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Title 腸管からのエンドトキシン吸収に及ぼすエタノール投与の影響
Title Author Publisher Jtitle Abstract Genre URL Powered by TCPDF (www.tcpdf.org) 腸管からのエンドトキシン吸収に及ぼすエタノール投与の影響に関する検討 玉井, 博修(Tamai, Hironao) 石井, 裕正(Ishii, Hiromasa) 慶應医学会 慶應医学 (Journal of the Keio Medical Society). Vol.80, No.3 (2003. 9) ,p.T247- T256 Journal Article http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00069296-20030901 -0247 慶 慮 医 学 ・80(3):T2A7^一T256.2003 学位論文 腸 管 か らの エ ン ド トキ シ ン吸 収 に及 ぼ す エ タ ノ ー ル 投 与 の 影響 に関す る検討 慶 慮義 塾 大学医 学 部内 科学教 室 (指導:石 井裕 正教 授) に ぽ い び ろ ぢム 玉 井 博 修 (平 成14年iz月26日 Key Word:endotoxin, alcohol, intestinal mucosal 受fi「) permeability, liver injury. エ ン ド トキ シ ン は グ ラ ム 陰 性 桿 菌 の 細 胞 壁 の 構 成 成 分 い る こ と が 示 唆 さ れ る. の 一 っ で あ り,生 ア ル コ ー ル と エ ン ド トキ シ ン の 相 互 作 用 に っ い て の 報 体 で は 主 に 腸 管 内 に 存 在 す る.腸 り 吸 収 さ れ た エ ン ド トキ シ ン は 肝 のKupffer細 理 さ れ,そ のF?`r.TNFaな 胞 で処 て も,腸 告 は 多 く,慢 ど の サ イ トカ イ ンが 放 出 さ れ 肝 陣 害 の 進 展 に 関 与 す る と 考 え ら れ て い るM,.四 炭 素(CCI,)に 菅よ 性 エ タ ノ ー ル 股 与 が エ ン ド トキ シ ン惹 起 性 肝 陳 害 を増 悪 させ る こ とが 動 物 実 験 に よ り明 らか に され 塩 化 て い る.た よ る ラ ッ トの 薬 物 性 肝 障 害 モ デ ル に お い と え ば,慢 姓 工 タ ノ ー ル 投.与 ラ ッ トで は,経 静 脈 的 な エ ン ド トキ シ ンの 投 与 に よ り 肝 類 洞 内 に 膠 着 す 管 由 来 の エ ン ド トキ シ ン の 関 与 が 報 告 さ れ て い る 白 血 球 数 が 増 加 し,血 清ALT値 が 増 悪 す るio:.そ し るW, て,組 ア ル コ ー ル 性 肝 障 害 に お い て エ ン ド トキ シ ンの 関 与 の ド トキ シ ン 惹 起 姓 肝 障 害 が 増 強 し て い る8`}.さ 報 告 は 多 い.す で は肝 微 小 循環 隙 害 を 生 じな い程 度 の 少 量 の エ タ ノー ル な わ ち,ア ル コ ー ル 性 肝 障 害 患 者 で は, し ば し ば エ ン ド トキ シ ン 血 症 が 観 察 さ れ る451.動 験 に お い て も,エ 物 実 織 学 的 に も 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 群 の ラ ッ トで エ ン 投 与 で も エ ン ド ト キ シ ン血 症 が あ る 時 に は,肝 隙 害 を 生 じ る こ と が 報 告 さ れ て い る19.こ タ ノー ル含 有 飼 料 の持 続 的 胃 管 投 与 に 微小 循 環 れ らの こ とか よ り 作 成 さ れ る ア ル コ ー ル 性 肝 障 害 ラ ッ トモ デ ル で は 肝 ら,エ に 炎 症 や 線 維 化 が み ら れ,そ ル 挫 肝 障 害 の 進 展 に 深 く関 与 し て い る こ と が 想 定 さ れ る. の時 に血 中 の エ ン ド トキ シ ン ド トキ シ ンが,肝 らに 単 独 ン値 が 上 昇 す る こ と6レ,そ し て 抗 生 物 質 の 投 与 に よ り 血 さ ら に,近 中 の エ ン ド トキ シ ン 値 が 低 下 し,肝 肪 肝 炎(non・alcoholic 障 害 が 抑 制 され る こ と が 報 告 さ れ て い る1.81. 目 さ れ,そ 電 症 ア ル コ ー ル 性 肝 炎 で は 肝 不 全 の 進 行 に 加 え,腎 不 微小 循 環 障 害 を介 した アル コー 年 米 国 や ヨー ロ ッパ で は 非 ア ル コー ル性 脂 steatohepatitis:NASH)が 注 の 発 生 機 序 に 腸 管 由 来 の エ ン ド トキ シ ンが 関 与 す る 可 能 性 が 指 捕 さ れ て い るISul. NASHは 飲 酒が な 全 や 脳 症 な ど劇 症 肝 炎 に 類 似 し た 多 臓 器 不 全 が 認 め ら れ, くて もア ル コ ール 性 肝 障 害 と 類 似 の 病 理 所 見 を 呈 す る肝 多 く は 発 症 よ りiケ 病 変 で あ り,肥 月 以 内 に 死 亡 す る.こ のTt症 アル 満 や 糖 尿 病 の 症 例 に み ら れ る こ と が 多 く, コ ー ル 性 肝 炎 の 発 生 お よ び 進 展 に も腸 管 由 来 の エ ン ド ト さ ら に 肥 満 の 治 療 の た め に 腸 菅 バ イ パ ス 手 術 を した 症 例 キ シ ン の 関 与 が 想 定 さ れ91,そ で は よ り 高 率 に 出 現 す る.腸 の 治 療 手 段 と して エ ン ド トキ シ ン吸 着 療 法 が し ば し ば 行 わ れ,救 の 報 告 も あ る,以 シ ンが,ア final absorption H. Kato S. Horie of endotoxin H, Ishii H:Long-term lipopolysaceharides Y. Ohki&Yokoyama in rats. Alcohol in rats. Alcohol ethanol と 考 え ら れ る.そ Clin Exp Res.26(8 して そ れ ら の 症 例 に 抗 生 物 質 を 投 与 す る こ と に よ り 肝 障 害 が 軽 減 し た こ と が 報 告 さ れ て い る151. H. lshii H:εffect of acute Clin Exp Res.24(3):aso-a.2000の feeding 管 バ イ パ ス 手 術 を した 症 例 で は 腸 内 細 菌 が 増 殖 し エ ン ド トキ シ ン1血碇 を 生 じや す い 上 の 事 実 に よ り腸 管 由 来 の エ ン ド トキ ル コ ー ル 性 肝 障 害 の 発 生 機 序 に 深 く関 与 し て 本 論 文 はTamai Yokoyama 命率を あげたと enhances susceptibility Supp1):76S-805,2002の 一T247一 ethanoi administration 一 部 お よ びTamai of the liver 一 部 を 含 む. omhe H, Horie to orally intes・ Y, Kato administered S, 慶 繊 医学 80巻3号(平 こ の 様 にNASHと ア ル コ ー ル性 肝 炎 とは脂 肪 肝 と エ ン 成15年9月) よ り ヘ パ リ ン採 血 し,分 離 した血 清 を マ イ ク ロ プ レー ト ド トキ シ ン血 症 と い う 共 通 点 を も ち 類 似 の 病 変 を き た す 上 で ア ル カ リ処 理 ひ5)し た 後,エ 原 因 と な っ て い る 可 能 性 が あ り 興 味 深 い, 業,東 ア ル コ ー ル 性 肝 .,,,..者に お い て エ ン ドhキ の 出 現 を き た す 機 序 と して,ア シ ンlhlhr ル コー ルに よ る網 内系 機 京)で ン ド ス ペ シ ー(鑑 め,採 血 終 了 後,近 位 小 腸(胃 び 遠 位 小 腸(回 ホ ル マ リ ン に 固 定 後 病 理 組 織 学 的 に 検 討 し た. 元 進 ・mfdど が 報 告 さ れ て い る が,後 2)急 在 ま IOオg/kg体 に,経 後 の 腸 管 の 透 過 性 の 冗 進 が 穣 告 さ れ て い るxo-xm.エ ン ド トキ シ ン の 腸 管 か ら の 吸 収 に っ い て は,in vitsoの 系 で 重 のLPSを 体 重 殴 与 し,投 に 大 腿 静 脈 よ り ヘ パ リ ン 採1血 し,上 ラ ッ トを 開 腹 後,ブ 性 エ タ ノ ー ル 投 与 の 腸 管 透 過 性 に お よ ぼ す3`SEY ル に よ り エ ン ド トキ シ ン 吸 収 が 変 化 す る か 否 か を Intravenous cn vivaの 東 京)を こで 本 研 性 お よ び 慢 性 の エ タ ノ ー ル 投 与 が,腸 管 の透 Catheter For Cut-Down 影 響 を お よ ぼ す か に っ き,in UIVOの 30分 ブ よ り 生 食10mtiこ 20000Dの 験 動物 ト ム 社, 端を 重の 蒸 留 水 を 注 入 し, 後 に チ ー プ先 端 よ り や や 口 側 を 結 紮 した.チ て 腸 管 内 を 洗 浄 後,回 ュー 腸末 端 を結 て 蛍 光 ラ ベ ル し た 分 子 置4000 Dお デ キ ス ト ラ ン(FD4. Louis, MO, USA)125 1.実 3Fr,ア ブ よ り2g/kg体 タ ノ ー ル ま た は 同nの 紮 し,FITCに 材料と方法 ブ(ATOM 胃 前 庭 部 よ り穿 刺 し胃 内 に 挿 入 した 後,先 20%(w/v)エ 物 に よ り検 討 し た 。 ラ ス チ ッ ク チ3一 十 二 指 腸 内 に 留 置 し,チa一 過 性 お よ び 腸 管 か ら の エ ン ド トキ シ ン の 吸 収 に ど の 様 な 系 に お いて 実 験 動 記 と 同 様 に1血中 エ ン ド トキ シ ン 値 を 測 定 しf:., 3)急 系 で 訴 糊 に 検 討 し た 報 告 は な い.そ タ ノ ー ル を10ml/kg 与 後0,30,60,120、180,zao分 吸 収 が 増 加 す る こ と が 報 告 さ れ て い る が.;,エ 究 で は,急 経 静 脈 的 に 投 与 した ラ ッ ト 口 的 に 蒸 留 水 ま た は20%エ エ タ ノ ー ル 濃 度 依 存:性 に 小 腸 粘 膜 で の エ ン ド トキ シ ン の タノー 採 取 しio% 影響 し,ア らに 動 物実 験 に お いて 急 姓 お よ び慢 性 の 工 タ ノー ル投 与 腸 末 端 の1]側1一 一4cm)を よ 性 エ タ ノ ー ル 投 与 の エ ン ド トキ シ ン処 理 能 へ の で の 報 告 で は ア ル コ ー ルに よ る腸 管 の透 過 性 の 変 化 に 関 ル コ ー ル 依 存 症 患 者 で の 腸 管 透 過 性 の 充 進19),さ るた の 肛 側1∼4cm)お ア ル コ ー ル 摂 取 に よ る 腸 管 か ら の エ ン ド トキ シ ン吸 収 の は まだ 一 卜分 に 解 明 さ れ て い な い の が 現 状 で あ る.現 ン ド トキ シ ン の 吸 収 に 及 ぼ す 小 腸 粘 膜 の 変 化 の 影 響 を 検ulす 能 の 低 下 に と も な う エ ン ド トキ シ ン 処 理 の 遅 延 零6咽, 者 の機序 につ いて 化学 工 エ ン ド トキ シ ン 値 を 測 定 し た.エ よ び FD20)(Sigma, mgを5m'の St. 生 食 に 溶 解 しチ3 ブ よ り 腸 管 ル ー プ 内 に 投 与 し た.FD4 toよ びFD20の 本 研究 は慶 応 義 塾 大 学 医学 部動 物 実 験 ガ イ ドライ ンに 腎 臓 か らの 排 泄 を 防 止 す る ため 両 側 腎 動 静 脈 を 結 紮 し 沿 つ て 行 な っ た.急 f:.xri。 FD4ま 250gのWistar系 性 工 タ ノ ー ル 投 与 実 験 ほ,体 雄 性 ラ ッ トを 用 い た.ま た慢 挫 エ タ ノ ー ル 投 与 実 験 で は 体 重 約150gのWistar系 トをLieber25,ら の 方 法 に 従 い,総 重約 雄性 ラッ カ ロ リ ー の35%の エ た はFD20 fSt与後0.15,30,6D分 大 腿 静 脈 よ り 操 血 し,蛍 6a'rL製 作 所,京 都)で まで 光 分 光 光 度 詩(RF-5300 PC 測 定 した蛍 光 強 度 に よ り血 漿 中 の FD9ま た はFD20濃 タ ノー ル を含 む液 体 飼 料 ま た は そ の等 カ ロ リー を炭 水 化 4)慢 性 エ タ ノー ル投 与 の 腸 管 透過 性 に お よ ぼ す 影 響 物 で 置 換 し た 対 照 飼 料 で4週 4週 間 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 し た ラ ッ トま た は ペ ア 飼 育 間 禁 食 後 実 験 に 供 し た.以 間pair-feedingし, is時 下 に述 べ る実 験 の 手技 は ネ ン ブ タ ー ル 麻 酔 下(30mg/m!i.p)で 行 い,厳 重 な誠菌 操 作 下 に 行 っ た. し た コ ン トロ ー ル ラ ッ トに,急 mgを5m1の D急 験計画 か らの吸 収 の変 化 10mg/kg体Stのlipopolysaccharides(LPS;Gs・ cherichia Coli:UIll USA)を10m〃kg体 20%(w/v)エ 与 後0,15,30,60分 B4:Sigma, St.Louis, MO, 重 の 蒸 留 水 ま た は5%な い し タ ノ ー ル に 溶 解 し て 胃 管 よ り 投 与 し た. 経 口 投 与 後0,30,60,120,150,240分 に大 腿 静 脈 一T248 ま で 大 腿 酵 脈 よ り 採 血 し, を 測 定 し た.実 (胃 の 肛 側1-4cm)遠 cm)を ブ よ りFD4125 生 食 に 溶 解 し腸 管 ル ー プ 内 に 投 与 し た. 血 漿 巾 のFD4値 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ る エ ン ド トキ シ ン の 腸 管 姓 モ デ ル と同様 に 十 二 指 腸 内 に 留 置 し た プ ラ ス チ ッ ク チ3一 FD4投 2.実 度 を 推 定 し た. 採 取 し た.小 位 小 腸(回 験 終 了 後,近 位 小 腸 腸 末 端 の 口 側1^9 腸 の 一 部 は10%ホ ル マ リ ンに て 固 定 後Hematoxy且in-Eosin(HE)染 色 し光 顕 に て 槻 察 し た.さ ル クー ル アル デ ヒ ド ら に,小 で 前 固 定 し,カ で 後 固 定,工 腸 の 一 部 は2.5%グ ル ノ フ ス キ ー 液 で 洗 い,オ ス ミウ ム酸 液 タ ノ ー ル 脱 水 を 行 い エ ポ ン包 埋 し た.超a4 切 切 片 を 酢 酸 ウ ラ ニ ル と ク エ ン酸 鉛 で 染 色 後,電 顕 によ 五 井:ア ル コ ー ル と 腸 管 か らの エ ン ド トキ シ ン吸 収 り 小 腸 の 組 織 学 的 変 化 を 検 討 し た. 5)慢 四ml l 性 エ タ ノー ル 投 与 に よ る エ ン ド トキ シ ンの 腸 管 脅 ・ … ■・} 憎wl一, 4週 間 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 し た ラ ・ ントまた は ペ ア飼 育 し た コ ン トv一 (lmg/ml蒸 1 ル ラ ッ ト に20mg/kg体TtのLPS液 留 水)を 胃 管 よ り 投 与 し た.大 り0,30,60,120,180,240分 i 腿 静脈 よ ま で 採 血 し,dll清 ・l 中 の エ ン ド トキ シ ン値 を 上uLの 方 法 に て 測 定 し た. 3.統 中 巴⑩ 闘η 馬1一) 一一Q一一 PNNl4`囲[ 脅 か らの 吸 収 の 変 化 1 l \ 粂メ 計処理 ー ・ 一 l ・ _; 】 群 問 の 平 均fの 比 較 はANOVAを " 60 且m 1ゆO a す べ ての 数 値 は平 均 値 ±標 準 誤 差 を も って 表 示 した. T㎞ 旨 ㎝ 巨⑩ 鯛 且ロ』L圏 幽 用 い た。 p値 が0.05 未満 を 有意 差が あ ると した. 第1図 ラ ッ トにLPS(10mg/kg体Ti)をll'管 よ り投 与 し た 筏 の 血 清 中 の エ ン ド ト キ シ ン 値 の 経 時 的 変 化.コ 結 果 た が.20%エ タ ノ ー ル 投 与 群 で は60分 を ピー クとす る 有 意 な エ ン ド ト キ シ ン濃 度 の 上 昇 を 認 め た.'Dく0.05vs, 1.急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ る エ ン ド トキ シ ン の 腸 管 か らの 吸 収 の 変 化 control(Tamai H et al:Alcohol (3):390-4,2000のFig.1よ コ ン トロ ー ル 群 で はLPS経 口 投 与 後,血 Clin Exp Res.24 り許 可 をi9て 転 載) 清 エ ン ドト 繧. . ゼ ぐ 湖 運艦 σ 7' ,、 璽 の3.シ ㌻ 裏㍉ ∼㍉, Y 健ソ ●"● 瞬 LPS10mgtkg+20ーloethanol LPSIIImg/kg+water 第2図 ラ ッ トに 蒸 留 水 ま た は20%エ の 近 位 小 腸 の 光 顕 橡(HE染 度 に 惣 め た.'pく0.05vs ン トロ ー ル 群 で は エ ン ド ト キ シ ン 溜 度 の 上 昇 は 認 め な か っ タ ノ ー ル に 溶 解 し たLPS 邑 ×200).20%エ control(Tamai UOmg/kg体 重)を タ ノ ー ル を 投 与 し た 群 で は 小as上 H et al;Alcohol を 得 て 転 載) 一T249一 胃 管 よ り 投 与 後240分 の 時点で 皮 の 脱 落 を 伴 う出 血 性 び らん を 高 頻 Chn Exp Res,24(3):390-4,2000のFig.2よ り許 可 哩 磁 医 学 80巻3号(平 成 且5年9月) A (%) ★ 2 0 8 6 置 国 日巳 拐 ︹ 冨 五 題蟹 m 冒遺匿卿 晒§ 鱒 巳o a u醇1剛8 ◆30喝d剛 L圏1叫8 u醇1舳 脚 か嗣1財 ■5馬c姻 第3図 工 タ ノ ー ル とLPSの 響.ラ ッ トに 蒸 留 水 ま た は5%ま 溶 解 し たLPS(IOmg!kg体 た は20%工 重)を タ ノー ル に B 轡 管 よ り 役 与 後240分 の 時 点 で の 近 位 小 腸 の び らん を 俘 う 小 腸 枯 膜 の 割AOを 示 vs control(Tamai H et al;Alco. hol Clin Exp Rep 24(3):390-4.2000のFig.3よ り 許 可 を 得 て 転 載) " ⋮ ■5懸餐圏95 9目﹄■2昌 に 増 加 した..p<0.05 位 小 腸 の び らん の 面 積 は 工 タ ノ ー ル の 濃 度 に よ り q 塁 蔓一 す.近 曲 τi腿博 お よ ぼ す近 位 小 腸 粘膜 へ の 影 ・。 u a の u 血 第5図 曲 急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ る ラ7卜 腸 管 透 過 性 の 変 化.急 お よ びFD20に 対 す る腸 管 の 透 過 性 が コ ン トロ ー ル ラ ッ トに 比 べ 有 意 に 上 昇 し た.'pく0.05vs. control(Tamai et a且;Alcohol Clin Exp Res.24(3)=390-4.2000の Fig.5Fig.6よ り許 可 を 得 て 転 載) キ シ ン濃 度 の 増 加 は 全 例 で 認 め な か っ た.5%工 曲 b 小腸 の 非 特 異 的 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ ト でli FD4 H タノー ル 投 与 群 で は 群 間 で は 平 均 値 に 有 意 差 は 認 め な い が,エ 第4図 ン ド トキ シ ン 濃 度 の 増 加 を 認 め る 例 が5例 血 中 エ ン ド トキ シ ン 濃 度 の ク リ ア ラ ン ス に お よ ぽ す 経 ロ エ タ ノ ー ル 投 与 の 影 響.急 20%エ 性 工タノール投与 ラ ッ トお よ び コ ン トロ ー ル ラ ッ トにioNs/kg体 礪 のLPSを あ り. を ピー ク とす る エ ン ド トキ シ ン 濃 度 の 有 意 な 増 加 を 認 め た(第1図). 経 艘 脈 的 に投 与 した 後 の 血 中 エ ン ド トキ シ ン健 の 経 時 的 変 化 を 示 す.工 タ ノ ー ル 投 与 群 で は60分 中1例 LPS投 タ ノー ル投 与 群 と コ ン トロ ー ル 群 で エ ン 与 後60分 で は コ ン トロ ー ル 群,20%エ タノー ド ト キ シ ン の 血 中 か ら の 消 失 に は 有 意 な 差 を 詔 め ず,急 ル 投 与 群 と も に 光 顕 的 に は 変 化 は み ら れ な か う た .投 性 工 タ ノ ー ル 投 与 時 の エ ン ド ト キ シ ン の 上 昇 は,エ 後240分 ン ド トキ シ ンの 処 理 系 の 遅 延 に よ る も の で な い こ と 示 唆 さ れ た,'p〈0.05vs. control(Tamai Exp Res,24(3):390-4,2000のFig.4よ H et al:Alcohol で 小 腸 の 粘 膜 は.コ ン トロ ー ル群 で は ほ とん ど 変 化 は み ら れ な か っ た が,20%工 Clin は 近 位 小 腸 に 出 血,び り許 可 を 褐 て 転 暇) 図).近 タノール投与 群で らん 等 の 変 化 が み ら れ た(第2 位 小 脇 の び らん の 而 積 は 高 濃 度(20%)エ ル 投 与 に よ り 有 意 に 増 加 し た(第3図) 一T250一 与 . タノー 玉 井:ア 2.急 OO 醐 ル コ ー ル と 腸 管 か ら の エ ン ド ト キ シ ン吸 収 性 エ タ ノー ル 投 与 の血 中 エ ン ド トキ シ ン消 失 速 度 に 及 ぼ す影 響 経 静 脈 的 なLPSの は30分 投 与 後 の 血 中 エ ン ド トキ シ ン濃 度 後 に ピー ク に達 し以 後 漸 減 して い っ た が,そ の 消失 速 度 は エ タ ノ ー ルを 投 与 した 群 と コ ン トロ ー ル 群 で 一 ●一 鵡 簡司〔 露司 一 ひ一 嘱■緬 ■圃 「 1 i 有 意 な差 を認 め な か った(第4図). ユ 3.急 性 エ タ ノ ー ル投 与 に よ る腸 菅 透 過 性 の 変 化 FD4投 卿 塩 ω a 卿 与 後60分 (io.2±1.1オ8/ml)で NH/ml)に 慢 性 エ タノ ー ル 投 与 に よ る 消 化 管 か らの エ ン ド ト キ シ ン吸 収 の 変 化.憧 性 工 タ ノ ー ル投 与 ラ ッ トで は コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに に 比 べ て20mg!kg体 よ り 投 与 螢240分 重 のLPSを 胃管 は コ ン ト ロ ー ル ラ ッ ト(2.6=アos 比 べ 有 意 に 血 中FD4漉 ら に,急 第6図 の 時 点 で 急 性 工 タ ノー ル 投 与 ラ ッ ト 度 が 高 値 で あ り,さ 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで はFD20投 分,30分,60分 与 後15 の い ず れ の 時 点 に お い て も コ ン トロー ル ラ ッ トに 比 べ 有 意 に 血 中FD20濃 (第5図).急 度 が 高 値 で あ っ た. 牲 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ ト,コ ン トロ ー ル 後 の 血 清 エ ン ド トキ シ ン値 は 有 意 に 上 昇 し た.●p〈0」05VS Clin Exp Re&26(8 control(Tamai ラ ッ ト と も 小 腸 の び らん,出 H et al=Alcohal 血 等 の 変 化 は 光 顕 上 み られ な か っ た. Supp1):75S-80S.2002のFig.2 よ り許 可 を 得 て 転 載) 4.慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ る エ ン ド トキ シ ン吸 収 の 変 化 LPS投 与 前 の 血 清 エ ン ド トキ シ ン値 は コ ン トロ ー ル ラ ッ ト,慢 "伽 」30 ● 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トの 間 で 脊 意 差 を 認 め な か っ た,コ 胃暮 LPSを ン ト ロ ー ル ラ ッ トで は20mg/kg体 後 ま で 血 清 エ ン ド トキ シ ン 値 は 上 昇 し な か っ た が,慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は ㎜k麓 〔 魯匿釘 訓 やr66塁 回 " ■5 貫巳 6回5脆 投 与 前 に 比 べ てLPS投 _■ 噸_r凶 ■ 』鵬 巳 1■■の 後 よ り血 清 エ ン ド トキ 後 に は有 意 な上 昇 を 認 め た,さ ら に,慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで はLPS投 与240分 援 の 血 清 エ ン ド トキ シ ン値 が コ ン トo一 ル ラッ ・。 血 ・" a 与60分 シ ン 値 の 上 昇 傾 向 を 認 め,zao分 トに 比 べ て 有 意 に 高 か っ た(第6図). ● a 重 の 胃 管 よ り 投 与240分 " 5.慢 性 工 タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トに お け る 腸 管 透 過 性 の 変 化 第7図 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ るFD4に 腸 の 腸 管 透 過 性 の 変 化.14性 FD4に 対 す る ラ7ト FD4投 小 対 す る 腸 管 の 透 過 性 が コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに 比 べ 有 意 に 上 昇 し た.寧pく0.05vs, Alcohol Clin Exp Res.26 のFig.3よ control(Tamai 与 後15分,30分,60分 の いずれの時点 にお い て も,慢 性 工 タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は コ ン トロ ー ル ラ ッ エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は トに 比 べ 有 意 に 血 中FD 4濃 度 は 上 昇 し た.(第7図). H et al: 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トの 小 腸 の 組 織 学 的 検 討 で は 遠 C8 Supp]):75S-80S,2002 位 小 腸 の 微 絨 毛 の 高 さ が コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに 比 べ て 低 り許 可 を 得 て 転 載) く,ま (第8図). 一T251一 た小 腸 上 皮 細 胞 に お け る小 胞 体 の 変 性 を 認 め た 懸 .鵜 鳳鍵 鐸 驚翼 硬 難 罪 じ 髭 げ ア 鋼 弛↑ 松劇嘱畢. } エ 諦 } 潭 厭, , ︹累一 = ず 誌"ダ ・ 層 蕪 ■ 繹 艶 '零 ・ 瀬 灌 口, ㍉ ' コ ン ト ロ ー ル ラ ッ ト(8-a)お 霧 織 塗 嚢 犠 灘 離 蕪 跡 、 灘 驚 皿 駅浦 ・ 鷺騰 鎌纏 羅 ∵癒糠鱗 雛 婦 轍 騨 麟 " ' .瞭 ζ 層. Fの・ 黙 冒戸▽・ ト摂 説 尋 ♂ ・・冑 ㍗ 紙 r ウ ー ウリワヨヨ ロ い しド ㌦, 鉾 ↑ プな .押 ソ .和 .ど丁ノ リ と ダ 隅コ ∬ 8 ﹂竹 ・ 、㍉ポ . 垢㌦■ ド rΣ ,二 隔 ﹂圃 お 議難 櫨 動雛 灘 ・ 鰹灘 . 携環 薦 第8図 成15年9月) 灘 [ 蕪雛 難 喝 雛羅 難轡 鮎綴鎌 . 麟 難 慶 慮 医 学 80趣3号(平 よ び 燈 蝕 工 タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ ト(8-b)の 小 腸 上 皮 組 織 の 電 顕 像(x10000) 優 性 工 タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに く ら べ 遠 位 小 腸 の 微 絨 毛 の 高 さ の 減 少 が 見 ら れ,小 も 認 め た,●p<0.05vs. control(Tamai H e吐al:Alcohol Clin Exp Res.26(8 . 胞体の変性 Suppl):75S-80S,2002のFig.4 よ り許可 をi7て 転 載) 考 察 急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 後 の 小 腸 の 組 織 学 的 変 化 で は,投 与 後240分 本 研 究 で は,急 てLPS経 性 に エ タ ノー ル投 与 した ラ ッ トにお い 口 投 与 後 に 血 中 の エ ン ド トキ シ ン値 が 有 意 に 上 昇 す る こ と を 明 らか に し た.さ ら に,急 性 エタノール の 時 点 で は,高 濃 度(20%v/w)の エ タノー ル を 投 与 し た ラ ッ トで は 近 位 小 腸 の 出 血 性 び ら ん の 有 意 な 増 加 を 観 察 し た が,こ 致 す る もの で あ る.エ れ はBaraonaら2&の 報 告 に一 タ ノー ル に よ る小 腸 の形 態 学 的 変 投 与 は 経 静 脈 的 に 投 与 し た エ ン ド トキ シ ン の 血 液 中 か ら 化 の 機 序 と し て,Baraonaら の 消 失,す 圧 に調 整 した尿 素 の 投 与 で も小腸 枯膜 に障 害 が 生 じる こ な わ ち処 理 能 に は影 響 を 及 ぼ して い な い こと が 示 唆 さ れ,急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ る 血 中 エ ン ド トキ シ ン上 昇 に は,網 内機 能 の低 下 よ り もむ し ろ腸 管 か らの と を 観 察 し,エ 態 学 的 変 化 の 一 因 で あ る と 報 告 し て い る.一 Dinda89'awら 唆 さ れ た.ま や ロ イ コ ト リ エ ンに 注 目 し,こ た,慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッFicyい LPS投 て も して お り, 与 後 の 血 清 エ ン ド トキ シ ン値 が コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに 比 べ 有 意 に 上 昇 す る こ とが 明 ら か と な っ た. タ ノ ー ル と等 浸 透 タ ノ ー ルに よ る浸透 圧 の変 化 が 小 腸 の 形 エ ン ド ト キ シ ン吸 収 の 充 進 が 強 く関 与 して い る こ と が 示 コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに 比 べ 腸 管 透 過 性 がn は,エ 環 障 害 を 惹 起 し,粘 れ らが 小 腸 粘 膜 で 微 小 循 膜 障 害 を 生 じ る と 報 告 して い る,こ れ ら の エ タ ノ ー ル に よ る 直 接 的,間 接 的 作 用 が 小腸 にび らん を 生 じ さ せ た も の と 考 え ら れ る.Gardiner'Oら 一T252一 方, は エ タ ノ ー ル に よ り放 出 さ れ る ヒス タ ミン は 玉 井:ア ル コ ー ル と 腸 管 か ら の エ ン ド トキ シ ン吸 収 炎 症 性 腸 疾 患 患 者 に お い て腸 上 皮 の傷 害 と血 中 の エ ン ド が 強 か う た こと が あ げ られ る.そ の機 序 は 不 明 だ が,一 トキ シ ン値 に 正 の 相 関 が み ら れ る こ と を 報 告 して い る. 因 と して 腸 管 内 の細 菌 の 影 響 が 考え られ る.大 量 飲 酒 者 し た が っ て,急 で は胃 酸 のPHの 性 エ タ ノー ル投 与 に よ り生 じ る出 血 性 び 低 下 な ど か ら小 腸 で の細 菌 の 増 殖 が 報 らん が 腸 管 か ら の エ ン ド トキ シ ン吸 収 の 充 進 に 関 与 して 告 され て い る が]91,こ れ ら の細 菌 の 多 くに は ア ル コ ー ル い る 可 能 性 が あ る, 脱 水 素 酵 素 が 存 在 し,腸 管 内 の 工 タ ノ ー ル の 酸 化 に よ り しか し,本 研 究 で 得 られ た 結 果 の 注 目 す べ き 点 と し て, 大 量 の ア セ トア ル デ ヒ ドが 産 生 され るai.こ の ア ル デ ヒ 小 腸 に まだ 出 血性 び らんが 認 め られ な い 工 タ ノ ー ル投 与 ドが 慢 性 工 タ ノ ー ル投 与 ラ ッ ト小 腸 の組 織 変 化 の 一 因 と 後60分 な り う る こ と が 報 告 され て い る が`",大 の 時 点 で,血 中 エ ン ド トキ シ ン が 上 昇 し て い た 腸 に近 く細 菌 こ と が あ げ ら れ る。 こ の こ と よ り び ら ん 等 の 肉 眼 的 に 小 が よ り多 く存 在 す る と考 え られ る遠 位 小 腸 で は よ り大 騒 腸 組 織 が 破 壊 さ れ る 以 前 に 小 腸 粘 膜 の 透 過 性 が 充 進 し, の アセ トア ル デ ヒ ドが 産 生 され るた め 近 位 小 腸 よ り傷 害 エ ン ド トキ シ ンの 吸 収 が 充 進 し て い る こ と が 示 唆 さ れ る. が 強 か った 可 能 性 が 考 え られ る. 実 際,FD Nanoら"'i3ラ 後30分 4, FD20に 対 す る透 過 性 は エ タ ノ ー ル 投 与 の 時 点 か ら 充 進 し謝,非 特 異 的 な小 腸 粘 膜 の 透 過 性 の 充 進 が 急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 後 に み ら れ,エ ンドト 40,000D)を はhorseradish peroxidase(分 用 い た 実 験 で. horseradish 子 量 の 工 タ ノ ー ル を 同 時 投 与 し た ラ ッ トで は 投 与 後1時 が障 害 され,絨 毛 細 胞 の 減 少 が 持 続 して 絨 毛 の萎 縮 が 充 この よ うな慢 性 エ タ ノ ー ル投 与 に よ る小 腸 の 変 化 が 非 特 間 異 的 な透 過 性 充 進 を 惹 起 し,デ キ ス トラ ンや エ ン ド トキ の際 エタ シ ンと い った通 常 で は小 腸 か らほ と ん ど吸 収 され な い と ノ ー ル 投 与 ラ ッ トの 小 腸 上 皮 の電 顕 で の 観 察 で,十 腸 上 皮 の 細 胞 間 隙 にperoxidase活 細 胞 の 生 育 を 抑 制 す るで あ ろ う と推 察 して い る.こ れ ら 進 し,結 果 と して 腸 管 透 過 性 が 冗 進 す る と考 え られ る, peroxidase が コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トで は 全 く吸 収 さ れ な い が,12.5% 以 内 に 吸 収 が み ら れ る こ と を 報 告 し て い る.そ タ ノー ル が ラ ッ ト小 腸 上 皮 の こ とか ら,慢 性 工 タ ノ ー ル 投 与 で は腺 窩 上 皮 の 再 生 能 キ シ ンの 吸 収 の 充 進 に 関 与 し て い る と 考 え ら れ る. Drapery'ら ッ ト胎 児 よ り分 離 し た腸 上 皮 細 胞 を 閑 い,in vitroの 実 験 よ り,エ 二指 考 え られ る物 質 が 門 脈 血 に流 入 す る原 因 とな って い る可 能 性 が 考 え られ る. 性 を 認 め て お り,急 性 エ タ ノ ー ル 投 与 に よ り通 常 で は 吸 収 さ れ な い 物 質 が こ しか しなが ら,腸 管 由 来 の エ ン ド トキ シ ンの 透 過,吸 の 細 胞 間 隙 を 通 過 し流 入 す る 可 能 性 を 指 摘 し て い る.本 収 経 路 に つ い て は な お 不 明 の 点 が 多 い.Nolanら.,,は 研 究 で 観 察 され た急 性 エ タノ ー ル投 与 に よ る非 特 異 的 な in vitroの 実 験 系 で エ ン ド トキ シ ンが 能 動 輸 送 に よ り吸 小 腸 の 透 過 性 の 充進 に は この 機 序 が 関 与 して い る可 能 性 収 され る と推 測 して い るが,一 般 的 に は エ ン ド トキ シの が あ る. 透 過,吸 収 は受 動 拡 散 に よ り行 わ れ る と考 え られ て い る. 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トの 実 験 で はNI, LPSお び デ キ ス ト ラ ン に 対 す る腸 管 透 過 性fits進 が 明 ら か と な り,慢 よ して い る こ と 性 エ タノ ー ル投 与 時 の腸 管 の 非 特 異 的 な 透 過 性 充 進 の 関 与 が 示 唆 さ れ た.慢 与 で は 小 腸 の 光 顕 上,び 性 エ タ ノ ー ル投 らん や 上 皮 の 脱 落 と い っ た 所 見 エ ン ド トキ シ ンの 分 子 量 は4000以 の 分 子stの 上 で あ る と され,そ 大 き さ か らは 細 胞 間 隙 を通 る 経 路 (paracellu且ar pathway;)が 彪1定 さ れ る が,近 ら`.,は様 々 な 病 態 下 に 経 腸 的 にLPSを 年野 口 投 与 した 後 の 大 腸,小 腸 上 皮 の 電 顕 に よ る観 察 に よ り。 大 腸 上 皮 細 胞 内 は 認 め な か っ た.慢 性 エ タノ ー ル投 与 時 の エ タ ノ ー ル濃 に エ ン ド トキ シ ンが 見 い 出 され る こ と を報 告 した.野 度 は5%(w/v)に 調 製 し て お り,急 性 エ タ ノー ル 投 与 らauは 分 子toの 大 きな エ ン ド トキ シ ンが どの 様 な経 路 で の実 験 で は小 腸 の光 顕 上 の 変 化 は ほ とん どみ られ な か っ 細胞 内 に侵 入 す るか に つ い て は 不明 で あ る と しなが ら も, た 濃 度 で あ る.慢 細 胞 内 を 通 る経 路(transcellular pathway)の 性 エ タ ノ ー ル投 与 に よ る小 腸 の組 織 学 的 変 化 は 光 顕 上 は 乏 し い が 舐 鋤,Rubinら 口 存 在を はfliSJff的に 小 報 告 して い るが,小 腸 上 皮 細 胞 内 に は エ ン ド トキ シ ンは 腸 上 皮 細 胞 の ミ トコ ン ド リ ア の 形 態 異 常 や 小 胞 体 や ゴ ル ほ とん ど 見 い 出 され なか っ た と報 告 して い る.こ の縮 果 ジ 体 の 拡 大 が み ら れ る こ と を 報 告 し て い るan,ま た よ り彼 らは,元 来 多 くの 細 繭 が{f在 す る大 腸 の上 皮 細 胞 は ア ル コー ル 依 存 症 患 者 の小 腸 組 織 で は絨 毛 の に は エ ン ド トキ シ ンを 処 理 す る 機 能 が 備 わ っ て い る の に Bodeら itf .一 〇さ と 粘 膜 面 積 の 減 少 が み られ る こ と を 報 告 して い る3自〕. 対 して,大 腸 に比 べ て は るか に細 菌 数 の 少 な い小 腸 で は 今 回 の ラ ッ トに お け る 検 討 で も 遠 位 小 腸 微 絨 毛 の 高 さ の そ の様 な機 能 が 少toい た め で は な い か と推 察 して い る. 減 少 と 小 胞 体 の 変 性 を 認 め,こ エ ン ド トキ シ ンの諜 細 な 侵 入 経 路 に っ い て は 今 後 の 研 究 る.今 れ らの 報 告 と ほ ぼ一 致 す 回 の 慢 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ ト小 腸 組 織 の 検 討 で 注 目 す べ き 点 と して 近 位 小 腸 よ り も 遠 位 小 腸 で よ り傷 害 一T253一 が 待 たれ る. 一 方,慢 性 工 タノ ー ル 投 与 に よ る腸 管 透 過 性 充 進 の 機 慶 晒 医 学 80巻3号(平 序 に つ い て の 報 告 は 多 い,Bjarnason"'ら は常習飲酒者 成15年9月) は3'㌔ コ ン トロー ル ラ ッ トにLPSを く らべ 血 中ALP, ALT値 経 口 投 与 した 群 に の有 意 な上 昇 が み られ て お り, で5℃r・EDTAの 透 過 性 が 充 進 し て い る こ と を 報 告 し, 5ICr -EDTA fig細胞 外 に 存 在 す る こ と か ら5℃r・EDTAが 腸 管 由来 の エ ン ド トキ シ ンが アル コー ル性 肝 障 害 の 発 生 腸 上 皮 の 細 胞 間 隙 を 選 択 的 に 通 る と推 察 して い る.一 機 序 に 関 与 して い る こ とが 示 唆 さ れ る.エ Keshavarzian22,ら 方, は 分 子 量 の 大 き さ よ り考 え て細 胞 間 LPSを タノー ル と 経 口 投 与 す る こ と に よ りア ル コ ー ル 性 肝 瞭 害 の 隙 を 選 択 的 に 通 る と推 察 さ れ る ラ ク チ ニ ロ ー ス の 吸 収 が, 簡 便 な ラ ッ トモデ ル が 作成 で き る可 能 性 が あ り,今 後 さ 大 酒 家 に お い て も 非 飲 酒 者 に く らべ て 差 が な い こ と を 報 らな る研 究 を続 け て い く必 要 が あ る. 告 し て い る.Keshavarzianら との結 臨 床 例 に お いて は,慢 性 的 な エ タノ ール 摂 取 の 上 に さ ラ ク チ 品 ロー ス らに連 続 飲 酒 発 作 が 加 わ り,急 性 に高 濃 度 で 大 猷 の エ タ はBjarnasonら 果 の 相 違 の 原 因 と し て,5」Cr・EDTAと の 透 過 部 位 の 解 剖 学 的 な 違 い 幽 透 過 機 序 の 違 い,さ は 断 酒 後 の 期 間 の 違 い を 挙 げ て い る.両 十 二 指 腸 の 組 織 の 検 討 で 光 顕,眠 報 告 して い る が5'Cr・EDTAや permeabilityの マ ー カ ー と し てFITCに 分 子fik 4000Dの デ キ ス ト ラ ン(FD4)を FD4の 回,僅 総 括 ー ス の解 剖 学 研究 で は て ラベ ル し た ラ ク チ ュ ロ ー ス(と に 近 い 特 性 を も つ.今 流入 が 顕 上 変 化 が な い こ とを ラ ク チ3ロ に く らべ 分 子 量 が 大 き く,よ ノ ー ルが 腸 管 に 加 わ る た め,腸 管 か らのLPSの 充 進 し肝障 露 の 進 展 に 関与 して い る可能 性 が 考 え られ る. 報 告 と も に 脅, 的 透 過 部 位 に っ い て は 特 定 で き て い な い.本 こ れ はe℃r。EDTAや らに 急 性 お よ び慢 性 エ タノ ール 投 与 が腸 管 か らの エ ン ド ト 使 用 し た が, キ シ ン 吸 収 に お よ ぼ す 影 響 に つ き ラ ッ トに お い て も に 約340 D) Ilt UiUOの 系 で 検 討 し た. り エ ン ド ト キ シ ンの 分 子 凧 皇,急性 エ タ ノ ー ル 投 与 は腸 管 か ら の エ ン ド トキ シ ン 性 エ タノール投与 によ り 吸 収 を 充進 させ た.急 性 エ タ ノー ル投 与 に よ る近 位 小 腸 の 出 血性 び らん お よ び 小 腸 に お け る非 特 異 的 な透 過 挫 の 透 過 性 が 充 進 す る こ と が 明 ら か と な っ た が,こ れ は 分 子 量 の 大 き い エ ン ド トキ シ ンが 細 胞 問 隙 を 通 過 し 充 進 が腸 管 か らの エ ン ドトキ シ ン吸 収 の 充 進 の 原 因 と考 う る 可 能 性 を 示 唆 す る もの と 考 え ら れ た, え られ た. 近 年Ma TY"'ら はin vitroの 実 験 で 低 澱 度(く10%) の エ タ ノ ー ル に お い て もeight junctionの 2,慢 性 エ タ ノ ー ル投 与 は小 腸 の 非特 異 的 な透 過 牲 を 機能が破 綻 n進 させ,腸 管 か らの エ ン ドトキ シ ン吸収 をn進 させ た. す る が そ の 変 化 は 可 逆 性 で あ る こ と を 報 告 して い る,こ これ に は慢 性 エ タノ ー ル投 与 に よ る遠 位 小 腸 に お け る微 の こ と か ら,tight junctionの 絨 毛 の高 さ の減 少 や細 胞 内小 器 官 の 変 性 が 関 与 して い る 破 壊 は 構 造 的,不 可逆的 逆 的 な もの で あ る可 能 控 が と考 え られ た.臨 床 的 な ア ル コ ー ル性 肝 障J?で は,こ の あ る と思 わ れ る.本 研 究 に お い て 側 生 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ よ うな慢 性 的 な変 化 と急 性 の 変 化 が組 み 合 わ さ って エ ン な もの で は な く,機 能 的,可 トで は 小 腸 上 皮 細 胞 のtight junctionの れ な か う た.し か し,こ 破 壊 は観 察 さ の 結 果 はtight junctionの 能 的 な 傷 害 を 否 定 す る もの で は な く,慢 機 ド トキ シ ン血 症 を き た し,肝 障 害 の進 展機 序 に関 与 して い る こ とが 考 え られ た. 性 エ タ ノー ル投 与 ラ ッ トに お け る デ キ ス トラ ンや エ ン ド トキ シ ン の 詳 細 稿 を 終 え る に あ た り,御 指 導,御 な 侵 入 経 路 に っ い て は 今 後 の 研 究 が 必 要 で あ る. 義 塾 大 学 医 学 部 内 科 掌 教 室 石 井 裕 正 教 授 に深 謝 い た し ま す. 本 研 究 に お い て,慢 性 工 タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トに 比 べLPS(20 mg/kg体 重)投 与 後 の 血 清 エ ン ド トキ シ ン値 の 有 意 な 上 昇 が 観 察 さ れ た.最 btathurinらi61は,慢 近 性 エ タ ノ ー ル 投 与 ラ ッ トで は 経 腸 的 な エ ン ド トキ シ ン投 与 に よ り 投 与2時 間 後 の門 脈 お 校 閲 を賜 り ま した 慶 慮 ま た 本 研 究 の 遂 行 に 当 た り 直 接 御 指 導,御 ま した 慶 慮 義 塾 大 学 医 学 部 消 化 器 内 科 加 藤 眞 三 講 師,堀 本 研 究 の 一 部 は 第33回 日 本 肝 臓 学 会(1997fk,名 屋).第9回ISBRA(lnternational コ ン ト ロ ー ル ラ ッ トで は 上 昇 が 見 ら れ な い こ と を 報 告 し Denmark)第 た が,そ Atlanta, USA)に Copenhagen, 且Ol回 ア メ リ カ 消 化 器 病 学 会(2001隼, お い て 発 衷 した. 以 上 の桔 果 よ り慢 性 工 タ ノ ール 投 与 は 腸 管 か らの エ ン さ せ,エ 障 害 の 発 現 を 誘 発 す る と 考 え ら れ る.実 ル 投 与 に 加 え,一 週 間LPSを 文 献 ン ド トキ シ ン に よ る 肝 際慢 性 エ タノ ー 経 ロ 投 与 し た ラ ッ トで 一T254一 1)McClain C, Hil]D, and alcoholic Schmidt liver disease. 古 Society for Hiome・ dical Research on Alcoholism)(1999年, ド トキ シ ン の 吸 収 をJL進 江 義 則 講 師 に 深 甚 な る 感 謝 の 意 を 表 し ま す. よ び 全 身 血 中 の エ シ ド ト キ シ ン値 が 上 昇 す る の に 対 し, れ は わ れ わ れ が 得 た 結 果 を 支 持 す る も の で あ る. 鞭 捉 を い ただ き J, Diehl Semin AM:Cytokines Liver Dis 13:170一 玉 井=ア ル コ ー ル と 腸 菅 か ら の ヱ ン ド トキ シ ン 吸 収 82,1993 injury:implications 2)Chitturi S, Farre1且GC;Etiopathogenesis holic steatohepatitis. 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