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平成26年度 とよはし緑のカーテンコンテスト
平成26年度 とよはし緑のカーテンコンテスト 豊橋市環境部温暖化対策推進室 平成26年10月 1.概要 豊橋市では、身近な地球温暖化対策として、夏の省エネルギーを図るため、家庭、 事業所などに緑のカーテンを普及させることを目的として「緑のカーテンコンテスト」 を実施しました。 これは、家庭・事業所の皆様から緑のカーテンの写真や取組状況を募集し、優秀な 作品を表彰するというものです。 『緑のカーテン』とは? ゴーヤやアサガオなどのつる性植物を使って建物の窓を覆うことで、夏の日差し をさえぎるとともに葉っぱから出る水蒸気でまわりの温度を下げる自然のカーテン のことです。 室温の上昇を抑えてエアコンの使用頻度を減らすことにより、電気使用量が削減 され、地球温暖化の原因となるCO2の排出量削減につながるものです。 (1) 対象 豊橋市内に「緑のカーテン」を設置している個人または団体 (2) 募集部門 平成 26年度に次の各部門において設置した「緑のカーテン」 ① 家庭部門(一般住宅、アパート、マンション等) ② その他部門(企業、団体、学校、保育園、幼稚園等) (3) 参加方法 参加申込書に緑のカーテンの取組内容等について記入し、写真を添付のうえ提 出していただきました。 ※参加申込書提出期限:平成 26年9月 1 日 (4) 参加者数 家庭部門27組 その他部門25組 計52組 (5) 評価方法 審査員(環境部長等)が、応募作品のコメントや写真から、カーテンの出来栄 え、アイデアなどについて、総合的に審査し入賞作品を決定しました。 (6)表彰式及び作品展示 平成26年9月20日(土)に開催された「530環境フェスタ」式典にて、 入賞作品の表彰式を行いました。また、同フェスタにおいて、応募していただ いた全ての作品を展示しました。 【入賞作品】 ① 家庭部門(最優秀賞1点、優秀賞2点、特別賞2点) ② その他部門(最優秀賞1点、優秀賞2点) 【表彰式の様子】 【作品展示の様子】 2.優秀作品 (1)家庭部門 最優秀賞 花中町 小林さん 植栽植物 五月豆(種)、十六ささげ(種)、ゴーヤ4株、アサガオ8 株 育成にかかった費用 0円(初年度に約 7,000 円でネットや土・肥料など) 植栽方法 発泡スチロールへの植栽 大きさ 幅3.6m×高さ3.5m 緑のカーテン取組年数 2年 <効果> ・南側に面しているリビングの直射日光を遮ることで、室内温度の上昇を抑えられ省エ ネにつながった。電気使用量の削減に効果が得られる。 ・カーテンなしでも目隠しの役目を充分に果たせており、解放感と同時に風通しがとて もよくなり、リビングが快適な場所へと変わった。 ・植物の緑は目に優しく、そして花に癒された。また、育成観察と共に、次々と実がな り楽しめた。 ・リビングから眺められることで、家族はもちろん来客の方との話題にもなり、あらゆ る面でのエコ意識の向上につながった。 ・十六ささげが、愛知の伝統野菜であることを多くの人に知ってもらう機会ができた。 <創意工夫点> ◆様々な面で「エコ」にこだわった。 ・プランター代わりに発泡スチロール、プラスチック容器など廃物利用をした。 ・前年度の土を再利用するため、生ごみなどを埋め土改良を行い準備をしておいた。 ・乾燥材(石灰)や米のとぎ汁を利用して肥料として役立てた。(生ごみの削減と肥料 費用節約) ・朝夕たっぷりの水を使用するために、雨水や風呂水の残りを最大限に利用した。 ・五月豆、十六ささげは前年と収穫した種、ゴーヤ、アサガオは 5 月に無料配布でい ただいた苗を大切に育てた。 ・種まきから発芽する時期に、鳥に食べられてしまうためネットで覆い保護した。 ・葉数を増やすため、摘心したり、ツルがうまく絡まるように誘引し、全体がバランス よく伸びていくようにした。また、変色したり、傷んだりした葉はすぐに取り除き、 こまめに手を加えた。 ・色々な種類の植物を植え、カーテンの色合いに変化を付けた。 ・十六ささげを前年度より増やし、全体に長い豆がゆらゆら揺れる個性的なカーテンに した。 <写真> (2)家庭部門 優秀賞 高師町 荒樋さん 植栽植物 ゴーヤ(沖縄ゴーヤ)12株 育成にかかった費用 1,800円程度 植栽方法 プランターへの植栽 大きさ 幅8m×高さ3m 緑のカーテン取組年数 4年 <効果> マイナス 5℃。 ・室温が外気温よりマイナス ・美味しいゴーヤ料理が食 食べられる。 ・日光の遮断になりすだれがいらない になりすだれがいらない。 <創意工夫点> 立てて作成し強化した。 ・棚はイレクターを組み立 ・水は雨水をパイプでタンクへ タンクへ取り込む構造を作成して省エネとした。 。 ・プランターの熱対策にレンガを にレンガを敷いた。 ・外出時の水補給対策にペットボトルを にペットボトルを使用した。 ・土の乾燥防止に松葉を敷 敷いた。 <写真> 大岩町 松井さん 植栽植物 ゴーヤ 21株 育成にかかった費用 5,000円程度 植栽方法 プランターへの植栽 大きさ 幅5m×高さ2.2m 緑のカーテン取組年数 3年 <効果> のカーテンの設置により、常時レースのカーテンを開けていることが けていることが可 ・リビングの緑のカーテンの 能となり、日中の室内への への風の流れがよくなった。 ・カーテン効果により日中 日中の室温が下がり、夕方以降のエアコンの効きも きも早い。雨の日 に網戸でいても室内に雨が が降り込まない効果もあった。 <創意工夫点> ◆ネットの張り方 し、きれいにネットが張れるようにした。自作 自作のプランター隠 ・ネット最上部に棒を渡し しを製作し、ネット下側はこれに はこれに内側でつなぐことで、カーテンが出来上 出来上がった際に ネットがほとんど隠れ、きれいなカーテンとなった(吊り用フックや フックや最上部の棒は毎 年保管し活用している) ) 。 ◆プランター数と植え付け け株数、育成記録を毎年記録 ・各プランターへの植え付 付け株数や植え付け時期、育成記録(肥料や水 水やり)を毎年記 録することにより、年を重 重ねるごとに最適な育成ができるようになってきている ができるようになってきている。 <写真> (3)家庭部門 特別賞 嵩山町 佐原さん 植栽植物 ゴーヤ 育成にかかった費用 1,000円程度(土代、種は農家の人に頂 頂いた) 植栽方法 プランターへの植栽・花壇等への直植え 大きさ 幅3.8m×高さ4.3m 緑のカーテン取組年数 3年 <効果> がキラキラして、エアコンの温度は28℃で で十分涼しく感じ ・居間にこぼれ日程度の光がキラキラして る。エアコンは午後5時から から7時まで付けている。昼は扇風機。 <創意工夫点> いているため、居間に光が入るのを防ぐため玄関半分までゴーヤを までゴーヤを植え ・家が南西に向いているため てみて大成功だった。 <写真> 牧野町 H さん(匿名希望) 植栽植物 パッションフルーツ 3株 育成にかかった費用 1,000円程度 植栽方法 花壇等への直植え 大きさ 幅5.2m×高さ3m 緑のカーテン取組年数 3年 <効果> この部屋でお昼寝をすると気持ちいい。見ているだけで ているだけで涼しげ ・直射日光が当たらず、この な感じがする。 <創意工夫点> して植えた。 ・昨年のものを挿し木して <写真> (4)その他部門 最優秀賞 豊橋市障害者福祉会館さくらピア さくらピアさん(チーム名:豊橋障害者(児)団体連合協議会 団体連合協議会) 植栽植物 ゴーヤ、アサガオ、パッションフルーツ 育成にかかった費用 10,000円程度 植栽方法 プランターへの植栽、花壇等への直植え 大きさ ゴーヤ 幅29m×高さ4.5m アサガオ 幅3.6m×高さ3.3m 緑のカーテン取組年数 4年 <効果> 室外機もカーテンの裏側に隠れたので、以前 以前に比べ涼しくな ・西日が遮られ、エアコン室外機 った。 いて温暖化対策講座(さくらカフェ)を開き、参加者 参加者にゴーヤの ・5月に市の職員を招いて 苗を配布した。 配布することで利用者である障害者も自宅でグリーンカーテ でグリーンカーテ ・当会館だけでなく、苗を配布 ンに取り組んでおり、共通 共通の話題となっている。また、当会館の緑のカーテンは のカーテンは駐車 場から玄関に向かう道沿 道沿いにあるので、来館者同士の話題となっている となっている。 ・収穫した実は来館者に差 差し上げたり、職員で昼食時に食べた。 ・昨年は連作障害が出てしまったので てしまったので、今年は事前に土壌改良をした。 。 <創意工夫点> の吹き溜まりとなる西側角地で、厳しい条件 条件だった。植え付 ・ゴーヤの設置場所が、風の けてすぐに強風に煽られ られ茎が折れてしまったので、支柱と古封筒で周囲 周囲を囲い、茎が 太く成長するまで保護した した。 ・台風対策として、上からもう からもう一枚キュウリネットをかぶせて大きく揺 揺れないようにし た。 ・プランターにゲタをはかせ プランターにゲタをはかせ、コンクリートの熱の照り返しで根が傷まないようにした まないようにした。 <写真> (5)その他部門 優秀賞 株式会社デンソー豊橋製作所 豊橋製作所 熱機器製造3部さん(チーム名:とよはしっ とよはしっ子) 植栽植物 アサガオ96株 育成にかかった費用 28,000円程度(土、肥料、ネット) 植栽方法 プランターへの植栽 大きさ 幅 緑のカーテン取組年数 2年 1.2m×高さ1.8m <効果> らなくなったので、日中ブラインドを閉めてもよくなり めてもよくなり、夕方 ・窓際に直接日差しが入らなくなったので はブラインドを開けている けている。 ・室内の温度が昨年と比べると べると平均2℃下がり、直射日光が入らないので らないので部屋のムッと くる暑さが緩和された。 <創意工夫点> 昨年咲いた種を利用し、5月に種から育てて てて目が出た苗を使 ・今年はエコ対策として、昨年咲 用した。種を100個程使 個程使い、その中で元気な苗をプランターに植えて えて育てた。 ・昨年はあまりにもつるが伸 伸びたので、今年は高く設置したプランターを したプランターを地面にまで下 げた。 さなどすべてが揃うよう統一し、安全対策として支柱 支柱の転倒・強風な ・支柱は角度や高さなどすべてが どに耐えられるように紐で で固定したりアンカーなどの対策をした。 ・最初の摘心をしっかり行 行い、肥料を2週間に1回やって水を切らさないようにし らさないようにし、自 動散水機を設置して会社休日 会社休日も出勤者の協力を得て枯れないように対策 対策した。 <写真> 豊橋市立向山小学校 豊橋市立向山小学校さん(チーム名:IKM&41) 植栽植物 ツルレイシ 40株、ロシアヒマワリ25株 株 育成にかかった費用 0円 植栽方法 花壇等への直植え 大きさ 幅10m×高さ5m 緑のカーテン取組年数 4年 <効果> 直射日光が差し込まなくなり、扇風機でも過ごしやすくなったり ごしやすくなったり、 ・校長室や小会議室へ直射日光 冷房の効きがよくなったりした きがよくなったりした。 ・校長室や小会議室の利用 利用の際に、緑のカーテンが話題に上がったり、その場の雰囲気 が和んだりして、心に潤いがもたらされた いがもたらされた。 ・ツルレイシをサラダなどの ・ツルレイシをサラダなどの食用にできた。 ・子どもたちがツルレイシの どもたちがツルレイシの成長を楽しみにしたり、3メートルを超えるようなロシア えるようなロシア ヒマワリの成長に生命のすばらしさを のすばらしさを感じたりできた。 ・福祉教育と関連させて、福島ヒマワリ里親プロジェクトに参加することができた することができた。 <創意工夫点> 利用して、水を切らさず十分に与えた。 ・かん水用のホースを利用 ・土壌改良をし、ロシアヒマワリやツルレイシの ロシアヒマワリやツルレイシの成長を見ながら、肥料 肥料を切らさないよ うに与えた。 重さや台風の風にも耐えられるように、鉄パイプとネットを パイプとネットを ・高く伸びるツルレイシの重 組み合わせてツルレイシの わせてツルレイシの支柱を作成した。 ・3メートル以上にもなるロシアヒマワリを にもなるロシアヒマワリを支えられるような強度の支柱 支柱を施した。 <写真> 3.参加作品一覧 4.参加者の取組み内容(レポートより抜粋) (1)効果 <家庭部門> ・日差しを遮り、外気温と比べて室温が5℃程度低くなった。 ・ほとんどクーラーを使わず過ごすことができ、省エネにつながった。 ・カーテンなしでも目隠し効果があるため家のカーテンを開けておくことができ、解 放感があり、また風通しがよくなることで涼しかった。 ・カーテンをきっかけとした近所の人や、来客の方などのコミュニケーションが図ら れた。 <その他部門> ・室内への直射日光を遮られたことで建物内が涼しくなった。エアコンの使用頻度も 減らすことができた。 ・お客さまとの話題のきっかけになりコミュニケーションが図られた。 ・豊かな緑や、きれいな花など植物による癒しや心の潤いが感じられた。 ・直接日射しが入らなくなったので、日中ブラインドを閉めなくてもよくなった。 ・当番を決めて全員で植物の世話をすることで協調性が高まった。 ・福祉教育と関連で、福島ヒマワリ里親プロジェクトに参加することができた。 (2)創意工夫した点 <家庭部門> ・プランターの熱対策としてレンガを敷いた。 ・外出時の水補給対策としてペットボトルを使用した。 ・プランターの表面に水分蒸発予防として松葉を敷いた。 ・水やりの方法を初めは少量で 10 分後くらいにもう一度とこまめに分けてプランタ ーから流れ出る水の量を抑えて節水した。 ・風呂の水を使用して節水した。 ・プランター数や植え付け数を毎年記録することで年々最適な育成ができるようにな ってきた。 ・支柱をたてて栽培していて強風で一部折れてしまったので、軒から吊るすネットを 使用した。 ・少ない苗で横に広げるためつるが上まで延びたら頭を切り取る(摘心) 。 ・プランターの代わりに発泡スチロールやプラスチック容器などをリサイクルして使 用した。 ・石灰や米のとぎ汁などを肥料として利用し、昨年の土を再利用した。(土壌改良) <その他部門> ・朝夕しっかりと水をあげた。 ・植え付けから4週間後に追肥をした。 ・アサガオがゴーヤに埋もれないように真ん中にまとめ、花がよりきれいに見えるよ うにした。 ・黄色く変色した葉を取り除くことで見栄えをよくした。 ・つるが伸びていきやすいようにネットと壁の間にペットボトルを挟んで空間を作っ たことで一層成長させることができた。 ・パッションフルーツのツルが分厚く成長するのでネットを2重に設置することで安 定して支えることができた。 ・台風や強風などで苗が折れないように古封筒やキュウリネットをかぶせて茎が太く なるまで保護した。 ・プランターにゲタをはあkせてコンクリートからの熱の照り返しで根が傷まないよ うにした。 ・プランターから花壇などへ直植えしたところ根やつるが一段と成長した。 ・近くの農業経験者から水やりや施肥など指導してもらった。 ・パッションフルーツ苗を昨年のものを越冬させて利用したため早く大きくなった。 ・長い期間カーテンを楽しめるように植え付けの時期をずらして複数種植えた。 (3)感想 <家庭部門> ・ゴーヤのカーテンにより暑さが和らぎ、実も食べることができ夏バテ防止になる。 ・朝起きてカーテンを見るのが楽しみで、体感温度も数段涼しく感じる。 ・緑のカーテンの中にアサガオを取り入れることで咲いた花の美しさに感動した。 ・南側に面しているため、あまり株数を増やし過ぎても室内が暗くなってしまうので そのバランスに一考を要する。 ・台風通過時にゴーヤが窓ガラスに当たらないか心配になる。 ・家庭菜園も合わせて植えて収穫し、ゴーヤやキュウリなどご近所さんや子どもたち へおすそ分けして喜んでもらえた。 ・昨年大きくなったゴーヤの実の種を取っておいて植えると大きなゴーヤがなった。 ・カーテンは失敗してしまったものの家庭菜園も一緒に始めたところハマってしまい 新たな趣味が増えた。 <その他部門> ・プランターよりも直植えのゴーヤの方が葉も茂り、カーテンらしくなった。 ・暑い中での草取りは大変だったが植えた植物が大きくなるにつれ、子どもたちが驚 きの笑顔で見に来てくれて嬉しかった。 ・プランターが小さいためか、成長止まりも早く暑さが残る9月まで緑が持たないと 思われ残念。 ・他施設の職員が訪れたときなど緑のカーテンを見て来年は自分のところでも試した いと言ってくれ、緑のカーテンが広がり、地球環境が少しでも改善されればと思う。 ・植物を育てることにより地域住民とのコミュニケーションを図ることができた。 ・職員全体でアサガオの世話を進んでやるようになり、職員の一体感が得られた。 ・天気や気温、湿度の状況など水加減が非常に難しかった。 ・今年初めてやってみて、思うように葉が繁らず育てることの難しさを実感した。来 年は一面葉が覆われるように世話をしたい。 ・雨が多かったせいか、例年より育ちが悪く残念だった。 ま と め 緑のカーテンコンテストは、平成23年度から実施しており、今年で4回目となり ますが、前回以上にすばらしい取組みが数多く寄せられました。 緑のカーテンは、日差しを遮ることで室温を下げ、エアコンの節電に大変効果のあ る方法の一つとしてテレビや新聞等で紹介され、今回新たにカーテン作りにチャレン ジしていただいた方も多かったようです。参加者の皆様からは、 「風通しも良くクーラ ーなしで過ごせた」、「遮光効果に加えて緑の葉や、きれいな花に癒された」、「カーテ ンをきっかけとして、近所の方との交流ができた」など様々な感想がよせられました。 また、今年は、台風の影響や雨が続いたりと天候不順な時期があったため水やり加減 などに苦労された点もあったようです。 豊橋市では、これらの意見を参考に今後も緑のカーテンの普及促進を図るとともに、 様々な地球温暖化対策についての啓発活動を推進してまいります。 最後になりましたが、緑のカーテンコンテストにご参加いただきました皆様に厚く 御礼申し上げます。