以内)、監査役の定額報酬
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法
限度額は、年額1億 3,200 万円以内と決議いただい
第 454 条第5項の規定により、取締役会の決議によって
ています。また、社外取締役および監査役には賞与支
毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる
給を予定していません。
旨を定款に定めています。
コーポレート・ガバナンス - 5/7
Dentsu Annual Report 2013
ウ 責任免除
当社は、取締役および監査役が、期待される役割を十分に
(前事業年度)
特定投資株式
貸借対照表
計上額(百万円)
発揮できるよう、取締役(取締役であった者を含む。)およ
銘柄
び監査役(監査役であった者を含む。)の会社法第 423 条
Publicis Groupe S.A.
3,875,139
17,587
取引関係の維持強化
第1項の賠償責任について、法令に定める要件に該当する
東宝(株)
3,779,900
5,741
取引関係の維持強化
場合には、取締役会の決議により、賠償責任額から法令に
アサヒグループ
ホールディングス
(株)
株式数(株)
保有目的
918,400
1,683
取引関係の維持強化
定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免
(株)
テレビ朝日
12,000
1,618
取引関係の維持強化
除することができる旨定款に定めています。
(株)
スカパー JSAT
ホールディングス
40,594
1,479
取引関係の維持強化
(株)
三菱UFJ
2,807,900
フィナンシャル・グループ
1,156
取引関係の維持強化
10. 取締役選任の決議要件
ライオン
(株)
1,794,000
850
取引関係の維持強化
松竹(株)
1,000,000
780
取引関係の維持強化
228,600
650
取引関係の維持強化
1,300,000
555
取引関係の維持強化
520,000
537
取引関係の維持強化
3,500
498
取引関係の維持強化
江崎グリコ
(株)
493,088
489
取引関係の維持強化
(株)
テレビ東京
ホールディングス
390,000
420
取引関係の維持強化
(株)
ヤクルト本社
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において、議
東映(株)
決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を
ロート製薬
(株)
有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議によって選
任する旨定款に定めています。なお、取締役の選任決議は、累
積投票によらない旨定款に定めています。
11. 株主総会の特別決議要件
(株)
フジ・メディア・
ホールディングス
久光製薬(株)
98,675
387
取引関係の維持強化
森永製菓(株)
1,901,000
364
取引関係の維持強化
145,932
348
取引関係の維持強化
500
341
取引関係の維持強化
味の素(株)
299,000
310
取引関係の維持強化
東洋水産(株)
143,000
307
取引関係の維持強化
(株)
ツムラ
東海旅客鉄道(株)
当社は会社法第 309 条第2項に定める株主総会の特別決議
要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の
3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以
上をもって行う旨定款に定めています。これは、株主総会におけ
る特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な
運営を行うことを目的とするものであります。
みなし保有株式
銘柄
(株)東京放送
ホールディングス
株式数(株)
9,310,500
(株)
フジ・メディア・
ホールディングス
ア 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
銘柄数 274 銘柄
貸借対照表計上額の合計額 76,599 百万円
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有
区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額および保有目的
コーポレート・ガバナンス - 6/7
保有目的
11,489
議決権行使の指図
議決権行使の指図
46,500
6,616
2,328,000
5,056
議決権行使の指図
4,879
2,615
議決権行使の指図
(株)
テレビ朝日
12,710
1,714
議決権行使の指図
(株)
WOWOW
7,004
1,257
議決権行使の指図
8,870,000
1,197
議決権行使の指図
花王(株)
12. 株式の保有状況
貸借対照表
計上額(百万円)
KDDI
(株)
(株)
みずほ
フィナンシャルグループ
(株)資生堂
ヤマトホールディングス(株)
(株)
セブン&アイ・
ホールディングス
682,000
973
議決権行使の指図
627,000
801
議決権行使の指図
324,000
796
議決権行使の指図
(注)貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株
式を合算していません。
Dentsu Annual Report 2013
(当事業年度)
監査報酬の内容等
特定投資株式
銘柄
東宝
(株)
株式数(株)
3,779,900
7,408
(株)
デジタルガレージ
(株)
テレビ朝日
貸借対照表
計上額(百万円)
保有目的
1. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
(単位:百万円)
取引関係の維持強化
16,500
5,024
取引関係の維持強化
1,200,000
2,185
取引関係の維持強化
918,400
2,065
取引関係の維持強化
40,594
1,796
取引関係の維持強化
前連結会計年度
区分
アサヒグループ
ホールディングス
(株)
(株)
スカパー JSAT
ホールディングス
(株)
ヤクルト本社
258,600
983
取引関係の維持強化
松竹
(株)
1,000,000
964
取引関係の維持強化
ライオン
(株)
1,794,000
929
取引関係の維持強化
東映
(株)
1,300,000
855
取引関係の維持強化
37,500
785
取引関係の維持強化
(株)
ユーグレナ
ロート製薬
(株)
当連結会計年度
監査証明業務に
非監査業務に
監査証明業務に 非監査業務に
基づく報酬
基づく報酬
基づく報酬
基づく報酬
15
提出会社
143
28
180
連結子会社
166
21
147
6
計
309
50
328
22
2. その他重要な報酬の内容
520,000
669
取引関係の維持強化
(株)三菱UFJ
1,125,900
フィナンシャル・グループ
628
取引関係の維持強化
(株)
フジ・メディア・
ホールディングス
3,500
570
取引関係の維持強化
100,949
518
取引関係の維持強化
146,827
510
取引関係の維持強化
50,000
496
取引関係の維持強化
江崎グリコ
(株)
495,961
483
取引関係の維持強化
野村ホールディングス(株)
827,300
477
取引関係の維持強化
当連結会計年度(自 2012 年4月1日 至 2013 年3月31日)
味の素
(株)
299,000
423
取引関係の維持強化
在外連結子会社の財務書類について、提出会社の監査公認
390,000
417
取引関係の維持強化
久光製薬(株)
(株)
ツムラ
東海旅客鉄道(株)
(株)
テレビ東京
ホールディングス
前連結会計年度(自 2011 年4月1日 至 2012 年3月31日)
在外連結子会社の財務書類について、提出会社の監査公認
会計士等である有限責任監査法人トーマツと同一のネット
ワークに属する者に対し、監査証明業務に相当すると認めら
れる業務に対する報酬が 40 百万円あります。
会計士等である有限責任監査法人トーマツと同一のネット
ワークに属する者に対し、監査証明業務に相当すると認めら
みなし保有株式
銘柄
(株)東京放送
ホールディングス
れる業務に対する報酬が 43 百万円あります。
貸借対照表
株式数(株)
計上額(百万円)
保有目的
3. 監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
9,310,500
13,118
議決権行使の指図
(株)
フジ・メディア・
ホールディングス
46,500
7,584
議決権行使の指図
前連結会計年度(自 2011 年4月1日 至 2012 年3月31日)
2,328,000
7,170
議決権行使の指図
国際財務報告基準
(IFRS)
助言指導業務および海外市場における
975,800
3,776
議決権行使の指図
業務システムに対する助言・指導等についての対価を支払っています。
(株)
テレビ朝日
1,271,000
2,314
議決権行使の指図
(株)
WOWOW
7,004
1,732
議決権行使の指図
花王(株)
KDDI
(株)
627,000
1,090
議決権行使の指図
(株)
セブン&アイ・
ホールディングス
ヤマトホールディングス(株)
324,000
1,009
議決権行使の指図
(株)資生堂
682,000
905
議決権行使の指図
3,914,000
778
議決権行使の指図
(株)
みずほ
フィナンシャルグループ
当連結会計年度(自 2012 年4月1日 至 2013 年3月31日)
国際財務報告基準(IFRS)助言指導業務等についての対価
を支払っています。
4. 監査報酬の決定方針
(注)貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株
式を合算していません。
当社の監査法人に対する監査報酬は、前事業年度までの監
ウ 保有目的が純投資目的である投資株式
査内容および監査法人から提示された当事業年度の監査計画
該当事項はありません。
の内容などを総合的に勘案して決定しています。
コーポレート・ガバナンス - 7/7
Dentsu Annual Report 2013
業績ハイライト
株式会社電通および連結子会社
3月31日に終了した各連結会計年度
単位:百万円
2009
2010
2011
2012
2013
¥1,887,170
¥1,678,618
¥1,833,449
¥1,893,055
¥1,941,223
1,572,696
1,382,127
1,515,753
1,560,248
1,595,282
売上総利益
314,474
296,490
317,696
332,807
345,940
販売費及び一般管理費
271,290
259,166
266,758
280,829
287,474
営業利益
43,184
37,323
50,937
51,977
58,466
経常利益
53,363
44,790
54,166
62,843
59,027
(4,972)
40,048
35,379
58,459
63,310
(20,453)
31,130
21,635
29,573
36,336
営業活動によるキャッシュ・フロー
42,359
74,989
72,914
26,397
83,295
投資活動によるキャッシュ・フロー
(22,263)
(9,251)
(1,825)
45,941
(51,236)
財務活動によるキャッシュ・フロー
(27,748)
(31,282)
(29,339)
57,271
92,854
131,662
175,956
207,578
¥1,092,543
¥1,118,236
¥1,133,300
¥1,201,894
¥2,205,569
452,568
484,250
492,933
536,290
584,495
(79.61) ¥ 125.03
¥ 86.84
¥ 118.69
¥ 145.84
ー
122.84
83.28
114.81
145.68
35
27
29.5
31
32
13.7
12.6
16.0
15.6
16.9
ー
6.6
4.4
5.7
6.5
3.7
3.4
4.5
4.5
3.4
41.4
43.3
43.5
44.6
26.5
ー
21.6
34.0
26.1
21.9
3月期:
売上高
売上原価
税金等調整前当期純利益
(又は税金等調整前当期純損失)
当期純利益(又は当期純損失)
現金及び現金同等物の期末残高
(27,331)
(5,349)
3月31日現在:
総資産
自己資本
1株当たりデータ(円)
:
当期純利益(又は当期純損失)
潜在株式調整前
¥
潜在株式調整後(1)
配当金
比率(%)
:
オペレーティング・マージン(2)
自己資本利益率(ROE)
(3)
(4)
総資産利益率(ROA)
自己資本比率(5)
配当性向
(6)
注:
(1)2009 年 3 月期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載していません。
(2)オペレーティング・マージン= 営業利益 売上総利益 100
(3)自己資本利益率(ROE)= 当期純利益 期首・期末平均自己資本 100
2009 年 3月期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載していません。
(4)総資産利益率(ROA)= 営業利益 期首・期末平均総資産 100
(5)自己資本比率 = 自己資本 総資産 100
(6)配当性向 =1株当たり配当金 1株当たり当期純利益 100
2009 年 3月期の配当性向については、当期純損失であるため記載していません。
業績ハイライト - 1/2
Dentsu Annual Report 2013
(各年 3月期)
(十億円)
(十億円)
売上高
2,000
400
1,500
300
1,000
200
500
100
0
0
2009
(十億円)
売上総利益
2010
2011
2012
2013
営業利益・オペレーティング・マージン
2009
(%)
(十億円)
2010
2011
2012
2013
(%)
当期純利益(当期純損失)
・
自己資本利益率(ROE)
80
20
40
8
60
15
20
4
40
10
0
0
20
5
-20
-4
0
-40
0
2009
2010
2011
2012
2009
■ 営業利益 ー オペレーティング・マージン
(十億円)
-8
2013
2011
2012
2013
■ 当期純利益(当期純損失) ー 自己資本利益率(ROE)
(%)
総資産・総資産利益率(ROA)
2010
(十億円)
(%)
自己資本・自己資本比率
2,500
10
600
50
2,000
8
480
40
1,500
6
360
30
1,000
4
240
20
500
2
120
10
0
0
0
2009
2010
2011
2012
■ 総資産 ー 総資産利益率(ROA)
業績ハイライト - 2/2
2013
0
2009
2010
2011
2012
2013
■ 自己資本 ー 自己資本比率
Dentsu Annual Report 2013
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)
株式会社電通および子会社
2013年6月27日現在
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日
通常、当社グループと当該メディア会社間の交渉により決定
現在において、当社グループが判断したものであります。
されます。ただし実際には、広告業界の慣例として、メディア
重要な会計方針および見積り
メディア会 社に支 払っています。当社グループは、広 告 枠に
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公
ディア会社に対する支払額を売上原価として計上しています
会社からの購入額と当該コミッションとを相殺し、その残額を
関して広告主に請求する金額すべてを売上高として計上し、メ
正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
また、当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日に
おける資産・負債の報告数値および偶発債務等オフバランス
取引の開示、報告期間における財政状態および経営成績につ
いて影響を与える見積りを行わなければなりません。経営陣
(図 1 参照)。
図 1 広告のスペースまたは時間枠の取引
広告料金
広告料金
当社および
グループ各社
広告主
メディア会社
取引手数料
は、例えば、債権の貸倒、投資、法人税等、財務活動、退職金、
広告制作やその他の広告サービスによる収益は、これらサー
偶発事象や訴訟等に関する見通しや判断に対して、継続して
ビスに対する報酬として広告主およびその他のクライアントが
評価を行っています。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理
当社グループに支払う金額です。同サービスに関する料金につ
的だと考えられるさまざまな要因に基づき、見積りおよび判断
いては、通常、外注先および子会社から請求された費用に利益
を行い、その結果は、資産・負債の簿価、収益・費用の報告数
を加えた金額をベースとして交渉を行いますが、定額の報酬ま
字についての判断の根拠となります。実際の結果は、見積り特
たはその他の報酬体系をとる場合もあります
(図 2 参照)。
有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
図 2 広告の企画・制作(クリエーティブ)等の取引
当社は、特に以下の重要な会計方針について、当社グループ
の財政状態および経営成績に特に影響を与える、あるいは、当
外注費
外注費
当社および
グループ各社
広告主
協力会社
報酬
社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判
断と見積りにより、大きな影響を受けると考えています。
貸倒引当金
収益の認識
当社グループは、広告主等の顧客からの回収不能時に発生
する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しています。広
当社グループの収益の内訳は、主に各種メディアへの広告出
告主等の顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した
稿によってメディア会社から得られる手数料、およびクリエー
場合、追加引当が必要となる可能性があります。 ティブ・サービスを含む広告制作や各種コンテンツサービス等
サービスの提供に対する広告主等からの報酬です。手数料に
投資の減損
よる収益については、メディアに広告出稿がなされた時点で収
益に計上し、その他の収益については、サービスの提供が完了
当社グループは、将来における継続的な成長のために、新規
し、対価の測定が合理的に可能となり、経済的便益が流入す
事業および海外事業ならびに取引先等への投資を行っていま
る可能性が高くなった時点で計上しています。
す。これらの投資には、価格変動性が高い公開会社の株式と、
当社グループが広告主へ広告枠を販売したことに対し、メ
株価の算定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当
ディア会社から受け取る手数料をコミッションといいます。日本
社グループは、投資価値の下落が一時的ではないと判断した
では、一般に、広告会社は広告主の依頼に基づきメディア会社
場合、投資の減損を計上しています。将来の市況悪化または投
から広告枠を購入し、購入額と同額で広告主に販売します。当
資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失
社グループが受領するコミッションは、通常、広告主に請求す
または投資の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要
る広告出稿料金に対する一定割合の金額であり、その料率は
となる可能性があります。 MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 1/11
Dentsu Annual Report 2013
繰延税金資産
なりました。環境ビジネス事業の落ち込みにより、前連結会計
年度を下回りました。
当社グループは、将来の課税所得および慎重かつ実現可能
所在地別の海外の売上高は、2,824 億円 ( 同 8.0%増 )とな
性の高い継続的なタックス・プランニングの検討に基づいて繰
りました。米国での伸長に支えられ、前連結会計年度を上回り
延税金資産を計上していますが、繰延税金資産の全部または
ました。
一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った
当連結会計年度の売上総利益も、売上高と同様に前連結会
期間に費用として計上する可能性があります。 計年度を上回り3,459 億円(同 3.9%増)
となりました。
退職給付引当金
退職給付費用および債務は、年金数理計算上で設定される
前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、
割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて
算出される死亡率および年金資産の期待運用収益率などが
含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提
条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって
規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識
される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性が
あります。
当連結会計年度の経営成績の分析
売上高および売上総利益
当連 結 会 計 年 度における当社グループの売 上 高は、1兆
9,412 億円(前連結会計年度比 2.5%増)
となりました。
そのうち、広 告 業セグメントは、1兆 8,788 億 円(同 2.5%
増)
となりました。この主な要因は、米国の連結子会社の業績
が、前連結会計年度を上回ったことによります。
情報サービス業セグメントの売上高は 710 億円(同 11.3%
増)
となりました。情報サービス業セグメントは(株)電通国際
情 報 サ ービスを中 心として、情 報システム 構 築 などのITソ
リューションを主要な事業内容としています。当連結会計年度
においては、エンタープライズソリューション・ビジネス系は厳
しく推移したものの、金融ソリューション、エンタープライズソ
リューション・エンジニアリング系、コミュニケーションITの売
上高が前連結会計年度比で拡大したことにより、前連結会計
年度を上回りました。
また、その他の事業セグメントは、165 億円(同 8.3%減)
と
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 2/11
Dentsu Annual Report 2013
(各年 3月期)
(十億円)
売上高
(十億円)
2,000
400
1,500
300
1,000
200
500
100
0
売上総利益
0
2009
2010
2011
2012
2013
営業利益・オペレーティング・マージン
(十億円)
2009
(%)
(十億円)
2010
2011
2012
2013
(%)
当期純利益(当期純損失)
・
自己資本利益率(ROE)
80
20
40
8
60
15
20
4
40
10
0
0
20
5
-20
-4
0
-40
0
2009
2010
2011
2012
2013
■ 営業利益 ー オペレーティング・マージン
-8
2009
2010
2011
2012
2013
■ 当期純利益(当期純損失) ー 自己資本利益率(ROE)
販売費及び一般管理費
営業利益、営業外損益および経常利益
当連結会計年度における当社グループの販売費及び一般管
売 上 総 利 益の増 加が販 売 費 及び一 般 管 理 費の増 加を上
理費は、2,874 億円(前連結会計年度比 2.4%増)
となりました。
回った結果、営業利益は 584 億円(前連結会計年度比 12.5%
前連結会計年度に比べ、減価償却費、貸倒引当金繰入額等
増)
となりました。
が減少しましたが、給料及び手当、福利厚生費、のれん償却額
また、営業外収益は持分法投資利益等の減少により100 億
等の増加により全体で増加しました。なお、売上総利益に占め
円(同 36.9%減)、営業外費用は為替差損等の増加により94
る給料及び手当の割合は、45.9%
(同 0.2 ポイント増)
となって
億 円(同 88.6% 増)となったため、営 業 外 収 支 は 5 億 円(同
います。
94.8 % 減)と な り、経 常 利 益 は 590 億 円(同 6.1 % 減)と
なりました。
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 3/11
Dentsu Annual Report 2013
特別損益および当期純利益
当社グループでは、プロモーションなどのサービスを、マス4
媒体の広告と関連して提供することも多く、例えば、プロモー
当連結会計年度は、投資有価証券売却益(132 億円)の計
ションの場合、クライアントは消費者による商品およびサービ
上により特別利益は 138 億円となりましたが、訴訟損失引当
スの購入を促進するため、マス4 媒体の広告キャンペーンを
金繰入額(25 億円)およびのれん償却額(22 億円)等の計上
POP(ポイント・オブ・パーチェス)
および販促イベント、その他
により特別損失は 95 億円となったため、税金等調整前当期純
の方法と組み合わせて展開するのが一般的です。これらのサー
利益は 633 億円(前連結会計年度比 8.3%増)
となりました。
ビスに対する需要はマス4 媒体の広告への需要とは別に変動
以上により法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額な
することもありますが、マス4 媒体の広告の需要に影響を与え
らびに少数株主利益を加減した当期純利益は、363 億円(同
る要因は同時にマス4 媒体の広告以外のサービスの需要にも
22.9%増)
となりました。
影響を与えます。
当社グループはまた、エンタテインメントおよびスポーツマー
ケティングに係るサービスからも収益を得ています。具体的に
経営成績に重要な影響を与える要因について
は、映画、スポーツ・イベント、音楽等のメディア・コンテンツに
ついて、制作、マーケティング、協賛社獲得、スポンサーシップ・
当社グループの収益は、主にマス4 媒体やインタラクティブ
放映権・その他諸権利の販売・仲介を行っています。これらの
メディア、
OOHメディア(交通広告・屋外広告等のアウト・オ
サービスによる収益の内訳は、メディア・コンテンツに関する諸
ブ・ホーム・メディア)などの広告に係るサービスおよびそれに
権利の純売買益または取扱手数料、メディア・コンテンツに含
関連するクリエーティブ・サービスによるものであり、広告枠の
まれる諸権利および使用権からの収益、そして諸サービスに対
販売に係るメディア会社からのコミッションが大半を占めます。
する報酬です。収益は、イベントの開催場所や開催時期、当社
特にマス4 媒体の広告枠の販売に係るコミッションが当社グ
グループが諸権利を得る条件、メディア・コンテンツに対する
ループにとって重要な収益となっています。
消費者の需要や関心度、広告主および放送局等の当該諸権利
マス4 媒体の広告に関連して、収益に影響を及ぼす主な要
に対する需要の度合いなどの要因によって異なります。
因は次のとおりです。
e-マー
さらに、当社グループは、CRM(顧客管理サービス)、
①国内の広告費(景況全般、技術革新、規制緩和および競
ケティングサービスおよびシステム構 築サービスなどのソ
争激化等、産業に影響を与える情勢により変動)
リューション事業の提供による収益も得ています。このサービ
②日本の広告業界における当社グループの競争力
スによる収益は、広告サービスによる収益に影響を与える要因
③広告枠に対してメディア会社に支払う料金
のほか、システム開発にかける設備投資額の市場トレンドにも
④広告主の媒体ニーズの変化
影響されます。
近年、インターネットの普及が進み、すでに家庭内のメディア接
また、海外における広告サービスによる収益も得ています。
触時間では、インターネットがテレビに次ぐメディアとなっています。
収益に影響を与える要因は、日本においても海外においても概
こうしたメディア環境の変化に伴い、広告主においても、マス4媒
して相違ないといえます。よって、国ごとの景況、特定産業の発
体とインターネットやモバイルなどのインタラクティブ・メディアを
展、広告業界における当社グループ各社のポジション、サービ
組み合わせた効果的かつ効率的なメディア・プランニングの提供、
スに対する報酬に関する市場慣習、広告主のメディアごとの需
広告効果の検証など、ニーズの高度化が進んでいます。当社グルー
要の変化などによって、当社グループが事業展開する国々にお
プでは、
こうしたクライアント・ニーズに的確に応えるため、付加価
ける収益トレンドが異なる可能性があります。また、当社グルー
値の高いクロスメディア・キャンペーンの提供に努めています。
プの報告通貨である円と、当社グループが展開する海外諸国
最近の傾向として、このような幅広い領域にわたる一貫した
の通貨間の為替レートの変動も、海外における広告サービスに
サービス、コスト効率や広告効果の検証ツール等に対するニー
よる収益に影響を与えます。
ズの高まりから、広告主が大手広告会社との取引を増やす傾
向にあると思われます。
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 4/11
Dentsu Annual Report 2013
(各年 3月期)
(十億円)
総資産・総資産利益率(ROA)
(%)
(十億円)
自己資本・自己資本比率
(%)
2,500
10
600
50
2,000
8
480
40
1,500
6
360
30
1,000
4
240
20
500
2
120
10
0
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
0
2009
■ 総資産 ー 総資産利益率(ROA)
2010
2011
2012
2013
■ 自己資本 ー 自己資本比率
なお、当社は 2013 年3月にイージス・グループの株式を取
持続的成長を実現してまいります。
得、同社は当社の連結子会社となりました。株式のみなし取得
今後も、当社グループは現状に満足することなく、時代の変
日を2013 年1月1日としており、かつ、当該子会社については、
化 を チ ャン ス と 捉 え、グ ル ープ 企 業 理 念 で あ る「Good
決 算日が 2012 年 12月31日で、2012 年 12月31日現 在の
Innovation.」を追求し続けます。そして、そこから生じた多様
財務諸表を基礎として連結決算を行っているため、当連結会
な価値を結び付け、さらに大きなシナジーを社会全体にもたら
計年度には同社の業績を含んでいません。
す企業グループを目指しさまざまなプロジェクトをさらに進め
てまいります。
次々と生まれるテクノロジーによって得られる生活者に関す
経営戦略の現状と見通し
る新たな知見、またグローバル展開やデジタル領域における新
しい手法などを引き続き積極的に活用し、顧客へグローバルか
2009年 策 定の中期 経 営 計 画「Dentsu Innovation 2013」
つ高品質なソリューションを提供するとともに、今後も新しい
では営業を中核としたフロントライン改革などの国内事業の強
ビジネスモデルの構築などにも取り組み、これらを統合してい
化と構造改革を進めてまいりましたが、今後は収益性の向上お
くことでビジネスチャンスの拡大を図ってまいります。
よび新しい収益源の開発などに取り組む所存であります。
本年3月に世界5位の広告会社であった英国のイージス・グ
ループの買収を機会に、当社グループは、世界 110カ国で事業
を展開する本格的なグローバル企業となり、これに併せて新た
に2013 年度を初年度とする中期経営計画「Dentsu 2017
and Beyond」を策定しました。今後、当社グループは、全世
界で顧客の事業をサポートするネットワークの構築と、デジタ
ル時 代の先 頭を行く統 合 的なソリューションの開 発・提 供、
そして強みである日本市場においても収益性を高めると同時に
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 5/11
Dentsu Annual Report 2013
資本の財源および資金の流動性についての分析
資金需要
資産、負債および純資産
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、広告作業
実施のための媒体料金および制作費の支払等ならびに人件費
当連結会計年度末は、、電通イージス・ネットワーク社の新
をはじめとする販売費及び一般管理費であります。
規連結等により、前連結会計年度末と比べ、資産合計で 1 兆
また、近年においては既存の広告取引とは異なる事業機会
36 億円、負債 合 計で 9,519 億円の増 加となりました。また、
を発掘するため、デジタル領域およびグローバル事業への投資
当期純利益 363 億円の計上等により、純資産合計は 517 億
に係る資金需要が生じています。
円の増加となりました。
なお、本年3月に手続きが完了しましたイージス・グループ
の買収に関して資金需要が生じています。
キャッシュ・フロー
財務政策
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」
とい
う)は、2,075 億円(前連結会計年度末 1,759 億円)
となりま
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、コマー
した。営業活動による収入が、投資活動および財務活動による
シャル・ペーパーまたは短期借入金により調達することとして
支出を上回ったため、前連結会計年度末に比べ 316 億円の増
います。流動資産から流動負債を控除した運転資本について
加となりました。
は、当社グループでは以前から流動資産が上回っています。前
連結会計年度における当社グループの運転資金は 1,970 億円
・営業活動によるキャッシュ・フロー
の超過でした。なお、当連結会計年度においては、イージス・グ
営業活動によるキャッシュ・フローは、832 億円(前連結会
ループ買収に伴う未払金が 2,954 億円計上されていることか
計年度は 263 億円)の収入となりました。税金等調整前当期
ら、流動負債が 1,949 億円上回っています。
純利益は前年を上回り、売上債権の減少等により、営業活動
当社は、資金の短期流動性を確保するため、シンジケーショ
によるキャッシュ・フロー合計は前連結会計年度より568 億
ン方式による極度額 400 億円の銀行融資枠を設定しています。
円増加しました。
また、グループ内の資金効率の向上を図るべく、日本において
は、資金余剰状態にある国内子会社から当社が資金を借り入
・投資活動によるキャッシュ・フロー
れ、資金需要が発生している国内子会社に貸出を行うキャッ
投資活動の結果支出した資金は、512 億円(前連結会計年
シュ・マネジメント・システム(以下、CMS)を導入しています。
度は 459 億円の収入)
となりました。投資有価証券の取得によ
また、電通イージス・ネットワーク社では、海外の資金をロンド
る支出の増加、投資有価証券の売却による収入の減少、子会
ンに集約させるグローバル CMSを導入しています。
社株式の取得による支出の増加により、前連結会計年度より
当社は、格付機関である
(株)格付投資情報センター(R&I)
支出が 971 億円増加しました。
から長期格付 AA-、短期格付 a-1+を取得しています。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果支出した資金は、53 億円(前連結会計年度
経営者の問題意識と今後の方針について
は 273 億円)
となりました。長期借入による収入等により、前
連結会計年度より支出が 219 億円減少しました。
近年、当社グループの顧客の多くは、グローバルを舞台とし
た成長機会の獲得に極めて大きな力を注いでいる一方、当社
グループは、海外においては欧米各社と互角に戦える競争力の
強化が課題でした。本年3月に行った英国の大手広告会社
イージス・グル ープの買 収は、本 格 的なグローバル・ネット
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 6/11
Dentsu Annual Report 2013
ワークの形成に向けた重要なステップと位置付けています。
2014 年4月には消費税率が5%から8%に、また2015 年
また、今回の買収を契機に、当社グループは 2013 年度を初
10月には 10%に引き上げられることが予定されており、かか
年 度とする中期 経 営 計 画「Dentsu 2017 and Beyond」を
る消費税引き上げが個人消費を始めとする国内景気に悪影響
策定、既存の広告ビジネスの枠組みを超えた新しいマーケティ
を与え、当社グループの提供するサービスに対する需要を減少
ング・コミュニケーションを創造し、比類ない当社グループ独自
させ、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。
の価値を提供する次世代エージェンシー・ネットワークとなる
2011 年3月に発生した東日本大震災は、サプライチェーンの
ために、全世界で顧客の事業をサポートし、時代の先頭に立つ
寸断、電力不足その他の事由により、日本経済に大きな悪影響
統合的なソリューションの開発・提供、そして日本市場におい
を与えました。その後、国内の経済および事業環境は改善しま
ては持続的成長を実現してまいります。
したが、将来において地震その他の大きな自然災害等が再び
こ う し た 経 営 環 境 の 中、当 社 グ ル ー プ は「Good
生じた場合には事業環境に悪影響を与える可能性があります。
Innovation.」の企業理念のもと、グループの裾野が広がろう
また、当社は 2013 年3月に、英国の大手広告会社のイージ
とも
「顧客の最良のパートナーとして、顧客と共に成長する存
ス・グループを買収しましたが、これにより当社グループの売上
在であり続ける」
という目標を見据えて、顧客の企業価値最大
総利益における海外比率は 2012 年度の約 18%から大幅に
化のパートナーとなることを目指し、今後も国内外で高水準の
増加することが見込まれます。この結果、当社グループが事業
サービスを提供できる体制づくりを進めてまいります。
を行う海外の主要な市場における経済環境や事業環境の悪化
当社は、112 年の歴史の中で変革と挑戦を重ね続けてきた
が、当社グループ全体の業績にさらに悪影響を与える可能性が
企業であり、そういう当社のアイデンティティーを失うことなく、
あります。特に、イージス・グループの買収により、現在、複数
当社グループが一丸となって時代の先頭に立ち続けます。
国に影響を及ぼしている債務危機を始めとして景気停滞の状
態にある欧州地域に対するエクスポージャーが増加しました。
事業等のリスク
・技術革新およびメディアの構造変化によるリスク
当社グループの事業は技術革新および新たなメディアによる
当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を
広告市場の展開による影響を受けています。
『 平成 24 年日本
及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
の 広 告 費』
(当 社 発 行)によれ ば、インター ネット広 告 費 は
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書
1996 年の調査開始以来、伸長を続けており、マス4 媒体広告
提出日現在において当社グループが判断したものです。
費(新聞、雑誌、ラジオ、テレビの4つのマス媒体に露出される
広告業界全般に関するリスク
なっています。
広 告 費)のうち新 聞、雑 誌、ラジオの広 告 費を上 回る規 模に
当社グループは、インターネット等を活用した広告手法の発
・景気変動によるリスク
達は、マス4 媒体広告と、インターネット広告の連携による相
当社グループを含めた広告会社の業績は、市場変化や景気
乗効果をより高め、将来にわたって広告市場全体の拡大に貢
の影響を受けやすい傾向があります。市場変化や景気によって
献するものと考えます。すでに当社グループはマス4 媒体広告
広告支出を増減させる広告主が多いためです。
のみならずインターネット広告においても主導的な地位を占め
当社グループは、サービス内容や事業を行う地域の多様化
ており、さらなる事業機会の発掘と拡大に取り組んでいます。
を進めるなど、景気の影響を受けにくい事業構造の形成に努力
しかしながら、当社グループが急速な技術革新とこれに伴う
しています。しかし、国内マクロ経済の動向および広告支出額
メディアの構造変化に適切に対応できなければ当社グループ
の大きい国内主要産業部門における事業環境の変化が、当社
の業績に悪影響を与える可能性があります。
グループの業績に影響を与える可能性があります。また、海外
景気の減速や為替変動等が、国内景気に悪影響を与える場合
もあります。
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 7/11
Dentsu Annual Report 2013
・財務目標等の未達リスク
競合にさらされています。
2013 年5月17日発 表 の当 社 グル ープの中 期 経 営 計 画
わが国においては国内広告会社間の事業統合や再編、外国
「Dentsu 2017 and Beyond -Innovation
Reinvention-」
広告会社による日本市場へのさらなる参入は業界構造を変化
において、当社グループは 2017 年度に終了する今後5年間の
させ、競争を激化させる可能性があります。将来、顧客獲得を
財務目標等を設定しています。また、その実現に向けて、イージ
めぐる競合がさらに激しくなった場合、または、外国広告会社
ス・グループの買収により形成された新たなグローバル・ネッ
の日本市場への参入に伴う業界構造や取引慣行の変化に当社
トワークを強化・拡大することにより、海外事業からの収益割
グループが適応できない場合には、当社グループの業績に悪影
合をさらに増加させていく予定です。しかしながら、これらの計
響を及ぼす可能性があります。
画は、世界の広告費の伸び、外国為替相場および金利ならび
また、海外においては、当社グループは、広い地域において
に当社グループが事業を行う国々の経済成長率等のさまざま
事業を運営し、豊富な財務、人材その他の経営資源を有する
な前提に基づいて設定されており、かかる前提が実際と異なる
巨大な外国広告会社や、1またはいくつかの国または地域に特
場合には、当社グループの設定した財務目標等の実現に至ら
化した小規模な広告会社との間の競合にさらされています。か
ない可能性があります。また、当社の経営陣が中期経営計画を
かる競合において、当社グループが競争力および主要な顧客を
成功裏に実行できない可能性もあります。
維持できない場合、当社グループの業績に悪影響を与える可
能性があります。
・取引慣行等に伴うリスク
わが国の広告取引においては、広告会社は、広告主の代理
・隣接業種および新規参入企業との競合
人としてではなく、自己の責 任でメディア会 社 等との取引を
当社グループの事業領域が拡大するにつれて、総合商社、コ
行うことが 慣 行となっています。そのため、当社グループは、
ンサルティング会社など隣接業種との競合が生じる機会も増
広告主の倒産等の場合に、広告主から広告料金の支払を受け
加しています。さらにインターネット関係やソーシャル・ネット
られないにもかかわらず、メディア会社等に対して支払債務を
ワーク・メディア関係の事業等においては新規参入企業も多く、
負担する可能性があります。広告主による未払いが増加した場
これら企業と当社グループは、新規事業の開発等において競合
合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がありま
する関係にあります。今後、これらの事業領域において当社グ
す。広告業界においては、さまざまな事情により、広告計画や内
ループがサービス面またはコスト面で顧客の要求に適切に応
容に、突然の変更が生じることが少なくありません。当社グルー
えることができない場合、または新規企業の参入により広告の
プでは、主要取引先と基本契約を締結するなど、取引上のトラ
取引慣行が急激に変化した場合には、当社グループの業績に
ブルを未然に回避する努力を行っていますが、不測の事故また
悪影響を及ぼす可能性があります。
は紛争が生じる可能性があります。
海 外においては、欧 米を中 心に、広 告 会 社 が 同 一 業 種に
広告主・メディア会社との関係に関するリスク
属する複数の広告主を担当しない「一業種一社制」
と呼ばれる
慣行があります。しかし、わが国では、このような慣行は一般的
当社グループは、わが国の主要広告主と取引関係を有してお
でなく、当社グループも、同一業種に属する複数の主要企業を
り、これら広告主の大半と長年にわたり安定的な取引関係を維
顧客としています。仮にわが国の慣行が変化し、それに対する
持しています。
当社グループの対応が適切さを欠いた場合には、当社グループ
また、当社グループは、マスメディア各社の事業運営および営
の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
業活動を通じ、社業発展の基礎を作ってまいりました。このよう
競合によるリスク
ニーズ調整と円滑な取引を実現しています。
な活動により、当社グループは、広告主・メディア会社との間での
しかしながら、当社グループが、既存または新規の広告主また
・広告会社との競合
はメディア会社に対して、そのニーズに合致したサービスを提供
当社グループは、国内外において広告会社間における激しい
できない場合には、取引関係の終了・解消、受注の減少または取
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 8/11
Dentsu Annual Report 2013
引条件の変更等が生じる可能性があり、その結果、当社グループ
当社グループの対応が適切でなかった場合は予定した成果が
の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
あげられない可能性があります。
近年、広告主は、コスト削減の必要から、発注先の広告会社を1
社に集中するなどの方法により、効率的な広告サービス提供の
・プロモーション事業拡大に関するリスク
要求を強めています。そのため、マスメディア広告取引における
広告主にとってプロモーション施策の重要性が高まってお
収益性が低下する傾向が継続する場合には、当社グループの業
り、市場も拡大しています。当社グループはこの機会をとらえ、
績に悪影響を及ぼす可能性があります。
店頭マーケティング専門会社、チラシ制作専門会社、ダイレク
トビジネス専 門 会 社、顧 客アクセス専 門 会 社などを設 立し、
国内市場における営業基盤の強化に関するリスク
プロモーション領域における事業拡大を図っています。しかし
・情報処理技術、データベース等の開発に関するリスク
プが競合会社に対する競争力を維持できない場合には、計画
当社グループは、広告主による広告およびマーケティング支
どおりの事業拡大ができない可能性があります。
ながら、広告主の需要が拡大しない場合、あるいは当社グルー
出の効果を実証的に検証するための情報処理技術や、データ
ベース等の研究開発に取り組んでおり、これらの活動を通じて
コンテンツ事業に関するリスク
潜在的な需要を掘り起こすとともに、国内広告市場における当
社グループのシェア拡大を目指しています。しかし、これら研究
当社グループでは、映画、テレビ番組、スポーツイベントおよ
開発活動の成果が商品化・実用化される時期は未定であり、
び音楽等に関する権利の獲得、制作への投資を活発に行って
今後広告主ニーズの変化や、技術的な困難等によって、当社グ
おり、映画やその他のコンテンツの製作・配給・販売、ライセン
ループの研究開発活動が、予定した成果をあげられない可能
シングおよびスポンサーシップ権や放送権の販売、ならびに映
性があります。
画、その他のコンテンツに関する広告の販売から収入を得てい
ます。しかし、これらの中には、事業計画が多年度にわたる場
・メディアおよびインターネット広告事業等への投資に関する
リスク
合、または多額の取得コストや財務的コミットメントを必要と
する場合があります。また、昨今ではコンテンツを供給するメ
当社グループでは、メディア広告市場における地位を強固に
ディアも多様化しています。しかも、コンテンツ事業の成否を左
するため、マス4 媒体、
OOHメディアおよび衛星メディア(BS
右する生活者の反応を確実に予測することは、困難であります。
放送および CS 放送)などへの投資、ならびにそれに関連するリ
これら事業が計画どおりに進捗しない場合、また、予定した投
サーチや事業開発プロジェクトに対する投資を行ってきていま
資効果が得られなかった場合には、当社グループの業績に悪
す。しかし、メディア広告に対する需要が低迷した場合や競争
影響を及ぼす可能性があります。
が激化した場合等には、研究開発や事業化に要した投資に応
じた収益や予定した成果をあげられない可能性があります。
グローバル事業に関するリスク
また、インターネット広告の領域においては、当社グループ
はクロスメディア型キャンペーン提案(複数のメディアや広告
・イージス・グループの買収に関するリスク 表現を消費者の行動に合わせて効果的に掛け合わせたキャン
当社は、2013 年3月26日に、約 3,164 百万ポンドの対価
ペーン提 案)の 積 極 化 はもちろんのこと、検 索 連 動 型 広 告
により、イージス・グループの買収を完了しました。欧州市場で
(広 告 主があらかじめキーワードを購 入し、検 索エンジンで
リーディングポジションを有し、他の海外市場でも強固なポジ
そのキーワードが検索された場合に表示されるインターネット
ションを有する同社の買収は、海外市場での成長を目指す当
広告)等多様な広告手法や広告主の裾野の広がりに対応すべ
社グループの戦略の不可欠な一部ですが、同社との事業の統
く、大手専門エージェンシーとのアライアンスやその他専門
合を通じて、この投資を回収できるという保証はありません。
会社や技術への積極的な投資を行っています。しかしながら、
特に、同社の買収により期待した効果およびシナジーが得られ
インターネット広告分野の技術やサービスの急速な進化に対し、
るか否は、とりわけ以下の事由に左右されます。
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 9/11
Dentsu Annual Report 2013
● イージス・グループとのインフラ・マネジメント・情報システ
ムの統合に関する課題
● 当社グループの経営陣が統合に注力することによる他の経
営目標達成への悪影響
● 社内基準、管理、手続、会計その他のポリシーや事業環境
および報酬体系等の統合に関する課題
● イージス・グループの主要な顧客の流出
● 貿易規制および関税制度の変更
● 政情不安に関するリスクおよび事業環境の不確実性
● 当社グループが事業を行う国・地域と日本との間の政治・
経済的関係の変化
● テロ行為、戦争、疫病その他の社会不安要因
● 現地の労務管理および提携先の不適切行為を防止するこ
との困難さ
● イージス・グループの主要な人材の流出
● 欧州、米国および新興国市場におけるイージス・グループの
上記のいずれかの事由により、当社グループの費用が増加
ネットワークを活用した当社グループのシェア拡大の失敗
し、売上が減少し、または業務に支障を来し、これにより当社グ
ループの事業、財政状態または業績に重大な悪影響を及ぼす
当社グループは、成長戦略の一部として、引き続きグローバルに
可能性があります。
選択的な事業買収を目指してまいりますが、
これらの買収から
期待した効果が得られない場合、減損を認識する必要が生じ、投資
・のれんおよびその他無形固定資産の減損に関するリスク
を回収できなくなる可能性があり、これにより当社グループの
当社グループは、イージス・グループの買収に伴い、買収日
財政状態または業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
付で多額ののれんおよびその他無形固定資産を計上しました。
また、イージス・グループの買収のために2013 年3月およ
今後当該資産の価値が回復不能な程度に損なわれたと判断さ
び4月に実施した借入れにより、当社グループ連結の有利子負
れた場合には、減損を認識しなければならない可能性があり、
債総額は大幅に増加しました。当社グループの負債の増加は、
当社グループの事業、財政状態または業績に重大な悪影響を
当社グループの他の戦略を推進する新規取引のための資金調
及ぼす可能性があります。
達を制限する可能性があります。
人材の確保と育成に関するリスク
・海外事業展開に関する追加的リスク
イージス・グループの買収により、当社グループは、現在海外
当社グループの成長力および競争力は、優秀な人材の確保
110カ国において事業を行っていますが、海外での事業遂行
とその育成に大きく依存します。人材の確保に関しては、新卒
に関しては、とりわけ以下の追加的なリスクを伴います。
者の安定的採用や専門的知識・経験を持ち即戦力となる中途
採用により確保を図っています。それとともに、本人の職務や
● 多数かつ広範な国・地域での事業を管理し、調整すること
の困難さ
能力に応じた教育研修等により、人材の育成を図っています。
しかしながら、何らかの理由により人材の確保が困難になる可
● グローバル経済の変動から受ける影響
能性および優秀な人材が流出する可能性もあります。このよう
● 資本規制・外国為替規制を含む、外国の法令、規制、政策
な事態が生じた場合、当社グループの成長力と競争力に悪影
等に関するリスク
● 当社グループが事業を行うさまざまな国・地域における税
制の差異・矛盾
● 当社グループの海外子会社による送金その他の支払いに
課される源泉徴収税等の賦課・増税を含む税制の変更
響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、文化的・地理的に多様な背景を有す
る多数の従業員を有し、かかる人材の管理に関する課題に対
処しています。特に、イージス・グループの買収によって新たに
加わった多数の海外従業員との融合が課題となります。当社グ
● 外国為替相場の変動
ループが有能な人材を確保し、十分に活用できず、これらの課
● 契約や知的財産権の執行不可能性または労務管理上の制
題につき適切に対処できない場合、当社グループの財政状態、
約を含む、法律・規制・ビジネス文化におけるさまざまな基
業績または競争上の地位に悪影響を及ぼす可能性があります。
準・実務慣行
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 10/11
Dentsu Annual Report 2013
情報システムへの依存に関するリスク
訴訟等について
当社グループは、取引の執行、業績の報告および広告主の
当社グループは、広告の内容および表現等当社グループの
マーケティングまたは広告に関する情報の管理を含む当社グ
事業遂行に関連して提起される、取引先、各種団体、消費者ま
ループの事業の管理のために、情報システムおよび情報インフ
たは各種知的財産権の保有者等による訴訟に、直接または間
ラに依存しています。当社グループの情報システムは、システム
接的に関与する可能性があります。
障害やネットワークの寸断、システムへの不法な侵入および無
なお、当社グループは、ライブハウスの運営を目的にした組合
差別攻撃に晒される可能性があります。同様に、従業員または
事業に関連して、当社元従業員が当社または当該組合の名義を
その他の者による許可を受けたうえでのまたは無許可の当社
冒用して行った架空発注について、複数の会社等より業務委託
グループのシステムへのアクセスを通じたデータセキュリティの
料やリース料の支払いを求める訴訟の提起を受けています。
事故および侵害により、機密情報が無権限者または公衆に晒
される可能性があります。また、当社グループは、データの保存、
通信または処理について第三者を利用しています。当社グルー
プはデータおよび情報システムを保護するために周到な対策
を講じていますが、当社グループの取組みが当社グループまた
は当社グループが利用する第三者のシステムにおけるシステム
障害もしくはネットワークの寸断またはセキュリティ侵害を防
止するという保証はなく、これらの事象が生じた場合には当社
グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
法規制等に関するリスク
当社グループは、下請代金支払遅延等防止法、個人情報保
護法等の法令および諸規制の適用を受けていますが、いずれ
も現状では当社グループの事業に悪影響を及ぼす懸念はあり
ません。しかしながら、今後、新たに広告主の広告活動、広告
の形式および内容等に影響を及ぼす法令や、各種規制が採用
もしくは強化された場合、または法令および各種規制の解釈が
変化した場合には、広告業界および当社グループの事業に悪
影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは事業遂行上、広告主の情報や個人情報
等を取得することがあります。当社グループでは情報セキュリ
ティマネジメントシステムの国際規格を取得するなど、情報管理
には万全を期していますが、万一情報漏えい等の事故が発生
した場合には、当社グループの信頼性を著しく損なう可能性が
あり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
MD&A(経営者による財政状態および経営成績の分析)- 11/11
Dentsu Annual Report 2013
連結貸借対照表
株式会社電通および連結子会社
2013年3月31日現在
単位:百万円
資産の部
2012
2013
¥ 176,746
¥ 208,356
491,398
816,251
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
有価証券
たな卸資産
218
116
10,459
13,561
繰延税金資産
12,920
9,857
その他
32,834
76,266
貸倒引当金
流動資産合計
(2,354)
722,223
(1,806)
1,122,602
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額)
土地
その他(純額)
有形固定資産合計
73,842
77,313
160,732
160,820
7,927
12,419
242,502
250,553
無形固定資産
ソフトウエア
11,730
17,696
のれん
44,339
576,009
その他
無形固定資産合計
7,021
33,535
63,091
627,241
113,571
135,138
投資その他の資産
投資有価証券
長期貸付金
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
投資損失引当金 943
917
23,750
29,362
39,854
(3,784)
(257)
54,364
(14,611)
̶
投資その他の資産合計
174,077
205,171
固定資産合計
479,671
1,082,966
¥1,201,894
¥2,205,569
資産合計
連結貸借対照表 - 1/2
Dentsu Annual Report 2013
単位:百万円
負債の部
2012
2013
¥ 414,121
¥ 785,377
4,733
21,268
24,356
25,869
流動負債
支払手形及び買掛金
短期借入金
1 年内返済予定の長期借入金
リース債務
1,264
1,273
未払金
9,277
331,486
未払法人税等
13,629
21,175
繰延税金負債
3
87
役員賞与引当金
431
399
受注損失引当金
393
294
訴訟損失引当金
̶
2,577
事業再編損失引当金
̶
2,270
資産除去債務
その他
流動負債合計
0
9
56,969
125,464
525,181
1,317,554
固定負債
社債
長期借入金
リース債務
繰延税金負債
再評価に係る繰延税金負債
̶
93,931
54,604
71,344
2,571
2,164
26
9,492
9,038
9,038
37,702
42,316
役員退職慰労引当金
502
378
資産除去債務
851
896
14,527
49,815
退職給付引当金
その他
固定負債合計
119,824
279,377
負債合計
645,005
1,596,931
資本金
58,967
58,967
資本剰余金
60,899
60,899
利益剰余金
487,133
515,630
純資産の部
株主資本
自己株式
株主資本合計
(65,070)
(65,077)
541,929
570,419
12,135
13,609
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
(453)
8,173
土地再評価差額金
(5,931)
(5,931)
為替換算調整勘定
(11,389)
(1,775)
その他の包括利益累計額合計
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
連結貸借対照表 - 2/2
(5,638)
20,598
14,076
24,141
556,889
608,637
¥1,201,894
¥2,205,569
Dentsu Annual Report 2013
連結損益計算書
株式会社電通および連結子会社
2013年3月31日に終了した連結会計年度
単位:百万円
売上高
2012
2013
¥1,893,055
¥1,941,223
1,560,248
1,595,282
332,807
345,940
152,009
158,769
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
給料及び手当
役員賞与引当金繰入額
446
390
退職給付引当金繰入額
11,235
11,500
133
34
福利厚生費
20,007
21,914
減価償却費
11,734
10,382
役員退職慰労引当金繰入額
のれん償却額
2,445
3,340
貸倒引当金繰入額
1,249
(110)
その他
販売費及び一般管理費合計
営業利益
81,566
81,252
280,829
287,474
51,977
58,466
営業外収益
687
413
受取配当金
1,755
1,727
持分法による投資利益
8,305
2,202
収益分配金
2,071
2,826
その他
3,061
2,845
15,880
10,016
支払利息
1,929
1,462
為替差損
115
4,201
受取利息
営業外収益合計
営業外費用
長期前払費用償却
1,491
2,048
その他
1,478
1,744
営業外費用合計
経常利益
5,014
9,455
62,843
59,027
特別利益
固定資産売却益
投資有価証券売却益 負ののれん発生益
その他
特別利益合計
19
420
6,757
13,270
5
27
411
136
7,194
13,854
特別損失
固定資産売却損
減損損失
投資有価証券評価損
特別退職金
訴訟損失引当金繰入額
のれん償却額
その他
27
21
1,074
665
660
1,120
1,043
1,777
ー
2,577
863
2,284
7,908
1,123
特別損失合計
11,578
9,571
税金等調整前当期純利益
58,459
63,310
法人税、住民税及び事業税
19,735
法人税等調整額
25,967
(1,405)
7,218
法人税等合計
26,954
24,561
少数株主損益調整前当期純利益
31,505
38,748
少数株主利益
当期純利益
連結損益計算書
2,412
1,932
¥
29,573
¥
36,336
Dentsu Annual Report 2013
連結包括利益計算書
株式会社電通および連結子会社
2013年3月31日に終了した連結会計年度
単位:百万円
少数株主損益調整前当期純利益
2012
2013
¥31,505
¥38,748
10,194
1,800
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算調整勘定
2,378
8,652
(4,021)
9,804
持分法適用会社に対する持分相当額
15,287
599
その他の包括利益合計
23,839
20,856
包括利益
55,344
59,605
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
少数株主に係る包括利益
連結包括利益計算書
53,393
56,051
¥ 1,951
¥ 3,554
Dentsu Annual Report 2013
連結株主資本等変動計算書
株式会社電通および連結子会社
2013年3月31日に終了した連結会計年度
単位:百万円
2012
2013
当期首残高
¥ 58,967
¥ 58,967
当期末残高
58,967
58,967
60,899
60,899
株主資本
資本金
資本剰余金
当期首残高
当期変動額
自己株式の処分
その他資本剰余金の負の残高の振替
当期変動額合計
当期末残高
(0)
(0)
0
0
ー
ー
60,899
60,899
468,846
487,133
利益剰余金
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
土地再評価差額金の取崩
連結範囲の変動
持分法の適用範囲の変動
その他資本剰余金の負の残高の振替
当期変動額合計
当期末残高
(7,474)
29,573
(0)
413
(4,225)
(0)
(7,972)
36,336
ー
160
(26)
(0)
18,286
28,497
487,133
515,630
自己株式
当期首残高
(65,064)
(65,070)
自己株式の取得
(5)
(7)
自己株式の処分
0
0
当期変動額合計
(5)
(7)
(65,070)
(65,077)
当期変動額
当期末残高
株主資本合計
当期首残高
523,647
541,929
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
(7,474)
29,573
(7,972)
36,336
土地再評価差額金の取崩
(0)
ー
自己株式の取得
(5)
(7)
自己株式の処分
0
0
連結範囲の変動
413
160
持分法の適用範囲の変動
その他資本剰余金の負の残高の振替
当期変動額合計
当期末残高
連結株主資本等変動計算書 - 1/2
(4,225)
(26)
ー
ー
18,281
28,490
¥541,929
¥570,419
Dentsu Annual Report 2013
単位:百万円
2012
2013
¥ 1,930
¥ 12,135
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
10,205
1,474
当期変動額合計
10,205
1,474
当期末残高
12,135
13,609
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
当期首残高
当期変動額
繰延ヘッジ損益
当期首残高
(2,823)
(453)
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
2,369
8,627
当期変動額合計
2,369
8,627
当期末残高
(453)
8,173
土地再評価差額金
当期首残高
(7,187)
(5,931)
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
1,255
当期変動額合計
1,255
当期末残高
ー
ー
(5,931)
(5,931)
(22,634)
(11,389)
為替換算調整勘定
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
11,244
当期変動額合計
11,244
9,613
(11,389)
(1,775)
(30,714)
(5,638)
当期末残高
9,613
その他の包括利益累計額合計
当期首残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
25,075
当期変動額合計
25,075
当期末残高
(5,638)
19,715
19,715
14,076
少数株主持分
当期首残高
19,208
20,598
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
1,390
3,542
当期変動額合計
1,390
3,542
¥20,598
¥24,141
当期変動額
当期末残高
連結株主資本等変動計算書 - 2/2
Dentsu Annual Report 2013
連結キャッシュ・フロー計算書
株式会社電通および連結子会社
2013年3月31日に終了した連結会計年度
単位:百万円
2012
2013
¥ 58,459
¥ 63,310
14,251
12,928
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
減価償却費
減損損失
1,074
665
のれん償却額
2,445
5,625
貸倒引当金の増減額(減少)
退職給付引当金の増減額(減少)
受取利息及び受取配当金
支払利息
為替差損益(益)
持分法による投資損益(益)
事業譲渡損益(益)
売上債権の増減額(増加)
たな卸資産の増減額(増加)
その他の流動資産の増減額(増加)
仕入債務の増減額(減少)
その他の流動負債の増減額(減少)
その他
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
508
(879)
4,270
3,577
(2,442)
(2,141)
1,929
(57)
(8,305)
4,560
(58,249)
1,462
4,247
(2,202)
ー
22,985
(1,342)
(1,346)
(10,645)
(5,364)
33,347
(3,787)
5,204
12,670
(5,578)
(13,313)
39,431
98,439
7,433
6,343
(1,962)
(1,517)
(18,505)
(19,969)
26,397
83,295
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
有形固定資産の売却による収入
投資有価証券の取得による支出
投資有価証券の売却による収入
ソフトウエアの取得による支出
(5,458)
38
(7,497)
81,190
(3,834)
568
(27,577)
26,007
(4,140)
(7,293)
貸付けによる支出
(209)
(145)
貸付金の回収による収入
1,008
連結子会社出資金の追加取得による支出
連結の範囲の変更を伴う子会社出資金の取得による支出
(12,033)
ー
227
(13,457)
(957)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出
(4,202)
(15,076)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出
(322)
(24)
連結の範囲の変更を伴う子会社出資金の売却による支出
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入
長期前払費用の取得による支出
オプション契約による支出
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フロー計算書 - 1/2
(17)
ー
ー
28
(3,301)
ー
(3,237)
(5,243)
886
(1,221)
¥ 45,941
¥(51,236)
Dentsu Annual Report 2013
単位:百万円
2012
2013
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(減少)
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
リース債務の返済による支出
自己株式の取得による支出
配当金の支払額
少数株主への配当金の支払額
その他
¥
701
ー
(24,356)
(1,439)
(1,545)
(5)
(7)
(7,474)
(7,972)
(548)
(540)
44
(27,331)
現金及び現金同等物に係る換算差額
(1,866)
現金及び現金同等物の期首残高
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額
現金及び現金同等物の期末残高
連結キャッシュ・フロー計算書 - 2/2
30,000
(18,608)
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の増減額(減少)
¥ (960)
32
(5,349)
3,905
43,140
30,616
131,662
175,956
1,152
1,006
¥175,956
¥207,578
Dentsu Annual Report 2013
単体財務要約
株式会社電通
3月31日に終了した各会計年度
単位:百万円
2009
2010
2011
2012
2013
¥1,447,410
¥1,315,072
¥1,396,798
¥1,404,663
¥1,412,376
1,254,694
1,129,592
1,203,669
1,210,027
1,214,508
売上総利益
192,716
185,479
193,129
194,636
197,867
販売費及び一般管理費
168,845
159,165
159,329
162,942
162,101
営業利益
23,870
26,313
33,799
31,693
35,766
経常利益
34,585
33,702
40,312
40,654
39,091
(25,466)
28,830
26,551
61,642
42,489
(32,771)
27,055
17,471
42,212
28,189
¥ 986,741
¥1,010,812
¥1,011,538
¥1,065,664
¥1,409,387
383,028
406,410
415,206
463,098
492,505
70.12
¥ 169.42
¥ 113.14
3月期:
売上高
売上原価
税引前当期純利益
(又は税引前当期純損失)
当期純利益
(又は当期純損失)
3月31日現在:
総資産
自己資本
1株当たりデータ
(円)
:
当期純利益
(又は当期純損失)
潜在株式調整前
¥ (127.55) ¥
潜在株式調整後(1)
配当金
108.67
¥
ー
ー
ー
ー
ー
35
27
29.5
31
32
12.4
14.2
17.5
16.3
18.1
ー
6.9
4.3
9.6
5.9
2.3
2.6
3.3
3.1
2.9
38.8
40.2
41.0
43.5
34.9
ー
24.8
42.1
18.3
28.3
比率
(%)
:
オペレーティング・マージン(2)
(3)
自己資本利益率
(ROE)
(4)
総資産利益率
(ROA)
自己資本比率(5)
配当性向(6)
注:
(1)2009 年 3 月期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載していません。
また、2010 年 3 月期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純利益を下回らないため記載していません。
2011年 3 月期∼2013 年 3 月期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
(2)オペレーティング・マージン=営業利益 売上総利益 100 (3)自己資本利益率(ROE)=当期純利益 期首・期末平均自己資本 100
2009 年 3月期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載していません。
(4)総資産利益率(ROA)=営業利益 期首・期末平均総資産 100 (5)自己資本比率=自己資本 総資産 100 (6)配当性向=1株当たり配当金 1株当たり当期純利益 100
2009 年 3月期の配当性向については、当期純損失であるため記載していません。
単体財務要約 - 1/2
Dentsu Annual Report 2013
(各年 3月期)
(十億円)
売上高
(十億円)
1,600
200
1,200
150
800
100
400
50
0
0
2009
(十億円)
売上総利益
2010
2011
2012
2013
営業利益・オペレーティング・マージン
2009
(%)
2010
2011
2012
2013
当期純利益(当期純損失)
・
(十億円)
(%)
自己資本利益率(ROE)
80
20
50
10
60
15
25
5
40
10
0
0
20
5
-25
-5
0
-50
0
2009
2010
2011
2012
2013
■ 営業利益 ー オペレーティング・マージン
単体財務要約 - 2/2
-10
2009
2010
2011
2012
2013
■ 当期純利益(当期純損失) ー 自己資本利益率(ROE)
Dentsu Annual Report 2013
収益の状況(単体)
3月31日に終了した各会計年度
(百万円)
業務区分別売上高(単体)
■ テレビタイム
1,600,000
■ テレビスポット ■ 新聞 1,200,000
■ 雑誌 ■ ラジオ ■ インタラクティブメディア
800,000
■ OOHメディア
■ クリエーティブ 400,000
■ マーケティング/プロモーション ■ コンテンツサービス
0
■ その他
2009
2010
2011
2012
2013
業務区分別売上高(単体)
3月31日に終了した各会計年度
テレビ
単位:百万円
2009
2010
2011
2012
2013
¥ 692,992
47.9 % ¥ 626,274
47.6 % ¥ 658,056
47.1 % ¥ 658,179
46.9 % ¥ 666,480
47.2 %
テレビタイム
343,431
23.7 289,464
22.0 285,668
20.5 286,724
20.4 302,164
21.4 テレビスポット
349,561
24.2 336,810
25.6 372,387
26.7 371,454
26.4 364,315
25.8 新聞
146,766
10.1 122,264
9.3 119,643
8.6 115,502
8.2 110,553
7.8 雑誌
60,010
4.1 43,392
3.3 39,159
2.8 36,500
2.6 35,896
2.5 ラジオ
22,014
1.5 19,434
1.5 18,580
1.3 17,420
1.2 16,027
1.1 インタラクティブメディア(1)
26,220
1.8 34,606
2.6 45,392
3.2 48,984
3.5 54,808
3.9 OOHメディア(2)
42,056
2.9 39,233
3.0 43,911
3.1 48,396
3.4 49,780
3.5 177,438
12.3 164,973
12.5 178,959
12.8 187,981
13.4 187,804
13.3 170,868
11.8 167,209
12.7 181,381
13.0 179,120
12.8 166,068
11.8 82,104
5.7 75,492
5.7 89,721
6.4 83,904
6.0 89,358
6.3 26,938
1.9 22,191
1.7 21,992
1.6 28,672
2.0 35,598
2.5 クリエーティブ
マーケティング
/プロモーション
コンテンツサービス(3)
その他
合計
¥1,447,410 100.0 % ¥1,315,072 100.0 % ¥1,396,798 100.0 % ¥1,404,663 100.0 % ¥1,412,376 100.0 %
注:
(1)インタラクティブメディアとはインターネット、モバイル関連メディアのことを指します。 (2)OOH メディアとは交通広告・屋外広告等のアウト・オブ・ホーム・メディアを指します。
(3)コンテンツサービスとはスポーツ領域、エンタテインメント領域での権利販売業務、企画立案、制作実施業務およびその他のコンテンツサービスを指します。
収益の状況 - 1/2
Dentsu Annual Report 2013
■ 情報・通信
■ 飲料・嗜好品
(百万円)
■ 化粧品・トイレタリー
業種別売上高(単体)
■ 金融・保険
■ 流通・小売業
■ 食品
1,600,000
■ 自動車・関連品
■ 薬品・医療用品
1,200,000
■ 外食・各種サービス
■ 交通・レジャー
■ 家電・AV機器
800,000
■ 趣味・スポーツ用品
■ 官公庁・団体
400,000
■ ファッション・アクセサリー
■ 不動産・住宅設備
0
■ その他
2009
2010
2011
2012
2013
業種別売上高(単体)
3月31日に終了した各会計年度
単位:百万円
2009
2010
2011
2012
2013
¥ 183,808
12.7 %
¥ 165,615
12.6 %
¥ 193,950
13.9 %
¥ 189,524
13.5 %
¥ 193,473
13.7 %
飲料・嗜好品
151,928
10.5 150,393
11.4 152,238
10.9 152,797
10.9 152,584
10.8 化粧品・トイレタリー
107,758
7.4 102,573
7.8 117,583
8.4 125,929
9.0 123,903
8.8 金融・保険
101,356
7.0 83,532
6.4 95,724
6.9 95,123
6.8 99,624
7.1 流通・小売業
69,237
4.8 64,913
4.9 72,402
5.2 90,014
6.4 98,063
6.9 食品
83,376
5.8 84,546
6.4 80,495
5.8 83,901
6.0 88,871
6.3 自動車・関連品
103,827
7.2 75,010
5.7 69,257
5.0 73,203
5.2 86,549
6.1 薬品・医療用品
76,674
5.3 73,849
5.6 77,060
5.5 70,414
5.0 68,349
4.8 外食・各種サービス
67,674
4.7 68,166
5.2 67,915
4.9 63,266
4.5 64,490
4.6 交通・レジャー
64,776
4.5 55,548
4.2 56,680
4.1 57,928
4.1 60,168
4.3 家電・AV機器
102,065
7.1 78,268
6.0 83,288
6.0 74,329
5.3 59,536
4.2 趣味・スポーツ用品
75,626
5.2 69,179
5.3 60,659
4.3 56,991
4.1 56,861
4.0 情報・通信
官公庁・団体
44,692
3.1 60,163
4.6 70,564
5.1 66,388
4.7 55,031
3.9 ファッション・アクセサリー
34,576
2.4 31,304
2.4 38,289
2.7 42,583
3.0 44,574
3.2 不動産・住宅設備
42,623
2.9 35,898
2.7 37,375
2.7 43,448
3.1 41,431
2.9 137,406
9.5 116,108
8.8 123,310
8.8 118,819
8.5 118,862
8.4 その他
¥1,447,410 100.0 %
合計
¥1,315,072 100.0 %
¥1,396,798 100.0 %
¥1,404,663 100.0 %
¥1,412,376 100.0 %
注:
(1)掲載業種は、2013 年 3 月期の業種別売上高上位15 業種です。
(2)業種分類については適宜見直しを行っており、当社が毎年発行している『日本の広告費』における業種分類とは、必ずしも一致しません。上表は最新(2013 年 3 月 31日現在)
の業種分類により、過去に遡って集計したものです。
収益の状況 - 2/2
Dentsu Annual Report 2013
マーケット・データ
暦年ベース
(百万米ドル)
日本および主要各国の広告マーケット規模
■ 米国 600,000
■ 中国 500,000
■ 日本 ■ 英国 400,000
■ ドイツ ■ フランス
300,000
■ ブラジル
200,000
■ その他欧州 100,000
■ その他アジア太平洋 ■ その他中南米
0
■ その他
2008
2009
2010
2011
2012
日本および主要各国の広告マーケット規模
暦年
単位:百万米ドル
2008
2009
米国
$183,065.6
36.9 % $158,782.0
2010
2011
2012
35.0 %
$162,905.0
33.7 %
$164,901.0
33.1 %
$171,432.0
33.5 %
中国
42,691.5
8.6 47,962.7
10.6 54,690.7
11.3 62,998.8
12.6 66,824.6
13.1 日本
69,507.9
14.0 61,506.7
13.5 60,681.0
12.6 59,298.6
11.9 61,185.7
12.0 英国
22,245.4
4.5 19,716.7
4.3 21,362.1
4.4 23,021.8
4.6 23,973.5
4.7 ドイツ
16,827.9
3.4 15,457.4
3.4 15,675.1
3.2 15,749.0
3.2 15,285.0
3.0 フランス
13,997.6
2.8 12,421.1
2.7 13,161.4
2.7 13,346.9
2.7 12,908.9
2.5 ブラジル
7,990.5
1.6 8,346.9
1.8 9,859.1
2.0 10,673.1
2.1 11,484.7
2.2 その他欧州
71,029.2
14.3 60,001.1
13.2 64,132.8
13.3 65,717.4
13.2 63,344.7
12.4 その他アジア太平洋
41,372.7
8.3 40,180.7
8.8 45,663.2
9.5 49,112.8
9.8 51,750.6
10.1 5,708.8
1.2 6,027.1
1.3 7,108.7
1.5 8,089.9
1.6 9,038.0
1.8 21,323.2
4.3 23,773.2
5.2 27,684.9
5.7 25,912.8
5.2 24,083.1
4.7 その他中南米
その他
合計
$495,760.2 100.0 % $454,175.6 100.0 %
$482,924.0 100.0 %
$498,822.3 100.0 %
$511,310.9 100.0 %
注:広告費には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、映画、屋外広告およびインターネットが含まれます。
出典:CARAT ADSPEND FORECAST SEPTEMBER 2013
マーケット・データ - 1/3
Dentsu Annual Report 2013
(十億円)
国内年間広告費推計
(%)
および国内総生産に占める広告費比率
8,000
1.6
6,000
1.2
4,000
0.8
2,000
0.4
0
■ 国内広告費
ー 国内総生産に占める
広告費比率
0
2008
2009
2010
2011
2012
国内年間広告費推計および国内総生産に占める広告費比率
暦年
2008
単位:十億円
2009
2010
2011
2012
国内広告費
¥ 6,692.6
¥ 5,922.2
¥ 5,842.7
¥ 5,709.6
¥ 5,891.3
国内総生産
501,209.3
471,138.7
482,384.4
470,623.2
475,729.0
1.34%
1.26%
1.21%
1.21%
1.24%
国内総生産における広告費比率
注:広告費には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオによる広告、折込広告、展示・映像、ダイレクトメール、屋外広告、交通広告、
電話帳広告、POP 広告、衛星メディアおよびインターネットに関
する広告が含まれます。
出典:
『平成 24 年日本の広告費』
( 当社発行)
マーケット・データ - 2/3
Dentsu Annual Report 2013
日本の媒体別広告費および構成比
暦年
単位:十億円
2008
2009
2010
2011
2012
¥1,909.2
28.5%
¥1,713.9
29.0%
¥1,732.1
29.6%
¥1,723.7
30.2%
¥1,775.7
30.2%
新聞
827.6
12.4 673.9
11.4 639.6
11.0 599.0
10.5 624.2
10.6 雑誌
407.8
6.1 303.4
5.1 273.3
4.7 254.2
4.4 255.1
4.3 ラジオ
154.9
2.3 137.0
2.3 129.9
2.2 124.7
2.2 124.6
2.1 67.6
1.0 70.9
1.2 78.4
1.3 89.1
1.6 101.3
1.7 698.3
10.4 706.9
11.9 774.7
13.3 806.2
14.1 868.0
14.7 2,627.2
39.3 2,316.2
39.1 2,214.7
37.9 2,112.7
37.0 2,142.4
36.4 テレビ
衛星メディア関連広告
インターネット広告
プロモーションメディア広告
総広告費
¥6,692.6 100.0%
¥5,922.2 100.0%
¥5,842.7 100.0%
¥5,709.6 100.0%
¥5,891.3 100.0%
出典:
『平成 24 年日本の広告費』
( 当社発行)
日本の業種別広告費(マス4 媒体広告費)
暦年
2008
単位:十億円
2009
2010
2011
2012
¥ 48.7
1.5%
¥ 32.7
1.2%
¥ 34.2
1.2 %
¥ 27.2
1.0 %
¥ 26.2
1.0%
食品
301.4
9.1 288.5
10.2 288.0
10.4 266.1
9.9 283.2
10.2 飲料・嗜好品
246.8
7.5 227.0
8.0 217.8
7.9 196.2
7.3 209.8
7.6 薬品・医療用品
183.6
5.6 163.3
5.8 145.9
5.3 143.5
5.3 148.4
5.3 化粧品・トイレタリー
293.8
8.9 275.9
9.7 287.9
10.4 276.8
10.2 287.8
10.4 ファッション・アクセサリー
エネルギー・素材・機械
115.8
3.5 93.1
3.3 101.2
3.7 108.1
4.0 116.4
4.2 精密機器・事務用品
40.8
1.2 30.7
1.1 29.4
1.1 26.3
1.0 28.8
1.0 家電・AV機器
81.8
2.5 70.5
2.5 73.3
2.6 54.4
2.0 54.1
2.0 192.2
5.8 134.5
4.8 131.6
4.7 129.8
4.8 164.7
5.9 61.0
1.8 58.9
2.1 65.0
2.3 64.2
2.4 64.9
2.3 趣味・スポーツ用品
169.2
5.1 142.0
5.0 123.1
4.4 110.6
4.1 108.5
3.9 不動産・住宅設備
147.5
4.5 112.6
4.0 102.9
3.7 104.4
3.9 108.6
3.9 出版
114.1
3.5 94.5
3.3 92.6
3.3 89.4
3.3 92.1
3.3 情報・通信
241.4
7.3 203.3
7.2 220.9
8.0 222.0
8.2 245.2
8.8 流通・小売業
210.6
6.4 191.3
6.8 182.2
6.6 186.9
6.9 202.9
7.3 金融・保険
212.9
6.4 151.4
5.3 153.8
5.5 141.2
5.2 144.9
5.2 交通・レジャー
269.4
8.2 233.5
8.2 211.1
7.6 195.2
7.2 211.2
7.6 外食・各種サービス
144.2
4.4 134.8
4.8 138.6
5.0 123.5
4.6 128.9
4.6 自動車・関連品
家庭用品
官公庁・団体
教育・医療サービス・宗教
案内・その他
合計
45.5
1.4 47.6
1.7 40.8
1.5 108.7
4.0 33.2
1.2 100.1
3.0 85.4
3.0 81.7
2.9 75.7
2.8 78.2
2.8 77.7
2.4 55.8
2.0 51.8
1.9 50.5
1.9 40.5
1.5 ¥3,299.5 100.0%
¥2,828.2 100.0%
¥2,774.9 100.0 %
¥2,701.6 100.0 %
¥2,779.6 100.0%
注:広告費には、地上波テレビ、新聞、雑誌、ラジオ広告およびこれらに関連するクリエーティブの費用を含みます。
出典:
『平成 24 年日本の広告費』
( 当社発行)
マーケット・データ - 3/3
Dentsu Annual Report 2013
子会社および関連会社
2013 年 3 月 31日現在
当社は子会社および関連会社とともに事業を展開しています。
2013年3月31日現在、
当社の連結子会社は656社、
持分法適用関連会社は56社となっています。
連結子会社
(株)
電通東日本
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:関東地区、東北地区および静岡県、新潟
県における広告業。
(株)DAサーチ&リンク
所在地:日本
議決権の所有割合:55.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:55.0%
主要な事業の内容:SEM 領域を中心とするインターネット
広告事業。
(株)
電通西日本
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:中国地区、四国地区および兵庫県、石川
県、福井県、富山県における広告業。
(株)
ザ・ゴール
所在地:日本
議決権の所有割合:77.8%
主要な事業の内容:ファッション・アクセサリー関 連 業 界
専門の広告業。
(株)
電通九州
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:九州地区における広告業。
(株)電通テック
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:販促・イベント・CM・印刷などの企画・
制作。
(株)
電通北海道
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:北海道地区における広告業。
(株)
アド電通大阪
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:関西地区における広告業。
(株)
電通名鉄コミュニケーションズ(1)
所在地:日本
議決権の所有割合:50.0%
主要な事業の内容:プロモーションとOOH 領 域に特 色を
もつ総合広告業。
(株)
電通アドギア
所在地:日本
議決権の所有割合:66.7%
主要な事業の内容:アウト・オブ・ホームメディア、店頭プロ
モーションに特色をもつ広告業。
電通ヤング・アンド・ルビカム
(株)
所在地:日本
議決権の所有割合:51.0%
主要な事業の内容:電通とヤング・アンド・ルビカム社出資
の広告会社。
(株)
サイバー・コミュニケーションズ
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:インターネット広告事業。
子会社および関連会社 - 1/4
(株)電通クリエーティブX
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:CM制作およびクリエーティブコンテン
ツ制作事業全般。
(株)電通カスタマーアクセスセンター
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:100.0%
主要な事業の内容:プロモーション領域における顧客対応
サービス業。
(株)電通パブリックリレーションズ
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:パブリックリレーションズに関する企画
立案と実施。
(株)電通キャスティング アンド エンタテインメント
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:広告に関するタレントなどのキャスティ
ング業務。
(株)
電通テーブルメディアコミュニケーションズ
所在地:日本
議決権の所有割合:95.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:95.0%
主要な事業の内容:折り込み広告の企画制作。
Dentsu Annual Report 2013
(株)
電通国際情報サービス
所在地:日本
議決権の所有割合:61.9%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:0.0%
主要な事業の内容:情報システム構築、各種業務ソフトウエ
ア販売・サポート。
(株)
電通ワークス
所在地:日本
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:環境対策関連コンサル、ビル管理、不動
産、人材関連サービス。
Dentsu Aegis Network Ltd.(2)
所在地:英国
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:電通グループの海外本社として海外事
業を統括しています。
Dentsu Holdings USA, Inc.
所在地:米国
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:米国における持株会社。
Dentsu McGarry Bowen, LLC
所在地:米国
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:100.0%
主要な事業の内容:既存の方法論や先入観にとらわれること
なく、ユニークな洞察と、スマートなソリューションの提供を
常に考え、プランニングをはじめとする新たなコミュニケー
ション・プラットフォームを構築します。米国アド・エー
ジ誌の 2009年および2011 年 Agency of the Yearに選
ばれました。
Dentsu Innovation Interactive, LLC
所在地:米国
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:100.0%
主要な事業の内容:検索マーケティングやソーシャルメディ
ア領域におけるエージェンシー・サービスを提供する360i
社を軸に、SEMやオーディエンスプロファイルなどを提供
する技術企業であるイグニッション・ワン社とともに、業界
最先端のデジタル・ソリューションを提供します。
Dentsu Latin America Propaganda Ltda.
所在地:ブラジル
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:サンパウロに拠 点を持ち、地 域に深く
根付いた活動を展開。安定した成長が見込まれるラテンアメ
リカの広告市場において、目覚ましい伸長を遂げています。
子会社および関連会社 - 2/4
Dentsu-Smart LLC
所在地:ロシア
議決権の所有割合:51.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:51.0%
主要な事業の内容:ロシアおよび独 立国家共同体 (CIS)に
おける電通ネットワークの営業拠点。ロシアの広告業界に
おいてトップの地 位を占め、メディア・エージェンシーと
してもトップランクに位置します。
北京電通廣告有限公司
所在地:中国
議決権の所有割合:70.0%
主要な事業の内容:急 速 な 経 済 発 展に伴い市 場 が ダイナ
ミックに変動する中国で15 年余の歴史と経験を持ち、中国
の広告業界ランキングにおいてもトップの座を占めます。
電衆数碼廣告有限公司
所在地:中国
議決権の所有割合:100.0%
主要な事業の内容:急成長する中国ネット市場を牽引する
トップクラスのデジタルエージェンシー。インタラクティブ
領域のノウハウを基に戦略提案、メディアバイイング、クリ
エーティブ・コミュニケーション領域までをカバーし、日系は
もとより中国・欧米系クライアントの開拓を進めています。
貝立徳股份有限公司
所在地:台湾
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:30.0%
主要な事業の内容:総合メディア・コミュニケーション・エー
ジェンシー。メディアサービスに留まらず、ブランデッド・
エンタテインメントやキャスティングの分野においても業界
No.1の 地 位 を 獲 得。2007、2009 年 とTaiwan s Media
Agency of the Year に選ばれています。
Dentsu(Thailand) Ltd.
所在地:タイ
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:98.4%
主要な事業の内容:タイの広告業界において長い歴史と豊か
な経験を持ち、トップ10に継続的にランクインするトータ
ル・コミュニケーション・エージェンシー。クリエーティブの
分野においても数々のアワードの受賞歴を誇ります。
Dentsu Media(Thailand) Ltd.
所在地:タイ
議決権の所有割合:100.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:51.0%
主要な事業の内容:電 通独自系メディア・エージェンシー。
オリジナルの戦略ツールを駆使した高度なプランニングと
ユニークなコンテンツプロジェクトで先進的なソリューション
を提案しています。
Dentsu Annual Report 2013
Dentsu Media Korea Inc.
所在地:韓国
議決権の所有割合:67.0%
主要な事業の内容:韓 国でのメディア 事 業 の中 核を担う、
韓国でも有数の規模を持つメディア・エージェンシー。プラ
ンニング、バイイングにおける高度なノウハウを誇ります。
その他 625 社
注:
(1) 持分は、
100 分の50 以下ですが、実質的に支配しているため子会社としています。 (2) 2013 年 3月26日付で、Aegis Group plcはDentsu Aegis Network Ltd.に
商号を変更しました。
子会社および関連会社 - 3/4
Dentsu Annual Report 2013
持分法適用関連会社
ビーコンコミュニケーションズ
(株)
所在地:日本
議決権の所有割合:34.0%
主要な事業の内容:電 通とピュブリシス・グル ープ出 資 の
広告会社。
Phoenix Communications Inc.
所在地:韓国
議決権の所有割合:33.0%
主要な事業の内容:韓国の広告業界において、上位にランキ
ングされる上場会社。ハウス・エージェンシーが主流の韓国
において、独立系広告会社として注目されています。
その他48社
(株)
フロンテッジ
所在地:日本
議決権の所有割合:40.0%
主要な事業の内容:ブランディングを中核に据えた広告業。
注:
(1)
2012 年 6月1日付で、
(株)
ディーツーコミュニケーションズは
(株)
D2Cに社名を
変更しました。 (株)
ビデオリサーチ
所在地:日本
議決権の所有割合:34.2%
主要な事業の内容:テレビ視聴率調査、ラジオ聴取率調査
ほか調査全般。
(株)
オプト
所在地:日本
議決権の所有割合:20.7%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:20.7%
主要な事業の内容:ネット広告を中心とした eマーケティン
グ事業。
(株)
D2C(1)
所在地:日本
議決権の所有割合:46.0%
議決権の所有割合
(間接所有割合)
:10.0%
主要な事業の内容:iモードをはじめとしたモバイル専門の
広告業。
(株)
カカクコム
所在地:日本
議決権の所有割合:15.6%
主要な事業の内容:
「価格.com」
「 食べログ」などのイン
ターネット・メディア運営。
DCTP Entwicklungsgesellschaft für
TV-Programm mbH
所在地:ドイツ
議決権の所有割合:37.5%
主要な事業の内容:ドイツにおけるテレビ 番 組 枠 販 売 /
番組制作会社。
子会社および関連会社 - 4/4
Dentsu Annual Report 2013
沿革
1901 年 光永星郎、日本広告(株)、電報通信社を創立
1906 年 電報通信社を改組、
(株)日本電報通信社を創立
1907 年 (株)日本電報通信社、日本広告(株)を合併、通信と広告を併営
1936 年 通信部門を同盟通信社(現・共同通信社、時事通信社)に移譲、広告専業となる
1943 年 広告代理業整備で16 社吸収 東京、大阪、名古屋、九州に本拠を置く
1947 年 吉田秀雄、第 4 代社長に就任 広告電通賞制定
1951 年 民間ラジオ放送開始 本社にラジオ局新設
1953 年 民間テレビ放送開始 本社、大阪支社にラジオテレビ局新設
1955 年 社名を(株)電通と改める
1961 年 米・ヤング・アンド・ルビカム社と提携調印
1967 年 東京本社、築地に新社屋完成
1974 年 米『アドバタイジング・エージ』誌、1973 年の取扱高で電通が初の世界第1位と発表
1975 年 (株)電通国際情報サービスを設立
1981 年 米・ヤング・アンド・ルビカム社と共同事業推進についての基本契約に調印
1984 年 米・ヤング・アンド・ルビカム社と国際営業ネットワーク「DYR」を設立
1989 年 1989 年 3月期 売上高1兆円達成
1993 年 成田 豊、第 9 代社長に就任 1995 年 地域電通 5 社を設立
1996 年 日中広告教育交流プロジェクトスタート (株)電通アクティス(東京)と他のグループ 3 社を合併し、
(株)電通
テックとする (株)サイバー・コミュニケーションズを設立
1997 年 (株)電通テックが店頭市場(現・ジャスダック証券取引所)へ株式上場
2000 年 ビーコムスリーグループへ資本参加 (株)サイバー・コミュニケーションズが大証ナスダック・ジャパン市場へ
株式上場(その後、2003 年に東証マザーズ市場に上場) (株)電通国際情報サービスが東証一部へ株式上場
2001 年 創立100 周年 東証一部へ株式上場
2002 年 俣木盾夫、第10 代社長に就任 ビーコムスリーグループ、ピュブリシスと統合 ピュブリシスグループに
資本参加 汐留本社ビル竣工
2003 年 (株)電通東日本、
(株)アド電通東京、
(株)
電通東北の3社を合併し、
(株)
電通東日本とする
2004 年 (株)電通北海道と(株)アド電通(北海道)を合併、
(株)電通北海道とする (株)
電通の普通株式を分割
(1:2)
2005 年 情報セキュリティ規格「BS7799」および「ISMS 認証基準」のグループ認証を取得 国内全事業所でISO14001
(2004年版)
認証を取得 (株)電通東日本と(株)電通 EYE が合併、
(株)電通東日本とする
2006 年 (株)電通テックを完全子会社化(これに伴い、上場廃止)
2007 年 2007年 3月期 売上高 2 兆円達成 髙嶋達佳、第11代社長に就任
(株)オプト(現持分法適用関連会社)との資本・業務提携の強化に基本合意 2008 年 約 600 億 円 の 自 己 株 式 を 取 得 電 通 ホ ール ディン グ スUSA が 米・マクギ ャリー・ボ ウエ ン 社 を 買 収
電通スマートを設立
2009 年 株券の電子化に伴い、
(株)電通の普通株式を分割(1:100) (株)
サイバー・コミュニケーションズを完全子会社化
(これに伴い、上場廃止) 電通グループの新中期経営計画を発表
2010 年
電通デジタル・ホールディングスを設立 中国・サントレンドグループ(現ブランドマックスグループ)と資本・
業 務 提 携 電 通 ホールディングスUSA が米・イノベーション・インタラクティブ 社を買収 電 通ネット
ワーク・ウエストを発足
2011年
髙嶋達佳社長が第 4 代会長に、石井直専務が第12代社長に就任
2012 年
仏ピュブリシスグループと戦略的提携契約他の解除および同社株式の売却について合意に至り、株式を売却
(同社による自社株買い)
2013 年
英国法上の買収手続きであるスキーム・オブ・アレンジメントに基づき、英国のAegis Group plc
(現・連結子会社、
同日付で Dentsu Aegis Network Ltd.に商号変更)の全発行済株式を取得
沿革
Dentsu Annual Report 2013
取締役、監査役および執行役員
2013 年 7月1日現在
取締役
執行役員
代表取締役 石井 直
社長執行役員 石井 直*
取締役 中本 祥一
加藤 讓
ティム・アンドレー
杉本 晶
秋山 平
松島 訓弘
髙田 佳夫
登内 昭
服部 一史
副社長執行役員 中本 祥一*
社外取締役 石川 聰
西澤 豊
執行役員 岩上 和道
登内 昭*
谷 尚樹 阿波 典久
平野 透
加藤 健一
小林 文治
山本 敏博
小笠原 恒夫
服部 一史*
遠谷 信幸
岩下 幹
伊藤 誠司
元井 康夫
大久保 裕一
鈴木 美昭
望月 渡
前田 圭一
中村 潔
ジェリー・ブルマン
監査役
常勤監査役 鶴田 友晴
志村 薫
社外監査役 遠山 敦子
長谷川 俊明
古賀 健太郎
専務執行役員 加藤 讓*
ティム・アンドレー*
常務執行役員 杉本 晶*
秋山 平*
松島 訓弘*
髙田 佳夫*
*の執行役員は取締役を兼務
取締役、監査役および執行役員
Dentsu Annual Report 2013
投資家情報
株式の状況
2013 年 8 月 27 日現在
2013 年 3 月 31日現在
本社所在地
〒105-7001 東京都港区東新橋1-8-1
電話:03-6216-5111(代表)
所有者別株式分布状況
インベスター・リレーションズ担当
経営企画局 グローバル・コーポレート室 IRグループ
〒105-7001 東京都港区東新橋1-8-1
電話:03-6216-8015
E-mail:[email protected]
上場証券取引所
東京証券取引所市場第一部
(証券コード:4324)
発行済株式総数
288,410,000 株
定時株主総会
毎年 6月東京にて開催
株主数(名)
金融機関
63
ホームページアドレス
http://www.dentsu.co.jp
67,149,160
24.14
金融商品取引業者
36
6,383,029
2.29
その他の国内法人
609
79,949,304
28.74
1
29,035,042
10.44
39,853
53,051,706
19.07
380
42,615,759
15.32
40,942
278,184,000
100.00
自己株式
個人・その他
外国法人等
(外国個人含む)
合計
大株主
(上位10 名)
株主名
所有株式数
(株)
日本マスタートラスト
比率
(%)
20,840,600
7.49
一般社団法人共同通信社
20,488,800
7.37
株式会社時事通信社
17,748,680
6.38
12,942,800
4.65
8,295,021
2.98
株式会社みずほコーポレート銀行
5,000,000
1.80
公益財団法人吉田秀雄記念事業財団
4,984,808
1.79
株式会社リクルートホールディングス
4,929,900
1.77
株式会社 TB Sテレビ
4,000,000
1.44
3,956,100
1.42
信託銀行株式会社(信託口)
株主名簿管理人
三菱 UFJ 信託銀行株式会社 証券代行部
〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10 番11号
株式数
(株) 構成比(%)
日本トラスティ・サービス
信託銀行株式会社(信託口)
電通グループ従業員持株会
SSBTOD05OMNIBUS
ACCOUNT-TREATYCLIENTS
*1 比率は発行済株式総数に対する所有株式数の割合を掲載しています。
*2 上記のほか、当社は 29,035,042 株、発行済株式総数に対し、
10.44%の自己株式を保有しています。
投資家情報・株式の状況
Dentsu Annual Report 2013
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