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新聞の作り方を学んで「交通安全新聞」を作ろう

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新聞の作り方を学んで「交通安全新聞」を作ろう
第5学年 国語科学習指導案
指導者:T1武田文子
1.単元名
2013/06/04
T2姫野里沙(1 組担任)
T2大橋 亮(2 組担任)
新聞の作り方を学んで「交通安全新聞」を作ろう。
〈C(2)イ・ウ〉〈B(2)イ〉
~情報を深める「言葉と事実」「新聞を作ろう」(教育出版5年)~
2.単元にかかる子どもの実態
○ 5 年 1 組 35 名(男子 19、女子 16)、2 組 35 名(男子 19、女子 16)、合計 70 名。
○話を聞く力が非常に弱い。前を向いて集中して聞く事ができない子どもが1/3~1/4ほどいる。 ○「読む力」は弱くない。 ○「書く力」は個人差がある。
○学習に対する意欲の差が非常に大きく、片方のクラスでは5月 20 日頃までは授業の成立が危ぶまれる状態であった。まずは、意欲がある子どもたちの学習を保障すること、
その子たちが達成感や充実感を味わう授業を行いたい。また、意欲が低い子どもたちには、自分が責任を持って活動しなければいけない状況を作ったり、外部の力を借りた
りすることで授業参加の意欲を高めたい。そのため、思いきった班編制の工夫や学習サポーターの活用を行う。
○ルールを守ろうとする意識の弱い子どもが多く、校外生活では命に関わる「自転車の乗り方」の課題が大きい。そこで、新聞のテーマを「交通安全新聞」とこちらから提示
する。力を合わせて新聞を作ったり、お互いの新聞を見合ったりすることで、学年全体で「自分の命は自分で守る」という気運を高めたい。
(今回は、全ての班が新聞を完成させることを目標とするため、自分たちでテーマを決める新聞作りは行わない。)
○新聞を購読している家庭は約半数である。
3.単元目標
①『言葉と事実』を読んで、表現の仕方によって同じ事実がさまざまな印象を与えることを知る。
②自分自身の言語生活も振り返りながら、事実を伝えたりとらえたりする時の言葉のはたらきについて考える。
③新聞の仕組みを知り、見出しや記事の表現を工夫して「交通安全新聞」を作る。
4.単元の指導事項 (評価規準)
【C 読むこと】
○目的に応じて、本や文章を比べて読むなど効果的な読み方を工夫すること。〈C(1)イ…効果的な読み方〉
○目的に応じて、文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり、事実と感想、意見などとの関係を押さえ、自分の考えを明確にしながら読んだりすること。
〈C(1)ウ…説明的な文章の解釈〉
○本や文章を読んで考えたことを発表し合い、自分の考えを広げたり深めたりすること。〈C(1)オ…自分の考えの形成及び交流〉
○目的に応じて、複数の本や文章などを選んで比べてよむこと。〈C(1)カ…目的に応じた読書〉
【B 書くこと】
○考えたことなどから書くことを決め、目的や意図に応じて、書く事柄を収集し、全体を見通して事柄を整理すること。〈B(1)ア…課題設定や取材〉
○自分の考えを明確に表現するため、文章全体の構成の効果を考えること。〈B(1)イ…構成〉
○事実と感想、意見などとを区別するとともに、目的や意図に応じて簡単に書いたり詳しく書いたりすること。〈B(1)ウ…記述〉
○引用したり、図表やグラフなどを用いたりして、自分の考えが伝わるように書くこと。〈B(1)エ…記述〉
○表現の効果などについて確かめたり工夫したりすること。〈B(1)オ…推敲〉
○書いたものを発表し合い、表現の仕方に着目して助言し合うこと。〈B(1)カ…交流〉
【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項】
○文章の中での語句と語句との関係を理解すること。〈伝国(1)イ(オ)〉
5.指導計画(15時間)
学習
過程
事
前
大きな流れ
時
新聞作りに向けて
学習計画を立てよ
う。
究
・
表
『言葉と事実』を読
んで、「言葉と事実
の関係」や「言葉が
受け取る側に与える
印象の違い」につい
て考えよう。
現
す
る
付けたい力は何か
(指導事項及び評価規準)
○「交通安全新聞」作りに向けて、 ①「情報を深める」という見出しの意味を考えたり、 ○C(1)ウ 説明的な文章の解釈
学習計画を立てよう。
スピーチ、ポスター等の既習事項から発信側には目 ・単元の見通しをもち、学習への意欲をもつこ
的があったことを確認したりする。
とができている。
○「言葉と事実」を読んで、文章全 ②説明的文章には、「問い」と「答え」があることを ・
「言葉と事実」の文章の「問い(課題)」を見
体の課題を見つけよう。
これまでの学習から想起させ、この文章の「問い(課
つけている。
題)」を確認する。
①「うそつき少年」の事例の役割について考える。
1~8段落を読んで「言葉と事実の
(事例→筆者の主張の裏づけ→課題文)
関係(結びつき)」について考えよ
う。
②リレーの対抗戦の結果と言葉、立場や感じ方、受け
本時
取る側の印象を表にまとめ、表現する側と受けとる
案① 【6 月4日(火)2校時…5の1】
側の事実のとらえ方の違いを考える。
2
追
どうやってするか
(手立て)
★前単元「しょうかいのポスターを作ろう」で以下のことを学習している。
①多くの人に伝えるためには、「目的・相手・内容」が大事なこと。 ②広告の特徴や表現の仕方・工夫について(発進側の意図を知る)。
★「言葉と事実」の教材文は、一週間前から読ませている。
★並行して、道徳や人権教育で以下のことを行う予定である。
①言葉と心はつながっていること。 ②ステレオタイプ(固定観念)→偏見→差別につながること。真実(事実・本当のこと)は何かを考えて行動すること。
③「NHK週刊子どもニュース~『メディアリテラシー』2007 年 6 月 16 日放映~」の映像を見て、メディアリテラシーについて考える。
1
出
会
う
何をするか
(めあて)
○C(1)ウ 説明的な文章の解釈
・「言葉は事実と結びつけて使うことが大切で
ある」ことを文章事実から理解している。
・必要なことをノートにまとめている。
・自分の知識や経験、考えなどと関係づけなが
ら、「言葉と事実の関係(結びつき)」につい
て考えている。
※伝国(1)イ(オ)
9~ 12 段落を読んで「言葉が受け ①デパートの事例について、9 ~ 11 段落から目的・ ○C(1)ウ 説明的な文章の解釈
取る側に与える印象のちがい」につ
場所・準備・結果・原因をノートにまとめて考え
・必要なことをノートにまとめている。
いて考えよう。
る。
・自分の知識や経験、考えなどと関係づけなが
本時
② 12 段落が「3段落の課題」の答えであることに気
ら「言葉が受け取る側に与える印象の違い」
案② 【6 月5日(水)1校時…5の1】
づかせる。
を考えている。
※伝国(1)イ(オ)
3
言語活動
C読むこと(2)イ
自分の課題を解決す
るために、意見を述べ
た文章や解説の文章な
どを利用すること。
4
文章全体の構成をとらえて、大事な
ところを落とさず要約しよう。
5
「言葉と事実」の筆者の主張につい
て自分の考えをもち、その考えを交
流しよう。
①「このように」「~のです」の言葉から 13 段落は文 ○C(1)ウ 説明的な文章の解釈
章全体のまとめ(=筆者の主張)であることに気づ ・「このように」は「まとめの部分」で使われ
かせる。
ることを理解している。
②文章構成図・課題・まとめを確認し、本文を 200 字 ・課題、2つの事例、まとめ(筆者の主張)を
程度の文章に要約する。
入れて要約している。※伝国(1)イ(オ)
①同じ日付(4 月 29 日)の4社の新聞記事(一面) ○C(1)オ 自分の考えの形成及び交流
の見出しや内容を比べてわかったことや思ったこと ・用意した新聞の言葉について、自分の考えを
をもとに、「言葉と事実」の筆者の主張について自
持つことができている。
分の考えを書き、その考えを交流する。
・「言葉と事実」の筆者の主張について自分の
意見を持つことができている。
6
追
新聞の作り方を
学ぼう。
究
・
表
現
す
言語活動
C読むこと(2)ウ
実際の新聞を使って、新聞の構成の ①実際の新聞(販売されているもの、PTA広報誌、 ○C(1)カ 目的に応じた読書
仕組みを知ろう。
子どもが作った新聞)を使いながら、新聞の構成の ・いろいろな種類の新聞を比べながら、構成の
本時
仕組みを理解する。
仕組みを理解している。
案③ 【6 月 1 1日(火)2校時…5の2】 ②学習サポーターとして、昨年度までのPTA広報部 ・課題を解決するためには、複数のものを選ん
長に教えてもらう場面を作る。
で読むとよいことに気づく。
7
編集の仕方や記事の書
き方に注意して新聞を読
むこと。
る
8
9
「交通安全新聞」を
作ろう。
生
か
す
言語活動
B書くこと(2)イ
自分の課題について
調べ、意見を記述した文
章や活動を報告した文章
などを書いたり編集した
りすること。
10
(教科書の)「冬木さんが作った新 ①前時に学習した「構成」をもとに「冬木さんの新聞」 ○C(1)カ 目的に応じた読書
聞」を使って構成の仕組みを確かめ
の構成について確かめる。
・課題を解決するためには、複数のものを選ん
よう。
②教科書 48 ~ 51 ページを使って、新聞の編集の流れ
で読むとよいことを理解している。
を確かめる。
○C(1)イ 効果的な読み方
同じ内容の記事の見出しを比べたり ①教科書 46 ~ 47 ページの例を参考に新聞の見出しを ・見出しを比べたり作ったりして、見出しの役
作ったりして、見出しの役割と効果
比べ、見出しの役割と効果について考える。
割と効果に気づく。
を考えよう。
②見出しを切り取った記事を用意して、各自見出しを ・見出しの役割と効果を調べるために①②の活
考える。→理由とともに交流する。
動をしたことを理解し、「目的に応じて本や
文章を比べて読む方法」を自分も使ってみよ
うという意欲を持つことができている。
①新聞のテーマを確認し、取材当日(次時)の流れを
「交通安全新聞」を作るための取材
知る。
の準備をしよう。
②班分け(1班4人、9班)を知り、班内で役割分担
(編集会議)をする。編集長も決める。
③取材の心得を確認する。
◆礼儀正しくする(あいさつ、座り方、言葉使い)。
◆静かに聞く。
◆大事なこと(要点)はメモを取る。
◆聞き逃したことや分からないこと、さらに知りた
いことは話が終わってから質問をする。
◆相手から尋ねられたら反応や返答をする。
○B(1)ア
課題設定
・新聞のテーマ、取材当日の流れ、自分の役割
を理解し、新聞を完成させるまでの見通しが
持てている。
・班の編集会議に積極的に参加している。
・取材の心得を理解し、翌日の取材に意欲を持
っている。
『5年生交通安全教室』を開こう! ①4人の方(佐伯警察署交通課の方、鶴岡地区少年補 ○B(1)ア 取材
【6 月 18 日(火)3 校時…体育館
導員さん、PTA生活指導部のお母さん、学校長)
にて、1 組・2 組合同授業】
にそれぞれの立場から話をしていただく。
・取材の心得を守っている。
【別紙参照】
(礼儀、聞き方、メモ、質問、反応)
「鶴岡の子どもの安全」を考え守っ ②各班から一カ所に一人ずつ取材に行く。
てくれている人の話や願いを聞こ
(取材の心得をしっかり守る!)
・(家庭学習)取材内容を振り返り、班のメン
う。
バーに報告できるように要約している。
③家庭学習で取材内容をまとめる。
11
12
生
か
す
13
自分たちの新聞を紹
介しあい、相互評価
をしよう。
14
15
取材した内容を報告し合い、新聞の ①内容を報告し合い、「構成」「わりつけ」「記事の配 ○B(1)イ 構成
「わりつけ」を相談して決めよう。
置」を決める。
・家庭学習をきちんとしてきて報告している。
(トップ記事は?リード文は?使う資料や写真は? ・「構成」「わりつけ」「記事の配置」を決める
見出しの位置は?イラストは?等々)
編集会議に積極的に参加している。
自分の分担記事を書いて、見出しを ①「わりつけ」にあわせて自分の分担記事を書く。
○B(1)ウ・エ 記述
考えよう。
・
「事実」と自分の感想、意見を区別して書く。
*「事実」と自分の感想、意見を区別して書
・目的や意図に応じて、詳しくあるいは簡単に書く。 いている。 *詳しく書く部分と簡単に書く
・字数を考えて要約する。
部分を考えて書いている。 *字数を考えな
・句読点、一字下がり、改行、漢字、文の意味やつ がら大事なことは落とさずに書いている。
ながり、文字のていねいさなどに気をつけて書く。 *句読点、一字下がり、改行、漢字、文の意
②自分が伝えたいことを読み手によりよく伝えるため 味やつながり、文字のていねいさなどに気を
の見出しを考える。
つけて読み直している。
・見出しの言葉を工夫している。
4人の記事を見直し、見出しを工夫 ①校正した4人の記事を台紙に貼り合わせ、見出しや ○B(1)オ 推敲
して新聞を完成させよう。
題号(新聞の名前)を工夫して完成させる。
・前時の
の部分に気をつけたり、読
み手の立場に立ったりして、助言をしている。
・見出しについて話し合いに参加している。
完成した新聞を紹介しあうための準 ①読み手によりよく伝えるために工夫したところをま ○B(1)カ 交流
備をしよう。
とめ、紹介の練習をする。
・記述した内容に加え、工夫したところとして
※「よりよく」…記事の内容がわかりやすい、
その表現を用いた意図や理由を述べられるよ
見やすい、興味を引きやすい等
うに練習している。
各班の新聞の紹介を聞き、わかりや ①3班を1組として紹介しあい、評価シートを使って ○B(1)カ 交流
すいところや工夫しているところを
相互評価する。(よさの共有と助言)
・お互いの紹介をしっかり受けとめ、評価シー
出し合おう。
②各組で出されたよさと助言の内容を全体で交流す
トによさや助言を記入したり、全体交流の場
る。
に積極的に参加したりしている。
事 ★完成した新聞は、校内に掲示すると共に、お世話になった方に配布する。
後 ★今後、行事の記録を「新聞」で表す等して、活用の場面を意図的に作る。
★6月25日(火)全校交通安全教室
「
『交通安全新聞』作りのための5年生交通安全教室」実施計画
鶴岡小学校5年部(担当:武田)
2013/05/24
1.ねらい
「佐伯警察署交通課の方」「鶴岡地区少年補導員」「PTA生活指導部のお母さん」「学校長」
のそれぞれの話を聞いたり質問をしたりして、交通安全についての意識を高め、自分たちの命
を守るための方法を『交通安全新聞』に書く。
2.日
時
平成25年
6月18日(火)
3.場
所
鶴岡小学校
体育館
4.参加者
5.日
10:30~11:15
5年生児童70名、5学年部教職員4名
程
時
間
内
容
10:30
~
10:35
始めの会
10:35
~
10:40
移動(体育館内で4カ所に分かれる)
10:40
~
11:10
講話・質疑応答
備
・佐 伯 警察 署交 通 課の 方( 川 野さ ん )
・鶴 岡 地区 少年 補 導員 甲 斐 和利 さ ん
・P T A生 活指 導 部の お母 さ ん
( 酒 井さ ん・ 大 鶴さ ん )
・大 塚 校長
11:10
~
11:15
終わりの会
6.学習の流れ
◆事前
①新聞の作り方を学習する。
②班ごとに編集会議を行い、役割分担をする。
③あいさつ、話の聞き方、メモのとり方などを確認する。
◆当日
①4つに分かれて話を聞く。メモをとる。質問をする。→(家庭学習)感想を書く。
◆事後
①各自、聞いたことをまとめる。
②班で報告しあう。
③4つの記事の割り付けを考える。
④『交通安全新聞』を作る。
⑤完成した新聞を交流する。
↓
↓
(校内に掲示)(お世話になった方々に配布する。)
考
「言葉と事実」「新聞を作ろう」~授業の板書~
1時間目
「情報を深める」の意味を考える。
佐伯市立鶴岡小学校
2時間目(本時案①)
3時間目
左上の模造紙が3時間目の板書掲示物
武田
⑫⑬段落のまとめ
文子
単元計画
5時間目
「主権回復の日」「沖縄屈辱の日」をどんな見出しで書いているかを比べる。
↓
事実をどのようにとらえ、どのように表すか。
6時間目(本時案③)
新聞の構成の仕組みを知る。
8時間目
見出しの役割と効果を考える。
10時間目
「5年生交通安全教室」を開き、取材をする。
11~13時間目
構成・記述・推敲
「総合的な学習の時間」
から2時間もらって
何とか完成させる。
昼休みを使った班、
放課後残って仕上げた
班も。
→
3班を1組にして紹介しあう。
15時間目
交流
→
紹介された新聞の細かいところを
見合う。
新聞の紹介・よさの出し合い
完成した交通安全新聞(4班/18班)
「みつけたよさ」を全体で交流すると、
6時間目に学習したこと(新聞の構成の仕組み)が生かされていた。
考 察
新聞の作り方を学んで「交通安全新聞」を作ろう。~「言葉と事実」「新聞を作ろう」~
佐伯市立鶴岡小学校
武田
文子
(1)子どもの感想から
【できたこと・よかったこと】
○一つの記事を書くのは大変だったけど、4人で力を合わせたら新聞ができた。
○新聞作りは最初は全然ダメだったけど、しっかりやるとできた。
○新聞作りを通して、みんなと仲良くなれたり理解し合ったりできた。
○班の人たちが取材した内容をまとめると、いろいろなことが重なってよりおもしろそうな新聞がで
きたのでよかった。
○取材の時、班のみんな(4人)が、一つの所に1人ずつ行ったので、いろんな話が聞けてよかった。
そのおかげで文をすらすら書くことができた。
○人の話を聞いてきて、班全員の意見がそろい新聞ができたのでよかった。
【楽しかったこと】
○完成した新聞を見て、ほんとに自分たちで書いたのかと、とても嬉しかった。字を書くのが楽しか
った。
○トップ記事のリード文を書くのにどう書けばいいかわからなかったけど、班の人が教えてくれて書
くのが楽しかった。
○「こうした方がいいんじゃない。」「これ違うんじゃない。」などの話し合いが楽しかった。
○みんなでどんな内容にするか考えるのが楽しかった。
【わかったこと・学んだこと】
○新聞は、大人が作ったものしか見たことがなかったけど、子どもでも取材をしてまとめれば新聞が
作れるということがわかった。
○多くの人で考えると、意見や考えや工夫がいろいろ出てきて、自分よりもっと意見があるというこ
とがわかった。
○新聞作りは、1人ができなければみんなが困るし完成しないから、きちんと役割分担された自分の
記事を書かないといけないことがわかった。それだけ班の協力が大切だということがわかった。
○新聞を書く時には、大見出しやリード文などのたくさんのことを書かないといけないことと、見る
人が読みやすいように字の大きさや記事の配置などにも気をつけないといけないことがわかった。
○新聞を書く時は、ただてきとうに書いても相手に伝わらないことを 自分たちで書いて学んだ。
○私たちは何気なく新聞を読んでいるけど、新聞作りには、インタビューしたり、文章を考えて書い
たり、写真の工夫や見出しの書き方などたくさん大変なことがあり、それらを積み重ねて一つの記
事ができることがわかった。
○新聞を書くのは簡単ではないことがわかった。取材のために自らその場所に行ったり、見る人によ
りわかりやすくするための工夫をしたりしている。
○発表会をして他の班の新聞もわかった。私たちと違うこともたくさんあった。
○言葉で事実が変わってしまうことがわかった。みんなで団結するといいものが作れるということが
実感できた。
○友だちと話し合って結果を出す大切さを学んだ。
○新聞を作るにはたくさんの工夫があるとわかった。毎日、新聞を書く記者の人は大変だと思った。
○新聞作りは大変なのに、毎日(家に)来るからすごいと思った。
(2)成果と課題
①指導計画について
◆単元を貫く言語活動について
「新聞の作り方を学んで『交通安全新聞』を作ろう。」という言語活動は、子どもの実態に合っ
ており、学習の見通しをもって意欲を持続することができるものだった。
◆「交通安全新聞」という題材にしたこと
・教科書では、班ごとに新聞の題材を決めるようになっているが、今の子どもの実態では時間が
かかりすぎると判断し教師側から与えることにした。子どもたちの自転車の乗り方を改善する
必要に迫られていたため、上記の題材にした。非常にタイムリーな題材だったことが、子ども
たちの新聞や感想からわかった。
・今回は題材を与えて正解だったが、将来的には、自分(たち)で題材を決める力を持たせる指
導を全教科・領域を通して行っていかなければいけない。
・夏休みの課題として、『夏休み新聞』『家の仕事新聞』作りを課している。
◆班編制の工夫
・1班4人9班ずつ、教師が編成。
・1クラスは男女混合、まずリーダーを9人決めて班を編制。どの班も4人が前向きに楽しそう
に協力しながら新聞を完成させた。もう1クラスは男女別で女子は四班、男子は「似たタイプ」
の子どもを集めた班を五班。落ちついた4人で新聞作りができた六つの班と元気者ばかり集め
ひと
た一班は順調に進み、目標に向かって協力する楽しさや充実感を感じたようだ。けんかばかり
ひと
でなかなか進まなかった一班も分担後は各自が頑張り、完成したときはとても満足していた。
意欲が低い子を集めた班(以下A班)は取材メモをまとめる家庭学習を4人中3人がやってお
らず、編集長が随分苦労した。しかし、編集長が文句を言うことなく作業を進めたこと(編集
長が文章を書くことが好きだということが判明)、取材メモは4人ともしっかり書いていたこと、
その記事は自分しか書けない状況設定にしていたこと、放課後残って作業したこと等により新
聞は完成。授業後の子どもの感想から、この思い切った班編成は私の予想以上に効果があった
ことがわかった。これまで作品を仕上げられないこともあったA班の3人は、今回「自分たち
の手」で「自分たちの新聞」を完成させたことで多くのことを学んでいた。友だちと協力して
学習することの楽しさだけでなく、頑張った時間や自分を振り返り「やればできるんだ・・・」
という気持ちを味わったようだ。
◆学習サポーターの活用 ~打合せの大切さ~
・「新聞の構成の仕組み」の学習(6時間目)に元PTA広報部長のNさんに来ていただいたこと
は以下の理由からとてもよかった。
①Nさんが子どもたちもよく知っている方だったこと。
②身近な鶴岡小PTA広報紙が題材だったこと。
③Nさんの話が具体的でとてもわかりやすかったこと。
④PTA広報紙も小学生新聞も構成の仕組みが同じだったこと。
・「交通安全教室」講師4人の方も、それぞれの立場から子どもたちの心に響く話をしてくれた。
話してほしい内容をこちらからお願いしていたことは、とてもよかった。
◆実際の新聞の持ち込み方
【5時間目】同じ事実(同じ日付)の記事を4社そろえたことは、「立場の違い」によって事実の
表し方(言葉)が違うことがよくわかり効果的だった。
【6時間目】「小学生新聞」「PTA広報紙」 ~本時案③参照~
【8時間目】見出しを切りぬいた新聞記事
◆新聞作りと教材文『言葉と事実』とのつながり
『言葉と事実』の教材文にある「言葉は事実と結びつけて使うことが大切なこと」「表現する側
と受け取る側には事実のとらえ方の違いがあること」「言葉によって受け取る側に与える印象が違
うこと」を、新聞作りに生かそうという気持ちで学ぶことができた。
②自転車の乗り方について
取材活動やその報告会、新聞作りを通して、自転車の危険な事例、違反時の罰則、入院時の大変
さ、心配する親の気持ち、見守ってくれている地域の方の温かい気持ち等々を知り、「自分の命は自
分で守ること」や「ルールを守ること」の大切さを実感し、自転車の乗り方も少し改善された。
③子どもの感想から
グループで協力して一つの物を作り上げる楽しさや充実感を感じている子どもが多かった。グル
ープ学習は準備や指導に労力を要するが、子どもたちが得るものは非常に大きいことが改めてわか
った。今後も積極的にグループ学習を取り入れていきたい。
④本時案について
「『評価規準』を指導計画の中だけでなく本時案の中にも位置づけるとわかりやすい」という声を
いただいたので、次回の本時案には位置づけたいと思う。
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