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GCMSsolution Version 4.20 ソフトウェア リリースノート

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GCMSsolution Version 4.20 ソフトウェア リリースノート
225-28276
Mar. 2014
GCMSsolution Version 4.20
ソフトウェア リリースノート
株式会社 島津製作所
分析計測事業部
1.
はじめに ........................................................................................................................................1
2.
GCMSsolution をお使いになる上でのご注意................................................................................1
2.1 データ採取、およびチューニングでのご注意..........................................................................1
2.2 データ解析、および検量線作成でのご注意 .............................................................................3
2.3
GCsolution を併用する上でのご注意 .......................................................................................5
2.4
Adobe® Acrobat® に関するご注意 ...........................................................................................6
2.5
その他の注意事項.....................................................................................................................6
1. はじめに
このたびは、島津ガスクロマトグラフ質量分析計 GCMS-QP2010 シリーズおよび GCMS-TQ シリーズ用ワー
クステーションソフトウェア GCMSsolution をご利用いただき、まことにありがとうございます。本書は、
GCMSsolution Ver.4.20 をお使いいただく上での注意事項に関してまとめたものです。
「2. GCMSsolution をお使いになる上でのご注意」に記載している現象が発生した場合は、該当項目の記
載内容に基づいて対処してくださいますよう、お願い申し上げます。
2. GCMSsolutionをお使いになる上でのご注意
2.1 データ採取、およびチューニングでのご注意
1. バッチテーブルで文字の入力が遅い(GCMS-QP2010, GCMS-QP2010 Plus, Parvum2)
Windows 7 もしくは Windows Vista の PC をご使用になる場合、GCMS 分析のバッチテーブルで文
字の入力が遅く感じたり、一時的にマウスが反応しなかったりする場合があります。Windows XP に比
べて GCMS と PC 間の通信に時間がかかるためで、GCMS-QP2010、GCMS-QP2010 Plus、
Parvum2 をご利用になっているときに発生します。バッチテーブルの作成やメソッドの作成は、GCMS
分析編集で実施することを推奨致します。
2. ピークモニタ画面で検出器電圧を設定していると、ソフトウェアが異常終了した
ピークモニタ画面の MS 制御パラメータで、検出器電圧の値を編集した後 Tab キーを押すと、ごく稀に
ソフトウェアが異常終了することがあります。検出器電圧の値を編集した後に Tab キーは押さないでく
ださい。
3. カラムオーブンプログラムを設定する際のご注意
カラムオーブンプログラムの温度プログラムレートのソフトウェア上での設定範囲は、昇温時 0~250℃
/min、降温時-250~0℃/min となっていますが、実際に制御可能な範囲はオーブン温度によって変
わります。「ガスクロマトグラフ GC-2010 取扱説明書」の 11.2.3 を参照して、プログラムレートの値を設
定してください。
4. ヘッドスペースガスサンプラで使用したバイアルが GCMSsolution の指定と異なる
TurboMatrixHS 用の HS 制御ソフトウェアを利用して連続測定する場合、バッチテーブルの最初の測
定行に指定されたバイアル番号に、必ずバイアルを置いてください。バイアルが存在しない状態で測
定を開始すると、ヘッドスペースで注入したバイアルと GCMSsolution で指定しているバイアル番号が
一致しなくなる恐れがあります。
1
5. ヘッドスペースガスサンプラが設定温度に到達しない
TurboMatrixHS 用の HS 制御ソフトウェアを利用する場合、ヘッドスペースの測定条件の[ゾーン温度
設定]は、すべての測定メソッドで[O/N/T]か[Auto]のどちらかに固定してください。メソッド間で異な
る設定がされていると、ヘッドスペースガスサンプラが正しく温度を制御できない場合があります。もし
そのような状態になった場合は、一旦測定を中止し、同じメソッドを使って改めて測定を開始してくださ
い。
6. チューニング画面を表示できない
アシスタントバーの[チューニング]アイコンをクリックすると、ごく稀にソフトウェアが異常終了することが
あります。チューニングファイルの内容が壊れているのが原因です。次の手順にて復旧させてくださ
い。
1) チ ュ ー ニ ン グ フ ァ イ ル を 別 の フ ォ ル ダ に 移 動 し ま す 。 チ ュ ー ニ ン グ フ ァ イ ル は 、
C:¥GCMSsolution¥System¥Tune1 フォルダにあります(C ドライブにインストールした場合)。
2) GCMS 分析を起動します。アシスタントバーの[チューニング]アイコンをクリックして、チューニング
画面を開きます。
3) オートチューニングを実行したあとチューニングファイルを保存します。
7. 前の行の設定内容を利用してバッチテーブルを作成する場合のご注意
オプション設定で[前の行の設定内容を利用する]にチェックを入れてバッチテーブルを作成するとき、
バイアル番号に「-1」が設定されていると、バイアル番号に-1 未満のマイナス値が入った行が最終行に
追加されます。
そのままでは該当行は実施できませんので、バッチファイルを実行する前に、バイアル番号が-1 未満
の行を削除してくださいますよう、お願い致します。
8. メソッド編集時のご注意
オーブン温度を変更した後に圧力値がマイナスになりエラーが表示されることがあります。その場合は、
圧力値を正した後に、元のオーブン温度を入力しなおしてください。
再入力をしないと、それ以降キャリアガス条件が正しく自動計算されない場合があります。そのようなメ
ソッドで測定をした場合、測定条件どおりに分析がされず、また保持時間の再現性が悪くなりえます。
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2.2 データ解析、および検量線作成でのご注意
1. GCMSsolution Ver.2 のファイルを取り扱う上でのご注意
1.1 GCMSsolution Ver.4 で解析したファイルは GCMSsolution Ver.2 で読み込めない
GCMSsolution Ver.4 では、GCMSsolution Ver.2 で作成したデータファイル、およびメソッド
ファイルを読み込み、解析できます。
但し、GCMSsolution Ver.4 で一旦保存したデータファイル、およびメソッドファイルは
GCMSsolution Ver.2 では読み込めなくなりますので、ご注意ください。
1.2 波形処理で検出されたピークの保持時間が GCMSsolution Ver.2 と異なる
内部の計算精度の向上により、GCMSsolution Ver.2 のデータファイルを GCMSsolution
Ver.4 で波形処理すると、検出されたピークの保持時間の表示値が GCMSsolution Ver.2 と
比べて 0.001min 程度異なる場合があります。
1.3 同定結果テーブルの類似度が GCMSsolution Ver.2 と異なる
GCMSsolution Ver.4 から同定結果テーブルの類似度の計算方法を、シミラリティ検索画面
の類似度計算に合わせて、小数点以下を切捨てから四捨五入に修正しました。これにより、
GCMSsolution Ver.2 での表示値と比べて 1 異なる場合があります。
1.4 検量線情報の相関係数の表示が GCMSsolution Ver.2 と異なる
GCMSsolution Ver.4 から検量線式が二次式、および三次式の場合の相関係数の計算方法
を修正したため、検量線情報の表示画面で相関係数の表示値が GCMSsolution Ver.2 と異
なる場合があります。検量線式自体は変わらないため、濃度値などに影響を与えることはあり
ません。
2. イベント 2 以降のクロマトグラムの定性波形処理が実行できない
複数イベントの測定データでは、イベント 1 のクロマトグラムに対してだけ定性波形処理できます。イベ
ント 2 以降のクロマトグラムに対して定性波形処理はできません。
3. JCAMP 形式のファイルに変換できない(GCMS-TQ シリーズ)
GCMS-TQ シリーズで採取したデータファイルは ASCII 形式、mzData 形式、mzXML 形式、および
AIA(Andi)形式のファイルに変換できますが、JCAMP 形式には変換できませんので、ご注意くださ
い。
尚、GCMS-QP2010 シリーズで採取したデータファイルは ASCII、AIA(Andi)、JCAMP、mzData、
mzXML 形式のファイルに変換できます。
3
4. データブラウザでファイルを読み込めない(GCMS-TQ シリーズ)
GCMS-TQ シリーズで採取したデータファイルはデータブラウザで読み込むことができませんので、ご
注意ください。
尚、GCMS-QP2010 シリーズで採取したデータファイルはデータブラウザで読み込み、解析できま
す。
5. 測定グループの境界に位置するピークを手動波形処理する場合のご注意
オプション設定で「クロマトグラムのベースを強度ゼロにして表示する」の設定が ON のときは、
測定グループの境界に位置するピークを手動波形処理する際に、「ベースラインの選択」画面で
「ベースラインを水平にする」を選択しても、ベースラインは水平に表示されません。
6. 標準試料のデータの解析結果を検量線に反映する際のご注意
標準試料の測定データの化合物同定は、検量線画面だけでなく、データ解析画面でもおこなえます。
データ解析画面でのクロマトグラムの波形処理結果を用いて検量線を更新したい場合は、検量線を
再作成する必要があります。バッチ処理を用いて次の手順で再作成できます。
1) GCMS 再解析のバッチ処理画面を開き、バッチファイルを新規作成します。
2) アシスタントバーの[データファイルの選択]をクリックします。標準試料のデータを[選択されたデー
タファイル]に登録して、OK ボタンを押すと、バッチテーブルに該当データファイルの情報が自動で
入力されます。バッチテーブルの[メソッドファイル]項には、検量線を作成するメソッドファイルが設
定されていることを確認してください。
3) バッチテーブルの 1 行目の[サンプルタイプ]項をクリックし、[検量線の初期化]に設定し、OK ボタン
を押します。
4) バッチテーブルの全行に対し、[解析の種類]項に[定量計算]のみを選択します。テーブル上には、
「QT」のみ表示されていることを確認してください。
5) バッチ処理を実行します。データ解析画面でのクロマトグラムの波形処理結果を用いて検量線が作
成されます。
7. 検量線データツリーにデータファイルを追加する際のご注意
検量線画面のデータツリーにデータファイルを追加したとき、該当データファイルに対して波形処理が
事前におこなわれていると、各化合物のクロマトグラムの波形処理は行われません。事前におこなわ
れた波形処理の結果にもとづき、検量線が作成されます。あらためて波形処理を行いたい場合は、デ
ータツリーで追加したデータファイルをクリックした後、[処理]メニューの[波形処理]サブメニューにあ
る波形処理コマンドを選択してください。
8. 特定の検量点を除外して検量線を作成する際のご注意
検量線画面で化合物テーブル等のパラメータの編集や波形処理を行った後は、自動的に検量線を
更新します。このとき、データツリーに登録されたすべてのデータ(検量点)を用いて検量線が作成さ
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れます。検量線に使用したくない検量点がある場合は、化合物テーブル等のパラメータの編集、及び
波形処理を行った後に、検量線テーブル内にある任意のレベルのチェックボックスを外し、検量点を
検量線から省いてください。
9. 最小面積/高さによる波形処理
テーリング、リーディングピーク上にある小ピークを波形処理パラメータの最小面積/高さの設定により
除外した場合、もとの小ピークの面積はテーリング、リーディングピークに加算されません。画面および
レポートではテーリング、リーディングピークと除外された小ピークとの境界は表示されませんのでご注
意ください。
10. CLASS-Agent を使用する上でのご注意
CLASS-Agent マネージャーでデータ解析を実施した MRM データファイルを表示すると、質量数項
目にはプロダクトイオンの m/z のみ表示されますのでご注意ください。
11. 化合物テーブルのイベント番号が意図せず変更された(GCMS-TQ シリーズ)
GCMSsolution Ver.4.11 未満で作成したメソッドファイルを使用している場合、化合物テーブルの編
集後に稀にイベント番号が意図せず変更され、その結果定量クロマトグラムが表示されなくなったり、
検量線がクリアされることがあります。その際は、以下の手順でメソッドファイルを修正し、問題が発
生しないようにすることができます。(※GCMSsolution Ver.4.11 以降で作成したメソッドファイルでは、
本現象は発生しません)
1) 該当のメソッドファイルを名前を付けて保存します。
2) 手順 1)のメソッドファイルで、化合物テーブルのイベント番号を正しい値に設定しなおします。
3) もし検量線がクリアされている場合は、本書 2.2 の 6 の手順に従い、検量線を再作成します。
2.3 GCsolutionを併用する上でのご注意
1. 環境設定の手順
データ測定のために、GCsolutionとGCMSsolutionを 1 台のPCで併用する場合は、以下の手順に従
ってインストールし、GCsolution、GCMSsolutionの順番で環境設定を行ってください。
1)
GCMSsolution、GCsolution のインストール
GCMSsolution と GCsolution を 各 取 扱 説 明 書 に 従 っ て イ ン ス ト ー ル し ま す 。
GCMSsolution のインストール中に表示される[GCsolution の導入]画面では「いいえ」を
選択してください。
2)
GCsolution の環境設定
GC 分析を起動し、環境設定を行います。このとき、PC と GC の通信方法を[MS 経由]に
設定します。
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3)
GCMSsolution の環境設定
GCMS 分析を起動し、環境設定を行います。
2. GCsolution で、GC と MS 経由で接続できない
1.の手順を実施後、GCsolution の環境設定で PC と GC の通信方法を変更すると GC と接続できなく
なる場合があります。その場合は GCMS 分析を起動し、環境設定画面を開いて[設定]ボタンをクリック
して下さい。その後、GC 分析を再起動すれば GC と接続できるようになります。
3. ユーザー情報を登録・変更する際のご注意
GCMSsolution と GCsolution のユーザー認証データベースは独立しています。GCMSsolution でユ
ーザー情報を登録・変更しても、GCsolution に情報は反映されません。ユーザーの登録・変更を行う
場合は、GCMSsolution と GCsolution のそれぞれのソフトウェアで実施してください。
4. Windows 7 の 64 ビット版で GCsolution の Regist フォルダ内のファイルを実行するときのご注意
C:¥GCsolution¥Regist フォルダにインストールされるレジストリファイルは、32 ビット版の OS 専用の
ファイルです。Windows 7 の 64 ビット版でレジストリファイルを実行する場合は、GCMSsolution
Ver.4 インストール DVD 内の下記フォルダ内のレジストリファイルを実行してください。
フォルダ: E:¥GCsolution¥Japanese¥Regist_x64
(ここで E:¥ の部分は DVD-ROM ドライブを指します。)
2.4 Adobe® Acrobat® に関するご注意
Adobe® Acrobat® 8、もしくはそれ以降のバージョンと組み合わせてGCMSsolutionのPDF出力機能を利用
する場合は、Acrobat Distiller® (通常モード)を利用してPDFファイルを出力してください。Acrobat PDF
Writer
TM
(高速モード)は使用できません。また、出力するPDFファイルに事前にセキュリティパスワードを設
定することができません。
PDF出力機能の設定画面については、GCMS分析もしくはGCMS再解析プログラムの[ツール]メニューの
[オプション]コマンドで表示されたウィンドウの[PDF出力]タブをご覧ください。
2.5 その他の注意事項
1. ウィルスチェックソフトウェアを使用する際のご注意
リアルタイムのウィルススキャンを使用している場合は、GCMSsolution に関連するすべてのフォルダ、
サブディレクトリをウィルススキャンの対象から除外してください。リアルタイムウィルススキャナには、正
常な GCMSsolution の動作をウィルス活動と誤って判断してしまうものがあり、分析中に通信エラーが
発生するなどの障害を引き起こす可能性があります。
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2. 「ハードディスクの最適化」に関するご注意
分析中に「ハードディスクの最適化」を実施しないでください。実施した場合、弊社の分析動作に影響
が出て、データの取りこぼしが発生する可能性があります。PC によっては自動的に「ハードディスクの
最適化」を実施する設定になっている場合がありますので、解除してから弊社ソフトウェアをご使用くだ
さい。
3. サマータイムに関するご注意
データファイルに記録された日時は、サマータイムに対応していません。サマータイム期間外に作成、
あるいは更新したファイルをサマータイム期間中に表示すると、実際に作成、あるいは更新した日時と
サマータイムで加減した時間分ずれて表示されます。
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