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大豆の生産・販売状況について
No.221 号 No.1 平成24年1月11日 発行: 大豆の生 産・販売 状況につ いて 国産大豆については、実需者から安定供給が強く求められており、本県は主産県のひとつとし て期待されています。24年産大豆においては単収増・品質向上を目指すとともに、生産規模を 維持確保されるようお願いします。 1 .平 成23 年産 の生産 状況 につい て (1)作付面積 全国の作付面積は 108,900ha であり、前年産に比べて△1,100ha(前年対比△1%)とな りました。 本県の作付面積は 5,447ha であり、新規需要米等の他作物への転換等により、前年に比 べて△458ha(前年対比△8%)となりました。 (2)集荷数量 全国的には、作付面積は若干減少し、新潟や東北地方日本海側での集中豪雨などの影響 により 172,000 トン程度となる見込みです。 本県においても作付面積の減少や集中豪雨での被害などにより、12月末時点の集荷見 込数量は 7,634 トンで、前年産と比較して△1,008 トンとなっています。 (3)品質概況 本県では、昨年のように莢ずれ被害などの影響は多くならず、1・2 等級比率は 12 月末現 在で 22.6%(22 年産対比+6.8%)となり、平年並みとなっています。 表1:平成 23 年産大豆の作付・生産状況 平成 23 年産(A) 平成 22 年産(B) 年産(A) 面 積 集荷量 面 積 集荷量(見込) 全 国 108, 08,900ha 00ha 172, 72,000t 000t 110,000ha 169,400t 新潟県 5,4 7,634t 5,905ha 8,642t 5,447ha 47ha 634t ※ 面積は全農集計値、集荷量は全農集荷実績(全国は見込み)。 区分 表2:検査結果(等級比率) 区分 全 国 新潟県 年産 前年最終 23 年産 前年最終 対比差(A-B) 面 積 集荷量 △1,100ha +2,600t △458ha △1,008t ※23 年産:全国は集計値なし、本県は 23 年 12 月末現在 検査数量 188,022t 7,815t 815t 9,216t 特定 加工 普通大豆 1等 2等 24.4% 22.7% 3 . 5% 19. 19.1% 2.0% 13.8% 3等 32.6% 53 . 3 % 55.8% 1 ※掲載内容の無断使用・転載を禁じます。 18.2% 22. .7% 22 26.2% 規格外 1.2% 1 . 4% 1.6% 種子 大豆 0.9% 0.0 0.0% 0.5% 2 .平 成23 年産 の販売 につ いて (1)販売環境 景気低迷による低価格志向・節約型の消費スタイルの進行などにより、国産大豆製品の販 売低迷及び値下げが続いています。しかし、22年産で取り組んだ需要拡大対策等の取組み により下位等級品を早期販売に結びつけたことなどから、販売環境は改善されつつあります。 23年産の販売では、前年産から取り組んだ需要拡大対策販売の需要固定化や、新規需要 確保に向けた商談をすすめるとともに、生産者の手取り向上に向けた販売価格の確保と流通 経費削減に取り組むこととします。 (2)入札取引 23年産の入札取引は、第1回目が11月から開始され、現在まで2回実施されました。 直近の12月入札取引では、全国では 1,876 トン上場され、1,137 トンが落札(落札率 60.6%)されました。本県産は 293 トン上場され、全量 293 トンが落札となり、好調な取引 となりました。 落札平均価格は、本県産大豆では前年産に比較して、△31 円/60kg 減の、6,812 円/60kg となりました。 22年産後半からの入札取引における落札率・落札価格の上昇は、安値玉が流通しなかっ たことで問屋が玉確保に走った側面が強いと思われますが、原発問題の影響があったことも 否めない状況です。 表3:平成23年12月の大豆入札取引結果(普通大豆)(単位:60kg あたり税抜価格) 上場数量 23 年産 1,876t 876t 全 22 年産 1,282t 国 前年比 +594t 23 年 産 293t 293t 新 22 年産 99t 潟 前年比 +194t ※22 年産は前年同期入札の実績。 落札数量 1,137 ,137t 149t +988t 293t 293t 40t +253t 落札率 60. 60.6% 11.6% +49.0% 100. 00.0% 40.0% +60.0% 落札平均価格 6,836 6,836 円 7,077 円 △241 円 6,812 6,812 円 6,843 円 △31 円 (3)販売推進 国産大豆の販売の中心は豆腐用ですが、納豆用、味噌用、豆乳用など用途別販売計画を 策定し販売推進をおこないます。特に、近年、輸入大豆からの切り替えによる国産大豆の 需要拡大に向けて、卸とともにメーカーと結びついた推進をおこなっています。 (4)宣伝活動の展開 需要拡大に向けた取組をおこなっている業界団体等と連携し、 「食の安全保障、自給率の 拡大、安全・安心」をキーワードに、量販店への国産大豆製品の提案や消費者へのPRな ど新規需要の開拓に向けた推進に取り組みます。 また、本県については、昨年に引き続き県産大豆シンボルキャラクター「まめ丸くん」 を使用したCM放映などの宣伝活動を展開し、県産大豆製品の需要拡大を支援します。 2 ※掲載内容の無断使用・転載を禁じます。 3 .2 4年産 の生 産に向 けて 24年度は農業者戸別所得補償制度のもと、大豆に対する交付金体系は昨年度と同様、 水田活用所得補償交付金、畑作物所得交付金および産地資金となります。 特に、畑作物所得交付金は、単収増や品質向上の努力が反映されるよう「数量払い」を 基本として、品質に応じて単価の増減がおこなわれます。 農業者戸別所得補償制度を活用し、これまで以上に単収増と品質向上を図り、農家所得 を向上させましょう。 表4:大豆の農業者戸別所得補償制度交付金(考え方は平成23年度と同様) 〔水田活用所得補償交付金〕 対象作物 交付単価 大 豆 35,000円/10a 〔畑作物所得補償交付金〕 ○ 「数量払」と「面積払(営農継続支払)」が併用されます。 交 付 額 数量払 面積払 (営農継続支払) 平均単収 収量 ○ 交付金は、 「面積払(営農継続支払)」が先に支払われ、その後、大豆の出荷・ 販売数量が明らかになった段階で、「数量払」の額が確定し、先に支払われた 「面積(営農継続支払)」分を差し引いた額が追加で支払われます。 ○ 交付単価 品質区分 普通大豆 特定加工用大豆 1等 12,170 2等 11,480 10,120 (単位:円/60Kg) 平均単価 3等 10,800 11,310 〔産地資金〕 ○ 地域の実情に即して、大豆等の戦略作物の生産性の向上に向けた取組などを 支援する目的で設定されます。詳しくは各市町村協議会・JAへお問い合わ せください。 (全農新潟県本部 米穀部 総合対策課) 3 ※掲載内容の無断使用・転載を禁じます。